説明

電子部品の接続構造

【課題】端子を一種類にして、接点間のピッチが異なる表面実装用の電子部品を接続でき、且つ電子部品の有無に関係なく、端子を一種類にできる電子部品の接続構造を提供する。
【解決手段】一端17に形成され電子部品11の各一対の接点部に弾接可能な少なくとも一対の主接触バネ片29を対向配置した第1圧接部19と、他端21に形成され電線が圧接される第2圧接部23と、第1圧接部19と第2圧接部23との間の中間部において他の電子部品11を圧接可能にした第3圧接部25とを備える端子13を用いた電子部品11の接続構造であって、第3圧接部25は、他の電子部品11の接続時、他の電子部品11の一対の接点部にそれぞれ接続する一対の副接触バネ片45の間の連結部49が分離される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる接点間ピッチの電子部品を接続可能とする電子部品の接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品の電気的な接続を確実に行うことで高い信頼性を得る電子部品の接続構造が特許文献1に開示されている。図17に示すように、この電子部品の接続構造は、ハウジングに、一対のバスバー501,503が組み付けられるとともに光源である半導体発光素子(LED)505が組み付けられる。平板形状をなして2分割されたバスバー501,503は、電線接続部507と、ツエナーダイオード接続部509と、抵抗器接続部511と、LED接続部513と、を有する。抵抗器接続部511には、2分割されたバスバー501,503のそれぞれに圧接刃515,515が備えられる。ツエナーダイオード接続部509には、単一の圧接刃517が一方のバスバー501に、単一の圧接刃519が他方のバスバー503に備えられる。
【0003】
ツエナーダイオード521は、一方のリード部523が一方のバスバー501に、他方のリード部525が他方のバスバー503にそれぞれ電気的に接続されることで、抵抗器527の下流側で一対のバスバー501,503に並列に接続され、ダイオードに順起電力が流れる方向で静電気により回路に印加される突発的な大電圧からのLEDを破壊から保護し、ダイオードに逆起電力が流れる方向では通電を阻止し、同じくLEDを破壊から保護する機能を果たす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−149762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電子部品の接続構造は、電子部品の形状、大きさに合わせ異なる寸法の接続部(圧接刃515,515,圧接刃517,圧接刃519)を形成した2種類のバスバー501,503が必要となった。また、リード部を有したスルーホール用の電子部品(ツエナーダイオード521,抵抗器527)しか実装できず、近年需要が多く安価となった表面実装用の電子部品の接続ができない問題があった。これに加え、接続構造を特定の電子部品(例えば抵抗器)の有無に対応させるためには、抵抗器を装着するときの端子と、抵抗器を装着しないときの端子との二種類の端子が必要となった。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、端子を一種類にして、接点間のピッチが異なる表面実装用の電子部品を接続でき、且つ電子部品の有無に関係なく、端子を一種類にできる電子部品の接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 一端に形成され電子部品の各一対の接点部に弾接可能な少なくとも一対の主接触バネ片を対向配置した第1圧接部と、他端に形成され電線が圧接される第2圧接部と、前記第1圧接部と前記第2圧接部との間の中間部において他の電子部品を圧接可能にした第3圧接部とを備える端子を用いた電子部品の接続構造であって、前記第3圧接部は、前記他の電子部品の接続時、該他の電子部品の一対の接点部にそれぞれ接続する一対の副接触バネ片の間の連結部が分離されることを特徴とする電子部品の接続構造。
【0008】
この電子部品の接続構造によれば、一対の接触バネ片を対向配置した2本の端子が離間して並列配置され、2本の端子間において隣接する一対の主接触バネ片に第1の電子部品の一対の接点部が接続され、2本の端子間に位置される他の一対の主接触バネ片が第2の電子部品の一対の接点部に接続され、異なる接点間ピッチの電子部品が接続可能となる。これに加え、一方の端子に他の電子部品が直列接続されない場合には一方の端子の連結部がカットされずに使用され、他の電子部品が直列接続される場合には一方の端子の連結部がカットされ、他の電子部品の組付けの有無が一種類の端子で対応可能となる。
