説明

電気透析装置のアニオン交換膜再生用洗浄液

【課題】アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜の性能を大幅に回復することが可能な、洗浄液及び再生方法を提供する。
【解決手段】脂肪族アルコール20〜80体積%及び水80〜20体積%からなる溶媒成分、及び該溶媒成分に対し1〜30重量%の割合の無機塩からなる溶質成分を含有する洗浄液を、電気透析装置で性能が劣化したアニオン交換膜と接触させて洗浄することにより、該アニオン交換膜の再生(性能回復)を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気透析装置に使用されて汚染されたアニオン交換膜を再生するための新規なアニオン交換膜再生用洗浄液(以下、単に洗浄液ともいう。)及び該洗浄液を使用したアニオン交換膜の再生方法に関する。詳しくは、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜の性能を大幅に回復することが可能な、洗浄液及び再生方法を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
電気透析装置は、図1に、脱塩における一般的な構造を示すように、透析槽1内に陽極2と陰極3とを備え、その陽極と陰極との間に複数枚のカチオン交換膜Cと複数枚のアニオン交換膜Aとを交互に配列して、濃縮室4と脱塩室5とを形成したものであり、濃縮室では、イオン交換膜を透過してイオンが流入して濃縮され、脱塩室では、イオン交換膜を透過してイオンが流出して脱塩される。
【0003】
上記特性を利用して、電気透析装置は、海水から食塩を製造したり、海水から飲料水を製造したりする分野に実用化されている。
【0004】
また、近年、健康に対する関心が高まる中、醤油、タンパク質加水分解液、漬物の調味液などの塩分を減少させるために、電気透析装置が用いられるようにもなっている(特許文献1)。
【0005】
ところが、漬物の調味液などには、塩分以外に種々の調味成分が含有されており、本発明者らの確認によれば、日保ち向上剤などとして含まれているアニオン性界面活性剤は、アニオン交換膜を通過せず、イオン交換膜に吸着し、電気透析装置の脱塩性能を低下させる。この場合、アニオン界面活性剤は、アニオン交換膜表面への付着のみならず、アニオン交換膜のアニオン交換基とアニオン性界面活性剤のカチオン交換基がイオンコンプレックスを形成する。
【0006】
従来、有機物によって性能が低下したイオン交換膜の性能を回復させる方法としては、幾つか提案されており、例えば、イオン交換膜の一方の面に酸溶液を他方の面にアルカリ溶液を同時に接触させる方法が提案されている(特許文献2)。
【0007】
この方法は、アニオン膜表面の酸やアルカリに可溶な付着物の洗浄除去には、有効だが、アニオン界面活性剤の様にアルコールに可溶な付着物の洗浄除去には適していない。又、エタノール濃度が40〜70%の水溶液で、イオン交換膜を洗浄する方法も提案されている。(特許文献3)。
【0008】
この方法は、アニオン膜表面に付着したアニオン界面活性剤には有効であるが、アニオン交換膜とイオンコンプレックスを形成しているアニオン性界面活性剤については、該イオンコンプレックスを解除し、アニオン交換膜からアニオン界面活性剤を除去する事が出来ず、洗浄回復性は、不十分であった。
【特許文献1】特開平7−67526号公報
【特許文献2】特開昭58−122006号公報
【特許文献3】特開2003−88872号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜を、効果的に性能を回復することが可能な洗浄液及び再生方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成するために研究を重ねた結果、特定の溶媒成分と溶質成分とを含む液組成により、アニオン交換膜を接触させた場合においても、良好な洗浄効果を発揮し、アニオン性界面活性剤の吸着によって低下した性能を大幅に回復し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明は、脂肪族アルコール20〜80体積%及び水80〜20体積%からなる溶媒成分、及び該溶媒成分に対し1〜30重量%の量の無機塩からなる溶質成分を含有することを特徴とする電気透析装置のアニオン交換膜再生用洗浄液である。
【0012】
また、本発明は、上記洗浄液を使用した性能回復方法をも提供する。即ち、本発明によれば、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜に、脂肪族アルコール20〜80体積%及び水80〜20体積%からなる溶媒成分、及び該溶媒成分に対し1〜30重量%の量の無機塩からなる溶質成分を含有するアニオン交換膜再生用洗浄液を接触させるアニオン交換膜の再生方法が提供される。
【0013】
また、本発明は、上記再生方法を、電気透析装置を解体すること無く実施する方法として、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜が存在する電気透析装置に、前記アニオン交換膜再生用洗浄液を通液することによって、上記アニオン交換膜にアニオン交換膜再生用洗浄液を接触させる操作を行う、アニオン交換膜の再生方法をも提供する。
