説明

電気化学機器及びその成分

【解決手段】銅、酸化物分散強化銅、アルミニウム、チタン、及びその合金からなる群から選択された1種以上の金属と、炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化シリコン、窒化アルミニウムからなる群から選択された1種以上の強化材の金属複合材を使用する連結材(14)が開示されている。前記連結材は、電気化学機器(1)の成分として使用され得る。前記連結材(14)は、電気化学機器の成分又は接合体の熱膨張係数の10%以内にある熱膨張係数を有し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気化学機器、より具体的には金属複合材を含む連結材の成分を有する、燃料電池等の電気化学機器に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池等の電気化学機器は化学エネルギーを電気エネルギーに転換させることができる。転換は水素、炭化水素又は改質された炭化水素等の燃料の制御された酸化に関する。燃料電池の接合体は1個又は好ましくは複数個の積層されたセルを含み得る。燃料電池は電解質でアノード及びカソードを隔離させることができる。燃料電池は1個以上の連結材を含み得る。接合体で電極と電解質を配列することができる。このような接合体は電極-電解質接合体(EEA)、一般的には、固体酸化物燃料電池、両極電解質陰極(PEN)、及び膜電極接合体と称する。
【0003】
特に、このような電気化学機器の成分、特に連結材材料を開発するための試みとして様々な接近方法を取り上げている。一つの接近方法は、セラミック材料を含有する連結材に関したことであり、他の接近方法は、金属材料を含有する連結材に関することである。金属複合材を用いる少々の努力が試みられている。
Yoshimura等の下記特許文献1では、固体酸化物燃料電池の連結材が開示されている。上記の連結材は混合物の50〜85重量%の量で、セラミック酸化物とニッケル及びクロムを主な成分とする合金の混合物からなる。
【0004】
Minh等の下記特許文献2では、モノリシック燃料電池が開示されている。連結材層の組成物は(i)約1500℃未満の温度で酸化雰囲気中で焼結され得る導電体とセラミック基本物質の混合物、(ii)ランタン-クロム系セラミックとイットリウム-クロム系セラミックの混合物又は(iii)wが約0.9〜1.1であり、xは約0.1〜0.3であり、yは約0.001〜0.1であり、zは約0.1〜0.3であり、vは約1〜1.2であるYw-x-yCaxZryCrv-zZnzO3のイットリウム-クロム系セラミックが挙げられる。
【0005】
Lessingの下記特許文献3では、燃料電池に使う触媒である両極性連結材プレートが開示されている。プレートは金属間の組成物から製作し、その例としてセラミック充填材を有するNiAl又はNi3Alが挙げられる。
Fasano等の下記特許文献4では、バイアスと複合連結材を有する、固体酸化物燃料電池が開示されている。上記の連結材は、部分的に安定した正方晶ジルコニアを含む導性合金及び酸化還元条件に耐性がある超合金からなる。
【特許文献1】米国特許第5,279,906号明細書
【特許文献2】米国特許第5,356,730号明細書
【特許文献3】米国特許第5,496,655号明細書
【特許文献4】米国特許第6,051,330号明細書
【非特許文献1】R.A.Schapery, "Thermal expansion coefficients of composite materials based on energy principles", Journal of Composite Materials, 2, 380-404(1968)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、関連技術は本発明の機器及び方法の利点及び特性、及びその成分を得なかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つ以上の実施形態によると、本発明は電気化学機器に関することである。機器は電極−電解質の接合体とその電極―電解質の接合体に接触する連結材を含む。上記の連結材は銅、酸化物分散強化銅、アルミニウム、チタニウム及びその合金からなる群から選択された1種以上の金属と炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム及びその混合物からなる群から選択された1種以上の強化材の金属複合材を含む。
【0008】
一つ以上の実施形態によると、本発明は電気化学機器に関することである。電気化学機器は、金属複合材及び上記の金属複合材に接触する電極−電解質接合体を含む。上記の金属複合材は熱膨脹係数が約6×10-6 〜14×10-6/℃であり、電極−電解質接合体の熱膨脹係数の約10%以内である。
一つ以上の実施形態によると、本発明は電気エネルギーを発生させる方法に関することである。この方法は、銅、酸化物分散強化銅、アルミニウム、チタン及びその合金からなる群から選択された1種以上の金属と炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム及びその混合物からなる群から選択された1種以上の強化材の金属複合材を含む燃料電池に燃料及び酸化剤を提供する段階を含む。
【0009】
一つ以上の実施形態によると、本発明は電力の発生を容易にする方法に関することである。この方法は、電極−電解質接合体及び上記の電極−電解質接合体の表面に接触するように設けられた連結材を含む燃料電池を提供する段階を含み、上記の連結材は銅又は銅合金と炭化ケイ素、炭化ホウ素及び酸化アルミニウムからなる群から選択されたセラミックの金属複合材を含む。
【0010】
一つ以上の実施形態によると、本発明は燃料電池の製作方法に関することである。この方法は電極−電解質接合体を提供する段階、上記の電極-電解質接合体の熱膨脹係数の約10%以内である熱膨脹係数を有する金属複合材を含む連結材を提供する段階を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次の図面は、一定の比率で描かれることを意図としない。図面で、各種図面で説明されたそれぞれの同一、或は、殆ど同一の成分は同一の成分数字で示す。明確にするために、全ての成分を全ての図面に示さないこともある。
