説明

電源装置

【課題】全ての電圧検出ラインの断線を検出して、電池セルの電圧を確実に検出する。
【解決手段】電源装置は、複数の電池ユニット10を備え、各々の電池ユニット10が、複数の電池セル3を直列に接続してなる電池ブロック2と、各々の電池セル3の電圧を電圧検出ライン6を介して検出する電圧検出回路4と、電池ブロック2から電圧検出回路4に動作電力を供給する電源回路5と、電圧検出回路4の検出電圧から電圧検出ライン6の断線を検出する断線検出回路8とを備える。各々の電池ユニット10の電池ブロック2は、互いに直列に接続されて組電池1を構成している。電源装置は、ひとつ以上の電池ユニット10の電池ブロック2に、電池ブロック2の消費電力を大きくするアンバランス抵抗12を接続しており、アンバランス抵抗12が接続された電池ブロック2と隣接する電池ブロック2との接続点16に接続される電圧検出ライン6に電流が流れる状態としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の電池セルを直列に接続している組電池を備える電源装置に関し、とくに各々の電池セルの電圧を検出して安全に充放電する電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大きな出力が要求される組電池は、多数の電池セルを直列に接続して出力電圧を高くしている。この組電池は、電池セルを直列に接続しているので、全ての電池セルの充電電流と放電電流は同じとなる。しかしながら、多数の電池セルを直列に接続する組電池は、全ての電池セルの特性を完全には同じにはできないので、電気特性のアンバランスによって、特定の電池セルが過充電されたり、あるいは過放電されることがある。電池セルは、過充電や過放電によって著しく劣化し、さらに危険な状態となることもある。この弊害を防止するために、多数の電池セルを直列に接続している組電池は、各々の電池セルの電圧を検出して、充放電をコントロールしている。たとえば、組電池が充電される状態で、特定の電池セルの電圧が所定の最高電圧よりも高くなると充電を停止し、また、放電される充電で、特定の電池セルの電圧が所定の最低電圧よりも低くなると放電を停止して、電池を保護しながら充放電している。
【0003】
各々の電池セルを保護しながら充放電する電源装置は、各々の電池セルの電圧を検出する電圧検出回路を備えており、この電圧検出回路で検出される電池セルの電圧で、充放電をコントロールしている。電圧検出回路は、電圧検出ラインを介して電池セルのプラス側とマイナス側とに接続している。多数の電池セルを直列に接続している電源装置は、多数の電圧検出ラインを介して電池セルに接続されるので、いずれかの電圧検出ラインが断線すると電池セルの電圧を正常に検出できなくなる。
【0004】
ところで、多数の電池セルを直列に接続している電源装置は、図1に示すように、複数の電池ユニット90で構成している(特許文献1参照)。電池ユニット90は、複数の電池セル93を直列に接続している電池ブロック92と、電池ブロック92を構成する電池セル93の電圧を検出する電圧検出回路94と、電圧検出回路94の電源に電力を供給する電源回路95とを備えている。複数の電池ブロック92が直列に接続されて組電池91としている。
【0005】
この図に示す電源装置は、各々の電池ユニット90が、電池ブロック92を構成する電池セル93の電圧を検出する電圧検出回路94を備えている。各々の電圧検出回路94を動作状態とする電源は、各々の電池ブロック92から供給している。電池ブロック92から電圧検出回路94に動作電力を供給する電源回路95は、DC/DCコンバータが使用される。この図に示すように、組電池91を複数の電池ブロック92として、これを直列に接続している電源装置は、各々の電池ブロック92に残容量のアンバランスが発生する。残容量のアンバランスは、特定の電池ブロック92を過充電とし、あるいは過放電とする確率が高くなって、電池を劣化させる原因となる。したがって、アンバランスを解消するために、各々の電池ブロック92に均等化回路97を接続している。すなわち、従来の電源装置は、電池ブロック92のアンバランスをより少なくするように設計される。
【0006】
ところが、複数の電池ブロック92を直列に接続して組電池91とする電源装置は、各々の電池ユニット90の電源回路95の電流のアンバランスが電圧検出ライン96の断線の検出を阻害する。正常な状態では電流が流れる電圧検出ライン96が断線すると、電流が流れなくなって、電圧検出回路94で検出される検出電圧が変化する。したがって、正常な状態で電流が流れる状態にある電圧検出ライン96は、断線の判定ができる。しかしながら、正常な状態で電流が流れない電圧検出ライン96は、断線しても電流値が変化しないので、電圧検出回路94で検出される電圧が変化せず、電圧検出ライン96の断線は判定できない。正常な状態で電流の流れない電圧検出ライン96の断線が判定できないのは、電流が流れない状態は無限大の抵抗で接続された状態と同じ状態となるからである。
