説明

電子装置のための省電力方法および装置

【課題】 電子装置のための省電力装置および方法を提供する。
【解決手段】 省電力方法は、電子装置1内に記憶され、電子装置1が起動されたときに、検出および待機走査状態に作動される。省電力プログラム12は、設定時間パラメータを参照して、入力ユニット11の操作を検出する。省電力プログラム12は、入力ユニット11の入力操作を検出する。入力操作に対応する機能が実行され、入力操作が正常か否かを省電力プログラム12が判断する。省電力プログラム12は、入力操作が異常と判断されたときに、省電力手順を実行し、電子装置の電源を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置の省電力のための方法および装置に関し、特に、電子装置の入力ユニットために操作の経過時間を検出し、異常な判断がなされたときに電子装置を停止させる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
製造業の進歩に従って、たとえば、携帯電話、高度自動機能電話、携帯型コンピュータ、リモートコントローラ、携帯端末(PDA)およびコンピュータのマウスなどのような家庭用電化製品が、ますます小型化および多用途化している。特に、ワイヤレス通信機能を有する電子製品は、ポケットやバッグに入れて容易に持ち運びができ、有力な複数の機能を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の電気装置は、一般的に、その表面に入力ユニットを有し、ユーザの入力動作を容易にする。入力ユニットは、電子装置が保護用の枠組みによってカバーされていなかったり、折り畳み可能でなかったりするときに、誤入力されやすい。入力ユニットは、露出されており、誤って押されることがある。特に、電子装置がポケットやバッグに入れられているときに、入力ユニットが誤って押されることによって、電子装置は、ユーザが気付かない間にいくらかの動作を実行するかもしれない。ユーザが気付かない動作は、複数の電子装置自身あるいはその作動によって制御される装置に対しては悪いものではない。しかしながら、誤った押下の間、一定の電力が消費してしまう。電力の消耗により、ユーザは、新しいバッテリへ交換したり、または、不便な外部電源受け口を使用したりしなくてはならない。
【0004】
従来の電子装置は、また、所定時間入力や作動がなかった場合に、一時休止機能やスクリーン停止などの省電力機能を有する。しかしながら、従来の電子装置は、入力ユニットが操作されたことが、通常作動のきっかけとなる。したがって、このアプローチでは、誤った押下による電力消費を防止できない。
【0005】
さらに、特定の設計は、キーボート/キーパッドロック機能を従来の電子装置に提供する。たとえば、いくらかの携帯電話は、ポケットやバッグに入れられているときに、キー入力機能をできなくするキーロック機能を有する。しかしながら、携帯電話のディスプレイは、キー入力をきっかけとして、ロック解除のメッセージを表示する。すなわち、キーが誤って押下されたときには、依然として電力消費が生じている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、誤ったキー押下による電力の消耗を防止できる電子装置のための省電力方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電子装置のための省電力方法は、入力ユニット、省電力プログラムおよびタイマを有する電子装置のための省電力方法であって、前記電子装置を起動し、省電力プログラムを作動するステップと、前記入力ユニットの入力操作を検出し、入力操作のための対応する機能を実行し、入力操作が通常の操作か否かを判断するステップと、入力操作が異常と判断されたときに、前記電子装置の電力を停止する省電力手順を前記省電力プログラムが実行するステップと、を含む電子装置のための省電力方法。
【0008】
本発明の他の電子装置のための省電力方法は、入力ユニット、省電力プログラム、タイマおよびキーロックユニットを有する電子装置のための省電力方法であって、省電力プログラムを作動するステップと、前記省電力プログラムの作動によって検出および待機走査状態に入り、異常な操作の判断のために設定時間パラメータを設定するステップと、前記入力ユニットの入力操作を検出し、入力操作のための対応する機能を実行し、入力操作が通常の操作か否かを判断するステップと、入力操作が異常と判断されたときに、前記電子装置の電力を停止する省電力手順を前記省電力プログラムが実行するステップと、を含む。
【0009】
本発明の電子装置のための省電力装置は、電子装置に配置される入力ユニットと、前記電子装置内に記憶される省電力プログラムと、前記電子装置に配置されるタイマと、を有する。該省電力装置は、特に、省電力プログラムに従って、入力ユニットに入力される入力操作を検出し、通常の操作か否かを判断し、入力操作が異常と判断されたときに、自身の電源をオフにする。
【0010】
本発明の他の電子装置のための省電力装置は、電子装置に配置される入力ユニットと、前記電子装置に配置され、前記入力ユニットを無効とするために使用されるキーロックユニットと、前記電子装置内に記憶される省電力プログラムと、前記電子装置に配置されるタイマと、を有する。該省電力装置は、特に、省電力プログラムに従って、入力ユニットに入力される入力操作を検出し、通常の操作か否かを判断し、入力操作が異常と判断されたときに、自身の電源をオフにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電子装置のための省電力方法によれば、入力走査が異常と判断されたときに、電子装置の電力を停止するので、電子装置が誤って作動することを防止し、電力の消耗を防止できる。結果として、入力ユニットに対して入力があるたびに、電子装置を起動して電力が消費されるような従来の省電力装置の欠点を防止できる。
