説明

静脈認証システム・・私の指パスの一日

【課題】静脈認証の生活シーンでの応用例、利便性を探究する。
【解決手段】使用者の生体情報として指の静脈データを取得し、予め登録してある本人の静脈認証情報と照合して、本人認証をするが、この認証により、スポーツクラブなどのトレーニングメニュー、食事メニューなどの提供を受けたり、勤怠管理、文書管理、イベントの開始制御、車等の修理履歴の管理、営業マンの行動履歴の管理等、認証をトリガーとして各種サービスを受けることのできるシステムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な生活シーンで静脈認証を利用することで、安全な生活をサポートするためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日のような情報化社会において、様々な装置やシステム等におけるセキュリティの確保に個人認証技術、とりわけ、生体認証技術が利用されはじめている。例えば、非特許文献1には、生体認証技術を利用した銀行システムが紹介されている。また、特許文献1には、ユーザー端末を通じて送られた生体認証情報等の認証情報に基づいて、正規の使用者か否かを判断するUSBメモリ等の情報記憶装置が記載されている。
【0003】
【先行技術文献】
【特許文献1】特開2008−16001号公報
【非特許文献1】http://allabout.co.jp/finance/bank/closeup/CU20050716D/
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生体認証技術が発展してくると、様々な生活シーンで応用されてくることが考えられるが、前記した銀行での応用は当然ではあるが、その他の生活シーンでの応用は必ずしも明確ではない。前記非特許文献1で示された静脈認証の手法は手のひらの静脈を利用したもので、認証時間にそれなりの時間がかかる。
問題は、この時間である。より短時間で認証されるのであれば、より多方面での応用が可能となる。ここでは、生体認証技術を用いた様々なライフスタイルを提案し、そこで実現される技術を発明として特定し、提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
使用者の生体情報として指の静脈データを取得する静脈情報取得部と、前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段を有し、当該認証手段による認証を条件に、外部の各種サービス提供システムにLoginし、当該サービスを受ける。
【0007】
当該サービスとしては、新聞のニュースである。現状では、各種ニュース配信サービスがあるが、静脈認証であれば、個人が容易に特定できるので、個人毎に関心テーマを登録しておけば、それに該当するニュースを選定でき、当該個人の感心のあるニュースを配信してもらえる。
【0008】
個人の特性に応じた健康管理、トレーニングメニューの作成も可能となる。特定の個人IDに対応して、当該個人が摂取している食事情報を登録するデータベースと、当該食事情報に応じてトレーニングメニューを生成するトレーニングメニュー生成手段と、当該生成手段で提示したトレーニングメニューを実施したときに、トレーニーからの実施情報を受け入れ、メニュー達成度を記憶するとともに、当該達成度合いにより、次のトレーニングメニューを修正する修正手段を有する、健康管理システムも実現できる。
【0009】
同様に、トレーニングメニューだけでなく、食事メニューも生成、あるいは修正できる。健康管理システムは、朝食メニューデータ、昼食メニューデータ、夕食メニューデータを、個々の会員IDに従い、当該IDに対応する携帯電話に配信するシステムでもある。サーバ側では、携帯電話を特定するための固有IDも記憶しており、当該会員IDに対応する記録エリアに、会員が取得した食事データを日付とともに登録し、時系列に従って、食事の変化を統計処理する。
【0010】
健康管理システムは、会員データベースが設けられ、このデータベースには、会員ID、会員の住所、氏名、年齢、性別、身長、体重、血圧、体脂肪率、その他健康管理に必要な書誌事項が登録されている。このデータベースには、さらに、医療機関や検診機関のサーバと連携しており、当該会員の医療情報、例えば、血液検査の結果などが登録されている。さらに、会員管理サーバには、食事データベースが設けられ、様々な食材、食事メニュー、それらの栄養素、カロリーが登録されている。そして、同時に、会員の個性、健康状態に応じた推奨食事メニューを前記各データベースを参照して決定する食事メニュー生成手段が備えられている。
【0011】
携帯電話で会員がサーバにアクセスすると、推奨される朝食メニュー、昼食メニュー、夕食メニューが提示される。推奨メニューに従って食事をとったときは、その旨を送信し、そうでない場合は、食べた食材を食材選択メニューから選択して送信しておく。
【0012】
これらデータは、会員ID及び日付とともに登録され、時系列的に、どのような食事、運動をしたかが管理される。日付とともにデータが登録されるので、体重や血圧の時系列的変動、その他のデータの時系列変動を観察することができる。サーバの健康管理システムは、その変動に応じ、どのような運動をどの程度すべきかを推奨したり、食事制限の指導を自動的にすることができる。
【0013】
次に、本発明は、携帯型静脈認証手段(例えば、静脈認証手段を備えた指パスICカード)と、この携帯型静脈認証手段(ICカード)に連動するセキュリティゲートと、セキュリティゲートからの入出来情報を受けて、当該携帯型静脈認証手段(ICカード)の使用者の勤怠情報を人事データベースに登録する勤怠管理システムを提供する。勤怠管理のための装置は、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部と、前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリ装置に記憶してある静脈認証情報と照合して認証の可否を決定する認証手段と、を有している。
【0014】
人事管理システム、あるいは、セキュリティシステム、施設への出入り口に備えた認証装置もまた、勤怠管理システムに連動している。
【0015】
また、本発明は、Thin Clientシステムを提供する。携帯型静脈認証手段(静脈認証用ICカード)をインターフェイスを介して端末に接続し、電源を入れ静脈認証することで、最終のLogoutした時のデスクトップ環境を、サーバ側のメモリ装置から読み出し、再現する。データは全部、サーバ側のメモリ装置に記録され、よって、端末のPCから情報が流出するようなことはない。
【0016】
すなわち、Thin Clientシステムは、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部と、前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリ装置に記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段を有し、認証を条件に当該Thin Clientの使用環境を調整する。ここでの認証手段は、携帯型静脈認証手段と連携する認証手段でもよいが、Thin Clientに静脈読取り装置を内蔵した認証手段であってもよい。認証されると、Thin Clientでは、サーバ側に個人の属性に応じたデスクトップ環境を登録できる。
【0017】
さらに、本発明は、静脈認証システムで真であると認証されることを条件に、内線転送許可を実施する内線転送制御手段により、内線転送を許可する交換機、また、認証を条件に割り込み防止をする割り込み防止手段で、指パスを条件に割り込み防止を設定し、ボイスメッセージモードとして、電話のコールに自動的に応答して、ボイスメッセージを残すように応答し、それに応じて、相手方のメッセージを録音する交換機を提供する。この交換機は、サーバに接続され、サーバではボイスメッセージの記録状態を監視し、クライアントに毎に管理する。
【0018】
また、本発明は、施設への入室管理のため、静脈認証で入退出できるエリアを特定し、施設利用者の権限別に、入出来できるエリアを割り当てることを特徴とする共同開発用の施設共用管理システムを提供できる。この施設共用管理システムは、共同事業名称を特定し、その事業に関わる関係者の氏名・IDを登録するとともに、その関係者には、それぞれ、静脈認証で入ることのできる施設が割り当てられる。管理項目は、共同事業名:所属会社:氏名:ID:入れる施設:入れる期間:入れる時間帯などである。
【0019】
さらに、静脈認証装置付鍵により施錠される複数のロッカーと、チェックイン時に利用者の静脈認証用データを指定されたロッカーの静脈認証装置に送信する送信手段と、チッェクアウト時に、ロッカーの静脈認証装置に格納された静脈認証用データを消去するデータ消去手段とを備えた会員ロッカー管理システムも提供できる。これは、ゴルフ場やスポーツクラブのクラブハウスに設置するロッカーに適用可能である。
【0020】
本発明は、静脈認証による文書管理システムも提供する。サーバ上で管理される一つの文書に対し、静脈認証を必須条件として、関係者が閲覧、編集可能な文書管理システムであり、静脈認証で特定される編集者名と、編集による変更点とを示すとともに、文書管理サーバに文書を登録すると、変更確認のために本人確認をするシステムである。
【0021】
ここでは、誰かがデータを読み出し、改訂し、更新登録をした場合に、登録を条件にアクセスをした者に監査メールを送信する手段と、監査メールに対し、当該本人からの静脈認証情報を受信した場合に限って、前記更新登録を正式に受け付ける正規更新確認手段を備えている。認証がされない場合、元の改訂前のデータは保存されているので、データの更新はなさず、真性でない者による不正アクセスがあると判断され、関係者に警報通知をする手段が設けられている。
