説明

電気めっき装置の中の処理材料に電気的に接触するための装置および方法

本発明は、移送軌道の上を電気めっき装置を通って搬送されうる、帯状または板状の材料(1)の電気的接触に関する。陰極を付与された接触手段(6)が、例えば、電気めっき装置の中で循環させられる電解液(12)の中で、材料(1)の下側に配置される。材料は、電流を材料(1)に伝達するために電気的に接触される。従来技術では、接触手段(6)は、材料(1)に加えて金属被覆される。前記金属被覆は、接点から継続的に除去される必要がある。本発明によれば、例えば各管状接触手段(6)は、冷却ユニットまたは冷却媒体によって冷却される。電解液(12)の作動温度と接触手段(6)の表面温度との間の温度差が十分に大きいならば、金属は、接触手段(6)の冷却された表面の上に堆積されない。この特性が、使用される電解液(12)の中で陰極として金属被覆されえない、接触手段(6)の表面を用いて補足されてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気めっき装置の中で電気めっきされる材料の電気的接触に関する。この目的に適する湿式化学装置(wet chemical system)は、浸漬浴装置(immersion bath system)、ドラム装置(drum system)、連続流装置(continuous flow system)、およびロール間テープ形状材料(roll to roll tape-shaped material)のための装置、ならびに他の電気めっき機器を含む。電気めっきされる材料は、例えば、表面が少なくとも部分的に導電性である金属、樹脂、セラミック、ガラスおよび他の物質で作られる、断片材料(piece material)、板状の材料、膜およびテープを含む。例は、金属加工片、回路基板もしくは導電性膜、ウェーハおよび太陽電池を含む。
【背景技術】
【0002】
本発明の方法を使用して電気化学的に処理される材料の導電性の表面の全領域または構造化領域(structured area)は、アノードと並んで電解質の中で陰極に配列されなければならない。このことは、その陰極が、処理される材料の表面に接続され、その陽極が、少なくとも1つの導電性の電解槽のアノードに接続される、少なくとも1つの整流器またはパルス整流器の使用を必要とする。
【0003】
浸漬めっきでは、陰極の材料は、例えば、接触手段によって枠および材料担体(material carrier)に電気的に接触している。連続流めっきでは、材料は、回転式またはクランプ式の搬送手段で連続的または断続的に電気的に接触している。ロール間めっき(roll to roll plating)では、例えば、接触ローラが、電気的接触を達成する。それらは陰極であるため、これらの接触および/または搬送の手段は、材料自体の表面とほぼ同様に電気めっきされる。種々の種類の電気めっきのすべてにおいて、接触手段のこの金属化(metalization)は、大きな問題である。接触手段は、継続的に脱金属化されなければならない。この目的のために、いくつかの解決策が、すでに知られている。周期的に動作する浸漬めっき装置内で材料担体に取り付けられた枠接点(frame contact)は、特別な工程の中で一定の時間間隔で脱金属化されなければならない。この脱金属化は、特別な技術的難題を提示するものではないが、経済的に極めて不利である。連続流装置の場合では、接触手段は、連続的電気めっきの間に分離されなければならない。これらの技術的難題に対処するために、実証済みの技術的解決策が、すでに知られている。
【0004】
従来技術によれば、電気的接触手段は、電気化学的に、すなわちエッチングされて、脱金属化される。この目的のために、電気的接触手段は、陽極に接続される。接触手段自体がエッチングされないために、電気的接触手段は、少なくともそれらの表面において、使用される電解液に耐性のある陽極性材料で作られる必要がある。
【0005】
チタン、ニオブ、またはタンタルなど、陽極に耐性のある金属(anodic resistant metal)の表面は、最も一般的に使用される酸性電解液の中で酸化する。これらの薄い酸化膜は、電気的絶縁体である。実際には、電気的な伝導性すなわち接触が、酸化層内に残留する孔を介して、かつ接触相手に圧力および/または摩擦を加えることによって達成される。材料への接触を通して圧力または摩擦を加えることは、ガラスなどの傷つきやすい材料の場合には不可能である。そのような材料の破損を防止するために、回転接点および他の回転式搬送手段が、材料にほんのわずかな力を加えるように使用されてよい。このことは、酸化性の表面を有する金属は、接触手段としての使用に対して、ほぼ完全に排除されることを意味する。貴金属など、非酸化性の材料が、ここでは、接触手段の被覆のために必要とされる。
【0006】
また、慣例は、酸化されている表面を有するか、または金属上に堆積された金属酸化物層を有する金属は、不完全な電解脱金属(electrolytic demetalization)を受けるにすぎない可能性があることを示す。金属化の残留物は、酸化物層に付着する粒子として留まる。それゆえ、また、これらの接触手段の表面は、貴金属被覆をもたらされる。このことが、絶縁性酸化物層の問題をなくする。
【0007】