【0007】
ところが、図1に示すように、複数の電池ブロック92を直列に接続している電源装置は、電池ブロック92の電源回路95の消費電流によっては、いずれかの電圧検出ライン96に電流が流れない状態となることがあり、電流が流れない電圧検出ライン96の断線を検出できない状態となることがある。
【0008】
その原理を図2と図3に示す。図2の電源装置は、6個の電池セル73を直列に接続して電池ブロック72として、3組の電池ブロック72を直列に接続して組電池71としている。図2の回路構成において、各々の電池セル73には入力抵抗79が接続されることから、電池セル73には入力抵抗79によって入力電流(Id)が流れる。さらに、電池ブロック72には電圧検出回路74に電力を供給する電源回路75の消費電流(Ip)が流れる。電源回路75はDC/DCコンバータが使用されるので、電源回路75の消費電流はDC/DCコンバータの消費電流(Ip)となる。DC/DCコンバータは、完全に消費電流を同じ電流とすることはできず、消費電流がアンバランスとなる。
【0009】
図3の(1)は、第1の電池ユニット70Aと、第2の電池ユニット70Bの各電源回路75の消費電流(Ip)が10mAと同じ状態で電池セル73に流れる電流値を示し、図3の(2)は、第1の電池ユニット70Aの電源回路75の消費電流(Ip)が10mAで、第2の電池ユニット70Bの電源回路75の消費電流(Ip)が10.05mAとアンバランスな状態で電池セル73に流れる電流値を示している。電圧検出ライン76に流れる電流は、隣接する電池セル73に流れる電流の電流差となる。それは、電圧検出ライン76に流れる電流によって、隣接する電池セル73に流れる電流に電流差ができるからである。このことから、隣接する電池セル73に流れる電流の電流値が同じ値になると、電圧検出ライン76に電流が流れない状態となる。
【0010】
各々の電池セル73に流れる電流は、アースライン76A側に近い電池セル73に流れる電流の電流が大きくなる。それは、図2の矢印で示すように、入力電流(Id)が流れるからである。(1)は、電源回路75の消費電流(Ip)が同じであるから、隣接する電池セル73の電流値が異なる電流となり、全ての電圧検出ライン76の断線を判定できる。しかしながら、(2)に示すように、電源回路75の消費電力が異なる状態になると、第1の電池ユニット70Aの電池ブロック72と第2の電池ユニット70Bの電池ブロック72との接続位置にある電池セル73a、73bの電流値が同じ10.06mAとなることがある。したがって、この電池セル73a、73bの接続点86に接続している電圧検出ライン76には電流が流れなくなって、断線を判定できなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2010−81692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、全ての電圧検出ラインの断線を検出して、電池セルの電圧を確実に検出できる電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0013】
本発明の電源装置は、複数の電池ユニット10を備えており、各々の電池ユニット10が、複数の電池セル3を直列に接続してなる電池ブロック2と、電池ブロック2を構成する各々の電池セル3の電圧を電圧検出ライン6を介して検出する電圧検出回路4と、電池ブロック2から電圧検出回路4に動作電力を供給する電源回路5と、電圧検出回路4が検出する電池セル3の検出電圧から電圧検出ライン6の断線を検出する断線検出回路8とを備えている。各々の電池ユニット10の電池ブロック2は、互いに直列に接続されて組電池1を構成している。電源装置は、ひとつ以上の電池ユニット10の電池ブロック2に、電池ブロック2の消費電力を大きくするアンバランス抵抗12を接続しており、アンバランス抵抗12が接続された電池ブロック2とこれに隣接する電池ブロック2との接続点16に接続される電圧検出ライン6に電流が流れる状態としている。
【0014】
以上の電源装置は、電池ブロックにアンバランス抵抗を接続して、アンバランス抵抗が接続された電池ブロックとこれに隣接する電池ブロックとの接続点に接続される電圧検出ラインに電流が流れる状態とするので、正常な状態において、全ての電圧検出ラインに電流を流す状態として、全ての電圧検出ラインの断線を検出して、電池セルの電圧を確実に検出しながら充放電できる特徴がある。それは、アンバランス抵抗が、全ての電圧検出ラインに電流を流すように電池ブロックの消費電流をコントロールするからである。
【0015】
