説明

青果物選別コンベアのチエン張り装置

【課題】構成を簡潔にして常時安定したチエン張り作用を維持することができ、選別コンベアの回転駆動の過負荷変動を吸収緩和して、選別皿の移動や、振動、衝撃等を軽減して、正確な計量、選別を行わせる。
【解決手段】被選別物を載せる選別皿をコンベアチエンを巻き掛けて張設するスプロケット軸3を軸装する箱形状の軸受ケース4の軸受部の左右両側部に、前後方向適宜間隔を有した一対のガイドロール5、6を設け、コンベアフレーム7に取付ける取付ケース8には、コンベアチエンの張り方向に沿って平行なガイドレール9、10を設け、ガイドロール5、6をこのガイドレール9、10間に案内させて前後方向へ移動自在に構成し、軸受ケース4内のスプロケット軸3部と、この前後方向に対向する取付ケース8との間には、調整ボルト11によって押圧調整されるスプリング12を介装するチエン張り装置の構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、選別する青果物を載せて搬送するための選別皿を配置して回転駆動するための無端状のチエンを、前後のスプロケット間に掛け渡して回転しながら、この各選別皿に搭載する被選別物を移送して重量階級毎等に選別排出させる青果物選別コンベアにおいて、この運転中に緩むチエンを、選別皿搬送に適する状態に張圧維持するチエン張り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
選別作業による選別コンベアのチエンに緩みを生じたとき、このチエンを巻きかけるスプロケット軸の軸受メタルを、コンベアフレームに対して螺挿させたボルトによって、チエン張り方向に沿って移動調節して、チエン張りする技術が周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 実開閉6−34778号公報
【特許文献2】 特開平5−50042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
選別コンベアの無端状のチエンは、被選別物を載せる多数の選別皿を配置して長い行程間隔を回転移送されるものであるから、使用によりチエンの伸びや、弛みを発生し易く、又、このチエンの伸びや、弛みを生じたままの状態で搬送するときは、各選別皿の搬送姿勢が不安定になり易く、選別皿の揺動や、振動、傾斜等を発生し易く、正確な被選別物の重量計測や、選別位置への排出等を維持し難い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、被選別物を載せる選別皿1を無端状のチエン2に沿って配置して回転移送する選別コンベアにおいて、前記チエン2を巻き掛けて張設するスプロケット軸3を軸装する箱形状の軸受ケ−ス4を設け、この軸受ケース4の軸受部の左右両側部に、前後方向適宜間隔を有した一対のガイドロール5、6を設け、前期選別コンベアのコンベアフレーム7に取付ける取付ケース8には、前記コンベアチエン2の張り方向Fに沿って平行なガイドレール9、10を設け、前記ガイドロール5、6をこのガイドレール9、10間に案内させて前後方向へ移動自在に構成し、前記軸受ケース4内のスプロケット軸3部と、この軸受ケース4外側の前後方向に対向する取付ケース8との間には、調整ボルト11によって押圧調整されるスプリング12を介装することを特徴とする青果物選別コンベアのチエン張り装置の構成とする。
【0006】
多数の選別皿1を配置した選別コンベアのチエン2は、モータによって駆動される駆動スプロケットと、この駆動スプロケットに対向する側の従動スプロケットとの間に前後端部を架け渡されて回転駆動されることにより、各選別皿1をこのチエン2の回転移動方向へ移送しながら、果実や、野菜等の被選別物を各選別皿1に載せて搬送しながら計量装置による重量等を軽量させて、所定の選別位置で選別皿1を側方へ傾斜、乃至転倒させてこの被選別物を排出させる。このような選別コンベアの運転によってこのコンベアのチエン2の張が緩むと、スプリング12の張圧力によって、スプロケット軸3がチエン2を張圧する方向Fへ移動させて、このチエン2を常時一定の張圧力に維持させて選別皿1の搬送姿勢を安定させる。