しかし、永久に付着しかつ耐摩耗性であるような方法で酸化性の接点金属をめっきすることは、不可能ではないとしても、技術的に非常に困難である。実際には、そのような接点は、例えば鋭い縁部の回路基板の上を転がる必要がある。その結果、貴金属被覆が急速に摩耗し、それにより、流れ装置(flow system)全体の効率が低下する。
【0008】
ガラスディスクなど、もろい材料が電気化学的に処理される必要がある場合は、硬質金属の搬送手段および接触手段は、使用がほぼ不可能である。搬送手段および/または接触手段の少なくとも表面は、弾性材料を有する必要がある。また、接触手段は、導電性である必要がある。従来技術によれば、このことは、金属/樹脂混合物を介して達成可能であり、混合物は、特に、混合材料が、一時的な接触領域において局所的に圧縮されるときに、十分に良好な導電性を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第215589号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
伝導性は、例えばエラストマまたはゴムの中に組み込まれた化学的および電気化学的に安定な金属粒子または炭素粒子を介して達成される。本発明の目的は、簡単な静的または回転式接触の手段によって、すべての種類の電気めっき装置の中で、電気めっきされる材料の電気的接触を可能にし、それにより、これらの接点が、従来技術の不利点を回避することによって金属化されない、装置および方法を提供することにある。電気めっきされる表面によって、全表面または構造化表面が意味される。構造は、導電性シード層上のレジストによって、または例えば、絶縁基板上のシード層として印刷された導電性回路パターンによって、形成されてよい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
目的は、特許の請求項1および7による装置によって、ならびに特許の請求項4および10による方法によって、達成される。可能性のある、本発明の付加および組合せが、従属クレームの中で説明される。
【0012】
接触手段は、静的または回転式接触から成る。静的接触は、例えば浸漬装置の中で材料を接触させることを意味する。連続流装置の中の回転式接触輪(contact wheel)または接触ローラ(contact roller)は、少なくとも1つの接触軌道(contact track)上で、または材料の全幅にわたって搬送方向に横断的に、品物に接触する。硬質または弾性の接触輪または接触ローラは、少なくともそれらの回転する外周の表面上で、導電性である。本発明による回転式接触手段のほんの小さな部分が、電解槽の領域内に、すなわち溶解性または不溶性のアノードとカソードとしての電気めっきされる材料との間に存在する電場の領域内に、一時的に配置される。陰極の接触手段および接触輪もしくは接触ローラの残りの領域は、電気的に非伝導性の遮蔽体(shield)によって、電解槽の電場から遮蔽される。接触手段は、遮蔽領域の中では金属化されない。それゆえ、接触輪または接触ローラのほんの小さな部分、すなわち陰極の材料に近く、それゆえ電解槽およびその電場の中に存在する部分が、継続的に電気めっきされうる。
【0013】
例えば、浸漬浴装置の中の枠、または連続流装置の中の滑動接点ならびにクランプ接点の接触軌道の静的な接触手段の場合は、品物に電気的に接触する同じ領域が、常に、電解槽の電場に曝露される。電解槽の電場に曝露される接触手段のこの領域は、材料自体と同様に金属化されうる。
【0014】
これらの電気めっきの困難さは、接触手段を冷却することによって本発明の第1のモデルにおいて、および使用される電解液の中で電気化学的金属化を引き起こすことのない接点製作材料(contact-making material)を使用することによる第2のモデルにおいて、回避されうる。
【0015】
当該の電解液は、電気化学的堆積のために、とりわけ付着および適切な電気めっきのために、特定の動作温度にあることが必要とされる。この作動温度より低いと、堆積された金属が工業的に利用できないか、または堆積物が全く存在しない。電解液の作動温度と接触手段の表面温度との間の差が増加するにつれて、堆積物が減少するかまたは堆積物が全く存在しなくなる。実際には、電解液の作動温度は、通常、30℃と80℃との間である。従来の液体の冷却媒体の温度は、例えば8℃である。さらに低い温度が、圧縮機、蒸発器、熱交換器のペルチェ素子、他など、従来の冷却装置を用いて得ることができる。したがって、電解液の作動温度と接触手段の表面温度との間で、十分に大きな差を得ることができ、それにより、接触手段の陰極の表面上に金属の堆積物は存在しない。
【0016】
電気化学的めっきは、所与の電解液を用いて、すべての材料および導電性の表面に対して可能であるわけではない。この事実は、本発明の付加的なモデルにおいて使用される。陰極の接触手段の少なくとも電気的に非絶縁性の表面が、そのような金属化されない(non-metalizable)材料から作られる。一例は、少なくとも表面がスズまたはニオブから成る接触手段である。これらは、例えば、硬質クロム浴(hard chrome bath)の中で電気化学的に金属化されない。
【0017】
