説明

静電型液体塗布装置

【課題】装置全体の大型化を抑制して取り扱い性を向上させる。
【解決手段】ノズル1内に設けたシム27に被塗布材33とは逆極性の電圧を印加し、ノズル1のノズルブレード21,23の一方とシム27と間の液体吐出流路31に供給した塗布液を、シム27と同極性に帯電させつつノズル1の液体吐出口3から吐出して被塗布材33に付着させ塗布する。ノズル1の液体吐出口3側を除く周囲を、被塗布材33とは逆極性の電圧を印加したときに発生する静電界を遮蔽する樹脂製の静電界遮蔽カバー5を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズル内に設けた導電性部材に被塗布材とは逆極性の電圧を印加し、ノズルの本体部分と導電性部材と間の液体流路に供給した塗布液を、導電性部材と同極性に帯電させつつノズルの吐出口から吐出して被塗布材に付着させ塗布する静電型液体塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の静電型液体塗布装置としては、例えば下記特許文献1に記載されたものが知られている。この静電型液体塗布装置は、スリットを隔てて互いに対向する一対の電気絶縁材料からなるノズルブレードを備え、このノズルブレード相互間の上記スリットに導電性材料からなるシムを配置し、ノズルブレードとシムとの間には液体流路を形成する。そして、シムに被塗布材とは逆極性の高電圧を印加し、液体流路に供給した塗布液を、シムと同極性に帯電させつつノズルの吐出口から吐出して被塗布材に付着させ塗布する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−79144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような静電型液体塗布装置では、シムに高電圧を印加したときに、高電位の静電界が発生することから、静電型液体塗布装置に人が近づけないように、一定距離(例えば40cm〜80cm)の間隔を稼ぐために大きな防護カバーで覆う必要が生じていた。
【0005】
このため、従来の静電型液体塗布装置では、上記した比較的大きな防護カバーを設ける分、装置全体が大型化し、取り扱い性も悪化していた。
【0006】
そこで、本発明は、装置全体の大型化を抑制して取り扱い性を向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ノズル内に設けた導電性部材に被塗布材とは逆極性の電圧を印加し、前記ノズルの本体部分と前記導電性部材と間の液体流路に供給した塗布液を、前記導電性部材と同極性に帯電させつつ前記ノズルの吐出口から吐出して前記被塗布材に付着させ塗布する静電型液体塗布装置において、前記導電性部材に被塗布材とは逆極性の電圧を印加したときに発生する静電界を遮蔽する静電界遮蔽部材を、前記ノズルの吐出口側の少なくとも吐出口に対応する一部を除くノズルの周囲を囲むように設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ノズル内に設けた導電性部材に電圧を印加したときに発生する静電界を遮蔽する静電気遮蔽部材を、ノズルの吐出口側の少なくとも吐出口に対応する一部を除く周囲を囲むように設けたので、静電界に人が近づけないように、一定距離を稼ぐための大きな防護カバーを設ける必要がなくなり、装置全体の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係わる静電型液体塗布装置の側面図、(b)は(a)に対して装置全体を90度回転させた状態を示す作用説明図である。
【図2】図1の静電型液体塗布装置の正面図である。
【図3】図1の静電型液体塗布装置の平面図である。
【図4】図1の静電型液体塗布装置におけるノズルの断面図である。
【図5】図1の静電型液体塗布装置の液体回路を含む全体構成図である。
【図6】図1の静電型液体塗布装置をコンベア装置に設置した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0011】
