説明

電池ホルダ、電池収納ケース、電池パック、蓄電システム、電子機器、電動車両および電力システム

【課題】電池ホルダに形成されるリブ等よって、外部からの衝撃を吸収する。
【解決手段】電池ホルダは、例えば、電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の電池セル収納部の周面と他の電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および変形部が弾性変形するための空間部が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器、電動車両、電動工具などに適用可能な電池パックの電池ホルダ、電池収納ケース、電池パック、電池パックを適用した蓄電システム、電子機器、電動車両および電力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオンのドープ・脱ドープを利用したリチウムイオン二次電池が使用されている。リチウムイオン二次電池の電池セル(単電池やセルとも称される。)が複数個接続されることで、電池セル群が形成される。電池セル群を構成する電池セルが相互に接続され、電池モジュールが形成される。1または複数の電池モジュールが外装ケースに収納されることで電池パックが形成される。リチウムイオン二次電池の電池パックは、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの電子機器、電動車両、電動工具など幅広く使用されている。
【0003】
電池パックの落下等に起因する衝撃が、電池パックに対して加わることがある。外部からの衝撃が電池パック内の電池セルに伝播すると、電池セルの漏液や変形の原因になる。したがって、電池パックの耐衝撃性を向上させ、外部からの衝撃が電池セルに伝播されないようにすることが望ましい。下記特許文献1には、電池パックの内部に緩衝材を挿入し、緩衝材によって電池パックに加わる衝撃を吸収させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−045691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、緩衝材を使用するため製造コストの面で不利であり、電池パックの製造工程数が増加する問題があった。緩衝材を使用しない場合には、例えば、衝撃を減衰させるリブを設けることが考えられる。しかしながら、従来は、リブが直接、電池セルと接触していた。このため、外部からの衝撃がリブを介して直接、電池セルに伝播してしまう問題があった。
【0006】
したがって、本開示の目的の一つは、緩衝材を使用することなく、耐衝撃性に優れる電池ホルダ、電池収納ケース、電池パックを提供することにあり、電池パックが適用される蓄電システム、電子機器、電動車両および電力システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本開示は、例えば、電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、
一の電池セル収納部の周面と他の電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダである。
【0008】
本開示は、例えば、電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の電池セル収納部の周面と他の電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダと、
電池ホルダが収納され、変形部と当接する突起が内面に形成されるケースと
を有する電池収納ケースである。
【0009】
本開示は、例えば、電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成される電池ホルダと、
電池ホルダが収納されるケースと、
を有し、
電池セル収納部の一端に開口を有する端面がそれぞれ形成され、
ケースに、ケースの所定の側面板と略平行とされる壁部が植立され、
壁部における、開口の位置と対応する位置に、切欠が形成される電池収納ケースである。
【0010】
本開示は、例えば、複数の電池セルと、
複数の電池セルのそれぞれを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の電池セル収納部の周面と他の電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダと、
電池ホルダが収納され、変形部と当接する突起が内面に形成される電池収納ケースと
を有する電池パックである。
この電池パックが、再生可能なエネルギーから発電を行う発電装置によって充電される蓄電システムでもよい。
この電池パックに接続される電子機器に電力を供給する蓄電システムでもよい。
この電池パックから電力の供給を受ける電子機器でもよい。
この電池パックから電力の供給を受けて車両の駆動力に変換する変換装置と、電池パックに関する情報に基づいて、車両制御に関する情報処理を行う制御装置とを有する電動車両でもよい。
他の機器とネットワークを介して信号を送受信する電力情報送受信部とを備え、電力情報送受信部が受信した情報に基づき、この電池パックの充放電制御を行う電力システムでもよい。
この電池パックから電力の供給を受け、または、発電装置または電力網から蓄電システムに電力を供給する電力システムでもよい。
【発明の効果】
【0011】
少なくとも一つの実施形態によれば、緩衝材を使用することなく、電池パックの耐衝撃性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態における電池パックの構成例を説明するための分解斜視図である。
【図2】電池ブロックの構成の一例を示す斜視図である。
【図3】電池ホルダの構成の一例を示す斜視図である。
【図4】電池ホルダを端面の側から見た略線図である。
【図5】リブの構成の一例を示す略線図である。
【図6】外装下ケースの構成の一例を示す略線図である。
【図7】リブが突起と当接する状態の一例を説明するための略線図である。
【図8】衝撃が分散される状態の一例を説明するための略線図である。
【図9】リブが変形する状態の一例を説明するための略線図である。
【図10】電池ホルダの側面部に形成されるリブの一例を説明するための略線図である。
【図11】第2の実施形態における電池パックの構成例を説明するための分解斜視図である。
【図12】第2の実施形態における外装下ケースの構成の一例を示す斜視図である。
【図13】第2の実施形態における外装下ケースを、上面から見たときの構成の一例を示す略線図である。
【図14】切断線の位置を説明するための略線図である。
【図15】切断線A−A´で切断したときの断面の一例を示す略線図である。
【図16】切断線B−B´で切断したときの断面の一例を示す略線図である。
【図17】切断線C−C´で切断したときの断面の一例を示す略線図である。
【図18】第3の実施形態における電池パックの構成例を説明するための分解斜視図である。
【図19】リブの変形例を示す略線図である。
【図20】リブの他の変形例を示す略線図である。
【図21】電源パックの応用例を説明するためのブロック図である。
【図22】電源パックの他の応用例を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
<1.第1の実施形態>
<2.第2の実施形態>
<3.第3の実施形態>
<4.変形例>
<5.応用例>
なお、本開示は、以下に説明する実施の形態等に限定されないものとする。以下の説明において、説明の便宜を考慮して前後左右、上下等の方向を示すが、本開示の内容は当該方向に限定されるものではない。
【0014】
<1.第1の実施形態>
「電池パックの構成」
始めに電池パックの構成の概略について説明する。電池パックの構成の概略は、以下の通りである。電池パックは、複数の電池セルからなる電池セル群を有する。電池セル群の個々の電池セルが電池ホルダに挿入される。各電池セルの正極端子部または負極端子部に対して金属板の端子接触部が接合され、金属板により各電池セルが電気的に接続される。各電池セルが電気的に接続されることで、電池ブロックが形成される。1または複数の電池ブロックと基板とが接続されて電気回路が形成される。そして、電池ブロックおよび基板等が外装ケースに収納され、電池パックが形成される。
【0015】
電池パックは、例えば、電動工具に使用される。もちろん、電池パックは、パーソナルコンピュータ等の各種の電子機器、掃除機や冷蔵庫などの家庭用の電気機器、電動車両、バックアップ用や緊急時用の電源装置などに対して使用できる。このように、電池パックは幅広い用途に使用される。電池パックの構成、例えば、電池セルの個数や接続態様、外装ケースの形状は、例示した電池パックの用途に応じて適宜、変更することができる。以下、本開示において例示する電池パックの詳細について説明する。
【0016】
図1は、第1の実施形態における電池パックの構成例を説明するための分解斜視図である。電池パック1は、例えば、樹脂からなる外装上ケース10aおよび外装下ケース10bを有する。外装上ケース10aは、略矩形状の上面板11aを有する。上面板11aの周囲からは、側面板11b、側面板11c、側面板11dおよび側面板11eが下方に向かって立設されている。側面板11b、側面板11c、側面板11dおよび側面板11eはやや浅く形成されている。外装上ケース10aおよび外装下ケース10bに収納される電池セルの放熱性を良好とするために、例えば、外装上ケース10aに放熱用の孔部12が形成されている。
【0017】
外装下ケース10bは、略矩形状の底面板13aを有する。底面板13aの周囲から、側面板13b、側面板13c、側面板13dおよび側面板13eが上方に向かって立設されている。側面板13b、側面板13c、側面板13dおよび側面板13eはやや深く形成されている。底面板13aの内面には、後述する電池セルの長手方向に整列するようにして、突起14が複数、形成されている。
【0018】
