説明

電子装置及びそのタッチセンサを駆動する方法

【課題】電子装置と、電子装置内のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法とを提供する。
【解決手段】電子装置は、タッチセンサが一体化されているディスプレイモジュールと、駆動回路と、検出回路とを有する。駆動回路は、駆動信号をディスプレイモジュール及びタッチセンサに送給するように構成されている。検出回路は、駆動回路が駆動信号を送出するモードを決定し、タッチセンサから1つ以上の検出信号を検知し、検出信号を解析し、タッチセンサに対する駆動信号のモードを変更するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子装置のタッチセンサに関するものである。本発明は特に、電子装置とこの電子装置のタッチセンサを走査する方法とに関するものである。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2011年9月16日に出願された出願番号61/535,377の台湾特許出願の優先権を主張するものである。この台湾特許出願の全体は、参照することによりここに導入されるものであり、本出願の一部となるものである。
【背景技術】
【0003】
図1は、システム110と、タッチコントローラ120と、容量性タッチセンサ130とを有する従来の電子装置100を示す線図である。システム110は、電子装置100のメインシステムである。容量性タッチセンサ130は、一組の駆動ラインと、一組の検出ラインとを有する。駆動ラインが検出ラインと交差する各位置は容量性タッチセンサ130の検出素子である。例えば、容量性タッチセンサ130の2つの検出素子をそれぞれ132及び134として示してある。各検出素子はユーザのタッチ(接触)又は近接を検出するセンサである。
【0004】
ユーザが容量性タッチセンサ130上である動作を実行すると、その結果のタッチ事象を、タッチコントローラ120が容量性タッチセンサ130を走査することにより検知しうる。タッチコントローラ120は、タッチ駆動信号DSTを容量性タッチセンサ130の駆動ラインに送ることによりこの容量性タッチセンサ130を走査する。タッチ駆動信号DSTは容量性タッチセンサ130の検出素子を充電し、これに応答して検出素子が検出信号SSを発生する。次に、タッチコントローラ120が容量性タッチセンサ130の検出ラインから検出信号SSを受ける。このタッチコントローラ120が検出信号SSを解析してタッチ事象の位置を決定する。システム110は、このタッチ事象に応じて電子装置100の予め決定された機能を実行しうる。
【0005】
容量性タッチセンサの走査中には、雑音がしばしば検出信号に悪影響を及ぼし、タッチ事象の検知結果を誤ったものとする。雑音は常に存在し、常に問題となる。例えば、スマートフォンやタブレット型コンピュータのような多くの電子装置には、タッチセンサ及び液晶モジュール(LCM)より成るタッチ式ディスプレイが設けられている。LCMは、そのピクセルの極性が反転される際に多くの雑音を発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明は電子装置と、電子装置内のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法とを提供するものであり、この電子装置及び方法は、駆動信号をタッチセンサに送給するモードを決定しうるとともに、雑音のバーストを回避するようにこのモードを変更しうるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一例によれば、電子装置を提供する。この電子装置は、ディスプレイモジュールと、このディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサと、制御回路とを具える。制御回路は、タッチセンサとディスプレイモジュールとに結合されており、第1モード及び第2モードの一方でタッチ駆動信号によりタッチセンサを駆動するとともに、タッチセンサがタッチ駆動信号により駆動された際にこのタッチセンサから検出信号を検知するように構成する。制御回路は更に、ある判定に基づいてタッチセンサを駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの一方を決定するように構成することができる。
【0008】
本発明の一例によれば、制御回路が検出回路と駆動回路とを有する。検出回路はタッチセンサに結合されており、タッチセンサを駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの一方を決定するように構成されているとともに、タッチセンサから検出信号を検知するように構成されている。駆動回路は、検出回路と、ディスプレイモジュールと、タッチセンサとに結合されているとともに、ディスプレイモジュールを駆動するディスプレイ駆動信号を生じ且つ決定された一方のモードでタッチセンサを駆動するタッチ駆動信号を生じるように構成されている。
【0009】
本発明の一例によれば、制御回路が検出回路と、処理ユニットと、駆動回路とを具えることができる。検出回路はタッチセンサと、処理ユニットと、駆動回路とに結合されており、タッチセンサから検出信号を検知するように構成されている。処理ユニットは、タッチセンサを駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの一方のモードを決定するように構成されている。駆動回路は、タッチセンサと処理ユニットとに結合されているとともに、ディスプレイモジュールを駆動するディスプレイ駆動信号を生じ且つタッチセンサを駆動するタッチ駆動信号を生じるように構成されている。ディスプレイモジュール上に表示させる画像の雑音レベルがタッチセンサに対し予め決定したレベルよりも大きくなることを処理ユニットが決定すると、処理ユニットは、第1モードでタッチセンサを駆動することを決定する。一方、ディスプレイモジュール上に表示させる画像の雑音レベルがタッチセンサに対し予め決定したレベルよりも大きくならないことが決定されると、処理ユニットは、第2モードでタッチセンサを駆動することを決定するものである。
【0010】
本発明の他の例によれば、電子装置におけるディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を提供する。この方法には以下のステップ、すなわち、タッチセンサを駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの一方のモードを決定するステップと、決定された一方のモードでタッチ駆動信号によりタッチセンサを駆動するステップと、タッチ駆動信号によりタッチセンサが駆動された際にこのタッチセンサから検出信号を検知するステップとが含まれる。
【0011】
本発明の一例によれば、上述した方法が更に、タッチ駆動信号を表示期間内でタッチセンサに送給するステップと、タッチセンサを駆動するために第1モードが決定された場合に、表示期間内で、予め決定した第1のタイミングに応じてタッチ駆動信号をタッチセンサに送給するステップと、タッチセンサを駆動するために第2モードが決定された場合に、表示期間内で、予め決定した第2のタイミングに応じてタッチ駆動信号をタッチセンサに送給するステップとを具える。
【0012】
本発明の他の例によれば、上述した方法が更に、タッチセンサを駆動するために第1モードが決定された場合に、表示期間内で、第1の周波数でタッチ駆動信号をタッチセンサに送給するステップと、タッチセンサを駆動するために第2モードが決定された場合に、表示期間内で、第2の周波数でタッチ駆動信号をタッチセンサに送給するステップとを具える。
【0013】
本発明を更に理解するために、本明細書の一部を構成する添付図面を以下で用いる。これらの図面は本発明の実施例を示しており、その説明と相俟って本発明の原理を開示する作用をする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、従来の電子装置を示す線図である。
【図2A】図2Aは、本発明の一実施例による電子装置を示す線図である。
【図2B】図2Bは、本発明の一実施例によるインセル型の容量性タッチセンサを有するディスプレイモジュールを示す断面図である。
【図2C】図2Cは、本発明の一実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを走査する方法を示す流れ図である。
【図3A】図3Aは、本発明の他の実施例による電子装置を示す線図である。
【図3B】図3Bは、本発明の他の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である。
【図4A】図4Aは、本発明の他の実施例による電子装置を示す線図である。
【図4B】図4Bは、本発明の他の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である。