【0022】
さらに、静脈認証ICカードを読み取る読み取り装置を有し、ICカードからの認証データを読み込んだことを条件に、印刷を開始する印刷制御手段を有する静脈認証装付複写機を提供する。
【0023】
また、本発明では、静脈認証暗号化手段による文書の暗号化と同時に、利用者の登録情報(利用者の属性等、当該利用者を特定するための情報)を文書の属性として登録することで、当該利用者以外の者からのアクセスに対し、当該利用者の静脈認証による認証がされるか、当該利用者により発行された割り符を付与しない限り、データが自動的に消滅もしくは利用不能とされるオブジェクトを提供する。
【0024】
また、本発明では、静脈認証による認証を条件として修正文書に承認情報を付加する承認情報付加手段と、修正文書を暗号化する手段と、を備え、前記承認情報には、特定の復号化権限を持つ者の属性情報を含み、さらに、復号化権限のない者の当該修正文書へのアクセスに対し、データを破壊させる手段を提供する。
【0025】
そして、復号化権限を有する者が静脈認証によって、属性情報を当てはめることで当該文書を復号化することで、当該文書を確認するためのViewerと、確認後、それを承認する場合に、承認割り符を生成してメールに添付する承認割り符生成手段とを提供する。さらに、文書の作成、修正時に、原本真正性を認証するために、タイムスタンプ局が発行する、国際標準時に追跡性のある時刻源からの時間情報を付加する手段を設けるとよい。
【0026】
さらに、本発明は、静脈認証の応用例として、握手による本人確認装置を提供する。これは、握手時に相手の指静脈を検出する指静脈検出手段と、当該データを、無線通信により、認証用サーバに送信する通信手段と、送信先のサーバで、認証がされ、その認証情報が返送されたときに、それを知らせる通報手段を有する、装置である。
【0027】
前記認証用サーバは、個人情報管理サーバであり、個人の静脈認証を行う。この認証は、第3者機関が行うものとし、さらに、政府機関が有する住民の管理データベースに住民自身の静脈データを登録しておき、第3者機関は、認証要求が来たらその都度、政府機関にアクセスして、データベースから当該個人の静脈データを送信してもらい、静脈認証を行う。
【0028】
また、本発明は、インターネットに接続されたサーバ側に個人のデータを登録し、静脈認証を条件として当該サーバにアクセス可能な携帯端末装置を兼用した携帯電話であり、使用時に静脈認証を条件として、サーバから当該、静脈認証で特定される個人のデータを参照することを特徴とするThin Client型携帯電話を提供する。
【0029】
本発明は、さらに、静脈認証施錠ボックスを提供する。これは、静脈認証センサを有し、そのセンサで検出した静脈データによる認証を条件として解錠する鍵を有する。
【0030】
また、2以上数の指静脈認証手段を備えるとともに、異なる人がそれぞれの指静脈認証手段で別々に静脈認証を完了したことを条件にイベントを開始するイベント開始手段を備えた、静脈認証によるイベント起動装置も提供できる。これにより、2以上の人の静脈認証を条件に、何らかの動作を起こすことができる。
【0031】
また、本発明は、生体に取り付けるべきリング型の認証装置を提供するものであり、少なくとも、生体に向けて認証用光を照射する光源と、この光源により照らされた静脈パターンを撮像する光センサを内蔵した装置を提供する。具体的には指輪、ブレスレット型である。
【0032】
さらに、本発明は、クレジットカードの情報を読み込むデータ読取り機と、静脈認証手段とを備え、静脈認証手段で静脈認証が完了したことを条件に、データ読取り機で読み込んだクレジットカードの情報による支払い決済を実行するクレジットカードシステムを提供する。
【0033】
本発明は、キャッシュ・レジスタと、静脈認証手段と、キャッシュ・レジスタに入力された金額に応じてポイントを計算するポイント演算手段と、顧客データベースとを備え、顧客データベースは、顧客対応でポイントを管理するポイント管理項目を有し、顧客データベースへのポイントの加減算は、静脈認証手段による認証を条件に、実行されることを特徴とするポイント・サービスシステムを提供する。
【0034】
また、本発明は、携帯型静脈認証手段であり、店舗等に設置された、認証結果読み取り装置へ認証結果を送信するとともに、認証結果読み取り装置から、店舗等のID情報を受けて、これを記憶するメモリを備えたことを特徴する行動履歴記録型の認証装置を提供する。
【0035】
さらに、本発明は、商品やサービスの購買履歴を、静脈認証手段による認証により登録し、再度の来店時に、静脈認証による受付を条件として、購買履歴から最適な推奨商品を推奨することを特徴とするリコメンデーションシステムを提供する。
【0036】
また、本発明は、投票所に設置されるべき静脈認証手段と、静脈認証装置に連動して認証を条件に投票券を発券する発券装置とを備え、有権者による静脈認証を条件に、投票券を発券する投票システムを提供する。この場合、静脈認証手段は、設置式の固定型静脈認証手段が好ましい。但し、住民基本台帳用ICカード(住基カード)に静脈認証手段を組み込んだ場合、このカードによる静脈認証をした上での投票は、本人確認が確実になされているので、固定式のものを使用しなくともよい。
【0037】
さらに、本発明は、商品代金精算用のキャッシュ・レジスタと、予め所定額の電子マネーを振り込んである電子口座と、静脈認証手段と、を備え、静脈認証手段による認証を条件に、キャッシュ・レジスタで入力した代金を、電子口座から静脈認証を条件として引き落とすことを特徴とするレジシステムを提供する。
【0038】
また、本発明は、修理用部品交換チェックシステムであり、作業者の静脈認証のための静脈認証手段と、部品情報を登録する部品情報登録手段と、時刻を刻む時計手段と、修理履歴データベースとを備え、部品交換時に、静脈認証手段で認証することを条件に、認証により特定される作業者データと、交換した部品データと、認証時刻とを修理履歴データベースに登録することを特徴とする修理用部品交換チェックシステムを提供する。
【0039】
本発明で使用する静脈認証手段は、店舗などに設置する固定型のもの、個々人が携帯して、携帯先で認証手続きを可能とする携帯型、静脈読取り手段のみを携帯型の装置とし、読み取ったデータを固定型の認証装置に無線等で送信し、固定側で認証手続きをするものが考えられる。発明の趣旨に応じ、これらを適宜選択する。
なお、電子証明書がより多くの場面で利用できるように、電子証明書を格納した携帯型の静脈認証手段とすることも可能である。電子証明書を利用するにあたり、静脈認証を条件とすることで、そのセキュリティをより高くすることができる。
【0040】
携帯型の静脈認証手段としては、静脈パターンを検出すべき指を載置する指載置部と、この指載置部に載置した指に向けて検出用光を照射する検出光照射部と、この検出光照射部からの検出用光を受けて照らし出された指の静脈パターンを撮像する光センサと、を備えた装置を利用できる。
【0041】
なお、装置のID情報に応じた電子証明書を予め登録した記憶部をさらに備えることで、電子証明書を利用したよりセキュリティの高い認証方式を提案できる。その場合は、初期設定において、光センサで撮像した静脈パターンを暗証符号として前記電子証明書と関連づけておき、利用時に、読み取った静脈パターンが真性である場合に、電子証明書の利用を可とすることを特徴とする電子証明用静脈認証装置を提供することができる。
【0042】
ここで、予め登録する電子証明書は、仮の電子証明書であり、初期設定において、ユーザー情報の提供を条件に真の電子証明書に置き換えるようにすると、ユーザーとの関連づけを正確に行うことができる。
【0043】
本発明では、携帯型とするため、次のような構造を採用している。
すなわち、前記検出光照射部は、指載置部の斜め下方に配置される。
前記光センサは、載置部を間にして、検出光照射部とは反対側に配置される。
【0044】
これにより、筐体の一面を透光性材で覆い、その一部を指載置部とし、前記検出光照射部を、指載置部の斜め下方内に配置、前記光センサを、載置部を間にして、検出光照射部とは反対側の内部に配置した認証装置を構成できる。
【0045】
また、筐体の一面に、指をその側方から挿入する凹部を前記指載置部とすることもできる。このようにすると、この凹部の一方の側筐体内部に前記検出光照射部を配置し、凹部の他方の側筐体内部に前記光センサを配置することができ、筺体をより薄くできる。
【0046】
なお、本装置は、PCなど電子端末装置の外付け装置として、あるいは、携帯型電子端末装置に組み込んで利用する。なお、外付けとして利用する場合、USBなど有線のインターフェイスだけでなく、無線式の接続方式を利用することができるのはいうまでもない。
【0047】
本発明は、静脈認証を対象として成立しているが、他の生体認証であっても、適用可能である。その場合、本明細書において、静脈認証を生体認証に読み替える。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば、静脈認証という本人確認に最適な手法を採用したので、様々な生活シーンで、安全な生活、個人に利便性をもったサービスを受けることができる。
【0049】
また、本発明において、電子証明書を組み合わせた場合、静脈認証という本人の物理的な同一性を確認できる手段を電子証明書の所有者確認に使用するので、電子証明書のより安全な利用をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る静脈認証装置の実施例1の斜視図
【図2】本発明の実施例1の断面図
【図3】本発明の実施例2の断面図
【図4】携帯電話に静脈認証手段を内蔵した例を示す図