外装上ケース10aおよび外装下ケース10bには、図示しないネジ締め用の孔部が形成されている。外装下ケース10bの孔部に対して、ネジ15a、ネジ15b、ネジ15cおよびネジ15dが挿入されて回転される。ネジ15a、ネジ15b、ネジ15cおよびネジ15dは外装下ケース10bの孔部を貫通して、外装上ケース10aの孔部に達する。さらに、それぞれのネジが回転されることでネジ締めがなされ、外装上ケース10aと外装下ケース10bとが固定される。
【0019】
外装上ケース10aおよび外装下ケース10bには、複数の電池セル16から構成される電池セル群17などが収納される。電池セル16は、例えば、円筒形状のリチウムイオン二次電池である。電池セル16は、リチウムイオンポリマー二次電池などの他の二次電池でもよい。さらに、電池セル16の形状は円筒形状に限られることはなく、角型形状など他の形状でもよい。電池セル16の一端には正極端子部が形成され、電池セル16の他端には負極端子部が形成されている。
【0020】
複数の電池セル16は、1または複数の列をなすように配置される。図1に示す例では、8本の電池セル16a、電池セル16b、電池セル16c・・・電池セル16h(電池セルを区別する必要がないときは、電池セル16と称する)が4本ずつ、2列をなすように配置される。図1では、図示を簡単にするために、電池セル16aおよび電池セル16bにのみ符号を付している。
【0021】
電池セル群17の端部には、電池セル16aと電池セル16bとが積層して配置されている。電池セル16aおよび電池セル16bに隣接して、電池セル16cと電池セル16dとが積層して配置されている。電池セル16cおよび電池セル16dに隣接して、電池セル16eと電池セル16fとが積層して配置されている。電池セル16eおよび電池セル16fに隣接して、電池セル16gと電池セル16hとが積層して配置されている。
【0022】
上下方向に隣接する電池セルは、正極端子部および負極端子部が同一方向に揃うにようにそれぞれ配置される。例えば、電池セル16aの正極端子部と電池セル16bの正極端子部とが同一方向に揃うように配置される。左右方向に隣接する電池セルは、正極端子部および負極端子部が異なる方向を向くように配置される。例えば、電池セル16aの正極端子部と電池セル16cの正極端子部とが異なる方向を向くように配置される。なお、電池セルの配置態様は一例であり、例示した配置態様に限られない。例えば、全ての電池セルの正極端子部が同一方向に揃うように、電池セルが配置されてもよい。
【0023】
電池セル群17が電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bによって固定される。電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bは、例えば、互いに略同一形状とされる。電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bは、互いに異なる形状とされてもよい。
【0024】
電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bには、電池セル収納部がそれぞれ形成されている。電池ホルダ18aには、例えば、電池セル収納部19a、電池セル収納部19b、電池セル収納部19c・・・電池セル収納部19hが形成されている。電池ホルダ18bには、例えば、電池セル収納部19i、電池セル収納部19j、電池セル収納部19k・・・電池セル収納部19pが形成されている。なお、図1では、図示を簡単にするために、電池セル収納部19a、電池セル収納部19b、電池セル収納部19i、電池セル収納部19jにのみ符号を付している。個々の電池セル収納部を区別する必要がないときは、電池セル収納部19と称する。
【0025】
電池セル収納部19は、例えば、中空の円筒形状である。電池セル収納部19の一端側は開放されており、電池セル収納部19に対して一個の電池セル16が挿入可能とされている。電池セル収納部19の他端には、例えば、略円形の端面が形成されている。電池セル収納部19の開放端から挿入された電池セル16は、端面によって規制され位置決めされる。各端面には、例えば、略円形状の開口が形成されている。端面に形成された開口から電池セル16の正極端子部または負極端子部が露出する。各電池セル収納部19は、所定の間隔をもって形成されている。これにより、各電池セル収納部19に挿入される電池セル16間を絶縁することができる。
【0026】
電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bの材料としては、例えば、プラスチックなどの絶縁材料が挙げられる。電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bの材料は、金属粉または炭素を含有し、熱伝導性が高い熱伝導性材料でもよい、このような材料を使用することにより、電池セル16からの発熱を効率よく外部に放熱できる。電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bの材料は、ガラス繊維または炭素繊維を含有し、機械的強度に優れる強化プラスチックでもよい。このような材料を使用することにより、外部からの衝撃に対する電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bの機械的な強度を高めることができる。
【0027】
電池ホルダ18aには、例えば、2個の孔部25aおよび孔部25bが形成されている。電池ホルダ18bには、2個の孔部25cおよび孔部25dが形成されている。孔部25aおよび孔部25cにネジ20aが挿入回転される。孔部25bおよび孔部25dにネジ20bが挿入回転される。電池ホルダ18aと電池ホルダ18bとが、例えば、ネジを使用して締結固定される。
【0028】
電池ホルダを使用することで電池セル間を確実に絶縁できる。このため、貼り付け位置のずれが生じやすい絶縁テープ等を使用する従来の構造に比べて、高い安全性を得ることができる。さらに、電池ホルダの電池セル収納部に電池セルが安定して固定されるため、外部からの衝撃によって電池セルの位置がずれてしまうことを防止できる。
【0029】
電池セル16の、例えば、正極端子部に防水用のゴムリングが取り付けられてもよい。電池パック1では、電池セル16a、電池セル16b・・電池セル16hの正極端子部に、ゴムリング21a、ゴムリング21b、ゴムリング21c・・ゴムリング21h(以下、区別する必要がない場合は、ゴムリング21と称する)がそれぞれ取り付けられる。図1では、図示を簡単にするために、ゴムリング21aにのみ符号を付している。
【0030】
ゴムリング21は、例えば、中空部を有する円盤形状のものである。ゴムリング21の中空部は、電池セル16の正極端子部が露出するために形成される。例えば、電池セル16aが電池セル収納部19aに挿入されると、ゴムリング21aは、電池セル16aの電池缶と電池セル収納部19aの端面とによって押し潰されて変形する。ゴムリング21aが変形することで、電池セル16aの正極端子部付近の間隙が封止される。このため、電池セル16aの防水性が向上する。
【0031】
各電池セル収納部19の開口から露出する正極端子部または負極端子部と、各金属板に形成された端子接触部とが接合される。例えば、抵抗溶接またはレーザ光加熱による溶接により接合される。金属板23aは、例えば、略矩形であり、上下方向に2個の端子接触部が形成されている。端子接触部は、例えば、金属板23aを絞り加工することで形成される。
【0032】
電池セル収納部19aの端部の開口からは、電池セル16aの正極端子部が露出する。電池セル収納部19bの端部の開口からは、電池セル16bの正極端子部が露出する。よって、金属板23aの上側の端子接触部が電池セル16aの正極端子部と接合される。金属板23aの下側の端子接触部が電池セル16bの正極端子部と接合される。
【0033】
金属板23bは、例えば、略矩形であり、コーナー付近に4個の端子接触部が形成されている。端子接触部は、例えば、金属板23bを絞り加工することで形成される。電池セル収納部19cの端部の開口からは、電池セル16cの負極端子部が露出する。電池セル収納部19dの端部の開口からは、電池セル16dの負極端子部が露出する。電池セル収納部19eの端部の開口からは、電池セル16eの正極端子部が露出する。電池セル収納部19fの端部の開口からは、電池セル16fの正極端子部が露出する。
【0034】
金属板23bの(図面に向かって)右上のコーナー付近に形成される端子接触部が、電池セル16cの負極端子部に接合される。その下の端子接触部が、電池セル16dの負極端子部に接合される。金属板23bの左上のコーナー付近に形成される端子接触部が、電池セル16eの正極端子部に接合される。その下の端子接触部が、電池セル16fの正極端子部に接合される。
【0035】
金属板23cは、例えば、略矩形であり、上下方向に2個の端子接触部が形成されている。端子接触部は、例えば、金属板23cを絞り加工することで形成される。電池セル収納部19gの端部の開口からは、電池セル16gの負極端子部が露出する。電池セル収納部19hの端部の開口からは、電池セル16hの負極端子部が露出する。よって、金属板23cの上側の端子接触部が電池セル16gの負極端子部に接合される。金属板23cの下側の端子接触部が電池セル16hの負極端子部に接合される。
【0036】
金属板23dは、例えば、略矩形であり、コーナー付近に4個の端子接触部が形成されている。金属板23dの略中央には、ネジ20aが貫通する貫通孔26aが形成されている。端子接触部は、例えば、金属板23dを絞り加工することで形成される。電池セル収納部19iの端部の開口からは、電池セル16aの負極端子部が露出する。電池セル収納部19jの端部の開口からは、電池セル16bの負極端子部が露出する。電池セル収納部19kの端部の開口からは、電池セル16cの正極端子部が露出する。電池セル収納部19lの端部の開口からは、電池セル16dの正極端子部が露出する。
【0037】
