説明

電気機器

【課題】商用電源のコンセントに接続するためのプラグが備えられた電気機器を、製造コストを可及的に抑制しながら、各国等の仕様に柔軟に対応できるようにする。
【解決手段】商用電源のコンセントに接続するためのプラグ11が備えられた電気機器において、前記プラグ11と接続するための接続部と、その接続部と電気的に接続される汎用コネクタ21とを有するアダプタ2が、前記プラグ11が備えられた受電部1と別体に備えられ、前記プラグ11に前記アダプタ2を接続した状態で、前記プラグ11と前記受電部1とが相対変位可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源のコンセントに接続するためのプラグが備えられた電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
かかる電気機器は、プラグを商用電源のコンセントに接続して給電を受け、それによって所定の動作をする機器であり、例えば充電器やACアダプタ等がある。
このような電気機器では、国又は地域によって商用電源のコンセントの仕様が異なることに対応して、例えば下記特許文献1にも記載のように、他の国又は地域の仕様に対応したプラグを備えた変換アダプタを電気機器に備えられているプラグに接続して、当該電気機器を上記他の国又は地域において使用できるようにすることが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−104880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来構成では、各国等の仕様に対応した変換プラグを当該電気機器専用の部品として揃える必要があり、それらの変換プラグも含めた全体としての製造コストが上昇してしまう不都合がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、製造コストを可及的に抑制しながら、各国等の仕様に柔軟に対応できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の第1の発明は、商用電源のコンセントに接続するためのプラグが備えられた電気機器において、前記プラグと接続するための接続部と、その接続部と電気的に接続される汎用コネクタとを有するアダプタが、前記プラグが備えられた受電部と別体に備えられ、前記プラグに前記アダプタを接続した状態で、前記プラグと前記受電部とが相対変位可能に構成されている。
すなわち、電気機器の上記プラグに汎用コネクタを有するアダプタを接続して、その汎用コネクタに対応している多様な変換アダプタ類を使用できるようにしている。
汎用コネクタと各国等のコンセントの仕様に適合したプラグとを備えるアダプタやケーブル等は、多様な形態のものが流通しており、それらを使用できるようになるので、電気機器に専用のアダプタを備えなくても、多様な使用形態を実現できる。
しかも、プラグにアダプタ接続した状態で、プラグと受電部とを相対変位させられる機構を組み込むので、その機構を利用して多様な機能を実現することが可能となる。
【0006】
又、本出願の第2の発明は、上記第1の発明の構成に加えて、前記アダプタを前記プラグに接続した状態で、前記プラグと前記受電部とを相対変位させたときに、前記アダプタの少なくとも一部が、前記受電部の概略的な輪郭内に埋没するように構成されている。
従って、アダプタをプラグに接続した状態で、プラグと受電部とを相対変位させることで、プラグに接続したアダプタが受電部から張り出してしまうのを抑制することができる。
又、本出願の第3の発明は、上記第1又は第2の発明の構成に加えて、前記プラグが、前記アダプタを接続した状態で揺動回転可能に構成されている。
従って、プラグと受電部とを相対変位させる具体的な構成として、アダプタをプラグに接続した状態で揺動回転する機構を組み込むことで、そのアダプタ等の姿勢変化を利用して多様な利用形態を実現することが可能となる。
【0007】
又、本出願の第4の発明は、上記第3の発明の構成に加えて、前記プラグに、前記コンセントに接続するための一対の接続用電極が備えられ、前記プラグの揺動回転軸芯の方向と前記一対の接続用電極の並び方向とが直交するように、前記プラグが取り付けられて構成されている。
すなわち、受電部に備えるプラグを揺動回転可能に支持するについては、プラグに備えられる一対の接続用電極の並び方向との対比で、揺動回転軸芯の向きを前記並び方向と直交する配置とする構成の他に、揺動回転軸芯の向きを前記並び方向と平行となるように配置する構成も考えられる。
