説明

電池パックと充電器間の通信方法、電池パックと充電器の組装置

【課題】電池パックと充電器を接続した際に、電池パックからの放電電流及び又は充電器からの充電電流を変調することで通信信号として活用できるようにする。
【解決手段】二次電池群を有する電池パック(100)と前記電池パックを充電するための充電器(200)を接続し、充電を行う前の通信方法において、前記電池パックからの放電電流をアップストリームデータで変調すること、及び前記充電器からの充電電流をダウンストリームデータで変調することの両方またはどちらか一方を採用している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は電池パックと充電器間の通信方法、電池パックと充電器の組装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される電池パックと、この電池パックに充電を行う充電器間では、種々の目的で互いの情報を交換するための専用の通信系統を備えている。例えば、電池パックと充電器間では、データ管理のために、互いの識別情報を交換する場合、あるいは充電量のデータを互いに保存する場合もある。そのために従来は、電池パックと充電器にそれぞれ送受信器を備えている。しかし、専用の通信系統を設けることは高価で装置が複雑化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-83156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電池パックと充電器の使用態様によっては、できるだけ簡略化した構成が望まれることもある。しかしながら、簡単な充電器では通信機能が不十分であることから、受信機能は有していても、送信機能を有さないマイクロプロセッサを使用こともある。このような充電器を使用する際には、電池パック側から電池パックと充電器の整合性を確認するための暗号信号を送信するものの、充電器からの返信が不可能であるという問題がある。また、専用の通信線を確保できない場合もある。
【0005】
また、充電器が通信インターフェースを実装していない場合や、通信線が確保できない場合も、電池パックと充電器間で整合性を確認する手立てがない。
【0006】
そこで、本開示では上述した課題を解決するためになされたものであり、電池パックと充電器を接続した際に、電池パックからの放電電流及び又は充電器からの充電電流を変調することで通信信号として活用できるようにし、送信回路をもたない充電器との間でも通信を可能にした電池パックと充電器間の通信方法、電池パックと充電器組装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によれば、二次電池群を有する電池パックと前記電池パックを充電するための充電器を接続し、充電を行う前の通信方法において、前記電池パックからの放電電流をアップストリームデータで変調すること、及び充前記電器からの充電電流をダウンストリームデータで変調することの両方またはどちらか一方を採用したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態の構成の一例を示す図である。
【図2】他の実施形態の構成の一例を示す図である。
【図3】さらに他の実施形態の構成の一例を示す図である。
【図4】さらにまた他の実施形態の構成の一例を示す図である。
【図5】実施形態における充電制御回路、放電制御回路の基本原理を示す図である。
【図6】実施形態の電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】他の実施形態の電池パックの動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】実施形態の充電器の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】他の実施形態の充電器の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。100は、電池パックである。電池パック100は、複数の二次電池を直列接続、或いは直列及び並列接続した電池群111を有する。電池群111の正側の端子112は、充電制御回路113、放電制御回路114を介して、外部正極端子115に接続されている。また、電池群111の負側の端子116は、電流測定回路117を経由して外部負極端子118に接続されている。外部正極端子115、外部負極端子118は、この端子を利用して充電・放電が行われるので充放電端子と称しても良い。
【0010】
電池パック100は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)(電池パック制御部と称しても良い)120を有する。レベルシフト回路121の入力端子は、外部正極端子115に接続され、そのレベルシフトダウンした出力を得る出力端子は、受信回路122に接続される。受信回路122で受信した信号は、MPU120に入力する。MPU120は、送信回路123に接続され、送信回路121は、送信信号を放電制御回路114に供給することができる。