本発明は下記の説明又は図面の説明に記載された成分の配合及び構造の細部事項に対する適用に限定されない。本発明は他の実施形態及び各種方法で実行し実施することができる。また、ここで使われた表現及び用語は、説明するためのものであって、制限するものではない。“包含”、“構成”、“含有”、“内包”及びそれ以外の使用は、以下に列挙された項目を含んで、追加項目以外にも同一に適用される。
【0012】
一つ以上の実施形態によると、本発明は電気化学機器又はスタック又は電気化学機器の接合体に関することである。本発明の電気化学機器は通常化学エネルギーを電気エネルギーに直接転換ができる燃料電池でも良い。燃料電池は溶融炭酸塩燃料電池(通常、MCFCと称する)、固体酸化物燃料電池(通常、SOFCと称する)又は両性子伝導性セラミック電解質を使うものであっても良い。電気化学機器は電気分解機器又は電気化学ガス分離機器であっても良い。本発明の電気化学機器は通常約200℃〜900℃の温度範囲で作動する。
【0013】
一つ以上の実施形態によると、本発明は本発明の一つ以上の電気化学機器を使った電気エネルギーを発生させる方法に関することである。この方法は一つ以上の電気化学機器に燃料及び酸化剤を提供する段階を含み、好ましくは一つ以上の電気化学機器は金属複合材を含む。
本発明のいくつかの実施形態によると、図1に表した実例で、両極性平面スタック(1)は複数個の電気化学機器又は燃料電池(10)を含む。スタック(1)である一つ以上の燃料電池(10)は、電極−電解質接合体(EEA)(12)及びEEA(12)に通常電気的に熱的に及び/又は構造的に接触されている連結材(14)を含み得る。EEA(12)は、通常、アノード(18)及びカソード(20)に電気的及びイオン接触されて設けられた電解質(16)を含む。
【0014】
連結材(14)は通常、チャネル(22)によってEEA(12)で反応するため、燃料又は酸化剤を促進させたり送ったりすること等を特徴に挙げることができる。連結材(14)は電気化学機器(10)の操作中に電流集電体に提供して発生した電気エネルギーをロード(未図示)に提供したり送ったりすることができる。この場合に、連結材(14)はEEA(12)を有する界面に隣接する表面に設けられた被覆(未図示)を有し得る。下層又は中間層(未図示)は被覆と連結材の表面の間に使われ得る。
【0015】
連結材は通常室温で初期開始又は初期作動中の時、その形状に対して、例えば少なくとも約5,000時間、一部の場合に少なくとも約40,000時間、他の場合に少なくとも約80,000時間の使用寿命の間、熱機械的に安定する。連結材は化学的に安定し、少なくとも作業環境で部分的に耐腐蝕性を有する。連結材は受容可能な、好ましくは無視できるクリープを提供しながら、電気化学機器の電気伝導性、熱伝導性を有し、燃料、酸化剤及び水等の化学反応物及び/又は製品に浸透されない、材料又は材料の混合物又は合金、好ましくは非金属間材料を含む。通常、上記の連結材は作動条件を通じて電気化学機器の成分又は接合体の中で又はその作動条件を通じて少なくとも一部分の少なくとも70%、一部の場合に少なくとも約80%、他の場合に少なくとも約90%、及び更に他の場合に少なくとも約97.5%であったり、ほとんど同一の熱膨脹係数(CTE)を提供する、材料、材料の混合物、合金及び/又は複合材を含む。また、連結材は電気化学機器の成分又は接合体のCTEの約20%以内であり、通常約10%以内、好ましくは約10%以内、更に好ましくは2.5%以内であるCTEを有し得る。一つ以上の好ましい実施形態によると、連結材は約0℃、又はさらに約-40℃から約900℃までの温度範囲、通常200℃から約900℃の温度範囲で電気抵抗が約30ミリオーム-cm未満、一部の場合に、約20ミリオーム-cm未満、他の場合に約10ミリオーム-cm未満、更に他の場合に約5ミリオーム-cm未満の一つ以上の材料が含まれる。更に実施形態によると、連結材はスチール、ニッケル合金及び/又は超合金より低い密度を有する材料が含まれる。連結材は電気化学機器又はその成分内で熱勾配の可能性又は重要性を低下させる、高熱伝導性を有する一つ以上の材料が含まれる。例えば、連結材は熱伝導性が少なくとも約50W/m・k、一部の場合に少なくとも約100W/m・k、他の場合に少なくとも約125W/m・k、更に他の場合に少なくとも150W/m・k、好ましくは200W/m・k、更に好ましくは220W/m・kである。
【0016】
連結材の物質組成はマッチする、例えば受容可能な又は所定の偏差又は許容誤差内にある温度に対するCTEプロファイル、電気化学機器の成分又は接合体のCTEプロファイルを有したりマッチしたりすることが選ばれ得る。物質組成は相対運動を同一に低下させたり更に除去したりし、相対運動に関する又は相対運動の結果で、ある欠陥を低減させることができる隣接する成分の間に関連する移動を低下させることによって、選ぶことができる。このように、連結材の物質組成は操作及び/又はその循環中に電気化学機器においての成分の間に、ある圧力又は関連する変形品を縮めたり更に除去したりすることを選ぶことができる。
【0017】
連結材の材料を、連結材材料の成分の目標CTEを確認し、相対的な量を記載することによって明確にして選ぶことができる。本発明の複合材材料のCTEを予想することは、例えば混合物の法則及びSchapery, kerner Turner(例えば、上記非特許文献1参照)によって進捗されたものを基にしたモデルを含む適宜なモデルを使うことによって実施することができる。混合物モデルの法則は、2相は基本的に相互作用をしないという仮定に従う。Turner'sモデルは、2相は同一の局部的な体積変形になり得るということを仮定する。下部Schapery及び上部Schapery(kerner)モデルは、弾性エネルギーの原理を基にする。Kernerモデルは、2相が弾力的に変形される時、隔離された粒子が隣接するマトリクスに囲まれる場合に複合作用を得られる。本発明の材料の組成はこれらのモデルを使って目標又は所望のCTEを有する複合材料を得ることによって、誘導され得る。例えば、図2A-2Cを参照して、目標CTEが約14×10-6/℃である本発明のCu/SiC複合材の組成は、銅は約65〜80体積%の範囲と炭化ケイ素は約20〜35体積%の範囲にあるし(図2A);同じように本発明のCu/B4C複合材は、銅が約65〜80体積%の範囲、炭化ホウ素が約20〜35体積%の範囲にあり、本発明のCu/Al2O3は銅が約55〜75体積%の範囲、酸化アルミニウムが約25〜45体積%(図2C)の範囲にある。
