説明

電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造方法、および電気二重層キャパシタ用活性炭の製造装置

【課題】所望の細孔分布を有する電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造方法、並びに電気二重層キャパシタ用活性炭の製造装置を提供すること。
【解決手段】水蒸気を900℃以上に加熱して超高温過熱水蒸気とする超高温過熱水蒸気製造装置10と、この超高温過熱水蒸気製造装置10で得られた超高温過熱水蒸気によって炭素質材料を賦活する賦活炉20と、を備えた電気二重層キャパシタ用活性炭または原料炭の製造装置1であって、超高温過熱水蒸気製造装置10が、複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する熱供給手段とを有する電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造方法、および電気二重層キャパシタ用活性炭の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気二重層キャパシタ用活性炭では、目的とするキャパシタ特性および使用する電解液の種類などに応じて、その比表面積や、細孔分布の最適範囲などが決定される。
例えば、特許文献1(特開昭63−187614号公報)には、比表面積が1800〜3500m2/g、全細孔容積に対する細孔直径20Å以上の細孔の占める容積比率が20〜40%の活性炭が開示され、この活性炭からなる分極性電極を用いることで、初期容量、内部抵抗および低温特性の各特性に優れた、信頼性の高い電気二重層キャパシタが得られることが記載されている。
特許文献2(特開2000−247621号公報)には、有機系キャパシタに好適な活性炭として、平均粒径が1〜30μmで、比表面積が1000m2/g以上のガラス状カーボンからなる活性炭が開示されている。
【0003】
特許文献3(特開2001−89119号公報)には、比表面積が1000〜2500m2/g、細孔直径20〜200Åの範囲の細孔容積が全細孔容積の20〜70%(実施例計算値0.25〜0.82cm3/g)の活性炭が開示され、この活性炭からなる分極性電極を用いることで、体積あたりの静電容量密度が高く、内部抵抗が低い電気二重層キャパシタが得られることが記載されている。
特許文献4(特開2002−33249号公報)には、比表面積が2000〜2500m2/g、平均細孔径が19.5〜22Å、細孔直径50〜300Åの細孔容積が0.05〜0.15cm3/gの活性炭が開示され、この活性炭からなる分極性電極を用いることで、大電流下での充放電を繰り返した際や、一定電圧を長時間連続で印加した際に、出力密度低下の少ない電気二重層キャパシタが得られることが開示されている。
特許文献5(国際公開第2004/019356号パンフレット)には、イオン液体を電解液とした電気二重層キャパシタに適した活性炭として、MP法により求めたマイクロ孔の細孔半径分布のピークが4〜8Åの活性炭が開示されている。
【0004】
上記各特許文献に開示されているように、所望キャパシタの特性、電解液種に応じて、分極性電極に用いる活性炭の比表面積、細孔分布の最適範囲は決められるのであるが、特に大電流でのサイクル充放電特性や、低温環境下での大電流充放電特性等の出力特性を重視したキャパシタを設計する場合は、平均細孔径が大きく、ミクロ孔だけでなく直径20Å以上の細孔容積の占める割合が大きいものが好ましいことが知られている。
このような活性炭を得るためには、賦活の度合いを大きくする必要があるが、ある程度以上賦活の度合いを大きくすると、細孔直径が広がるにつれて比表面積や全細孔容積は飽和から減少に向かい、活性炭の収率は著しく低下する。
【0005】
賦活の度合いを大きくする具体的手法としては、(1)賦活剤の量を多くする、(2)処理温度を高くする、(3)処理時間を長くする、という三つの方法が考えられる。
まず(1)については、薬品賦活であれば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩化亜鉛等の賦活剤の添加量を、ガス賦活であれば、水蒸気、炭酸ガス等のガス組成比を増加させればよいが、賦活剤添加量の増加は、原料コスト、活性炭の中和および洗浄コスト、排ガス廃水の処理コストの増加を招くことになる。特に水蒸気賦活においては、賦活ガスである水蒸気量を増加させると、炉内温度が変動しやすく、処理温度を安定させることが難しくなるという問題もある。
【0006】
(2)については、用いる賦活剤に関わる安全性や、炉材の消耗などを考慮すると、各賦活方法に上限温度の制限があり、従来技術の範囲から大きく離れた高温で処理することは困難である。