【図5】静脈認証を利用したサービスの一例(スポーツクラブでのトレーングメニュー生成サービス)を示す図
【図6】静脈認証を利用したサービスの一例(勤怠管理サービス)を示す図
【図7】静脈認証を利用したサービスの一例(Thin Clientサービス)を示す図
【図8】静脈認証を利用したサービスの一例(入室管理)を示す図
【図9】静脈認証用ICカードの機能を示した図
【図10】静脈認証を利用したサービスの一例(静脈認証装付複写機)を示す図
【図11】静脈認証を利用したサービスの一例(文書管理)を示す図
【図12】静脈認証を利用したサービスの一例(握手による相手方真性確認)を示す図
【図13】静脈認証を利用したサービスの一例(商品購入・予約申し込みシステム)を示す図
【図14】静脈認証を利用したサービスの一例(スポーツクラブ等でのロッカー管理)を示す図
【図15】静脈認証を利用したサービスの一例(食事メニュー管理)を示す図
【図16】静脈認証を利用したサービスの一例(静脈認証ボックス)を示す図
【図17】静脈認証を利用したサービスの一例(複数人による認証システム)を示す図
【図18】静脈認証を利用したサービスの一例(静脈認証レジシステム)を示す図
【図19】静脈認証を利用したサービスの一例(地域商店での顧客管理)を示す図
【図20】静脈認証を利用したサービスの一例(ペット交流システム)を示す図
【図21】静脈認証を利用したサービスの一例(行動履歴管理)を示す図
【図22】静脈認証を利用したサービスの一例(集合住宅鍵管理)を示す図
【図23】静脈認証を利用したサービスの一例(投票管理システム)を示す図
【図24】静脈認証を利用したサービスの一例(修理履歴管理システム)を示す図
【図25】図1から図3に係る本発明の実施例の制御回路部を示すブロック図
【符号の説明】
【0051】
1・・筺体、2・・透光性プラスチック板、3・・指載置部、4・・近赤外LED(検出光照射部)、5・・光センサ、6・・制御回路部、7・・入出力インターフェイス、8・・制御部、9・・記憶部、a1・・・静脈情報取得部、a2・・・認証手段、b1・・・スポーツクラブのサーバ、b2・・・データベースb2、b3・・・携帯電話、c1・・・静脈認証手段としての指パスICカード、c2・・・セキュリティゲート、c3・・・人事データベース、d1・・・静脈情報取得部、d2・・・認証手段、d3・・・サーバ、d4・・・通信手段、d5・・・IP電話のサーバ、d6・・・電話交換機d6、d7・・・内線転送制御手段、d8・・・割り込み防止手段、e1・・・カードリーダ、e2・・・データベース、f1・・・暗号化手段、f2・・・データ読み出し手段、f3・・・データ自動消去手段、f4・・・文書管理サーバ、f5・・・変更履歴表示、f6・・・正規更新確認手段、f7・・・警報通知手段、g1・・・プリンタ複写機、g2・・・読み取り装置、g3・・・印刷制御手段、h1・・・承認情報付加手段h1、h2・・・修正文書暗号化手段、h4・・・ビューア、h5・・・承認割り符生成手段、h6・・・原本真正性認証手段、i1・・・相互認証システム、i2・・・指静脈検出手段、i3・・・サーバ、j1・・・静脈認証による個人特定手段、j2・・・書誌事項情報をあらかじめ登録しておく手段、j3・・・書式事項情報を送信する手段、j4・・・意志決定を送信する手段、k1・・・複数のロッカー、k2・・・ロッカーの静脈認証装置、k3・・・送信手段、k4・・・データ消去手段、k5・・・会員管理サーバ、k6・・・会員データベース、k7・・・医療機関や検診機関のサーバ、k8・・・食事データベース、k9・・・食事メニュー生成手段、k10・・・携帯電話、m1・・・指パス認証ボックス、m2・・・指パス認証センサ、m3・・・蓋、n1・・・第1の指静脈認証手段、n2・・・第2の指静脈認証手段、n3・・・イベント開始手段、n・・・イベント起動装置、p1・・・キャッシュ・レジスタ、p2・・・静脈認証装置、p3・・・ポイント演算手段、p4・・・顧客データベース、p5・・・返信手段、r1・・・静脈認証装置、r2・・・部品情報登録手段、r3・・・時計手段、r4・・・修理履歴データベース。
【発明を実施するための形態】
【0052】
最近の私の指パスの一日
【0053】
これから述べる、話は、とある企業に勤務する、営業担当部長N氏の一日である。静脈認証装置の導入により、N氏の一日はこれまでと全く別のものになったのだ。
【0054】
使用する静脈認証手段は、携帯型と、固定設置型と、その中間形態がある。携帯型には、図1から図3に示したような、携帯型静脈認証装置、携帯電話に静脈認証手段を内蔵したもの、ICカードに静脈認証手段を内蔵したものなどを例示できる。なお、図1から図3の装置については、電子証明書付きのものと、そうでないものとがあるが、説明が長くなるので、後述する。
【0055】
固定設置型の静脈認証手段は、銀行のATM装置に内蔵された装置や、施設の入出口に設置される装置を例示でき、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部と、前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段を有している。
【0056】
中間型は、携帯可能なICカードなどに、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部と、取得した静脈情報を無線送信する送信手段とを設ける一方、固定側の装置に、ICカードから送信される静脈情報を受信する受信手段と、受信手段が受け取った静脈情報を、メモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段を設けたものである。
【0057】
これら装置が、勤務先会社の施設、スポーツクラブの受付等に適宜配置されるのである。
では、話を開始しよう。
【0058】
今朝はすっきりと目が覚めた。半年前から通い始めたスポーツクラブの効果だろうか。3Kg減量して、体の動きも軽やかだ。毎朝の習慣は、日経BPのサイトで気になるニュースをチェックすること。指パスでコンピュータにLogonしておくと、予め登録したキーワードで全国紙と工業三紙、それに業界紙の記タイトルを表示してくれるので、主立った記事をチェックする。読み切れない分は、携帯に転送しておけばいい。読んだ分だけ課金されるし、重要な記事は同僚に転送もできる。
【0059】
いやはや、便利な世の中になったものだ。静脈認証のための装置は、携帯電話に組み込まれており(図4参照)、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部a1と、前記静脈情報取得部a1が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段a2を有しているのだ。もちろん、初期設定にて、自身の静脈情報を、前記静脈認証情報として登録しておく。静脈認証が便利なのは、特定の個人を認証できるということだ。本人でなければ、Logonできないから、課金も明快だ。誤って他人に課金されることはない。
【0060】
携帯に指パスでLogonすると、朝食のメニューを聞いてくる。トースト、ハムエッグ、牛乳と選択して送信すると、スポーツクラブのサーバb1に設けられたデータベースb2に摂取カロリーが登録され、次のトレーニングメニューに反映される仕組みだ(図5参照)。当然、セキュリティは指パスでしっかりと守られているので安心だ。サーバb1のデータベースb2には、会員のその他のデータも登録されている。
【0061】
携帯電話b3で選択された朝食メニューデータは、会員IDとともに携帯電話からインターネットを介して送信されるので、これを受けたサーバ側で、当該会員IDに対応する記録エリアに日付とともに登録する。また、データベースb2には食品とその単位重量あたりのカロリーが対応づけられて登録されており、会員が摂取した食品を登録すると、その摂取のカロリーを計算して記録する。もちろん、食品の重さなどは正確に記録する必要はない。例えば、小、中、大の3つの分類で十分である。このような、ある意味で大まかな分類であるが、継続的に記録すれば、食の傾向(種類と量)を知ることができるので、問題はない。
【0062】
スポーツクラブのサーバb2からは、その日に必要な運動量が携帯メールでN氏の携帯電話b3に送られてくる。昨晩と今朝のカロリー摂取量に応じた運動メニューが作られて、携帯電話に送信されてくる。ウォーキング3000歩、水泳30分、エアロビクス50分等々。このメニューをこなしたら、その旨を登録しておく。当然、そのときの体重、血圧などの健康管理情報も記録しておく。これで、健康管理は万全である。管理情報はN氏の主治医のクリニックにも連絡してあるので、万一のときは安心だ。
【0063】
これらの情報は、まさしく個人情報である。個人情報が、ネットを通じてサーバ側でDB管理されているということだ。しっかり管理してもらう必要がある。健康情報は、薬品会社や健康食品会社にとって、よだれが出るほど欲しい情報だ。安全に管理して欲しいものだ。
【0064】
電車に揺られながら、ニュースの続きを読む。競合会社に気になる動きがある。早速、部下に転送して、調査の指示を送っておく。会社に着くとセキュリティゲートc2で指パスICカードc1をかざす。こうすると人事データベースc3の出勤簿に出社したことが登録される訳だ(図6参照)。私の勤務状況と、あらゆる施設への入退出がすべて記録に残される。昔はExcelで出勤状況を自己申告していたけれど、まったく無駄な作業だったと思う。
【0065】
