説明

露光処理装置

【課題】 上流側での露光処理に影響を与えることなく、感光材料の表裏を反転させるべく設けられたリバース機構を通過する感光材料の移動方向を方向変換させることができ、長尺な感光材料であっても全長に亘って適正に露光処理することのできる露光処理装置を提供する。
【解決手段】 一端を先頭にして搬送されてくる露光処理中の感光材料を受け取って他端を先頭にして感光材料を送り出すリバース機構と、リバース機構を通過した感光材料の移動方向を方向変換させる方向変換案内面を有するガイド手段とを備えた露光処理装置において、ガイド手段は、方向変換された感光材料の移動方向を少なくとも一回以上方向変換させるよう、感光材料を方向変換させる部位に方向変換案内面を更に有し、方向変換案内面は、それぞれの上流側の感光材料の移動軌跡を延長した仮想線に交差するように形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光材料に対して露光処理を施す露光処理装置に関する。特には、露光処理を施す露光ユニットと、露光ユニットから一端を先頭にして搬送されてくる露光処理中の感光材料を受け取って略水平方向に搬送する第一状態と露光ユニットから乗り移った他端を先頭にして感光材料を略鉛直方向上方に送り出す第二状態とに切り換え可能に構成されたリバース機構と、第一状態で略水平方向に搬送されてリバース機構を通過した感光材料を案内し、該感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる方向変換案内面を有するガイド手段とを備えた露光処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、感光材料に露光処理を施す露光処理装置が知られている。かかる露光処理装置として、感光材料を略水平方向に搬送しつつ該感光材料の乳剤面を露光する露光ユニットを備えたものがある。
【0003】
該露光処理装置は、感光材料の搬送経路が連続するように、露光処理された感光材料を現像処理する現像処理装置が連結されるのが一般的であるが、その現像処理装置には、現像(乳剤面に対する現像処理液の接触)の関係で感光材料の表裏を反転して露光処理装置から感光材料を送り込まなければならないものがある。
【0004】
そのため、露光処理装置には、上記露光ユニットに加え、該露光ユニットから一端を先頭にして搬送されてくる露光処理中の感光材料を受け取って略水平方向に搬送する第一状態と露光ユニットから乗り移った他端を先頭にして感光材料を略鉛直方向上方に送り出す第二状態とに切り換え可能に構成されたリバース機構と、略水平方向に搬送されて第一状態のリバース機構を通過した感光材料を案内し、該感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる方向変換案内面を有するガイド手段とを備えたものがある。
【0005】
かかる露光処理装置は、第一状態にあるリバース機構が露光ユニットから受け取った感光材料を搬送するに際し、該リバース機構を通過した感光材料の移動方向をガイド手段(方向変換案内面)で略鉛直方向に方向変換させることで、不用意に内壁面等に干渉するのを防止するようになっている。そして、リバース機構を第二状態にすることで、搬送方向に対する感光材料の先頭が一端(先端)から他端(後端)に入れ替わり、感光材料を表裏反転して搬送できるようになっている。これにより、感光材料を表裏反転させた状態で送り込まなければならない現像処理装置を連設しても、この種の現像処理装置に対応した状態で感光材料を送り込むことができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−55400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年においては、サービスサイズの写真以外に、パノラマサイズの写真や、一般的なパノラマサイズよりも長尺な写真を出力することが要求されることがある。このような長尺な写真を取り扱う場合、第一状態にあるリバース機構を通過する感光材料の通過量が非常に大きくなるため、感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させたとしても、当該感光材料が底や壁面に干渉してしまうことがある。すなわち、感光材料が長尺であると、露光ユニット(露光領域)とリバース機構とに跨った状態でリバース機構を通過する感光材料の通過量が多くなり、該リバース機構を通過して鉛直方向に方向変換された感光材料の自由度が大きくなってしまう。その結果、リバース機構を通過した感光材料が内壁面に接触し易くなる上に、底に到達してしまうことがあり、内壁面や底との接触で上流側(露光領域)での露光処理に影響が出てしまう(感光材料に帯状或いは筋状の露光ムラ(バンディング)が発生してしまう)場合がある。特に、リバース機構から底までの距離が短い場合(長尺な感光材料の移動を許容する距離を確保できない場合)には、略鉛直方向に方向変換された感光材料が底に干渉することが顕著である。
【0007】
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、上流側での露光処理に影響を与えることなく、感光材料の表裏を反転させるべく設けられたリバース機構を通過する感光材料の移動方向を方向変換させることができ、長尺な感光材料であっても全長に亘って適正に露光処理することのできる露光処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る露光処理装置は、略水平方向に搬送中の感光材料に露光処理を施す露光ユニットと、露光ユニットから一端を先頭にして搬送されてくる露光処理中の感光材料を受け取って略水平方向に搬送する第一状態と露光ユニットから乗り移った他端を先頭にして感光材料を略鉛直方向上方に送り出す第二状態とに切り換え可能に構成されたリバース機構と、略水平方向に搬送されて第一状態のリバース機構を通過した感光材料を案内し、該感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる方向変換案内面を有するガイド手段とを備えた露光処理装置において、前記ガイド手段は、略鉛直方向に方向変換された感光材料の移動方向を少なくとも一回以上方向変換可能に構成され、感光材料を方向変換させる部位に感光材料を案内する方向変換案内面を更に有し、前記方向変換案内面は、それぞれの上流側の感光材料の移動軌跡を延長した仮想線に交差し、且つ感光材料に対する案内方向の下流側ほど前記移動軌跡及び仮想線から離間するように形成されていることを特徴とする。ここで「感光材料の移動軌跡」とは、設計段階において感光材料が通過することを想定した感光材料の軌跡であって、実際に感光材料が通過する軌跡は勿論のこと、感光材料の通過が予定される軌跡を含んだ概念である。
【0009】
上記構成によれば、ガイド手段が、略鉛直方向に方向変換された感光材料の移動方向を少なくとも一回以上方向変換可能に構成され、感光材料を方向変換させる部位に感光材料を案内する方向変換案内面を更に有しているので、長尺な感光材料が採用されたとしても、該感光材料が底部に干渉するのを防止することができ、露光ユニットに跨った他端側(移動方向における上流側)に対する露光処理を適正に行うことができる。
【0010】
そして、方向変換案内面が、それぞれの上流側の感光材料の移動軌跡を延長した仮想線に交差し、且つ感光材料に対する案内方向の下流側ほど前記移動軌跡及び仮想線から離間するように形成されているので、感光材料を略鉛直方向に方向変換させる部位やそれ以外での方向変換させる部位の何れにおいても、リバース機構によって搬送されて移動する感光材料(先頭となる一端)と方向変換案内面との接触角度が小さくなり、方向変換案内面に対して感光材料の一端が接触する際に衝撃が生じるのを防止することができ、他端側が露光ユニットで露光されていても適正な露光を行うことができる。
