説明

飛翔体飛ばし装置及び飛翔体

【課題】多数の飛翔体を自動的に飛ばし操作し、低い飛翔体の支持高さからも滞空時間の長い滑空を行わせる飛翔体の飛ばし装置を提供する。
【解決手段】
軽量薄板部材からなる飛翔体の複数を保持する保持部を有する支持体が所要の地上高さ位置に取り付けられる。支持体に支持された飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段が設けられる。軽量薄板部材を相互に当接又は非当接状態で同じ向きに揃えて重畳配置させて支持体に収容させることで連続、不連続状に繰り返し水平放出させ演出効果を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、結婚式や披露宴、コンサート、その他種々のイベントや式典等での演出効果に用いられる飛翔体飛ばし装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種イベント会場等で雰囲気の盛上げ等に、多数の風船を空中に飛ばしたり、紙ふぶき、紙テープ等を空中から降らせて視覚的な演出を行う方法が知られている。例えば、特許文献1には、風船本体の中空内部を左右の容積比に差異を持たせて隔成した風船が開示されている。そして、風船本体内にヘリウム等のガスを注入して放すと、左右の容積比の差異により、風船体が空中で旋回上昇させるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−28934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近時では、演出効果に対する需要者の要求レベルも高く、単に風船を飛ばせたり紙ふぶき等を降らせたりする方法だけでは単調であり、飽きがきたり、満足できない場合も多い。よって、興趣性及び独自性の高い新規な演出方法の開発が望まれていた。また、特許文献1等のような風船等を多数空中を飛ばす場合には、風船を1個1個、個別に管理する必要があるとともに、多数の人手を要し煩雑なものであった。さらに、室内外の任意の場所で演出効果が飛躍的に向上する装置の出現が待望されていた。
【0005】
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、多数の飛翔体を自動的に飛ばし操作し、飛翔体を用いて高い雰囲気盛上げ演出効果を奏する新規な飛翔体飛ばし装置及び飛翔体を提供する。さらに、本発明の他の目的は、室内天井部分等支持高さ位置がの高低にかかわらず、任意の室内外会場において有効に演出効果を奏することのできる飛翔体飛ばし装置及び飛翔体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、所要の地上高さ位置に取り付けられる支持体14であって、軽量薄板部材からなる飛翔体12の複数を保持する保持部22を有する支持体14と、保持部22から飛翔体12を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段16と、を含む飛翔体飛ばし装置10−1、10−2、10−3から構成される。飛翔体の具体的な形状は滞空時間の長い滑空ができるものであれば問われない。軽量薄板部材からなる飛翔体が支持体の保持部から離脱すると同時に該飛翔体を水平放出手段が水平に放出駆動させる。飛翔体としての軽量薄板部材は発泡性合成樹脂製の1グラム以下程度の軽量な素材でしかも2mm弱程度の板厚の薄板状部材から構成される。軽量薄板部材は小型のシール部材などを薄板状部材本体板面に貼着して錘を担持させたり、他の錘となる部材を埋め込んで担持させるが、数ミリグラムの錘であって重心は容易には安定しにくい。したがって、単に強引に飛翔体を牽引したり吹き飛ばしても安定した水平滑空状態にならない。放出時に飛翔体が安定した水平滑空を行なうためには飛翔体を飛び出させる直前まで飛翔体を支持させた状態としその支持状態である程度の水平距離を助走させてやる方法がある。この助走補助のための機構としては、例えば水平移動する支持体上に飛翔体を水平状態で載置させそのまま支持体を水平移動しながら飛翔体を離脱させる方法が考えられる。また、水平姿勢の飛翔体をアームやスライダなどで捕捉あるいは把持した状態で水平方向に移動し助走をつけて途中で飛翔体を離脱させて飛翔体自身での滑空に移行させる方法がある。また、水平姿勢の飛翔体の支持からの離脱直後に水平方向の駆動力を与えて飛行させる方法が考えられる。飛翔体12に、例えば、新郎新婦等の名前、イベント名、会社名やロゴ、クジ番号等種々の内容を記載しても良い。これにより多数の飛翔体12を飛ばすことによる視覚的な効果に加えて、雰囲気の盛り上げや、会社の宣伝効果の向上等の付加価値を付与することができる。また、複数の飛翔体は、全て同一形状でもよく、異なる形状のものでもよい。また、演出を行う1つのイベント等の会場に、複数台の飛翔体飛ばし装置10を設置してもよい。飛翔体飛ばし装置10は、屋内、屋外等任意の場所の高位置に設置して使用することができる。飛翔体の風や空調等による影響を考慮して利用するとよい。水平放出手段による水平放出駆動装置として種々の機構を採用できる。水平放出手段としては摩擦力により水平方向に飛ばす方法と飛翔体を1個ずつ把持して水平放出させる方法が考えられる。水平放出駆動装置との摩擦により水平放出する場合には、摩擦を生じさせるために駆動装置側に摩擦部材を用いてこれとの摩擦で水平駆動させることができる。また、飛翔体に摩擦力の大きな部材を貼着したりあるいは塗料の塗着、その他の表面摩擦加工による場合が考えられる。水平放出手段としては、水平放出駆動装置側に摩擦部材を取り付け、摩擦力を利用して飛翔体を1個ずつ水平放出する場合には摩擦部材を無端回転するベルト、回転部材表面、水平直線動作可能なスライダ機構等に担持させること等が考えられる。駆動力はモータ、エアー、振動、磁力、電磁力などを用いた駆動機構を適用できる。
【0007】
その際、保持部22は、軽量薄板部材(12)を相互に当接又は非当接状態で同じ向きに揃えて重畳配置させるとよい。種々の形状の飛翔体の向きを揃え、かつ相互に当接又は非当接状態でまとめることにより収容部を小型化できて装置全体のコンパクト化とともに、安定した水平放出駆動を連続的に実現し得る。飛翔体どうしは相互に当接した状態で重畳積層して配置されていてもよいし、少しの間隙を設けて重畳積層させてもよい。間隙を設けて重畳積層させると、個々の飛翔体を個別に把持できる。
【0008】
水平放出手段16は、重畳配置された複数の軽量薄板部材(12)の1つを水平方向に向けて放出駆動させる放出駆動装置68と、軽量薄板部材の1つを放出駆動装置による放出位置Lに向けて相対送りする送り機構66と、を備えるとよい。支持体の収容部に重畳積層状態で収容された複数の軽量薄板部材は軽量薄板部材の1つを水平方向に向けて放出駆動させる放出駆動装置に向けて送られる。この場合、重畳積層状態の複数の軽量薄板部材全体を放出駆動装置側に供給する場合と、放出駆動装置側が軽量薄板部材側に向けて移動する場合とが考えられる。1つの軽量薄板部材の水平放出駆動のための放出位置が設定されており、この放出位置は複数の軽量薄板部材全体ブロックの最上端か、最下端位置に設定される。送り機構は、飛翔体の板厚ぶんの2mm弱程度の移動量であり、ステップモータなどを用いることができる。また、シリンダ機構、リニアガイド・スライダ機構その他を用いることができる。
【0009】
軽量薄板部材(12)は、上下方向に板面を配置した状態で揃えて重畳配置されており、送り機構66は、放出位置Lに向けて重畳配置された複数の軽量薄板部材全体を上方又は下方に向けて順次送りするとよい。
