説明

静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法および装置

【課題】静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法を提供する。
【解決手段】a)平均値コンデンサC3を放電するステップと、b1)静電容量式センサ素子C2を放電するステップ、およびc1)運転コンデンサC1を充電電圧VDDに充電するステップ、またはb2)運転コンデンサC1を放電するステップ、およびc2)静電容量式センサ素子C2を充電電圧に充電するステップのいずれかと、d)運転コンデンサC1を静電容量式センサ素子C2に接続するステップと、e)運転コンデンサC1を平均値コンデンサC3に接続するステップと、f)キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、運転コンデンサC1または平均値コンデンサC3に確立される電圧を評価するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許2010/0181180A1は、静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法および装置を示し、そこではマイクロプロセッサの内部コンデンサを使用してキャパシタンスを測定している。この場合、まず最初に内部コンデンサが充電され、静電容量式センサ素子が放電される。内部コンデンサおよび静電容量式センサ素子は次いで互いに接続され、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、内部コンデンサに確立された電圧が評価される。代替的に、まず最初に内部コンデンサが全放電され、静電容量式センサ素子が充電される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
米国特許2010/0181180A1に基づいて、本発明は、静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法および装置であって、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を確実に決定することを可能にする方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、請求項1に記載の方法および請求項9に記載の装置によって、この問題を解決する。
【0005】
好適な実施形態は従属請求項に記載されており、前記従属請求項の表現が参考として明細書本文に取り込まれている。
【0006】
静電容量式センサ素子、すなわち未知のキャパシタンスを持ち、そのキャパシタンスが例えばタッチに応じて変化するコンデンサのキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法は、a)既知または未知のキャパシタンスを持つ平均値コンデンサを放電するステップと、b1)静電容量式センサ素子を放電するステップ、およびc1)既知または未知のキャパシタンスを持つ運転コンデンサを、既知または未知であるが経時的に略一定の充電電圧に充電するステップ、またはb2)運転コンデンサを放電するステップ、およびc2)静電容量式センサ素子を充電電圧に充電するステップのいずれかと、d)運転コンデンサを静電容量式センサ素子に接続するステップと、e)運転コンデンサを平均値コンデンサに接続するステップであって、この場合、言うまでもなく、運転コンデンサを事前に静電容量式センサ素子から切り離しておき、かつステップb1)またはb2)を再び実行する前に、運転コンデンサを平均値コンデンサから切り離しておくようにするステップと、f)キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立される電圧を評価するステップとを含む。上記のステップは個々の測定サイクルを形成することが好ましく、さらなる測定値を決定するために、該測定サイクルを周期的に繰り返すことが好ましい。前記ステップは、明記された順番に連続して実行することが好ましい。充電電圧が不明である場合、かつ基準および/または平均値コンデンサのキャパシタンスが不明である場合、例えば現在の測定電圧を前回の測定サイクルまたは複数のそれ以前の測定サイクルの電圧と比較することによって、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立される電圧を、変化が無いか監視することができる。電圧が既知である場合、かつキャパシタンスが既知である場合、センサ素子のキャパシタンスは、確立された電圧を使用して、例えば計算的に決定される。
【0007】
1つの発展例では、ステップf)の前に、ステップb1)およびc1)、またはb2)およびc2)ないしe)を経時的に一定の所定の回数、例えば5回ないし15回繰返し、繰返しの後に、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立される電圧を評価する。あるいは、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立される電圧を評価するときに、ステップf)で運転コンデンサまたは平均値コンデンサに所定の閾値電圧が確立されるまで、ステップb1)およびc1)、またはb2)およびc2)ないしf)を繰返し、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、繰り返し回数がさらに評価される。キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化は、所定の電圧と共に所要の繰返し回数から決定することができる。
【0008】
1つの発展例では、充電電圧は既知である。運転コンデンサのキャパシタンスおよび/または平均値コンデンサのキャパシタンスは既知であることが好ましい。
【0009】