【0018】
連結材は少なくとも一つの連続相、通常は金属であり、強化相は通常セラミック又は金属の金属複合材が含まれる。強化相は連続的であっても不連続的であっても良い。金属は銅、アルミニウム、チタニウム及びその合金からなる群から選ばれ得る。一部の場合、金属は酸化物分散強化ガラス等の強化金属であっても良い。しかし、これらに制限されない。強化相は炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム及その混合物からなる群から選ばれ得る。一部の場合、連結材材料は導電性含有物又はバイアスを有するセラミック、通常金属を含むものと区別ができる金属/セラミック複合材であることを特徴にして、後者での導電性含有物は熱−機械的機能を有しない。セラミック保護膜を有する金属連結材はバルク基板に電気的、化学的、熱的及び/又は機械的等の目標物性を得ることにおいて組成を一致させることができないので、本発明の金属/セラミック複合材と区別ができる。
【0019】
本発明の更なる実施形態によると、組成の材料は幾何学的配列に対して多様であり得る。例えば、金属又は金属合金連続相に分散された強化セラミック材料の量は、連結材表面から距離の関係によって多様であり得る。このように、連結材は金属複合材に連結材の中心に向かって、セラミック成分密度を増加又は更に減少させることができる。同じように、外部の先から中心への距離に対していろいろなセラミック成分の密度を有しても良い。例えば、連結材は連結材の中心に向かう領域に対して更に高いセラミック成分を有し得る。漸進的な変化、例えばセラミック成分の寄与を提供する場合に変化は連続的であり、段階的又は漸進的変化を提供する場合には不連続の可能性もある。
【0020】
本発明の更なる実施形態によると、連結材は第1金属、第2金属及びその合金を使うことができる。例えば、連結材は実質的に第1領域に第1金属、例えばその外部の先に沿って、第2領域に第2金属、例えば、その中心、及び第1領域と第2領域の間に第1及び第2金属の合金を有し得る。
本発明の更なる実施形態によると、連結材は多数形態のセラミック成分、多数の幾何学的な配列、多数の金属成分又はその組み合わせを有する一つの形態以上のセラミック成分が含まれる。このように、例えば、連結材は外部の先の領域に沿って、又はその中に第1金属又は第1金属の成分を有する金属合金、中心又は中心領域に第2金属又は第2セラミック成分を有する金属合金を有し得る。同じように、連結材は外部の先に沿って、又は近辺に第1セラミック成分、通常の金属又は金属合金を有し、その中心領域に第2セラミック成分を有し得る。
【0021】
一部の実施形態によると、本発明の金属複合材は銅又は銅合金約20〜80体積%及び炭化ケイ素約20〜80体積%、一部の場合に銅約40〜60体積%及び炭化ケイ素40〜60体積%、他の場合に銅約45体積%及び炭化ケイ素約55体積%である。他の実施形態によると、本発明の金属複合材は、銅又は銅合金20〜80体積%及び炭化ホウ素20〜80体積%、一部の場合に銅45体積%及び炭化ホウ素約55体積%を含む。更なる実施形態によると、本発明の金属複合材は、銅又は銅合金20〜80体積%及び酸化アルミニウム約20〜80体積%が含まれる。
【0022】
本発明の一つ以上の好ましい実施形態によると、連結材は銅約30〜80体積%/炭化ケイ素、炭化ホウ素、又はアルミナ約20〜70体積%を含む。銅は実質的に純粋銅、酸化物分散強化銅、酸素を有しない高伝導性銅又は銅合金、例えば、Cu-Ni、Cu-Si及びCu-Fe合金を含むものの、これらに制限されない。強化材、例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素及び/又はアルミナは粒子、集合体、集積体、連続及び/又は不連続繊維、高分子構造、ナノチューブ又はその組み合わせで存在し得る。また、強化材は適当な又は所望の大きさを有し得る。例えば、粒子は約1μm未満、又は更に約10μm未満の最大の大きさを有し得、他の場合に粒子は約40〜60μm、更に他の場合に約100μmの大きさを有する。また、粒子はいろいろな大きさの勾配を有し、例えば、粒子の大きさの勾配は多モード、例えば、二つのモード、三つのモード又は四つ以上のモードであり得、ここで、粒子の大きさの統計的な勾配は特定ピークを特徴にすることができる。
【0023】
本発明はSOFCのEEA等の電気化学機器の成分又は接合体と受容可能な許容誤差内の差を有するよう、熱膨脹係数をマッチしながら高熱伝導度を有する材料を示す。このように、例えば、本発明の材料を、EEAのCTEとマッチさせるために、約9.5×10-6/℃〜12.5×10-6/℃の範囲のCTEを有する連結材として使うことができる。一部の場合に、上記の材料は燃料電池に使われる組成物の従来の材料に比べ、高伝導性を有し得る。表1に表したように、本発明の代表的な金属複合材(他の組成を有するCu/SiC)は優秀な熱伝導度を有する。このように、例えばCu/SiC複合材のCTEは銅の量と炭化ケイ素の量を選んで所望の範囲内にあるようにマッチさせることができる。
【0024】
【表1】

【0025】
金属複合材は、一つ以上の連続相と一つ以上の不連続相を有する金属マトリクスを提供できる公知の方法で製造できる。通常、連続相は、一つ以上の金属、或は、金属合金を含む。不連続相は、通常一つ以上のセラミック等の一つ以上の強化材料を含む。例えば、金属複合材は、固状工程、鍛造品等の粉末冶金術、或は、溶融成分によって多孔性材料プリフォームの含浸鋳造等の液状方法で製造できる。鍛造方法で、均一混合物、例えば、金属性マトリクスと強化材の粉末粒子は、適切な高温及び圧力下で、熱で冶金された緑色部に冷却加圧し、稠密な複合材を形成する。通常、この方法は、金属マトリクスの固相線温度未満の温度で実施される。望ましくは、低い、或は、最小の露光温度内で鍛造操作を実施し、セラミック粒子と金属マトリクスの間に界面反応の可能性を減らす。このように本発明は、一つ以上の実施形態によると、Cu/SiC複合材は、気孔が殆どなかったりない微細構造の均一、或は、均質な約900℃未満で鍛造し、製造できる。液体金属、或は、加圧合浸法に対する液状含浸鋳造方法で、多孔性セラミック等の安定したプリフォームが通常形成され、必要によって機械加工される。溶融金属は、圧力下でプリフォームに導入できる。これは、気孔のない成分を製造するセラミックに液体金属含浸を容易にさせる。例えば、SiCプリフォームを液体銅に浸潤させて本発明の成分を製造できる。