【0010】
また、軽量薄板部材(12)は、上下方向に板面を配置した状態で互いに接して重ねて配置されており、軽量薄板部材の放出位置L近傍に1つの軽量薄板部材のみを通過させる大きさの横長スリット状孔86が設けられるとよい。横長スリット開口は重畳配置した軽量薄板部材の最下端に合わせて設けてもよいし、最上端に設けて放出駆動装置をその上端近傍に設置し、重畳したブロックの上端側から1個ずつの飛翔体を水平放出させてもよい。複数の軽量薄板部材全体ブロックから最上端か最下端の飛翔体を放出位置Lに供給し、これを支持体から離脱させると同時に水平放出させるための中間装置が必要となるが、放出位置L近傍に1つの軽量薄板部材のみを通過させる大きさの横長スリット開口を設けることにより、放出位置に供給された1つの軽量薄板部材を詰まらせることなく、円滑に連続して水平放出駆動させ得る。この場合、横長スリット開口の下縁が放出駆動装置のたとえば摩擦ベルト上面で形成されている、つまり、スリット下辺が放出駆動装置の摩擦ベルト上面で形成されると、放出位置Lが横長スリット開口と同じ高さ位置に設定され、これによって、落下供給される最下端の飛翔体を摩擦ベルトとの摩擦で水平方向に飛ばし動作させ、1個ずつ連続的に水平放出駆動させることができる。横長スリット開口と放出駆動装置の設定されたベルト上面位置とが中間装置として機能し得る。
【0011】
放出駆動装置68は、放出位置Lに供給された軽量薄板部材の1つに当接して水平方向に向けて放出させる回転外表部72を有する回転装置74からなるとよい。ベルト・ローラ機構のベルトを回転外表部とすると、ゴムベルトで構成し回転外表部を無端回転することにより飛翔体の水平放出を円滑に実現する。
【0012】
回転装置74は、無端ベルト80を無端回転させる無端水平送り装置から構成するとよい。
【0013】
放出駆動装置68は、放出位置Lに供給された軽量薄板部材の1つを把持し縦軸Ax周り回転により1つの軽量薄板部材を水平方向に向けて放出させるスイングアーム装置144から構成するとよい。軽量薄板部材の1つの把持は、飛翔体の外縁部を挟み部材で挟む方法も考えられるが、挟持するための機構が複雑となったり、あるいは重畳された軽量薄板部材の1つを把持する動作から、負圧吸引力で吸着パッドなどで吸着して把持するのが好ましい。
【0014】
また、保持部22には、上下方向に板面を向け互いに離隔して層状に配置された状態の個々の軽量薄板部材12を各々着脱自在に保持する個別保持装置96が設けられ、送り機構66は、放出駆動装置68を上方又は下方移動させつつ個別保持装置96に連携して軽量薄板部材12の1個ずつの放出位置Lに放出駆動装置68を配置させる駆動側移動機構110を含むとよい。
【0015】
また、放出駆動装置68は回転装置74からなり、回転装置74の上方又は下方移動時に回転装置に同期して上方又は下方移動し、その際に個別保持装置96に係合して1つの軽量薄板部材を離脱させる解除片122を取り付けるとよい。
【0016】
解除片122は、離脱後すぐに回転装置74の回転外表部74に当接する軽量薄板部材の個別保持装置96との係合位置Lで位置決め固定されているとよい。
【0017】
さらに、本発明は、請求項1ないし11のいずれかに記載される飛翔体飛ばし装置10−1、10−2、10−3に装着される飛翔体12から構成されている。
【0018】
飛翔体12は、軽量薄板状部材にシール部材からなる錘20が貼り付けられて構成されたものであることとしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の飛翔体飛ばし装置によれば、所要の地上高さ位置に取り付けられる支持体であって、軽量薄板部材からなる飛翔体の複数を保持する保持部を有する支持体と、保持部から飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段と、を含む構成であるから、空中を滑空又は浮遊等する飛翔体を所要の時間間隔で順番に1体ずつ空中に多数飛ばして、興趣性、独自性が高く、新規な演出効果を得ることができる。また、飛翔体自身は駆動力を有せずに重力を利用して空中に飛ばすことができるので、構造を簡単にでき、低コストで製造できる。特に、水平放出手段により保持部からの離脱とともに飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させるから、室内天井高が低いなどのように、室内外にかかわらず支持高さが低い支持位置で飛翔体を装置から離脱させる場合にも有効に本装置を適用し演出効果を奏することができる。
【0020】
また、保持部は、軽量薄板部材を相互に当接又は非当接状態で同じ向きに揃えて重畳配置させる構成であるから、複数あるいは多数の飛翔体の重畳配置により収容部を小型化し、装置全体をコンパクト化して地上高さでの支持や設置の利便を向上させ得る。同時に、飛翔体の出現場所を目立たせないようにしてイベント等の会場において違和感を生じさせないようにし得る。さらに、水平放出手段による放出駆動の際の具体的な作動部位等が一定するから連続した飛翔体の自動放出を安定して実現しうる。
【0021】
また、水平放出手段は、重畳配置された複数の軽量薄板部材の1つを水平方向に向けて放出駆動させる放出駆動装置と、軽量薄板部材の1つを放出駆動装置による放出位置に向けて相対送りする送り機構と、を備えた構成であるから、地上からの高所の飛翔体の連続的な水平放出を送り機構と放出駆動装置とにより実現し得る。
【0022】
また、軽量薄板部材は、上下方向に板面を配置した状態で揃えて重畳配置されており、送り機構は、放出位置に向けて重畳配置された複数の軽量薄板部材全体を上方又は下方に向けて順次送りする構成であるから、薄板状の飛翔体を水平方向に配置した状態で上下方向への送り移動とその最上端又は最下端の飛翔体を放出位置に供給すればよく、放出駆動手段による安定した放出駆動を行なうことができる。
【0023】
また、軽量薄板部材は、上下方向に板面を配置した状態で互いに接して重ねて配置されており、軽量薄板部材の放出位置近傍に1つの軽量薄板部材のみを通過させる大きさの横長スリット開口が設けられている構成であるから、送り機構と放出駆動装置との連係を1つの横長スリット開口を介して円滑に行なわせることができる。
【0024】
また、放出駆動装置は、放出位置に供給された軽量薄板部材の1つに当接して水平方向に向けて放出させる回転外表部を有する回転装置からなる構成であるから、飛翔体の板面側あるいは放出駆動装置の回転ベルト側に摩擦部位を設けることで摩擦力により薄板状の飛翔体を水平放出駆動させることができる。
【0025】
また、回転装置は、無端ベルトを無端回転させる無端水平送り装置からなる構成であるから、送り装置による重畳された飛翔体の連続的な送り動作に応動して連続的な水平放出駆動を行なえる。
【0026】
また、放出駆動装置は、放出位置に供給された軽量薄板部材の1つを把持し縦軸周り回転により1つの軽量薄板部材を水平方向に向けて放出させるスイングアーム装置からなる構成であるから、軽量薄板部材の1つを把持してスイング放出させる動作により重畳配置した軽量薄板部材からの1つを確実に把持してその水平放出駆動を確実に実行させることが可能である。
【0027】