加えて、接点冷却と、当該の電解液の中で電解液の選択された動作温度において全くもしくはほとんど金属化されない材料との組合せが、本発明によって可能である。
【0018】
すべての場合において、電気めっきされる材料は、電気的に接触され、それにより、接点は永久に金属化されることなく、それゆえ、単独で脱金属化される必要はない。したがって、接触手段の陽極にエッチングされる極性は不要である。
【0019】
本発明による接触手段が、陽極を付与される必要はないが、代わりに、電気めっき工程に対して陰極に連続的に接触されるという事実は、導電性材料または類似の充填剤が、電解液の中で化学的に安定であるが、電気化学的に安定でない場合に、導電性材料または類似の充填剤は、このために、同様に使用されてよいことを意味する。ステンレススチールなど、そのような材料は、チタン、ニオブまたはタンタルなど、他の安定な陽極金属よりかなり安い。硫酸銅電解液の中で、適切なステンレススチールは、例えばHastelloy Cの商品名を有するものである。また、これらの材料は、上述の電気化学的に耐性の金属より経済的に処理されうる。付加的な利点は、例えば電解液の中のステンレススチールは通常、例えば直流電流集合体(galvanic aggregate)の接点の表面上、または接触輪の走行面上、または滑動接点の滑動面上に、問題となる絶縁性酸化物層を形成することはないということである。それゆえ、酸化性の金属と比較すると、このことは、接触点において、ずっと小さい電気的境界抵抗(transition resistance)を、結果としてもたらす。それゆえ、そのような材料は、より低い程度に加熱され、そのことが、材料ならびに接触手段の両方に対する保護をもたらし、すなわち、摩耗に関する限りより穏やかである。また、接触手段における本質的に非酸化性の材料の良好な電気的接触は、より小さい接触力を必要とし、それにより、硬質の接触手段を使用するときでさえ、例えば、特に膜の変形または浮き上がり(embossing)が回避される。同じことが、弾性複合材料の中の充填剤の導電性粒子の内部結合に当てはまる。また、材料に対する充填剤の小さな接触境界抵抗は、これらの弾性の接触手段の場合に発生する。
【0020】
非常に活性の(aggressive)電解液の場合では、接触輪のために利用可能な非酸化性の材料が、十分に化学的に安定でないことが起こりうる。この場合は、接触手段は、少なくとも接触面において、導電性保護層をもたらされる。貴金属に加えて、導電性ダイヤモンド層を有する被覆が、この目的のために特に適切であり、この被覆はまた、機械的摩滅に対して非常に耐性がある。例えば5μm〜10μmの厚さのダイヤモンド層の伝導性は、例えばホウ素でドープすることによって作成される。このようにして被覆された接触面は、金属接触材料に類似する。それらの電気化学的金属化は、本発明による接点冷却によって、および/またはいかなる金属もダイヤモンド被覆上に堆積することのない電解液を用いて、回避される。可能性のある貴金属被覆とは対照的に、ダイヤモンド被覆は、摩滅および摩耗に対して極めて耐性がある。これらの特性は、特に、連続流めっき装置の中の本発明による回転接点または滑動接点に対する、主たる付加的な利点である。
【0021】
当然ながら、ダイヤモンド被覆はまた、チタンなどの酸化性の材料に対しても適切である。ダイヤモンド被覆を有するかまたは有さない、ステンレススチールで作られた接触輪および接触ローラは、本発明を実施するときに好適である。
【0022】
本発明の有効性、すなわち接触手段上の永久的な金属化の回避は、必要な場合、特に電解液の作動温度が大気温度に近いときに、無電解化学エッチングと組み合わせることによって増加されうる。腐蝕液として、めっきが遂行される電解槽または作動容器(working container)の電解液が使用されてよい。多くのめっき浴(plating bath)では、堆積される金属に対して使用される電解液は、硫酸に基づく銅電解液の場合のように、再溶解効果、すなわち1つのエッチング特性を有する。この特性は、本発明によって、接触手段の冷却または電解液の選択が十分でないとき、すなわち冷却される接触手段上にわずかな金属の堆積物が存在するときに、接触手段の補完的な脱金属化のために使用される。
【0023】
電解液は、電気めっきの間、容器を通して材料まで循環することによって供給される。この電解液の流れの一部は、エッチング液として、例えば電解液搬送装置によって脱金属化される接触手段の表面に供給され、次いで、電気めっき工程の電解槽の外に、激しく、これらの接触手段の近くを通って流出する。このことが、冷却および/または個別の接触材料にもかかわらず、電解槽の中で各回転毎に接触輪上に堆積された可能性のある、非常にわずかな金属化が、瞬時に再溶解されるという結果をもたらす。
【0024】
かなりの圧力下のエッチング電解液の激しい流れに加えて、他の物理的および/または化学的装置または手段が、接触手段の表面のこの化学的エッチングの有効性を増加させるために使用されてよい。すなわち、
・ エッチング速度は、このモデルにおける電解液のこの部分的流れが、例えば70℃、すなわち作動容器の中の低い作動温度、すなわち例えば30℃より十分に高く加熱されるときに、大幅に増加される。
