説明

非粘着性シリコーンコーティングの製造方法

本発明は、短波紫外線(UV−C)下で基材上に非粘着性シリコーンコーティングを製造するための新規の方法に関する。本発明のコーティングは、剥離紙支持体用の用途に特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、短波紫外(UV−C)放射線の照射下で支持体上にシリコーン剥離性コーティングを製造するための新規の方法に関する。これらのコーティングは、剥離紙支持体の分野において用いるのに特に適している。
【背景技術】
【0002】
通常は表面に粘着(付着)する材料に対してこの表面を非粘着性にするために硬化性シリコーン組成物を用いることが知られている。従来、エポキシド、アルケニルエーテル又はオキセタン官能基等で官能化されたシリコーンオイル又は樹脂から成る剥離特性を有するコーティングを得るためにカチオン光架橋及び/又は光重合可能な組成物を用いることが知られていた。剥離性コーティングは、他の材料に通常は粘着する表面又は材料を当該他の材料に対して非粘着性にすることが必要な数多くの用途において有用である。
【0003】
例えば、シリコーン組成物は剥離紙用のコーティングとして用いられ、粘着特性を失うことなく容易に剥離させることができる粘着成分(これらの成分は、ラベル、化粧板、転写テープ等のための感圧接着剤であることができる)と組み合わせることができる。このタイプの紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びその他の支持体に適用されるシリコーン系(即ちシリコーンベースの)剥離性コーティングはまた、食品取扱い及び産業包装における用途のための剥離性表面としても有用である。例えば、ラベルに接着剤をコーティングして非粘着性支持体と組み合わせる場合、このラベルは用いる時に容易に分離され、しかも支持体から分離させた事実によってその粘着性品質が低減することがないのが望ましい。同じ原理が、非粘着性面及び粘着性面を有し且つリール上に供給されるある種のテープにも当てはまる。実際、このテープは、容易に(巻かれた状態から)展開されること、そして長時間の貯蔵の後及び(特にこれらのリールは時として1m以上の直径に達することがあるという限りにおいて)随意に粘着面と剥離面との間に大きい圧力が加わった後にもその粘着面の粘着特性を維持することが、必要である。非粘着性支持体をシリコーン系剥離性組成物でコーティングすることによって、又はテープの非粘着性面をシリコーン系剥離性組成物でコーティングする(これは次いで可逆的に粘着剤と接触せしめられる)ことによってこれらの結果を得る試みが行われている。
【0004】
一般的に、照射は100〜400nmの範囲の波長のUV放射線下で実施される。通常用いられるUVランプは、高圧水銀蒸気UVランプと称されるものである。これらは、水銀原子の励起をもたらし、水銀原子が基底状態に戻る時に放射線の放射をもたらす電気アークランプである。高圧UVランプは、2バールより高い内部圧力及び約80〜240W/cmのアーク出力で作動し、これは、UV−C放射線への変換度が低いことを考慮に入れると、約2〜10W/cmのUV−C出力に相当する。
【0005】
アーク高圧水銀蒸気ランプは、バーナー(これが光を発生する)、反射板(リフレクター)及び端子(ターミナル)を含む。バーナーは、出発ガス及び痕跡量の水銀を充填されて両端をシールされた中空石英管から成る。シールされた管の端部から金属電極が通されていて、アークのための小さい空隙を形成している。作動中に、前記電極にピーク電圧が印加されて、出発ガス中で火花(スパーク)が発生して水銀を蒸発させる。ひとたびガス中でこの火花が発生したら、このガスにより一層低電圧で電流が通されて、光出力をもたらす。
【0006】
第2のタイプの高圧水銀蒸気ランプも存在し、これは高電圧の供給の代わりのマイクロ波供給源を含む系を電極の代わりに用いる。マイクロ波は、反射板の後ろに置かれたマグネトロンによって発生せしめられ、水銀をイオン化するのに必要なエネルギーを供給する。これらのランプは、電極がないこと及び管直径がより狭いことを除いて、前出のランプと同じ外観を有する。
【0007】
これらのUVランプによって発生する光の分散スペクトルは、短波紫外線(UV−C)の領域に限定されず、可視領域(多色スペクトルの放射)にさえ及ぶ。従って、実用の際には熱の発生によって多量のエネルギーが失われる。
【0008】
重合のための従来のUV技術は、うまく機能するが、用いるランプの性状のせいで次のような多くの欠点を有する:
・これらのランプによって放出される熱は高く(約900℃のランプ下温度)、
・有意のオゾン発生が起こり、そして
・この技術は複雑で実施しにくく、特に電気供給システム(約380V)及びこれらのランプの冷却システムがけっこう嵩張り、扱いにくく、高い資本コスト及び比較的高い運転コストを必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
かくして、本発明の1つの目的は、支持体上にシリコーン剥離性コーティングを製造するための新規の方法であって、上記の欠点をもはや示さないものを開発することにある。
【0010】