【発明の効果】
【0014】
(アニオン交換膜再生用洗浄液)
本発明のアニオン交換膜再生用洗浄液は、前記成分を含有することによって、アニオン性界面活性剤の如き有機物によって汚染され、膜の電気抵抗が上昇する等の性能低下を来したアニオン交換膜に、簡易な操作で、膜の性能を大幅に回復することが可能である。
【0015】
従って、前記用途において、陰イオン交換膜を長期間にわたって使用することが可能であり、工業的に極めて有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明において、アニオン交換膜は、公知のものが特に限定されない。例えば、スチレン/ジビニルベンゼン共重合体等の公知の樹脂を骨格とし、アニオン交換基を1.0〜3.0meq/g−樹脂含むアニオン交換膜が挙げられる。好ましくは、イオン交換基として、4級アンモニウム型、4級化ビニルピリジニウム型、4級化ビニルイミダゾール型等の基を有するアニオン交換膜である。
【0017】
また、本発明において、洗浄、再生の対象となるアニオン交換膜は、前記用途、即ち、醤油、タンパク質加水分解液、漬物の調味液などの塩分を減少させる用途等の電気透析に使用し、アニオン性界面活性剤を吸着することによって性能が低下した膜である。
【0018】
かかるアニオン性界面活性剤は、アニオン性の高分子量物であり、具体的にはチアミンラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0019】
一般に、前記漬物の調味液などには、アニオン性界面活性剤として、例えば、チアミンラウリル硫酸ナトリウムを1000ppm程度を上限として含有されている。
【0020】
本発明の最大の特徴は、前記アニオン性界面活性剤を吸着することによって性能が低下したアニオン交換膜に接触させる洗浄液組成として、脂肪族アルコール及び水からなる溶媒成分、及無機塩からなる溶質成分を含有したことにある。
【0021】
上記脂肪族アルコールとしては、水と相溶性があるものであれば特に制限されず、例えば、炭素数10以下、特に5以下のものが好ましい。好ましいアルコールは具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノールなどである。中でも好ましいアルコールは、エタノール、プロパノール、イソプロパノールである。これらは再生効果に優れ安全性も高いからである。
【0022】
また、無機塩は、前記溶媒成分に対して溶解度が高く、また、アルカリ域でのスケールを生成し難いものが特に制限なく使用される。代表的な無機塩としては、食塩(塩化ナトリウム)、塩化カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等が挙げられる。特に好ましい無機塩は食塩である。また、これらの無機塩は単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
【0023】
本発明の洗浄液において、上記溶媒成分を構成する脂肪族アルコールと水との割合は、脂肪族アルコール20〜80体積%及び水80〜20体積%、好ましくは、脂肪族アルコール50〜75体積%及び水50〜25体積%であることが重要である。
【0024】
即ち、溶媒成分中の脂肪族アルコールが20体積%未満の場合は、アニオン交換膜の性能を十分に回復させることができない。一方、脂肪族アルコールが80体積%を超える場合は、アニオン交換膜の性能を十分に回復させることができないばかりか、膜の膨潤が激しくなり、接触後に他の性能、例えば、膜のイオン選択性の低下等を招く。
【0025】
上記洗浄力が発揮される理由として、本発明者らは次のように推定している。即ち、溶媒成分の脂肪族アルコールによって、該アニオン交換膜を膨潤させ、汚染物質であるアニオン性界面活性剤をアニオン交換膜から離脱し易くすると共に、離脱したアニオン性界面活性剤を溶解し易くする。次に、アニオン交換膜のアニオン交換基とアニオン性界面活性剤のカチオン交換基が形成しているイオンコンプレックスを添加されている無機塩により、アニオン性界面活性剤のカチオン交換基と無機塩中のアニオンとがイオン交換作用により入れ替わり、アニオン交換膜からアニオン性界面活性剤が離脱し、従来に無い高い洗浄効果が得られていると推定している。
【0026】
従って、前記脂肪族アルコールが不足した場合は、アニオン交換膜をアニオン性界面活性剤が離脱するほどに十分膨潤できず、また、離脱したアニオン性界面活性剤を溶解する能力が低下し、膜への再付着が生じるものと予想される。又、塩が不足した場合は、アニオン性界面活性剤のカチオン交換基と塩中のカチオンとのイオン交換が進まず、アニオン交換膜からアニオン性界面活性剤が離脱しにくくなる。
【0027】
本発明の洗浄液の溶質成分である前記無機塩の割合は、該溶媒成分に対し1〜30重量%、好ましくは、2〜6重量%である。
【0028】
そして、本発明のアニオン交換膜再生用洗浄液は、上記により、優れた性能回復性能を発揮するものと推定される。
【0029】