【0011】
本発明の一態様として、前記ガイド手段は、リバース機構を通過する感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる方向変換案内面を有する第一ガイド体と、第一ガイド体で方向変換されて垂下状態にある感光材料の移動方向を略水平方向に方向変換させる方向変換案内面を有する第二ガイド体とで構成されていることが好ましい。感光材料が長尺である場合、リバース機構を通過した感光材料の移動方向が略鉛直方向に変更されたとしても、感光材料の先頭となる一端が筐体の底等と干渉するおそれがあるが、上述の如く、第一ガイド体と第二ガイド体とを設けることで、略水平方向に搬送されてくる感光材料の搬送方向を略鉛直方向に変更した後に略水平方向に変更することができ、リバース機構を通過する感光材料の通過量が多くても周囲との干渉を防止することができる。そして、第一ガイド体及び第二ガイド体のいずれも、上述の如く、それぞれの上流側の感光材料の移動軌跡を延長した仮想線に交差し、且つ感光材料に対する案内方向の下流側ほど前記移動軌跡及び仮想線から離間するように形成されているため、衝撃が生じるような状態で感光材料の先頭となる一端が接触することもない。
【0012】
そして、前記ガイド手段は、少なくとも方向変換案内面上に、感光材料の移動方向に沿って延びる凸条が少なくとも一つ以上形成されていることが好ましい。感光材料の案内は方向変換案内面との接触によるものであるので、接触面積が大きすぎると抵抗も大きくなって他端側の露光処理に悪影響を与えてしまうおそれがあるが、方向変換案内面上に凸条を設けることで、感光材料との接触面積が小さくなり、感光材料を案内する際の抵抗が小さくなる。従って、方向変換案内面による感光材料の案内で生じる抵抗が他端側に影響を与えにくくなり、感光材料を全長に亘って適正に露光処理することができる。
【0013】
そして、前記方向変換案内面は、直線性のある上流側の移動軌跡を基準にして100°乃至170°の角度範囲内で傾斜した傾斜面で構成されていることが好ましい。このようにすれば、方向変換案内面に対する感光材料の進入角度(接触角度)が小さくなり、感光材料を円滑に案内することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明の露光処理装置によれば、上流側での露光処理に影響を与えることなく、感光材料の表裏を反転させるべく設けられたリバース機構を通過する感光材料の移動方向を方向変換させることができ、長尺な感光材料であっても全長に亘って適正に露光処理することができるという優れた効果を奏し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る露光処理装置について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0016】
本実施形態に係る露光処理装置は、図1に示す如く、感光材料に対して露光処理を施し、露光処理された感光材料を現像、乾燥処理して最終的な製品としての写真プリントにまで仕上げる写真処理装置1に組み込まれている。
【0017】
かかる写真処理装置1について具体的に説明すると、写真処理装置1は、該写真処理装置1の全体の制御を行う制御部10と、画像データを基に感光材料に露光処理を施す露光処理部(露光処理装置)20と、露光処理部20で露光処理された感光材料に対して現像処理を施す現像処理部30と、現像処理された感光材料を乾燥処理する乾燥処理部40とを備えている。
【0018】
該制御部10は、図2に示す如く、各処理の処理状況や操作案内等を表示するモニター100と、該モニター100の表示に基づいて入力操作を行うための入力手段101と、露光処理部20で感光材料Pに露光処理を行うための画像データを読み取る読取手段102と、露光処理を行うに際し、各種処理や写真処理装置1の実質的な制御を行う演算処理装置103とを備えている。
【0019】
前記モニター100には、ブラウン管モニター或いは液晶モニターを採用することができ、本実施形態においてはブラウン管モニターが採用されている。前記入力手段101には、キーボード101aとマウス101bとが採用されている。
【0020】
本実施形態に係る読取手段102には、帯状のフィルムFに形成された複数の駒画像を読み取るフィルムスキャナ102aと、CD−R/RWやメモリカード等の各種メディアからデータ(例えば、画像データ)を読み込むメディアドライブ102bとが採用されている。前記フィルムスキャナ102aは、フィルムFを長手方向に搬送しつつ、フィルムFから各駒画像を画像データとして順々に読み取るようになっており、読み取った各画像データを演算処理装置103に伝送するようになっている。演算処理装置103は、実質的な演算を行うCPU104、該CPU104に演算を実行させるためのソフトウェア等が記憶されるRAM105やROM106等から構成されており、I/Oインターフェース(図示せず)を介して前記モニター100や読取手段102(102a,102b)が電気的に接続されている。
【0021】
前記露光処理部20は、ロール状にされた長尺な感光材料Pを収納するマガジン200aと、該マガジン200aから引き出された感光材料Pを所定の長さで切断する切断装置201と、該切断装置201により切断された感光材料Pを露光処理する露光ユニット202と、該露光処理部20内の各構成間で感光材料Pを搬送し、マガジン200aから引き出された感光材料Pを下流側(前記現像処理部30)に搬送するための搬送系203とを備えている。
【0022】
前記マガジン200aは、ロール状にした感光材料Pを軸支可能に構成され、感光材料Pを長手方向に円滑に引き出せるようになっている。なお、本実施形態において、マガジン200aに収納される感光材料Pは、乳剤面を外側にして芯材に対してロール状に巻かれている。
【0023】
本実施形態に係る写真処理装置1は、露光処理部20、現像処理部30、及び乾燥処理部40を一体的にするための筐体2に対し、オプション(追加)のマガジン200bを収容するための補助筐体3を連結できるようになっている。そして、補助筐体3を筐体2に連結することで、筐体2内に収容したマガジン200aから引き出される感光材料Pの搬送経路に対し、オプションのマガジン200bから引き出される感光材料Pの搬送経路が合流するようになっている。なお、図示しないが、上述の搬送経路の合流部分には、搬送経路を切り換えるための搬送経路切換機構が設けられており、何れか一方のマガジン200a,200bから引き出された感光材料Pを下流側に搬送できるようになっている。
【0024】
前記切断装置201は、一対のカッター204a,204bを備えており、該一対のカッター204a,204bを接離させることで、マガジン200a,200bから引き出されて搬送経路上で搬送される感光材料Pを所定サイズに切断するようになっている。
【0025】
前記露光ユニット202は、感光材料Pを搬送する露光部搬送系205と、露光部搬送系205で搬送される感光材料Pの乳剤面を露光する露光エンジン206とを備えている。
【0026】
前記露光部搬送系205は、図3に示す如く、感光材料Pに対する露光領域Aを挟んで上流側及び下流側に配設された二組のローラ対207,208で構成されており、感光材料Pを略水平方向に搬送するようになっている。該二組のローラ対207,208のそれぞれは、一方のローラ(下側のローラ)207a,208aに対して他方のローラ(上側のローラ)207b,208bが接離可能に設けられており、感光材料Pを圧着した状態と圧着を解除した状態とに切り換え可能になっている。
【0027】
