説明

非接触型ICカード処理システム、非接触型ICカード処理方法

【課題】有料道路の入口レーンにおいて非接触型ICカードの処理でエラーが生じたときに入口レーンが渋滞あるいは混雑することをなくする。
【解決手段】第1実施形態の料金収受システムは、有料道路の入口レーンの入口付近に配置され、自身にかざされた非接触型ICカード6と無線通信を行うことで非接触型ICカード6の無線処理を行うメインアンテナ12と、メインアンテナ12の位置から車両進行方向前方へ進んだ入口レーン内の位置に配置され、自身にかざされた非接触型ICカード11と無線通信を行うことで非接触型ICカード6の無線処理を行う救済アンテナ14と、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との無線処理が正常に終了しなかった場合、メインアンテナ12をオフ制御し救済アンテナ14をオン制御することで、救済アンテナ14に救済処理を行わせるメイン制御部16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高速道路等の有料道路に導入される料金収受システム、および鉄道の駅に導入される自動改札システム等の非接触型ICカード処理システム、非接触型ICカード処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路等の有料道路における料金収受システムとしては、無線式自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection system)が既に導入されており、車両に搭載された車載機にセットしたICカード(ETCカード)と料金所に設置された路側機器との間の無線通信によって通行料金を収受する技術が公開されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では、ICカード単体に無線通信機能を持たせることで車載機を不用とし、利用者が料金所のアンテナにICカードを直接かざして通行料金を支払う形態のシステム、いわゆる非接触型ICカードの料金収受システムも検討されている。この非接触型ICカードの料金収受システムの場合、ETCカードのようにクレジット契約を結ぶ必要はなく、非接触型ICカードを発行する際に利用金額をチャージすることで、磁気式のプリペイドカードのような利用が可能であり、また、カード残高が少なくなった場合にICカードへの再チャージが可能なこと、さらに、セキュリティの面でも安全なため、磁気式のプリペイドカード以上に利便性があり、今後、ETCカードと共に発展する可能性がある。
このように利用者が非接触型ICカードをアンテナにかざす方式の料金収受システムの場合、アンテナに非接触型ICカードをかざした時点で利用者は利用可能だと思い込み、車両を発進させてしまい、アンテナの位置を通り過ぎたものの実は通信未完了やエラーだったという場合があり得る。
この場合、アンテナの位置からある程度先へ進んだところで発進制御器の開閉バーが開放されないことから、利用者はその時点で始めてエラーに気づく。このときは既にアンテナに手が届く位置ではないため、利用者はアンテナの位置まで戻り、再度非接触型ICカードをかざさなくてはならない。
【0004】
また、非接触型ICカードを、鉄道の駅の改札口に適用した自動改札システムの例が既にある(例えば特許文献2参照)。
特許文献2に示されている技術は、非接触型ICカードである無線カードに表示部が設けられている構成において、駆動電力不足になった際に、利用内容の表示ができなくなり利用者が改札口で止まって混雑するという課題を解決するために、少ない駆動電力で表示異常を表示可能にした技術である。
【0005】
【特許文献1】
特許第3256642号公報
【特許文献2】
特開2000−339423号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、非接触型ICカード処理システムを、例えば自動車やオートバイなどのように人が運転するものに適用した場合、アンテナにタッチした後、進んでからカード処理のエラーが発覚すると、料金所の狭いレーンでアンテナの設置位置まで車両を後進させなければならず、既に後続車両がレーン内に追従して来ていることもあり、これらの事情を考えると、アンテナの位置から、一旦、前方に進んでしまった後には、後戻りできなくなり、料金所などのゲート付近で渋滞を引き起こすという問題があった。
また、自動改札システム等では、利用者がゲートに連続的に進入することから、後戻りは後続者との衝突の恐れがあり危険が伴うという問題があった。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、非接触型ICカードの処理でエラーが生じたときにゲート付近の渋滞あるいは混雑をなくしつつ利用者が安全に通行できる非接触型ICカード処理システム、非接触型IC処理方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の非接触型ICカード処理システムは、ゲート入口に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第1アンテナと、前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第2アンテナと、前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第2アンテナを起動することで前記第2アンテナに救済処理を行わせる手段とを具備したことを特徴としている。