この目的を達成するために、本発明者らは、全く驚くべきことに、そして予期しなかったことに、短波紫外(UV−C)領域において擬似単色光を発する低圧ランプを使用することによって、短波紫外線タイプの放射線の照射下で架橋及び/又は重合可能なシリコーン系コーティング組成物を、支持体上で、工業的な速度(600m/分又は実際にはさらにそれ以上の速度)の連続コーティングの場合にさえ、重合させることが可能であることを実証するという功績をあげた。短波紫外線は、200〜280nmの範囲のスペクトル領域をカバーする。
【0011】
このことは極めて注目すべきことである。と言うのも、低圧ランプは、
・標準的な低圧水銀蒸気ランプについてはUV−C放射線において約0.5W/cm(入力時の電力:約60W)、及び
・低圧アマルガムランプについてはUV−C放射線において約2W/cm(入力時の電力:約300W)
のアーク出力を示すことが知られているからである。
【0012】
これに対して、これまでの慣行では連続塗布又はコーティング用途については高いアーク出力の中庸圧又は高圧水銀蒸気ランプが用いられてきており、このアーク出力は高圧蒸気ランプについて約80〜240W/cm(約14000Wの入力時の電力)である。
【0013】
さらに、低圧蒸気ランプは、UV−C領域における照射出力が低いせいで、主として水の殺菌の分野において用いられている。この技術は、処理すべき水を、水中に沈めた一連のランプを含む通路に通しながら、UV−C放射線源に曝すことから成る。
【0014】
これらの様々な理由で、重合及び/又は架橋による支持体上でのシリコーン剥離性コーティングの製造に低圧蒸気ランプを使用することは、当業者には好ましくないという先入観を持たれ続けてきた。いずれにしても、それらの技術的特徴から見て、これらの低圧蒸気ランプは、低いUV−C照射出力を必要とする水処理の分野においてのみ用いられてきた。
【0015】
本発明は、前記の先入観を解消すること及び支持体上でのシリコーン剥離性コーティングの生産において示されていた特定の問題を解決することの両方が可能な解決策を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
従って、本発明の第1の主題は、
(a)200〜280nmの範囲の波長の短波紫外(UV−C)放射線の照射下で架橋及び/又は重合可能なシリコーン系コーティング組成物を調製する工程;
(b)前記シリコーン系コーティング組成物を支持体上にコーティングする工程;並びに
(c)前記シリコーン系コーティング組成物でコーティングされた前記支持体を前記UV−C領域で擬似単色光を発する少なくとも1つの低圧ランプで照射して該組成物を重合させる工程:
を含む、支持体上にシリコーン剥離性コーティングを製造するための方法にある。
【発明の効果】
【0017】
当業者は、本発明をよく知った後には、上記の従来技術を上回る本発明の利点を、そのコンテキストの如何に拘らず、認識するだろう。ここですでに、本発明の方法の有効性及びその実施のために必要な装置の占めるスペースが狭くてすむことを強調することができる。また、次の利点を挙げることもできる:
・これらのランプによって放出される熱が少ない(ランプ表面の温度は約40〜50℃である);
・オゾンの発生が抑制される;
・この技術は単純であり、より経済的に実施される;
・得られるコーティングは無臭である;
・架橋後に得られるコーティングの剥離力が従来の方法によって得られるものと匹敵するものである。
【0018】
かくして、本発明に従う方法は、工業的に用いた時にもたらす収益及び節約に関して、極めて傑出したものであることがわかる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明に従って有用な低圧UV−Cランプとしては、2つのタイプのもの、即ち、低圧蒸気ランプ、特に低圧水銀蒸気ランプ、並びに低圧アマルガムランプ(金、銀、水銀及びイリジウム混合物)がある。
【0020】
低圧アマルガムランプは、同じレベルの電気エネルギーに対して、従来の低圧水銀蒸気放出ランプより3〜5倍多くのUV−Cエネルギーを提供するという利点を示す。低圧アマルガムランプは、約300Wの作動電力に対して約2W/cmのUV−C照射出力を示す。
【0021】
低圧水銀蒸気ランプは、石英管を通して253.7nmにおいて擬似単色光を発する。この石英管(ランプのケーシング)は185nmからフィルターとしての働きをし、オゾンの生成を抑制する。
【0022】
これらは、直径1.5〜2cmの長い管の形で提供される。発光強度は、電圧、ランプ周囲の温度及びその稼動期間(低圧ランプは約8000時間の寿命を有する)に依存する。これらは、約60Wの作動電力に対して約0.2W/cmのUV−C照射出力を示す。
【0023】
本発明の方法に従えば、低圧蒸気ランプ、特に低圧水銀蒸気ランプは、温度を20〜70℃の範囲、好ましくは30〜65℃の範囲、より一層好ましくは35〜55℃の範囲に保った環境(チャンバー)に置くのが有利である。
【0024】
その理由は、低圧水銀蒸気ランプについては温度がランプ内で保つことができる圧力に影響を及ぼすからである。温度が低すぎると圧力の低下をもたらし、その中で圧縮される水銀原子が少なくなり、従って励起が難しくなり、従って変換される電気の量の減少をもたらす。逆に、温度が高くなると圧力が高くなり、水銀原子の電子の励起が増すが、しかし光エネルギーは253.7nmよりはるかに広いスペクトルで放出される(これは特に高圧及び中庸圧ランプの場合に当てはまる)。
