説明

非丸味付けシールを備えたビン

防湿性で且つ再シール自在の容器(10、80、120、202、214)が、蓋(18、128)と、胴部(12、112)とを有する。蓋及び胴部は、胴部上への蓋座着時における実質的な湿密性を有し且つパッケージへの日単位水分侵入量が1000マイクログラム未満である非円形のシール(50、78)を有する。補強材(22または162)が、胴部上への蓋座着時の小直径により画定される軸(42)に沿った内側方向への変形に対し、シールの少なくとも一部分を強化または補強する。随意的には、補強材は、リザーバを再分割する少なくとも1つのスプライン(162)である。特定長さの物体を分与するための特定のディスペンサをカスタマイズして長さの異なる物体(122、124)のためのディスペンサ(10、80、120、202、214)とする製造方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、何れもここに参照することにより本明細書の一部とする、2008年5月15日付で提出された米国出願番号第61/053,277号及び同7月17日付で提出された同第61/081514号の優先権を主張するものである。
本発明は、例えば、試験ストリップ、ピル、カプセル、粒状材料、液体、またはその他物質または材料の収納に使用し得且つ水分の出入りを制御する容器に関する。本件出願によれば、ここに参照することにより本明細書の一部とする2008年5月16日付で提出された米国出願番号第29/318,272号のそれに関連する技術が開示される。
【背景技術】
【0002】
何れも本件発明者による米国特許第4,783,056号、同4,812,116号、再発行特許第37,676号及び第6,303,064号、米国特許第6,769,558号、及び同第7,198,161号、及び欧州特許第1220794号には円筒状容器が記載され、漏れ止め式の再シール可能な円筒状容器及びキャップアセンブリが開示される。本開示による射出成型プラスチック容器及びそれらのシール方法はここに参照することにより本明細書の一部とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国出願番号第61/053,277号明細書
【特許文献2】米国出願番号第61/081514号明細書
【特許文献3】米国出願番号第29/318,272号明細書
【特許文献4】米国特許第4,783,056号明細書
【特許文献5】米国特許第4,812,116号明細書
【特許文献6】再発行特許第37,676号明細書
【特許文献7】米国特許第6,303,064号明細書
【特許文献8】米国特許第6,769,558号明細書
【特許文献9】米国特許第7,198,161号明細書
【特許文献10】欧州特許第1220794号明細書
【特許文献11】米国特許第5,911,937号明細書
【特許文献12】米国特許第6,214,255号明細書
【特許文献13】米国特許第6,130,263号明細書
【特許文献14】米国特許第6,080,350号明細書
【特許文献15】米国特許第6,174,952号明細書
【特許文献16】米国特許第6,124,006号明細書
【特許文献17】米国特許第6,221,446号明細書
【特許文献18】米国出願番号第61/053,277号明細書
【特許文献19】米国出願番号第29/318,272号明細書
【特許文献20】米国特許第5,911,937号明細書
【特許文献21】米国特許第6,214,255号明細書
【特許文献22】米国特許第6,130,263号明細書
【特許文献23】米国特許第6,174,952号明細書
【特許文献24】米国特許第6,124,006号明細書
【特許文献25】米国特許第6,221,446号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非丸味付けシールを備えたビンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1様相によれば、防湿性の、再シール可能な非円筒状容器及び蓋のアセンブリが提供される。ここで、“再シール可能な”とは、容器の最初の開放以後に少なくとも一度蓋を閉じ得ることを意味するものとする。蓋は、容器の中身全てを除去するべく、初回の開放後に追加数において開閉可能である。
容器は全体に管状の側壁により画定される内部空間を有する胴部を有する。胴部は蓋を有し、蓋と胴部とは非丸味付けシールを有し、当該シールは胴部上に座置した状態で実質的に防湿性を有し、つまり、耐湿性試験により決定された容器シール時の1日当たりの侵入量が1000マイクログラム未満である。容器は随意的には、1〜500ml、あるいは10〜200ml、あるいは20〜100mlの内容積を包囲する医薬品包装として寸法付けされる。
【0006】
胴部は、第1及び第2の軸方向に対向端を持つ全体に管状の側壁と、ベース部と、当該ベース部から軸方向に離間し且つ第2端に少なくとも隣り合う分与開口と、を含む。内部空間は全体に側壁内に配置され、少なくとも全体的にベース部と分与開口との間に位置付けられる。側壁は、大小の各直径を有する断面を有し、各直径間の比は1.1:1及び10:1の間であり且つ1.1:1及び10:1を含む。
【0007】
容器は、胴部上に位置付けられ且つ分与開口の周囲に配置した非丸味付け胴部シール表面を有し、当該胴部シール表面は大小の各直径を有し、当該大小の各直径間の比は1.1:1及び10:1の間であり且つ1.1:1及び10:1を含む。
【0008】
蓋は胴部上に座着する形態を有する。蓋上には蓋シール表面が位置付けられる。胴部シール表面と蓋シール表面とは、蓋を胴部上に座着させると合致して蓋及び胴部間にシールを形成する。蓋及び蓋シール表面は分与開口を少なくとも実質的に閉じ、内部空間を周囲状況から隔絶させる。
【0009】
インサートが容器の内部空間と連通され且つ胴部シール表面の少なくとも一部を、蓋を胴部上に座着させる際に小直径の画定する軸線に沿った内側変位に対する補強を提供する。容器は相対湿度80%及び22.2°C(72°F)時において以下の防湿率、即ち、100−1000マイクログラム/日、随意的には200−700マイクログラム/日、随意的には380−700マイクログラム/日、随意的には400−700マイクログラム/日、随意的には250−400マイクログラム/日、随意的には300マイクログラム未満、を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、内部空間は乾燥剤製の内側表面により少なくとも部分的に画定される。
随意的には、上記任意の実施例において、内部空間は容器をその小直径方向軸線に沿った耐変形強化を提供する補強材により少なくとも部分的に画定される。
随意的には、上記任意の実施例において、補強材は容器と共に組み込んだインサートである。
随意的には、上記任意の実施例において、インサートは当該インサートと、容器の内壁との間の締まり嵌めにより容器に固定される。
【0010】
随意的には、上記任意の実施例において、インサートは乾燥剤製である。
随意的には、上記任意の実施例において、インサートは容器内部に配置される。
随意的には、上記任意の実施例において、インサートは、容器の内壁を全体的に追随するライナである。
随意的には、上記任意の実施例において、容器の各端部の少なくとも一方が、乾燥剤製の内側部分を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、側壁が、乾燥剤製の内側部分を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、蓋が、乾燥剤製の内側部分を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤の少なくとも一部が内部空間内に位置付けられる。
【0011】
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤の少なくとも一部が粒状材料である。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤の少なくとも一部が1つ以上のサッシェ形態下に提供される。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤の少なくとも一部が1つ以上のキャニスタ形態下に提供される。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤の少なくとも一部が1つ以上のペレット形態下に提供される。
随意的には、上記任意の実施例において、容器が、胴部内に配置され且つ少なくとも部分的に内部空間を画定する乾燥材製のスリーブを更に含む。
随意的には、上記任意の実施例において、スリーブが、側壁及び端部壁の少なくとも一方と一体形成される。
