説明

電空制御システムのためのフィードバック制御の方法および装置

電空制御システム用のフィードバック制御に関する方法およびそのための装置が示されている。例示の電空制御システムは、電空制御器と、フィードバック信号を電空制御器に与えるために電空制御器に接続されている二次的ニューマチックパワーステージとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に電空制御システムに関するものであり、より詳細には電空制御システムのためのフィードバック制御の方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的には、プロセス制御プラントまたはプロセス制御システムは、複数の弁、ポンプ、ダンパー、ボイラー、および、複数のタイプの周知のプロセス制御デバイスまたはプロセス制御オペレータを備えている。近代のプロセス制御システムでは、プロセス制御デバイスまたはオペレータの動作を調整し一または複数のプロセス制御ルーチンを実行するために、プロセス制御デバイスのうちのすべてにではないがほとんどに、電子監視デバイス(たとえば、温度センサ、圧力センサ、位置センサなど)および電子制御デバイス(たとえば、プログラマブルコントローラ、アナログ制御回路など)が備えられている。
【0003】
安全性、コストの効率性および信頼性のために、多くのプロセス制御デバイスは、周知のダイアフラム式またはピストン式のニューマチックアクチュエータを用いて、空気圧によって作動されている。典型的には、ニューマチックアクチュエータは、直接または一または複数の機械的リンク機構によってプロセス制御デバイスに接続されている。さらに、ニューマチックアクチュエータは、電空制御器によって、プロセス制御システム全体に接続されることが一般的である。電空制御器は、一または複数の制御信号(たとえば、4−20ミリアンプ(mA)、0〜10ボルトの直流(VDC)、デジタルコマンドなど)を受信し、これらの制御信号をプロセス制御デバイスの所望の動作を引き起こすためニューマチックアクチュエータに供給する圧力に変換するように通常構成される。たとえば、プロセス制御ルーチンが、より多くの量のプロセス流体を流すために、空気圧により始動される方式を用いたノーマルクローズのストロークタイプ弁(pneumatically−activated、normally closed stroke−type valve)を必要とする場合、当該弁に関連する電空制御器に加えられる制御信号の大きさは増大されうる(たとえば、電空制御器が4−20mAの制御信号を受け取るように構成されている場合、10mA〜15mAまで)。次いで、電空制御器によって、弁に少なくとも部分的に接続されたニューマチックアクチュエータに供給される出力圧力は、弁を、完全な開弁状態の方向にストローク移動させるために上昇される。
【0004】
電空制御器は、空気圧始動式デバイス(先の例に記載)の所望な設定点を示すための制御信号に加えて、空気圧始動式デバイスからフィードバック信号を受信するように構成されうる。このフィードバック信号は、通常、空気圧始動式デバイスの動作応答と関連している。たとえば、空気圧により始動される弁の場合、フィードバック信号は、位置センサにより測定されるような弁の位置に対応しうる。他の例では、フィードバック信号の導出のために、弁に接続されているニューマチックアクチュエータの位置が測定されうる。通常、フィードバック信号は、設定値または基準信号と比較されて、電空制御器内のフィードバック制御ループを作動させることにより、ニューマチックアクチュエータに加える圧力を決定し、所望の動作を達成するようになっている。フィードバック信号により電空制御器が被制御プロセスの変動を自動的に打ち消すまたは補償することが可能となるので、設定値制御のみの制御(また、オープンループ制御としても知られている)と比べて、フィードバック制御がより好まれることが多い。
【0005】
多くの近代的な空気圧始動式のプロセス制御デバイスに用いられる電空制御器は、比較的複雑なデジタル制御回路を用いて実現されることが多い。たとえば、これらのデジタル制御回路は、関連するプロセス制御デバイスの動作を制御するために、マイクロコントローラを用いて実現されても良いしまたはマシンが読み取り可能なインストラクション、コード、ファームウェア、ソフトウェアなどを実行するいかなる他のタイプのプロセッサを用いて実現されても良い。
【0006】
プロセス制御デバイスの応答時間を削減するために、電空制御器とニューマチックアクチュエータとの間に、一または複数の二次的ニューマチックパワーステージが接続されても良い。たとえば、二次的ニューマチックパワーステージは、ボリュームブースタおよび/または急速排気弁を備えうる。ボリュームブースタは、ニューマチックアクチュエータへ供給またはそこから排出される空気の量または空気の流量を増加させる。これにより、アクチュエータは、接続先のプロセス制御デバイスをより迅速に駆動(たとえば、ストローク動作)させることができるようになる。したがって、ボリュームブースタは、弁にプロセスの変動に対してより迅速に応答させることを可能とするために、アクチュエータが弁をストローク動作させることができる速度を増大させうる。
【0007】
急速排気弁は、加圧下のアクチュエータから解放されるまたは排出される空気の流量を増大させるために、電空制御器とニューマチックアクチュエータとの間に接続されうる。典型的には、急速排気弁は空気を大気に解放するようになっている。急速排気弁は、空気の放出流量を増大させることにより、アクチュエータに、プロセス制御デバイスへ加える力を迅速に減少させることを可能としている。したがって、急速排気弁は、アクチュエータが弁を閉弁位置または開弁位置に向かってストローク動作させることができる速度を増大させるために用いられうる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