金属板23dの右上のコーナー付近に形成される端子接触部が、電池セル16aの負極端子部に接合される。その下の端子接触部が、電池セル16bの負極端子部に接合される。金属板23dの左上のコーナー付近に形成される端子接触部が、電池セル16cの正極端子部に接合される。その下の端子接触部が、電池セル16dの正極端子部に接合される。
【0038】
金属板23eは、例えば、略矩形であり、コーナー付近に4個の端子接触部が形成されている。金属板23eの略中央には、ネジ20bが貫通する貫通孔26bが形成されている。端子接触部は、例えば、金属板23eを絞り加工することで形成される。電池セル収納部19mの端部の開口からは、電池セル16eの負極端子部が露出する。電池セル収納部19nの端部の開口からは、電池セル16fの負極端子部が露出する。電池セル収納部19oの端部の開口からは、電池セル16gの正極端子部が露出する。電池セル収納部19pの端部の開口からは、電池セル16hの正極端子部が露出する。
【0039】
金属板23eの右上のコーナー付近に形成される端子接触部が、電池セル16eの負極端子部に接合される。その下の端子接触部が、電池セル16fの負極端子部に接合される。金属板23dの左上のコーナー付近に形成される端子接触部が、電池セル16gの正極端子部に接合される。その下の端子接触部が、電池セル16hの正極端子部に接合される。
【0040】
金属板23a、金属板23b・・金属板23e(以下、区別する必要がないときは、金属板23と称する)は、銅合金またはそれに類する材料によって構成されることが好ましい。これにより、低抵抗で配電することが可能となる。金属板23は、例えば、ニッケルまたはニッケル合金で構成される。これにより、金属板23に形成される端子接触部と、正極端子部または負極端子部との溶接性が良好になる。金属板23の表面が錫またはニッケルでメッキされていてもよい。これにより、金属板23の表面が酸化して錆びが発生することを防止できる。
【0041】
それぞれの電池セル16が、金属板23によって電気的に接続される。図1に例示する接続によって、2個の電池セル16が並列に接続され、並列に接続された2個の電池セル16が4個、直列に接続されることになる。フレキシブル基板24には、所定の配線パターンが形成されている。フレキシブル基板24の配線パターンの所定箇所に金属板23a等がそれぞれ接続される。例えば、フレキシブル基板24の所定箇所に対して、金属板23の所定箇所がそれぞれはんだ付けされる。
【0042】
図2は、電池ブロックの外観の一例を示す。電池セル群17が電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bに挿入され、電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bが係合されている。このようにして、1つの電池ブロックが形成される。図2に示すように、電池ブロックを構成する電池セル16の中央部付近が露出する。これにより、電池セル16の放熱性を良好とすることができる。なお、複数の電池ブロックが電気的に接続され、複数の電池ブロックが外装上ケース10aおよび外装下ケース10bに収納されるようにしてもよい。
【0043】
図2に示す電池ブロックが外装下ケース10bに載置される。外装下ケース10bの深さは、例えば、電池ブロックの高さよりやや短く設定される。このため、外装下ケース10bに電池ブロックが載置された状態では、電池ブロックの上部付近が露出する。電池ブロックが外装下ケース10bに収納された後に外装上ケース10aが被せられ、外装上ケース10aおよび外装下ケース10bが固定される。
【0044】
「電池ホルダ」
次に、電池ホルダについて説明する。電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bは、略同一形状とされる。以下、電池ホルダ18aについて説明する。
【0045】
図3Aは、電池ホルダ18aの斜視図である。電池ホルダ18aは、上面部30a、底面部30b、側面部30cおよび側面部30dが連続的に形成されている。電池ホルダ18aには、所定の間隔をもって、例えば8個の電池セル収納部19(電池セル収納部19a〜電池セル収納部19h)が形成されている。電池セル収納部19は、例えば、円筒形状とされ、各電池セル収納部19に対して電池セル16を挿入できる。電池セル収納部19の内面に、曲面形状とされ抜き勾配が0度とされる局所的な箇所を設けてもよい。これにより、クリアランスを少なくして、電池セル16を電池セル収納部19に挿入できる。
【0046】
電池セル収納部19の一端側は、電池セル16を挿入できるように開放されている。電池セル収納部19の他端側には、略円形の端面が形成されている。電池セル収納部19aの他端側には、端面31aが形成されている。電池セル収納部19bの他端側には、端面31bが形成されている。電池セル収納部19cの他端側には、端面31cが形成されている。電池セル収納部19dの他端側には、端面31dが形成されている。電池セル収納部19eの他端側には、端面31eが形成されている。電池セル収納部19fの他端側には、端面31fが形成されている。電池セル収納部19gの他端側には、端面31gが形成されている。電池セル収納部19hの他端側には、端面31hが形成されている。各端面によって同一平面が形成される。なお、それぞれの端面を区別する必要がないときは、適宜、端面31と称する。
【0047】
端面31aには、例えば、略円形の開口32aが形成されている。端面31bには、例えば、略円形の開口32bが形成されている。同様に、端面31cには略円形の開口32cが形成され、端面31dには略円形の開口32dが形成され、端面31eには略円形の開口32eが形成され、端面31fには略円形の開口32fが形成され、端面31gには略円形の開口32gが形成され、端面31hには略円形の開口32hが形成されている。なお、個々の開口を区別する必要がないときは、開口32と称する。図2では、図示を簡単にするために、開口32aおよび開口32bのみに符号を付している。
【0048】
開口32から電池セル16の正極端子部または負極端子部が露出する。例えば、開口32aからは、電池セル16aの正極端子部が露出する。露出した正極端子部または負極端子部が、金属板23の端子接触部と接合される。なお、正極端子部が露出する開口32の径と、負極端子部が露出する開口32の径を異なるようにしてもよい。端面31には、金属板23を位置決めするための凹部が形成されてもよい。例えば、端面31aおよび端面31bには、金属板23aの形状に対応して凹部27aが形成される。端面31c、端面31d、端面31eおよび端面31fには、金属板23bの形状に対応して凹部27bが形成される。端面31gおよび端面31hには、金属板23cの形状に対応して凹部27cが形成される。
【0049】
電池セル収納部19は、例えば、曲面状の周面を有する。電池セル収納部19aの周面の一部と、電池セル収納部19cの周面と、電池セル収納部19eの周面と、電池セル収納部19gの周面の一部とによって上面部30aが構成される。電池セル収納部19bの周面の一部と、電池セル収納部19dの周面と、電池セル収納部19fの周面と、電池セル収納部19hの周面の一部とによって底面部30bが構成される。電池セル収納部19aの周面の一部と、電池セル収納部19bの周面の一部とによって側面部30cが構成される。電池セル収納部19gの周面の一部と、電池セル収納部19hの周面の一部とによって側面部30dが構成される。
【0050】
電池ホルダ18aには、ネジを挿入回転するための孔部25aおよび孔部25bが形成されている。側面部30cにリブ33が形成されている。側面部30dにリブ34が形成されている。
【0051】
図3Bは、上下方向を反転させた電池ホルダ18aの斜視図である。底面部30bに、外部からの衝撃を吸収するリブが複数、形成されている。底面部30bに、例えば、3個のリブ40、リブ41およびリブ42が形成されている。各リブは、一の電池セル収納部の周面と、他の電池セル収納部の周面との間に形成される。
【0052】
リブ40は、電池セル収納部19bの周面と電池セル収納部19dの周面との間の領域に形成される。リブ41は、電池セル収納部19dの周面と電池セル収納部19fの周面との間の領域に形成される。リブ42は、電池セル収納部19fの周面と電池セル収納部19hの周面との間の領域に形成される。
【0053】
リブ40は、電池セル収納部19bの長手方向と略平行に形成される突条部40aを含む。さらに、リブ40は、電池セル収納部19dの長手方向と略平行に形成される突条部40bを含む。突条部40aは、電池セル収納部19bの周面の一部から突出する。突条部40bは、電池セル収納部19dの周面の一部から突出する。
【0054】
突条部40aおよび突条部40bは、互いの端面が対向するように湾曲される。湾曲されることで、突条部40aおよび突条部40bに傾斜部(傾斜面)がそれぞれ形成される。突条部40aの端面と突条部40bの端面とによって対向間隙が形成される。突条部40aおよび突条部40bの内側には、対向間隙と連通する空洞が形成される。突条部40aおよび突条部40bは、外部からの衝撃が伝播されることに応じて、例えば、対向間隙および空洞内を弾性変形する。
【0055】
リブ41は、電池セル収納部19dの周面の一部から突出する突条部41aを含む。さらに、リブ41は、電池セル収納部19fの周面の一部から突出する突条部41bを含む。突条部41aおよび突条部41bは、互いの端面が対向するように湾曲される。湾曲されることで、突条部41aおよび突条部41bに傾斜部(傾斜面)がそれぞれ形成される。突条部41aの端面と突条部41bの端面とによって対向間隙が形成される。突条部41aおよび突条部41bの内側には、対向間隙と連通する空洞が形成される。突条部41aおよび突条部41bは、外部からの衝撃が伝播されることに応じて、例えば、対向間隙および空洞内を弾性変形する。
【0056】