【0007】
又、この選別コンベアに大きい搬送負荷が働くと、無端状のチエン2の駆動力によってスプロケット軸3がスプリング12張圧力に抗して移動されて、このチエン2に働く衝撃力を吸収して、円滑な選別コンベアの駆動回転を行わせる。又、このスプリング12の張圧力が弱くなったときは、調整ボルト11を回動調節して、スプリング12の張圧力を強く調節維持させる。このようなスプロケット軸3のチエン張り方向Fの移動は、このスプロケット軸3の両側部に位置する前後一対のガイドロール5,6を介して、ガイドレール9,10によりバランスよく案内されて移動されるため、スプロケット軸3のチエン張り姿勢を前後や、左右に傾斜させたり、揺動させたりしないで、整然とした姿勢に維持して円滑に移動させるものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記軸受けケース4には、前記左右のガイドロール5、6間の中央部に位置するスプロケット軸3部に、前記押圧するスプリング12の先端部を嵌合支持するスプリングソケット13を一体に構成してチエン張り装置を構成する。
【0009】
前記のように選別コンベアのチエン2を張圧するスプロケット軸3は、軸受ケース4を介して、ガイドレール5,6に案内させて、スプリング12の張圧力によって自動的に移動させることができる。このスプリング12は、軸受ケース4内の軸受け中心部であるスプロケット軸3部に設けたスプリングソケット13に嵌合して支持するため、これらスプロケット軸3とスプリング12との相互間の移動があっても、スプロケット軸3に対するスプリング12の嵌合支持が、このスプリングソケット13によって一定の姿勢に保持されて、このスプリング12の張圧によって常時チエン張り方向へ一定の圧力で張圧される。又、このようなスプリングソケット13によるスプリング12の弾発力支持は、前記調整ボルト11の操作によって、このスプリング12を介して軸受ケース4、及びスプロケット軸3を移動調節する場合も同様である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記スプロケット軸3を嵌合支持してチエン張り方向へ移動自在の軸受ケース4と、この軸受ケース4の移動を案内するガイドロール5、6、及びこのガイドレール9、10と、この軸受ケース4を弾発するスプリング12等を装着した取付ケース8を、一体構成の単体ブロック形態として選別コンベアのコンベアフレーム7に対して着脱可能に装着してチエン張り装置を構成する。
【0011】
前記のように、スプリング13、及びこの調整ボルト11によって張圧、移動されるスプロケット軸3は、このスプロケット軸3を軸受けする軸受ケース4、及びこの軸受部両側のガイドロール5,6を案内するガイドレール9,10等を介して、バランスよく円滑に移動案内させるが、これら軸受ケース4や、ガイドロール5,6,及びガイドレール9,10等を有した取付ケース8は、単体形態として共用化することができ、選別コンベアのコンベアフレーム7におけるチエン張り位置に取り付けることができる。この形態では、選別コンベアの搬送長さや、被選別物対象等の仕様が異なることにより、スプロケット軸3や、スプリング12等の規格を変更して使用するときは、各選択する仕様のスプロケット軸3や、スプリング12を用意しておき、互換して取り付けることができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明は、スプロケット軸3を軸受けする軸受ケース4が、このスプロケット軸3の両側部に軸対称状形態に配置するガイドロール5,6と、このガイドロール5,6を案内するガイドレール9,10とによって、前後左右の支持方向をバランスよく支持して案内させるものであるから、スプロケット軸3、及びこの軸受ケース4のスプリング12によるチエン張り移動が円滑に行われて、構成を簡潔にして常時安定したチエン張り作用を維持することができ、選別コンベアの回転駆動の過負荷変動を吸収緩和して、選別皿1の移動や、振動、衝撃等を軽減して、正確な計量、選別を行わせることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、前記チエン張り方向Fに対して前後に移動する軸受ケース4は、内部軸受部にスプリング12の張圧力を受けるスプリングソケット13を一体的構成としているため、このスプリング12による張圧位置が安定して、ずれることなく、常にスプロケット軸3のスプリング12による張圧移動が、バランス良く行われて、円滑な張圧調整を維持することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記軸受ケース4、及びこの軸受ケース4を摺動自在に案内するガイドレール9,10等を構成する取付ケース8を、単体ブロック形態としてコンベアフレーム7に着脱することによって、異なる仕様の選別コンベアのチエン張り用スプロケット軸3の軸受け用として共用化することができ、簡単な構成、及び取付け、組付け等を行うことができる。又、スプロケット軸3やスプリング12等は、選別コンベアの仕様に応じた規格に選択して、チエン張り性能を安定維持し、安価な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 チエン張り取付ケース部の平面図。
【図2】 その側面図。
【図3】 そのチエン張り部の正面図。
【図4】 選別コンベアの側面図。
【図5】 その正面図。
【図6】 その平面図。
【図7】 選別皿部の正面図。
【図8】 その作用状態を示す正面図。
【図9】 取付ケース部の取付状態を示す斜視図。
【図10】 選別装置の選別制御のブロック図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図面に基づいて、青果物選別コンベアは、被選別物を載せて移送する選別皿1をこのコンベアの無端状チエン2に一定間隔に配置して、このチエン2を回転駆動しながら、コンベア始端部の供給位置Kで各選別皿1に被選別物を載せて搬送して、各選別皿1を計量行程位置Eの計量装置15で重量を計量させながら、この選別装置16による選別ランク毎に指定の選別位置に搬送して、外側の排出ホッパ30へ転倒排出して重量毎に選別する所謂ウエイトサイザーの形態を構成する。この無端状チエン2は、搬送方向の前後両端部を駆動スプロケット17と従動スプロケット14との間に架け渡している。これら各スプロケット17,14のスプロケット軸23,3は、上下方向に向けて選別機枠19に設定し、このうちの駆動スプロケット軸23を電動モータMによって駆動回転することによって平面上に沿って往行程側と復行程側に折返し回転することができる。このチエン張り装置は、前記従動スプロケット14側のスプロケット軸3をスプリング12によって張圧して、チエン2の張圧を行うように構成している。
【0017】
前記各選別皿1は、チエン2のリンクピン18を上側に突出して、このリンクピン18部にナット締めによって箱型状の取付ブラケット49を取付けて、平行リンク50を介して上下動自在の支持プレート51に転倒ピン26の周りに回動自在に支持して取付けられる。この各取付ブラケット49の内側に、前記上下一対の平行リンク50が上下回動自在に設けられて、この平行リンク50の先端部間にわたってリンクブラケット52を枢着し、このリンクブラケット52後側部に前記の支持プレート51を位置させて、このリンクブラケット52に対して前後方向に沿うプレート軸53の周りに左側、又は右側へ回動自在に支持させる。この支持プレート51の上端部一側にこのチエン2の回転移動方向と平行する前後方向の転倒ピン26の周りに回動転倒可能に選別皿1を取り付けている。この選別皿1は、前記支持プレート51の中立位置によって、この支持プレート51の上部に左右方向水平状の搬送姿勢Aに維持され、この支持プレート51が中立位置から外側へ回動することによって、転倒ピン26の周りに外側へ排出姿勢Bに転倒回動される形態である。
【0018】
