説明

電極の能動的な放電

本開示は、検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定するための容量センサを目的とし、当該容量センサは、測定される電荷の関数である出力信号を提供するために電荷を検知するための電極を持つ入力回路素子を有し、前記電極は前記対象と電気的に接触せず、前記容量センサはさらに、前記入力回路素子に接続される増幅回路素子、増幅された出力信号を受け取って処理し、測定値を提供するように構成される処理回路素子、並びに、モニタリング回路素子及び調整回路素子から成り、少なくとも前記入力回路素子に結合される調整及びモニタリング回路素子を有し、前記モニタリング回路素子は、電極の電荷蓄積により生じるプレセット値より大きい測定値中の誤差を検出するために増幅された出力信号をモニタリングするように構成され、前記調整回路素子は、前記モニタリング回路素子によって測定値中の誤差が検出されるときに電極を放電するために活性化されるように構成され、前記調整回路素子は、測定値中の誤差がもはや検出されないときに非活性化されるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、容量センサ、並びに、検査対象から生じる生医学的信号の測定(例えば、人の心電図、脳波、筋電図の測定)におけるその使用方法を目的とする。このセンサは、測定に誤差を引き起こす可能性があるセンサ電極上の電荷蓄積を放電するためのモニタリング及び調整回路を含む。
【背景技術】
【0002】
生医学的信号を測定することは重要であるが、患者にとって必ずしも気持ちの良いものではない。控え目な方法で生医学的信号を測定するために、容量測定方法は有望な候補である。
【0003】
直接的な皮膚接触のない容量センサは、より大きな自由度をユーザに提供し、より快適かつ控え目な患者の測定及び/又はモニタリングをもたらす。
【0004】
そのような容量センサは、例えば患者の心電図(ECG)、脳波(EEG)又は筋電図(EMG)を測定するために適用されることができる。
【0005】
さらに、容量センサを使用することは、高インピーダンス/抵抗回路に結合される検知電極上の電荷蓄積の問題を引き起こす。本発明の開示は、能動的に電極を放電して、信号処理における誤差を回避するために放電が行われたときにデータ無効信号をシステムの残りの部分に供給する方法を記載する。
【0006】
生医学的信号を測定する現在の方法は、皮膚に接触しなければならない電極の使用を必要とする。この種の測定技術を使用することは、得られる測定値が比較的高い品質である利点を持つ。
【0007】
最近の論文において、生医学的信号の非接触の(流電接触ではない)測定が報告された[2]。
【0008】
非接触の測定は接触測定のような安定性や精度を示さないが、この種の測定の可能性は将来性がある。
【0009】
対象から生じる電荷を測定するためのさまざまなシステム及び方法が提案された(例えば、米国特許6,353,324(2002年3月5日発行); 6,300,616(2001年10月9日発行); 6,807,438(2004年10月19日発行); 米国特許公開番号2006/0058694(2006年3月16日公開))。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら問題は依然として、特に検知電極が対象と接触せずに対象から生じる生医学的電荷を測定するために用いられるときに、これらのシステム及び方法に残る。本願明細書において開示されるシステム及び方法は、そのような問題を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定するための容量センサを目的とし、この容量センサは、測定される電荷の関数である出力信号を供給するために電荷を検知するための前記対象と電気的に接触しない電極を持つ入力回路素子、入力回路素子に接続される増幅回路素子、測定値を供給するために増幅された出力信号を受け取って処理するように構成される処理回路素子、並びに、モニタリング回路素子及び調整回路素子から成る、少なくとも入力回路素子に結合される調整及びモニタリング回路素子を有し、モニタリング回路素子は、電極の電荷蓄積によって生じるプレセット値より大きい測定値中の誤差を検出するために増幅された出力信号をモニタリングするように構成され、調整回路素子は、モニタリング回路素子によって測定値中の誤差が検出されたときに電極を放電するために活性化されるように構成され、調整回路素子は、測定値中の誤差がもはや検出されないときに非活性化されるように構成される。
【0012】