後者の配置構成では、プラグの揺動回転方向での投影面積が大となるので、プラグを揺動回転可能に支持するのに必要な筐体中の容積も大となってしまう。この容積を極力小さくするためには、プラグを筐体表面近傍の浅い位置で回転可能に支持する必要があり、支持機構の構成に対する制約が大となってしまう。
これに対して、前者の揺動回転軸芯の向きを前記並び方向と直交する配置とする構成では、プラグの揺動回転方向での投影面積が小さく、プラグを揺動回転可能に支持する位置を筐体表面よりもある程度深い位置に設定しても、プラグを揺動回転可能に支持するのに必要な筐体中の容積もそれほど大とはならない。
【0008】
又、本出願の第5の発明は、上記第3又は第4の発明の構成に加えて、前記プラグと接続した状態の前記アダプタの揺動回転範囲内の一部において、前記アダプタ側の部材と前記受電部側の部材との係合作用により、前記プラグからの前記アダプタの離脱を阻止するように構成されている。
すなわち、受電部に備えられているプラグに上記アダプタを接続して使用する場合、そのアダプタの汎用コネクタに対して他の機器等のコネクタを挿抜することになる。
従って、そのような操作の際に、アダプタが電気機器の受電部から離脱してしまわないようにする機構が備えられていることは非常に有効である。
このような機構を構成するについて、アダプタが受電部側の上記プラグと接続した状態で揺動回転することを利用して、その揺動回転範囲の一部で、アダプタ側の部材と受電部側の部材との係合作用させてアダプタの離脱を阻止する構成とすることで、上記機構を簡素な構成とできると共に、アダプタの揺動回転操作だけでアダプタの離脱を阻止する状態と離脱を許容する状態とに切り換えることができる。
【0009】
又、本出願の第6の発明は、上記第3〜第5のいずれかの発明の構成に加えて、前記プラグと接続した状態の前記アダプタを、それの揺動回転範囲の端部に設定されているアダプタ使用位置に揺動回転操作したときに、前記アダプタ及び前記プラグの略全体が前記受電部の概略的な輪郭内に埋没し、前記汎用コネクタにおける接続用開口形成面が前記受電部の筐体表面と面一となるように構成されている。
すなわち、アダプタを受電部のプラグに接続した状態で上記アダプタ使用位置へ揺動回転操作することで、上記アダプタ及び上記プラグの略全体が受電部の概略的な輪郭内に埋没すると共に、上記アダプタの接続用開口は受電部の筐体表面と面一となり、電気機器の受電部に上記汎用コネクタが元々備えられているのと同等の状態で電気機器を使用することができる。
【0010】
又、本出願の第7の発明は、上記第1又は第2の発明の構成に加えて、前記プラグに、前記コンセントに接続するための一対の接続用電極が備えられ、前記プラグが、前記アダプタを接続した状態で、前記一対の接続用電極の突出方向に対して平行移動可能に構成されている。
すなわち、プラグと受電部とを相対変位させる具体的な構成として、アダプタをプラグに接続した状態で、プラグが一対の接続用電極の突出方向に対して平行移動する機構を組み込むことで、そのアダプタ等の姿勢変化を利用して多様な利用形態を実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
上記第1の発明によれば、多様な形態のものが流通しているアダプタやケーブル等を使用でき、必ずしも電気機器に専用の多種類のアダプタを備える必要がなく、しかも、プラグと受電部とを相対変位させて多様な機能を実現できるので、製造コストを可及的に抑制しながら、各国等の仕様に柔軟に対応でき、機能の向上を図れるものとなった。
又、上記第2の発明によれば、アダプタをプラグに接続した状態で、プラグと受電部とを相対変位させることで、プラグに接続したアダプタが受電部から張り出してしまうのを抑制することができるので、電気機器の操作性を向上できる。
又、上記第3の発明によれば、アダプタをプラグに接続した状態で揺動回転する機構を組み込むことで、そのアダプタ等の姿勢変化を利用して多様な利用形態を実現することが可能となり、電気機器の利便性を向上できる。
又、上記第4の発明の構成によれば、プラグを揺動回転可能に支持する位置を筐体表面よりもある程度深い位置に設定しても、プラグを揺動回転可能に支持するのに必要な筐体中の容積もそれほど大とはならないので、設計自由度を確保しながら、筐体の小型化に寄与することができる。
又、上記第5の発明によれば、アダプタが受電部側の上記プラグと接続した状態で揺動回転することを利用して、その揺動回転範囲の一部で、アダプタ側の部材と受電部側の部材との係合作用させてアダプタの離脱を阻止する構成とすることで、アダプタの離脱阻止のための機構を簡素な構成とできると共に、簡単な操作でアダプタの離脱を阻止する状態と離脱を許容する状態とに切り換えることができる。
【0012】
