需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【課題】
火力発電所内に設置可能であるとともにCO2が発生せず、単位当たりの発電コストが火力発電より安く、需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
第二貯水槽の外壁に吊り下げてある注入用水路の3−Hの部分を、4―Cの地点を基点にして巻取機M3、M4に結わえてあるワイヤーで120度の角度まで吊り上げ、かご室の扉を開け、揚水した海水を注入用水路から第二貯水槽へ注入することで大量の海水の揚水を可能にしている。
電力需要が減少した場合第二貯水槽内のゴム袋の体積を減らして第二貯水槽内の水位を低下させ、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水を注入することで需要の変化に対応し、運転コストは、商用電源と風力発電装置で使用する電力料であるが、そのコストが火力発電の燃料費より安くなることによって課題を解決している。
火力発電所内に設置可能であるとともにCO2が発生せず、単位当たりの発電コストが火力発電より安く、需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
第二貯水槽の外壁に吊り下げてある注入用水路の3−Hの部分を、4―Cの地点を基点にして巻取機M3、M4に結わえてあるワイヤーで120度の角度まで吊り上げ、かご室の扉を開け、揚水した海水を注入用水路から第二貯水槽へ注入することで大量の海水の揚水を可能にしている。
電力需要が減少した場合第二貯水槽内のゴム袋の体積を減らして第二貯水槽内の水位を低下させ、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水を注入することで需要の変化に対応し、運転コストは、商用電源と風力発電装置で使用する電力料であるが、そのコストが火力発電の燃料費より安くなることによって課題を解決している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【背景技術】
【0002】
平坦地での水力発電を行う場合、利用出来る技術として、特許文献1(特開昭59−063369号公報)がある。
1.特許文献1の電源は商用電源を使用するが、本願では、商用電源と、請求項3,4記載のビル内に設置される風力発電装置で生成される電気を使用する。
請求項3,4記載のビル内に設置される風力発電装置の内容は、平成20年10月24日認証された特許第4206122号のビル内に設置される風力発電装置の請求項1,2の内容と同一である。
特許第4206122号の特許請求の範囲は請求項1,2で構成され、平成20年12月8日時点では、特許公報に記載されておらず、公開されていない知識なので、その進歩性は認証されていること、
2.本願は、発生している需要を把握し、それに必要な量の発電機出力を計算し、ゴム袋を圧縮空気で膨張させたり、収縮させたりして、第二貯水槽内の水位を制御することによって、発電機の出力量を調節して、発電機の出力量を需要の変化に対応させているのに対し、特許文献1にはそのような機能は無い点が相違点である。
【特許文献1】特開昭59−063369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこでこの発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、火力発電所内に設置可能であるとともに、CO2が発生せず、単位当たりの発電コストが火力発電より安く、かつ、需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
かご室の二重の扉には水密ゴムが嵌設され、更に水密ゴムの底部には電磁石と永久磁石S極が設けてあるので、左右の扉は水密ゴムを押し付けあって、かご室内海水の漏れ出しは完全に防止されて揚水される。
エレベーターが,頂上に到達して静止するかご室の底部より、かご室の扉に面して水平方向に1m、下方向1mの地点に第二貯水槽があり、第二貯水槽の外壁に接して、適当な広さを持つ半円筒状であるとともに、4―Cの地点を基点にして、3−Hの部分を120度上方の角度まで吊り上げられる注入用水路が吊り下げてある。
エレベーターが頂上で停止したことが確認されると、巻取機M3、M4によって、注入用水路の3−Hの部分は上方(120度の角度)に吊り上げられ、エレベーターの底部下方に停止し、電磁石にS極を発生させて永久磁石S極と反発させ、エレベーターかご室の二重の扉を開け、海水を注入用水路から第二貯水槽へ注入することで、火力発電所内での大量の海水の揚水を可能にしている。
電力需要が減少した場合、第二貯水槽内のゴム袋の圧縮空気を減少させ、第二貯水槽内の水位を低下させ、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水が注入され、需要の変化に対応出来る供給体制を取り、運転コストは、商用電源と風力発電装置で使用する電力料であるが、そのコストが火力発電の燃料費より安くなることによって課題を解決している。
【発明の効果】
【0005】
本発明の運転コストは、商用電源と風力発電装置で発生する電力料であるが、そのコストは火力発電の燃料費より安いため、火力発電より安くCO2も発生せず、しかも、火力発電所内に設置出来るので、火力発電に代換出来るという利点と、電力需要が変動した場合、第二貯水槽内のゴム袋の圧縮空気を膨張収縮させ、第二貯水槽内の水位を制御し、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水が注入され、需要の変化に対応出来る供給体制を取れる利点を持っている。
【0006】
(本発明での電源)
風力発電装置、コンピューター、圧縮空気ユニットに連結される電動モーターの電気は商用電源と、海水揚水ユニットに使用される電気は本発明の発電装置と接続してある。
【0007】
(0007)から(0017)において、ビル内に設置される風力発電の作動を説明する。
(プロペラ6のピッチ角度及び風量の構成)
本発明では、試験的に第一シャフト8aに、回転センサーとピッチ制御装置を取り付け、プロペラ6の回転が励磁回路の回転数より5%多い時の、風速センサー5a乃至5dそれぞれの適正風速と、風速センサー5a乃至5dそれぞれに対応する送風機4a乃至4dそれぞれの適正風量情報と、プロペラ6の適正ピッチ角度情報を予め入手してある。
予め入手した適正ピッチ角度情報により、プロペラ6のピッチ角度を適正ピッチ角度に固定し、予め入手した適正風速、風量情報、風速センサー5a乃至5dそれぞれのデーターに基づいて、送風機4a乃至4dそれぞれの風量が調整されて、プロペラ6は励磁回路の回転数より5%多い回転数近傍で回転し始める。
【0008】
(風力発電の電源)
送風機、風速センサー、ハイブリッド型励磁回路、第一系統系、第二系統系の電源は、商用電源が使用される。
【0009】
(図面に基づく本発明の説明)
第一発電装置の発電機は4極式、50HZ、風速50m/s、6枚プロペラ、励磁回路は5相励磁、発電機が誘導発電機の場合、入力パルスの周波数1300HZ、同期発電機の場合、1250HZ、第二発電装置の発電機は2極式、50HZとして、図1〜3に基づいて第一、第二発電装置の構成、及び運転状況を説明する。
【0010】
(本発明の装置、及び呼称)
本発明では、送風機から第二発電機方向を風下、ハブのローターヘッドから第一増速機までの回転軸を第一シャフト8a、第一増速機から第一発電機までの回転軸を第一シャフト18b、第一シャフト18bが延在された水平軸の、第一発電機から第二増速機までの回転軸を第二シャフト21a 、第二増速機から第二発電機までの回転軸を第二シャフト23bと呼称している。
図1に示す、1の部分から2の部分まで、内径が同じ円筒状の風胴体があり、1の部分は閉口され、2の部分は開口されて、送風機の風は2から排出される。
風胴体の内部には図1に示す通り、送風機支持環3、送風機4a乃至4d、風速センサー5a乃至5d、プロペラ6、ローターヘッド7、第一シャフト8a、第一シャフト8aには、ローターヘッド7と第一増速機17との間に設置してある同心円状環9内に、鉄芯に電線が巻かれた電磁石10を設けたステーター11と、前記電磁石10に対向していると共に、軸の周りに軸方向に同心状に磁化された磁石13が設けてあるローター12で構成されるハイブリッド型励磁回路、及び、第一増速機17が設けられ、第一シャフト18bには第一発電機19として誘導発電機又は同期発電機が設置され,第一系統系電源20は第一発電機が誘導発電機の場合のみ設置されている。
又、風胴体内の同心円状環9の下方には、プログラマブルコントローラ14、コントローラ15及び電磁石10と接続してあるドライバ16で構成されている第一発電装置が設置されている。
第二シャフト21aには、第二増速機22が設けられ、第二シャフト23bには第二発電機24として第二誘導発電機又は第二同期発電機が設置され,第二系統系電源25は第二発電機が誘導発電機の場合のみ設置されている。
【0011】
(送風機支持環、送風機、風速センサー、プロペラ、ローターヘッドの構成、及び運転状況の説明)
送風機支持環3は、プロペラ6の風上に、風胴体内の四方の壁から出ている支持棒に支持された同心円状の環である。