【0009】
(2) (1)の電子部品の接続構造であって、一対の前記端子の一方に陽極が接続されるとともに、他方に陰極が接続され、一方の前記端子の前記連結部が分離され、一方の前記端子の一方の前記副接触バネ片と、他方の前記副接触バネ片との間が抵抗器を介して直列接続されることを特徴とする電子部品の接続構造。
【0010】
この電子部品の接続構造によれば、一方の端子の連結部が分離されることで、一方の端子の第3圧接部において、一対の副接触バネ片の間が分離される。分離された一方の副接触バネ片は第2圧接部に接続され、他方の副接触バネ片は第1圧接部に接続されている。この分離された一対の副接触バネ片が抵抗器によって直列接続されることで、一方の端子は第2圧接部と第1圧接部とが抵抗器を介して直列に接続される。
【0011】
(3) (1)又は(2)の電子部品の接続構造であって、前記連結部が、前記他の電子部品を挿入する端子収容室の挿入方向手前面に位置することを特徴とする電子部品の接続構造。
【0012】
この電子部品の接続構造によれば、連結部がカットされているか否かが、端子収容室の挿入側から挿入方向手前面を視認することにより容易に確認可能となる。
【0013】
(4) (1)〜(3)のいずれか1つの電子部品の接続構造であって、前記他の電子部品が、一方の面に2つの前記接点部を有した電子部品であることを特徴とする電子部品の接続構造。
【0014】
この電子部品の接続構造によれば、他の電子部品の装着、非装着を選択的に可能とするための電子部品の接続構造がコンパクトに形成可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る電子部品の接続構造によれば、端子を一種類にして、接点間のピッチが異なる表面実装用の電子部品を接続することができる。また、電子部品の有無に関係なく、端子を一種類にできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る電子部品の接続構造に用いられる2本の端子の斜視図である。
【図2】図1に示した端子を収容したハウジングの斜視図である。
【図3】図1に示した1つの端子の斜視図である。
【図4】(a)は図3に示した端子の平面図、(b)はそのA−A矢視図、(c)はそのB−B矢視図である。
【図5】(a)は半導体発光素子の斜視図、(b)はツエナーダイオードの斜視図である。
【図6】図1に示した接続構造における回路図である。
【図7】(a)は連結部の分離された端子の斜視図、(b)は(a)の上下を反転した斜視図である。
【図8】端子の展開図である。
【図9】端子組付け工程図である。
【図10】連結部のカット工程図である。
【図11】電子部品組付け工程図である。
【図12】抵抗器の組付け工程図である。
【図13】ハウジング組付け工程図である。
【図14】電線ホルダー組付け工程図である。
【図15】LEDユニットの斜視図である。
【図16】(a)はLEDユニットの平面図、(b)はそのC−C矢視図、(c)はそのD−D矢視図である。
【図17】従来の電子部品の接続構造の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る電子部品の接続構造に用いられる2本の端子の斜視図、図2は図1に示した端子を収容したハウジングの斜視図である。
本実施の形態に係る電子部品11の接続構造は、図1に示す2本の同一形状の端子13を構成の主要部として有している。この2本の端子13は、図2に示すハウジング15に収容されて使用される。
【0018】
2本の端子13は、一端17に第1圧接部19、他端21に第2圧接部23、第1圧接部19と第2圧接部23との間の中間部において第3圧接部25を形成し、離間して並列配置される。第1圧接部19は、2つの電子部品11の各一対の接点部27に弾接可能な少なくとも一対の主接触バネ片29が対向配置して形成される。本実施の形態では、1本の端子13に、一対の主接触バネ片29が設けられる。2本の端子間において、隣接する一対の主接触バネ片29は、第1の電子部品11である半導体発光素子31の一対の接点部と接続する。また、2本の端子間に位置する他の一対の主接触バネ片29は、第2の電子部品11であるツエナーダイオード33の一対の接点部と接続する。
【0019】
図3は図1に示した1つの端子13の斜視図である。
端子13は、ハウジング15に装着された状態でその一部分がハウジング15の外部に突出される。本実施の形態において、端子13の一部分がハウジング15から突出する側を「後」、その反対側を「前」と称する。端子13の後端は、上記の第2圧接部23となる。第2圧接部23には、被覆された電線35の被覆を切り裂き導体と電気的に接触するための圧接刃37が設けられる。
