説明

電気接続構造体

【課題】複数のターミナルを一体的に保持する電気接続構造体において、成形型の構造の簡素化を可能にする。
【解決手段】ターミナルを保持する部材を2つに分割し、分割した第1保持部材3および第2保持部材4をそれぞれ成形型により成形する。そして、ターミナル1、2を第1保持部材3および第2保持部材4により挟持した後、第1保持部材3と第2保持部材4とを結合する。これによると、ターミナルをインサート成形する方法よりも、成形型の構造を簡素にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のターミナルを樹脂製の保持部材にて保持した電気接続構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関に噴射される燃料の圧力を検出する圧力センサを、インジェクタのボデーに螺子締結するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この圧力センサは、複数のターミナルを備えており、それらのターミナルはインサート成形によって一体化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−242574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ターミナルをインサート成形する方法では、組付けターミナルの本数が多くなった場合、ターミナル部分の成形型の構造が複雑になり、成形が困難または成形型の製造コストが高くなるという問題が発生する。
【0005】
本発明は上記点に鑑みて、複数のターミナルを一体的に保持する電気接続構造体において、成形型の構造の簡素化を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、所定の並び方向(X)に沿って並べて配置された導電性金属板材よりなる第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)と、第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)の並び方向(X)両側に配置された電気絶縁性樹脂よりなる第1保持部材(3)および第2保持部材(4)とを備え、
第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)を第1保持部材(3)および第2保持部材(4)により挟持した後、第1保持部材(3)と第2保持部材(4)とを結合手段(34、44)により結合した電気接続構造体であって、第1保持部材(3)は、並び方向(X)に沿って第2保持部材(4)側に向かって延びる第1保持突起(31)を備え、第2保持部材(4)は、並び方向(X)に沿って第1保持部材(3)側に向かって延びるとともに、第1保持突起(31)と対向しない位置に配置された第2保持突起(41)を備え、第1ターミナル(1)は、第1保持突起(31)が挿入される第1ターミナル貫通孔(13)を備え、第2ターミナル(2)は、第2保持突起(41)が挿入される第2ターミナル貫通孔(23)を備え、第1保持突起(31)が第1ターミナル貫通孔(13)に挿入されて第1保持突起(31)の先端面が第2ターミナル(2)に当接することにより、第1保持突起(31)の先端面と第2保持部材(4)との間に第2ターミナル(2)が挟持され、第2保持突起(41)が第2ターミナル貫通孔(23)に挿入されて第2保持突起(41)の先端面が第1ターミナル(1)に当接することにより、第2保持突起(41)の先端面と第1保持部材(3)との間に第1ターミナル(1)が挟持されることを特徴とする。
【0007】
これによると、第1保持部材(3)および第2保持部材(4)をそれぞれ成形型により成形した後に、第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)を第1保持部材(3)および第2保持部材(4)により一体的に保持することができるため、成形型の構造を簡素にすることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明のように、第1ターミナル(1)を、並び方向(X)に対して垂直な第1垂直方向(Y)に沿って複数個配置し、第2ターミナル(2)を、第1垂直方向(Y)に沿って複数個配置し、第1保持突起(31)と第2保持突起(41)を、並び方向(X)および第1垂直方向(Y)に対して垂直な第2垂直方向(Z)にずらして配置することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の電気接続構造体において、結合手段(34、44)は、第1保持部材(3)および第2保持部材(4)の一方に形成されて並び方向(X)に沿って延びる結合用突起(44)と、他方に形成されて結合用突起(44)が嵌合される結合用孔(34)とからなることを特徴とする。
【0010】
これによると、結合用突起(44)と結合用孔(34)とを嵌合させるだけで第1保持部材(3)と第2保持部材(4)とを結合させることができるため、組み付けが容易である。
【0011】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電気接続構造体において、第1保持突起(31)および第2保持突起(41)は、四角柱形状であることを特徴とする。