また、保持部には、上下方向に板面を向け互いに離隔して層状に配置された状態の個々の軽量薄板部材を各々着脱自在に保持する個別保持装置が設けられ、送り機構は、放出駆動装置を上方又は下方移動させつつ個別保持装置に連携して軽量薄板部材の1個ずつの放出位置に放出駆動装置を配置させる駆動側移動機構を含む構成であるから、予め個々に把持した状態の軽量薄板部材の1つを離脱と同時に水平放出駆動させることができ、連続して安定的に高所での飛翔体の水平放出駆動を実現し得る。
【0028】
また、放出駆動装置は回転装置からなり、回転装置の上方又は下方移動時に回転装置に同期して上方又は下方移動し、その際に個別保持装置に係合して1つの軽量薄板部材を離脱させる解除片が取り付けられた構成であるから、回転装置と個別保持装置の中間での連係動作により、個別に保持された飛翔体の保持解除と同時の水平放出駆動を安定して行なえる。
【0029】
また、解除片は、離脱後すぐに回転装置の回転外表部に当接する軽量薄板部材の個別保持装置との係合位置で位置決め固定されている構成であるから、個別保持装置と放出駆動装置の連係作動を確実に行なわせうる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる飛翔体飛ばし装置の全体斜視説明図である。
【図2】図1の装置の放出駆動装置用開口を正面に見る正面図であり内部機構を概略破線で示した図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図3の飛翔体を除いてガイドロッドの下端部並びにスリット開口部分を示した一部省略断面説明図ある。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】飛翔体の斜視図である。
【図7】飛翔体の正面図である。
【図8】実施形態にかかる飛翔体飛ばし装置の使用状態説明図である。
【図9】本発明の第2実施形態にかかる飛翔体飛ばし装置の拡大側面図である。
【図10】図9の飛翔体飛ばし装置の平面図である。
【図11】図9の飛翔体飛ばし装置の挟持クリップ装置と放出駆動装置の拡大作用説明図である。
【図12】図9の飛翔体飛ばし装置の挟持クリップ装置と放出駆動装置の拡大作用説明図である。
【図13】本発明の第3実施形態にかかる飛翔体飛ばし装置の一部切り欠き全体斜視説明図である。
【図14】図13の飛翔体飛ばし装置の飛翔体前部を正面に見た正面図である。
【図15】図14のC−C線矢示図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下添付図面を参照しつつ本発明の飛翔体飛ばし装置の実施形態について説明する。本発明に係る飛翔体飛ばし装置は、飛翔体を空中に飛ばして視覚的な演出効果を行うものであり、高い演出効果を期待できる。特に、本発明の飛翔体飛ばし装置は、軽量で薄葉状の飛翔体を多数層状に重畳させた状態で保持してイベント会場等の地上からのある程度の高さ位置に支持し、連続あるいは不連続状に水平方向に放出させながら飛翔体を飛ばす装置である。
【0032】
図1ないし図5は、本発明の第1実施形態の飛翔体飛ばし装置10−1を示しており、図において、飛翔体飛ばし装置10−1は、飛翔体12を支持する支持体14と、飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段16と、を備えている。
【0033】
飛翔体12は、図6、図7に示すように、自身でエンジンや駆動モータ等の駆動源を持たず、重力下の自由状態ですなわち、支持をしない状態では空中を滑空又は浮遊する飛行物体である。本実施形態では、飛翔体12は、例えば、軽量素材である発泡スチロール等の発泡合成樹脂で形成された、厚さが1.7〜1.8mm、重量1g以下程度の軽量薄板状部材からなり、図5にも示すように平面視でやや縦長のハート形状で形成されている。ハート形状の飛翔体本体18の先鋭側先端寄りには、例えば、飛翔体本体18よりもさらに肉薄の合成樹脂テープ部材や防水紙などからなる錘20が貼り付けられている。錘20を飛翔体本体の例えば端部寄り位置に担持させることにより飛翔体の水平飛行を安定化し、滑空機能と長い滞空時間による飛翔を実現する。飛翔体12は、図8に示すように、待機状態では支持体14によって床面あるいは地面から離れた高さ位置に保持されるとともに、水平放出手段により水平方向に向けて放出されることにより、空中を滑空して視覚的な演出効果を奏する。なお、図8では1個の飛翔体の飛翔の状態をイメージ図として表しているが、実際には飛翔体は装置設定により数十秒間隔などで連続して水平放出されることにより多数の飛翔体が近傍の空間を密度高く群れ飛ぶ状態とされ得る。図6〜図8に示すように、飛翔体12を空中に飛ばすと、該飛翔体が受ける重力や周囲の空気による揚力、抵抗等の種々の作用等のバランスにより、錘20が取り付けられた先端側に向けてその進路を取りつつ、直進や旋回等バリエーションに富んだ動きで滑空しながら長時間飛行する。飛翔体12の具体的平面形状は任意に構成できる。例えば、ハート形状に限らず、直線や曲線で形成された抽象的な形状、魚、鳥、虫、動物、飛行機、その他任意のキャラクター、四葉、木の葉、星形等、生物、自然物や種々の形状等を模した形状等、その他任意の形状でもよい。また、飛翔体本体の板厚や表面の装飾その他の凹凸形状なども任意に設定できる。錘20は飛翔体本体に埋め込み状に取り付けたりあるいは素材自体を局所的に厚密にしてウエイト機能をもたせてもよい。錘はテープ部材、紙以外でもスライス木片、竹片、金属薄板その他の素材を利用できる。また、錘自体の形状、構造も安定した滞空時間の長い水平滑空を維持しうる構造とし得るものであれば、任意に構成できる。
【0034】
図1ないし図5において、支持体14は、複数の飛翔体12を所要の地上高さ位置に支持する支持手段であり、本実施形態において、支持体14は、飛翔体12の複数を保持する保持部22を有する。支持体14は、複数の飛翔体12を支持するが支持体14自体が所要の地上高さ位置に支持される。本実施形態において、支持体14は、所要の地上高さ位置の例えば建物構造材や棒材などの支持元手段24に連結する連結部26と、収容部28と、を含み、収容部28に飛翔体12の保持部22が設けられている。
【0035】
連結部26は、飛翔体を収容保持する収容部28を建物構造材や棒材などの支持元手段24に連結して所要の地上高さ位置に連結固定させる連結手段であり、連結相手の支持元側をグリップする機構並びに支持元手段側からグリップされヒッチボールのように連結を受ける機構のいずれの場合も含む。実施形態において、連結部26は、支持体側にグリップする機能を有して支持元側をグリップする連結手段構成とする取り付け装置27から構成されている。図1において取り付け装置27は、ケース体の壁板である天壁に連結固定されたベース部30と、ベース部30の上端側に連結されたフック固定部32と、を含み、支持元側の例えば棒材24Aに対して長手方向に沿うx−x方向、進退y−y方向、回転θ方向に移動調整可能に支持体14を連結させる。図1、2、3において、ベース部30は収容部28の天壁に溶接固定した立体台形状の基部34と、基部の上端から立ち上がり固定された短い軸棒36と、を含む。また、フック固定部32は、側面視略コ字状のフック体38と、フック体38のコ字下端から垂下固定された連結筒40と、を含む。42は連結筒40の挿入穴、44は連結筒40の筒軸と直角方向に連結されたねじ止め用筒、46はその螺子孔であり、螺子孔46は連結筒40の挿入穴42に連通する孔とされる。48は螺子孔46にねじ込まれて進退移動する高さ設定ボルトであり、その先端が連結筒内の軸棒36側部に当たる位置でフック体38の収容部28との離隔位置を固定させる。50は、コ字状フック体38の一端側からの突片52に螺着してコ字の内側の対向隅部側に進退するフック固定ボルトである。フック体38の内側に棒材24Aを挿通させた状態でフック固定ボルト50のねじ込み調整によりフック体と棒材とを連結固定し収容部28を支持元側に連結固定させる。なお、収容部28には、図示しない落下防止用のフック付ワイヤを固定するとよい。連結部26の構成としては、上記の構成に限らず、例えば、支持体を建物の壁や柱等に別途用意したフックで引っ掛けて支持させたり、支持元側から収容部を直接にねじ止め固定させるようにすることもできる。また、例えば、支持体を、地面や床面上に自立するポール等に直接に組み付けるようにしてもよい。