【0026】
多孔性セラミックプリフォームは、焼結によって更に固く、或は、稠密になり、強く結合されたセラミック粒子の格子ネットワークを創る。上記焼結されたプリフォームの吸入鋳造法で製造された複合材は、通常の未焼結プリフォームに比べ耐クリープ性が優秀であることが期待できる。焼結時間及び温度はセラミック形態、プリフォームの大きさ、及び/又は、望ましい材料再配列の程度等の各種要因によって違うが、これらに制限されない。焼結法は、1700〜2300℃の範囲の温度でSiC等のセラミック材料上に実施できる。焼結は、充分な持続期間の間に焼結温度で実施できる。例えば、焼結は約1時間〜12時間の間実施できる。
【0027】
連結材は、一つ以上の表面の少なくとも一部に一つ以上の被覆、或は、層を有し得る。このように、例えば、本発明の連結材は、その表面の少なくとも一部に被覆を有する金属複合材を含み得る。被覆は、実質的には気孔がない、或は、不浸透性の導電性を提供することができ、望ましくは、酸化、或は、劣化防止を提供できる適切な材料を含み得る。望ましくは、被覆は連結材の操作、或は、作動温度で酸化剤及び/或は、還元材が浸透されない。被覆は、EEAと被覆された連結材の間のASR(Area Specific Resistance)は、約0.1ohm-cm2未満を 提供することを選択できる。このように、例えば、被覆は伝導度が、少なくとも約1S/cm;CTEは、連結材材料のCTEの約80%以内、望ましくは約10%以内、より望ましくは約5%以内であり;及び/或は、 熱伝導度は少なくとも約5W/m・K、望ましくは少なくとも約10W/m・K、より望ましくは、少なくとも約100W/m・Kの一つ以上の材料、或は、化合物でもよい。被覆を含み得る材料、或は、化合物の非制限の例は、伝導性酸化物、クロマイト、酸化ニッケル、ドープされた、或は、されなかったランタンクロマイト、マンガンクロマイト、イットリア、ランタンストロンチウム亜マンガン酸塩(LSM)、ランタンストロンチウムクロマイト、白金、金及び銀等の貴金属以外に、ニッケル及び銅、ドープされた或は、されていない導電性ぺロブスカイト、マンガンクロマイト、ランタンストロンチウム酸化コバルト、二ホウ化ジルコニウム、チタン炭化ケイ素以外に混合物或は、その組合わせが挙られるが、これらに制限されない。通常、被膜は充分な密度を維持しながらできるだけ薄膜からなり、所望の保護能力を提供し、及び/或は、抵抗等の不利な、或は、望ましくない特性を低下させるように塗布される。例えば、被覆は厚さが約50μm未満、一部の場合に25μm未満、他の場合に10μm未満、また他の場合5μm未満でもよい。被覆材料は、例えば、NextTech Materials, Ltd., Lewis Center, Ohio, Praxair Specialty Ceramics, Woodinville, Washington及び TransTech, Inc., Adamstown Marylandから市販されている。
【0028】
被覆は蒸着、スクリーンプリンティング、流動層浸漬、プラズマコーティング、スプレーコーティング、マグネトロンスパッタリング、及び/或はディップコーティング等の適切な方法で塗布できるが、これらに制限されない。例えば、被覆は所望の保護性能を提供しながらコーティングを薄膜で得られるように25μm未満の粒子の大きさを有する、(La0.8Sr0.20.9MnO3粉末を、Arフレームでプラズマ噴射法により連結材表面上に被覆させることができる。
【0029】
本発明の更なる実施形態によって、下層は被覆と連結材の表面の間に配置し得る。下層は少なくとも部分的に、望ましくは、連結材の被覆と接触表面の間の界面を通して配置し得る。一部の場合、下層は連結材の金属複合材と電気化学電池の環境の間に追加バリア層で提供できる。望ましくは、下層を分離させなければ連結材と被覆の間に所望でない、或は、望ましくない反応で干渉し得る。本発明は、被覆と連結材材料の表面の間に一つ以上の部分、或は、領域上に配置された一つ以上の下層を使用すると思われる。このように、一つ以上の領域は、下層を有する、或は、有さないことがあり、または、一つ以上の領域は、下層組成とは異なる場合がある。下層は導電性、及び/又は、熱伝導度を提供する所望の厚さを有してもよい。通常、下層は充分な密度を維持しながらできるだけ薄膜からなり、所望の保護能力を提供し、及び/又は、抵抗等の不利な或は望ましくない特性を低下させるように塗布される。例えば、下層は厚さが約1μm未満、一部の場合0.5μm未満、他の場合に0.1μm未満でもよい。下層は物理的、或は、化学的蒸着、流動層浸漬、プラズマコーティング等の適切な方法で塗布できるが、これらに制限されない。下層は、窒化チタン、チタン窒化アルミニウム、チタン炭化ケイ素、或は、その混合物を含めるが、これらに制限されない。
【0030】
金属複合材は、不連続相強化成分と金属、或は、金属合金連続上の間に架橋を形成するように促進、或は、提供できる一つ以上の界面材を有し得る。界面剤は金属、或は、金属合金マトリクスにセラミック粒子の接着を容易にさせる界面層として被覆され得る。一部の場合、界面材、或は、界面層は金属、或は、金属合金マトリクスに配合された一つ以上の充填材、或は、添加材等の表面を湿潤させることができる。金属複合材は炭化、 窒化 、酸化或はその組み合わせを形成できる1種以上、或は、反応物にセラミック充填剤を露光させ製造できる。一部の場合、界面剤はチタン、ランタン、セリウム、イットリウム、ケイ素、バナジウム、鉄及びその組み合わせ等の反応性金属を含み得るが、これらに制限されない。形成された界面層は連続相、例えば金属、或は、金属合金マトリクスと不連続相、例えば、充填材間に結合を形成してこのような界面に存在したり作られた欠陥を最小化することができる。通常、反応性金属は反応するか、或は、金属複合材、及び/又は、被覆の一つ以上の成分と合金を形成する方を選択する。界面剤の量は通常湿潤、界面の化学作用の制御、及び、複合材特性の最適化を提供するようにできるだけ少なくし、金属複合材、或は、金属複合材の金属に対して約5体積%未満、約2%未満、一部の場合約1%未満になることがある。