【0025】
低圧蒸気ランプの数は、コーティング速度及び重合させるべきシリコーン配合物に応じて選択される。
【0026】
低圧水銀蒸気ランプの製造業者は多数存在する。例えばPhilips社より販売されているTUV、TUV PL-S又はTUV PL-Lタイプのランプ(18〜60Wの電力)、特にTUV PL-LタイプのUVランプ(60Wの電力)を挙げることができる。
【0027】
照射時間は短くてよく、即ち1秒未満、薄いコーティングについては0.数秒程度であることができる。硬化時間は、
(a)用いるUVランプの数、
(b)UV−C放射線への露光時間、及び/又は
(c)組成物とUVランプとの間の間隔
によって制御される。
【0028】
本発明の1つの実施形態に従えば、紫外−C(UV−C)放射線の照射下で架橋及び/又は重合可能な前記コーティング組成物は、
(a)25℃において約10〜10000mPa・sの粘度を有し、カチオンルートで架橋及び/又は重合可能な少なくとも1つの官能基Faを有する少なくとも1種の液状ポリオルガノシロキサンモノマー、オリゴマー及び/又はポリマーA、並びに
(b)有効量の、前記UV−C放射線下で活性なカチオン性光開始剤又はラジカル光開始剤
を含む。
【0029】
前記Fa官能基は、エポキシ、アクリレート、アルケニルオキシ、オキセタン及びジオキソラン官能基より成る群から選択するのが特に有利である。
【0030】
UV−C放射線の照射下で架橋及び/又は重合可能な前記シリコーン系コーティング組成物に関しては、これは下記の式(II)及び随意としての式(III)の単位から成り且つ式(I)の単位を末端とするポリオルガノシロキサン、又は式(II)の単位から成る環状ポリオルガノシロキサンを含む。
【化1】

(ここで、
記号R1及びR2は同一であっても異なっていてもよく、
・1〜8個の炭素原子を有し且つ随意に1個以上のハロゲン、好ましくはフッ素で置換された直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、オクチル及び3,3,3−トリフルオロプロピル、
・5〜8個の環炭素原子を有し且つ随意に置換されたシクロアルキル基、
・6〜12個の炭素原子を有し且つ置換されていてもよいアリール基、好ましくはフェニル又はジクロロフェニル、
・アルキル部分が5〜14個の炭素原子を有し且つアリール部分が6〜12個の炭素原子を有し且つ随意にアリール部分上をハロゲン、1〜3個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルコキシルで置換されたアラルキル基
を表わし;
記号Zは同一であっても異なっていてもよく、
・R1及び/若しくはR2基、
・水素基、並びに/又は
・2〜20個の炭素原子を有し且つ1個以上のヘテロ原子(好ましくは酸素)を含んでいてもよい二価基を介して前記ポリオルガノシロキサンのケイ素に結合した架橋性有機官能基、好ましくはエポキシ官能基、アクリレート官能基、オキセタン官能基及び/若しくはジオキソラン官能基又はアルケニルエーテル官能基
を表わし、記号Zの少なくとも1個は架橋性有機官能基を表わす。)
【0031】
本発明の有利な別形態に従えば、用いられるポリオルガノシロキサンは、マクロ分子鎖当たりに1〜10個の有機官能基を含むものである。エポキシ官能基については、これはポリオルガノシロキサン100g当たり20〜2000モル当量の範囲のエポキシドレベルに相当する。
【0032】
線状ポリオルガノシロキサンは、25℃において約10〜10000mPa・s、一般的に約20〜5000mPa・s、より一層好ましくは約20〜3000mPa・sの動的粘度を有するオイル、又は1000000程度の分子量を有するガムであることができる。
【0033】
環状ポリオルガノシロキサンに関しては、これらは、例えばジアルキルシロキシ又はアルキルアリールシロキシタイプのものであることができる単位(II)から成る。これらの環状ポリオルガノシロキサンは、約1〜5000mPa・sの粘度を示すものである。
【化2】

【0034】
エポキシ及び/又はオキセタンタイプの有機官能基に結合する二価基の例としては、下記の式に含まれるものを挙げることができる。
【化3】

【化4】

(ここで、
n’は0又は1を表わし且つn”は1〜5の範囲の整数を表わし、
3
・随意に置換された直鎖状、分岐鎖状若しくは環状C1〜C12アルキレン基、又は
・随意に(好ましくは1〜3個のC1〜C6アルキル基で)置換されたC5〜C12アリーレン基、好ましくはフェニレン基
を表わし、
4は直鎖状又は分岐鎖状のC1〜C6アルキル基を表わす。)
【0035】
環状ポリオルガノシロキサンに関しては、これらは、例えばジアルキルシロキシ又はアルキルアリールシロキシタイプのものであることができる単位から成る。これらの環状ポリオルガノシロキサンは、約1〜5000mPa・sの粘度を示すものである。
【0036】
エポキシ又はビニルオキシ官能性ポリオルガノシロキサンは、一般的に25℃において10〜10000mm2/秒、好ましくは100〜600mm2/秒の粘度を示す流体の形で提供される。