本発明の洗浄液は、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、前記以外の添加剤を配合してもよい。
【0030】
そのうち、特に、好適に配合される添加剤として、洗浄液のpHを7〜9に調整するpH調整剤を添加することが好ましい。即ち、かかるpH調整剤の添加により、アニオン性界面活性剤の溶解性の向上を図ることができる。例えば、リン酸3ナトリウムを加えることにより、洗浄液のpHを8程度に調節することができる。
【0031】
本発明の洗浄液を調製する方法は特に制限されない。例えば、アルコールと水とを混合した後、この混合液に無機塩を溶解させる方法、水に無機塩を溶解した後、脂肪族アルコールと混合する方法などが一般的である。
【0032】
(アニオン交換膜の再生方法)
本発明のアニオン交換膜再生用洗浄液によるアニオン交換膜の再生方法は、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下した、電気透析装置のアニオン交換膜に該洗浄液を接触させることによって実施することができる。
【0033】
通常、アニオン性界面活性剤を含有する液、例えば、アニオン性界面活性剤の濃度が50〜100ppmである調味液を電気透析装置で脱塩すると、脱塩効率は徐々に低下し、80〜200時間位で、初期の脱塩効率に対し40%程度となる。
【0034】
このように、性能が低下したアニオン交換膜に対して、本発明の洗浄液による洗浄による再生を実施することが好ましい。
【0035】
本発明の再生方法において、アニオン交換膜と洗浄液との接触方法は、特に制限されない。代表的な方法を例示すれば、シャワー、浸漬などの方法が好ましい。
【0036】
また、アニオン交換膜と洗浄液との接触時間は特に制限されないが、例えば、5〜480分、好ましくは、10〜120分、特に好ましくは、15〜60分程度行われる。
更に、前記接触温度は、電気透析での使用温度範囲であり、10〜40℃が好ましい。
【0037】
また、本発明の上記再生方法は、アニオン交換膜を電気透析装置から取り出すこと無く、即ち、電気透析装置を分解すること無く実施することも可能である。具体的には、脱塩効率が、電気透析装置の実使用に支障が生じるまで低下したところで電気透析装置を停止する。そして、電気透析槽から被処理液、例えば、前記調味液を排出し、透析槽を水で洗浄した後、本発明の洗浄液を導入する。導入の方法は、液供給用タンクを用意し、該タンクより、アニオン交換膜の汚染面が面する透析室に洗浄液を供給し、これを前記タンクに排出することによって、アニオン交換膜と洗浄液とを循環接触させる方法が好ましい。
【0038】
この場合、電気透析装置の通電を止めて行うのが一般的であるが、適度な通電を行いながら洗浄を行うこともできる。又、逆通電を行うことにより、アニオン性界面活性剤の膜からの離脱を補助することも可能である。
【実施例】
【0039】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0040】
実施例1
(アニオン交換膜の汚染)
アストム社製電気透析装置「マイクロ・アシライザーS3型」に、カチオン交換膜としてアストム社製「ネオセプタCMX−SB」、アニオン交換膜としてアストム社製「ネオセプタAMX−SB」を取り付けた。アニオン交換膜は、骨格としてスチレン/ジビニルベンゼン共重合体、イオン交換基として4級アンモニウム塩基を有している。
【0041】
0.5モル/リットルの食塩水中で、25℃、交流1kHzでアニオン交換膜の膜抵抗を測定したところ2.01Ω・cmであった。
【0042】
次いで、日保ち向上剤を含有する調味梅干用の調味液2.4リットルを準備した。この液は食塩を9重量%、チアミンラウリル硫酸ナトリウムを667ppm含有している。
【0043】
この調味液を電気透析装置の脱塩液タンクより、電気透析装置の脱塩室に循環供給し、印加電圧10V一定で、最大電流密度が50mA/cmの条件で、塩濃度3重量%まで脱塩運転をした。運転に要した平均電流はアシライザー20型換算で39.3Aであった。
【0044】
その後、電気透析装置から処理液を排出し、上記と同様にしてアニオン交換膜の膜抵抗を測定したところ13.4Ω・cmであった。汚染前の電流値96.4Aを100として上記の脱塩時平均電流39.3Aを換算すると40.7であり、また、脱塩効率は約41%にまで低下した。
【0045】
(アニオン交換膜再生用洗浄液の調製)
食塩水と95体積%エタノールとを適量混合して、エタノール70体積%及び水30体積%を含有する溶媒成分中に食塩4重量/体積%を含有する洗浄液を得た。
【0046】
この洗浄液を電気透析装置の脱塩液タンクに200cc、濃縮液タンクに200cc仕込み、該洗浄液をもこのタンクを介して電気透析装置の脱塩室、濃縮質にそれぞれ循環供給した。
30分経過後、洗浄液の循環を止め、洗浄液を排出した。その後、純水を循環させて
膜を洗浄した後、上記と同様にしてアニオン交換膜の膜抵抗を測定したところ2.2Ω・cmであった。
【0047】
上記洗浄後の電気透析装置において、前記調味梅干用の調味液の電気透析を、前記と同様にして実施した結果、通電初期での電流はアシライザー20型換算で91.6Aでありであった。これらの結果から、本発明による洗浄運転を行うことで、脱塩効率は約95%にまで回復したといえる。