【0012】
本発明の他の電子装置のための省電力方法によれば、入力走査が異常と判断されたときに、電子装置の電力を停止するので、電子装置が誤って作動することを防止し、電力の消耗を防止できる。結果として、入力ユニットに対して入力があるたびに、電子装置を起動して電力が消費されるような従来の省電力装置の欠点を防止できる。
【0013】
本発明の電子装置のための省電力装置によれば、省電力プログラムによって、電子装置が誤って作動することを防止し、電力の消耗を防止できる。結果として、入力ユニットに対して入力があるたびに、電子装置を起動して電力が消費されるような従来の省電力装置の欠点を防止できる。
【0014】
本発明の他の電子装置のための省電力装置によれば、省電力プログラムによって、電子装置が誤って作動することを防止し、電力の消耗を防止できる。結果として、入力ユニットに対して入力があるたびに、電子装置を起動して電力が消費されるような従来の省電力装置の欠点を防止できる。キーロックユニットを有するので、入力ユニットに誤って入力があっても無効となるので、入力操作が異常と判断される前においても、無駄な電力消費を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、電子装置に省電力プログラムを提供することを目的とし、該省電力プログラムは、電子装置が起動されまたは電子装置の入力ユニットがキーロック状態に設定されているときに作動される。該省電力プログラムは、入力ユニットの操作時間を検出し続け、この入力ユニットの操作時間が予め決定された設定時間パラメータを超えると、電子装置を停止(turn off)する。本発明の省電力装置および方法は電子装置が誤って作動することを防止する。
【0016】
したがって、本発明は、電子装置の省電力のための方法および装置を提供する。省電力装置は、異常な操作を判断し、異常な操作が発生したときに電子装置を停止する。省電力装置は、省電力プログラムを有し、該省電力プログラムは、検出および待機走査状態(detecting and stand−by scanning state)に作動される。省電力プログラムは、入力ユニットの操作時間が予め決定された設定時間パラメータを超えていて、その操作が異常な操作であると判断されたときに、電子装置を停止する。本発明の省電力装置および方法は、電子装置の機能不全または誤った起動を防止できる。
【0017】
新規な本発明の特徴は、添付の特許請求の範囲に示される。本発明は、以下の本発明の詳細な説明を参照することによってより理解される。詳細な説明は、図面と共に本発明のある実施形態の態様を示す。
【0018】
図1を参照すると、好適な実施形態の電子装置のための省電力装置が示されている。この好適な実施形態では、電子装置1は、携帯電話、高度自動機能電話、携帯型コンピュータ、リモートコントローラ、PDAまたはコンピュータのマウスでありうる。特に、電子装置1は、ワイヤレス通信機能を備える。電子装置1は、その表面にコマンド入力やデータ入力のための入力ユニット11と、電子装置1の記憶ユニット13に記憶され、省電力操作を提供するために用いられる省電力プログラム12とを含む。電子装置1は、さらに、入力ユニット11のために時間の測定をカウントするためのタイマ10を有する。この時間の計測は、設定時間を参照した、誤った操作を判断するために用いられる。
【0019】
省電力プログラム12は、設定時間パラメータを参照して、誤った操作かどうかを判断することと、判断結果に従って、自動的に省電力手順を実行、すなわち、電子装置1の電源を停止することとを構成する。さらに、省電力プログラム12は、電子装置1が起動しているときに、検出および待機走査状態に作動される。検出および待機操作状態とは、入力ユニット11への入力を検出しつつ、入力が誤った操作かどうかを判断し、他の機能については待機状態として休止している状態をいう。それゆえ、省電力プログラム12は、時々刻々、入力ユニット11に対する誤った押下を検出し、電力を節約するために、電子装置1の電源を停止する。
【0020】
図2は、本発明の他の好適な実施形態を示すブロック図である。電子装置1は、さらに、電子装置1がポケットやバッグ内に入れられたときに入力ユニット11のロックを作動させるためのキーロックユニット14を含む。したがって、入力ユニット11の機能は、入力ユニット11が押されたときでさえ無効になる。これにより、入力ユニットが誤って操作されても、無駄な電力の消費を防止できる。さらに、キーロックユニット14は、省電力プログラム12を検出および待機走査状態へと駆動する。省電力プログラム12は、設定時間パラメータを参照して、誤った操作を判断し、そして、自動的に、省電力のために電子装置1の電源を自動的に停止する。
【0021】
上記設定時間パラメータは、省電力プログラムが作動されているときに、入力ユニット11を通じてユーザによって入力される。この設定時間パラメータは、省電力手順の開始メカニズムの判断基準および機能のために設定される。
【0022】
本発明に係る省電力装置は、上述のように示される。以下では、本発明に係る省電力方法を図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図3は、本発明に係る省電力方法のフローチャートを示す。電子装置1は、省電力プログラム2がインストールされる。省電力プログラム12は、電子装置1が起動されたときに、自動的に作動される。ステップ200では、電子装置1は、省電力プログラム12が作動された後に、検出および待機走査状態に入り、そして、誤った操作が現れたかどうかを判断するために、設定時間パラメータがセットされる。
【0024】