このような、勤怠管理が指パスで行われるわけであるから、紙のタイムカードで管理していた頃と違い、いい加減な管理は通用しなくなった。勤怠管理のための装置は、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部c4と、前記静脈情報取得部c4が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段c5を有している(図6)。認証が完了すると、人事データベースc3の出勤簿に出勤したことのフラグが立つ。フラグが立っている間は、社内にいることとなる。なお、外出するためにセキュリティゲートc2に指パスICカードc1をかざすとフラグが寝る。
【0066】
施設への入退室もすべて同様の装置により指パスで行われるので、私が勤務中にどの部署に出入りしていたのかは、すべて記録されるのである。エレベータに乗ってフロアに到着すると、入り口で指パスICカードc1をかざしてから指パスだ。私のフロアは個人情報や機密情報を取り扱うので、社員以外の入退出は禁止となっている。カードc1をかざして、指パスするとすぐにカチャリとキーが開いて、フリーアドレスのオフィスに入る。フリーアドレスなので、自分の資料や荷物をロッカーから取り出す。これも指パスだ。静脈認証による指パスは、オフィスセキュリティを実現するのに最適である。
【0067】
今日は、天気も良いので、窓際に陣取る。当社はすべてThin Clientなので、首からぶら下げている指パスICカードc1をICカードリーダにかざし指パス情報を送れば、昨日Logoutした時のデスクトップがすぐさま再現される。データは全部、サーバのハードディスクに入っているのでPCから情報が流出するようなことはない。
【0068】
メールをチェックして今日のスケジュールを確認する。Thin Clientに指パスした瞬間に、IP電話のサーバd5に在籍情報が転送されるので、社内の内線やボイスメッセージを面倒な設定なしにすぐに使えるようになった。(図7)
【0069】
Thin Client起動用の装置は、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部d1と、前記静脈情報取得部d1が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段d2を有している。認証が終了すると、Thin Clientの使用環境が整い、サーバd3に登録していた情報を編集できる。また、認証を条件に通信手段d4が起動し、IP電話のサーバd5に在籍情報として、起動情報が送信される。Thin Clientでは、サーバd3側に個人の属性に応じたデスクトップ環境を登録できる。指パスと同時に登録されたデスクトップ環境が読み出されるので、自分のやりやすい環境をどこでも再現できるのだ。
【0070】
会議室の入り口にも静脈認証の指パスシステムが設けられている。指パスすれば、内線の転送もOKだし、電話に割り込まれたくなければ、離席の時に指パスすればよい。ボイスメッセージモードになって、携帯電話もやかましくならないのが便利だ。
【0071】
すなわち、指パスシステムで真であると認証されることを条件に、電話交換機d6は、内線転送許可を実施する内線転送制御手段d7により、内線転送を許可とする。また、認証を条件に割り込み防止をする割り込み防止手段d8で、指パスを条件に割り込み防止を設定し、ボイスメッセージモードとして、電話のコールに自動的に応答して、ボイスメッセージを残すように応答し、それに応じて、相手方のメッセージを録音する。もちろん、交換機d6は、サーバd5に接続され、サーバd5ではボイスメッセージの記録状態を監視し、クライアントに毎に管理する。
【0072】
会議が終わって席に戻ると、ボイスメッセージが3通溜まっていることがThin Clientのディスプレイに表示されている。あわてて、メッセージを確認すると、全部ABC自動車の大谷さんからのメッセージだった。あわてて大谷さんに連絡する。開発中の案件で至急打ち合わせをしたいとのこと。幸いスケジュールは空いていたので、すぐさまABC自動車に行くことにする。荷物をロッカーに放り込んでフロアを退出する。退出するときも指パスでないと、鍵が開かない。Thin ClientはLogoutしていないが、退出の指パスと連動しているので、急いでいるときはこれでOKだ。
【0073】
Thin Clientのデータはサーバd3に保存され、システムは自動的にシャットダウンされる。昔は、いちいちLogoutして不便だったよな。以上からわかるように、オフィスインフラとThin Clientとは連動しているのだ。建物の入り口は、電子ロックで施錠されている。指パスでの認証システムがこの電子ロックの施錠・解錠の制御システムに組み込まれ、しかも、その制御情報をThin Clientに送信するようになっている。
【0074】
ABC自動車の大谷さんとは、週に2回は必ず打ち合わせをする重要なパートナーだ。今日は、開発部署での打ち合わせなので、やはり入退出は指パスだ。当社とABC自動車は社員の機密情報アクセスの協定を結んでいて、相互に指パスで入退出できるエリアがある(図8)。打ち合わせの内容は極秘。新たな開発案件の重要なデータを大谷さんから受け取る。首から下げた指パスICカードc1のメモリにデータを登録する。指パスで暗号化され、かつ秘匿メモリ領域に保存されるので、他人にはまったく無意味なものになってしまう。私以外の人がこのメモリをアクセスすると、自動消去サービスがデータを消してくれるので、途中で落としたり、盗まれても平気だ。
【0075】
このような共同開発での、指パスの使用は効果的だ。上記では、施設の共同利用化を指パスで行っている。両社で、互いに相手方の特定の者の出入りを自由に出入りできる区域を設定することで、共有エリアが自由に設定できるのだ。このため、施設共用管理システムが構築されている(図8)。まず、共同事業名称を特定する。その事業に関わる関係者の氏名・IDが登録される。その関係者には、それぞれ、指パスで入ることのできる施設が割り当てられる。当然関与する立場によって、入れる施設には差がある。また、共同事業の期間に合わせて、入れる期間を定めておく。さらに、一日の内、入れる時間帯も決めておく。よって、管理項目は下記のようになり、これが、データベースに登録される(図8)。
共同事業名:所属会社:氏名:ID:入れる施設:入れる期間:入れる時間帯
【0076】
指パス認証用の指パスICカードc1を部屋の入り口にあるカードリーダe1にかざし、指パスを実行し、指パスICカードc1の認証を終えると、データベースe2にアクセスされ、指パスICカードc1からID情報が送信される。すると、データベースe2に登録されている施設の照合がなされ、当該IDの者が当該施設に入れる場合に限って、ドアの施錠を解く。入室権限があっても、入れる期間、入れる時間帯であるかも上記情報を参照して判断されるので、許可された期間、時間外であれば、施錠は解かれない。
【0077】
共同開発で、指パスICカードc1は必須だ。ICカードc1のメモリにデータを登録する場合に、指パスで暗号化され、かつ秘匿メモリ領域に保存されるので、他人にはまったく無意味なものになってしまう。私以外の人がこのメモリにアクセスすると、自動消去サービスがデータを消してくれるので、途中で落としたり、盗まれても平気だ。すなわち、ICカードへの情報登録にあたって、指パスを条件に暗号化する手段f1と、指パスを条件に復号化して読み出すデータ読み出し手段f2とを有する。そして、データの読み出し手段f2は、たとえば、3回の読み出しのための指パス・エラーが続いたことを条件に、秘匿メモリ領域に保存されているデータを消去する自動消去手段f3を有する(図9)。
【0078】
ところで、今日、受取ったデータは仕様書なのだが、来週には、改版されるのでDRMで来週以降は読み出しが不可能になる。データのコピーや、編集はすべてログが残り、アクセス記録は大谷さんにも共有されるので、ほったらかしにもできない。すなわち、データには所定の時間が登録されており、その時間になると、読み出し不可能とするフラグがたてられ、以後、当該データへのアクセスは不可能となるのである。
【0079】
急いでオフィスに戻り、指パスでThin ClientにLogonし、メモリのデータを文書管理サーバf4に保存する。これだけで、必要な開発関係者に最新の仕様書がUpされたことが通知され、既存の関連文書には変更点が赤字で表示されるのだ。これで、いちいち変更点の一覧や関係文書の更新の手間もなくなった。誰がいつどのように修正したかもわかるので、文書を見ながら会議をしているように意見交換が文書上でなされているようだ。ここでは、データのアクセスログ、修正履歴をみて、更新前データと更新後データを比較し、アクセスログから、誰がいつ、どのような変更を加えたのかを特定し、表示する手段、すなわち変更履歴表示f5が設けられているのである(図8)。
【0080】
しばらくすると、監査メールが着く。文書管理サーバf4に文書を登録すると、必ず変更確認のために本人確認がなされる仕組みだ。こうして、成りすましによる改ざんやデータの先祖帰りを防ごうという仕組みだ。
【0081】
万一、古いデータをUpした場合は、ここで指パスしなければ、一定時間後にデータの更新が中止され、関係者に通知が回る。こうして仕様書の改版の管理からも解放された。便利になったものだ。
【0082】
ここでは、誰かがデータを読み出し、改訂し、更新登録をした場合に、登録を条件にアクセスをした者に監査メールを送信する手段と、監査メールに対し、当該本人からの指パス認証情報を受信した場合に限って、前記更新登録を正式に受け付ける正規更新確認手段f6を備えているのである。指パス認証がされない場合、元の改訂前のデータは保存されているので、データの更新はなされない。と同時に、真性でない者による不正アクセスがあると判断され、関係者に警報通知をする手段f7が設けられているのである。
【0083】