リブ42は、電池セル収納部19fの周面の一部から突出する突条部42aを含む。さらに、リブ42は、電池セル収納部19hの周面の一部から突出する突条部42bを含む。突条部42aおよび突条部42bは、互いの端面が対向するように湾曲される。湾曲されることで、突条部42aおよび突条部42bに傾斜部(傾斜面)がそれぞれ形成される。突条部42aの端面と突条部42bの端面とによって対向間隙が形成される。突条部42aおよび突条部42bの内側には、対向間隙と連通する空洞が形成される。突条部42aおよび突条部42bは、外部からの衝撃が伝播されることに応じて、例えば、対向間隙および空洞内を弾性変形する。
【0057】
図4は、電池ホルダ18aを端面31側から見た図である。底面部30bにおける電池セル収納部の周面の間に、リブ40、リブ41、リブ42が形成されている。リブ40は、例えば、突条部40aと突条部40bとから構成される。リブ41は、例えば、突条部41aと突条部41bとから構成される。リブ42は、例えば、突条部42aと突条部42bとから構成される。なお、各突条部の高さは、各突条部が底面部30bより下方に突出する高さに設定される。
【0058】
各端面の境界付近の領域が境界面とされる。例えば、互いに隣接する端面31aおよび端面31cの境界付近が境界面36aとされる。互いに隣接する端面31bおよび端面31dの境界付近が境界面36bとされる。互いに隣接する端面31cおよび端面31eの間が境界面36cとされる。互いに隣接する端面31dおよび端面31fの境界付近が境界面36dとされる。互いに隣接する端面31eおよび端面31gの境界付近が境界面36eとされる。互いに隣接する端面31fおよび端面31hの間が境界面36fとされる。なお、図4では図示を簡単にするために、境界面36aおよび境界面36bにのみ符号を付している。
【0059】
図5は、リブ40の近傍を拡大して示した図である。リブ40は、例えば、突条部40aと突条部40bから構成される。突条部40aおよび突条部40bは、互いの端面が対向するようにして、湾曲される。湾曲されることで、突条部40aの外側の周面に傾斜部50aが形成され、突条部40bの外側の周面に傾斜部50bが形成される。突条部40aの端面と突条部40bの端面とによって、対向間隙50cが形成される。突条部40aおよび突条部40bの内側には、対向間隙50cと連通する空洞部50dが形成される。突条部40aおよび突条部40bは、伝播される衝撃の方向に応じて、対向間隙50cおよび空洞部50d内を弾性変形する。
【0060】
図示は省略しているが、リブ41は、リブ40と略同様の形状とされる。突条部41aおよび突条部41bは、互いの端面が対向するようにして、湾曲される。リブ41における突条部41aの外側の周面に傾斜部51aが形成される。突条部41bの外側の周面に傾斜部51bが形成される。突条部41aの端面と突条部41bの端面とにより、対向間隙51cが形成される。突条部41aおよび突条部41bの内側には、対向間隙51cと連通する空洞部51dが形成される。突条部41aおよび突条部41bは、伝播される衝撃の方向に応じて、対向間隙51cおよび空洞部51d内を弾性変形する。
【0061】
図示は省略しているが、リブ42は、リブ40と略同様の形状とされる。突条部42aおよび突条部42bは、互いの端面が対向するようにして、湾曲される。リブ42における突条部42aの外側の周面に傾斜部52aが形成される。突条部42bの外側の周面に傾斜部52bが形成される。突条部42aの端面と突条部42bの端面とにより、対向間隙52cが形成される。突条部42aおよび突条部42bの内側には、対向間隙52cと連通する空洞部52dが形成される。突条部42aおよび突条部42bは、伝播される衝撃の方向に応じて、対向間隙52cおよび空洞部52d内を弾性変形する。
【0062】
電池ホルダ18bに形成されるリブは、例えば、リブ40等と略同様の形状とされる。すなわち、電池ホルダ18bの底面部における、隣接する電池セル収納部の周面の間に、リブ40と略同一形状のリブが形成される。例えば、電池ホルダ18bの底面部には、3個のリブが形成される。それぞれのリブは、略平行する2本の突条部から構成される。隣接する突条部の端面によって対向間隙が形成され、突条部の内側には、対向間隙と連通する空洞部が形成される。
【0063】
「外装下ケースの構成」
図6Aは、外装下ケース10bの斜視図である。外装下ケース10bは、底面板13aを有し、底面板13aの周囲から、側面板13b、側面板13c、側面板13dおよび側面板13eが立設している。外装下ケース10bに電池ブロックを収納すると、例えば、側面板13c寄りに電池ホルダ18aが配される。外装下ケース10bの、例えば、側面板13e寄りに電池ホルダ18bが配される。
【0064】
底面板13aの内面には、突起14が形成されている。複数の突起14が一列に整列するようにして形成されることで、突起部14aが構成される。複数の突起14が一列に整列するようにして形成されることで、突起部14bが構成される。突起部14aおよび突起部14bは、互いに略平行となるように形成される。
【0065】
突起部14aは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18aの突条部40aが配される位置の近傍の箇所に形成される。この箇所に突起部14aが形成されることで、突起部14aの個々の突起と突条部40aとが当接する。突起部14bは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18aの突条部40bが配される位置の近傍の箇所に形成される。この箇所に突起部14bが形成されることで、突起部14bの個々の突起と突条部40bとが当接する。
【0066】
複数の突起14が一列に整列するようにして形成されることで、突起部14cが構成される。複数の突起14が一列に整列するようにして形成されることで、突起部14dが構成される。突起部14cおよび突起部14dは、互いに略平行となるように形成される。
【0067】
突起部14cは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18aの突条部41aが配される位置の近傍の箇所に形成される。この箇所に突起部14cが形成されることで、突起部14cの個々の突起と突条部41aとが当接する。突起部14dは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18aの突条部41bが配される位置の近傍の箇所に形成される。この箇所に突起部14dが形成されることで、突起部14dの個々の突起と突条部41bとが当接する。
【0068】
複数の突起14が一列に整列するようにして形成されることで、突起部14eが構成される。複数の突起14が一列に整列するようにして形成されることで、突起部14fが構成される。突起部14eおよび突起部14fは、互いに略平行となるように形成される。
【0069】
突起部14eは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18aの突条部42aが配される位置の近傍の箇所に形成される。この箇所に突起部14eが形成されることで、突起部14eの個々の突起と突条部42aとが当接する。突起部14fは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18aの突条部42bが配される位置の近傍の箇所に形成される。この箇所に突起部14fが形成されることで、突起部14fの個々の突起と突条部42bとが当接する。
【0070】
突起部14aの延長方向における所定の間隔を隔てた位置に、複数の突起が形成される。複数の突起が、一列に整列するようにして形成されている。この複数の突起によって、突起部14gが構成される。突起部14bの延長方向における所定の間隔を隔てた位置に、複数の突起が形成されている。複数の突起が一列に整列するようにして形成されている。この複数の突起によって、突起部14hが構成される。突起部14gと突起部14hが、互いに略平行となるように形成される。
【0071】
突起部14cの延長方向における所定の間隔を隔てた位置に、複数の突起が形成される。複数の突起が一列に整列するようにして形成される。この複数の突起によって、突起部14iが構成される。突起部14dの延長方向における所定の間隔を隔てた位置に、複数の突起が形成される。複数の突起が一列に整列するようにして形成される。この複数の突によって、突起部14jが構成される。突起部14iと突起部14jが、互いに略平行となるように形成される。
【0072】
突起部14eの延長方向における所定の間隔を隔てた位置に、複数の突起が形成される。複数の突起が一列に整列するようにして形成される。この複数の突起によって、突起部14kが構成される。突起部14fの延長方向における所定の間隔を隔てた位置に、複数の突起が形成される。複数の突起が一列に整列するようにして形成される。この複数の突起によって、突起部14lが構成される。突起部14kと突起部14lが、互いに略平行となるように形成される。
【0073】
突起部14g〜突起部14lは、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際に、電池ホルダ18bのリブが配される位置の近傍の箇所にそれぞれ形成される。これにより、突起部14g〜突起部14lにおける個々の突起と、電池ホルダ18bのリブに形成されたそれぞれの突条部とが当接する。
【0074】
図6Bは、突起14を拡大して示した図である。突起14は、断面が例えば略台形状とされる形状であり、漸次、傾斜する傾斜部(傾斜面)が形成されている。例えば、所定の突起部の突起140aには、傾斜部140bが形成されている。所定の突起部と略平行とされる突起部において、突起140aに隣接する突起141aには、傾斜部141bが形成されている。傾斜部140bと傾斜部141bとが互いに対向する。
【0075】
「リブの作用」
図7は、電池ブロックが外装下ケース10bに収納された際の、リブ40の近傍の断面を示したものである。電池ブロックが外装下ケース10bに収納されると、電池ホルダ18aに形成される突条部40aが突起部14aと当接する。突条部40aが、例えば、突起部14aの突起140aと当接する。突条部40aと突起140aとは、互いの傾斜部である、傾斜部50aと傾斜部140bとが接触するようにして当接する。さらに、突条部40bが突起部14bと当接する。突条部40baが、例えば、突起部14bの突起141aと当接する。突条部40bと突起141aとは、互いの傾斜部である、傾斜部50bと傾斜部141bとが接触するようにして当接する。