送風機4a乃至4dは、同心円状の環3に90度の間隔に4台設置され、プロペラ6に向かっている。
風速センサー5a乃至5dは、前述の送風機4a乃至4dの水平線上であると共に、プロペラ6の風上近傍に、前記、送風機4a乃至4dに対向して4個設置されている。
ローターヘッド7は第一シャフト8aの頭頂部分にあり、ローターヘッド7にはプロペラ6枚を持つ風車が接続してある。送風機から風速50m/sの風が吹き出すと、プロペラ6近傍の風速は、風速センサー5a乃至5d個々に感知され、そのデーターと予め入手していた適正風速、風量データーを基に4箇所の送風機個々からの風量が調節され、所定の角度にしてあるプロペラ6のピッチ角度と相俟って、プロペラ6は、誘導発電機の場合160回転/分、同期発電機の場合158回転/分近傍で回転し始める。
【0012】
(第一シャフト8aの構成)
第一シャフト8aのローターヘッド7にはプロペラ6が取り付けられ、ローターヘッド7と第一増速機17との間の第一シャフト8aには、ハイブリッド型励磁回路が設置され、励磁回路の風下には、第一増速機17が設置されている。
【0013】
(ハイブリッド型励磁回路の構成、及び運転状況の説明)
図2は、ローターヘッドと増速機との間に設置してある5相励磁回路の断面図であり、入力パルスの周波数は誘導発電機の場合、1、300HZ、同期発電機の場合、1、250HZ、1ステップ角=0.72°で、前記コントローラ15に電流が流されると、ドライバ16へパルス信号が与えられ、ドライバ16は電磁石10の電流切り替えを1秒間に1、300回又は1、250回行い、電磁石の磁極の切り替えも1、300回又は1、250回行われる。
プロペラ6の回転力を駆動源とする第一シャフト8aは、適正な風量と、適正なピッチ角度により、誘導発電機の場合160回転/分、同期発電機の場合158回転/分近傍で回転し始めるが、前記電磁石10の磁極が切り替えられると、磁石13は、1ステップ角毎に電磁石10の磁極に反応するので、第一シャフト8aは回転数を減じ、回転速度を励磁回路の回転速度と同一とし、1秒間に1300回又は1250回の回転数調整を行いながら、励磁回路と同じ回転数で回転する。
プロペラ6の回転力を駆動源とする第一シャフト8aの回転数と、励磁回路の回転数の1ステップ角同士の差異は殆どの場合微差であり、風速変化による回転数の差異が突発的に発生して、第一シャフト8aの回転が励磁回路の回転より遅くなっても、5%早く設定してあるので、5%以上の時だけ、追加磁力を必要とするが、その差異は、1ステップ角で調整され、調整後、適正風量、適正風速になるので、回転数の誤差は累積せず、1分間に78、000回又は75、000回の切り替えによる誤差は最大0.72°未満であり、しかもその調整には大きな磁力を必要としない。
ステッピングモーターには、次の短所があると言われている。
イ、大きなトルクが発生する場合には不適、
ロ、消費電力が大きい、
ハ、高速域の使用には不適、
本発明は、これらの短所を克服しているので下記に説明する。
イ、について、
「本発明におけるトルクとは、“励磁回路の回転(電磁石10の磁力)で、第一シャフト8aを回転させるのに必要なエネルギー” の意味で使用している」。
もともと、第一シャフト8aは、プロペラ回転力で回転しており、第一シャフト8aの回転エネルギーは、プロペラ回転力で賄われ、しかも、トルク発生のケースを少なくするために、第一シャフト8aの回転は励磁回路の回転より5%早く設定されているので、励磁回路の回転(電磁石10の磁力)に頼ることは、殆どないが、第一シャフト8aの回転が、励磁回路の回転より遅くなると、トルクが発生する。
トルクが発生しても、第一シャフト8aの回転には、回転方向への慣性力もあるので、回転を後押しする程度の磁力で充分である。
第一シャフト8aの回転が、励磁回路の回転より早い場合、第一シャフト8aの回転は、電磁石10の磁力で抑制されるため、トルクは発生しない。
本発明の特徴は、プロペラ回転力を駆動源とする第一シャフト8aの回転を励磁回路の回転より、意識的に1ステップ角当たり5%(0.036°)早く設定して、第一シャフト8aを、励磁回路の回転より先行させ、先行する第一シャフト8aの回転を、励磁回路の磁力(電磁石10の磁力)で抑制することを基本にしていることにある。
即ち、1ステップ角毎に、第一シャフト8aの回転を、励磁回路の回転より0.036°早く回転するようにし、先行する第一シャフト8aを、磁石10の磁力で抑制することを基本にし、遅れる場合(遅れた第一シャフト8aの回転を、電磁石10の磁力で早める作業)を出来るだけ少なくしようとするものである。
仮に、7%の遅れが発生した場合、第一シャフト8aの回転は励磁回路の回転より1ステップ角当たり2%(0.0144°)遅くなるのでトルクが発生し、2%の修正を行う回転のための、電磁石10の磁力を必要とするが、回転方向への慣性力もあるので、調整は、回転を後押しする程度のものであり、大きな磁力を必要としない。
逆に早い時は、1ステップ角当たり12%(0.0864°)以上の速度調整の抑止力が必要となるが、電磁石10の磁力を決定する電磁石の巻き線数の設定時に、充分な抑止力が得られる様に対応してある。
ロ、について、
必要な消費電力は、電磁石10の電流と、パルス発信のための電流であり、消費電力は大きくない。
ハについて、
請求項4に示す様に第一シャフト8aの回転数の範囲は、20回転/分〜200回転/分、入力パルスの周波数は167HZ〜1667HZの範囲であり、高速域では無い。
以上の通り、ステッピングモーターの短所イ、ロ、ハは、克服されている。
【0014】
(第一増速機17の構成、及び運転状況の説明)
第一増速機17は、励磁回路の風下に、増速率、1:6程度以下の遊星歯車で構成され、第一シャフト8aが入力側で、第一シャフト18bが出力側となっている。
入力側の遊星歯車 と出力側の太陽歯車 との歯車 比は、遊星歯車 により太陽歯車 を10倍増速するよう設定されている。
従って、発電機が誘導発電機の場合、第一シャフト8aの回転数152回転/分は10倍増速されて第一シャフト18bの回転数は1520回転/分に、発電機が同期発電機の場合、回転数150回転/分は10倍増速されて1500回転/分となる。
【0015】
(第一発電機19、第一系統系電源20の構成、及び運転状況の説明)
第一発電機19は、第一シャフト18b上の第一増速機17の風下に設けられ、第一系統系電源20は発電機が誘導発電機の場合のみ設置される。
第一発電機19が誘導発電機の場合、第一シャフト8aの回転数は、第一増速機17で発電機の同期回転数(1500回転/分)より1.3%早い1520回転/分に増速され、第一シャフト18bに伝達され、誘導発電機は、ピッチ角が固定されたプロペラの取り付けだけで、ピッチ駆動機構なしで電気を発生させられる。
第一発電機19が同期発電機の場合、第一シャフト8aの回転数は、第一増速機17で発電機の同期回転数の1500回転/分に増速され、第一シャフト18bに伝達され、同期発電機19で発電する。
第一シャフト18bの回転速度は確実に1500回転/分となるので、予め、設定済みの磁極に対応した回転数での回転が可能になり、又、出力の変動を小さく抑えるためのインバータ、コンバータの設置が必要なくなる。
【0016】
(第二発電装置の構成、及び運転状況の説明)
第二シャフト21aは、第一シャフト18bと同一軸であり、第二シャフト21aの風下には、増速率2倍の遊星歯車で構成される第二増速機22が設置してある。
第二増速機22の風下の、第二シャフト23bには、磁極数が2極である第二発電機24が設けられ,第二系統系電源25は、発電機が誘導発電機の場合のみ設置される。
第二シャフト21aは、誘導発電機の場合、1520回転/分、同期発電機の場合、1500回転/分の回転が引き継がれている。この回転数は、第二増速機22で2倍に増速され、それぞれ3040回転/分、又は、3000回転/分になるが、磁極数が2極なので、第一発電装置と第二発電装置の発電量は同一となる。
【0017】
(N角形の風胴体の各一辺に第一発電装置と第二発電装置を設ける説明)
図3は、Nを5とした5角形の風胴体の5角形の一辺を風胴体とし、各一辺に第一発電装置と第二発電装置の発電装置を、5箇所に10個設けた場合の概念図である。
5角形の各一辺に設けられた各々の第一発電装置は独立した発電装置であり、電源は、商用電源である。
送風機から送風された風は、排出口2から、風胴体の外部へ排出され循環しない。
【0018】
(海水を揚水する本発明の説明)
海水を揚水して、50万KW発電する例を、図4乃至11に基づいて本発明を説明する。
高さ77m、8角形の外側の一辺31の長さは157.5m、内側の一辺32の長さは105m、幅26.25mの8角形の塔状の建造物がある(図4)。
塔最上階は機械室で、高さ74mの位置にあり、機械室には4台の巻取機M1、M2、M3、M4が設置され、4台の電動モーターD1、D2, D3, D4に連結されている。
機械室の下部は、エレベーター頂上停止階と第二貯水槽である。
エレベーター頂上停止階は、高さ71mから73mの位置にあり、高さ2m、奥行き13m、扉の幅0.5mのロープ式エレベーターが、第二貯水槽に面して設けてあり、エレベーターの裏の空間にはつり合い錘が設けてある(図5)。
エレベーターは、二重の左右扉上部に設置されている、かご室扉の開閉用の動力装置である二組のドアモーター、ベルト、ドライブロープが、防水された容器に内包されているとともに、エレベーターが海水面以下まで下降して停止すると、上方からかご室内に海水が流入させるため、かご室の上方は開放されている。
