説明

電気コード収納部構造

【課題】 フック列のフックの数を増やして電気コードの一巻き長さを長くすると共に、フック列に巻き掛けた電気コードの余剰部分を長く垂れ下がらないようにコード保持部材の溝部に挟み込むことを可能にする。
【解決手段】 フック列30を二等辺三角形の3つの頂部に個別に配備した3つのフック31,32,33で構成し、個々のフック31,32,33にコード返し片を設ける。突起でなるコード保持部材40は、それぞれのフック31,32,33からの離隔間隔が同一になる箇所に配備されていて、その頂部に、電気コードCの余剰部分C1を挟み込む溝部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コード収納部構造、特に充電再使用型のバッテリーを搭載した電気機器や自走体の上記バッテリーを充電するための充電装置などにおいて、電気コードを要領よく収納するための対策を講じた電気コード収納部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電気コード収納部構造として、図6に要部を正面図で概略的に示したように、間隔を隔てて配備された2つのフック11,12を備えるフック列10を有するものがあった。この構成のフック列10を備える電気コード収納部に電気コード(不図示)を収納するときには、電気コードを2つのフック11,12にループ状に巻き掛けるということが行われる。また、フック列10が立上り面上で上下又は左右に並んでいる場合には、巻き掛けた電気コードがフック列10から脱落することを防ぐために、それぞれのフック11,12にコード返し片13,14を具備させてあることが多い。
【0003】
一方、アップライト型電気掃除機に関しては、操作ハンドルの背面側に上下一対のフックとそれらのフックの上側の引掛部とを設けたものが従来知られていた(たとえば、特許文献1参照)。また、ACアダプタとケーブル(電気コードに相当する)とを一体にまとめて巻き掛けることができ、しかも、コードの巻取り径を増減調節することが可能な骨組み構造を有するリール型のコード巻取り器も知られている(たとえば、特許文献2参照)。さらに、電気掃除機に搭載されている蓄電池を充電することに用いられる充電台についての研究も従来よりなされている(たとえば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−165735号公報
【特許文献2】特開2006−199482号公報
【特許文献3】特開2003−204909号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図6を参照して説明した電気コード収納部構造は、直線状に並んだ上下一対のフック11,12に電気コードを巻き掛けるものであるため、長い電気コードではフック11,12に何重にも電気コードを巻き掛けることになり、そのような状況では、フック11,12に巻き掛けられたコード束が太くなってコード返し片13によっては電気コードが脱落することを十分に防止することができなくなるおそれがある。この点を解決するには、一対のフック11,12の間隔を拡げたり、コード返し片13を大きくすることが有効である。しかし、フック11,12の間隔を拡げると、それに見合って電気コード収納のためのスペースを拡げることが必要になって電気コード収納部が大形化してしまうという問題が生じる。また、コード返し片13を大きくすると、それだけ電気コードを巻き掛けにくくなるために電気コード収納作業の煩わしさが増大するという問題が生じる。さらに、図6のものでは、フック列10に巻き掛けた電気コードの余剰部分を収まりよく処理する機能を有していないために、その余剰部分が揺れ動いて電気コードがフック列10から脱落しやすいという問題もある。
【0005】
これに対し、特許文献1によって提案されているものは、上下一対のフックと共に引掛部を有しているので、フックに巻き掛けた電気コードの余剰部分をその引掛部に引掛けておくことによって、電気コードがフックから容易に脱落しなくなるという利点も持っているとも云える。
【0006】
しかしながら、特許文献1に示されている上記引掛部は、上下一対のフックの上側に位置しているので、それらのフックに巻き掛けた電気コードの余剰部分の長さによっては、引掛部に引掛けられた電気コードがその引掛部から長く垂れ下がって揺れ動き、他の部分に衝突したりして電気コード先端のプラグや電気掃除機を損傷したりするおそれがある。このようなおそれは、フックに対する電気コードの巻掛け状態に個人差によるばらつきがあるために多々起こり得ることである。