【0020】
圧接刃37の前部には第3圧接部25が設けられている。つまり、第1圧接部19と第2圧接部23との間の中間部には第3圧接部25が設けられる。この第3圧接部25は、他の電子部品11である例えば図1に示した抵抗器39を圧接可能としている。第3圧接部25では、圧接刃37から前方に向かって、後部当接片41と、後部弾性脚43と、副接触バネ片45と、前部当接片47とが連設される。
【0021】
図3の背面側の前部当接片47には端子13の一端17(前端)となる第1圧接部19が連結部49(図4参照)を介して連設されている。圧接刃37、後部当接片41、後部弾性脚43、副接触バネ片45、前部当接片47、第1圧接部19は、板金加工により一体に打ち抜かれた後、図3に示す形状に折り曲げ加工される。端子13の第1圧接部19は、一対の側壁51が平行となるようにU字状に折り曲げ形成され、側壁51のそれぞれに主接触バネ片29が打ち抜き成形される。端子13の本体がU字状に折り曲げられて形成され、その対向する一対の側壁51に、打ち抜き加工によって主接触バネ片29が形成されることにより、多数の電気接触部53を有する弾接構造が容易且つコンパクトに製造可能となっている。
【0022】
図4(a)は図3に示した端子13の平面図、(b)はそのA−A矢視図、(c)はそのB−B矢視図、図5(a)は半導体発光素子31の斜視図、(b)はツエナーダイオード33の斜視図である。
1本の端子13において、主接触バネ片29は、一対のものが平行となって形成され、略Y字状に分岐した先端が電気接触部53となる。電気接触部53は、接点が頂角となる三角形状に形成される。図4(a)に示すように、端子13は、2本が平行に離間配置される。これにより、電気接触部53は、図4(c)に示すように、片側4箇所ずつの8箇所に配置されることになる。上方の片側4箇所の電気接触部53には、それぞれの端子13に形成された上方部品座部55が対峙される。また、下方の片側4箇所の電気接触部53には、それぞれの端子13に形成された下方部品座部57が対峙される。
【0023】
上方部品座部55と、後方の片側4箇所の電気接触部53との間には半導体発光素子31が装着されている。下方の片側4箇所の電気接触部53と、下方部品座部57と、の間にはツエナーダイオード33が装着されている。半導体発光素子31は、図5(a)に示すように、一方の面に、一対の接点部27が設けられた表面実装用の電子部品11となっている。また、ツエナーダイオード33も、図5(b)に示すように、一方の面に一対の接点部27が設けられた表面実装用の電子部品11となっている。
【0024】
半導体発光素子31は、図4(c)に示すように、接点部27の設けられた面が、上段の電気接触部53に向けられ、背面が上方部品座部55に当接される。ツエナーダイオード33は、接点部27の設けられた面が、下段の電気接触部53の側に向けられ、背面が下方部品座部57に当接される。本実施の形態では、半導体発光素子31の接点間ピッチが、ツエナーダイオード33の接点間ピッチよりも小さい。つまり、2つの電子部品11は、異なる接点間ピッチとなっている。電子部品11の接続構造では、このような異なる接点間ピッチの電子部品11を同時に実装可能としている。すなわち、図4(c)に示すように、片側で隣接する2本の端子13の電気接触部53に半導体発光素子31の一対の接点部27が接触し、他の片側では少なくとも1つの電気接触部53を跨いで2本の端子13の電気接触部53がツエナーダイオード33の一対の接点部27に接触している。
【0025】
すなわち、図4(c)において、半導体発光素子31は、上段の電気接触部53において、左側から2番目の電気接触部53と、左側から3番目の電気接触部53とに接続される。また、ツエナーダイオード33は、下段の電気接触部53において、左側から1番目の電気接触部53と、左側から3番目の電気接触部53とに接続されるが、左側から2番目の電気接触部53と、左側から4番目の電気接触部53とに接続することもできる。また、本実施の形態において、ツエナーダイオード33は、接点間ピッチが、電気接触部53の接点間ピッチの2倍の距離となるものが用いられているが、接点間ピッチが電気接触部53の接点間ピッチの3倍の距離となるものも用いることができる。この場合、ツエナーダイオード33の一対の接点部27は、左側から1番目の電気接触部53と、左側から4番目の電気接触部53とに接続される。
【0026】
図6は図1に示した接続構造における回路図、図7(a)は連結部49の分離された端子13の斜視図、(b)は(a)の上下を反転した斜視図である。
