非石綿ガスケット
【課題】シール性で有利な波形部分を有する金属ガスケットに更なる工夫を凝らすことにより、よりシール性能が改善される非石綿ガスケットとして実現し、提供する。
【解決手段】同心円状の波形形状に形成された金属板製のコア層1Aと、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層2,3とから成る三層構造のシール部Sを有する非石綿ガスケットにおいて、シール部Sの外周端においては、コア層1Aが表裏の各表面層2,3よりも外径側に突出され、シール部Sの内周端においては、表裏の各表面層2,3がコア層1Aよりも内径側に突出されてコア層1Aを覆う状態に構成する。
【解決手段】同心円状の波形形状に形成された金属板製のコア層1Aと、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層2,3とから成る三層構造のシール部Sを有する非石綿ガスケットにおいて、シール部Sの外周端においては、コア層1Aが表裏の各表面層2,3よりも外径側に突出され、シール部Sの内周端においては、表裏の各表面層2,3がコア層1Aよりも内径側に突出されてコア層1Aを覆う状態に構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フランジ配管どうしの接続箇所やバルブ等の流体機器と配管との接続箇所等に用いられる金属ガスケット等の非石綿ガスケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のガスケットは、特許文献1にて開示されるように、石綿を用いて製作されているのが一般的であった。しかしながら、石綿の持つ有害性により、従来の石綿によるガスケット類は順次他の材質に転化されてきており、一般配管用途においても石綿ジョイントシートガスケットの代替化を進める動きが一層強くなってきている。そこで、石綿に代わるガスケット用材料として、近年では金属等が注目されてきている。
【0003】
金属ガスケットは、きわめて高い圧力や温度に対して用いられるものであり、シールする上で必要となる締付圧力(又は最低負荷面圧)高く大きな締付力を必要とすることから、通常は複数のボルトを用いて締付固定する手段が採られる。そのシール部の断面形状から平形、波形、のこ歯形等種々のものがあり、液体等の流体配管システム等においては同心円状で波形の金属ガスケットを用いることが多い。例えば、波の数の比較的少ないものとしては、特許文献2において開示されるように、エンジンにおけるシリンダとシリンダヘッドとの間に介装されるものが知られている。
【0004】
断面が波形の金属ガスケット(「コルゲートガスケット」とも呼ばれる)は、金属薄板を同心円状の波形に加工して、高い接触圧力を取ることができるとともに、金属のバネ効果を加味してシール性も向上させることができるものである。そして、金属製でありながら比較的低い締付圧力で充分にシール機能が得られ、かつ、耐熱性も有するという特徴を持っており、バルブ等の流体機器にもよく使用されてきている。
【0005】
また、波の数の多いものとしては、図11に示すように、例えば流体の漏れ防止用としてフランジ配管どうしの間に介装される金属ガスケットgが挙げられる。この図11に示す金属ガスケットgは、フランジ配管31,32の内部流路wの径と同等の内径を持つ中心孔38と、取付け用のボルト35に干渉しない程度の外径とを有する円環状で、かつ、断面が同心円(又はほぼ同心円)状の波形形状に形成されたシール部37を有する鋼板プレス製のものに構成されている。
【特許文献1】特開昭58−15088号公報
【特許文献2】特開2005−90699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、流体漏れ防止用の金属ガスケットにおいては、上述のように波形部分を設ける工夫によってシール性が向上する工夫が為されてはいるものの、やはり金属接触であるためか、流体の漏れ防止性能、即ちシール性能に関してはまだ石綿ジョイントシートガスケットに軍配が上がるのが実情であり、非石綿ガスケットには更なる改善の余地が残されているように思える。
【0007】
本発明の目的は、上記実情に鑑みることにより、シール性で有利な波形部分を有する非石綿ガスケットに更なる工夫を凝らすことにより、よりシール性能が改善されるものとして実現し、提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、非石綿ガスケットにおいて、同心又はほぼ同心状の波形形状に形成された金属板製のコア層1Aと、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層2,3とから成る三層構造のシール部Sを有し、
前記シール部Sの外周端においては、前記コア層1Aが前記表裏の各表面層2,3よりも外径側に突出され、前記シール部Sの内周端においては、前記表裏の各表面層2,3が前記コア層1Aよりも内径側に突出されて前記コア層1Aを覆う状態に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の非石綿ガスケットにおいて、前記シール部Sが、前記波形形状のコルゲート部4と、その内外径側に連設される内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6とから成り、