前記支持プレート51は左右両側にスライダ31を有し,このスライダ31を左右の各計量レール35,36上に摺動させることにより、前記支持プレート51を中立位置Aに維持したり、外側排出位置Bへ回動させるように回動案内する。又、前記チエン1の移動行程の左右両側を覆うチエンカバー20を選別機枠19フレーム上面に取り付けている。又、この機枠19には前記チエンカバー20の左右両側にレール21を配置して、取付ブラケット49の両側に形成したスライダ22を嵌合して支持摺動させて案内する。
【0019】
前記計量装置15はロードセルからなり、チエン1の回転移動行程の始端部近くの下側に配置して、ロードセルから左右両側へ張り出す計量軸40の両端部に支持ブラケット41を立設して、この支持ブラケット41の上端に前記各計量レール35、36を取り付けている。この計量レール35,36は、選別皿1の重量を左右両側部で同時に受けて計測することによって正確な計量を行うものである。そして、選別コンベアの搬送作用時は、前記チエン2の駆動によって回転移動されるが、この取付ブラケット49の移動が前記レール21に支持されるスライダ22によって案内されるため、前記計量レール35,36によって支持される支持プレート51、乃至取付ラケット49等が若干上下に揺動するが、前記平行リンク50の上下回動と、この取付ブラケット49と支持プレート51との間のガイドロール27と、案内穴28との嵌合によって選別皿1の重量がスライダ31を介して計量レール35,36に有効に作用するように構成している。
【0020】
前記選別皿1を支持する支持プレート51は、プレート軸53周りの円弧状の案内穴28を形成し、この案内穴28の中央上端部に係合部29を形成して、この係合部29を取付ブラケット49の上端中央部に設けるピンローラ27に係合させることによって、中立位置の姿勢で搬送される支持プレート51に対して、選別皿1を水平状の搬送姿勢Aに保持させる。
【0021】
前記転倒ピン26の周りには、支持プレート51側のストッパ34と、選別皿1側の転倒回動の排出姿勢Bを係止する。又、支持プレート51の上端部に形成のストッパ32に対抗して、選別皿1の底部にストッパ33を形成して、この選別皿1の搬送姿勢Aを係合保持する。
【0022】
又、これら計量レール35,36は、計量装置15によって計量を行う計量行程区間においてのみ配置されるもので、この前後の搬送行程においてはこれら計量レール35,36に代えるガイドレール(図面省略)を設けて、支持プレート51を中立位置に保持案内するように構成することも可能である。そして、この選別皿1を外側へ転倒させる選別排出位置においては、この転倒側のガイドレールを部分的に切除する形態に切り替える切替レール37を設けることができ、支持プレート51を外側へ回動させる形態とすることができる。又、この切替レール37を、前記計量装置15による計量に基づいて選別装置16からの出力信号によって開いて被選別物の排出位置を指定する形態とすることができる。
【0023】
前記各選別排出位置には、切替レール37とは反対側にロータリソレノイド44によって回動される転倒ガイド45を配置して、この転倒ガイド45によって前記支持プレート51をプレート軸53の周りに搬送姿勢Aから排出姿勢Bへ回動させるもので、この転倒ガイド45をソレノイド軸43の周りに外側位置から内側位置へ回動させて、搬送されてくる支持プレート51のスライダ31を掬い上げて回動し、反対側の前記切替レ−ル37の開かれた側へ回動するようにして、選別皿1を排出姿勢Bへ強制作動させて、被選別物を選別対応の排出ホッパ30へ取り出す形態である。
【0024】
ここにおいて、前記無端状のチエン2を張圧するチエン張り装置は、被選別物を載せる選別皿1をチエン2に沿って配置して回転移送する選別コンベアにおいて、前記チエン2を巻き掛けて張設するスプロケット軸3を軸装する箱形状の軸受ケ−ス4を設け、この軸受ケース4の軸受部の左右両側部に、前後方向適宜間隔を有した一対のガイドロール5、6をロール軸54,55の両端部に設け、前記選別コンベアのコンベアフレーム7に取付ける取付ケース8には、前記チエン2の張り方向Fに沿って平行なガイドレール9、10を設け、前記ガイドロール5、6をこのガイドレール9、10間に案内させて前後方向へ移動自在に構成し、前記軸受ケース4内のスプロケット軸3部と、この軸受ケース4外側の前後方向に対向する取付ケース8との間には、調整ボルト11によって押圧調整されるスプリング12を介装する。