【0037】
本明細書において検討されるすべてのシリコーンの25℃における動的粘度は、1972年2月のAFNOR規格NFT 76 102に従ってブルックフィールド粘度計を用いて測定することができる。
【0038】
このタイプの化合物は、特にドイツ国特許第4009889号;ヨーロッパ特許公開第396130号、ヨーロッパ特許公開第355381号、ヨーロッパ特許公開第105341号、フランス国特許第2110115号及びフランス国特許第2526800号の各明細書に記載されている。
【0039】
ビニルオキシ官能性ポリオルガノシロキサンは、Si−H単位を含むオイルとアリルビニルエーテル、アリルビニルオキシエトキシベンゼン等のようなビニルオキシ官能性化合物との間のヒドロシリル化反応によって調製することができる。
【0040】
エポキシ官能性ポリオルガノシロキサンは、Si−H単位を含むオイルと4−ビニルシクロヘキセンオキシド、アリルグリシジルエーテル等のようなエポキシ官能性化合物との間のヒドロシリル化反応によって調製することができる。
【0041】
オキセタン官能性ポリオルガノシロキサンは、不飽和オキセタンのヒドロシリル化又はヒドロキシル官能基を含むオキセタンの縮合によって調製することができる。
【0042】
ジオキソラン官能性ポリオルガノシロキサンは、不飽和ジオキソランのヒドロシリル化によって調製することができる。
【0043】
アクリレート及び/又はメタクリレート官能基を含むポリオルガノシロキサンは、一般的にポリジオルガノシロキサンオイルの形で提供される。アクリレート官能化グラフトを有するこれらのポリジオルガノシロキサンの調製は、先行技術、例えばフランス国特許第2377430号、米国特許第4908274号(=ヨーロッパ特許公開第0281681号)、フランス国特許第2611729[米国特許第4908274号(=ヨーロッパ特許公開第0281681号)、米国特許第4293678号]、米国特許第6211322号(=ヨーロッパ特許公開第0940458号及びヨーロッパ特許公開第0940422号)並びに米国特許第5981679号の各明細書、又は「Makromol. Chem., Rapid Commun., 7, 703-707 (1986)」に記載された様々な方法で考えることができる。さらに、これらの化合物は商品として入手可能である。
【0044】
下記の式において、Xはアルキル、シクロヘキシル、トリフルオロプロピル、ペルフルオロアルキル、アルコキシ又はヒドロキシプロピル基を表わすことができ、RはC1〜C10アルキル、シクロヘキシル、トリフルオロプロピル又はC1〜C10ペルフルオロアルキル基を表わすことができ、aは0≦a≦1000であり;bは1≦b≦1000である。
【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【0045】
光活性化による重合及び/又は架橋は一般的に、シリコーンマトリックス中に組み込まれた光開始剤の存在下で開始される。慣用的には、UV−C放射線下での架橋の間に、用いられる開始剤(一般的にカチオン性光開始剤)は、照射下で強酸を放出する。この強酸が官能基のカチオン重合反応を触媒する。UV−C放射線下で活性な任意のカチオン性光活性剤が本発明に従って好適であることができ、そして当業者であればUV−C放射線下で活性なカチオン性光活性剤を難なく選択することができるであろう。
【0046】
オニウム塩、特にヨーロッパ特許公開第562897号明細書に記載されたものが、慣用の光開始剤として特に好適である。
【0047】
アクリレートによって官能化されたシリコーンオイルを重合させるべき場合に、当業者であれば、好適なラジカル光開始剤(λmax<280nm)を難なく選択することができるだろう。
【0048】
ラジカル光開始剤の例としては、次の物質を挙げることができる:9−キサンテノン、1,4−ジヒドロキシアントラキノン、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2,2’−ビス(3−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン)、2,6−ジヒドロキシアントラキノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1,5−ジヒドロキシアントラキノン、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、5,7−ジヒドロキシフラボン、過酸化ジベンゾイル、2−ベンゾイル安息香酸、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−フェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、アントロン、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド、ポリ[1,4−ベンゼンジカルボニル−alt−ビス(4−フェノキシフェニル)メタノン]。
【0049】