【0031】
本発明の一つ以上の実施形態によって、炭化ケイ素、炭素、グラファイト、ホウ化チタン、炭化チタン、炭化ホウ素、酸化アルミニウム、或は、その混合物からなる群から選択されたセラミックと銅、或は、銅合金からなったり基本的になり得る。
本発明の他の実施形態によると、電気化学機器は金属複合材を含む連結材を含有し得る。金属複合材は、基本的に、連続相の金属と不連続相にセラミックからなり得る。セラミックは基本的に炭化、二ホウ化、酸化、二酸化、ケイ酸塩、及び、窒化からなり得る。例えば、セラミックは、炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフ二ウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化ケイ素、及び、窒化アルミニウムのうち一つでもよい。
【0032】
しかし、本発明の他の実施形態によると、上記連結材は非金属間金属、或は、金属合金、及び、炭化ケイ素、炭素、ホウ化チタン、炭化チタン、炭化ホウ素、酸化アルミニウムからなる群から選択されたセラミックからなるか、基本的になってもよい。被覆はドープされるかされない導電性ペロボスカイト、ランタンクロマイト、マンガンクロマイト、イットリア、ランタンストロンチウム酸化コバルト、ランタンストロンチウム亜マンガン酸塩、ランタンストロンチウムクロマイト、貴金属、ニッケル、及び、銅からなる群から選択された化合物からなるか、基本的に得ることができる。下層は、窒化チタン、チタン窒化アルミウム、チタン酸化ケイ素、或は、その混合物からなる群から選択された化合物からなるか、基本的になり得る。
【0033】
EEAは本発明で使用できない。例えば、EEAはアノード、電解物、及び、カソードを含み得る。アノードは、連続相セラミック相とNi/YSZ(二ッケル/イットリア安定化されたジルコニア)等の不連続金属相を有し、通常約40%の気孔を有する陶性合金等の燃料酸化を支持、或は、促進させる物質を含み得る。電解質は、気孔が約1%未満の稠密なYSZ等の酸素伝導性セラミックを含み得る。カソードは、通常約40%の気孔を有するランタンストロンチウム亜マンガン酸塩等の酸化剤還元を促進させる材料を含み得る。電極−電解質接合体は、例えば、Innovative Dutch Electro Ceramics(InDEC B.V.), Netherlands、及び、NexTech Materials, Ltd., Lewis Center, Ohio.が市販されている。
【0034】
本発明は電気、及び/又は、熱伝達、 及び/又は、スタックの成分の間に構造的支持を確保するか、少なくとも容易にさせる一つ以上の結合剤を使用できる。例えば、結合剤をEEA/連結材表面(22)に配置し、分離の可能性を低下せることができる。結合剤の例としてはAg/CuO/TiO2, Ag/CuO, Ag/TeO3, Pt/Nb2O5(ペースト)及びAg(ペースト)を挙げられるが、これらに制限されない。結合剤の形態の選択は他の成分材料に対して、化学的、或は、熱―機械的安定性、所望の機械的、及び、熱的特性等の各種要因によって異なる場合がある。
【0035】
一つ以上の実施形態によると、本発明は電力発生を容易にさせる方法に対するものである。この方法はEEA及び上記EEAの表面に接触して配置された連結材を含む燃料電池を提供する段階を含み、上記連結材は銅、或は、銅合金と炭化ケイ素、炭化ホウ素、及び、酸化アルミニウムでできた群から選択されたセラミックの金属複合材を含む。
【実施例】
【0036】
本発明のこれら、及び、他の実施形態の機能、及び、利点は下記実施例から更に理解できる。実施例は、本発明の物品、成分、システム、及び、方法の長所、及び/又は、利点を説明できるが、本発明の全体範囲は例示しない。
実施例1.固状粉末鍛造によるCu/SiC物質の製造
Cu/SiCサンプルの金属複合材は目標CTE約12.1×10-6/℃を有するように鍛造した固状粉末で、20〜800℃の温度で制作された。図2Aで、Cu/SiCの目標組成の範囲は、銅が約40〜60体積%に、炭化ケイ素が約40〜60体積%に叙述される。このように、銅の量(約60体積%、約52.5体積%、約45体積%)に対して、炭化ケイ素が約40体積%、約47.5体積%、及び、約55体積%(約19.3重量%、約24.5重量%、及び、約30.5重量%)であるサンプルを制作した。また、約10μm〜約20μm、約40μm〜60μm、約100μmの粒子の大きさを有する炭化ケイ素を各三つの炭化ケイ素含有量レベルに使用した。約10〜15μmの粒子の大きさを有する銅を15μm(10〜20μm)SiCサンプルに使用し;約30〜35μmの粒子の大きさの銅を50μm(40〜60μm)SiCサンプルに使用し;約75〜約100μmの粒子の大きさの銅を100μmSiCサンプルに使用した。
【0037】
気相工程を通じて銅の薄膜層にSiC粒子を被覆させた。被覆されたSiC粒子を銅粒子と配合し均一分散させ、プレートに低温圧縮した後、約1分未満の間、約900℃未満の温度で鍛造させる。
図3は、幾つかの製造されたサンプルの一部の顕微鏡写真であり;顕微鏡写真は不連続相(暗い領域)で強化された連続相(明るい領域)を有するように鍛造してCu/SiC複合材を製造できるということを示す。
【0038】
実施例2.含浸鋳造によるCu/SiC、Cu/B4C、Cu/Al2O3物質の制作
Cu/SiC、Cu/B4C、Cu/Al2O3の金属複合材サンプルを含浸鋳造によって制作した。各サンプルは強化材、 SiC、B4C、或は、 Al2O3が約55%であった。多孔性プリフォームはスラリー鋳造、或は、射出成形法によって製造された。このプリフォームの吸入鋳造は、非活性雰囲気(アルゴン)下で溶融銅で実施された。
【0039】