露光部搬送系205の下流側のローラ対208は、感光材料Pが到達するまで圧着を解除した状態で待機し、露光領域Aを通過した感光材料Pの先頭となる一端(先端)が、そのローラ対208間に進入した状態で該感光材料Pを圧着するようになっている。また、該露光部搬送系205の上流側のローラ対207は、圧着した感光材料Pの他端(後端)が該ローラ対207の圧着部分を通過する前に圧着を解除するようになっている。
【0028】
本実施形態に係る露光エンジン206は、レーザー光源(図示しない)や、該レーザー光源からのレーザー光を前記露光領域Aにまで導く光学系(例えば、ポリゴンミラーやレンズ:図示しない)等を備えた、いわゆるレーザーエンジンが採用されている。なお、露光エンジン206には、ハロゲンランプ等からなる光源と、該光源に光ファイバー束を介して接続された光シャッター(PLZT)とで構成されたものであってもよい。
【0029】
図2に戻り、前記搬送系203は、マガジン200aから切断装置201まで感光材料Pを搬送する第一搬送系210と、切断装置201で切断された感光材料Pを露光ユニット202まで搬送する第二搬送系220と、露光ユニット202で露光処理中の感光材料Pを受け取った後に、その感光材料Pを下流側の現像処理部30に搬送する第三搬送系230とで構成されている。
【0030】
第一搬送系210は、複数のローラ対211…が感光材料Pの搬送経路に沿って配設されて構成され、各ローラ対211…の一方のローラ211aを駆動することによって、感光材料Pを下流側(第二搬送系220)に向けて搬送するようになっている。
【0031】
第二搬送系220は、第一搬送系210によって送られてくる感光材料Pの先端部を把持する第一把持機構221と、切断装置201の直下流側と露光ユニット202の直上流側とに跨るように設けられ、第一把持機構221を切断装置201と露光ユニット202との間で略直線状の軌道(略水平の軌道)上で案内するガイドレール222と、第一把持機構221をガイドレール222に沿って往復移動させる駆動系(図示しない)とを備えている。かかる第二搬送系220は、第一搬送系210とは異なり、感光材料Pの先端部を第一把持機構221に把持させた状態で、該第一把持機構221を下流側に移動させることで、感光材料Pを搬送するようになっている。
【0032】
前記第三搬送系230は、該露光処理部20と下流側の現像処理部30との間で感光材料Pを受け渡す役目を担うもので、図3に示す如く、一端(先端)を先頭にして搬送されてくる露光処理中の感光材料Pの姿勢を維持させつつ受け取って略水平方向に搬送する第一状態と、露光ユニット202から乗り移った他端(後端)を先頭にして感光材料Pを略鉛直方向上方に送り出す第二状態とに切り換え可能に構成されたリバース機構240と、第一状態にあるリバース機構240によって搬送されることでリバース機構240を通過した感光材料Pの移動方向を変更させるガイド手段250と、リバース機構240によって送り出された感光材料Pを受け取って下流側に(現像処理部30に向けて)搬送する搬送機構260とを備えている。
【0033】
本実施形態に係る第三搬送系230は、リバース機構240及び搬送機構260がユニット化されており、当該ユニットを写真処理装置1(筐体2)の前面側(感光材料の搬送方向と直交方向)に引き出し可能に構成されている。これにより、ペーパー詰まり等が発生したときにメンテナンスできるようになっている。
【0034】
前記リバース機構240は、上流側から搬送されてきた感光材料Pを受け取って下流側に搬送する圧着搬送ユニット280と、該圧着搬送ユニット280を作動させる駆動系(図示しない)とを備えている。
【0035】
前記圧着搬送ユニット280は、図4に示す如く、上流側から搬送されてくる露光処理中の感光材料Pを両面側から案内すべく、それぞれのガイド面Ga,Gbを対向させて設けられる一対のガイド板281,282と、該一対のガイド板281,282に案内される感光材料Pを両面側から圧着して下流側に搬送する搬送ローラ対283と、これらを支持するためのフレーム241を備えている。
【0036】
一対のガイド板281,282のうちの一方(以下、第一ガイド板という)281は、感光材料Pの保護の観点からメッキ処理された板材で構成されている。該第一ガイド板281は、ガイド面(以下、第一ガイド板のガイド面を第一ガイド面という)Gaが感光材料Pの搬送経路に沿った状態で固定されており、該第一ガイド面Ga上に、感光材料Pの一方の面側に位置する一方の搬送ローラ283aの外周の一部を突出させるための第一ローラ用開口284が形成されている。また、該第一ガイド板281は、搬送経路の下流側に位置する端部が、第一ガイド面Gaとは反対側に曲げられ、搬送ローラ対283による圧着領域を通過した感光材料P(先端側)が第一ガイド板281側に移動できるようになっている。
【0037】
一対のガイド板281,282のうちの他方(以下、第二ガイド板という)282は、第一ガイド板281と同様に、感光材料Pの保護の観点からメッキ処理された板材で構成されている。該第二ガイド板282は、ガイド面(以下、第二ガイド板282のガイド面を第二ガイド面という)Gb上に、感光材料Pの他方の面側に位置する他方の搬送ローラ283bの外周の一部を突出させる第二ローラ用開口285が形成されている。該第二ガイド板282は、第二ガイド面Gbとは反対側の面の両側端部に、アーム部材286が取り付けられている。該アーム部材286は、他方の搬送ローラ283bの両端部を軸支可能に構成されると共に、第二ガイド板282の他端から外方に延出し、その先端部に取り付けられた軸S2を介してフレーム241に軸支されている。
【0038】
これにより、第二ガイド板282及び他方の搬送ローラ283bは、アーム部材286を介して軸S2回りで傾動可能となり、第二ガイド板282は、第一ガイド体281に対し、他方の搬送ローラ283bは、一方の搬送ローラ283aに対して接離するようになっている。これにより、該搬送ローラ対283は、一方の搬送ローラ283aに対して他方の搬送ローラ283bが接近して感光材料Pを圧着する圧着状態と、一方の搬送ローラ283aに対して他方の搬送ローラ283bが離間し、感光材料Pの圧着を解除すると共に後続の感光材料Pの進入を許容する許容状態とに切り換わるようになっている。
【0039】
そして、第二ガイド板282は、圧縮コイルバネ等の付勢手段(図示しない)によって、第一ガイド板281側に付勢されており、第二ガイド面Gbが第一ガイド面Gaに対して間隔を有して略平行となる、すなわち、露光ユニット202から搬送されてくる感光材料Pの直線状の搬送経路に対して略平行になるようになっている。そして、該圧着搬送ユニット280は、カム体(図示しない)の取り付けられた軸体(図示しない)が、搬送ローラ283bと略並列になるようにフレーム241に取り付けられており、該軸体を回転させることで、カム体が付勢手段の付勢力に抗して第二ガイド板282及び他方の搬送ローラ283bを、アーム部材286の軸S2周りで傾動させ、他方の搬送ローラ283bを一方の搬送ローラ283aから離間させると共に、第二ガイド板282の一端側を第一ガイド板281から離間させるようになっている。
【0040】
搬送ローラ対283のうちの一方の搬送ローラ283aは、第一ガイド面Gaとは反対面側に回転軸S1を位置させ、該第一ガイド板281の第一ローラ用開口284に対応するように固定配置され、駆動系の駆動を受けて回転するようになっている。
【0041】
前記フレーム241は、間隔をおいて対向配置された一対の側板部243,243と、該側板部243,243同士を連結する一対の連結部244,245とを備えている。
【0042】
前記一対の側板部243,243のそれぞれは、板状に形成されており、前記圧着搬送ユニット280を介設させる間隔をおいて対向するように設けられ、それぞれの両端が一対の連結部244,245を介して連結されている。
【0043】