【0012】
これによると、第1保持突起(31)および第2保持突起(41)を円柱形状にした場合よりも、その断面積を大きくすることができるため、第1保持突起(31)および第2保持突起(41)の強度を高くすることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電気接続構造体において、第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)に形成された断面U字状のU字部(16、26)が、第1保持部材(3)および第2保持部材(4)に形成されたU字部挿入溝(33、43)に挿入されていることを特徴とする。
【0014】
これによると、U字部(16、26)を設けることにより、第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)の剛性を高くすることができる。また、U字部(16、26)をU字部挿入溝(33、43)に挿入することにより、第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)と第1保持部材(3)および第2保持部材(4)とをより確実に位置決め固定することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明のように、請求項2に記載の電気接続構造体において、第1ターミナル(1)を、並び方向(X)に沿って延びる第1ターミナル第1接続片(11)と第2垂直方向(Z)に沿って延びる第1ターミナル第2接続片(12)とからなるL字状に形成し、第2ターミナル(2)を、並び方向(X)に沿って延びる第2ターミナル第1接続片(21)と第2垂直方向(Z)に沿って延びる第2ターミナル第2接続片(22)とからなるL字状に形成し、第1保持部材(3)に、並び方向(X)に沿って延びて第1ターミナル第1接続片(11)が挿入される第1保持部材挿入孔(32)を形成し、第2保持部材(4)に、並び方向(X)に沿って延びて第2ターミナル第1接続片(21)が挿入される第2保持部材挿入孔(42)を形成することができる。
【0016】
請求項7に記載の発明のように、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電気接続構造体において、第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)は、第1保持部材(3)および第2保持部材(4)から突出した部位で導電性部材(96、941)と接続することができる。
【0017】
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気接続構造体の組み付け後の状態を示す正面断面図である。
【図2】(a)は第1実施形態に係る電気接続構造体を分解して示す平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る電気接続構造体を用いたインジェクタの要部を示す正面断面図である。
【図4】図3の電気接続構造体における第1ターミナルの斜視図である。
【図5】図3の電気接続構造体における第2ターミナルの斜視図である。
【図6】図3の電気接続構造体における保持部材を分解して示す平面図である。
【図7】図3の電気接続構造体の分解斜視図である。
【図8】図3の電気接続構造体の組み付け工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0020】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る電気接続構造体の組み付け後の状態を示す正面断面図、図2(a)は第1実施形態に係る電気接続構造体を分解して示す平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線に沿う断面図である。
【0021】
図1、図2に示すように、電気接続構造体は、導電性金属板材をプレス成形した第1ターミナル1および第2ターミナル2と、成形型により成形した電気絶縁性樹脂製の第1保持部材3および第2保持部材4とを備えている。
【0022】
第1ターミナル1および第2ターミナル2は、所定の並び方向Xに沿って並べて配置され、第1保持部材3および第2保持部材4は、第1ターミナル1および第2ターミナル2の並び方向X両側に配置されて、第1ターミナル1および第2ターミナル2を挟持するようになっている。
【0023】
第1ターミナル1は、並び方向Xに対して垂直な第1垂直方向Yに沿って3個配置され、第2ターミナル2も、第1垂直方向Yに沿って3個配置されている。なお、並び方向Xおよび第1垂直方向Yに対してともに垂直な方向を、以下、第2垂直方向Zという。
【0024】
第1ターミナル1は、並び方向Xに沿って延びる平板状の第1ターミナル第1接続片11と、第2垂直方向Zに沿って延びる平板状の第1ターミナル第2接続片12とからなる、L字状に形成されている。第1ターミナル第2接続片12には、後述する第1保持突起が挿入される四角形の第1ターミナル貫通孔13が形成されている。
【0025】