前記内周側フランジ部5は、その外径側端が前記コルゲート部4の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上に位置され、かつ、内径側端ほど前記厚さ方向の他端から遠ざかる側に寄る状態のテーパ面に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の非石綿ガスケットにおいて、前記シール部Sが、前記波形形状のコルゲート部4と、その内外径側に連設される内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6とから成り、
前記内周側フランジ部5及び前記外周側フランジ部6は、前記コルゲート部4の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の非石綿ガスケットにおいて、前記コルゲート部4における径方向で隣合う波どうしの間隔が、前記コルゲート部4の内径側ほど狭くなる不等波ピッチに形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、同心状のシールループを形成することで局部的な締付圧力を高く設定できるため、ボルト等の締付手段による締結時の低トルク締付状態においてもシール性に優れている。また、締結時におけるガスケット圧縮量が大きく取れるので、フランジ面等の被シール面への馴染み性及び被シール面の面精度に対する追従性に優れる。このような特長を持つので、石綿ジョイントシートガスケットが使用されている箇所において、締結管理を変更することなく同等以上のシール性能が得られるようになる利点もある。
【0013】
非石綿ガスケットを介して接続される各被シール面の流路には、金属材であるコア層が露呈されないので、金属との接触を回避しなければならないような流体(薬液や洗浄液等)を使用できるとともに、外周には金属製のコア層が露呈されているので、組付け時等において非石綿ガスケットと締結ボルトとが接触する際にはコア層のみが接触することとなり、膨張黒鉛製の表面層が締結ボルトに当たって崩れ、それによってシール性に悪影響を及ぼすというおそれが回避されるようになる。その結果、シール性で有利な波形部分を有する非石綿ガスケットに更なる工夫を凝らすことにより、よりシール性能が改善されるものとして提供することができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、詳しくは実施形態の項において説明するが、一対の被シール面間において非石綿ガスケットを規定の状態に圧縮させて装着させた場合、圧縮によって内端が内径側へ移動する割合である縮小率が、金属のみのガスケットの場合に比べて軽減されるようになり、ガスケット圧縮に伴う縮径変形を見越して、自由状態における内端の径を、内部流路の径よりも少し大き目に設定する場合の径差量を縮小化できるとか、内端の予期せぬ内部流路への出っ張りにより、流体の流れの妨げとなる不都合が生じ難いといった利点を得ることが可能になる。
【0015】
そして、請求項3のように、内周側フランジ部及び外周側フランジ部を、コルゲート部の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置すれば、内外周端が共に同じ側の被シール面で支えられた状態でガスケットが圧縮されるので、内外周端が別々の被シール面に当接する構造に比べて、より有効な圧縮が為されてシール性が向上させることが可能になる。また、請求項4のように、内径側程波ピッチが狭くなる不等波ピッチとすれば、一対の被シール面間における圧縮時には、内径側ほど高密度な当接状態になり、よりシール性が向上可能となる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明による非石綿ガスケットの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は実施例1を、図4,5は実施例2を、図6は実施例3を、図7は実施例4を夫々示す図であり、図8,9は各種特性グラフを示す図、図10は別実施例による非石綿ガスケットの正面図である。
【0017】
〔実施例1〕
実施例1による非石綿ガスケットAを図1〜図3に示す。この非石綿ガスケットAは、軸心Pを有する同心円状(同心状の一例)の波形形状に形成されたステンレス等の金属板製のコア層1Aと、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層2,3とから成る三層構造のシール部Sを有して構成されている。シール部Sは、波形形状のコルゲート部4と、その内外径側に連設される内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6とから成り、内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6は、コルゲート部4の厚さ方向の一端である下側と同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置されている。