本実施形態に係る圧着搬送ユニット280は、前記フレーム241が感光材料Pの搬送方向と直交する方向に延びる軸回りに回転可能に設けられている。具体的には、圧着搬送ユニット280のフレーム241は、搬送機構260の起立した板状のベースフレーム261の一方の面に突設された一対の取付ブラケット262,262間に設けられ、該取付ブラケット262,262に感光材料Pの搬送方向と直交する方向に延びる軸(本実施形態においては、一方の搬送ローラ283aの軸)S1周りで90°の範囲で回転可能に設けられている。
【0044】
これにより、本実施形態に係るリバース機構240は、圧着搬送ユニット280(フレーム241)を軸S1周りで回転させることで、上流側(露光ユニット202の露光領域A)から略水平方向に搬送されてくる露光処理中の感光材料Pの姿勢を維持させつつ受け取って搬送する第一状態と、後端が露光ユニット202から乗り移った感光材料Pの姿勢を略鉛直方向に変更し、該後端を先頭にして該感光材料Pを(搬送機構260の後述する第二把持機構263に向けて)送り出す第二状態とに切り換わるようになっている。すなわち、該リバース機構240の圧着搬送ユニット280は、軸S1回りで90°回転することで、露光ユニット202からの感光材料Pを受け取って搬送することができる第一姿勢と、圧着搬送ユニット280が後端を先頭にして感光材料Pを略鉛直方向上方に送り出すことができる第二姿勢とに姿勢変更可能に構成されている。これにより、リバース機構240は、露光ユニット202から送られてきた感光材料Pを表裏反転させて下流側に送り出せるようになっている。
【0045】
前記ガイド手段250は、図3に示す如く、リバース機構240を通過して自由な状態(自由端)にある感光材料Pの移動方向を方向変換させる方向変換案内面251,252,255,256を備えている。すなわち、該ガイド手段250は、第一姿勢にある圧着搬送ユニット280によって略水平方向に搬送されて圧着領域を通過した感光材料Pが筐体2の内面と干渉するのを防止し、上流側での露光処理に影響が出る(バンディングが発生する)のを防止した上で、該感光材料Pの移動方向を変換する方向変換案内面251,252,255,256を備えている。
【0046】
該ガイド手段250は、感光材料Pの移動方向を変換(方向変換)させる前記方向変換案内面251,252,255,256と、該方向変換案内面251,252で移動方向が所定方向に変換された感光材料Pを案内する主案内面253,254とを有する。
【0047】
該ガイド手段250について具体的に説明すると、本実施形態に係るガイド手段250は、リバース機構240を通過した感光材料Pを案内し、該感光材料Pの移動方向(以下、便宜上、この移動方向について符号+Xを付すこととする)を略鉛直方向下方(以下、便宜上、この移動方向について符号−Yを付すこととする)に方向変換する方向変換案内面(以下、第一方向変換案内面という)251を有する第一ガイド体250aと、該第一ガイド体250aに案内されてくる感光材料Pを案内し、該感光材料Pの移動方向−Yを露光処理部20の底部でリバース機構240の搬送方向とは反対向きの略水平方向(以下、便宜上、この移動方向について符号−Xを付すこととする)に方向変換する方向変換案内面(以下、第三方向変換案内面という)255を有する第二ガイド体250bとを備えている。
【0048】
前記第一ガイド体250a及び第二ガイド体250bの何れも、金属製又は樹脂製の板材で構成されている。第一ガイド体250a及び第二ガイド体250bには、ステンレス金属、鉄、アルミニウム等の金属板や、PPE、PP、PPS等の樹脂板等を採用することができる。
【0049】
第一ガイド体250aは、第一姿勢にある圧着搬送ユニット280の下流側に一方の面を該圧着搬送ユニット280側に向けて起立(直立)状態で設けられている。そして、該第一ガイド体250aは、図4に示す如く、上方側の一端部が一方の面側に起き上がるように曲げられており、その一端部における一方の面で圧着搬送ユニット280を通過した感光材料Pの移動軌跡(直線性のある部分)Zを延長した仮想線Lに交差し、且つ感光材料Pに対する案内方向の下流側ほど、基準となる上流側の移動軌跡Z及び仮想線Lから離間するように第一方向変換案内面251が形成されている。なお、「感光材料Pの移動軌跡Z」とは、設計段階において感光材料が通過すること想定した感光材料の軌跡であって、実際に感光材料が通過する軌跡は勿論のこと、感光材料の通過が予定される軌跡を含んだ概念である。
【0050】
また、第一ガイド体250aは、第一方向変換案内面251に対して他端側(第一方向変換案内面251の基準となる移動軌跡Zと仮想線Lとから離間する側)に起立した平面からなる主案内面(以下、第一主案内面という)253が連続して形成されている。さらに、本実施形態においては、第一ガイド体250aは、図5に示す如く、下方側の他端部についても、一方の面側に起き上がるように曲げられており、第一主案内面253で案内されてくる感光材料Pの搬送方向−Yを斜め下方に変更する方向変換案内面(以下、第二方向変換案内面という)252が、これに対して上流側の感光材料Pの移動軌跡(直線性のある部分)Zを延長した仮想線Lに交差し、且つ感光材料Pに対する案内方向の下流側ほど、基準となる上流側の移動軌跡Z及び仮想線Lから離間するように形成されている。
【0051】
そして、本実施形態において、第一方向変換案内面251及び第二方向変換案内面252は、何れも感光材料Pの移動軌跡Zの上流側の直線性の有する箇所(第一方向変換案内面251にあっては、これよりも上流側で圧着搬送ユニット280よりも下流側の直線性を有する移動軌跡Zで、第二方向変換案内面252にあっては、これよりも上流側の第一主案内面253で案内される直線性を有する移動軌跡Z)を基準にして傾斜角θ1°,θ2°が決定された傾斜面で構成されている。
【0052】
そして、傾斜角θ1°,θ2°は、上流側の移動軌跡Zに対して90°以上の鈍角、好ましくは100°乃至170°の角度範囲に設定される。これにより、第一方向変換案内面251及び第二方向変換案内面252に対する感光材料Pの先端との接触角度が小さくなるようになっている。なお、感光材料Pがロールから引き出されてカールした状態にある場合、方向変換案内面251,252は、移動軌跡Zに対して鈍角になることを前提に、カールした感光材料Pに対して接線方向に延びるように形成することが好ましい。
【0053】
本実施形態に係る第一ガイド体250aは、搬送機構260(ベースフレーム261)の背面側に配置され、筐体2内に設けられた内壁2aに固定されている。そのため、本実施形態においては、リバース機構240を通過した感光材料Pがベースフレーム261に形成された開口部(図示しない)を介して第一方向変換案内面251に到達する(接触する)ようになっている。そして、上述の如く、リバース機構240及び搬送機構260がユニット化されて写真処理装置1(筐体2)の前面側に引き出し可能に構成されている都合上、筐体2に固定した第一ガイド体250aの他端(第二方向変換案内面252の端部)をユニット化された搬送機構260と重複する位置に配置できないため、本実施形態においては、第一ガイド体250aによって案内される感光材料Pを第二ガイド体250bに確実に導くべく、第一ガイド体250aと第二ガイド体250bとの間に補助ガイド体250cを配置している。
【0054】
すなわち、本実施形態に係るガイド手段250は、筐体2側に固定された第一ガイド体250a及び第二ガイド体250bと、搬送機構260に固定された補助ガイド体250cとで構成されている。前記補助ガイド体250cは、第一及び第二ガイド体250a,250bと同様に板材を曲げて形成されたもので、搬送機構260(ベースフレーム261)に固定されている。該補助ガイド体250cは、一方の面に感光材料Pを案内する案内面(以下、補助案内面という)257が形成されている。
【0055】