随意的には、上記任意の実施例において、容器が、容器胴部と蓋とを繋ぐテザーを含む。
【0012】
随意的には、上記任意の実施例において、テザーがヒンジを含む。
随意的には、上記任意の実施例において、テザーが一体のヒンジを含む。
随意的には、上記任意の実施例において、テザーが、蓋及び胴部を相互にピボット廻動すると蓋を胴部上に座着させる形態を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、ヒンジが、長軸に全体に直交するピボット軸を画定する。
随意的には、上記任意の実施例において、ヒンジが、長軸と全体に平行なピボット軸を画定する。
随意的には、上記任意の実施例において、ヒンジが、側壁から長軸の少なくとも端部に隣り合う位置に伸延される。
随意的には、上記任意の実施例において、ヒンジが、側壁から短軸の少なくとも端部に隣り合う位置に伸延される。
【0013】
随意的には、上記任意の実施例において、胴部が少なくとも全体に楕円の断面を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部が少なくとも全体に多角形の断面を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部が少なくとも全体に矩形の断面を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部が少なくとも1つの丸味付けした角部を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、分与開口が側壁の第2端により画定される。
随意的には、上記任意の実施例において、蓋が、蓋シール表面を支持する閉じた表面を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、蓋が、蓋シール表面を包囲し且つ該蓋シール表面から垂下するスカートを含む。
随意的には、上記任意の実施例において、スカートが全体に管状である。
【0014】
随意的には、上記任意の実施例において、スカートの断面が、胴部の側壁の断面と実質的に一致し、蓋を胴部上に座着させた際に全体に管状の側壁の延長部を少なくとも実質的に画定する。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の側壁の断面の大小の各直径間の比の値が、1.5:1及び5:1の間であり且つ1.5:1及び5:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の側壁の断面の大小の各直径間の比の値が、1.5:1及び4:1の間であり且つ1.5:1及び4:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の側壁の断面の大小の各直径間の比の値が、1.5:1及び3:1の間であり且つ1.5:1及び3:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の側壁の断面の大小の各直径間の比の値が、2:1及び5:1の間であり且つ2:1及び5:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の側壁の断面の大小の各直径間の比の値が、2:1及び4:1の間であり且つ2:1及び4:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の側壁の断面の大小の各直径間の比の値が、2:1及び3:1の間であり且つ2:1及び3:1を含む。
【0015】
随意的には、上記任意の実施例において、胴部のシールの断面の大小の各直径間の比の値が、1.5:1及び5:1の間であり且つ1.5:1及び5:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部のシールの断面の大小の各直径間の比の値が、1.5:1及び4:1の間であり且つ.1.5:1及び4:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部のシールの断面の大小の各直径間の比の値が、1.5:1及び3:1の間であり且つ.1.5:1及び3:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部のシールの断面の大小の各直径間の比の値が、2:1及び5:1の間であり且つ2:1及び5:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部のシールの断面の大小の各直径間の比の値が、2:1及び4:1の間であり且つ2:1及び4:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部のシールの断面の大小の各直径間の比の値が、2:1及び3:1の間であり且つ2:1及び3:1を含む。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の少なくとも一部と、蓋の少なくとも一部とが射出モールド内でワンショット成型される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の少なくとも一部と、蓋の少なくとも一部とが射出モールド内でツーショット成型される。
随意的には、上記任意の実施例において、各ショットが実質的にモイスチャーブロッキング高分子材料と、乾燥高分子材料である。
【0016】
本発明の他の様相によれば、材料ストリップのディスペンサであって、全体に管状の胴部と、第1プラットフォームと、第2プラットフォームと、少なくとも1つのスプラインと、を含むディスペンサが提供される。胴部は、内側表面、軸方向に対向し、その少なくとも一方が分与開口を画定する第1及び第2の各端部、を含む。第1プラットフォームは内側表面内を横断して伸延し、胴部の第1端部位置または第1及び第2の各端部間に位置決めされる。第2プラットフォームは内側表面内を横断して伸延し、第1プラットフォーム及び分与開口間に、これら第1プラットフォーム及び分与開口から軸方向に離間して位置決めされ、第2プラットフォームと分与開口との間で且つ第1及び第2の各プラットフォーム間の部分にストリップリザーバを画定する。スプラインはリザーバ内を軸方向に且つ横断方向に伸延し、当該リザーバを、分与開口と連通し且つ軸方向に伸延する複数のストリップリザーバに再分割する。
【0017】
随意的には、上記任意の実施例において、リザーバと少なくとも1つのストリップリザーバとの間に連通用開放通路が設けられる。
随意的には、上記任意の実施例において、リザーバと各ストリップリザーバとの間に連通用開放通路が設けられる。
随意的には、上記任意の実施例において、少なくとも1つの連通用開放通路が第2プラットフォームの孔である。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤がストリップリザーバに対して露呈される。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤が特定部分に接触する。
随意的には、上記任意の実施例において、前記特定部分が、少なくとも部分的に乾燥剤から構成される内側表面により画定される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の内側表面、スプライン、第1プラットフォーム、第2プラットフォーム、の少なくとも1つの少なくとも一部分が、乾燥剤から構成される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の内側表面の少なくとも一部が乾燥剤から構成される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の内側表面の少なくとも1つのスプラインの少なくとも一部が乾燥剤から構成される。
随意的には、上記任意の実施例において、第1プラットフォームの少なくとも一部が乾燥剤から構成される。
【0018】
随意的には、上記任意の実施例において、第2プラットフォームの少なくとも一部が乾燥剤から構成される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部と、第1プラットフォーム、第2プラットフォーム、スプライン、の少なくとも1つとが一体化される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部と第1プラットフォームとが一体化される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部と第2プラットフォームとが一体化される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部とスプラインとが一体化される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部と各スプラインとが一体化される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部と、第1プラットフォーム、第2プラットフォーム、スプライン、の各々とが射出成型される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の少なくとも一部と、第1プラットフォームの少なくとも一部とが射出モールド内でワンショット成型される。
随意的には、上記任意の実施例において、第2プラットフォームとスプラインとが射出モールド内でワンショット成型される。
【0019】
随意的には、上記任意の実施例において、胴部の少なくとも一部と、第1プラットフォームとが射出モールド内でワンショット成型され、第2プラットフォームとスプラインとが射出モールド内でツーショット成型される。
随意的には、上記任意の実施例において、第1ショット成型部分が第1部分を画定し、第2ショット成型部分が第2部分を画定し、第1及び第2の各部分が相互連結されてディスペンサを画定する。
随意的には、上記任意の実施例において、ある部分に乾燥剤が配置される。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤は粒状材料である。
随意的には、上記任意の実施例において、乾燥剤が、1つ以上のサッシェ、キャニスタ、またはペレットの形態下に提供される。
随意的には、上記任意の実施例において、分与開口を覆うキャップが設けられる。
【0020】
随意的には、上記任意の実施例において、キャップ上に第1シール表面を、胴部上には第2シール表面を各設け、第1及び第2の各シール表面が合致して分与開口を少なくとも実質的にシールする。
随意的には、上記任意の実施例において、ディスペンサの胴部及びキャップを連結するヒンジが設けられる。
随意的には、上記任意の実施例において、キャップ内に乾燥剤が配置される。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部内に乾燥材製のスリーブが配置され、該スリーブがストリップリザーバ及びある部分の少なくとも一方を少なくとも部分的に画定する。
随意的には、上記任意の実施例において、スリーブが、第2プラットフォームの少なくとも1つと一体形成される。
随意的には、上記任意の実施例において、第2プラットフォームが、第1ストリップリザーバを画定する第1部分を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、第2プラットフォームが、第1部分と同一平面内に無く且つ第2ストリップリザーバを画定する第2部分を更に含む。
【0021】
随意的には、上記任意の実施例において、第2ストリップリザーバが第1プラットフォームの一部により画定される。
随意的には、上記任意の実施例において、第2ストリップリザーバが第1ストリップリザーバよりも軸方向に長い。
随意的には、上記任意の実施例において、胴部が全体に楕円状の断面を有する。
随意的には、上記任意の実施例において、スプラインは、楕円を横断して伸延する長軸と実質的に平行である。
随意的には、上記任意の実施例において、スプラインは、楕円を横断して伸延する短軸と実質的に平行である。
随意的には、上記任意の実施例において、直交方向に横断して伸延する第1及び第2の各軸を有し、ストリップリザーバの少なくとも1つにおける1つ以上の材料のストリップの主たる面が、第1軸と実質的に平行に配向される。
随意的には、上記任意の実施例において、直交方向に横断して伸延する第1及び第2の各軸を有し、ストリップリザーバの少なくとも1つにおける1つ以上の材料のストリップの主たる面が、第2軸と実質的に平行に配向される。
【0022】
本発明の他の様相によれば、特定長さの物体を分与する特定のディスペンサをカスタマイズして長さの変化する物体用のディスペンサとする方法が提供される。当該方法は幾つかのステップを経て実施される。
第1ステップは、全体に管状の胴部を形成するようになっている第1射出成型キャビティにして、前記胴部が、内側表面と、軸方向に対向し、その少なくとも一方が分与開口を画定する第1及び第2の端部と、内側表面内を横断して伸延し且つ前記胴部の軸方向に対向する各端部間に位置決めした第1プラットフォームと、を含む第1射出成型キャビティを提供することである。
第2ステップは、前記全体に管状の前記胴部内に嵌入する寸法構成及び形態を有するインサートにして、胴部と組み合わせた際に第1プラットフォーム及び分与開口間に、該第1プラットフォーム及び分与開口から軸方向に離間して位置決めされ、かくして第2プラットフォームと分与開口と、第1及び第2の各プラットフォーム間の部分との間にリザーバを画定するインサートを形成するようになっている第2射出成型キャビティを有するインサートを提供することである。
第3ステップは、前記第1及び第2の各射出成型キャビティの少なくとも一方を改変し、前記管状胴部の第1及び第2の各プラットフォームとインサートとが、分与開口に関する所定位置において第2プラットフォーム上で特定長さの物体を支持するに適した相対的軸方向位置に配置させることである。
随意的には、上記任意の実施例において、第2射出モールドのキャビティが改変される。
随意的には、上記任意の実施例において、第1射出モールドのキャビティはディスペンサカスタマイズのためには改変されない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、蓋開放状態で示す容器の1実施例の斜視図である。
【図2】図2は、図1を線2−2に沿って切断した長手方向断面図である。
【図3】図3は、図1を線3−3に沿って切断した長手方向断面図である。
【図4】図4は、図2に示すヒンジ及び蓋シール表面の、蓋を胴部上に座着した状態で示す部分拡大断面図である。
【図5】図5は、他の実施例の図3に類似の断面図である。
【図6】図6は、更に他の実施例の図3に類似の断面図である。
【図7】図7は、本発明の他の追加実施例の断面図である。
【図8】図8は、ディスペンサの1実施例の斜視図である。
【図9】図9は、図8の実施例の側面図である。
【図10】図10は、図8の実施例の平面図である。
【図11】図11は、図8を線11−11に沿って切断した断面図である。
【図12】図12は、図8を線12−12−に沿って切断した断面図である。
【図13】図13は、胴部126内に凹入したウェブ148により画定される、代替構成としての上げ底を示す、図11の改変例を示す図である。
【図14】図14は、本発明の他の実施例の部分破除した斜視図である。
【図15】図15は、図14の実施例の断面図である。
【図16】図16は、ディスペンサの他の実施例を画定する乾燥剤インサートの斜視図である。
【図17】図17は、ディスペンサの更に他の実施例を画定する乾燥剤インサートの斜視図である。
【図18】図18は、長さの異なる各ストリップを収受し且つ一様化させるべく改変した他の改変可能例を示す、図15と類似の断面図である。
【図19】図19は、スプラインが図10に示す方向に直交する他の実施例の部分平面図である。
【図20】図20は、図12に示す如きディスペンサの胴部を形成するための型キャビティの略断面図である。
【図21】図21は、図12に示す如きディスペンサのインサートを形成するための型キャビティの略断面図である。
【図22】図22は、ストリップの各フェースまたは主表面が、全体に楕円のビンの長側面に面した実施例の部分断面斜視図である。
【図23】図23は、ストリップの各フェースまたは主表面が、全体に楕円のビンの短側面に面した実施例の部分断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
何れも本件出願の発明者による米国特許第6,769,558号及び同第7,198,161号及び欧州特許第1220794号には、漏れ止め式の、再シール自在の、引き上げ蓋式の、円筒容器及びキャップから成るアセンブリが開示され、キャップと、ヒンジによって装着される容器とを含んでいる。ユーザーは蓋の前タブを使って容易に蓋を閉じることが出来る。前記各特許は、容器及びキャップアセンブリについての好適なシールの特徴及びディメンションに関し、ここに参照することにより本明細書の一部とする。前記各特許に記載される引き上げ蓋を使用する防湿シールを形成するに際し、蓋は容器胴部の上部に圧縮力を行使する。蓋と容器胴部との間にシール関係が構成される。
【0025】
現在の所、シール効果はその大部分において、容器壁の剛性によるものと考えられている。楕円形容器(特に、長短の各軸間の比率が大きいもの)は、容器壁は短軸に沿った内外の各方向への変形に対する剛性が低下し、蓋が加える力に耐えられない。この剛性不足により、シール一体性が低下(即ち、水分侵入率が高い)する。容器の側壁またはキャップ部分のシール領域は、特に、楕円形容器の対向する各壁の半径が最大となる短軸沿いの部分が屈曲を受けやすい。
【0026】
本件発明者は、短軸に沿った変形に対し容器を強化する補強材を設けることでこの問題を解決できると考えた。補強材は、容器壁における追加材料であり得るが、例えば、インサートまたはライナを容器内に押し嵌めまたはそうでなければ組み込み、短軸の始端及び終端位置またはその付近の部分を補強することによっても提供され得る。インサートは、試験ストリップを配向する実用性をも有するが、容器側壁の補強に使用し得る。
図1〜図4を参照するに、ビンまたは容器10が示され、胴部12、内部空間14、胴部シール表面16、引き上げ蓋(以下、単に蓋とも称する)18、蓋シール表面20、内部空間14と連通する乾燥剤22、を含んでいる。
【0027】
胴部12は第1及び第2の、軸方向に対向する各端部26及び28と、分与開口30とを備え、全体に管状の側壁24を有し得る。分与開口30は第1端部またはベース部26から軸方向に離間され、且つ少なくとも第2端部28に隣り合って位置付けられる。図1〜図4の実施例では、分与開口30の少なくとも一部が側壁24の第2端部28により画定される。
胴部12は、側壁24の全体に内側で且つ少なくとも全体にベース部26と分与開口30との間に配置した内部空間14を有し得る。全体に管状の側壁24は、図3に最も良く示す断面32を有し得、該断面は、何れも中心38を通る大直径34及び小直径36を有する。断面32の大直径34と小直径36との比は、例えば、1.1:1及び10:1の間であり且つ1.1:1及び10:1を含み得る。あるいは断面32の大直径34及び小直径36の比は、1.5:1及び5:1の間、あるいは1.5:1及び4:1の間、あるいは1.5:1及び3:1、あるいは2:1及び5:1、あるいは2:1及び4:1、あるいは2:1及び3:1、あるいは1.5:1及び5:1(何れの場合も始端及び終端の各比の値を含む)であり得る。上下の各限界値は臨界的ではなく、各比率は、その幅が深さより広い、あるいはその逆の容器10を提供するためのものである。
【0028】
図1〜図4に例示した如く、胴部12はその断面32が少なくとも全体に楕円形状である。しかしながら胴部は、その他の断面形態を有し得る。図5に例示するように、胴部44はその断面が少なくとも全体に多角形状であり、または少なくとも全体に矩形であり、あるいは少なくとも1つの丸味付けした角部46を有し得る。その他多くの形態も意図されるものとする。例えば、容器は図1に容器47として示す、対向する凹凸の各壁を備える形態を有し得る。
【0029】
図1〜図4に例示した如く、胴部シール表面16は丸味付けされず、胴部12上に位置付けられ、分与開口30の周囲に配置される。胴部シール表面16は、大直径40及び小直径42とを有し、胴部シール表面16の大直径40及び小直径42間の比は1.1:1及び10:1の間であり且つ1.1:1及び10:1を含み得る。あるいは前記比は1.5:1及び4:1の間、あるいは1.5:1及び3:1の間、あるいは1.5:1及び2:1の間、あるいは2:1及び5:1の間、あるいは2:1及び4:1の間、あるいは2:1及び3:1の間(何れの場合も始端及び終端の各比の値を含む)であり得る。上下の各限界値は臨界的ではなく、各比率は、非丸味付けシール表面を提供するためのものである。
【0030】
断面の大直径34及び小直径36の比は胴部シール表面16の大直径40及び小直径42の比と同じまたは異なり得る。更には、胴部シール表面16と断面32の各形状は同じまたは異なり得る。例えば、断面32は角部を丸味付けした矩形であり、胴部シール表面16は長円形であり得る。これらは、想定し得るその他形態の1例に過ぎない。
蓋18は、蓋シール表面20を支持する閉鎖表面48を含む。蓋18は胴部12上に座着する形態を有し得る。胴部は蓋座着用表面20を有し得る。胴部シール表面16と、蓋シール表面20とは、胴部12上への蓋18の座着時に相互に合致し、蓋18及び胴部12間にシール50(図4に最も良く示される)を形成する形態を有し得る。シール50が形成されると、蓋18と、胴部シール表面16及び蓋シール表面20により画定されるシール50が少なくとも部分的に分与開口30を閉鎖し、かくして内部空間14を周囲状況から隔絶させる。
【0031】
図1〜図4に示す蓋18は全体に管状のスカート52にして、蓋シール表面20を包囲し且つ該蓋シール表面から垂下するスカートを有し得る。スカート52の断面は胴部の側壁の断面32と実質的に一致され得、蓋18を胴部12上に座着させた際に、図4に示す如く、少なくとも実質的に全体に管状の側壁24の延長部を画定する。
図1〜図4に例示する各実施例において、一体型ヒンジ54としての形態を有するテザーが胴部12と蓋18とを連結する。一体型ヒンジ54は、蓋18及び胴部12を相互ピボット廻動させた際に蓋18を胴部12上に座着させるべく配向する形態を有し得る。図1〜4に例示した一体型ヒンジ54は、例示した如く、胴部12の側壁24から小直径または短軸42の端部に少なくとも隣り合う位置に伸延され得る。例示した一体型ヒンジは、大直径40に全体に平行であり得る。ピボット軸を画定する。他の実施例において、一体型ヒンジは円周方向に90°偏倚され得、且つ胴部12の側壁24から大直径40の少なくとも端部位置に伸延され得る。この場合、一体型ヒンジは大直径または長軸40に全体に直交し得るピボット軸を画定し得る。一体型ヒンジは、大直径40及び小直径42の各端部間の中間位置にも配置され得、他の実施例では大直径40及び小直径42の何れとも平行ではない傾斜ピボット軸を提供する。
【0032】
本件発明者は、非丸味付けシール、例えば、図1〜図4に示す非丸味付けタイプの胴部シール表面16と蓋シール表面20とを合致させて形成するシール50が、丸味付けしたシールと同程度において水分を遮断しないことを見出した。それでも尚、容器10の中身が水分に弱いものである場合等において、容器10の内部空間14への水分の出入り量の制限は必要または有益であり得る。本件発明者は、非丸味付けシールを原因とする水分に関する弱さの問題は、容器10が、胴部12上に蓋18を座着すると容器10の内部空間14と連通する、番号22で示す如き乾燥剤を含むことにより解決され且つ少なくとも部分的に緩和され得ることを見出した。
【0033】
好適な乾燥剤22の例は、射出成型可能な熱可塑性乾燥剤高分子材料であり、それらは米国特許第5,911,937号、同第6,214,255号、同第6,130,263号、同第6,080,350号、同第6,174,952号、同第6,124,006号、同第6,221,446号に記載される。前記各特許はここに参照することにより本明細書の一部とする。シリカゲル、モレキュラシーブ、酸化カルシウムまたは粘度もまた、あるいはそれらに代えて、乾燥剤として使用され得、または乾燥材料中に組み込み得る。乾燥剤は、密封形薬品の酸化防止用の不活性ガス等のガス、または乾燥が許されない医薬品における風味または芳香または水分、を放出するようになっている材料であり得る。
【0034】
例えば、図1〜図4に示す容器10の場合、内部空間14は乾燥剤22製の胴部12の内側表面58により少なくとも部分的に画定され得る。図1〜図4の容器10では、容器10の少なくとも一方の端部、ここでは第1端部26もまた、乾燥材製の内側部分60を有し得る。更には、またはあるいは、蓋18は、乾燥剤22製の一体成形部分であり得る内側部分48を有し得る。
更には、またはあるいは、乾燥剤22の内側表面58は、胴部12内部に配置され且つ少なくとも部分的に内部空間14を画定する、別個に成型した乾燥剤22製のスリーブにより画定され得る、スリーブは側壁及び端部壁の少なくとも一方と一体形成され得る。
図2にも例示する他のまたは追加的な実施例において、乾燥剤22の少なくとも一部が内部空間14内に位置付けされ得る。例えば、図2に示すように、乾燥剤22の少なくとも一部分が、1つ以上のサッシェ64、またはキャニスタ66、または、ペレットまたはその他粒状形態下に提供され得る粒状材料68、の形態下に提供され得る。
【0035】
図7を参照するに、図1〜図4のそれとその他の点において類似する容器80用の、第2シールが全体を番号78で示される。図7において、蓋18は内側スカート82を有し、胴部12は乾燥剤インサート22と、全体に環状のシールガスケット84にして、容器の中身88を包囲するシール表面86を有するガスケット84とを含んでいる。内側スカート82は、シールガスケット84に支承状態下に接触してシールを形成する遠位または下端90を有する。シールガスケット84は、エラストマ系ー材料(例えば、熱可塑性エラストマー、TPE)から作製し得る。意図されるTPEの1つは、米国ミズーリ州セントルイスのMonsanto社の登録商標であるSantopreneである。
【0036】
ウェブ82の下端90、即ち、シール78の位置は図7に例示する蓋の外側スカート52に接近され得るが、これは、内側シール80内部の空間を広げるには有益であり得る。例示した実施例の利益は、容器80の開放時にシールガスケット84の材料もまた、乾燥剤22の上面を周囲環境から隔絶して当該周囲環境に直接接触させないことにあるが、ガスケット86はあるいは内側スカート82の下端90の真下部分までに短くし得る。
任意の実施例において、蓋シール表面20に接触して弾性的に座着させるべく、エラストマーをビン胴部12の上部内側表面に沿って、例えば胴部シール表面16等にも位置付け得る。
【0037】
二次シール要素もまた、またはあるいは、引き上げ蓋18の内側表面に沿って形成し得る。二次シール要素は引き上げ蓋18の側壁またはスカート52に密着して位置付け得る。蓋18を閉じると、先に挙げた米国特許第6,769,558号及びその他の特許に従うシールとの組み合わせに於いて、二次シール要素がインサートの上部表面に沿ってエラストマーを押圧して二次シールを形成する。
より一般的には、各図に示す乾燥剤またはシール特徴の任意の1つまたは1つ以上を個々にまたは共に使用し得、また、その他方法で乾燥剤またはシール要素を配置する追加的実施例も意図される。
【0038】
容器10は色々の方法で作成し得る。1実施例では容器10及びその乾燥剤22は熱可塑性材料からワンショットまたはツーショットにおいて別個に射出成型し、次いで組み立て得る。第1モールドが引き上げ式のビン10または80の製造に使用される。第2モールドにおいてインサートが成型される。蓋18及び一体型ヒンジ54は外側胴部12と同じモールド内に於いて一体成形され得る。1実施例ではビンの引き上げ蓋はモールド内で閉鎖される。
あるいは、外側胴部12と乾燥剤22とは1つの射出モールドにおいてツーショット成型され得る。
図7に示す実施例ではインサートは2つの材料、即ち、プラスチック製の乾燥剤22と、エラストマー材料84とからなる。インサート22及びシールガスケット84はツーショット射出成型プロセスにおいて成型され得る。インサートの乾燥剤22は第1ショットにおいて成型される。次いで第2ショットにおいてエラストマー材料84が成型される。複合的なインサートを組み立ててビンとする。あるいはシール材料と外側胴部12または蓋18の材料とを一回のツーショット成型において成型し得る。
【0039】
容器10の外側部分用に好適な多数の既知の材料の1つはモイスチャーブロック製の高分子材料であるポリプロピレンであり得る。例えば、外側胴部12及び蓋18をポリプロピレンで作製し、内側部分60等の乾燥機能部分を乾燥剤で作製し得る。
容器は何れもここに参照することにより本明細書の一部とする米国出願番号第61/053,277号または同第29/318,272号の各実施例の任意において開示される如く作製し得る。
ビン内にインサートを組み込むと、エラストマー材料84がビンの引き上げ蓋の上部内側表面に沿った二次シールを構成する。
【0040】
図8〜図10を参照して詳しく説明するに、例示されたディスペンサ120はビンであり、全体に管状の胴部126と、ヒンジ130により相互連結された蓋128とを含んでいる。本実施例では、胴部126は全体に楕円または長円の断面を有し、横断方向に伸延する長軸132(図10では上部から底部に伸延する)と、横断方向に伸延する短軸134(図10では左右に伸延する)とを有する。随意的には胴部126、蓋128、ヒンジ130は、ワンショット射出成型によりアセンブリを成型して胴部126、蓋128、一体型ヒンジ130、を同時成型して一体成形し得る。胴部126、蓋128、一体型ヒンジ130は任意の好適な材料、一般には実質的に水分不透性材料及び一般に熱可塑性材料から作製し得る。胴部126、蓋128、一体型ヒンジ130、は例えば、良好な防水性を提供するための、ポリプロピレンまたはポリエチレンから作製し得る。
【0041】
蓋128及び胴部126は夫々、蓋128を胴部126上に座着させた際に合致して分与開口142を少なくとも実質的にシールし、ディスペンサ120の番号122及び124で示す如き試験ストリップまたはその他内容物への水蒸気その他の環境物質の接触を最小化する第1及び第2の各シール位置36及び38を有する。胴部126は、内側表面140と、軸方向に対向する第1及び第2の各端部142及び144と、ここでは分与開口を画定する端部142であるところの少なくとも1つの端部と、を有する。
図10〜図12には特に、図8の実施例の種々の内側詳細部分が示される。
【0042】
胴部126は、本実施例では一体成形されたウェブ148の上方表面により画定されるところの第1プラットフォーム146を有する。(本明細書において方向に関わる用語、例えば、“上方”、“下方”、または“横断方向”とは、ディスペンサ120が図11〜図12に示す如くは移行される場合に関して特に参照される。“軸方向”とは、図11及び図12に示す如き上下方向であり、“横断方向”とは、軸に対する直交成分を有する任意方向に対して参照される。例えば、軸に直交する方向及び軸に関して45°の角度を成す方向とは何れも横断方向とする)第1プラットフォーム146は内側表面140内を横断方向に伸延し、少なくとも実質的に胴部の端部44の位置に位置決めされる。
胴部126は、内側表面140内を横断方向に伸延する第2プラットフォーム150を有する。第2プラットフォーム150は第1プラットフォーム146と分与開口142との間に位置決めされ且つ第1プラットフォーム146と分与開口142から軸方向に離間される。図8〜図12の実施例において、第2プラットフォーム150は横断方向に伸延するウェブ152にの上方表面により画定される。
【0043】
第2プラットフォーム150は、試験ストリップ122、124をビン胴部126の上部リップまたは分与開口142を越えて伸延させ、次いでそれら試験ストリップをその露出端部を損傷させることなく蓋128内部に(当該蓋を閉じた際に)位置決めするための適切な高さを提供するべく位置決めされ且つ形態を有する。試験ストリップの端部は、蓋が閉じて番号122、124等で示す各試験ストリップが傾斜または屈曲してビン胴部126と蓋128との間に捕捉されることにより損傷し得る。
ビン胴部の分与開口142を超えて試験ストリップ122、124を伸ばすことで、エンドユーザーは蓋128の開放時にユーザーに提示される試験ストリップ122、124に実質的に容易にアクセスし得る。市販の試験ストリップの多くは長さが異なることから、ディスペンサ120の第2プラットフォーム150は、試験ストリップ長さに拘わらず、管状の胴部126の全体長を変える必要無く消費者に試験ストリップを一様に提示するパッケージを一貫して提供し得るよう、容易に試験ストリップ長に調整可能である。
【0044】
更には、第1及び第2の各プラットフォーム146及び150は、保存期間中の保護を増長させるための、乾燥剤使用量増大方法を提供し得る。例示した楕円型のディスペンサ120における湿密シールの入手は、丸形のディスペンサにおけるそれよりも困難である。各プラットフォームによれば、保存期間中の保護性を増長させるための追加の乾燥剤をディスペンサ120に追加し得る。楕円形のビンは、各端部における、より鋭い角部のそれに対する本来平坦な側面の収縮率の差により、その製造もまたより困難である。この、ジオメトリ上の非一様性が、丸形のビンのそれに対する収縮率の相違を生じる。
【0045】
全体を番号154で示すリザーバが第2プラットフォーム150と分与開口142との間に位置付けられ、番号156でその全体を表示する部分が第1プラットフォーム146及び第2プラットフォーム150との間に位置付けられる。少なくとも1つのスプラインまたはパーティション162と、図8〜図12の実施例では3つの平行なスプライン162、164、166がリザーバ154内を軸方向且つ横断方向に伸延しリザーバを軸方向に伸延して分与開口142と連通する画室またはストリップリザーバ、例えば168、170、172、174に分割する。本実施例では各スプライン162、164、166は楕円の横断方向に伸延する短軸134と実質的に平行に配置される。他の実施例では、図19に例示される如く、各スプライン、例えば167、169は楕円の横断方向に伸延する長軸132に実質的に平行に配置され得る。
【0046】
スプライン162、164、166を使用してリザーバ154を区画化することで、各試験ストリップ122、124を個別配置可能となり、かくして各試験ストリップをランダム配置するよりも整然と且つよりコンパクトな配置状態に維持し得る。更には、各スプライン162、164、166は試験ストリップを顧客に提示するための直立状態に維持する上で役立つ。各スプライン162、164、166は、胴部126及びインサート190と共に、試験ストリップ122、124をシール位置136及び138から遠ざけ、かくしてそれら試験ストリップが蓋128を閉じる間にシール位置136及び138間の詰まりを防止する。
ディスペンサ120はリザーバ154と少なくとも1つのストリップリザーバ、例えば168との間で、第2プラットフォーム150及びウェブ152に、例えばプラットフォーム孔等の開放連通孔を有し得る。図8〜図12の実施例では開放連通孔は、リザーバ154と、各ストリップリザーバ168、170、172、174の各々との間に設けられる。
【0047】
ディスペンサにおいて、胴部126、少なくとも1つの第1プラットフォーム146、第2プラットフォーム150、番号162、164、166、168の如き各スプライン、は一体化される。例えば図8〜図12の各ディスペンサでは、胴部及び第1プラットフォームが一体化される。
図8〜図12の実施例では、特に図11及び図12を参照するに、胴部126が外側シェル182を含み、この外側シェルが、第1プラットフォーム146及びウェブ148と一体成形した不透水性材料から作製され得る。図8〜図12のディスペンサでは、胴部の少なくとも一部分と、第1プラットフォームの少なくとも一部分とが射出モールド内でワンショット成型されて第1部材を形成する。
全体に管状のライナ184が提供され、ここでは第2プラットフォーム150と、スプライン162、164、166を含んでいる。第2プラットフォーム150の少なくとも一部分とスプライン162、164、166とが射出モールド内で単一ショットにより形成石英されて第2部材を形成する。第1及び第2の各部材が組み立てられてディスペンサ120を提供する。
【0048】
図8〜図12に示す実施例のライナ184は下端186を有し、該下端晴れ維持実施例では第1プラットフォーム146と接触してライナ184を胴部126内で正確に位置付けする。第2プラットフォーム150と分与開口142との間の軸方向距離は、第2プラットフォーム150から相当距離離間して下端186を設けることにより選択され得る。これにより、外側シェル182形成に使用したモールドを変更することなく、ディスペンサを特定長さの試験ストリップ122用にカスタマイズ可能となる。
別個に成型したライナ184及び外側シェル182より成るアセンブリを提供することにより、それらの広いアンダーカット部分を作成するためにそうでなければ必要となるところの、側部取り出しその他の複雑且つ高価な成型または加工技法を用いずに、ワンショット射出成型で各部材の各々を全体的または部分的に作製可能である。図8〜図12の実施例では、胴部126及び第1プラットフォーム146、第2プラットフォーム150、スプライン162、164、166、168、は各々、本来的な特徴ではないが、射出成型される。
【0049】
ディスペンサ120内に比較的低い水蒸気部分圧を維持するための乾燥剤をディスペンサ120内に随意的に組み込み得る。本発明の目的の1つは、試験ストリップ122や124を保存するストリップリザーバ154内の水蒸気圧力を低減させることであり得る。乾燥剤は、外側シェル182の形成するエンクロージャ内の、これに限定しないが、外側シェル182自体の内側表面188上を含むどこに設けても良い。
例えば、外側シェル182は射出成型可能な乾燥剤配合物から部分的または全体に成型され得る。好適な乾燥剤プラスチックには、これに限定しないが、米国特許第5,911,937号、同第6,214,255号、同第6,130,263号、同第6,080,350号、同第6,174,952号、同第6,124,006号、同第6,221,446号、に開示されるものが含まれる。これら米国特許の開示内容はここに参照することにより本明細書の一部とする。シリカゲル、モレキュラシーブ、酸化カルシウムまたは粘度を乾燥剤として直接利用し得または乾燥材料中に組み込み得る。乾燥剤は、密封形薬品の酸化防止用の不活性ガス等のガス、または乾燥が許されない医薬品における風味または芳香または水分、を放出するようになっている材料であり得る。
【0050】
リザーバ154は、番号190で示す如くリザーバ154に対して露呈する乾燥材料を提供することにより乾燥させ得る。“露呈する”とは、乾燥剤とリザーバとの直接的接触のみならず、乾燥剤190とリザーバ154との間における、例えば、随意的には乾燥剤190の如きとリザーバ154との間に配置した通路または一連の通路を介しての連通を含む。
例えば、図12を参照するに、蓋128内に設けた乾燥剤192が乾燥剤領域156に露呈される。乾燥剤190もまた、本実施例では乾燥剤領域156とプラットフォーム孔194とを介してリザーバ154に露呈される。プラットフォーム孔194は乾燥剤領域156とリザーバ154との間を連通する。図11を参照するに、乾燥剤パケットまたはサッシェ196、乾燥剤キャニスタ198、乾燥剤ペレット200、もまた、各々リザーバ154に対して露呈される。
図11にはディスペンサ120もまた例示され、乾燥剤190、196、198、200、が各々乾燥剤領域156と接触している。ここでの“接触”の定義は、乾燥剤が乾燥剤領域156の内部にあるまたは当該領域隣り合うことが要求される、より具体的なものである。
【0051】
ディスペンサ120は、乾燥剤から構成される、胴部の内側表面188、番号162、164、または166で示す如きスプライン、第1プラットフォーム146または第2プラットフォーム150、またはこれら各パーツの任意の組み合わせ、の任意の1つの少なくとも一部分を有する。
ディスペンサ120は、乾燥剤領域156内に配置した1つ以上の、サッシェ196、キャニスタ198、またはペレット200をも含み得る。ここで“内部に配置した”とは、詳しくは乾燥剤が乾燥剤領域156の境界の内側に位置付けられることを意味するものとする。図8〜図12の実施例の利益の1つは、番号196で示す如き1つ以上のサッシェまたは、粒状材料を収納する番号198で示す如きキャニスタ、または、乾燥剤を含むまたは乾燥材製の番号200で示す如き粒状材料、の配置用の相当量の空間が乾燥剤領域156内に提供されることである。かくして、乾燥剤領域156はリザーバ154から少なくとも幾分隔絶された乾燥剤リザーバを提供し得る。ある実施例では乾燥剤領域156は、リザーバ154内に低い水蒸気圧力を維持する任意形式のまたは形態の孔適量の乾燥剤を収納する寸法構成を有し得る。
【0052】
胴部126内に配置した乾燥剤のスリーブ184は少なくとも部分的に、リザーバ154及び乾燥剤領域156の少なくとも一方を画定し得る。図8〜図12の実施例ではスリーブはリザーバ154及び乾燥剤領域156の各部分を画定する。
図13には図11のそれと比較しての別態様の実施例が例示され、ディスペンサ120がウェブ148により画定される上げ底を有している。本実施例では、第1プラットフォーム146が、胴部の軸方向に対向する各端部142及び144間に位置付けられる。本実施例では前記各端部142及び144間に位置決めされた第1プラットフォーム146が、試験ストリップ122、124をビン胴部126の上方リップまたは分与開口142を越えて伸延させ、次いで各試験ストリップをその露呈された各端部を損傷させることなく、蓋128(閉じた場合に)内部に位置決めするための適正な高さを提供し得る。かくして、第1プラットフォーム146の位置は、第2プラットフォーム150の位置と共に、または無関係に、容器120内の試験ストリップ122、124等の頂部位置を調節するべく調整可能である。
【0053】
図14び図15には別態様の実施例202が示され、乾燥材料の内側側壁またはライナ204が、ツーショット射出成型法により胴部126の外側シェル182及びウェブ152の内部に形成される。構成材料は例えば、乾燥剤プラスチック、伝統的な3相ポリマーまたは2相ポリマー、であり得る。ライナは、ポリエチレン、ポリプロピレン、等の非乾燥ポリマーあるいはその他の好適材料空も成型され得る。
ライナ204の厚さ及び高さを調節することで、ビンに対する調整された防湿または内容積調整が提供される。ライナ204は、湿密性の引き上げ蓋のシールを容易化する剛性をもビンに提供する。ライナ壁の厚さまたは高さを増減することで、ビン胴部上への蓋閉鎖容易化のための調節が提供される。
【0054】
本実施例では第1プラットフォーム146が、内側表面140と一体化された乾燥材料により画定される。乾燥材料製のインサート206もまた提供される。インサート206は第2プラットフォーム208と、スプライン162、164、166とを画定し、ディスペンサの乾燥剤領域156の全体を実質的に充填するのみならず、当該領域のスプライン162、164、166の占有部分をも充填する。
図16及び図17には、夫々番号210及び212で表すインサートの別態様の各実施例が示される。
図18にはディスペンサ214の別態様の実施例が示され、第2プラットフォーム216が、第1ストリップリザーバ(夫々番号222または224で示す)を画定する第1部分218または220と、これら第1部分218または220とは非同一平面内にあって第2ストリップリザーバ228を画定する第2部分226とを有している。第1及び第2の各ストリップリザーバ222及び228は、230及び232で夫々示す同じ高さの上部と、234及び236で夫々示す高さの異なる床部とを画定し、かくして、第2ストリップリザーバ228は第1ストリップリザーバ222よりも軸方方向に長い。
図18において、ストリップリザーバ240は第2プラットフォーム216に接近配置され、第1プラットフォーム146の部分242に向けて下方に伸延され且つ当該部分242により画定される。ストリップリザーバ240はストリップリザーバ222、224、228よりも軸方向に長く、従ってその他のストリップリザーバよりもずっと長い試験ストリップ124さえ収受可能である。
【0055】
例示した構成における随意的な利益の1つは、試験ストリップ122、124へのアクセスの容易性である。各試験ストリップは、蓋128を開放するとビン胴部のリムまたは分与開口142の上方に見え、容器が充満された場合のみならず試験ストリップが少なくなっても分与開口142の上方に露呈されたままとなる。しかも尚、試験ストリップ122、124は蓋128の開閉に干渉しない。他の利益は、各試験ストリップが直立状態に維持され、試験ストリップを除去する際にシール位置136及び138内に倒れ込まないことである。
例示した構成によれば、乾燥剤ライナを含むように胴部126をツーショット成型すること、熱可塑性の成型可能な乾燥剤からディスペンサ120の内側コンポーネントを成型すること、バラの、またはパッケージ化した乾燥剤を収納する連通チャンバを含むこと等により種々形態の乾燥剤を提供することで、試験ストリップ122、124のためのより長い保存寿命が随意的に提供される。ディスペンサ120に乾燥剤を含ませるためのこれらまたはその他の1つ以上の方策を用い得る。
図12、図20、図21には本発明の他の様相における、長さの変化する物体124等を分与するための、番号120で示す如きディスペンサの製造方法が例示される。本方法によれば、特定のディスペンサ120を、特定長さの物体124の如きを分与し、当該物体124の上部250をディスペンサ120の適宜の高さ位置に提示するようなカスタマイズが可能となる。
【0056】
本方法を実施するに際し、第1射出成型キャビティ252を図20に示す如く設ける。第1射出成型キャビティ252は図12の胴部126の如き全体に管状の胴部を形成するようになっている。胴部126は先に説明した如く、突出端254により第1射出成型キャビティ252内で形成した第1プラットフォーム146を有し、該第1プラットフォームはディスペンサ120の組み立て時にライナ184の下端186を位置付け且つ支持する。
第2射出成型キャビティ260が図21に示す如く設けられる。第2射出成型キャビティ260は図5に示すような、インサートまたはライナ184にして、図12の全体に管状の胴部126の内部に嵌入する寸法構成及び形態を有するインサートを形成するようになっている。インサート184は図12に示され且つ先に説明した如き第2プラットフォーム150を有し、第2プラットフォームは番号124で示す如き物体を支持するようになっている。第2プラットフォームはコア264の前縁部262により形成される。
【0057】
ディスペンサ120のカスタマイズに際し、第1射出成型キャビティ252及び第2射出成型キャビティ260の少なくとも一方を改変し、これら第1及び第2の各プラットフォーム146及び150とインサート184とを、分与開口142に関する所定位置で第2プラットフォーム150上に番号124で示す如き特定長さの物体を支持するような相対軸方向位置に配置させる。
例えば、コア256から材料を除去することで胴部126における第1プラットフォーム146を上昇させ、その新たな前縁部が図20に示す位置に来るようにする。或いは、コア256を長さの異なる別のコアと交換し得る。当該カスタマイズ用ステップを実現するためのその他方策は当業者においても既知のものである。前記改変により、図12に示す如き改変された胴部126及びインサート184から組み立てたディスペンサの第2プラットフォームの高さ位置が上昇する。
【0058】
他の例では、インサート184内の第2プラットフォーム150の位置が、コア264からの材料除去、または、キャビティ252に対して有益なそれらと類似の方策により上昇され、かくして、新規の前縁部268が図21に示す位置を取る。当該改変により、図12に示す如き胴部126とインサート184とから組み立てたディスペンサの第2プラットフォーム150の高さ位置が改変されて上昇する。
更に、これらの改変は何れも、同時に、または何れか一方を使用せずに用い得る。
何れかまたは両方の改変順を逆に実施することで第2プラットフォーム150の位置を低くし得ることは言うまでもない。
【0059】
本方法によれば、インサート184を長さの異なる試験ストリップ124に対して連続的に適合させ、蓋128との干渉無しにアクセスの容易な理想の高さ位置に各試験ストリップを提示させるためのカスタマイズが可能となる。かくして、ディメンションの異なる色々の異なるインサート184を、収納及び分与すべき特定試験ストリップ124に依存する特定の胴部126と共に使用可能となる。その逆に、本方法によれば、胴部126を異なる長さの試験ストリップ124に対して連続的に適合させ、蓋128との干渉無しにアクセスの容易な理想の高さ位置に各試験ストリップを提示させるためのカスタマイズが可能となる。かくして、ディメンションの異なる色々の異なる胴部126を、収納及び分与すべき特定試験ストリップ124に依存する特定インサート184と共に使用可能となる。
図18を参照して理解されるように、インサート184の、番号228で示す如き1つのストリップリザーバを本方法により改変し、別のストリップリザーバ222は元のディメンションのままとし、または長さの異なるストリップに適合する異なる度合いにおいて改変し得る。かくして、広範囲において異なるストリップ124の如きに対するディスペンサ120の簡単且つ融通性のあるカスタマイズ方法が例示された。
【0060】
図22及び図23には、試験ストリップがディスペンサ120内で種々に配向され得る状況が例示される。図22では試験ストリップは番号268、270等で示すその主表面がディスペンサ120の長側部の1つに向けて配向されている。図23では各試験ストリップは図22にそれに関して90°回転され、かくしてその主表面268、270等はディスペンサ120の短側部の1つに向いている。言い換えると、ディスペンサは横断方向に伸延して直交する第1及び第2の各軸を有し、リザーバの少なくとも1つにおける1つ以上の試験ストリップが、その主表面が第1軸またはそれに代えて第2軸と実質的に平行状態に配向される。斜行または対角線方向等のその他の方法も意図される。
【0061】
水分侵入試験法
以下に、容器が本明細書に定義される如き防水性の有無を判定する好適な水分侵入測定法を説明する。
本発明の容器の引き上げ式シールを通しての水分侵入が、50日間の期間に渡り判定される。試験には計6個の容器を使用した。コントロールA及びコントロールBと参照される2つの容器は乾燥剤を含まない。サンプルC、D、E、Fと称するその他4つの容器は、内部に配置したバラのモレキュラシーブ(MS)粉末を2g±0.25gを有した。各容器のディメンションは厚さ26.75mm、幅43.70mm、高さ50.25mmであった。
【0062】
以下に試験方法を説明する。(a)2g±0.25gのモレキュラシーブ(MS)粉末を4個の容器に配置し且つ重量を記録する。(b)MSを含まない2つの同じ容器の重量を記録し、これら2個の容器をコントロールとして維持する。(c)容器の蓋または指掛けに1動作による下向きの圧力を加え、指掛けに隣り合うリム部分を、キャップの、同様に指掛けに隣り合う内側平坦部分と接触させる。(d)6個の容器の重量を計測及び記録する。(e)閉じた容器を、22.2°C及び相対湿度80%の条件に維持した環境チャンバ内に配置する。(f)各容器の重量を50日間に渡り日単位で計測及び記録し、チャンバに戻す。(g)ステップ(a)及び(b)で記録した重量を現在の各容器の重量から減算してマイクログラム単位での容器への水分侵入量を算出する。(h)以下の手法に従い、ビンを通したの水分侵入を斟酌して日単位で算出することにより、シールを通しての水分侵入量を決定する。
Nはサンプルタイプ(A−F)、
Snはサンプル重量増加量=(現在のビン重量−方法開始時点の初期のビン重量)、
Ctrlはコントロールサンプルの平均重量増加量=(SA+SB)/2、
TSは試験サンプルの平均重量増加量=(SC+SD+SE+SF)/4、
Mはシールを通した水分侵入量=(TS−Ctrl)、とする。
【0063】