【0007】
また、特許文献2によって提案されているリール型のコード巻取り器は、コード巻取り径を増減調節することのできる機能を有しているので、そのコード巻取り径を増減調節することによって電気コードの余剰部分の長さを適切な長さに定めることができ、その結果、余剰部分が長く垂れ下がって揺れ動くという状況を回避することができるとも考えられる。しかし、このものは、電気コードを巻き取るためのX状に組んだ4枚の板と4個のピン部品とを組み合わせて構成されたものであるので、そのコード巻取り器自体の構成部品が多く、しかも、大形になりやすいということが云える。そのため、仮に充電装置などの電気コードの収納に用いた場合には、電気コード収納部によって充電装置の全体が大形化してしまい、また、その組立作業性も低下して量産性が損なわれてしまうということが云える。
【0008】
本発明は以上の問題や状況に鑑みてなされたものであり、電気コード収納のためのスペースを拡げることなくフック列に対する電気コードの一巻き長さを長くすることのできる対策を講じることにより、長い電気コードであってもフック列にそれほど嵩張らない状態で巻き掛けることを可能にしてコード返し片の大形化を回避することができるだけでなく、フック列に対する電気コードの巻掛け状態に個人差があることを前提として上で、フック列に巻き掛けた電気コードの余剰部分を収まりよく処理し得る機能を備えた電気コード収納部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る電気コード収納部構造は、機能部から引き出された電気コードが巻き掛けられるフック列と、このフック列に巻き掛けられた上記電気コードの余剰部分を保持させるためのコード保持部材とを備えている。そして、上記フック列が、直線状に並ばない少なくとも3箇所に間隔を隔てて配備された3つ以上の数のフックを有し、上記コード保持部材が、それぞれのフックからの離隔間隔が同一になる箇所に配備されて上記電気コードの余剰部分が挟み込まれる溝部を有している。
【0010】
この構成であれば、フック列が直線状に並ばない少なくとも3箇所に間隔を隔てて配備された3つ以上の数のフックを有していることにより、電気コード収納のためのスペースを拡げずに、フック列に巻き掛けた電気コードの一巻き長さを、図6を参照して説明した場合よりも長くすることが容易に可能になる。そのため、フック列への電気コードの巻き掛け回数が減ってフック列に巻き掛けられたコード束が嵩張って太くなることが抑制され、電気コードがフック列から脱落しにくくなる。これに加えて、コード保持部材が、それぞれのフックからの離隔間隔が同一になる箇所に配備されているので、フック列に対する電気コードの巻掛け状態に個人差があるとしても、少なくとも3つのフックのいずれかを適切に選択することにより電気コードの余剰部分の長さをほぼ同じ長さにすることが可能になり、そのためにコード保持部材の溝部にその余剰部分を挟み込んでその余剰部分が垂れ下がらないように処理することが可能になる。
【0011】
本発明では、上記フック列が電気コード収納空間を形成する凹入部の樹脂でなる底板に樹脂で一体成形されていて、上記コード保持部材は、上記底板に一体成形された突起の頂部に上記溝部を有していることが望ましい。これによれば、フック列を構成しているフックやコード保持部材として余分な別部品を用いる必要がないので、当該電気コード収納部構造を構成するための必要部品点数が増えず、組立作業性や量産性が損なわれるという事態が起こらない。
【0012】
本発明では、上記フック例が二等辺三角形の3つの頂部に個別に配備された3つのフックでなる、という構成を採用することが可能であり、この構成を採用することによって、フック列に対する電気コードの巻掛け作業性を良好に保つことができるという利点がある。
【0013】
本発明では、上記フック列に具備されている個々のフックに、上記フック列に巻き掛けられた電気コードを係止してその脱落を防ぐコード返し片が備わっていることが望ましく、これによれば、コード返し片によってフック列に巻き掛けた電気コードの脱落が防止される。また、コード返し片を追加したとしても、上記したようにフック列に対する電気コードの一巻き長さが長くなって電気コードが嵩張りにくくなるので、そのコード返し片を大形化する必要性が必ずしもなくなる。したがって、電気コード収納作業の煩わしさを少なくすることに役立つ。
【0014】