前記補助案内面257は、第二方向変換案内面252に対して交差方向に延びた態様、すなわち、第二方向変換案内面252上を通過する感光材料Pの移動軌跡Zを延長した仮想線Lに対して交差し、且つ感光材料Pに対する案内方向の下流側ほど、基準となる上流側の移動軌跡Z及び仮想線Lから離間するように形成されている。前記補助案内面257は、上流側での感光材料Pの移動軌跡Z(本実施形態においては第二方向変換案内面252上)に対して所定角度θ3°を有する傾斜面で構成されている。
【0056】
そして、この補助案内面257の傾斜角θ3°についても、上流側の移動軌跡Zに対して90°以上の鈍角、好ましくは100°乃至170°の角度範囲に設定される。これにより、第二方向変換案内面252を通過した感光材料Pが補助案内面257に接触したとしても、該感光材料Pの先端と補助案内面257との接触角度が小さくなるようになっている。なお、上述の如く感光材料Pがカールしている場合、この補助案内面257についても、移動軌跡Zに対して鈍角になることを前提に、カールした感光材料Pに対して接線方向に延びるように形成することが好ましい。
【0057】
補助ガイド体250cは、第二方向変換案内面252上での感光材料Pの案内が阻害されるのを防止すべく、補助案内面257の一部を第一ガイド体250aの他端部における他方の面と対向させるようにして設けられている。すなわち、補助案内面257は、第二方向変換案内面252での感光材料Pの案内を阻害することなく、該第二方向変換案内面252を延長するように機能する。そして、該補助ガイド体250cは、補助案内面257の先下がり側の下端に該補助案内面257とは反対側に先下りするように形成された傾斜部258が接続され、該傾斜部258の下端に搬送機構260(ベースフレーム261)に固定される垂下部259が略鉛直方向に垂下した態様で接続されている。
【0058】
すなわち、該補助ガイド体250cは、補助案内面257を構成する一端側の部分と傾斜部258とで「くの字状」をなし、その下端に真っ直ぐ延びる垂下部259が接続された態様をなす。このように傾斜部258を設けて垂下部259を略水平方向において補助案内面257の下端よりも上端側に位置させることで感光材料Pが補助案内面257以外の箇所に干渉するのを防止し、該感光材料Pが第二ガイド体250b(後述する第三方向変換案内面255)に向けて垂下するようになっている。
【0059】
第二ガイド体250bは、図6に示す如く、一方の面を上方に向けて横臥(横向き)状態で設けられている。すなわち、該第二ガイド体250bは、一方の面をリバース機構240及び露光ユニット202の下部(下面)と対向するようにして筐体2の底に配置されている。これにより、第二ガイド体250bは、一端側を第一ガイド体250aの下方(本実施形態においては、補助ガイド体250cの下方)に位置させ、他端側をマガジン200a側に位置させるようにして配設されている。
【0060】
該第二ガイド体250bは、一端部が一方の面側に起き上がるように曲げられており、その一端部における一方の面で第一ガイド体250a(本実施形態においては補助ガイド体250c)での案内後に垂下する感光材料Pの移動軌跡(直線性のある部分)Zを延長した仮想線Lに対して交差し、且つ感光材料Pに対する案内方向の下流側ほど、基準となる上流側の移動軌跡Z及び仮想線Lから離間するように方向変換案内面(以下、第三方向変換案内面という)255が形成されている。また、第二ガイド体250bは、第三方向変換案内面255に対して他端側(第三方向変換案内面255の基準となる移動軌跡Zと仮想線Lとから離間する側)に上向きの平面からなる主案内面(以下、第二主案内面という)255が連続して形成されている。さらに、本実施形態においては、第二ガイド体250bは、他端部についても、一方の面側に起き上がるように曲げられており、第二主案内面254で案内されてくる感光材料Pの移動方向−Yを上方に変更する方向変換案内面(以下、第四方向変換案内面という)256が、第二主案内面254で案内される感光材料Pの移動軌跡Z(上流側の移動軌跡Z)を延長した仮想線Lに交差し、且つ感光材料Pに対する案内方向の下流側ほど、基準となる上流側の移動軌跡Z及び仮想線Lから離間するように形成されている。
【0061】
本実施形態に係る第三方向変換案内面255及び第四方向変換案内面256は、何れも感光材料Pの移動軌跡Zの上流側の直線性の有する箇所(第三方向変換案内面255にあっては、これよりも上流側で補助案内面257を通過して感光材料Pが垂下状態となる直線性を有する移動軌跡Z部分で、第四方向変換案内面256にあっては、これよりも上流側の第二主案内面254で案内される直線性を有する移動軌跡Z部分)を基準にして傾斜角が決定された傾斜面で構成されている。そして、傾斜角θ4°,θ5°は、上流側の移動軌跡Zに対して90°以上の鈍角、好ましくは100°乃至170°の角度範囲に設定される。これにより、第三方向変換案内面255及び第四方向変換案内面256に対する感光材料Pの先端との接触角度が小さくなるようになっている。なお、感光材料Pがロールから引き出されてカールした状態にある場合、方向変換案内面251,252は、移動軌跡Zに対して鈍角になることを前提に、カールした感光材料Pに対して接線方向に延びるように形成することが好ましい。
【0062】
そして、上記第一ガイド体250a、第二ガイド体250b、及び補助ガイド体250cは、図7に示す如く、何れも一方の面(第一方向変換案内面251、第一主案内面253、第二方向変換案内面252、補助案内面257、第三方向変換案内面255、第二主案内面254、第四方向変換案内面256)に、感光材料Pの移動方向に延びる複数の凸条B…が幅方向(移動方向と直交する方向)に所定間隔をおいて突設されている。本実施形態に係る凸条B…は、断面において略半円形状、或いは半楕円形状に形成されており、突出高さhが0.3mm以上、幅Wが0.3〜10mm、外面の曲率半径Rが0.3mm以上に設定されている。
【0063】
このように凸条B…を設けると、感光材料Pとの接触面積を非常に小さくすることができ、感光材料Pが案内される(摺接する)ときの接触抵抗を小さくすることができる。そして、本実施形態においては、第一ガイド体250a、第二ガイド体250b、及び補助ガイド体250cは、各凸条B…が表面仕上げされ、該凸条B…の表面(外面)の表面粗さがRmax=25S以下に仕上げられており、感光材料Pとの接触抵抗をさらに小さくするようにしている。なお、表面仕上げは凸条B…の表面だけでなく、その周囲、或いは、第一ガイド体250a及び第二ガイド体250b並びに補助ガイド体250cの各一方の面全体を表面仕上げするようにしても勿論よい。
【0064】
図3に戻り、前記搬送機構260は、第二姿勢になった圧着搬送ユニット280から送り出される感光材料Pを把持可能に構成されると共に、略鉛直方向(垂直方向)及び感光材料Pの幅方向(略水平方向)に移動可能に構成された第二把持機構263を備えている。該搬送機構260は、第二把持機構263を略鉛直方向に移動させつつ略水平方向にも移動させることで、把持した感光材料Pを二列に振り分けて、下流側の搬送系300に渡す振り分け搬送と、第二把持機構263を略鉛直方向にだけ移動させ、把持した感光材料Pを真っ直ぐそのまま下流側の搬送系203に渡す単列搬送とを行えるようになっている。
【0065】
図2に戻り、前記現像処理部30は、露光処理装置20(搬送機構260)から送り込まれてくる感光材料Pを現像するためのもので、現像処理液が貯留される現像処理液槽301と、該現像処理液槽301内の現像処理液に対して感光材料Pを浸漬して引き上げる動作を繰り返すように、感光材料Pを搬送する搬送系300とを備えている。前記現像処理液槽301は、複数の液槽301a,301b…が横並びに配置されることで構成されている。
【0066】