【0025】
多数の選別皿1を配置した選別コンベアのチエン2は、モータMによって駆動される駆動スプロケット17と、この駆動スプロケット17に対向する側の従動スプロケット14との間に前後端部を架け渡されて回転駆動されることにより、各選別皿1をこのチエン2の回転移動方向へ移送しながら、果実や、野菜等の被選別物を各選別皿1に載せて搬送しながら計量装置15による重量等を計量させて、所定の選別位置で選別皿1を側方へ傾斜、乃至転倒させてこの被選別物を排出させる。
【0026】
このような選別コンベアの運転によってこのコンベアのチエン2の張が緩むと、スプリング12の張圧力によって、スプロケット軸3がチエン2を張圧する方向Fへ移動させて、このチエン2を常時一定の張圧力に維持させて選別皿1の搬送姿勢を安定させる。又、この選別コンベアに大きい搬送負荷が働くと、チエン2の駆動力によってスプロケット軸3がスプリング12張圧力に抗して移動されて、チエン2に働く衝撃力を吸収して、円滑な選別コンベアの駆動回転を行わせる。又、このスプリング12の張圧力が弱くなったときは、調整ボルト11を回動調節して、スプリング12の張圧力を強く調節維持させる。このようなスプロケット軸3のチエン張り方向Fの移動は、このスプロケット軸3の両側部に位置する前後一対のガイドロール5,6を介して、ガイドレール9,10によりバランスよく案内されて移動されるため、スプロケット軸3のチエン張り姿勢を前後や、左右に傾斜させたり、揺動させたりしないで、整然とした姿勢に維持して円滑に移動させるものである。
【0027】
又、前記軸受ケース4には、前記左右のガイドロール5、6間の中央部に位置するスプロケット軸3部に、前記押圧するスプリング12の先端部を嵌合支持するスプリングソケット13を一体に構成してチエン張り装置を構成する。
【0028】
前記のように選別コンベアのチエン2を張圧するスプロケット軸3は、軸受ケース4を介して、ガイドレール5,6に案内させて、スプリング12の張圧力によって自動的に移動させることができる。このスプリング12は、軸受けケース4内の軸受け中心部であるスプロケット軸3部に設けたスプリングソケット13に嵌合して支持するため、これらスプロケット軸3とスプリング12との相互間の移動があっても、スプロケット軸3に対するスプリング12の嵌合支持が、このスプリングソケット13によって一定の姿勢に保持されて、このスプリング12の張圧によって常時チエン張り方向へ一定の圧力で張圧される。又、このようなスプリングソケット13によるスプリング12の弾発力支持は、前記調整ボルト11の操作によって、このスプリング12を介して軸受けケース4、及びスプロケット軸3を移動調節する場合も同様である。
【0029】
前記スプリングソケット13は、スプリング12の内側と外側に嵌合する内外二重筒形態の構成として、これら内筒と外筒との間の間隔部にスプリング12を嵌合させている。このスプリングソケット13の内筒部の先端部を、取付ケース8及びコンベアフレーム7部に螺合支持させた調整ボルト11の先端部に回動自在に嵌合させてストッパリング38で支持させる。この調整ボルト11の調整位置は、前記コンベアフレーム7及び取付ケース8との挿通部の前後の調整ナット29によって調節位置決めする形態である。
【0030】
前記チエン張り装置を構成するガイドレール9や、調整ボルト11等は、選別機枠19のコンベアフレーム7に対して従動スプロケット軸3側の底部に直接取付構成する形態としているが、コンベアフレーム7に着脱可能にして取付ける取付ケース8として、この取付ケース8に各別に取り付ける形態とするもできる。
【0031】
又、この取付ケース8を箱形状の形態として内部にチエン張り装置の各機構を組み込んで単体として取扱いできるブロック形態として、この取付ケース8の上下ケース面に前後方向の長穴24を形成して、この長穴24にスプロケット軸3を挿通して内側の軸受ケース4の軸穴部に嵌合させて軸受けする形態とすることができる。又、このスプロケット軸3を軸受ケース4や、取付ケース8に軸受けさせたブロック形態に構成することもできる。