本発明の一実施形態に係わる静電型液体塗布装置は、図1〜図3に示すように、導電性の液体を吐出するノズル1を備え、このノズル1の先端(下端)の液体吐出口3側(図1(a)中の下方)を除くノズル1の周囲を囲むように静電界遮蔽部材としての静電界遮蔽カバー5を設けている。ノズル1は、図2に示すように、ある一定の長さを備えており、したがって静電界遮蔽カバー5もノズル1の長さに合わせて図2中で左右方向に長い直方体形状となっている。
【0012】
上記した静電界遮蔽カバー5は、上壁5aと、図1(a)中で右側に位置する前壁5bと、同左側に位置する後壁5cと、図2中で左右一対の側壁5d,5eとを備え、例えば、ポリアセタール樹脂(例えば、商標登録名「デルリン」)で構成されて、各壁5a〜eの厚さはデルリンを使用した場合、15mm〜20mmとする。
【0013】
この静電界遮蔽カバー5の先端(図1(a)中で下端)は、ノズル1の液体吐出口3よりも前方(図1(a)中で下方)に位置している。なお、両側壁5d,5eについては、その内壁に取り付けてある後述する取付具36(図2)の先端(図1(a)中で下端)が、ノズル1の液体吐出口3よりも前方(図1(a)中で下方)に位置している。また、ノズル1は、図2中で左右両端部付近を、上壁5aの下面に一対の支持具6を介して取り付けている。
【0014】
この静電界遮蔽カバー5の上壁5aの上に、負電位の直流電圧を発生させる電圧印加手段としての高電圧発生器7と、前記ノズル1に供給される液体が流れる液体集合部としてのマニホールド9を設置している。マニホールド9は、ノズル1の長さに合わせて図2中で左右方向に長く形成され、その長さ方向に沿って電磁弁11を複数接続している。
【0015】
電磁弁11とノズル1とは、コイル形状とした液体供給管路となる液体供給チューブ13で接続している。電磁弁11は、マニホールド9の図1(a)中で右側に配置してあり、その下部に、液体供給チューブ13を、静電界遮蔽カバー5の前壁5bに近接した状態で上下方向に向けて配置している。
【0016】
液体供給チューブ13の上流側端部は、上方に向けて突出して電磁弁11の接続口11aに接続している。一方、液体供給チューブ13の下流側端部は、静電界遮蔽カバー5の前壁5bに形成した貫通孔5bhを通して静電界遮蔽カバー5の内部に挿入し、ノズル1の側部に形成してある液体導入口15に接続している。なお、液体供給チューブ13は図2、図3では省略している。
【0017】
高電圧発生器7は、図3に示すように静電界遮蔽カバー5の長手方向ほぼ中央で、かつ後壁5cに近い側に配置してあり、図1に示すようにノズル3の液体導入口15と反対側の側面から突出しているコネクタピン17に接続端子19を介して接続している。接続端子19は、静電界遮蔽カバー5の上壁5aに形成した貫通孔5ahを通して内部に突出している。符号20は、後述する制御盤49(図5)から高電圧発生器7に供給される電力を取り入れるターミナルである。
【0018】
ノズル1は、図4に示すように、ノズルの本体部分となる一対のノズルブレード21,23相互間に形成してあるスリット25に、導電性部材となる多数のシム27を電極として配置したノズルヘッド29を備えている。ノズルブレード21,23は、電気的絶縁材料で構成してあり、シム27は、厚さが例えば0.5mmのステンレス鋼板などからなる導電性材料で構成している。
【0019】
また、シム27の表面とノズルブレード23との間には、液体吐出口3と液体導入口15とを連通する液体流路としての液体吐出流路31を形成している。この液体吐出流路31は、例えばシム27の片面に溝深さCでエッチング加工している。
【0020】
ノズルブレード21に貫通して取り付けてあるコネクタピン17は、その内部の先端をシム27に接触させて電気的に導通している。したがって、図1に示した高電圧発生器7は、負電位の直流高電圧(−60〜−70kv前後)を、コネクタピン17を介してシム27に印加することになる。
【0021】
シム27に負電位が印加された状態で、液体導入口15から導入された液体は、液体吐出流路31を通過する間に、シム27によって瞬時に負電位に帯電する。一方、ノズル1の前方(図1(a)中で下方)には、被塗布材33(図5参照)を配置してあり、この被塗布材33は、接地してあって正電位を有する。
【0022】
負電位に帯電した液体は、同一極性の電荷が互いに反発することになるため、液体がほぼ均一粒径の微粒子として霧化されつつ、ノズルヘッド29の先端の液体吐出口3から逆極性の被塗布材33に向けて吐出され、被塗布材33にほぼ均等に塗布幅Aをもって噴霧されて塗布される。