具体的には、検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定するための容量センサを提供することが目的であり、この容量センサは、
測定される電荷の関数である出力信号を供給するために電荷を検知するように構成される入力回路素子を有し、前記入力回路素子は、対象から生じる電荷を検知するための電極及び当該電極に電気的に接続される第1抵抗素子を有し、前記電極は前記対象に電気的に接触せず、
前記容量センサはさらに、
入力回路素子に接続されて、測定値を供給するために出力信号を増幅するように構成される増幅回路素子、
増幅された出力信号を受け取って処理し、測定値を供給するように構成される処理回路素子、並びに、
モニタリング回路素子及び調整回路素子から成り、少なくとも入力回路素子に結合される調整及びモニタリング回路素子を有し、
モニタリング回路素子は、電極の電荷蓄積によって生じるプレセット値より大きい測定値中の誤差を検出するために増幅された出力信号をモニタリングするように構成され、
調整回路素子は、モニタリング回路素子によって測定値中の誤差が検出されるときに電極を放電するために活性化されるように構成され、
調整回路素子は、測定値中の誤差がもはや検出されないときに非活性化されるように構成される。
【0013】
他の目的は、調整及びモニタリング回路素子が、誤差に起因して測定値が正しくないときを示すためのディスプレイ表示器をさらに有するセンサを提供することである。
【0014】
他の目的は、調整回路素子がスイッチに接続される第2抵抗素子をさらに有し、前記スイッチがグランド電位に接続されて、閉位置において調整回路素子が活性化され、開位置において調整回路素子が活性化されないように構成され、第2抵抗素子の抵抗が第1抵抗素子の抵抗より非常に小さいセンサを提供することである。
【0015】
他の目的は、前記スイッチが電気スイッチ、リレースイッチ又は半導体スイッチであるセンサを提供することである。
【0016】
他の目的は、第2抵抗素子及び閉位置のスイッチの抵抗がほぼ0であるセンサを提供することである。
【0017】
他の目的は、第2抵抗素子及び開位置のスイッチの抵抗が、第1抵抗素子の抵抗より大きいセンサを提供することである。
他の目的は、検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定する方法を提供することであり、当該方法は、
前記検査対象の表面の近傍に、但し接触しないように、容量センサを配置するステップ、
前記容量センサを用いて生医学的電荷を測定するステップ、及び
測定値を調べるために受信及び観察ユニットに測定値を送信するステップを有し、
前記容量センサは、
測定される電荷の関数である出力信号を供給するために電荷を検知するように構成される入力回路素子を有し、前記入力回路素子は、対象から生じる電荷を検知するための電極及び前記電極に電気的に接続される第1抵抗素子を有し、前記電極は前記対象に電気的に接触せず、
前記容量センサはさらに、
前記入力回路素子に接続されて、測定値を供給するために出力信号を増幅するように構成される増幅回路素子、
増幅された出力信号を受け取って処理し、測定値を供給するように構成される処理回路素子、並びに、
モニタリング回路素子及び調整回路素子から成る、少なくとも入力回路素子に結合される調整及びモニタリング回路素子を有し、
前記モニタリング回路素子は、電極の電荷蓄積によって生じるプレセット値より大きい測定値中の誤差を検出するために増幅された出力信号をモニタリングするように構成され、
前記調整回路素子は、前記モニタリング回路素子によって測定値中の誤差が検出されるときに電極を放電するために活性化されるように構成され、
前記調整回路素子は、測定値中の誤差がもはや検出されないときに非活性化されるように構成される。
【0018】
他の目的は、前記調整及びモニタリング回路素子が、誤差に起因して測定値が正しくないときを示すためのディスプレイ表示器をさらに有する方法を提供することである。
【0019】
他の目的は、調整回路素子がスイッチに接続される第2抵抗素子をさらに有し、前記スイッチがグランド電位に接続されて、閉位置において調整回路素子が活性化され、開位置において調整回路素子が活性化されないように構成され、第2抵抗素子の抵抗が第1抵抗素子の抵抗より非常に小さい方法を提供することである。
【0020】
他の目的は、前記スイッチが電気スイッチ、リレースイッチ又は半導体スイッチである方法を提供することである。
【0021】
他の目的は、第2抵抗素子及び閉位置のスイッチの抵抗がほぼ0である方法を提供することである。
【0022】
他の目的は、第2抵抗素子及び開位置のスイッチの抵抗が、第1抵抗素子の抵抗より大きい方法を提供することである。
