電源回路を備えた電気機器
【課題】出力側の回路の短絡を適切なタイミングで検知し、復帰可能な状態で電源の出力動作を停止させるようにする。
【解決手段】出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチ114を閉じて、コンパレータ103eへの設定電圧を低くする。これにより、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティの最大値が小さくなり、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティの最大値に達するまでの時間が短くなる。この結果、短絡し始めたタイミングからスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングまでの時間を短くすることができ、電源を復帰可能な状態で素早く停止させることが可能となる。
【解決手段】出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチ114を閉じて、コンパレータ103eへの設定電圧を低くする。これにより、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティの最大値が小さくなり、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティの最大値に達するまでの時間が短くなる。この結果、短絡し始めたタイミングからスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングまでの時間を短くすることができ、電源を復帰可能な状態で素早く停止させることが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源回路を備えた電気機器に関し、特に、回路の短絡を検知するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、スイッチングレギュレータコントローラを用いたデジタルカメラが種々提案されている。図15は、従来のデジタルカメラの主に電源部の構成を示すブロック図である。
【0003】
図15において、電源101は、デジタルカメラの電源であり電池等により構成される。ヒューズ102は、所定レベルより大きい電流が流れると溶断して、電池101と電源部13とを電気的に遮断するためのものである。ヒューズ102が溶断した場合、ヒューズ102を交換しなければ、電池101から電源部13に電力を供給することはできない。すなわち、ヒューズ102は、復帰が不可能な短絡保護素子である。
【0004】
コントローラIC103は、スイッチングレギュレータ105に設けられているスイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御するためのものである。OR回路104は、電源スイッチ14及びシステム制御部10の制御信号の何れかがハイ(Hi)レベルのときにハイレベルの信号を出力し、そうでないときにロウ(Low)レベルの信号を出力する論理回路である。スイッチングレギュレータ105は、スイッチングトランジスタを備え、スイッチングトランジスタのスイッチング動作に基づいて、出力電圧VCC1を発生させるためのものである。コンデンサ106は、出力の短絡が検知された際に充電するためのものである。分圧抵抗107、108は、コンパレータ103eにおける基準電圧を設定するためのものである。
【0005】
ロジック制御部103aは、OR回路104からの出力を入力して各種の制御を行う。ドライバー部103bは、スイッチングレギュレータ105をコントロールするためのものである。誤差増幅器103cは、出力電圧VCC1と所定の電圧とを入力として増幅を行うためのものである。短絡検知回路部103dは、誤差増幅器103cの出力電圧を基準電圧と比較する比較器と、その比較器における比較結果に応じてコンデンサ106に充電するための充電回路と、その充電回路における充電動作の制御を行う制御部とを備えた回路である。
【0006】
コンパレータ103eは、誤差増幅器103cの出力電圧と、三角波電圧を発生する発振部103fの出力電圧と、抵抗107、108で設定される基準電圧とを比較する。そして、コンパレータ103eは、比較した結果に基づいて、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティを設定する。発振部103fは三角波電圧を発生させるためのものである。
【0007】
このような従来の構成で出力が短絡した場合の動作を、図16(a)、図17も交えて説明する。まず、図16(a)のタイミングt1で出力が短絡すると出力電圧VCC1は低下する(ステップS1401のNO)。そのため誤差増幅器103cの出力を受けたコンパレータ103eは、電圧を回復するために、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングトランジスタのオン時間を徐々に長くする(ステップS1402のNO、ステップS1403)。スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティは、タイミングt2になると、分圧抵抗107、108で設定された電圧で規定されるデューティであって、スイッチングトランジスタのオン時間が最大となるデューティに達する。スイッチングトランジスタのオン時間が最大となるデューティになっても、出力電圧VCC1が所定電圧に達しない場合は、短絡検知回路103dがコンデンサ106への充電を開始する(ステップS1402のYES、ステップS1404)。タイミングt3でコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると(ステップS1405のYES)、ドライバー部103bは、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチング動作を停止させる(ステップS1406)。このようにして出力の短絡を検知し、出力の短絡を検知した場合にはスイッチング動作を停止することができる。
【0008】
【特許文献1】特許第3484625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、出力の短絡を検知する従来の回路構成では、出力が短絡した際に流れる電流値が所定のレベルを超えると、回路が出力の短絡を検知してドライバー部103bを停止させる前に、ヒューズ102が溶断してしまう場合があった。この場合の動作を、図15、図16(b)を参照しながら説明する。
【0010】
まず、タイミングt1で出力が短絡すると出力電圧VCC1は低下する。そのため誤差増幅器103cの出力を受けたコンパレータ103eは、電圧を回復するために、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングトランジスタのオン期間を徐々に長くする。スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティは、タイミングt2になると、分圧抵抗107、108で設定された電圧で規定されるデューティであって、スイッチングのオン時間が最大となるデューティに達する。
【0011】
スイッチングトランジスタのオン時間が最大となるデューティになっても出力電圧VCC1が所定電圧に達しない場合は、短絡検知回路103dがコンデンサ106への充電を開始する。充電が開始した後のコンデンサ106の端子電圧は徐々に上昇する。ところが、出力が短絡した際の電流値が所定レベルよりも大きい場合には、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに達する前のタイミングt2の時点でヒューズ102が溶断する。そうすると、コントローラIC103に電源が供給されなくなってしまうので、コントローラIC103は動作を停止する。この場合は、出力が短絡した原因が取り除かれても、溶断されたヒューズ102を交換しない限り電源部13の動作を行うことができない。
【0012】
例えば、ユーザーが記録媒体を不適切な向きでカメラに挿入して電源を投入した場合を考えてみる。この場合、短絡電流が非常に大きいため、回路が短絡を検知してドライバー部103bを停止する前にヒューズ102が溶断してしまう。その後、ユーザーは、カメラに記録媒体を不適切に挿入したことに気付き、記録媒体を正規の方法でカメラに挿入してカメラを再起動させようとする。ところが、最初の不適切な処置によりヒューズ102は溶断しているのでカメラを再起動させることができない。そのため、ユーザーはカメラを修理に出すことになり、修理を依頼されたカメラのサービスではそのカメラを分解してヒューズ102を交換することになる。
【0013】
また、コンデンサ106の値を小さくして、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに至るまでの時間を短縮することは可能である。しかしながら、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに至るまでの時間を所定の時間よりも短くしてしまうと、想定内の負荷変動によってでも回路が出力の短絡を検知してしまい、電源を停止してしまうことがある。従って、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに至るまでの時間が所定の時間以上になるように、コンデンサ106の値を確保することは必要条件である。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、出力側の回路の短絡を適切なタイミングで検知し、復帰可能な状態で電源の出力動作を停止させるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段とを有することを特徴とする。
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧が予め設定された値よりも低下した場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、前記コンデンサが予め設定した充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段とを有することを特徴とする。
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第1の電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第2の電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の電源回路を備えた電気機器によれば、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことなく、回路の短絡を早く検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
次に、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における電子機器の一例である撮像装置の構成の一例を示す図である。以下では、撮像装置がデジタルカメラである場合を例に挙げて説明する。
図1において、レンズ1は、被写体の光学像を固体撮像素子3に結像させるためのものである。絞り・シャッター(シャッター機能付き絞り)2は、レンズ1を通った光量を制御するための絞りの機能と、シャッター機能とを有する。固体撮像素子3は、レンズ1で結像された被写体の光学像を電気信号として取り込むためのものである。CDS部4は、固体撮像素子3より出力された電気信号のクロックの除去やノイズの軽減するための相関二重サンプリングを行う。
【0019】
クランプ回路部5は、CDS部4の出力信号を、後述のタイミング発生部8から供給されるクランプパルスのタイミングに合わせて所定の基準電圧にクランプする。A/D変換部6は、クランプ回路部5の出力信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。信号処理部7は、表示や記録等を行うための所望の形式となるように、A/D変換部6の出力信号に対して、種々の信号処理や変換を行う。
【0020】
タイミングパルス発生部8は、固体撮像素子3、CDS部4、クランプ回路部5、及びA/D変換部6へ必要なパルスを発生する。光学系駆動部9は、レンズ1や絞り・シャッター2を駆動するためのものである。システム制御部10は、デジタルカメラ全体の制御及び各種演算を行うためのものである。このシステム制御部10は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを備え、CPUがROMに記憶されているプログラムを、RAMを用いて実行することにより、デジタルカメラ全体の制御や各種演算を行う。