好ましくは、前記ラジカル光開始剤(群)は、4,4’−ジメトキシベンゾイン;フェナントレンキノン;2−エチルアントラキノン;2−メチルアントラキノン;1,8−ジヒドロキシアントラキノン;過酸化ジベンゾイル;2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン;ベンゾイン;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン;ベンズアルデヒド;4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルケトン;ベンゾイルアセトン;及びそれらの混合物:より成る群から選択される。
【0050】
商品としてのラジカル光開始剤製品の例としては、Ciba-Geigy社より販売されている製品であるIrgacure 369(登録商標)、Irgacure 651(登録商標)、Irgacure 907(登録商標)、Darocure 1173(登録商標)等を挙げることができる。
【0051】
UV−C放射線下で活性なカチオン性光活性剤の非限定的な例としては、オニウムホウ酸塩を挙げることができる。本発明の第1の好ましい別形態に従えば、このホウ酸塩の特に好適なアニオン性部分は、次の通りである。
1’:[B(C65)4]-
2’:[(C65)2BF2]-
3’:[B(C64CF3)4]-
4’:[B(C64OCF3)4]-
5’:[B(C63(CF3)2)4]-
6’:[B(C632)4]-
7’:[C65BF3]-
【0052】
本発明の第2の好ましい別形態に従えば、用いることができるオニウム塩は、数多くの文献、特に米国特許第4026705号明細書、米国特許第4032673号明細書、米国特許第4069056号明細書、米国特許第4136102号明細書、米国特許第4173476号明細書及びヨーロッパ特許公開第562897号公報に記載されている。これらの中でも、次のカチオンが特に好ましい。
[(Φ−CH3)2I]+
[(C817−O−Φ)2I]+
[(C1225−Φ)2I]+
[CH3−Φ−I−Φ−C1225]+
[(HO−CH2−CH2)2S−CH2−Φ]+
[(C1225−CH(OH)−CH2−O−Φ)2I]+
[(HO−CH2−CH2−O−Φ)3S]+
[(HO−CH2−CH2−O−Φ)2−S−Φ−O−C817]+
[CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+及び
[(CH3)3C−Φ−I−Φ−C(CH3)3]+
【0053】
これら2つの好ましい別形態に従って、オニウムホウ酸塩タイプの光開始剤の例としては、次の物質を挙げることができる。
[(C1225−CH(OH)−CH2−O−Φ)2I]+[B(C65)4]-
[(C817−O−Φ)2I]+[B(C65)4]-
[(CH3)3C−Φ−I−Φ−C(CH3)3]+[B(C65)4]-
[(C1225−Φ)2I]+[B(C65)4]-
[(Φ−CH3)2I]+[B(C65)4]-
[(Φ−CH3)2I]+[B(C64OCF3)4]-
[CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+[B(C65)4]-
[(HO−CH2−CH2)2S−CH2−Φ]+[B(C65)4]-
[CH3−Φ−I−Φ−CH(CH3)2]+[B(C63(CF3)2)4]-及び
[(C1225Φ)2I]+[B(C63(CF3)2)4]-
【0054】
この開始剤(又は光開始剤)は、もちろん、光重合及び/又は架橋を活性化するのに充分且つ有効な量で存在させる。
【0055】
用語「開始剤(又は光開始剤)の有効量」とは、本発明に従えば、重合及び/又は架橋を開始させるのに充分な量を意味するものとする。この量は、シリコーンコーティング100重量部を重合及び/又は架橋させるためには、一般的に0.001〜1重量部の範囲、大抵の場合0.005〜0.5重量部の範囲とする。
【0056】
この触媒に加えて、前記シリコーンコーティング成分は他の添加剤と組み合わせることができる。
【0057】
これらは、例えば無機又は有機充填剤及び/又は顔料、例えば塩基性性状を示さない合成又は天然繊維であることができる。これは、特に最終材料の機械的特性を改善することができるものである。
【0058】
他の添加剤として、シリコーン/粘着剤の界面の剥離力を調整するために、次のものから選択される少なくとも1種の添加剤を前記組成物に含ませることができる。
(i)有機(メタ)アクリレート誘導体、
(ii)アルケニルエーテル、並びに
(iii)(メタ)アクリレート官能基及び/又はアルケニルエーテル官能基を含むシリコーン。
【0059】
有機アクリレート誘導体としては、(メタ)アクリレート種、特にエポキシ化(メタ)アクリレート、(メタ)アクリログリセロポリエステル、多官能性(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロウレタン、(メタ)アクリロポリエーテル、(メタ)アクリロポリエステル及び(メタ)アクリロ−アクリル類が特に好適である。
【0060】
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート及びペンタエリトリトールテトラアクリレートが特に好ましい。
【0061】
