電池プレート群を形成するための装置
【課題】プレートまたはプレート積層体を穏やかに搬送することができ、その破損の可能性を低くすることが可能な、積層された電池プレート群を形成する装置を提供すること。
【解決手段】積層された電池プレート群を形成する装置は、投入ステーション11,11’と、被包器12の下流のそれぞれのコンベヤ15,15’上へとプレートを投入するための更なる投入コンベヤ13,13’とを有する。主コンベヤ15,15’の夫々の端部には移行コンベヤ22,22’が配設され、割込みコンベヤ23,23’を介し、間欠的に駆動されるポケット付きコンベヤ16,16’に対する送給が行われる。割込みコンベヤ23,23’は夫々の解除可能な停止部を有し、該停止部によれば、割込みコンベヤ23,23’上に積層体が形成され得ると共に、該積層体は適切な瞬間に解放されてポケット付きコンベヤ16,16’上の夫々のポケット内へと送給され得る。
【解決手段】積層された電池プレート群を形成する装置は、投入ステーション11,11’と、被包器12の下流のそれぞれのコンベヤ15,15’上へとプレートを投入するための更なる投入コンベヤ13,13’とを有する。主コンベヤ15,15’の夫々の端部には移行コンベヤ22,22’が配設され、割込みコンベヤ23,23’を介し、間欠的に駆動されるポケット付きコンベヤ16,16’に対する送給が行われる。割込みコンベヤ23,23’は夫々の解除可能な停止部を有し、該停止部によれば、割込みコンベヤ23,23’上に積層体が形成され得ると共に、該積層体は適切な瞬間に解放されてポケット付きコンベヤ16,16’上の夫々のポケット内へと送給され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池プレート群を形成する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの形態の電池は、電池ボックスにおける区画内に配設された連結群として配置された金属プレートを使用する。多くの場合、上記プレートの幾枚かは絶縁性の孔質材料内に被包されることから、正極および負極のプレートは離間保持され得る一方で電解質の通過は許容される。故に、プレート群が夫々の区画内へと挿入される前にプレート群の端子上へとストラップが形成され得る様に、該プレート群を構築する必要がある。習用的に、斯かるプレート群の構築は極めて労働集約的であると共に相当に時間を必要としていた。更に最近では、処理手順を自動化してプレート群が形成される速度を高めるための措置が取られて来た。これに加え、プレートは一層精巧とされてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の配置構成において、多くの場合には被包されたプレートと被包されないプレートとの小寸積層体(mini stack)である各プレートは、所定間隔で離間され乍らコンベヤの端部へと供与され、其処でそれらは間隙を通り、下流コンベヤ上に形成されたポケット内へと放出される。単一のポケット内に進入する全てのプレートが、ひとつの群を形成する。これは相当なタイミングの困難性に繋がると共に、精巧なプレートは破損し易い。
【0004】
タイミングを支援するために上流コンベヤの端部に割込みコンベヤを配備することは知られており、該割込みコンベヤは、最初に拘束された小寸積層体の頂部上へと次の小寸積層体が供与されるために十分に長時間にわたり上記最初の小寸積層体を一時的に抑留し得る。しかし、これを達成するためには、保持された最初の小寸積層体に向けて、追随する小寸積層体が飛び出して着地することを可能とすべく、上記コンベヤの載荷面(bed)を貫通して傾斜部が導入されねばならない。これは、整列を維持する上で相当の困難性に繋がると共に、高速時に任意の精度を以て制御することは非常に困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ひとつの見地からは、本発明は、
(a)離間されたプレートまたはプレート積層体を当該第1コンベヤの一端部に向けて搬送するための搬送表面を有する第1コンベヤと、
(b)上記一端部から離間された第2コンベヤであって上記プレートまたはプレート積層体を受容してプレート群を画成するポケットを画成する第2コンベヤとを有し、
当該装置は、
上記第1コンベヤの上記一端と上記第2コンベヤとの間の間隙を実質的に橋絡する第3コンベヤと、
上記間隙の近傍における未積載ポケットの存在を待機するために割込み箇所にて上記第3コンベヤ上で上記プレートまたはプレート積層体を一時的に保持する割込みデバイスとを更に有する、
電池プレート群を形成するための装置に在る。
【0006】