本発明の電源装置は、電池ブロック2を構成する各々の電池セル3のセルバランスを均等化すると共に、組電池1を構成する各々の電池ブロック2のアンバランスを均等化する均等化回路7を備えることができる。以上の電源装置は、均等化回路を備えているので、電池ブロックを構成する各々の電池セルの電圧が時間の経過と共にアンバランスとなるのを解消できると共に、組電池を構成する各々の電池ブロックの間の電圧や残容量が時間の経過と共にアンバランスになるのを解消できる。
【0016】
本発明の電源装置は、均等化回路7が、消費電力の大きい電池ブロック2の残容量を、消費電力の小さい電池ブロック2の残容量よりも大きくなる状態に均等化することができる。以上の電源装置は、消費電流の大きい電池ブロックの残容量が大きくなるように均等化するので、均等化の発生回数を少なくできる。
【0017】
本発明の電源装置は、電圧検出回路4が検出する電池セル3の電圧が所定の電圧値よりも小さく、あるいは検出される電池セル3の電圧値と所定の電圧値との電圧差が設定値よりも大きい状態で、断線検出回路8が電圧検出ライン6の断線を判定することができる。以上の電源装置は、電圧検出回路で検出される検出電圧が0V近くに低下し、あるいは電圧差が正常値から大きく変化することを検出して、電圧検出ラインの断線を確実に判定する。
【0018】
本発明の電源装置は、電源回路5をDC/DCコンバータとすることができる。以上の電源装置は、DC/DCコンバータを実現するICなどに消費電流のアンバランスがあっても、アンバランス抵抗で消費電流をコントロールして、全ての電圧検出ラインに電流が流れる状態として、断線を確実に検出できる。
【0019】
本発明の電源装置は、組電池1を、車両を走行させるモータに電力を供給する走行用バッテリとすることができる。以上の電源装置は、車両を走行させる大出力の組電池としながら、電池セルの電圧を確実に検出して、多数の電池セルを保護しながら充放電できる。
【0020】
本発明の電源装置は、組電池1を、太陽電池と接続して、太陽電池で発電された電力を蓄電可能に構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】従来の電源装置のブロック図である。
【図2】従来の電源装置が電圧検出ラインの電流を検出する状態を示すブロック図である。
【図3】図2に示す電源装置において電圧検出ラインの断線が検出できなくなる原理を示す図である。
【図4】本発明の一実施例にかかる電源装置のブロック図である。
【図5】図4に示す電源装置の全ての電圧検出ラインに電流が流れる状態を示す図である。
【図6】蓄電用の電源装置に適用する例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置を例示するものであって、本発明は電源装置を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0023】
図4に示す車両用の電源装置は、ハイブリッドカーや電動車両に搭載されて、車両を走行させるモータに電力を供給する用途に使用される。ただし、本発明の電源装置は、その用途を車両を走行させるモータに電力を供給するものには特定しない。多数の電池セルを直列に接続して、出力電圧を高くして大きな出力が要求される全ての用途に使用できる。
【0024】
電源装置は、複数の電池ユニット10を備えている。各々の電池ユニット10は、複数の電池セル3を直列に接続している電池ブロック2と、電池ブロック2を構成する各々の電池セル3の電圧を電圧検出ライン6を介して検出する電圧検出回路4と、電池ブロック2から電圧検出回路4に動作電力を供給する電源回路5と、電圧検出回路4が検出する電池セル3の検出電圧から電圧検出ライン6の断線を検出する断線検出回路8とを備えている。図の電源装置は、互いに直列に接続してなる第1の電池ユニット10A、第2の電池ユニット10B、及び第3の電池ユニット10Cを備えている。
【0025】
図4の電源装置は、6個の電池セル3を直列に接続して電池ブロック2とし、3組の電池ブロック2を直列に接続して組電池1としている。電池セル3はひとつのリチウムイオン電池である。ただ、電池セルは、複数の電池を直列に接続したものとすることもできる。複数の電池を直列に接続している電池セルは、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池などの電池を直列に接続したものである。
【0026】
図4の組電池1は、3組の電池ブロック2を直列に接続しているが、電池ブロックを直列に接続する数で出力電圧を調整できる。出力電圧の高い電源装置は、直列に接続する電池ブロックの数を多くする。また、電池ブロックを構成する電池セルの数を多くして、電池ブロックの電圧を高くすることもできる。したがって、電池ブロックを構成する電池セルの数と、直列に接続する電池ブロックの数とを調整して、組電池の出力電圧は最適値に設定される。