エレベーターかご室内海水の漏れを防止するため、かご室扉の垂直方向に凹凸状の水密ゴム35,36が嵌設され、水密ゴム35の底には永久磁石S極37、水密ゴム36の底には電磁石38が設けてある扉が二重に設置されている(図11)。
かご室扉が閉じられると、電磁石38にN極を発生させ、永久磁石S極37を引き付け、かご室の二重の左右扉を開ける前には、電磁石38にS極を発生させ、永久磁石S極と反発させる。
エレベーターかご室には、電磁石38を、かご室の昇降と同一の速度で昇降させるために、かご室の昇降と同一の速度に設定されている電動モーターD2と接続してある巻取機M2に連結されている、電磁石38への電線を収納している防水されたケーブル39が設けてある(図11)。
エレベーターが,頂上に到達して静止するかご室の底部より、かご室の扉に面して水平方向に1m、下方向1mの地点に、図5に示すように、第二貯水槽がある。
注入用水路は3−Fと、3−Gは開放され、3−Hは閉ざされている直径1m、長さ2mの半円筒状であるとともに、4−Cの地点を基点にして3−Hの部分を120度上方の角度まで吊り上げるために、3−D、3−Eで電動モーターD3、D4と接続してある巻取機M3、M4に結わえてあるワイヤーで構成されている(図6)。
第二貯水槽の外壁に接して、注入用水路が4−Cの地点に吊り下げられている(図7)。
かご室の海水を第二貯水槽へ注入する場合、4−Cの地点を基点にして3−Hの部分は120度上方の角度まで吊り上げられ、注入が終了すると元に戻され、第二貯水槽の外壁に接して4−Cの地点から吊り下げられる。
第二貯水槽は、高さ63mから70mの位置に設けられた、高さ7m、幅26.25m、壁の厚み0.25mの8角形の形状の水路であり、深さ1.45m〜6mまでの範囲に海水が貯水される。
直径1.4mの円柱状の導水管が、第二貯水槽の底部の位置に14個と、底部の1.5m上に14個、底部の3m上に14個、底部の4.5m上に14個合計64個が、建造物の8角形の建造物の内側の壁に沿って(0.1m離れて)、60m〜64.5m下に設置されている水車に連結されている(図8)。
8角形の建造物は、海水揚水装置336台を覆い、56個の導水管が建造物の8角形の建造物の内側の壁に沿って設営されている。
8角形の建造物の一辺の端から15mの地点まで、15mの真ん中に8角形の建造物の内側の壁に沿って導水管33が1個、その両端の8角形の建造物内に1.5mおきに海水揚水装置34が3台づつ、即ち、海水揚水装置6台、導水管1個を1ユニットとする揚水装置が設けられ、建造物の一辺には揚水装置7ユニットが設置されている(図9)。
建造物の1階には、水車、発電機各56機、風力発電装置1ユニット、圧縮空気ユニット1セット、コンピューター1台が設置してある。
発電は、導水管55個で行われ1個の導水管は補修等の時の代換台とされ、海水揚水装置のうち1台も補修等の時の代換台とし、常時335台で揚水しており、本願の計算等は発電機55機、揚水装置335台で行っている。
発電ユニット1乃至7は、全く同じ装置を同じ構成で設置してあるので、説明は発電ユニット1だけで行い、残りの発電ユニットの説明は省略するものとする。
【0019】
(導水管の構成及び直径)
導水管の直径は、下記のような計算によって決定している。
55個の導水管で50万KWの電力を生成する場合、導水管1個では9、100KW生成しなければならない。
9、100KWの発電機出力を確保するのに、必要な導水管を通過する毎秒当りの水をXm3とすると、導水管から水車の中心部までの距離を60m、水車効率と発電機効率の積の総合効率を75%と仮定して計算すると、発電機出力=(理論水力)×(水車効率)×(発電機効率)より、9.8G×60m×Xm3/s×75%=9、100KWとなり X≒20.6349m3≒20.64m3である。
水が、第二貯水槽から、水車に落下する所要時間をTとすると、距離と時間に関する公式である
距離=初速度×T+1/2加速度T2 (1) より
(初速度はゼロで、加速度は重力の9.8Gであり、第二貯水槽から水車までの距離は60mなので、所要落下時間をTとすると)
上記式(1)は、60m=9.8G×T×T /2となり、T≒3.4993秒であり、第二貯水槽からの落下速度は、60m÷3.4993秒≒17.1463m /秒、 約17.2m/秒となる。
水車に20.64m3/秒の水が落下可能な導水管の内径Dは、式、Dm×Dm×3.14×17.2×1/4=20.64m3より、D≒1.2364m、約124cmである。
以上より、導水管の内径は124cm、管の肉厚16cm、外径は、140cmとしてある。
【0020】
(発電機出力の推定値)
この時の発電機出力は、導水管から水車の中心部までの距離を60m、水車効率と発電機効率の積の総合効率を75%と仮定して計算すると、発電機出力=(理論水力)×(水車効率)×(発電機効率)より、9.8G×60m×20.64m3/s×75%×55機=500、623KWであり、50万KWの発電は可能である。
【0021】
(第一貯水槽の構成)
第一貯水槽は、8角形の建造物の外側に、深さ5m、幅8mの水路に海水を引き込んで、常に一定の水位(深さ0.4mの位置)にしてある水路からなり、水路は海水揚水装置が通過する建造物の下部に、深さ5m、幅2m、奥行20mのトンネル水路として伸びており、この水路には、深さ0.4mの位置まで海水が貯水されている(図10)。
【0022】
(電動モーターD1、巻取機M1、歯車列の構成)
電動モーターD1に接続してある巻取機M1には、下記の歯車列が設置されている。
直径0.5mの電動モーターの回転軸Iと同一軸に歯数8の歯車Z1が設けられ、歯車Z1とかみ合っている歯数64の歯車Z2と,歯車Z2とかみ合っている歯数12の歯車Z3が、固定されている同一軸J上に設けられ、歯車Z3にかみ合っている歯数60の歯車Z4が、直径1.6mのつな車の回転軸Kとの同一軸に設置されている。
歯車Z4(つな車)の回転速度と、歯車Z1(電動モーター)の回転速度比は、(Z1とZ3の歯数の積: 8・12)/(Z2とZ4の歯数の積:64・60)で求められるから、つな車の回転速度と電動モーターの回転速度比は、8×12/64×60=1/40となり、つな車の回転速度は電動モーターの40分の1に減速され、40倍のトルク(力)を得ている。
電動モーターの回転速度は2400[rpm]に設定され、つな車の回転速度は60[rpm]に減速される。
エレベーターが最下地点から頂上までの昇降に要する時間は、つな車の直径1.6m、最下地点から頂上までのロープの長さは77mに設定してあるので、最下地点から頂上までの上昇に要する時間をX秒とすると、77m=1.6m×3.14×X秒より X≒15.33秒 で 約15秒である。
【0023】
(圧縮空気ユニットの構成)
圧縮空気ユニットは、電動モーターと、電動モーターに連結してある二段空気圧縮機、空気タンク、圧縮空気注入口、圧縮空気排出口で構成される。
電動モーターの出力軸が、5MPAの圧空気を生成する二段空気圧縮機と連結され、生成された5MPAの圧空気を空気タンクに4MPAの圧空気として貯蔵し、圧縮空気注入口が空気タンクと連結してある。
【0024】
(需要の変化に対応する作動の説明)
電力需要が該装置の最大発電機出力の時は、第二貯水槽内に設置されるゴム袋が膨らませられ、第二貯水槽内の水位は、複数の導水管の最上位注入口の位置以上になり、全ての導水管から海水が注入され、電力需要が減少した場合、第二貯水槽内のゴム袋の圧縮空気を減少させ、第二貯水槽内の海水の水位を低下させ、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水が注入され、需要の変化に対応出来る供給体制を取る作業が行われる。
【0025】
(揚水量の計算)
揚水装置全部で、第一貯水槽内の水を第二貯水槽に揚水しなければならない海水の量をXm3/分とすると、導水管1個につき、17.2秒で20.64m3の海水が落下するので、Xm3/分=20.64m3÷17.2秒×60秒×55個≒3、960m3/分である。
一方、1台の海水揚水装置で揚水出来る海水の量は、エレベーターかご室の揚水効率を95%と仮定すると、エレベーターは一分間に1回転するように設定してあるので、(13m×2m×0.5m)×95%=12.35m3/分であり、装置全部で揚水出来る海水は、12.35m3×335台=4、137.25m3/分≒4、130m3/分が揚水可能で、必要揚水量3、960m3/分は揚水出来る。
【0026】
(第二貯水槽への最初の揚水)
(イ)第二貯水槽に連結してある全部の導水管の注入口を仮設の柵で塞ぎ、全ての電動モーターD1と連結してある、全ての巻取機M1が全てのエレベーターを巻き上げ、約23分で第一貯水槽の海水94、400m3が第二貯水槽に揚水される。
(ロ)導水管の仮設の柵全部を開くと、導水管全部を通じて水車に水が落下し、全ての発電機で電気が発生する。
【0027】
(揚水循環作業の説明)
(イ)電動モーターD1が始動して、海水面以下で停止しているエレベーターかご室(13m3の海水が入っている)が上昇し15秒間で頂上に到達する。
(ロ)エレベーターが頂上に到達すると、電動モーターD3、4が注入用水路の3−Hの部分をエレベーターかご室の底部下方まで吊り上げる。