上記第3コンベヤの包含により、多くの利点がもたらされ得る。第1に、それは上記第1コンベヤとは異なる速度にて駆動され得ることから、上記第2コンベヤと更に良好に同期され得る。第2に、それによれば割込み箇所が上記第1コンベヤの上記搬送表面のレベルの下方に位置する可能性が許容されることから、追随するプレートまたはプレート積層体を“飛翔”させる必要なしに、上記割込み箇所に保持された第1のプレートまたはプレート組上へと該追随するプレートまたはプレート積層体が送給される可能性が提供される。第3に、上記間隙を橋絡すると共に更に低い速度を利用することにより、上記第3コンベヤは上記ポケット付きコンベヤ内へとプレートを更に穏やかに搬送することで、破損の可能性を更に低くすることができる。
【0007】
好適実施例においては、上記第1コンベヤを第1速度にて駆動する第1動力源が配備され、且つ、上記第2コンベヤを第2の更に低い速度にて駆動する第2動力源が配備される。これらは独立的なモータ(たとえばサーボモータ)とされ得るが、特に好適には各動力源はスプロケットを有し得ると共に、夫々のスプロケットは共通シャフト上に取付け可能であり、上記第1動力源のスプロケットは上記第2動力源のスプロケットより大きな直径を有することでコンベヤ速度の差を提供する。
【0008】
上記第3コンベヤは、上記プレートまたはプレート積層体が上記一端部にて平衡喪失により移行する様に、上記第1コンベヤに対して所定角度にて延在し得ると共に、好適には、上記第3コンベヤの上記角度は、ポケットが上記間隙の近傍に在るときの該ポケットの配向と略々等しくされ得る。
【0009】
上記割込みデバイスは、上記第3コンベヤに沿う上記プレートまたはプレート積層体の進行経路に対して挿入され且つ引抜かれる一個以上の停止部を有し得る。たとえば、上記停止部は上記第3コンベヤを貫通して挿入され且つ引抜かれても良い。
【0010】
上記割込みデバイスの動作および/または上記各コンベヤの速度を制御する制御器が配備され得ると共に、上記制御器は、特定のプレート寸法が処理されるべきときに当該装置の自動再設定を許容するために任意の特定のプレート寸法に対する制御設定内容を保持するメモリを有し得る。
【0011】
本発明は上記において定義されたが、本発明は上記において又は以下の記述において示される特徴の任意の発明性のある組合せを包含することを理解すべきであり、たとえば上記装置は上記第3コンベヤに作用する押さえ付けデバイス(hold down device)を更に有し得る。
【0012】
本発明は種々の様式で実施され得ると共に、次に特定実施形態が添付図面に関して記述される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
積層された電池プレート群を形成する装置は概略的に10にて表されると共に、投入ステーション11、11'と、電池プレート21を被包する夫々の被包器12と、該被包器12、12'の下流のそれぞれのコンベヤ15、15'上へとプレートを投入するための更なる投入コンベヤ13、13'と、主コンベヤ15、15'に対して更なるプレートを追加する付加的プレート投入部14とを含む。主コンベヤ15、15'の夫々の端部には移行コンベヤ22、22'が配設され、割込みコンベヤ23、23'を介し、間欠的に駆動されるポケット付きコンベヤ16、16'に対する送給が行われる。ポケット付きコンベヤ16、16'内に形成された電池プレート群は緩衝部17へと送給され、其処からハンドリング装置18により取出されてコンベヤ19上へと送給され、該コンベヤは形成されたプレート群を不図示のキャストオフ・ストラップ装置へと搬送する。
【0014】
その内容は言及したことにより本明細書中に援用されるという本出願人による欧州特許出願第05250059.2号に記述された如く、被包されたプレート21および被包されないプレートは主コンベヤ15、15'上へと受け渡されると共に、たとえば負極プレートと被包された正極プレートとの組み合わせなどの如き小寸積層体へと好適に形成され得る。これらは移行コンベヤ22、22'上へと移動してから、ポケット付きコンベヤ16、16'上に形成されたポケット24内へと供与される前に、割込みコンベヤ23、23'上へと移動する。
【0015】
次に、移行コンベヤ22、22'および割込みコンベヤ23、23'の配置構成が、図3および図4に示されたコンベヤ22、23のみを参照して更に詳細に記述される。
【0016】
最初に図3を考慮すると移行コンベヤ22および割込みコンベヤ23は両者ともに、夫々のスプロケット28、29を介して単一のシャフト27から夫々のチェーン25、26により駆動される。スプロケット28はスプロケット29よりも大径であることから、移行コンベヤ22は割込みコンベヤ23よりも高速で駆動されることが理解される。割込みコンベヤ23の載荷面の下方には概略的に30で表された割込みデバイスが配置されると共に該デバイスは枢動されるレバー31を備え、該レバー上には、直立した停止部32と、該レバー31を枢動させるために使用され得る油圧ラム33とが取付けられることから、停止部32は、コンベヤ23の載荷面を貫通して挿入されることで割込み箇所34を画成し得るか、または、コンベヤ23に沿うプレート21の通過を許容するために上記載荷面の下方へと引抜かれ得る。