又、上記第6の発明によれば、電気機器の受電部に上記汎用コネクタが元々備えられているのと同等の状態で電気機器を使用することができるので、電気機器の操作性を向上することができる。
又、上記第7の発明によれば、アダプタをプラグに接続した状態で、プラグが一対の接続用電極の突出方向に対して平行移動する機構を組み込むことで、そのアダプタ等の姿勢変化を利用して多様な利用形態を実現することが可能となり、電気機器の利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態にかかる受電部の外観斜視図
【図2】本発明の実施の形態にかかる受電部の外観斜視図
【図3】本発明の実施の形態にかかるアダプタの取付態様を説明するための斜視図
【図4】本発明の実施の形態にかかるアダプタの取付態様を説明するための斜視図
【図5】本発明の実施の形態にかかるアダプタの取付態様を説明するための斜視図
【図6】本発明の実施の形態にかかるアダプタの斜視図
【図7】本発明の実施の形態にかかるプラグの斜視図
【図8】汎用コネクタを備えた電源コードの例示図
【図9】本発明の別実施形態にかかる受電部の外観斜視図
【図10】本発明の別実施形態にかかる受電部の外観斜視図
【図11】本発明の別実施形態にかかるアダプタの取付態様を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の電気機器の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、電気機器として二次電池を充電する充電器BCを例示している。
本実施の形態の充電器BCは、図1等に示す受電部1と、図6等に示すアダプタ2とが別体で備えられて構成されている。
受電部1は、略扁平形状、より具体的なには、扁平な直方体形状に形成されている。
受電部1には、商用電源のコンセントに電気的に接続するためのプラグ11が備えられており、受電部1単体でも充電器として機能する。
本実施の形態では、プラグ11として、いわゆる栓刃と称される接続用電極11aを一対に備えて、日本の商用電源のコンセントに適合したプラグ11を備える場合を例示して説明する。
【0015】
受電部1のプラグ11は、受電部1(厳密には、受電部1の本体側)に対して相対変位可能に取り付けられており、本実施の形態では、図7に示すように、接続用電極11a(いわゆる、「栓刃」)を支持している基部11bに、背の低い円柱形状の支持軸11cが取り付けられ、揺動回転軸芯α周りに揺動回転可能に受電部1に支持されている。
揺動回転軸芯αの向きは、一対の接続用電極11aの並び方向と直交する向きとなっている。尚、図示を省略するが、支持軸11cには、接続用電極11aと受電部1の内部回路とを接続するための電極が形成されている。
プラグ11の揺動回転範囲は、接続用電極11aが受電部1の筐体の扁平面1aの法線方向に突出する姿勢(図1参照)から、接続用電極11aの突出方向が扁平面1aと略平行となる姿勢(図2参照)までの、略90度の範囲である。
プラグ11を上記のように揺動回転させるために、受電部1の筐体におけるプラグ11の支持位置の側方に切り欠き部CPが形成されている。この切り欠き部CPは、後述のように、プラグ11にアダプタ2を接続した状態においても上記の範囲で揺動回転可能となる形状に切り欠かれている。
受電部1を単体で充電器として使用する場合は、図1で示す、接続用電極11aが受電部1の筐体の扁平面1aの法線方向に突出する姿勢となる位置が使用位置であり、この状態で、プラグ11を商用電源のコンセントに差し込んで使用する。
一方、図2で示す、接続用電極11aの突出方向が扁平面1aと略平行となる姿勢は、プラグ11を上記切り欠き部CPに収納する収納位置となっている。
【0016】
アダプタ2は、扁平な直方体形状に形成され、図6(a)の斜視図に示すように、正面側の面(厚さ方向に沿った側面)に、汎用コネクタ21が備えられ、図6(a)と反対方向で見た斜視図である図6(b)に示すように、汎用コネクタ21の形成面と反対側の面には、プラグ11と接続するための接続部22が備えられている。
汎用コネクタ21は、本実施の形態ではいわゆるインレット式のコネクタを例示している。
接続部22には、プラグ11の接続用電極11aを挿入するための一対のプラグ挿入用開口22aが形成されている。
一対のプラグ挿入用開口22aの奥側に配置されている電極は、汎用コネクタ21における一対の電極ピン21aと、図示を省略する配線によって電気的に接続されている。
アダプタ2には、更に、それの両側面に一対に円柱状突起23が形成されている。この円柱状突起23は、アダプタ2を受電部1のプラグ11に接続して使用する際に、アダプタ2の抜け止めを行うためのもので、詳しくは後述する。