【0036】
収容部28は、保持部22を有して複数の飛翔体12を保持する飛翔体保持手段であり、該収容部28で保持させた飛翔体を水平放出手段16側に相対移動させる。特に、本実施形態では、軽量薄板部材としての飛翔体12を相互に当接あるいは非当接状態で同じ向きに揃えて収容させるものであり、これによって、収容空間を小さくするとともに、水平放出手段側への送り、さらには1個づつの水平放出駆動を行ないやすくする。実施形態において、収容部28は軽量薄板部材としての飛翔体12を相互に当接あるいは非当接状態で同じ向きに揃えて安定して収容させる機能を有すればよく、具体的な構造としては、四周あるいは6面を閉鎖するように囲んだケース構造、フレームや網枠を組み付けた枠構造とすることができる。また、形状は6面体の直方体ばかりでなく、円筒、三角筒、5角筒その他の中空多角筒構造、それらの枠体構造とすることもできる。
【0037】
本実施形態において、収容部28は、6面体からなる中空立体四角形状のケース体Sからなり、6個の壁S1〜S6を有するとともに、側壁の1つS3がヒンジ部54を介してケース体内部を開閉自在に閉止する。ケース体Sの内部に保持部22が設けられている。
【0038】
本実施形態において、保持部22は、軽量薄板部材としての複数の飛翔体12を同じ向きに揃えて相互に当接状態で重畳配置する保持手段であり、放出駆動装置側に払い出す払い出し部を備えている。すなわち、図1、2、3において、保持部22は、それぞれの軽量薄板部材の板面を上下方向に配置してそれぞれ板面どうしを当着させる状態でハート形状の外形の輪郭を揃えて重畳配置させる構造であり、具体的には下部台56と、位置決めガイド58と、を含む。
【0039】
下部台56は、上下方向に板面を配置し重畳積層させた複数の飛翔体12の最下端位置の飛翔体12aの一部または全部を受ける受手段であり、実施形態ではケース体Sの底壁S2より嵩上げした位置に配置し飛翔体12aを受ける受板60を備えている。実施形態では受板60は図1、3、4に示すようにハート形状の先鋭側fを前部とし二股背部側rを後部とすると二股背部側rとなる後部部分のみ、例えば前後長さの約3分の1程度長さぶんの面部分について最下端の飛翔体12aを下部で受けている。
【0040】
位置決めガイド58は、上下方向に板面を配置し重畳積層させた状態に複数の飛翔体12を位置決めガイドする手段であり、基本的には全ての飛翔体の外形輪郭を一致させるように重畳積層させる。実施形態において、位置決めガイド58は、飛翔体の外形輪郭線に沿う相互に離隔した3個の点状位置に縦方向に設置された3個のガイドロッド61、62、63を含む。図5において、ガイドロッド61、62は、それぞれ上端をケース体Sの天壁S1に固定され垂直方向に下端側を垂下させている。第1ガイドロッド61は、ハート先鋭側f寄りの外形輪郭線に外周が軽く接するかあるいは小さな間隔をあける程度の位置に垂下固定されている。第2ガイドロッド62は、二股背部側rのうちの1つの背部側の外形輪郭線に外周が軽く接するかあるいは小さな間隔をあける程度の位置に垂下固定されている。図5に示すように、第1、第2ガイドロッドともハート形状の一つの背部側の外側輪郭線沿いに設置されている。したがって、ケース体Sの開閉扉としての壁体S3を開いて飛翔体の先鋭側を放出駆動装置側に向けた状態での出し入れや、それらの位置合わせ、さらに重畳積層状態への積み上げを容易かつ正確に行なえる。第3ガイドロッド63は、ハート形状の他の背部側の外側輪郭線沿いに出没自在に配置される。図1において、第3ガイドロッド63は、腕杆64を介して開閉扉としての壁体S3の裏面側に縦方向に取り付け固定されている。そして、壁体S3を閉成すると、第3ガイドロッド63は図5に示すように、ハート形状の他の背部側の外側輪郭線沿い点状位置に位置することにより、ハート形状の外形輪郭線に外周が軽く接するかあるいは小さな間隔をあける程度の位置で立てられて配置される。これによって、壁体S3を開いた状態で重畳させた飛翔体を横向きで挿入し第1、第2ガイドロッドに沿って必要に応じて当てながら向きや位置をそろえ、その状態で壁体S3を閉じることによりブロック状に重畳積層した状態の複数の飛翔体を正確な位置決め状態で保持させる。
【0041】
図4に示すように、位置決めガイド58の各ガイドロッド61〜63の下端は1個の飛翔体12の板厚ぶんに相当する幅の間隙hを開けて受板60の上面と非接触状態で止められている。したがって、積層重畳される最下端の軽量薄板部材はハート形状の先鋭部分を放出先頭位置とする方向への放出の際にガイドロッドによる妨げを受けず、放出可能状態とされる。本実施形態において、第1〜第3ガイドロッド61〜63の下端より下方の間隙h部分が飛翔体12の払い出し部とされ、この間隙h位置に移行所在する最下端の飛翔体12Aが保持される位置が放出位置Lとされる。また、本実施形態において、第1ないし第3ガイドロッド61〜63による重力での飛翔体の順次降下構造が送り機構66を構成する。送り機構66は、軽量薄板部材12の1つを放出駆動装置68による放出位置Lに向けて相対送りする送り手段であり、軽量薄板部材12側を放出位置に向けて送る機構と放出駆動装置側を軽量移した部材の1つに対して送る機構との両方を含む。本実施形態の送り機構68は、軽量飛翔体の重力落下を利用しており、重畳配置された複数の軽量薄板部材全体が下方に向けて順次送りされる。この機構では、積極的にそれらを送り移送する装置が不要であるから、極めて構造が簡単で、軽量、コンパクトであり、低廉なコストを維持し得る。
【0042】
水平放出手段16は、飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる手段であり、より言えば飛翔体に対し水平方向に向けて少しの押し出し力を加えて軽量薄板状部材の水平滑空を飛び出し当初から安定的に形成させる手段である。すなわち、前述したように、各飛翔体12は、例えば発泡合成樹脂で形成された厚さが1.7〜1.8mm、総重量1g以下程度で、縦le×横laのサイズが14cm×11.5cm程度の軽量薄板状部材であり、収容部28から離脱させる際に単に大きな押し出し力で押し出せばよいものではない。大きな押し出し力で押し出すと、かえって急降下して滞空時間が短かかったり、水平飛び出し自体が妨げられる。また、安定して繰り返し放出駆動させることが困難となる。この点から、水平放出手段16は、飛翔体の安定した飛び出しと、飛び出し後滞空時間を長く確保させることができることと、安定して繰り返し放出駆動させることができる機能が必要である。
【0043】