(3)については、処理時間延長によって賦活の度合いを大きくすると、活性炭の収率が低くなるうえに、活性炭の前駆体である炭素材料の性状、粒度の影響を大きく受けることにより、所望の細孔分布を持つ活性炭を安定して製造することが困難となる。
上述した各特許文献には、活性炭の好適な細孔分布については開示されているものの、その製法は、一般的な賦活法が開示されているだけであって、所望の細孔分布を有する活性炭を、大量に、かつ、安定的に得ることのできる効率的な製造方法は、これらの文献には開示されておらず、またそのような製造方法は現在までのところ確立されていない。
【0007】
【特許文献1】特開昭63−187614号公報
【特許文献2】特開2000−247621号公報
【特許文献3】特開2001−89119号公報
【特許文献4】特開2002−33249号公報
【特許文献5】国際公開第2004/019356号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、所望の細孔分布を有する電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造方法、並びに電気二重層キャパシタ用活性炭の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、900℃以上に加熱された超高温過熱水蒸気で賦活した原料炭を用いることで、電気二重層キャパシタ用として好適な細孔分布を有する活性炭を、大量かつ安定的に、収率良く製造し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、
1. 水蒸気を900℃以上に加熱して超高温過熱水蒸気とする超高温過熱水蒸気製造装置と、この超高温過熱水蒸気製造装置で得られた前記超高温過熱水蒸気によって炭素質材料を賦活する賦活炉と、を備えた電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置であって、前記超高温過熱水蒸気製造装置が、複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する熱供給手段とを有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置、
2. 900℃以上に加熱された超高温過熱水蒸気で炭素材料を賦活して原料炭を得た後、この原料炭をさらに賦活することを特徴とする電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法、
3. 前記原料炭を、900℃未満の過熱水蒸気で賦活する2の電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法、
4. 複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する熱供給手段とを有し、水蒸気を900℃以上に加熱可能な超高温過熱水蒸気製造装置で得られた900℃以上の超高温過熱水蒸気を賦活炉内に導入し、この炉内で炭素質材料を前記超高温過熱水蒸気にて賦活して原料炭とした後、同一の賦活炉内にて500℃以上900℃未満の過熱水蒸気で前記原料炭をさらに賦活する3の電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法
を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電気二重層キャパシタ用活性炭の原料炭は、炭素質材料を、900℃以上の超高温過熱水蒸気で賦活してなるもの、または所定のBET比表面積、平均細孔径を有し、BJH法で求められる細孔直径2.0〜20.0nm間の細孔容積が所定範囲のものであるため、賦活の際の細孔直径に指向性があり、細孔の制御がし易いため、大量かつ安定的に、高い賦活収率で、しかも短時間で、所望の細孔分布を有する電気二重層キャパシタ用活性炭に導くことができる。
この原料炭から得られた電気二重層キャパシタ用活性炭は、好適な細孔分布を有し、イオンの拡散がし易く、しかも体積あたりの静電容量密度が大きい。また、この活性炭を用いた電気二重層キャパシタは、内部抵抗、特に直流内部抵抗が小さく、体積あたりの出力密度が大きいものであるうえに、低温環境下における充放電特性に優れる、大電流でのサイクル充放電耐久性に優れる、高電圧での連続充電耐久性に優れるなど、種々の利点を有している。
また、超高温過熱水蒸気発生装置を備えた本発明の電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置は、熱効率が高く、かつ、水蒸気発生部でのスケール発生量が少ない。また、炉材の消耗が少なく、製品への炉材混入量が少ないという利点もある。この装置を用いた活性炭の製造方法では、超高温過熱水蒸気による賦活を用いた原料炭の製造と、通常の過熱水蒸気による賦活を用いた活性炭の製造とを連続的に行うことができる。また、得られた活性炭の表面官能基制御のための加熱処理を同時に行うこともできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