【0017】
割込みコンベヤ23はシャフト27の軸心のまわりに枢動可能に取付けられると共に更なる油圧ラム35を備え、該ラムは、移行コンベヤ22とポケット付きコンベヤ16とに対する割込みコンベヤ23の角度を調節すべく該ラムの自由端部36を上昇および下降させ得る。コンベヤ23の角度は好適には、以下において更に詳細に記述される如く後方ポケット板材38に対して各プレートが供与されんとする箇所において該後方ポケット板材により定められる角度に設定されることを銘記されたい。
【0018】
図4(1)、図4(2)、図4(16)は、コンベヤ22、23および16の動作のシーケンスを示している。
【0019】
故に図4(1)においてプレート21の第1の積層体1は移行コンベヤ22の端部に到達すると共に、該コンベヤ22の下流端部すなわち一端部39を越えて突出すべく駆動される。更に駆動されたときにそれは平衡喪失し(図4(2)参照)、その後にコンベヤ23上へと穏やかに降下し(図4(3)参照)、其処でそれは、上昇位置に在る停止部32により割込み箇所34に保持される(図4(4)参照)。この時点にてプレート21の第2の積層体2が上記縦走コンベヤの一端部39に到達しており、該積層体もまた平衡喪失し(図4(5)および図4(6)参照)、その後、コンベヤ22と接触したままプレート1の頂部上へと駆動される。コンベヤ16上の隣接ポケット24の後側板材38がコンベヤ23と略整列されることは理解される。次に割込み停止部32はラム33により引抜かれるので(図4(7)参照)、積層されたプレート1および2は前方へと駆動され、其処でそれらは平衡喪失してポケット24内に入る(図4(8)参照)。その時点において第3の積層体3がコンベヤ23上へと平衡喪失を開始すると共に、これらのプレートは次にプレート1および2の頂部上へとポケット24内へと直接的に下方へ送給され(図4(9)および図(10)参照)、その時点にてそれらは更なる積層体4により追随されつつある。但し、その時点においてラム33は割込み停止部32をその作用位置へと上昇させることから、それはプレート4を割込み箇所にて保持する。故に、積層体1、2および3からプレート群40が形成されており、該プレート群はコンベヤ16に沿い進行する(図4(12)参照)。上記プロセスは次に積層体4、5および6に対して反復され(図4(13)から図4(16)参照)、且つ、停止部32はその作用位置へと押し込まれて小寸積層体7を捕捉する。
【0020】
コンベヤ16は間欠的に駆動されることから、各板材38はプレート群が形成されている間は待機するが、実際にはこの一時停止は非常に短時間であることを銘記されたい。
【0021】
上述された如く、上記第3コンベヤに割込み器を備えると、最初の4枚のプレートから成る積層体は、第2の小寸積層体を第1の積層体上へと穏やかに平衡喪失させるだけで形成され得ることは理解される。更に、割込みコンベヤ23が移行コンベヤ22とポケット付きコンベヤ16との間における間隙を実質的に橋絡するということは、装置10全体の製造速度を低下させずに各プレートが更に穏やかに且つ更に低速で供与され得ることを意味する。
【0022】
上記装置は、異なる高さのプレートを取り扱うことが要求されることもある。この目的の為に、上記停止部の位置は長手方向に調節され得ると共に、各コンベヤの相対位置も調節され得る。
【0023】
此処まで、押さえ付けローラ41に対して言及は為されていない、と言うのも、この要素は本質的に選択的だからである。押さえ付けローラ41は、枢動アーム42上に取付けられると共に平衡化されることから、一切のプレートが存在しなければそれはコンベヤ23上に着座する。任意の単一もしくは複数のプレート21がコンベヤ23に沿い進行するとき、ローラ/アーム組合せ物41、42の重量は最上のプレートの表面により担持されて該単一もしくは複数のプレートがコンベヤ23に対して押圧されることから、該プレートはコンベヤ23の速度にて移動する。これにより、停止部32から解放されたプレートが滑走し、プレートが、特に短寸のプレートがコンベヤにより適切なポケット24内へと押し込まれるのではなくコンベヤ23の端部から落下し得るという一切の傾向が克服される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】電池プレート群を形成する装置の平面図である。
【図2】図1に対する装置の側面図である。
【図3】図1および図2の装置における3本のコンベヤの相互関係を示す拡大図である。