電子部品11の接続構造では、半導体発光素子31及びツエナーダイオード33が、陽極59と陰極61との間で並列に接続されている。このような電子部品11の接続構造では、半導体発光素子31及びツエナーダイオード33と、陽極59との間に抵抗器39を設けた回路としたい場合が想定される。このような場合、本構成では図7(a)に示すように、第3圧接部25は、抵抗器39の接続時、抵抗器39の一対の接点部27にそれぞれ接続する一対の副接触バネ片45の間の連結部49が分離される。
【0027】
図8は端子13の展開図である。
端子13は、図8に示した展開形状の金属板を図3に示す形状にとなるように折り曲げ加工して得られる。連結部49は、同図に示すように、一対の副接触バネ片45を繋いでいる部分となるので、ここがカットされることにより、一対の副接触バネ片45を分離する。したがって、一方の端子13の一方の副接触バネ片45と、他方の副接触バネ片45との間が抵抗器39を介して直列接続されることで、一方の端子13は第2圧接部23と第1圧接部19とが抵抗器39を介して直列に接続されることになる。
【0028】
なお、抵抗器39は、一方の面に2つの接点部27を有した表面実装用の電子部品11となる。これにより、抵抗器39の装着又は非装着を選択的に可能とするための電子部品11の接続構造が、コンパクトに形成可能となっている。
【0029】
次に、上記構成の電子部品11の接続構造の組付け工程を説明する。
図9は端子組付け工程図、図10は連結部49のカット工程図、図11は電子部品組付け工程図、図12は抵抗器39の組付け工程図、図13はハウジング組付け工程図、図14は電線ホルダー組付け工程図、図15はLEDユニット63の斜視図、図16(a)はLEDユニット63の平面図、(b)はそのC−C矢視図、(c)はそのD−D矢視図である。
上記の電子部品11の接続構造は、例えばLEDユニット63に好適に採用することができる。電子部品11の接続構造をLEDユニット63に適用するには、図9に示すように、2本の端子13をハウジング15に装着する。
【0030】
ハウジング15には2つの端子収容室65が形成される。端子収容室65は、後端が後壁67となり、その前方の内壁面に一対の保持溝69がそれぞれの端子収容室65に形成されている。端子収容室65に挿入された端子13は、後部当接片41と後部弾性脚43とで後壁67を挟持し、ハウジング15から脱落規制されて装着が完了する。
【0031】
端子13がハウジング15に装着されたなら、一方の端子13の連結部49がカットされる。端子収容室65に挿入された端子13は、連結部49が挿入方向手前面73に位置する。これにより、連結部49がカット領域71でカットされているか否かが、端子収容室65の挿入側から挿入方向手前面73を視認することにより容易に確認可能となっている。また、図10に示すように、ハウジング15の底板75には抵抗器39を装着するための底板開口部77が形成されている。それぞれの底板開口部77には、上記した一対の保持溝69が設けられる。つまり、端子13の挿入方向はハウジング15の上側から、抵抗器39の挿入はハウジング15の下側からとなっている。
【0032】
図11に示すように、ハウジング15の前面にはLED装着開口部79と、ダイオード装着開口部81とが上下2段で形成されている。ダイオード装着開口部81には、半導体発光素子31が、接点部27を下側にして挿入される。ダイオード装着開口部81には、ツエナーダイオード33が、接点部27を上側にして挿入される。これにより、それぞれの接点部27が図4(c)に示したように、それぞれの電気接触部53に接続される。
【0033】
図12に示すように、半導体発光素子31、ツエナーダイオード33に続いて、抵抗器39が挿入される。抵抗器39は、底板開口部77から両縁部が保持溝69にガイドされて挿入されることで、接点部27が一対の副接触バネ片45のそれぞれに接続される。
【0034】
図13に示すように、半導体発光素子31と、ツエナーダイオード33とを装着したハウジング15は、レンズカバー83に装着される。レンズカバー83の後端面にはハウジング挿入開口87が形成されている。レンズカバー83に挿入されたハウジング15は、圧接刃37がレンズカバー83の内部で後方に向かって突出している。
【0035】
図14に示すように、ハウジング15を装着したレンズカバー83には電線ホルダー89がハウジング挿入開口87から挿入される。電線ホルダー89の3方の外面にはコ字状の電線保持溝91が2箇所に形成されている。それぞれの電線保持溝91には被覆付き電線35がコ字状に曲げられて装着される。電線ホルダー89の前面にはそれぞれの電線保持溝91を跨って、水平の圧接刃進入スリット93が形成されている。これにより、電線ホルダー89がレンズカバー83に挿入されると、レンズカバー83の内部で後方に向かって突出した圧接刃37が、圧接刃進入スリット93に進入し、圧接刃37と電線35の導体とが接続されるようになされている。