(ハ)(ロ)が確認されると二重扉の内側扉の電磁石38のN極をS極にし、永久磁石S極37と反発させるとともに内側扉を開け、続いて、外側の扉も同様に開け、中の海水を注入用水路に流出させる。
(二) 注入用水路に流出された海水は、第二貯水槽へ注入される。
(ホ) エレベーターかご室の海水が無くなったのが確認されると、注入用水路は元の位置に戻され、かご室の二重の左右扉が閉じられ、電磁石の磁極をN極にし、永久磁石S極と引き付け合う。
(ヘ)(ロ)〜(ホ)の作業は25秒間で行われる。
(ト)(へ)が確認されると、エレベーターは15秒間で海水面以下まで下降し、5秒間停止しかご室内に海水が流入する。
(チ)(ト)が確認されると、(イ)からの循環作業が繰り返される。
【0028】
(他の実施形態)
実施例は、導水管の注入口の位置を4段階に分けて、4段階の電力需要の変化対策としているが、導水管の注入口の位置を更に細かく分けて、細分化された電力需要の変化対策として設置してもよい。
【0029】
〔実施形態の効果〕
1.備蓄の難しい電力エネルギーを扱ううえで基本となるのは「必要な電力を必要なだけ」ということであるが、火力、原子力、水力発電の発電所を稼動させて、電気が起こるまでの時間には差がある。
火力は、原料を燃焼させ蒸気を起こし、十分な蒸気量に達してからタービンを回し発電し、原子力では、炉内で核分裂を連続して起こすまでに多くの時間を要する。
火力や原子力が1〜2 時間程度かかるのに対し、水力発電は「今すぐ電気が必要だ」というときに、水車に水を送り込めばすぐに発電が起こり、その時間わずかに約10 分である。
本願は、変化する電力需要の変動に即座に対応できるという効果がある。
2.エレベーターかご室に海水を入れて揚水して、第二貯水槽へ注入する場合、扉からの水漏れ及び第二貯水槽への注入時の完全なる流出防止の対策が必要となる。
本発明では、エレベーターかご室の左右の扉の垂直方向に設けられた水密ゴムを、水密ゴムの底に設けられた永久磁石S極、電磁石N極が押し付けあう扉が二重に設けられているので、13m3の海水が入っているエレベーターかご室を、水面下より高さ73mの位置まで海水を完全に漏れなく上昇させることが出来る。
又、エレベーターが頂上で停止したことが確認されると、電動モーターD3、D4と接続してある巻取機M3、M4によって、4―Cの地点を基点にして、注入用水路の3−Hの部分が120度の角度まで上方に吊り上げられ、エレベーターの底部下方に停止し、電磁石にS極を発生させて永久磁石S極と反発させエレベーターかご室の二重の左右扉を開け、流出なく海水を注入用水路から第二貯水槽へ注入出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】は、風力発電装置の側面図である。
【図2】は、励磁回路の断面図である。
【図3】は、5角形の風胴体内に、発電装置を10個設けた場合の概念図である。
【図4】は、8角形の建造物の俯瞰図である。
【図5】は、エレベーター装置の概念図である。
【図6】は、注入用水路の概観図である。
【図7】は、第二貯水槽の外壁に接して吊り下げてある注入用水路の概念図である。
【図8】は、第二貯水槽の底部から、建造物の8角形の建造物の内側の壁に沿って(0.1m離れて)設置されている導水管の概念図である。
【図9】は、海水揚水装置6台、導水管1個を1ユニットとする建造物の一辺に設置される装置の概念図である。
【図10】は、海水揚水装置が通過する建造物の下部の水路の概念図である。
【図11】は、かご室扉に設置される水密ゴムと電磁石、永久磁石の俯瞰図である。
【符号の説明】
【0031】
1乃至2=円筒部の筒の両端
3=送風機支持環
4a乃至4d=送風機
5a乃至5d=風速センサー
6=プロペラ
7=ローターヘッド
8a=第一シャフト8a
9=ローターヘッド7と増速機17との間にある同心円状環
10=電磁石
11=ステーター
12=ローター
13=第一シャフト8aの周りに、軸方向に同心状に磁化された磁石
14=プログラマブルコントローラ
15=コントローラ
16=ドライバ
17=第一増速機
18b=第一シャフト18b
19=第一発電機
20=第一系統系電源
21a=第二シャフト21a
22=第二増速機
23b=第二シャフト23b
24=第二発電機
25=第二系統系電源
26乃至30=5角形の一辺を風胴体としてある風胴体の各辺
31=8角形の塔状の建造物の外側の一辺
32=8角形の塔状の建造物の内側の一辺
33=導水管
34=海水揚水装置
35=左側の扉の水密ゴム
36=右側の扉の水密ゴム
37=永久磁石S極
38=電磁石
39=電磁石への電線を内臓している防水されたケーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【背景技術】
【0002】
平坦地での水力発電を行う場合、利用出来る技術として、特許文献1(特開昭59−063369号公報)がある。
1.特許文献1の電源は商用電源を使用するが、本願では、商用電源と、請求項3,4記載のビル内に設置される風力発電装置で生成される電気を使用する。
請求項3,4記載のビル内に設置される風力発電装置の内容は、平成20年10月24日認証された特許第4206122号のビル内に設置される風力発電装置の請求項1,2の内容と同一である。
特許第4206122号の特許請求の範囲は請求項1,2で構成され、平成20年12月8日時点では、特許公報に記載されておらず、公開されていない知識なので、その進歩性は認証されていること、
2.本願は、発生している需要を把握し、それに必要な量の発電機出力を計算し、ゴム袋を圧縮空気で膨張させたり、収縮させたりして、第二貯水槽内の水位を制御することによって、発電機の出力量を調節して、発電機の出力量を需要の変化に対応させているのに対し、特許文献1にはそのような機能は無い点が相違点である。
【特許文献1】特開昭59−063369号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこでこの発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、火力発電所内に設置可能であるとともに、CO2が発生せず、単位当たりの発電コストが火力発電より安く、かつ、需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
かご室の二重の扉には水密ゴムが嵌設され、更に水密ゴムの底部には電磁石と永久磁石S極が設けてあるので、左右の扉は水密ゴムを押し付けあって、かご室内海水の漏れ出しは完全に防止されて揚水される。
エレベーターが,頂上に到達して静止するかご室の底部より、かご室の扉に面して水平方向に1m、下方向1mの地点に第二貯水槽があり、第二貯水槽の外壁に接して、適当な広さを持つ半円筒状であるとともに、4―Cの地点を基点にして、3−Hの部分を120度上方の角度まで吊り上げられる注入用水路が吊り下げてある。
エレベーターが頂上で停止したことが確認されると、巻取機M3、M4によって、注入用水路の3−Hの部分は上方(120度の角度)に吊り上げられ、エレベーターの底部下方に停止し、電磁石にS極を発生させて永久磁石S極と反発させ、エレベーターかご室の二重の扉を開け、海水を注入用水路から第二貯水槽へ注入することで、火力発電所内での大量の海水の揚水を可能にしている。
電力需要が減少した場合、第二貯水槽内のゴム袋の圧縮空気を減少させ、第二貯水槽内の水位を低下させ、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水が注入され、需要の変化に対応出来る供給体制を取り、運転コストは、商用電源と風力発電装置で使用する電力料であるが、そのコストが火力発電の燃料費より安くなることによって課題を解決している。
【発明の効果】
【0005】
本発明の運転コストは、商用電源と風力発電装置で発生する電力料であるが、そのコストは火力発電の燃料費より安いため、火力発電より安くCO2も発生せず、しかも、火力発電所内に設置出来るので、火力発電に代換出来るという利点と、電力需要が変動した場合、第二貯水槽内のゴム袋の圧縮空気を膨張収縮させ、第二貯水槽内の水位を制御し、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水が注入され、需要の変化に対応出来る供給体制を取れる利点を持っている。
【0006】
(本発明での電源)
風力発電装置、コンピューター、圧縮空気ユニットに連結される電動モーターの電気は商用電源と、海水揚水ユニットに使用される電気は本発明の発電装置と接続してある。
【0007】
(0007)から(0017)において、ビル内に設置される風力発電の作動を説明する。
(プロペラ6のピッチ角度及び風量の構成)
本発明では、試験的に第一シャフト8aに、回転センサーとピッチ制御装置を取り付け、プロペラ6の回転が励磁回路の回転数より5%多い時の、風速センサー5a乃至5dそれぞれの適正風速と、風速センサー5a乃至5dそれぞれに対応する送風機4a乃至4dそれぞれの適正風量情報と、プロペラ6の適正ピッチ角度情報を予め入手してある。
予め入手した適正ピッチ角度情報により、プロペラ6のピッチ角度を適正ピッチ角度に固定し、予め入手した適正風速、風量情報、風速センサー5a乃至5dそれぞれのデーターに基づいて、送風機4a乃至4dそれぞれの風量が調整されて、プロペラ6は励磁回路の回転数より5%多い回転数近傍で回転し始める。
【0008】