第2ターミナル2は、並び方向Xに沿って延びる平板状の第2ターミナル第1接続片21と、第2垂直方向Zに沿って延びる平板状の第2ターミナル第2接続片22とからなる、L字状に形成されている。第2ターミナル第2接続片22には、後述する第2保持突起が挿入される四角形の第2ターミナル貫通孔23が形成されている。そして、第1ターミナル貫通孔13と第2ターミナル貫通孔23は、対向しない位置に配置され、より詳細には、第2垂直方向Zにずらして配置されている。
【0026】
第1保持部材3は、並び方向Xに沿って第2保持部材4側に向かって延びる四角柱形状の第1保持突起31を備え、第2保持部材4は、並び方向Xに沿って第1保持部材3側に向かって延びる四角柱形状の第2保持突起41を備えている。そして、第1保持突起31と第2保持突起41は、対向しない位置に配置され、より詳細には、第2垂直方向Zにずらして配置されている。
【0027】
第1保持部材3は、第1ターミナル第1接続片11が挿入される第1保持部材挿入孔32が形成されている。この第1保持部材挿入孔32は、並び方向Xに沿って延びるとともに、貫通している。
【0028】
第2保持部材4は、第2ターミナル第1接続片21が挿入される第2保持部材挿入孔42が形成されている。この第2保持部材挿入孔42は、並び方向Xに沿って延びるとともに、貫通している。
【0029】
図1に示すように、第1ターミナル1は、第1ターミナル第1接続片11の一端および第1ターミナル第2接続片12の一端が、第1保持部材3から突出している。また、第2ターミナル2は、第2ターミナル第1接続片21の一端および第2ターミナル第2接続片22の一端が、第2保持部材4から突出している。そして、第1ターミナル1および第2ターミナル2は、その突出した部位で図示しないリード線やターミナル等の導電性部材と接続されるようになっている。
【0030】
次に、電気接続構造体の組み付け手順について説明する。前述したように、第1ターミナル1および第2ターミナル2は予めプレス成形され、第1保持部材3および第2保持部材4は予め成形型により成形されている。
【0031】
まず、第1保持突起31を第1ターミナル貫通孔13に挿入するとともに、第1ターミナル第1接続片11を第1保持部材挿入孔32に挿入して、第1ターミナル1と第1保持部材3とを一体化した第1仮組み体を形成する。
【0032】
また、第2保持突起41を第2ターミナル貫通孔23に挿入するとともに、第2ターミナル第1接続片21を第2保持部材挿入孔42に挿入して、第2ターミナル2と第2保持部材4とを一体化した第2仮組み体を形成する。
【0033】
続いて、第1仮組み体と第2仮組み体とを組み合わせて一体化する。具体的には、図1に示すように、第1保持突起31の先端面を第2ターミナル第2接続片22に当接させて、第1保持突起31の先端面と第2保持部材4との間に第2ターミナル第2接続片22を挟持する。また、第2保持突起41の先端面を第1ターミナル第2接続片12に当接させて、第2保持突起41の先端面と第1保持部材3との間に第1ターミナル第2接続片12を挟持する。
【0034】
続いて、第1保持部材3と第2保持部材4とを結合手段により結合して、電気接続構造体が完成する。なお、結合手段としては、接着剤、スナップフィット、二次成形、超音波溶着、熱かしめ等を選択することができる。
【0035】
本実施形態では、第1保持部材3および第2保持部材4をそれぞれ成形型により成形した後に、第1ターミナル1および第2ターミナル2を第1保持部材3および第2保持部材4により一体的に保持することができるため、成形型の構造を簡素にすることができる。
【0036】
また、第1保持突起31および第2保持突起41を四角柱形状にしているため、円柱形状にした場合よりもその断面積が大きくなり、第1保持突起31および第2保持突起41の強度が高くなる。
【0037】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図3は第2実施形態に係る電気接続構造体を用いたインジェクタの要部を示す正面断面図、図4は図3の電気接続構造体における第1ターミナル1の斜視図、図5は図3の電気接続構造体における第2ターミナル2の斜視図、図6は図3の電気接続構造体における保持部材を分解して示す平面図、図7(a)は図3の電気接続構造体の分解斜視図、図7(b)は図7(a)と異なる角度の分解斜視図、図8(a)は図3の電気接続構造体の組み付け途中の状態を示す斜視図、図8(b)は電気接続構造体の組み付け完了状態を示す斜視図である。
【0038】
以下、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。図3に示すように、本発明の電気接続構造体は、インジェクタに用いることができる。このインジェクタは、コモンレール(図示せず)から供給される高圧燃料をディーゼル内燃機関の気筒内に噴射するものであり、インジェクタボデー91には、高圧燃料が流通する高圧通路911が形成されている。
【0039】
インジェクタボデー91の一端には、円筒状の第1シールドカバー92が螺合されており、第1シールドカバー92の開口端部に円板状の第2シールドカバー93が圧入固定されている。なお、インジェクタボデー91、第1シールドカバー92および第2シールドカバー93は、電気ノイズを遮断するために、電磁シールド性に富む金属にて形成されている。