アルケニルエーテルに関しては、これらはビニルエーテルであるのが好ましい。これらは、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル(DVE−3),ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル及びISPによって販売されていて特に国際公開WO99/19371号パンフレットに記載されたその他のビニルエーテルから選択することができる。
【0062】
本発明の好ましい別形態に従えば、用いられる添加剤は、(メタ)アクリレート官能基及び/又はアルケニルエーテル官能基を含むシリコーンである。
【0063】
より特定的には、本発明にとって特に好適なシリコーンが有する(メタ)アクリレート官能基の例としては、Si−C結合を介してポリシロキサン鎖に結合したアクリレート、メタクリレート、(メタ)アクリレートエーテル及び(メタ)アクリレートエステル誘導体を挙げることができる。かかるアクリレート誘導体は、特にヨーロッパ特許公開第281718号、フランス国特許第2632960号及びヨーロッパ特許公開第940458号の各明細書に記載されている。
【0064】
アルケニルエーテル官能基を含むシリコーン誘導体に関しては、これらは一般的にSiH構造単位を含むオイルとアルケニルエーテル官能基を有する化合物(例えばアリルビニルエーテル、アリルビニルオキシエトキシベンゼン及び類似体物質)との間のヒドロシリル化反応から誘導される。このタイプの化合物は、米国特許第5340898号明細書に記載されている。
【0065】
前記添加剤は、前記シリコーンコーティング中に含有させる。これはもちろん、接着剤/シリコーンの界面の剥離力を調節することを可能にするのに充分な量で存在させる。これは、乾燥物質として表わしてシリコーンコーティングの50重量%までの割合で存在させることができる。
【0066】
しかしながら、前記添加剤は、全シリコーン混合物の重量の約0.1〜20%の割合で用いるのが好ましい。もちろん、この添加剤の量は、シリコーン性状のものであるか否かに応じて有意に変えることができる。
【0067】
かくして、この添加剤が有機アクリレート誘導体又はアルケニルエーテルである特定の場合には、その量は一般的に約0.1〜10%の範囲、好ましくは約0.5〜5%の範囲、より一層好ましくは1〜3%の範囲とする。
【0068】
他方、シリコーンタイプの添加剤は、20重量%まで、好ましくは15重量%までの割合で用いるのが好ましい。
【0069】
本発明の有利な形態に従えば、コーティングされた支持体を、工程(c)の間及び/又は後に、少なくとも40℃、好ましくは40℃〜170℃の範囲の温度に加熱する。
【0070】
支持体上に付着させるコーティングの量は、様々であることができる。支持体の前進速度は様々であることができ、約600m/分の速度に達することができ、それ以上であることさえできる。
【0071】
溶媒を含まない組成物、即ち希釈していない組成物は、少量の液体を均一に付着させることができる装置を用いて塗布される。
【0072】
この目的で、例えば、特に2つの重なり合ったロールを含む「Helio glissant」と称される装置を用いることができる。その下側のロールは組成物を含むコーティング槽中に浸漬され、その役割は上側のロールを非常に薄い層で含浸させることである。そして、上側のロールの役割は、含浸された組成物を所望の量で支持体上に付着させることである。この所望量は、互いに対して逆方向に回転する2本のロールのそれぞれの速度を調節することによって得られる。
【0073】
また、ロール間で異なる回転速度を調節することによって付着量が調節される「マルチロールコーティングヘッド」の名前で知られた装置(4、5又は6本ロール)を用いることもできる。
【0074】
シリコーンコーティングの量は一般的に処理表面1m2当たり0.1〜5gの範囲とする。この量は、支持体の性状及び望まれる剥離特性に依存する。これらは一般的に非孔質支持体については0.5〜1.5g/m2の範囲とする。
【0075】
支持体は、ブリキのような金属材料、又は好ましくは例えば紙若しくは厚紙タイプのセルロース材料、又はビニルタイプのポリマーであることができる。ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリエステルのような熱可塑性ポリマーフィルム、例えばポリ(エチレンテレフタレート)(PET)タイプの支持体が特に有利である。
【0076】
こうしてコーティングされた物品、材料又は支持体は次いで、他の粘着性材料、例えばゴム又はアクリルタイプのある種の材料と接触させることができる。押しつけながら接触させた後に、前記粘着性材料は光架橋した組成物でコーティングされた物品から容易に引き剥がすことができる。
【0077】
かくして、本発明に従う方法は、最終工程としてシリコーン剥離性コーティングを第2の支持体が有する粘着性コーティングと接触させて剥離/粘着シリコーン複合体を形成させるように適合させることができる。この実施形態は、特に「自己粘着性ラベル」システムによって示される。この特定的な場合には、2つの支持体を引き離す際に、シリコーン/接着剤の界面において剥離力が働く。
【0078】
