説明

食品を蒸すためのデバイス

食品を加熱するためのデバイス100が開示されている。デバイス100は、少なくとも一つの加熱チャンバ110と、蒸気を発生させるよう構成された可変出力の蒸気生成ユニット120とを具備している。可変出力の蒸気生成ユニット120は少なくとも一つの加熱チャンバ110に流体接続している。デバイス100で検出された温度と、予め定められた温度との間の差に基づいて、デバイス100の加熱プロセスにおいて所望する加熱温度を達成できるよう、可変出力の蒸気生成ユニット120の出力が調製されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して加熱に関する。本発明は、特に種々異なるタイプの食品を蒸すことによって調理するために例えば使うことができる、食品を蒸すためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
蒸すことは、しばしば食品用蒸し器又は蒸気レンジを用いて蒸気を使用する調理の方法であり、当該蒸気は調理されるべき食品に熱を伝達する。概して食品用蒸し器は、蒸気の元となる水で満たされることができる区画と、調理される食品を保持するように設計された一つ以上の「バスケット」とを有する。蒸気レンジにおいては、蒸気レンジの基部に通常は位置している加熱エレメントを用いて水が蒸発される。結果として生じた水蒸気は蒸気レンジのバスケット中を進行し、蒸気レンジの蓋にある孔を通して一番上のバスケットから流出する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
蒸気レンジの加熱エレメントは、離散的で固定した出力レベルで作動する。蒸気レンジが動作する際は、蒸気レンジの加熱エレメントは、蒸すプロセスを開始させるのに充分な量の蒸気を提供するよう最初は概して比較的高い出力レベルで作動される。次に、 蒸すプロセスが上に記した出力レベルで十分に進行したあと、蒸気レンジの加熱エレメントは、残りの調理時間に対しては低い出力レベルで作動する。概して、この低い出力レベルは、全てのバスケットが食品を含む場合でも適応できるよう、十分に高く設定される。言い換えれば、蒸気レンジ内の全てのバスケットが食品を含む場合、蒸気レンジは所望する時間の間に蒸気レンジ内にある全ての食品を十分に調理することが可能であるような低さの出力レベルにセットされる。このように、蒸気レンジの動作は、概して比較的大きなエネルギ量を必要とする。
【0004】
米国特許公報US 6658995 Blは、チャンバ内にある生地を調製するためのパン生地発酵器を開示している。当該パン生地発酵器は、チャンバへと接続された吸気口と排気口とをもっている通路を含む空気循環システムを備えている。第1のブロワがチャンバから吸気口へと空気を吸引し、且つ排気口からチャンバへと空気を排出する。第1のブロワの作動に応じて空気が貯蔵部の液体と接触してチャンバ内に流入するよう、空気循環システムに隣接した液体貯蔵部が配置されている。加熱エレメントが貯蔵部の液体を加熱する。貯蔵部内の液体を冷却するために、第2のブロワが、チャンバの外側にある少なくとも貯蔵部の一部に風を送る。チャンバ内の湿度が選択されたレベルに達したときに加熱エレメントがオフにされ、第2のブロワがオンにされる。
【0005】
上記の考察及び他の考察に関して、本発明が作られた。本発明は、一つ以上の上記の短所及び欠点を単独で若しくは組み合わせにて緩和し、軽減し、又は取り除こうと努める。特に、食品を蒸すための、より少ないエネルギ消費を呈するデバイスを実現することが望まれるであろうことがわかった。当該デバイスは他のタイプの負荷を加熱するためにも同様に用いることができると考えられるものの、同デバイスは食品の加熱に特に適している。更にまた、デバイスから熱の損失を結果として生じる、蓋を開ける、加熱チャンバを取り除く、及び/又は置き換える、蒸発用の液体を補充する、等などのシステム外乱に対して加熱プロセスによって比較的迅速に補正できる、食品を蒸すためのデバイスを実現することが望ましいことがわかった。
【0006】
この目的を達成するために、独立請求項に記載の特徴を有するデバイスが提供される。本発明の更なる有利な実施例が従属請求項において規定されている。
【0007】
バスケットに食品を入れる、若しくはバスケットから食品を取り出すため、及び/又はバスケットを挿入、若しくは取り出すため、又は区画に水を補充するために蒸気レンジの蓋を取り外したときに、応答時間、即ち蒸気レンジの調理温度が斯様な外乱が発生した時間から外乱発生以前の食品用蒸し器の調理温度へと戻されるまでに要する時間は、蒸気レンジの加熱エレメントが最初の開始フェーズの後は固定した出力レベルで作動するので、比較的長いことがわかった。
【0008】