(風力発電の電源)
送風機、風速センサー、ハイブリッド型励磁回路、第一系統系、第二系統系の電源は、商用電源が使用される。
【0009】
(図面に基づく本発明の説明)
第一発電装置の発電機は4極式、50HZ、風速50m/s、6枚プロペラ、励磁回路は5相励磁、発電機が誘導発電機の場合、入力パルスの周波数1300HZ、同期発電機の場合、1250HZ、第二発電装置の発電機は2極式、50HZとして、図1〜3に基づいて第一、第二発電装置の構成、及び運転状況を説明する。
【0010】
(本発明の装置、及び呼称)
本発明では、送風機から第二発電機方向を風下、ハブのローターヘッドから第一増速機までの回転軸を第一シャフト8a、第一増速機から第一発電機までの回転軸を第一シャフト18b、第一シャフト18bが延在された水平軸の、第一発電機から第二増速機までの回転軸を第二シャフト21a 、第二増速機から第二発電機までの回転軸を第二シャフト23bと呼称している。
図1に示す、1の部分から2の部分まで、内径が同じ円筒状の風胴体があり、1の部分は閉口され、2の部分は開口されて、送風機の風は2から排出される。
風胴体の内部には図1に示す通り、送風機支持環3、送風機4a乃至4d、風速センサー5a乃至5d、プロペラ6、ローターヘッド7、第一シャフト8a、第一シャフト8aには、ローターヘッド7と第一増速機17との間に設置してある同心円状環9内に、鉄芯に電線が巻かれた電磁石10を設けたステーター11と、前記電磁石10に対向していると共に、軸の周りに軸方向に同心状に磁化された磁石13が設けてあるローター12で構成されるハイブリッド型励磁回路、及び、第一増速機17が設けられ、第一シャフト18bには第一発電機19として誘導発電機又は同期発電機が設置され,第一系統系電源20は第一発電機が誘導発電機の場合のみ設置されている。
又、風胴体内の同心円状環9の下方には、プログラマブルコントローラ14、コントローラ15及び電磁石10と接続してあるドライバ16で構成されている第一発電装置が設置されている。
第二シャフト21aには、第二増速機22が設けられ、第二シャフト23bには第二発電機24として第二誘導発電機又は第二同期発電機が設置され,第二系統系電源25は第二発電機が誘導発電機の場合のみ設置されている。
【0011】
(送風機支持環、送風機、風速センサー、プロペラ、ローターヘッドの構成、及び運転状況の説明)
送風機支持環3は、プロペラ6の風上に、風胴体内の四方の壁から出ている支持棒に支持された同心円状の環である。
送風機4a乃至4dは、同心円状の環3に90度の間隔に4台設置され、プロペラ6に向かっている。
風速センサー5a乃至5dは、前述の送風機4a乃至4dの水平線上であると共に、プロペラ6の風上近傍に、前記、送風機4a乃至4dに対向して4個設置されている。
ローターヘッド7は第一シャフト8aの頭頂部分にあり、ローターヘッド7にはプロペラ6枚を持つ風車が接続してある。送風機から風速50m/sの風が吹き出すと、プロペラ6近傍の風速は、風速センサー5a乃至5d個々に感知され、そのデーターと予め入手していた適正風速、風量データーを基に4箇所の送風機個々からの風量が調節され、所定の角度にしてあるプロペラ6のピッチ角度と相俟って、プロペラ6は、誘導発電機の場合160回転/分、同期発電機の場合158回転/分近傍で回転し始める。
【0012】
(第一シャフト8aの構成)
第一シャフト8aのローターヘッド7にはプロペラ6が取り付けられ、ローターヘッド7と第一増速機17との間の第一シャフト8aには、ハイブリッド型励磁回路が設置され、励磁回路の風下には、第一増速機17が設置されている。
【0013】
(ハイブリッド型励磁回路の構成、及び運転状況の説明)
図2は、ローターヘッドと増速機との間に設置してある5相励磁回路の断面図であり、入力パルスの周波数は誘導発電機の場合、1、300HZ、同期発電機の場合、1、250HZ、1ステップ角=0.72°で、前記コントローラ15に電流が流されると、ドライバ16へパルス信号が与えられ、ドライバ16は電磁石10の電流切り替えを1秒間に1、300回又は1、250回行い、電磁石の磁極の切り替えも1、300回又は1、250回行われる。
プロペラ6の回転力を駆動源とする第一シャフト8aは、適正な風量と、適正なピッチ角度により、誘導発電機の場合160回転/分、同期発電機の場合158回転/分近傍で回転し始めるが、前記電磁石10の磁極が切り替えられると、磁石13は、1ステップ角毎に電磁石10の磁極に反応するので、第一シャフト8aは回転数を減じ、回転速度を励磁回路の回転速度と同一とし、1秒間に1300回又は1250回の回転数調整を行いながら、励磁回路と同じ回転数で回転する。
プロペラ6の回転力を駆動源とする第一シャフト8aの回転数と、励磁回路の回転数の1ステップ角同士の差異は殆どの場合微差であり、風速変化による回転数の差異が突発的に発生して、第一シャフト8aの回転が励磁回路の回転より遅くなっても、5%早く設定してあるので、5%以上の時だけ、追加磁力を必要とするが、その差異は、1ステップ角で調整され、調整後、適正風量、適正風速になるので、回転数の誤差は累積せず、1分間に78、000回又は75、000回の切り替えによる誤差は最大0.72°未満であり、しかもその調整には大きな磁力を必要としない。
ステッピングモーターには、次の短所があると言われている。
イ、大きなトルクが発生する場合には不適、
ロ、消費電力が大きい、
ハ、高速域の使用には不適、
本発明は、これらの短所を克服しているので下記に説明する。
イ、について、
「本発明におけるトルクとは、“励磁回路の回転(電磁石10の磁力)で、第一シャフト8aを回転させるのに必要なエネルギー” の意味で使用している」。
もともと、第一シャフト8aは、プロペラ回転力で回転しており、第一シャフト8aの回転エネルギーは、プロペラ回転力で賄われ、しかも、トルク発生のケースを少なくするために、第一シャフト8aの回転は励磁回路の回転より5%早く設定されているので、励磁回路の回転(電磁石10の磁力)に頼ることは、殆どないが、第一シャフト8aの回転が、励磁回路の回転より遅くなると、トルクが発生する。
トルクが発生しても、第一シャフト8aの回転には、回転方向への慣性力もあるので、回転を後押しする程度の磁力で充分である。
第一シャフト8aの回転が、励磁回路の回転より早い場合、第一シャフト8aの回転は、電磁石10の磁力で抑制されるため、トルクは発生しない。
本発明の特徴は、プロペラ回転力を駆動源とする第一シャフト8aの回転を励磁回路の回転より、意識的に1ステップ角当たり5%(0.036°)早く設定して、第一シャフト8aを、励磁回路の回転より先行させ、先行する第一シャフト8aの回転を、励磁回路の磁力(電磁石10の磁力)で抑制することを基本にしていることにある。
即ち、1ステップ角毎に、第一シャフト8aの回転を、励磁回路の回転より0.036°早く回転するようにし、先行する第一シャフト8aを、磁石10の磁力で抑制することを基本にし、遅れる場合(遅れた第一シャフト8aの回転を、電磁石10の磁力で早める作業)を出来るだけ少なくしようとするものである。
仮に、7%の遅れが発生した場合、第一シャフト8aの回転は励磁回路の回転より1ステップ角当たり2%(0.0144°)遅くなるのでトルクが発生し、2%の修正を行う回転のための、電磁石10の磁力を必要とするが、回転方向への慣性力もあるので、調整は、回転を後押しする程度のものであり、大きな磁力を必要としない。
逆に早い時は、1ステップ角当たり12%(0.0864°)以上の速度調整の抑止力が必要となるが、電磁石10の磁力を決定する電磁石の巻き線数の設定時に、充分な抑止力が得られる様に対応してある。
ロ、について、
必要な消費電力は、電磁石10の電流と、パルス発信のための電流であり、消費電力は大きくない。
ハについて、
請求項4に示す様に第一シャフト8aの回転数の範囲は、20回転/分〜200回転/分、入力パルスの周波数は167HZ〜1667HZの範囲であり、高速域では無い。
以上の通り、ステッピングモーターの短所イ、ロ、ハは、克服されている。
【0014】
(第一増速機17の構成、及び運転状況の説明)
第一増速機17は、励磁回路の風下に、増速率、1:6程度以下の遊星歯車で構成され、第一シャフト8aが入力側で、第一シャフト18bが出力側となっている。
入力側の遊星歯車 と出力側の太陽歯車 との歯車 比は、遊星歯車 により太陽歯車 を10倍増速するよう設定されている。
従って、発電機が誘導発電機の場合、第一シャフト8aの回転数152回転/分は10倍増速されて第一シャフト18bの回転数は1520回転/分に、発電機が同期発電機の場合、回転数150回転/分は10倍増速されて1500回転/分となる。
【0015】
(第一発電機19、第一系統系電源20の構成、及び運転状況の説明)
第一発電機19は、第一シャフト18b上の第一増速機17の風下に設けられ、第一系統系電源20は発電機が誘導発電機の場合のみ設置される。
第一発電機19が誘導発電機の場合、第一シャフト8aの回転数は、第一増速機17で発電機の同期回転数(1500回転/分)より1.3%早い1520回転/分に増速され、第一シャフト18bに伝達され、誘導発電機は、ピッチ角が固定されたプロペラの取り付けだけで、ピッチ駆動機構なしで電気を発生させられる。
第一発電機19が同期発電機の場合、第一シャフト8aの回転数は、第一増速機17で発電機の同期回転数の1500回転/分に増速され、第一シャフト18bに伝達され、同期発電機19で発電する。