【0018】
つまり、コルゲート部4における下側の各山部yの頂点と、内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6の底面5a,6aとが互いに同一の仮想平面mに含まれる状態に形成されている。図3においては、下側の第1フランジ配管11の端面11Aが仮想平面mに相当している。尚、図3は、内部流路rを有する第1及び第2フランジ配管11,12の各端面(被シール面)11A,12Aに上下の山部yが軽く接触する程度となるよう、各端面11A,12Aの間に非石綿ガスケットAが圧縮されずに単に介装される自由状態として描いてある。
【0019】
シール部Sの外周端、即ち、外周側フランジ部6の外周端においては、コア層1Aが表裏の各表面層2,3よりも外径側に若干突出されている。つまり、表裏の(上下の)表面層2,3の外径よりもコア層1Aの外径のほうが少し大きく形成されており、金属部分が露出する状態に構成されている。そして、シール部Sの内周端、即ち、内周側フランジ部5の内周端においては、表裏の各表面層2,3がコア層1Aよりも内径側に突出され、かつ、互いに密着する方向に(上下に)加工されており、その結果、コア層1Aが露出されないよう覆う状態に構成されている。
【0020】
非石綿ガスケットAが自由状態であるときには、図3に示すように、内周側フランジ部5の内周端の径は流路rの径よりやや大きく、かつ、外周側フランジ部6の外周端、即ちコア層1Aの外周端と締付ボルト7との間には明確な径方向隙間が存在するように非石綿ガスケットAの内外径寸法が設定されている。そして、規定トルクで締付ボルト7を締付操作して、非石綿ガスケットAが圧縮された状態(図示省略)では、内径側及び外径側に若干膨張するので、内周側フランジ部5の内周端の径が流路rの径に一致又はほぼ一致し、かつ、コア層1Aの外周端が締付ボルト7に軽く接触するか、或いは極僅かな隙間が空く状態に変位するように設定されている。
【0021】
従って、非石綿ガスケットAを介して接続される各フランジ配管11,12の流路r、rには、金属材であるコア層1Aが露呈されないので、金属との接触を回避しなければならないような薬液や洗浄液といった流体を使用できるとともに、外周には金属製のコア層1Aが露呈されているので、組付け時等において非石綿ガスケットAと締結ボルト7とが接触する際にはコア層1Aのみが接触することとなり、膨張黒鉛製の表面層2,3が締結ボルト7に当たって崩れ、それによってシール性に悪影響を及ぼすというおそれが回避される好ましい作用効果を得ている。尚、実施例1の非石綿ガスケットAは、円形のシール部Sのみで構成されている。
【0022】
上記のような実施例1による非石綿ガスケットAに関しては、次のような種々の特徴を有しており、簡単に補足説明する。尚、項目としては、構造と特徴、特性(圧縮復元特性、加熱サイクル後ヘリウムガスシール試験)等である。
【0023】
〔構造と特徴〕
芯材であり金属薄板(例:配管用標準材料であるステンレス材)であるコア層1Aを波形(コルゲート)に成形し、その両面にシール性、耐熱性を有する膨張黒鉛シート2,3を積層したセミメタリックガスケットである。これによれば、同心円状のシールループを形成することで局部的な締付圧力を高く設定できるため、ボルト締結時の低トルク締付状態においてもシール性に優れている。また、ボルト締結時の圧縮量が大きく取れるので、フランジ面への馴染み性及びフランジ面積度に対する追従性に優れる。このような特長を持つので、石綿ジョイントシートガスケットが使用されている箇所において、締結管理を変更することなく同等以上のシール性能が得られるようになる利点がある。
【0024】
〔圧縮復元特性〕
実施例1の非石綿ガスケットAの圧縮復元特性の一例を、石綿ジョイントシートガスケットとの比較グラフとして図8に示す。このグラフから、非石綿ガスケットAの圧縮量は、石綿ジョイントシートガスケットの5倍程度確保できることが理解できる。
【0025】
〔加熱サイクル後ヘリウムガスシール試験〕
実施例1の非石綿ガスケットAの加熱サイクル後ヘリウムガスシール特性の一例を、石綿ジョイントシートガスケットとの比較グラフとして図9に示す。このグラフから、非石綿ガスケットAは、石綿ジョイントシートガスケットと比較して高温使用におけるシール性を高いレベルで安定化することが可能であることが理解できる。
【0026】
〔実施例2〕
実施例2による非石綿ガスケットAは、図4,5に示すように、コア層1Aと、これの外周側の4箇所に一体形成される突片1Bとで成るガスケット主部1を備えたものであり、それ以外は実施例1の非石綿ガスケットAと同じである。従って、実施例1の非石綿ガスケットAと互いに同じ箇所には同じ符号を付すものとする。
【0027】
4箇所の突片1Bはガスケット中心P周りに均等角度(90度)離れるとともに、外周側フランジ部6と同一平面となる状態に形成されている。締結ボルト7は、図4に示すように、隣合う突片1B,1B間の4箇所に配置されるのが好都合である。突片1Bは、非石綿ガスケットAの組付け時における位置決めや、持ち運び時の掴み代として機能させることができて便利である。