【0011】
MPU120は、充電制御回路113及び放電制御回路114を制御し、電池パック100を充電状態と放電状態とに選択的に切り換えることができる。充電状態では、充電制御回路113は、電池パックの電池群111への充電電流を制御する。放電状態では、放電制御回路114は電池111からの放電電流を制御する。
【0012】
放電制御回路114はMPU120により直接制御することも可能であり、また送信回路123により制御することも可能である。レベルシフト回路121は、電源線上の充電電流を受信回路122に適した電流に変換する。受信回路122はシリアル信号をパラレル信号に変換する。送信回路123はMPU120からのパラレル信号をシリアル信号に変換し,放電制御回路114を駆動する。電流測定回路117は電源線を流れる電流の値を測定し、MPU120へ伝える。
【0013】
充電器200は、電源211の電圧を取り込む。電源211の正の端子は、スイッチング回路212に接続される。スイッチング回路212の出力端子は、充電器200の外部正極端子213に接続される。電源211の負の端子は、充電器200の外部負極端子214に接続される。外部正極端子213、外部負極端子214は、充電電流を電池パック100に向けて出力するので、充電電流出力端子と称しても良い。
【0014】
充電器200は、マイクロプロセシングユニット(MPU)(充電器制御部と称しても良い)220を有する。外部正極端子213に、レベルシフト回路221の入力端子が接続され、このレベルシフト回路221の出力端子は、受信回路222に接続されている。受信回路222の出力端子は、MPU220に接続されている。MPU220は、送信回路223にも接続され、送信回路223の出力端子はスイッチング回路212に接続されている。またMPU220の制御信号出力端子が、直接スイッチング回路212に接続されている。
【0015】
上記のスイッチング回路212は、電池パック100への充電電流を制御する。スイッチング回路212はMPU220が直接制御することも可能であり、送信回路223が制御することも可能である。電源211は充電電流を供給する。レベルシフト回路221は電源線上の電圧を受信回路222に適した電圧電流に変換する。受信回路222はシリアル信号をパラレル信号に変換する。送信回路223はMPU220からのパラレル信号をシリアル信号に変換し、スイッチング回路212を駆動する。
【0016】
<通信動作・・・・電池パックから充電器>
電池パック100の充放電端子に充電器200の充電電流出力端子が接続される。このとき、MPU120とMPU220は、それぞれ充放電端子と充電電流出力端子の接続状態を例えば検出スイッチにより自動的に検出する。
【0017】
充電が行われる前に、電池パック100から充電器200にデータを送信する際、MPU120が送信回路123にパラレルデータを送信する。すると、送信回路123がそれをシリアル信号に変換して放電制御回路114を駆動する。これによって電池パック100からの放電電流が変調されて充電器220の端子213に供給される。このとき充電器200側のスイッチング回路212はオフであり、電源線に電源211からの電流・電圧は現れていないものとする。電池パック100から充電器200に送信する信号をアップストリームデータと称しても良い。
【0018】
充電器200の電源線に接続されたレベルシフト回路221がその放電電流・電圧を変換して受信回路222に伝え,受信回路222がシリアル信号をパラレルデータに変換してMPU220に伝える。このようにして電池パック100から充電器200へデータを送信することが可能である。
【0019】
<通信動作・・・・充電器から電池パック>
充電器200から電池パック100にデータを送信する際には、MPU220が送信回路223にパラレルデータを送信すると、送信回路223がそれをシリアル信号に変換してスイッチング回路212を駆動する。これによって充電器200からの充電電流が変調されて電池パック100の端子115に出力される。このとき電池パック100側の放電制御回路114はオフになっており、電源線に放電電流は現れていないものとする。
【0020】
電池パック100の電源線に接続されたレベルシフト回路121が充電流・電圧を変換して受信回路122に伝え、受信回路122がシリアル信号をパラレルデータに変換してMPU120に伝える。このようにして充電器200から電池パック100へデータを送信することが可能である。充電器200から電池パック100へ送信する信号をダウンストリームデータと称しても良い。
【0021】
<両者の整合性の認証>
図1において、電池パック100と充電器200間で機器の整合性の認証を実施する場合は、次のような手法が可能である。電池パック100と充電器200が接続された際、電池パック100は、充電器200に対して機器認証のための暗号情報を送信する。具体的には、MPU120は、送信回路123を介して、放電制御回路114を制御し、暗号化された情報を充電器200へ送信する。