【0021】
表示部11は、信号処理部7からの信号を入力し、入力した信号に基づく画像をLCD(Liquid Crystal Display)等に表示する。記録媒体12は、画像データの記録又は読み出しを行うためのものである。この記録媒体12としては、例えば半導体メモリ等を用いることができる。電源部13は、デジタルカメラの全てのブロックに電源を供給するためのものである。スイッチ部14は、デジタルカメラの電源をオン、オフするためのメインスイッチである。
【0022】
次に、図2−1、図2−2のフローチャートを参照しながら、本実施形態の撮像装置の基本的な動作の一例を説明する。
スイッチ部14に設けられたメインスイッチがオンされると(ステップS301)、電源部13は動作を開始し、メイン電源及びコントロール系の電源を供給する。システム制御部10は、モードが撮影モード及び再生モードの何れであるかを判断する(ステップS302)。この判断の結果、撮影モードであれば後述する撮影シーケンスに入る。
【0023】
一方、再生モードである場合は再生シーケンスに入り、記録媒体12から画像データを信号処理部7に一旦取り込む。そして、信号処理部7は、取り込んだ画像データに対して表示のための信号処理を行う(ステップS317)。
次に、表示部11は、信号処理部7で信号処理された画像データに基づく画像をLCD等に表示する(ステップS318)。その後、スイッチ部14に設けられたメインスイッチがオフされるまで画像を表示し、メインスイッチがオフされたら(ステップS319のYES)、表示部11は画像の表示を中止する。そして、電源部13は電源をオフする。
【0024】
ステップS302において撮影シーケンスに入った場合は、光学系駆動部9は、AFレンズ等のレンズ1の位置をリセット位置まで駆動させる(ステップS303)。そして、固体撮像素子3やタイミングパルス発生部7等の撮像系回路の電源をオンする。次に、システム制御部10の制御に基づいて光学系駆動部9から出力される信号に基づいて、絞り・シャッター2に設けられている絞りを開放する(ステップS304)。
【0025】
そして、測光シーケンスに入り、固体撮像素子3を通った画像信号を、CDS部4で相関二重サンプリングした後、クランプ回路部5でクランプし、更にA/D変換部6でA/D変換する。そして、そのA/D変換した画像信号を信号処理部7で処理し、更にシステム制御部10に出力する。信号処理部7から画像信号を入力したシステム制御部10は、測光値から露出制御値を演算する(ステップS305)。この演算結果に応じてシステム制御部10は、プログラム線図により、絞り、シャッタースピードを決定して制御を実行する(ステップS306)。
【0026】
次に、システム制御部10は、表示モードが表示オンモードであるか否かを判断する(ステップS307)。この判断の結果、表示モードが表示オンモードである場合、表示部11は、信号処理部7で処理された画像信号に基づく画像をLCD等に表示する(ステップS308)。一方、表示モードが表示オンモードでない場合、ステップS308を省略し、スイッチ部14に設けられたレリーズスイッチの第1のスイッチがオンされるまで待機する(図2−2のステップS309)。第1のスイッチがオンされると、再び測光シーケンスに入り、ステップS305と同様に、測光及び露出制御値の演算を行う(ステップS310)。そして、その結果に応じてシステム制御10は、プログラム線図により、絞り、シャッタースピードを決定して再度制御を実行する(ステップS311)。
【0027】
次に、信号処理部7は、固体撮像素子3、CDS部4、クランプ部5、及びA/D変換部6を通った画像信号から高周波成分を取り出し、システム制御部10は、被写体までの距離の演算(測距)を行う(ステップS312)。その後、光学系駆動部9は、レンズ1を駆動して合焦か否かを判断する(ステップS313)。この判断の結果、合焦でない場合には、光学系駆動部9は再びレンズ1を駆動して測距を行う。合焦となった後、スイッチ部14に設けられたレリーズスイッチの第2のスイッチがオンされるまで待機する(ステップS314)。第2のスイッチがオンされると、光学系駆動部9は絞り・シャッター2を駆動して、静止画の露光を行う(ステップS315)。
【0028】
露光が終了すると、信号処理部7は、固体撮像素子3、CDS部4、クランプ部5、及びA/D変換部6を通った画像信号に対して所望の信号処理を行う。信号処理が行われた画像信号は、システム制御10の制御により半導体メモリ等の記録媒体12に記録される。このとき、第2のスイッチが押され続けていた場合には(ステップS316のYES)、表示部11は、信号処理部7で処理された画像信号に基づく画像をLCD等に表示する(ステップS317)。そして、第2のスイッチがオフされるまで画像を表示し続け、第2のスイッチがオフされたときに、画像の表示を止めて撮影を終了する。
【0029】
そして、システム制御部10は、スイッチ部14に設けられたメインスイッチがオフされているか否かを判断する(ステップS318)。この判断の結果、メインスイッチがオフされていない場合には、レリーズスイッチの第1のスイッチが押されるまでのシーケンスを再度行い、レリーズスイッチの第1のスイッチがオンされるまで待機する。一方、メインスイッチがオフされた場合には、光学系駆動部9は各光学系を所定の位置に戻す。そして、電源部13はメインの電源を切る。
【0030】
次に、本実施形態の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
図3は、撮像装置の電源部13の構成の一例を示すブロック図である。図4(a)、(b)は、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサ106の端子電圧と、ヒューズ102に流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。図5及び図6は、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1及び第2の例を説明するフローチャートである。なお、図3に示す電源部13では、本実施形態の撮像装置の説明に必要な部分だけを示している。また、図3において、図15と同一の部分については、図15に付した符号と同一の符号を付している。
【0031】
図3において、電源101は、撮像装置の電源であり電池等により構成される。ヒューズ102は、所定レベルより大きい電流が流れると溶断して、電池101と電源部13とを電気的に遮断するためのものである。コントローラIC103は、スイッチングレギュレータ105に設けられているスイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御するためのものである。OR回路104は、メインスイッチ14a及びシステム制御部10の制御信号のいずれかがハイ(Hi)レベルのときにハイレベルの信号を出力し、そうでないときにロウ(Low)レベルの信号を出力する論理回路である。スイッチングレギュレータ105は、スイッチングトランジスタを備え、スイッチングトランジスタのスイッチング動作に基づいて、出力電圧VCC1を発生させるためのものである。コンデンサ106は、出力の短絡が検知された際に充電するためのものである。分圧抵抗107、108によって設定される電圧によって、スイッチングレギュレータ105の最大デューティは設定される。
【0032】
出力電流検出部109は、スイッチングレギュレータ105の出力電流を検出し、検出した電流を電圧に変換するためのものである。ローパスフィルタ(LPF)110は、出力電流検出部109から出力された電圧の高周波成分を遮断し、低周波成分を通過させるためのものである。コンパレータ111は、ローパスフィルタ110からの出力電圧と基準電圧112とを比較するためのものである。論理回路部113は、コンパレータ111の出力に応じた制御を実行するための回路である。スイッチ114は、論理回路部113の制御によりオン、オフする(開閉する)。抵抗115はスイッチ114がオンした(閉じた)際に抵抗108と並列に接続される。スイッチ114がオンすると、コンパレータ103eに入力する電圧が下がり、スイッチングレギュレータ105の最大デューティが低く設定されることになる。
【0033】
また、ロジック制御部103aは、OR回路104からの出力を入力して各種の制御を行う。ドライバー部103bは、ロジック制御部103aの出力信号と、コンパレータ103eの出力信号とに基づいて、スイッチングレギュレータ105をコントロールするためのものである。誤差増幅器103cは、出力電圧VCC1とコントローラIC103内部の基準電圧との差を増幅するためのものである。短絡検知回路部103dは、誤差増幅器103cの出力電圧を基準電圧と比較する比較器と、その比較器における比較結果に応じてコンデンサ106に充電するための充電回路と、その充電回路における充電動作の制御を行う制御部とを備えた回路である。
【0034】
コンパレータ103eは、誤差増幅器103cの出力電圧と、三角波電圧を発生する発振部103fの出力電圧とを比較することで、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティを設定する。このとき、最大デューティは、抵抗107、108、115により設定させる電圧によって決められている。
【0035】
次に、図4(a)、(b)のタイミングチャート及び図5のフローチャートに従って、撮像装置における短絡検知動作の第1の例について説明する。
メインスイッチ14aがオンされる(閉じる)と、OR回路104の出力がハイレベルとなることによりコントローラIC103のCont端子にハイレベルの信号が入力される。これにより、コントローラIC103は、ドライバー部103bを用いてスイッチングレギュレータ105の制御を開始する。そうすると、出力電圧VCC1はスロースタート制御により徐々に上昇し、ある時間が経過すると所定電圧に達する。出力電圧VCC1は、フィードバック制御のためにコントローラIC103に戻され、誤差増幅器103cの一方の入力端子に入力される。
【0036】
図4に示すタイミングt41で、出力が何らかの原因で短絡すると、大電流が流れ始め、出力電圧VCC1は低下する。誤差増幅器103cの出力が変化するかどうかで、出力電圧VCC1が所定の電圧範囲にあるかどうかを判断している(ステップS501)。誤差増幅器103cの出力が変化すると、コンパレータ103eは、現在設定されているデューティが分圧抵抗107、108、または分圧抵抗107、108および抵抗115によって設定される最大デューティか否かを判断する(ステップS502)。この判断の結果、現在設定されているデューティが最大デューティに達していなければ、コンパレータ103eは、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン時間が徐々に長くなるようにデューティを変化させる(ステップS503)。
【0037】
一方、ステップS503で現在設定されているデューティが最大デューティに達している場合には、図4のタイミングt42で短絡検知回路部103dはコンデンサ106へ充電を開始する(ステップS504)。このまま出力の短絡の原因が取り除かれなければコンデンサ106の端子電圧は徐々に上昇する。そして、短絡検知回路部103dはコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達するかどうかを判断する(ステップS505)。コンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると、ドライバー部103bの制御を停止させ電源部13は動作を停止する(ステップS506)。
【0038】
次に、次に、図4(a)、(b)のタイミングチャート及び図6のフローチャートに従って、図4のタイミングt41で出力が何らかの原因で短絡した際に流れる電流が所定値以上だった場合の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
出力電流検出部109は常に出力電流の値を検出し、検出した電流値を電圧値に変換する(ステップS551)。コンパレータ111は、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧と、所定の電流値に相当する基準電圧112とを常に比較することで、出力電流の値が所定値より大きいかどうかを判断している(ステップS552)。ステップS552で出力電流の値が所定値よりも多いと判断した場合には、コンパレータ111は論理回路部113に出力する。論理回路部113は、コンパレータ111からの出力に応じて、スイッチ114をオンする(ステップS553)。このスイッチ114がオンする(閉じる)と抵抗115は抵抗108と並列接続になりコンパレータ103eへの設定電圧が低くなる。従って、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフの最大デューティは小さくなり、コンパレータ103eで設定されるデューティの範囲は小さくなる。なお、ステップS552からステップS553の処理は、ステップS501からステップS502に進むよりも前に処理を終えるように、基準電圧112は設定されている。したがって、出力電流検出部109で検出した電流値が所定値i2より大きい場合、図5のステップS502での判断が行われるときには既に、スイッチ114がオンして、スイッチングレギュレータ105の最大デューティが低く設定されることになる。