【0028】
〔実施例3〕
実施例3による非石綿ガスケットAは、図6に示すように、コルゲート部4における径方向で隣合う波どうしの間隔、即ち山部yどうしの間隔が、コルゲート部4の内径側ほど狭くなる不等波ピッチに形成されている。詳しくは、隣合う山部y,yどうしの径方向の間隔を内径側から順にdn(n=1,2,3…)とすれば、d1<d2<d3<…dn−1<dnなる関係が成立する構成である。それ以外は実施例1による非石綿ガスケットAと同様である。
【0029】
〔実施例4〕
実施例4による非石綿ガスケットAは、図7に示すように、内周側フランジ部5が、その外径側端がコルゲート部4の厚さ方向の下端(一端の一例)と同一(又はほぼ同一)の面上に位置され、かつ、内径側端ほど下側(「厚さ方向の他端から遠ざかる側」の一例)に寄る状態のテーパ面に形成されている以外は、実施例1の非石綿ガスケットAと同じである。従って、実施例1の非石綿ガスケットAと互いに同じ箇所には同じ符号を付すものとする。
【0030】
内周側フランジ部5の内端5aのみが第1フランジ配管の端面11Aに接している自由状態において、締結ボルト7を回して実施例4の非石綿ガスケットAを圧縮して行くと、内周側フランジ部5がその内端5aを基準として水平面に近づく方向に折り返されるように変形されて行くので、内周側フランジ部5が下方に折り曲げられていることによる弾性により、ガスケット底面側では内端5aの当接圧が次第に上昇してゆく。この場合、端面11Aに直接接しているのは下側の表面層3、即ち膨張黒鉛であって、コア層1Aが(金属が)接触する場合に比べて高い摩擦係数が生じているので、圧縮によってコルゲート部4が径方向に拡がり変位しようとする力への抗力が、金属と接触している場合よりも強く働く。
【0031】
その結果、規定トルクで締結ボルト7を締付たときの内端5aが内径側へ移動する割合である縮小率が、金属のみのガスケットの場合に比べて軽減されるようになり、ガスケット圧縮に伴う縮径変形を見越して、自由状態における内端5aの径を、内部流路rの径よるも少し大き目に設定する場合の径差量を縮小化できるとか、内端5aの予期せぬ内部流路rへの出っ張りにより、流体の流れの妨げとなる不都合が生じ難いといった利点を得ることが可能になる。
【0032】
〔別実施例〕
図10に示すように、同心略楕円状の波形形状に形成された金属板製のコア層1Aをする非石綿ガスケットAでも良い。正面視の形状が異なる以外は、実施例1による非石綿ガスケットAと同じであり、対応する箇所には対応する符号を付すものとする。尚、同心又はほぼ同心状の形状としては、楕円、長円、矩形、多角形等、種々の形状が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施例1の非石綿ガスケットの正面図
【図2】図1の非石綿ガスケットの断面図
【図3】図1の非石綿ガスケットのボルト取付部を示す要部の断面図
【図4】実施例2の非石綿ガスケットの正面図
【図5】図4のガスケットのボルト取付部を示す要部の断面図
【図6】実施例3の非石綿ガスケットを示し、(a)正面図、(b)断面図
【図7】実施例4の非石綿ガスケットを示し、(a)自由状態、(b)締付後状態
【図8】圧縮復元特性グラフを示す図表
【図9】加熱サイクル後ヘリウムガスシール特性グラフを示す図表
【図10】略楕円形状の非石綿ガスケットを示す正面図(別実施例)
【図11】従来の金属ガスケット及び実装状況を示す斜視図
【符号の説明】
【0034】
1A コア層
2,3 表面層
4 コルゲート部
5 内周側フランジ部
6 外周側フランジ部
A 非石綿ガスケット
S シール部
【技術分野】
【0001】
本発明は、フランジ配管どうしの接続箇所やバルブ等の流体機器と配管との接続箇所等に用いられる金属ガスケット等の非石綿ガスケットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のガスケットは、特許文献1にて開示されるように、石綿を用いて製作されているのが一般的であった。しかしながら、石綿の持つ有害性により、従来の石綿によるガスケット類は順次他の材質に転化されてきており、一般配管用途においても石綿ジョイントシートガスケットの代替化を進める動きが一層強くなってきている。そこで、石綿に代わるガスケット用材料として、近年では金属等が注目されてきている。
【0003】
金属ガスケットは、きわめて高い圧力や温度に対して用いられるものであり、シールする上で必要となる締付圧力(又は最低負荷面圧)高く大きな締付力を必要とすることから、通常は複数のボルトを用いて締付固定する手段が採られる。そのシール部の断面形状から平形、波形、のこ歯形等種々のものがあり、液体等の流体配管システム等においては同心円状で波形の金属ガスケットを用いることが多い。例えば、波の数の比較的少ないものとしては、特許文献2において開示されるように、エンジンにおけるシリンダとシリンダヘッドとの間に介装されるものが知られている。
【0004】