[電気二重層キャパシタ用活性炭の原料炭]
本発明に係る電気二重層キャパシタ用活性炭の原料炭は、電気二重層キャパシタの電極材料として好適な細孔構造を持った活性炭の中間原料となる活性炭であって、(1)窒素吸着法により求められるBET比表面積が1500〜2000m2/g、平均細孔径が1.6nm以上1.95nm未満、かつ、BJH法で求められる細孔直径2.0〜20.0nm間の細孔容積(以下、メソ孔容積という)が0.08cm3/g以上0.30cm3/g未満であるもの、または(2)炭素質材料を、900℃以上の超高温過熱水蒸気で賦活してなるものである。
【0013】
(1)の原料炭において、BET比表面積、平均細孔径、メソ孔容積が上記範囲を超えて小さすぎたり、大きすぎたりすると、これをさらに賦活して電気二重層キャパシタ用活性炭を得る際に賦活収率が低下する可能性が高い。賦活収率をより高めるためには、BET比表面積が1600〜1900m2/g、平均細孔径が1.7〜1.9nm、メソ孔容積が0.10〜0.30cm3/gであることが好ましく、特に、メソ孔容積が0.15〜0.30cm3/gであることがより好ましい。
【0014】
(2)炭素質材料を900℃以上の超高温過熱水蒸気で賦活してなる原料炭としては、この条件で得られるものであれば、特に制限はない。
賦活に用いる水蒸気の温度は、900℃以上、好ましくは1000℃以上、より好ましくは1200℃以上である。
ここで、超高温過熱水蒸気と称される、900℃以上に加熱された水蒸気とは、一般的な水蒸気賦活に用いられる500℃付近の過熱水蒸気とは異なり、気体状態の水分子以外にも、水素、酸素、水酸化物のイオンやラジカルの存在頻度が大きくなることから、賦活ガスの活性が高くなるという特性を有している。
この900℃以上の超高温過熱水蒸気による賦活では、賦活(酸化反応)と共に、活性炭の欠損部分(細孔部分)が補完される反応が起こると考えられ、実際に超高温過熱水蒸気を用いて賦活時間を延長させると、全細孔容積と比表面積は増加するが、細孔径分布のピーク細孔直径はシフトせず、MP法でのピーク細孔直径で0.5〜0.7nmが維持される。
このように、ピーク細孔直径をシフトさせずに比表面積を大きくした原料炭を中間原料とし、これにさらに通常の賦活処理を行うと、電気二重層キャパシタの電極材料として好適な細孔構造を持った活性炭を得ることができる。
【0015】
超高温過熱水蒸気と炭素材料とを接触させる環境は、水蒸気のみでもよく、窒素やアルゴン等の不活性ガス共存下でも構わないが、安定した賦活を行うためには、加熱した窒素やアルゴン等をフローガスとして用いることが好ましい。この際、接触させる超高温過熱水蒸気の濃度としては、特に制限はないが、効率的な賦活を行うためには30〜100体積%、特に50〜100体積%であることが好ましい。
なお、超高温過熱水蒸気は、後に詳述する高温過熱水蒸気製造装置によって得ることができる。
【0016】
この場合の原料炭も、後工程における賦活収率を考慮すると、窒素吸着法によるBET法により求めたBET比表面積が1500〜2000m2/g、平均細孔径が1.6nm以上1.95nm未満、かつ、BJH法で求められるソ孔容積が0.08cm3/g以上0.30cm3/g未満が好ましく、特に、BET比表面積が1600〜1900m2/g、平均細孔径が1.7〜1.9nm、メソ孔容積が0.10〜0.30cm3/gであることが好ましく、特に、メソ孔容積が0.15〜0.30cm3/gであることがより好ましい。
【0017】
上記各原料炭の前駆体となる炭素材料としては、通常の電気二重層キャパシタ用活性炭の原料炭素材料として用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、ヤシ殻、コーヒー豆、木屑、石油系ピッチ、石油コークス、メソフェーズカーボン、タールピッチを紡糸した繊維、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、液晶高分子、プラスチック廃棄物、廃タイヤ等を用いることができる。また、その形状には、破砕状、粒状、顆粒、繊維、フェルト、織物、シート状等各種の形状があるが、いずれも本発明で使用することができる。
【0018】
[電気二重層キャパシタ用活性炭]
本発明に係る電気二重層キャパシタ用活性炭は、上述の原料炭を賦活化してなり、窒素吸着法により求められるBET比表面積が1700〜2500m2/g、かつ、BJH法で求められるメソ孔容積が0.30〜0.70cm3/gである。