第一シャフト18bの回転速度は確実に1500回転/分となるので、予め、設定済みの磁極に対応した回転数での回転が可能になり、又、出力の変動を小さく抑えるためのインバータ、コンバータの設置が必要なくなる。
【0016】
(第二発電装置の構成、及び運転状況の説明)
第二シャフト21aは、第一シャフト18bと同一軸であり、第二シャフト21aの風下には、増速率2倍の遊星歯車で構成される第二増速機22が設置してある。
第二増速機22の風下の、第二シャフト23bには、磁極数が2極である第二発電機24が設けられ,第二系統系電源25は、発電機が誘導発電機の場合のみ設置される。
第二シャフト21aは、誘導発電機の場合、1520回転/分、同期発電機の場合、1500回転/分の回転が引き継がれている。この回転数は、第二増速機22で2倍に増速され、それぞれ3040回転/分、又は、3000回転/分になるが、磁極数が2極なので、第一発電装置と第二発電装置の発電量は同一となる。
【0017】
(N角形の風胴体の各一辺に第一発電装置と第二発電装置を設ける説明)
図3は、Nを5とした5角形の風胴体の5角形の一辺を風胴体とし、各一辺に第一発電装置と第二発電装置の発電装置を、5箇所に10個設けた場合の概念図である。
5角形の各一辺に設けられた各々の第一発電装置は独立した発電装置であり、電源は、商用電源である。
送風機から送風された風は、排出口2から、風胴体の外部へ排出され循環しない。
【0018】
(海水を揚水する本発明の説明)
海水を揚水して、50万KW発電する例を、図4乃至11に基づいて本発明を説明する。
高さ77m、8角形の外側の一辺31の長さは157.5m、内側の一辺32の長さは105m、幅26.25mの8角形の塔状の建造物がある(図4)。
塔最上階は機械室で、高さ74mの位置にあり、機械室には4台の巻取機M1、M2、M3、M4が設置され、4台の電動モーターD1、D2, D3, D4に連結されている。
機械室の下部は、エレベーター頂上停止階と第二貯水槽である。
エレベーター頂上停止階は、高さ71mから73mの位置にあり、高さ2m、奥行き13m、扉の幅0.5mのロープ式エレベーターが、第二貯水槽に面して設けてあり、エレベーターの裏の空間にはつり合い錘が設けてある(図5)。
エレベーターは、二重の左右扉上部に設置されている、かご室扉の開閉用の動力装置である二組のドアモーター、ベルト、ドライブロープが、防水された容器に内包されているとともに、エレベーターが海水面以下まで下降して停止すると、上方からかご室内に海水が流入させるため、かご室の上方は開放されている。
エレベーターかご室内海水の漏れを防止するため、かご室扉の垂直方向に凹凸状の水密ゴム35,36が嵌設され、水密ゴム35の底には永久磁石S極37、水密ゴム36の底には電磁石38が設けてある扉が二重に設置されている(図11)。
かご室扉が閉じられると、電磁石38にN極を発生させ、永久磁石S極37を引き付け、かご室の二重の左右扉を開ける前には、電磁石38にS極を発生させ、永久磁石S極と反発させる。
エレベーターかご室には、電磁石38を、かご室の昇降と同一の速度で昇降させるために、かご室の昇降と同一の速度に設定されている電動モーターD2と接続してある巻取機M2に連結されている、電磁石38への電線を収納している防水されたケーブル39が設けてある(図11)。
エレベーターが,頂上に到達して静止するかご室の底部より、かご室の扉に面して水平方向に1m、下方向1mの地点に、図5に示すように、第二貯水槽がある。
注入用水路は3−Fと、3−Gは開放され、3−Hは閉ざされている直径1m、長さ2mの半円筒状であるとともに、4−Cの地点を基点にして3−Hの部分を120度上方の角度まで吊り上げるために、3−D、3−Eで電動モーターD3、D4と接続してある巻取機M3、M4に結わえてあるワイヤーで構成されている(図6)。
第二貯水槽の外壁に接して、注入用水路が4−Cの地点に吊り下げられている(図7)。
かご室の海水を第二貯水槽へ注入する場合、4−Cの地点を基点にして3−Hの部分は120度上方の角度まで吊り上げられ、注入が終了すると元に戻され、第二貯水槽の外壁に接して4−Cの地点から吊り下げられる。
第二貯水槽は、高さ63mから70mの位置に設けられた、高さ7m、幅26.25m、壁の厚み0.25mの8角形の形状の水路であり、深さ1.45m〜6mまでの範囲に海水が貯水される。
直径1.4mの円柱状の導水管が、第二貯水槽の底部の位置に14個と、底部の1.5m上に14個、底部の3m上に14個、底部の4.5m上に14個合計64個が、建造物の8角形の建造物の内側の壁に沿って(0.1m離れて)、60m〜64.5m下に設置されている水車に連結されている(図8)。
8角形の建造物は、海水揚水装置336台を覆い、56個の導水管が建造物の8角形の建造物の内側の壁に沿って設営されている。
8角形の建造物の一辺の端から15mの地点まで、15mの真ん中に8角形の建造物の内側の壁に沿って導水管33が1個、その両端の8角形の建造物内に1.5mおきに海水揚水装置34が3台づつ、即ち、海水揚水装置6台、導水管1個を1ユニットとする揚水装置が設けられ、建造物の一辺には揚水装置7ユニットが設置されている(図9)。
建造物の1階には、水車、発電機各56機、風力発電装置1ユニット、圧縮空気ユニット1セット、コンピューター1台が設置してある。
発電は、導水管55個で行われ1個の導水管は補修等の時の代換台とされ、海水揚水装置のうち1台も補修等の時の代換台とし、常時335台で揚水しており、本願の計算等は発電機55機、揚水装置335台で行っている。
発電ユニット1乃至7は、全く同じ装置を同じ構成で設置してあるので、説明は発電ユニット1だけで行い、残りの発電ユニットの説明は省略するものとする。
【0019】
(導水管の構成及び直径)
導水管の直径は、下記のような計算によって決定している。
55個の導水管で50万KWの電力を生成する場合、導水管1個では9、100KW生成しなければならない。
9、100KWの発電機出力を確保するのに、必要な導水管を通過する毎秒当りの水をXm3とすると、導水管から水車の中心部までの距離を60m、水車効率と発電機効率の積の総合効率を75%と仮定して計算すると、発電機出力=(理論水力)×(水車効率)×(発電機効率)より、9.8G×60m×Xm3/s×75%=9、100KWとなり X≒20.6349m3≒20.64m3である。
水が、第二貯水槽から、水車に落下する所要時間をTとすると、距離と時間に関する公式である
距離=初速度×T+1/2加速度T2 (1) より
(初速度はゼロで、加速度は重力の9.8Gであり、第二貯水槽から水車までの距離は60mなので、所要落下時間をTとすると)
上記式(1)は、60m=9.8G×T×T /2となり、T≒3.4993秒であり、第二貯水槽からの落下速度は、60m÷3.4993秒≒17.1463m /秒、 約17.2m/秒となる。
水車に20.64m3/秒の水が落下可能な導水管の内径Dは、式、Dm×Dm×3.14×17.2×1/4=20.64m3より、D≒1.2364m、約124cmである。
以上より、導水管の内径は124cm、管の肉厚16cm、外径は、140cmとしてある。
【0020】
(発電機出力の推定値)
この時の発電機出力は、導水管から水車の中心部までの距離を60m、水車効率と発電機効率の積の総合効率を75%と仮定して計算すると、発電機出力=(理論水力)×(水車効率)×(発電機効率)より、9.8G×60m×20.64m3/s×75%×55機=500、623KWであり、50万KWの発電は可能である。
【0021】
(第一貯水槽の構成)
第一貯水槽は、8角形の建造物の外側に、深さ5m、幅8mの水路に海水を引き込んで、常に一定の水位(深さ0.4mの位置)にしてある水路からなり、水路は海水揚水装置が通過する建造物の下部に、深さ5m、幅2m、奥行20mのトンネル水路として伸びており、この水路には、深さ0.4mの位置まで海水が貯水されている(図10)。
【0022】
(電動モーターD1、巻取機M1、歯車列の構成)
電動モーターD1に接続してある巻取機M1には、下記の歯車列が設置されている。
直径0.5mの電動モーターの回転軸Iと同一軸に歯数8の歯車Z1が設けられ、歯車Z1とかみ合っている歯数64の歯車Z2と,歯車Z2とかみ合っている歯数12の歯車Z3が、固定されている同一軸J上に設けられ、歯車Z3にかみ合っている歯数60の歯車Z4が、直径1.6mのつな車の回転軸Kとの同一軸に設置されている。
歯車Z4(つな車)の回転速度と、歯車Z1(電動モーター)の回転速度比は、(Z1とZ3の歯数の積: 8・12)/(Z2とZ4の歯数の積:64・60)で求められるから、つな車の回転速度と電動モーターの回転速度比は、8×12/64×60=1/40となり、つな車の回転速度は電動モーターの40分の1に減速され、40倍のトルク(力)を得ている。
電動モーターの回転速度は2400[rpm]に設定され、つな車の回転速度は60[rpm]に減速される。
エレベーターが最下地点から頂上までの昇降に要する時間は、つな車の直径1.6m、最下地点から頂上までのロープの長さは77mに設定してあるので、最下地点から頂上までの上昇に要する時間をX秒とすると、77m=1.6m×3.14×X秒より X≒15.33秒 で 約15秒である。
【0023】
(圧縮空気ユニットの構成)
