説明

電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイパネル

【課題】PbOを含有せずBiを含有する電極被覆用ガラスであって銀電極を被覆したときに銀発色等を抑制できるガラスの提供。
【解決手段】Biを含有しPbOを含有しない電極被覆用ガラスであって、CeOおよびMnOを含有する電極被覆用ガラス。モル%表示で、B 25〜60%、SiO 0〜18%、ZnO 0〜60%、MgO+CaO+SrO+BaO 7〜18%、Bi 3〜15%、Al 0〜10%、CeO 0.05〜0.2%、MnO 0.05〜0.2%、から本質的になりPbOを含有しない電極被覆用ガラス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマディスプレイパネル(PDP)およびPDPのガラス基板上に形成された透明電極等の被覆に好適な電極被覆用ガラスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、薄型の平板型カラー表示装置が注目を集めている。このような表示装置では画像を形成する画素における表示状態を制御するために各画素に電極が形成される。このような電極としては、画像の質の低下を防ぐために、ガラス基板上に形成されたITOまたは酸化スズの薄膜等の透明電極および厚膜タイプAg電極もしくは薄膜タイプCr−Cu−Cr電極が用いられている。
【0003】
前記表示装置の表示面として使用されるガラス基板の表面に形成される透明電極は、精細な画像を実現するために細い線状に加工される。そして各画素を独自に制御するためには、このような微細に加工された透明電極相互の絶縁性を確保する必要がある。ところが、ガラス基板の表面に水分が存在する場合やガラス基板中にアルカリ成分が存在する場合、このガラス基板の表面を介して若干の電流が流れることがある。このような電流を防止するには、透明電極間に絶縁層を形成することが有効である。また、透明電極間に形成される絶縁層による画像の質の低下を防ぐべくこの絶縁層は透明であることが好ましい。
このような絶縁層を形成する絶縁材料としては種々のものが知られているが、なかでも、透明であり信頼性の高い絶縁材料であるガラス材料が広く用いられている。
【0004】
最近大型平面カラーディスプレイ装置として期待されているPDPにおいては、表示面として使用される前面基板、背面基板および隔壁によりセルが区画形成されており、そのセル中でプラズマ放電を発生させることにより画像が形成される。前記前面基板の表面には透明電極が形成されており、さらに透明電極の導電性を補うためにバス電極と呼ばれる電極が形成されている。このバス電極としてはAg電極、Cr−Cu−Cr電極などが用いられている。この透明電極およびバス電極をプラズマ放電から保護するために、プラズマ耐久性に優れたガラスにより前記電極を被覆することが必須である。
【0005】
このような電極被覆に用いられるガラスは、通常はガラス粉末にして使用される。たとえば、前記ガラス粉末に必要に応じてフィラー等を添加した上で樹脂、溶剤等と混合してガラスペーストとしこれを透明電極等が形成されているガラス基板に塗布後焼成する、前記ガラス粉末に樹脂、さらに必要に応じてフィラー等を混合して得られたスラリーをグリーンシートに成形しこれを透明電極等が形成されているガラス基板上にラミネート後焼成する、等の方法によって前記透明電極等を被覆する。
【0006】
PDPの電極被覆用ガラスとしては現在PbO含有ガラスが使用されているが、これをPbOを含有しないガラスとするべく開発が行われている(たとえば特許文献1)。
特許文献1には、PDPの誘電体層(前記絶縁層に相当)のバス電極起因黄変(以下、銀発色等という。)の発生を低減させ得るものとして、質量百分率表示で、Bi 25〜50%、ZnO 10〜20%、BaO 5〜20%、B 5〜35%、SiO 0〜15%、Al 0〜10%、の組成を有するガラス粉末を含むPDP用誘電体材料が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−226549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載されているようなBi系無鉛ガラスは、その誘電率を現在PDP電極被覆用ガラスとして使用されているPbO含有ガラスの誘電率と合わせることが比較的容易であり、この場合PDPセルの静電容量が変化しないので従来の駆動回路を使用できるという効果がある。