【0040】
インジェクタボデー91、第1シールドカバー92および第2シールドカバー93にて囲まれた空間には、高圧通路911の燃料圧力を検出する圧力センサ94、電気絶縁性に富む樹脂よりなる絶縁部材95が配置されている。
【0041】
圧力センサ94は、第1ターミナル1および第2ターミナル2に溶接される複数のセンサ側ターミナル941、高圧通路911から分岐した分岐通路912を介して導かれる燃料の圧力に応じて抵抗値が変化するセンサチップ、およびセンサチップの抵抗値変化に基づいて圧力に応じたセンサ信号を出力する信号処理回路用IC等を備えている。
【0042】
そして、圧力センサ94は、センサ側ターミナル941、第1ターミナル1、および第2ターミナル2を介して、複数のリード線96と電気的に接続されている。これらのリード線96は、信号処理回路用ICの電源用、接地用、センサ信号出力用等に利用される。なお、センサ側ターミナル941およびリード線96は、本発明の導電性部材に相当する。
【0043】
絶縁部材95は、第1ターミナル1、第2ターミナル2、リード線96および防水部材97が挿入される通し孔951が複数形成されている。防水部材97は、ゴムにて円筒状に形成され、内部にリード線96が挿入されるとともに外周面が通し孔71に接している。
【0044】
図4に示すように、第1ターミナル1は、第1ターミナル第2接続片12の端部に、かしめられて防水部材97を保持する第1ターミナル第1保持片14が形成されている。また、第1ターミナル第2接続片12には、第1ターミナル第1保持片14よりも第1ターミナル第1接続片11側に、かしめられてリード線96を保持する第1ターミナル第2保持片15が形成されている。さらに、第1ターミナル第2接続片12は、第1ターミナル第2保持片15よりも第1ターミナル第1接続片11側が、断面U字状の第1ターミナルU字部16になっている。
【0045】
図5に示すように、第2ターミナル2は、第2ターミナル第2接続片22の端部に、かしめられて防水部材97を保持する第2ターミナル第1保持片24が形成されている。また、第2ターミナル第2接続片22には、第2ターミナル第1保持片24よりも第2ターミナル第1接続片21側に、かしめられてリード線96を保持する第2ターミナル第2保持片25が形成されている。さらに、第2ターミナル第2接続片22は、第2ターミナル第2保持片25よりも第2ターミナル第1接続片21側が、断面U字状の第2ターミナルU字部26になっている。
【0046】
図6、図7に示すように、第1保持部材3には、第1ターミナルU字部16が挿入されるU字部挿入溝33、および、後述する結合用突起が嵌合される結合用孔34が形成されている。第2保持部材4には、第2ターミナルU字部26が挿入されるU字部挿入溝43、および、結合用孔34に嵌合される結合用突起44が形成されている。この結合用突起44は、並び方向Xに沿って延びている。なお、結合用孔34および結合用突起44は、本発明の結合手段を構成する。
【0047】
次に、電気接続構造体の組み付け手順について説明する。なお、第1ターミナル1および第2ターミナル2は予めプレス成形され、第1保持部材3および第2保持部材4は予め成形型により成形されている。
【0048】
図8(a)に示すように、まず、第1保持突起31を第1ターミナル貫通孔13に挿入し、第1ターミナル第1接続片11を第1保持部材挿入孔32に挿入し、第1ターミナルU字部16を第1保持部材3のU字部挿入溝33に挿入して、第1ターミナル1と第1保持部材3とを一体化した第1仮組み体を形成する。
【0049】
また、第2保持突起41を第2ターミナル貫通孔23に挿入し、第2ターミナル第1接続片21を第2保持部材挿入孔42に挿入し、第2ターミナルU字部26を第2保持部材4のU字部挿入溝43に挿入して、第2ターミナル2と第2保持部材4とを一体化した第2仮組み体を形成する。
【0050】
続いて、第1実施形態と同様に、第1仮組み体と第2仮組み体とを組み合わせて一体化することにより、電気接続構造体が完成する(図8(b)参照)。このとき、結合用孔34に結合用突起44を嵌合させて、第1保持部材3と第2保持部材4とを結合する。
【0051】
本実施形態では、第1ターミナルU字部16および第2ターミナルU字部26を設けているため、第1ターミナル1および第2ターミナル2の剛性を高くすることができる。また、第1ターミナルU字部16および第2ターミナルU字部26をU字部挿入溝33、34に挿入することにより、第1ターミナル1および第2ターミナル2と第1保持部材3および第2保持部材4とをより確実に位置決め固定することができる。さらに、結合用突起44と結合用孔34とを嵌合させるだけで第1保持部材3と第2保持部材4とを結合させることができるため、組み付けが容易である。
【0052】
なお、本実施形態では、第1保持部材3に結合用孔34を形成し、第2保持部材4に結合用突起44を形成したが、第1保持部材3に結合用突起を形成し、第2保持部材4に結合用孔を形成してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 第1ターミナル
2 第2ターミナル
3 第1保持部材
4 第2保持部材
13 第1ターミナル貫通孔
