非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル
【課題】電子錠の解錠または施錠を行う非接触型ICカード対応電子錠のモジュールの全部または一部を内蔵するドアハンドルを提供する。
【解決手段】非接触型ICカードに記録された固有情報を読み込む読込部40と、読み込んだ固有情報を照合して処理する電子認証通信基盤60と、処理された前記固有情報が記憶される記憶部と、電子認証通信基盤60で処理された前記固有情報をネットワークを介して送受信させる通信部30と、電子認証通信基盤60からの指示により解錠または施錠を行う制御部80と、制御部80による制御される錠部90と、読込部40、電子認証通信基盤60、記憶部、通信部30、制御部80及び錠部90のうち少なくとも一つに電力供給を行う蓄電部50とを具備し、外側または内側のドアハンドルに読込部40、電子認証通信基盤60、記憶部、通信部30、制御部60、錠部90及び蓄電部50のうち少なくとも一つを内蔵する。
【解決手段】非接触型ICカードに記録された固有情報を読み込む読込部40と、読み込んだ固有情報を照合して処理する電子認証通信基盤60と、処理された前記固有情報が記憶される記憶部と、電子認証通信基盤60で処理された前記固有情報をネットワークを介して送受信させる通信部30と、電子認証通信基盤60からの指示により解錠または施錠を行う制御部80と、制御部80による制御される錠部90と、読込部40、電子認証通信基盤60、記憶部、通信部30、制御部80及び錠部90のうち少なくとも一つに電力供給を行う蓄電部50とを具備し、外側または内側のドアハンドルに読込部40、電子認証通信基盤60、記憶部、通信部30、制御部60、錠部90及び蓄電部50のうち少なくとも一つを内蔵する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触型ICカードにかかるカードIDナンバーの認証及び/または照合により電子錠の解錠及び/また施錠を可能とする電子錠付ドアハンドルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触型ICカード技術の発達及び該ICカードの普及、さらに非接触型ICカードのIC(Integrated Circuit)チップを搭載した携帯電話の普及に伴い、日常生活のあらゆる場面で該ICカードの記録及び記憶データを利用する場面が増えている。
たとえば、乗物乗車時の運賃精算や店内及び店外の自動販売機での商品購入時の精算をするときは、需要者に現金を出さずに精算できるという利点が好まれていることが理由であるが、このような利便性は、住居や事務所等の建具の施錠についても同様であって、近年、ICカードあるいは該ICカードのICチップを搭載した携帯電話を鍵に利用する電気錠が増加の傾向にある。
【0003】
住居や事務所等の建物に取付けられる電気錠の鍵をICカードにする場合は、建物の所有者あるいは管理者が特定の顧客向けにICカードを発行するのが一般的であるが、利用者は上記の電子マネーの他に、もう一枚のICカードを保持することになって、自分が勤務する職場や通学する学校等もICカードを鍵にした電気錠システムを設備すれば、次々と保有するICカードが増えていくため、利用者の利便性と経済的負担が増加してしまう。特に、利用者が所属する組織団体が構成員に発行するIDカード、あるいはICチップを使った社員証、学生証、会員証があれば、常に所持するICカードが増えることになる。
【0004】
民間企業や公的機関を含む組織団体が発行者となるICカードは、それぞれの事業体の目的に沿って個々の事業体が発行されるが、非接触型ICカードの技術的な製造仕様は国際的な指標もあって概ねいくつかの仕様に統一されていることから、利用者は、非接触型ICカード対応電子錠の付いた住居や事務所等の建物の所有者あるいは管理者が発行するICカード鍵ではなく、該建物の所有者あるいは管理者以外の事業体が発行したICカードを鍵にすることが可能になる。それによって利用者は、目的別に所持する必要があったICカードの内の一枚を選ぶことで所持する枚数を減らすことができるようになる。
【0005】
住居や事務所等の非接触型ICカード対応電子錠を、他者が発行したICカードあるいはICチップ搭載の携帯電話とするときは、該建物の管理者あるいは利用者から他社発行のICカードを鍵にする旨の登録申込を受けた場合、該ICカードのIDをいつでも電子錠の記憶装置に書込む必要がある。そのことは逆に、ICカードを紛失した場合にも、常時貝電子錠の記録を抹消することができることで不法侵入自体を未然に防ぐことが出来るようになることを意味する。
【0006】
住居や事務所等の固有の鍵がICカードあるいはICチップを搭載した携帯電話になれば、入退室の制限を管理者が機械的に行って入退室履歴を自動的に記録することが可能になり、住居等に関する社会問題や軽犯罪が多発する昨今にあっては、それらを未然に回避するためのセキュリティー対策の充実化に繋がる。
住居や事務所等の不法侵入をセンサ等で感知し、警報を発したり管理センターに通知したりするシステムがあるが、これらは不法侵入を防止するという目的を備えているといえるものの、どちらかと言えば不法侵入が発生した場合の事後対策としての要素のほうが強いとも考えられる。したがって、不法侵入自体を未然に防ぐことが社会的な課題といえる。
【0007】
こうした現状の課題に対する方策一つとして、たとえば特許文献1、2に示すような対策が取られてきた。
【0008】
この特許文献1では、カードロックシステムについて、施解錠情報と登録情報との照合により錠の解錠及び/または施錠を実行し、その際にだけ電気錠の電気供給を行うという技術思想が開示されているが、文献1のカードロックシステムでは、鍵となるカードは従来同様固有の鍵であり、紛失時の対応に時間を要する。
【0009】
また、特許文献2では、アンテナ内蔵のドアハンドル装置について、自動車のドアハンドルに遠隔からのキーレスエントリーを可能とするアンテナを内蔵している技術思想が開示されているが、特許文献2のアンテナ内蔵のドアハンドル装置では、ネットワークを介した外部との通信ができず、鍵に係る固有情報の登録でできない。
【特許文献1】特開2006−265859号公報
【特許文献2】特開2007−270517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、汎用性のあるICカード式電子錠を実現させるためには、鍵となるカードが日常生活に用いる所定の非接触型ICカードが好ましく、かかる非接触型ICカードを鍵として利用するためには、利用者に対して非接触型ICカードの所定の固有情報を管理者のサーバに登録させると共に、管理者は、通信を介して電子錠の認証管理ブロックにこの固有情報を登録する必要がある。これにより、乗物乗車時の運賃精算や店内及び店外の自動販売機での商品購入時の精算等に用いていた他社が発行した非接触型ICカードを住居や事務所等の鍵にすることができる。
【0011】
よって、電子錠を住宅等のドアに付設することになる。新設の住宅等に対しては電子錠を搭載するドアを設置し、既設の住宅等には電子錠を有するドアを再設置するか、あるいは電子錠を後付することが想定される。したがって、新設及び/または既設の住宅等に付設するドアハンドルに電子錠に係る機能を搭載させることにより、電子錠を容易に付設することが期待できる。
【0012】
本発明は、所定の非接触型ICカードを住居等の鍵とし、非接触型ICカードに係る鍵と電子錠に所有者の固有情報を登録することで従来使用していた固有の鍵と同様の効力を有し、電子錠の解錠及び/または施錠は該登録された情報の照合等により行う非接触型ICカード対応電子錠に係るモジュールの全部または一部を内蔵するドアハンドルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
非接触型ICカードにかかるカードIDナンバーの認証及び/または照合により錠部の解錠及び/また施錠を可能とする非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルであって、非接触型ICカードナンバーあるいは非接触型ICカードに記録されたデータにひも付く固有情報を読み込ませる読込部と、該読込部にて読み込んだ前記固有情報及び/または一般携帯電話回線を含む通信ネットワークを介して送信される固有情報あるいは元より該読込部に記録された固有情報を照合して処理させる電子認証通信基盤と、該電子認証通信基盤で処理された前記固有情報が記憶される記憶部と、該電子認証通信基盤で処理された前記固有情報を前記ネットワークを介して送受信させる通信部と、該電子認証通信基盤からの指示により解錠及び/または施錠を制御する制御部と、該制御部による制御される錠を有する錠部と、該読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部及び錠部のうち少なくとも一つに電力供給を行う蓄電部とを具備し、外側及び/または内側のドアハンドルに該読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部、錠部及び蓄電部のうち少なくとも一つを内蔵することを特徴とする。
【0014】
ここで、非接触型ICカードには、フェリカ(登録商標)を搭載したスイカ(登録商標)、イコカ(登録商標)、エディーカード(登録商標)、エリオカード(登録商標)、ピタパ(登録商標)、パスモ(登録商標)、トイカ(登録商標)、ナナコ(登録商標)、その他のクレジットカード、デビットカード、電子マネーカードの他、ICカードの国際規格を採用した住宅基本台帳カード、運転免許証及び保険証を含むIC機能を有するカード、記憶媒体及び/または携帯端末を含み、かつこれらに限定されるものではない。
【0015】
また、カードIDナンバーとは、非接触型ICカードに係る固有の番号であることを示すナンバーであり、また、カードIDには、工場出荷の製造番号、発行者が書込む発行番号及びファイル内に書き込まれた特定番号が含まれ、そのうちの少なくとも一つをICカードIDと定義するが、これに限定されるものではない。
【0016】
また、固有情報とは、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人携帯電話番号、契約期間、家賃支払期日、フェリカID番号(例えば、ID−M、ID−I及びフェリカポケット含む)、クレジットカード(例えば、名義人、発行者名、カード番号及び有効期限を含む)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む)、申請者固有情報、設置者名(例えば、コード番号、名称及び所在地を含む)、管理者名(例えば、コード番号、名称及び所在地を含む)、管理担当者(例えば、電話番号、氏名及び所属部局を含む)、再発行決済担当者(例えば、コード番号を含む)や、該固有情報を登録する者の事業者名(例えば、コード番号、氏名及び本店所在地含む)、事業所(例えば、コード番号、氏名及び所在地含む)、窓口(例えば、コード番号、氏名及び場所含む)、緊急連絡先(例えば、入力担当者、登録事業所及び事業者含む)、登録機器(例えば、リーダライタ機器、パーソナルコンピュータ及びモバイル機器を含む)及び入力担当者(例えば、コード番号、氏名及び所属部局を含む)のうちの少なくとも一つを含む情報をいい、これらに限定されるものでなく、登録者または該固有情報を登録する登録担当者の情報に該当する項目を全て含んでもよい。なお、該項目は随時追加削除可能とする。
【0017】
また、読込部とは、非接触ICカードを近接させることにより、非接触ICカードナンバーにひも付く(関連付けられる)固有情報を読み込み、電子認証通信基盤へ該固有情報を伝達する機能を有する装置、ソフトウェア、ソフトウェアを搭載したメモリ等をいう。具体的には、たとえば、通信距離は5mm程度、通信速度は約200kbps、搬送周波数は約13.5MHz、変調方式はASK(送受信)、ビットコードはマンチェスタ符号化方式(送受信)、使用温度は5℃〜35℃、使用湿度は10%〜90%(但し、結露のないところが好ましい。)、保存温度は−20℃〜+60℃、保存湿度は10%〜80%(但し、結露のないところが好ましい。)、外部インタフェースはUSB若しくはRS−232C、動作電圧はDC5V、消費電流は動作時最大100mAとするのが好適に対応可能であるが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0018】
また、電子認証通信基盤とは、ネットワークを介して所定の固有情報を送受信させる送受信機能と、固有情報の送受信を通信部に通信させる通信指示機能と、固有情報を記憶部に保存させる記憶機能と、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの読み込みを実行する読込部から読み込んだ該カードIDナンバーを認識させる認識機能と、記憶部に格納される第一のカードIDナンバーと認識機能により認識させた第二のカードIDナンバーとの照合をする照合機能及び該照合機能に係る照合の判定可否により錠部の解錠及び/または施錠を実行する制御部へ実行の指示をする解錠施錠実行指示機能を備える電子認証通信プログラムを搭載している。具体的には、例えば、トランジスタ、ダイオード及びIC(Integurated Circuit)等の電子部品を実装して配線を組み立てるために用いられる部品で、基板上に銅箔が張られており、そこに部品を装着することにより電気的に接続されることになるが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0019】
このように構成することで、送受信機能によりネットワークを介してカードIDナンバーの送受信を可能とし、通信指示機能によりカードIDナンバーの送受信をするため通信部に所定のプロトコル(通信規約)を設定してすることを可能とし、記憶機能によりカードIDナンバーを記憶部にて格納したり必要に応じて呼出したりすることを可能とし、認識機能により非接触型ICカードの近接に応じて読込部からカードIDナンバーを読み込んだことを認識することを可能とし、照合機能により記憶部から呼出した第一のカードIDナンバーと認識機能により認識された第二のカードIDナンバーとを照合して照合の判定可否をすることを可能とし、解錠施錠実行指示機能により照合機能による錠部の解錠及び/または施錠の指示を制御部にすることを可能とすることにより、非接触型ICカードを鍵として該電子錠の解錠及び/または施錠を実現することができる。
【0020】
また、記憶部は、固有情報に係る基本情報(例えば、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む))を格納する基本情報記憶部、所定の管理施設(例えば、施設住所、連絡先、家賃等を含む)にかかる管理施設ID記憶部を含み、記憶容量に限定はない。具体的には、たとえば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体記憶装置を示すが、複数回の書き込みを可能とするRAMが好ましい。
【0021】
また、通信部は、一般携帯電話回線を含む通信ネットワークを使い、管理者から送られる特定のICカードにひも付けされたIDやICカードに与えられた各種条件の受信装置であり、また電子認証通信基盤により処理された固有情報をネットワークを介して管理者に送信する部分であり、通信は、携帯電話、無線LANの他、PHS(Personal Handy−phone System)等を使用するが、選択にあたって該通信方式の利点を配慮し、例えばPHSの場合では、データ通信速度は32〜64kbpsとし、アンテナ等の回路の小型化が可能であり、端末や無線基地局も一般の携帯電話に比べて小型化が容易である利点を有する。
【0022】
また、制御部は、電子認証通信基盤からの指示により解除及び/または施錠を制御する部分であり、具体的には、たとえば、マイクロプログラム方式やハードウェアによる制御装置が含まれるが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0023】
また、錠部は、制御部からのON・OFFによりシリンダー部分が動作する。具体的には、たとえば、箱錠、チューブラ錠、インテグラル錠、円筒錠、玄関錠、間仕切錠、表示錠、空錠、戸襖錠及び本締錠を含み、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0024】
また、蓄電部は、読込み書込み可能なICチップ(集積回路)を搭載し、充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できるようになる二次電池であり、必要に応じて蓄電量などのデータを制御部を介して電子認証通信基盤に送信あるいは管理側が必要とするデータを通信部を介して管理者に送信できるものとしている。電池方式は、具体的には、たとえば、鉛蓄電池、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマーニ二次電池、ニッケル・水素蓄電地、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、レッドクス・フロー電池、亜鉛・塩素電池、亜鉛・臭素電池、アルミニウム・空気電池、ナトリウム・硫黄電池及びリチウム・硫化鉄電池を含むが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0025】
また、ドアハンドルに係るドアとは、一般には建物、部屋、家、及び乗物(自動車や電車を含む。)の出入り口に付けられる建具であり、開口部を閉じたり、空間を他と遮断したりするものを示し、開き戸、引き戸、グライドスライドドア、折戸、回転扉、自動扉、手動扉等、人や物の出入りの有無に関わらず全ての開口部を有するものを含む。さらに、ハンドルとは、ノブ、レバーハンドル及びその他所定の形状を有する全てのハンドルを含み、ドアの開閉を可能とするハンドルであればいずれでもよく、耐水性を有することが好ましい。