賦活化方法としては、水蒸気賦活等を用いるガス賦活法、KOHを用いるアルカリ賦活法、またはこれらの併用法のいずれも用いることができるが、原料炭から細孔を広げ、メソ孔容積を増加させるという点から、通常の過熱水蒸気を用いた水蒸気賦活が特に好ましい。
【0019】
本発明の電気二重層キャパシタ用活性炭において、BET比表面積が、上記範囲を超えて小さすぎても大きすぎても単位重量あたりの静電容量密度が低下する可能性が高い。静電容量密度をより高めることを考慮すると、BET比表面積は1800〜2400m2/gが好ましく、2000〜2300m2/gがより好ましい。
また、メソ孔容積が、0.30cm3/gより小さいと、大電流の充放電時に細孔内でのイオンの拡散が阻害され、内部抵抗が増大する可能性が高い。0.70cm3/gより大きいと、活性炭の嵩密度が低下し、単位体積当たりの出力が低下する可能性が高い。内部抵抗をより低め、出力をより高めるためには、メソ孔容積が0.35〜0.65cm3/gが好ましく、0.40〜0.60cm3/gがより好ましい。
活性炭の粒度は、内部抵抗の観点から平均粒子径で1〜20μmが好ましく、より好ましくは3〜15μmである。
【0020】
以上説明したような、本発明の特定の原料炭を賦活化してなる活性炭を、電気二重層キャパシタの電極材として用いることで、静電容量および電極密度に優れたキャパシタを得ることができる。
電気二重層キャパシタ電極材とする場合、本発明の電気二重層キャパシタ用活性炭を主成分とし、さらにこの活性炭にバインダーポリマーおよび必要に応じて導電材を配合してなる電極組成物を集電体上に塗布してなるものを用いることができる。
この場合、バインダーポリマー、導電材、集電体としては、特に限定されるものではなく、公知のものから適宜選択して用いればよい。
【0021】
バインダーポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン共重合体架橋ポリマー等のフッ素樹脂、カルボキシメチルセルロース等の多糖類、スチレンブタジエン共重合体等のラテックス、ポリイミド、ポリアミドイミド、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等を用いることができる。
バインダーポリマーの添加量は、例えば、活性炭100質量部に対して0.5〜20質量部とすることができ、好ましくは1〜10質量部である。
【0022】
必要に応じて添加される導電材としては、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、(酸化)チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム,ニッケル等の金属ファイバなどが挙げられ、これらの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
導電材の添加量は、例えば、活性炭100質量部に対して0.1〜20質量部とすることができ、好ましくは0.5〜10質量部である。
【0023】
なお、電極組成物の調製法には、特に限定はなく、例えば、活性炭、バインダーポリマーおよび必要に応じて添加される導電材を溶液状に調製することもでき、またこの溶液に必要に応じて溶媒を添加して調製することもできる。
このようにして得られた電極組成物を集電体上に塗布することにより、電極を得ることができる。塗布の方法は、特に限定されず、ドクターブレード、エアナイフ等の公知の塗布法を適宜採用すればよい。
正極集電体としては、アルミニウムまたは酸化アルミニウムを用いることが好ましく、一方、負極集電体としては、アルミニウム、酸化アルミニウム、銅、ニッケルまたは表面が銅めっき膜もしくはニッケルめっき膜にて形成された金属等を用いることが好ましい。
【0024】
上記各集電体を構成する金属等の形状としては、薄い箔状、平面に広がったシート状、孔が形成されたスタンパブルシート状等を採用できる。また、その厚さとしては、通常、1〜200μm程度である。
なお、電極は、電極組成物を溶融混練または溶媒の存在下で混練した後、押出し、フィルム成形することにより形成することもできる。
【0025】
[電気二重層キャパシタ]
本発明に係る電気二重層キャパシタは、一対の分極性電極と、これら電極間に介在するセパレータと、電解質とを備えて構成されてなり、一対の分極性電極の少なくとも一方に上記のようにして得られる電極を用いてなるものである。この場合、電極以外のその他のキャパシタ構成部材としては、公知の部材から適宜選択して採用すればよい。