・ 接触手段に向かって流れる電解液は、オゾン、酸素、空気、大気酸素、過酸化水素、または過酸類(peracids)など、電気めっき工程の個別の電解液と互換性のある少なくとも1つの酸化剤で強化される。
・ 進行中の化学物質の消費および流出する材料によって作動容器から電解液が消失することによって、電解液の添加物が、継続的に補充される必要がある。一定の投与剤(dosing agent)が、堆積される金属化に対するエッチング特性を有することができる。一例は、印刷回路基板のための硫酸銅浴の中で使用される塩化物であり、塩化物は、接触手段に向かって流れる電解液に対して、塩化ナトリウムの形で注入、すなわち付加されてよい。
・ 電解液の中の添加物の特性および濃度に応じて、接触手段に向かって流れるエッチング電解液のエッチング速度を増加させる上述の手段が、これらの接触手段の冷却と組み合わされてよい。
【0025】
不溶性のアノードを使用するときは、電解液は、堆積または再生される金属の個別の金属イオンを継続的に補充される必要がある。このことは、適切な塩化ナトリウムによってなされてよい。また、独国特許出願公開第215589号明細書に記載される方法が、この目的に適する。ある物質が、電気化学的に可逆の酸化還元系の形で、電解液に添加される。この物質すなわち酸化還元剤は、回路の中の作動容器および再生槽(regeneration chamber)を通って、電解液と共に搬送される。この物質は、アノードにおいて酸化され、再生領域において、再生金属の無電解溶解によって、再び還元される。この方法で溶解された金属は、電解槽の中で電気めっき電流源によって、陰極の材料の上に堆積される。この一例が、印刷回路基板生産において使用されるような、硫酸電解液である。鉄は、酸化還元剤として使用される。作動容器の中でかつ再生領域において、これらの工程の間に以下の反応が、本質的に発生する、すなわち、
作動容器の中で、
アノード: Fe2+-1e→Fe3+
カソード、材料: Cu2++2e→Cu0
再生領域において: Cu0+Fe3+→Cu2++Fe2+
【0026】
不溶性のアノードにおける酸化された酸化還元剤、この例では鉄は、そのイオンとしてFe3+を有し、そのイオンは、銅を溶解する能力を有する。このことは、本発明の別のモデルにおいて、本発明によって冷却される接触手段の上に依然として堆積される可能性がある銅のために組み合わされた銅の無電解溶解に対して非常に有利に使用される。これを実行するために、循環しているFe3+に富んだ電解液の一部が、電解槽のアノードの領域から分岐され、接触手段に向かう激しい流れに曝され、その接触手段から電解液の一部は、理想的には、材料の表面から離れて流れるようになされる。
【0027】
本発明は、概略的でかつ縮尺通りでない図1〜図5を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】連続流装置の中の、回転または滑動しない接触手段を用いる、テープ状材料の片側だけの接触に対する第1の接触モデルに対する状況を示す2つの図である。
【図2】連続流装置の断面としての側面図における、図1の電気的接触モデルの設計を示す図である。
【図3】回転式接触手段が、連続流装置の中で回転式フィードスルー(feed-through)を使用する、特に板状の材料のための第2の接触モデルを示す2つの図である。
【図4】連続流装置の中で回転式接触手段および非回転式冷却管を用いる、特に板状の材料のための第3の接触モデルを示す2つの図である。
【図5】これらの接触手段の上に起こりうる金属堆積物の残留量を無電解で脱金属化することと組み合わされた、冷却される接触手段を用いる連続流装置を示す側面図である。
【図6】材料が、電気的に接触する滑動レール上の回転体(rotating body)として作動容器を通して供給される、連続流装置を示す3つの図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の第1のモデルでは、陰極の接触手段が、接点の金属化を回避するために冷却される。本発明の第2のモデルでは、電解液の中で金属化されることのない接触材料が使用される。
【0030】
本発明の第1のモデルは、連続流装置の中の接触手段のための、冷却媒体が横断する、管状の中空体(hollow body)の例を説明する。特に、搬送方向に直角に小さい幅を有する、電気めっきされる材料の場合では、ペルチェ素子などの他の冷却方法が、同様に有利に使用されうる。この場合は、銅など、良好な電気的温度的伝導性を提供する材料から成る固体の物体が、同様に接触手段として使用されてよい。次いで、冷却剤が、接触手段の片側または両側から導入される。
【0031】
接触手段の表面の上に適切な材料を用いる本発明の第2のモデルでは、冷却が、原理上、排除されてよい。この場合には、中空体は、接触手段のために不要である。
【0032】
本発明の第3のモデルは、本発明の第1のモデルの、第2のモデルとの組合せ、または第2のモデルの、第1のモデルとの組合せである。すべての場合において、必要な場合に、接触手段に起こりうる金属化の完全な回避が、付加的な無電解エッチング、すなわち化学的エッチングを介して達成されうる。
【0033】
本発明は、連続流装置の例を用いて説明される。また、本発明は、浸漬浴装置およびドラム装置など、すべての他の知られているめっき装置に適する。
【0034】