各液槽301a,301b…には、感光材料Pに対して現像処理、漂白処理、定着処理、安定処理を行うための現像処理液が貯留されている。すなわち、各液槽301a,301b…には、上流側から順に現像液(CD)、漂白・定着液(BF)、安定液(STB)、洗浄液が貯留されている。前記搬送系300は、現像処理液槽301(各液槽301a,301b…)の現像処理液(現像液、漂白・定着液、安定液、洗浄液)中で感光材料Pを搬送する液中搬送系300aと、各液槽301a,301b…から引き上げられた感光材料Pを下流側で隣接する液槽301a,301b…内に導きつつ搬送する外部搬送系300bとで構成されており、各搬送系203のそれぞれは、複数のローラ対(採番しない)により構成されている。
【0067】
前記乾燥処理部40は、現像処理部30から送られてきた感光材料Pに熱風を吹き付け、感光材料Pに付着した現像処理液(水分)を乾燥させるようになっている。
【0068】
本実施形態に係る写真処理装置1は以上の構成からなり、以下に、該写真処理装置1の作動について説明する。
【0069】
上記構成の写真処理装置1は、図2に示す如く、マガジン200aから引き出された感光材料Pが切断装置201で切断され、所定サイズの枚葉状になった感光材料Pが第二搬送系220を介して露光ユニット202に送り込まれてくる。この際、露光ユニット202の上流側のローラ対207は圧着が解除された状態で待機しており、感光材料Pの先端部がローラ対207間に進入すると、圧着状態になって該感光材料Pが下流側に搬送される。そして、感光材料Pが露光領域Aに到達すると、予め読み取った画像データを基に露光エンジン206が搬送中の感光材料Pに対して露光処理を施すことになる。
【0070】
そして、下流側のローラ対208は、露光中の感光材料Pが到達するまで圧着を解除した状態で待機しており、感光材料Pの先端部がローラ対208間に進入した状態で圧着して上流側のローラ対207と共に露光処理中の感光材料Pを下流側(リバース機構240)に向けて搬送する。
【0071】
この際、露光ユニット202(露光領域A)の下流側にあるリバース機構240(圧着搬送ユニット280)は、第一姿勢(受取り可能な姿勢)で待機している。そうすると、露光処理中の感光材料Pの先端が、第一ガイド板281と第二ガイド板282との間に進入し、搬送ローラ対283間に到達した感光材料Pは搬送ローラ対283で圧着搬送されることになる。
【0072】
そして、この状態で圧着搬送ユニット280が第一姿勢にあるため、搬送ローラ対283で圧着搬送される感光材料Pは、その搬送ローラ対283の下流側に略水平方向+Xで搬送されることになる。すなわち、感光材料Pの移動軌跡Zを略水平方向で維持したまま該感光材料Pが送り出されることになる。そうすると、その感光材料Pの移動軌跡Zと交差した第一方向変換案内面251に感光材料Pの先端が接触することになるが、第一方向変換案内面251が、その感光材料Pの移動軌跡Zを基準にして鈍角をなす傾斜面であるため、感光材料Pの先端が接触するに際して衝撃が加わることなく該第一方向変換案内面251に沿うことになり、当該感光材料Pに対して上流側で露光処理が施されていたとしても露光処理に影響を与えることがない。
【0073】
そして、露光ユニット202とリバース機構240(圧着搬送ユニット280)による当該感光材料Pの搬送によって、感光材料Pの先端部は、第一方向変換案内面251、第一主案内面253、第二方向変換案内面252に沿って移動する。この際、感光材料Pの先端が第一主案内面253から第二方向変換案内面252に乗り移るに際しても、第二方向変換案内面252が感光材料Pの移動軌跡Zを基準にして鈍角をなす傾斜面であるため、感光材料Pの先端が接触するに際して衝撃が加わることなく該第二方向変換案内面252に沿うことになり、当該感光材料Pに対して上流側で露光処理が施されていたとしても露光処理に影響を与えることがない。
【0074】
さらに、露光処理が継続されて感光材料Pが搬送されると、該感光材料Pの先端が補助ガイド体250cの補助案内面257上に乗り移ることになる。この場合においても、補助案内面257が感光材料Pの移動軌跡Zを基準にして鈍角をなす傾斜面であるため、感光材料Pの先端が接触するに際して衝撃が加わることなく補助案内面257に沿うことになり、当該感光材料Pに対して上流側で露光処理が施されていたとしても露光処理に影響を与えることがない。なお、補助案内面257が第二方向変換案内面252に対して下方側に変位した位置にあるため、感光材料Pがカール等している場合には、該感光材料Pが直接補助案内面257に乗り移ることなく通過する場合があるが、補助案内面257を通過した量が大きくなるにつれて、感光材料Pの自重によって補助案内面257の下端部近傍に接触することになる。
【0075】
そして、感光材料Pの先端が補助案内面257を通過し、その通過量が多くなるにつれて感光材料Pは自重の作用で略鉛直方向に垂下した状態になる。さらに該感光材料Pが露光ユニット202及び圧着搬送ユニット280によって搬送されると、該感光材料Pの先端が第二ガイド体250bの第三方向変換案内面255に接触することになるが、ここでも第三方向変換案内面255が感光材料Pの移動軌跡Zを基準にして鈍角をなす傾斜面であるため、感光材料Pの先端が接触するに際して衝撃が加わることなく該第三方向変換案内面255に沿うことになり、当該感光材料Pに対して上流側で露光処理が施されていたとしても露光処理に影響を与えることがない。
【0076】
そして、露光ユニット202とリバース機構240(圧着搬送ユニット280)による当該感光材料Pの搬送によって、感光材料Pの先端部は、第三方向変換案内面255で移動方向が変換された後、第二主案内面254に沿って略水平方向(−X方向)に移動し、第四方向変換案内面256に乗り移ることになる。そして、感光材料Pの先端が第二主案内面254から第四方向変換案内面256に乗り移るに際しても、第四方向変換案内面256が感光材料Pの移動軌跡Zを基準にして鈍角をなす傾斜面であるため、感光材料Pの先端が接触するに際して衝撃が加わることなく該第四方向変換案内面256に沿うことになり、当該感光材料Pに対して上流側で露光処理が施されていたとしても露光処理に影響を与えることがない。
【0077】
そして、該感光材料Pの後端が露光ユニット202の上流側のローラ対207を通過するに当たり、該ローラ対207の圧着によるバンディングの発生(感光材料Pに対する露光ムラの発生)を防止すべく該ローラ対207は圧着が解除され、当該感光材料Pは、下流側のローラ対208と圧着搬送ユニット280(搬送ローラ対283)とで下流側に搬送されつつ露光処理が続行されることになる。
【0078】
かかる感光材料Pに対する露光処理が終わり、その後端部が露光ユニット202のローラ対208を通過して圧着搬送ユニット280(搬送ローラ対283間)に到達すると、感光材料Pの搬送を一旦停止し、フレーム241が90°回転し、感光材料Pを受け取り可能な最下の位置で待機する二把持機構263に対して後端を先頭にして感光材料Pを略鉛直方向に送り出す(第二状態)。
【0079】
このように感光材料Pをスイッチバックさせる(搬送経路に対する感光材料Pの先頭を入れ替える)ことで、当該感光材料Pは表裏を反転した状態で下流側に送り出されることになる。そして、第二把持機構263がリバース機構240から送り込まれた感光材料Pを把持すると、圧着搬送ユニット280の他方の搬送ローラ283bが一方の搬送ローラ23aから離間して感光材料Pに対する圧着が解除される。そして、第二把持機構263が上昇して感光材料Pを振り分け搬送、或いは単列搬送し、該感光材料Pが受取ユニット270を介して現像処理部30に送り込まれることになる(図2参照)。なお、感光材料Pが長尺な場合(上述の如く、露光処理時において第一ガイド体250a乃至第二ガイド体250bに案内されるような長尺な感光材料P)の場合、第二把持機構263が受取ユニットに感光材料Pを送り込む状態においても該感光材料Pがリバース機構240に跨った状態になるため、この場合においては感光材料Pは単列搬送されることになる。