ところで、ディスプレイで細かい仕様書を読んでいるとどうしても目が疲れてくる。プリントアウトしてじっくり読もう。昔は、プリントアウトしたままの機密文書がプリンタ複写機g1に溜まっていたものだ。入退出管理もできていない環境で、よくもまぁ、機密情報を扱っていたものだ。今は複写機g1で指パスしないと、自分で印刷指示をした文書が排出されない仕組みになっている。複写機g1に指パスすると、早速、仕様書が排出されてきた。多分、数秒後にはABCの大谷さんに私が会社で印刷したことが通知されているはずだ。きっと、電話がかかってくる。それがいつもの習慣なのだ。
【0084】
この静脈認証装付複写機g1は、指パス認証ICカードc1を読み取る読み取り装置g2を有し、ICカードからの認証データを読み込んだことを条件に、印刷を開始する印刷制御手段g3を有している(図10)。もっとも、複写機g1が自席と離れたところにある場合、複写機g1まで出向いてから印刷するのでは、仕事が滞るので、印刷開始に静脈認証を必要としないで印刷は複写機g1があらかじめ行っておき、排出トレイにロック装置を設け、指パスにてそのロックを解くようにしてもよい。
【0085】
「大谷さん、このA34からCZH2へのアクセスは、前回、ご提案した内容と違うのですが、ご承認いただけなかったのですか?」
「いえ、承認しましたけど。仕様書は直っていませんでしたか。たしか、そこは当社の中西君に頼んだつもりだったのですが」
「じゃあ、こちらで修正しても良いですか、当社の熊野にすぐやらせますが」
「イヤー、すみません、お願いできます?」
「いえいえ、この程度なら10分もかかりませんよ。ま、熊野の性格からしてグズグズ言いますが(笑)では、差分の情報だけ、メールでお送りしますので、ご承認をお願いします。」
すぐに熊野に修正の指示を出す。案の定、グズグズいうが、5分で修正があがってきた。
「よし、これならOKだ。承認するね」
【0086】
指パスで修正文書に承認情報を付加して、指パスICカードc1の内蔵暗号化機能で、文書を暗号化する。大谷さんの登録情報が文書の属性として登録されているので、大谷さんだけは復号化して読めるようになっている。途中でメールの情報が盗聴されても、指パスなしでアクセスされただけで、データが自分自身を勝手に壊してしまうので、まったく問題ない。Viewerとライツマネジメントが一体となっているオブジェクトだからできる技か。
【0087】
送ってすぐさま、大谷さんの承認割り符がメールで届いた。承認割り符を当社の文書管理システムに登録すると、ABC自動車が変更権限をもっている文書に更新がかかり、正式な文書として登録がなされるという訳。時刻とともに原本真正性がABC自動車から認証されているので、作業そのものに間違いが生じる可能性がない。昔は、仕様書を取り違えて部品の手配かけたりして、外注さんに頭下げに行ったよなぁ。
【0088】
静脈認証による認証を条件として修正文書に承認情報を付加する承認情報付加手段h1と、修正文書を暗号化する手段h2と、を備え、前記承認情報には、特定の復号化権限を持つ者の属性情報を含み、さらに、復号化権限のない者の当該修正文書へのアクセスに対し、データを破壊させる手段(図示せず)を有するのである(図11)。
【0089】
そして、復号化権限を有する者が静脈認証によって、属性情報を当てはめることで当該文書を復号化することで、当該文書を確認するためのビューアh4と、確認後、それを承認する場合に、承認ボタン等をクリックすることで承認割り符を生成してメールに添付する承認割り符生成手段h5とを有する。ここで、さらに修正がある場合はエディタを起動して修正し、追加修正をした文書を前記と同様に暗号化して送り返す。時刻とともに原本真正性を認証する手段h6は、当該時刻として、タイムスタンプ局が発行する、国際標準時に追跡性のある時刻源からの時間情報を利用するので、時刻の改ざんはない。(参考:アマノタイムビジネス(株)タイムスタンプの仕組みhttp://www.e−timing.ne.jp/tsa/ts/mechanism.html)
【0090】
大谷さんの話だとABC自動車の文書管理サーバは、当社のサーバの機能を遙かに上回っているようだ。文書の内容をチェックして、関連文書に修正をかけるだけでなく、コンプライアンスのチェックや、安全性のチェックなど、スペックの内容も監査されるというのだ。あまり詳しいことは重要ノウハウなので教えてもらえなかったが、当社もスペックチェック程度は早くやりたいものだ。そうでないと、文書管理のミスが原因で起きる不具合は取り除けないだろう。
【0091】
一仕事が終わった頃、アメリカのビジネスパートナーのMr.が訪問してきた。Mr.は、アメリカのセキュリティ・カンパニーの技術開発部長だ。弊社の指パスシステムを使った新しい相互認証システムi1の実験のために、わざわざ当方まで訪問しに来たのだ。会うやいなや、握手。アメリカ人だから当然なのだが、今回はちょっと違う。二人とも、手のひらを握らず、互いの指を相手の手のひらに当ててからの握手だ。手のひらには、新開発の指静脈検出手段i2が装着されているのだ。指を近づけると、「ピッ」と音がして、それで検出したことを知らせてくれる。
【0092】
検出データは、無線通信により、サーバi3に送信される。サーバi3は、個人情報管理サーバであり、自身の静脈データが登録されているのだ。ただ、このサーバi3の運営は、公的な第3者機関が行う。握手をして採取した相手の静脈データが第3者機関のサーバに送信され、そこで本人の登録済み静脈データと突き合わされ、その真偽が判定されるのである。認証が完了すると、その報告がサーバから認証済みであることを知らせるデータが送信され、それを検出した相互認証システムi1が今度は、「ピ、ピッ」と2度鳴るのだ。音による通報手段である。相手に知られずに確認するには、音による通報ではなく、腕時計風のディスプレイ装置などへの表示でもよいことはもちろんだ。
認証できないときは、「ピ、ピ、ピッ」と3度鳴る。「ピ、ピッ」と2度鳴ったのを確認したMr.Kは、ニコッとほほえんで、初めて私と堅い握手である。実験大成功だ。これで、初めて会った人でも、このシステムで、本人であることが確認でき、なりすましによる詐欺などを防止できるのだ。
【0093】
この第3者機関が、さらに、政府機関と連携すると、より、信憑性が確実になる。我が国では、各自治体が管理する住民基本台帳データベースとの連携を図るようにするのが理想だ。すなわち、住民自身が、自身の指先静脈データを所属する地方自治体の住民基本台帳データベースに登録しておくのだ。第3者機関は、認証要求が来たらその都度、政府機関にアクセスし、住民基本台帳データベースから当該個人の静脈データを送信してもらう。このデータは、一度アクセスすると自動消滅するようになっているので、保存して使い回すことはできない。アメリカ人の場合はどうするかって。そりゃ当然、アメリカの政府機関だ。
【0094】
一日の仕事も終わり、明日は彼女の誕生日だ。指パスでグルメサイトにアクセスし、予約ボタンをおすと、自動的に予約完了。ついでに、プレゼントも前から目を付けていたサイトで購入。指パスでクレジット決裁を完了して、明日の準備は完全だ(図13)。今までは、やれ、住所、氏名、電話番号など入力せよ、と面倒だったが、このシステムは、本当に予約ボタンのワンクリックだ。これも、指パスのなせる技だ。静脈認証による個人特定手段j1と、当該個人に関する書誌事項情報をあらかじめ登録しておく手段j2と、静脈認証情報に基づき、あらかじめ登録した書式事項情報を送信する手段j3と、予約やクレジット決済などの意志決定を送信する手段j4とでなる申し込みシステムである。
【0095】
さて、一仕事終わったので、スポーツクラブに行くとしよう。スポーツクラブの入館チェックも指パスだ(図14))。指パスデータ(照合用の静脈パターン)はスポーツジム発行のICカードに登録してある。ここで、ICカードを使って入館時のチェックインをすると、受付のICカード読み取り機が指パスデータを受け取り、指定されたロッカーのテンポラリーメモリに送る。そこで、ロッカー室に行き、指パス読み取り機に指をかざすと、ロッカーが開く。スポーツクラブを退館するにあたって、受付でICカードによるチェックアウト手続きをすると、対応するロッカーのメモリが消去される。
【0096】
ここでは、静脈認証装置付鍵により施錠される複数のロッカーk1と、チェックイン時に利用者の静脈認証用データを指定されたロッカーの静脈認証装置k2に送信する送信手段k3と、チッェクアウト時に、ロッカーの静脈認証装置に格納された静脈認証用データを消去するデータ消去手段k4とを備えた会員ロッカー管理システムが実現されているのである。
【0097】
スポーツクラブによって、1時間ほど軽くトレーニングをする。指パスで、体重やトレーニング量がすべてチェックされ、不足しているトレーニングの指示や負荷の情報がすべて自動でセットされるので、とても便利だ。うーん、喉が渇いたので、行きつけのバーで一杯やろう。トレーニングの後のビールはとても美味い。
【0098】
スポーツクラブでの運動管理については、図5で少々触れたがここで、再度図15により説明しておこう。スポーツクラブの会員管理サーバk5には、会員データベースk6が設けられ、このデータベースk6には、会員ID、会員の住所、氏名、年齢、性別、身長、体重、血圧、体脂肪率、その他健康管理に必要な書誌事項が登録されている。このデータベースk6には、さらに、医療機関や検診機関のサーバk7と連携しており、当該会員の医療情報、例えば、血液検査の結果などが登録されている。さらに、会員管理サーバk5には、食事データベースk8が設けられ、様々な食材、食事メニュー、それらの栄養素、カロリーが登録されている。そして、同時に、会員の個性、健康状態に応じた推奨食事メニューを前記各データベースを参照して決定する食事メニュー生成手段k9が備えられている。
【0099】
携帯電話k10で会員がサーバk5にアクセスすると、推奨される朝食メニュー、昼食メニュー、夕食メニューが提示される。推奨メニューに従って食事をとったときは、その旨を送信し、そうでない場合は、食べた食材を食材選択メニューから選択して送信しておく。これで、健康管理ができるのだ。