図1は、連続流装置を通して供給される、テープ状の材料1に好適な、第1の接触モデルを示す。材料1は、片側だけ、この場合は底だけに電気めっきされる。材料1の一例は、ロールからロールまで供給されるテープ状の電気的に絶縁性の基板上に装着されて電気めっきされる、RFIDアンテナである。連続流装置に沿った多数の接触位置のうちの1つの上の接触手段6が、材料1の電気めっきされる側の上に、静的に、すなわち非回転式に配列される。材料1を用いるテープまたは基板は、連続流装置を通して少なくとも1つの知られている巻き上げ装置(winding device)によって引っ張られる。巻き上げ装置は、その構造を、電気的接触を維持しながら、滑動式電気的接触6の上で滑動させる。テープの搬送を支援するために、重りローラ(weight roller)16が、めっきされない上側に沿って回転方式で駆動されてよい。これらの重りローラ16は、好ましくは、それらの表面上に電気的に絶縁性の材料を有するべきである。この材料は、硬質であっても軟質であってもよい。一方で、この弾性は、重りローラ16上の電気的接触の長さを搬送方向に増加させ、他方で、重りローラ16は、テープの引っ張りを低減するかまたは回避する。それゆえ、駆動される重りローラのそれぞれは、連続流装置を通して材料1を供給することにおいて効果的である。接触面積がより大きいため、接触手段6に対する電流密度が低減され、そのことが、これらの接触手段6に起こりうる摩耗を低減する。
【0035】
重りローラ16を、設置場所において回転するためだけに配列することが可能である。連続装置の搬送経路に沿った所与の数の接触手段6にしたがって、引っ張りローラが、テープの前進を支援するために両側に配置されてよい。テープは、このモデルでは中空体として形成される、静的に配列される接触手段6の上に接触され、電気めっきされる側で滑動する。
【0036】
本発明によれば、液体もしくは気体の冷却剤5または冷却媒体が、非回転式管状接触手段6を通って流れ、接触手段6は、少なくとも部分的に材料1を超えて、搬送方向に直角に延びる。冷却剤流管4が、接触手段6の上に直接、フランジ取り付けされる。同様に、直接フランジ取り付けされる冷却剤戻り管8が、連続流装置の反対側に配置される。
【0037】
作動容器14は、少なくとも1つの可溶性または不溶性のアノード10を含み、アノード10は、陰極を付与された材料1の表面と共に、電解槽11を形成する。この電解槽11は、電解液12を含有し、電解液のレベル13が、少なくとも材料1の下面を超えて上方まで到達する。このようにして、接触手段6が、ほぼ完全に電気的絶縁体22で保護されるので、アノード10から始まる電場は、接触手段6に到達することはできない。基板が材料1と共に滑動する、小さな表面の線だけは、絶縁体22が存在しない。しかし、この領域は、ちょうど材料1と同じように電気めっきされる可能性がある。このことが発生することを回避するために、接触手段6は、本発明の第1のモデルにおいて冷却される。電解液の作動温度よりずっと低い温度を有する陰極の表面上には、少なくとも、高い作動温度用に設計される電解浴の中では、金属は堆積されない。電解液の必要とされる作動温度と接触手段6の表面温度との間で、可能な限り大きな差を有することが有利である。このことは、実際に、非常に多くの場合に当てはまる。テープ状の材料1は、本発明のこの極めて簡単なモデルを用いて、低コストでかつ最小の維持管理で電気めっきされうる。そうでない非常に高価な接触手段6の脱金属化は、不要である。
【0038】
材料1と接触手段6との間に必要な接触力を達成するために、一定の接触角が、同様に選択されてよい。図1は、重りローラ16を示す。重りローラ16は、その自重の下でテープ状材料1の上に載り、それにより、向こう側に配置される接触手段6の上に接触力を及ぼす。この重りローラ16は、回転するように装着され、テープによって回転させられるか、または搬送を支援するために駆動部3によって回転させられてよい。導電体23が、電解槽の電極をめっき整流器に接続する。
【0039】
図2は、連続流装置の搬送経路に沿ったいくつかの接触手段6を有する、図1の状況の側面図を示す。冷却される接触手段6上の絶縁体22は、材料1にほぼ達している。加えて、絶縁体22は、管状の接触手段6の上にしっかりと載ることができる。絶縁体22は、電気的絶縁体として働くばかりでなく、流動する冷却剤5のための断熱体としても働く。接触手段の中空体の断面は、図示の円形から、例えば、好ましくは狭い側面が搬送方向に位置する矩形に変わる(deviate)ことができ、それにより、こうして得られた空間が、搬送方向により長いアノード10のために使用されてよい。電気的に接触されない重りローラ16は、図示のように駆動されてよい。破線は、接触手段6の間の被駆動の重りローラ16の代替配列を示し、それにより、同様に、対応する接触力の形成を伴う、接触手段6に対する巻き付け角(wrap angle)が形成される。矢24は、搬送方向を表示する。
【0040】
図1および図2に示される接触モデルによる本発明のモデルは、テープ状の材料1を用いる頻繁な利用(application)に適する。これらのモデルは、特にコスト効率が高い。板状の材料1に対して、回転輪または回転ローラは、通常、接触手段2であることが必要とされ、それにより、接触手段2は、同時に、材料1のための搬送手段として働くことができる。他の図は、これらのモデルを示す。