断面が波形の金属ガスケット(「コルゲートガスケット」とも呼ばれる)は、金属薄板を同心円状の波形に加工して、高い接触圧力を取ることができるとともに、金属のバネ効果を加味してシール性も向上させることができるものである。そして、金属製でありながら比較的低い締付圧力で充分にシール機能が得られ、かつ、耐熱性も有するという特徴を持っており、バルブ等の流体機器にもよく使用されてきている。
【0005】
また、波の数の多いものとしては、図11に示すように、例えば流体の漏れ防止用としてフランジ配管どうしの間に介装される金属ガスケットgが挙げられる。この図11に示す金属ガスケットgは、フランジ配管31,32の内部流路wの径と同等の内径を持つ中心孔38と、取付け用のボルト35に干渉しない程度の外径とを有する円環状で、かつ、断面が同心円(又はほぼ同心円)状の波形形状に形成されたシール部37を有する鋼板プレス製のものに構成されている。
【特許文献1】特開昭58−15088号公報
【特許文献2】特開2005−90699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、流体漏れ防止用の金属ガスケットにおいては、上述のように波形部分を設ける工夫によってシール性が向上する工夫が為されてはいるものの、やはり金属接触であるためか、流体の漏れ防止性能、即ちシール性能に関してはまだ石綿ジョイントシートガスケットに軍配が上がるのが実情であり、非石綿ガスケットには更なる改善の余地が残されているように思える。
【0007】
本発明の目的は、上記実情に鑑みることにより、シール性で有利な波形部分を有する非石綿ガスケットに更なる工夫を凝らすことにより、よりシール性能が改善されるものとして実現し、提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、非石綿ガスケットにおいて、同心又はほぼ同心状の波形形状に形成された金属板製のコア層1Aと、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層2,3とから成る三層構造のシール部Sを有し、
前記シール部Sの外周端においては、前記コア層1Aが前記表裏の各表面層2,3よりも外径側に突出され、前記シール部Sの内周端においては、前記表裏の各表面層2,3が前記コア層1Aよりも内径側に突出されて前記コア層1Aを覆う状態に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の非石綿ガスケットにおいて、前記シール部Sが、前記波形形状のコルゲート部4と、その内外径側に連設される内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6とから成り、
前記内周側フランジ部5は、その外径側端が前記コルゲート部4の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上に位置され、かつ、内径側端ほど前記厚さ方向の他端から遠ざかる側に寄る状態のテーパ面に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の非石綿ガスケットにおいて、前記シール部Sが、前記波形形状のコルゲート部4と、その内外径側に連設される内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6とから成り、
前記内周側フランジ部5及び前記外周側フランジ部6は、前記コルゲート部4の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の非石綿ガスケットにおいて、前記コルゲート部4における径方向で隣合う波どうしの間隔が、前記コルゲート部4の内径側ほど狭くなる不等波ピッチに形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、同心状のシールループを形成することで局部的な締付圧力を高く設定できるため、ボルト等の締付手段による締結時の低トルク締付状態においてもシール性に優れている。また、締結時におけるガスケット圧縮量が大きく取れるので、フランジ面等の被シール面への馴染み性及び被シール面の面精度に対する追従性に優れる。このような特長を持つので、石綿ジョイントシートガスケットが使用されている箇所において、締結管理を変更することなく同等以上のシール性能が得られるようになる利点もある。
【0013】
非石綿ガスケットを介して接続される各被シール面の流路には、金属材であるコア層が露呈されないので、金属との接触を回避しなければならないような流体(薬液や洗浄液等)を使用できるとともに、外周には金属製のコア層が露呈されているので、組付け時等において非石綿ガスケットと締結ボルトとが接触する際にはコア層のみが接触することとなり、膨張黒鉛製の表面層が締結ボルトに当たって崩れ、それによってシール性に悪影響を及ぼすというおそれが回避されるようになる。その結果、シール性で有利な波形部分を有する非石綿ガスケットに更なる工夫を凝らすことにより、よりシール性能が改善されるものとして提供することができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、詳しくは実施形態の項において説明するが、一対の被シール面間において非石綿ガスケットを規定の状態に圧縮させて装着させた場合、圧縮によって内端が内径側へ移動する割合である縮小率が、金属のみのガスケットの場合に比べて軽減されるようになり、ガスケット圧縮に伴う縮径変形を見越して、自由状態における内端の径を、内部流路の径よりも少し大き目に設定する場合の径差量を縮小化できるとか、内端の予期せぬ内部流路への出っ張りにより、流体の流れの妨げとなる不都合が生じ難いといった利点を得ることが可能になる。