第2の別形態においては、前記支持体の前記シリコーン剥離性コーティングとは反対側の露出面に粘着性コーティングを施す。この第2の実施形態は、特に「粘着テープ」システムによって示される。支持体を巻き上げる時に、剥離性コーティング(即ちシリコーンマトリックスをベースとするもの)と粘着性コーティングとが接触せしめられる。この場合には、材料の上面と下面とを引き離すことによってシリコーン/粘着剤の界面において剥離力が働く。
【0079】
第3の別形態においては、最終工程として、前記シリコーン剥離性コーティングを粘着性物質でコーティングし、次いで自己粘着性ラベル用に用いられる第2の支持体と接触させる(転写による粘着)。
【0080】
粘着性コーティングの量に関しては、これは200g/m2未満であるのが好ましく、100g/m2未満であるのがより一層好ましい。粘着性コーティングは、任意の慣用の塗布方法によって付着させることができる。これは特に、転写によって塗布することができる。
【0081】
本発明の最後の主題事項は、支持体上にシリコーン剥離性コーティングを調製するに当たって、UV−C領域において擬似単色光を発する少なくとも1つの低圧ランプを使用することにある。
【実施例】
【0082】
以下の実施例及び試験は、例示として与えたものである。これらは特に、本発明をよりよく理解し、そのすべての利点を明らかにし、そしてその別の実施形態のいくつかを予見することを可能にするであろう。
【0083】
装置及び方法
【0084】
(1)ランプの特徴
【0085】
ランプ1(本発明に従う):U字形にあり、即ちランプ1個当たり2本の管を有し、253.7nmで発光するUV−C低圧水銀蒸気ランプであり、電力は60W、長さは900mmとする(管の製造業者Philips、UV PLLモデル、電力60W、管1個当たりのUV−C照射出力0.2W/cm)。この試験に従えば、900mmの長さ(U字管)についてランプ6個のもの、12個のもの又は18個のもの(それぞれ2.4W/cm、4.8W/cm及び7.2W/cmのUV−C照射出力を示す)を用いた。
【0086】
ランプ2(比較試験用に用いた):Fusion System(登録商標)F450高圧水銀蒸気ランプ(Fusion)。照射出力:試験に従って80、120、160、200又は240W/cm。240W/cmの出力のランプについて約14000Wの電力。このUVランプの放射源は、水銀蒸気を含ませた透明石英管から成る。UV放射線は、前記放射源をマイクロ波及びマグネトロンで励起して水銀の蒸発及びUV放射線の放射をもたらすことによって作り出される。
【0087】
(2)UV−C放射線下で架橋可能なシリコーン系コーティング組成物の調製
【0088】
この組成物は、次のものから調製される:
(a)エポキシ化ポリオルガノシロキサンオイル(A)(Rhodia Chimie社より供給されるSilcolease UV Poly-200(登録商標))100重量部;
(b)イソプロパノール中のカチオン性光開始剤(Rhodia Chimie社より供給されるSilcolease UV Cata-211(登録商標))の18%溶液2.5重量部:
【化23】

【0089】
Rotomecパイロットコーティングプラントを用いてポリエステルフィルム上に前記配合物を100m/分でコーティングする。
【0090】
図解すると次のようになる。
【0091】
(a)本発明に従う低圧UVランプ及びオーブンのパイロットプラント上における位置:
【表1】

【0092】
(b)比較試験に従う高圧UVランプ(ランプ2)及びオーブンのパイロットプラント上における位置
【表2】

【0093】
これらのコーティングに対して次いで、Raflatac社からのRP51粘着剤複合体を用いて粘着剤塗布を行う(「インライン」プロセスに従って重合後即座に)。
【0094】
紙剥離に関して用いられるこれらの試験では、各組成物から得られた架橋したシリコーン支持体上に適用した前面粘着剤処理支持体を剥離させるのに必要な剥離力を評価する。
【0095】
こうして製造された粘着剤処理複合体を、様々な温度において70g/cm2の加圧(機械出口でリールにおいて働く圧力に相当)下で貯蔵する。
【0096】
(3)エージング
【0097】
次いで、それぞれの粘着剤処理複合体に対して、Finat 11法に従って70℃においてx日間、温度促進エージングを実施する。これらの促進エージングは、自然な貯蔵の間の粘着剤処理複合体の変化をシミュレートするためのものである。剥離力の経時安定性は、紙剥離用途において必須の特性である。
【0098】
(4)剥離力の測定
【0099】
この力はg/cmで表わされ、次の仕様でInstron 4301引張試験装置を用いて測定される。
・10Nのセル、
・0.3m/分のクロスヘッドスピード。
【0100】
剥離力は、180°のシリコーン支持体と粘着剤との間の角度において測定される。
【0101】
(5)結果
【0102】
低圧UV−Cランプ1(本発明)
【0103】
【表3】

【0104】
【表4】

【0105】