【0026】
このように構成することで、利用者が保持する非接触型ICカードに係るカードIDナンバーにおいて、事前に所定の窓口にて利用者の固有情報とひも付けて登録し、その際の固有情報に係る登録情報がネットワークを介して通信部に送信され、通信部に送信された固有情報は電子認証通信基盤に係る送受信機能にて受信され、カードIDナンバーに係る固有情報が記憶機能により記憶部に記憶される。そして、利用者は住居に付設される非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルに係る読込部に非接触型ICカードを近接させ、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーを読み込ませ、電子認証通信基盤に係る認証機能にてカードIDナンバーを認識し、記憶部に記憶される第一のカードIDナンバーと読み込ませた第二のカードIDナンバーとを電子認証通信基盤に係る照合機能にて照合し、一致不一致を照合機能にて判定可否を行う。判定の結果、一致した場合には、電子認証通信基盤に係る解錠施錠実行指示機能により制御部に錠部の解錠及び/または施錠の指示を行い、制御部からのON・OFFにより、錠部のシリンダー部分が動作することが実現される。なお、これらの動作を実現させるために、電子認証通信基盤、読込部、通信部、制御部及び錠部には、蓄電部から電力供給される。また、電子錠付ドアハンドル本体の外側に設置する部分には、解錠及び/施錠その他全ての情報のやり取りのいずれか少なくとも一つのやり取り発生時に発光源が発光する発光部を有する。
【0027】
また本発明において、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの認証及び/または照合により電子錠の解錠及び/また施錠を可能とする電子認証通信プログラムであって、ネットワークを介して前記カードIDナンバーを送受信する送受信機能と、カードIDナンバーの送受信を通信部に指示する通信指示機能と、カードIDナンバーを記憶部に保存する記憶機能と、登録者により非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの読み込みを実行する読込部から読み込んだカードIDナンバーを認識する認識機能と、記憶機能により保存された第一のカードIDナンバーと前記認識機能により認識された第二のカードIDナンバーとの照合をする照合機能と、照合機能に係る照合の判定可否により電子錠の解錠及び/または施錠を実行する制御部へ実行の指示をする解錠施錠実行指示機能とを具備することを特徴とする。
【0028】
このように構成することで、送受信機能によりネットワークを介してカードIDナンバーの送受信を可能とし、通信指示機能によりカードIDナンバーの送受信をするため通信部に所定のプロトコル(通信規約)を設定することを可能とし、記憶機能によりカードIDナンバーを記憶部にて格納したり必要に応じて呼出したりすることを可能とし、認識機能により非接触型ICカードの近接に応じて読込部からカードIDナンバーを読み込んだことを認識することを可能とし、照合機能により記憶部から呼出した第一のカードIDナンバーと認識機能により認識された第二のカードIDナンバーとを照合して照合の判定可否をすることを可能とし、解錠施錠実行指示機能により照合機能による電子錠の解錠及び/または施錠の指示を制御部に対して行うことを可能とすることにより、非接触型ICカードを鍵として電子錠の解錠及び/または施錠を実現することができる。
【0029】
また本発明において、電子認証通信プログラムを搭載した電子認証通信基盤が含まれることを特徴とする。
【0030】
このように構成することで、電子認証通信基盤に電子認証通信プログラムを組み込み、電子認証通信基盤を電子錠付ドアハンドル内部に取り付けることができる。
【0031】
また本発明において、電子認証通信基盤の照合機能に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済み電話番号に通知をする電話通知機能が含まれることを特徴とする。
【0032】
ここで、電話通知機能とは、通信部を介して利用者の有する携帯端末、たとえば携帯電話やPDA等に音声にて通知する機能をいう。
【0033】
かかる機能を備える本発明によれば、照合機能において第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーとが不一致であるとの判定がされた場合、その旨を登録した電話番号に通知することにより登録者は非常事態が発生していることを認識することができる。
【0034】
また本発明において、電子認証通信基盤の照合機能に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済みメールアドレスに通知をするメール通知機能が含まれることを特徴とする。
【0035】
ここで、メール通知機能とは、通信部を介して利用者の有する携帯端末、たとえば携帯電話やPDA等に電子メール等にて通知する機能をいう。
【0036】
かかる機能を備える本発明によれば、照合機能において第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーとが不一致であるとの判定がされた場合、その旨を登録したメールアドレスに通知することにより登録者は非常事態が発生していることを認識することができる。
【0037】
また本発明において、電子認証通信基盤の照合機能に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定の際に撮影部にて電子錠の解錠及び/また施錠を行う者を撮影する撮影機能が含まれることを特徴とする。
【0038】
ここで、撮影部とは、解錠及び/または施錠を行う者の顔面若しくは体全体を撮影するカメラ機能を有しており、具体的には、たとえば、CCDカメラ、ICCDカメラ、EMCCDカメラ等、小型のものが好ましいが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0039】
かかる機能を備える本発明によれば、照合機能において第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーとが不一致であるとの判定がされた場合、付属の撮影部にて電子錠の解錠及び/また施錠を行う者の顔面を撮影することにより、非常事態の発生要因を記録することができる。
【0040】
また、本発明においては、電子錠付ドアハンドル本体に、静止画像及び/または動画像を映し出す画面を有することを特徴とする。
【0041】
ここで、静止画像及び/または動画像とは、撮影部にて撮影された人物の写真及び映像を含むが、その容量に限定はない。
【0042】
また、画面とは、液晶パネルや液晶ディスプレイ等、静止画像及び/または動画像を映し出せるものであればよく、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0043】
かかる機能を備える本発明によれば、画面にて住居の内側からでも不審者が確認できる。
【0044】
また、本発明においては、電子錠付ドアハンドル本体に、外部電源からの電力供給及び/または他の電子機器から所定の情報を受信するための外部接続部を有することを特徴とする。
【0045】
ここで、外部接続部とは、所定の接続ポートを有し、具体的には、たとえば、USB、USB1.1、USB2.0、RS−232C、RS−422、RS−485、UART及びUHCI等、その他全てのシリアルポートを含み、これらに限定されることはない。
【0046】
かかる機能を備える本発明によれば、外部電源から蓄電部へ充電を可能とするばかりでなく、他の電子機器、たとえば、PDAやPCその他全ての携帯端末から所定の情報(固有情報を含む。)を授受することができる。
【0047】
また、本発明においては、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル本体が、ドア本体に、一体として嵌め込み式にて付設することを特徴とする。
【0048】
かかる機能を備える本発明によれば、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルは、ドア本体と一体にして嵌め込み式にて付設することにより、付設に要する面積も小規模化が実現し得る。なお、付設の際は、読込部及び通信部はドアの外側に位置するように設置され、電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部は、ドアの内側に内蔵される構成が好ましい。
【0049】
また、本発明においては、ドアに付設するハンドルに係る外側のノブに読込部及び通信部を内蔵し、内側のノブに電子認証通信基盤及び記憶部を内蔵することを特徴とする。
【0050】
かかる機能を備える本発明によれば、外側のノブに読込部及び通信部を内蔵することにより、利用者は保持する非接触型ICカードをノブ内部にある読込部に近接させることによりドアの開閉が実現し得る。また、内側のノブに電子認証通信基盤及び記憶部を内蔵することにより、ドアへの嵌め込みに要する面積の小規模化が実現し得る。なお、付設の際は、蓄電部をドアの内側に嵌め込み式にて付設することが構成となる。
【0051】
また、本発明においては、ドアに付設するハンドルに係る外側のレバーに読込部及び通信部を内蔵することを特徴とする。
【0052】
かかる機能を備える本発明によれば、外側のレバーハンドルに読込部及び通信部を内蔵することにより、利用者は保持する非接触型ICカードをノブ内部にある読込部に近接させることによりドアの開閉が実現し得る。なお、付設の際は、電子認証通信基盤及び記憶部をドアの内側に嵌め込み式にて付設する構成としてもよい。
【0053】
また、本発明においては、ドアに付設する外側の板状部に読込部及び通信部を内蔵し、内側の板状部に電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部を内蔵することを特徴とする。
【0054】
ここで、板状部とは、ドアに設置される板部を押す若しくは引くことによりドアの開閉を可能とする操作部分であり、外形寸法及び質量を含め、ここで限定されることはない。
【0055】
かかる機能を備える本発明によれば、外側の板状部に読込部及び通信部を内蔵することにより、利用者は保持する非接触型ICカードを板状部内部にある読込部に近接させることによりドアの開閉が実現し得る。また、内側の板状部に電子認証基板、記憶部及び蓄電部を内蔵することにより、ドア本体に嵌め込む部品は存在することなく、非接触型ICカード対応電子錠本体の取り付けが容易となる。
【0056】
また本発明は、ネットワークを介してカードIDナンバーの管理及び記憶を可能とする管理部及び記憶部のうち少なくとも一つを有する電子認証通信装置であって、ネットワークを介してカードIDナンバーを送受信する送受信機能と、記憶部に前記カードIDナンバーを収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部と、カードIDナンバーの送受信をするための通信指示機能を有する通信部と、カードIDナンバーを格納する記憶機能を有する記憶部とを具備することを特徴とする。
【0057】
ここで、記憶部は、カードIDナンバーにひも付けられる固有情報の追加、変更及び/または修正の際に随時更新する随時記憶部、随時記憶部を複写した複写記憶部及び電子錠の解錠及び/または施錠等の利用履歴を格納する非接触型ICカード利用履歴記憶部のうち少なくとも一つを含み、記憶容量に限定はない。
【0058】
このように構成することで、管理部に係る送受信機能によりネットワークを介してカードIDナンバーの送受信が可能となり、収納呼出機能により記憶部にカードIDナンバーを収納したり上書きしたり、記憶部からカードIDナンバーを呼出したり削除したりすることが可能となり、通信部に係る通信指示機能によりカードIDナンバーの送受信をするための所定のプロトコル(通信規約)を設定して通信処理することを可能とし、記憶部に係る記憶機能によりカードIDナンバーを格納することを実現することができる。
【0059】
また本発明は、ネットワークを介して前記非接触型ICカードにかかる前記カードIDナンバーの認証及び/または照合により錠部の解錠及び/また施錠を可能とする非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムにおいて、読込部、電子認証通信基盤、制御部、錠部及び通信部のうち少なくとも一つを有する非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルであって、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルとネットワークを介して前記カードIDナンバーの送受信をする電子認証通信装置と、電子認証通信装置とネットワークを介して接続され、前記電子認証通信装置と非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルとの間で送受信される前記カードIDナンバーの管理を行うカードIDナンバー管理装置と、カードIDナンバー管理装置とネットワークを介して接続され、登録者の該固有情報の登録を行うカードIDナンバー登録端末とを具備することを特徴とする。
【0060】
ここで、カードIDナンバー管理装置は、該電子認証通信装置と該カードIDナンバー登録端末との間でカードIDナンバーの送受信を可能とする送受信機能と、記憶部にカードIDナンバーの収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部と、カードIDナンバーの送受信をするための通信指示機能を有する通信部と、カードIDナンバーを格納する記憶部とを備える。
【0061】
また、ここで記憶部は、固有情報にかかる基本情報(例えば、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む))を格納する基本情報記憶部、所定の管理施設(例えば、施設住所、連絡先、家賃等を含む)に係る管理施設ID記憶部を含み、記憶容量に限定はない。
【0062】
また、ここでカードIDナンバー登録端末は、登録に係る固有情報の登録内容を入力するための入力部と、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーを読込む読込部と、登録内容を確認するための表示部(表示部からの情報入力を可能とするものを含む)と、登録内容をカードIDナンバーとひも付けて格納するための記憶部と、登録内容を出力するための出力部と、カードIDナンバー管理装置とネットワークを介してカードIDナンバーの送受信を可能とする送受信機能と、記憶部に登録内容を格納する記憶機能とを有する管理部とを備える。
【0063】
このように構成することで、固有情報登録装置にて登録者の固有情報を登録し、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーと登録内容に係る固有情報とをひも付けて固有情報を格納し、固有情報登録装置から送信されたカードIDナンバーをカードIDナンバー管理装置にて管理施設固有情報とカードIDナンバーをひも付けて格納し、カードIDナンバー管理装置から送信された最新のカードIDナンバーを電子認証通信装置にて格納し、カードIDナンバーを非接触型ICカード対応電子錠に送信し、電子認証通信基盤に格納し、登録者により非接触型ICカード対応電子錠に係る読込部にて読み込んで認識されたカードIDナンバーと格納されたカードIDナンバーとの照合により錠部の解錠及び/また施錠を実現することができる。
【発明の効果】
【0064】
本発明によれば、利用者の保有する任意の非接触型ICカードを、カードIDナンバーにひも付けて利用者に係る固有情報を登録し、カードIDナンバーとの照合判定によりドアの解錠及び/または施錠を可能とすることにより、利用者は従来持ち運んでいた固有の鍵ではなく、任意の非接触型ICカードを鍵として利用することができる。非接触型ICカードに係るカードIDナンバーにひも付けて利用者の登録済み固有情報の追加・変更は随時可能なため、非接触型ICカードの紛失時での再発行も容易に行うことができる。
【0065】
また、電子錠に係るモジュールの全部或いは一部をドアハンドルに内蔵することで、電子錠を新設の住居等に設置する際は、ドア本体にあらかじめ電子錠付ドアハンドルを設置するだけでよい。また、既設の住宅等に設置する際は、既存のドアハンドル部分を交換するだけで利用可能となり、余計にドア本体を改造する必要がないことが期待される。そのため、ドアハンドルの取り外し及び電子錠付ドアハンドルの取り付け以外に特別な技術が不要であり、一般需要者であれば容易に付設することが期待される。さらに、ドアハンドルの形状に限定されず、利用者の用途や趣向に応じて設置することができる点においても効果的である。住居等において、ドアは第三者からも見える箇所であり、ドアの色や模様等にもそれぞれ特徴を有し、その美観を損ないたくないという要望にも応じることができる。
【0066】
また、本発明によれば、静止画像及び/または動画像を映し出す画面を非接触型ICカード対応電子錠本体に設置することにより、住居内部にいながら不審者の確認ができる。
【0067】
また、本発明によれば、非接触型ICカード対応電子錠本体に、外部電源からの電力供給及び/または他の電子機器から所定の情報を受信するための外部接続部を設けることにより、外部電源からの充電を可能とし、蓄電部の保有電力枯渇の際に必要な交換作業をすることなく、容易に電力維持をすることができる。また、固有情報の変更・追加等の際には、他の電子機器を接続することによっても行うことができる。