【0027】
各々の電池ユニット10は、電池ブロック2を構成している各々の電池セル3の電圧を検出する電圧検出回路4を備えている。電池セル3をリチウムイオン電池とする電池ユニット10は、電圧検出回路4でもって、直列に接続している全ての電池セル3の電圧を検出する。この電圧検出回路4は、全ての電池セル3の電圧を検出して、組電池1の充放電をコントロールするので、全ての電池セル3の過充電と過放電を防止して安全性を高くできる。ニッケル水素電池からなる電池セルは、電圧検出回路でもって、たとえば4〜6個の電池を直列に接続している電池セルの電圧を検出する。この電圧検出回路は、複数の電池を直列に接続している電池セルの電圧を検出して充放電をコントロールするので、組電池を多数の電池で構成しながら、電圧検出回路を簡単にできる。
【0028】
電圧検出回路4は、各々の電池セル3の電圧を検出し、検出した電圧を通信回路19を介して車両側ECU(図示せず)に伝送する。車両側ECUは、電源装置から入力される電圧信号と、アクセルやブレーキからの信号を演算して、組電池1の充放電をコントロールする。
【0029】
電圧検出回路4は、電圧検出ライン6を介して各々の電池セル3のプラス側とマイナス側に接続される。多数の電池セル3の電圧を検出する電圧検出ライン6は、ワイヤーハーネスを使用して、電池セル3と電圧検出回路4の入力側とを接続する。ハーネスは、通常の電線の他に、フレキシブル基板などが使用され、さらに、接続を簡単にするためにコネクタが使用される。ハーネスやコネクタの接触不良や断線は、電池セル3を電圧検出回路4の入力側に接続しなくなって、正確な電池セル3の電圧検出をできなくする。
【0030】
断線検出回路8は、検出する電池セル3の電圧で電圧検出ライン6の断線を判定する。たとえば、図4の電圧検出ライン6が、図に示すA点で断線されると、A点が断線された電圧検出ライン6で検出される電池セル3の検出電圧は0Vとなる。電圧検出回路4側にある電圧検出ライン6が、入力抵抗9で電池ブロック2のマイナス側に接続されるからである。また、図4に示すB点で断線されると、第1の電池ユニット10Aを構成する電池セル3の検出電圧が正常な状態から変化する。それは、第1の電池ユニット10Aのマイナス側であるアースラインの電位が変動するからである。このため、断線検出回路8は、電圧検出回路4が検出する電池セル3の電圧が所定の電圧値よりも小さくなり、あるいは検出される電池セル3の電圧値と所定の電圧値との電圧差が設定値よりも大きい状態で、電圧検出ライン6の断線を判定できる。
【0031】
第1の電池ユニット10Aと、第2の電池ユニット10Bとを直列に接続する状態で、B点を含む電圧検出ライン6が断線されない状態で電流が流れる状態にあると、B点が断線すると電池セル3の検出電圧が変化する。それは、B点を含む電圧検出ライン6が接続される状態では、電池ブロック2のマイナス側をグランドライン6Aとして各々の電池セル3の電圧が検出されるが、B点が断線されると、電池ブロック2のマイナス側が電圧検出回路4の入力側に接続されなくなって、グランドライン6Aの電位が入力抵抗9によって異なる電位に変化されるからである。
【0032】
ところが、B点を含む電圧検出ライン6が断線されない状態で電流が流れない状態にあると、電流の流れない電圧検出ライン6は、実質的には、無限大の電気抵抗で接続しているのと同じとなるので、この電圧検出ライン6が断線され、あるいは断線されなくとも電流が流れない状態は変化せず、グランドライン6Aの電位が変化しない。
【0033】
このため、図においてB点を含む電圧検出ライン6、すなわち互いに直列に接続している電池ブロック2の接続点16に接続している電圧検出ライン6が、断線されない状態で電流が流れない状態にあると、この電圧検出ライン6が断線されても電池セル3の電圧変化はなく、断線は検出できない。
【0034】
図4の電源装置は、電圧検出回路4に動作電力を供給する電源回路5の消費電流(Ip)によって、電圧検出ライン6の電流が流れなくなることがある。電圧検出回路4は、これを動作状態とするために、電池ブロック2から電力を供給している。したがって、各々の電圧検出回路4は、電池ブロック2から供給される電力を電源回路5で動作電力として供給される。電源回路5には、各々の電池ブロック2のプラス側とマイナス側を接続している。組電池1を3組の電池ブロック2に分割している電源装置は、3組の電圧検出回路4を備え、各々の電圧検出回路4には、各々の電池ブロック2から電力を供給している。6個のリチウムイオン電池からなる電池セル3を直列に接続している電池ブロック2は、出力電圧が約22Vとなる。この電圧が電源回路5を介して電圧検出回路4の電源として供給される。電源回路5は、電池ブロック2の出力電圧の約22Vを、電圧検出回路4の電源に最適な電圧の、たとえば5Vや12Vに安定化して出力するDC/DCコンバータである。