【0023】
他の目的は、人の心電図、脳波又は筋電図を測定することを含む方法を提供することである。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下の実施の形態を参照して、及び図面を参照して、さらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】基本的な容量プローブを示す概念図。
【図2】入力抵抗Rの関数として増幅器出力雑音を示すグラフ。
【図3】本発明による能動的電極放電を伴う容量センサの実施の形態の概念図。
【図4】本発明による調整/モニタリングスキームの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、例えば、心電図(ECG)、脳波(EEG)及び筋電図(EMG)を非接触で検知するために用いられることができる最先端技術による基本的な容量プローブを示す。
【0026】
図1に示される電極は、例えばECG、EEG又はEMGを測定するために、皮膚と流電接触する必要はない。
【0027】
測定される生医学的信号が非常に小さいので、非接触測定システムの入力インピーダンスは、できるだけ大きくなければならない。したがって、図1に示されるRの値は大きくなければならない。
【0028】
文献[2]において、入力抵抗を大きくすることで、増幅器から出力される雑音レベルがより小さくなることが示されている。入力抵抗Rと増幅器出力雑音との間の関係が図2に示される。
【0029】
それで、非接触の生医学的検知システムのために大きな入力インピーダンス/抵抗を持つことに対する少なくとも2つの理由が存在する。すなわち、(人間の)体によって生成される小さな電荷に対する高い感度と、そのような検知システムの初期の増幅器状態の出力雑音の低減である。
【0030】
非接触の生医学的信号検知システムの入力インピーダンス/抵抗を増加させる技術は、文献[1]に記載される。
【0031】
そのような検知システムの大きな入力インピーダンス/抵抗によって、システムは干渉の影響を非常に受けやすい。さらに、非接触の検知システムの電極は帯電する場合がある。
【0032】
この電極の電荷は、増幅器の出力信号において検出可能である。そのような検知システムの入力インピーダンス/抵抗が非常に高いので、電荷は入力インピーダンス/抵抗を介してすばやく放電することができず、結果として検知システムが長期間使えない。
【0033】
本発明の開示は、電極に蓄積された電荷が測定プロセスに干渉するときに能動的に電極を放電するための、基本的な容量プローブへの付加物を用いることを提案する。
【0034】
図3は、本発明による検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定するための容量センサの実施の形態を示す。この図において、図1に示される高い入力インピーダンス/抵抗R(言い換えると第1抵抗素子)は、便宜上示されない。
【0035】
電極の能動的な放電は、調整/モニタリング回路によって実行される。この回路は、増幅器の出力をモニタリングする。測定(更なる処理)に干渉する電極の電荷蓄積が検出される場合、電極は、抵抗R1(言い換えると第2抵抗素子)を介して固定電位(この実施の形態において回路のグラウンド)に接続される。本発明の範囲内で、用語「抵抗素子」又は「抵抗」はさらに、抵抗を持つ素子のように振る舞う回路を指す場合があることが意図される。調整/モニタリング回路は、常に又は離散的な期間において断続的に、増幅器の出力をモニタリングすることができる。断続的なモニタリングはナイキスト/シャノン基準を厳守することによって達成され、つまり、サンプリング周波数は少なくともサンプルの信号より2倍高くなければならない。例えば、ECG信号を測定する場合、全ての関連する情報は直流〜200Hzのレベルであり、したがって、1kHzでのサンプリングは許容範囲である。電極を非常にすばやく放電することを可能にするために、相対的な抵抗レベルが本発明によって以下に示される。
R1 << R

測定に影響を与えないために、
R1 OPEN SWITCH > R
【0036】
スイッチが実在のスイッチとして描かれているが、例えば、複数のスイッチを利用すること又は増幅器の出力の下流に一つ以上のスイッチを設置することによって、別のスイッチの実装が可能であることに留意すべきである。加えて、例えば、リレー又はスイッチの半導体実装も、本発明の範囲内で意図される。半導体スイッチが用いられる場合、R1は0として選択されない。こうすると、潜在的にスイッチを破壊する可能性がある静電放電(ESD)をもたらす場合がある。R1の値は、適用されるスイッチに沿って選択されなければならない。