【0076】
図示は省略しているが、リブ41における突条部41aの傾斜部51aが、突起部14cを構成する突起の傾斜部と当接する。突条部41bの傾斜部51bが、突起部14dを構成する突起の傾斜部と当接する。リブ42における突条部42aの傾斜部52aが、突起部14eを構成する突起の傾斜部と当接する。突条部42bの傾斜部52bが、突起部14fを構成する突起の傾斜部と当接する。電池ホルダ18bに形成される突条部の傾斜部が、突起部14g等を構成する突起の傾斜部とそれぞれ当接する。
【0077】
外装上ケース10aと外装下ケース10bとが固定され、電池パック1が形成される。例えば、電池パック1の底面板13aに外部からの衝撃が加わる。突起部14aを構成する突起(例えば、突起140a)を介して突条部40aに衝撃が伝播されるとともに、突起部14bを構成する突起(例えば、突起141a)を介して突条部40bに衝撃が伝播する。衝撃が伝播されることに応じて、突条部40aおよび突条部40bは、対向間隙50cおよび空洞部50dを弾性変形する。突条部40aおよび突条部40bが弾性変形することで、外部からの衝撃を減衰させることができる。
【0078】
各突条部が複数の突起により当接して支持されることで、電池ホルダと底面板との間に間隙が生じる。例えば、電池ホルダ18aと底面板13aとの間には、間隙51、間隙52および間隙53が形成される。すなわち、電池ホルダ18aの底面部と外装下ケース10bの底面板13aとが、各突条部の傾斜面および各突起の傾斜面のみにおいて接触する。このため、底面板13aに加わる衝撃が、減衰されることなく電池ホルダ18aに伝播されることを防止できる。
【0079】
例えば、突条部40aおよび突条部40bを底面板13aに直接、接触させた場合でも、底面板13aに加わる衝撃に応じて突条部40aおよび突条部40bは弾性変形する。しかしながら、突条部40aおよび突条部40bのそれぞれの傾斜部と、突起14の傾斜部とを接触させることで、外部から加わる衝撃を効果的に分散することができる。図8に模式的に示すように、底面板13aに矢印で示す下方からの衝撃が加わる。外部からの衝撃は、矢印で示すように、傾斜部同士が接触する箇所において分散され、衝撃を減衰させることができる。以上から、傾斜部を有する突起を底面板に形成し、突条部の傾斜部と突起の傾斜部とが当接されるように構成することが好ましい。
【0080】
さらに、図9に模式的に示すように、対向間隙50cと、対向間隙50cと連通する空洞部50dとを形成することで、外部からの衝撃に応じて突条部40aおよび突条部40bが容易に弾性変形する。図9では底面板13aに加わる下方からの衝撃を矢印で示している。衝撃に応じて、突条部40aおよび突条部40bが弾性変形する方向の一例を他の矢印で示している。対向間隙および空洞部が形成されることで突条部がより弾性変形し易くなり、外部からの衝撃を減衰させることができる。
【0081】
突起部が連続して形成された場合には、突条部と突起部との接触面積が増加して線接触もしくは点接触になる。この場合には、外部からの衝撃が電池ホルダの内部に伝播される局所的応力が大きくなってしまう。このため、突起部は、細部化された複数の突起によって構成されることが好ましい。突起部が細分化された突起により構成されることで、底面板に加わった衝撃が局所的に集中することを防止でき、外部からの衝撃を分散させることができる。そして、電池ホルダに伝播される衝撃を減衰させることができ、電池ホルダに挿入される電池セルを保護できる。
【0082】
リブは、隣接する電池セル収納部の周面の間に形成される。電池セル収納部が、例えば、円筒状である場合には、隣接する電池セル収納部の間の周面にスペースが生じる。このスペースにリブを設けることで、スペースを有効に活用でき、電池ホルダが大型化することを防止できる。さらに、緩衝材を使用する必要がなく、コストを低減できる。電池ホルダの耐衝撃性が向上するため、電池ホルダに挿入される電池セルの保護を図ることができる。さらに、電池ホルダが適用される電池パック全体の耐衝撃性を向上させることができる。
【0083】
なお、各突条部に形成される傾斜部および各突起に形成される傾斜部のそれぞれがインボリュート曲線で形成されてもよい。インボリュート曲線で形成される傾斜部同士を当接させることで、上下方向や左右方向から衝撃が加わった場合でも、同一の接点を保障できる。同一の接点が保障されるため、リブが安定して作用する。
【0084】
なお、電池ホルダの側面部にリブが形成されてもよい。リブ40等と同一の形状とされるリブ、または、リブ40等と異なる形状のリブが電池ホルダの側面部に形成されてもよい。本開示において例示する電池ホルダ18aには、側面部30cにおける、電池セル収納部19aの周面と電池セル収納部19bの周面との間に、リブ33が形成される。側面部30dにおける、電池セル収納部19gの周面と電池セル収納部19hの周面との間に、リブ33と同一の形状とされるリブ34が形成される。
【0085】
図10は、リブ33の近傍を示した図である。リブ33は、電池セル収納部19aの周面と電池セル収納部19bの周面との間を架け渡すようにして形成される橋架部33aを有する。橋架部33aの内面と、電池セル収納部19aの周面および電池セル収納部19bの周面とによって空洞部33bが形成される。
【0086】
電池ブロックが外装下ケース10bに収納されると、電池ホルダ18aの橋架部33aと外装下ケース10bの側面板13dの内面とが接触する、または僅かな間隔をもって対向する。側面板13dに対して加わる衝撃は、橋架部33aに伝達される。橋架部33aは、衝撃が伝播されることに応じて空洞部33bに向かう方向に弾性変形する。橋架部33aが弾性変形することで、側面板13dに対して加わる衝撃を吸収することができる。なお、リブ33やリブ34の形状を、例えば、リブ40と同一の形状としてもよい。側面板13dの内面に突起部が形成されてもよい。
【0087】
<2.第2の実施形態>
「電池パックの構成」
次に第2の実施形態について説明する。図11は、第2の実施形態における電池パック2の構成例を説明するための分解斜視図である。上述した電池パック1と同一の構成については、同一の符号を付し重複した説明を省略する。
【0088】
電池パック2における外装下ケース10bの内側には、所定の側面板に略平行して、リブが植立されている。例えば、側面板13cと略平行とされるリブ61が、底面板13aから植立されている。リブ61は、例えば、薄板状の壁とされ、一端が側面板13bに連結され、他端が側面板13dに連結されている。リブ61には、切欠62が形成されている。切欠62の形状は、例えば、上方に開口が形成された長穴状とされる。リブ61の所定箇所には、位置決め部の一例であるリブ63が形成されている。リブ63は、電池ホルダ18aの位置決めするためのリブである。リブ63によって、リブ61の所定箇所と側面板13cとが一体化される。
【0089】
「外装下ケースの構成」
図12は、外装下ケース10bの構成の一例を示す斜視図である。図12、図13・・図17では、突起14の図示を省略している。外装下ケース10bの内側には、側面板13cと略平行にリブ61が形成されている。リブ61には切欠が形成されている。例えば、4個の切欠(切欠62a、切欠62b、切欠62cおよび切欠62d)が形成されている。
【0090】
リブ61の所定箇所には、電池ホルダ18aを位置決めするためのリブが形成されている。例えば、5個のリブ(リブ63a、リブ63b、リブ63c、リブ63dおよびリブ63e)が形成されている。リブ63は、リブ61の上面から上方に突出し、リブ61から側面板13cに向かって傾斜する部材を含む。この部材の下側で、リブ63の構成の一部がリブ61の所定箇所と共通とされており、リブ63の端面がリブ61の所定箇所における端面と同一平面とされている。さらに、リブ63は、リブ61の所定箇所と側面板13cとの間隙を連結する部材を含む。リブ63は、側面板13cと連結されている。これによりリブ63は剛体とされ、外部からの衝撃が加わった場合でもリブ63は、弾性変形しない。
【0091】
なお、側面板13eの側に同様の構成が設けられる。側面板13eに略平行して、リブ71が形成される。リブ71に切欠72が形成される。例えば、4個の切欠(切欠72a、切欠72b、切欠72cおよび切欠72d)が形成される。切欠62と切欠72とは、略対向する位置に形成される。
【0092】
リブ71の所定箇所には、電池ホルダ18bを位置決めするためのリブが形成されている。例えば、5個のリブ73(リブ73a、リブ73b、リブ73c、リブ73dおよびリブ73e)が形成されている。リブ73、リブ63と略対向する位置に形成されている。リブ73は、リブ71の上面から上方に突出し、リブ71から側面板13eに向かって傾斜する部材を含む。この部材の下側で、リブ73の構成の一部がリブ71の所定箇所と共通とされており、リブ73の端面がリブ71の所定箇所における端面と同一平面とされている。さらに、リブ73は、リブ71の所定箇所と側面板13eとの間隙を連結する部材を含む。これによりリブ73は剛体とされ、外部からの衝撃が加わった場合でもリブ73は、弾性変形しない。
【0093】
図13は、外装下ケース10bを上方から見た図である。側面板13cとリブ61の間には間隙S1が形成されている。衝撃が伝播されることに応じてリブ61が間隙S1に向かって傾斜するように弾性変形し、衝撃が減衰される。リブ61には、4個の切欠62a、切欠62c、切欠62cおよび切欠62dが形成されている。リブ61の所定箇所が側面板13cに連結されている。例えば、リブ61の5箇所と側面板13cとが、リブ63a、リブ63b、リブ63c、リブ63dおよびリブ63eのそれぞれによって連結されている。
【0094】