結論:本発明に従う低圧ランプ(第1表)については、ランプ(オーブン1)と熱処理(オーブン2)との組合せによる作動温度の上昇が、剥離力の経時安定性を、高圧ランプによって得られるもの(第2表)と匹敵する結果で、大いに改善することがわかる。従って、本発明に従う方法は、高圧ランプによって得られるものに匹敵する結果を得ることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)200〜280nmの範囲の波長の短波紫外(UV−C)放射線の照射下で架橋及び/又は重合可能なシリコーン系コーティング組成物を調製する工程;
(b)前記シリコーン系コーティング組成物を支持体上にコーティングする工程;並びに
(c)前記シリコーン系コーティング組成物でコーティングされた前記支持体を前記UV−C領域で擬似単色光を発する少なくとも1つの低圧ランプで照射して該組成物を重合させる工程:
を含む、支持体上にシリコーン剥離性コーティングを製造するための方法。
【請求項2】
前記低圧ランプが低圧水銀蒸気ランプである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記低圧ランプが低圧アマルガムランプである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記低圧蒸気ランプを20〜70℃の範囲、好ましくは30〜65℃の範囲、より一層好ましくは35〜55℃の範囲に保った温度を有するチャンバー内に置く、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
コーティングされた支持体を工程(c)の間及び/又は後に少なくとも40℃、好ましくは40℃〜170℃の範囲の温度に加熱する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
工程(b)において前記支持体上に前記シリコーン系コーティング組成物を0.1〜5g/m2、好ましくは0.5〜1.5g/m2の割合でコーティングする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記組成物が
(a)25℃において約10〜10000mPa・sの粘度を有し、カチオンルートで架橋及び/又は重合可能な少なくとも1つの官能基Faを有する少なくとも1種の液状ポリオルガノシロキサンモノマー、オリゴマー及び/又はポリマーA、並びに
(b)有効量の、前記UV−C放射線下で活性なカチオン性光開始剤又はラジカル光開始剤
を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記官能基Faがエポキシ、アクリレート、アルケニルオキシ、オキセタン及びジオキソラン官能基より成る群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記支持体が紙、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリエステルタイプのものである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
支持体の前進速度を少なくとも10m/分、好ましくは10〜600m/分とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
最終工程として、前記シリコーン剥離性コーティングを第2の支持体が有する粘着性コーティングと接触させて、自己粘着性ラベル用に有用なシリコーン剥離/粘着複合体を形成させる、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
最終工程として、前記シリコーン剥離性コーティング上に粘着性コーティングをコーティングし、次いで自己粘着性ラベル用に有用な第2の支持体と接触させる(転写粘着)、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記支持体の前記シリコーン剥離性コーティングとは反対側の露出面に粘着性コーティングを塗布することを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記粘着性コーティングがアクリルタイプの誘導体、天然若しくは合成ガム、ラテックス又はそれらの混合物である、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
支持体上でのシリコーン剥離性コーティングの製造における、UV−C領域において擬似単色光を放射する少なくとも1つの低圧ランプの使用。

【公表番号】特表2009−511238(P2009−511238A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530519(P2008−530519)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【国際出願番号】PCT/EP2006/066323
【国際公開番号】WO2007/031539
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(507421304)ブルースター シリコーン フランス (62)
【氏名又は名称原語表記】BLUESTAR SILICONES FRANCE
【住所又は居所原語表記】21,AVENUE GEORGES POMPIDOU F−69486 LYON CEDEX 03 FRANCE
【Fターム(参考)】