すなわち、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値より大きい場合には、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングの最大デューティが引き下げられる。よって、スイッチングレギュレータ105のデューティが最大デューティに達するまでの時間は、図4(b)に示すようにタイミングt42'となり短くなる。この結果、短絡し始めたタイミングt41からスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングt43までの時間、つまり時間T1'は、図4(a)に示す時間T1よりも短くなる。したがって、電源を復帰可能な状態で素早く動作を停止させることが可能となる。
【0039】
ここで、コンパレータ111に設定する基準となる基準電圧112は重要である。本来コントローラIC103で設定される、短絡検知開始から動作停止までの時間T1は、撮像装置の種々の動作における負荷電流の変動を考慮し、想定内の負荷変動であれば動作停止に至らない必要十分な時間としている。従って、基準電圧112は、コントローラIC103で検知される電流値に対応する電圧値よりも大きい値に設定することが必要である。また、基準電圧112は、時間T1流れるとヒューズ102が溶断する電流値、又は時間T1流れるとヒューズ102がダメージを受けてしまう電流値に対応する電圧値よりも小さい値に設定することも必要である。
【0040】
以上のように本実施形態では、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチ114を閉じて、コンパレータ103eへの設定電圧を抵抗107、108、115に基づく値にした(設定電圧を低くするようにした)。これにより、大電流が流れて短絡した場合には、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフの最大デューティに達するまでの時間が短くなる。この結果、短絡し始めたタイミングからスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングまでの時間を短くすることができ、電源を復帰可能な状態で素早く停止させることが可能となる。従って、大電流が流れた場合でもコントローラIC103による短絡検知の動作が働くことになり、短絡の原因が取り除かれればヒューズ102の交換等を行うことなく復帰することができ、撮像装置として正常な動作を再開することが可能となる。
【0041】
また、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されていない場合には、スイッチ114を開けて、コンパレータ103eへの設定電圧を抵抗107、108に基づく値になるようにした。これにより、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフの最大デューティに達するまでの時間を、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されたときよりも長くすることができる。従って、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことを防止することが可能になる。
【0042】
ここで、短絡したにも関わらず短絡の原因が取り除かれる例として次のようなことが想定できる。例えば、撮像装置のユーザーが記録媒体12を装着する際、指定の向きに記録媒体12を撮像装置に装着しなかったために、電源端子がGNDと接触し、その状態で電源をオンする。すると撮像装置に大電流が流れ、コントローラIC103による短絡検知が働き、撮像装置は動作を停止する。その後、ユーザーが記録媒体12の誤装着に気が付き正しい向きで記録媒体12を撮像装置に装着し、再度電源をオンする場合がある。このとき、コントローラIC103による短絡検知が機能しないとヒューズ102が溶断してしまい、ユーザーが記録媒体12を正しい向きで装着し直したとしても、撮像装置を起動することができない。従って、ユーザーはヒューズ102を交換する修理をしない限り撮像装置を使えないことになってしまう。
【0043】
これに対し、本実施形態のように復帰可能な短絡検知手段を備えていればこのような場合でも確実に短絡検知を行うことができ、且つ再度電源をオンした場合にも撮像装置を正常に起動することが可能となる。このように、復帰不可能なヒューズ102が溶断することなく大電流を検知して電源を停止させるようにすれば、ユーザーにとって非常に使い勝手の良い撮像装置を実現することができる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態の撮像装置の構成は、図1に示したものと同じであり、撮像装置の基本的な動作は、図2に示したものと同じであるので説明を省略する。
【0045】
図7は、撮像装置の電源部13の構成の一例を示すブロック図である。なお、図6において、図3と同一の部分については、図3に付した符号と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図7において、スイッチ601は、論理回路部113の制御によりオン、オフする。抵抗602は、スイッチ601がオンした際にコンデンサ106に充電するための電流値を設定するため電流源に接続された抵抗である。
【0046】
図8は、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサ106の端子電圧と、ヒューズ102に流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。図9及び図10は、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1及び第2の例を説明するフローチャートである。なお、図8において、図4(a)に示したタイミングと同じタイミングには、図4(a)に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。また、図9及び図10において、図5及び図6に示した制御と同じ制御を行うステップには、図5及び図6に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。
【0047】
図8に示すタイミングt41で、出力が何らかの原因で短絡した際に流れる電流が所定値以上だった場合の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
出力電流検出部109は常に出力電流の値を検出し、検出した電流値を電圧値に変換する(ステップS551)。コンパレータ111は、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧と、所定の電流値に相当する基準電圧112とを常に比較することで、出力電流の値が所定値より大きいかどうかを判断している(ステップS552)。ステップS552で出力電流の値が所定値よりも多いと判断した場合には、コンパレータ111は論理回路部113に出力する。論理回路部113は、コンパレータ111からの出力に応じて、スイッチ601をオンする(ステップS851)。タイミングt42でこのスイッチ601がオンする(閉じる)と、短絡検知回路部103dからの充電電流とは別に、コンデンサ106へ抵抗602で設定された電流値で充電を開始する。なお、ステップS552からステップS851の処理は、ステップS502からステップS504に進むよりも前に処理を終えるように、基準電圧112は設定されている。
【0048】
したがって、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値より大きい場合には、充電電流が増加することになるので、コンデンサ106の端子電圧が所定のレベルV1になる時間が早くなり、タイミングt73で所定レベルV1に達する。
図9のステップS502で、コンパレータ103eは、現在設定されているデューティが分圧抵抗107、108によって設定される最大デューティにある場合には、ステップS504、S505に進む。そして、ステップS505では、短絡検知回路部103dはコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達するかどうかを判断するが、このときすでに、スイッチ601がオンしている。よって、このときにはコンデンサ106に抵抗602で設定された電流値で充電が始まっている。そして、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると、ステップS506にてドライバー部103bの制御を停止させ電源部13は動作を停止する。このようにコンデンサ106の充電電流を増加させることにより、時間T1よりも短い時間T3で素早く電源を停止させることが可能となる。
【0049】
本実施形態でも第1の実施形態と同様に、コンパレータ111に設定する基準となる基準電圧112は重要である。本来コントローラIC103で設定される、短絡検知開始から動作停止までの時間T1(図4(a)を参照)は、撮像装置の種々の動作における負荷電流の変動を考慮し、想定内の負荷変動であれば動作停止に至らない必要十分な時間としている。従って、基準電圧112はコントローラIC103で検知する電流値よりも大きい値に設定することが必要である。また、基準電圧112は、時間T1流れるとヒューズ102が溶断する電流値、又は時間T1流れるとヒューズ102がダメージを受ける電流値よりも小さい値に設定することも必要である。更に、抵抗602の値によって時間T7は変化するので、基準電圧112の値は抵抗602との組合せも考慮して決定する必要がある。
【0050】
以上のように本実施形態では、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチ601を閉じて、短絡検知回路部103dからの充電電流と、抵抗602で設定された充電電流とによりコンデンサ106への充電を行う。このように、大電流が流れて短絡した場合には、コンデンサ106への充電電流を増加させるようにする。これにより、短絡し始めたタイミングからスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングまでの時間を短くすることができ、電源を復帰可能な状態で素早く停止させることが可能となる。従って、大電流が流れた場合でもコントローラIC103による短絡検知の動作が働くことになり、短絡の原因が取り除かれればヒューズ102の交換等を行うことなく復帰することができ、撮像装置として正常な動作を再開することが可能となる。
【0051】
また、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されていない場合には、短絡検知回路部103dからの充電電流によりコンデンサ106への充電を行う。これにより、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことを防止することが可能になる。
【0052】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の撮像装置の構成は、図1に示したものと同じであり、撮像装置の基本的な動作は、図2に示したものと同じであるので説明を省略する。
【0053】
図11は、撮像装置の電源部13の構成の一例を示すブロック図である。なお、図11において、図3及び図7と同一の部分については、図3及び図7に付した符号と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。コンパレータ901は、ローパスフィルタ110からの出力電圧と第2の基準電圧902とを比較するためのものである。論理回路部903は、コンパレータ901の出力に応じてスイッチ601を制御するためのものである。
【0054】