1つの発展例では、該方法はマイクロプロセッサを用いて実行され、該マイクロプロセッサは、運転コンデンサを形成する内部コンデンサと、内部コンデンサに接続されたA/D変換器と、各々が入力としてまたは出力として構成されることのできる第1ポート、第2ポート、および第3ポートであって、静電容量式センサ素子が第2ポートに接続され、平均値コンデンサが第3ポートに接続されているものと、入力側をポートに接続されかつ出力側を内部コンデンサに接続され、ポートの1つを内部コンデンサに接続するマルチプレクサとを備える。該方法はまた、連続して実行される以下のステップ、すなわちg)第3ポートを出力として構成し、第3ポートにロー信号を出力するステップと、h)第3ポートを入力として構成するステップと、i)第1ポートを出力として構成し、第1ポートにハイ信号を出力するステップと、j)第2ポートを出力として構成し、第2ポートにロー信号を出力するステップと、k)第2ポートを入力として構成するステップと、l)内部コンデンサが第1ポートに接続されるようにマルチプレクサを設定するステップと、m)内部コンデンサが第2ポートに接続されるようにマルチプレクサを設定するステップと、n)内部コンデンサが第3ポートに接続されるようにマルチプレクサを設定するステップと、o)A/D変換器を使用して内部コンデンサに存在する電圧をデジタル電圧値にデジタル化するステップと、p)キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するためにデジタル化電圧値を評価するステップとを含む。
【0010】
ステップo)の前に、ステップj)ないしn)を所定の回数繰り返すことが好ましい。代替的に、ステップp)で所定のデジタル化閾値電圧が確立されるまで、ステップj)ないしp)が繰り返され、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、繰返し回数がさらに評価される。
【0011】
静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための装置は、上記方法を実行するように設計され、平均値コンデンサと、運転コンデンサと、平均値コンデンサを放電するための手段と、静電容量式センサ素子を放電させ、かつ/または静電容量式センサ素子を充電電圧に充電させるための手段と、運転コンデンサを放電させ、かつ/または運転コンデンサを充電電圧に充電させるための手段と、運転コンデンサを静電容量式センサ素子に接続するための手段と、運転コンデンサを平均値コンデンサに接続するための手段と、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立された電圧を評価するための手段とを備える。
【0012】
1つの発展例では、該装置は、運転コンデンサを形成する内部コンデンサと、内部コンデンサに接続されたA/D変換器と、各々が入力としてまたは出力として構成されることのできる第1ポート、第2ポート、および第3ポートであって、静電容量式センサ素子が第2ポートに接続され、平均値コンデンサが第3ポートに接続されているものと、入力側をポートに接続されかつ出力側を内部コンデンサに接続され、ポートの1つを内部コンデンサに接続するマルチプレクサと、プログラムコードを格納するためのプログラムメモリであって、その実行中に当該方法が実施されるものとを含むマイクロプロセッサを備える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の有利な実施形態について以下で説明し、図面に概略的に示す。
【0014】
【図1】図1は、静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための装置の第1実施形態のブロック図である。
【0015】
【図2】図2は、静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための装置の別の実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、キャパシタンスがタッチに応じて変化する、例えば静電容量式ボタンの形の静電容量式センサ素子C2のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための装置の第1実施形態のブロック図を概略的に示す。静電容量式センサ素子C2はその電気的等価回路図を用いて示される。
【0017】
該装置は、既知のキャパシタンスを有しかつ運転コンデンサを形成する内部コンデンサC1と、運転コンデンサに接続されたA/D変換器ADと、各々が入力としてまたは出力として構成されることのできる第1ポートP1、第2ポートP2、および第3ポートP3であって、静電容量式センサ素子C2が第2ポートP2に接続されかつ平均値コンデンサC3が第3ポートP3に接続されているものと、入力側をポートP1ないしP3に接続されかつ出力側を運転コンデンサC1に接続され、ポートの1つを内部コンデンサに接続するマルチプレクサMXと、プログラムコードを格納するためのプログラムメモリであって、その実行中に本発明に係る方法が実施されるもの(詳細には図示せず)とを有するマイクロプロセッサを備える。
【0018】
静電容量式センサ素子C2のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、以下のステップを連続して実行する。
【0019】
ステップ1)で、まず最初に第1ポートP1が出力として構成され、第1ポートP1にハイ信号が出力される。すなわち、マイクロプロセッサMPの供給電圧VDDがポートP1に存在する。
【0020】
ステップ2)で、第3ポートP3が次に出力として構成され、ロー信号が第3ポートP3に出力され、その結果、平均値コンデンサC3は測定の開始時に放電される。
【0021】
ステップ3)で、平均値コンデンサC3を徐々に充電することを可能にするために、第3ポートは次いで入力として構成される。
【0022】
ステップ4)で、第2ポートP2は今度は出力として構成され、第2ポートP2にロー信号が出力され、その結果、静電容量式センサ素子C2が放電される。
【0023】
ステップ5)で、センサ素子C2を充電することを可能にするために、第2ポートP2は次いで入力として構成される。
【0024】