【0041】
図3では、材料1は、下面だけが電気化学的に金属化される。図示の接触手段2は、管形状を有する。接触手段2は、作動容器14の中で回転するように装着され、例えば平歯車としての駆動部3によって回転され、それにより、材料1は、連続流装置を通る平面に直角に搬送される。通常、搬送経路に沿って、多くのそのような接触手段2が存在する。静的に配列された冷却剤流管4が、冷却剤5を第1の回転フィードスルー7に搬送する。そこから、冷却剤5は、管状の接触手段2を通って流れ、それにより、接触手段2の表面は、事実上、冷却剤5の温度を呈する。冷却剤は、第2の回転式フィードスルー7を介して静的に配列された冷却剤戻り管8に入る。電気めっきのために必要な電流は、導電体23、および例えば滑動接点9もしくは回転接点によって、回転式接触手段2に到達する。接触手段2は、板状またはテープ状であってよい材料1の上で転がる。このようにして、材料1の下面が、電気的に接触される。材料1は、アノード10と共に電解槽11を形成する。材料1は、電解液12の中に配置され、それにより、作動容器14の中のレベル13が、少なくとも被覆される材料1の上に延びる。このようにして、接触手段2は、金属の接触手段2の上に配置された遮蔽体15が存在するため、アノード10から始まる電場の影響をほとんど受けない状態に留まる。遮蔽体15は、材料1の表面近くまで延びる。遮蔽体15は、接触手段2によって得られる非金属化を支援する。循環される電解液のために必要な、電気めっきのための知られている循環要素は、この図および他の図に示されない。
【0042】
特定の接触力が、とりわけ信頼性のある電気的接触のために必要とされる。特定の接触力は、テープ状材料1の場合には、例えば巻き付け角を形成することによって、接触手段2において形成されてよい。この説明における図は、接触力が、重りローラ16によっていかに生み出されるかを示し、重りローラ16は、その自重の下に材料1の上に載る。これらの重りローラ16は、例えば、材料1の搬送を支援するために、ベルト駆動または歯車駆動によって、回転するように駆動されてよい。特に、テープ状の材料1の場合には、駆動されず、その場で単に回転するだけの重りローラ16を有するだけで十分である。
【0043】
図3の側面図は、断面A-Bを示す。ここでもまた、本発明のモデルは、実施が簡単であることを知ることができる。2つの回転式フィードスルー7が、接触モデルに対して必要とされる。しかし、2つの回転式フィードスルー7は、多くの接触手段2が、連続流装置の中で必要とされるため、かなりのコスト要因を提示する。このことは、例えば、電気的に絶縁性の基板が、互いに絶縁されかつ搬送方向において小さい寸法を有する、板状の構造として電気めっきされる必要があるときの事例である。上記の一例は、板の上に配列されてよいRFIDアンテナを電気めっきすることである。図4による本発明のモデルは、回転式フィードスルー7の費用を回避する。
【0044】
図4は、管モデルにおける接触手段2のための管を示す。実際の金属の接触手段2は、やはり管状である。その接触手段2は、作動容器14の中で回転するように装着される。別の非回転式冷却管17が、接触手段2を間接的に冷却するために、接触手段2の中に配置される。冷却管17を、冷却剤5が横断する。熱交換すなわち冷たさの交換は、この熱管(heat pipe)17から管状の接触手段2までに発生する。2つの管の間に非常に小さい隙間を有することによって、接触手段2の外面に対して非常に小さい冷却剤の熱抵抗が、同様に達成される。熱膨張および熱耐性を補償するために、冷却管17は、好ましくは、弾性のスリーブ18によって、冷却剤流管4および冷却剤戻り管8に接続されるべきである。全体として、このことは、本発明の、手頃で組み立てが容易な1つのモデルである。
【0045】
図5は、ほぼ非金属化された接触手段2の表面を有するかまたは有さない冷却される接触手段2と、回転式接触手段2の上に発生することがありうる残留金属化の化学的エッチングとの組合せを示す。連続流装置に沿ったいくつかの接触点が、側面図に示される。構造化されたRFIDアンテナ19など、片面を金属化される表面が、非導電性のテープ状基板20の上に配置される。搬送方向における接触手段2の間の距離は、好ましくは、少なくとも1つの接触手段が常に、各RFIDアンテナと電気的に接触するように選択されるべきである。接触手段2を通る冷却剤の供給および排出は、図5に示されない。
【0046】
必要な補充の化学的脱金属化のために、化学的および/または物理的に調製されたエッチング液27が、エッチング液ポンプおよび/または多方弁(multi-way valve)から成る電解液供給装置によって、接触手段2に向かって流れる。このことは、遮蔽体15内で行われ、遮蔽体15はまた、電解液が接触手段2に向かって高圧で流れるときに、電解液が噴出するのを回避する。循環要素としてのエッチング液管21の中と遮蔽体15の中とで一致する開口25が、搬送方向に直角に配列され、それにより、各接触手段2の全表面が、流動する電解液の中で回転する間に到達される。
【0047】