一方で近年は前記銀発色等のより一層の抑制が求められている。
本発明は、Bi系無鉛ガラスであって銀発色等を低減できる電極被覆用ガラスの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、Biを含有しPbOを含有しない電極被覆用ガラスであって、CeOおよびMnOを含有する電極被覆用ガラス(以下、第1のガラスということがある。)を提供する。
また、下記酸化物基準のモル%表示で、B 25〜60%、SiO 0〜18%、ZnO 0〜60%、MgO+CaO+SrO+BaO 7〜18%、Bi 3〜15%、Al 0〜10%、CeO 0.05〜0.2%、MnO 0.05〜0.2%、から本質的になりPbOを含有しない電極被覆用ガラス(以下、第2のガラスということがある。)を提供する。
【0010】
また、表示面として使用される前面基板、背面基板および隔壁によりセルが区画形成されているPDPであって、前面基板を構成するガラス基板上に形成された電極または背面基板を構成するガラス基板上に形成された電極が前記電極被覆用ガラスによって被覆されているPDPを提供する。
本発明者は、Biを含有しPbOを含有しない電極被覆用ガラスで銀電極を被覆する場合にそのガラスにCeOおよびMnOの両者を含有させることにより銀発色等のみならず銀電極被覆ガラス層の着色を低減できることを見出し、本発明に至った。
【発明の効果】
【0011】
Biを含有しPbOを含有しない電極被覆用ガラスを用いたPDPの銀発色等を低減できる。
また、前記誘電体層がPbOを含有しないPDPにおいて、誘電体層にPbO含有ガラスが用いられている現行PDPの駆動回路を用いることが可能になる。
また、誘電体層の着色を低減させ色純度の高い画像の表示が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の電極被覆用ガラス(以下、本発明のガラスという。)は通常、粉末状にして使用される。たとえば、本発明のガラスの粉末は印刷性を付与するための有機ビヒクル等を用いてガラスペーストとされ、ガラス基板上に形成された電極上に前記ガラスペーストを塗布、焼成して電極を被覆する。なお、有機ビヒクルとはエチルセルロース等のバインダをα−テルピネオール等の有機溶剤に溶解したものである。また、先に述べたようなグリーンシート法を用いて電極を被覆してもよい。
【0013】
PDPにおいては、その前面基板のガラス基板の上に透明電極が形成されており、本発明のガラスはその透明電極の被覆に好適に使用される。なお、この場合のPDPは本発明のPDPである。また、本発明のガラスはPDP背面基板の不透明電極の被覆にも使用でき、この場合のPDPも本発明のPDPである。
【0014】
前面基板に用いられるガラス基板の厚さは通常2.8mmであり、このガラス基板自体の波長550nmの光に対する透過率(直線光透過率)は典型的には90%である。
前記透明電極は、たとえば幅0.5mmの帯状であり、それぞれの帯状電極が互いに平行となるように形成される。各帯状電極中心線間の距離は、たとえば0.83〜1.0mmであり、この場合、透明電極がガラス基板表面を占める割合は50〜60%である。
本発明のガラスによってPDP前面基板の透明電極が被覆されているその前面基板については、波長550nmの光に対する直線光透過率(T550)は70%以上であることが好ましい。70%未満ではPDPの画質が不十分になるおそれがある。
【0015】
前面基板の電極被覆に本発明のガラスが用いられている本発明のPDPは、たとえば交流方式のものであれば次のようにして製造される。