【0023】
また、図2に示すように、静電界遮蔽カバー5の左右の側壁5d,5eの下部内壁には、ボルト34により上下動可能に取り付けた取付具36を介してインダクタバー38を取り付けている。インダクタバー38は、下部のボルト40によって取付具36に対して図2中で紙面に直交する方向に移動可能である。したがって、インダクタバー38は、図2中で上下方向及び紙面に直交する方向に位置調整可能である。
【0024】
このようなインダクタバー38は、図1(a)中でノズル1の左右両側方の下部に位置するよう2本設けてあり、高抵抗を通して接地することによって微弱な正電位を有する。インダクタバー38を設けることで、図4のように液体が噴霧される際の塗布幅Aを調整する。このインダクタバー38は、図1,図3では省略している。
【0025】
なお、ここでの被塗布材33は、例えば食パンやケーキなどの生地を載せて加熱する天板であり、本実施形態では、この天板33に離型油となる液体を塗布液として塗布する。このような被塗布材33は、搬送装置として例えば後述するコンベア装置100(図6)により搬送され、この搬送中に上記した離型油が塗布される。
【0026】
また、本実施形態では、図1〜図3に示すように、ノズル1を覆う静電界遮蔽カバー5、静電界遮蔽カバー5上の高電圧発生器7及びマニホールド9、電磁弁11、液体供給チューブ13を備える装置本体101の全体を外カバー103で覆っている。外カバー103は、例えばステンレス製としてあり、静電界遮蔽カバー5と同様に、液体吐出口3側(図1(a)中で下方)を除く装置本体101の周囲を囲むようにしている。すなわち、外カバー103は、静電界遮蔽カバー5と同様に、上壁103a、前壁103b、後壁103c、図2中の左右両側壁103d,103eを備えている。
【0027】
このような外カバー103は、接地することで静電気に対する安全性を確保しており、また高電圧発生器7やマニホールド9の外部への露出を防いで見栄えも向上することになる。
【0028】
また、静電界遮蔽カバー5は、図2に示すように、上壁5aが両側壁5d,5eから左右に突出する突出部5a1を備え、この突出部5a1が、外カバー103の両側壁103d,103eの下部に設けた開口部103d1,103e1を通して外部に突出している。そして、この突出部5a1の先端に2本ボルト105を介してほぼ正方形状の支持プレート107の上端を連結し、支持プレート107の下端を、ボルト109を介して支持ステー111の上端に連結している。
【0029】
支持プレート107の上端部付近は一部を内側(側壁5d,5e側)に向けて屈曲させて屈曲部107aを形成し、この屈曲部107a上に上壁5aの突出部5a1を載せて支持させている。
【0030】
外カバー103の両側壁103d,103eに形成した開口部103d1,103e1は、正方形状の支持プレート107とほぼ同形状として、支持プレート107と支持ステー111の上部とで開口部103d1,103e1を覆っている。
【0031】
上記した支持ステー111は、下端面が静電界遮蔽カバー5及び外カバー103よりも下方に突出していて、この突出した下端部を、図6に示すコンベア装置100の両側方に設けてあるL字形状の取付ブラケット113上に設置固定している。
【0032】
なお、外カバー103は静電界遮蔽カバー5に対して単に上方から被せて嵌合により固定している。また、この状態で、図2中で左右両側の支持プレート107にそれぞれ2本あるボルト105のうち一方(図1(a)中で右側の各1本)の突出部5a1に対する締結を解除することで、他方を回転中心として静電界遮蔽カバー5及び外カバー103を、図1(b)のように90度回転させることができる。
【0033】
この際、上記締結を解除した側のボルト105に、図1(a)の状態で支持プレート107の上部中央からボルト114を介して回動可能につり下げてある支持バー115の他端の長孔115aを固定する。
【0034】
これにより、静電界遮蔽カバー5及び外カバー103の開口している側が側方(図1(b)中で右側)に向くことになり、この状態で、ノズル1の液体吐出口3などの清掃を行うメンテナンス作業が可能となる。
【0035】