本発明に係る電気コード収納部構造は、機能部から引き出された電気コードが巻き掛けられるフック列と、このフック列に巻き掛けられた上記電気コードの余剰部分を保持させるためのコード保持部材とを備え、上記機能部が自走体に搭載されたバッテリーを充電する機能を有して電気箱に収容されていて、その電気箱の前面側に、上記自走体に備わっている充電用の受電側端子部が設置され、かつ、その電気箱の背面側に電気コード収納空間を形成する凹入部が設けられていて、その凹入部の樹脂でなる底板に上記フック例と上記コード保持部材とが樹脂で一体成形されていると共に、その底板に形成された引出口を通じて上記電気コードが上記機能部から引き出され、上記フック列が二等辺三角形の3つの頂部に個別に配備された3つのフックでなり、個々のフックに、上記フック列に巻き掛けられた電気コードを係止してその脱落を防ぐコード返し片が備わっていると共に、上記コード保持部材が、それぞれの上記フックからの離隔間隔が同一になる箇所に配備されて上記電気コードの余剰部分が挟み込まれる溝部を頂部に有する突起でなる、という構成を採用することによっていっそう具体化される。
【0015】
特に、上記した各発明に係る電気コード収納部構造にあっては、上記コード保持部材を形成している突起が上記底板から分離されてその底板に回転自在に取り付けられている、という構成を採用することも可能である。この構成を採用すると、フック列に巻き掛けられた電気コードの余剰部分の引出し方向に応じてコード保持部材を形成している突起を回転させることができるので、コード保持部材の溝部に電気コードの余剰部分を屈曲させずに無理なく挟み込むことが可能になるという利点がある。そして、この利点によって、余剰部分の処理を容易に行うことができ、しかも、余剰部分が無理に屈曲してしまって断線などの損傷を生じるおそれを無くすることが可能になる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明に係る電気コード収納部構造は、図6を参照して説明したものと対比すると、フック列を構成しているフックの数を増やして電気コードの一巻き長さを長くしたものであり、しかも、フック列に巻き掛けた電気コードの余剰部分を引き出す1つのフックを適切に選択するだけで、その余剰部分を長く垂れ下がらないようにコード保持部材の溝部に挟み込むことを可能にしたものである。そのため、電気コード収納のためのスペースを拡げることなく、長い電気コードであってもフック列にそれほど嵩張らない状態で巻き掛けることが可能になって、コード返し片を大形化しなくても電気コードがフック列から脱落するという事態が起こりにくくなるという効果が奏される。そして、そのような効果は、フック列に対する電気コードの巻掛け状態に個人差によるばらつきがあっても発揮されるので、ユーザにとっては、電気コードを煩わしい作業を行うことなく、整然と電気コードを収納することができるようになるという利便性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は本発明の実施形態に係る電気コード収納部構造Bを備えた充電装置Aの概略斜視図、図2は電気コード収納部構造Bの概略斜視図、図3は電気コード収納部構造Bの正面図、図4はフック31とフック31に巻き掛けられた電気コードCを説明するための側面図である。
【0018】
図1には、セキュリティや清掃などに係る所要の任務を行う機能を備えた自走体(不図示)に搭載されているバッテリーの充電に用いられる充電装置Aを例示している。この充電装置Aは、床面などに安定性よく載置させることのできる座板部100に電気箱110が備わっていて、その電気箱110に充電のために必要な回路基板などの機能部(不図示)が収容されている。そして、充電に用いられる給電側端子部112が前向きに突出していて、この給電側端子部112が、図示していない自走体に備わっている受電側端子部(不図示)の相手方端子部としての役割を担っている。さらに、電気箱110には自走体との間で光通信を行うための発光部113が設けられている。
【0019】
図3又は図4のように、電気箱110の背面側に電気コード収納空間を形成する凹入部Sが設けられていて、その凹入部Sの樹脂でなる底板20(図4参照)にフック列30とコード保持部材40とが樹脂で一体成形されている。このようにフック列30とコード保持部材40とを凹入部Sの底板20に一体に成形しておくと、フック列30やコード保持部材40が別部品にならないので部品点数が増えない。そのため、充電装置Aの量産性が阻害されないという利点がある。
【0020】