【0037】
処理回路素子は従来の当業者に周知のものであり、測定する生医学的信号の種類に依存する。例えば、ECGは、直流〜200Hzの帯域において測定されることができる。EMGでは、帯域は一般に直流〜500Hzである。さらに、患者の心拍数及び心拍数変動にのみ関心がある場合、直流〜100Hzが用いられる。したがって、帯域フィルタがほとんどの場合適用される。さらに、主電源からの50Hz(米国及び日本では60Hz)が主要な信号である。したがって、50Hz(又は60Hz)におけるノッチフィルタが多くの場合適用される。いくつかの場合において、この信号の高調波も同様に大きいので、100Hz、150Hz、200Hz、250Hz、350Hz(又は60Hzの高調波)におけるノッチフィルタも用いられる。このフィルタリングの後に処理が続く。例えば、心拍数及び心拍数変動を決定することは、医師に見た目の良いECG波形を提供するために必要な処理とは異なる種類の処理を必要とする。さらに、ノッチフィルタを用いる代わりに、位相ロックループ(PLL)によって摂動信号を生成し、続いてそれを測定された信号から差し引くこともできる。したがって、雑音の除去は数多くの態様で達成されることができる。言い換えると、利用できない信号を提供する第1増幅器から測定信号を生成するために利用される処理回路素子にかかわらず、検知電極の電荷蓄積は、本発明による容量センサ及び方法によって克服される問題である。
【0038】
調整/モニタリング回路において実施されることができる放電スキームの実施の形態が図4に示される。この図において、正常な状態のECGが示される。電極で電荷蓄積が発生すると、増幅器の出力値が増加する。この結果として、増幅器の出力は、V2とV1の間又はV3とV4の間になる可能性がある。値V1及びV4は、例えば増幅器の出力飽和レベルであることができる。値V2及びV3は、例えば、増幅器が非線形に振る舞い始めるレベルであることができる。これらのレベルを用いることにより、例えば、検知システムの問題領域が規定されることができる。図4では、それらはP1及びP2と呼ばれる。
【0039】
したがって考えられる放電スキームは、増幅器出力が問題領域P1及びP2の範囲外(いわゆる図4に示される安全値Vout(SV)領域)にとどまる限り、図3に示されるスイッチを開いたままにする。増幅器出力がP1又はP2に入ると、続いて調整/モニタリング回路はスイッチを閉じることができ、それによって電極を放電して、増幅器出力をSV範囲に戻す。
【0040】
調整/モニタリング回路は、システムの残りの部分(図3における更なる処理)に増幅器の測定信号が正しくないことを知らせるために、(図3において"Dis. Ind."として示される)放電表示信号を生成することができる。
【0041】
本発明の開示において論じられたアプローチは、上述の問題に対するソリューションを提示する。
【0042】
電荷蓄積が測定に誤差を生じさせるレベルに達したときに電極を放電することによって、電荷は調整/モニタリング回路の制御の下で除去され、調整/モニタリング回路はさらに、システムの残りの部分に、この信号の一時的な無効を示すことができる。
【0043】
測定されている人が過剰に動いたときに、人の運動が電荷の移動をもたらす場合があるので、増幅器出力信号が同様に無効(領域P1又はP2の信号)になり、これが容量プローブによって検出されることができることが、第2の利点である。これが発生するとき、調整/モニタリング回路は同様に、信号が無効であることを残りのシステムに指示する信号を生成する。
【0044】
本発明がその特定の実施の形態に関して記載されたが、多くの修正、拡張及び/又は変更が本発明の精神と範囲から逸脱することなく達成されることができることが、当業者によって認識される。したがって、本発明が、請求の範囲及びその均等物のみによって限定されることが明確に意図される。
【0045】
参考文献
Clark, T. D. and R. J. Prance, C. J. Harland (2006).
ELECTRODYNAMIC SENSORS AND APPLICATIONS THEREOF.
米国特許出願公開US2006/0058694A1
Prance, R. J. and A. Debray, T. D. Clark, H. Prance, M. Nock, C. J. Harland, A. J. Clippingdale (2000).
AN ULTRA-LOW-NOISE ELECTRICAL-POTENTIAL PROBE FOR HUMAN-BODY SCANNING.