【図5】図5は、本発明の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する一方法を示す線図である。
【図6】図6は、本発明の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する他の一方法を示す線図である。
【図7】図7は、本発明の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する更に他の一方法を示す線図である。
【図8】図8は、本発明の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する更に他の一方法を示す線図である。
【図9】図9は、本発明の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する更に他の一方法を示す線図である。
【図10】図10は、本発明の一実施例による電子装置を示す線図である。
【図11A】図11Aは、本発明の一実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する一方法を示す流れ図である。
【図11B】図11Bは、本発明の一実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する他の一方法を示す流れ図である。
【図11C】図11Cは、本発明の一実施例によるディスプレイモジュールのピクセル又はサブピクセルのピクセル処理期間を示す線図である。
【図11D】図11Dは、本発明の一実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する一方法を示す流れ図である。
【図11E】図11Eは、本発明の一実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する他の一方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明を、その実施例を参照して詳細に説明するに、その数例を添付図面に示す。同じ又は同様な部分を参照するのに、図面及び説明において可能な限り同じ参照符号を用いている。
【0016】
図2Aは、本発明の一実施例による電子装置200を示す線図である。この電子装置200は、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、タブレット型コンピュータ又はノート型コンピュータのようなタッチ式ディスプレイを有する如何なる電子装置にもすることができる。電子装置200は、ディスプレイモジュール240と、このディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサ230と、制御回路201とを有する。ディスプレイモジュール240は、複数のピクセル又はサブピクセルと、これら複数のピクセル又はサブピクセルに接続された複数の走査ラインとを有し、更に制御回路201は、表示期間中に走査ラインを用いてピクセル又はサブピクセルを駆動するように構成されている。表示期間には、ピクセル又はサブピクセルが駆動される複数のピクセル処理期間と、ピクセル又はサブピクセルが駆動されない複数のブランク(空白)期間とが含まれる。制御回路201は、タッチセンサ230とディスプレイモジュール240とに結合されており、且つ第1モード又は第2モードの何れかでタッチ駆動信号DSTによりタッチセンサを駆動するとともに、タッチセンサ230がタッチ駆動信号DSTにより駆動された際にタッチセンサ230から検出信号SSを検知するように構成されている。一実施例では、表示期間内でタッチセンサ230を駆動するのにタッチ駆動信号DSTを送給するようにする。
【0017】
ディスプレイモジュール240は、液晶モジュール(LCM)、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイモジュール又は透明OLEDディスプレイモジュールとすることができる。タッチセンサ230は、制御回路201に結合された複数の検出素子を有しうるインセル型の容量性タッチセンサとすることができる。各検出素子は、スタイラス又はユーザの指のような導電性の物体がタッチするか又は接近することを検出するセンサである。これらのタッチセンサ230は、ディスプレイモジュール240内に一体化することができる。タッチセンサの検出素子はVcom 回路を共有又は使用してディスプレイモジュールがこれらの検出素子を充電又は駆動するようにする。タッチセンサ230はインセル型の容量性タッチセンサであるが、本発明はインセル型の容量性タッチセンサのみに限定されるものではない。本発明は、ディスプレイモジュール内に一体化された如何なるタッチセンサにも適用でき、これらのタッチセンサには、オンセル型のタッチセンサが含まれる。換言すれば、ディスプレイモジュール240は、インセル又はオンセル型のディスプレイモジュールとすることができる。
【0018】
本発明の実施例によるインセル型の容量性タッチセンサ230を有するディスプレイモジュール240の断面図は図2Bに示す通りである。このディスプレイモジュール240は、上側基板12と、下側基板14と、液晶(LC)層16とを有している。上側基板12は、カラーフィルタ(CF)層12aを有するカラーフィルタ基板とすることができ、一方、下側基板14は、薄膜トランジスタ(TFT)アレイ18aを有する薄膜トランジスタアレイ基板とすることができる。LC層16は2つの基板12及び14間に挟まれている。ディスプレイモジュール240も、このディスプレイモジュール240内に一体化されたインセル型の容量性タッチセンサ230を有している。タッチセンサ230は、下側基板14の上面上に形成された駆動ライン電極(図示せず)であって駆動信号を受けるこれら駆動ライン電極を有する第1の導電層18aと、上側基板12の上面上に形成された検出ライン電極(図示せず)であって検出信号を生じるこれら検出ライン電極を有する第2の導電層18bとを具えている。検出信号は、タッチセンサ230が駆動された際にタッチセンサ230から生ぜしめられる。これら検出信号は、1つ以上の導電性物体がタッチセンサ230の1つ以上の検出素子にタッチされるか又は近接されることにより発生させることができる。本例では、TFTアレイ18aのゲートラインを第1の導電層18aの駆動ライン電極として用いることにより、第1の導電層18aをTFTアレイ18a内に一体化させる。
【0019】
LCMモジュール内に一体化された第1の導電層18a及び第2の導電層18bの位置は本発明で限定されるものではないことを銘記されたい。例えば、第1の導電層18aは上側基板の下面上に形成することもでき、2つの導電層18a及び18bは、上側基板の上面上に単一層型のセンサを形成するように同一の層上に形成しうる。他の例では、単一層型のセンサを上側基板の下面上に形成することができる。
【0020】
本発明の上述した実施例によれば、ディスプレイモジュールを、IPS型、VA型、TN型等の如何なる種類のLCMモジュールとすることもできる。ディスプレイモジュールの構造は、IPS型のLCMモジュールで、或いはVA又はTN型のモジュールで実行しうる。
【0021】
電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法は、第1モード又は第2モードの何れかでタッチ駆動信号によりタッチセンサを駆動するステップと、タッチ駆動信号によりタッチセンサが駆動された際にタッチセンサから検出信号を検知するステップとを有する。本発明の実施例による電子装置でディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である図2Cを参照されたい。この図2Cに示す方法は、図2Aに示す電子装置200により実行しうる。ステップ420では、制御回路201を、タッチセンサ230及びディスプレイモジュール240に結合するとともに、第1モード又は第2モードの何れかでタッチ駆動信号DSTによりタッチセンサ230を駆動し且つタッチ駆動信号によりタッチセンサ230が駆動された際にタッチセンサ230から検出信号SSを検知するように構成する。制御回路201は更に、ある判定に基づいてタッチセンサ230を駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの一方のモードを決定するように構成する。この判定は以下の例として決定しうる。第1の例は、雑音レベルに関連するものである。この場合、タッチセンサ230を駆動するための判定は、検出信号SSが予め決定したレベルよりも大きい雑音レベルを有するか否かを決定するためのものである。検出信号SSが予め決定したレベルよりも大きい雑音レベルを有することを制御回路201が決定すると、この制御回路201はタッチセンサ230を第1モードで駆動する。検出信号SSが予め決定したレベルよりも大きい雑音レベルを有さないことを制御回路201が決定すると、この制御回路201はタッチセンサ230を第2モードで駆動する。第2の例は、タッチセンサ230の特性に関連するものである。