本実施形態では、水平放出手段16は重畳配置された複数の軽量薄板部材の1つずつを連続、不連続状に繰り返し水平方向に向けて放出駆動させ得る放出駆動装置68を含み、特に、この放出駆動装置68は、水平移動するゴムベルト表面と飛翔体板面を接摺させて水平方向に飛翔体を飛び出させ放出させる押し出し付勢機構で構成されている。これによって、飛翔体の安定した飛び出しを維持し、飛び出し後滞空時間を長く確保させ、さらに、安定して繰り返し放出駆動させることができる。収容部からの離脱と同時に水平方向に飛び出すことにより、離脱当初から飛翔体の滑空状態が形成され低い天井高などの支持体の支持位置を高く取れない場合でも有効に本装置を利用することができる。
【0044】
本実施形態の放出駆動装置68は、重力により降下して放出位置Lに飛翔体を移行させる送り機構66に連係して飛翔体を水平方向に放出駆動させる。すなわち、収容部のケース体Sの開閉扉としての壁体S3に隣接する面である1つの側壁に配置された壁体S5の下部寄り位置に横長四角形状の開口70が設けられ、この開口70を貫通状に挿通されてケース体S内部と壁体S5の外部とに渡って放出駆動装置68が設置されており、これによって、送り機構66により放出位置Lに供給される飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出する。
【0045】
実施形態において、放出駆動装置68は、回転外表部72を有する回転装置74から構成されている。回転装置74は、連続あるいは不連続の繰り返し駆動を可能とするものであり、例えば無限軌道あるいは無端ベルトによる回転機構により飛翔体を水平放出させる。本実施形態において回転装置74は、連動回転する複数のローラ78と、これらのローラ78に調帯されて無端状に回転するベルト80と、ローラ78の1つを回転駆動させるモータ82と、を含む無端水平送り装置から構成されている。81はローラ支持台である。離隔して平行に配置された2個のローラはアーム84によりその位置関係を支持されている。1つのローラ78Aはケース体Sの内側に配置されモータの回転軸に連結された駆動ローラとされる。他のローラ78Bは、ケース体Sの外側に配置されている。ベルト80は、最下端の飛翔体の下面に下部から当接して水平に摩擦送りする部位であり、本実施形態において例えば表面に凹溝、突条等を繰り返し形成した摩擦係数の高いゴム部材で形成されている。回転外表部を摩擦力を有する表面とするためにその他の素材でベルトを構成したり、表面摩擦加工、表面摩擦貼着を行なうこともできる。ベルト80は、回転外表部72とされる。回転外表部72は、放出位置に供給された軽量薄板部材、すなわち飛翔体12の1つに直接に当接して水平方向に向けて放出させる部位であり、重力降下する飛翔体の板面に当接して水平送りを円滑に繰り返すために、最下端の飛翔体の下面側に当接するように配置されている。図3において、2個のローラ軸心の中央部にケース体Sの壁体S5が位置するように開口70を挿通して放出駆動装置の回転外表部72が設置されている。したがって、最下端の飛翔体12aはその前端側を回転外表部72の一部に下部から支持され、後端側は下部台56の受板60状に載置支持され、その中央部(長さ方向の3分の1程度)は下部からの支持がない非支持部分79となっている。非支持部分79は、必ずしも設けなくともよい。回転外表部72をケース体の開口70から水平方向に突出させて設けることにより、飛翔体の安定した水平放出を実現させる。なお、モータ82には100ボルト電力を供給する電気配線200が接続され、リモコン装置202や無線装置を介してオン、オフ自在に駆動し得るようになっている。なお、図3上、204は電源プラグである。モータは例えば30秒ごとに回転駆動、停止を行い1分間に2回程度の時間間隔で飛翔体を水平方向に放出駆動させる。放出の時間間隔は任意に設定できる。なお、モータは回転を維持させておき、積層した飛翔体のうちの最下端の飛翔体の降下による接触タイミングを制御して所要の時間間隔で水平放出させるようにしてもよい。
【0046】
図3、4において、回転外表部72の上面と開口70の上縁との間には各ガイドロッド61〜63の下端と下部台56の受板60上面との間の間隙hと等しい幅で開口70の横幅いっぱいに長い長さの横長スリット開口としてのスリット状孔86が設けられている。横長スリット開口は、1つの軽量薄板部材のみが通過し得る横幅長さと厚み幅長さによる大きさで形成されており、特に本実施形態では横長四角形状の横長スリット開口の下部は回転外表部72の表面により塞がれて同スリット開口の下辺が回転外表部72の表面により形成されている。したがって、放出位置Lに配置された飛翔体がベルト上で水平に送られると最下端の飛翔体の上に重畳されている飛翔体は壁により留められて放出されないとともに横長スリット開口を通過しうるように位置とサイズを合わせられた最下端の飛翔体のみが水平方向に放出される。これによって、ゴムベルト表面と飛翔体下面との摩擦による水平放出駆動の際に1個以上の飛翔体がまとめて離脱しようとして詰まったり、飛翔体を破損させたりすることなく、円滑かつ安定的に飛翔体の水平放出駆動を維持することができる。横長スリット開口の下部は必ずしもベルト表面が直接に面して配置される態様でなく、完全な開口輪郭を設けてその開口へ向けて最下端の飛翔体が確実に通過放出されうるような案内板等のガイド構造を配置してもよい。
【0047】
次に、本実施形態の飛翔体飛ばし装置10−1の作用について説明する。飛翔体飛ばし装置10−1の使用に際しては、予め複数の飛翔体を支持体14の収容部28内に揃えて重畳積層させて収容保持させる。すなわち、開閉扉(S3)を開放して飛翔体12の前端側を右側として横向き状態で上下方向に板面を配置した飛翔体を複数積層重畳させ第1、第2ガイドロッド61、62に飛翔体の外側外形輪郭を当てながら前後向きや外形輪郭全体を合わせ積み上げる。このとき、最下端の飛翔体12aは前端側を回転外表部72に、後端側を下部台56の受板60に受けられて支持されている。開閉扉(S3)を閉じると第3ガイドロッド63が飛翔体の他の外側外形輪郭に沿って交差方向に配置され、これによって、複数あるいは多数の飛翔体12が重畳積層状態で1つのブロックのようにして保持部22に位置決め保持される。演出効果時間が到来したら、操作者は手元のリモコンスイッチをオンしてモータ82を所要回転速度で回転駆動させると、最下層の飛翔体12aは放出駆動装置68の回転外表部72に下面を摩擦駆動されながら、図3のように、ケース体と回転外表部との間隙であるスリット状孔86を通過してケース体外部に板面を上下方向に向けた状態で水平方向に引き出されそのままベルト80の上動部の水平移動により所要の押し出し推進力を受けて水平方向に放出される。錘20により長滞空安定滑空調整された飛翔体12は、適度の推力を付与されて水平に装置から飛び出すと、支持体から離脱した当初から飛翔体は長滞空安定滑空又は浮遊状態で飛行し、長い滞空時間により1つの飛翔体が空中に飛翔し続ける。モータ82は1つの飛翔体を飛び出させていったん停止し、次に例えば30秒後に始動すると、その間先に放出された飛翔体のすぐ上部に位置していた飛翔体が重力降下して最下端飛翔体として放出L位置に移行して位置しており、この飛翔体を前回同様に放出駆動装置68の回転外表部72が下面を摩擦駆動してスリット状孔86側に押し出し、このスリット開口86を通過させた後、上記同様の放出駆動を行い、以下、同様にこれを繰り返しながら、連続あるいは不連続状に繰り返して飛翔体の水平放出駆動を行なうこととなる。モータはタイマ制御により所定の時間間隔で駆動させるようにしてもよい。なお、実施形態の水平駆動装置は、ベルト・ローラ機構に代えてリニアガイドに摩擦部材を取り付けたスライダを直線移動自在に取り付けた構成としてもよく、また、ラック・ピニオン機構やシリンダ機構、その他直線的な進退移動を行う機構を適用してもよい。
【0048】