圧縮空気ユニットは、電動モーターと、電動モーターに連結してある二段空気圧縮機、空気タンク、圧縮空気注入口、圧縮空気排出口で構成される。
電動モーターの出力軸が、5MPAの圧空気を生成する二段空気圧縮機と連結され、生成された5MPAの圧空気を空気タンクに4MPAの圧空気として貯蔵し、圧縮空気注入口が空気タンクと連結してある。
【0024】
(需要の変化に対応する作動の説明)
電力需要が該装置の最大発電機出力の時は、第二貯水槽内に設置されるゴム袋が膨らませられ、第二貯水槽内の水位は、複数の導水管の最上位注入口の位置以上になり、全ての導水管から海水が注入され、電力需要が減少した場合、第二貯水槽内のゴム袋の圧縮空気を減少させ、第二貯水槽内の海水の水位を低下させ、必要な発電機出力を供給可能な導水管にのみ海水が注入され、需要の変化に対応出来る供給体制を取る作業が行われる。
【0025】
(揚水量の計算)
揚水装置全部で、第一貯水槽内の水を第二貯水槽に揚水しなければならない海水の量をXm3/分とすると、導水管1個につき、17.2秒で20.64m3の海水が落下するので、Xm3/分=20.64m3÷17.2秒×60秒×55個≒3、960m3/分である。
一方、1台の海水揚水装置で揚水出来る海水の量は、エレベーターかご室の揚水効率を95%と仮定すると、エレベーターは一分間に1回転するように設定してあるので、(13m×2m×0.5m)×95%=12.35m3/分であり、装置全部で揚水出来る海水は、12.35m3×335台=4、137.25m3/分≒4、130m3/分が揚水可能で、必要揚水量3、960m3/分は揚水出来る。
【0026】
(第二貯水槽への最初の揚水)
(イ)第二貯水槽に連結してある全部の導水管の注入口を仮設の柵で塞ぎ、全ての電動モーターD1と連結してある、全ての巻取機M1が全てのエレベーターを巻き上げ、約23分で第一貯水槽の海水94、400m3が第二貯水槽に揚水される。
(ロ)導水管の仮設の柵全部を開くと、導水管全部を通じて水車に水が落下し、全ての発電機で電気が発生する。
【0027】
(揚水循環作業の説明)
(イ)電動モーターD1が始動して、海水面以下で停止しているエレベーターかご室(13m3の海水が入っている)が上昇し15秒間で頂上に到達する。
(ロ)エレベーターが頂上に到達すると、電動モーターD3、4が注入用水路の3−Hの部分をエレベーターかご室の底部下方まで吊り上げる。
(ハ)(ロ)が確認されると二重扉の内側扉の電磁石38のN極をS極にし、永久磁石S極37と反発させるとともに内側扉を開け、続いて、外側の扉も同様に開け、中の海水を注入用水路に流出させる。
(二) 注入用水路に流出された海水は、第二貯水槽へ注入される。
(ホ) エレベーターかご室の海水が無くなったのが確認されると、注入用水路は元の位置に戻され、かご室の二重の左右扉が閉じられ、電磁石の磁極をN極にし、永久磁石S極と引き付け合う。
(ヘ)(ロ)〜(ホ)の作業は25秒間で行われる。
(ト)(へ)が確認されると、エレベーターは15秒間で海水面以下まで下降し、5秒間停止しかご室内に海水が流入する。
(チ)(ト)が確認されると、(イ)からの循環作業が繰り返される。
【0028】
(他の実施形態)
実施例は、導水管の注入口の位置を4段階に分けて、4段階の電力需要の変化対策としているが、導水管の注入口の位置を更に細かく分けて、細分化された電力需要の変化対策として設置してもよい。
【0029】
〔実施形態の効果〕
1.備蓄の難しい電力エネルギーを扱ううえで基本となるのは「必要な電力を必要なだけ」ということであるが、火力、原子力、水力発電の発電所を稼動させて、電気が起こるまでの時間には差がある。
火力は、原料を燃焼させ蒸気を起こし、十分な蒸気量に達してからタービンを回し発電し、原子力では、炉内で核分裂を連続して起こすまでに多くの時間を要する。
火力や原子力が1〜2 時間程度かかるのに対し、水力発電は「今すぐ電気が必要だ」というときに、水車に水を送り込めばすぐに発電が起こり、その時間わずかに約10 分である。
本願は、変化する電力需要の変動に即座に対応できるという効果がある。
2.エレベーターかご室に海水を入れて揚水して、第二貯水槽へ注入する場合、扉からの水漏れ及び第二貯水槽への注入時の完全なる流出防止の対策が必要となる。
本発明では、エレベーターかご室の左右の扉の垂直方向に設けられた水密ゴムを、水密ゴムの底に設けられた永久磁石S極、電磁石N極が押し付けあう扉が二重に設けられているので、13m3の海水が入っているエレベーターかご室を、水面下より高さ73mの位置まで海水を完全に漏れなく上昇させることが出来る。
又、エレベーターが頂上で停止したことが確認されると、電動モーターD3、D4と接続してある巻取機M3、M4によって、4―Cの地点を基点にして、注入用水路の3−Hの部分が120度の角度まで上方に吊り上げられ、エレベーターの底部下方に停止し、電磁石にS極を発生させて永久磁石S極と反発させエレベーターかご室の二重の左右扉を開け、流出なく海水を注入用水路から第二貯水槽へ注入出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】は、風力発電装置の側面図である。
【図2】は、励磁回路の断面図である。
【図3】は、5角形の風胴体内に、発電装置を10個設けた場合の概念図である。
【図4】は、8角形の建造物の俯瞰図である。
【図5】は、エレベーター装置の概念図である。
【図6】は、注入用水路の概観図である。
【図7】は、第二貯水槽の外壁に接して吊り下げてある注入用水路の概念図である。
【図8】は、第二貯水槽の底部から、建造物の8角形の建造物の内側の壁に沿って(0.1m離れて)設置されている導水管の概念図である。
【図9】は、海水揚水装置6台、導水管1個を1ユニットとする建造物の一辺に設置される装置の概念図である。
【図10】は、海水揚水装置が通過する建造物の下部の水路の概念図である。
【図11】は、かご室扉に設置される水密ゴムと電磁石、永久磁石の俯瞰図である。
【符号の説明】
【0031】
1乃至2=円筒部の筒の両端
3=送風機支持環
4a乃至4d=送風機
5a乃至5d=風速センサー
6=プロペラ
7=ローターヘッド
8a=第一シャフト8a
9=ローターヘッド7と増速機17との間にある同心円状環
10=電磁石
11=ステーター
12=ローター
13=第一シャフト8aの周りに、軸方向に同心状に磁化された磁石
14=プログラマブルコントローラ
15=コントローラ
16=ドライバ
17=第一増速機
18b=第一シャフト18b
19=第一発電機
20=第一系統系電源
21a=第二シャフト21a
22=第二増速機
23b=第二シャフト23b
24=第二発電機
25=第二系統系電源
26乃至30=5角形の一辺を風胴体としてある風胴体の各辺
31=8角形の塔状の建造物の外側の一辺
32=8角形の塔状の建造物の内側の一辺
33=導水管
34=海水揚水装置
35=左側の扉の水密ゴム
36=右側の扉の水密ゴム
37=永久磁石S極
38=電磁石
39=電磁石への電線を内臓している防水されたケーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に、水を貯水してある第二貯水槽と、
第二貯水槽と水車を連結する導水管と、
水車と、
水車に連結してある発電機と、
海から引き込んだ海水を集水して、水位が常に一定の第一貯水槽と、
下降すると第一貯水槽内で停止し、上昇すると第二貯水槽の上方で停止する揚水装置と、
ビル内に設置される風力発電装置と、
コンピューターと、
需要の変化に対応出来る施策と、
Nを3以上の整数として、N角形の建造物の各辺全部に、各辺毎に、導水管1個とその両側に適当な距離をおいて複数の揚水装置が設けてある設備を1ユニットとするユニットがU個設置されている装置で構成されることを特徴とする需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項2】
前記揚水装置は、海水流入用に上方の空間は開放され、かご室扉の開閉用の動力装置である、防水された容器に内包された二組のドアモーター、ベルト、ドライブロープ等が設置されている二重の扉が第二貯水槽に面しているとともに、適当な広さを持つロープ式エレベーターと、
エレベーターの裏の空間に設けてあるつり合い錘と、
最上階の機械室に設置されている電動モーターD1、D2, D3, D4と、
D1、D2, D3, D4に連結されるとともに、機械室に設置されている巻取機M1、M2、M3、M4と、
エレベーターかご室内海水の漏れ出しを防止するため、かご室扉の垂直方向に凹凸状の水密ゴム35,36が嵌設され、水密ゴム35の底には永久磁石S極37、水密ゴム36の底には電磁石38が設けられている二重の左右扉と、
前記電磁石を、かご室の昇降と同一の速度で昇降させるために、かご室の昇降と同一の速度に設定されている電動モーターD2と接続してある巻取機M2に連結されている、電磁石への電線を収納している防水されたケーブル39と、
エレベーターが,頂上に到達して静止するかご室の底部より、かご室の扉に面して水平方向に1m、下方向1mの地点に設けてある第二貯水槽と、
揚水した海水を第二貯水槽へ注入するために、第二貯水槽の外壁に接して、4―Cの地点に吊り下げてある、3−Fと、3−Gは開放され、3−Hは閉ざされている適当な広さを持つ半円筒状であるとともに、3−Hの部分を120度上方の角度まで吊り上げるために、4―Cの地点を基点にして、3−D、3−Eで電動モーターD3、D4と接続してある巻取機M3、M4に結わえてあるワイヤーと連結してある注入用水路とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項3】