【0100】
これらデータは、会員IDとともに日付とともに登録されるので、年間を通して、どのような食事、運動をしたかが管理されるとともに、体重や血圧の変動、その他のデータの変動を観察することができる。スポーツクラブのサーバは、その変動に応じ、どのような運動をどの程度すべきかを推奨する。
【0101】
今朝の目覚めはとても悪い。頭がガンガンする。昨晩は、思わずビールを飲み過ぎたあげく、ワインまでがぶ飲みしてしまった。最悪なことに、トレーニングウェアや携帯など一式をいれたバッグをバーに忘れてきてしまった。でも、携帯は指パスしないと使えないから心配はない。自宅で指パスした時点で、かかってきた電話はすべて自宅に転送されるから何にも問題ない。さらに、自宅の予備の携帯に指パスすれば、こちらに登録された電話番号がすべて転送されるからどうってことない。何のことはない、携帯もThin Clientだから、データそのものはキャリアのサーバにあるだけだし。
【0102】
しかし、バーからどうやって家に帰ったか記憶が飛んでいる。家に転がり込んだ時は指パスで警備が解除されたのをわずかに覚えているけど。多分タクシーに乗って、指パスして帰ったんだろうな。最近は、指パスで家の前まで経路がカーナビに表示されるので、ベロンベロンでも無事に帰宅できる。そういえば、タクシーの料金どうしたんだろ。払ったんだよな、指パスで。
【0103】
このように、インターネットに接続されたサーバ側に、個人のデータを登録し、静脈認証を条件として当該サーバにアクセス可能な携帯端末装置を兼用した携帯電話であり、使用時に静脈認証を条件として、サーバから当該、静脈認証で特定される個人のデータを参照することを特徴とするThin Client型携帯電話や、特定の口座データにアクセス可能で、静脈認証を条件として、前記口座データから、代金支払い引き落としを実行する決済システムなどの他、これまで提供されている様々なサービスが静脈認証を条件として、個人を特定してから提供することが可能となるのである。
【0104】
今日は、彼女の誕生日だ、こんな状態ではまずいので、もう一度スポーツクラブに行って、朝トレだ。1時間もランニングマシーンで走れば、残っていたアルコールも抜け、完全回復だ。シャワーを浴びて出勤。ところで、誕生日プレゼントは何がいいかな。欲しがっていた高級腕時計にしようか。でも、それだけじゃ驚かないよな。ちょっと、仕掛けをしよう。
【0105】
というわけで、今度開発した、指パス認証ボックスm1を使うことにした。指パス認証ボックスm1は、ちょっとした宝石箱風である(図16)。指パス認証センサm2が箱の蓋m3についている。そこに指先をかざすだけで、鍵が開く。まずは、箱に高級時計を入れ、鍵の閉じた状態で彼女にこの箱ごとプレゼントする目論見である。彼女は、レバーを操作しても蓋は開かない。そこで、「どれどれ」と言いながら、さりげなく指パスで鍵を解く。そして、蓋を上げてあげる。彼女驚く顔が今から浮かぶ。男が上がること請け合いだ。この箱、マジック・ショーでも使えるね。もう君はマジシャンだ。
【0106】
ところで、指パスICカードは、紛失しても安全だ。というのも、指パスデータは、リモートで消去できるからだ。すなわち、指パスデータにリモート用ヘッダを付加しておき、当該ヘッドのデータに一致するデータが送られてきたときに、当該指パスデータを消去するリモート手段をICカード側に有する。ICカードを紛失したときなど、消去コマンドを登録しておくと、不正に指パスデータを使用された場合、消去コマンドは、当該ヘッダとの一致を見た指パスデータを消去するか、無効化する。重要なデータが流れるときに、指パスが必要とするというだけでなく、逆に、すべてを指パスで止めるというのも可能である。
【0107】
この静脈による指パス認証は、一人だけの認証だけでなく、複数人の組み合わせ認証も可能だ。例えば、結婚式で2人の誓いとともに、2人の指パス認証があって初めて、式場のドアが開く等のイベントを起こすことができる。これを達成する装置は、第1の指静脈認証手段n1と、第2の指静脈認証手段n2とを備えるとともに、異なる人がそれぞれ第1の指静脈認証手段n1と、第2の指静脈認証手段n2とで別々に静脈認証を完了したことを条件にイベントを開始するイベント開始手段n3を備えた、静脈認証によるイベント起動装置nである(図17)。
【0108】
結婚式といえば、指輪交換の儀式があるが、認証用デバイスの形状として指輪にすることも可能だ。指輪の内側に、指に向けて近赤外光を発する光源を内蔵しておく。その光源により照らされた静脈パターンを撮像する光センサも指輪に内蔵しておく。また、比較用の静脈パターンを登録するメモリも指輪に内蔵しておき、そのデータとの対比により、認証は指輪の中で可能となるのだ。必要な回路は、IC化され、パッシブ型のRFIDカードと同様に、非接触で動作するようにしてある。指輪による認証は、人が生きている限り認証できる。但し、本人にくっついていないと、意味がない。同様なことは腕時計やそのブレスレットに認証装置を内蔵しても可能だ。
【0109】
これは、生体に取り付け可能なリング状部材に、生体へ向けて光を照射する光源と、この光源によって照らされた生体内の静脈パターンを撮像する光センサとを内蔵した、静脈認証装置である。図示しないが、基本的には図1のものと同様である。
【0110】
買い物でも指パスは安全だ。指パスシステムとクレジットカードとを併用すれば、スキーミングによる被害を防止できる。なに分、本人の指パス認証がなければ、クレジットカード決済ができないからだ。これは、クレジットカードの情報を読み込むデータ読取り機と、静脈認証装置とを備え、静脈認証装置で静脈認証が完了したことを条件に、データ読取り機で読み込んだクレジットカードの情報による支払い決済を実行するクレジットカードシステムである。
【0111】
最近の小売業では、ポイントサービスが盛んだが、指パスでポイント・サービスシステムを構築することも可能だ。買い物時に、指パスをすると、本人確認ができるので、ポイントカードの代用として、指パスで、ポイント加算することができる。そのためには、顧客データベースを作り、顧客と、ポイントとを対応づけておく。そして、指パスで認証が完了したとき、当該顧客であることが特定できるので、当該顧客対応でポイントを加算する(図18)。
【0112】
なお、ポイント高は、メルマガ等で携帯電話に配信することが可能である。すなわち、キャッシュ・レジスタp1と、静脈認証装置p2と、キャッシュ・レジスタp1に入力された金額に応じてポイントを計算するポイント演算手段p3と、顧客データベースp4とを備え、顧客データベースp4は、顧客対応でポイントを管理するポイント管理項目を有し、顧客データベースへのポイントの加減算は、静脈認証装置p2による認証を条件に、実行されることを特徴とする。また、携帯電話からのアクセスに応じて、ポイント高を返す、返信手段p5を備えることが可能である。
【0113】
買い物といえば、指パスによる認証により、どの店に、いつ寄ったかという行動履歴も残すことができる。この履歴は、店の認証装置のメモリに残すこともできるが、自分のメモリにのみに履歴を残すようにしてもよい。これで、プライバシーが守れるとともに、何らかの事件があったときのアリバイの証明にも使うことができる。
【0114】
これは、携帯型静脈認証装置であり、店舗等に設置された、認証結果読み取り装置へ、認証結果を送信するとともに、認証結果読み取り装置から、店舗等のID情報を受けて、これを記憶するメモリを備えたことを特徴する行動履歴記録型の認証装置である。
【0115】
また、指パスでは、個人の特定ができるので、個人の購買履歴を参照してリコメンデーションシステムを構築できる。例えば、レストランでの注文履歴を顧客単位で記録しておく。指パスで決済すると、注文履歴が登録される仕組みである。指パスによれば、実社会の個人が特定できて、その好みを細かく特定できるので、その好みに応じた商品を推奨することができるのだ。レストランでの料理の好みだけでなく、洋服、本、音楽、旅行、その他趣味に関する商品やサービスの購買履歴を指パスで管理しておく。
これら過去の購買履歴から、将来の購買活動を予測し、個々人の好みに応じた推奨商品を提示するコンシェルジェサービスを提供するのである。
【0116】
図18では、購買履歴から推奨商品、例えば、過去の購買商品に関連する新商品入荷情報を携帯電話に送信する様子を示す。図19では、地域商店用のサーバに、各商店での顧客の購買履歴を登録しておき、その履歴から推奨サービスを提供する場合を示す。
【0117】
特に、女性向けのサービスは好評だ。ヘアサロンやエスティックサロン通いの履歴、お店にはデータがあり、暗号化されている。来店したときの指パスで復号化され、お店の人がこれまで受けたサービス履歴がわかる。次回来店したときは、「お客様、先日の○○サービスはいかがでした。今日は△△を施術しましょう。」なんて会話になるのだ。
【0118】
本装置は、商品やサービスの購買履歴を、静脈認証装置による認証により登録し、再度の来店時に、静脈認証による受付を条件として、購買履歴から最適な推奨商品を推奨することを特徴とするリコメンデーションシステムである。
【0119】
この指パスシステムを、ペットにも利用すると、楽しい生活ができる。個々のペットを特定できるので、例えば犬同士の挨拶に際し、静脈認証により、当該ペットに関する情報を携帯電話等に配信してもらう。狂犬病予防していない犬はお断りというペットホテルでも、認証により、9種混合+狂犬病の証明書を登録しておけば、その認証を示すことで、預けることができるのだ(図20)。
【0120】