この場合、タッチセンサ230を駆動するための判定は、タッチセンサの特性を決定するためのものである。タッチセンサ230が第1の特性を有することが決定されると、制御回路201はタッチセンサ230を第1モードで駆動する。タッチセンサ230が第2の特性を有することが決定されると、制御回路201はタッチセンサを第2モードで駆動する。第3の例は、タッチセンサ230の充電レベルに関連するものである。この場合、検出素子を駆動するための判定は、検出素子の少なくとも1つの、検知された検出信号に基づいて決定された充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低いか否かを決定するためのものである。充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低くないことが決定されると、制御回路201はタッチセンサ230を第1モードで駆動する。充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低いことが決定されると、制御回路201はタッチセンサ230を第2モードで駆動する。第4の例は、ディスプレイモジュールで表示すべき画像に関連するものである。この場合、タッチセンサ230を駆動するための判定は、ディスプレイモジュール240で表示すべき画像の雑音レベルがタッチセンサ230に対する予め決定した雑音レベルよりも大きくなるか否かを決定するためのものである。ディスプレイモジュール240で表示すべき画像の雑音レベルが、予め決定した雑音レベルよりも大きくなったことが決定されると、制御回路201は、タッチセンサ230を第1モードで駆動することを決定する。ディスプレイモジュールで表示すべき画像の、タッチセンサ230に対する雑音レベルが、予め決定した雑音レベルよりも大きくならなかったことが決定されると、制御回路は、タッチセンサ230を第2モードで駆動する。
【0022】
図3Aは、本発明の他の一実施例による電子装置200を示す線図である。この電子装置200は、タッチセンサ230がディスプレイモジュール240内に一体化されたこのディスプレイモジュール240と、このディスプレイモジュール240及びタッチセンサ230に結合された駆動回路250と、タッチセンサ230及び駆動回路250に結合された検出回路220とを有している。検出回路は、タッチセンサを駆動するための決定モードとして第1モード及び第2モードのうちの一方のモード1を決定するように構成されているとともに、タッチセンサから検出信号を決定するように構成されている。駆動回路250は、ディスプレイモジュールを駆動するためのディスプレイ駆動信号DSDを生じるとともに、決定されたモードでタッチセンサを駆動するためのタッチ駆動信号DSTを生じるように構成されている。
【0023】
図3Bは、本発明の他の実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である。この図3Bに示す方法は、図3Aに示す電子装置200により実行しうる。ステップ420では、検出回路220により、駆動回路250が駆動信号を送給するのが第1モードであるか又は第2モードであるかを決定する。本例における駆動信号は、ディスプレイモジュール240に対するディスプレイ駆動信号DSD及びタッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTを有する。ステップ422では、駆動回路250がディスプレイ駆動信号DSDをディスプレイモジュール240に送給するとともに、タッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給する。ステップ420及び422は図4Aにおけるこれらの対応部分と同じである。ステップ424では、検出回路220によりタッチセンサ230から1つ以上の検出信号SSを検知しうる。ステップ426では、検出回路220が検出信号SSを解析する。電子装置200は、1つ以上のタッチ事象に応じて1つ以上の機能を実行しうる。ステップ428では、検出回路220により第1モードから第2モードに変更を行い、駆動回路250がタッチセンサ230を駆動するためにタッチ駆動信号DSTを送給するようにすることができる。検出回路220は、この検出回路220が検出信号SSを解析しこれら検出信号SSの少なくとも1つが予め決定した値よりも大きい雑音レベルを有することを確認した場合に、駆動回路250がタッチセンサ230を駆動するタッチ駆動信号DSTを送給するモードを変更することを決定することができる。ステップ428においてモードを変更する目的の1つは、タッチセンサ230の走査を妨害する雑音を回避することである。検出回路220は更に、ある判定に基づいてタッチセンサ230を駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの一方のモードを決定するように構成する。この判定は以下の例として決定しうる。第1の例は、雑音レベルに関連するものである。この場合、タッチセンサ230を駆動するための判定は、検出信号SSが予め決定したレベルよりも大きい雑音レベルを有するか否かを決定するためのものである。検出信号が予め決定したレベルよりも大きい雑音レベルを有することを検出回路220が決定すると、この検出回路220は駆動回路250がタッチセンサ230を駆動する第1モードを決定する。検出信号SSが予め決定したレベルよりも大きい雑音レベルを有さないことを検出回路220が決定すると、この検出回路220はタッチセンサ230を第2モードで駆動することを決定する。第2の例は、タッチセンサ230の特性に関連するものである。この場合、タッチセンサ230を駆動するための判定は、タッチセンサ230の特性を決定するためのものであり、タッチセンサ230が第1の特性を有することが決定されると、検出回路220はタッチセンサ230を第1モードで駆動することを決定する。タッチセンサ230が第2の特性を有することが決定されると、検出回路220はタッチセンサ230を第2モードで駆動することを決定する。第3の例は、タッチセンサ230の充電レベルに関連するものである。この場合、検出素子を駆動するための判定は、検出素子の少なくとも1つの、検知された検出信号に基づいて決定された充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低いか否かを決定するためのものである。充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低くないことが検出回路220により決定されると、検出回路220はタッチセンサ230を第1モードで駆動することを決定する。充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低いことが検出回路220により決定されると、検出回路220はタッチセンサ230を第2モードで駆動することを決定する。
【0024】
上述したモードは、タッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給するためのタイミング又は周波数に関連するものである。制御回路201がタッチセンサ230を駆動するのに第1モードを決定すると、タッチ駆動信号DSTが表示期間内の予め決定した第1のタイミングに応じてタッチセンサ230に送給される。制御回路201がタッチセンサ230を駆動するのに第2モードを決定すると、タッチ駆動信号DSTが表示期間内の予め決定した第2のタイミングに応じてタッチセンサ230に送給される。予め決定した第1のタイミングは予め決定した第2のタイミングと異ならせることができる。タッチセンサ230を駆動するモードを変更するために、検出回路220は、駆動回路250を制御する指令を送出して、タッチセンサ230を駆動するためのタッチ駆動信号DSTのタイミング又は周波数を変えるようにしうる。検出回路220は、タッチ駆動信号DSTを送給するための駆動回路250に対するモードを変更させることにより、タッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTのタイミングを調整することができる。
【0025】
図4Aは、本発明の他の実施例による電子装置200を示す線図である。図4Aのこの電子装置200は、タッチセンサ230が内部に一体化されたディスプレイモジュール240と、このディスプレイモジュール240及びタッチセンサ230に結合された駆動回路250と、この駆動回路250に結合された処理ユニット210と、タッチセンサ230、処理ユニット210及び駆動回路250に結合された検出回路220とを有する。処理ユニット210は、タッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTを送給するために、ステップ1110で選択すべき異なるモードを記憶するように構成されたメモリ215を有しうる。
【0026】