本発明は、所望の調理温度に基づいて可変出力の蒸気生成ユニットの出力を制御するとのアイデアに基づいており、これによって例えば上で述べたような加熱プロセスにおける外乱の発生の後、蒸気レンジのプリセットされた調理温度が比較的迅速に達成又は再達成できる。同時に、以下で更に説明されるように、エネルギ消費が減じられることが可能である。本発明は、様々なタイプの食品を調理するための台所用機器に適用可能なばかりでなく、熱を負荷へと伝達するために利用できる比較的高い温度を有する蒸気を生成することによって負荷を加熱するための様々なアプリケーションでも適用されることができると考えられる。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、食品を蒸すためのデバイスが提供される。当該デバイスは少なくとも一つの加熱チャンバを有する。少なくとも一つの加熱チャンバの各々が、少なくとも食品の一部を受け入れることができる。デバイスは、少なくとも一つの加熱チャンバと流体接続している可変出力の蒸気生成ユニットを有する。デバイスは、少なくとも蒸気の温度を検出するよう適応された温度センサを有する。デバイスは、温度センサにより検出された温度と予め定められた温度との間の差に基づいて可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整するよう適応された制御ユニットを有する。調節可能な可変出力とは、初期の開始フェーズに続く調理プロセスの第2フェーズの間は、オンレベルとオフレベルの間の様々な出力レベルで作動できる蒸気生成ユニットを示すものとして理解されねばならない。温度センサにより検出された温度と予め定められた温度との間の差に基づいて、制御ユニットは可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整する。このように、可変出力の蒸気生成ユニットの出力は多種多様な値にセットされることができ、又はオンとオフとの間の範囲で連続的にさえセットされることができる。
【0010】
言い換えれば、可変出力の蒸気生成ユニットによって発生した蒸気から伝達された熱を用いて、加熱チャンバ内にある食品が加熱されることができる。例えば、可変出力の蒸気生成ユニットは、水を蒸発させるよう適応された一つ以上の加熱エレメントを有し、同エレメントは、消費を目的とする食品と接触するのに適する一つ以上の添加物又は他の何らかの液体を含む。一つ以上の加熱エレメントによって発生した熱を蒸気生成ユニットへと伝達することによって比較的高い温度をもつ蒸気を生成し、同蒸気は加熱チャンバにある食品を加熱するために利用できる。加熱温度、即ち少なくとも一つの加熱チャンバ内の食品に供給される蒸気の温度は、可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整する制御ユニットにより制御されることができる。例えば、制御ユニットにより実行される可変出力の蒸気生成ユニットの出力調整によって、予め定められた加熱温度が実現されることができる。
【0011】
この点に関して、予め定められた加熱温度を実現するために、制御ユニットは、可変出力の蒸気生成ユニットに入力される出力の量を調整するよう適応されることができる。
【0012】
例えば、可変出力の蒸気生成ユニットが、液体を少なくとも部分的に蒸発させるために同液体を加熱することを可能にするよう構成された少なくとも一つの可変出力の加熱エレメントを有していると、制御ユニットは、少なくとも一つの可変出力の加熱エレメントに入力する出力を制御するよう適応されておればよく、これにより、少なくとも一つの加熱エレメントの温度調整が行われることができる。
【0013】
デバイスが動作する際、少なくとも一つの加熱チャンバの一つ以上のものが、食品が空のことがある。即ち、デバイスが食品を調理する状態において、デバイスの動作の間に同デバイス内の各々の加熱チャンバが食品を必ずしも含んでいなければならないというわけではない。
【0014】
デバイス内で検出された温度に基づいて特定の加熱温度を実現するために可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整することによって、特定の加熱温度を実現するために必要とされる出力のみがデバイスによって使われるので、上で説明したように、蒸気レンジ内の全てのバスケットが食品を含む場合に適応されるよう出力レベルが比較的高くセットされる蒸気レンジ、即ち、所与の食品に対して実際に必要とされるよりも概して高くセットされる蒸気レンジとは対照的に、食品を加熱するために必要なエネルギが減じられることが可能である。このように、可変出力の蒸気生成ユニットを用いることによって、デバイスによるエネルギ消費が固定されるのではなく、デバイス内で使われる加熱チャンバが幾つあるかに基づき、また各々の加熱チャンバがどの程度食品で満たされているか(即ち食品のサイズ及び加熱チャンバ内の食品の分布状態)に基づいてエネルギ消費量が決まる。
【0015】
例えば、制御ユニットは、特に温度センサにより検出された温度の時間平均と、予め定められた温度との間の差に基づいて、可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整するよう適応される。斯様な構成は、デバイスの動作に関する、特にデバイスの加熱プロセスの実行に関する柔軟性を増すことを可能にする。
【0016】
少なくとも一つの加熱チャンバがデバイスから取り出されることができ、且つ再び取り付けられることが可能であるようデバイスが構成される。斯様な構成は、加熱チャンバへの食品若しくは食品の一部の挿入、及び/又は加熱チャンバからの食品若しくは食品の一部の取り出しを容易にする。
【0017】