行動履歴の中でも、営業行動の履歴は営業マンにとって重要である。営業先である例えば飯田橋、大手町等の場所認証をしたり、場所間の移動のためのタクシー代等交通費の精算に利用することができる。このためには、認証した、時刻、場所、決済費用を履歴としてメモリに取り込む手段を各認証装置に設けておき、それを自身の認証装置のメモリに格納しておく。ここで、認証場所としては、GPSの場所情報だけでなく、認証装置の置いてある、IPアドレスから割り出した場所情報でもよい。IP,Ver6では場所が特定できるので、固定されたPCのIPアドレスの地理的位置が特定されるのである。(図21)
【0121】
また、携帯型指静脈認証装置を、マンションなどの集合住宅の鍵として利用することは、有効である。この場合、各戸の住民の指パス認証で鍵の解錠が可能となるだけでなく、登録した管理人の指パスで、各戸の鍵が解錠できるようにする。これまでの物理的な鍵では、管理人が万一、共通鍵を紛失した場合、全戸の鍵を交換しなければならないが、この指パスシステムなら、鍵の紛失はありえないので、紛失によるコスト損失はなくなる(図22)。
【0122】
選挙の投票も指パスで行えば確実だ(図23)。予め法務局で静脈データを登録しておく。投票所の受付で、指パスをすれば、受付手続きも可能だし、本人認証も可能なので、なりすましの投票は排除できる。このために、投票所に設置されるべき静脈認証装置と、静脈認証装置に連動して、認証を条件に投票券を発券する投票用紙発券装置とを備え、有権者による静脈認証を条件に、投票用紙を発券する投票システムを構築する。認証用の静脈データは予め登録しておく必要があるが、静脈認証のための第3者認証機関に登録することが望ましい。
【0123】
スーパーのレジも指パスで精算だ。電子マネーの電子口座と指パスを関連づけておき、指パスをすると、レジで代金が精算されるのだ。これでお金のやりとりもなくなる。セルフレジにすれば、レジ係も不要。スーパーでは、レジが唯一混む場所。回転を早くするにはレジの台数を増やすしかないが、セルフレジでかつ指パスなら、信頼性も向上し、確実だ。このために、商品代金精算用のキャッシュ・レジスタと、予め所定額の電子マネーを振り込んである電子口座と、静脈認証装置と、を備え、静脈認証装置による認証を条件に、キャッシュ・レジスタで入力した代金を、電子口座から静脈認証を条件として引き落とすことを特徴とするレジシステムを提供する(図18)。
【0124】
さて、今日は、車を車検整備に出さないといけない。でも、指パス車検なら安心だ。というのも、作業者が部品を交換したらその都度、履歴を残すのだ。交換部品、交換日、交換者が指パスで登録される。これで、どの部品をいつ誰が交換したかが記録に残るので、消耗部品の交換時期の特定、事故の原因特定などがしやすくなる。整備状況はカーナビのディスプレイに表示されるのですぐにわかる。予め作業工程を読みこんでおいて、どの作業が完了したかを指パスでチェックしながら行えば、作業も確実だ。航空機、原発、鉄道、商用車などの整備に最適だ(図24)。
【0125】
修理用部品交換チェックシステムであり、作業者の静脈認証のための静脈認証装置r1と、部品情報を登録する部品情報登録手段r2と、時刻を刻む時計手段r3と、修理履歴データベースr4とを備え、部品交換時に、静脈認証装置で認証することを条件に、認証により特定される作業者データと、交換した部品データと、認証時刻とを修理履歴データベースに登録することを特徴とする修理用部品交換チェックシステムを提供する。
【0126】
次に、先に言及した、指パスに使用する指パス用ドングルを図1から3に加え、図25を参照して説明する。
【0127】
<実施例1>
図1,図2を参照してドングルの実施例1を説明する。この装置は、厚さ10mm、幅50mm、奥行き40mm程度の小さな筐体1からなる。この筐体1の一面は、近赤外線を透過する透光性プラスチック板2で覆われている。
【0128】
図2に示したように、筐体1内を仮に4分割したとして、端の1/4部分に、検出光照射部として、近赤外光を発する近赤外LED4が配置されている。また、その隣の1/4部分に対応した透光性プラスチック板2の外面側が、指載置部3として設定され、その位置を特定するため、透光性プラスチック板2の外面に印(線)が付けられている。
【0129】
また、近赤外LED4と反対側の筐体内の1/4部分に、光センサ5が配置されている。これにより、指載置部3に対し、近赤外LED4がその斜め下方に配置され、その反対側に光センサ5が指に向けて配置された形態となっている。そして、指載置部3からの距離は、近赤外LED4に比較し、光センサ5の方が離れて設置されているが、これは、センサ5の検知距離の問題である。
【0130】
筐体1内には、制御回路部6が設けられ、この制御回路部6は、図25に示したように、装置のID情報に応じた電子証明書を予め登録した記憶部9、前記静脈パターンの読取り制御を行う制御部8を有している。また、制御部8へのデータの入出力インターフェイス7として、USBポートが設けられている。制御部8は、予め登録した静脈パターンと、その後読み取った静脈パターンとを比較して、一致した場合に、電子証明書の読み出しを可とする比較手段(図示せず)を有している。
【0131】
なお、電源は、USBポートより、PC側から供給してもよいし、内蔵電池を筐体内に設けてもよい。
【0132】
<実施例2>
次にドングルの第2の実施例を説明する。この実施例は、実施例1とその構造は類似するが、図3に示したように、指載置部3を凹状に凹ませ、その部分に指が側方から挿入できるようになっている点で異なる。
【0133】
そして、近赤外LDE4が、指載置部3の一方の筐体内部に配置され、他方の筐体内部に光センサ5が設けられている。
【0134】
他は、実施例1と同様であるが、指載置部3を凹部としたので、筐体1の厚さを実施例1よりも薄くできる。
【0135】
<実施例3>
上記各実施例において、RFICタグなどの非接触ICタグを内蔵し、データの入出力を無線で行うことができる。
【0136】
<利用形態>
まず、本装置の製造にあたり、個々の装置にシリアル番号(装置のID番号)を付けておく。そのシリアル番号対応で、認証機関が仮電子証明書を発行し、これをシリアル番号対応で記憶部9に記録しておく。
【0137】
認証機関と、本装置の販売者は、シリアル番号対応で仮電子証明書をそれぞれがデータベースにて管理しておく。
【0138】
販売者から本装置を購入したユーザーは、初期設定において、ユーザー情報をシリアル番号対応で、当該仮電子証明書と関連づけて販売者経由で認証機関に送信する。
認証機関は、正式な電子証明書を、本装置に送信するので、本装置は、その記憶部に電子証明書(公開鍵等)を格納しておく。
【0139】
また、電子証明書の記憶部9への格納に際しては、パスワードとして、ユーザーは自身の静脈パターンを登録しておく。登録先は、本装置の記憶部9である。登録に際し、まず、指を指載置部3に載せ、近赤外LED4を発光させると、静脈パターンが照らし出されるので、それを光センサ5で検出し、電子証明書に関連づけて記憶部9に登録する。これは、PC側にインストールされたドライバソフトにて実行する。従って、以後は、静脈パターンが一致しない限り、電子証明書の読み出しは不可能となる。
【0140】
以上を前提として、電子証明書を利用するとき、ユーザーは、本装置をPCなどの情報処理端末に接続し、指載置部3に指を載せ、読取りをONとすると、近赤外LED4が発光し、それを受けた指の静脈パターンを光センサ5が読取り、予め登録してある静脈パターンと比較する。その結果が一致であるとき、電子証明書の読み出しが許可され、その後は電子証明書を用いた種々の手続きがPC端末を通じて行われる。
【0141】
なお、静脈パターンが一致することで、電子証明書の利用が可能となるが、利用にあたっては、認証装置側から送信装置で、PC側に送信してもよいし、PC側からアクセスして読み出してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の生体情報として指の静脈データを取得する静脈情報取得部と、
前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段と、
を有し、当該認証手段による認証を条件に、外部の各種サービス提供システムにLoginし、当該サービスを受けるシステムであり、
当該システムが、特定の個人IDに対応して、当該個人が摂取している食事情報を登録するデータベースと、当該食事情報に応じてトレーニングメニューを生成するトレーニングメニュー生成手段と、
当該生成手段で提示したトレーニングメニューを実施したときに、トレーニーからの実施情報を受け入れ、メニュー達成度を記憶するとともに、当該達成度合いにより、次のトレーニングメニューを修正する修正手段と、
を有する、健康管理用のシステム。
【請求項2】
前記健康管理システムは、朝食メニューデータ、昼食メニューデータ、夕食メニューデータを、個々の会員IDに従い、当該IDに対応する携帯電話に配信する請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記健康管理システムは、会員データベースが設けられ、このデータベースには、会員ID、会員の住所、氏名、年齢、性別、身長、体重、血圧、体脂肪率、その他健康管理に必要な書誌事項が登録され、このデータベースは、さらに、医療機関や検診機関のサーバと連携しており、当該会員の医療情報、例えば、血液検査の結果などが登録され、さらに、食事データベースが設けられ、様々な食材、食事メニュー、それらの栄養素、カロリーが登録され、会員の個性、健康状態に応じた推奨食事メニューを前記各データベースを参照して決定する食事メニュー生成手段が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
静脈認証手段を備えたICカードと、
このICカードに連動するセキュリティゲートと、
セキュリティゲートからの入出来情報を受けて、当該ICカード使用者の勤怠情報を人事データベースに登録する勤怠管理システムであり、