図4Bは、本発明の一実施例による電子装置のディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である。この方法は、図4Aに示すような電子装置200により実行しうる。ステップ1110において、処理ユニット210は、ディスプレイモジュール240に表示すべき画像に基づいて又は画像のヒストグラムのようなこの画像の画像特性に基づいて、タッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTを送給する第1モード又は第2モードの何れかを決定する。ディスプレイモジュールに表示すべき画像の雑音レベルは、タッチセンサに対し予め決定したレベルよりも大きくなるおそれがある。ディスプレイモジュールに表示すべき画像の雑音レベルが予め決定したレベルよりも大きくなることを処理ユニットが決定すると、この処理ユニットは、駆動回路がタッチセンサを第1モードで駆動することを決定する。ディスプレイモジュールに表示すべき画像の、タッチセンサに対する雑音レベルが予め決定したレベルよりも大きくならないことを処理ユニットが決定すると、この処理ユニットは、駆動回路がタッチセンサを第2モードで駆動することを決定する。ステップ1120では、検出回路220により、モードに基づいてタッチ駆動信号DSTを送給するタイミング又は周波数を駆動回路250に指令する。換言すれば、タッチ駆動信号DSTを送給するタイミング又は周波数は検出回路220により決定され、駆動回路250により実行される。ステップ1130では、駆動回路250が、それぞれディスプレイモジュール240及びタッチセンサ230に対し駆動信号DSD及びDSTを送給する。
【0027】
図5は、本発明の一実施例による電子装置200のタッチセンサ230を走査するためのタッチ駆動信号DSTを送給するデフォルトモード500を示す線図である。このデフォルトモード500は、ステップ420におけるモード又はステップ428におけるモードとして用いることができる。駆動回路250は、デフォルトモード500でタッチ駆動信号DSTを送給することによりタッチセンサ230を走査することができる。
【0028】
この図5に示すように、垂直同期信号VSYNCのパルスの開始から垂直同期信号VSYNCの次のパルスの開始までの期間は、ディスプレイモジュール240により表示される1画像フレームの期間である。前述した表示期間は、ディスプレイモジュール240により表示される画像フレームの期間とすることができる。垂直同期信号VSYNCは、ディスプレイモジュール240の走査が画像フレームの頂部で適切な時に開始するようにするものである。水平同期信号HSYNCのパルスの開始から水平同期信号HSYNCの次のパルスの開始までの期間は、ディスプレイモジュール240により表示される画像フレームの1走査ラインの期間である。前述した表示期間は、ディスプレイモジュール240により表示される画像フレームの1走査ラインの期間とすることができる。水平同期信号HSYNCは、複数のパルスを形成する複数の高電圧レベル及び複数の低電圧レベルを有する。水平同期信号HSYNCは、ディスプレイモジュール240において水平画像走査ラインの開始を、この水平同期信号HSYNCを発生する画像ソースと同期させる。
【0029】
ディスプレイ駆動信号DSDは、表示期間中にディスプレイモジュール240に送給される。この表示期間は、駆動回路250が水平同期信号HSYNCの高電圧レベルでディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルを駆動するための(ピクセル処理期間521〜523のような)複数のピクセル処理期間を有することができる。本例では、ピクセル処理期間521〜523は水平同期信号HSYNCの高電圧レベル内に規定されている。ディスプレイモジュール240の各ピクセルには複数のサブピクセルを含めることができ、各サブピクセルは、赤、緑又は青のような異なる原色を表示しうる。駆動回路250は、各ピクセル処理期間521〜523内でディスプレイモジュール240の少なくとも1つのピクセル又は少なくとも1つのサブピクセルのグレースケールを制御しうる。
【0030】
上述した表示期間は更に、表示ブランク期間511〜514のような1つ以上の表示ブランク期間を有する。ブランク期間は、ピクセル又はサブピクセルが駆動されない期間である。各表示ブランク期間は、ディスプレイモジュール240の2つの走査ライン、2つのピクセル又は2つのサブピクセルのピクセル処理期間の間の期間である。この場合、2つの走査ライン間の表示ブランク期間は、ディスプレイブランク期間511及び514のような、走査ラインの最終のピクセルのピクセル処理期間と次の走査ラインの最初のピクセルのピクセル処理期間との間のディスプレイブランク期間を意味する。ディスプレイブランク期間511及び514は、水平同期信号HSYNCの低電圧レベル内にそれぞれ規定され、一方、表示ブランク期間512及び513は、水平同期信号HSYNCの高電圧レベル内に規定されている。駆動回路250は、表示ブランク期間内ではディスプレイモジュール240の何れのピクセル又はサブピクセルをも駆動しない。ディスプレイモジュール240は表示ブランク期間内では駆動信号DSDをピクセルに送給せず、従って、表示ブランク期間内では大電流を有さないとともにコモン電圧(VCOM)雑音を生じない為、駆動回路250は表示ブランク期間内でタッチ駆動信号DSTを送給することによりタッチセンサ230を走査して雑音のバーストを回避するようにすることができる。例えば、デフォルトモード500では、駆動回路250が、表示ブランク期間511及び514のような、2つの走査ライン間の表示ブランク期間内でのみタッチセンサ230を走査する。図5の最下側部分は2つの走査期間531及び532を示す。各走査期間は、駆動回路250がタッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給することによりこのタッチセンサ230を走査する期間である。
【0031】
以下の説明は、ステップ420及び428で用いうるタッチ駆動信号DSTの非デフォルトモードに関するものである。タッチセンサ230を駆動する場合、検出回路220は表示ブランク期間を調整して延長された表示ブランク期間を形成することを駆動回路250に指令し、タッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTをこの延長された表示ブランク期間内で送給するようにしうる。駆動回路250は、1つ以上の表示ブランク期間の一部又は全てを統合して延長された表示ブランク期間にすることができる。
【0032】
例えば、本発明の一実施例による、デフォルトモード500及び他のモード600間の比較を図6の線図に示している。モード600では、駆動回路250が表示ブランク期間511の一部を統合して延長された表示ブランク期間514とし、表示ブランク期間514を、より多くのタッチ駆動信号DSTを収容するように長くし、続いて駆動回路250が、この延長された表示ブランク期間514内でタッチ駆動信号DSTを送給することによりタッチセンサ230を走査するようにする。駆動回路250は走査ライン間のより多くの表示ブランク期間を統合して延長された表示ブランク期間514とし、この延長された表示ブランク期間514が更に長くなるようにする。
【0033】
タッチセンサ230を駆動する場合、駆動回路250は、タッチ駆動信号DSTの送給を、各表示ブランク期間の長さとタッチセンサ230の検出素子を充電するのに必要とする時間長とに応じて、1つ以上の表示ブランク期間に割り振ることができる。例えば、本発明の一実施例による、デフォルトモード500及び他のモード700間の比較を図7の線図に示している。デフォルトモード500では、タッチ駆動信号DSTが駆動回路250により送給されて、予め決定された第1のタイミングに応じブランク期間511及び514内でタッチセンサ230を駆動する。モード700では、タッチ駆動信号DSTが駆動回路250により送給されて、予め決定された第1のタイミングに応じブランク期間511及び514に加えてブランク期間512及び513内でタッチセンサ230を駆動する。換言すれば、駆動回路250は、走査ライン間の表示ブランク期間511又は514内のみではなく、ピクセル又はサブピクセル間の表示ブランク期間512及び513内でもタッチセンサ230を走査する。
【0034】
駆動回路250は、タッチセンサ230の全体の走査を、各表示ブランク期間の長さとタッチセンサ230の検出素子を充電するのに要する時間長とに応じて1つ以上の表示ブランク期間に割り振ることができる。駆動回路250は、タッチ駆動信号DSTを各表示ブランク期間内でタッチセンサ230の一部のみに又はタッチセンサ230の全体に送給しうる。表示ブランク期間が長くなればなるほど、駆動回路250が表示ブランク期間内で走査しうるタッチセンサ230の検出素子又は駆動ラインが多くなる。制御回路が検出素子を第1モードで駆動する場合、タッチ駆動信号が、全ての検出素子に対する表示期間内の第1の充電期間に応じて検出素子に送給される。制御回路が検出素子を第2モードで駆動すると、検出素子は、各検出素子を充電するための第2の充電期間又は第2の充電電圧を調整することにより、予め決定した充電レベルに達するように充電される。
【0035】