陰極の接触手段2、6が不要に金属化されるのを回避するための他の組合せは、接触手段を冷却することと、選択された材料または表面とから成る。ある電解浴の場合では、金属は、それ自体が特別に選択された材料から成る表面に、ほとんどまたは全く堆積することができない。この材料が、接触手段2、6のため、およびそれらの表面のために使用されるならば、接触手段2、6は、金属化されないか、または穏当な金属化が存在するだけである。少なくともこのことが、本発明による接触手段の非金属化を支援する。このことの一例は、例えば、少なくとも電解液の作動温度と接触手段2、6の表面温度との間に大きな差が存在するときに、硬質クロムが堆積されえない、スズめっきされた表面である。同じことが、硬質クロム電解液、および表面がニオブから成る接触手段に当てはまる。導電性のダイヤモンドで被覆される表面は、同様に選択される方式で挙動する。また、ダイヤモンド層は、非常に耐摩滅性が高いので、図1および図2による非回転式接触手段6に特に適する。
【0048】
印刷された像は、例えば、非導電性基板上で電気めっきされる構造のための導電性シード層として働く。導電性の印刷機ペースト(printer paste)が、例えば、スクリーン印刷によって基板上に印刷され、硬化される。
【0049】
しかし、この印刷された像は、あまり高い耐摩滅性を持たない。このため、印刷された像が接触手段6の上を滑動する、図1および図2による装置を使用する電解による強化は、印刷された像が、シーディングの段階で損傷されることにつながる可能性がある。この場合は、図3〜図5によるめっき装置が、電気めっきの始まりの短い初期長さの間に使用される。構造の保護的な初期の金属化の後、電気めっきの付加的強化が、図1および図2による装置を使用して遂行されてよい。全体として、このことは、非常に信頼性がありかつ経済的な電気めっき装置であり、この装置によって、材料は、非常にコスト効率よく生産されうる。
【0050】
また、本発明のモデルは、鏡像(mirror image)として設計されてよく、すなわち頂部と底部が入れ替わってよい。この場合は、重りローラ16は、材料1の上に押しつけられる。次いで、接触手段2、6の一部が、同様に、電解液12の外部、すなわち少なくともアノード9に達する必要があるそのレベルを超えて配置されてよい。材料の両面を電気めっきする場合は、本発明の装置は、搬送経路に沿って、材料の上および下に置き換えられる。
【0051】
図6は、材料のための連続流装置の一例を示す。材料1は、静的に配列された接触手段6が滑動または回転する搬送支持体として働くので、作動容器14を通して供給される。接触手段6は、絶縁体22によって、表面の線26の領域まで電解槽11の電場に対して保護される。本発明による表面の線26の領域は、管状の接触手段6を冷却することによって、および/または使用される電解液の中の非金属化の表面によって、不要な金属化に対して保護される。冷却剤5は、接触手段6を通って流れる。また、絶縁体22は、断熱体として働く。
【0052】
図6aは、作動容器の下方の領域に配列された電解槽11だけを有する、本発明による連続流装置の断面を示す。電解槽11は、陰極の材料1からアノード10まで形成される。両電極は、電解液12の中に配置され、電解液のレベル13は、少なくとも材料1まで延びる。材料1への陰極電流の供給は、導電体23を介して、かつ搬送経路に沿って配列された接触手段6を介して発生する。
【0053】
図6bは、本発明による配列の上面図を示す。搬送方向24における短い距離だけが、示される。実際には、そのような連続流装置は、一定の処理量を達成するためにもっと長く、例えば5メートルである。接触領域の中においてさえもほぼ均一な堆積を達成するために、接触手段6は、搬送方向に円錐状に配列される。連続流装置を通る搬送の間に材料1が回転することによって、非常に均一な被覆厚さが、材料1、例えば緩衝装置のためのピストンロッドの全周の上に達成される。また、このことは、図に示されるように、材料1の片側だけが1つのアノード10を有し、それゆえ、同じく1つの電解槽11だけを有するときでさえ、当てはまる。
【0054】
図6cは、図6aの断面C-Dとして、搬送経路に沿った非常に短い連続流装置の断面を示す。電解槽11は、上側および下方に示される。したがって、連続流装置全体の堆積速度は、2倍となりうる。連続的で圧縮性のテープなどの材料1を搬送するために必要とされる駆動は、知られている構造の知識であるので、図6に示されない。
【符号の説明】
【0055】
1 材料
2 回転式接触手段、接触輪、接触ローラ、ブラシ接触
3 駆動手段
4 冷却剤流
5 冷却剤
6 静的接触手段、滑動接点、接触ブラシ
7 回転式フィードスルー
8 冷却剤戻り管
9 滑動接点
10 アノード
11 電解槽
12 電解液
13 レベル
14 作動容器
15 遮蔽体
16 重りローラ
17 冷却管
18 袖口
19 RFIDアンテナ、電気めっきされる材料、材料
20 基板
21 エッチング液管
22 絶縁体
23 導電体
24 搬送方向を示す矢
25 開口、ノズル
26 表面の線
27 エッチング液、エッチング電解液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