【0080】
そして、感光材料Pが圧着搬送ユニット280(搬送ローラ対283)を完全に通過すると、リバース機構240は、搬送ローラ対283の圧着を解除したまま圧着搬送ユニット280が回転し、露光ユニット202から搬送されてくる後続の感光材料Pの受け取って搬送する第一状態に戻ることになる。
【0081】
そして、搬送機構260によって現像処理部30に送り込まれた感光材料Pは、現像処理液に対する感光材料Pの浸漬と引き上げとが繰り返されながら下流側に搬送されて現像処理が行われた後、乾燥処理部40で乾燥され、最終的に長尺な写真プリントとして排出されることになる(図2参照)。
【0082】
以上のように、本実施形態に係る写真処理装置1(露光処理部20)は、ガイド手段250が、略鉛直方向に方向変換された感光材料Pの移動方向を少なくとも一回以上方向変換させるよう、感光材料Pを方向変換させる部位に感光材料Pを案内する方向変換案内面252,255,256を更に有しているので、長尺な感光材料が採用されたとしても、該感光材料Pが筐体2の底部に干渉するのを防止することができ、露光ユニット202に跨った他端(後端)側に対する露光処理を適正に行うことができる。
【0083】
そして、第一乃至第四方向変換案内面251,252,255,256が、それぞれの上流側の感光材料Pの移動軌跡Zを延長した仮想線Lに交差するように形成されているので、感光材料Pを略鉛直方向に方向変換させる部位やそれ以外での方向変換させる部位の何れにおいても、リバース機構204によって搬送されて移動する感光材料P(先頭となる一端部)と方向変換案内面251,252,255,256との接触角度が小さくなり、方向変換案内面251,252,255,256に対して感光材料Pの先端が接触する際に衝撃が生じて上流側での露光処理に影響がでる(バンディングが発生する)のを防止することができ、他端側が露光ユニット202で露光されていても適正な露光を行うことができる。
【0084】
そして、本実施形態においては、前記ガイド手段250がリバース機構240を通過する感光材料Pの移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる(第一)方向変換案内面251を有する第一ガイド体250aと、第一ガイド体250aで方向変換されて垂下状態にある感光材料Pの移動方向を略水平方向に方向変換させる(第三)方向変換案内面255を有する第二ガイド体250bとで構成されているので、バンディングを発生させることなく、略水平方向に搬送されてくる感光材料Pの移動方向を略鉛直方向に方向変換した後に略水平方向に変更することができる。その上、第一ガイド体250aに第二方向変換案内面252を設け、第二ガイド体250bに第四方向変換案内面256を設けるようにしたので、露光処理部20における筐体2内に搬送機構260等が内装されていたとしても、これらを躱して感光材料Pを安定して移動させることができる。
【0085】
さらに、第一ガイド体250aと第二ガイド体205cとの間に、搬送機構260に固定した補助ガイド体250cを設けるようにしたので、搬送機構260等を引き出し可能な構成としても、これらとガイド手段250との干渉を防止した上で感光材料Pを安定して案内することができる。そして、この補助ガイド体250cの補助案内面257についても、感光材料Pの移動軌跡Zを延長した仮想線Lに交差するように形成したので、感光材料Pの先端が接触する際に衝撃が生じてバンディングが発生するといった事態になるのを防止することができる。
【0086】
また、第一状態にあるリバース機構240を通過した感光材料Pを方向変換案内面で方向変換させるようにしたので、駆動を必要とするローラ対等を必要とせずに感光材料Pを安定して移動させることができる上に、構成の簡易化乃至コスト低減にも貢献することができる。
【0087】
そして、第一ガイド体250a及び第二ガイド体250bは、感光材料Pを案内する一方の面(方向変換案内面251,252,255,256、主案内面253,254、補助案内面257)上に、感光材料Pの移動方向に沿って延びる複数の凸条B…を横並びに形成するようにしたので、ガイド手段250と感光材料Pとの接触抵抗を小さくすることができる。これにより、ガイド手段250と感光材料Pとの接触によって振動等が発生することがなく、他端側での露光処理を適正に行うことができる。また、第一ガイド体250a及び第二ガイド体250bと感光材料Pとの接触による静電気の発生を抑制することができ、静電気の作用で感光材料Pがガイド手段250に吸い寄せられて感光材料Pの移動抵抗が大きくなってしまうといった事態の発生も防止することができる。
【0088】
さらに、方向変換案内面251,252,255,256は、上流側における直線性のある感光材料Pの移動軌跡Zに対して100°乃至170°の角度範囲内で傾斜した傾斜面で構成するようにしたので、各方向変換案内面251,252,255,256に対する感光材料Pの進入角度が小さくなり、方向変換案内面251,252,255,256に対して感光材料Pの先端が接触する際に衝撃が生じるのを確実に防止することができる。
【0089】
尚、本発明の露光処理装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0090】
上記実施形態において、第一ガイド体250aの第一方向変換案内面251で移動方向を略鉛直方向下方に方向変換された感光材料Pの移動方向を、第二方向変換案内面252、補助案内面257、第三方向変換案内面255、及び第四方向変換案内面256で複数回方向変換するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、上流側(一次側)の方向変換案内面251で移動方向を略鉛直方向下方に方向変換された感光材料Pの移動方向を略水平方向に一回方向変換するよう、その感光材料Pを方向変換させる部位に、下流側(二次側)の方向変換案内面を設けてガイド手段250を構成するようにしてもよい。すなわち、最上流の方向変換案内面で略鉛直方向に方向変換された感光材料Pを少なくとも一回以上方向変換するように、感光材料Pを方向変換させる部位に、下流側(二次側)の方向変換案内面を少なくとも一つ以上設けてガイド手段250を構成すれば、喩え、リバース機構240と筐体2の底との間隔が狭くても、感光材料Pの移動距離を確保することができ、長尺な感光材料Pを適正に露光処理することができる。
【0091】
上記実施形態において、第一状態にあるリバース機構240を通過した感光材料Pの移動方向を方向変換させるガイド手段250を、第一ガイド体250a、第二ガイド体250b、及び補助ガイド体250cで構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、ガイド手段250は、第一ガイド体250a、第二ガイド体250b、及び補助ガイド体250cを一体的に形成(例えば、一枚の板材を曲げ加工して一体に形成)するようにしてもよい。この場合において、感光材料Pの移動方向を方向変換させる部位に、方向変換案内面251,252,255,256を設けることは勿論のことである。なお、上記実施形態のように搬送機構260等が引き出し可能と構成された場合には、これらとの干渉を防止できるような形状にしたり、適宜分割させることは勿論のことである。
【0092】