【0015】
そして、請求項3のように、内周側フランジ部及び外周側フランジ部を、コルゲート部の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置すれば、内外周端が共に同じ側の被シール面で支えられた状態でガスケットが圧縮されるので、内外周端が別々の被シール面に当接する構造に比べて、より有効な圧縮が為されてシール性が向上させることが可能になる。また、請求項4のように、内径側程波ピッチが狭くなる不等波ピッチとすれば、一対の被シール面間における圧縮時には、内径側ほど高密度な当接状態になり、よりシール性が向上可能となる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明による非石綿ガスケットの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は実施例1を、図4,5は実施例2を、図6は実施例3を、図7は実施例4を夫々示す図であり、図8,9は各種特性グラフを示す図、図10は別実施例による非石綿ガスケットの正面図である。
【0017】
〔実施例1〕
実施例1による非石綿ガスケットAを図1〜図3に示す。この非石綿ガスケットAは、軸心Pを有する同心円状(同心状の一例)の波形形状に形成されたステンレス等の金属板製のコア層1Aと、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層2,3とから成る三層構造のシール部Sを有して構成されている。シール部Sは、波形形状のコルゲート部4と、その内外径側に連設される内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6とから成り、内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6は、コルゲート部4の厚さ方向の一端である下側と同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置されている。
【0018】
つまり、コルゲート部4における下側の各山部yの頂点と、内周側フランジ部5及び外周側フランジ部6の底面5a,6aとが互いに同一の仮想平面mに含まれる状態に形成されている。図3においては、下側の第1フランジ配管11の端面11Aが仮想平面mに相当している。尚、図3は、内部流路rを有する第1及び第2フランジ配管11,12の各端面(被シール面)11A,12Aに上下の山部yが軽く接触する程度となるよう、各端面11A,12Aの間に非石綿ガスケットAが圧縮されずに単に介装される自由状態として描いてある。
【0019】
シール部Sの外周端、即ち、外周側フランジ部6の外周端においては、コア層1Aが表裏の各表面層2,3よりも外径側に若干突出されている。つまり、表裏の(上下の)表面層2,3の外径よりもコア層1Aの外径のほうが少し大きく形成されており、金属部分が露出する状態に構成されている。そして、シール部Sの内周端、即ち、内周側フランジ部5の内周端においては、表裏の各表面層2,3がコア層1Aよりも内径側に突出され、かつ、互いに密着する方向に(上下に)加工されており、その結果、コア層1Aが露出されないよう覆う状態に構成されている。
【0020】
非石綿ガスケットAが自由状態であるときには、図3に示すように、内周側フランジ部5の内周端の径は流路rの径よりやや大きく、かつ、外周側フランジ部6の外周端、即ちコア層1Aの外周端と締付ボルト7との間には明確な径方向隙間が存在するように非石綿ガスケットAの内外径寸法が設定されている。そして、規定トルクで締付ボルト7を締付操作して、非石綿ガスケットAが圧縮された状態(図示省略)では、内径側及び外径側に若干膨張するので、内周側フランジ部5の内周端の径が流路rの径に一致又はほぼ一致し、かつ、コア層1Aの外周端が締付ボルト7に軽く接触するか、或いは極僅かな隙間が空く状態に変位するように設定されている。
【0021】
従って、非石綿ガスケットAを介して接続される各フランジ配管11,12の流路r、rには、金属材であるコア層1Aが露呈されないので、金属との接触を回避しなければならないような薬液や洗浄液といった流体を使用できるとともに、外周には金属製のコア層1Aが露呈されているので、組付け時等において非石綿ガスケットAと締結ボルト7とが接触する際にはコア層1Aのみが接触することとなり、膨張黒鉛製の表面層2,3が締結ボルト7に当たって崩れ、それによってシール性に悪影響を及ぼすというおそれが回避される好ましい作用効果を得ている。尚、実施例1の非石綿ガスケットAは、円形のシール部Sのみで構成されている。