検出回路は、検出素子の少なくとも1つの充電レベルであって、検知された検出信号に基づいて決定された充電レベルが、予め決定した充電レベルよりも低いか否かを決定する。充電レベルが予め決定した充電レベルよりも低くないことが決定されると、制御回路はタッチセンサを第1モードで駆動する。充電レベルが予め決定した充電レベルよりも低いことが決定されると、制御回路はタッチセンサを第2モードで駆動する。駆動回路250に近い方の検出素子は、駆動回路250から遠い方の検出素子よりも必要とする充電時間が短くなる。駆動回路に近い方の充電しうる検出素子の個数は、これらと同じ表示ブランク期間内で充電できるものである駆動回路から遠い方の検出素子の個数よりもしばしば多くなる。駆動回路250は、前述した詳細事項に応じてタッチ駆動信号DSTのタイミングを調整しうる。駆動回路250は、各表示ブランク期間に対し、この表示ブランク期間の全体又はその一部のみを用いてタッチ駆動信号DSTを送給しうる。制御回路又は検出回路が第1モードで検出素子を駆動する場合、タッチ駆動信号が全ての検出素子に対する表示期間内で第1の充電期間に応じて検出素子に送給される。この第1の充電期間は駆動回路から遠い方の検出素子を充電する期間として規定される。制御回路又は検出回路が第2モードで検出素子を駆動することを決定すると、各検出素子を充電する第2の充電期間又は第2の充電電圧を調整することにより、検出素子は予め決定した充電レベルに達するように充電される。駆動回路は検出素子を異なる充電期間又は充電電圧で充電しうる。従って、駆動回路に近い方の検出素子が必要とする充電期間は、駆動回路から遠い方の検出素子に比べて短くて足りる。検出素子の充電レベルが予め決定したレベルよりも低いことが決定されると、制御回路はタッチセンサを第2モードで駆動し、検出素子の充電レベルが予め決定したレベルよりも低くないことが決定されると、制御回路はタッチセンサを第1モードで駆動する。
【0036】
表示ブランク期間内で走査されるタッチセンサ230の各駆動ラインは、この表示ブランク期間内で駆動回路250により送給される単一の駆動信号DSTか、又は一連の複数のタッチ駆動信号DSTか、又は全てのタッチ駆動信号DSTを受けることができる。換言すれば、1つの表示ブランク期間内で駆動回路250により送出されるタッチ駆動信号DSTは、タッチセンサ230の単一の駆動ライン上に集中させるか、又は複数の駆動ラインに割り振ることができる。単一の駆動ラインを一連の複数のタッチ駆動信号DSTにより駆動し、得られる全ての検出信号SSが雑音のバーストにより損傷されえないようにする必要がしばしばある。
【0037】
表示ブランク期間は、1つのみの駆動信号を送出しうる程度に極めて短くしうる。しかし、1つの駆動信号DSTを送給してタッチセンサ230の1つの検出素子を完全に充電するには、表示ブランク期間があまりにも短い場合がしばしばある。この場合又はその他の場合に、タッチセンサ230の検出素子の少なくとも1つを完全に充電するのを駆動回路250により複数の表示ブランク期間に割り振ることができる。換言すれば、駆動回路250により各表示ブランク期間内で同じ検出素子を部分的に充電し、この検出素子が複数の表示ブランク期間後に完全に充電されるようにしうる。
【0038】
駆動回路250はディスプレイモジュール240の走査ラインを駆動して画像を表示させるとともに、これと同時に1つ以上のタッチ駆動信号DSTをディスプレイモジュール240の他の走査ラインにおけるタッチセンサ230の1つ以上の検出素子に送給することができる。例えば、本発明の一実施例によるデフォルトモード500及び他のモード800間の比較を図8の線図に示している。モード800では、駆動回路250により走査ライン間の表示ブランク期間511及び514の一部を、ピクセル又はサブピクセル間の表示ブランク期間512及び513内に統合して表示ブランク期間511〜514の長さを均一にし、続いて駆動回路250がこれらの表示ブランク期間511〜514の各々でタッチ駆動信号DSTを送給することによりタッチセンサ230を走査する。更に、駆動回路250は、ディスプレイモジュール240の走査ラインのピクセルを駆動し、これと同時にタッチ駆動信号DSTを送給してディスプレイモジュール240の他の走査ラインにおけるタッチセンサの検出素子を駆動し、最初の走査ラインのピクセルにより発生される雑音を回避する。
【0039】
図8に対しては他の解釈が存在する。モード800には3つのピクセル処理期間が存在するとともに、このモード800には10個の走査期間が存在する。ディスプレイモジュール240に送給されるディスプレイ駆動信号DSDよりも多いタッチ駆動信号DSTがタッチセンサ230に送給される為、タッチ駆動信号DSTの周波数はディスプレイ駆動信号DSDの周波数と異なり、このことが雑音レベルを減少させるのに役立つ。
【0040】
駆動回路250は、ディスプレイ駆動信号DSDに応じて画像を表示するピクセル又はサブピクセルにより発生される雑音のレベルに応じてディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルの1つ以上のピクセル処理期間を選択し、ピクセル又はサブピクセルのこの選択したピクセル処理期間内でタッチ駆動信号DSTを送給することによりタッチセンサ230を走査しうる。駆動回路250から駆動信号DSDは、ディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルにより表示すべきグレースケールを規定する。ディスプレイモジュール240の表示されたグレースケールに対する、ディスプレイモジュール240により発生される雑音レベルの関係は、実験で予め測定しうる。この関係を駆動回路250内に予め記憶させ、どのグレースケールが大きな雑音を発生させ、どのグレースケールが小さな許容しうる雑音を発生するかを駆動回路250が予め分かるようにすることができる。駆動回路250は、雑音が小さいディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルの幾つかのピクセル処理期間を選択し、この選択したピクセル処理期間内でタッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給するようにしうる。
【0041】
例えば、本発明の一実施例によるデフォルトモード500及び他のモード900間の比較を図9の線図に示している。モード900では、駆動回路250により走査ライン間の表示ブランク期間511及び514の一部を、ピクセル又はサブピクセル間の表示ブランク期間512及び513内に統合して表示ブランク期間511〜514の長さを均一にし、続いて駆動回路250がこれらの表示ブランク期間511〜514の各々でタッチ駆動信号DSTを送給することによりタッチセンサ230を走査する。更に、ピクセル処理期間521内で表示されるグレースケールが発生する雑音が多く、ピクセル処理期間522及び523内で表示されるグレースケールが発生する雑音が少ない為、駆動回路250はピクセル処理期間522及び523においてもタッチセンサ230を走査する。
【0042】
図5〜図9に示すように、タッチ駆動信号DSTの各モードには、タッチ駆動信号DSTの特定のタイミング又は周波数が含まれる。検出回路220は、タッチ駆動信号DSTのタイミング及び周波数の双方又は何れか一方を決定し、続いてタッチ駆動信号DSTのタイミング及び周波数の双方又は何れか一方を駆動回路250に通知することができる。駆動回路250は、垂直同期信号VSYNC又は水平同期信号HSYNC又は1つ以上の表示ブランク期間を、タッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTを送給する駆動回路250に対するタイミング及び周波数の双方又は何れか一方を決定する検出回路220と同期させることができる。同期の場合、駆動回路250が単に垂直同期信号VSYNC及び水平同期信号HSYNCを検出回路220に送給し、この検出回路220が垂直同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC及び表示ブランク期間のタイミングを知ることができるようにしうる。
【0043】
図10は、本発明の一実施例による電子装置200を示す線図である。この電子装置200は、ディスプレイモジュール240と、このディスプレイモジュール240内に一体化されたタッチセンサ230と、統括コントローラ205とを有している。ディスプレイモジュール240とタッチセンサ230とが電子装置200のタッチ式ディスプレイを構成している。統括コントローラ205はディスプレイモジュール240とタッチセンサ230とに結合されている。この統括コントローラ205には、図2に示す駆動回路250及び検出回路220を含めるか、又は図10に示す駆動回路、検出回路220及び処理ユニット210を含めることができる。
【0044】