その製造方法の一例を挙げると、上記のようにして得られる一対の電極間に、必要に応じてセパレータを介在させてなる電気二重層キャパシタ構造体を積層、折畳、または捲回し、これを電池缶またはラミネートパック等の電池容器に収容した後、電解液を充填し、電池缶であれば封缶することにより、一方、ラミネートパックであればヒートシールすること等により、組み立てる方法があるが、これに限定されるものではなく、キャパシタ構成部材の種類により適宜な手法を用いればよい。
【0026】
本発明の電気二重層キャパシタは、携帯電話、ノート型パソコンや携帯用端末等のメモリーバックアップ電源用途、携帯電話、携帯用音響機器等の電源、パソコン等の瞬時停電対策用電源、太陽光発電、風力発電等と組み合わせることによるロードレベリング電源等の種々の小電流用蓄電デバイスに好適に使用することができる。また、大電流で充放電可能な電気二重層キャパシタは、電気自動車、電動工具等の大電流を必要とする大電流蓄電デバイスとして好適に使用することができる。
【0027】
[電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法]
本発明に係る電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法は、900℃以上に加熱された超高温過熱水蒸気で炭素材料を賦活して原料炭を得た後、この原料炭をさらに賦活するものである。
超高温過熱水蒸気の温度は、900℃以上であればよいが、好ましくは1000℃以上、より好ましくは1200℃以上である。
既に述べたように、原料炭の賦活方法には特に制限はないが、900℃未満の過熱水蒸気で賦活する、一般的な水蒸気賦活法を用いることが好ましい。
原料炭をさらに賦活する工程は、炭素材料を超高温過熱水蒸気で賦活して原料炭を製造する工程と別でも、同一炉内で、まず炭素材料を超高温過熱水蒸気と接触させて原料炭を得て、そのまま炉内温度を下げて通常の過熱水蒸気と原料炭を接触させる連続工程でも良いが、生産効率から後者が好適である。なお、通常の過熱水蒸気は、別途炉内に導入しても、超高温過熱水蒸気を900℃未満まで冷却して使用してもよい。
【0028】
炉内の温度は、500〜1300℃の範囲で可変であることが好ましく、炉内温度の制御によって、供給時の900℃以上から所望の温度まで水蒸気の温度を調整することにより、活性炭の細孔構造を調整すればよい。
原料炭製造時や、原料炭のさらなる賦活時における炉内の環境は、水蒸気だけでもよいが、上述のように窒素、アルゴン、ヘリウム、キセノン等の不活性ガスを流入させることが好適である。その際の水蒸気量も上述のとおり、効率的な賦活を行うためには30〜100体積%が好ましい。
炉の形態は、バッチ炉でも、ロータリーキルン、ローラーハースキルン等の連続炉でもよい。
【0029】
[電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置]
本発明に係る電気二重層キャパシタ用活性炭等の製造装置は、水蒸気を900℃以上に加熱して超高温過熱水蒸気とする超高温過熱水蒸気製造装置と、この超高温過熱水蒸気製造装置で得られた超高温過熱水蒸気によって炭素質材料を賦活する賦活炉と、を備え、超高温過熱水蒸気製造装置が、複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する熱供給手段とを有するものである。
ここで、超高温過熱水蒸気製造装置としては、特開2005−325021号公報に開示された、極めて熱効率に優れたハニカム類似構造の蓄熱体を有する装置を用いることができる。
賦活炉としても、上述したバッチ炉、ロータリーキルン、ローラーハースキルンのような活性炭賦活に用いられている公知の賦活炉から適宜選択して用いることができるが、超高温過熱水蒸気の熱量だけで炉内温度を上昇させるだけでなく、炉単独で温度調節ができるよう、外熱式の加熱手段を備えるものが好適である。
超高温過熱水蒸気の賦活炉内への供給は、原料投入側から活性炭取出側へ向かうに連れて供給された水蒸気の温度が低下するように原料投入口の近傍から行うことが好ましい。
【0030】
なお、上記超高温過熱水蒸気製造装置は、炭化処理の熱源としても用いることができるので、炭化前のヤシ殻、熱硬化性樹脂、不融化処理したピッチ等を原料として、炭素質材料の製造と、原料炭の製造とを同時に行うこともできる。
また上記超高温過熱水蒸気製造装置によって得られる超高温過熱水蒸気中には、気体状態の水分子以外にも、水素、酸素、水酸化物のイオンやラジカルが存在することから、賦活後の活性炭の酸素含有量をも制御することが可能である。このため、通常の賦活後に、表面官能基量の制御を目的に行われる熱処理の工程も原料炭の製造と同時に行うことができる。
【0031】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の一形態について説明する。
図1には、本発明に係る電気二重層キャパシタ用活性炭等の製造装置1(以下、活性炭製造装置1という)が示されている。