ステップ6)で、マルチプレクサMXはここで、内部コンデンサまたは運転コンデンサC1が第1ポートP1に接続されるように設定され、その結果、内部コンデンサC1は、充電電圧としての電圧VDDに充電される。
【0025】
ステップ7)で、マルチプレクサMXは次に、内部コンデンサC1が第2ポートP2に接続され、したがって静電容量式センサ素子C2に接続されるように設定される。ここでコンデンサC1およびC2の間で電荷等値化が行なわれる。すなわち内部コンデンサC1は残留電荷まで放電される。
【0026】
ステップ7)の後で、内部コンデンサC1の電圧に以下が適用される。
US7=C1*VDD/(C1+C2)
【0027】
ステップ8)で、マルチプレクサMXは次に、内部コンデンサC1が第3ポートP3に接続され、したがって平均値コンデンサC3に接続されるように設定され、その結果、内部コンデンサC1の残留電荷の一部は平均値コンデンサC3に移動する。
【0028】
ステップ9)で、ステップ4ないし8がn回(例えばここで4<n<25)繰り返され、その結果、ステップ8)の後、概算で以下の電圧が内部コンデンサC1および平均値コンデンサC3に確立される。
US8=C1*US7*n/(C1+C3)
【0029】
この場合、非常に単純化されて、平均値コンデンサC3は考慮される範囲で線形的に充電されると想定される。
【0030】
ステップ10)で、電圧US8はA/D変換器ADを使用してデジタル電圧値に変換され、静電容量式センサ素子C2のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、該デジタル電圧値はステップ11)で評価される。
【0031】
前記ステップは測定サイクルを形成し、ステップ2)ないし11)は連続測定サイクルで繰り返される。
【0032】
コンデンサC1およびC3の電圧VDDの値およびキャパシタンス値が既知である場合、コンデンサC2のキャパシタンスを算出することができ、したがって静電容量式センサ素子C2の作動状態を決定することができる。値が既知でない場合、連続測定サイクルからの測定値間の差を形成することによって、作動状態の変化を推測することができる。
【0033】
ステップ9でステップ4ないし8を所定の回数、特に一定回数繰り返す代わりに、ステップ4ないし8ならびに10および11を代替的に、好適なデジタル化閾値電圧が確立されるまで繰り返すことができ、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、繰返し回数が評価される。
【0034】
図2は、内部マルチプレクサMXおよび内部コンデンサC1が個別部品の形を取る静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための装置の別の実施形態のブロック図を示す。
【0035】
例えばDG508BタイプのマルチプレクサMX´は、アドレス入力A0ないしA2の信号の状態に応じて、入力S1ないしS8の1つを共通出力Dに接続する。アドレス入力A0ないしA3は、それらを適切に駆動するマイクロプロセッサ(図示せず)のポートに接続される。平均値コンデンサC3はマルチプレクサMX´の入力S8、およびマイクロプロセッサのポート(図示せず)に接続され、該ポートは、(アナログ)入力として、かつ出力として構成することができる。VDDは入力S5に接続され、GNDは入力S6に接続される。
【0036】
さらなる静電容量式センサ素子(図示せず)を入力S1ないしS3およびS7に接続することができる。
【0037】
図2に示す回路は、以下の通り駆動または作動させることができる。
【0038】
まず最初にEN制御線が「1」にセットされる。EN制御線はセットしたままにしておくことができ、あるいはクリアなスイッチング状態を確実にするために個々の方法ステップの間に簡単にリセットすることができる。
【0039】
運転コンデンサC1をVDDに充電するために、アドレス入力A0ないしA2は、入力S5に関連付けられるスイッチが閉じるようにセットされる。
【0040】
電荷をC1からC2に移動させるために、アドレス入力A0ないしA2は、入力S4に関連付けられるスイッチが閉じるようにセットされる。
【0041】
電荷をC1からC3に移動させるために、アドレス入力A0ないしA2は、入力S8に関連付けられるスイッチが閉じるようにセットされる。
【0042】
例えば静電容量式センサ素子C2をさらに、放電のためにロー信号が出力される出力として構成されたマイクロプロセッサポートにも接続することによって、静電容量式センサ素子C2はここで放電させることができる。代替的に、入力S6に関連付けられたスイッチを閉じることによりGNDに接続されることによってまず最初に放電され、次いで静電容量式センサ素子C2を放電させるために静電容量式センサ素子C2に接続された運転コンデンサC1を使用して、漸次放電を実行することができる。
【0043】
静電容量式センサ素子C2が放電された後、上記ステップは複数回繰り返される。次いで、マイクロプロセッサのAD変換器を使用して、コンデンサC3の電圧が測定される。該電圧は次いで、キャパシタンスを決定するために評価される。
【0044】
平均値コンデンサC3は次いで、関連マイクロプロセッサポートを出力として構成し、ロー信号を出力することによって、放電させることができる。
【0045】
上記ステップは、全ての静電容量式センサ素子に繰り返すことができる。
【0046】
図示した実施形態では、静電容量式センサ素子が運転コンデンサに接続される前に、静電容量式センサ素子は放電され、運転コンデンサは充電電圧に充電される。言うまでもないが、代替的に、まず最初に静電容量式センサ素子を充電電圧に充電することもでき、かつ運転コンデンサを放電することができる。
【0047】
図示した実施形態は、静電容量式センサ素子のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を、確実にかつ干渉無しに決定することを可能にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量式センサ素子(C2)のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための方法であって、