【0022】
上記のような実施例1による非石綿ガスケットAに関しては、次のような種々の特徴を有しており、簡単に補足説明する。尚、項目としては、構造と特徴、特性(圧縮復元特性、加熱サイクル後ヘリウムガスシール試験)等である。
【0023】
〔構造と特徴〕
芯材であり金属薄板(例:配管用標準材料であるステンレス材)であるコア層1Aを波形(コルゲート)に成形し、その両面にシール性、耐熱性を有する膨張黒鉛シート2,3を積層したセミメタリックガスケットである。これによれば、同心円状のシールループを形成することで局部的な締付圧力を高く設定できるため、ボルト締結時の低トルク締付状態においてもシール性に優れている。また、ボルト締結時の圧縮量が大きく取れるので、フランジ面への馴染み性及びフランジ面積度に対する追従性に優れる。このような特長を持つので、石綿ジョイントシートガスケットが使用されている箇所において、締結管理を変更することなく同等以上のシール性能が得られるようになる利点がある。
【0024】
〔圧縮復元特性〕
実施例1の非石綿ガスケットAの圧縮復元特性の一例を、石綿ジョイントシートガスケットとの比較グラフとして図8に示す。このグラフから、非石綿ガスケットAの圧縮量は、石綿ジョイントシートガスケットの5倍程度確保できることが理解できる。
【0025】
〔加熱サイクル後ヘリウムガスシール試験〕
実施例1の非石綿ガスケットAの加熱サイクル後ヘリウムガスシール特性の一例を、石綿ジョイントシートガスケットとの比較グラフとして図9に示す。このグラフから、非石綿ガスケットAは、石綿ジョイントシートガスケットと比較して高温使用におけるシール性を高いレベルで安定化することが可能であることが理解できる。
【0026】
〔実施例2〕
実施例2による非石綿ガスケットAは、図4,5に示すように、コア層1Aと、これの外周側の4箇所に一体形成される突片1Bとで成るガスケット主部1を備えたものであり、それ以外は実施例1の非石綿ガスケットAと同じである。従って、実施例1の非石綿ガスケットAと互いに同じ箇所には同じ符号を付すものとする。
【0027】
4箇所の突片1Bはガスケット中心P周りに均等角度(90度)離れるとともに、外周側フランジ部6と同一平面となる状態に形成されている。締結ボルト7は、図4に示すように、隣合う突片1B,1B間の4箇所に配置されるのが好都合である。突片1Bは、非石綿ガスケットAの組付け時における位置決めや、持ち運び時の掴み代として機能させることができて便利である。
【0028】
〔実施例3〕
実施例3による非石綿ガスケットAは、図6に示すように、コルゲート部4における径方向で隣合う波どうしの間隔、即ち山部yどうしの間隔が、コルゲート部4の内径側ほど狭くなる不等波ピッチに形成されている。詳しくは、隣合う山部y,yどうしの径方向の間隔を内径側から順にdn(n=1,2,3…)とすれば、d1<d2<d3<…dn−1<dnなる関係が成立する構成である。それ以外は実施例1による非石綿ガスケットAと同様である。
【0029】
〔実施例4〕
実施例4による非石綿ガスケットAは、図7に示すように、内周側フランジ部5が、その外径側端がコルゲート部4の厚さ方向の下端(一端の一例)と同一(又はほぼ同一)の面上に位置され、かつ、内径側端ほど下側(「厚さ方向の他端から遠ざかる側」の一例)に寄る状態のテーパ面に形成されている以外は、実施例1の非石綿ガスケットAと同じである。従って、実施例1の非石綿ガスケットAと互いに同じ箇所には同じ符号を付すものとする。
【0030】
内周側フランジ部5の内端5aのみが第1フランジ配管の端面11Aに接している自由状態において、締結ボルト7を回して実施例4の非石綿ガスケットAを圧縮して行くと、内周側フランジ部5がその内端5aを基準として水平面に近づく方向に折り返されるように変形されて行くので、内周側フランジ部5が下方に折り曲げられていることによる弾性により、ガスケット底面側では内端5aの当接圧が次第に上昇してゆく。この場合、端面11Aに直接接しているのは下側の表面層3、即ち膨張黒鉛であって、コア層1Aが(金属が)接触する場合に比べて高い摩擦係数が生じているので、圧縮によってコルゲート部4が径方向に拡がり変位しようとする力への抗力が、金属と接触している場合よりも強く働く。
【0031】
その結果、規定トルクで締結ボルト7を締付たときの内端5aが内径側へ移動する割合である縮小率が、金属のみのガスケットの場合に比べて軽減されるようになり、ガスケット圧縮に伴う縮径変形を見越して、自由状態における内端5aの径を、内部流路rの径よるも少し大き目に設定する場合の径差量を縮小化できるとか、内端5aの予期せぬ内部流路rへの出っ張りにより、流体の流れの妨げとなる不都合が生じ難いといった利点を得ることが可能になる。
【0032】
〔別実施例〕
図10に示すように、同心略楕円状の波形形状に形成された金属板製のコア層1Aをする非石綿ガスケットAでも良い。正面視の形状が異なる以外は、実施例1による非石綿ガスケットAと同じであり、対応する箇所には対応する符号を付すものとする。尚、同心又はほぼ同心状の形状としては、楕円、長円、矩形、多角形等、種々の形状が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施例1の非石綿ガスケットの正面図