【0048】
実施例2〜3及び比較例1〜4
洗浄液の組成を表1に示すように変更すること以外は実施例1と同様にして、前記性能が低下したアニオン交換膜を再生する操作を行った。結果を表1に示す。
【0049】
[表1]

*回復率は、脱塩時の平均電流の比(汚染後/汚染前)
【0050】
実施例4
(アニオン交換膜の汚染)
アストム社製電気透析装置「マイクロ・アシライザーS3型」に、カチオン交換膜としてアストム社製「ネオセプタCMX−SB」、アニオン交換膜としてアストム社製「アシプレックスA−191」を取り付けた。アニオン交換膜は、骨格としてスチレン/ジビニルベンゼン共重合体、イオン交換基として4級ピリジニウム塩基を有している。
【0051】
この運転に用いたアニオン交換膜を0.5モル/リットルの食塩水に入れ、25℃、交流1kHzで膜抵抗を測定したところ1.86Ω・cmであった。
【0052】
この電気透析装置の脱塩液タンクに500ppmのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含有する調味梅干用の調味液2.4リットルを仕込んだ。そして、印加電圧10V一定で、電流密度50mA/cmの条件で、塩濃度3重量%まで24時間脱塩運転をした。運転に要した平均電流はアシライザー20型換算で25.1Aであった。
電気透析装置から処理液を排出し、上記と同様にしてアニオン交換膜の膜抵抗を測定したところ23.2Ω・cmであった。汚染前の電流値96.4Aを100として上記の脱塩時平均電流25.1Aを換算すると26.0であり、また、脱塩効率は26%にまで低下した。
【0053】
(アニオン交換膜再生用洗浄液の調製)
食塩水と95体積%エタノールとを適量混合して、エタノール70体積%及び水30体積%を含有する溶媒成分中に食塩4重量/体積%、を含有する洗浄液を得た。
【0054】
この洗浄液を電気透析装置の脱塩液タンクに200cc、濃縮液タンクに200cc仕込んで装置の洗浄運転を開始した。
30分経過後装置を止め、洗浄液を排出した。上記と同様にしてアニオン交換膜の膜抵抗を測定したところ2.8Ω・cmであった。
【0055】
上記洗浄後の電気透析装置において、前記調味梅干用の調味液の電気透析を、前記と同様にして実施した結果、平均電流はアシライザー20型換算で79.3Aでああった。これらの結果から、本発明による洗浄運転を行うことで、脱塩効率は約82%にまで回復したといえる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】電気透析装置の構造を示した模式図である。
【符号の説明】
【0057】
1…透析槽、
2…陽極、
3…陰極、
4…濃縮食塩水、
5…希薄食塩水。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪族アルコール20〜80体積%及び水80〜20体積%からなる溶媒成分、及び該溶媒成分に対し1〜30重量%の割合の無機塩からなる溶質成分を含有することを特徴とする電気透析装置のアニオン交換膜再生用洗浄液。
【請求項2】
前記溶媒成分が脂肪族アルコール50〜75体積%及び水50〜25体積%よりなり、前記無機塩の量が該溶媒成分に対して2〜6重量%である請求項1記載のアニオン交換膜再生用洗浄液。
【請求項3】
前記脂肪族アルコールが、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2記載のアニオン交換膜再生用洗浄液。
【請求項4】
前記無機塩が食塩である請求項1〜3のいずれか記載のアニオン交換膜再生用洗浄液。
【請求項5】
前記アニオン交換膜が、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されたものである、請求項1〜4のいずれか記載のアニオン交換膜再生用洗浄液。
【請求項6】
電気透析に使用することにより、アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜に、請求項1〜4のいずれか記載のアニオン交換膜再生用洗浄液を接触させることを特徴とするアニオン交換膜の再生方法。
【請求項7】
アニオン性界面活性剤の吸着によって汚染されて性能が低下したアニオン交換膜が存在する電気透析装置に、請求項1〜4のいずれか記載のアニオン交換膜再生用洗浄液を通液することによって、上記アニオン交換膜にアニオン交換膜再生用洗浄液を接触させる操作を行う、請求項6記載のアニオン交換膜の再生方法。

【図1】
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【公開番号】特開2008−132402(P2008−132402A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−318495(P2006−318495)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【出願人】(596177272)株式会社サンアクティス (7)
【出願人】(503361709)株式会社アストム (46)
【Fターム(参考)】