図12は、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサ106の端子電圧と、ヒューズ102に流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。図13及び図14は、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1及び第2の例を説明するフローチャートである。なお、図12において、図4(a)に示したタイミングと同じタイミングには、図4(a)に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。また、図13及び図14において、図5、図6、図9、及び図10に示した制御と同じ制御を行うステップには、図5、図6、図9、及び図10に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。
【0055】
図12に示すタイミングt41で、出力が何らかの原因で短絡した際に流れる電流が所定値以上だった場合の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
出力電流検出部109は常に出力電流の値を検出し、検出した電流値を電圧値に変換する(ステップS551)。コンパレータ111は、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧と、所定の電流値i1に相当する基準電圧112とを常に比較することで、出力電流の値が所定値i1より大きいかどうかを判断している(ステップS552)。ステップS552で出力電流の値が所定の電流値i1よりも多いと判断した場合には、コンパレータ111は論理回路部113に出力する。論理回路部113は、コンパレータ111からの出力に応じて、スイッチ114をオンする(ステップS553)。このスイッチ114がオンする(閉じる)と、抵抗115は抵抗108と並列接続になりコンパレータ103eへの設定電圧が低くなる。従って、スイッチングレギュレータ105の最大デューティは小さくなり、コンパレータ103eで設定されるデューティの範囲は小さくなる。なお、ステップS552からステップS553の処理は、ステップS501からステップS502に進むよりも前に処理を終えるように、基準電圧112は設定されている。したがって、出力電流検出部109で検出した電流値が所定値i1より大きい場合、図13のステップS502での判断が行われているときには既に、スイッチ114がオンして、スイッチングレギュレータ105の最大デューティが低く設定されることになる。
すなわち、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値より大きい場合には、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングの最大デューティが引き下げられる。よって、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティの最大値に達するまでの時間は、図12に示すようにタイミングt42'となり、短絡し始めたタイミングt41からタイミングt42'までの時間を短縮できる。
【0056】
更に、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧はコンパレータ901にも入力される。コンパレータ901は、入力された電圧と、所定の電流値i2に相当する第2の基準電圧902で与えられる電圧とを比較することで、出力電流の値が所定値i2より大きいかどうかを判断する(ステップS951)。ステップS951で出力電流の値が所定の電流値i2よりも多いと判断した場合には、コンパレータ901は論理回路部903に出力する。論理回路部903は、コンパレータ901からの出力に応じて、によりスイッチ601をオンする(ステップS851)。タイミングt42'でこのスイッチ601がオンする(閉じる)と、短絡検知回路部103dからの充電電流とは別に、コンデンサ106へ抵抗602で設定された電流値で充電を開始する。なお、ステップS951からステップS851の処理は、ステップS502からステップS504に進むよりも前に処理を終えるように、第2の基準電圧902は設定されている。
【0057】
すなわち、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値i2より大きい場合には、充電電流が増加することになるので、コンデンサ106の端子電圧が所定のレベルV1になる時間が早くなり、タイミングt73で所定レベルV1に達する。
図13のステップS502で、コンパレータ103eは、現在設定されているデューティが分圧抵抗107、108、または分圧抵抗107、108、115によって設定される最大デューティにある場合には、ステップS505に進む。そして、ステップS505にて、短絡検知回路部103dはコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達するかどうかを判断するが、このときすでに、スイッチ601がオンしている。よって、このときにはコンデンサ106に抵抗602で設定された電流値で充電が始まっている。そして、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると、ステップS506にてドライバー部103bの制御を停止させ電源部13は動作を停止する。このように、本実施形態では、スイッチングのオン、オフのデューティの最大値に達するまでの時間を短縮することと、コンデンサ106の充電電流を増加させることとの両方を行うようにした。これにより、コンデンサ106の端子電圧が所定のレベルV1になる時間を早くすることができると共に、短絡し始めたタイミングt41から動作が停止するまでのタイミングt73までの時間をより短くすることができる。従って、より素早く電源を停止させることが可能となる。
【0058】
本実施形態でも第1及び第2の実施形態同様と同様に、コンパレータ111に設定する基準となる基準電圧112、コンパレータ901に設定する基準となる第2の基準電圧902は重要である。本来コントローラIC103で設定される、短絡検知開始から動作停止までの時間T1(図4(a)を参照)は、撮像装置の種々の動作における負荷電流の変動を考慮し、想定内の負荷変動であれば動作停止まで至らない必要十分な時間としている。従って、基準電圧112、第2の基準電圧902はコントローラIC103で検知する電流値に対応する電圧値よりも大きい値に設定することが必要である。また、基準電圧112、第2の基準電圧902は、時間T1流れるとヒューズ102が溶断する電流値に対応する電圧値、又は時間T1流れるとヒューズ102がダメージを受ける電流値に対応する電圧値よりも小さい値に設定することも必要である。抵抗602、115の値によって時間T10は変化するので、基準電圧112の値は抵抗115との組合せを考慮して決定する必要があり、基準電圧902の値は抵抗602との組合せを考慮して決定する必要がある。
【0059】
以上のように本実施形態では、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチングレギュレータ105の動作が停止するまでの時間を短くすると共に、コンデンサ106への充電電流を増加させた。これにより、大電流が流れた場合でもコントローラIC103による短絡検知の動作をより素早く働かせることができ、ヒューズ102を溶断させることなく電源を停止させることができる。そして短絡の原因が取り除かれればヒューズ102の交換等を行うことなく復帰することができ、撮像装置として正常な動作を再開することが可能となる。
【0060】
また、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されていない場合には、スイッチングレギュレータ105の動作が停止するまでの時間を長くすると共に、短絡検知回路部103dからの充電電流によりコンデンサ106への充電を行う。これにより、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことを防止することができる。
【0061】
なお、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、撮像装置の構成の一例を示す図である。
【図2−1】本発明の第1の実施形態を示し、撮像装置の基本的な動作の一例を説明するフローチャートである。
【図2−2】本発明の第1の実施形態を示し、図2−1に続くフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態を示し、撮像装置の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態を示し、撮像装置の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態を示し、撮像装置の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施形態を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図13】本発明の第の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
【図15】従来の技術を示し、デジタルカメラの電源部の構成を示すブロック図である。
【図16】従来の技術を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図17】従来の技術を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1 レンズ
2 絞り・シャッター
3 固体撮像素子
4 CDS部
5 クランプ回路部
6 A/D変換部
7 信号処理部
8 タイミング発生部
9 光学系駆動部
10 システム制御部
11 表示部
12 記録媒体
13 電源部
14 スイッチ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源回路を備えた電気機器に関し、特に、回路の短絡を検知するために用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、スイッチングレギュレータコントローラを用いたデジタルカメラが種々提案されている。図15は、従来のデジタルカメラの主に電源部の構成を示すブロック図である。
【0003】
図15において、電源101は、デジタルカメラの電源であり電池等により構成される。ヒューズ102は、所定レベルより大きい電流が流れると溶断して、電池101と電源部13とを電気的に遮断するためのものである。ヒューズ102が溶断した場合、ヒューズ102を交換しなければ、電池101から電源部13に電力を供給することはできない。すなわち、ヒューズ102は、復帰が不可能な短絡保護素子である。
【0004】
コントローラIC103は、スイッチングレギュレータ105に設けられているスイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御するためのものである。OR回路104は、電源スイッチ14及びシステム制御部10の制御信号の何れかがハイ(Hi)レベルのときにハイレベルの信号を出力し、そうでないときにロウ(Low)レベルの信号を出力する論理回路である。スイッチングレギュレータ105は、スイッチングトランジスタを備え、スイッチングトランジスタのスイッチング動作に基づいて、出力電圧VCC1を発生させるためのものである。コンデンサ106は、出力の短絡が検知された際に充電するためのものである。分圧抵抗107、108は、コンパレータ103eにおける基準電圧を設定するためのものである。
【0005】
ロジック制御部103aは、OR回路104からの出力を入力して各種の制御を行う。ドライバー部103bは、スイッチングレギュレータ105をコントロールするためのものである。誤差増幅器103cは、出力電圧VCC1と所定の電圧とを入力として増幅を行うためのものである。短絡検知回路部103dは、誤差増幅器103cの出力電圧を基準電圧と比較する比較器と、その比較器における比較結果に応じてコンデンサ106に充電するための充電回路と、その充電回路における充電動作の制御を行う制御部とを備えた回路である。
【0006】
コンパレータ103eは、誤差増幅器103cの出力電圧と、三角波電圧を発生する発振部103fの出力電圧と、抵抗107、108で設定される基準電圧とを比較する。そして、コンパレータ103eは、比較した結果に基づいて、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティを設定する。発振部103fは三角波電圧を発生させるためのものである。
【0007】