また、電気コードCは、底板20の隅部に形成された引出口21を通じて機能部から引き出されている。そして、フック列30には機能部から引き出された電気コードCが巻き掛けられ、コード保持部材40にはフック列30に巻き掛けられた電気コードCの余剰部分C1が保持されるようになっている。なお、電気コードCの先端には商用電源のコンセントに接続可能なプラグPが接続されている。
【0021】
この実施形態において、フック列30は、直線状に並ばない3箇所、具体的には垂直に立ち上がっている底板20の高さ方向で、その上部に1つのフック31が位置しその下部に2つのフック32,33が位置していて、上側の1つのフック31と下側の2つのフック32,33のそれぞれとの離隔間隔は同一になっている。言い換えると、上側の1つのフック31と下側の2つのフック32,33は、二等辺三角形の3つの頂部(角部)に個別に配備されている。したがって、上側の1つのフック31と下側の2つのフック32,33のそれぞれとの離隔間隔が、図6に示した上下一対のフック11,12との離隔間隔と同一であるとすると、3つのフック31,32,33でなるフック列30に図3のように巻き掛けられた電気コードCの一巻き長さは、図6に示した上下一対のフック11,12でなるフック列10に巻き掛けられた電気コードの一巻き長さよりも長くなる。そのため、電気コードCを図2又は図3のフック列30に巻き掛けた場合と、図6のフック列10に巻き掛けた場合とを対比すると、電気コードCの巻き掛け回数は、前者の場合が後者の場合より少なくなることはあっても、多くなることはない。したがって、図4に示したように1つのフック31について見ると、そのフック31に巻き掛けられる電気コードCの束が太くなってそれほど大きく嵩張ることはなくなり、その結果、電気コードCがフック列30から脱落しにくくなる。また、フック列30からの電気コードCの脱落を個々のフック31,32,33に具備させたコード返し片34,35,36によって防止する場合には、そのコード返し片34,35,36を小さくして電気コードCの巻掛け作業性を高めることが容易に可能になる。
【0022】
コード保持部材40は、それぞれのフック31,32,33からの離隔間隔が同一になる箇所、すなわち、上記した二等辺三角形の中心に配備されている。また、このコード保持部材40は、底板20から突き出た突起によって形成されていて、その頂部には電気コードCの太さと同等かその太さよりも少し狭い溝部41が形成されている。この溝部41は、図3のようにフック列30に巻き掛けられた電気コードCの余剰部分C1を挟み込んで保持させることに用いられる。
【0023】
以上のように、フック列30を二等辺三角形の3つの頂部に個別に配備された3つのフック31,32,33で構成し、コード保持部材40を、それぞれのフック31,32,33からの離隔間隔が同一になる箇所に配備しておくと、フック列30に対する電気コードCの巻掛け状態に個人差によるばらつきがあるとしても、フック列30に巻き掛けた電気コードCの余剰部分C1を引き出す1つのフック(図例ではフック31)を適切に選択するだけで、その余剰部分C1を長く垂れ下がらないようにコード保持部材40の溝部41に挟み込んで保持させることが可能になる。
【0024】
以上説明した実施形態では、コード保持部材40が底板20に樹脂で一体成形されている事例を説明したけれども、この点は、コード保持部材40を形成している突起を底板20から分離してその底板20に回転自在に取り付けられていてもよい。そのような事例を図5に示してある。
【0025】
すなわち、図5(A)はコード保持部材40の取付箇所の部分断面図、同図(B)はコード保持部材40の作用説明図である。同図(A)のように、コード保持部材40には支軸41が備わっていて、その支軸41が底板20に開設された軸孔22に回転自在に保持されている。図例のようにコード保持部材40が回転自在に構成されていると、フック列30に巻き掛けられた電気コードCの余剰部分C1の引出し方向に応じてコード保持部材40を形成している突起を同図(B)矢印Rのように任意の方向に回転させることができるので、突起を回転させて溝部41の長手方向を余剰部分C1の引出し方向に合わせることによって、コード保持部材40の溝部41に電気コードCの余剰部分C1を屈曲させずに無理なく挟み込むことが可能になる。そのため、ユーザは余剰部分C1の処理を容易に行うことができ、しかも、余剰部分C1が無理に屈曲してしまって断線などの損傷を生じるというおそれが無くなる。
【0026】