活性炭製造装置1は、超高温過熱水蒸気製造装置10(以下、水蒸気製造装置10という)と、ロータリーキルン型賦活炉20とを備えて構成されている。
【0032】
水蒸気製造装置10は、図2に示されるように、並列に構成された一対の蓄熱型熱交換システム2A,Bを備えている。
蓄熱型熱交換システム2Aは、一端に略円錐台状の水蒸気排出口17が形成された筒状本体11の内部を、隔壁11Aで区画して形成された燃焼室12Aと、これに隣接するハニカム状蓄熱体13A,15Aと、この蓄熱体13Aに水蒸気を吸気するための、または蓄熱体13Aからの高温ガスを排気するためのガス流路141Aおよび給排気切換弁142Aを有する給排気切替装置14Aとが、この順に直列に配置されて構成されている。
同様に、蓄熱型熱交換システム2Bは、燃焼室12Bと、ハニカム状蓄熱体13B,15Bと、ガス流路141Bおよび給排気切換弁142Bを有する給排気切替装置14Bとが、この順に直列に配置されて構成されている。
【0033】
ハニカム状蓄熱体13A,Bおよび15A,Bは、特開2005−325021号公報に記載される蓄熱体と同様のものであり、複数のセル孔からなる水蒸気または高温ガス流路131が形成されたハニカム構造を有している。この場合、流路131の断面形状は任意であり、長方形、正方形、三角形、円形などの各種形状を採用できる。
燃焼室12A,Bの周壁(本体11)には、それぞれ熱供給手段であるバーナ16A,Bが設けられており、これにより燃料ガスを燃焼させることでハニカム状蓄熱体13A,Bおよび15A,Bに熱が供給される。
【0034】
一方、ロータリーキルン型賦活炉20は、図1に示されるように、回転円筒炉21と、この回転円筒炉21の周囲を覆うように設けられた加熱手段としての加熱炉22とを備えている。ここで、回転円筒炉21の一端は、ジョイント30を介し、上述の水蒸気製造装置10の水蒸気排出口17と接続されている。このように、水蒸気製造装置10とロータリーキルン型賦活炉20とを、ジョイント30を介して直結させることで、より高温の水蒸気を賦活炉20の内部に導くことができる。
ジョイント30には、円筒状の炭素材料投入口23が設けられており、ここから回転円筒炉21内部に炭素材料が供給される。さらに、回転円筒炉21におけるジョイント30と反対側の端部には、円筒状の活性炭取出口24が設けられており、超高温過熱水蒸気等によって賦活された活性炭(原料炭)は、ここから取り出される。
加熱炉22は、回転円筒炉21を加熱可能なヒータ(図示省略)等を有し、回転円筒炉21の内部に供給された超高温過熱水蒸気の温度を、活性炭取出口24側へ向かうにつれて温度が低下するようにコントロールする。
回転円筒炉21には、駆動源であるモータ25の駆動力が駆動力伝達手段であるベルト26を介して伝達され、これにより回転円筒炉21は自在に回転する。
【0035】
以上のように構成される活性炭製造装置1を用いた、活性炭の原料炭および活性炭の製造方法について、説明する。
[1]超高温過熱水蒸気の製造
まず、水蒸気製造装置10において、蓄熱型熱交換システム2Bの給排気切替弁142Bを高温ガス排気側に切り替え、バーナ16Bを用いて燃焼室12Bで燃料ガスの燃焼を行い、その燃焼排ガス顕熱によりハニカム状蓄熱体13Bが加熱されて高温の状態になるとともに燃焼排ガスは150℃〜200℃の低温となって、ガス流路141Bを通じて排出される。また、ハニカム状蓄熱体15Bは燃焼室に面しているため、火炎からの放射熱を受け、さらに僅かながら排ガスも流入するためハニカム状蓄熱体13Bと同時に加熱される。次いで、蓄熱型熱交換システム2Aでも同様に、給排気切替弁142Aを高温ガスAの排気側に切り替え、バーナ16Aを用いて燃焼室12Aで燃料ガスの燃焼を行い、ハニカム状蓄熱体13A,15Aを加熱して高温の状態にする。
【0036】
ハニカム状蓄熱体13Aに蓄熱している間に、蓄熱型熱交換システム2Bの給排気切替弁142Bを水蒸気導入側に切り替え、約120℃〜140℃程度の飽和水蒸気Bをガス流路141Bを通じてハニカム状蓄熱体13Bの流路131に導入する。これにより、ハニカム状蓄熱体13Bと接触した水蒸気Aは900℃以上に過熱されて超高温過熱水蒸気Cとなり、ハニカム状蓄熱体15Bを通過して水蒸気排出口17から排出される。この場合、ハニカム状蓄熱体15Bは、隣接する燃焼室で起こる燃焼の火炎からの放射熱、および超高温過熱水蒸気の通過により常に高温にさらされるため、温度は低下せずにほぼ一定の高温状態を保持し続けることが可能となり、従ってここを通過する超高温過熱水蒸気の温度変動を抑制する役目を果たしている。
【0037】