【0068】
また、本発明によれば、ドアに付設するハンドルに係る外側のノブに読込部及び通信部を内蔵し、内側のノブに電子認証通信基盤及び記憶部を内蔵することにより、ドアに付設する部品が少なくなり、付設が容易になる。
【0069】
また、本発明によれば、ドアに付設するハンドルに係る外側のレバーハンドルに読込部及び通信部を内蔵することにより、ドアに付設する部品が少なくなり、付設が容易になる。
【0070】
また、本発明によれば、ドアに付設する外側の押し板に読込部及び通信部を内蔵し、内側の押し板に電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部を内蔵することにより、ドアに付設する部品が少なくなり、付設が容易になる。
【0071】
本発明によれば、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの認証及び/または照合により電子錠の解錠及び/また施錠を可能とする電子認証通信プログラム、電子認証通信基盤、電子認証通信装置及び非接触型ICカード電子錠認証通信システムを実現することで、登録者は任意の非接触型ICカードを住居の鍵とすることが可能であり、非接触型ICカードに係る鍵を紛失した場合でも容易な再発行手続きを提供し、電子錠の駆動において蓄電池を利用することで、電子錠の設置には壁の中を配線して建具に通線して取り付けたことを不要とするものであり、蓄電池式を採用し、配線を不要としたため建具だけを取り替えればよく、既設の一般住宅、中古マンション及び事務所ビル等にも設置が可能であり、電子錠内にネットワークを介して行う情報のやりとりを可能とする通信部を有するため、一元管理を実現することで管理費等を抑制し、非接触型ICカードIDの認証、非接触型ICカードID鍵の発行と再発行及び電子錠の管理を分離して行うため、システム内でのリスク管理を明確に区別できるようになることが期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0073】
図1は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1(ノブ型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて見え線として示す。
【0074】
同図に示すように、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1は、外層ケース10及び発光部20に加え、ドアに付設する際には、通信部30、読込部40、蓄電部50、電子認証通信部及び記憶部を含む制御管理部60にて構成される。このとき、発光部20はドアAの表面に設置し、通信部30及び読込部40はノブ70aに内蔵される。また、蓄電部50及び制御管理部60は、室内に面するドアAの表面に所定の嵌め込み口を設け、嵌め込み式にすることが好ましい。また、制御部及び錠部を含む錠制御部80には、シリンダー錠90を有する。なお、シリンダー錠90は、鍵穴100から鍵を挿入することにより施錠或いは解錠行為を可能とし、ドアA背面にはサムターン110を有する。
【0075】
ここで、外層ケース10は、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60のうち少なくとも一つを覆うものであり、プラスチック、アルミニウム、スチール及び鉄その他固形となる素材の全てを含み、そのうちの少なくとも一つで成形される。外層ケース10の製造方法は、プレス加工その他の製造方法により一工程で製造されることが好ましいが、これに限定されることはない。なお、外形寸法及び質量を含め、ここで限定されることはない。
【0076】
また、発光部20は、読込部20へのカードIDナンバー等の読込み時及び/またはシリンダー錠90の解錠或いは施錠時に発光するものであり、発光ダイオード、電球その他光を発するものの全てを含み、そのうちの少なくとも一つからなる。色は、赤、青、白、緑、黄色、黄緑色、紫色及び橙色その他すべての色を含み、そのうちの少なくとも一つの色を発するか、あるいは連続して各色を発してもよい。なお、配線系統に関する説明はここでは省略するが、通常の配線系統でもよい。
【0077】
また、発光部20は、正面視Yより、ドア正面に、ノブ70aの上部に位置することが好ましいが、ドア正面であればどの位置でもよい。
【0078】
また、蓄電池50は、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60のうち少なくとも一つに電力供給するものである。蓄電池50は、側面視Zの断面視により、ドアA内部に蓄電部50本体の半分以上の部分が嵌め込まれている構成であるが、嵌め込まれている部分が本体全て或いはその一部でもよい。また、嵌め込む部分は、ノブ70aの上部が好ましいが、ドア背面或いはドア正面のどの位置でもよく、無作為に取り外しできない構成がよい。なお、同図では、外層ケース10にて覆われている。
【0079】
また、通信部30及び読込部40は、ドアA正面に付するノブ70aに内蔵されている(点線で表示する)。同図では、通信部30は円形、読込部40は円弧を有する形状であるが、これに限定されず、ノブ70aに内蔵可能であればどの形状でもよい。また、ノブ70aの近接範囲であればどの方向からでも非接触型ICカードに係る固有情報等を読み込むことができる構成がより好ましい。
【0080】
また、制御管理部60は、読込部20にて読み込んだカードIDナンバー等の認証或いは照合を行い、その結果を錠制御部80に伝達するものであり、ドアA背面に付されるノブ70a´に内蔵される(点線で表示する)。なお、同図に示す位置、大きさ及び範囲に限定されることはない。
【0081】
また、錠制御部80は、シリンダー錠90の解錠或いは施錠の制御をするものであり、ドアA内部に埋め込まれているが、同図に示す位置、大きさ及び範囲に限定されることはない。
【0082】
なお、各モジュールに電力を供給する導線或いは制御指示を送るケーブル等(図示しない)は、ドアA或いはノブ70a等の内部に挿入され、美観を損なわない構成であることが好ましい。
【0083】
以下に、図1及び図5に示す本発明の一実施形態にかかる非接触型ICカード対応電子錠1のブロック図を用いて、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1の使用状況及び動作説明をする。
【0084】
同図において、利用者が保持する非接触型ICカードに係るカードIDナンバーにおいて、事前に所定の窓口にて利用者の固有情報とひも付けて登録し(登録の手順の詳細な説明は、ここでは省略する。)、通信部30によりネットワークを介して住居者が登録したICカードナンバー及びそれにひも付く固有情報を受信し、それらは制御管理部60に係る記憶部に格納される。その後、利用者は登録済みのICカードをノブ70aに近接させると、読込部40がICカードに係るカードIDナンバーを認識する。このとき、制御管理部60に係る認証機能にてカードIDナンバーを認識し、上記のように記憶部に記録された第一のカードIDナンバーと読込部40にて認識させた第二のカードIDナンバーとを制御管理部60に係る照合機能にて照合し、一致不一致について照合機能にて判定可否を行う。判定の結果、一致した場合には、制御管理部60に係る解錠施錠実行指示機能により、錠制御部80にシリンダー錠90の解錠或いは施錠の指示を行い、シリンダー錠90が動作し、解錠或いは施錠を行う。これにより、利用者はドアAの開閉をすることができる。また、利用者は自己が保有する固有の鍵を使用して、鍵穴100に該鍵を挿入し、シリンダー錠90の解錠或いは施錠を手動でも行うことができる。また、読込部20によるカードIDナンバー等の読込み、通信部20からのカードIDナンバー等を含む全ての電子情報の送受信及びドアAの開閉等を含む全てのシリンダー錠90の解錠或いは施錠を行わせる行為に対して、そのうちのいずれか一つを含む行為において発光部20が発光する構成が好ましい。なお、蓄電部50より、電力供給を随時行っている。
【0085】
図2は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2(レバー型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて示す。
【0086】
同図に示すとおり、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1同様、外層ケース10、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50、制御管理部60、錠制御部80、シリンダー錠90、鍵穴100及びサムターン110を有するが、ドアハンドル部分がレバー70b(ドアA背面はレバー70b´とする。)を有する点でその構成を異とする。また、制御管理部60はドアA内部であり蓄電部50の下部に設置されるが、上部でもよく、これらに限定されない。なお、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2の使用状況及び動作説明は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1の場合と同様のため、ここでの説明は省略する。
【0087】
図3は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3(プルプッシュ型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて示す。
【0088】
同図に示すとおり、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1同様、外層ケース10、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50、制御管理部60、錠制御部80、シリンダー錠90、鍵穴100及びサムターン110を有するが、ドアハンドル部分がプルプッシュ型であり、外層ケース10及び10´がハンドル部分として兼用される点でその構成を異とする。また、継手部Bにより、ドアA本体と外層ケース10及び10´が接続され、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60と錠制御部80は、電力を供給する導線或いは制御指示を送るケーブル等(点線Kで示す。)で繋がれている。
【0089】
なお、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3の使用状況及び動作説明は、外層ケース10或いは10´を押す或いは手前に引くことでドアAの開閉をする点で、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1とその構成を異とし、それ以外の点は同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0090】
図4は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4(押し板内蔵型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて示す。
【0091】
同図に示すとおり、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1同様、外層ケース10、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50、制御管理部60、錠制御部80、シリンダー錠90、鍵穴100及びサムターン110を有し、ドアハンドル部分が押し版型であり、外層ケース10及び10´がハンドル部分として兼用される点でその構成を異とする。また、継手部Cにより、ドアA本体と外層ケース10及び10´が接続され、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60と錠制御部80は、電力を供給する導線或いは制御指示を送るケーブル等(点線Kで示す。)で繋がれている。
【0092】
なお、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4の使用状況及び動作説明は、外層ケース10或いは10´を押すことでドアAの開閉をする点で、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1とその構成を異とし、それ以外の点は同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0093】
図6は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの構成図である。また、図7は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの詳細図である。以下、図7を用いて、本願発明の目的の達成のために説明に必要な範囲を模式的に示し、本願発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0094】
同図に示すように、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムは、住宅等に設置された開閉口に係る非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1と電子認証通信装置200とカードIDナンバー管理装置300とカードIDナンバー登録端末400とを基本的な構成として備えている。各装置及び階層間は、ネットワーク5000(例えば、電話回線、インターネット、イントラネット、IP−VPNなどの仮想専用線を含む)を介して情報のやり取りが可能な状態に接続されている。
【0095】
ここで、非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1は、非接触型ICカードの読込部101(図5記載の40)、電子認証通信基盤102(図5記載の60)、電子錠の制御部103(図5記載の80)、錠部104(図5記載の90)、通信部105(図5記載の30)及び記憶部106を備えている。
【0096】
電子認証通信基盤102は、ネットワーク5000を介して所定の情報を送受信する送受信機能1001、かかる所定の情報の送受信を通信部に指示する通信指示機能1002、所定の情報を記憶部に保存する記憶機能1003、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの読み込みを実行する読込部101から読み込んだ該カードIDナンバーを認識する認識機能1004、記憶機能1003により格納された第一のカードIDナンバーと認識機能1004により認識された第二のカードIDナンバーとの照合をする照合機能1005及び照合機能1005に係る照合の判定可否により電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠を実行する制御部103へ実行の指示をする解錠施錠実行指示機能1006を備える電子認証通信プログラムを搭載している。
【0097】
また、電子認証通信プログラムには、照合機能1005に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済み電話番号に通知をする電話通知機能、照合機能1005に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済みメールアドレスに通知をするメール通知機能、照合機能1005に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に撮影部(図示しない)にて電子錠の解錠及び/また施錠を行う者を撮影する撮影機能及び記憶機能1003には電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠の履歴を記憶する解錠施錠履歴記憶機能が備えられているが、これらの機能については図で説明しない。
【0098】
電子認証通信装置200は、ネットワーク5000を介してカードIDナンバー等の所定の情報を送受信する送受信機能と、記憶部203にカードIDナンバー等の所定の情報の収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部201、カードIDナンバー等の所定の情報の送受信をするための通信指示機能を有する通信部202及びカードIDナンバー等の所定の情報を格納する記憶機能を有する記憶部203を備えている。
【0099】
ここで、記憶部203は、カードIDナンバーを格納するカードIDナンバー記憶部(例えば、リアルタイム記憶部、ミラー記憶部を含む)及び電子錠付ドアハンドル1へのアクセス履歴や開閉履歴を格納するカード利用履歴記憶部を含み、記憶容量に限定はない。
【0100】
カードIDナンバー管理装置300は、電子認証通信装置20とカードIDナンバー登録端末40との間でカードIDナンバーの送受信を可能とする送受信機能と記憶部303にカードIDナンバー等の所定の情報んお収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部301と、カードIDナンバー等の所定の情報の送受信をするための通信指示機能を有する通信部302と、カードIDナンバー等の所定の情報を格納する記憶部203とを備える。ここで、カードIDナンバーとは、非接触型ICカードに係る固有の番号であることを示す。また、カードIDには、工場出荷の製造番号、発行者が書込む発行番号及びファイル内に書込まれた特定番号が含まれ、そのうちの少なくとも一つを該カードIDと定義するが、これらに限定されるものではない。
【0101】
ここで、記憶部303は、固有情報にかかる基本的な個人情報(例えば、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む))を格納する基本個人情報記憶部、所定の管理住居にかかる情報(例えば、施設住所、連絡先、家賃等を含む)に係る管理住居情報記憶部及びカードIDナンバーと所定の管理住宅に係る電子錠IDとを格納するカードIDナンバー記憶部を含み、記憶容量に限定はない。
【0102】
カードIDナンバー登録端末400は、登録に係る固有情報の登録内容を入力するための入力部401、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーを読込む読込部402、登録内容を確認するための表示部403(表示部からの情報入力を可能とするものを含む)、登録内容をカードIDナンバーとひも付けて(関連付けて)格納するための記憶部404、登録内容を出力するための出力部405、カードIDナンバー管理装置30とネットワーク5000を介してカードIDナンバー等の所定の情報の送受信を可能とする送受信機能と、記憶部に登録内容を格納する記憶機能とを有する管理部406を備える。
【0103】
次に、上記のように構成される本発明の住宅に設置された開閉口に係る非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1、電子認証通信装置200、カードIDナンバー管理装置300及びカードIDナンバー登録端末400に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムの動作説明をする。
【0104】
本発明に係る登録時及び変更時に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムの全体的な動作・機能の流れは図8に示すフローチャートのようになる。即ち、登録者はカードIDナンバー登録端末400を付設する登録窓口にて非接触型IDカードの登録を行い(ステップF−10)、カードIDナンバー管理装置300にて所定の処理を経て格納し(ステップF−20)、カードIDナンバー管理装置30から受信したカードIDナンバーを電子認証通信装置20にて所定の処理を経て格納し(ステップF−30)、電子認証通信装置200から受信したカードIDナンバーと登録者が所持する非接触型IDカードに係るカードIDナンバーとの照合により非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠を行う。
【0105】
次に、本発明に係るカードIDナンバー登録端末400でのカードIDナンバーの登録(ステップF−10)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図9に示すユースケース図と図7を用いて説明する。なお、これ以降のユースケース図内の矢印記号は、時間的な流れを示すものとする。
【0106】
同図に示すように、まず、登録者600が所定の施設に入居を希望する場合、カード登録受付窓口にいる登録担当者70は不動産業務管理センターに付設されるカードIDナンバー管理装置300にネットワーク5000を介して入力部401にてログインする(ステップF−10−01)。なお、登録担当者700は、宅地建物取引主任者及び所定の研修受講済みの資格を有する者が好ましい。また、登録担当者700が上記資格を有する者か否かを登録者600が表示部403の画面上にて確認できることが個人情報の保護対策としてより好ましい。
【0107】
次に、登録者600が入居を希望する希望施設への登録に必要な固有情報を伝え、登録担当者700はカードIDナンバー管理装置300に対して所定の固有情報(例えば、基本個人情報や管理住居情報等)と、読込部402にて読み込んだ登録者600が所持する任意の非接触型IDカード又は登録窓口にて購入した非接触型IDカードに係るカードIDナンバーとをひも付けて登録する(ステップF−10−02)。このとき、カードIDナンバーの登録の際は、登録数を任意に選択できることが好ましい。
【0108】
また、個人情報は記憶部404に格納されるが(ステップF−10−03)、カード登録受付窓口に係る事業所外への流出がないことが好ましい。
【0109】
なお、登録済みカードIDナンバーに係る鍵の変更、追加及び取消の際には、登録者本人であることを確認した後は、上記ステップF−10−01、ステップF−10−02及びステップF−10−03と同等の工程であるため詳細な説明を省略する。
【0110】
さらに、図9に示すステップF−10−01に係る吹き出し部分のように、各ステップ毎に裏付けとなる動的要素を有するが、以後はユースケース図により説明をするため、図示しないこととする。
【0111】
次に、本発明に係るカードIDナンバー管理装置300でのカードIDナンバーの管理(ステップF−20)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図10に示すユースケース図と図7を用いて説明する。
【0112】
同図に示すように、まず、上記ステップF−10−02にて登録されたカードIDナンバーを受信する(ステップF−20−01)。
【0113】
そして、カードIDナンバーにひも付いている基本個人情報を記憶部303(基本個人情報記憶部)に格納する(ステップF−20−02)。
【0114】
また、カードIDナンバーにひも付いている管理住居情報から特定される住居に係る電子錠IDをひも付けて記憶部303(カードIDナンバー記憶部)に格納する(ステップF−20−03)。
【0115】
その後、カードIDナンバーは電子認証通信装置200に送信される(ステップF−20−04)。
【0116】
次に、本発明に係る電子認証通信装置200でのカードIDナンバーの格納(ステップF−30)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図11に示すユースケース図と図7を用いて説明する。
【0117】
同図に示すように、まず、上記ステップF−20−04にて送信されたカードIDナンバーを受信する(ステップF−30−01)。
【0118】
そして、カードIDナンバーと命令コードをひも付けて記憶部203(カードIDナンバー記憶部)に格納される(ステップF−30−02)。
【0119】
ここで、命令コードとは、固有情報にかかる契約期間等の情報であって、電子認証通信基盤102に書き込む情報を示す。
【0120】
さらに、カードIDナンバー及び所定の命令コードを送信した後(ステップF−30−03)、この所定の命令コードは記憶部203に格納される。
【0121】
なお、カードIDナンバー及び命令コードの変更(ステップF−30−04)についての説明は省略する。
【0122】
また、非接触型ICカード電子錠付ドアハンドル1へのアクセス及び開閉の履歴の格納(ステップF−30−05)についての説明は省略する。
【0123】
次に、本発明に係る非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1での解錠及び/または施錠(ステップF−40)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図12に示すユースケース図と図7を用いて説明する。
【0124】
同図に示すように、まず、上記ステップF−30−03にて送信されたカードIDナンバーを受信する(ステップF−40−01)。
【0125】
そして、記憶部106にカードIDナンバーを格納する(ステップF−40−02)。
【0126】
一方、登録者600は、登録窓口にて登録済みの非接触型IDカードを読込部101に近接させて読み込ませ、認識機能1004にて電子認証通信基盤200に認識させる(ステップF−40−03)。
【0127】
その後、カードIDナンバーと記憶部106に記憶されるカードIDナンバーとを照合機能1005にて照合する(ステップF−40−04)。
【0128】
上記照合の結果により、解錠施錠指示機能1006より電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠が実行される(ステップF−40−05)。
【0129】
また、履歴を格納し、電子認証通信装置20に送信する(ステップF−40−06)。
【0130】
また、異常時には、登録者600に電話及び/または電子メール等にてその旨を通知する(ステップF−40−07)。
【0131】
また、異常時には、付設のカメラにて解錠行為を行った者の顔写真を撮影する(ステップF−40−08)。
【0132】
また、非接触IDカードにかかる鍵の紛失時については図13のフローチャート及び図14、15のユースケース図に示すが、説明は省略する。また、非接触型ICカード電子錠認証通信システムのシステム概念図を図16、データベース管理システムのデータ例を図17に示すが、説明は省略する。その他、図18〜図32においての詳細な説明は、ここでは省略する。
【0133】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【0134】
また、上述したものは本願にかかる技術思想を具現化するための実施形態の一例を示したにすぎないものであり、他の実施形態でも本願にかかる技術思想を適用することが可能である。
【0135】
さらにまた、本願発明を用いて生産される装置、方法、システムが、その2次的生産品に登載されて商品化された場合であっても、本願発明の価値は何ら減ずるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルによれば、登録者は任意の非接触型ICカードを住居の鍵とすることが可能であり、非接触型ICカードに係る鍵を紛失した場合でも容易な再発行手続きを提供し、電子錠の駆動において蓄電池を利用することで、電子錠の設置には壁の中を配線して建具に通線して取り付けるという従来の手間を不要とするものであり、蓄電池式を採用し、配線を不要としたため建具だけを取り替えればよく、既設の一般住宅、中古マンション及び事務所ビル等にも設置が可能であり、電子錠内にネットワークを介して行う情報のやりとりを可能とする通信部を有するため、一元管理を実現することで管理費等を抑制し、非接触型ICカードIDの認証、該非接触型ICカードID鍵の発行と再発行及び電子錠の管理を分離して行うため、システム内でのリスク管理を明確に区別することを提供することが期待される。また、この効果は、ニート又はフリーターの増加に伴う家賃不払いと居座り事案の解消、街角のショップで作れる合鍵の散逸や不正侵入による事件の予防、ドア開閉の履歴の記録による住まいの安全性の向上、及び紛失時等の現場での即時発行にとどまらず、現代社会が抱えている問題、例えば、テロ犯罪等について解決するきっかけとなりうる点で、大きな有益性をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1(ノブ型)の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2(レバー型)の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3(プルプッシュ型)の概略図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4(押し板内蔵型)の概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1のブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの構成図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの詳細図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る登録時及び変更時にかかる非接触型ICカード電子錠認証通信システムの全体的な動作・機能の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態にかかる カードIDナンバー登録端末400でのカードIDナンバーの登録にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るカードIDナンバー管理装置300でのカードIDナンバーの管理にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る電子認証通信装置200でのカードIDナンバーの格納にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠付ドアハンドル1での解錠及び/または施錠にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカードにかかる鍵の紛失時における非接触型ICカード電子錠認証通信システムの全体的な動作・機能の流れを示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係るカードIDナンバー管理装置300での仮カードIDナンバーの発行にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠付ドアハンドル1における仮カードIDナンバーでの管理者による解錠及び/または施錠にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムのシステム概念図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るデータベース管理システムのデータ例である。
【図18】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図19】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図20】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図21】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図22】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図23】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図24】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図25】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図26】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図27】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図28】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図29】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図30】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図31】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図32】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0138】
1…非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル、30…通信部、40…読込部、50…蓄電部、60…電子認証通信基盤、80…制御部、90…錠部
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触型ICカードにかかるカードIDナンバーの認証及び/または照合により電子錠の解錠及び/また施錠を可能とする電子錠付ドアハンドルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触型ICカード技術の発達及び該ICカードの普及、さらに非接触型ICカードのIC(Integrated Circuit)チップを搭載した携帯電話の普及に伴い、日常生活のあらゆる場面で該ICカードの記録及び記憶データを利用する場面が増えている。
たとえば、乗物乗車時の運賃精算や店内及び店外の自動販売機での商品購入時の精算をするときは、需要者に現金を出さずに精算できるという利点が好まれていることが理由であるが、このような利便性は、住居や事務所等の建具の施錠についても同様であって、近年、ICカードあるいは該ICカードのICチップを搭載した携帯電話を鍵に利用する電気錠が増加の傾向にある。
【0003】
住居や事務所等の建物に取付けられる電気錠の鍵をICカードにする場合は、建物の所有者あるいは管理者が特定の顧客向けにICカードを発行するのが一般的であるが、利用者は上記の電子マネーの他に、もう一枚のICカードを保持することになって、自分が勤務する職場や通学する学校等もICカードを鍵にした電気錠システムを設備すれば、次々と保有するICカードが増えていくため、利用者の利便性と経済的負担が増加してしまう。特に、利用者が所属する組織団体が構成員に発行するIDカード、あるいはICチップを使った社員証、学生証、会員証があれば、常に所持するICカードが増えることになる。
【0004】
民間企業や公的機関を含む組織団体が発行者となるICカードは、それぞれの事業体の目的に沿って個々の事業体が発行されるが、非接触型ICカードの技術的な製造仕様は国際的な指標もあって概ねいくつかの仕様に統一されていることから、利用者は、非接触型ICカード対応電子錠の付いた住居や事務所等の建物の所有者あるいは管理者が発行するICカード鍵ではなく、該建物の所有者あるいは管理者以外の事業体が発行したICカードを鍵にすることが可能になる。それによって利用者は、目的別に所持する必要があったICカードの内の一枚を選ぶことで所持する枚数を減らすことができるようになる。
【0005】
住居や事務所等の非接触型ICカード対応電子錠を、他者が発行したICカードあるいはICチップ搭載の携帯電話とするときは、該建物の管理者あるいは利用者から他社発行のICカードを鍵にする旨の登録申込を受けた場合、該ICカードのIDをいつでも電子錠の記憶装置に書込む必要がある。そのことは逆に、ICカードを紛失した場合にも、常時貝電子錠の記録を抹消することができることで不法侵入自体を未然に防ぐことが出来るようになることを意味する。
【0006】
住居や事務所等の固有の鍵がICカードあるいはICチップを搭載した携帯電話になれば、入退室の制限を管理者が機械的に行って入退室履歴を自動的に記録することが可能になり、住居等に関する社会問題や軽犯罪が多発する昨今にあっては、それらを未然に回避するためのセキュリティー対策の充実化に繋がる。
住居や事務所等の不法侵入をセンサ等で感知し、警報を発したり管理センターに通知したりするシステムがあるが、これらは不法侵入を防止するという目的を備えているといえるものの、どちらかと言えば不法侵入が発生した場合の事後対策としての要素のほうが強いとも考えられる。したがって、不法侵入自体を未然に防ぐことが社会的な課題といえる。
【0007】
こうした現状の課題に対する方策一つとして、たとえば特許文献1、2に示すような対策が取られてきた。
【0008】
この特許文献1では、カードロックシステムについて、施解錠情報と登録情報との照合により錠の解錠及び/または施錠を実行し、その際にだけ電気錠の電気供給を行うという技術思想が開示されているが、文献1のカードロックシステムでは、鍵となるカードは従来同様固有の鍵であり、紛失時の対応に時間を要する。
【0009】
また、特許文献2では、アンテナ内蔵のドアハンドル装置について、自動車のドアハンドルに遠隔からのキーレスエントリーを可能とするアンテナを内蔵している技術思想が開示されているが、特許文献2のアンテナ内蔵のドアハンドル装置では、ネットワークを介した外部との通信ができず、鍵に係る固有情報の登録でできない。
【特許文献1】特開2006−265859号公報
【特許文献2】特開2007−270517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、汎用性のあるICカード式電子錠を実現させるためには、鍵となるカードが日常生活に用いる所定の非接触型ICカードが好ましく、かかる非接触型ICカードを鍵として利用するためには、利用者に対して非接触型ICカードの所定の固有情報を管理者のサーバに登録させると共に、管理者は、通信を介して電子錠の認証管理ブロックにこの固有情報を登録する必要がある。これにより、乗物乗車時の運賃精算や店内及び店外の自動販売機での商品購入時の精算等に用いていた他社が発行した非接触型ICカードを住居や事務所等の鍵にすることができる。
【0011】
よって、電子錠を住宅等のドアに付設することになる。新設の住宅等に対しては電子錠を搭載するドアを設置し、既設の住宅等には電子錠を有するドアを再設置するか、あるいは電子錠を後付することが想定される。したがって、新設及び/または既設の住宅等に付設するドアハンドルに電子錠に係る機能を搭載させることにより、電子錠を容易に付設することが期待できる。
【0012】
本発明は、所定の非接触型ICカードを住居等の鍵とし、非接触型ICカードに係る鍵と電子錠に所有者の固有情報を登録することで従来使用していた固有の鍵と同様の効力を有し、電子錠の解錠及び/または施錠は該登録された情報の照合等により行う非接触型ICカード対応電子錠に係るモジュールの全部または一部を内蔵するドアハンドルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
非接触型ICカードにかかるカードIDナンバーの認証及び/または照合により錠部の解錠及び/また施錠を可能とする非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルであって、非接触型ICカードナンバーあるいは非接触型ICカードに記録されたデータにひも付く固有情報を読み込ませる読込部と、該読込部にて読み込んだ前記固有情報及び/または一般携帯電話回線を含む通信ネットワークを介して送信される固有情報あるいは元より該読込部に記録された固有情報を照合して処理させる電子認証通信基盤と、該電子認証通信基盤で処理された前記固有情報が記憶される記憶部と、該電子認証通信基盤で処理された前記固有情報を前記ネットワークを介して送受信させる通信部と、該電子認証通信基盤からの指示により解錠及び/または施錠を制御する制御部と、該制御部による制御される錠を有する錠部と、該読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部及び錠部のうち少なくとも一つに電力供給を行う蓄電部とを具備し、外側及び/または内側のドアハンドルに該読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部、錠部及び蓄電部のうち少なくとも一つを内蔵することを特徴とする。
【0014】
ここで、非接触型ICカードには、フェリカ(登録商標)を搭載したスイカ(登録商標)、イコカ(登録商標)、エディーカード(登録商標)、エリオカード(登録商標)、ピタパ(登録商標)、パスモ(登録商標)、トイカ(登録商標)、ナナコ(登録商標)、その他のクレジットカード、デビットカード、電子マネーカードの他、ICカードの国際規格を採用した住宅基本台帳カード、運転免許証及び保険証を含むIC機能を有するカード、記憶媒体及び/または携帯端末を含み、かつこれらに限定されるものではない。
【0015】
また、カードIDナンバーとは、非接触型ICカードに係る固有の番号であることを示すナンバーであり、また、カードIDには、工場出荷の製造番号、発行者が書込む発行番号及びファイル内に書き込まれた特定番号が含まれ、そのうちの少なくとも一つをICカードIDと定義するが、これに限定されるものではない。
【0016】
また、固有情報とは、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人携帯電話番号、契約期間、家賃支払期日、フェリカID番号(例えば、ID−M、ID−I及びフェリカポケット含む)、クレジットカード(例えば、名義人、発行者名、カード番号及び有効期限を含む)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む)、申請者固有情報、設置者名(例えば、コード番号、名称及び所在地を含む)、管理者名(例えば、コード番号、名称及び所在地を含む)、管理担当者(例えば、電話番号、氏名及び所属部局を含む)、再発行決済担当者(例えば、コード番号を含む)や、該固有情報を登録する者の事業者名(例えば、コード番号、氏名及び本店所在地含む)、事業所(例えば、コード番号、氏名及び所在地含む)、窓口(例えば、コード番号、氏名及び場所含む)、緊急連絡先(例えば、入力担当者、登録事業所及び事業者含む)、登録機器(例えば、リーダライタ機器、パーソナルコンピュータ及びモバイル機器を含む)及び入力担当者(例えば、コード番号、氏名及び所属部局を含む)のうちの少なくとも一つを含む情報をいい、これらに限定されるものでなく、登録者または該固有情報を登録する登録担当者の情報に該当する項目を全て含んでもよい。なお、該項目は随時追加削除可能とする。
【0017】
また、読込部とは、非接触ICカードを近接させることにより、非接触ICカードナンバーにひも付く(関連付けられる)固有情報を読み込み、電子認証通信基盤へ該固有情報を伝達する機能を有する装置、ソフトウェア、ソフトウェアを搭載したメモリ等をいう。具体的には、たとえば、通信距離は5mm程度、通信速度は約200kbps、搬送周波数は約13.5MHz、変調方式はASK(送受信)、ビットコードはマンチェスタ符号化方式(送受信)、使用温度は5℃〜35℃、使用湿度は10%〜90%(但し、結露のないところが好ましい。)、保存温度は−20℃〜+60℃、保存湿度は10%〜80%(但し、結露のないところが好ましい。)、外部インタフェースはUSB若しくはRS−232C、動作電圧はDC5V、消費電流は動作時最大100mAとするのが好適に対応可能であるが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0018】
また、電子認証通信基盤とは、ネットワークを介して所定の固有情報を送受信させる送受信機能と、固有情報の送受信を通信部に通信させる通信指示機能と、固有情報を記憶部に保存させる記憶機能と、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの読み込みを実行する読込部から読み込んだ該カードIDナンバーを認識させる認識機能と、記憶部に格納される第一のカードIDナンバーと認識機能により認識させた第二のカードIDナンバーとの照合をする照合機能及び該照合機能に係る照合の判定可否により錠部の解錠及び/または施錠を実行する制御部へ実行の指示をする解錠施錠実行指示機能を備える電子認証通信プログラムを搭載している。具体的には、例えば、トランジスタ、ダイオード及びIC(Integurated Circuit)等の電子部品を実装して配線を組み立てるために用いられる部品で、基板上に銅箔が張られており、そこに部品を装着することにより電気的に接続されることになるが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0019】
このように構成することで、送受信機能によりネットワークを介してカードIDナンバーの送受信を可能とし、通信指示機能によりカードIDナンバーの送受信をするため通信部に所定のプロトコル(通信規約)を設定してすることを可能とし、記憶機能によりカードIDナンバーを記憶部にて格納したり必要に応じて呼出したりすることを可能とし、認識機能により非接触型ICカードの近接に応じて読込部からカードIDナンバーを読み込んだことを認識することを可能とし、照合機能により記憶部から呼出した第一のカードIDナンバーと認識機能により認識された第二のカードIDナンバーとを照合して照合の判定可否をすることを可能とし、解錠施錠実行指示機能により照合機能による錠部の解錠及び/または施錠の指示を制御部にすることを可能とすることにより、非接触型ICカードを鍵として該電子錠の解錠及び/または施錠を実現することができる。
【0020】
また、記憶部は、固有情報に係る基本情報(例えば、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む))を格納する基本情報記憶部、所定の管理施設(例えば、施設住所、連絡先、家賃等を含む)にかかる管理施設ID記憶部を含み、記憶容量に限定はない。具体的には、たとえば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体記憶装置を示すが、複数回の書き込みを可能とするRAMが好ましい。
【0021】
また、通信部は、一般携帯電話回線を含む通信ネットワークを使い、管理者から送られる特定のICカードにひも付けされたIDやICカードに与えられた各種条件の受信装置であり、また電子認証通信基盤により処理された固有情報をネットワークを介して管理者に送信する部分であり、通信は、携帯電話、無線LANの他、PHS(Personal Handy−phone System)等を使用するが、選択にあたって該通信方式の利点を配慮し、例えばPHSの場合では、データ通信速度は32〜64kbpsとし、アンテナ等の回路の小型化が可能であり、端末や無線基地局も一般の携帯電話に比べて小型化が容易である利点を有する。
【0022】
また、制御部は、電子認証通信基盤からの指示により解除及び/または施錠を制御する部分であり、具体的には、たとえば、マイクロプログラム方式やハードウェアによる制御装置が含まれるが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0023】
また、錠部は、制御部からのON・OFFによりシリンダー部分が動作する。具体的には、たとえば、箱錠、チューブラ錠、インテグラル錠、円筒錠、玄関錠、間仕切錠、表示錠、空錠、戸襖錠及び本締錠を含み、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0024】
また、蓄電部は、読込み書込み可能なICチップ(集積回路)を搭載し、充電を行うことにより電気を蓄えて電池として使用できるようになる二次電池であり、必要に応じて蓄電量などのデータを制御部を介して電子認証通信基盤に送信あるいは管理側が必要とするデータを通信部を介して管理者に送信できるものとしている。電池方式は、具体的には、たとえば、鉛蓄電池、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマーニ二次電池、ニッケル・水素蓄電地、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・鉄蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池、酸化銀・亜鉛蓄電池、レッドクス・フロー電池、亜鉛・塩素電池、亜鉛・臭素電池、アルミニウム・空気電池、ナトリウム・硫黄電池及びリチウム・硫化鉄電池を含むが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0025】
また、ドアハンドルに係るドアとは、一般には建物、部屋、家、及び乗物(自動車や電車を含む。)の出入り口に付けられる建具であり、開口部を閉じたり、空間を他と遮断したりするものを示し、開き戸、引き戸、グライドスライドドア、折戸、回転扉、自動扉、手動扉等、人や物の出入りの有無に関わらず全ての開口部を有するものを含む。さらに、ハンドルとは、ノブ、レバーハンドル及びその他所定の形状を有する全てのハンドルを含み、ドアの開閉を可能とするハンドルであればいずれでもよく、耐水性を有することが好ましい。
【0026】
このように構成することで、利用者が保持する非接触型ICカードに係るカードIDナンバーにおいて、事前に所定の窓口にて利用者の固有情報とひも付けて登録し、その際の固有情報に係る登録情報がネットワークを介して通信部に送信され、通信部に送信された固有情報は電子認証通信基盤に係る送受信機能にて受信され、カードIDナンバーに係る固有情報が記憶機能により記憶部に記憶される。そして、利用者は住居に付設される非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルに係る読込部に非接触型ICカードを近接させ、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーを読み込ませ、電子認証通信基盤に係る認証機能にてカードIDナンバーを認識し、記憶部に記憶される第一のカードIDナンバーと読み込ませた第二のカードIDナンバーとを電子認証通信基盤に係る照合機能にて照合し、一致不一致を照合機能にて判定可否を行う。判定の結果、一致した場合には、電子認証通信基盤に係る解錠施錠実行指示機能により制御部に錠部の解錠及び/または施錠の指示を行い、制御部からのON・OFFにより、錠部のシリンダー部分が動作することが実現される。なお、これらの動作を実現させるために、電子認証通信基盤、読込部、通信部、制御部及び錠部には、蓄電部から電力供給される。また、電子錠付ドアハンドル本体の外側に設置する部分には、解錠及び/施錠その他全ての情報のやり取りのいずれか少なくとも一つのやり取り発生時に発光源が発光する発光部を有する。
【0027】
また本発明において、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの認証及び/または照合により電子錠の解錠及び/また施錠を可能とする電子認証通信プログラムであって、ネットワークを介して前記カードIDナンバーを送受信する送受信機能と、カードIDナンバーの送受信を通信部に指示する通信指示機能と、カードIDナンバーを記憶部に保存する記憶機能と、登録者により非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの読み込みを実行する読込部から読み込んだカードIDナンバーを認識する認識機能と、記憶機能により保存された第一のカードIDナンバーと前記認識機能により認識された第二のカードIDナンバーとの照合をする照合機能と、照合機能に係る照合の判定可否により電子錠の解錠及び/または施錠を実行する制御部へ実行の指示をする解錠施錠実行指示機能とを具備することを特徴とする。
【0028】
このように構成することで、送受信機能によりネットワークを介してカードIDナンバーの送受信を可能とし、通信指示機能によりカードIDナンバーの送受信をするため通信部に所定のプロトコル(通信規約)を設定することを可能とし、記憶機能によりカードIDナンバーを記憶部にて格納したり必要に応じて呼出したりすることを可能とし、認識機能により非接触型ICカードの近接に応じて読込部からカードIDナンバーを読み込んだことを認識することを可能とし、照合機能により記憶部から呼出した第一のカードIDナンバーと認識機能により認識された第二のカードIDナンバーとを照合して照合の判定可否をすることを可能とし、解錠施錠実行指示機能により照合機能による電子錠の解錠及び/または施錠の指示を制御部に対して行うことを可能とすることにより、非接触型ICカードを鍵として電子錠の解錠及び/または施錠を実現することができる。
【0029】
また本発明において、電子認証通信プログラムを搭載した電子認証通信基盤が含まれることを特徴とする。
【0030】
このように構成することで、電子認証通信基盤に電子認証通信プログラムを組み込み、電子認証通信基盤を電子錠付ドアハンドル内部に取り付けることができる。
【0031】
また本発明において、電子認証通信基盤の照合機能に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済み電話番号に通知をする電話通知機能が含まれることを特徴とする。
【0032】
ここで、電話通知機能とは、通信部を介して利用者の有する携帯端末、たとえば携帯電話やPDA等に音声にて通知する機能をいう。
【0033】
かかる機能を備える本発明によれば、照合機能において第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーとが不一致であるとの判定がされた場合、その旨を登録した電話番号に通知することにより登録者は非常事態が発生していることを認識することができる。
【0034】
また本発明において、電子認証通信基盤の照合機能に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済みメールアドレスに通知をするメール通知機能が含まれることを特徴とする。
【0035】
ここで、メール通知機能とは、通信部を介して利用者の有する携帯端末、たとえば携帯電話やPDA等に電子メール等にて通知する機能をいう。
【0036】
かかる機能を備える本発明によれば、照合機能において第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーとが不一致であるとの判定がされた場合、その旨を登録したメールアドレスに通知することにより登録者は非常事態が発生していることを認識することができる。
【0037】
また本発明において、電子認証通信基盤の照合機能に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定の際に撮影部にて電子錠の解錠及び/また施錠を行う者を撮影する撮影機能が含まれることを特徴とする。
【0038】
ここで、撮影部とは、解錠及び/または施錠を行う者の顔面若しくは体全体を撮影するカメラ機能を有しており、具体的には、たとえば、CCDカメラ、ICCDカメラ、EMCCDカメラ等、小型のものが好ましいが、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0039】
かかる機能を備える本発明によれば、照合機能において第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーとが不一致であるとの判定がされた場合、付属の撮影部にて電子錠の解錠及び/また施錠を行う者の顔面を撮影することにより、非常事態の発生要因を記録することができる。
【0040】
また、本発明においては、電子錠付ドアハンドル本体に、静止画像及び/または動画像を映し出す画面を有することを特徴とする。
【0041】
ここで、静止画像及び/または動画像とは、撮影部にて撮影された人物の写真及び映像を含むが、その容量に限定はない。
【0042】
また、画面とは、液晶パネルや液晶ディスプレイ等、静止画像及び/または動画像を映し出せるものであればよく、外形寸法及び質量を含め、これらに限定されることはない。
【0043】
かかる機能を備える本発明によれば、画面にて住居の内側からでも不審者が確認できる。
【0044】
また、本発明においては、電子錠付ドアハンドル本体に、外部電源からの電力供給及び/または他の電子機器から所定の情報を受信するための外部接続部を有することを特徴とする。
【0045】
ここで、外部接続部とは、所定の接続ポートを有し、具体的には、たとえば、USB、USB1.1、USB2.0、RS−232C、RS−422、RS−485、UART及びUHCI等、その他全てのシリアルポートを含み、これらに限定されることはない。
【0046】
かかる機能を備える本発明によれば、外部電源から蓄電部へ充電を可能とするばかりでなく、他の電子機器、たとえば、PDAやPCその他全ての携帯端末から所定の情報(固有情報を含む。)を授受することができる。
【0047】
また、本発明においては、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル本体が、ドア本体に、一体として嵌め込み式にて付設することを特徴とする。
【0048】
かかる機能を備える本発明によれば、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルは、ドア本体と一体にして嵌め込み式にて付設することにより、付設に要する面積も小規模化が実現し得る。なお、付設の際は、読込部及び通信部はドアの外側に位置するように設置され、電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部は、ドアの内側に内蔵される構成が好ましい。
【0049】
また、本発明においては、ドアに付設するハンドルに係る外側のノブに読込部及び通信部を内蔵し、内側のノブに電子認証通信基盤及び記憶部を内蔵することを特徴とする。
【0050】
かかる機能を備える本発明によれば、外側のノブに読込部及び通信部を内蔵することにより、利用者は保持する非接触型ICカードをノブ内部にある読込部に近接させることによりドアの開閉が実現し得る。また、内側のノブに電子認証通信基盤及び記憶部を内蔵することにより、ドアへの嵌め込みに要する面積の小規模化が実現し得る。なお、付設の際は、蓄電部をドアの内側に嵌め込み式にて付設することが構成となる。
【0051】
また、本発明においては、ドアに付設するハンドルに係る外側のレバーに読込部及び通信部を内蔵することを特徴とする。
【0052】
かかる機能を備える本発明によれば、外側のレバーハンドルに読込部及び通信部を内蔵することにより、利用者は保持する非接触型ICカードをノブ内部にある読込部に近接させることによりドアの開閉が実現し得る。なお、付設の際は、電子認証通信基盤及び記憶部をドアの内側に嵌め込み式にて付設する構成としてもよい。
【0053】
また、本発明においては、ドアに付設する外側の板状部に読込部及び通信部を内蔵し、内側の板状部に電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部を内蔵することを特徴とする。
【0054】
ここで、板状部とは、ドアに設置される板部を押す若しくは引くことによりドアの開閉を可能とする操作部分であり、外形寸法及び質量を含め、ここで限定されることはない。
【0055】
かかる機能を備える本発明によれば、外側の板状部に読込部及び通信部を内蔵することにより、利用者は保持する非接触型ICカードを板状部内部にある読込部に近接させることによりドアの開閉が実現し得る。また、内側の板状部に電子認証基板、記憶部及び蓄電部を内蔵することにより、ドア本体に嵌め込む部品は存在することなく、非接触型ICカード対応電子錠本体の取り付けが容易となる。
【0056】
また本発明は、ネットワークを介してカードIDナンバーの管理及び記憶を可能とする管理部及び記憶部のうち少なくとも一つを有する電子認証通信装置であって、ネットワークを介してカードIDナンバーを送受信する送受信機能と、記憶部に前記カードIDナンバーを収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部と、カードIDナンバーの送受信をするための通信指示機能を有する通信部と、カードIDナンバーを格納する記憶機能を有する記憶部とを具備することを特徴とする。
【0057】
ここで、記憶部は、カードIDナンバーにひも付けられる固有情報の追加、変更及び/または修正の際に随時更新する随時記憶部、随時記憶部を複写した複写記憶部及び電子錠の解錠及び/または施錠等の利用履歴を格納する非接触型ICカード利用履歴記憶部のうち少なくとも一つを含み、記憶容量に限定はない。
【0058】
このように構成することで、管理部に係る送受信機能によりネットワークを介してカードIDナンバーの送受信が可能となり、収納呼出機能により記憶部にカードIDナンバーを収納したり上書きしたり、記憶部からカードIDナンバーを呼出したり削除したりすることが可能となり、通信部に係る通信指示機能によりカードIDナンバーの送受信をするための所定のプロトコル(通信規約)を設定して通信処理することを可能とし、記憶部に係る記憶機能によりカードIDナンバーを格納することを実現することができる。
【0059】
また本発明は、ネットワークを介して前記非接触型ICカードにかかる前記カードIDナンバーの認証及び/または照合により錠部の解錠及び/また施錠を可能とする非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムにおいて、読込部、電子認証通信基盤、制御部、錠部及び通信部のうち少なくとも一つを有する非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルであって、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルとネットワークを介して前記カードIDナンバーの送受信をする電子認証通信装置と、電子認証通信装置とネットワークを介して接続され、前記電子認証通信装置と非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルとの間で送受信される前記カードIDナンバーの管理を行うカードIDナンバー管理装置と、カードIDナンバー管理装置とネットワークを介して接続され、登録者の該固有情報の登録を行うカードIDナンバー登録端末とを具備することを特徴とする。
【0060】
ここで、カードIDナンバー管理装置は、該電子認証通信装置と該カードIDナンバー登録端末との間でカードIDナンバーの送受信を可能とする送受信機能と、記憶部にカードIDナンバーの収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部と、カードIDナンバーの送受信をするための通信指示機能を有する通信部と、カードIDナンバーを格納する記憶部とを備える。
【0061】
また、ここで記憶部は、固有情報にかかる基本情報(例えば、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む))を格納する基本情報記憶部、所定の管理施設(例えば、施設住所、連絡先、家賃等を含む)に係る管理施設ID記憶部を含み、記憶容量に限定はない。
【0062】
また、ここでカードIDナンバー登録端末は、登録に係る固有情報の登録内容を入力するための入力部と、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーを読込む読込部と、登録内容を確認するための表示部(表示部からの情報入力を可能とするものを含む)と、登録内容をカードIDナンバーとひも付けて格納するための記憶部と、登録内容を出力するための出力部と、カードIDナンバー管理装置とネットワークを介してカードIDナンバーの送受信を可能とする送受信機能と、記憶部に登録内容を格納する記憶機能とを有する管理部とを備える。
【0063】
このように構成することで、固有情報登録装置にて登録者の固有情報を登録し、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーと登録内容に係る固有情報とをひも付けて固有情報を格納し、固有情報登録装置から送信されたカードIDナンバーをカードIDナンバー管理装置にて管理施設固有情報とカードIDナンバーをひも付けて格納し、カードIDナンバー管理装置から送信された最新のカードIDナンバーを電子認証通信装置にて格納し、カードIDナンバーを非接触型ICカード対応電子錠に送信し、電子認証通信基盤に格納し、登録者により非接触型ICカード対応電子錠に係る読込部にて読み込んで認識されたカードIDナンバーと格納されたカードIDナンバーとの照合により錠部の解錠及び/また施錠を実現することができる。
【発明の効果】
【0064】
本発明によれば、利用者の保有する任意の非接触型ICカードを、カードIDナンバーにひも付けて利用者に係る固有情報を登録し、カードIDナンバーとの照合判定によりドアの解錠及び/または施錠を可能とすることにより、利用者は従来持ち運んでいた固有の鍵ではなく、任意の非接触型ICカードを鍵として利用することができる。非接触型ICカードに係るカードIDナンバーにひも付けて利用者の登録済み固有情報の追加・変更は随時可能なため、非接触型ICカードの紛失時での再発行も容易に行うことができる。
【0065】
また、電子錠に係るモジュールの全部或いは一部をドアハンドルに内蔵することで、電子錠を新設の住居等に設置する際は、ドア本体にあらかじめ電子錠付ドアハンドルを設置するだけでよい。また、既設の住宅等に設置する際は、既存のドアハンドル部分を交換するだけで利用可能となり、余計にドア本体を改造する必要がないことが期待される。そのため、ドアハンドルの取り外し及び電子錠付ドアハンドルの取り付け以外に特別な技術が不要であり、一般需要者であれば容易に付設することが期待される。さらに、ドアハンドルの形状に限定されず、利用者の用途や趣向に応じて設置することができる点においても効果的である。住居等において、ドアは第三者からも見える箇所であり、ドアの色や模様等にもそれぞれ特徴を有し、その美観を損ないたくないという要望にも応じることができる。
【0066】
また、本発明によれば、静止画像及び/または動画像を映し出す画面を非接触型ICカード対応電子錠本体に設置することにより、住居内部にいながら不審者の確認ができる。
【0067】
また、本発明によれば、非接触型ICカード対応電子錠本体に、外部電源からの電力供給及び/または他の電子機器から所定の情報を受信するための外部接続部を設けることにより、外部電源からの充電を可能とし、蓄電部の保有電力枯渇の際に必要な交換作業をすることなく、容易に電力維持をすることができる。また、固有情報の変更・追加等の際には、他の電子機器を接続することによっても行うことができる。
【0068】
また、本発明によれば、ドアに付設するハンドルに係る外側のノブに読込部及び通信部を内蔵し、内側のノブに電子認証通信基盤及び記憶部を内蔵することにより、ドアに付設する部品が少なくなり、付設が容易になる。
【0069】
また、本発明によれば、ドアに付設するハンドルに係る外側のレバーハンドルに読込部及び通信部を内蔵することにより、ドアに付設する部品が少なくなり、付設が容易になる。
【0070】
また、本発明によれば、ドアに付設する外側の押し板に読込部及び通信部を内蔵し、内側の押し板に電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部を内蔵することにより、ドアに付設する部品が少なくなり、付設が容易になる。
【0071】
本発明によれば、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの認証及び/または照合により電子錠の解錠及び/また施錠を可能とする電子認証通信プログラム、電子認証通信基盤、電子認証通信装置及び非接触型ICカード電子錠認証通信システムを実現することで、登録者は任意の非接触型ICカードを住居の鍵とすることが可能であり、非接触型ICカードに係る鍵を紛失した場合でも容易な再発行手続きを提供し、電子錠の駆動において蓄電池を利用することで、電子錠の設置には壁の中を配線して建具に通線して取り付けたことを不要とするものであり、蓄電池式を採用し、配線を不要としたため建具だけを取り替えればよく、既設の一般住宅、中古マンション及び事務所ビル等にも設置が可能であり、電子錠内にネットワークを介して行う情報のやりとりを可能とする通信部を有するため、一元管理を実現することで管理費等を抑制し、非接触型ICカードIDの認証、非接触型ICカードID鍵の発行と再発行及び電子錠の管理を分離して行うため、システム内でのリスク管理を明確に区別できるようになることが期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0073】
図1は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1(ノブ型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて見え線として示す。
【0074】
同図に示すように、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1は、外層ケース10及び発光部20に加え、ドアに付設する際には、通信部30、読込部40、蓄電部50、電子認証通信部及び記憶部を含む制御管理部60にて構成される。このとき、発光部20はドアAの表面に設置し、通信部30及び読込部40はノブ70aに内蔵される。また、蓄電部50及び制御管理部60は、室内に面するドアAの表面に所定の嵌め込み口を設け、嵌め込み式にすることが好ましい。また、制御部及び錠部を含む錠制御部80には、シリンダー錠90を有する。なお、シリンダー錠90は、鍵穴100から鍵を挿入することにより施錠或いは解錠行為を可能とし、ドアA背面にはサムターン110を有する。
【0075】
ここで、外層ケース10は、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60のうち少なくとも一つを覆うものであり、プラスチック、アルミニウム、スチール及び鉄その他固形となる素材の全てを含み、そのうちの少なくとも一つで成形される。外層ケース10の製造方法は、プレス加工その他の製造方法により一工程で製造されることが好ましいが、これに限定されることはない。なお、外形寸法及び質量を含め、ここで限定されることはない。
【0076】
また、発光部20は、読込部20へのカードIDナンバー等の読込み時及び/またはシリンダー錠90の解錠或いは施錠時に発光するものであり、発光ダイオード、電球その他光を発するものの全てを含み、そのうちの少なくとも一つからなる。色は、赤、青、白、緑、黄色、黄緑色、紫色及び橙色その他すべての色を含み、そのうちの少なくとも一つの色を発するか、あるいは連続して各色を発してもよい。なお、配線系統に関する説明はここでは省略するが、通常の配線系統でもよい。
【0077】
また、発光部20は、正面視Yより、ドア正面に、ノブ70aの上部に位置することが好ましいが、ドア正面であればどの位置でもよい。
【0078】
また、蓄電池50は、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60のうち少なくとも一つに電力供給するものである。蓄電池50は、側面視Zの断面視により、ドアA内部に蓄電部50本体の半分以上の部分が嵌め込まれている構成であるが、嵌め込まれている部分が本体全て或いはその一部でもよい。また、嵌め込む部分は、ノブ70aの上部が好ましいが、ドア背面或いはドア正面のどの位置でもよく、無作為に取り外しできない構成がよい。なお、同図では、外層ケース10にて覆われている。
【0079】
また、通信部30及び読込部40は、ドアA正面に付するノブ70aに内蔵されている(点線で表示する)。同図では、通信部30は円形、読込部40は円弧を有する形状であるが、これに限定されず、ノブ70aに内蔵可能であればどの形状でもよい。また、ノブ70aの近接範囲であればどの方向からでも非接触型ICカードに係る固有情報等を読み込むことができる構成がより好ましい。
【0080】
また、制御管理部60は、読込部20にて読み込んだカードIDナンバー等の認証或いは照合を行い、その結果を錠制御部80に伝達するものであり、ドアA背面に付されるノブ70a´に内蔵される(点線で表示する)。なお、同図に示す位置、大きさ及び範囲に限定されることはない。
【0081】
また、錠制御部80は、シリンダー錠90の解錠或いは施錠の制御をするものであり、ドアA内部に埋め込まれているが、同図に示す位置、大きさ及び範囲に限定されることはない。
【0082】
なお、各モジュールに電力を供給する導線或いは制御指示を送るケーブル等(図示しない)は、ドアA或いはノブ70a等の内部に挿入され、美観を損なわない構成であることが好ましい。
【0083】
以下に、図1及び図5に示す本発明の一実施形態にかかる非接触型ICカード対応電子錠1のブロック図を用いて、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1の使用状況及び動作説明をする。
【0084】
同図において、利用者が保持する非接触型ICカードに係るカードIDナンバーにおいて、事前に所定の窓口にて利用者の固有情報とひも付けて登録し(登録の手順の詳細な説明は、ここでは省略する。)、通信部30によりネットワークを介して住居者が登録したICカードナンバー及びそれにひも付く固有情報を受信し、それらは制御管理部60に係る記憶部に格納される。その後、利用者は登録済みのICカードをノブ70aに近接させると、読込部40がICカードに係るカードIDナンバーを認識する。このとき、制御管理部60に係る認証機能にてカードIDナンバーを認識し、上記のように記憶部に記録された第一のカードIDナンバーと読込部40にて認識させた第二のカードIDナンバーとを制御管理部60に係る照合機能にて照合し、一致不一致について照合機能にて判定可否を行う。判定の結果、一致した場合には、制御管理部60に係る解錠施錠実行指示機能により、錠制御部80にシリンダー錠90の解錠或いは施錠の指示を行い、シリンダー錠90が動作し、解錠或いは施錠を行う。これにより、利用者はドアAの開閉をすることができる。また、利用者は自己が保有する固有の鍵を使用して、鍵穴100に該鍵を挿入し、シリンダー錠90の解錠或いは施錠を手動でも行うことができる。また、読込部20によるカードIDナンバー等の読込み、通信部20からのカードIDナンバー等を含む全ての電子情報の送受信及びドアAの開閉等を含む全てのシリンダー錠90の解錠或いは施錠を行わせる行為に対して、そのうちのいずれか一つを含む行為において発光部20が発光する構成が好ましい。なお、蓄電部50より、電力供給を随時行っている。
【0085】
図2は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2(レバー型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて示す。
【0086】
同図に示すとおり、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1同様、外層ケース10、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50、制御管理部60、錠制御部80、シリンダー錠90、鍵穴100及びサムターン110を有するが、ドアハンドル部分がレバー70b(ドアA背面はレバー70b´とする。)を有する点でその構成を異とする。また、制御管理部60はドアA内部であり蓄電部50の下部に設置されるが、上部でもよく、これらに限定されない。なお、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2の使用状況及び動作説明は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1の場合と同様のため、ここでの説明は省略する。
【0087】
図3は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3(プルプッシュ型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて示す。
【0088】
同図に示すとおり、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1同様、外層ケース10、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50、制御管理部60、錠制御部80、シリンダー錠90、鍵穴100及びサムターン110を有するが、ドアハンドル部分がプルプッシュ型であり、外層ケース10及び10´がハンドル部分として兼用される点でその構成を異とする。また、継手部Bにより、ドアA本体と外層ケース10及び10´が接続され、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60と錠制御部80は、電力を供給する導線或いは制御指示を送るケーブル等(点線Kで示す。)で繋がれている。
【0089】
なお、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3の使用状況及び動作説明は、外層ケース10或いは10´を押す或いは手前に引くことでドアAの開閉をする点で、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1とその構成を異とし、それ以外の点は同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0090】
図4は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4(押し板内蔵型)の概略図である。同図では、ドアAの正面Yから視認した場合と、側面Zから視認した場合とを示す。なお、各部分の内部に設置するものは、点線及び破線を用いて示す。
【0091】
同図に示すとおり、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4は、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1同様、外層ケース10、発光部20、通信部30、読込部40、蓄電部50、制御管理部60、錠制御部80、シリンダー錠90、鍵穴100及びサムターン110を有し、ドアハンドル部分が押し版型であり、外層ケース10及び10´がハンドル部分として兼用される点でその構成を異とする。また、継手部Cにより、ドアA本体と外層ケース10及び10´が接続され、通信部30、読込部40、蓄電部50及び制御管理部60と錠制御部80は、電力を供給する導線或いは制御指示を送るケーブル等(点線Kで示す。)で繋がれている。
【0092】
なお、非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4の使用状況及び動作説明は、外層ケース10或いは10´を押すことでドアAの開閉をする点で、上記記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1とその構成を異とし、それ以外の点は同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0093】
図6は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの構成図である。また、図7は、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの詳細図である。以下、図7を用いて、本願発明の目的の達成のために説明に必要な範囲を模式的に示し、本願発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0094】
同図に示すように、本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムは、住宅等に設置された開閉口に係る非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1と電子認証通信装置200とカードIDナンバー管理装置300とカードIDナンバー登録端末400とを基本的な構成として備えている。各装置及び階層間は、ネットワーク5000(例えば、電話回線、インターネット、イントラネット、IP−VPNなどの仮想専用線を含む)を介して情報のやり取りが可能な状態に接続されている。
【0095】
ここで、非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1は、非接触型ICカードの読込部101(図5記載の40)、電子認証通信基盤102(図5記載の60)、電子錠の制御部103(図5記載の80)、錠部104(図5記載の90)、通信部105(図5記載の30)及び記憶部106を備えている。
【0096】
電子認証通信基盤102は、ネットワーク5000を介して所定の情報を送受信する送受信機能1001、かかる所定の情報の送受信を通信部に指示する通信指示機能1002、所定の情報を記憶部に保存する記憶機能1003、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーの読み込みを実行する読込部101から読み込んだ該カードIDナンバーを認識する認識機能1004、記憶機能1003により格納された第一のカードIDナンバーと認識機能1004により認識された第二のカードIDナンバーとの照合をする照合機能1005及び照合機能1005に係る照合の判定可否により電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠を実行する制御部103へ実行の指示をする解錠施錠実行指示機能1006を備える電子認証通信プログラムを搭載している。
【0097】
また、電子認証通信プログラムには、照合機能1005に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済み電話番号に通知をする電話通知機能、照合機能1005に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に非接触型ICカードに係る登録者の登録済みメールアドレスに通知をするメール通知機能、照合機能1005に係る第一のカードIDナンバーと第二のカードIDナンバーの不一致判定時に撮影部(図示しない)にて電子錠の解錠及び/また施錠を行う者を撮影する撮影機能及び記憶機能1003には電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠の履歴を記憶する解錠施錠履歴記憶機能が備えられているが、これらの機能については図で説明しない。
【0098】
電子認証通信装置200は、ネットワーク5000を介してカードIDナンバー等の所定の情報を送受信する送受信機能と、記憶部203にカードIDナンバー等の所定の情報の収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部201、カードIDナンバー等の所定の情報の送受信をするための通信指示機能を有する通信部202及びカードIDナンバー等の所定の情報を格納する記憶機能を有する記憶部203を備えている。
【0099】
ここで、記憶部203は、カードIDナンバーを格納するカードIDナンバー記憶部(例えば、リアルタイム記憶部、ミラー記憶部を含む)及び電子錠付ドアハンドル1へのアクセス履歴や開閉履歴を格納するカード利用履歴記憶部を含み、記憶容量に限定はない。
【0100】
カードIDナンバー管理装置300は、電子認証通信装置20とカードIDナンバー登録端末40との間でカードIDナンバーの送受信を可能とする送受信機能と記憶部303にカードIDナンバー等の所定の情報んお収納及び/または呼出をする収納呼出機能とを有する管理部301と、カードIDナンバー等の所定の情報の送受信をするための通信指示機能を有する通信部302と、カードIDナンバー等の所定の情報を格納する記憶部203とを備える。ここで、カードIDナンバーとは、非接触型ICカードに係る固有の番号であることを示す。また、カードIDには、工場出荷の製造番号、発行者が書込む発行番号及びファイル内に書込まれた特定番号が含まれ、そのうちの少なくとも一つを該カードIDと定義するが、これらに限定されるものではない。
【0101】
ここで、記憶部303は、固有情報にかかる基本的な個人情報(例えば、登録者の氏名、住所、生年月日、性別、緊急連絡先(例えば、電話番号)、本人確認情報(例えば、質疑回答、暗証番号及び生体認証含む))を格納する基本個人情報記憶部、所定の管理住居にかかる情報(例えば、施設住所、連絡先、家賃等を含む)に係る管理住居情報記憶部及びカードIDナンバーと所定の管理住宅に係る電子錠IDとを格納するカードIDナンバー記憶部を含み、記憶容量に限定はない。
【0102】
カードIDナンバー登録端末400は、登録に係る固有情報の登録内容を入力するための入力部401、非接触型ICカードに係るカードIDナンバーを読込む読込部402、登録内容を確認するための表示部403(表示部からの情報入力を可能とするものを含む)、登録内容をカードIDナンバーとひも付けて(関連付けて)格納するための記憶部404、登録内容を出力するための出力部405、カードIDナンバー管理装置30とネットワーク5000を介してカードIDナンバー等の所定の情報の送受信を可能とする送受信機能と、記憶部に登録内容を格納する記憶機能とを有する管理部406を備える。
【0103】
次に、上記のように構成される本発明の住宅に設置された開閉口に係る非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1、電子認証通信装置200、カードIDナンバー管理装置300及びカードIDナンバー登録端末400に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムの動作説明をする。
【0104】
本発明に係る登録時及び変更時に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムの全体的な動作・機能の流れは図8に示すフローチャートのようになる。即ち、登録者はカードIDナンバー登録端末400を付設する登録窓口にて非接触型IDカードの登録を行い(ステップF−10)、カードIDナンバー管理装置300にて所定の処理を経て格納し(ステップF−20)、カードIDナンバー管理装置30から受信したカードIDナンバーを電子認証通信装置20にて所定の処理を経て格納し(ステップF−30)、電子認証通信装置200から受信したカードIDナンバーと登録者が所持する非接触型IDカードに係るカードIDナンバーとの照合により非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠を行う。
【0105】
次に、本発明に係るカードIDナンバー登録端末400でのカードIDナンバーの登録(ステップF−10)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図9に示すユースケース図と図7を用いて説明する。なお、これ以降のユースケース図内の矢印記号は、時間的な流れを示すものとする。
【0106】
同図に示すように、まず、登録者600が所定の施設に入居を希望する場合、カード登録受付窓口にいる登録担当者70は不動産業務管理センターに付設されるカードIDナンバー管理装置300にネットワーク5000を介して入力部401にてログインする(ステップF−10−01)。なお、登録担当者700は、宅地建物取引主任者及び所定の研修受講済みの資格を有する者が好ましい。また、登録担当者700が上記資格を有する者か否かを登録者600が表示部403の画面上にて確認できることが個人情報の保護対策としてより好ましい。
【0107】
次に、登録者600が入居を希望する希望施設への登録に必要な固有情報を伝え、登録担当者700はカードIDナンバー管理装置300に対して所定の固有情報(例えば、基本個人情報や管理住居情報等)と、読込部402にて読み込んだ登録者600が所持する任意の非接触型IDカード又は登録窓口にて購入した非接触型IDカードに係るカードIDナンバーとをひも付けて登録する(ステップF−10−02)。このとき、カードIDナンバーの登録の際は、登録数を任意に選択できることが好ましい。
【0108】
また、個人情報は記憶部404に格納されるが(ステップF−10−03)、カード登録受付窓口に係る事業所外への流出がないことが好ましい。
【0109】
なお、登録済みカードIDナンバーに係る鍵の変更、追加及び取消の際には、登録者本人であることを確認した後は、上記ステップF−10−01、ステップF−10−02及びステップF−10−03と同等の工程であるため詳細な説明を省略する。
【0110】
さらに、図9に示すステップF−10−01に係る吹き出し部分のように、各ステップ毎に裏付けとなる動的要素を有するが、以後はユースケース図により説明をするため、図示しないこととする。
【0111】
次に、本発明に係るカードIDナンバー管理装置300でのカードIDナンバーの管理(ステップF−20)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図10に示すユースケース図と図7を用いて説明する。
【0112】
同図に示すように、まず、上記ステップF−10−02にて登録されたカードIDナンバーを受信する(ステップF−20−01)。
【0113】
そして、カードIDナンバーにひも付いている基本個人情報を記憶部303(基本個人情報記憶部)に格納する(ステップF−20−02)。
【0114】
また、カードIDナンバーにひも付いている管理住居情報から特定される住居に係る電子錠IDをひも付けて記憶部303(カードIDナンバー記憶部)に格納する(ステップF−20−03)。
【0115】
その後、カードIDナンバーは電子認証通信装置200に送信される(ステップF−20−04)。
【0116】
次に、本発明に係る電子認証通信装置200でのカードIDナンバーの格納(ステップF−30)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図11に示すユースケース図と図7を用いて説明する。
【0117】
同図に示すように、まず、上記ステップF−20−04にて送信されたカードIDナンバーを受信する(ステップF−30−01)。
【0118】
そして、カードIDナンバーと命令コードをひも付けて記憶部203(カードIDナンバー記憶部)に格納される(ステップF−30−02)。
【0119】
ここで、命令コードとは、固有情報にかかる契約期間等の情報であって、電子認証通信基盤102に書き込む情報を示す。
【0120】
さらに、カードIDナンバー及び所定の命令コードを送信した後(ステップF−30−03)、この所定の命令コードは記憶部203に格納される。
【0121】
なお、カードIDナンバー及び命令コードの変更(ステップF−30−04)についての説明は省略する。
【0122】
また、非接触型ICカード電子錠付ドアハンドル1へのアクセス及び開閉の履歴の格納(ステップF−30−05)についての説明は省略する。
【0123】
次に、本発明に係る非接触型ICカード式電子錠付ドアハンドル1での解錠及び/または施錠(ステップF−40)に係る機能の詳細な構成及び動作について、図12に示すユースケース図と図7を用いて説明する。
【0124】
同図に示すように、まず、上記ステップF−30−03にて送信されたカードIDナンバーを受信する(ステップF−40−01)。
【0125】
そして、記憶部106にカードIDナンバーを格納する(ステップF−40−02)。
【0126】
一方、登録者600は、登録窓口にて登録済みの非接触型IDカードを読込部101に近接させて読み込ませ、認識機能1004にて電子認証通信基盤200に認識させる(ステップF−40−03)。
【0127】
その後、カードIDナンバーと記憶部106に記憶されるカードIDナンバーとを照合機能1005にて照合する(ステップF−40−04)。
【0128】
上記照合の結果により、解錠施錠指示機能1006より電子錠付ドアハンドル1の解錠及び/または施錠が実行される(ステップF−40−05)。
【0129】
また、履歴を格納し、電子認証通信装置20に送信する(ステップF−40−06)。
【0130】
また、異常時には、登録者600に電話及び/または電子メール等にてその旨を通知する(ステップF−40−07)。
【0131】
また、異常時には、付設のカメラにて解錠行為を行った者の顔写真を撮影する(ステップF−40−08)。
【0132】
また、非接触IDカードにかかる鍵の紛失時については図13のフローチャート及び図14、15のユースケース図に示すが、説明は省略する。また、非接触型ICカード電子錠認証通信システムのシステム概念図を図16、データベース管理システムのデータ例を図17に示すが、説明は省略する。その他、図18〜図32においての詳細な説明は、ここでは省略する。
【0133】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
【0134】
また、上述したものは本願にかかる技術思想を具現化するための実施形態の一例を示したにすぎないものであり、他の実施形態でも本願にかかる技術思想を適用することが可能である。
【0135】
さらにまた、本願発明を用いて生産される装置、方法、システムが、その2次的生産品に登載されて商品化された場合であっても、本願発明の価値は何ら減ずるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルによれば、登録者は任意の非接触型ICカードを住居の鍵とすることが可能であり、非接触型ICカードに係る鍵を紛失した場合でも容易な再発行手続きを提供し、電子錠の駆動において蓄電池を利用することで、電子錠の設置には壁の中を配線して建具に通線して取り付けるという従来の手間を不要とするものであり、蓄電池式を採用し、配線を不要としたため建具だけを取り替えればよく、既設の一般住宅、中古マンション及び事務所ビル等にも設置が可能であり、電子錠内にネットワークを介して行う情報のやりとりを可能とする通信部を有するため、一元管理を実現することで管理費等を抑制し、非接触型ICカードIDの認証、該非接触型ICカードID鍵の発行と再発行及び電子錠の管理を分離して行うため、システム内でのリスク管理を明確に区別することを提供することが期待される。また、この効果は、ニート又はフリーターの増加に伴う家賃不払いと居座り事案の解消、街角のショップで作れる合鍵の散逸や不正侵入による事件の予防、ドア開閉の履歴の記録による住まいの安全性の向上、及び紛失時等の現場での即時発行にとどまらず、現代社会が抱えている問題、例えば、テロ犯罪等について解決するきっかけとなりうる点で、大きな有益性をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1(ノブ型)の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル2(レバー型)の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル3(プルプッシュ型)の概略図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル4(押し板内蔵型)の概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1のブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの構成図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード対応電子錠1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムを管理する管理側システムの詳細図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る登録時及び変更時にかかる非接触型ICカード電子錠認証通信システムの全体的な動作・機能の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態にかかる カードIDナンバー登録端末400でのカードIDナンバーの登録にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るカードIDナンバー管理装置300でのカードIDナンバーの管理にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る電子認証通信装置200でのカードIDナンバーの格納にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠付ドアハンドル1での解錠及び/または施錠にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカードにかかる鍵の紛失時における非接触型ICカード電子錠認証通信システムの全体的な動作・機能の流れを示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係るカードIDナンバー管理装置300での仮カードIDナンバーの発行にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠付ドアハンドル1における仮カードIDナンバーでの管理者による解錠及び/または施錠にかかる機能の詳細な構成及び動作についてのユースケース図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る非接触型ICカード電子錠認証通信システムのシステム概念図である。
【図17】本発明の一実施形態に係るデータベース管理システムのデータ例である。
【図18】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図19】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図20】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図21】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図22】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図23】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図24】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図25】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図26】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図27】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図28】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図29】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図30】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図31】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【図32】本発明の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル1を含む非接触型ICカード電子錠電子認証通信システムの一実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0138】
1…非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル、30…通信部、40…読込部、50…蓄電部、60…電子認証通信基盤、80…制御部、90…錠部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触型ICカードにかかるカードIDナンバーの認証及び/または照合により錠部の解錠及び/また施錠を可能とする非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルであって、
非接触型ICカードナンバーあるいは非接触型ICカードに記録されたデータにひも付く固有情報を読み込ませる読込部と、
前記読込部にて読み込んだ前記固有情報及び/または一般携帯電話回線を含む通信ネットワークを介して送信される固有情報あるいは元より前記読込部に記録された固有情報を照合して処理させる電子認証通信基盤と、
前記電子認証通信基盤で処理された前記固有情報が記憶される記憶部と、
前記電子認証通信基盤で処理された前記固有情報を前記ネットワークを介して送受信させる通信部と、
前記電子認証通信基盤からの指示により解錠及び/または施錠を制御する制御部と、
前記制御部による制御される錠を有する錠部と、
前記読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部及び錠部のうち少なくとも一つに電力供給を行う蓄電部とを具備し、
外側及び/または内側のドアハンドルに前記読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部、錠部及び蓄電部のうち少なくとも一つを内蔵することを特徴とする非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項2】
ドアに付設するハンドルに係る外側のノブに前記読込部及び通信部を内蔵し、内側のノブに前記電子認証通信基盤び記憶部を内蔵することを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項3】
ドアに付設するハンドルにかかる外側のレバーに前記読込部及び通信部を内蔵することを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項4】
ドアに付設する外側の板状部に前記読込部及び通信部を内蔵し、内側の板状部に前記電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部を内蔵することを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項1】
非接触型ICカードにかかるカードIDナンバーの認証及び/または照合により錠部の解錠及び/また施錠を可能とする非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドルであって、
非接触型ICカードナンバーあるいは非接触型ICカードに記録されたデータにひも付く固有情報を読み込ませる読込部と、
前記読込部にて読み込んだ前記固有情報及び/または一般携帯電話回線を含む通信ネットワークを介して送信される固有情報あるいは元より前記読込部に記録された固有情報を照合して処理させる電子認証通信基盤と、
前記電子認証通信基盤で処理された前記固有情報が記憶される記憶部と、
前記電子認証通信基盤で処理された前記固有情報を前記ネットワークを介して送受信させる通信部と、
前記電子認証通信基盤からの指示により解錠及び/または施錠を制御する制御部と、
前記制御部による制御される錠を有する錠部と、
前記読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部及び錠部のうち少なくとも一つに電力供給を行う蓄電部とを具備し、
外側及び/または内側のドアハンドルに前記読込部、電子認証通信基盤、記憶部、通信部、制御部、錠部及び蓄電部のうち少なくとも一つを内蔵することを特徴とする非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項2】
ドアに付設するハンドルに係る外側のノブに前記読込部及び通信部を内蔵し、内側のノブに前記電子認証通信基盤び記憶部を内蔵することを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項3】
ドアに付設するハンドルにかかる外側のレバーに前記読込部及び通信部を内蔵することを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【請求項4】
ドアに付設する外側の板状部に前記読込部及び通信部を内蔵し、内側の板状部に前記電子認証通信基盤、記憶部及び蓄電部を内蔵することを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード対応電子錠付ドアハンドル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公開番号】特開2009−270366(P2009−270366A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−122670(P2008−122670)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(508138047)株式会社アール・アンド・デー・コミュニケーションズ (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(508138047)株式会社アール・アンド・デー・コミュニケーションズ (4)
【Fターム(参考)】
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