上記の実施形態の飛翔体飛ばし装置10−1は、特に、複数の飛翔体を保持する支持体と、保持部から飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段と、を含むことにより、装置からの飛翔体の離脱直後すぐに水平安定滑空モードに入ることができるから、建物天井高が比較的に低く装置支持高さを高くできにくい場合でも、有効に適用し得る。
【0049】
上記の実施形態の飛翔体飛ばし装置10−1は建物屋内での使用例に付いて説明したが、屋外使用でもよく、屋外の場合には、支持元の手段を自由に設置できる。本装置は、例えば、結婚式や披露宴、コンサート、その他種々のイベントや式典等での演出効果創出に好適に用いることができる。
【0050】
次に、本発明の第2実施形態について、図9ないし図12により説明するが、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態の飛翔体飛ばし装置10−2は、軽量薄板部材からなる飛翔体の複数を保持する保持部を有する支持体と、保持部から飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段と、を含み、保持部は、複数の軽量薄板部材をそれらの板面を上下方向に向けた状態で同じ向きに揃えて重畳配置させる点、その他の主要構成の機能は、第1実施形態と同一であるが、本実施形態では、複数の軽量薄板部材は非当接状態で重畳配置され、放出駆動装置側が重畳配置された飛翔体側に送り駆動される点が大きく異なる。
【0051】
図9ないし図12において、支持体14は、連結部26と収容部28とを備え、さらに収容部28は保持部22を有する。この実施形態では、連結部26としての取り付け装置27が支持元手段24側に連結固定され、該取り付け装置27に固定接続される収容部28は、本実施形態では、内部を露出させた機枠90で構成されている。すなわち、機枠90は、水平枠92と、水平枠92の下面側から直角方向に接続垂下された垂下枠94と、を含み、直接的には複数の飛翔体はこの垂下枠94に担持される。
【0052】
第2実施形態の収容部28には飛翔体の個別保持装置96が設置されている。個別保持装置96は、保持部に保持された複数の飛翔体の個々について、それぞれ個別に着脱自在に保持し、水平放出手段との連係によりその個別保持を解除しながら1個ずつ水平放出させる手段であり、本実施形態では個別保持の際の保持、離脱の必要の点から、それぞれの飛翔体の板面を上下方向として水平状にして多層状に配置し、その際、それぞれの飛翔体同士に同様の水平間隙を設けて重畳配置させている。
【0053】
個別保持装置96は、垂下枠94と、垂下枠に上下方向に間隔を開けて一列に配置された複数の挟持クリップ装置98と、を有する。挟持クリップ装置98は、垂下枠としての2個一対の支持フレーム94A、94Bを横方向から貫通して上下方向に間隔を開けて一列に配置された複数の支軸100と、それぞれの支軸100に軸嵌されて支持された付勢部材102と、付勢部材に中央部を取り付けられて一端側が挟着離脱自在に飛翔体の一端部を挟着する2個1対のクリップ両片104と、を含む。クリップ両片104は上下方向の動きで挟持側を開閉するようにそれぞれ上下に片クリップが対向配置されている。支軸100に軸嵌された付勢部材102は、実施形態では小さな巻きばねからなり、その両端にそれぞれクリップ両片104がその中央部分で固定されて常時一端側を挟み付け方向に付勢し、同時に他端側を互いに離開する方向に付勢している。上述したように、クリップ両片104の各々の片クリップが直接に個々の飛翔体の板面を上下方向開閉の動きで着脱自在に摘み保持側gを摘み保持する。このように、本実施形態では、保持部22は、軽量薄板部材12を相互に間隔をあけて非当接状態で同じ向きに揃えて重畳配置させる。2個1対のクリップ両片104のうちの上側の片クリップ104Uは、垂下枠94にその中央部分を固定されているが、下側の片クリップ104Lは支軸100周りに摘み保持側gを開閉方向に動かせるようになっている。挟持クリップ装置98の少なくとも下側の片クリップ104Lは金属や合成樹脂あるいは竹、その他の弾性を有した素材で形成されており、例えば図11、12に示すように、外部から力を加えて湾曲させ、これを離すとすぐに形状復元するように構成されている。
【0054】
図11に示すように、クリップ両片104の摘み保持側gの他端側となる基部側tでは、それぞれ下側の片クリップ104Lは上側の片クリップ104Uよりも水平方向に長さkだけ長く設定されて先端に突出部106を形成している。したがって、図9に示すように、挟着方向にばね付勢されたクリップ両片104が飛翔体12を挟着保持している状態では、基部側tでは下側の片クリップ104Lの突出部106と上側の片クリップ104Uの短尺基部片108とが間隔をあけて突出―非突出を繰り返し交互に配置された状態となっている。
【0055】
本実施形態の送り機構66は、放出駆動装置68側が重畳配置された複数の飛翔体側に向けて送り移動し軽量薄板部材の1つについての放出位置に放出駆動装置68を配置させる。すなわち、実施形態において、送り機構66は、駆動側移動機構110を備えており、駆動側移動機構110によって放出駆動装置を上方又は下方移動させつつ個別保持装置96に連携して軽量薄板部材の1個ずつの放出位置に放出駆動装置を配置させる。具体的には、本実施形態において、駆動側移動機構110は、収容部28の機枠90の垂下枠94に沿って上下動自在に支持された上下動ラック112からなる。上下動ラック112は、水平放出手段として回転装置74を担持しつつ間隙をあけて輪郭を揃えるように重畳配置された飛翔体群の下部側からそれらの重なり方向について上下動する駆動側移動手段であり、実施形態において、上下動ラックは、水平枠92に係合支持されて垂下枠94に沿って上下動自在に設けられた支持杆114と、支持杆114を上下駆動させるモータ116と、支持杆114に固定され回転装置74の回転表面部分が最下端の飛翔体に下方側から近接して接摺するように配置された回転装置74と、を含む。支持杆114の下端に直角状に固定されたアーム115を介して回転装置74が最下端の飛翔体のやや前部寄り下面に当接し得るように取り付けられている。本実施形態において、回転装置74は、ローラ駆動モータ118とローラ駆動モータの回転軸にローラ軸を連結させた飛ばしローラ120と、を備えている。飛ばしローラ120表面は、摩擦係数が高い表面を有するようにローラ自体をゴム製、高摩擦係数の素材シート被着、あるいは、高摩擦係数のローラ表面とするように表面を加工したもので構成できる。
【0056】
さらに、本実施形態において、回転装置74の支持高さ位置近傍に解除片122が取り付けられている。解除片122は、回転装置74の回転表面部分より上下方向について高位置の支持杆114部分に取り付けられて、回転装置74が最下端の飛翔体に接触する直前に挟持クリップ装置98による最下端の飛翔体の挟持状態を解除させて該飛翔体12aを離脱させる手段であり、実施形態では、支持杆114の下端寄り位置であって、間隙を空けて重畳配置された飛翔体方向に先端を突出させた支持ピンからなる支持台124と、支持ピンの先端に回転自在に軸支された解除ローラ126と、を含む。本実施形態において、解除片122は、離脱後すぐに回転装置74の回転外表部72に当接する軽量薄板部材12の個別保持装置96との係合位置で位置決め固定されている。回転装置74の上方移動時に回転装置に同期して解除片122が回転装置の表面より先んじた位置で上方移動し、その際に個別保持装置96に係合して1つの軽量薄板部材12を離脱させる。そして、直前位置で解除されて離脱した飛翔体の下面に回転装置の飛ばしローラ表面が当たり飛翔体に水平方向への推力を加えて同飛翔体を水平方向に放出駆動させる。