例:楕円形ビン(容器)のシール完全性を改善させるためのインサート
型キャビティA及び型キャビティBにおいて夫々形成された、楕円断面の蓋付きの2つの異なるビン群と、図2に示す表面58を形成するインサートに類似の、各タイプのビン用の、押し込み式の管状インサートとが提供される。管状の各インサートはビンの胴部壁の短軸に沿った部分の耐変形補強を提供することが分かった。
水分侵入試験を、インサート無し及びインサート付きの各ビン群について実施した。以下にその結果を示す。
【0064】
水分侵入結果

【0065】
上記試験結果において、“最良結果”の各数値は、試験した幾つかのビンの最良結果を得た1つのビンにおけるものである。
試験結果によれば、短軸に沿った側壁の変形を低下させる補強材を持つ及び持たない状態での、同じシール構成を有する同じビンにおける水分侵入量の著しい低下が示される。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0066】
10 容器
12 ビン胴部
14 内部空間
16 胴部シール表面
18 蓋
20 蓋シール表面
22 乾燥剤インサート
24 側壁
26 第1端部
28 第2端部
30 分与開口
32 断面
34 大直径
36 小直径
38 中心
40 大直径
42 小直径
44 胴部
46 角部
47 容器
48 内側部分
50 シール
52 外側スカート
54 一体型ヒンジ
58 内側表面
60 内側部分
64 サッシェ
66 キャニスタ
68 粒状材料
78 シール
80 容器
82 内側スカート
84 シールガスケット
86 シール表面
88 中身
90 下端
120 ディスペンサ
122 試験ストリップ
124 試験ストリップ
126 ビン胴部
128 蓋
130 一体型ヒンジ
132 長軸
134 短軸
136 シール位置
140 内側表面
142 分与開口
146 第1プラットフォーム
148 ウェブ
150 第2プラットフォーム
152 ウェブ
154 リザーバ
156 乾燥剤領域
162 スプライン
168 ストリップリザーバ
182 外側シェル
184 ライナ、スリーブ
186 下端
188 内側表面
190 インサート
192 乾燥剤
194 プラットフォーム孔
196 サッシェ
198 乾燥剤キャニスタ
200 乾燥剤ペレット
204 ライナ
206 インサート
208 第2プラットフォーム
214 ディスペンサ
216 第2プラットフォーム
218 第1部分
222 第1ストリップリザーバ
226 第2部分
228 第2ストリップリザーバ
240 ストリップリザーバ
242 部分
250 上部
252 第1射出成型キャビティ
254 突出端
256 コア
260 第2射出成型キャビティ
262 前縁部
264 コア
268 主表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
防湿性を有し再シール自在の容器であって、
全体に管状の胴部にして、軸方向に対向する第1及び第2の各端部を備える側壁、ベース部、該ベース部から軸方向に離間し且つ前記第2端に少なくとも隣り合う分与開口、を有する胴部と、
前記側壁内に全体的に配置され且つ少なくとも全体的にベース部と分与開口との間に配置された内部空間にして、前記全体に管状の側壁が大直径及び小直径を有する断面を有し、前記大直径及び小直径間の比が、1.1:1及び10:1の間であり且つ該1.1:1及び10:1を含む内部空間と、
前記胴部上に位置付けられ且つ前記分与開口の周囲に配置した非円形の胴部シール表面にして、大直径及び小直径を有し、該大直径及び小直径の間の比が1.1:1及び10:1であり且つ該1.1:1及び10:1を含む胴部シール表面と、
胴部上に座着する形態を有する蓋と、
該蓋上に位置付けた蓋シール表面と、
前記胴部シール表面及び該蓋シール表面が、胴部上への蓋に座着時に合致して蓋及び胴部間にシールを形成する構成を有し、
前記蓋及び蓋シール表面が、前記分与開口を少なくとも実質的に閉鎖して前記内部空間を周囲状況から隔絶させ、
容器の内部空間と連通するインサートにして、前記胴部上への蓋座着時に前記小直径により画定される軸に沿った内側方向への胴部シール表面の少なくとも一部分を耐変形補強するインサートと、
を含み、
前記容器の、相対湿度80%温度22.2°Cにおける日単位水分侵入量が100〜1000マイクログラム、随意的には200〜700マイクログラム、随意的には380〜700マイクログラム、随意的には400〜700マイクログラム、随意的には250〜400マイクログラム、随意的には300マイクログラム未満である容器。
【請求項2】
前記内部空間が、乾燥剤製の内側表面により少なくとも部分的に画定される請求項1の容器。
【請求項3】
前記内部空間が、容器の短軸に沿った部分を耐変形強化する補強材により少なくとも部分的に画定される請求項1の容器。
【請求項4】
前記補強材が容器と共に組み立てたインサートである請求項3の容器。
【請求項5】
前記インサートが該インサートと容器の内側壁との間への締まり嵌めにより容器に固定される請求項4の容器。
【請求項6】
前記インサートが乾燥剤製である請求項4の容器。
【請求項7】
前記インサートが容器内に配置される請求項4の容器。
【請求項8】
前記インサートが、容器の内側壁を全体になぞるライナである請求項4の容器。
【請求項9】
前記胴部の断面が少なくとも全体的に楕円である請求項1〜8の何れかに記載の容器。
【請求項10】
前記側壁の断面の大直径と小直径との間の比が1.5:1及び3:1の間で且つ1.5:1及び3:1を含む請求項1〜9の何れかに記載の容器。
【請求項11】
前記胴部シール表面の断面の大直径と小直径との間の比が1.5:1及び3:1の間で且つ1.5:1及び3:1を含む請求項1〜10の何れかに記載の容器。
【請求項12】
材料のストリップのためのディスペンサであって、
全体に管状の胴部にして、内側表面、軸方向に対向する第1及び第2の各端部、を有し、該各端部の少なくとも一方が分与開口を画定する胴部と、
前記内側表面内を横断方向に伸延して前記第1端部位置または前記第1と第2の各端部と間に位置決めされる第1プラットフォームと、
前記内側表面内を横断方向に伸延して前記第1端部プラットフォームと分与開口との間に位置決めされ且つ該第1端部プラットフォーム及び分与開口から軸方向に離間される第2プラットフォームにして、該第2プラットフォームと分与開口と、前記第1及び第2の各プラットフォーム間の部分との間にリザーバを画定する第2プラットフォームと、
該リザーバ内を軸方向及び横断方向に伸延してリザーバを、前記分与開口と連通する軸方向に伸延する複数のリザーバに再分割する少なくとも1つのスプラインと、
を含むディスペンサ。
【請求項13】
特定長さの物体を分与するための特定ディスペンサをカスタマイズして長さの異なる物体のためのディスペンサとするための方法であって、
全体に管状の胴部を形成するようになっている第1射出成型キャビティにして、前記胴部が、内側表面と、軸方向に対向し、その少なくとも一方が分与開口を画定する第1及び第2の端部と、前記内側表面内を横断して伸延し且つ前記胴部の軸方向に対向する各端部間に位置決めした第1プラットフォームと、を含む第1射出成型キャビティを提供すること、
前記全体に管状の前記胴部内に嵌入する寸法構成及び形態を有するインサートにして、胴部と組み合わせた際に第1プラットフォームと分与開口との間に、該第1プラットフォーム及び分与開口から軸方向に離間して位置決めされ、かくして第2プラットフォームと分与開口と、第1及び第2の各プラットフォーム間の部分との間にリザーバを画定するインサートを形成するようになっている第2射出成型キャビティを有するインサートを提供すること、
前記第1及び第2の各射出成型キャビティの少なくとも一方を改変し、前記管状胴部の第1及び第2の各プラットフォームとインサートとを、分与開口に関する所定位置において第2プラットフォーム上で特定長さの物体を支持するに適した相対的軸方向位置に配置させること、
を含む方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公表番号】特表2011−520716(P2011−520716A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509764(P2011−509764)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/044193
【国際公開番号】WO2009/140627
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(501014005)シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティド (21)
【Fターム(参考)】