このような従来の構成で出力が短絡した場合の動作を、図16(a)、図17も交えて説明する。まず、図16(a)のタイミングt1で出力が短絡すると出力電圧VCC1は低下する(ステップS1401のNO)。そのため誤差増幅器103cの出力を受けたコンパレータ103eは、電圧を回復するために、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングトランジスタのオン時間を徐々に長くする(ステップS1402のNO、ステップS1403)。スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティは、タイミングt2になると、分圧抵抗107、108で設定された電圧で規定されるデューティであって、スイッチングトランジスタのオン時間が最大となるデューティに達する。スイッチングトランジスタのオン時間が最大となるデューティになっても、出力電圧VCC1が所定電圧に達しない場合は、短絡検知回路103dがコンデンサ106への充電を開始する(ステップS1402のYES、ステップS1404)。タイミングt3でコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると(ステップS1405のYES)、ドライバー部103bは、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチング動作を停止させる(ステップS1406)。このようにして出力の短絡を検知し、出力の短絡を検知した場合にはスイッチング動作を停止することができる。
【0008】
【特許文献1】特許第3484625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、出力の短絡を検知する従来の回路構成では、出力が短絡した際に流れる電流値が所定のレベルを超えると、回路が出力の短絡を検知してドライバー部103bを停止させる前に、ヒューズ102が溶断してしまう場合があった。この場合の動作を、図15、図16(b)を参照しながら説明する。
【0010】
まず、タイミングt1で出力が短絡すると出力電圧VCC1は低下する。そのため誤差増幅器103cの出力を受けたコンパレータ103eは、電圧を回復するために、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングトランジスタのオン期間を徐々に長くする。スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティは、タイミングt2になると、分圧抵抗107、108で設定された電圧で規定されるデューティであって、スイッチングのオン時間が最大となるデューティに達する。
【0011】
スイッチングトランジスタのオン時間が最大となるデューティになっても出力電圧VCC1が所定電圧に達しない場合は、短絡検知回路103dがコンデンサ106への充電を開始する。充電が開始した後のコンデンサ106の端子電圧は徐々に上昇する。ところが、出力が短絡した際の電流値が所定レベルよりも大きい場合には、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに達する前のタイミングt2の時点でヒューズ102が溶断する。そうすると、コントローラIC103に電源が供給されなくなってしまうので、コントローラIC103は動作を停止する。この場合は、出力が短絡した原因が取り除かれても、溶断されたヒューズ102を交換しない限り電源部13の動作を行うことができない。
【0012】
例えば、ユーザーが記録媒体を不適切な向きでカメラに挿入して電源を投入した場合を考えてみる。この場合、短絡電流が非常に大きいため、回路が短絡を検知してドライバー部103bを停止する前にヒューズ102が溶断してしまう。その後、ユーザーは、カメラに記録媒体を不適切に挿入したことに気付き、記録媒体を正規の方法でカメラに挿入してカメラを再起動させようとする。ところが、最初の不適切な処置によりヒューズ102は溶断しているのでカメラを再起動させることができない。そのため、ユーザーはカメラを修理に出すことになり、修理を依頼されたカメラのサービスではそのカメラを分解してヒューズ102を交換することになる。
【0013】
また、コンデンサ106の値を小さくして、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに至るまでの時間を短縮することは可能である。しかしながら、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに至るまでの時間を所定の時間よりも短くしてしまうと、想定内の負荷変動によってでも回路が出力の短絡を検知してしまい、電源を停止してしまうことがある。従って、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルに至るまでの時間が所定の時間以上になるように、コンデンサ106の値を確保することは必要条件である。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、出力側の回路の短絡を適切なタイミングで検知し、復帰可能な状態で電源の出力動作を停止させるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段とを有することを特徴とする。
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧が予め設定された値よりも低下した場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、前記コンデンサが予め設定した充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段とを有することを特徴とする。
【0016】
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段とを有することを特徴とする。
本発明の電源回路を備えた電気機器は、電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第1の電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段と、前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第2の電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の電源回路を備えた電気機器によれば、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことなく、回路の短絡を早く検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
次に、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における電子機器の一例である撮像装置の構成の一例を示す図である。以下では、撮像装置がデジタルカメラである場合を例に挙げて説明する。
図1において、レンズ1は、被写体の光学像を固体撮像素子3に結像させるためのものである。絞り・シャッター(シャッター機能付き絞り)2は、レンズ1を通った光量を制御するための絞りの機能と、シャッター機能とを有する。固体撮像素子3は、レンズ1で結像された被写体の光学像を電気信号として取り込むためのものである。CDS部4は、固体撮像素子3より出力された電気信号のクロックの除去やノイズの軽減するための相関二重サンプリングを行う。
【0019】
クランプ回路部5は、CDS部4の出力信号を、後述のタイミング発生部8から供給されるクランプパルスのタイミングに合わせて所定の基準電圧にクランプする。A/D変換部6は、クランプ回路部5の出力信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。信号処理部7は、表示や記録等を行うための所望の形式となるように、A/D変換部6の出力信号に対して、種々の信号処理や変換を行う。
【0020】
タイミングパルス発生部8は、固体撮像素子3、CDS部4、クランプ回路部5、及びA/D変換部6へ必要なパルスを発生する。光学系駆動部9は、レンズ1や絞り・シャッター2を駆動するためのものである。システム制御部10は、デジタルカメラ全体の制御及び各種演算を行うためのものである。このシステム制御部10は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを備え、CPUがROMに記憶されているプログラムを、RAMを用いて実行することにより、デジタルカメラ全体の制御や各種演算を行う。
【0021】
表示部11は、信号処理部7からの信号を入力し、入力した信号に基づく画像をLCD(Liquid Crystal Display)等に表示する。記録媒体12は、画像データの記録又は読み出しを行うためのものである。この記録媒体12としては、例えば半導体メモリ等を用いることができる。電源部13は、デジタルカメラの全てのブロックに電源を供給するためのものである。スイッチ部14は、デジタルカメラの電源をオン、オフするためのメインスイッチである。
【0022】
次に、図2−1、図2−2のフローチャートを参照しながら、本実施形態の撮像装置の基本的な動作の一例を説明する。
スイッチ部14に設けられたメインスイッチがオンされると(ステップS301)、電源部13は動作を開始し、メイン電源及びコントロール系の電源を供給する。システム制御部10は、モードが撮影モード及び再生モードの何れであるかを判断する(ステップS302)。この判断の結果、撮影モードであれば後述する撮影シーケンスに入る。
【0023】
一方、再生モードである場合は再生シーケンスに入り、記録媒体12から画像データを信号処理部7に一旦取り込む。そして、信号処理部7は、取り込んだ画像データに対して表示のための信号処理を行う(ステップS317)。
次に、表示部11は、信号処理部7で信号処理された画像データに基づく画像をLCD等に表示する(ステップS318)。その後、スイッチ部14に設けられたメインスイッチがオフされるまで画像を表示し、メインスイッチがオフされたら(ステップS319のYES)、表示部11は画像の表示を中止する。そして、電源部13は電源をオフする。
【0024】
ステップS302において撮影シーケンスに入った場合は、光学系駆動部9は、AFレンズ等のレンズ1の位置をリセット位置まで駆動させる(ステップS303)。そして、固体撮像素子3やタイミングパルス発生部7等の撮像系回路の電源をオンする。次に、システム制御部10の制御に基づいて光学系駆動部9から出力される信号に基づいて、絞り・シャッター2に設けられている絞りを開放する(ステップS304)。
【0025】
そして、測光シーケンスに入り、固体撮像素子3を通った画像信号を、CDS部4で相関二重サンプリングした後、クランプ回路部5でクランプし、更にA/D変換部6でA/D変換する。そして、そのA/D変換した画像信号を信号処理部7で処理し、更にシステム制御部10に出力する。信号処理部7から画像信号を入力したシステム制御部10は、測光値から露出制御値を演算する(ステップS305)。この演算結果に応じてシステム制御部10は、プログラム線図により、絞り、シャッタースピードを決定して制御を実行する(ステップS306)。
【0026】
次に、システム制御部10は、表示モードが表示オンモードであるか否かを判断する(ステップS307)。この判断の結果、表示モードが表示オンモードである場合、表示部11は、信号処理部7で処理された画像信号に基づく画像をLCD等に表示する(ステップS308)。一方、表示モードが表示オンモードでない場合、ステップS308を省略し、スイッチ部14に設けられたレリーズスイッチの第1のスイッチがオンされるまで待機する(図2−2のステップS309)。第1のスイッチがオンされると、再び測光シーケンスに入り、ステップS305と同様に、測光及び露出制御値の演算を行う(ステップS310)。そして、その結果に応じてシステム制御10は、プログラム線図により、絞り、シャッタースピードを決定して再度制御を実行する(ステップS311)。
【0027】
次に、信号処理部7は、固体撮像素子3、CDS部4、クランプ部5、及びA/D変換部6を通った画像信号から高周波成分を取り出し、システム制御部10は、被写体までの距離の演算(測距)を行う(ステップS312)。その後、光学系駆動部9は、レンズ1を駆動して合焦か否かを判断する(ステップS313)。この判断の結果、合焦でない場合には、光学系駆動部9は再びレンズ1を駆動して測距を行う。合焦となった後、スイッチ部14に設けられたレリーズスイッチの第2のスイッチがオンされるまで待機する(ステップS314)。第2のスイッチがオンされると、光学系駆動部9は絞り・シャッター2を駆動して、静止画の露光を行う(ステップS315)。
【0028】