a)平均値コンデンサ(C3)を放電するステップと、
b1)静電容量式センサ素子を放電するステップ、および
c1)運転コンデンサ(C1)を充電電圧(VDD)に充電するステップ、または
b2)運転コンデンサを放電するステップ、および
c2)静電容量式センサ素子を充電電圧に充電するステップのいずれかと、
d)運転コンデンサを静電容量式センサ素子に接続するステップと、
e)運転コンデンサを平均値コンデンサに接続するステップと、
f)キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立される電圧を評価するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
ステップf)の前に、ステップb1)およびc1)、またはb2)およびc2)ないしe)を所定の回数繰返すことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップf)で運転コンデンサまたは平均値コンデンサに所定の閾値電圧が確立されるまで、ステップb1)およびc1)、またはb2)およびc2)ないしf)を繰返し、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、繰り返し回数がさらに評価されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
充電電圧は既知であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
運転コンデンサのキャパシタンスおよび/または平均値コンデンサのキャパシタンスは既知であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
マイクロプロセッサ(MP)を用いて実行される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法であって、マイクロプロセッサは、
運転コンデンサを形成する内部コンデンサ(C1)と、
内部コンデンサに接続されたA/D変換器(AD)と、
各々が入力としてまたは出力として構成されることのできる第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、および第3ポート(P3)であって、静電容量式センサ素子が第2ポートに接続され、平均値コンデンサが第3ポートに接続されているものと、
入力側をポートに接続されかつ出力側を内部コンデンサに接続されるマルチプレクサ(MX)とを備え、
方法は、
g)第1ポートを出力として構成し、第1ポートにハイ信号を出力するステップと、
h)第3ポートを出力として構成し、第3ポートにロー信号を出力するステップと、
i)第3ポートを入力として構成するステップと、
j)第2ポートを出力として構成し、第2ポートにロー信号を出力するステップと、
k)第2ポートを入力として構成するステップと、
l)内部コンデンサが第1ポートに接続されるようにマルチプレクサを設定するステップと、
m)内部コンデンサが第2ポートに接続されるようにマルチプレクサを設定するステップと、
n)内部コンデンサが第3ポートに接続されるようにマルチプレクサを設定するステップと、
o)A/D変換器を使用して内部コンデンサに存在する電圧をデジタル電圧値にデジタル化するステップと、
p)キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するためにデジタル化電圧値を評価するステップと
を連続して実行することを特徴とする、方法。
【請求項7】
ステップo)の前に、ステップj)ないしn)を所定の回数繰り返すことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ステップp)で所定のデジタル化閾値電圧が確立されるまで、ステップj)ないしp)が繰り返され、キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、繰返し回数がさらに評価されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の方法を実行するために、静電容量式センサ素子(C2)のキャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するための装置であって、
平均値コンデンサ(C3)と、
運転コンデンサ(C1)と、
平均値コンデンサを放電するための手段(MP,P3)と、
静電容量式センサ素子を放電させ、かつ/または静電容量式センサ素子を充電電圧に充電させるための手段(MP,P2)と、
運転コンデンサを放電させ、かつ/または運転コンデンサを充電電圧に充電させるための手段(MP,P1,MX)と、
運転コンデンサを静電容量式センサ素子に接続するための手段(MP,MX)と、
運転コンデンサを平均値コンデンサに接続するための手段(MP,MX)と、
キャパシタンスおよび/またはキャパシタンスの変化を決定するために、運転コンデンサまたは平均値コンデンサに確立された電圧を評価するための手段(MP,AD)と
を備えることを特徴とする、装置。
【請求項10】
運転コンデンサを形成する内部コンデンサ(C1)と、
内部コンデンサに接続されたA/D変換器(AD)と、
各々が入力としてまたは出力として構成されることのできる第1ポート(P1)、第2ポート(P2)、および第3ポート(P3)であって、静電容量式センサ素子が第2ポートに接続され、平均値コンデンサが第3ポートに接続されているものと、
入力側をポートに接続されかつ出力側を内部コンデンサに接続されるマルチプレクサ(MX)と、
プログラムコードを格納するためのプログラムメモリであって、その実行中に請求項1〜8のいずれかに記載の方法が実施されるものと
を含むマイクロプロセッサ(MP)を備えることを特徴とする、請求項9に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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