【0057】
この第2実施形態の飛翔体飛ばし装置10−2は、予め収容部としての垂下枠94の挟持クリップ装置98(1)、98(2)、98(3)・・・に向きを揃えた状態で板面を上下方向として摘み保持側gに各飛翔体を挟持させる。例えばすべての挟持クリップ装置に飛翔体を保持させた状態では例えば図9に示すように、上下動ラックの支持杆114は伸びた状態となって回転装置74は最下端の飛翔体の下方位置に配置されている。この状態で回転装置74のローラ駆動モータ118を始動して飛ばしローラ120を回転駆動させる。次に上下動ラック用モータ116がオンすると図示しないギヤ咬合を介して支持杆114が低速上昇する。そして、先に解除片122の解除ローラ126が下側の片クリップ104Lの突出部106の先端部に当たりクリップの摘み保持側gを開放させて飛翔体12aを離脱させる。離脱後の飛翔体は直後に表面に当接し得る微小間隔の下方位置に配置されている回転装置の飛ばしローラ120表面にその前部寄り下面を当接し水平方向への推力を与えて1つの飛翔体を水平放出駆動させる。下側の片クリップ104Lの突出部106の先端部に解除片122が当たると、図11、図12のように突出部先端は上側に湾曲されるように曲げられ、当たり長さを越えて突出部の先端部が曲げられると下側の片クリップ104Lの突出部は形状復元する。上側の片クリップ104Uの短尺基部片108と解除片122の解除ローラ126は接触しない距離で解除片122は設定されている。したがって、上下動ラック112の上方移動により、最下端の挟持クリップ装置98を第1として、第2、第3、・・・のいずれも下側の片クリップ104Lの突出部106先端のみに解除ローラ126を当接させながら順次下から上に向けて重畳積層された複数の飛翔体を離脱させてゆき、同時にこの際、直後に飛ばしローラ120の表面に接摺してその摩擦力により飛翔体が水平方向に飛ばされる。
【0058】
この第2実施形態において、回転装置74は、第1実施形態と同様のベルト・ローラ構成でもよい。また、リニアガイドに摩擦部材を取り付けたスライダを直線移動自在に取り付けた構成としてもよく、また、ラック・ピニオン機構やシリンダ機構、その他直線的な進退移動を行う機構を適用することができる。収容部28は、一面を開口した箱型のケース体構造として機構部分を遮蔽しさらに重畳積層した複数の飛翔体12をケース体内に格納して開口側のみから水平放出させるようにしてもよい。
【0059】
次に、本発明の第3実施形態について、図13ないし図15に基づき説明するが、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態の飛翔体飛ばし装置10−3は、軽量薄板部材からなる飛翔体の複数を保持する保持部を有する支持体と、保持部から飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段と、を含み、保持部は、複数の軽量薄板部材をそれらの板面を上下方向に向けた状態で同じ向きに揃えて重畳配置させる点、その他の主要構成の機能は、第1実施形態と同一であるが、本実施形態では、主に放出駆動装置並びに送り機構の構成が他の実施態様と異なる。
【0060】
図13、14において、支持体14は、連結部26と収容部28とを備え、さらに収容部28は保持部22を有する。連結部26としての取り付け装置27が支持元手段24側に連結固定され、該取り付け装置27に固定接続される収容部28は、本実施形態では、天壁S1を開放し四周壁S3〜S6及び底壁S2を立体四角形状に組み付けた中空ケース体Sからなる。中空ケース体S内に収容部28が形成され、第1実施形態と同様に具体的な支持位置は異なるが外形輪郭に点状に沿って底壁板から立設された4個のガイドロッド128〜131に位置を決められて複数あるいは多数のハート形状の軽量薄板部材がそれらの板面を上下方向に向けて相互に接した状態で重畳積層配置され、収容される。
【0061】
中空ケース体Sの内部には最下端の飛翔体の下面側に配置されて上下動自在に内蔵ロッド132を収容したシリンダ装置134が設けられている。内蔵ロッド132の上端には平坦な飛翔体受部136が設けられており、飛翔体の最下端の下面を受けた状態で重畳積層した飛翔体を受けて全体を上下駆動可能としている。シリンダ装置134は飛翔体12を上方に向けて送る送り機構66を構成する。シリンダ装置134の内蔵ロッド132は上下動自在に設けられ微小な移動量で順次上昇移動するように設定されている。図13、14に示すように、重畳積層された飛翔体の最上端の飛翔体12bが重畳積層のブロック全体を上昇駆動させることにより、1つの飛翔体の放出位置Lに順次位置決め供給される。本実施形態において、図14に示すように、放出位置Lは、中空ケース体Sの上端と略同じ高さ位置でケース体の内側に配置されている。
【0062】
本実施形態において特徴的なことは、放出駆動装置68−3は、スイングアームにより飛翔体本体を把持して水平方向にスイング動作して飛翔体を水平方向に放出駆動させる点である。実施形態において、放出駆動装置68−3は、板面を上下方向にした1つの軽量薄板部材を把持する把持機構138を有して水平方向にスイング動作するスイングアーム140と、スイングアーム140を水平方向にスイング駆動させる駆動装置142と、を含むスイングアーム装置144からなる。
【0063】
スイングアーム140は、放出位置L(放出駆動のための準備位置を含む。)に提供された最上端の飛翔体12bを把持し、把持した状態で縦軸Ax回りに水平回転し水平回転停止位置前に把持を解放して飛翔体についての慣性力で水平放出させる直接スイング放出手段であり、実施形態において、軸支部148に軸支されて縦軸回りに水平回転するアーム部材から構成されている。スイングアーム140は水平回転を軸支する軸支部148の軸方向から直角水平方向に伸びる中空アーム部材からなり、基部側が軸支側とされ、先端側には円錐台状に拡大した吸着部141が取り付けられている。軸支部148の中央中空部はボックス内部の空気流路152に連通しさらに排気口に接続されている。
【0064】
スイングアーム140の把持機構138は、スイングアーム140に連係して放出位置Lに供給される飛翔体を吸着把持し、スイングアーム140のスイング動作中に吸着解除して水平方向に飛翔体を放出する把持手段であり、本実施形態において、空気圧装置から構成されて最上端の飛翔体の板面を吸着把持する。すなわち、本実施形態において、把持機構138はスイングアーム140の先端側に設けられた先端吸着部141であって、アームの中空部140aに連通する先端吸着部141と、アームの中空部140aに連通して負圧駆動する吸引ファン146と、を含み、先端吸着部の円錐台状の拡大部で飛翔体の板面を吸着把持するとともに、所要のタイミングで吸引力を解除して飛翔体を離す。先端吸着部141の吸着位置と、最上端飛翔体の放出(準備)位置とは図14に示すように例えば飛翔体の数枚ぶん程度の間隙が存在するように設定されており、したがって、吸着位置で把持機構138の先端吸着部141が吸着把持すると最上端飛翔体が吸引されて浮上し吸着口で吸着把持される。
【0065】