【0009】
本発明の非接触型ICカード処理システムは、ゲート入口に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第1アンテナと、前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第2アンテナと、前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第2アンテナを起動することで前記第2アンテナに救済処理を行わせる手段と、前記第2アンテナによる救済処理が正常に終了した場合、前記ゲート内に次の処理対象が進入しているか否かを確認する手段と、前記ゲート内に次の処理対象が進入していた場合、前記第2アンテナによる救済処理を維持する一方、前記ゲート内に次の処理対象が進入していない場合、前記第1アンテナの動作を再開させると共に前記第2アンテナの動作を停止させる手段とを具備したことを特徴とを具備したことを特徴としている。
なお、動作が切り替えられる第1アンテナおよび第2アンテナの動作状況、非接触型ICカードの処理結果、利用者に対する案内のうち少なくとも一つのアナウンスを行う報知手段を備えることで、より安全な通行が可能になる。
【0010】
本発明の非接触型ICカード処理方法は、ゲート入口に配置された第1アンテナにかざされた非接触型ICカードと第1アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行うステップと、前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置された第2アンテナを起動するステップと、前記第2アンテナにかざされた非接触型ICカードと第2アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの救済処理を行うステップとを有することを特徴としている。
また、本発明の非接触型ICカード処理方法は、ゲート入口に配置された第1アンテナにかざされた非接触型ICカードと第1アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行うステップと、前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置された第2アンテナを起動するステップと、前記第2アンテナにかざされた非接触型ICカードと第2アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの救済処理を行うステップと、前記第2アンテナによる救済処理が正常に終了した場合、前記ゲート内に次の処理対象が進入しているか否かを確認するステップと、前記ゲート内に次の処理対象が進入していた場合、前記第2アンテナによる救済処理を維持する一方、前記ゲート内に次の処理対象が進入していない場合、前記第1アンテナの動作を再開させると共に前記第2アンテナの動作を停止するステップとを有することを特徴としている。
【0011】
本発明では、ゲート入口に設置された第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、第1アンテナの動作を停止させると共に前記第1アンテナの位置から前進したゲート内の位置に配置された第2アンテナを起動し、この第2アンテナにて非接触型ICカードの救済処理を行うので、非接触型ICカードの処理でエラーが生じたときにゲート付近の渋滞あるいは混雑をなくすことができる。また、動作が切り替えられる第1アンテナおよび第2アンテナの動作状況、非接触型ICカードの処理結果、処理対象の車両あるいは利用者に対する案内のうち少なくとも一つのアナウンスを行うことで、より安全な通行が可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の非接触型ICカード処理システム、非接触型ICカード処理方法に係る第1実施形態としての料金収受システムの構成を示す図、図2は図1の料金収受システムの入口車線(以下入口レーンと称す)における機器配置図である。なお、有料道路には、入口あるいは出口で一定の通行料金を徴収する形態(均一料金式システム)と、入口から出口までの距離に応じた通行料金を徴収する形態(対距離式システム)がある。また、ICカードを処理するシステムとしても、車両に搭載された車載器にICカードをセットするETCシステムと車両に車載器を搭載する必要のない非接触型ICカードのシステム、またICカードだけでなく従来型の磁気カードおよび通行券を併用するシステム(混在システム)などある。この第1実施形態では、説明を解りやすくするために、対距離式システムの入口料金所において、非接触型ICカード6の処理あるいは通行券の発行で入口処理を行う料金収受システムについて説明する。
【0013】
図1,図2に示すように、この第1実施形態の料金収受システムは、有料道路の入口料金所に設置され、非接触型ICカード6に対する入口処理を行う路側システム1と、この路側システム1と通信線2で接続された上位システム3とから構成されている。
上位システム3は、管理センターに設置されているホストコンピュータであり、ハードディスク装置等の記憶装置、各料金所の機器との通信インタフェースなどを有している。記憶装置には、オペレーティングシステム(以下OSと称す)の他、制御プログラムが格納されている。制御プログラムは、有料道路の入口、通行区間内および出口等で処理された非接触型ICカード6の情報を管理・集計するものである。この他、制御プログラムは、ICカード処理に関連するデータ(入口処理結果、料金収受結果等の利用履歴情報、非接触型ICカード6の残額情報(課金情報)等を管理する。