使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部と、
前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段と、
を有し、さらに、人事管理システム、あるいは、施設のセキュリティシステムに連動することを特徴とするシステム。
【請求項5】
Thin Clientシステムであり、使用者の静脈情報を取得する静脈情報取得部と、
前記静脈情報取得部が取得した前記静脈情報をメモリに記憶した静脈認証情報と照合し、認証の可否を決定する認証手段と、
を有し、認証を条件に、Thin Clientでは、サーバ側に登録しておいた、個人の属性に応じたデスクトップ環境、Thin Clientに再現することを特徴とするシステム。
【請求項6】
静脈認証システムで真であると認証されることを条件に、内線転送許可を実施する内線転送制御手段を有するとともに、認証を条件に割り込み防止をする割り込み防止手段を有し、
割り込み防止を設定したとき、ボイスメッセージモードとして、電話のコールに自動的に応答して、ボイスメッセージを残すように応答し、それに応じて、相手方のメッセージを録音する交換機。
【請求項7】
静脈認証で入退出できるエリアを特定し、施設利用者の権限別に、入出来できるエリアを割り当てることを特徴とする共同開発用の施設共用管理システムであり、
この施設共用管理システムは、共同事業名称を特定し、その事業に関わる関係者の氏名・IDを登録するとともに、その関係者には、それぞれ、静脈認証で入ることのできる施設を割り当てることを特徴とするシステム。
【請求項8】
管理項目は、共同事業名:所属会社:氏名:ID:入れる施設:入れる期間:入れる時間帯の内、少なくとも共同事業名:所属会社:氏名:ID:入れる施設である請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
静脈認証による文書管理システムであり、サーバ上で管理される一つの文書に対し、静脈認証を必須条件として、関係者が閲覧、編集可能とし、静脈認証で特定される編集者名と、編集による変更点とを示すとともに、文書管理サーバに文書を登録すると、変更確認のために本人確認をするシステム。
【請求項10】
データを読み出し、改訂し、更新登録をした場合に、登録を条件にアクセスをした者に監査メールを送信する手段と、
監査メールに対し、当該本人からの静脈認証情報を受信した場合に限って、前記更新登録を正式に受け付ける正規更新確認手段と、
を備え、認証がされない場合、データの更新はなさず、真性でない者による不正アクセスがあると判断され、関係者に警報通知をする手段を有する請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
静脈認証ICカードを読み取る読み取り装置を有し、ICカードからの認証データを読み込んだことを条件に、印刷を開始する印刷制御手段を有する静脈認証装付複写機。
【請求項12】
静脈認証暗号化手段による、文書の暗号化と同時に、利用者の登録情報を文書の属性として登録し、当該利用者以外の者からのアクセスに対し、当該利用者の静脈認証か、当該利用者により発行された割り符を付与しない限り、データが自動的に消滅もしくは利用不能とされるオブジェクトを提供するシステム。
【請求項13】
静脈認証による認証を条件として修正文書に承認情報を付加する承認情報付加手段と、
修正文書を暗号化する手段と、
を備え、
前記承認情報には、特定の復号化権限を持つ者の属性情報を含み、
さらに、復号化権限のない者の当該修正文書へのアクセスに対し、データを破壊させる手段を有するシステム。
【請求項14】
復号化権限を有する者が静脈認証によって、属性情報を当てはめることで当該文書を復号化することで、当該文書を確認するためのViewerと、
確認後、それを承認する場合に、承認割り符を生成してメールに添付する承認割り符生成手段と、
を提供する請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
文書の作成、修正時に、原本真正性を認証するために、国際標準時に追跡性のある時刻源からの時間情報を付加する手段を備えた請求項13または14に記載のシステム。
【請求項16】
握手時に相手の指静脈を検出する指静脈検出手段と、
当該データを、無線通信により、認証用サーバに送信する通信手段と、
送信先のサーバで、認証がされ、その認証情報が返送されたときに、それを知らせる通報手段と、
を有する、握手による本人確認装置。
【請求項17】
静脈認証を条件として当該サーバにアクセス可能な携帯端末装置を兼用した携帯電話であり、インターネットに接続されたサーバ側に、個人のデータを登録しておき、使用時に静脈認証を条件として、サーバから当該、静脈認証で特定される個人のデータを参照することを特徴とするThin Client型携帯電話。
【請求項18】
静脈認証センサを有し、そのセンサで検出した静脈データによる認証を条件として解錠する鍵を有する静脈認証施錠ボックス。
【請求項19】
2以上数の指静脈認証手段を備えるとともに、異なる人がそれぞれの指静脈認証手段で別々に静脈認証を完了したことを条件にイベントを開始するイベント開始手段を備えた、静脈認証によるイベント起動装置。
【請求項20】
生体に取り付けるべきリング型の認証装置を提供するものであり、少なくとも、生体に向けて認証用光を照射する光源と、この光源により照らされた静脈パターンを撮像する光センサを内蔵した装置。
【請求項21】
クレジットカードの情報を読み込むデータ読取り機と、
静脈認証装置と、
を備え、
静脈認証装置で静脈認証が完了したことを条件に、データ読取り機で読み込んだクレジットカードの情報による支払い決済を実行するクレジットカードシステム。
【請求項22】
商品代金精算用のキャッシュレジスタと、
静脈認証装置と、
キャッシュレジスタに入力された金額に応じてポイントを計算するポイント演算手段と、
顧客データベースと、
を備え、
顧客データベースは、顧客対応でポイントを管理するポイント管理項目を有し、顧客データベースへのポイントの加減算は、静脈認証装置による認証を条件に実行されることを特徴とするポイントサービスシステム。
【請求項23】
携帯型静脈認証装置であり、店舗等に設置された認証結果読み取り装置へ認証結果を送信するとともに、認証結果読み取り装置から、店舗等のID情報を受けて、これを記憶するメモリを備えたことを特徴する行動履歴記録型の認証装置。
【請求項24】
商品やサービスの購買履歴を、静脈認証装置による認証により登録し、再度の来店時に、静脈認証による受付を条件として、購買履歴から最適な推奨商品を推奨することを特徴とするリコメンデーションシステム。
【請求項25】
投票所に設置されるべき静脈認証装置と、静脈認証装置に連動して認証を条件に投票券を発券する発券装置とを備え、有権者による静脈認証を条件に、投票券を発券する投票システム。
【請求項26】
商品代金精算用のキャッシュレジスタと、予め所定額の電子マネーを振り込んである電子口座と、
静脈認証装置と、
を備え、
静脈認証装置による認証を条件に、キャッシュレジスタで入力した代金を、電子口座から静脈認証を条件として引き落とすことを特徴とするレジシステム。
【請求項27】
修理用部品交換チェックシステムであり、
作業者の静脈認証のための静脈認証装置と、
部品情報を登録する部品情報登録手段と、
時刻を刻む時計手段と、
修理履歴データベースと、
を備え、
部品交換時に、静脈認証装置で認証することを条件に、認証により特定される作業者データと、交換した部品データと、認証時刻とを修理履歴データベースに登録することを特徴とする修理用部品交換チェックシステム。
【請求項28】
携帯型の静脈認証装置であり、
装置のID情報に応じた電子証明書を予め登録した記憶部と、
静脈パターンを検出すべき指を載置する指載置部と、
この指載置部に載置した指に向けて検出用光を照射する検出光照射部と、
この検出光照射部からの検出用光を受けて照らし出された指の静脈パターンを撮像する光センサと、
を備え、
初期設定において、この光センサで撮像した静脈パターンを暗証符号として前記電子証明書と関連づけておき、利用時に、読み取った静脈パターンが真性である場合に、電子証明書の利用を可とすることを特徴とする電子証明用静脈認証装置。
【請求項29】
予め登録する電子証明書は、仮の電子証明書であり、初期設定において、ユーザー情報の提供を条件に真の電子証明書に置き換えることを特徴とする請求項28に記載の認証装置。
【請求項30】
前記検出光照射部は、指載置部の斜め下方に配置され、前記光センサは、載置部を間にして、検出光照射部とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項28に記載の認証装置。
【請求項31】
筐体の一面を透光性材で覆い、その一部を指載置部とし、前記検出光照射部を、指載置部の斜め下方内に配置、前記光センサを、載置部を間にして、検出光照射部とは反対側の内部に配置した請求項30に記載の認証装置。
【請求項32】
筐体の一面に、指をその側方から挿入する凹部を前記指載置部として有し、この凹部の一方の側筐体内部に前記検出光照射部を配置し、凹部の他方の側筐体内部に前記光センサを配置した請求項28に記載の認証装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−81756(P2011−81756A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248234(P2009−248234)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(302039863)株式会社インスパイア (2)
【Fターム(参考)】