露光が終了すると、信号処理部7は、固体撮像素子3、CDS部4、クランプ部5、及びA/D変換部6を通った画像信号に対して所望の信号処理を行う。信号処理が行われた画像信号は、システム制御10の制御により半導体メモリ等の記録媒体12に記録される。このとき、第2のスイッチが押され続けていた場合には(ステップS316のYES)、表示部11は、信号処理部7で処理された画像信号に基づく画像をLCD等に表示する(ステップS317)。そして、第2のスイッチがオフされるまで画像を表示し続け、第2のスイッチがオフされたときに、画像の表示を止めて撮影を終了する。
【0029】
そして、システム制御部10は、スイッチ部14に設けられたメインスイッチがオフされているか否かを判断する(ステップS318)。この判断の結果、メインスイッチがオフされていない場合には、レリーズスイッチの第1のスイッチが押されるまでのシーケンスを再度行い、レリーズスイッチの第1のスイッチがオンされるまで待機する。一方、メインスイッチがオフされた場合には、光学系駆動部9は各光学系を所定の位置に戻す。そして、電源部13はメインの電源を切る。
【0030】
次に、本実施形態の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
図3は、撮像装置の電源部13の構成の一例を示すブロック図である。図4(a)、(b)は、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサ106の端子電圧と、ヒューズ102に流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。図5及び図6は、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1及び第2の例を説明するフローチャートである。なお、図3に示す電源部13では、本実施形態の撮像装置の説明に必要な部分だけを示している。また、図3において、図15と同一の部分については、図15に付した符号と同一の符号を付している。
【0031】
図3において、電源101は、撮像装置の電源であり電池等により構成される。ヒューズ102は、所定レベルより大きい電流が流れると溶断して、電池101と電源部13とを電気的に遮断するためのものである。コントローラIC103は、スイッチングレギュレータ105に設けられているスイッチングトランジスタのスイッチング動作を制御するためのものである。OR回路104は、メインスイッチ14a及びシステム制御部10の制御信号のいずれかがハイ(Hi)レベルのときにハイレベルの信号を出力し、そうでないときにロウ(Low)レベルの信号を出力する論理回路である。スイッチングレギュレータ105は、スイッチングトランジスタを備え、スイッチングトランジスタのスイッチング動作に基づいて、出力電圧VCC1を発生させるためのものである。コンデンサ106は、出力の短絡が検知された際に充電するためのものである。分圧抵抗107、108によって設定される電圧によって、スイッチングレギュレータ105の最大デューティは設定される。
【0032】
出力電流検出部109は、スイッチングレギュレータ105の出力電流を検出し、検出した電流を電圧に変換するためのものである。ローパスフィルタ(LPF)110は、出力電流検出部109から出力された電圧の高周波成分を遮断し、低周波成分を通過させるためのものである。コンパレータ111は、ローパスフィルタ110からの出力電圧と基準電圧112とを比較するためのものである。論理回路部113は、コンパレータ111の出力に応じた制御を実行するための回路である。スイッチ114は、論理回路部113の制御によりオン、オフする(開閉する)。抵抗115はスイッチ114がオンした(閉じた)際に抵抗108と並列に接続される。スイッチ114がオンすると、コンパレータ103eに入力する電圧が下がり、スイッチングレギュレータ105の最大デューティが低く設定されることになる。
【0033】
また、ロジック制御部103aは、OR回路104からの出力を入力して各種の制御を行う。ドライバー部103bは、ロジック制御部103aの出力信号と、コンパレータ103eの出力信号とに基づいて、スイッチングレギュレータ105をコントロールするためのものである。誤差増幅器103cは、出力電圧VCC1とコントローラIC103内部の基準電圧との差を増幅するためのものである。短絡検知回路部103dは、誤差増幅器103cの出力電圧を基準電圧と比較する比較器と、その比較器における比較結果に応じてコンデンサ106に充電するための充電回路と、その充電回路における充電動作の制御を行う制御部とを備えた回路である。
【0034】
コンパレータ103eは、誤差増幅器103cの出力電圧と、三角波電圧を発生する発振部103fの出力電圧とを比較することで、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティを設定する。このとき、最大デューティは、抵抗107、108、115により設定させる電圧によって決められている。
【0035】
次に、図4(a)、(b)のタイミングチャート及び図5のフローチャートに従って、撮像装置における短絡検知動作の第1の例について説明する。
メインスイッチ14aがオンされる(閉じる)と、OR回路104の出力がハイレベルとなることによりコントローラIC103のCont端子にハイレベルの信号が入力される。これにより、コントローラIC103は、ドライバー部103bを用いてスイッチングレギュレータ105の制御を開始する。そうすると、出力電圧VCC1はスロースタート制御により徐々に上昇し、ある時間が経過すると所定電圧に達する。出力電圧VCC1は、フィードバック制御のためにコントローラIC103に戻され、誤差増幅器103cの一方の入力端子に入力される。
【0036】
図4に示すタイミングt41で、出力が何らかの原因で短絡すると、大電流が流れ始め、出力電圧VCC1は低下する。誤差増幅器103cの出力が変化するかどうかで、出力電圧VCC1が所定の電圧範囲にあるかどうかを判断している(ステップS501)。誤差増幅器103cの出力が変化すると、コンパレータ103eは、現在設定されているデューティが分圧抵抗107、108、または分圧抵抗107、108および抵抗115によって設定される最大デューティか否かを判断する(ステップS502)。この判断の結果、現在設定されているデューティが最大デューティに達していなければ、コンパレータ103eは、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン時間が徐々に長くなるようにデューティを変化させる(ステップS503)。
【0037】
一方、ステップS503で現在設定されているデューティが最大デューティに達している場合には、図4のタイミングt42で短絡検知回路部103dはコンデンサ106へ充電を開始する(ステップS504)。このまま出力の短絡の原因が取り除かれなければコンデンサ106の端子電圧は徐々に上昇する。そして、短絡検知回路部103dはコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達するかどうかを判断する(ステップS505)。コンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると、ドライバー部103bの制御を停止させ電源部13は動作を停止する(ステップS506)。
【0038】
次に、次に、図4(a)、(b)のタイミングチャート及び図6のフローチャートに従って、図4のタイミングt41で出力が何らかの原因で短絡した際に流れる電流が所定値以上だった場合の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
出力電流検出部109は常に出力電流の値を検出し、検出した電流値を電圧値に変換する(ステップS551)。コンパレータ111は、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧と、所定の電流値に相当する基準電圧112とを常に比較することで、出力電流の値が所定値より大きいかどうかを判断している(ステップS552)。ステップS552で出力電流の値が所定値よりも多いと判断した場合には、コンパレータ111は論理回路部113に出力する。論理回路部113は、コンパレータ111からの出力に応じて、スイッチ114をオンする(ステップS553)。このスイッチ114がオンする(閉じる)と抵抗115は抵抗108と並列接続になりコンパレータ103eへの設定電圧が低くなる。従って、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフの最大デューティは小さくなり、コンパレータ103eで設定されるデューティの範囲は小さくなる。なお、ステップS552からステップS553の処理は、ステップS501からステップS502に進むよりも前に処理を終えるように、基準電圧112は設定されている。したがって、出力電流検出部109で検出した電流値が所定値i2より大きい場合、図5のステップS502での判断が行われるときには既に、スイッチ114がオンして、スイッチングレギュレータ105の最大デューティが低く設定されることになる。
すなわち、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値より大きい場合には、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングの最大デューティが引き下げられる。よって、スイッチングレギュレータ105のデューティが最大デューティに達するまでの時間は、図4(b)に示すようにタイミングt42'となり短くなる。この結果、短絡し始めたタイミングt41からスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングt43までの時間、つまり時間T1'は、図4(a)に示す時間T1よりも短くなる。したがって、電源を復帰可能な状態で素早く動作を停止させることが可能となる。
【0039】
ここで、コンパレータ111に設定する基準となる基準電圧112は重要である。本来コントローラIC103で設定される、短絡検知開始から動作停止までの時間T1は、撮像装置の種々の動作における負荷電流の変動を考慮し、想定内の負荷変動であれば動作停止に至らない必要十分な時間としている。従って、基準電圧112は、コントローラIC103で検知される電流値に対応する電圧値よりも大きい値に設定することが必要である。また、基準電圧112は、時間T1流れるとヒューズ102が溶断する電流値、又は時間T1流れるとヒューズ102がダメージを受けてしまう電流値に対応する電圧値よりも小さい値に設定することも必要である。
【0040】
以上のように本実施形態では、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチ114を閉じて、コンパレータ103eへの設定電圧を抵抗107、108、115に基づく値にした(設定電圧を低くするようにした)。これにより、大電流が流れて短絡した場合には、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフの最大デューティに達するまでの時間が短くなる。この結果、短絡し始めたタイミングからスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングまでの時間を短くすることができ、電源を復帰可能な状態で素早く停止させることが可能となる。従って、大電流が流れた場合でもコントローラIC103による短絡検知の動作が働くことになり、短絡の原因が取り除かれればヒューズ102の交換等を行うことなく復帰することができ、撮像装置として正常な動作を再開することが可能となる。
【0041】
また、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されていない場合には、スイッチ114を開けて、コンパレータ103eへの設定電圧を抵抗107、108に基づく値になるようにした。これにより、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフの最大デューティに達するまでの時間を、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されたときよりも長くすることができる。従って、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことを防止することが可能になる。
【0042】