【0032】
又、前記スプロケット軸3を嵌合支持してチエン張り方向へ移動自在の軸受ケース4と、この軸受ケース4の移動を案内するガイドロール5、6、及びこのガイドレール9、10と、この軸受ケース4を弾発するスプリング12等を装着した取付ケース8を、一体構成の単体ブロック形態として選別コンベアのコンベアフレーム7に対して着脱可能に装着してチエン張り装置を構成する。
【0033】
前記のように、スプリング13、及びこの調整ボルト11によって張圧、移動されるスプロケット軸3は、このスプロケット軸3を軸受けする軸受ケース4、及びこの軸受部両側のガイドロール5,6を案内するガイドレール9,10等を介して、バランスよく円滑に移動案内させるが、これら軸受ケース4や、ガイドロール5,6,及びガイドレール9,10等を有した取付ケース8は、単体形態として共用化することができ、選別コンベアのコンベアフレーム7におけるチエン張り位置に取り付けることができる。この形態では、選別コンベアの搬送長さや、被選別物対象等の仕様が異なることにより、スプロケット軸3や、スプリング12等の規格を変更して使用するときは、各選択したスプロケット軸3や、スプリング12を用意しておき、互換して取り付けることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 選別皿
2 チエン
3 スプロケット軸
4 軸受ケース
5 ガイドロール
6 ガイドロール
7 コンベアフレーム
8 取付ケース
9 ガイドレール
10 ガイドレール
11 調整ボルト
12 スプリング
13 スプリングソケット
14 スプロケット
15 計量装置
16 選別装置
17 駆動スプロケット
18 リンクピン
19 機枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被選別物を載せる選別皿(1)を無端状のチエン(2)に沿って配置して回転移送する選別コンベアにおいて、前記チエン(2)を巻き掛けて張設するスプロケット軸(3)を軸装する箱形状の軸受ケース(4)を設け、この軸受ケース(4)の軸受部の左右両側部に、前後方向適宜間隔を有した一対のガイドロール(5)(6)を設け、前記選別コンベアのコンベアフレーム(7)に取付ける取付ケース(8)には、前記チエン(2)の張り方向(F)に沿って平行なガイドレール(9)(10)を設け、前記ガイドロール(5)(6)をこのガイドレール(9)(10)間に案内させて前後方向へ移動自在に構成し、前記軸受ケース(4)内のスプロケット軸(3)部と、この軸受ケース(4)外側の前後方向に対向する取付ケース(8)との間には、調整ボルト(11)によって押圧調整されるスプリング(12)を介装することを特徴とする青果物選別コンベアのチエン張り装置。
【請求項2】
前記軸受ケース(4)には、前記左右のガイドロール(5)(6)間の中央部に位置するスプロケット軸(3)部に、前記スプリング(12)の先端部を嵌合支持するスプリングソケット(13)を一体に構成したことを特徴とする請求項1に記載の青果物選別コンベアのチエン張り装置。
【請求項3】
前記スプロケット軸(3)を嵌合支持してチエン張り方向へ移動自在の軸受ケース(4)と、この軸受ケース(4)の移動を案内するガイドロール(5)(6)、及びこのガイドレール(9)(10)と、この軸受ケース(4)を弾発するスプリング(12)等を装着した取付ケース(8)を、一体構成の単体ブロック形態として選別コンベアのコンベアフレーム(7)に対して着脱可能にして装着することを特徴とする請求項1、又は2に記載の青果物選別コンベアのチエン張り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−162392(P2012−162392A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40791(P2011−40791)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(599167582)株式会社横崎製作所 (19)
【Fターム(参考)】