側面板13eとリブ71の間には間隙S2が形成されている。衝撃が伝播されることに応じてリブ71が間隙S2に向かって傾斜するように弾性変形し、衝撃が減衰される。リブ71には、4個の切欠72a、切欠72b、切欠72cおよび切欠72dが形成されている。リブ71の所定箇所が側面板13cに連結されている。例えば、リブ71の5箇所と側面板13eとが、リブ73a、リブ73b、リブ73c、リブ73dおよびリブ73eのそれぞれによって連結されている。
【0095】
図14に示す、リブ63cおよびリブ73cを含む切断線A−A´で切断したときの断面を図15に示す。リブ63cは、側面板13cと一体化される。リブ63cの端面65aは、リブ61の所定箇所における端面と同一平面とされている。リブ63cにおいて、リブ61の上面から突出する部材によって傾斜面65bが形成される。
【0096】
リブ63cと略対向する位置にリブ73cが形成されている。リブ73cは、側面板13eと一体化される。リブ73cの端面75aは、リブ71の所定箇所における端面と同一平面とされている。リブ73cにおいて、リブ71の上面から突出する部材によって傾斜面75bが形成される。
【0097】
電池ブロックが外装下ケース10bに収納されると、端面65aは、電池ホルダ18aにおける境界面36cおよび境界面36dに当接する。ここで、リブ63cは側面板13cと連結されているため変形しない。したがって、端面65aを電池ホルダ18aに当接することで、電池ホルダ18aを正確に位置決めできる、電池ボルダ18aの位置がずれることを防止できる。
【0098】
さらに、端面65aは、境界面36cおよび境界面36dに当接する。境界面は、隣接する電池セル収納部の端面の境界付近の領域である。したがって、側面板13cに加わった衝撃は、リブ63cを介して境界面36cおよび境界面36dに伝播されるが、電池セル収納部19の端面31に直接、伝播されない。したがって、電池セル収納部19に収納されている電池セル16に対して、衝撃が直接、伝播されることを防止できる。
【0099】
リブ63aの端面は、電池セル収納部16aの端面31aの端部と、電池セル収納部16bの端面31bの端部とに当接する。リブ63bの端面は、境界面36aおよび境界面36bに当接する。リブ63dの端面は、境界面36eおよび境界面36fに当接する。リブ63eの端面は、電池セル収納部16gの端面31gの端部と、電池セル収納部16hの端面31hの端部とに当接する。
【0100】
図15に示すリブ73cの端面75aは、電池セル収納部19kの端面と、電池セル収納部mの端面との間の境界面に当接する。さらに、端面75aは、電池セル収納部19lの端面と、電池セル収納部nの端面との間の境界面に当接する。他のリブ73の端面が、電池ホルダ18bにおける、隣接する電池セル収納部の境界付近である境界面に当接する。
【0101】
図14において、リブ61およびリブ71を含む切断線B−B´で切断したときの断面を図16に示す。側面板13cと略平行になるようにして、リブ61が底面板13aから植立されている。リブ61と側面板13cとの間には間隙S1が形成されている。リブ61が、例えば、間隙S1に向かう方向に傾くように弾性変形することで外部からの衝撃が吸収される。リブ71が底面板13aから植立されている。リブ71と側面板13eとの間には間隙S2が形成されている。リブ71が、間隙S2に向かう方向に弾性変形することで外部からの衝撃が吸収される。
【0102】
図14において、切欠62cおよび切欠72cを含む切断線C−C´で切断したときの断面を図16に示す。切欠62は、電池ホルダ18aが外装下ケース10bに収納された際に、電池セル収納部の端面に形成される開口が配される位置の近傍に形成される。例えば、切欠62cは、電池セル収納部19eの端面31eに形成される開口および電池セル収納部19fの端面31fに形成される開口と対向する位置に形成される。このため、例えば、端面31eに形成される開口および端面31fに形成される開口は、リブ61の端面と当接しない。
【0103】
リブ61に切欠62を設けることで、切欠62の周辺においてリブ61が弾性変形し易くなる。リブ61が弾性変形し易くなることで、外部からの衝撃を効果的に減衰できる。さらに、射出成形時に金型が破損することを防止でき、金型構造の強度を向上させることができる。さらに、端面31に形成される開口と切欠62を対向させることで、リブ61が弾性変形した際に、リブ61の端面が開口付近に接触しない。これにより、端面31の開口から露出する正極端子部または負極端子部の保護を図ることができる。
【0104】
<3.第3の実施形態>
次に第3の実施形態について説明する。図18は、第3の実施形態における電池パック3の構成の一例を説明するための分解斜視図である。第3の実施形態における電池パック3の構成において、上述した電池パック2と同様の構成については同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0105】
電池パック3の外装下ケース10bには、上述したリブ61が形成される。リブ61に複数の切欠62が形成される。リブ61の所定箇所に、電池ホルダ18aの位置決め用のリブ63が複数、形成される。さらに、電池パック2と同様に、外装下ケース10bには、リブ71が形成される。リブ71には複数の切欠72が形成される。リブ71の所定箇所に、電池ホルダ18bの位置決め用のリブ73が複数、形成される。外装下ケース10bには突起14は形成されない。
【0106】
すなわち、リブ61、切欠62、リブ63等によって電池セル16の保護を図りつつ、電池パック3の耐衝撃性を向上させることができる。なお、電池パック3において、例えば電池ホルダ18aの底面部30cに、電池パック1と同様にしてリブ40等が形成されてもよい。
【0107】
<4.変形例>
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は上述した実施形態に限られることはなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、電池ホルダ18aおよび電池ホルダ18bのそれぞれの底面部にリブ40等が形成されるものとして説明したが、上面部にリブが形成されてもよい。そして、外装上ケース10aの上面板11aの内面に、複数の突起からなる突起部が形成されてもよい。さらに、外装上ケース11aに、リブ61、切欠62、リブ63等と同様の形状が形成されるようにしてもよい。電池セルは、円筒形状に限らず略正六角柱状でもよい。それに応じて、電池セル収納部の形状が、中空の略正六角柱状でもよい。電池セル収納部の1側面同士が接触し、電池セル収納部間に上述したリブが形成されるようにしてもよい。
【0108】
外装下ケースの底面板と電池セル収納部の各端面が対向するように電池ブロックが収納されてもよい。すなわち、電池セルの長手方向が植立されるように、電池ブロックが外装上ケースおよび外装下ケースに収納されてもよい。このような場合では、隣接する電池セル収納部の端面の境界領域(境界面)に、リブ40等と略同一形状のリブを形成するようにしてもよい。
【0109】
なお、リブ40等の形状は、上述した形状に限られない。弾性変形する変形部と、変形部が弾性変形するための空間が形成されていればよい。例えば、図19に示すように、電池ホルダ18aにおける、電池セル収納部19bと電池セル収納部19dとの間に、連結部81および中空部82が形成される。連結部81は、電池セル収納部19bと電池セル収納部19dとの間を連結する部材である。例えば、外部から加わった衝撃は、突起140aおよび突起140bを介して連結部81に伝播される。連結部81が中空部82に向かって弾性変形することで、衝撃が吸収されるようにしてもよい。
【0110】
なお、外装上ケース10aまたは外装下ケース10bの内面の少なくとも一方に変形部を設けてもよい。例えば、図20に示すように、電池セル収納部19bの周面と電池セル収納部19dの周面との間に、突部91が形成される。底面板13aにおいて、突部91が形成される位置と対応する位置に、突条部92および突条部93が形成される。突条部92の端面と突条部93の端面とによって、対向間隙94が形成される。突条部92および突条部93の内部には、対向間隙94と連通する空洞部95が形成される。電池ホルダ18aが収納されると、突部91の周面と、突条部92および突条部93の周面とが当接する。
【0111】
例えば、外部からの衝撃が底面板13aに加わる。突条部92および突条部93は、突部91により規制され、空洞部95に向かう方向に弾性変形する。このように、弾性変形する変形部が外装下ケース10bに形成されるようにしてもよい。外装上ケース10aに変形部が形成されるようにしてもよい。図20に示した構成が、側面部に形成されるようにしてもよい。
【0112】
本開示の内容は、電池パックのみとして実現されるものではない。例えば、電池ホルダ単体や電池ホルダと外装ケースとからなる電池収納ケースによっても、本開示の内容を実現できる。
【0113】
なお、上述した実施形態および変形例における構成および処理は、技術的矛盾が生じない範囲で相互に組み合わせることができる。
【0114】
なお、本開示は、以下の構成をとることもできる。
(1)
電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、
一の前記電池セル収納部の周面と他の前記電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および前記変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダ。
(2)
前記変形部は、前記電池セル収納部と略平行に形成される突条とされ、前記突条の内側に前記空間部が形成される(1)に記載の電池ホルダ。
(3)
前記変形部は、前記一の電池セル収納部の周面から突出し、前記一の電池セル収納部と略平行に形成される第1の突条と、前記他の電池セル収納部の周面から突出し、前記他の電池セル収納部と略平行に形成される第2の突条とからなり、
前記空間部は、前記第1の突条の端面と前記第2の突条の端面とにより形成される対向間隙と、前記第1および前記第2の突条の内側に形成され、前記対向間隙と連通する空洞部とからなる(1)に記載の電池ホルダ。