以上説明した実施形態では、フック列30を3つのフック31,32,33によって構成した事例を説明したけれども、フック列30を構成するフックの数は3つに限定されず、4つであってもそれより多い数であってもよい。そして、フックの数を3つ以上とする場合には、それらのフックを正多角形や凹み部分を有していない変則的な多角形の頂部に位置させておいてもよい。
【0027】
また、電気コード収納部構造Bは上記の実施形態のように充電装置Aに適用される必要性は必ずしもなく、他の電気機器に適用することも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係る電気コード収納部構造を備えた充電装置の概略斜視図である。
【図2】電気コード収納部構造の概略斜視図である。
【図3】電気コード収納部構造の正面図である。
【図4】フックに巻き掛けられた電気コードを説明するための側面図である。
【図5】(A)はコード保持部材の取付箇所の部分断面図、(B)はコード保持部材の作用説明図である。
【図6】従来の電気コード収納部構造の要部を示した概略正面図である。
【符号の説明】
【0029】
A 充電装置
B 電気コード収納部
C 電気コード
C1 電気コードの余剰部分
S 凹入部
20 凹入部の底板
21 引出口
31,32,33 フック
35,36,37 コード返し片
30 フック列
40 コード保持部材
41 溝部
110 電気箱
112 受電側端子部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能部から引き出された電気コードが巻き掛けられるフック列と、このフック列に巻き掛けられた上記電気コードの余剰部分を保持させるためのコード保持部材とを備え、
上記機能部が自走体に搭載されたバッテリーを充電する機能を有して電気箱に収容されていて、その電気箱の前面側に、上記自走体に備わっている充電用の受電側端子部が設置され、かつ、その電気箱の背面側に電気コード収納空間を形成する凹入部が設けられていて、その凹入部の樹脂でなる底板に上記フック列と上記コード保持部材とが樹脂で一体成形されていると共に、その底板に形成された引出口を通じて上記電気コードが上記機能部から引き出され、
上記フック列が二等辺三角形の3つの頂部に個別に配備された3つのフックでなり、個々のフックに、上記フック列に巻き掛けられた電気コードを係止してその脱落を防ぐコード返し片が備わっていると共に、上記コード保持部材が、それぞれの上記フックからの離隔間隔が同一になる箇所に配備されて上記電気コードの余剰部分が挟み込まれる溝部を頂部に有する突起でなることを特徴とする電気コード収納部構造。
【請求項2】
機能部から引き出された電気コードが巻き掛けられるフック列と、このフック列に巻き掛けられた上記電気コードの余剰部分を保持させるためのコード保持部材とを備え、
上記フック列が、直線状に並ばない少なくとも3箇所に間隔を隔てて配備された3つ以上の数のフックを有し、上記コード保持部材が、それぞれのフックからの離隔間隔が同一になる箇所に配備されて上記電気コードの余剰部分が挟み込まれる溝部を有していることを特徴とする電気コード収納部構造。
【請求項3】
上記フック列が電気コード収納空間を形成する凹入部の樹脂でなる底板に樹脂で一体成形されていて、上記コード保持部材は、上記底板に一体成形された突起の頂部に上記溝部を有している請求項2に記載した電気コード収納部構造。
【請求項4】
上記フック列が二等辺三角形の3つの頂部に個別に配備された3つのフックでなる請求項3に記載した電気コード収納部構造。
【請求項5】
上記フック列に具備されている個々のフックに、上記フック列に巻き掛けられた電気コードを係止してその脱落を防ぐコード返し片が備わっている請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載した電気コード収納部構造。
【請求項6】
上記コード保持部材を形成している突起が上記底板から分離されてその底板に回転自在に取り付けられている請求項1又は請求項3に記載した電気コード収納部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−290788(P2008−290788A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−134988(P2007−134988)
【出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】