Measurement Science & Technology, Vol. 11, March 2000, Issue 3, p. 291-297.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定するための容量センサであって、
測定される前記電荷の関数である出力信号を供給するために前記電荷を検知するように構成される入力回路素子を有し、前記入力回路素子は、前記対象から生じる電荷を検知するための電極及び当該電極に電気的に接続される第1抵抗素子を有し、前記電極は前記対象と電気的に接触せず、
前記容量センサはさらに、
前記入力回路素子に接続され、前記出力信号を増幅するように構成される増幅回路素子、
増幅された出力信号を受け取って処理し、測定値を提供するように構成される処理回路素子、並びに、
モニタリング回路素子及び調整回路素子から成り、少なくとも前記入力回路素子に結合される調整及びモニタリング回路素子を有し、
前記モニタリング回路素子は、前記電極の電荷蓄積によって生じるプレセット値より大きい測定値中の誤差を検出するために増幅された出力信号をモニタリングするように構成され、
前記調整回路素子は、前記モニタリング回路素子によって測定値中の誤差が検出されるときに前記電極を放電するために活性化されるように構成され、
前記調整回路素子は、測定値中の誤差がもはや検出されないときに非活性化されるように構成される、容量センサ。
【請求項2】
前記調整及びモニタリング回路素子が、誤差に起因して測定値が正しくないときを示すためのディスプレイ表示器をさらに有する、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記調整回路素子がスイッチに接続される第2抵抗素子をさらに有し、前記スイッチがグランド電位に接続されて、閉位置において前記調整回路素子が活性化され、開位置において前記調整回路素子が活性化されないように構成され、第2抵抗素子の抵抗が第1抵抗素子の抵抗より非常に小さい、請求項1に記載のセンサ。
【請求項4】
前記スイッチが、電気スイッチ、リレースイッチ又は半導体スイッチである請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
第2抵抗素子及び閉位置のスイッチの抵抗がほぼ0である、請求項3に記載のセンサ。
【請求項6】
第2抵抗素子及び開位置のスイッチの抵抗が、第1抵抗素子の抵抗より大きい、請求項3に記載のセンサ。
【請求項7】
検査対象から生じる小さな生医学的電荷を測定する方法であって、
前記検査対象の表面の近傍に、但し接触しないように、容量センサを配置するステップ、
前記容量センサを用いて生医学的電荷を測定するステップ、及び
測定値を調べるために受信及び観察ユニットに測定値を送信するステップを有し、
前記容量センサは、
測定される電荷の関数である出力信号を供給するために電荷を検知するように構成される入力回路素子を有し、前記入力回路素子は、前記対象から生じる電荷を検知するための電極及び当該電極に電気的に接続される第1抵抗素子を有し、前記電極は前記対象に電気的に接触せず、
前記容量センサはさらに、
前記入力回路素子に接続されて、測定値を供給するために前記出力信号を増幅するように構成される増幅回路素子、
増幅された出力信号を受け取って処理し、測定値を供給するように構成される処理回路素子、並びに、
モニタリング回路素子及び調整回路素子から成る、少なくとも入力回路素子に結合される調整及びモニタリング回路素子を有し、
前記モニタリング回路素子は、電極の電荷蓄積によって生じるプレセット値より大きい測定値中の誤差を検出するために増幅された出力信号をモニタリングするように構成され、
前記調整回路素子は、前記モニタリング回路素子によって測定値中の誤差が検出されるときに電極を放電するために活性化されるように構成され、
前記調整回路素子は、測定値中の誤差がもはや検出されないときに非活性化されるように構成される、方法。
【請求項8】
前記調整及びモニタリング回路素子が、誤差に起因して測定値が正しくないときを示すためのディスプレイ表示器をさらに有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
調整回路素子がスイッチに接続される第2抵抗素子をさらに有し、前記スイッチがグランド電位に接続されて、閉位置において調整回路素子が活性化され、開位置において調整回路素子が活性化されないように構成され、第2抵抗素子の抵抗が第1抵抗素子の抵抗より非常に小さい、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記スイッチが電気スイッチ、リレースイッチ又は半導体スイッチである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第2抵抗素子及び閉位置のスイッチの抵抗がほぼ0である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
第2抵抗素子及び開位置のスイッチの抵抗が、第1抵抗素子の抵抗より大きい、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
人の心電図、脳波又は筋電図を測定することを含む、請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−525915(P2010−525915A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507044(P2010−507044)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【国際出願番号】PCT/IB2008/051788
【国際公開番号】WO2008/135952
【国際公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】