図11Aは、本発明の一実施例による電子装置の表示モジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である。この方法は、統括コントローラ205により実行しうる。ステップ402では、統括コントローラ205がディスプレイモジュール240を駆動して電子装置200のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)のような画像を表示させる。統括コントローラ205は、ディスプレイ駆動信号DSDと、垂直同期信号VSYNCと、水平同期信号HSYNCとをディスプレイモジュール240に送給することによりディスプレイモジュール240を駆動する。ディスプレイ駆動信号DSDの各々はディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルのグレースケールを制御する。垂直同期信号VSYNCは各画像フレームの開始を表す。水平同期信号HSYNCは各画像フレームの各走査ラインの開始を表す。
【0045】
ステップ404では、統括コントローラ205により、タッチセンサ230に送給すべきタッチ駆動信号DSTの信号周波数を決定する。この統括コントローラ205は、検出信号SSに対する雑音妨害を回避するための信号周波数を決定する。この統括コントローラ205は信号周波数を単に試行錯誤により決定するようにしうる。換言すれば、統括コントローラ205は、雑音のレベルを低減させうる理想的な信号周波数が見つかるまでタッチ駆動信号DSTの種々の信号周波数を試みることができる。
【0046】
或いはまた、統括コントローラ205は、タッチセンサ230の以前の走査中に受けた検出信号SSを解析することにより雑音の基本周波数及び調波周波数を検知しうる。雑音の周波数を如何にして検知するかは周知であり、ここでは説明しない。統括コントローラ205は、雑音の基本周波数及び調波周波数の双方を回避して最良の結果が得られるようにタッチ駆動信号DSTの信号周波数を設定することができる。換言すれば、信号周波数を雑音の基本周波数及び調波周波数からできるだけ離すようにする必要がある。
【0047】
或いはまた、統括コントローラ205は、図11Bに示す流れに応じて信号周波数を決定することができる。ステップ432では、統括コントローラ205が、ディスプレイモジュール240により表示すべき画像のグレースケールを解析することにより画像周波数を決定する。ステップ434では、統括コントローラ205は、信号周波数が画像周波数を回避するようにこの信号周波数を決定する。換言すれば、信号周波数は画像周波数からできるだけ離すようにする必要がある。
【0048】
図11Cは、本発明の一実施例によるディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルのピクセル処理期間を示す線図である。この図11Cは、前述した画像周波数の幾つかの例をも示している。ディスプレイモジュール240が単色(モノクロ)である場合には、各単色ピクセルが最も小さいディスプレイユニットであり、図11Cは、統括コントローラ205がディスプレイ駆動信号DSDをディスプレイモジュール240のピクセルに送給するピクセル処理期間442、444及び446を示している。ディスプレイモジュール240が多色である場合には、各サブピクセルが最も小さいディスプレイユニットであり、図11Cは、統括コントローラ205がディスプレイ駆動信号DSDをディスプレイモジュール240のサブピクセルに送給するピクセル処理期間442、444及び446を示している。統括コントローラ205により出力されたディスプレイ駆動信号DSDは、ディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルにより表示すべきグレースケールを規定する。各多色ピクセルは複数のサブピクセルから成っている。ピクセルの各サブピクセルは異なる原色を表示する。ピクセル処理期間は、統括コントローラ205がディスプレイ駆動信号DSDをディスプレイモジュール240の1つ以上のピクセル又はサブピクセルに送給して画像を表示させる時間長である。
【0049】
ピクセル処理期間442では、統括コントローラ205が、駆動信号DSDを9個のピクセル/サブピクセル1〜9の各々に対しディスプレイモジュール240に送給する。ピクセル処理期間442の長さがTである場合、ピクセル処理期間442における画像周波数は9/Tである。
【0050】
ディスプレイモジュール240のピクセル/サブピクセルがディスプレイモジュール240のデフォルトのグレースケールを表示する場合、統括コントローラ205は駆動信号DSDをこのピクセル/サブピクセルに送給する必要がない。例えば、ピクセル処理期間444では、ピクセル/サブピクセル4〜6及び8がデフォルトのグレースケールを表示する。従って、統括コントローラ205は、ピクセル/サブピクセル1〜3、7及び9に対する5つのみのディスプレイ駆動信号DSDを出力する。ピクセル処理期間444における画像周波数も5/Tである。
【0051】
次に、ステップ406では、統括コントローラ205が、垂直同期信号VSYNCと、水平同期信号HSYNCと、ステップ404で決定された信号周波数とに応じてタッチ駆動信号DSTのタイミングを決定する。ステップ408では、統括コントローラ205が、ステップ406で決定されたタイミングに応じてタッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給することによりタッチセンサ230を走査する。統括コントローラ205は、信号周波数及びタイミングを決定することにより、タッチセンサ230に対するタッチ駆動信号DSTを送給するためのモードを決定する。
【0052】
統括コントローラ205によれば、垂直同期信号VSYNC及び水平同期信号HSYNCに基づいてディスプレイモジュール240の各表示ブランク期間及び各ピクセル処理期間の開始時間及び終了時間を知ることができる。統括コントローラ205は、この統括コントローラ205がディスプレイモジュール240の表示ブランク期間、又は雑音を比較的低いレベルで発生するディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルのピクセル処理期間でのみタッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給するようにタイミングを決定することができる。図5〜図9は、タッチ駆動信号DSTのタイミングに関する幾つかの詳細な例及び説明を提供するものである。
【0053】
ステップ410では、統括コントローラ205が、タッチ駆動信号DSTに応答してタッチセンサ230により発生された検出信号SSを受ける。ステップ412では、統括コントローラ205が、検出信号SSを解析して1つ以上のタッチ事象を検知する。この統括コントローラ205は、1つ以上のタッチ事象に応じて電子装置200の機能を実行しうる。
【0054】
本発明は、図11Cに示す例に限定されるものではない。本発明の他の実施例では、統括コントローラ205が、ディスプレイモジュール240により表示すべき画像の何れかの画像特性に基づいてタッチ駆動信号DSTを送給するモードを決定するようにしうる。画像特性は、画像のグレースケールのヒストグラムとするか、又は図11Cの例では表示駆動信号DSDの信号周波数とすることができる。
【0055】
図11Dは、本発明の他の実施例による電子装置の表示モジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法を示す流れ図である。この方法は、統括コントローラ205により実行しうる。ステップ452は、図11Aにおけるステップ402〜410より成るタッチセンサ230の従前の走査である。次に、ステップ454において、統括コントローラ205が検出信号SSを解析して雑音のレベルを検知する。ステップ456では、統括コントローラ205により、雑音のレベルが予め決定した値よりも大きいか否かを検査する。雑音のレベルが予め決定した値よりも大きくない場合には、統括コントローラ205が検出信号SSを解析してステップ466でタッチ事象を検知する。雑音のレベルが予め決定した値よりも大きい場合には、統括コントローラ205がステップ458でタッチ駆動信号DSTの信号周波数を新たな周波数に変更する。統括コントローラ205は、雑音を回避するためにこの新たな周波数を決定するものである。
【0056】
統括コントローラ205は、図4Eに示す流れに応じてタッチ駆動信号DSTの新たな周波数を決定することができる。統括コントローラ205は、ステップ472において検出信号SSを解析して雑音の周波数を検知し、次にステップ474において雑音周波数を回避するような新たな周波数を決定する。
【0057】
次に、ステップ460では、統括コントローラ205が、垂直同期信号VSYNCと、水平同期信号HSYNCと、ステップ458で決定された新たな周波数とに応じてタッチ駆動信号DSTの各々の新たなタイミングを決定する。ステップ462では、統括コントローラ205が、新たなタイミングに応じてタッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送給することによりこのタッチセンサ230を走査する。ステップ464では、統括コントローラ205が、タッチ駆動信号DSTに応答してタッチセンサ230により発生された検出信号SSを受け、次に流れがステップ454に戻される。