すべての種類の電気めっき装置の中で接触手段2、6によって、電気めっきされる材料1に電気的に接触する装置において、陰極を付与された前記接触手段2、6が、少なくとも部分的に電解液12の中に延び、電気めっきされる前記材料を電気的に接触させる、装置であって、前記接触手段2、6のうちの少なくとも一方が、冷却装置および/または冷却媒体によって冷却されうることを特徴とする、装置。
【請求項2】
金属を電気化学的に堆積させるために、前記接触手段2、6の導電性の表面が、前記電解液12の中で全く、またはほとんど金属化されえないことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
電解液供給装置が、エッチング液27を前記接触手段2に供給し、開口またはノズル25ならびに少なくとも1つのエッチング液ポンプおよび/または多方弁を有する、エッチング液管21としての流れ要素から成ることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
すべての種類の電気めっき装置の中で接触手段2、6によって、電気めっきされる材料1に電気的に接触する方法において、陰極を付与された前記接触手段2、6が、請求項1に記載の前記装置を使用することによって、少なくとも部分的に電解液12の中に延び、電気めっきされる前記材料に電気的に接触する、方法であって、前記接触手段2、6を、冷却媒体または冷却装置によって直接または間接に冷却することができ、それにより、前記接触手段2、6の、その表面上の金属化が、使用される前記電解液12の中で回避されることを特徴とする、方法。
【請求項5】
使用される前記電解液12の中の前記接触手段2、6の電気化学的金属化が、前記接触手段2、6の接触面の前記材料の撥液性(repellent property)によって回避されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記接触手段2の永久的金属化が、化学的および/または物理的に調製されたエッチング液27によって前記接触手段2の前記表面を化学的にエッチングすることによって回避されることを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
すべての種類の電気めっき装置の中で接触手段2、6を介して、電気めっきされる材料1に電気的に接触する装置において、陰極を付与された前記接触手段2、6が、少なくとも部分的に電解液12の中に延び、電気めっきされる前記材料に電気的に接触する、装置であって、前記接触手段2、6の少なくとも接触面の物質が、使用される前記電解液12の中で全くまたはほとんど電気化学的に金属化されえないことを特徴とする、装置。
【請求項8】
前記接触手段2、6が、冷却装置および/または冷却媒体によって冷却されうることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
電解液供給装置が、エッチング液27を前記接触手段2に供給し、開口またはノズル25および少なくとも1つのエッチング液ポンプおよび/または多方弁を有する、エッチング液管21としての流れ要素から成ることを特徴とする、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
すべての種類の電気めっき装置の中で接触手段2、6を介して電気めっきされる材料1に電気的に接触する方法において、陰極を付与された前記接触手段2、6が、請求項7に記載の前記装置を使用することによって、少なくとも部分的に電解液12の中に延び、電気めっきされる前記材料に電気的に接触する、方法であって、使用される前記電解液12の中の前記接触手段2、6の前記材料の特性が、前記接触手段2、6の表面を、電気化学的金属化が全くないかまたは実質的にない状態に保つことを特徴とする、方法。
【請求項11】
前記接触手段2、6を、冷却媒体または冷却装置によって直接または間接に冷却することができ、それにより、前記接触手段2、6の表面が、使用される前記電解液12の中で電気化学的金属化が全くないかまたは実質的にない状態に保たれることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記接触手段2の永久的金属化が、化学的および/または物理的に調製されたエッチング液27によって、前記接触手段2の前記表面を化学的にエッチングすることによって回避されることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6a】
image rotate

【図6b】
image rotate

【図6c】
image rotate


【公表番号】特表2013−513021(P2013−513021A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541319(P2012−541319)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【国際出願番号】PCT/DE2010/001429
【国際公開番号】WO2011/066824
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(511282678)ゾモント・ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】