ステップ202では、電子装置1は、入力またはキー押下操作が入力されたかどうかを検出し続ける。キー押下操作が検出されない場合(ステップ202:NO)は、操作があるまで待機する。キー押下操作が検出された場合(ステップ202:YES)は、ステップ204に進む。
【0025】
ステップ204では、入力またはキー押下操作が入力ユニット11に実行されたとき、電子装置1は、入力ユニット11を通じて入力する機能を実行し、タイマ10が経過時間をカウントするために作動され、経過時間が設定時間パラメータと比較される。
【0026】
ステップ206では、経過時間が設定時間パラメータよりも大きいか否かによって、入力操作が異常な操作か否かが判断される。比較の結果、入力操作が正常な操作であると判断された場合(ステップ206:NO)、ステップ200の処理に戻る。入力操作が異常な操作であると判断された場合(ステップS206:YES)、省電力プログラム12は、電子装置1のために省電力手順を実行する。
【0027】
ステップ208では、電子装置1は、さらなる操作を防止するために停止し、タイマ10はゼロにリセットされる。停止したまま、ステップ210では、電子装置1は、ユーザによって再度起動され、検出および待機走査状態へ入るために、省電力プログラム12が作動される。
【0028】
本発明は上記好適な実施形態を参照して説明されているが、本発明は上記実施形態に限定されない。上述の実施形態における様々な置換や改変が提案され、当業者の通常の知識によりなされる。したがって、全てのそのような置換や改変は、特許請求の範囲に定義される発明の技術的思想の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】好適な実施形態の電子装置のための省電力装置を示す概略図である。
【図2】他の好適な実施形態の電子装置のための省電力装置を示す概略図である。
【図3】本発明の省電力方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0030】
1…電子装置、
10…タイマ、
11…入力ユニット、
12…省電力プログラム、
13…記憶ユニット、
14…キーロックユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力ユニット、省電力プログラムおよびタイマを有する電子装置のための省電力方法であって、
前記電子装置を起動し、省電力プログラムを作動するステップと、
前記入力ユニットの入力操作を検出し、入力操作のための対応する機能を実行し、入力操作が通常の操作か否かを判断するステップと、
入力操作が異常と判断されたときに、前記電子装置の電力を停止する省電力手順を前記省電力プログラムが実行するステップと、
を含む電子装置のための省電力方法。
【請求項2】
前記電子装置が起動されたときに、自動的に省電力プログラムを起動するステップをさらに含む請求項1に記載の電子装置のための省電力方法。
【請求項3】
検出および待機走査状態に前記省電力プログラムを作動し、異常な操作を判断するための設定時間パラメータを入力するために前記入力ユニットを使用するステップをさらに含む請求項1に記載の電子装置のための省電力方法。
【請求項4】
入力操作が通常の操作であるか否かを判断するステップは、
前記入力ユニットが操作されたときに前記タイマの時間計測機能を作動するステップと、
前記タイマにより計測した時間を比較し、計測した時間が前記設定時間パラメータを超える場合、操作が異常操作であると判断するステップと、
を含む請求項1に記載の電子装置のための省電力方法。
【請求項5】
入力ユニット、省電力プログラム、タイマおよびキーロックユニットを有する電子装置のための省電力方法であって、
省電力プログラムを作動するステップと、
前記省電力プログラムの作動によって検出および待機走査状態に入り、異常な操作の判断のために設定時間パラメータを設定するステップと、
前記入力ユニットの入力操作を検出し、入力操作のための対応する機能を実行し、入力操作が通常の操作か否かを判断するステップと、
入力操作が異常と判断されたときに、前記電子装置の電力を停止する省電力手順を前記省電力プログラムが実行するステップと、
を含む電子装置のための省電力方法。
【請求項6】
前記入力ユニットをロックするために前記電子装置が前記キーロックユニットを作動するときに、検出および省電力のための前記省電力プログラムを作動するステップをさらに含む請求項5に記載の電子装置のための省電力方法。
【請求項7】
前記電子装置が前記キーロックユニットを作動する前に、前記入力ユニットにより前記設定時間パラメータを設定するステップをさらに含む請求項5に記載の電子装置のための省電力方法。
【請求項8】
電子装置に配置される入力ユニットと、
前記電子装置内に記憶される省電力プログラムと、
前記電子装置に配置されるタイマと、
を有する電子装置のための省電力装置。
【請求項9】
前記電子装置は、携帯電話、高度自動機能電話、携帯型コンピュータ、リモートコントローラ、携帯端末(PDA)およびコンピュータのマウスのいずれか一つである請求項8に記載の電子装置のための省電力装置。
【請求項10】
電子装置に配置される入力ユニットと、
前記電子装置に配置され、前記入力ユニットを無効とするために使用されるキーロックユニットと、
前記電子装置内に記憶される省電力プログラムと、
前記電子装置に配置されるタイマと、
を有する電子装置のための省電力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−172104(P2006−172104A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−363145(P2004−363145)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【出願人】(503282172)▲い▼榮科技股▲ふん▼有限公司 (12)
【Fターム(参考)】