【0036】
レンズカバー83に挿入された電線ホルダー89は、レンズカバー83の側部に形成さける係止穴95に、側面に突設した係止爪97を係止して、レンズカバー83からのハウジング15と、電線ホルダー自身との離脱が規制される。レンズカバー83に、ハウジング15、電線ホルダー89が装着されることで図15に示すLEDユニット63が構成される。
【0037】
このように、電子部品11の接続構造では、図16に示すように、一対の主接触バネ片29を対向配置した2本の端子13が離間して並列配置され、2本の端子間において隣接する一対の主接触バネ片29に半導体発光素子31の一対の接点部27が接続される。また、2本の端子間に位置される他の一対の主接触バネ片29がツエナーダイオード33の一対の接点部27に接続され、異なる接点間ピッチの電子部品11が接続可能となる。
【0038】
略Y字状に分岐した一対の平行な主接触バネ片29を有する端子13が、2本平行に離間配置されることで、片側4箇所の電気接触部53が両側で8箇所配置される。これにより、片側で隣接する2本の端子13の電気接触部53に接点間ピッチの小さい半導体発光素子31が接続可能となり、他の片側では少なくとも1つの電気接触部53を跨いで2本の端子13の電気接触部53に接点間ピッチの大きいツエナーダイオード33が接続可能となる。
【0039】
これに加え、一方の端子13に抵抗器39が直列接続されない場合には一方の端子13の連結部49がカットされずに使用され、抵抗器39が直列接続される場合には一方の端子13の連結部49が図10に示したようにカットされるので、抵抗器39の組付けの有無が一種類の端子13で対応可能となる。
【0040】
したがって、本実施の形態による電子部品11の接続構造によれば、端子13を一種類にして、接点間のピッチが異なる表面実装用の電子部品11を接続することができる。また、電子部品11の有無に関係なく、端子13を一種類にできる。
【符号の説明】
【0041】
11 電子部品
13 端子
17 一端
19 第1圧接部
21 他端
23 第2圧接部
25 第3圧接部
27 接点部
29 主接触バネ片
31 半導体発光素子(電子部品)
33 ツエナーダイオード(電子部品)
35 電線
39 抵抗器(他の電子部品)
45 副接触バネ片
49 連結部
59 陽極
61 陰極
65 端子収容室
73 挿入方向手前面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に形成され電子部品の各一対の接点部に弾接可能な少なくとも一対の主接触バネ片を対向配置した第1圧接部と、他端に形成され電線が圧接される第2圧接部と、前記第1圧接部と前記第2圧接部との間の中間部において他の電子部品を圧接可能にした第3圧接部とを備える端子を用いた電子部品の接続構造であって、
前記第3圧接部は、前記他の電子部品の接続時、該他の電子部品の一対の接点部にそれぞれ接続する一対の副接触バネ片の間の連結部が分離されることを特徴とする電子部品の接続構造。
【請求項2】
請求項1記載の電子部品の接続構造であって、
一対の前記端子の一方に陽極が接続されるとともに、他方に陰極が接続され、
一方の前記端子の前記連結部が分離され、
一方の前記端子の一方の前記副接触バネ片と、他方の前記副接触バネ片との間が抵抗器を介して直列接続されることを特徴とする電子部品の接続構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の電子部品の接続構造であって、
前記連結部が、前記他の電子部品を挿入する端子収容室の挿入方向手前面に位置することを特徴とする電子部品の接続構造。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子部品の接続構造であって、
前記他の電子部品が、一方の面に2つの前記接点部を有した電子部品であることを特徴とする電子部品の接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−109162(P2012−109162A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258230(P2010−258230)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】