ガラス基板の表面に、パターニングされた透明電極およびバス電極(典型的にはAg線)を形成し、その上に本発明のガラスの粉末を塗布・焼成してガラス層を形成し、最後に保護膜として酸化マグネシウムの層を形成して前面基板とする。一方、別のガラス基板の表面に、パターニングされたアドレス用電極を形成し、その上に本発明のガラスの粉末もしくはTsが本発明のガラスと同程度であるガラスの粉末、またはこれらガラスの粉末をアルミナ等金属酸化物の粉末、チタニア等の無機顔料などと混合したものを塗布・焼成してガラス層を形成し、その上にストライプ状、格子状などに隔壁を形成し、さらに蛍光体層を印刷・焼成して背面基板とする。なお、前記ガラス層を形成するのにガラスペーストを使用せず、グリーンシート法等を用いてもよい。
前面基板と背面基板の周縁にシール材をディスペンサで塗布し、前記透明電極と前記アドレス用電極が対向するように組み立てた後、焼成してPDPとする。そしてPDP内部を排気して、放電空間(セル)にNeやHe−Xeなどの放電ガスを封入する。
なお、上記の例は交流方式のものであるが、本発明は直流方式のものにも適用できる。
【0016】
本発明のガラスのTsは605℃以下であることが好ましい。605℃超では焼成温度が高くなりガラス基板が変形等するおそれがある。典型的には580〜600℃である。
本発明のガラスのガラス転移点(Tg)は480〜500℃であることが好ましい。
本発明のガラスの50〜350℃における平均線膨張係数(α)は70×10−7〜80×10−7/℃であることが好ましい。
【0017】
本発明のガラスの20℃、1kHzにおける比誘電率(ε)は11.0〜12.5であることが好ましい。εがこの範囲外では、従来使用されているPbO含有・電極被覆用ガラスのεとの相違が大きくなってセルの静電容量が大きく変化し、従来の駆動回路が使用できなくなるおそれがある。
【0018】
本発明のガラスはLiO、NaOおよびKOのいずれも含有しないことが好ましい。これらのいずれかを含有するものであると、銀発色等が顕著になるおそれがある。
【0019】
本発明の第1のガラスはCeOおよびMnOの両者を含有する。いずれかを含有しないものであると銀発色等が顕著になる、または電極被覆ガラス層の着色が強くなる。
典型的にはCeO、MnOの含有量はそれぞれ0.05〜0.2モル%、0.05〜0.2モル%、質量百分率表示ではそれぞれ0.15〜0.35%、0.05〜0.15%である。
【0020】
本発明の第2のガラスの組成についてモル%を単に%と表示して以下で説明する。
はガラスネットワークフォーマであり、必須である。25%未満では焼成して得られたガラス層の透過率(以下、単に透過率ということがある。)が低下しやすくなる。典型的には28%以上である。60%超ではやはり透過率が低下しやすくなる。好ましくは35%以下、典型的には32%以下である。
SiOは必須ではないがガラスの安定化のために18%まで含有してもよい。18%超では透過率が低下しやすくなる。SiOを含有する場合その含有量は典型的には11〜17%である。
ZnOは必須ではないがTsを低下させるために60%まで含有してもよい。60%超ではガラスが不安定になる。典型的には35%以下である。ZnOを含有する場合その含有量は好ましくは27%以上、典型的には29%以上である。
【0021】
MgO、CaO、SrOおよびBaOはTsを低下させる成分であり、いずれか1成分以上を含有しなければならない。これら4成分の含有量の合計が7%未満では透過率が低下しやすくなる。18%超ではαが大きくなるおそれがある。
前記4成分のうちBaOは含有することが好ましい。BaOを含有する場合その含有量は好ましくは7〜16%、典型的には10〜14%である。
ガラスの粘性挙動を緩やかにしたい等の場合にはMgOを含有することが好ましい。
CaOを含有する場合その含有量は9%以下であることが好ましい。9%超では透過率が低下しやすくなる。
【0022】
BiはTsを低下させる成分であり、必須である。3%未満ではTsが高くなる。典型的には7%以上である。15%超ではαまたはεが大きくなるおそれがある。典型的には10%以下である。
Alは必須ではないが、ガラスを安定化させる等のために10%まで含有してもよい。10%超では透過率が低下しやすくなる。典型的には5%以下である。Alを含有する場合その含有量は典型的には1.5%以上である。
CeOおよびMnOは銀発色等が顕著にならないようにし、また、電極被覆ガラス層の着色が強くならないようにする成分であり、いずれも必須である。典型的にはいずれも0.05〜0.15%である。