【図4(1)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(2)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(3)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(4)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(5)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(6)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(7)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(8)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(9)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(10)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(11)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(12)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(13)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(14)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(15)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(16)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【符号の説明】
【0025】
11 投入ステーション
12 被包器
13 投入コンベア
15 主コンベヤ
16 ポケット付きコンベヤ
22 移行コンベア
23 割込みコンベヤ
32 停止部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池プレート群を形成する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの形態の電池は、電池ボックスにおける区画内に配設された連結群として配置された金属プレートを使用する。多くの場合、上記プレートの幾枚かは絶縁性の孔質材料内に被包されることから、正極および負極のプレートは離間保持され得る一方で電解質の通過は許容される。故に、プレート群が夫々の区画内へと挿入される前にプレート群の端子上へとストラップが形成され得る様に、該プレート群を構築する必要がある。習用的に、斯かるプレート群の構築は極めて労働集約的であると共に相当に時間を必要としていた。更に最近では、処理手順を自動化してプレート群が形成される速度を高めるための措置が取られて来た。これに加え、プレートは一層精巧とされてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の配置構成において、多くの場合には被包されたプレートと被包されないプレートとの小寸積層体(mini stack)である各プレートは、所定間隔で離間され乍らコンベヤの端部へと供与され、其処でそれらは間隙を通り、下流コンベヤ上に形成されたポケット内へと放出される。単一のポケット内に進入する全てのプレートが、ひとつの群を形成する。これは相当なタイミングの困難性に繋がると共に、精巧なプレートは破損し易い。
【0004】
タイミングを支援するために上流コンベヤの端部に割込みコンベヤを配備することは知られており、該割込みコンベヤは、最初に拘束された小寸積層体の頂部上へと次の小寸積層体が供与されるために十分に長時間にわたり上記最初の小寸積層体を一時的に抑留し得る。しかし、これを達成するためには、保持された最初の小寸積層体に向けて、追随する小寸積層体が飛び出して着地することを可能とすべく、上記コンベヤの載荷面(bed)を貫通して傾斜部が導入されねばならない。これは、整列を維持する上で相当の困難性に繋がると共に、高速時に任意の精度を以て制御することは非常に困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ひとつの見地からは、本発明は、
(a)離間されたプレートまたはプレート積層体を当該第1コンベヤの一端部に向けて搬送するための搬送表面を有する第1コンベヤと、
(b)上記一端部から離間された第2コンベヤであって上記プレートまたはプレート積層体を受容してプレート群を画成するポケットを画成する第2コンベヤとを有し、
当該装置は、
上記第1コンベヤの上記一端と上記第2コンベヤとの間の間隙を実質的に橋絡する第3コンベヤと、
上記間隙の近傍における未積載ポケットの存在を待機するために割込み箇所にて上記第3コンベヤ上で上記プレートまたはプレート積層体を一時的に保持する割込みデバイスとを更に有する、
電池プレート群を形成するための装置に在る。
【0006】
