説明

静電容量式タッチパネル

【課題】センサ面内電極と外周配線の静電容量結合を遮断し、感度のバラつきを抑えタッチパネルの性能を向上させる。
【解決手段】アクティブエリア内センサ電極に接続されている外周配線とセンサ面内電極パターン間に容量結合を遮る導電素材を設ける。外周配線2とセンサ面内のセンサ電極3間にGNDに続された導電体素材4を配置する。これにより、外周配線2とセンサ電極3間の容量結合を遮断する事が出来、センサ面内の静電容量値のバラつきが解消され、センサ面内でバラつきの無い一定の感度が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量を利用した静電容量式タッチパネルのセンサ電極に関するものである。静電容量式タッチパネルに用いられるセンサーガラスやフロントカバーは薄く、使用されるコントローラICは低消費電力である。そのため、携帯電話やスマートフォンなどモバイル機器からユーザが直感的に操作出来るデバイスに広く用いられている。
【背景技術】
【0002】
近年、静電容量式タッチパネルにおける性能としてユーザがストレスなく利用出来るパフォーマンスが求められている。
【0003】
従来のタッチパネルの配線には、アクティブエリア内のセンサ電極から外周配線、外周配線からコントローラICに繋がる配線などがある(例えば、特許文献1を参照)。この構成の場合、アクティブエリア内のセンサ電極パターンと外周配線は隣接し、接近して配線される箇所が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−128676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のように、アクティブエリア内のセンサ電極パターンと外周配線を接近して設けた場合、アクティブエリア内のセンサ電極とそれに接続されているセンサ外周配線間に容量結合が起き、センサ面内で静電容量値にバラつきが発生し、タッチパネルの感度が面内で一定でなくなる問題がある。
【0006】
そこで、本発明は配線間の容量結合を遮ることにより静電容量値にバラつきの無い、センサ面内の感度が一定であるタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
アクティブエリア内センサ電極に接続されている外周配線とセンサ面内電極パターン間に容量結合を遮る導電素材を設けることとした。導電素材はGNDに接続する。このような構成により、センサ面内電極パターンと外周配線間で起こっていた容量結合が遮断できる。
【発明の効果】
【0008】
センサ面内の静電容量値のバラつきが解消され、センサ面内でバラつきの無い一定の感度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1のタッチパネルの一部を拡大した模式的平面図である。
【図2】実施例1のタッチパネルを模式的に示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の静電容量方式のタッチパネルでは、アクティブエリア内のセンサ電極と、これに接続された外周配線との間に、導電体素材が設けられている。導電体素材はGNDに接続され、アクティブエリア外に形成される。
【0011】
以下、図面を参照して、静電容量式タッチパネルの実施例について説明する。
【実施例1】
【0012】
本実施例のタッチパネルのセンサ電極を図面に基づいて説明する。図1は、タッチパネルの電極構成を部分的に示す模式的平面図である。図2は、その部分断面図である。図示するように、タッチパネルの基板1には、外周配線2とセンサ電極3が形成されている。センサ電極3はアクティブエリア内に設けられている。外周配線2とセンサ電極3は電気的に接続されている。外周配線2とセンサ電極3が隣接して配線されている箇所には、GNDに接続した導電体素材4が外周配線2とセンサ電極3の間に配置されている。これにより、外周配線2とセンサ電極3間の静電容量結合を減少させることが可能になった。
【0013】
このとき、外周配線2と導電体素材4の間には絶縁体5を設ける必要がある。絶縁体5を設ける上下の位置関係にかかわらず効果が得られる。また、センサ面内のセンサ電極3のパターン形状や、導電体素材4の位置によらず、外周配線2とセンサ電極3の間に導電体素材4が配置されればよい。
【符号の説明】
【0014】
1 基板
2 外周配線
3 センサ電極
4 導電体素材
5 絶縁体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ電極と、前記センサ電極と電気的に接続された外周配線が基板上に形成された静電容量式タッチパネルにおいて、
前記センサ電極と前記外周配線の間にGNDに接続された導電体素材が設けられ、前記センサ電極はアクティブエリア内に形成され、前記導電体素材がアクティブエリア外に形成されたことを特徴とする静電容量式タッチパネル。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−208749(P2012−208749A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74161(P2011−74161)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】