(4)
電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の前記電池セル収納部の周面と他の前記電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および前記変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダと、
前記電池ホルダが収納され、前記変形部と当接する突起が内面に形成されるケースと
を有する電池収納ケース。
(5)
前記変形部は、前記電池セル収納部と略平行に形成される突条とされ、前記突条の内側に前記空間部が形成される(4)に記載の電池収納ケース。
(6)
前記変形部は、前記一の電池セル収納部の周面から突出し、前記一の電池セル収納部と略平行に形成される第1の突条と、前記他の電池セル収納部の周面から突出し、前記他の電池セル収納部と略平行に形成される第2の突条とからなり、
前記空間部は、前記第1の突条の端面と前記第2の突条の端面とにより形成される対向間隙と、前記第1および前記第2の突条の内側に形成され、前記対向間隙と連通する空洞部とからなる(4)に記載の電池収納ケース。
(7)
前記第1の突条と当接するように複数の突起が整列して形成され、前記第2の突条と当接するように複数の突起が整列して形成される(6)に記載の電池収納ケース。
(8)
前記第1の突条、前記第2の突条および前記突起はそれぞれ傾斜部を有し、前記第1の突条の傾斜部と前記複数の突起のそれぞれの傾斜部とが当接し、前記第2の突条の傾斜部と前記突起のそれぞれの傾斜部とが当接する(7)に記載の電池収納ケース。
(9)
前記一の電池セル収納部および前記他の電池セル収納部の一端に、開口を有する端面がそれぞれ形成され、
前記ケースに、前記ケースの所定の側面板と略平行に壁部が植立され、
前記壁部における、前記開口の位置と対応する位置に、切欠が形成される(4)乃至(8)のいずれか1に記載の電池収納ケース。
(10)
前記壁部の所定箇所と前記所定の側面板とを一体化する位置決め部が形成され、
前記一の電池セル収納部および前記他の電池セル収納部のそれぞれの端面の境界領域に、前記位置決め部の端面が当接する(9)に記載の電池収納ケース。
(11)
電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成される電池ホルダと、
前記電池ホルダが収納されるケースと、
を有し、
前記電池セル収納部の一端に開口を有する端面がそれぞれ形成され、
前記ケースに、前記ケースの所定の側面板と略平行とされる壁部が植立され、
前記壁部における、前記開口の位置と対応する位置に、切欠が形成される電池収納ケース。
(12)
前記壁部の所定箇所と前記所定の側面板とを一体化する位置決め部が形成され、
一の前記電池セル収納部および他の前記電池セル収納部のそれぞれの端面の境界領域に、前記位置決め部の端面が当接する(11)に記載の電池収納ケース。
(13)
複数の電池セルと、
前記電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の前記電池セル収納部の周面と他の前記電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および前記変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダと、
前記電池ホルダが収納され、前記変形部と当接する突起が内面に形成される電池収納ケースと
を有する電池パック。
(14)
(13)に記載の電池パックが、再生可能なエネルギーから発電を行う発電装置によって充電される蓄電システム。
(15)
(13)に記載の電池パックに接続される電子機器に電力を供給する蓄電システム。
(16)
(13)に記載の電池パックから電力の供給を受ける電子機器。
(17)
(13)に記載の電池パックから電力の供給を受けて車両の駆動力に変換する変換装置と、前記電池パックに関する情報に基づいて、車両制御に関する情報処理を行う制御装置とを有する電動車両。
(18)
他の機器とネットワークを介して信号を送受信する電力情報送受信部とを備え、
前記電力情報送受信部が受信した情報に基づき、(13)に記載の電池パックの充放電制御を行う電力システム。
(19)
(13)に記載の電池パックから電力の供給を受け、または、発電装置または電力網から前記蓄電システムに電力を供給する電力システム。
【0115】
<5.応用例>
以下、電池パックの応用例について説明する。但し、電池パックの応用例は、以下に説明する応用例に限られることはない。
【0116】
「応用例としての住宅における蓄電システム」
本開示の電池パックを住宅用の蓄電システムに適用した例について、図21を参照して説明する。例えば住宅101用の蓄電システム100においては、火力発電102a、原子力発電102b、水力発電102c等の集中型電力系統102から電力網109、情報網112、スマートメータ107、パワーハブ108等を介し、電力が蓄電装置103に供給される。これと共に、家庭内発電装置104等の独立電源から電力が蓄電装置103に供給される。蓄電装置103に供給された電力が蓄電される。蓄電装置103を使用して、住宅101で使用する電力が給電される。住宅101に限らずビルに関しても同様の蓄電システムを使用できる。
【0117】
住宅101には、発電装置104、電力消費装置105、蓄電装置103、各装置を制御する制御装置110、スマートメータ107、各種情報を取得するセンサ111が設けられている。各装置は、電力網109および情報網112によって接続されている。発電装置104として、太陽電池、燃料電池、風車等が利用され、発電した電力が電力消費装置105および/または蓄電装置103に供給される。電力消費装置105は、冷蔵庫105a、空調装置105b、テレビジョン受信機105c、風呂105d等である。さらに、電力消費装置105には、電動車両106が含まれる。電動車両106は、電気自動車106a、ハイブリッドカー106b、電気バイク106cである。電動車両106は、電動アシスト自転車等でもよい。
【0118】
蓄電装置103は、二次電池又はキャパシタから構成されている。例えば、リチウムイオン二次電池によって構成されている。リチウムイオン二次電池は、定置型であっても、電動車両106で使用されるものでもよい。この蓄電装置103に対して、上述した電池パックが適用可能とされる。スマートメータ107は、商用電力の使用量を検出し、検出された使用量を、電力会社に送信する機能を備えている。電力網109は、直流給電、交流給電、非接触給電の何れか一つまたは複数を組み合わせてもよい。
【0119】
各種のセンサ111は、例えば人感センサ、照度センサ、物体検知センサ、消費電力センサ、振動センサ、接触センサ、温度センサ、赤外線センサ等である。各種センサ111により取得された情報は、制御装置110に送信される。センサ111からの情報によって、気象の状態、人の状態等が把握されて電力消費装置105を自動的に制御してエネルギー消費を最小とすることができる。さらに、制御装置110は、住宅101に関する情報を、インターネットを介して外部の電力会社等に送信することができる。
【0120】
パワーハブ108によって、電力線の分岐、直流交流変換等の処理がなされる。制御装置110と接続される情報網112の通信方式としては、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter:非同期シリアル通信用送受信回路)等の通信インタフェースを使う方法、Bluetooth、ZigBee、Wi−Fi等の無線通信規格によるセンサネットワークを利用する方法がある。Bluetooth方式は、マルチメディア通信に適用され、一対多接続の通信を行うことができる。ZigBeeは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.15.4の物理層を使用するものである。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network) またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
【0121】
制御装置110は、外部のサーバ113と接続されている。このサーバ113は、住宅101、電力会社、サービスプロバイダーの何れかによって管理されていてもよい。サーバ113が送受信する情報は、たとえば、消費電力情報、生活パターン情報、電力料金、天気情報、天災情報、電力取引に関する情報である。これらの情報は、家庭内の電力消費装置(たとえばテレビジョン受信機)から送受信してもよいが、家庭外の装置(たとえば、携帯電話機等)から送受信してもよい。これらの情報は、表示機能を持つ機器、たとえば、テレビジョン受信機、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)等に、表示されてもよい。
【0122】
各部を制御する制御装置110は、CPU、RAM、ROM等で構成され、この例では、蓄電装置103に格納されている。制御装置110は、蓄電装置103、家庭内発電装置104、電力消費装置105、各種センサ111、サーバ113と情報網112により接続され、例えば、商用電力の使用量と、発電量とを調整する機能を有している。なお、その他にも、電力市場で電力取引を行う機能等を備えていてもよい。
【0123】
以上のように、電力が火力102a、原子力102b、水力102c等の集中型電力系統102のみならず、家庭内発電装置104(太陽光発電、風力発電)の発電電力を蓄電装置103に蓄えることができる。したがって、家庭内発電装置104の発電電力が変動しても、外部に送出する電力量を一定にしたり、または、必要なだけ放電するといった制御を行うことができる。例えば、太陽光発電で得られた電力を蓄電装置103に蓄えると共に、夜間は料金が安い深夜電力を蓄電装置103に蓄え、昼間の料金が高い時間帯に蓄電装置103によって蓄電した電力を放電して利用するといった使い方もできる。
【0124】