図4は、製造されたサンプルの顕微鏡写真であり;顕微鏡写真はCu/SiC、Cu/B4C、Cu/Al2O3複合材は、鋳造法で製造され連続的な金属相(明るい領域)に強化材の均一な勾配を有するということを示す。
実施例3:Cu/SiC、Cu/B4C、Cu/Al2O3物質の分析
CTE測定(ASTM E228)は実施例2に実質的に記載されたのように製造された各含浸鋳造サンプルで実施された。CTE測定は約20〜800℃で加熱され、約20℃で冷却された後実施された。測定された加熱サイクルCTE、及び、測定された冷却サイクルCTEはCu/SiC、Cu/B4C、及び、Cu/Al2O3サンプルに対して図2A-2Cに示される。
【0040】
図2A-2Cに表れた結果は、測定されたCTEは混合物モデルの法則(加熱“▲”及び、冷却“●”のうち、測定されたCTE)と密接な相関関係があるということを示す。測定されたCTE値は明らかに目標CTE(12.1×10-6/℃)の約2.5%以内であった。
一部形成されたCu/SiCサンプルは、Cu/Al2O3サンプルから観察されなかった界面層を示す。熱エイジングテストは非活性雰囲気で、約100時間の間、約800℃でCu/SiC、Cu/B4C、及び、Cu/Al2O3サンプルを熱吸収で実施した。吸収されたサンプルのSEM観察は、金属−セラミック界面で劣化を示さない。
【0041】
実施例4.粒子の大きさの影響
鍛造されたCu/SiC複合材サンプル(SiC47.5体積%)は、実質的に実施例1に記載された鍛造法で、約15μmと約50μmの粒子の大きさを有するSiCを使用して製造された。
サンプルのCTEは測定され、図5(約20℃と約800℃の間に目標CTE)で示す。この結果はEEAの目標CTE(約12.1×10-6/℃)に密接にマッチされるが、強化材の粒子の大きさより小さな粒子の大きさを使用したサンプルは、大きい粒子の大きさの強化材を使用したサンプル比べて密接な相関関係を表す。
【0042】
実施例5.予想されたSOFC性能
高熱伝導度、少なくとも約100W/m・Kの物質を含む連結材の利点は、電気化学機器の成分がより均一な温度勾配を有し、これはスタックの電力密度を向上させ、電極電解質接合体に関した熱−機械的圧力を低減させることができる。高熱伝導度を有する連結材材料を使用することで、低熱伝導度を有する連結材材料による類似したシステムに比べ、高エネルギー転換効率、及び、低コストを有するSOFC電力システムを提供できる。また、高熱伝導度を有する材料は、要求された空気の流れを減らしてスタック冷却させ、結果的に関連した渦流の電力損失を低下させることができる。高スタック電力密度は要求されたスタック物質の量が通常スタック電力密度にほぼ逆比例するため、スタック物質に関したコストを低減させることができる。
【0043】
スタック電力密度に対する熱伝導度の影響を分析するため、数値解析シミュレーションを実施した。具体的に、図6に模式的に示したアノード指示されたSOFCの性能をシミュレートした(図6は、シミュレートされたSOFCの幾何、反応ガスの共流れの再配列を示す)。シミュレーションモデルは限定された元素分析原理を使用して開発されたソフトウェアを使用した。シミュレーションモデルは米国エネルギー部、NETL、2002年10月に提出された報告書に“Structural Limitations in the Scale-up of Anode Supported SOFCs”と記載されている。このモデルは操作するSOFCの空間の温度勾配、電流密度、種密度、熱−機械的圧力を予想して開発された。
【0044】
SOFCは0.7Vで作動するようにモデリングし、非活性ガス温度550℃と排気ガス約700℃で改質された天然ガス燃料の約85%、連結材/EEA界面で接触抵抗は約0.1ohm‐cm2を使用し、排気ガス温度を約700℃に維持するために電気化学反応に必要とされる空気流速を700%以上で評価した。
注入、及び、排気ガス温度をシステムレベルのエネルギーバランス事項と一貫されることを発見した。図7に示した結果は関連した予想電力密度を示す。モデル結果は連結材材料の熱伝導度を向上することで、セルを通して温度勾配を減少させ、より効果的なセル温度が転換動力学を向上させ、抵抗損失を減らすということを発見したため、電力密度がより高くなる。
【0045】
このように、本発明で高熱伝導度を有する金属マトリクス成分を使用することは電力発生を増加させる。また、モデリング結果からは、SFOC適用で高い熱伝導度の連結材材料の使用によって冷却空気の流れに関した緩流損失が、高電力密度のシステムで減ることがあるため、全体的なシステム効率を向上させるということを確認した。
本発明で説明された実施形態を記載したため、単に実施例によって示された上述した当業者には明らかであり、制限されない。数値限定、及び、他に説明した実施形態は本発明の範囲内で考慮され、通常の知識の範囲内にある。
【0046】
ここで示した実施例は方法作用、或は、システム要素の特定の組合わせに関しているが、作用、及び、要素は同一の目的を行う他の方法で組合わせられ得るということを理解しなければならない。一つの実施形態に対して説明された作用、元素、及び、特徴は他の実施形態に類似した役割から排除されることを意図しない。各種変更、修正、及び、改善は当業者が容易に発生させることができ、このような変更、修正、及び、改善は記載された部分にあり、本発明の精神、及び、範囲内にある。例えば、CTEを予想し、及び/又は、目標CTEを得るための組成を提供するために、他のモデルの使用が本発明に適用できる。その上、本発明はこのような特性、システム、下位システム、及び、方法がお互い一致しないと、各特性、システム、下部システム、或は、ここに記載された方法、特徴、システム、下位システム、或は、ここに記載された方法のうち、2つ以上の組合わせ、特徴、システム、下位システム、及び/又は、方法のうち2つ以上の組合わせを表し、請求項に記載された本発明の範囲内で考慮される。請求項の要素を修正するために請求項で“第1の”、“第2の”、“第3の”等の普通の用語を使用することは、それ自体が、方法が実施された優位、先行、或は、他に比べて一つの請求項の要素の順序、或は、一時的順序を内包しないが、単に、同一の名称(普通の用語として使用)を有する他の元素から特定名称を有する一つの請求項の要素を区別するためのラベルとして使用され、請求項元素を区別する。また、ここで記載された“複数”は2以上を意味する。ここで記載された、“セット”はこのような項目を一つ以上含む。