上記第3コンベヤの包含により、多くの利点がもたらされ得る。第1に、それは上記第1コンベヤとは異なる速度にて駆動され得ることから、上記第2コンベヤと更に良好に同期され得る。第2に、それによれば割込み箇所が上記第1コンベヤの上記搬送表面のレベルの下方に位置する可能性が許容されることから、追随するプレートまたはプレート積層体を“飛翔”させる必要なしに、上記割込み箇所に保持された第1のプレートまたはプレート組上へと該追随するプレートまたはプレート積層体が送給される可能性が提供される。第3に、上記間隙を橋絡すると共に更に低い速度を利用することにより、上記第3コンベヤは上記ポケット付きコンベヤ内へとプレートを更に穏やかに搬送することで、破損の可能性を更に低くすることができる。
【0007】
好適実施例においては、上記第1コンベヤを第1速度にて駆動する第1動力源が配備され、且つ、上記第2コンベヤを第2の更に低い速度にて駆動する第2動力源が配備される。これらは独立的なモータ(たとえばサーボモータ)とされ得るが、特に好適には各動力源はスプロケットを有し得ると共に、夫々のスプロケットは共通シャフト上に取付け可能であり、上記第1動力源のスプロケットは上記第2動力源のスプロケットより大きな直径を有することでコンベヤ速度の差を提供する。
【0008】
上記第3コンベヤは、上記プレートまたはプレート積層体が上記一端部にて平衡喪失により移行する様に、上記第1コンベヤに対して所定角度にて延在し得ると共に、好適には、上記第3コンベヤの上記角度は、ポケットが上記間隙の近傍に在るときの該ポケットの配向と略々等しくされ得る。
【0009】
上記割込みデバイスは、上記第3コンベヤに沿う上記プレートまたはプレート積層体の進行経路に対して挿入され且つ引抜かれる一個以上の停止部を有し得る。たとえば、上記停止部は上記第3コンベヤを貫通して挿入され且つ引抜かれても良い。
【0010】
上記割込みデバイスの動作および/または上記各コンベヤの速度を制御する制御器が配備され得ると共に、上記制御器は、特定のプレート寸法が処理されるべきときに当該装置の自動再設定を許容するために任意の特定のプレート寸法に対する制御設定内容を保持するメモリを有し得る。
【0011】
本発明は上記において定義されたが、本発明は上記において又は以下の記述において示される特徴の任意の発明性のある組合せを包含することを理解すべきであり、たとえば上記装置は上記第3コンベヤに作用する押さえ付けデバイス(hold down device)を更に有し得る。
【0012】
本発明は種々の様式で実施され得ると共に、次に特定実施形態が添付図面に関して記述される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
積層された電池プレート群を形成する装置は概略的に10にて表されると共に、投入ステーション11、11'と、電池プレート21を被包する夫々の被包器12と、該被包器12、12'の下流のそれぞれのコンベヤ15、15'上へとプレートを投入するための更なる投入コンベヤ13、13'と、主コンベヤ15、15'に対して更なるプレートを追加する付加的プレート投入部14とを含む。主コンベヤ15、15'の夫々の端部には移行コンベヤ22、22'が配設され、割込みコンベヤ23、23'を介し、間欠的に駆動されるポケット付きコンベヤ16、16'に対する送給が行われる。ポケット付きコンベヤ16、16'内に形成された電池プレート群は緩衝部17へと送給され、其処からハンドリング装置18により取出されてコンベヤ19上へと送給され、該コンベヤは形成されたプレート群を不図示のキャストオフ・ストラップ装置へと搬送する。
【0014】
その内容は言及したことにより本明細書中に援用されるという本出願人による欧州特許出願第05250059.2号に記述された如く、被包されたプレート21および被包されないプレートは主コンベヤ15、15'上へと受け渡されると共に、たとえば負極プレートと被包された正極プレートとの組み合わせなどの如き小寸積層体へと好適に形成され得る。これらは移行コンベヤ22、22'上へと移動してから、ポケット付きコンベヤ16、16'上に形成されたポケット24内へと供与される前に、割込みコンベヤ23、23'上へと移動する。
【0015】
次に、移行コンベヤ22、22'および割込みコンベヤ23、23'の配置構成が、図3および図4に示されたコンベヤ22、23のみを参照して更に詳細に記述される。
【0016】
最初に図3を考慮すると移行コンベヤ22および割込みコンベヤ23は両者ともに、夫々のスプロケット28、29を介して単一のシャフト27から夫々のチェーン25、26により駆動される。スプロケット28はスプロケット29よりも大径であることから、移行コンベヤ22は割込みコンベヤ23よりも高速で駆動されることが理解される。割込みコンベヤ23の載荷面の下方には概略的に30で表された割込みデバイスが配置されると共に該デバイスは枢動されるレバー31を備え、該レバー上には、直立した停止部32と、該レバー31を枢動させるために使用され得る油圧ラム33とが取付けられることから、停止部32は、コンベヤ23の載荷面を貫通して挿入されることで割込み箇所34を画成し得るか、または、コンベヤ23に沿うプレート21の通過を許容するために上記載荷面の下方へと引抜かれ得る。