【0035】
各々の電池ブロック2の電圧検出回路4に動作電力を供給する電源回路5であるDC/DCコンバータは、消費電流が均一ではない。電源回路5は、アナログICで構成されるが、DC/DCコンバータを構成する半導体素子の消費電流を均一として製造できない。このため、各々の電源回路5の消費電流はアンバランスになる。電源回路5の消費電流のアンバランスは、電圧検出ライン6に電流が流れなくすることがある。
【0036】
電源回路5の消費電流(Ip)は、直列に接続している電池セル3に同じように流れる。直列に接続している各々の電池セル3から電源回路5に電力が供給されるからである。
【0037】
さらに、各々の電池セル3には、電圧検出回路4の入力側に接続している入力抵抗9によって入力電流(Id)が流れる。入力抵抗9は、電池セル3の電圧を安定して検出するために、電圧検出回路4の入力側に接続される抵抗である。図4の電圧検出回路4は、抵抗分圧回路13を実現する直列抵抗を入力抵抗9としている。入力抵抗9は、電池セル3の接続点16の電圧を、電圧検出回路4で検出できる電圧範囲に降圧して入力する抵抗器である。
【0038】
図の入力抵抗9は、互いに直列に接続している第1の抵抗器9Aと第2の抵抗器9Bとからなる。入力抵抗9は、第1の抵抗器9Aと第2の抵抗器9Bの接続点を電圧検出回路4の入力側に接続して、第1の抵抗器9Aの他端を電池セル3の接続点16に、第2の抵抗器9Bの他端をグランドライン6Aである電圧検出ライン6に接続している。入力抵抗9は、電池セル3の接続点16の電圧を、分圧して電圧検出回路4に入力する。抵抗分圧回路13の分圧比は、直列に接続している第1の抵抗器9Aと第2の抵抗器9Bの電気抵抗で特定される。抵抗分圧回路13は、各々の接続点16から電圧検出回路4に入力される入力電圧がほぼ等しくなる分圧比に設定される。この抵抗分圧回路13は、好ましくは、電圧検出回路4の入力側に接近して配置され、抵抗分圧回路13から引き出される電圧検出ライン6を延長して電池セル3の接続点16に接続する。ただ、電圧分圧回路は、第2の抵抗器を電圧検出回路の入力側に接近して配置して、第1の抵抗器を電池セルの接続点に接近して配置することもできる。
【0039】
各々の電池セル3は、入力抵抗9を介して、電池ブロック2のマイナス側に矢印で示すように入力電流(Id)を流す。各々の電池セル3に流れる入力電流(Id)は、マイナス側の電池セル3にしたがって大きくなる。それは、プラス側に接続している電池セル3の入力電流(Id)が、マイナス側にある電池セル3に流れるからである。
【0040】
各々の電池セル3は、入力電流(Id)に加算して、電源回路5の消費電流も流れる。電源回路5の消費電流は、全ての電池セル3に同じように流れるので、各々の電池セル3の電流は、入力電流(Id)と消費電流(Ip)とが加算された値となる。電源回路5の消費電流(Ip)は、直列に接続している電池セル3に同じように流れるが、各々の電源回路5の消費電流(Ip)は同じ電流値とはならない。電源回路5の消費電流(Ip)の不均一が、電圧検出ライン6の電流を流さなくする原因となる。
【0041】
前述した図3の(2)は、消費電流(Ip)を10mAとする電源回路75を備える第1の電池ユニット70Aと、消費電流(Ip)を10.05mAとする電源回路75を備える第2の電池ユニット70Bとが直列に接続されて、第1の電池ユニット70Aのマイナス側にある電池セル73aと、第2の電池ユニット70Bのプラス側にある電池セル73bの電流が同じ電流値となる状態を示している。このように、隣接する電池セル73a、73bの電流値が同じ値になると、この電池セル73a、73bの接続点86に接続している電圧検出ライン76には電流が流れなくなる。電圧検出ライン76には、電池セル73の電流差が流れるからである。電流が流れない電圧検出ライン76は、実質的には無限大の電気抵抗で接続されたのと同じになるので、断線しない状態と断線する状態とで電圧検出ライン76で検出される電圧が変化しない。このため、電流が流れない電圧検出ライン76は、電池セル73の電圧を検出して断線を判定できなくなる。
【0042】
図4の電源装置は、電圧検出ライン6の断線を確実に検出するために、第1の電池ユニット10Aの電池ブロック2に、電池ブロック2の消費電力を大きくして、全ての電圧検出ライン6に電流を流す状態とするアンバランス抵抗12を接続している。図の電源装置は、電池ブロック2の両端に、アンバランス抵抗12を並列に接続している。図4と図5のアンバランス抵抗12は、0.5mAの消費電流(Ia)を流す電気抵抗としている。
【0043】