【図2】図1の非石綿ガスケットの断面図
【図3】図1の非石綿ガスケットのボルト取付部を示す要部の断面図
【図4】実施例2の非石綿ガスケットの正面図
【図5】図4のガスケットのボルト取付部を示す要部の断面図
【図6】実施例3の非石綿ガスケットを示し、(a)正面図、(b)断面図
【図7】実施例4の非石綿ガスケットを示し、(a)自由状態、(b)締付後状態
【図8】圧縮復元特性グラフを示す図表
【図9】加熱サイクル後ヘリウムガスシール特性グラフを示す図表
【図10】略楕円形状の非石綿ガスケットを示す正面図(別実施例)
【図11】従来の金属ガスケット及び実装状況を示す斜視図
【符号の説明】
【0034】
1A コア層
2,3 表面層
4 コルゲート部
5 内周側フランジ部
6 外周側フランジ部
A 非石綿ガスケット
S シール部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同心又はほぼ同心状の波形形状に形成された金属板製のコア層と、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層とから成る三層構造のシール部を有し、
前記シール部の外周端においては、前記コア層が前記表裏の各表面層よりも外径側に突出され、前記シール部の内周端においては、前記表裏の各表面層が前記コア層よりも内径側に突出されて前記コア層を覆う状態に構成されている非石綿ガスケット。
【請求項2】
前記シール部が、前記波形形状のコルゲート部と、その内外径側に連設される内周側フランジ部及び外周側フランジ部とから成り、
前記内周側フランジ部は、その外径側端が前記コルゲート部の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上に位置され、かつ、内径側端ほど前記厚さ方向の他端から遠ざかる側に寄る状態のテーパ面に形成されている請求項1に記載の非石綿ガスケット。
【請求項3】
前記シール部が、前記波形形状のコルゲート部と、その内外径側に連設される内周側フランジ部及び外周側フランジ部とから成り、
前記内周側フランジ部及び前記外周側フランジ部は、前記コルゲート部の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置されている請求項1に記載の非石綿ガスケット。
【請求項4】
前記コルゲート部における径方向で隣合う波どうしの間隔が、前記コルゲート部の内径側ほど狭くなる不等波ピッチに形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の非石綿ガスケット。
【請求項1】
同心又はほぼ同心状の波形形状に形成された金属板製のコア層と、その表裏の両面に積層される膨張黒鉛製の表面層とから成る三層構造のシール部を有し、
前記シール部の外周端においては、前記コア層が前記表裏の各表面層よりも外径側に突出され、前記シール部の内周端においては、前記表裏の各表面層が前記コア層よりも内径側に突出されて前記コア層を覆う状態に構成されている非石綿ガスケット。
【請求項2】
前記シール部が、前記波形形状のコルゲート部と、その内外径側に連設される内周側フランジ部及び外周側フランジ部とから成り、
前記内周側フランジ部は、その外径側端が前記コルゲート部の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上に位置され、かつ、内径側端ほど前記厚さ方向の他端から遠ざかる側に寄る状態のテーパ面に形成されている請求項1に記載の非石綿ガスケット。
【請求項3】
前記シール部が、前記波形形状のコルゲート部と、その内外径側に連設される内周側フランジ部及び外周側フランジ部とから成り、
前記内周側フランジ部及び前記外周側フランジ部は、前記コルゲート部の厚さ方向の一端と同一又はほぼ同一の面上で、かつ、互いに同じ側に配置されている請求項1に記載の非石綿ガスケット。
【請求項4】
前記コルゲート部における径方向で隣合う波どうしの間隔が、前記コルゲート部の内径側ほど狭くなる不等波ピッチに形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の非石綿ガスケット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−45608(P2008−45608A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−219986(P2006−219986)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(000229737)日本ピラー工業株式会社 (337)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【出願人】(000229737)日本ピラー工業株式会社 (337)
【Fターム(参考)】
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