ハニカム状蓄熱体13Bは、水蒸気と接触して超高温過熱水蒸気を発生させると、導入される水蒸気量や温度にもよるものの、約15〜30秒でその低温側の温度は導入水蒸気温度近くまで、また高温側の温度は900℃程度まで低下する。この蓄熱体13Bの温度低下に応じ、再度、給排気切替弁142Bを高温ガス排気側に切り替え、燃焼室12Bで燃焼を開始して蓄熱体13Bを再加熱するとともに、今度は蓄熱型熱交換システム2A側に同様に水蒸気を供給して高温過熱水蒸気を発生させる。
このように燃焼ガスによる加熱と水蒸気の導入とを、蓄熱体13A,B間で交互に約15〜30秒のサイクルで行うことにより、超高温過熱水蒸気製造装置10の水蒸気排出口17から超高温過熱水蒸気Cをロータリーキルン型賦活炉20へ連続的に供給することが可能となる。
【0038】
[2]原料炭および活性炭の製造
続いて、炭素材料を、炭素材料投入口23からロータリーキルン型賦活炉20の回転円筒炉21内に投入する。投入された炭素材料は、回転円筒炉21内で水蒸気製造装置10から供給された900℃以上の超高温過熱水蒸気と接触して賦活され、原料炭となる。
この原料炭は、回転円筒炉21内を下流側へ移動し、活性炭取出口24近傍の炉内温度が低下した雰囲気内を移動することにより、900℃未満の水蒸気にてさらに賦活され、所定の比表面積、細孔直径および細孔容積を有する電気二重層キャパシタ用活性炭となる。
【0039】
なお、上記実施形態では、賦活炉としてロータリーキルン型賦活炉20を用いていたが、これに限定されず、上述したような公知の各種賦活炉を用いることができる。
また、水蒸気製造装置も、複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体および熱供給手段を有し、水蒸気を900℃以上に過熱し得るものであればよく、その他の具体的な構造および形状等は、適宜変更することができる。
【実施例】
【0040】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
【0041】
[実施例1〜3および比較例1,2]
[1]電気二重層キャパシタ用活性炭の原料炭および電気二重層キャパシタ用活性炭
炭素材料として吸着剤用ヤシ柄活性炭(Y−10S,味の素ファインテクノ(株)製、4〜8mesh)を、図1に示した活性炭製造装置1を用い、表1に示した条件で水蒸気賦活を行い、原料炭を得た。
次いで得られた原料炭を、同装置を用い、表1に示した条件で水蒸気賦活を行い、キャパシタ用活性炭を得た。なお、ロータリーキルン型賦活炉20の昇温、降温時に窒素ガスをフローさせる以外は、水蒸気のみを供給した。
得られた活性炭を、塩酸中で洗浄後、脱塩水で洗液のpHが7.0以上になるまで繰り返し洗浄した。洗浄後、活性炭を乾燥し、ボールミルを用いて平均粒径が8〜12μmになるまで粉砕した。
【0042】
【表1】

【0043】
上記各実施例および比較例で得られた原料炭、およびキャパシタ用活性炭のそれぞれについて、BET比表面積、平均細孔径、BJH法におけるメソ孔容積(細孔直径2.0〜20.0nm間の細孔容積)、炭素材料からの賦活収率を表2に示す。なお、以上の物性値は、トライスター3000型((株)島津製作所製)を用いて測定した。
表2に示されるように、900℃以上の超高温過熱水蒸気で賦活した原料炭を用いた実施例1〜3では、キャパシタ用活性炭に好適な比表面積およびメソ孔容積を有する活性炭が高い賦活収率で得られていることがわかる。
【0044】
【表2】

【0045】
[実施例4〜6および比較例3,4]
[2]電気二重層キャパシタ
実施例1〜3および比較例1,2で得られた各活性炭と、導電剤(HS−100、電気化学工業(株)製)と、バインダであるPVDF(アルドリッチ社製、重量平均分子量:534,000)とを、80:10:10の質量組成になるように、塗工溶媒であるN−メチルピロリドン(以下、NMPという)中で混合し、塗工液を調製した。
得られた塗工液を集電体であるエッチドアルミ箔(30CB、日本蓄電器工業(株)製)の両面に、単位面積あたりの分極性電極に含まれる活性炭質量がサンプルごとに同じになるように塗工形成した後、ロールプレスで圧延し、さらにNMPを乾燥除去して分極性電極を得た。
得られた分極性電極を、正極として9枚、負極として10枚使用し、これらをセパレータ(TF40−35、日本高度紙工業(株)製)を介して交互に積層し、正負ごとにまとめてアルミ製の電流取出し端子と溶接して電極群を得た。次に電極群をアルミラミネート(大日本印刷(株)製、外層:6−ナイロン/厚25μm、ガス遮断層:軟質アルミニウム/厚40μm、内層:ポリプロピレン+変性ポリプロピレン/30+15μm)からなる弁のついた外装体に挿入し、有機電解液を注入して含浸させた後、外装体を熱融着して電気二重層キャパシタを得た。なお、有機電解液は、電解質としてジエチル(2−メトキシエチル)メチルアンモニウムテトラフルオロボレート(DEME−BF4)を、電解液溶媒として炭酸プロピレン(PC)に、1.5モル/Lになるように溶解させた溶液を使用した。