図5の(3)は、第1の電池ユニット10Aの電源回路5の消費電流(Ip)が10mA、第2の電池ユニット10Bの電源回路5の消費電流(Ip)が10.05mA、アンバランス抵抗12の消費電流(Ia)が0.5mAとする状態で、各々の電池セル3に流れる電流値を示している。各々の電池セル3は、入力電流(Id)に、電源回路5の消費電流(Ip)と、アンバランス抵抗12の消費電流(Ia)が加算して流れる。隣接して直列に接続している電池セル3の電流値が同じ値になると、電圧検出ライン6に電流が流れなくなるが、図5において、第1の電池ユニット10Aのマイナス側の電池セル3aに流れる電流(10.56mA)と、第2の電池ユニット10Bのプラス側の電池セル3bに流れる電流(10.06mA)とが異なる電流値となるので、電圧検出ライン6には常に電流が流れる状態となる。したがって、電圧検出ライン6の断線は検出できる。
【0044】
図2と図3に示すように、第1の電池ユニット70Aと第2の電池ユニット70Bとの間に接続しているB点を含む電圧検出ライン86は、第1の電池ユニット70Aと第2の電池ユニット70Bの電源回路75の消費電流(Ip)の電流差(図において0.05mA)が、第1の電池ユニット70Aの最もマイナス側に接続している電池セル73aに流れる電流(図において10.06mA)と、第2の電池ユニット70Bの最もプラス側に接続している電池セル73bに流れる電流(図において10.01mA)との差に等しいときに電流が流れなくなる。したがって、アンバランス抵抗12は、この電流差(図にあって0.05mA)よりも大きくなる電流を電源回路5にバイパスして流すことで、B点を含む電圧検出ライン6に電流を流すことができる。
【0045】
DC/DCコンバータからなる電源回路5は、固体差によって消費電流(Ip)が不均一となる。消費電流(Ip)の不均一が、電圧検出ライン6の電流を流れなくする。したがって、アンバランス抵抗12が電源回路5のプラス側とマイナス側に流すバイパス電流は、電源回路5の不均一による消費電流(Ip)のばらつきよりも大きな電流に設定される。たとえば、電源回路5であるDC/DCコンバータの電流のばらつきが0.1mAである装置にあっては、アンバランス抵抗12のバイパス電流を0.5mA以上として、電圧検出ライン6に電流が流れなくなるのを防止できる。
【0046】
図4と図5は、第1の電池ユニット10Aにアンバランス抵抗12を接続して、第1の電池ユニット10Aと第2の電池ユニット10Bの間に接続される電圧検出ライン6に電流が流れるようにしている。図4の電源装置は、第1の電池ユニット10Aにアンバランス抵抗12を接続して、断線しない全ての電圧検出ライン6に電流が流れるようにしているが、第2の電池ユニットにアンバランス抵抗を接続することもできる。また、複数の電池ユニットの電池ブロックを直列に接続している電源装置は、ひとつ又は複数の電池ユニットの電源回路にアンバランス抵抗を接続することで、断線しない全ての電圧検出ラインに電流を流す状態とすることができる。この電源装置は、隣接する電池ユニットの境界部分に接続している電池セル同士に流れる電流の差が、電源回路の不均一による消費電流(Ip)のばらつきよりも大きくなるように電池ユニットにアンバランス抵抗を設けることができる。
【0047】
ここで、3組以上の電池ユニットを直列に接続している電源装置では、互いに隣接する電池ユニット同士であって、電源回路の不均一による消費電流(Ip)のばらつきがある電池ユニット同士においては、いずれか一方の電池ユニットにアンバランス抵抗を接続して、断線しない全ての電圧検出ラインに電流が流れるようにできる。たとえば、3組の電池ユニットを直列に接続している電源装置において、第1の電池ユニットの電源回路と、第2の電池ユニットの電源回路の消費電流(Ip)にばらつきがあり、かつ、第2の電池ユニットの電源回路と、第3の電池ユニットの電源回路の消費電流(Ip)にばらつきがある場合には、第1の電池ユニットと第3の電池ユニットにアンバランス抵抗を接続し、あるいは、第2の電池ユニットにのみアンバランス抵抗を接続して、断線しない全ての電圧検出ラインに電流が流れるようにできる。あるいはまた、互いに隣接する電池ユニットに、各々バイパス電流の異なるアンバランス抵抗を接続して、断線しない全ての電圧検出ラインに電流が流れるようにすることもできる。
【0048】
以上の電源装置は、電池セル3に流れる電流を不均一にして全ての電圧検出ライン6に電流が流れる状態とするので、時間が経過するにしたがって、電池セル3の電圧がアンバランスとなる。各々の電池ユニット10は、電池セル3の電圧のアンバランスを解消するための均等化回路7Aを備えている。この均等化回路7Aは、電圧の高い電池セル3を放電して、電圧を均一にする。
【0049】
また、複数の電池ユニット10からなる電源装置は、電池ユニット10を構成する電池ブロック2の間においても、時間が経過するにしたがって電圧や残容量がアンバランスになる。電池ユニット10間のアンバランスを解消するためにも均等化回路7Bを備えている。この均等化回路7Bは、電圧が高く、あるいは残容量の大きい電池ブロック2を放電して、均等化する。
【0050】
ところで、アンバランス抵抗12を接続している電池ユニット10は、アンバランス抵抗12に流すバイパス電流によって、電池ブロック2の消費電流が大きくなる。均等化回路7が、消費電流が大きい電池ブロック2と、小さい電池ブロック2とを、電圧や残容量が等しくなるように均等化すると、消費電流の大きい電池ブロック2の電圧と残容量が、消費電流の小さい電池ブロック2よりも電圧と残容量が小さくなる。このため、頻繁に電池ユニット10間の均等化をする必要がある。この弊害は、均等化回路7が、消費電力の大きい電池ブロック2の電圧又は残容量を、消費電力の小さい電池ブロック2の電圧又は残容量よりも大きくなる状態に均等化することで解消できる。それは、消費電流の大きい電池ブロック2の電圧や残容量をあらかじめ大きくなるように均等化するので、消費電流の大きい電池ブロック2が小さい電池ブロック2よりも大きな電流で放電されても、消費電流の小さい電池ブロック2との電圧差や残容量差が設定値になるまでに時間がかかるからである。
(蓄電用電源装置)
【0051】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、あるいはモータのみで走行する電気自動車等の電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。さらに、この電源装置は、車両などの移動体用の動力源としてのみならず、載置型の蓄電用設備としても利用できる。例えば家庭用、工場用の電源として、太陽光発電の電力や深夜電力等で充電し、必要時に放電する電源システム、あるいは日中の太陽光発電の電力を充電して夜間に放電する街路灯用の電源や、停電時に駆動する信号機用のバックアップ電源等にも利用できる。このような例を図6に示す。この図に示す電源装置100は、複数の電池パック81をユニット状に接続して電池ユニット82を構成している。各電池パック81は、複数の電池セルが直列及び/又は並列に接続されている。各電池パック81は、電源コントローラ84により制御される。この電源装置100は、電池ユニット82を充電用電源CPで充電した後、負荷LDを駆動する。このため電源装置100は、充電モードと放電モードを備える。負荷LDと充電用電源CPはそれぞれ、放電スイッチDS及び充電スイッチCSを介して電源装置100と接続されている。放電スイッチDS及び充電スイッチCSのON/OFFは、電源装置100の電源コントローラ84によって切り替えられる。充電モードにおいては、電源コントローラ84は充電スイッチCSをONに、放電スイッチDSをOFFに切り替えて、充電用電源CPから電源装置100への充電を許可する。また充電が完了し満充電になると、あるいは所定値以上の容量が充電された状態で負荷LDからの要求に応じて、電源コントローラ84は充電スイッチCSをOFFに、放電スイッチDSをONにして放電モードに切り替え、電源装置100から負荷LDへの放電を許可する。また、必要に応じて、充電スイッチCSをONに、放電スイッチDSをONにして、負荷LDの電力供給と、電源装置100への充電を同時に行うこともできる。充電用電源CPには、太陽電池や風力発電、燃料電池等の他、商用電源の深夜電力等が利用できる。
【0052】
電源装置100で駆動される負荷LDは、放電スイッチDSを介して電源装置100と接続されている。電源装置100の放電モードにおいては、電源コントローラ84が放電スイッチDSをONに切り替えて、負荷LDに接続し、電源装置100からの電力で負荷LDを駆動する。放電スイッチDSはFET等のスイッチング素子が利用できる。放電スイッチDSのON/OFFは、電源装置100の電源コントローラ84によって制御される。また電源コントローラ84は、外部機器と通信するための通信インターフェースを備えている。図6の例では、UARTやRS−232C等の既存の通信プロトコルに従い、ホスト機器HTと接続されている。また必要に応じて、電源システムに対してユーザが操作を行うためのユーザインターフェースを設けることもできる。各電池パック81は、信号端子と電源端子を備える。信号端子は、パック入出力端子DIと、パック異常出力端子DAと、パック接続端子DOとを含む。パック入出力端子DIは、他のパック電池や電源コントローラ84からの信号を入出力するための端子であり、パック接続端子DOは子パックである他のパック電池に対して信号を入出力するための端子である。またパック異常出力端子DAは、パック電池の異常を外部に出力するための端子である。さらに電源端子は、電池パック81同士を直列、並列に接続するための端子である。また電池ユニット82は並列接続スイッチ85を介して出力ラインOLに接続されて互いに並列に接続されている。
【0053】
さらにこの電源装置100は、電池ユニット82の均等化のための均等化モードを備える。電池ユニット82は並列接続スイッチ85を介して出力ラインOLに接続されて互いに並列に接続されている。このため電源コントローラ84に制御される均等化回路87を備えている。均等化回路87によって、複数の電池ユニット82間の電池残存容量のばらつきを抑制される。
【符号の説明】
【0054】
1…組電池
2…電池ブロック
3…電池セル;3a…電池セル;3b…電池セル
4…電圧検出回路
5…電源回路
6…電圧検出ライン;6A…グランドライン
7…均等化回路;7A…均等化回路;7B…均等化回路
8…断線検出回路
9…入力抵抗;9A…第1の抵抗器;9B…第2の抵抗器
10…電池ユニット;10A…第1の電池ユニット;10B…第2の電池ユニット
10C…第3の電池ユニット
12…アンバランス抵抗
13…抵抗分圧回路
16…接続点
20…通信回路
70A…第1の電池ユニット;70B…第2の電池ユニット
71…組電池
72…電池ブロック
73…電池セル;73a…電池セル;73b…電池セル
74…電圧検出回路
75…電源回路
76…電圧検出ライン;76A…アースライン
79…入力抵抗
81…電池パック
82…電池ユニット
84…電源コントローラ
85…並列接続スイッチ
86…接続点
87…均等化回路
90…電池ユニット
91…組電池
92…電池ブロック
93…電池セル
94…電圧検出回路
95…電源回路
96…電圧検出ライン
97…均等化回路
100…電源装置
CP…充電用電源;CS…充電スイッチ;DS…放電スイッチ
DA…パック異常出力端子;DI…パック入出力端子;DO…パック接続端子
HT…ホスト機器;LD…負荷;OL…出力ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池ユニット(10)を備え、
各々の電池ユニット(10)は、複数の電池セル(3)を直列に接続してなる電池ブロック(2)と、電池ブロック(2)を構成する各々の電池セル(3)の電圧を電圧検出ライン(6)を介して検出する電圧検出回路(4)と、電池ブロック(2)から電圧検出回路(4)に動作電力を供給する電源回路(5)と、前記電圧検出回路(4)が検出する電池セル(3)の検出電圧から前記電圧検出ライン(6)の断線を検出する断線検出回路(8)とを備えており、
各々の電池ユニット(10)の電池ブロック(2)は互いに直列に接続されて組電池(1)を構成しており、
ひとつ以上の電池ユニット(10)の電池ブロック(2)に、電池ブロック(2)の消費電力を大きくするアンバランス抵抗(12)が接続されており、前記アンバランス抵抗(12)が接続された電池ブロック(2)とこれに隣接する電池ブロック(2)との接続点(16)に接続される電圧検出ライン(6)に電流が流れる状態としてなることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記電池ブロック(2)を構成する各々の電池セル(3)のセルバランスを均等化し、かつ前記組電池(1)を構成する各々の電池ブロック(2)のアンバランスを均等化する均等化回路(7)を備える請求項1に記載される電源装置。
【請求項3】
前記均等化回路(7)が、消費電力の大きい電池ブロック(2)の電圧又は残容量を、消費電力の小さい電池ブロック(2)の電圧又は残容量よりも大きくなる状態に均等化する請求項2に記載される電源装置。
【請求項4】
前記電圧検出回路(4)が検出する電池セル(3)の電圧が所定の電圧値よりも小さく、あるいは検出される電池セル3の電圧値と所定の電圧値との電圧差が設定値よりも大きい状態で、前記断線検出回路(8)が前記電圧検出ライン(6)の断線を判定する請求項1ないし3のいずれかに記載される電源装置。
【請求項5】
前記電源回路(5)がDC/DCコンバータである請求項1ないし4のいずれかに記載される電源装置。
【請求項6】
前記組電池(1)が車両を走行させるモータに電力を供給する走行用バッテリである請求項1ないし5のいずれかに記載される電源装置。
【請求項7】
前記組電池(1)が、太陽電池と接続されており、前記太陽電池で発電された電力を蓄電可能に構成されてなる請求項1ないし5のいずれかに記載される電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−50316(P2012−50316A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−95534(P2011−95534)
【出願日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】