【0017】
割込みコンベヤ23はシャフト27の軸心のまわりに枢動可能に取付けられると共に更なる油圧ラム35を備え、該ラムは、移行コンベヤ22とポケット付きコンベヤ16とに対する割込みコンベヤ23の角度を調節すべく該ラムの自由端部36を上昇および下降させ得る。コンベヤ23の角度は好適には、以下において更に詳細に記述される如く後方ポケット板材38に対して各プレートが供与されんとする箇所において該後方ポケット板材により定められる角度に設定されることを銘記されたい。
【0018】
図4(1)、図4(2)、図4(16)は、コンベヤ22、23および16の動作のシーケンスを示している。
【0019】
故に図4(1)においてプレート21の第1の積層体1は移行コンベヤ22の端部に到達すると共に、該コンベヤ22の下流端部すなわち一端部39を越えて突出すべく駆動される。更に駆動されたときにそれは平衡喪失し(図4(2)参照)、その後にコンベヤ23上へと穏やかに降下し(図4(3)参照)、其処でそれは、上昇位置に在る停止部32により割込み箇所34に保持される(図4(4)参照)。この時点にてプレート21の第2の積層体2が上記縦走コンベヤの一端部39に到達しており、該積層体もまた平衡喪失し(図4(5)および図4(6)参照)、その後、コンベヤ22と接触したままプレート1の頂部上へと駆動される。コンベヤ16上の隣接ポケット24の後側板材38がコンベヤ23と略整列されることは理解される。次に割込み停止部32はラム33により引抜かれるので(図4(7)参照)、積層されたプレート1および2は前方へと駆動され、其処でそれらは平衡喪失してポケット24内に入る(図4(8)参照)。その時点において第3の積層体3がコンベヤ23上へと平衡喪失を開始すると共に、これらのプレートは次にプレート1および2の頂部上へとポケット24内へと直接的に下方へ送給され(図4(9)および図(10)参照)、その時点にてそれらは更なる積層体4により追随されつつある。但し、その時点においてラム33は割込み停止部32をその作用位置へと上昇させることから、それはプレート4を割込み箇所にて保持する。故に、積層体1、2および3からプレート群40が形成されており、該プレート群はコンベヤ16に沿い進行する(図4(12)参照)。上記プロセスは次に積層体4、5および6に対して反復され(図4(13)から図4(16)参照)、且つ、停止部32はその作用位置へと押し込まれて小寸積層体7を捕捉する。
【0020】
コンベヤ16は間欠的に駆動されることから、各板材38はプレート群が形成されている間は待機するが、実際にはこの一時停止は非常に短時間であることを銘記されたい。
【0021】
上述された如く、上記第3コンベヤに割込み器を備えると、最初の4枚のプレートから成る積層体は、第2の小寸積層体を第1の積層体上へと穏やかに平衡喪失させるだけで形成され得ることは理解される。更に、割込みコンベヤ23が移行コンベヤ22とポケット付きコンベヤ16との間における間隙を実質的に橋絡するということは、装置10全体の製造速度を低下させずに各プレートが更に穏やかに且つ更に低速で供与され得ることを意味する。
【0022】
上記装置は、異なる高さのプレートを取り扱うことが要求されることもある。この目的の為に、上記停止部の位置は長手方向に調節され得ると共に、各コンベヤの相対位置も調節され得る。
【0023】
此処まで、押さえ付けローラ41に対して言及は為されていない、と言うのも、この要素は本質的に選択的だからである。押さえ付けローラ41は、枢動アーム42上に取付けられると共に平衡化されることから、一切のプレートが存在しなければそれはコンベヤ23上に着座する。任意の単一もしくは複数のプレート21がコンベヤ23に沿い進行するとき、ローラ/アーム組合せ物41、42の重量は最上のプレートの表面により担持されて該単一もしくは複数のプレートがコンベヤ23に対して押圧されることから、該プレートはコンベヤ23の速度にて移動する。これにより、停止部32から解放されたプレートが滑走し、プレートが、特に短寸のプレートがコンベヤにより適切なポケット24内へと押し込まれるのではなくコンベヤ23の端部から落下し得るという一切の傾向が克服される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】電池プレート群を形成する装置の平面図である。
【図2】図1に対する装置の側面図である。
【図3】図1および図2の装置における3本のコンベヤの相互関係を示す拡大図である。