また、外カバー103の下方には、ノズル1から吐出した液体の噴霧の拡散を防ぐための液体拡散防止部材119を設けている。液体拡散防止部材119は、噴霧の周囲四方を囲む側壁を有して上下方向は貫通しており、図1(a)、図2に示すように、外カバー103より僅かに外側に位置し、かつ上端が外カバー103の下端より僅かに上方に位置している。そして、この外カバー103は、図2中で左右一対の支持ステー111の内面にボルト121によって固定されている。
【0036】
次に、図5を用いて静電型液体塗布装置の液体回路について説明する。マニホールド9の一端には、液体を収容する液体収容タンク35が液体供給配管37によって接続してあり、液体供給配管37には液体ポンプ39を配置している。液体ポンプ39は液体モータ41によって駆動し、液体収容タンク35内の液体を液体供給配管37を通してマニホールド9に供給する。
【0037】
マニホールド9の他端には、循環電磁弁43を備えた液体排出配管45を介して液体収容タンク35に接続してあり、マニホールド9に供給された一部の液体が液体収容タンク35に戻って循環する。また、液体供給配管37には、液体ポンプ39または液体回路を保護するためのリリーフ弁47を設けている。
【0038】
なお、上記した図5では、マニホールド9の一端に液体供給配管37を接続し、他端に液体排出配管45を接続する構成としているが、実際には図3に示すように、液体供給配管37及び液体排出配管45を図3中で右側の同一方向に配置している。この際、図1〜図3では、マニホールド9と液体排出配管45とを接続する外カバー103内の配管については省略している。
【0039】
高電圧発生器7は、制御盤(操作盤)49に設けてある制御手段となるコントローラ51によって制御されて高電圧を発生する。
【0040】
このような構成の静電型液体塗布装置は、コントローラ51により制御される高電圧発生器7が、図4に示すコンタクトピン17を介してシム27に負電位の直流高電圧を印加する一方、図5に示す液体モータ41によって液体ポンプ39が駆動して、液体収容タンク35内の液体をマニホールド9を介してノズル1に供給する。
【0041】
ノズル1においては、液体が液体導入口15から導入されてから液体吐出流路31を通過する間に、シム27によって負電位に帯電し、同一極性の電荷が互いに反発することで液体がほぼ均一粒径の微粒子として霧化される。霧化された液体の噴流は、ノズルヘッド29の先端の液体吐出口3から逆極性の被塗布材33に向けて吐出され、被塗布材33にほぼ均等に噴霧され付着して塗布されることになる。
【0042】
この際、本実施形態では、ノズル1の液体吐出口3側(図1(a)中で下部側)を除く周囲を静電界遮蔽カバー5で覆うことで、高電圧発生器7でシム27に高電圧を印加しているときに発生する静電界の外部への進行を抑えている。
【0043】
これに対し、静電界遮蔽カバー5を使用していない従来装置では、静電界が外部へ進行してしまうので、高電圧を発生させているノズル1の周囲から、一定距離(例えば40cm〜80cm)内に人が近づけないようにするために防護カバーで覆っている。この防護カバーは、人が近づけないようにするためのものであるため、図6に仮想線で示す防護カバー123のように、ノズル1や高電圧発生器7、マニホールド9などを備える装置本体101から充分離す必要があって、極めて大きなものとなる。すなわち、この従来使用している防護カバー123は、コンベア装置100の左右両側に跨るように配置してあって、コンベア装置100とは別体となっている。
【0044】
本実施形態では、静電界の外部への進行を抑えているので、上記従来装置で使用している大きな防護カバー123は不要であり、単に小型の主として見栄え向上のための外カバー103を被せているだけであって、コンベア装置100にも一体に取り付けることができる程度に小型化を達成している。
【0045】
小型化を達成することで、それに伴い軽量化するので取り扱い性も向上し、例えば、定期的な保守・点検作業を行う際に、ユーザがコンベア装置100から取り外し、製造元に宅配便などを利用して送ることができる。また、小型化したので、狭いスペースを利用して、図1(a)のようにノズル1が下向きだけでなく横向きや上向きとして使用することもできる。
【0046】