【0058】
統括コントローラ205は、ステップ454〜464のループを試行錯誤処理として実行しうる。雑音レベルがあまりにも高い限り、統括コントローラ205は単にタッチ駆動信号DSTに対する他の周波数を選択し、雑音の検知レベルが許容レベルに降下するまでこれらループのステップを繰り返すようにすることができる。
【0059】
本発明の一実施例では、検出回路220、駆動回路250及び処理ユニット210が、図2A、図2C、図3A、図3B、図4A及び図4Bでステップを実行する際に協働するようにするためにデータ及び制御信号を交換するようにしうる。ステップ402は、駆動回路250により実行しうる。ステップ404は、処理ユニット210又は検出回路220又は駆動回路250により実行しうる。ステップ406は、検出回路220又は駆動回路250により実行しうる。ステップ408は駆動回路250により実行しうる。ステップ410及び412は、検出回路220により実行しうる。ステップ432は処理ユニット210により実行しうる。ステップ434は、処理ユニット210又は検出回路220又は駆動回路250により実行しうる。
【0060】
ステップ454及び456は検出回路220により実行しうる。ステップ458及び460の各々は、検出回路220又は駆動回路250により実行しうる。ステップ462は、駆動回路250により実行しうる。ステップ464及び466は検出回路220により実行しうる。ステップ472は検出回路220により実行しうる。ステップ474は、検出回路220又は駆動回路250により実行しうる。
【0061】
本発明の一実施例では、検出回路220又は駆動回路250により、タッチセンサ230をいつ走査するかを決定しうるようにする。走査時間が検出回路220により決定されると、この検出回路220により少なくとも1つの制御信号を送出して、タッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送出するのを開始することを駆動回路250に通知することができ、検出回路220は検出信号SSを受けるのを待つことができる。走査時間が駆動回路250により決定されると、この駆動回路250はタッチ駆動信号DSTをタッチセンサ230に送出するのを開始し、少なくとも1つの制御信号を送出して検出回路220に検出信号SSを受けることを通知することができる。処理ユニット210は、電子装置200のメインシステムである。処理ユニット210は、検出回路220により検知された1つ以上のタッチ事象に応じて電子装置200の機能を実行しうる。
【0062】
本発明の一実施例では、検出回路220により、ディスプレイモジュール240のピクセル又はサブピクセルの表示されたグレースケールに対する雑音のレベル関係を検出しうる。この関係は、図9におけるモード900を用いるために処理ユニット220又は検出回路220又は駆動回路250内に記憶させることができる。
【0063】
要するに、本発明は、雑音のバーストを回避するとともに、タッチセンサの走査結果をより良好に得るために、タッチセンサに対する駆動信号を送給するモードを決定しうるものである。
【0064】
当業者にとって明らかなように、本発明の範囲又は精神を逸脱することなく、本発明の構造に種々の変形や変更を達成しうるものである。又、前述したことから明らかなように、本発明の変形や変更が本発明の特許請求の範囲及びこれらの等価範囲に入る限り、本発明はこれらの変形や変更を含むものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイモジュールと、
このディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサと、
このタッチセンサ及び前記ディスプレイモジュールに結合された制御回路であって、第1モード及び第2モードのうちの1つのモードでタッチ駆動信号により前記タッチセンサを駆動するとともに、このタッチセンサが前記タッチ駆動信号により駆動された際に、このタッチセンサから検出信号を検知するように構成されている制御回路と
を具える電子装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子装置において、前記制御回路は更に、ある判定に基づいて前記タッチセンサを駆動するための、前記第1モード及び第2モードのうちの1つのモードを決定するように構成されている電子装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電子装置において、前記ディスプレイモジュールが複数のピクセル又はサブピクセルを有し、前記制御回路は更に、表示期間中にディスプレイ駆動信号により前記ピクセル又はサブピクセルを駆動するように構成されており、前記ディスプレイ期間は、前記ピクセル又はサブピクセルを駆動する複数のピクセル処理期間と、ピクセル又はサブピクセルが駆動されない複数のブランク期間とを含み、前記タッチ駆動信号は前記表示期間内で前記タッチセンサを駆動するために送給されるようになっている電子装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電子装置において、前記制御回路が前記タッチセンサを駆動するために前記第1モードを決定した際に、前記タッチ駆動信号が前記表示期間内で、予め決定された第1のタイミングに応じて前記タッチセンサに送給され、前記制御回路が前記タッチセンサを駆動するために前記第2モードを決定した際に、前記タッチ駆動信号が前記表示期間内で、予め決定された第2のタイミングに応じて前記タッチセンサに送給されるようになっており、予め決定された前記第1のタイミングは予め決定された前記第2のタイミングとは異なっており、予め決定された前記第1のタイミングに応じて、前記タッチ駆動信号が前記ブランク期間のうちの少なくとも1つの第1のブランク期間内で前記タッチセンサを駆動するように送給され、予め決定された前記第2のタイミングに応じて、前記タッチ駆動信号が前記ブランク期間のうちの少なくとも1つの第2のブランク期間内で前記タッチセンサを駆動するように送給されるようになっており、前記ディスプレイモジュールは更に、前記複数のピクセル又はサブピクセルに接続された複数の走査ラインを有し、前記制御回路は、前記ディスプレイ駆動信号を水平同期信号に基づいて前記走査ラインの各1つに送給するようになっており、前記水平同期信号は、前記表示期間内で複数のパルスを形成するための複数の第1の電圧レベル及び複数の第2の電圧レベルを有し、前記ブランク期間のうちの前記第1のブランク期間は、前記水平同期信号の前記第1の電圧レベル内に規定され、前記ブランク期間のうちの前記第2のブランク期間は、前記水平同期信号の前記第2の電圧レベル内に規定されるようになっている電子装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電子装置において、前記ブランク期間のうちの前記第2のブランク期間は、同一の走査ラインに接続された2つのピクセル又はサブピクセルを駆動する2つの隣接するピクセル処理期間の間の期間とした電子装置。
【請求項6】
請求項3に記載の電子装置において、前記制御回路が前記タッチセンサを駆動するのに前記第1モードを決定した場合に、前記タッチ駆動信号が前記表示期間内で第1の周波数で前記タッチセンサに送給され、前記制御回路が前記タッチセンサを駆動するのに前記第2モードを決定した場合に、前記タッチ駆動信号が前記表示期間内で第2の周波数で前記タッチセンサに送給されるようになっており、前記第1の周波数は前記第2の周波数と相違させるようにした電子装置。
【請求項7】
請求項2に記載の電子装置において、前記判定は、前記検出信号が、予め決定されたレベルよりも大きい雑音レベルを有するか否かを決定するためのものであり、前記検出信号が、予め決定されたレベルよりも大きい雑音レベルを有することが決定された場合に、前記制御回路は前記タッチセンサを前記第1モードで駆動し、前記検出信号が、予め決定されたレベルよりも大きい雑音レベルを有さないことが決定された場合に、前記制御回路は前記タッチセンサを前記第2モードで駆動するようになっている電子装置。
【請求項8】
請求項2に記載の電子装置において、前記判定は、前記タッチセンサの特性を決定するためのものであり、前記タッチセンサが第1の特性を有することが決定された場合に、前記制御回路は前記タッチセンサを前記第1モードで駆動し、前記タッチセンサが第2の特性を有することが決定された場合に、前記制御回路は前記タッチセンサを前記第2モードで駆動するようになっている電子装置。
【請求項9】
請求項3に記載の電子装置において、前記制御回路が、
前記タッチセンサに結合され、このタッチセンサを駆動するために前記第1モード及び第2モードのうちの1つのモードを決定するように構成されているとともに、このタッチセンサから前記検出信号を検知するように構成されている検出回路と、