【図4(1)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(2)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(3)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(4)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(5)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(6)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(7)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(8)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(9)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(10)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(11)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(12)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(13)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(14)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(15)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【図4(16)】図3の各コンベヤの動作を示す一連の図である。
【符号の説明】
【0025】
11 投入ステーション
12 被包器
13 投入コンベア
15 主コンベヤ
16 ポケット付きコンベヤ
22 移行コンベア
23 割込みコンベヤ
32 停止部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)離間されたプレートまたはプレート積層体を当該第1コンベヤの一端部に向けて搬送するための搬送表面を有する第1コンベヤと、
(b)前記一端部から離間された第2コンベヤであって前記プレートまたはプレート積層体を受容してプレート群を画成するポケットを画成する第2コンベヤとを有し、
当該装置は、
前記第1コンベヤの前記一端部と前記第2コンベヤとの間の間隙を実質的に橋絡する第3コンベヤと、
前記間隙の近傍における未積載ポケットの存在を待機するために割込み箇所にて前記第3コンベヤ上で前記プレートまたはプレート積層体を一時的に保持する割込みデバイスとを更に有する、
電池プレート群を形成するための装置。
【請求項2】
前記割込み箇所は前記第1コンベヤの前記搬送表面のレベルの下方に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1コンベヤを第1速度にて駆動する第1動力源と、より低い第二速度にて前記第2コンベヤを駆動する第2動力源とを更に有する、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
各動力源はスプロケットを有すると共に、該スプロケットは共通シャフト上に取付けられ、
前記第1動力源のスプロケットは前記第2動力源のスプロケットより大きな直径を有することでコンベヤ速度の差を提供する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第3コンベヤは、前記プレートまたはプレート積層体が前記一端部にて平衡喪失により移行する様に、前記第1コンベヤに対して所定角度にて延在する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第3コンベヤの前記角度は、ポケットが前記間隙の近傍に在るときの該ポケットの配向と略々等しい、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記割込みデバイスは、前記第3コンベヤに沿う前記プレートまたはプレート積層体の進行経路に対して挿入され且つ引抜かれる一個以上の停止部を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記停止部は前記第3コンベヤを貫通して挿入され且つ引抜かれる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記割込みデバイスの動作および/または前記各コンベヤの速度を制御する制御器を更に有する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記制御器は、特定のプレート寸法が処理されるべきときに当該装置の自動再設定を許容するために任意の特定のプレート寸法に対する制御設定内容を保持するメモリを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第3コンベヤに対して作用する押さえ付けデバイスを更に有する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項1】