【0022】
充電器200は、暗号情報をレベルシフト回路221、受信回路222を介して受け取り、PMU220にて解析する。ここで暗号情報が予め定められている内容の範囲であれば(つまり電池パックが整合可能なものであれば)、送信回路223を介して、応答信号を送信することができる。電池パックが整合不可能なものであれば、応答信号は送信されない。電池パック100は、暗号情報を送信した後一定時間経過しても、応答信号が検出できない場合は、充電器200が不適切なものと判定し、エラー処理を実行する。
【0023】
逆に電池パック100は、応答信号を受けとると、充電器200が適正なものと判定し、充電回路113をオンして充電動作に移行する。
【0024】
上記の説明では、充電器200は、暗号情報を受け取り、PMU220にて解析し、電池パック100が整合可能なものであれば、応答信号を送信した。しかし、応答信号を送信する代わりに、充電電流を供給することで応答に代えることができる。つまりMPU220は、充電器200を充電動作に設定すべく、スッチング回路212をオンし、端子213、214間に充電電流を出力する。
【0025】
この場合、電池パック100はデータ送信後、充電制御回路113をオンにして充電電流が流れるのを待つ。充電電流が流れたかどうかは電流測定回路117が電流を検出することにより確認できる。規定時間内に充電電流が流れた場合は,伝送と機器認証が正常に実施されたものと判断できる。規定時間内に充電電流が流れない場合にはデータの再送やエラー処理を実施する。
【0026】
<他の実施形態>
図2は、他の実施形態を示している。図1と同一機能部分には図1と同一符号を付して重複した説明を避ける。図2において、電池パック100から充電器200にデータを送信する際に,電池パック100と充電器200間で専用信号線12を使用する。
【0027】
即ち、電池パック200の送信回路123の出力は、端子131に出力される。一方、充電器200の受信回路222の入力端子は、端子231に接続されている。そして端子131と231が専用信号線12で接続される。
【0028】
MPU120が送信回路123にパラレルデータを出力すると、送信回路123がそれをシリアル信号に変換して送信する。充電器200側の受信回路222がシリアル信号をパラレルデータに変換してMPU220に伝える。このようにして電池パック100から充電器200へデータを送信することが可能である。
【0029】
充電器200から電池パック100にデータを送信する際には、MPU220が送信回路223にパラレルデータを送信すると、送信回路223がそれをシリアル信号に変換してスイッチング回路212を駆動する。これによって電池パック200からの放電電流が変調されて充電器220の外部正極端子213に出力される。このとき電池パック100側の放電制御回路114はオフになっており、電源線に放電電流・電圧は現れていないものとする。電池パック100の電源線に接続されたレベルシフト回路121がその電流・電圧を変換して受信回路122に伝え、受信回路122がシリアル信号をパラレルデータに変換してMPU120に伝える。このようにして充電器200から電池パック100へデータを送信することが可能である。
【0030】
この実施形態においても、電池パック100から送信される暗号情報が、充電器200のPMU220にて解析される。ここで暗号情報から、電池パックが整合可能なものであると判定された場合、送信回路223を介して、応答信号を送信することができる。電池パックが整合不可能なものであれば、応答信号は送信されない。電池パック100は、暗号情報を送信した後一定時間経過しても、応答信号が検出できない場合は、充電器200が不適切なものと判定し、エラー処理を実行する。
【0031】
逆に電池パック100は、応答信号を受けとると、充電器200が適正なものと判定し、充電回路113をオンして充電動作に移行する。
【0032】
上記の説明では、充電器200は、暗号情報を受け取り、PMU220にて解析し、電池パック100が整合可能なものであれば、応答信号を送信した。しかし、応答信号を送信する代わりに、充電電流を供給することで応答に代えることができる。
【0033】
<他の実施形態>
図3は、他の実施形態を示している。図1、図2と同一機能部分には図1、図2と同一符号を付して重複した説明を避ける。図3において、電池パック100から充電器200にデータを送信する際に,電池パック100と充電器200間で専用信号線12を使用する。
【0034】
図3において,電池パック100から充電器200にデータを送信する際に、電池パック100と充電器200間の専用信号線を使用する。MPU120が送信回路123にパラレルデータを送信すると、送信回路123がそれをシリアル信号に変換して送信する。充電器200側の受信回路222がシリアル信号をパラレルデータに変換してMPU220に伝える。このようにして電池パック100から充電器200へデータを送信することが可能である。
【0035】