また、本実施形態では、液体供給チューブ13をコイル状に形成して静電界遮蔽カバー5の外部に配置している。液体供給チューブ13は、長さが短すぎると、高電圧を印加したときに、ノズル1とマニホールド9との間で導電性の液体を介して電気的に短絡する恐れがあり、これを避けるためにある程度の長さが必要となる。例えば、導電率が15,000〜200,000PS(ピコシーメンス)の液体を使用した場合、液体供給チューブ13の長さが1m以上必要となる。
【0047】
このため、本実施形態では、上記したように液体供給チューブ13をコイル状として、導電性の液体が流れる距離をある程度確保し、かつコンパクトも達成している。液体供給チューブ13をコンパクト化することで、静電型液体塗布装置のより一層の小型化を達成することができる。液体供給チューブ13をコイル状とせず、直線状とした従来装置では、液体供給チューブ13の延長方向に対応する上下方向の長さが長くなり、装置全体の大型化を招いてしまう。
【0048】
また、本実施形態では、高電圧発生器7を静電界遮蔽カバー5の外壁である上壁5a上に取り付け、さらにこの高電圧発生器7に隣接する上壁5a上にマニホールド9も取り付けている。一方、従来装置では、静電界遮蔽カバー5を使用していないことから、これらを別途専用の取付具を介して前記した防護カバーなどに取り付けるなどの措置が必要となる。
【0049】
したがって、本実施形態では、高電圧発生器7及びマニホールド9を設置する際に、従来装置のように専用の取付具が不要であり、静電界遮蔽カバー5を取付具としても兼用していることになる。このため、これら高電圧発生器7及びマニホールド9やノズル1を、静電界遮蔽カバー5を中心としてコンパクトに集約して配置することができ、装置全体のより一層の小型化を達成することができる。
【0050】
なお、上記した実施形態では、静電界遮蔽カバー5をポリアセタール樹脂製としたが、静電界を遮蔽できるように、例えば10-7Ωm程度の抵抗値を備えているものであれば、他の樹脂あるいはセラミックなどの別材料であっても構わない。
【符号の説明】
【0051】
1 ノズル
3 液体吐出口(ノズルの吐出口)
5 静電界遮蔽カバー(静電界遮蔽部材)
5a 静電界遮蔽カバー上壁(電圧印加手段を取り付ける静電界遮蔽部材の外壁)
7 高電圧発生器(電圧印加手段)
9 マニホールド(液体集合部)
13 液体供給チューブ(液体供給管路)
21,23 ノズルブレード(ノズルの本体部分)
27 シム(導電性部材)
31 液体吐出流路(液体流路)
33 天板(被塗布材)
35 液体収容タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル内に設けた導電性部材に被塗布材とは逆極性の電圧を印加し、前記ノズルの本体部分と前記導電性部材と間の液体流路に供給した塗布液を、前記導電性部材と同極性に帯電させつつ前記ノズルの吐出口から吐出して前記被塗布材に付着させ塗布する静電型液体塗布装置において、前記導電性部材に被塗布材とは逆極性の電圧を印加したときに発生する静電界を遮蔽する静電界遮蔽部材を、前記ノズルの吐出口側の少なくとも吐出口に対応する一部を除くノズルの周囲を囲むように設けたことを特徴とする静電型液体塗布装置。
【請求項2】
前記液体を収容する液体収容タンクから液体が供給される液体集合部と前記ノズルの液体流路とを連通する液体供給管路を備え、この液体供給管路をコイル状に形成して前記静電界遮蔽部材の外部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の静電型液体塗布装置。
【請求項3】
前記導電性部材に被塗布材とは逆極性の電圧を印加する電圧印加手段を、前記静電界遮蔽部材の外壁に取り付けたことを特徴とする請求項1または2に記載の静電型液体塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−170879(P2012−170879A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34901(P2011−34901)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(504208474)LUI株式会社 (11)
【Fターム(参考)】