【0023】
好ましい態様として、Bが25〜35%、ZnOが27〜60%、BaOが7〜16%、Biが3〜10%、Alが0〜5%、であるものが挙げられ、典型的には、Bが28〜32%、SiOが11〜17%、ZnOが29〜35%、BaOが10〜14%、Biが7〜10%、である。
【0024】
本発明の第2のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含有してもよい。その場合、当該他の成分の含有量の合計は4%以下であることが好ましい。
そのような成分としては、CoO、CuO、TiO、樹脂の分解の促進等を目的とするSnO、εの調整等を目的とするLaなどが例示される。
【0025】
本発明の第2のガラスはPbOを含有しないが、この他にPも含有しないことが好ましい。Pを含有すると透過率が低下するおそれがある。
また、CuOを含有する場合その含有量は0.3%以下であることが好ましい。0.3%超では透過率が低下するおそれがある。
TiOを含有する場合その含有量は2%以下であることが好ましい。2%超ではガラスが不安定になるまたは透過率が低下するおそれがある。
【実施例】
【0026】
表1のBからMnOまでの欄にモル%表示で示す組成となるように原料を調合して混合し、1200〜1350℃の電気炉中で白金ルツボを用いて1時間溶融し、薄板状ガラスに成形した後、ボールミルで粉砕し、風力分級により分級し、ガラス粉末とした。例1〜3は実施例、例4〜9は比較例である。なお、例8、9は前記特許文献1に記載のガラス組成範囲に含まれるものであり、その質量百分率表示組成を表2に示す。
【0027】
これらガラスについて次のようにしてTg(単位:℃)、Ts(単位:℃)、α(単位:10−7/℃)、εを測定した。結果を表1に示す。
Tg、Ts:示差熱分析装置を用いて測定した。
α:ガラス粉末を成形後、580℃に10分間保持する焼成によって得た焼結体を直径が5mm、長さが2cmの円柱形状に加工し、熱膨張計で50〜350℃における平均線膨張係数を測定した。
ε:溶融ガラスを徐冷して板状に成形し、直径50mm、厚さ3mmの直径形状に切削研磨加工し、その両面に金電極を真空蒸着法により形成してサンプルとした。このサンプルの20℃、1kHzにおける比誘電率をLCRメータを用いて測定した。
【0028】
前記ガラス粉末32.5gを有機ビヒクル12.5gと混練してガラスペーストを作製した。なお、有機ビヒクルは、α−テルピネオールにエチルセルロースを質量百分率表示で10%溶解して作製した。
【0029】
また、大きさ50mm×75mm、厚さ2.8mmのガラス基板(旭硝子社製PD200)を2枚用意した。フロート法で製造されたこれらガラス基板のトップ面(フロート成形時に溶融スズと接触していない方の面)の48mm×38mmの部分に前記ガラスペーストを均一に100μm厚みまたは125μm厚みのメタルマスクを用いてブレードコートし、120℃で10分間乾燥した。これらガラス基板を昇温速度10℃/分で温度がそれぞれ570℃、590℃に達するまで加熱し、その温度に30分間保持して焼成した。このようにしてガラス基板上に形成されたガラス層の厚みは20〜30μmであった。
【0030】
これらガラス層付きガラス基板について、波長550nmの直線光の透過率を以下に述べるようにして測定した。結果を表1に示す。なお、T(570℃)、T(590℃)はそれぞれ570℃、590℃で焼成した場合の透過率である。
【0031】
透過率:日立製作所社製自記分光光度計U−4100を用いて波長550nmの直線光の透過率を測定した(試料のない状態を100%とした。)。この透過率は70%以上であることが好ましい。
【0032】
別に、大きさ50mm×75mm、厚さ2.8mmのガラス基板(旭硝子社製PD200)を2枚用意した。
これらガラス基板のトップ面の46mm×32mmの部分にノリタケカンパニーリミテド社銀ペーストNP−4028Aをスクリーン印刷し、その後乾燥、焼成して銀層形成ガラス基板を作製した。
【0033】