ここで、電池パック100から充電器200には,機器認証の為の暗号情報を送信する。充電器220側はその暗号情報が正常な場合には、データの送信を行うのではなく、充電電流を供給することで応答に代えることができる。この場合、電池パック100はデータ送信後、充電制御回路114をオンにして充電電流が流れるのを待つ。充電電流が流れたかどうかは電流測定回路117が電流を検出することにより確認できる。規定時間内に充電電流が流れた場合は,伝送と機器認証が正常に実施されたものと判断できる。規定時間内に充電電流が流れない場合にはデータの再送やエラー処理を実施する。
【0036】
上記の説明では、電池パック220が暗号情報を充電器200に送信すると説明したが、必ずしも暗号情報に限定されるものではなく、電池パック100に整合性を持つ(相性のよい)充電器が、認識可能な認証用の信号であればよい。
【0037】
<他の実施形態>
図4は、他の実施形態を示している。図1、図2、図3と同一機能部分には図1、図2、図3と同一符号を付して重複した説明を避ける。図4においては、充電器200から、電池パック100へ応答信号を送信する際、専用線13を使用している。
【0038】
<電池パックと充電器間の通信データ内容>
電池パックから充電器へ暗号化されて送信されるデータとしては、例えば電池パックの製造メーカ名、型式番号、製造年月日などの規格に関する情報、さらには現在の電池容量(残量)などの情報がある。充電器は、適合する製造メーカ名、型式番号、製造年月日などの情報をテーブルに有する。そして、電池パックから送られてきたデータを格納しているテーブルのデータと対比し、電池パックが適合するものであるかどうかを判定する。
【0039】
これにより、不適切な充電器が使用されて、電池の過充電・過放電などの事故が生じるのを防止できる。また不適切な充電器で充電が行われるのも防止可能であることから、電池パックが盗難に遭うことも抑制可能となる。
【0040】
<充電制御回路・放電制御回路の原理>
図5(A),図5(B)には、充電制御回路113と、放電制御回路114の原理図を示している。充電制御回路113は、ダイオード素子113aとスイッチ113bが並列接続され、放電制御回路114は、ダイオード素子114aとスイッチ114bが並列接続されている。充電制御回路113と放電制御回路114は、直列接続されている。ダイオード素子113aとダイオード素子114aとは、電流の流れる方向が逆の関係にある。
【0041】
図5(A)の状態は、充電状態であり、スイッチ114bがオン、スイッチ113bがオンとなっている。図5(B)の状態は、放電状態であり、スイッチ114bがフリー、スイッチ113bがオフとなっている。ここで、スイッチ114bが送信データにより、オンオフ制御されると、放電電流を変調することができる。ダイオードは出力電流の基準電位の安定化を図っている。
【0042】
なお上記の例は最も簡単な原理を示したものであり、必ずしもこのような回路に限定されるものではない。
【0043】
図6は、電池パック100の動作例を示すフローチャートの一例である。充電器の接続が確認されると(ステップSA1)、充電制御回路がオフ、放電制御回路がオンされる(ステップSA2)。つぎにシリアルデータにより放電電流が変調される(ステップSA3)。充電器からの応答信号があるかどうかの判定が行われる(ステップSA4)。シリアルデータ送信の後、一定時間経過しても応答信号がない場合は、充電器は不適合なものであると判定し終了する(ステップSA5,SA6,SA7)。シリアルデータによる暗号情報の送信は繰り返して数回行われても良い。応答信号が検出された場合は、充電処理が開始される(ステップSA8)。充電が完了したら(ステップSA9)、処理が終了する。
【0044】
図7は、電池パック100の他の動作例を示すフローチャートの一例である。ステップSB1からSB3までは、図6のフローチャートのステップSA1からSA3までと同じである。図7の実施形態では、シリアルデータで放電電流を変調した後、放電制御回路をオフし、充電制御回路をオンして待機する(ステップSB4)。
【0045】
次に、電流測定回路117において、電流検出が得られたかどうかの判定が行われる(ステップSB5)。シリアルデータ送信の後、一定時間経過しても充電電流の検出が得られない場合は、充電器は不適合なものであると判定し終了する(ステップSB6,SB7,SB8)。充電電流が検出された場合は、充電処理が開始される(ステップSB9)。充電が完了したら(ステップSB10)、処理が終了する。
【0046】
図8は、充電器200の動作例を示すフローチャートの一例である。電池パックから認証用の信号(暗号化情報)を受信し、信号内容を解析する(ステップSC1,SC2)。接続された電池パックは、整合可能なものかどうかを判定する(ステップSC3)。整合可能(例えば電池パックから送られてきた情報がテーブルに登録されている内容)であれば、応答信号を返信し、スイッチング回路をオンし、充電を開始する(ステップSC4,SC5,SC6)。接続された電池パックが整合不可能であれば、整合不可能の応答信号を返信する(ステップSC7)。
【0047】