この検出回路、前記ディスプレイモジュール及び前記タッチセンサに結合され、前記ディスプレイモジュールを駆動するために前記ディスプレイ駆動信号を送出するとともに、決定された1つのモードで前記タッチセンサを駆動するために前記タッチ駆動信号を送出するように構成されている駆動回路と
を具えており、前記検出回路が、前記タッチセンサを駆動するために前記第1モード及び第2モードのうちの1つのモードを決定すると、前記タッチセンサを駆動するために決定されたこの1つのモードに他方のモードから変更することを、前記検出回路が前記駆動回路に指令するようになっている電子装置。
【請求項10】
請求項3に記載の電子装置において、前記タッチセンサが更に複数の検出素子を有し、前記制御回路は、前記第1モード及び第2モードのうちの1つのモードでこれら検出素子を充電するために前記タッチ駆動信号を送出し、前記制御回路が、前記第1モードでこれら検出素子を充電するために前記タッチ駆動信号を送出すると、前記タッチ駆動信号が前記検出素子の各々を第1の充電期間の間充電し、前記制御回路が、前記第2モードでこれら検出素子を充電するために前記タッチ駆動信号を送出すると、前記タッチ駆動信号が前記検出素子の少なくとも1つを第2の充電期間の間充電するようになっており、
前記判定は、前記検出素子のうちの少なくとも1つの、検知された検出信号に基づいて決定された充電レベルが、予め決定された充電レベルよりも小さいか否かを決定するためのものであり、充電レベルが、予め決定された充電レベルよりも小さくないことが決定されると、前記制御回路が前記タッチセンサを前記第1モードで駆動し、充電レベルが、予め決定された充電レベルよりも小さいことが決定されると、前記制御回路が前記タッチセンサを前記第2モードで駆動するようになっている電子装置。
【請求項11】
請求項3に記載の電子装置において、前記タッチセンサが更に複数の検出素子を有し、前記制御回路は、前記第1モード及び第2モードのうちの1つのモードでこれら検出素子を充電するために前記タッチ駆動信号を送出し、前記制御回路が、前記第1モードでこれら検出素子を充電するために前記タッチ駆動信号を送出すると、前記タッチ駆動信号が前記検出素子の各々を第1の充電電圧により充電し、前記制御回路が、前記第2モードでこれら検出素子を充電するために前記タッチ駆動信号を送出すると、前記タッチ駆動信号が前記検出素子の少なくとも1つを第2の充電期間の間第2の充電電圧により充電するようになっている電子装置。
【請求項12】
請求項9に記載の電子装置において、前記電子モジュールが更に、前記複数のピクセル又はサブピクセルに接続された複数の走査ラインを有し、前記制御回路は、水平同期ラインに基づいて前記走査ラインの各1つにディスプレイ駆動信号を送給するように構成されており、前記制御回路が前記タッチセンサを駆動するための1つのモードを決定すると、前記ブランク期間のうちの少なくとも1つのブランク期間が延長され、前記検出回路が、前記タッチセンサを駆動するためにこの延長されたブランク期間内で前記タッチ駆動信号を送給することを前記駆動回路に指令するようになっている電子装置。
【請求項13】
請求項3に記載の電子装置において、前記制御回路が更に、
前記タッチセンサに結合され、このタッチセンサから検出信号を検知するように構成されている検出回路と、
この検出回路に結合され、前記タッチセンサを駆動するために前記第1モード及び第2モードのうちの1つのモードを決定するように構成されている処理ユニットと、
前記検出回路に結合されているとともに、前記処理ユニット、前記ディスプレイモジュール及び前記タッチセンサに結合され、前記ディスプレイモジュールを駆動するために前記ディスプレイ駆動信号を送給するとともに、決定された前記1つのモードで前記タッチセンサを駆動するために前記タッチ駆動信号を送給するように構成された駆動回路と
を具えており、
前記判定は、前記表示モジュール上に表示すべき画像の雑音レベルが前記タッチセンサに対し予め決定されたレベルよりも大きいか否かを前記処理ユニットが決定するためのものであり、前記表示モジュール上に表示すべき画像の雑音レベルが予め決定された前記レベルよりも大きいことを前記処理ユニットが決定した場合には、この処理ユニットは、前記駆動回路が前記タッチセンサを駆動するのに前記第1モードを決定し、前記表示モジュール上に表示すべき画像の雑音レベルが予め決定された前記レベルよりも大きくないことを前記処理ユニットが決定した場合には、この処理ユニットは、前記駆動回路が前記タッチセンサを駆動するのに前記第2モードを決定するようになっている電子装置。
【請求項14】
電子装置におけるディスプレイモジュール内に一体化されたタッチセンサを駆動する方法であって、
前記タッチセンサを駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの1つのモードを決定するステップと、
この決定された1つのモードでタッチ駆動信号により前記タッチセンサを駆動するステップと、
前記タッチセンサが前記タッチ駆動信号により駆動された際に、このタッチセンサから検出信号を検知するステップと
を具えるタッチセンサ駆動方法。
【請求項15】
請求項14に記載のタッチセンサ駆動方法において、決定された1つのモードでタッチ駆動信号により前記タッチセンサを駆動する前記ステップが更に、
前記タッチ駆動信号を表示期間内で前記タッチセンサに送給するステップであって、この表示期間は、前記ディスプレイモジュール内の複数のピクセル又はサブピクセルが駆動される複数のピクセル処理期間と、ピクセル又はサブピクセルが駆動されない複数のブランク期間とを有しているようにした当該ステップと、
前記タッチセンサを駆動するために前記第1モードが決定された際に、前記表示期間内の予め決定された第1のタイミングに応じて前記タッチ駆動信号を前記タッチセンサに送給するステップと、
前記タッチセンサを駆動するために前記第2モードが決定された際に、前記表示期間内の予め決定された第2のタイミングに応じて前記タッチ駆動信号を前記タッチセンサに送給するステップと
を具え、
予め決定された前記第1のタイミングを、予め決定された前記第2のタイミングと異ならせるタッチセンサ駆動方法。
【請求項16】
請求項15に記載のタッチセンサ駆動方法において、
前記表示期間内の予め決定された第1のタイミングに応じて前記タッチ駆動信号を前記タッチセンサに送給する前記ステップが更に、
前記ブランク期間のうちの少なくとも1つの第1のブランク期間内で前記タッチ駆動信号を前記タッチセンサに送給するステップを有し、
前記表示期間内の予め決定された第2のタイミングに応じて前記タッチ駆動信号を前記タッチセンサに送給する前記ステップが更に、
前記ブランク期間のうちの少なくとも1つの第2のブランク期間内で前記タッチ駆動信号を前記タッチセンサに送給するステップと、
前記表示期間内で複数のパルスを形成するために、複数の第1の電圧レベルと複数の第2の電圧レベルとを有する水平同期信号に基づいて、表示駆動信号により前記ディスプレイモジュールを駆動するステップと
を有し、
前記ブランク期間のうちの前記1つの第1のブランク期間が前記水平同期信号の前記第1の電圧レベル内に規定され、前記ブランク期間のうちの前記1つの第2のブランク期間が前記水平同期信号の前記第2の電圧レベル内に規定されるようになっているタッチセンサ駆動方法。
【請求項17】
請求項15に記載のタッチセンサ駆動方法において、この方法が更に、
前記タッチセンサを駆動するのに前記第1モードが決定された際に、前記タッチ駆動信号を、前記表示期間において第1の周波数で前記タッチセンサに送給するステップと、
前記タッチセンサを駆動するのに前記第2モードが決定された際に、前記タッチ駆動信号を、前記表示期間において第2の周波数で前記タッチセンサに送給するステップと
を有し、
前記第1の周波数を前記第2の周波数と異ならせるタッチセンサ駆動方法。
【請求項18】
請求項14に記載のタッチセンサ駆動方法において、
前記タッチセンサを駆動するための、第1モード及び第2モードのうちの1つのモードを決定する前記ステップが更に、
前記検出信号が、予め決定されたレベルよりも大きい雑音レベルを有するか否かを決定するステップを有し、
決定された前記1つのモードでタッチ駆動信号により前記タッチセンサを駆動する前記ステップが更に、
前記検出信号が、予め決定されたレベルよりも大きい雑音レベルを有することが決定された場合に、前記タッチセンサを前記第1モードで駆動するステップと、
前記検出信号が、予め決定されたレベルよりも大きい雑音レベルを有さないことが決定された場合に、前記タッチセンサを前記第2モードで駆動するステップと
を有する
ようにするタッチセンサ駆動方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【公開番号】特開2013−65301(P2013−65301A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−203461(P2012−203461)
【出願日】平成24年9月14日(2012.9.14)
【出願人】(502160992)宏達國際電子股▲ふん▼有限公司 (97)
【Fターム(参考)】