この銀層形成ガラス基板の銀層を覆うように、銀層が形成された面の48mm×38mmの部分に前記ガラスペーストを均一に100μm厚みまたは125μm厚みのメタルマスクを用いてブレードコートし、120℃で10分間乾燥した。これらガラス基板を昇温速度10℃/分で温度がそれぞれ570℃、590℃に達するまで加熱し、その温度に30分間保持して焼成した。得られたガラス層の厚みは20〜30μmであった。
【0034】
これらについて分光測色計を用いてL値、a値、b値を測定した。すなわち、白色基準板の上にガラス層が形成された面が測定面となるように前記ガラス基板を置き、ミノルタ社製分光測色計を用いてL値、a値、b値を測定した。570℃、590℃で焼成した場合のb値を表1に示す。
前記b値は12以下であることが好ましい。12超では銀発色等の抑制が不十分である。
【0035】
また、厚みが25μmのガラス層による着色の程度を調べるために次のようにしてΔL、Δa、Δbを測定した。
まず、大きさ50mm×75mm、厚さ2.8mmのガラス基板(旭硝子社製PD200)を2枚用意した。
これらガラス基板のトップ面の48mm×38mmの部分に一方のガラス基板では100μm厚みの、他方のガラス基板では125μm厚みのメタルマスクを用いて前記ガラスペーストをそれぞれ均一にブレードコートし、120℃で10分間乾燥した。
【0036】
その後昇温速度10℃/分で温度が590℃に達するまで加熱し、その温度に30分間保持して焼成しガラス層付きガラス基板を得た。得られたガラス層の厚みはそれぞれ約20μmおよび約30μmであった。
これら2枚のガラス層付きガラス基板について、先にガラス層付き銀層形成ガラス基板についてしたと同様にしてL値、a値、b値を測定した。ガラス層の厚みが約20μm、約30μmである前記ガラス基板のL値、a値、b値から内挿計算によってガラス層の厚みが25μmであるガラス層付きガラス基板のL値、a値、b値を求めた。
また、ガラス層を形成していないガラス基板についてもL値、a値、b値を測定した。
【0037】
ガラス層の厚みが25μmであるガラス層付きガラス基板のL値、a値、b値からガラス層を形成していないガラス基板のL値、a値、b値を減じた値ΔL、Δa、Δbを表1に示す。Δaは−0.5〜+0.5であることが好ましい。−0.5未満では緑の着色が、+0.5超では赤の着色が強い。Δbは−2.0〜+2.0であることが好ましい。−2.0未満では青の着色が、+2.0超では黄の着色が強い。
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0040】
PDP基板の電極被覆に利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Biを含有しPbOを含有しない電極被覆用ガラスであって、CeOおよびMnOを含有する電極被覆用ガラス。
【請求項2】
下記酸化物基準のモル%表示で、B 25〜60%、SiO 0〜18%、ZnO 0〜60%、MgO+CaO+SrO+BaO 7〜18%、Bi 3〜15%、Al 0〜10%、CeO 0.05〜0.2%、MnO 0.05〜0.2%、から本質的になりPbOを含有しない電極被覆用ガラス。
【請求項3】
前記表示で、Bが25〜35%、ZnOが27〜60%、BaOが7〜16%、Biが3〜10%、Alが0〜5%、である請求項2に記載の電極被覆用ガラス。
【請求項4】
前記表示で、Bが28〜32%、SiOが11〜17%、ZnOが29〜35%、BaOが10〜14%、Biが7〜10%、である請求項3に記載の電極被覆用ガラス。
【請求項5】
LiO、NaOおよびKOのいずれも含有しない請求項1〜4のいずれかに記載の電極被覆用ガラス。
【請求項6】
表示面として使用される前面基板、背面基板および隔壁によりセルが区画形成されているプラズマディスプレイパネルであって、前面基板を構成するガラス基板上に形成された電極または背面基板を構成するガラス基板上に形成された電極が請求項1〜5のいずれかに記載の電極被覆用ガラスによって被覆されているプラズマディスプレイパネル。

【公開番号】特開2007−112686(P2007−112686A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−308300(P2005−308300)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】