図9は、充電器200の動作例を示すフローチャートの一例である。電池パックから認証用の信号(暗号化情報)を受信し、信号内容を解析する(ステップSD1,SD2)。接続された電池パックは、整合可能なものかどうかを判定する(ステップSD3)。整合可能(例えば電池パックから送られてきた情報がテーブルに登録されている内容)であれば、充電を開始する(ステップSD4)。接続された電池パックが整合不可能であれば、終了する(ステップSD5)。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0049】
100・・・電池パック、111・・・電池群、113・・・充電制御回路、114・・・放電制御回路、117・・・電流測定回路、120・・・MPU、121・・・レベルシフト回路、122・・・受信回路、123・・・送信回路、200・・・充電器、211・・・電源、212・・・スイッチング回路、221・・・レベルシフト回路、222・・・受信回路、223・・・送信回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池群を有する電池パックと前記電池パックを充電するための充電器を接続し、充電を行う前の通信方法において、
前記電池パックからの放電電流をアップストリームデータで変調すること、及び前記充電からの充電電流をダウンストリームデータで変調することの両方またはどちらか一方を採用したことを特徴とする電池パック及び充電器間の通信方法。
【請求項2】
請求項1に記載の電池パック及び充電器間の通信方法において、
前記電池パックから前記充電器への送信信号の送信には前記放電電流を変調した信号を使用し、前記充電器からの応答は前記充電電流のあり/なしを決定することで応答とするようにした電池パック及び充電器間の通信方法。
【請求項3】
請求項1に記載の電池パック及び充電器間の通信方法において、
前記電池パックから前記充電器への前記アップストリームデータの送信には専用の伝送線を使用し、前記充電器からの応答には、前記充電電流をダウンストリームデータで変調することで応答するようにした電池パック及び充電器間の通信方法。
【請求項4】
請求項1に記載の電池パック及び充電器間の通信方法において、
前記電池パックからの前記アップストリームデータには専用の伝送線を使用し、前記充電器からの応答は前記充電電流のあり/なしを決定することで応答とするようにした電池パック及び充電器間の通信方法。
【請求項5】
電池パックは、充放電端子に給電される電流を二次電池群に供給する充電制御回路と、前記二次電池群の放電電流を前記充放電端子に出力する放電制御回路と、前記充電制御回路及び放電制御回路を制御する電池パック制御部を有し、
充電器は、電源からの充電電流を充電電流出力端子に出力することをオン又はオフするスッチング回路と、前記スイッチング回路を制御する充電器制御部を有し、
前記電池パック制御部が前記放電制御回路を制御して前記放電電流をアップストリームデータで変調する手段と前記充電制御部が前記スイッチング回路を制御して前記充電電流をダウンストリームデータで変調する手段との両方、または何れか一方を採用して、
前記両方が採用された状態で、前記ダウンストリームデータの受信及び復調手段と前記アップストリームデータの受信及び復調手段を設け、どちらか一方を採用が採用された状態では、前記ダウンストリームデータと前記アップストリームデータの何れか一方を受信及び復調する手段を設けた電池パックと充電器の組装置。
【請求項6】
請求項5記載の電池パックと充電器の組装置において、
前記充電電流をダウンストリームデータで変調する手段と、前記ダウンストリームデータの受信及び復調手段が採用されていない場合、
前記充電器は、前記スッチング回路を制御して、前記充電用電流を充電電流出力端子に出力することをオン又はオフすることで応答に代えている電池パックと充電器の組装置。
【請求項7】
請求項5記載の電池パックと充電器の組装置において、
前記放電電流を前記アップストリームデータで変調する手段が採用されていない場合、前記アップストリームデータを前記充電制御部へ専用回線で送信する手段が設けられ、前記充電器からの応答は、前記充電電流をダウンストリームデータで変調する手段で実行される電池パックと充電器の組装置。
【請求項8】
請求項5記載の電池パックと充電器の組装置において、
前記放電電流を前記アップストリームデータで変調する手段が採用されていない場合、前記アップストリームデータを前記充電制御部へ専用回線で送信する手段が設けられ、
前記充電器は、前記スッチング回路を制御して、前記充電用電流を充電電流出力端子に出力することをオン又はオフすることで応答に代えている電池パックと充電器の組装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−59196(P2013−59196A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195850(P2011−195850)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】