上記実施形態において、方向変換案内面251,252,255,256を上流側における感光材料Pの移動軌跡Zに対する傾斜面で構成するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、方向変換案内面251,252,255,256を円弧面(R面)で構成しても勿論よい。すなわち、方向変換案内面251,252,255,256は、感光材料Pを方向変換させる部位に対して上流側の基準となる感光材料Pの移動軌跡Z(直線性のある移動軌跡Z)を感光材料Pに移動方向下流側に延長した仮想線Lに交差し、且つ感光材料Pに対する案内方向の下流側ほど基準となる前記移動軌跡Z及び仮想線Lから離間するように形成されればよい。
【0093】
上記実施形態において、第一ガイド体250aに第二方向変換案内面252を設けると共に、第二ガイド体250bに第四方向変換案内面256を設けるようにしたが、例えば、第二ガイド体250b(第三方向変換案内面)が第一ガイド体250a(第一主案内面253)に案内された感光材料Pの移動軌跡Zに対応して配置できる場合には、第一ガイド体250aに第二方向案内面252を設ける必要はない。また、第二ガイド体250bにおいては、第二主案内面254に案内される感光材料Pの移動方向を方向変換させる必要がない場合には必ずしも第四方向変換案内面256を設ける必要はない。すなわち、ガイド手段250は、略鉛直方向に方向変換させた感光材料Pを少なくとも一回以上方向変換させるように構成されればよい。
【0094】
上記実施形態において、ガイド手段250を構成する第一ガイド体250a及び第二ガイド体250bの何れもを板材で構成し、方向変換案内面251,252,255,256や主案内面253,254をその板材の一方の面で構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、長手に延びる一側面が同一面上に位置すると共に感光材料Pの移動方向に沿うように複数の長尺材を該感光材料Pの幅方向に間隔をおいて配置し、その一側面で上記実施形態における方向変換案内面や主案内面を形成するようにしてもよい。このようにすれば、第一ガイド体250a、及び第二ガイド体250bの感光材料Pを案内する一方の面に複数の凸条B…を設けたのと同様に、感光材料Pとの接触面積を小さくすることができる。
【0095】
上記実施形態においては、第一ガイド体250a、及び第二ガイド体250bの感光材料Pを案内する一方の面に複数の凸条B…を設けるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、凸条B…を一つ設けるようにしてもよい。このようにしても、感光材料Pとガイド手段250との接触面積を小さくすることができる。また、凸条B…は必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて設ければよい。但し、ガイド手段250を板材で構成して凸条B…を設けない場合には、感光材料Pとガイド手段250とが面接触するようになるため、この場合、感光材料Pとの接触抵抗を小さくするのに、一方の面に対して表面加工やメッキ加工、或いはフッ素加工を施すことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の一実施形態に係る写真処理装置の全体正面図を示す。
【図2】同実施形態の写真処理装置の全体概略図を示す。
【図3】同実施形態の露光処理部の部分拡大図を示す。
【図4】図3の部分Aに対する拡大図を示す。
【図5】図3の部分Bに対する拡大図を示す。
【図6】図3の部分Cに対する拡大図を示す。
【図7】同実施形態のガイド手段(第一ガイド体、第二ガイド体、補助ガイド体)の断面図を示す。
【符号の説明】
【0097】
1…写真処理装置、2…筐体、3…補助筐体、10…制御部、20…露光処理部、23a…搬送ローラ、30…現像処理部、40…乾燥処理部、100…モニター、101a…キーボード、101b…マウス、101…入力手段、102a…フィルムスキャナ、102b…メディアドライブ、102…読取手段、103…演算処理装置、200a…マガジン、200b…マガジン、201…切断装置、202…露光ユニット、203…搬送系、204a,204b…カッター、205…露光部搬送系、206…露光エンジン、207,208…ローラ対、210…第一搬送系、211a…ローラ、211…ローラ対、220…第二搬送系、221…第一把持機構、222…ガイドレール、230…第三搬送系、240…リバース機構、241…フレーム、243…側板部、244,245…連結部、248…機構系、250…ガイド手段、250a…第一ガイド体、250b…第二ガイド体、250c…補助ガイド体、251…第一方向変換案内面(方向変換案内面)、252…第二方向変換案内面(方向変換案内面)、253…第一主案内面(主案内面)、254…第二主案内面(主案内面)、255…第三方向変換案内面(方向変換案内面)、256…第四方向変換案内面(方向変換案内面)、257…補助案内面、258…傾斜部、259…垂下部、260…搬送機構、261…ベースフレーム、262…取付ブラケット、263…第二把持機構、280…圧着搬送ユニット、281,282…ガイド板、283a…搬送ローラ、283b…搬送ローラ、283…搬送ローラ対、284…第一ローラ用開口、285…第二ローラ用開口、286…アーム部材、300a…液中搬送系、300b…外部搬送系、300…搬送系、301a,301b…液槽、301…現像処理液槽、F…フィルム、Ga,Gb…ガイド面、P…感光材料、S1…回転軸(軸)、S2…軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略水平方向に搬送中の感光材料に露光処理を施す露光ユニットと、露光ユニットから一端を先頭にして搬送されてくる露光処理中の感光材料を受け取って略水平方向に搬送する第一状態と露光ユニットから乗り移った他端を先頭にして感光材料を略鉛直方向上方に送り出す第二状態とに切り換え可能に構成されたリバース機構と、略水平方向に搬送されて第一状態のリバース機構を通過した感光材料を案内し、該感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる方向変換案内面を有するガイド手段とを備えた露光処理装置において、前記ガイド手段は、略鉛直方向に方向変換された感光材料の移動方向を少なくとも一回以上方向変換可能に構成され、感光材料を方向変換させる部位に感光材料を案内する方向変換案内面を更に有し、前記方向変換案内面は、それぞれの上流側の感光材料の移動軌跡を延長した仮想線に交差し、且つ感光材料に対する案内方向の下流側ほど前記移動軌跡及び仮想線から離間するように形成されていることを特徴とする露光処理装置。
【請求項2】
前記ガイド手段は、リバース機構を通過する感光材料の移動方向を略鉛直方向下方に方向変換させる方向変換案内面を有する第一ガイド体と、第一ガイド体で方向変換されて垂下状態にある感光材料の移動方向を略水平方向に方向変換させる方向変換案内面を有する第二ガイド体とで構成されている請求項1記載の露光処理装置。
【請求項3】
前記ガイド手段は、少なくとも方向変換案内面上に、感光材料の移動方向に沿って延びる凸条が少なくとも一つ以上形成されている請求項1又は2記載の露光処理装置。
【請求項4】
前記方向変換案内面は、直線性のある上流側の移動軌跡を基準にして100°乃至170°の角度範囲内で傾斜した傾斜面で構成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の露光処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−156236(P2007−156236A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−353287(P2005−353287)
【出願日】平成17年12月7日(2005.12.7)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】