【0017】
次に、受電部1にアダプタ2を接続して使用する場合について説明する。
受電部1のプラグ11にアダプタ2を取り付けるときは、図3に示すように、プラグ11を使用位置(接続用電極11aが扁平面の法線方向に突出する姿勢)に揺動回転操作して、一対の接続用電極11aをアダプタ2の接続部22に形成されている一対のプラグ挿入用開口22aへ挿入し、図4に示す状態とする。これによって汎用コネクタ21の電極ピン21aが受電部1の内部回路と電気的に接続される。
但し、アダプタ2を接続した状態では、このときの姿勢で使用するのではなく、図4の姿勢から、アダプタとプラグ11とを揺動回転操作して、図5に示す姿勢とする。
図4に示すアダプタ2を取り付けるための位置から、図5に示す位置へと揺動回転操作するに伴って、アダプタ2は上記切り欠き部CPへと入り込んで行く。すなわち、プラグ11と接続した状態のアダプタ2を揺動回転操作したとき(すなわち、プラグ11と受電部1とを相対変位させたとき)に、アダプタ2の少なくとも一部が、受電部1の概略的な輪郭内に埋没するように構成されている。
【0018】
プラグ11に接続したアダプタ2を、それの揺動回転範囲の端部まで揺動回転操作した図5に示す位置が、受電部1にアダプタ2を接続して使用するためのアダプタ使用位置であり、プラグ11に接続したアダプタ2が上記アダプタ使用位置に位置する状態では、アダプタ2及びプラグ11の略全体が受電部1の概略的な輪郭内に埋没し、汎用コネクタ21における接続用開口21bの形成面が受電部1の筐体表面(筐体の厚さ方向に沿う側面)と面一となっている。又、アダプタ2の厚さ方向に沿う側面の一方も、受電部1の扁平面1aと面一となっている。
このような配置形状とするために、プラグ11を収納位置に揺動回転操作したときに、プラグ11の接続用電極11aが位置する収納空間すなわち上記切り欠き部CPは、プラグ11に接続した状態のアダプタ2全体を収納できるスペースを有しており、より詳細には、プラグ11に接続した状態のアダプタ2の外形形状に適合するように切り欠いて上記切り欠き部CPを形成している。
このため、アダプタ2の両側面に備えられている円柱状突起23との干渉を回避するための溝1bが形成されている。
溝1bは、アダプタ2がプラグ11と共に揺動回転する際の円柱状突起23の移動軌跡に相当する空間を切り欠いて形成しており、図5に示す状態では、円柱状突起23と溝1bとが係合している。
これによって、アダプタ2の汎用コネクタ21に対して、他のコネクタを挿抜操作したときに、円柱状突起23と溝1bの側面との係合作用により、アダプタ2がプラグ11から離脱するのを阻止している。
すなわち、プラグ11と接続した状態のアダプタ2の揺動回転範囲内の一部(より具体的には、上記アダプタ使用位置)において、アダプタ2側の部材(円柱状突起23)と受電部1側の部材(溝1b)との係合作用により、プラグ11からのアダプタ2の離脱を阻止するように構成されている。
【0019】
図5に示す姿勢が、プラグ11にアダプタ2を接続する場合の使用位置、すなわち、アダプタ使用位置である。
図5のアダプタ使用位置とした状態で、例えば、図8に例示するような、一端側にインレット式の汎用コネクタ21に適合したインレットプラグ31aを備え、他端側に海外(欧州等)仕様のプラグ31bを備えた電源コード31を使用することができる。
【0020】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、プラグ11と受電部1との相対変位の具体例として、プラグ11を揺動回転可能に受電部1に支持させる構成を例示しているが、上記相対変位のための具体構成は種々に変更可能であり、例えば、プラグ11が、アダプタ2を接続した状態で、一対の接続用電極11aの突出方向に対して平行移動可能に構成しても良い。
このような構成とする場合について、図9乃至図11に基づいて、更に詳細に説明する。
図9乃至図11においても、上記実施の形態と同様に、充電器BCに上記機構を備える場合を例示しており、上記実施の形態におけるものと対応する部材には同一の符号を付して示している。
図9乃至図11に示すプラグ11は、上記実施の形態と同様にいわゆる栓刃と称される一対の接続用電極11aを備えているが、上記実施の形態と異なり、受電部1の筐体に形成されている切り欠き部CP内を、ガイド溝41に案内されて、図9及び図10において矢印Aで示す方向で摺動移動可能に配置されている。
このプラグ11の矢印Aの方向での摺動移動は、上記一対の接続用電極11aの突出方向に対して平行移動する関係となっており、図9に示すように、一対の接続用電極11aが受電部1の筐体の概略的な輪郭から突出する位置と、図10に示すように、切り欠き部CPの空間内に引退する位置との範囲で移動する。