23 第2ターミナル貫通孔
31 第1保持突起
34 結合用孔(結合手段)
41 第2保持突起
44 結合用突起(結合手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の並び方向(X)に沿って並べて配置された導電性金属板材よりなる第1ターミナル(1)および第2ターミナル(2)と、前記第1ターミナル(1)および前記第2ターミナル(2)の前記並び方向(X)両側に配置された電気絶縁性樹脂よりなる第1保持部材(3)および第2保持部材(4)とを備え、
前記第1ターミナル(1)および前記第2ターミナル(2)を前記第1保持部材(3)および前記第2保持部材(4)により挟持した後、前記第1保持部材(3)と前記第2保持部材(4)とを結合手段(34、44)により結合した電気接続構造体であって、
前記第1保持部材(3)は、前記並び方向(X)に沿って前記第2保持部材(4)側に向かって延びる第1保持突起(31)を備え、
前記第2保持部材(4)は、前記並び方向(X)に沿って前記第1保持部材(3)側に向かって延びるとともに、前記第1保持突起(31)と対向しない位置に配置された第2保持突起(41)を備え、
前記第1ターミナル(1)は、前記第1保持突起(31)が挿入される第1ターミナル貫通孔(13)を備え、
前記第2ターミナル(2)は、前記第2保持突起(41)が挿入される第2ターミナル貫通孔(23)を備え、
前記第1保持突起(31)が前記第1ターミナル貫通孔(13)に挿入されて前記第1保持突起(31)の先端面が前記第2ターミナル(2)に当接することにより、前記第1保持突起(31)の先端面と前記第2保持部材(4)との間に前記第2ターミナル(2)が挟持され、
前記第2保持突起(41)が前記第2ターミナル貫通孔(23)に挿入されて前記第2保持突起(41)の先端面が前記第1ターミナル(1)に当接することにより、前記第2保持突起(41)の先端面と前記第1保持部材(3)との間に前記第1ターミナル(1)が挟持されることを特徴とする電気接続構造体。
【請求項2】
前記第1ターミナル(1)は、前記並び方向(X)に対して垂直な第1垂直方向(Y)に沿って複数個配置され、
前記第2ターミナル(2)は、前記第1垂直方向(Y)に沿って複数個配置され、
前記第1保持突起(31)と前記第2保持突起(41)は、前記並び方向(X)および前記第1垂直方向(Y)に対して垂直な第2垂直方向(Z)にずらして配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電気接続構造体。
【請求項3】
前記結合手段(34、44)は、前記第1保持部材(3)および前記第2保持部材(4)の一方に形成されて前記並び方向(X)に沿って延びる結合用突起(44)と、他方に形成されて前記結合用突起(44)が嵌合される結合用孔(34)とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の電気接続構造体。
【請求項4】
前記第1保持突起(31)および前記第2保持突起(41)は、四角柱形状であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電気接続構造体。
【請求項5】
前記第1ターミナル(1)および前記第2ターミナル(2)に形成された断面U字状のU字部(16、26)が、前記第1保持部材(3)および前記第2保持部材(4)に形成されたU字部挿入溝(33、43)に挿入されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電気接続構造体。
【請求項6】
前記第1ターミナル(1)は、前記並び方向(X)に沿って延びる第1ターミナル第1接続片(11)と前記第2垂直方向(Z)に沿って延びる第1ターミナル第2接続片(12)とからなるL字状に形成され、
前記第2ターミナル(2)は、前記並び方向(X)に沿って延びる第2ターミナル第1接続片(21)と前記第2垂直方向(Z)に沿って延びる第2ターミナル第2接続片(22)とからなるL字状に形成され、
前記第1保持部材(3)は、前記並び方向(X)に沿って延びて前記第1ターミナル第1接続片(11)が挿入される第1保持部材挿入孔(32)が形成され、
前記第2保持部材(4)は、前記並び方向(X)に沿って延びて前記第2ターミナル第1接続片(21)が挿入される第2保持部材挿入孔(42)が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気接続構造体。
【請求項7】
前記第1ターミナル(1)および前記第2ターミナル(2)は、前記第1保持部材(3)および前記第2保持部材(4)から突出した部位で導電性部材(96、941)と接続されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電気接続構造体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−124016(P2012−124016A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273571(P2010−273571)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】