【0014】
路側システム1は、ゲートとしての入口レーンに進入する車両を検知する車両検知器11と、動作しているときに非接触型ICカード6と無線通信を行うことで非接触型ICカード6よりカード情報を読取る一方、メイン制御部16による入口処理の結果の情報を非接触型ICカード6に書込む第1アンテナとしてのメインアンテナ12と、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との通信エラーの際に起動され、自身にかざされた非接触型IC11と無線通信を行うことで非接触型ICカード6よりカード情報を読取る一方、メイン制御部16による入口処理の結果の情報を非接触型ICカード6に書込む第2アンテナとしての救済アンテナ14と、車両検知器11,19により車両が検知されることで入口レーン内の車両の在車状況を確認しつつ、2つのアンテナ(メインアンテナ12あるいは救済アンテナ14)をオン制御(起動制御)/オフ制御(停止制御)することで、非接触型ICカード6よりカード情報を取得して入口処理を行い入口処理結果の情報を動作中のアンテナ(メインアンテナ12あるいは救済アンテナ14)へ渡す制御手段としてのメイン制御部16と、このメイン制御部16とメインアンテナ12による入口処理結果の情報およびエラー発生時のガイダンス等を表示する報知手段としてのメインアンテナ用表示器13と、メイン制御部16と救済アンテナ14による入口処理の結果情報および退出可否のガイダンス等を表示する報知手段としての救済アンテナ用表示器15と、メイン制御部16により制御されて車両の通過を許可あるいは阻止する発進制御器17と、アンテナによるカード処理が不可能な場合に通行券を発行する自動通行券発行機18と、発進制御器17の位置を通過した車両(入口レーンからの車両の退出)を検知する車両検知器19とを備えている。メインアンテナ用表示器13と救済アンテナ用表示器15などのような表示による案内以外に、例えば音声案内を行う音声案内手段を報知手段として用いてもよい。
【0015】
各機器は、車両進行方向に沿って、入口レーンの車両進入口付近から順に車両検知器11、メインアンテナ12とメインアンテナ用表示器13、メイン制御部16、救済アンテナ14と救済アンテナ用表示器15、自動通行券発行機18、発進制御器17、車両検知器19という順序で配置されている。メインアンテナ12とメインアンテナ用表示器13とはほぼ同じ位置に配置されている。救済アンテナ14と救済アンテナ用表示器15とはほぼ同じ位置に配置されている。なおメイン制御部16は車線に沿うことなくどの位置に配置してもよい。
【0016】
メインアンテナ12および救済アンテナ14は、メイン制御部16により起動制御/停止制御(ON制御/OFF制御)される例えば数10cm程度の通信エリアの狭域無線通信用アンテナである。メインアンテナ12および救済アンテナ14は、自身が起動状態にあるときに自身にかざされた非接触型ICカード6との無線通信により非接触型ICカード6からカード情報を取得し、メイン制御部16での入口処理が異常なく終了した場合に、メイン制御部16から渡された車両情報、車種情報、入口情報等を無線通信(非接触)で非接触型ICカード6へ送信し記憶する。
【0017】
メイン制御部16は、入口レーンにおいて車両に関する処理を行う各機器を統括的に制御する。メイン制御部16には、自料金所の料金所番号等の入口情報が記憶されている。また、メイン制御部16には、時計機能が組み込まれており車両の入口通過時刻を入口情報の一部として記憶する。メイン制御部16は、起動中のメインアンテナ12あるいは救済アンテナ14により取得された非接触型ICカード6のカード情報ついて正否を判定し、カード情報が正常な場合に入口情報をメインアンテナ12あるいは救済アンテナ14を通じて非接触型ICカード6に記憶する装置である。
メイン制御部16は、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との無線通信を監視し、何らかのエラーが生じて処理が正常に終了しなかった場合に、救済アンテナ14を動作させて、入口処理を再度可能とする制御を行う。また、メイン制御部16は、入口処理結果の情報およびエラー発生時のガイダンス等をメインアンテナ用表示器13あるいは救済アンテナ用表示器15に表示させる。メイン制御部16は、カード処理した入口情報等を上位システム3へ送信したり、発進制御器17に対して開閉制御を行う。メイン制御部16は、車両検知器11,19の車両検知状況から入口レーン内に次の処理対象(車両等)が進入しているか否かを確認する手段として機能する。発進制御器17は、入口レーンの両側に対向して設置された本体部に昇降自在に設けられた開閉バー17aを有している。車両検知器19は、入口レーンから退出(有料道路内に進入)する車両を検知する。この他、入口レーンには、進入車両の車種を判別しメイン制御部16へ通知する車両判別装置などが設けられている。
【0018】
図3に示すように、非接触型ICカード6は、フラッシュメモリ61、カード基材に回巻して形成されたアンテナ63、マイクロプロセッサユニット65(以下MPU65と称す)などを備えている。
フラッシュメモリ61とMPU65はICチップとして一体形成されている。フラッシュメモリ61には、カードID番号等のカード個別情報(固定情報)と、プリペイド金額情報(支払い可能な残額情報)および利用履歴情報等の可変情報とがカード情報として記憶されている。利用履歴情報には、入口処理の際に特定された車両のナンバープレート番号等の車両情報、判別された車両の車種情報、入口で処理された入口情報、出口で処理された出口情報等が含まれている。
アンテナ63は、メインアンテナ12あるいは救済アンテナ14から発信される電波に反応して動作する狭域無線通信用アンテナであり、通信範囲は例えば数10cm程度である。また、カード表面には、この非接触型ICカード6を目視で特定できるようにカード個別のカードID番号が印字されている。
つまり、この非接触型ICカード6は、磁気カードに比べて記憶容量が大きく、内部のICチップ(集積回路)に書き込まれた暗号化ロジックにより高いセキュリティ機能を保持すると共に、フラッシュメモリ61の残額情報を積み増して利用可能なプリペイドカードとして繰り返し使用されるものである。
【0019】
すなわち、この料金収受システムは、入口レーンの入口付近に配置され、自身にかざされた非接触型ICカード6と無線通信を行うことで非接触型ICカード6との無線処理を行うメインアンテナ12と、メインアンテナ12の位置から前方へ進んだ入口レーン内の位置に配置され、自身にかざされた非接触型ICカード11と無線通信を行うことで非接触型ICカード6との無線処理を行う救済アンテナ14と、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との間の無線処理が正常に終了しなかった場合、メインアンテナ12の動作を停止させると共に救済アンテナ14を起動することで、救済アンテナ14に救済処理を行わせるメイン制御部16と、動作が切り替えられるメインアンテナ12および救済アンテナ14の動作状況を、非接触型ICカード6の処理結果、利用者に対する案内のうち少なくとも一つのアナウンス表示(報知)を行うメインアンテナ用表示器13および救済アンテナ用表示器15を備えている。
【0020】
以下、図4を参照してこの料金収受システムの動作を説明する。
有料道路を利用するために車両が有料道路の入口料金所へ向かい、入口料金所の入口レーンに進入すると、車両が車両検知器11により検知され(図4のS101)、メイン制御部16に車両の進入が通知される。また、進入車両の車種が車種判別装置により判別される。
メイン制御部16は、この通知によりメインアンテナ12をON制御し(S102)起動させる。なお、車両検知器11を設けない場合はメインアンテナ12を常にONしておく。
入口レーンに進入した車両の運転者(利用者)が車両を走行させてメインアンテナ12の位置で一旦停止させ、自身の非接触型ICカード6をメインアンテナ12にかざすと、非接触型ICカード6とメインアンテナ12との無線通信が行われて、カード情報がメイン制御部16に取得される(S103)。
メイン制御部16は、取得したカード情報を基に入口処理を行い(S104)、入口処理の結果である入口情報を、メインアンテナ12を通じて非接触型ICカード6へ送信し(S105)、記憶する。
入口処理とは、メイン制御部16は、取得したカード情報が正しいか否かを判定して、この判定の結果、カード情報が正しい場合に、自料金所番号、入口通過時刻等の入口情報をメインアンテナ12を通じて非接触型ICカード6へ送信する処理である。
【0021】
なお、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との無線通信のシーケンスとしては、まず、起動中にメインアンテナ12よりカード情報の読み取り要求が送信されて、この要求に応答する形で非接触型ICカード6からカード情報が送信されてメインアンテナ12に受信され、メイン制御部16によるカード情報の正否の確認が行われる。そして、確認の結果、カード情報が正常な場合にメイン制御部16からの入口情報をメインアンテナ12が非接触型ICカード6へ送信し、非接触型ICカード6で受信した入口情報を書き込むと、書き込み完了の通知を非接触型ICカード6から送信するので、この通知をメインアンテナ12で受け取って始めてメイン制御部16は、入口処理が正常に終了したものと判定する。
【0022】
メインアンテナ12と非接触型ICカード6との無線通信中にエラーが発生することなく(S106のNo)、非接触型ICカード6からの書き込み完了通知がメインアンテナ12に受信された時点で(S107)、非接触型ICカード6の処理は確定するので、メイン制御部16は、発進制御器17およびメインアンテナ用表示器13に対して通行を許可するための制御を行う。これにより、発進制御器17は、開閉バー17aを上げて入口レーンを開放すると共にメインアンテナ用表示器13に「通行可」などのメッセージが表示されるので(S108)、運転者は車両を前に発進させて入口レーンを抜け、有料道路内へ入ることができる。
車両が発進して車両検知器19により車両の退出が検知されると(S109)、メイン制御部16は、発進制御器17に対して車線を閉じる制御を行い(S110)、発進制御器17の開閉バー17aを下ろさせる。そして、メイン制御部16は、メインアンテナ12をOFF制御し(S111)、メインアンテナ12の動作を停止させる。その後、メイン制御部16は、入口通過情報等を上位システム3へ送信する。
【0023】
以下、メインアンテナ12でのカード処理の際にエラーが発生した場合の動作を説明する。
まず、入口レーン内に残存車両がなくなるまで救済アンテナ14で処理する第1動作例について説明する。
この場合、メイン制御部16は、通常、メインアンテナ12と救済アンテナ15とを共にOFFにしておき、入口レーンに車両が進入したことが車両検知器11によって検知されたことで、メインアンテナ12をONする。また、この際、メインアンテナ用表示器23には「ON状態であることを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ用表示器26には「OFF状態であることを示すメッセージ」を表示する。
そして、車両の利用者が非接触型ICカード6をメインアンテナ12にタッチした際に、通信未完了等により通信処理が正常に完了しなかった場合、つまり、メインアンテナ12にてタッチエラーが発生した場合、メイン制御部16は、メインアンテナ用表示器23に「メインアンテナがOFF/救済アンテナがON状態になったことを示すメッセ−ジ」を表示させると共に、メインアンテナ12をOFFにする。また、メイン制御部16は、発進制御器17の開閉バー17aを閉状態にする。
その後、メイン制御部16は、救済アンテナ14をON制御して、救済アンテナ用表示器15に「ON状態になったことを示すメッセージ」あるいは「前方の救済アンテナ14に非接触型ICカード6をかざす必要がある旨のメッセージ」をメインアンテナ用表示器13に表示させて救済処理(再処理)を行う必要がある旨を利用者に通知する(図5のS112)。
そして、利用者によって、起動した救済アンテナ14に、非接触型ICカード6がかざされると、救済アンテナ14と非接触型ICカード6との無線通信が行われて、カード情報がメイン制御部16に取得される(S113)。
メイン制御部16は、取得したカード情報を基に入口処理を行い(S114)、入口処理の結果である入口情報を、救済アンテナ14を通じて非接触型ICカード6へ送信し(S115)、処理未完了の情報を消去させてから入口情報を記憶させる。
メインアンテナ12と非接触型ICカード6との無線通信中にエラーが発生すると(S116のYes)、メイン制御部16は、自動通行券発行機18に通行券の発行を指示し、通行券を発行させる(S117)。
一方、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との無線通信中にエラーが発生することなく(S116のNo)、非接触型ICカード6からの書き込み完了通知がメインアンテナ12に受信された時点で(S118)、非接触型ICカード6の処理は確定するので、メイン制御部16は、発進制御器17および救済アンテナ用表示器15に対して通行を許可するための制御を行う。これにより、発進制御器17は、開閉バー17aを上げて入口レーンを開放すると共にメインアンテナ用表示器13に「通行可」などの利用者に対する通行案内のメッセージが表示されるので(S119)、運転者は車両を前に発進させて入口レーンを抜け、有料道路内へ入ることができる。
救済処理の場合、車両が発進して車両検知器19により車両の退出が検知されると(S120)、メイン制御部16は、入口付近の車両検知器11の車両検知状況を確認し(S121)、次の車両が既に進入していた場合(S121のYes)、発進制御器17、メインアンテナ12、救済アンテナ14の現在の動作状態を維持する(S122)。
つまり、発進制御器17は開放、メインアンテナ12はOFF状態、救済アンテナ14はON状態とし、後続車両についても救済処理を行う。
一方、車両検知器19により車両の退出が検知された時点で(S120)、車両検知器11により次の車両が検知されていなければ(S121のNo)、メイン制御部16は、発進制御器17を制御して入口レーンの退出口を閉鎖させると共に(S123)、救済アンテナ14をOFF制御し(S124)、次の新たな車両の進入に備える。
つまり、メイン制御部16は、入口レーン内に次の車両が進入していた場合、救済アンテナ14による救済処理を維持する一方、前記ゲート内に次の処理対象が進入していない場合、メインアンテナ12の動作を再開させると共に救済アンテナ14の動作を停止させる。
なお、メインアンテナ12をOFFしているとき、メイン制御部16は、常にメインアンテナ用表示器13に「前方の救済アンテナ14で処理中」などのアナウンスメッセージを表示させる。
【0024】
上記動作における各アンテナの動作制御とガイダンスの表示について詳述する。
メインアンテナ12にてタッチエラーになった非接触型ICカード6を、車両進行方向前方に配置された救済アンテナ14に再度タッチさせることで、救済アンテナ14によるカード処理が正常に終了した場合、メイン制御部16は、発進制御器17の開閉バー17aを開状態にする。
そして、後続車がなく残存車両がない場合、メイン制御部16は、救済アンテナ用表示器15に「OFF状態(動作停止状態)になったことを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ14をOFFにする。その後、メイン制御部16は、メインアンテナ12をONにし、メインアンテナ用表示器13に「メインアンテナ12がON状態(動作状態)であることを示すメッセージ」を表示する。
一方、後続車がある場合は、メインアンテナ12をOFF、救済アンテナ14をON状態としたままで、救済アンテナ14にてタッチ処理(救済処理)を継続する。
そして、残存車両がなくなった段階で、メイン制御部16は、救済アンテナ用表示器15に「救済アンテナ14がOFF状態になったことを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ14をOFFにする。その後、メイン制御部16は、メインアンテナ12をONにし、メインアンテナ用表示器13に「メインアンテナ12がON状態であることを示すメッセージ」を表示する。
【0025】
次に、異常車両分のみを救済アンテナ14で処理する場合の第2動作例について説明する。この場合、メイン制御部16は、通常、メインアンテナ12と救済アンテナ15とを共にOFFにしておき、入口レーンに車両が進入したことが車両検知器11によって検知されたことで、メインアンテナ12をONする。また、この際、メインアンテナ用表示器23には「ON状態であることを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ用表示器26には「OFF状態であることを示すメッセージ」を表示する。なお、車両検知器11を備えていない入口レーンの場合は、通常、メインアンテナ12をON、救済アンテナ14をOFFにしておく。また、メインアンテナ用表示器13には「ON状態であることを示すメッセージ」を、救済アンテナ用表示器15には「OFF状態であることを示すメッセージ」をそれぞれ表示しておく。
【0026】
車両が入口レーンに進入してからメインアンテナ12でカード処理を行うまでの動作は上記第1動作例と同じであるため、ここでは、メインアンテナ12と非接触型ICカード6との間の無線処理でタッチエラーが発生してからの各アンテナの動作制御とガイダンスの表示について詳述する。
メインアンテナ12にてタッチエラーが発生した場合、メイン制御部16は、メインアンテナ用表示器13に「(後続車両に対して)前車両のタッチエラーが発生したので、エラー処理が終了するまで待機を促すメッセ−ジ」を表示し、メインアンテナ12をOFFにする。また、メイン制御部16は、発進制御器17の開閉バー17aを閉状態にする。
その後、メイン制御部16は、救済アンテナ14をONにして、救済アンテナ用表示器15に「(エラー車両に対して)タッチエラーが発生したので再度タッチを促すメッセージ」を表示する。
タッチエラーになった非接触型ICカード6が救済アンテナ14にタッチされて、カード処理が正常に終了した場合、メイン制御部16は、開閉バー17aを開状態にさせる。
次に、メイン制御部16は、救済アンテナ用表示器15に「OFF状態になったことを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ14をOFFにする。
その後、メイン制御部16は、メインアンテナ12をONにし、メインアンテナ用表示器13に「全車両のエラー処理が終了し、ON状態も戻った旨を示すメッセージ」を表示する。
このようにこの第1実施形態の料金収受システムによれば、有料道路の入口レーンに車両を進入させた利用者が非接触型ICカード6をメインアンテナ12にかざして入口処理を行うにあたり、非接触型ICカード6とメインアンテナ12との無線通信未完了等に利用者が気が付かずに車両を発進させてしまった場合に備えて、発進制御器17の手前に救済アンテナ14を設け、この救済アンテナ14で非接触型ICカード6の処理を再度できるようにしたことで、利用者は再処理のために元のメインアンテナ12の位置まで後戻り(後進)せずに済むようになり入口処理の効率と安全性とを向上することができる。
この結果、非接触型ICカード6の処理でエラーが生じたときに入口レーン付近の渋滞あるいは混雑をなくすことができる。
【0027】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態では、対距離式システムの入口料金所の例を説明したが、出口料金所の処理についても同等に考えられる。また均一料金式のシステムにおいても同様の対応が可能である。
【0028】
次に、本発明の非接触型ICカード処理システム、非接触型ICカード処理方法に係る第2実施形態の自動改札システムについて説明する。図6は本発明の非接触型ICカード処理システム、非接触型ICカード処理方法に係る第2実施形態の自動改札システムの機器配置図である。
図6に示すように、この第2実施形態の自動改札システムは、自動改札機本体31にメイン制御部36を内蔵すると共に、自動改札機本体31の利用者進入口付近の上部手前にメインアンテナ32とメインアンテナ用表示部33を設置すると共にその前方(人が進む方向)に扉37を設置する一方、扉37の手前の位置に、救済アンテナ34と救済アンテナ用表示部35とを設置して構成されている。扉37はメイン制御部36により制御されて利用者の通行を許可あるいは阻止するものである。システムとしては、2台の自動改札機本体31を平行に配置し互いの間に利用者が通行可能な空間を設け、ゲートとしている。なお、自動改札機本体31には、2台の自動改札機本体31間を通る赤外線を発光及び受光する赤外線センサが設けられており、人の進入/退出が常に検知される。
【0029】
次に、本発明に係る第2実施形態の自動改札システムの動作を説明する。
まず、改札口に列設された自動改札機本体31間の通行路で無線処理のエラーが発生した時点から後続者がいなくなるまで救済アンテナ34で処理する場合の動作について説明する。
通常、メイン制御部36は、メインアンテナ32をON、救済アンテナ34をOFFにしておく。また、メインアンテナ用表示器33には「ON状態であることを示すメッセージ」を、救済アンテナ用表示器35には「OFF状態であることを示すメッセージ」をそれぞれ表示しておく。
利用者が改札口を通過するために、非接触型ICカード6を自動改札機本体31のメインアンテナ32にタッチさせたときにタッチエラーが発生した場合、メイン制御部36は、メインアンテナ用表示器33に「メインアンテナ32がOFF状態(動作停止状態)/救済アンテナ34がON状態(動作状態)になったことを示すメッセ−ジ」を表示し、メインアンテナ32をOFFにすると共に、扉37を閉状態にする。その後、メイン制御部36は、救済アンテナ34をONにして、救済アンテナ用表示器35に「救済アンテナ34がON状態になったことを示すメッセージ」を表示する。
【0030】
非接触型ICカード6をメインアンテナ32にタッチした後、メインアンテナ32の位置から前方に進んだ利用者がメインアンテナ用表示器33の表示内容を見てタッチエラーに気が付き、非接触型ICカード6を救済アンテナ34に再びタッチして、非接触型ICカード6と救済アンテナ34との無線通信処理が正常に終了した場合、メイン制御部36は、扉34を開状態にする。
【0031】
この時点で、赤線外センサによる利用者の検知状況から、自動改札機本体31間の通行路に後続者がいないことが判定できた場合、メイン制御部36は、救済アンテナ用表示器35に「OFF状態になったことを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ34をOFFにする。その後、メイン制御部36は、メインアンテナ32をONにし、メインアンテナ用表示器33に「ON状態であることを示すメッセージ」を表示する。
一方、赤線外センサによる利用者の検知状況から、後続者がいることが判定できた場合、メイン制御部36は、メインアンテナ32をOFF、救済アンテナ34をON状態のままで救済アンテナ35にてタッチ処理を行う。つまり、メイン制御部36は、救済アンテナ35による救済処理を継続させる。
そして、後続者がいなくなった段階で、メイン制御部36は、救済アンテナ用表示器35に「OFF状態になったことを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ34をOFFにする。その後、メイン制御部36は、メインアンテナ32をONにし、メインアンテナ用表示器33に「ON状態であることを示すメッセージ」を表示する。
なお、メインアンテナ用表示器33と救済アンテナ用表示器35は、表示用ランプでも代用可能とする。つまり、現在ON状態のいずれかのアンテナに対応する表示用ランプを点灯させることで、通過者(利用者)に現在動作中のアンテナを通知する。
【0032】
次に、メインアンテナ32にて通信異常となった非接触型ICカードのみを救済アンテナ34で処理する場合の動作について説明する。
通常、メイン制御部36は、メインアンテナ32をON、救済アンテナ34をOFFにしておく。また、メインアンテナ用表示器33には「ON状態であることを示すメッセージ」を、救済アンテナ用表示器35には「OFF状態であることを示すメッセージ」をそれぞれ表示しておく。
【0033】
メインアンテナ32にてタッチエラーが発生した場合、メイン制御部36は、メインアンテナ用表示器33に「(後続者に対して)前の人にタッチエラーが発生したので、エラー処理が終了するまで待機を促すメッセ−ジ」を表示し、メインアンテナ32をOFFにする。また、メイン制御部36は、扉37を閉状態にする。
その後、メイン制御部36は、救済アンテナ34をONにして、救済アンテナ用表示器35に「(異常者に対して)タッチエラーが発生したので再度タッチを促すメッセージ」を表示する。
救済アンテナ用表示器35の表示内容を見た利用者がタッチエラーに気づき、非接触型ICカード6を救済アンテナ34に再びタッチしたことで、救済アンテナ34と非接触型ICカード6との無線通信処理が正常に終了した場合、メイン制御部36は、扉37を開状態にする。
【0034】
次に、メイン制御部36は、救済アンテナ用表示器35に「OFF状態になったことを示すメッセージ」を表示し、救済アンテナ34をOFFにする。その後、メイン制御部36は、メインアンテナ用表示器33に「前の人のエラー処理が終了したので、ON状態に戻った旨を示すメッセージ」を表示し、メインアンテナ32をONにする。
なお、メインアンテナ用表示器33と救済アンテナ用表示器35は、表示用ランプでも代用可能である。表示用ランプを用いる場合は、現在ON状態のアンテナ用の表示用ランプを点灯させ、通過者に通知する。
【0035】
このようにこの第2実施形態の自動改札システムによれば、非接触型ICカード6を使用して自動改札を行う上で、非接触型ICカード6とメインアンテナ32との無線通信未完了等に利用者が気が付かずメインアンテナ32の位置を通過してしまった場合、扉37の手前に救済アンテナ34を設け、救済アンテナ34で処理を行えるようにしたことで再処理のためにメインアンテナ32の位置まで後戻りせずに済むようになり、改札口での処理効率が向上すると共に後続者との接触がなくなり安全性も向上できる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、非接触型ICカードの処理でエラーが生じたときにゲート付近の渋滞あるいは混雑をなくしつつ利用者が安全に通行できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の料金収受システムの構成を示す図。
【図2】図1の料金収受システムの機器配置図。
【図3】料金収受システムに適用される非接触型ICカードの構成を示す図。
【図4】料金収受システムの動作を示すフローチャート。
【図5】料金収受システムの救済処理動作を示すフローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態の自動改札システムの機器配置図。
【符号の説明】
3…上位システム、2…通信線、6…非接触型ICカード、11…車両検知器、12…メインアンテナ、13…メインアンテナ用表示器、14…救済アンテナ、15…救済アンテナ用表示器、16…メイン制御部、17…発信制御器、17a…開閉バー、18…自動通行券発行機、19…車両検知器、31…自動改札機本体、32…メインアンテナ、33…メインアンテナ用表示器、34…救済アンテナ、35…救済アンテナ用表示器、36…メイン制御部、37…扉。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート入口に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第1アンテナと、
前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第2アンテナと、
前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第2アンテナを起動することで前記第2アンテナに救済処理を行わせる手段と
を具備したことを特徴とする非接触型ICカード処理システム。
【請求項2】
ゲート入口に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第1アンテナと、
前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置され、非接触型ICカードと無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行う第2アンテナと、
前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第2アンテナを起動することで前記第2アンテナに救済処理を行わせる手段と、
前記第2アンテナによる救済処理が正常に終了した場合、前記ゲート内に次の処理対象が進入しているか否かを確認する手段と、
前記ゲート内に次の処理対象が進入していた場合、前記第2アンテナによる救済処理を維持する一方、前記ゲート内に次の処理対象が進入していない場合、前記第1アンテナの動作を再開させると共に前記第2アンテナの動作を停止させる手段と
を具備したことを特徴とする非接触型ICカード処理システム。
【請求項3】
請求項1あるいは2いずれか記載の非接触型ICカード処理システムにおいて、
動作が切り替えられる前記第1アンテナおよび第2アンテナの動作状況、前記非接触型ICカードの処理結果、利用者に対する案内のうち少なくとも一つのアナウンスを行う報知手段を具備したことを特徴とする非接触型ICカード処理システム。
【請求項4】
ゲート入口に配置された第1アンテナにかざされた非接触型ICカードと第1アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行うステップと、
前記第1アンテナと非接触型ICカードの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置された第2アンテナを起動するステップと、
前記第2アンテナにかざされた非接触型ICカードと第2アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの救済処理を行うステップと
を具備したことを特徴とする非接触型ICカード処理方法。
【請求項5】
ゲート入口に配置された第1アンテナにかざされた非接触型ICカードと第1アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの無線処理を行うステップと、
前記第1アンテナと非接触型ICカードとの無線処理が正常に終了しなかった場合、前記第1アンテナの動作を停止させると共に前記第1アンテナの位置から進んだゲート内の位置に配置された第2アンテナを起動するステップと、
前記第2アンテナにかざされた非接触型ICカードと第2アンテナとが無線通信を行うことで非接触型ICカードの救済処理を行うステップと、
前記第2アンテナによる救済処理が正常に終了した場合、前記ゲート内に次の処理対象が進入しているか否かを確認するステップと、
前記ゲート内に次の処理対象が進入していた場合、前記第2アンテナによる救済処理を維持する一方、前記ゲート内に次の処理対象が進入していない場合、前記第1アンテナの動作を再開させると共に前記第2アンテナの動作を停止するステップと
を有することを特徴とする非接触型ICカード処理方法。
【請求項6】
請求項4あるいは5いずれか記載の非接触型ICカード処理方法において、
動作が切り替えられた前記第1アンテナおよび第2アンテナの動作状況、前記非接触型ICカードの処理結果、利用者に対する案内のうち少なくとも一つのアナウンスを行うステップを有することを特徴とする非接触型ICカード処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2004−310636(P2004−310636A)
【公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−106138(P2003−106138)
【出願日】平成15年4月10日(2003.4.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】