(a)離間されたプレートまたはプレート積層体を当該第1コンベヤの一端部に向けて搬送するための搬送表面を有する第1コンベヤと、
(b)前記一端部から離間された第2コンベヤであって前記プレートまたはプレート積層体を受容してプレート群を画成するポケットを画成する第2コンベヤとを有し、
当該装置は、
前記第1コンベヤの前記一端部と前記第2コンベヤとの間の間隙を実質的に橋絡する第3コンベヤと、
前記間隙の近傍における未積載ポケットの存在を待機するために割込み箇所にて前記第3コンベヤ上で前記プレートまたはプレート積層体を一時的に保持する割込みデバイスとを更に有する、
電池プレート群を形成するための装置。
【請求項2】
前記割込み箇所は前記第1コンベヤの前記搬送表面のレベルの下方に位置する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1コンベヤを第1速度にて駆動する第1動力源と、より低い第二速度にて前記第2コンベヤを駆動する第2動力源とを更に有する、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
各動力源はスプロケットを有すると共に、該スプロケットは共通シャフト上に取付けられ、
前記第1動力源のスプロケットは前記第2動力源のスプロケットより大きな直径を有することでコンベヤ速度の差を提供する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第3コンベヤは、前記プレートまたはプレート積層体が前記一端部にて平衡喪失により移行する様に、前記第1コンベヤに対して所定角度にて延在する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第3コンベヤの前記角度は、ポケットが前記間隙の近傍に在るときの該ポケットの配向と略々等しい、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記割込みデバイスは、前記第3コンベヤに沿う前記プレートまたはプレート積層体の進行経路に対して挿入され且つ引抜かれる一個以上の停止部を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記停止部は前記第3コンベヤを貫通して挿入され且つ引抜かれる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記割込みデバイスの動作および/または前記各コンベヤの速度を制御する制御器を更に有する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記制御器は、特定のプレート寸法が処理されるべきときに当該装置の自動再設定を許容するために任意の特定のプレート寸法に対する制御設定内容を保持するメモリを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第3コンベヤに対して作用する押さえ付けデバイスを更に有する、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4(1)】
【図4(2)】
【図4(3)】
【図4(4)】
【図4(5)】
【図4(6)】
【図4(7)】
【図4(8)】
【図4(9)】
【図4(10)】
【図4(11)】
【図4(12)】
【図4(13)】
【図4(14)】
【図4(15)】
【図4(16)】
【図2】
【図3】
【図4(1)】
【図4(2)】
【図4(3)】
【図4(4)】
【図4(5)】
【図4(6)】
【図4(7)】
【図4(8)】
【図4(9)】
【図4(10)】
【図4(11)】
【図4(12)】
【図4(13)】
【図4(14)】
【図4(15)】
【図4(16)】
【公開番号】特開2006−315866(P2006−315866A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−134308(P2006−134308)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(500030404)ティービーエス エンジニアリング リミティド (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(500030404)ティービーエス エンジニアリング リミティド (5)
【Fターム(参考)】
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