【0047】
当業者はここに記載された変数、及び、配列が例示的であり、実際変数、及び/又は、配列は本発明のシステム、及び、方法を使用する具体的な用途によって違うことがあると考えなければならない。当業者は、本発明の具体的な実施形態に単に定期的実験であり、相応するということを認めたり確認できる。ここに記載された実施形態は、単に追加された請求項の範囲内にあって、相応する実施例によって示され、本発明は他に具体的に記載されているというよりむしろ、実施できると言える。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、本発明の一つ以上の実施形態に伴う成分を有する複数個の電気化学機器を含むスタックの模式図である。
【図2】図2A-2Cは、Cu/SiC複合材(図2A)、Cu/B4C複合材(図2B)、及び、Cu/Al2O3複合材(図2C)の粒子、或は、強化材体積率に対して熱膨張係数(CTE)を示すグラフであり、加熱“▲”、及び、冷却“●”のうち、製造されたサンプルのCTE値を測定する。
【図3】図3は、SiC粒子の大きさが約10〜20μmの範囲(左側)、約40〜60μmの範囲(右側)に約40体積%(下側)、約47.5体積%(中間)、55体積%(上側)である本発明のCu/SiC複合材サンプルの顕微鏡写真を示す。
【図4】図4は、本発明のCu/SiC複合材(上側)、Cu/Al2O3複合材(中間)、及び、Cu/B4C複合材(下側)の顕微鏡写真を示す。
【図5】図5は、理論的なCTE値に対して本発明の鍛造されたCu/SiC複合材の測定されたCTE(約200〜800℃)を示すグラフである。
【図6】図6は、システム性能に対して物質の熱伝導度の影響を分析するためにシミュレートしたSOFC模式図である。
【図7】図7は、本発明の連結材の熱伝導度の作用で電力密度を予想するシミュレーションの結果を表すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極-電解質接合体;及び
前記電極-電解質接合体に接続されている連結材を含み;
前記連結材は、銅、酸化物分散強化銅、アルミニウム、チタン及びその合金からなる群から選択された1種以上の金属と、炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化シリコン、窒化アルミニウム、及びその混合物からなる群から選択された1種以上の強化材の金属複合材を含むことを特徴とする電気化学機器。
【請求項2】
前記連結材の表面上に被覆を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の電気化学機器。
【請求項3】
前記被覆は、気孔のない導電性材料を含むことを特徴とする請求項2に記載の電気化学機器。
【請求項4】
前記被覆は、ランタンストロンチウム亜マンガン酸塩、ランタンストロンチウムクロマイト、貴金属、ニッケル及び銅からなる群から選択された一つ以上の物質を含むことを特徴とする請求項2に記載の電気化学機器。
【請求項5】
前記被覆と前記連結材の表面の間に配置された下層を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の電気化学機器。
【請求項6】
前記下層は、窒化チタン、窒化チタンアルミニウム、またはその混合物からなる群から選択された導電性材料を含むことを特徴とする請求項5に記載の電気化学機器。
【請求項7】
前記連結材は、電極-電解質接合体の熱膨張係数の20%以内にある熱膨張係数を有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学機器。
【請求項8】
前記連結材は、電極-電解質接合体の熱膨張係数の約10%以内にある熱膨張係数を有することを特徴とする請求項7に記載の電気化学機器。
【請求項9】
前記連結材は、電極-電解質接合体の熱膨張係数の約5%以内にある熱膨張係数を有することを特徴とする請求項8に記載の電気化学機器。
【請求項10】
前記連結材は、電極-電解質接合体の熱膨張係数の約2.5%以内にある熱膨張係数を有することを特徴とする請求項9に記載の電気化学機器。
【請求項11】
前記金属と前記強化材の間に配置された界面剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の電気化学機器。
【請求項12】
前記界面剤は、チタン、ランタン、セリウム、イットリウム、ケイ素、バナジウム、鉄、及びその組み合せからなる群から選択された反応性金属を含むことを特徴とする請求項11に記載の電気化学機器。
【請求項13】
前記連結材は、少なくとも約50W/m・Kの熱伝導度を有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学機器。
【請求項14】
前記連結材は、少なくとも約100W/m・Kの熱伝導度を有することを特徴とする請求項13に記載の電気化学機器。
【請求項15】
前記連結材は、少なくとも約150W/m・Kの熱伝導度を有することを特徴とする請求項14に記載の電気化学機器。
【請求項16】
前記連結材は、少なくとも約220W/m・Kの熱伝導度を有することを特徴とする請求項15に記載の電気化学機器。
【請求項17】
前記電気化学機器は、固体酸化物燃料電池であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学機器。
【請求項18】
金属複合材;及び前記金属複合材に接触されている電極-電解質接合体を含み、
前記金属複合材は、前記電極-電解質接合体の熱膨張係数の約10%以内にあり、約6×10-6〜14×10-6/℃の熱膨張係数を有することを特徴とする電気化学機器。
【請求項19】
前記金属複合材は、約10×10-6〜13×10-6/℃の熱膨張係数を有することを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項20】
前記金属複合材は、約11.5×10-6〜12.5×10-6/℃の熱膨張係数を有することを特徴とする請求項19に記載の電気化学機器。
【請求項21】