【0046】
上記各実施例4〜6、および比較例3,4で得られた各キャパシタについて、下記試験を行った。結果を表3に示す。
[静電容量の測定]
一時間率の電流値で3.0Vまで定電流充電を行い、そのまま30分間、定電圧充電を行った後、一時間率の電流値で3.0Vから0Vまで定電流放電した時の全放電エネルギー量から静電容量を算出した。
[内部抵抗の測定、および体積あたり出力密度の算出]
内部抵抗は、一時間率の電流値で3.0Vまで定電流充電を行い、そのまま30分間、定電圧充電を行った後、3.0Vから1/30時間率の電流値で定電流放電させた放電カーブの、放電後5〜10秒の間の近似直線と0秒Y軸との交点から求めた直流抵抗とした。
なお、低温時の内部抵抗を測定する場合は、キャパシタを−30℃の恒温槽で6時間放置後、同様にして測定した。体積あたりの出力密度は、パワー用電気二重層コンデンサ個別規格(EIAJ RC−2379)のパワー密度の算出手順に準じて行った。
[大電流サイクル試験]
耐久性試験として、25℃環境下、下限電圧1.5V、上限電圧3.0V、1/60時間率の充放電電流値、休止無しで10000サイクルの大電流サイクル試験を行った。耐久性試験初期と末期の放電エネルギー量を比較した。
なお、静電容量および内部抵抗の測定時や、耐久性試験時には、キャパシタの積層方向に0.1MPaの応力を加えて評価した。
【0047】
【表3】

【0048】
表3に示されるように、本発明の原料炭から得られた活性炭を用いた実施例4〜6の電気二重層キャパシタは、静電容量、内部抵抗、出力密度、エネルギー維持率の全てにおいて、優れた値を示すことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置を示す概略構成斜視図である。
【図2】上記製造装置に用いられる超高温過熱水蒸気製造装置の断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置
10 超高温過熱水蒸気製造装置
13A,B、15A,B ハニカム状蓄熱体(蓄熱体)
131 水蒸気流路
16A,B バーナ(熱供給手段)
20 ロータリーキルン型賦活炉(賦活炉)
21 回転円筒炉
22 加熱炉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水蒸気を900℃以上に加熱して超高温過熱水蒸気とする超高温過熱水蒸気製造装置と、この超高温過熱水蒸気製造装置で得られた前記超高温過熱水蒸気によって炭素質材料を賦活する賦活炉と、を備えた電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置であって、
前記超高温過熱水蒸気製造装置が、複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する熱供給手段とを有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用活性炭またはその原料炭の製造装置。
【請求項2】
900℃以上に加熱された超高温過熱水蒸気で炭素質材料を賦活して原料炭を得た後、この原料炭をさらに賦活することを特徴とする電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法。
【請求項3】
前記原料炭を、900℃未満の過熱水蒸気で賦活する請求項2記載の電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法。
【請求項4】
複数のセル孔からなる水蒸気流路が形成された蓄熱体と、この蓄熱体に熱を供給する熱供給手段とを有し、水蒸気を900℃以上に加熱可能な超高温過熱水蒸気製造装置で得られた900℃以上の超高温過熱水蒸気を賦活炉内に導入し、この炉内で炭素質材料を前記超高温過熱水蒸気にて賦活して原料炭とした後、同一の賦活炉内にて500℃以上900℃未満の過熱水蒸気で前記原料炭をさらに賦活する請求項3記載の電気二重層キャパシタ用活性炭の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−281427(P2007−281427A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23734(P2007−23734)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【分割の表示】特願2006−108670(P2006−108670)の分割
【原出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000229748)株式会社NFKホールディングス (8)
【Fターム(参考)】