ここで、短絡したにも関わらず短絡の原因が取り除かれる例として次のようなことが想定できる。例えば、撮像装置のユーザーが記録媒体12を装着する際、指定の向きに記録媒体12を撮像装置に装着しなかったために、電源端子がGNDと接触し、その状態で電源をオンする。すると撮像装置に大電流が流れ、コントローラIC103による短絡検知が働き、撮像装置は動作を停止する。その後、ユーザーが記録媒体12の誤装着に気が付き正しい向きで記録媒体12を撮像装置に装着し、再度電源をオンする場合がある。このとき、コントローラIC103による短絡検知が機能しないとヒューズ102が溶断してしまい、ユーザーが記録媒体12を正しい向きで装着し直したとしても、撮像装置を起動することができない。従って、ユーザーはヒューズ102を交換する修理をしない限り撮像装置を使えないことになってしまう。
【0043】
これに対し、本実施形態のように復帰可能な短絡検知手段を備えていればこのような場合でも確実に短絡検知を行うことができ、且つ再度電源をオンした場合にも撮像装置を正常に起動することが可能となる。このように、復帰不可能なヒューズ102が溶断することなく大電流を検知して電源を停止させるようにすれば、ユーザーにとって非常に使い勝手の良い撮像装置を実現することができる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態の撮像装置の構成は、図1に示したものと同じであり、撮像装置の基本的な動作は、図2に示したものと同じであるので説明を省略する。
【0045】
図7は、撮像装置の電源部13の構成の一例を示すブロック図である。なお、図6において、図3と同一の部分については、図3に付した符号と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図7において、スイッチ601は、論理回路部113の制御によりオン、オフする。抵抗602は、スイッチ601がオンした際にコンデンサ106に充電するための電流値を設定するため電流源に接続された抵抗である。
【0046】
図8は、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサ106の端子電圧と、ヒューズ102に流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。図9及び図10は、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1及び第2の例を説明するフローチャートである。なお、図8において、図4(a)に示したタイミングと同じタイミングには、図4(a)に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。また、図9及び図10において、図5及び図6に示した制御と同じ制御を行うステップには、図5及び図6に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。
【0047】
図8に示すタイミングt41で、出力が何らかの原因で短絡した際に流れる電流が所定値以上だった場合の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
出力電流検出部109は常に出力電流の値を検出し、検出した電流値を電圧値に変換する(ステップS551)。コンパレータ111は、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧と、所定の電流値に相当する基準電圧112とを常に比較することで、出力電流の値が所定値より大きいかどうかを判断している(ステップS552)。ステップS552で出力電流の値が所定値よりも多いと判断した場合には、コンパレータ111は論理回路部113に出力する。論理回路部113は、コンパレータ111からの出力に応じて、スイッチ601をオンする(ステップS851)。タイミングt42でこのスイッチ601がオンする(閉じる)と、短絡検知回路部103dからの充電電流とは別に、コンデンサ106へ抵抗602で設定された電流値で充電を開始する。なお、ステップS552からステップS851の処理は、ステップS502からステップS504に進むよりも前に処理を終えるように、基準電圧112は設定されている。
【0048】
したがって、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値より大きい場合には、充電電流が増加することになるので、コンデンサ106の端子電圧が所定のレベルV1になる時間が早くなり、タイミングt73で所定レベルV1に達する。
図9のステップS502で、コンパレータ103eは、現在設定されているデューティが分圧抵抗107、108によって設定される最大デューティにある場合には、ステップS504、S505に進む。そして、ステップS505では、短絡検知回路部103dはコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達するかどうかを判断するが、このときすでに、スイッチ601がオンしている。よって、このときにはコンデンサ106に抵抗602で設定された電流値で充電が始まっている。そして、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると、ステップS506にてドライバー部103bの制御を停止させ電源部13は動作を停止する。このようにコンデンサ106の充電電流を増加させることにより、時間T1よりも短い時間T3で素早く電源を停止させることが可能となる。
【0049】
本実施形態でも第1の実施形態と同様に、コンパレータ111に設定する基準となる基準電圧112は重要である。本来コントローラIC103で設定される、短絡検知開始から動作停止までの時間T1(図4(a)を参照)は、撮像装置の種々の動作における負荷電流の変動を考慮し、想定内の負荷変動であれば動作停止に至らない必要十分な時間としている。従って、基準電圧112はコントローラIC103で検知する電流値よりも大きい値に設定することが必要である。また、基準電圧112は、時間T1流れるとヒューズ102が溶断する電流値、又は時間T1流れるとヒューズ102がダメージを受ける電流値よりも小さい値に設定することも必要である。更に、抵抗602の値によって時間T7は変化するので、基準電圧112の値は抵抗602との組合せも考慮して決定する必要がある。
【0050】
以上のように本実施形態では、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチ601を閉じて、短絡検知回路部103dからの充電電流と、抵抗602で設定された充電電流とによりコンデンサ106への充電を行う。このように、大電流が流れて短絡した場合には、コンデンサ106への充電電流を増加させるようにする。これにより、短絡し始めたタイミングからスイッチングレギュレータ105の動作が停止するタイミングまでの時間を短くすることができ、電源を復帰可能な状態で素早く停止させることが可能となる。従って、大電流が流れた場合でもコントローラIC103による短絡検知の動作が働くことになり、短絡の原因が取り除かれればヒューズ102の交換等を行うことなく復帰することができ、撮像装置として正常な動作を再開することが可能となる。
【0051】
また、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されていない場合には、短絡検知回路部103dからの充電電流によりコンデンサ106への充電を行う。これにより、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことを防止することが可能になる。
【0052】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の撮像装置の構成は、図1に示したものと同じであり、撮像装置の基本的な動作は、図2に示したものと同じであるので説明を省略する。
【0053】
図11は、撮像装置の電源部13の構成の一例を示すブロック図である。なお、図11において、図3及び図7と同一の部分については、図3及び図7に付した符号と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。コンパレータ901は、ローパスフィルタ110からの出力電圧と第2の基準電圧902とを比較するためのものである。論理回路部903は、コンパレータ901の出力に応じてスイッチ601を制御するためのものである。
【0054】
図12は、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサ106の端子電圧と、ヒューズ102に流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。図13及び図14は、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1及び第2の例を説明するフローチャートである。なお、図12において、図4(a)に示したタイミングと同じタイミングには、図4(a)に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。また、図13及び図14において、図5、図6、図9、及び図10に示した制御と同じ制御を行うステップには、図5、図6、図9、及び図10に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。
【0055】
図12に示すタイミングt41で、出力が何らかの原因で短絡した際に流れる電流が所定値以上だった場合の撮像装置における短絡検知動作の一例について説明する。
出力電流検出部109は常に出力電流の値を検出し、検出した電流値を電圧値に変換する(ステップS551)。コンパレータ111は、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧と、所定の電流値i1に相当する基準電圧112とを常に比較することで、出力電流の値が所定値i1より大きいかどうかを判断している(ステップS552)。ステップS552で出力電流の値が所定の電流値i1よりも多いと判断した場合には、コンパレータ111は論理回路部113に出力する。論理回路部113は、コンパレータ111からの出力に応じて、スイッチ114をオンする(ステップS553)。このスイッチ114がオンする(閉じる)と、抵抗115は抵抗108と並列接続になりコンパレータ103eへの設定電圧が低くなる。従って、スイッチングレギュレータ105の最大デューティは小さくなり、コンパレータ103eで設定されるデューティの範囲は小さくなる。なお、ステップS552からステップS553の処理は、ステップS501からステップS502に進むよりも前に処理を終えるように、基準電圧112は設定されている。したがって、出力電流検出部109で検出した電流値が所定値i1より大きい場合、図13のステップS502での判断が行われているときには既に、スイッチ114がオンして、スイッチングレギュレータ105の最大デューティが低く設定されることになる。
すなわち、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値より大きい場合には、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングの最大デューティが引き下げられる。よって、スイッチングレギュレータ105におけるスイッチングのオン、オフのデューティの最大値に達するまでの時間は、図12に示すようにタイミングt42'となり、短絡し始めたタイミングt41からタイミングt42'までの時間を短縮できる。
【0056】
更に、出力電流検出部109からローパスフィルタ110を介して出力された電圧はコンパレータ901にも入力される。コンパレータ901は、入力された電圧と、所定の電流値i2に相当する第2の基準電圧902で与えられる電圧とを比較することで、出力電流の値が所定値i2より大きいかどうかを判断する(ステップS951)。ステップS951で出力電流の値が所定の電流値i2よりも多いと判断した場合には、コンパレータ901は論理回路部903に出力する。論理回路部903は、コンパレータ901からの出力に応じて、によりスイッチ601をオンする(ステップS851)。タイミングt42'でこのスイッチ601がオンする(閉じる)と、短絡検知回路部103dからの充電電流とは別に、コンデンサ106へ抵抗602で設定された電流値で充電を開始する。なお、ステップS951からステップS851の処理は、ステップS502からステップS504に進むよりも前に処理を終えるように、第2の基準電圧902は設定されている。
【0057】
すなわち、スイッチングレギュレータ105の出力電流の値が所定値i2より大きい場合には、充電電流が増加することになるので、コンデンサ106の端子電圧が所定のレベルV1になる時間が早くなり、タイミングt73で所定レベルV1に達する。