前記金属複合材は、銅又は銅合金が約20体積%〜80体積%、及び炭化ケイ素が約20体積%〜80体積%であることを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項22】
前記金属複合材は、銅が約40体積%〜60体積%、及び炭化ケイ素が約40体積%〜60体積%であることを特徴とする請求項21に記載の電気化学機器。
【請求項23】
前記金属複合材は、銅が約45体積%、及び炭化ケイ素が約55体積%であることを特徴とする請求項22に記載の電気化学機器。
【請求項24】
前記金属複合材は、銅又は銅合金が約20体積%〜80体積%、及び炭化ホウ素が約20体積%〜80体積%であることを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項25】
前記金属複合材は、銅が約45体積%及び、炭化ホウ素が約55体積%であることを特徴とする請求項24に記載の電気化学機器。
【請求項26】
前記金属複合材は、銅又は銅合金が約20体積%〜80体積%及び、酸化アルミニウムが約20体積%〜80体積%であることを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項27】
前記金属複合材の金属と強化材の間に配置された界面剤を更に含むことを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項28】
前記界面剤は、チタン、ランタン、セリウム、イットリウム、ケイ素、バナジウム、鉄及びその組み合せからなる群から選択された反応性金属を含むことを特徴とする請求項27に記載の電気化学機器。
【請求項29】
銅、酸化物分散強化銅、アルミニウム、チタン及びその合金からなる群から選択された1種以上の金属と、炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、及びその混合物からなる群から選択された1種以上の強化材の金属複合材を含む燃料電池に燃料及び酸化剤を提供する段階を含むことを特徴とする電気エネルギーを発生させる方法。
【請求項30】
電極-電解質接合体及び前記電極-電解質接合体の表面に接触されて配置された連結材を含む燃料電池を提供する段階を含み;前記連結材は、銅又は銅合金と、炭化ケイ素、酸化ホウ素、及び酸化アルミニウムからなる群から選択されたセラミックの金属複合材を含むことを特徴とする電力発生を容易にする方法。
【請求項31】
電極-電解質接合体を提供する段階;及び
電極-電解質接合体の熱膨張係数の約10%以内である熱膨張係数を有する金属複合材を含む連結材を提供する段階を含む燃料電池の製作方法。
【請求項32】
前記被覆は、ランタン酸化ニッケルを含むことを特徴とする請求項2に記載の電気化学機器。
【請求項33】
前記金属複合材は、純粋ニッケル、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン及びチタン合金からなる群から選択された1種以上の金属を含むことを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項34】
前記金属複合材は、その表面上に被覆を含むことを特徴とする請求項18に記載の電気化学機器。
【請求項35】
前記金属複合材は、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、及びその合金からなる群から選択された金属を含むことを特徴とする請求項34に記載の電気化学機器。
【請求項36】
前記金属は、ニッケル、銅又はその合金を含むことを特徴とする請求項27に記載の電気化学機器。
【請求項37】
前記強化材は、炭素、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、及びその混合物からなる群から選択された材料を含むことを特徴とする請求項36に記載の電気化学機器。
【請求項38】
前記金属複合材は、純粋ニッケル、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、及びチタン合金からなる群から選択された1種以上の金属を含むことを特徴とする請求項31に記載の燃料電池の製作方法。
【請求項39】
前記金属複合材は、その表面上に被覆を有し、ニッケル、銅、チタン、アルミニウム、及びその合金からなる群から選択された金属を含むことを特徴とする請求項31に記載の燃料電池の製作方法。
【請求項40】
電極-電解質接合体;及び
前記電極-電解質接合体に接触されている連結材を含み、前記連結材は純粋ニッケルと、炭素、炭化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化タンタル、炭化チタン、二ホウ化ジルコニウム、二ホウ化ハフニウム、二ホウ化タンタル、二ホウ化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、窒化シリコン、窒化アルミニウム、及びその混合物からなる群から選択された1種以上の強化材の金属複合材を含むことを特徴とする電気化学機器。
【請求項41】
前記連結材の表面上に被覆を更に含み;前記被覆は、導電性材料を含むことを特徴とする請求項40に記載の電気化学機器。
【請求項42】
前記被覆は、ランタンストロンチウム亜マンガン酸塩、ランタンストロンチウムクロマイト、貴金属、ニッケル、銅、及びランタン酸化ニッケルからなる群から選択された1種以上の物質を含むことを特徴とする請求項41に記載の電気化学機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−506256(P2007−506256A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527081(P2006−527081)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030594
【国際公開番号】WO2005/029618
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506004300)タイアックス エルエルシー (13)
【Fターム(参考)】