前記、ビル内に設置される風力発電装置は、
商用電源でプロペラ近傍の風速を計測する複数の風速センサーと、
ローターヘッドに、適正なピッチ角度で固定してあるプロペラと、
水平方向に設けられ、かつ前記プロペラが取り付けられた第一シャフト8aと、
前記第一シャフト8a軸上のローターヘッドと第一増速機との間に設置してある、商用電源に接続される第一シャフト8aの回転数を一定にするためのハイブリッド型励磁回路と、
前記第一シャフト8aに設置してある第一増速機と、
第一シャフト18bに設置してある、発電機が第一誘導発電機又は第一同期発電機で構成される第一発電装置と、
第一シャフト18bが延在された第二シャフト21aと、
第二シャフト21aに設置してあると共に2倍に増速する第二増速機と、
第二シャフト23bに設置してある、磁極数が第一誘導発電機又は第一同期発電機の半分になっている、第二誘導発電機又は第二同期発電機で構成される第二発電装置と、
Nを3以上の整数として、第一発電装置と、第二発電装置を設けてある風胴体が、N個組み合わされたN角形の形状の建造物で構成されていることを特徴とする請求項1記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項4】
請求項3記載のハイブリッド型励磁回路は、
風洞体内に設置された、プログラマブルコントローラ14、コントローラ15及び後述のステーター11内の電磁石10に接続してあるドライバ16と、
プロペラ回転力を駆動源とする第一シャフト8aと、
ローターヘッドと第一増速機との間に設置してある同心円状環9内に、鉄芯に電線が巻かれた電磁石を設けたステーターと、
前記電磁石に対向していると共に、軸の周りに軸方向に同心状に磁化された磁石13が第一シャフト8aに設けてあるローター12で構成され、前記コントローラからドライバへ与えられたパルス信号により、前記電磁石の磁極が切り替えられ、励磁回路の回転数より5%多い回転数近傍で回転し始めるように設定された、第一シャフト8aに設けてある磁化された磁石が、1ステップ角毎に前記電磁石の磁極に反応し、1ステップ角毎に回転速度を減じて、第一シャフト8aの回転速度と励磁回路の回転速度が同一になり、20回転/分〜200回転/分内の、指示された回転数で第一シャフト8aが回転することで構成されていることを特徴とする請求項3記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項5】
前記、需要の変化に対応出来る施策は、第二貯水槽内に設置されるゴム袋と、
前記ゴム袋を伸縮させるための、電動モーター、二段空気圧縮機、空気タンク、圧縮空気注入口、圧縮空気排出口で構成されている圧縮空気ユニットと、
第二貯水槽に連結してある複数の導水管の注入口が、異なる位置(上下方向)に設置されていることを特徴とする請求項1記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項1】
上部に、水を貯水してある第二貯水槽と、
第二貯水槽と水車を連結する導水管と、
水車と、
水車に連結してある発電機と、
海から引き込んだ海水を集水して、水位が常に一定の第一貯水槽と、
下降すると第一貯水槽内で停止し、上昇すると第二貯水槽の上方で停止する揚水装置と、
ビル内に設置される風力発電装置と、
コンピューターと、
需要の変化に対応出来る施策と、
Nを3以上の整数として、N角形の建造物の各辺全部に、各辺毎に、導水管1個とその両側に適当な距離をおいて複数の揚水装置が設けてある設備を1ユニットとするユニットがU個設置されている装置で構成されることを特徴とする需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項2】
前記揚水装置は、海水流入用に上方の空間は開放され、かご室扉の開閉用の動力装置である、防水された容器に内包された二組のドアモーター、ベルト、ドライブロープ等が設置されている二重の扉が第二貯水槽に面しているとともに、適当な広さを持つロープ式エレベーターと、
エレベーターの裏の空間に設けてあるつり合い錘と、
最上階の機械室に設置されている電動モーターD1、D2, D3, D4と、
D1、D2, D3, D4に連結されるとともに、機械室に設置されている巻取機M1、M2、M3、M4と、
エレベーターかご室内海水の漏れ出しを防止するため、かご室扉の垂直方向に凹凸状の水密ゴム35,36が嵌設され、水密ゴム35の底には永久磁石S極37、水密ゴム36の底には電磁石38が設けられている二重の左右扉と、
前記電磁石を、かご室の昇降と同一の速度で昇降させるために、かご室の昇降と同一の速度に設定されている電動モーターD2と接続してある巻取機M2に連結されている、電磁石への電線を収納している防水されたケーブル39と、
エレベーターが,頂上に到達して静止するかご室の底部より、かご室の扉に面して水平方向に1m、下方向1mの地点に設けてある第二貯水槽と、
揚水した海水を第二貯水槽へ注入するために、第二貯水槽の外壁に接して、4―Cの地点に吊り下げてある、3−Fと、3−Gは開放され、3−Hは閉ざされている適当な広さを持つ半円筒状であるとともに、3−Hの部分を120度上方の角度まで吊り上げるために、4―Cの地点を基点にして、3−D、3−Eで電動モーターD3、D4と接続してある巻取機M3、M4に結わえてあるワイヤーと連結してある注入用水路とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項3】
前記、ビル内に設置される風力発電装置は、
商用電源でプロペラ近傍の風速を計測する複数の風速センサーと、
ローターヘッドに、適正なピッチ角度で固定してあるプロペラと、
水平方向に設けられ、かつ前記プロペラが取り付けられた第一シャフト8aと、
前記第一シャフト8a軸上のローターヘッドと第一増速機との間に設置してある、商用電源に接続される第一シャフト8aの回転数を一定にするためのハイブリッド型励磁回路と、
前記第一シャフト8aに設置してある第一増速機と、
第一シャフト18bに設置してある、発電機が第一誘導発電機又は第一同期発電機で構成される第一発電装置と、
第一シャフト18bが延在された第二シャフト21aと、
第二シャフト21aに設置してあると共に2倍に増速する第二増速機と、
第二シャフト23bに設置してある、磁極数が第一誘導発電機又は第一同期発電機の半分になっている、第二誘導発電機又は第二同期発電機で構成される第二発電装置と、
Nを3以上の整数として、第一発電装置と、第二発電装置を設けてある風胴体が、N個組み合わされたN角形の形状の建造物で構成されていることを特徴とする請求項1記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項4】
請求項3記載のハイブリッド型励磁回路は、
風洞体内に設置された、プログラマブルコントローラ14、コントローラ15及び後述のステーター11内の電磁石10に接続してあるドライバ16と、
プロペラ回転力を駆動源とする第一シャフト8aと、
ローターヘッドと第一増速機との間に設置してある同心円状環9内に、鉄芯に電線が巻かれた電磁石を設けたステーターと、
前記電磁石に対向していると共に、軸の周りに軸方向に同心状に磁化された磁石13が第一シャフト8aに設けてあるローター12で構成され、前記コントローラからドライバへ与えられたパルス信号により、前記電磁石の磁極が切り替えられ、励磁回路の回転数より5%多い回転数近傍で回転し始めるように設定された、第一シャフト8aに設けてある磁化された磁石が、1ステップ角毎に前記電磁石の磁極に反応し、1ステップ角毎に回転速度を減じて、第一シャフト8aの回転速度と励磁回路の回転速度が同一になり、20回転/分〜200回転/分内の、指示された回転数で第一シャフト8aが回転することで構成されていることを特徴とする請求項3記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【請求項5】
前記、需要の変化に対応出来る施策は、第二貯水槽内に設置されるゴム袋と、
前記ゴム袋を伸縮させるための、電動モーター、二段空気圧縮機、空気タンク、圧縮空気注入口、圧縮空気排出口で構成されている圧縮空気ユニットと、
第二貯水槽に連結してある複数の導水管の注入口が、異なる位置(上下方向)に設置されていることを特徴とする請求項1記載の需要の変化に対応出来る水力発電用海水揚水装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−133398(P2010−133398A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7121(P2009−7121)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(308005615)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(308005615)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]