図13のステップS502で、コンパレータ103eは、現在設定されているデューティが分圧抵抗107、108、または分圧抵抗107、108、115によって設定される最大デューティにある場合には、ステップS505に進む。そして、ステップS505にて、短絡検知回路部103dはコンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達するかどうかを判断するが、このときすでに、スイッチ601がオンしている。よって、このときにはコンデンサ106に抵抗602で設定された電流値で充電が始まっている。そして、コンデンサ106の端子電圧が所定レベルV1に達すると、ステップS506にてドライバー部103bの制御を停止させ電源部13は動作を停止する。このように、本実施形態では、スイッチングのオン、オフのデューティの最大値に達するまでの時間を短縮することと、コンデンサ106の充電電流を増加させることとの両方を行うようにした。これにより、コンデンサ106の端子電圧が所定のレベルV1になる時間を早くすることができると共に、短絡し始めたタイミングt41から動作が停止するまでのタイミングt73までの時間をより短くすることができる。従って、より素早く電源を停止させることが可能となる。
【0058】
本実施形態でも第1及び第2の実施形態同様と同様に、コンパレータ111に設定する基準となる基準電圧112、コンパレータ901に設定する基準となる第2の基準電圧902は重要である。本来コントローラIC103で設定される、短絡検知開始から動作停止までの時間T1(図4(a)を参照)は、撮像装置の種々の動作における負荷電流の変動を考慮し、想定内の負荷変動であれば動作停止まで至らない必要十分な時間としている。従って、基準電圧112、第2の基準電圧902はコントローラIC103で検知する電流値に対応する電圧値よりも大きい値に設定することが必要である。また、基準電圧112、第2の基準電圧902は、時間T1流れるとヒューズ102が溶断する電流値に対応する電圧値、又は時間T1流れるとヒューズ102がダメージを受ける電流値に対応する電圧値よりも小さい値に設定することも必要である。抵抗602、115の値によって時間T10は変化するので、基準電圧112の値は抵抗115との組合せを考慮して決定する必要があり、基準電圧902の値は抵抗602との組合せを考慮して決定する必要がある。
【0059】
以上のように本実施形態では、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出された場合には、スイッチングレギュレータ105の動作が停止するまでの時間を短くすると共に、コンデンサ106への充電電流を増加させた。これにより、大電流が流れた場合でもコントローラIC103による短絡検知の動作をより素早く働かせることができ、ヒューズ102を溶断させることなく電源を停止させることができる。そして短絡の原因が取り除かれればヒューズ102の交換等を行うことなく復帰することができ、撮像装置として正常な動作を再開することが可能となる。
【0060】
また、出力電流検出部109により所定値以上の電流が流れたことが検出されていない場合には、スイッチングレギュレータ105の動作が停止するまでの時間を長くすると共に、短絡検知回路部103dからの充電電流によりコンデンサ106への充電を行う。これにより、想定内の負荷変動によって回路の短絡を検知してしまうことを防止することができる。
【0061】
なお、前述した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、撮像装置の構成の一例を示す図である。
【図2−1】本発明の第1の実施形態を示し、撮像装置の基本的な動作の一例を説明するフローチャートである。
【図2−2】本発明の第1の実施形態を示し、図2−1に続くフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態を示し、撮像装置の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態を示し、撮像装置の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態を示し、撮像装置の電源部の構成の一例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施形態を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図13】本発明の第の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第1の例を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第の実施形態を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の第2の例を説明するフローチャートである。
【図15】従来の技術を示し、デジタルカメラの電源部の構成を示すブロック図である。
【図16】従来の技術を示し、スイッチングレギュレータにおけるスイッチングのオン、オフのデューティと、コンデンサの端子電圧と、ヒューズに流れる電流の変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図17】従来の技術を示し、出力の短絡を検知する際の撮像装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1 レンズ
2 絞り・シャッター
3 固体撮像素子
4 CDS部
5 クランプ回路部
6 A/D変換部
7 信号処理部
8 タイミング発生部
9 光学系駆動部
10 システム制御部
11 表示部
12 記録媒体
13 電源部
14 スイッチ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、
前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段とを有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項2】
前記デューティ制御手段は、前記スイッチング手段の出力電圧が予め設定された値よりも低下すると、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティが大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の電源回路を備えた電気機器。
【請求項3】
前記デューティ範囲制限手段は、前記デューティ制御手段によって設定できる最大のデューティを小さくすることでデューティの範囲を制限することを特徴とする請求項1または2に記載の電源回路を備えた電気機器。
【請求項4】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧が予め設定された値よりも低下した場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、
前記コンデンサが予め設定した充電量を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段とを有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項5】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、
前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、
前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段とを有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項6】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、
前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第1の電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、
前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第2の電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段を有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項7】
前記第1の充電手段による充電動作を開始するよりも前に前記第2の充電手段による充電動作を開始することを特徴とする請求項4ないし6の何れか1項に記載の電源回路を備えた電気機器。
【請求項1】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、
前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段とを有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項2】
前記デューティ制御手段は、前記スイッチング手段の出力電圧が予め設定された値よりも低下すると、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティが大きくなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の電源回路を備えた電気機器。
【請求項3】
前記デューティ範囲制限手段は、前記デューティ制御手段によって設定できる最大のデューティを小さくすることでデューティの範囲を制限することを特徴とする請求項1または2に記載の電源回路を備えた電気機器。
【請求項4】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧が予め設定された値よりも低下した場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、
前記コンデンサが予め設定した充電量を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段とを有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項5】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、
前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、
前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡を検出する短絡検出手段とを有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項6】
電源からの電力を外部に供給するためにスイッチング動作を行うスイッチング手段と、
前記スイッチング手段の出力電圧に応じて、前記スイッチング手段のオン・オフのデューティを制御するデューティ制御手段と、
前記デューティ制御手段によって設定される前記スイッチング手段のデューティが、設定可能なデューティの範囲を超えた場合に、コンデンサへの充電を行う第1の充電手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第1の電流値を越える場合に、前記コンデンサへの充電を行う第2の充電手段と、
前記コンデンサが予め設定された充電量を超えた場合に、回路の短絡と検出定する短絡検出手段と、
前記スイッチング手段の出力電流が予め設定された第2の電流値を越える場合、前記デューティ制御手段によって前記スイッチング手段のデューティ制御を行う前に、前記デューティ制御手段によって設定できるデューティの範囲を制限するデューティ範囲制限手段を有することを特徴とする電源回路を備えた電気機器。
【請求項7】
前記第1の充電手段による充電動作を開始するよりも前に前記第2の充電手段による充電動作を開始することを特徴とする請求項4ないし6の何れか1項に記載の電源回路を備えた電気機器。
【図1】
【図2−1】
【図2−2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2−1】
【図2−2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−300766(P2007−300766A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128608(P2006−128608)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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