なお、この例では、制御装置110が蓄電装置103内に格納される例を説明したが、スマートメータ107内に格納されてもよいし、単独で構成されていてもよい。さらに、蓄電システム100は、集合住宅における複数の家庭を対象として用いられてもよいし、複数の戸建て住宅を対象として用いられてもよい。
【0125】
「応用例としての車両における蓄電システム」
本開示を車両用の蓄電システムに適用した例について、図22を参照して説明する。図22に、本開示が適用されるシリーズハイブリッドシステムを採用するハイブリッド車両の構成の一例を概略的に示す。シリーズハイブリッドシステムはエンジンで動かす発電機で発電された電力、あるいはそれをバッテリーに一旦貯めておいた電力を用いて、電力駆動力変換装置で走行する車である。
【0126】
このハイブリッド車両200には、エンジン201、発電機202、電力駆動力変換装置203、駆動輪204a、駆動輪204b、車輪205a、車輪205b、バッテリー208、車両制御装置209、各種センサ210、充電口211が搭載されている。バッテリー208に対して、上述した本開示の蓄電システムが適用される。蓄電システムが1または複数適用される。
【0127】
ハイブリッド車両200は、電力駆動力変換装置203を動力源として走行する。電力駆動力変換装置203の一例は、モータである。バッテリー208の電力によって電力駆動力変換装置203が作動し、この電力駆動力変換装置203の回転力が駆動輪204a、204bに伝達される。なお、必要な個所に直流−交流(DC−AC)あるいは逆変換(AC−DC変換)を用いることによって、電力駆動力変換装置203が交流モータでも直流モータでも適用可能である。各種センサ210は、車両制御装置209を介してエンジン回転数を制御したり、図示しないスロットルバルブの開度(スロットル開度)を制御したりする。各種センサ210には、速度センサ、加速度センサ、エンジン回転数センサなどが含まれる。
【0128】
エンジン201の回転力は発電機202に伝えられ、その回転力によって発電機202により生成された電力をバッテリー208に蓄積することが可能である。
【0129】
図示しない制動機構によりハイブリッド車両が減速すると、その減速時の抵抗力が電力駆動力変換装置203に回転力として加わり、この回転力によって電力駆動力変換装置203により生成された回生電力がバッテリー208に蓄積される。
【0130】
バッテリー208は、ハイブリッド車両の外部の電源に接続されることで、その外部電源から充電口211を入力口として電力供給を受け、受けた電力を蓄積することも可能である。
【0131】
図示しないが、二次電池に関する情報に基いて車両制御に関する情報処理を行なう情報処理装置を備えていてもよい。このような情報処理装置としては、例えば、電池の残量に関する情報に基づき、電池残量表示を行う情報処理装置などがある。
【0132】
なお、以上は、エンジンで動かす発電機で発電された電力、或いはそれをバッテリーに一旦貯めておいた電力を用いて、モータで走行するシリーズハイブリッド車を例として説明した。しかしながら、エンジンとモータの出力がいずれも駆動源とし、エンジンのみで走行、モータのみで走行、エンジンとモータ走行という3つの方式を適宜切り替えて使用するパラレルハイブリッド車に対しても本開示は有効に適用可能である。さらに、エンジンを用いず駆動モータのみによる駆動で走行する所謂、電動車両に対しても本開示は有効に適用できる。
【符号の説明】
【0133】
1、2、3・・・電池パック
10a・・・外装上ケース
10b・・・外装下ケース
13a・・・底面板
13b、13c、13d、13e・・・側面板
14・・・突起
16・・・電池セル
18a、18b・・・電池ホルダ
19・・・電池セル収納部
31・・・端面
40、41、42・・・リブ
40a、40b・・・突条部
50a、50b・・・傾斜部
50c・・・対向間隙
50d・・・空洞部
140a・・・突起
140b・・・傾斜部
61・・・リブ
62・・・切欠
63・・・位置決め用のリブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、
一の前記電池セル収納部の周面と他の前記電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および前記変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダ。
【請求項2】
前記変形部は、前記電池セル収納部と略平行に形成される突条とされ、前記突条の内側に前記空間部が形成される請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項3】
前記変形部は、前記一の電池セル収納部の周面から突出し、前記一の電池セル収納部と略平行に形成される第1の突条と、前記他の電池セル収納部の周面から突出し、前記他の電池セル収納部と略平行に形成される第2の突条とからなり、
前記空間部は、前記第1の突条の端面と前記第2の突条の端面とにより形成される対向間隙と、前記第1および前記第2の突条の内側に形成され、前記対向間隙と連通する空洞部とからなる請求項1に記載の電池ホルダ。
【請求項4】
電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の前記電池セル収納部の周面と他の前記電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および前記変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダと、
前記電池ホルダが収納され、前記変形部と当接する突起が内面に形成されるケースと
を有する電池収納ケース。
【請求項5】
前記変形部は、前記電池セル収納部と略平行に形成される突条とされ、前記突条の内側に前記空間部が形成される請求項4に記載の電池収納ケース。
【請求項6】
前記変形部は、前記一の電池セル収納部の周面から突出し、前記一の電池セル収納部と略平行に形成される第1の突条と、前記他の電池セル収納部の周面から突出し、前記他の電池セル収納部と略平行に形成される第2の突条とからなり、
前記空間部は、前記第1の突条の端面と前記第2の突条の端面とにより形成される対向間隙と、前記第1および前記第2の突条の内側に形成され、前記対向間隙と連通する空洞部とからなる請求項4に記載の電池収納ケース。
【請求項7】
前記第1の突条と当接するように複数の突起が整列して形成され、前記第2の突条と当接するように複数の突起が整列して形成される請求項6に記載の電池収納ケース。
【請求項8】
前記第1の突条、前記第2の突条および前記突起はそれぞれ傾斜部を有し、前記第1の突条の傾斜部と前記複数の突起のそれぞれの傾斜部とが当接し、前記第2の突条の傾斜部と前記突起のそれぞれの傾斜部とが当接する請求項7に記載の電池収納ケース。
【請求項9】
前記一の電池セル収納部および前記他の電池セル収納部の一端に、開口を有する端面がそれぞれ形成され、
前記ケースに、前記ケースの所定の側面板と略平行に壁部が植立され、
前記壁部における、前記開口の位置と対応する位置に、切欠が形成される請求項8に記載の電池収納ケース。
【請求項10】
前記壁部の所定箇所と前記所定の側面板とを一体化する位置決め部が形成され、
前記一の電池セル収納部および前記他の電池セル収納部のそれぞれの端面の境界領域に、前記位置決め部の端面が当接する請求項9に記載の電池収納ケース。
【請求項11】
電池セルを収納する電池セル収納部が複数形成される電池ホルダと、
前記電池ホルダが収納されるケースと、
を有し、
前記電池セル収納部の一端に開口を有する端面がそれぞれ形成され、
前記ケースに、前記ケースの所定の側面板と略平行とされる壁部が植立され、
前記壁部における、前記開口の位置と対応する位置に、切欠が形成される電池収納ケース。
【請求項12】
前記壁部の所定箇所と前記所定の側面板とを一体化する位置決め部が形成され、
一の前記電池セル収納部および他の前記電池セル収納部のそれぞれの端面の境界領域に、前記位置決め部の端面が当接する請求項11に記載の電池収納ケース。
【請求項13】
複数の電池セルと、
前記複数の電池セルのそれぞれを収納する電池セル収納部が複数形成され、一の前記電池セル収納部の周面と他の前記電池セル収納部の周面との間に、外部からの衝撃が伝播されることに応じて弾性変形する変形部および前記変形部が弾性変形するための空間部が形成される電池ホルダと、
前記電池ホルダが収納され、前記変形部と当接する突起が内面に形成される電池収納ケースと
を有する電池パック。
【請求項14】
請求項13に記載の電池パックが、再生可能なエネルギーから発電を行う発電装置によって充電される蓄電システム。
【請求項15】
請求項13に記載の電池パックに接続される電子機器に電力を供給する蓄電システム。
【請求項16】
請求項13に記載の電池パックから電力の供給を受ける電子機器。
【請求項17】
請求項13に記載の電池パックから電力の供給を受けて車両の駆動力に変換する変換装置と、前記電池パックに関する情報に基づいて、車両制御に関する情報処理を行う制御装置とを有する電動車両。
【請求項18】
他の機器とネットワークを介して信号を送受信する電力情報送受信部とを備え、
前記電力情報送受信部が受信した情報に基づき、請求項13に記載の電池パックの充放電制御を行う電力システム。
【請求項19】
請求項13に記載の電池パックから電力の供給を受け、または、発電装置または電力網から前記蓄電システムに電力を供給する電力システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−73845(P2013−73845A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213250(P2011−213250)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Wi−Fi
2.Bluetooth
3.ZIGBEE
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】