図9に示す姿勢で、一対の接続用電極11aをコンセントに接続することで、受電部1単独で充電器として使用でき、使用しないときは、図10に示す収納位置にプラグ11を収納する。
アダプタ2を使用するときは、プラグ11が図9の位置にあるときに、上記実施の形態と同様に、一対の接続用電極11aをアダプタ2のプラグ挿入用開口22aに挿入して連結し、図11に示す位置へ、アダプタ2とプラグ11とを一体に押し込む。図11からも明らかなように、切り欠き部CPは、アダプタ2とプラグ11とを接続した状態で、両者が一体に摺動移動可能なスペースを有するように設定されている。
図11に示す位置がアダプタ使用位置であり、このアダプタ使用位置では、上記実施の形態と同様に、アダプタ2及びプラグ11の略全体が受電部1の概略的な輪郭内に埋没し、汎用コネクタ21における接続用開口21bの形成面が受電部1の筐体表面(筐体の厚さ方向に沿う側面)と面一となっている。又、アダプタ2の厚さ方向に沿う側面の一方も、受電部1の扁平面1aと面一となっている。
尚、図9乃至図11で示す別実施形態におけるアダプタ2は、円柱状突起23を除いている。
【0021】
(2)上記実施の形態では、アダプタ2の汎用コネクタ21に接続して使用する機器として、図8に示す電源コード31を例示しているが、汎用コネクタ21に適合するインレットプラグと各国の商用電源のコンセントに適合するプラグとを一体化した変換プラグの形態で提供されるものも使用できる。
又、これらの電源コードや変換プラグは、別途流通しているものを使用しても良いし、電気機器の付属品として提供されるものであっても良い。
(3)上記実施の形態では、電気機器として充電器BCを例示しているが、いわゆるACアダプタ等の各種の電気機器に本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0022】
1 受電部
2 アダプタ
11 プラグ
11a 接続用電極
21 汎用コネクタ
21b 接続用開口
22 接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源のコンセントに接続するためのプラグが備えられた電気機器であって、
前記プラグと接続するための接続部と、その接続部と電気的に接続される汎用コネクタとを有するアダプタが、前記プラグが備えられた受電部と別体に備えられ、
前記プラグに前記アダプタを接続した状態で、前記プラグと前記受電部とが相対変位可能に構成されている電気機器。
【請求項2】
前記アダプタを前記プラグに接続した状態で、前記プラグと前記受電部とを相対変位させたときに、前記アダプタの少なくとも一部が、前記受電部の概略的な輪郭内に埋没するように構成されている請求項1記載の電気機器。
【請求項3】
前記プラグが、前記アダプタを接続した状態で揺動回転可能に構成されている請求項1又は2記載の電気機器。
【請求項4】
前記プラグに、前記コンセントに接続するための一対の接続用電極が備えられ、
前記プラグの揺動回転軸芯の方向と前記一対の接続用電極の並び方向とが直交するように、前記プラグが取り付けられて構成されている請求項3記載の電気機器。
【請求項5】
前記プラグと接続した状態の前記アダプタの揺動回転範囲内の一部において、前記アダプタ側の部材と前記受電部側の部材との係合作用により、前記プラグからの前記アダプタの離脱を阻止するように構成されている請求項3又は4記載の電気機器。
【請求項6】
前記プラグと接続した状態の前記アダプタを、それの揺動回転範囲の端部に設定されているアダプタ使用位置に揺動回転操作したときに、前記アダプタ及び前記プラグの略全体が前記受電部の概略的な輪郭内に埋没し、前記汎用コネクタにおける接続用開口形成面が前記受電部の筐体表面と面一となるように構成されている請求項3〜5のいずれか1項に記載の電気機器。
【請求項7】
前記プラグに、前記コンセントに接続するための一対の接続用電極が備えられ、
前記プラグが、前記アダプタを接続した状態で、前記一対の接続用電極の突出方向に対して平行移動可能に構成されている請求項1又は2記載の電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−54037(P2012−54037A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194310(P2010−194310)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(507151526)株式会社GSユアサ (375)
【Fターム(参考)】