スイング駆動装置142は、水平方向にアーム長さを配置したスイングアーム140を縦軸Ax回りに水平回転させてスイング駆動させる駆動手段であり、実施形態において、例えばケース体Sの一側壁外面に固定された内部中空のロータリーアクチュエータからなり、保護ボックス147に縦軸回りの軸回転を支持する軸支部148と、駆動モータ150と、図示しない複数のギヤと、を含む。スイング駆動装置142は、把持機構138と連係動作してスイング駆動した1つの飛翔体を水平放出させるものであり、この連係動作を制御する図示しない制御装置が設けられている。制御装置は、把持機構の吸引ファン146による放出位置に供給された最上端の飛翔体の吸着把持、スイング駆動装置142による水平スイング動作、所要の回転位置での吸着解除、慣性による飛翔体の水平放出、の一連の動作を連係制御する。さらに、制御装置は重畳成層された複数の飛翔体全体の上下動用シリンダ装置134の動作をこれらの放出駆動装置の一連の動作に連係させることにより、一定、不定あるいは間欠的な時間間隔で連続して飛翔体の水平放出を実現させることができる。
【0066】
次に、第3実施形態の飛翔体の飛ばし装置10−3の作用について説明すると、予め収容部としてのケース体Sの上面側の開口から飛翔体12を挿入し前後を同じ向きにしガイドロッド128〜131に案内させてそれらに外形輪郭を沿わせるように操作しながら飛翔体を重畳積層させる。その際、スイングアーム140はケース体Sの外部側に回動させて開口からの挿入をしやすくするとよい。最上端の飛翔体12bの配置設定が完了したら把持装置の吸引ファン146を駆動しスイングアーム140を縦軸回り回動させて先端吸着部141が飛翔体のハート形状中央部上方となる位置で停止させる。すると、吸引ファン146の負圧吸引力で最上端の飛翔体を吸着把持し、この状態でロータリーアクチュエータのスイングアーム140が縦軸回り回転しスイング動作を行なう。回転停止の直前ないしは回転停止と同時に吸着把持動作を解除すると、該飛翔体は拘束を解かれフリーの状態となり、その際の円周方向の慣性力によりそのまま水平方向に投げ出される。これによって、水平放出が行なわれ、以降は飛翔体自体の滑空性能に応じて滞空時間の長い飛行を行なう。スイングアームの最上端飛翔体の把持並びにスイング動作時にシリンダ装置134のロッド132が飛翔体の1枚の厚みぶん上昇し、重畳された飛翔体全体が上昇して新たな最上端の飛翔体が放出位置Lに供給される。以下、同様の動作が繰り返される。
【0067】
以上説明した本発明の飛翔体飛ばし装置は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の飛翔体飛ばし装置は、例えば、結婚式や披露宴、コンサート、その他種々の式典、イベント等の際に好適に利用される。
【符号の説明】
【0069】
S ケース体
L 放出位置
g 摘み保持側
10−1、10-2、10−3 飛翔体飛ばし装置
12 飛翔体
14 支持体
16 水平放出手段
22 保持部
26 連結部
28 収容部
61〜63 ガイドロッド
66 送り機構
68 放出駆動装置
72 回転外表部
74 回転装置
80 ベルト
86 スリット状孔
90 機枠
92 水平枠
94 垂直枠
96 個別保持装置
98 挟持クリップ
102 付勢部材
104 クリップ両片
106 下クリップの突出部
110 駆動側移動機構
118 ローラ駆動モータ
120 飛ばしローラ
122 解除片
126 解除ローラ
128〜131 ガイドローラ
134 シリンダ装置
138 把持機構
140 スイングアーム
141 吸着部
142 駆動装置
144 スイングアーム
146 吸引ファン
148 軸支部
150 駆動モータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所要の地上高さ位置に取り付けられる支持体であって、軽量薄板部材からなる飛翔体の複数を保持する保持部を有する支持体と、
保持部から飛翔体を1個ずつ水平方向に向けて放出させる水平放出手段と、を含むことを特徴とする飛翔体飛ばし装置。
【請求項2】
保持部は、軽量薄板部材を相互に当接又は非当接状態で同じ向きに揃えて重畳配置させることを特徴とする請求項1記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項3】
水平放出手段は、重畳配置された複数の軽量薄板部材の1つを水平方向に向けて放出駆動させる放出駆動装置と、
軽量薄板部材の1つを放出駆動装置による放出位置に向けて相対送りする送り機構と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項4】
軽量薄板部材は、上下方向に板面を配置した状態で揃えて重畳配置されており、
送り機構は、放出位置に向けて重畳配置された複数の軽量薄板部材全体を上方又は下方に向けて順次送りすることを特徴とする請求項3記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項5】
軽量薄板部材は、上下方向に板面を配置した状態で互いに接して重ねて配置されており、
軽量薄板部材の放出位置近傍に1つの軽量薄板部材のみを通過させる大きさの横長スリット開口が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項6】
放出駆動装置は、放出位置に供給された軽量薄板部材の1つに当接して水平方向に向けて放出させる回転外表部を有する回転装置からなることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項7】
回転装置は、無端ベルトを無端回転させる無端水平送り装置からなる請求項6記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項8】
放出駆動装置は、放出位置に供給された軽量薄板部材の1つを把持し縦軸周り回転により1つの軽量薄板部材を水平方向に向けて放出させるスイングアーム装置からなる請求項4記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項9】
保持部には、上下方向に板面を向け互いに離隔して層状に配置された状態の個々の軽量薄板部材を各々着脱自在に保持する個別保持装置が設けられ、
送り機構は、放出駆動装置を上方又は下方移動させつつ個別保持装置に連携して軽量薄板部材の1個ずつの放出位置に放出駆動装置を配置させる駆動側移動機構を含むことを特徴とする請求項3、4、6、7のいずれかに記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項10】
放出駆動装置は回転装置からなり、回転装置の上方又は下方移動時に回転装置に同期して上方又は下方移動し、その際に個別保持装置に係合して1つの軽量薄板部材を離脱させる解除片が取り付けられたことを特徴とする請求項9記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項11】
解除片は、離脱後すぐに回転装置の回転外表部に当接する軽量薄板部材の個別保持装置との係合位置で位置決め固定されていることを特徴とする請求項10記載の飛翔体飛ばし装置。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれかに記載される飛翔体飛ばし装置に装着される飛翔体。
【請求項13】
飛翔体は、軽量薄板状部材にシール部材からなる錘が貼り付けられて構成されたものであることを特徴とする請求項12に記載の飛翔体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate