説明

静電誘導型電磁バルブ付節水器

【課題】空気を混入させる孔から漏水を防ぎ、水流中に微小な気泡を混入し、2次的な水流を発生させ使用感を損なうことなく、かつ微小な気泡が破裂することで超音波振動を生み洗浄効果を高める節水器を提供する。
【解決手段】空気吸入孔3の開閉構造に静電を利用する仕組みにとし、通水時は空気吸入孔3が開き、止水時に閉じることで空気吸入孔3からの漏水を防止する。使用感の悪化対策とし、流入口4で流体の流れを絞ることによって流速を増加させた流水が整流孔5を通過し、流通孔6においてから空気吸入孔3による空気供給圧と流水による液体供給圧の2つの圧力を作用させて微小な気泡を発生させ、大幅な節水を図りつつ使用感も損なうこともない。また気泡の破裂に伴い発生する超音波の振動により、洗浄効果を高くすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は静電誘導を利用することで、空気を混入させる孔から漏水を防ぎ、水流中に微小な気泡を混入し、2次的な水流を発生させ使用感を損なうことなく、かつ微小な気泡が破裂することで超音波振動を生み洗浄効果を高める。
【0002】
従来品の金属メッキの剥落や過多な重量による落下の危険を回避するため、素材と金属を変更し安全性を高めた造りとした。
【0003】
従来品ではねじ山の凹凸方向により、接続に関してアダプターを複数必要としたが、内部パーツを反転させ接続することで、ねじ山の凹凸方向の対応に関するものである。
【背景技術】
【0004】
従来の節水器具として、水流が一定量以上流れないように強制的に流量を絞るため、水量不足から体感水圧の低下に伴う使用感の悪化や、空気を混入させる口から漏水する問題があった。
【0005】
従来品の素材を覆う金属メッキが錆の原因による剥落で、洗浄中にケガが生じる問題、素材が金属類のため過多な重量の落下によるケガの問題があった。
【0006】
従来品では節水器具を接続する場合、ねじ山の凹凸方向に片方の方向でしか対応できてなく、対応できていない場合はアダプターを使用し対応する問題があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来品の問題を鑑みて成されたものであって、静電誘導を利用して漏水を防ぎ、微小な空気を混入させ2次的な水流を生むことで使用感を損なうことなく、かつ超音波振動による洗浄力の向上を目的としている。
【0008】
また素材にPOMを使用し、軽量、広い温度範囲での対クリープ性、非常に優れた耐疲労性、機械加工特性、2次加工性の特性を持ち、素材を覆う金属にはステンレスSUS304を採用し、錆に強く、延性、強度、耐熱性、低温じん性に優れ、安心性の向上を目的とする。
【0009】
内部パーツを反転させ接続することで、ねじ山の凹凸方向に対応できる節水器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段および作用・効果】
【0010】
上記課題を解決するための本発明は、空気吸入孔に静電誘導型電磁バルブを設け、通水時水中の電子はプラスとマイナスで錯乱しているため、マイナス電子を帯びている静電誘導型電磁バルブは開放状態となり気体供給圧によって気体流体の侵入を許す。止水時には水の動きが止まり、マイナス電子を帯びている静電誘導型電磁バルブに静電誘導が働き、水中のプラス電子が引き寄せられ閉鎖状態となり液体流体及び、気体流体の侵入を許さない構成である。
【0011】
この構成によれば通水時に液体流体に空気吸入孔から侵入する気体流体の2つの流体にある供給圧によって微小な気泡が発生し、大幅な節水が可能となる。また流入口と整流孔により、流体の流れを絞ることによって流速を増加させ、水の噴射量を大きくすることから、流量を制御しつつも使用感を損なうことなく節水が可能である。
【0012】
本発明においては、環境ホルモンを含まないPOMを用いて、耐久性に優れ、かつ軽量化を可能とした。またPOMを覆う金属に錆びにくいSUS304を採用し、安全性の高い節水器具を可能とした。
【0013】
本発明において、内部パーツを反転させて接続を可能とするため、配管または水栓本体に設置する際、接続部ねじ山の凹凸方向でアダプターの装着を検討していたが、凹凸方向どちらでも直付け可能として提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明について図を用いて説明する。
【0015】
図1及び図4は節水器具本体1と内部パーツ2、静電誘導型電磁バルブ7の断面図である。内部パーツ2内、気体を供給する空気吸入孔3、液体の供給を限定し流体の流れを絞る流入口4、絞った流体を通過する整流孔5、空気を混入させて2次的な水流を生む流通孔6、静電誘導によって液体流体と気体流体の供給を開閉によって行う弁とする静電誘導型電磁バルブ7、節水器具本体、内部パーツ2の入換えを行えるよう設計したノズル孔8、雌ねじ孔9、雄ねじ孔10、Oリングの設置部であるOリング部11、1に2から11までの内容が含まれた構成である。尚、節水器具本体及び内部パーツの素材はPOMで形成している。
【0016】
上記構成の図1において、使用者が蛇口をひねり吐水した場合、通水時(図2)節水器の断面図である。
【0017】
液体流体の方向が矢印方向へ向かい流れているものとし、液体流体は節水器具本体に侵入し、内部パーツを経由して、各水栓又はシャワーからの吐水となる。液体流体が節水器具本体の雌ねじ孔9から内部パーツに侵入する際、液体供給の限定を行う流入口4により、流体の流れを絞ることで流速を増加させた流水が整流孔5を通過し、流通孔6で一気に噴出して雄ねじ孔10から水栓又は、配管等に吐出する。
【0018】
通水時には水中のプラスとマイナスの電子が散乱し流動しているため、マイナス電子を帯びている静電誘導型電磁バルブ7が気体供給圧により気体の供給を許し、空気吸入孔3から内部パーツ2へ空気を混入させ、気体供給と液体供給の2つの圧力を作用させて微小な気泡を生む。噴出する流体に微小な気泡が加わり、雄ねじ孔10を経由して、勢いがよく水流が吐出される。
【0019】
液体流体の方向が逆の場合、内部パーツを反転させて装着するため、図6の構成となり噴出時には雌ねじ孔9を経由する。
【0020】
止水時(図3)には水の流動がなくなるため、マイナス電子を帯びている静電誘導型電磁バルブ7に静電誘導が働き、水中のプラス電子が引き寄せられ閉鎖状態となり、液体流体及び、気体流体の侵入を許さないため、空気吸入孔3からは漏水なく使用可能である。
【0021】
また、静電誘導型電磁バルブ7には逆止弁の設計も成され、止水時の液体及び気体供給圧が働かないため静電誘導型電磁バルブ7からの水流の吐水はない。
【0022】
図1及び図4で示すように、空気吸入孔3は節水器具本体1を内部パーツ2に設けられた係合状態で、節水器具本体1と内部パーツ2の空気吸入孔3の位置は変わらない。
【0023】
図4は図1の内部パーツを反転させた、節水器具本体1、内部パーツ2、静電誘導型電磁バルブ7の断面図である。雌ねじ並びに雄ねじの順位を定めた状態でも、通水する液体流体の方向に合わせて、節水器の内部パーツ2を反転させ装着することで、液体流体の方向に依存することなく対応ができる。またノズル孔8は内部パーツ2を反転させ装着できるよう設計されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】節水器具本体と内部パーツ、静電誘導型電磁バルブの縦断面図である。
【図2】通水時、内部パーツ挿入状態での節水器具の縦断面図である。
【図3】止水時、内部パーツ挿入状態での節水器具の縦断面図である。
【図4】図1の縦断面図で内部パーツを反転させた縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・節水器具本体
2・・・内部パーツ
3・・・空気吸入孔
4・・・流入口
5・・・整流孔
6・・・流通孔
7・・・静電誘導型電磁バルブ
8・・・ノズル孔
9・・・雌ねじ孔
10・・・雄ねじ孔
11・・・Oリング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
節水器具内、空気吸入孔に静電誘導型電磁バルブを設け、通水時と止水時にあわせて、静電誘導によるバルブの開閉することを特徴とする。
【請求項2】
節水器具を設置する状況に応じ、節水器具内内部パーツを反転させ接続することを特徴とする請求項1記載の節水器。
【請求項3】
節水器具の素材にPOM、また素材を覆う金属にステンレスを採用し、安全面を高めたことを特徴とした請求項1から2いずれか記載の節水器。
【請求項4】
節水器具の利用分野に関し、シャワーホースとヘッドの接続部、水道の蛇口パイプの接続部、混合栓の水管接続部、その他、水道管等の管路内に配置することを特徴とした請求項1から3いずれか記載の節水器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−19258(P2013−19258A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172347(P2011−172347)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(511192883)株式会社グリーンユーティリティー (1)
【Fターム(参考)】