二次的ニューマチックパワーステージが空気圧始動式デバイスの応答時間を減少させる上で有益であると分かっているが、二次的ニューマチックパワーステージは、デバイスの応答に望ましくない過渡性能も生じうる。たとえば、ボリュームブースタは、弁を、弁道程の方向にオーバシュートさせ、望ましい定常状態制御位置を通過させてしまいうる。このようなオーバシュートを補償するため、ボリュームブースタは、弁をアンダーシュートさせ、定常状態制御位置を反対方向に通過させうる。他の例では、急速排気弁は、高容量および開閉の動作応答に起因する望ましくない過渡挙動を引き起こしうる。さらに、急速排気弁のトリップポイント(trip point)は、当該急速排気弁のまわりにバイパスが形成されている状態であっても、非常に敏感で、制御が困難でありうる。典型的には、上述のような望ましくない過渡現象/制御状態は、デバイス入力に与えられる制御信号の変動に対する空気圧作動型デバイスの応答の遅れによって引き起こされる。この遅れは、多くの二次的ニューマチックパワーステージの非線形動作特性によって悪化されうる遅れである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ある例示的な実施形態では、電空制御システムは、電空制御器と、この電空制御器に接続されている二次的ニューマチックパワーステージとを備えている。二次的ニューマチックパワーステージは、電空制御器にフィードバック信号を与えるように構成されうる。
【0010】
他の例示的な実施形態では、電空制御器は、電空トランスデューサと、この電空トランスデューサに接続されている制御ユニットと、この制御ユニットへの入力部とを備えている。さらに、制御ユニットへの入力部は、二次的ニューマチックパワーステージに接続されるように構成されうる。
【0011】
さらに他の例では、電空制御システム内の空気圧始動式デバイスをコントロールする方法は、二次的ニューマチックパワーステージに関連する動作応答を検出することと、二次的ニューマチックパワーステージに関連する動作応答に基づいて、空気圧始動式デバイスの動作を制御することとを含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
公知になっているように、一または複数の二次的ニューマチックパワーステージ(たとえば、ボリュームブースタ、急速排気弁など)が空気圧始動式デバイスの応答時間を減少させるために用いられうる。しかしながら、二次的ニューマチックパワーステージは、空気圧始動式デバイスの動作応答に望ましくない過渡現象も引き起こしうる。フィードバック制御は、空気圧始動式デバイスの測定された動作応答が、入力として電空制御器に与えられるが、入力の変化に応答する際の空気圧始動式デバイスの固有の遅れに起因する過渡現象を打ち消すまたは補うにあたって十分なものではない。本明細書記載の例示の方法および装置は、これらの制限に取り組むことに向けられている。
【0013】
図1を参照すると、電空制御システムの既知の一例100のブロック図が示されている。電空制御システム100は、生産加工用途、商用途またはその他の所望の用途において導入されるプロセス制御システム(図示せず)の一部でありうる。たとえば、システム100は、石油、ガス、化学薬品などを加工する産業用プロセス制御システムの一部でありうる。図1に示されているように、システム100は、接続部または終端部104を通じて、電力および制御信号を受信する電空制御器102を備えている。一般的に、電空制御器102は、4−20mA信号、0−10VDC信号および/またはデジタルコマンドなどの如き一または複数の制御信号を受信するようになっている。制御信号は、プロセス制御デバイス106(弁として例示されている)の出力圧力および/または動作状態(たとえば、位置)を制御するための設定値として電空制御器102により用いられうる。
【0014】
実施形態によっては、電力および制御信号は、終端部104に接続される一または複数の配線およびワイヤを共有する場合がある。たとえば制御信号が4−20mA信号である場合、この4−20mA制御信号は、電空制御器102への電力も供給しうる。他の例では、制御信号は、たとえば0−10VDC信号であり、個別の電源ワイヤまたは電源線(たとえば、24VDCまたは120交流電圧(VAC))が電空制御器102に接続されうる。さらに他の場合、電力および/または制御信号は、デジタルデータ信号と、ワイヤまたは配線を共有しうる。たとえば、制御信号が4−20mA信号である場合、周知のハイウェイアドレス可能遠隔トランスデューサ(HART)プロトコルなどの如きデジタルデータ通信プロトコルが、電空制御器102との通信に用いられうる。このようなデジタル通信は、識別情報、動作状態情報などを電空制御器102から取得するために、システム100が接続されているプロセス制御システム全体により用いられうる。これに代えてまたはこれに加えて、デジタル通信は、一または複数の制御機能を実行するように、電空制御器102を制御するまたは電空制御器102に対して命令するために用いられてもよい。
【0015】
終端部104は、ねじ込み端子、絶縁置換コネクタ、ピグテールコネクタ、その他のタイプの適切な電気コネククタまたはこれらを組み合わせたものでありうる。もちろん、終端部104は、一または複数の無線通信リンクと交換されても良いしまたはそれらにより補完されても良い。たとえば、電空制御器102は、プロセス制御システム全体で、当該電空制御器102に制御情報(設定値、動作ステータス情報など)を交換させることを可能とするために、一または複数の無線トランシーバユニット(図示せず)を備えうる。一または複数の無線トランシーバが電空制御器102により用いられる場合、電力は、たとえばローカルまたは遠隔の電力供給源に接続されるワイヤを通じて、電空制御器102に供給されうる。
【0016】
図1の例示のシステム100に示されているように、電空制御器102の出力圧力は、二次的ニューマチックパワーステージ110を通じて、ニューマチックアクチュエータ108に接続されている。また、アクチュエータ108は、プロセス制御オペレータまたはプロセス制御デバイス106に接続されている。プロセス制御オペレータまたはプロセス制御デバイス106が弁として示されているが、それに代えて、他のデバイスまたはオペレータ(たとえば、ダンパー)が用いられても良い。ニューマチックアクチュエータ108は、デバイス106に直接接続されても良いし、またはこれに代えて、リンク機構などを介してデバイス106に接続されても良い。たとえば、プロセス制御デバイス106がストローク式弁である場合、ニューマチックアクチュエータ108の出力側シャフトは、デバイス106の制御側シャフトに直接接続されても良い。
【0017】
二次的ニューマチックパワーステージ110は、たとえば一または複数のボリュームブースタおよび/または急速排気弁を備えうる。図1の例示のシステム100では、ボリュームブースタは、102からの出力圧力がニューマチックアクチュエータ108の入力部に与えるまえに該出力圧力を増幅するために(すなわち、容量および/または圧力を増加させるために)、電空制御器102の出力部に接続されうる。これに代えてまたはこれに加えて、急速排気弁が、電空制御器102および/または一または複数のボリュームブースタの出力部とニューマチックアクチュエータ108の入力部との間に接続されても良い。このように構成することにより、急速排気弁は、ニューマチックアクチュエータ108内の圧力を大気中に排出することが可能となる。当業者にとって明らかなように、二次的ニューマチックパワーステージは、複数の構成が可能であり、それぞれ、一または複数のボリュームブースタ、急速排気弁などを備えている。好ましい構成は、制御されるプロセスに依存してさまざまである。
【0018】
正常運転状態下では、位置検出器またはセンサ(図示せず)は、位置フィードバック信号112を電空制御器102へ与えるために用いられうる。与えられる場合、位置フィードバック信号112は、電空制御器102により、プロセス制御オペレータまたはプロセス制御デバイス106の位置(たとえば、弁が開弁/閉弁されるパーセンテージ)を正確に制御するようにその出力圧力を変えるために用いられうる。位置センサは、たとえばホール効果センサ、線形電圧変位変圧器、電位差計などの如きいかなる適切なセンサを用いて実現されても良い。
【0019】
また、当業者にとって明らかなように、図1に示されている電空制御器102が単動式アクチュエータ(たとえば、アクチュエータ108)で用いるための一つの出力圧力を有するものとして示されているが、それと同様に、双動式の用途に用いられる2つの出力圧力を有する空気制御器が用いられても良い。たとえば、市販の双動式電空制御器の一つは、アイオワ州のマーシャルタウンにあるフィッシャ・コントロールズ・インターナショナル社により製造されているDVC6000シリーズのデジタル式弁コントローラである。
【0020】
図1の既知のシステムの一例100に関連する制限に取り組むべく、本明細書記載の方法および装置を実現するための例示の電空制御システム200が図2に示されている。図1および図2では、両方の図面に存在する略同様のブロックについては、同一の参照番号が付されており、また簡潔さのために、以下において同様の説明は繰り返さない。その代わりに、上記の図1の説明において、対応するブロックが完全に記載されている。
【0021】
図2の電空制御システム200は、二次的ニューマチックパワーステージ204の一または複数の動作応答を表す一または複数のフィードバック信号208を出力するように適切に修正された二次的ニューマチックパワーステージ204を備えている。たとえば、興味のある動作応答は、二次的ニューマチックパワーステージ204の出力部における空気質量流量に関連しうる。空気質量流量は、二次的ニューマチックパワーステージ204の出力部で測定されうるし、フィードバック信号208として用いられうる。たとえば、質量流量特性に対して既知の差圧を有するオリフィス板が、二次的ニューマチックパワーステージ204および/またはその内部のコンポーネントのうちの一または複数の出力流路の中へ挿入されうる。オリフィス板の既知の特性に基づいて、当該オリフィス板の差圧が測定され、対応する空気質量流量測定値へと変換されうる。このようにして、二次的ニューマチックパワーステージ204および/またはその内部のコンポーネントのうちの一または複数の出力部における空気質量流量が、測定され、一または複数のフィードバック信号208として、電空制御器212へ提供されうる。
【0022】
しかしながら、用途によっては、空気質量流量を直接測定することが困難である場合も、または、非実用的である場合もあるので、空気質量流量となんらかの関係を有する他の動作応答が代わりに測定されることがある。たとえば、二次的ニューマチックパワーステージ204がボリュームブースタを備えている場合、フィードバック信号208は、ボリュームブースタの出力を制御するポペット弁の測定位置に対応しうる。このような構成では、ポペット弁の位置は、ほとんどの条件下で、ボリュームブースタの出力部における空気質量流量に比例するポペット弁の弁座流路面積と関連している。ホール効果センサの如きセンサが、ポペット弁の位置の測定に用いられうるし、また、二次的ニューマチックパワーステージ204の外側にあっても良くまたは二次的ニューマチックパワーステージ204と一体化されても良い。アクチュエータ108が単動式アクチュエータでありかつ二次的ニューマチックパワーステージ204が急速排気弁および/または一または複数のボリュームブースタを備えているような他の例においては、フィードバック信号208は、二次的ニューマチックパワーステージ204の出力部で測定される圧力を微分したもの対応しうる。アクチュエータ108が双動式のアクチュエータである場合、フィードバック信号208は、双動式のアクチュエータ108の少なくとも2つの入力に対応する二次的ニューマチックパワーステージ204の少なくとも2つの出力を用いて測定される差圧を微分したもの対応しうる。いずれの場合であっても、圧力測定は、たとえば、二次的ニューマチックパワーステージ204の出力部において、二次的ニューマチックパワーステージ204の下流側において、および/または、アクチュエータ108の入力部において行われうる。圧力タップは、たとえば圧力の測定に用いられうるし、また、二次的ニューマチックパワーステージ204の外側にあっても良いし、または 二次的ニューマチックパワーステージ204と一体化されても良い。測定圧力(または差圧)の微分は、電空制御器212によりフィードバック信号208に基づいて求められうる。
【0023】
フィードバック信号208は、接続部または終端部216を通じて、適切に修正された電空制御器212に接続されている。例示のシステム200では、電空制御器212は、さまざまな供給源(たとえば、ニューマチックアクチュエータ108および二次的ニューマチックパワーステージ204)から複数のフィードバック信号を受信するように構成されている。また、電空制御器212は、プロセス制御オペレータまたはプロセス制御デバイス106の位置を正確に制御するために、複数のフィードバック信号およびさらなる制御信号または基準信号に基づいて、その出力圧力を変えるように構成されうる。
【0024】
図3は、図2のシステム200に用いられうる電空制御器300の一例を示す詳細なブロック図である。例示の電空制御器300は、制御ユニット302と、電空トランスデューサ304と、空圧式リレイ306とを備えている。
【0025】
制御ユニット302は、当該制御ユニット302が通信可能に接続されているプロセス制御システム全体から一または複数の制御信号(たとえば、4−20mAの制御信号)を受信し、制御信号310を電空トランスデューサ304に与えることにより、当該電空トランスデューサ304が作用可能に接続されているプロセス制御デバイス(たとえば、図2のデバイス106)の所望の出力圧力および/または所望の制御位置を達成するようになっている。制御ユニット302は、プロセッサに基づくシステム(たとえば、図5に関連して以下に記載のシステム500)、離散型デジタル論理回路、特定用途向け集積回路、アナログ回路またはこれらを任意に組み合わせたものを用いて実現されうる。制御ユニット302の実現のためにプロセッサに基づいたシステムが用いられる場合、制御ユニット302は、その制御機能を実行するために、制御ユニット302内のメモリ(図示せず)に格納されているマシンが読み取り可能なインストラクション、ファームウェア、ソフトウェアなどを実行しうる。
【0026】
また、制御ユニット302は、プロセス制御システム内の一または複数のデバイスからフィードバック信号を受信するように構成されている。例示の制御ユニット302は、アクチュエータ(たとえば、図2のアクチュエータ108)からフィードバック信号312を受信し、二次的ニューマチックパワーステージ(たとえば、図2の二次的ニューマチックパワーステージ204)からフィードバック信号314を受信するように構成されている。制御ユニット302は、制御信号310の適切な値を決定するために、制御信号308およびフィードバック信号312、314(および、以下に説明されるフィードバック信号318)を用いる。上記の制御信号310の適切な値は、電空トランスデューサ304に供給される。
【0027】
一般に、電空トランスデューサ304および空圧式リレイ306は周知の構造を有している。電空トランスデューサ304は、電流から圧力へ変換するタイプのトランスデューサでありうる。この場合には、制御信号310は、プロセス制御デバイス106において所望の状態(たとえば、位置)を達成するために、制御ユニット302によって変えられる電流のことである。これに代えて、電空トランスデューサ304は、電圧から圧力へ変換するタイプのトランスデューサであっても良い。この場合には、制御信号310は、プロセス制御デバイス106を制御するために変えられる電圧のことである。空圧式リレイ306は、アクチュエータの制御のために、比較的低容量の(すなわち、低流量の)出力圧力316を比較的の高容量の出力に変換するようになっている。図3に示されているように、制御ユニット302は、空圧式リレイ306から出力圧力フィードバック信号318を受信するように構成されうる。しかしながら、用途によっては、空圧式リレイ306から出力圧力(または空気質量流量)を直接測定することが困難または非実用的である場合もあるので、フィードバック信号318は、他の関連する動作応答の測定値に対応するものであっても良い。たとえば、フィードバック信号318は、巨大磁気抵抗(GMR)センサによって測定されてアナログディジタル(A/D)コンバータによって処理されるような空圧式リレイ306のリレイ位置に対応しても良い。フィードバック信号318は、診断信号として用いられても良いし、および/または 電空制御器300の出力に対してより正確なクローズドループ制御を実現するために、圧力(または空気質量流量)をたとえば微分したものに変換されても良い。
【0028】
図2の例示の電空制御システム200を背景にして図3の電空制御器300の動作をよりよく理解するため、電空制御器402により実行されうる例示のフィードバック制御システム400を示す詳細な機能ブロック図を図4に示す。図2の例示のシステム200と同様に、電空制御システム400は、ニューマチックアクチュエータ406に接続されているプロセス制御デバイス404(たとえば、弁)を備えている。電空制御器402は、二次的ニューマチックパワーステージ408を通じて、ニューマチックアクチュエータ406に接続されている。図2の二次的ニューマチックパワーステージ204と同様に、二次的ニューマチックパワーステージ408は、一または複数のボリュームブースタ、急速排気弁などを備えている。
【0029】
プロセス制御デバイス404が所望の設定値を示すために、基準制御信号410(たとえば、図3の制御信号308)が電空制御器402の入力部に与えられる。また、電空制御器402は、ニューマチックアクチュエータ406および二次的ニューマチックパワーステージ408からフィードバック信号412(たとえば、フィードバック信号312)およびフィードバック信号414(たとえば、フィードバック信号314)をそれぞれ対応して受信するように構成されている。図3の例示の電空制御器300と同様に、電空制御器402は、入力電気制御信号を圧力信号に変換するために、電空トランスデューサ416(たとえば、電空トランスデューサ304)を備えている。また、制御器402は、トランスデューサ416からの比較的低容量の出力圧力を比較的高容量の出力圧力に変換するために、リレイ418(たとえば、空気圧リレイ306)を備えている。
【0030】
電空制御器402の制御ユニット(図3の制御ユニット302のような、しかし図4に示されていない)は下記に述べられるような図4の例示のフィードバック制御システムを実現するように構成される。基準制御入力410およびアクチュエータフィードバック信号412は、フォワードパス比例ゲイン要素(forward path proportional gain element)420(K)に与えられる誤差信号を生成するために減算される。また、アクチュエータフィードバック信号412は、フィードバック微分ゲイン要素(feedback derivative gain element)422(Kxs)に与えられる。したがって、比例微分(PD)負フィードバック制御は、アクチュエータフィードバック信号412から導かれる。
【0031】
さらに、リレイ418からのフィードバック信号424(たとえば、図3のフィードバック信号318)は、マイナーループ比例ゲイン要素(minor loop proprtional gain element)426(Kmi)へ与えられる。二次的ニューマチックパワーステージフィードバック信号414は、他のマイナーループ比例ゲイン要素428(Kmi2)へ与えられる。最後に、ゲイン要素422、426、428の出力は、ゲイン要素420の出力から差し引かれ、電空トランスデューサ416へ与えられる入力制御信号430(たとえば、制御信号310)が生成される。当業者にとって明らかなように、フィードバックゲイン要素420、422、424、426のうちのいずれかまたは全部が、入力信号(たとえば、圧力信号)を適切なタイプの出力信号(たとえば、電気信号)に変換しうる。したがって、フィードバックゲイン要素420、422、424、426に関連する単位は、ゲイン要素に入力を与え、ゲイン要素から出力を受け取るデバイスの特性に依存してさまざまである。
【0032】
先に記載されているように、プロセス制御デバイス(たとえば、プロセス制御デバイス404)およびそれらに対応するアクチュエータ(たとえば、アクチュエータ406)は、比較的遅い応答時間を有しうる。その結果、比例ゲイン要素420および微分ゲイン要素422を通じてアクチュエータフィードバック信号412から導出されるフィードバック制御は、それぞれ、二次的ニューマチックパワーステージ408により導入されうる過度的な変化を打ち消すまたは補償するには十分ではない場合がある。しかしながら、例示の電空制御器402は、マイナーループ比例ゲイン要素428を通じて、二次的ニューマチックパワーステージフィードバック信号414から導出される負のフィードバック制御によってこれらの過渡信号を補償しうる。さらに、二次的ニューマチックパワーステージフィードバック信号414がたとえば二次的ニューマチックパワーステージ408に関連する空気質量流量を表わす場合、電空制御器402は、この情報を用いることにより、デバイス404(または、関連するアクチュエータ406)の状態を表す信号がフィードバック信号ただ一つであった場合に較べてより迅速にプロセス制御デバイス404の状態の変化に応答することが可能となる。したがって、電空制御器402は、望ましい収束速度を備えるとともに、オーバシュート/アンダーシュートの所望の範囲内の応答の如き所望の特性を備えた総合的なシステム応答を達成することができる。
【0033】
当業者にとって明らかなように、図4の実施形態は、例示の電空制御器402の如き電空制御器により実現されうるフィードバック制御システムの一例にすぎない。たとえば、電空制御器402は、二次的ニューマチックパワーステージ408だけからのフィードバック信号、二次的ニューマチックパワーステージ408からの複数のフィードバック信号、および/または、複数の二次的ニューマチックパワーステージ408からのフィードバック信号を受信するように構成されうる。また、電空制御器402は、フィードバック制御の他の構成を実現するように構成されうる。たとえば、電空制御器402は、一または複数の制御信号および/またはフィードバック信号に基づいて、比例制御、微分制御、積分制御またはこれらを組み合わせたものを実現するように構成されうる。もちろん、好ましい構成は、被制御プロセスに依存してさまざまである。
【0034】
ほとんどのプロセス制御アプリケーションでは、所望のシステム応答は臨界的に減衰(critically damped)されるようになっている。臨界的に減衰されるシステムは、所望の収束速度内でかつ最小量のオーバシュート/アンダーシュートで、所望の設定値に到達するステップ応答を有している。図4の例示のシステム400では、ゲイン要素420、422、426、428は、ニューマチックアクチュエータ406および/またはプロセス制御デバイス404において臨海的減衰応答を達成するために、調節されうる。
【0035】
所望の(たとえば、臨海的に減衰される)動作応答を達成するために、ゲイン要素420、422、426、428のうちのいずれかまたは全部は、たとえばフィードバック制御システム400の初期校正中に調整可能であるように構成されうる。当業者にとって明らかなように、ゲイン要素420、422、426および/または428の値を調節するために用いられる技術は、フィードバック制御システム400を用いる特別のプロセス制御アプリケーションの構成および/または特性に依存してさまざまである。
【0036】
図2を参照すると、当業者にとって明らかなように、二次的ニューマチックパワーステージ204および/またはその内部のコンポーネントからの一または複数のフィードバック信号208は、有用な診断の情報を、電空制御器212に与えても良い。たとえば、図1の既知の制御システムの一例100では、フィードバック信号112は、ニューマチックアクチュエータ108の動作状況を評価するためにも用いられうる。しかしながら、図1の例示の制御システム100に示されているように、二次的ニューマチックパワーステージ110のための診断情報を提供する信号は容易に利用可能ではない。図2の例示の制御システム200の場合には、フィードバック信号208は、二次的ニューマチックパワーステージ204の動作状況に関連する診断情報および/またはニューマチックアクチュエータ108に対応するさらなる診断情報を提供するために、フィードバック信号112と同様の方法で用いられてうる。たとえば、フィードバック信号208のうちの一つがボリュームブースタの出力部で測定される圧力に対応する場合、ボリュームブースタが正常な動作の仕様内で機能しているか否か判断するために、フィードバック信号208の値が用いられうる。このタイプの情報は、制御システム200に関する既存の問題を分析するにあたって、および/または、潜在的な問題が生じるまえにそれを改善するにあたって役立ちうる。
【0037】
図5は、図3の制御ユニット302を実行するために用いられてうる例示のプロセッサシステム500である。図5に示されているように、プロセッサシステム500は、相互接続バスまたはネットワーク514に接続されているプロセッサ512を備えている。プロセッサ512は、いかなる適切なプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラであっても良い。一例として、モトローラ(登録商標)のマイクロコントローラシリーズのマイクロコントローラ(たとえば、HC05、HC11またはHC12)、ARM(登録商標)埋め込み式プロセッサに基づくプロセッサ(たとえば、ARM7またはARM9)などが挙げられる。図5には示されていないが、システム500は、マルチプロセッサシステムであっても良く、それ故、プロセッサ512と同一または同様な、相互接続バスまたはネットワーク514に接続されている一または複数のさらなるプロセッサを備えうる。
【0038】
図5のプロセッサ512はチップセット518に接続されている、このチップセット518はメモリ制御器520と入出力(I/O)制御器522とを備えている。周知になっているように、チップセットは、通常、I/O管理機能およびメモリ管理機能を提供することに加えて、チップセットに接続されている一または複数のプロセッサによりアクセス可能なまたは用いられる複数の多目的および/または特定目的のレジスタ、タイマなどを提供する。メモリ制御器520は、プロセッサ512(または、複数のプロセッサがある場合に複数のプロセッサ)にシステムメモリ524にアクセスさせることを可能とする機能を実行する。システムメモリは、たとえば静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリなど(DRAM)などの如き任意の所望のタイプの揮発性メモリを含みうる。I/O制御器522は、プロセッサ512にI/Oバス530を通じて周辺機器の入出力(I/O)デバイス526、528と通信させることを可能とする機能を実行する。I/Oデバイス526、528は、いかなる所望のタイプのI/Oデバイスであっても良い。この例としては、たとえば、液晶表示(LCD)スクリーン、ローカルユーザインターフェイス(LUI)に含まれる複数の押しボタンなどが挙げられる。メモリ制御器520およびI/O制御器522が、チップセット518内の別個の機能ブロックであるものとして図5に示されているが、これらのブロックにより実行される機能は、単一の半導体回路内に一体化されても良いし、または、2つ以上の別個の集積回路を用いて実現されても良い。
【0039】
図5のデバイスの如きシステム内に本明細書記載の方法および/または装置を実現することに代えて、本明細書記載の方法および装置は、プロセッサおよび/またはASIC(特定用途向け集積回路)の如き構造内に埋め込まれても良い。これに代えて、本明細書記載の方法および/または装置は、離散的なアナログ論理要素および/またはデジタル論理要素を用いて実現されても良い。
【0040】
ある例示の方法および装置が本明細書記載に記載されているが、本発明の範疇はそれらに限定されるわけではない。それどころか、本発明は、文字通りにまたは均等論に従って添付の特許請求の範囲に正当に含まれる方法および装置のすべてを網羅する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】既知の電空制御システムを示すブロック図である。
【図2】二次的ニューマチックパワーステージからのフィードバック信号を含む例示の電空制御システムを示すブロック図である。
【図3】図2のシステムに用いられうる例示の電空制御器を示す詳細なブロック図である。
【図4】図2の例示の電空制御システムの詳細な機能ブロック図である。
【図5】図2の制御ユニットを実現するために用いられうる例示のプロセッサシステムである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電空制御システムであって、
電空制御器と、
前記電空制御器にフィードバック信号を与えるために前記電空制御器に接続されている二次的ニューマチックパワーステージと
を備えてなる、電空制御システム。
【請求項2】
前記二次的ニューマチックパワーステージがボリュームブースタを有してなる、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項3】
前記二次的ニューマチックパワーステージが急速排気弁を有してなる、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項4】
前記フィードバック信号が位置の測定に基づいている、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項5】
前記位置がポペット弁の位置に基づいている、請求項4記載の電空制御システム。
【請求項6】
前記ポペット弁の位置を測定するためにホール効力センサをさらに備えてなる、請求項5記載の電空制御システム。
【請求項7】
前記フィードバック信号が、前記二次的ニューマチックパワーステージの出力部に関連する圧力に基づいている、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項8】
前記フィードバック信号が、前記圧力を微分したものに基づいている、請求項7記載の電空制御システム。
【請求項9】
前記フィードバック信号が、前記二次的ニューマチックパワーステージの第一の出力に関連する第一の圧力と、前記二次的ニューマチックパワーステージの第二の出力に関連する第二の圧力に基づいている、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項10】
前記フィードバック信号が、前記第一の圧力と前記第二の圧力との間の差に基づいている、請求項9記載の電空制御システム。
【請求項11】
前記フィードバック信号が、前記第一の圧力と前記第二の圧力との間の差を微分したものに基づいている、請求項10記載の電空制御システム。
【請求項12】
前記電空制御器が、前記二次的ニューマチックパワーステージの出力部に関連する空気質量流量に対応するように前記フィードバック信号を変換するように構成されてなる、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項13】
前記電空制御器が、前記フィードバック信号に基づいてフィードバックループを実行するように構成されてなる、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項14】
前記フィードバックループが、負のフィードバックループである、請求項13記載の電空制御システム。
【請求項15】
前記フィードバック信号が第一のフィードバック信号であり、前記電気制御器が該第一のフィードバック信号に基づいて第二のフィードバック信号を決定するように構成され、前記フィードバックループが該第二のフィードバック信号に基づいている、請求項13記載の電空制御システム。
【請求項16】
前記第二のフィードバック信号が、利得係数によって拡大縮小された前記第一のフィードバック信号に等しい、請求項15記載の電空制御システム。
【請求項17】
前記利得係数が、空気圧始動式デバイスの応答特性に基づいている、請求項16記載の電空制御システム。
【請求項18】
前記フィードバック信号が第一のフィードバック信号であり、前記電空制御器に第二のフィードバック信号を与えるために前記電空制御器に接続されているニューマチックアクチュエータをさらに備えてなる、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項19】
前記電空制御器が、前記第一のフィードバック信号と前記第二のフィードバック信号とに基づいてフィードバックループを実行するように構成されてなる、請求項18記載の電空制御システム。
【請求項20】
前記電空制御器が、前記第一のフィードバック信号に基づいた第三のフィードバック信号および前記第二のフィードバック信号に基づいた第四のフィードバック信号のうちの少なくとも一つを決定するように構成されており、前記フィードバックループが、前記第三のフィードバック信号および前記第四のフィードバック信号のうちの少なくとも一つに基づいている、請求項19記載の電空制御システム。
【請求項21】
前記第三のフィードバック信号が、第一の利得係数によって拡大縮小された前記第一のフィードバック信号と等しく、前記第四のフィードバック信号が、第二の利得係数によって拡大縮小された前記第二のフィードバック信号と等しい、請求項20記載の電空制御システム。
【請求項22】
前記電空制御器が、前記フィードバック信号に基づいて診断モニターを実行するように構成されてなる、請求項1記載の電空制御システム。
【請求項23】
前記電空制御器が、第一のフィードバック信号に基づいて診断モニターループを実行するように構成されてなる、請求項18記載の電空制御システム。
【請求項24】
電空制御器であって、
電空トランスデューサと、
前記電空トランスデューサに接続されている制御ユニットと、
前記制御ユニットへの入力部とを備えており、
前記入力部が、二次的ニューマチックパワーステージと接続されるように構成されてなる、電空制御器。
【請求項25】
前記制御ユニットが、前記入力部に基づいてフィードバックループを実行するように構成されてなる、請求項24記載の電空制御器。
【請求項26】
前記入力部が第一の入力部であり、前記制御ユニットへの第二の入力部をさらに備えており、前記第二の入力部が、空気圧始動式デバイスと接続されるように構成されてなる、請求項24記載の電空制御器。
【請求項27】
前記制御ユニットが、前記第一の入力部と前記第二の入力部に基づいて、フィードバックループを実行するように構成されてなる、請求項26記載の電空制御器。
【請求項28】
前記制御ユニットが、前記入力部に基づいて診断モニターを実行するように構成されてなる、請求項24記載の電空制御器。
【請求項29】
電空制御システム内の空気圧始動式デバイスを制御するための方法であって、
二次的ニューマチックパワーステージに関連する動作応答を検出することと、
前記二次的ニューマチックパワーステージに関連する動作応答に基づいて、前記空気圧始動式デバイスの動作を制御することと
を含む、方法。
【請求項30】
空気圧始動式デバイスに関連する動作応答を検出することと、
前記空気圧始動式デバイスに関連する動作応答に基づいて、前記空気圧始動式デバイスの動作を制御することとをさらに含んでいる、請求項29記載の方法
【請求項31】
前記二次的ニューマチックパワーステージが、ボリュームブースタおよび急速排気弁のうちの少なくとも1つを有してなる、請求項29記載の方法。
【請求項32】
前記動作応答を検出することが、前記二次的ニューマチックパワーステージの出力部に関連する圧力を測定することを含んでいる、請求項29記載の方法。
【請求項33】
前記動作応答を検出することが、前記圧力を微分したものを決定することを含んでいる、請求項32記載の方法。
【請求項34】
前記動作応答を検出することが、前記二次的ニューマチックパワーステージの第一の出力部に関連する第一の圧力および前記二次的ニューマチックパワーステージの第二の出力部に関連する第二の圧力を測定することを含んでいる、請求項29記載の方法。
【請求項35】
前記動作応答を検出することが、前記第一の圧力と前記第二の圧力との間の差を決定することを含んでいる、請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記動作応答を検出することが、前記第一の圧力と前記第二の圧力との間の差を微分したものを決定することを含んでいる、請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記動作応答を検出することが、位置を測定することを含んでいる、請求項29記載の方法。
【請求項38】
前記位置を測定することが、ポペット弁の位置を測定することを含んでいる、請求項37記載の方法。
【請求項39】
前記空気圧始動式デバイスの動作を制御することが、前記二次的ニューマチックパワーステージの出力部に関連する空気質量流量に対応するように前記動作応答を変換することを含んでいる、請求項29記載の方法。
【請求項40】
前記空気圧始動式デバイスの動作を制御することが、前記動作応答に基づいて、フィードバックループを実行することを含んでいる、請求項29記載の方法。
【請求項41】
前記フィードバックループが負のフィードバックループである、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記動作応答が第一の動作応答であり、前記空気圧始動式デバイスの動作を制御することが、前記第一の動作応答に基づいて第二の動作応答を決定することを含んでおり、前記フィードバックループが前記第二の動作応答に基づいている、請求項40記載の方法。
【請求項43】
前記第二の動作応答が、利得係数によって拡大縮小される前記第一の動作応答と等しい、請求項42記載の方法。
【請求項44】
前記利得係数が、前記空気圧始動式デバイスに関連する動作応答に基づいている、請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記動作応答に基づいて、前記二次的ニューマチックパワーステージおよび前記空気圧始動式デバイスのうちの少なくとも一つに対する診断情報を決定することをさらに含んでいる、請求項29記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−503010(P2008−503010A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527656(P2007−527656)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/020000
【国際公開番号】WO2005/124160
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】