温度センサは、少なくとも一つの加熱チャンバと可変出力の蒸気生成ユニットとの間に流体接続されて配置されることができ、又は少なくとも一つの加熱チャンバの一つに、可変出力の蒸気生成ユニット内に、等々に例えば配置されることができ、同温度センサは、少なくとも蒸気の温度を検出する。
【0018】
蒸気は、水蒸気若しくは別の気化物、又は(比較的熱い)空気などのガスを例えば有することができる。蒸気が水蒸気又は別の気化物を有する場合、可変出力の蒸気生成ユニットは、それぞれ水又は別の液体から蒸気又は他の水蒸気を生成するよう構成される。
【0019】
デバイスが、上記ガスを伝達する流体接続部を有してもよい。ガスを伝達する流体接続部は入口と、可変出力の蒸気生成ユニットに接続される出口とを有する。ガスを伝達する流体接続部は、入口から、出口を経て可変出力の蒸気生成ユニットへのガスの輸送を目的とする。
【0020】
斯様な構成は、可変出力の蒸気生成ユニットへのガス流の導入を可能にし、特に、可変出力の蒸気生成ユニットによって生成された蒸気へのガス流の導入を可能にする。これは次に可変出力の蒸気生成ユニットと少なくとも一つの加熱チャンバとの間に存在する流体接続部に起因して、少なくとも一つの加熱チャンバへの、及び同チャンバ内のガス流(又は結果として生じるガス−蒸気の混合物、例えば蒸気及び空気の混合物)のより速い分布を可能にする。これは次に、加熱用のデバイスにおいて特定の加熱温度を達成するのに必要な時間を減じることを可能にする。
【0021】
入口がガスの供給源に流体接続されていることができる。ガスの供給源は空気、例えば大気又は圧縮空気を有する。入口は、デバイスの周囲の環境と通じている。
【0022】
温度センサが、上で記した結果として生じたガス-蒸気の混合物の温度を検出できるよう、少なくとも一つの加熱チャンバと可変出力の蒸気生成ユニットとの間に流体接続されて配置される。
【0023】
ガス輸送用の流体接続部を介したガスの導入が、入口とガスの供給源とに流体結合されていて、ガス輸送用の流体接続部を介してガスを出口へと供給するよう適応されたコンプレッサ・ユニット又はブロワ(例えばファン)などの外部デバイスによって容易に行われることができる。代替的に又はオプションで、ブロワがガス輸送用の流体接続部に配置されてもよい。当該ブロワは前記入口からガスを引き込み、且つ前記出口からガスを可変出力の蒸気生成ユニットへと放出するよう構成されることができる。
【0024】
可変出力の蒸気生成ユニットと、少なくとも一つの加熱チャンバとの間に存在する流体接続部に起因して、斯様なブロワ又は類似のデバイスは、可変出力の蒸気生成ユニットにより生成された蒸気を少なくとも一つの加熱チャンバに対して能動的に分布させることができ、また、同チャンバ内に能動的に分布させることができる。これによって、少なくとも一つの加熱チャンバ内の蒸気(又はガス−蒸気の混合物)のより迅速な分布が可能になる。可変出力の蒸気生成ユニットにより生成された蒸気を少なくとも一つの加熱チャンバに対して及び同チャンバ内に分布させる能力は、ガスを輸送することに関与するブロワの性能のみによって原則として限定される。これは次に、加熱用デバイス内が特定の加熱温度に達するのに必要な時間を減じることを可能にする。斯様な構成によって、(デバイス内に複数の加熱チャンバが存在する場合)異なる加熱チャンバ間の温度差が減じられることができ、又は除去されることさえできる。
【0025】
これまで説明されたブロワ又は同等の物が、ガスの輸送能力に関して調節可能でもよい。例えばブロワは、回転速度が可変であるファンを有する。ファンの回転速度を調整することによって、デバイス中の蒸気(又はガス−蒸気の混合物)の流量が制御される。これまでに説明されたように、斯様な制御は可変出力の蒸気生成ユニットの出力の制御と組み合わせて実行される。
【0026】
ガス輸送用の流体接続部を有していて、可変出力の蒸気生成ユニットにより生成された蒸気を少なくとも一つの加熱チャンバ内に分布させることができる、これまでに説明された構成のいずれか一つが、加熱プロセスで外乱が発生した後又は実質的に加熱プロセスが開始された直後(即ちデバイスの始動の後)にデバイスにより実行される加熱プロセスが「定常状態」に達するまでの応答時間を改善することを可能にする。斯様な外乱とは例えば、食品若しくは食品の別の一部を加熱チャンバに入れるためにデバイスの蓋を取り除くこと、及び/又は食品若しくは食品の一部を加熱チャンバから取り出すこと、及び/又は加熱チャンバを挿入若しくは取り出すこと、又は蒸発させる液体を補充すること、を含む。
【0027】
本発明の幾つかの実施例において、「定常状態」とは、デバイスの状態がこれまでに説明したような外乱の前のデバイスの状態に実質的に若しくは完全にさえ戻された状態、又はデバイスの始動の後(即ち「冷えた」状態にあるデバイスを始動した後)にデバイスが標準の作動状況に達した状態、のことを指す。
【0028】
既にこれまでに示されたように、ガス輸送用の流体接続部は、入口がデバイスの外側の大気と通じているよう構成される。このように、ガスはデバイスの周囲に存在する空気を含む。
【0029】
これまでに説明された、ガス輸送用の流体接続部を有する例証的な構成の各々は、比較的低い温度、例えば室温でガス、例えば大気を吸い込むことによって、100℃以下の温度で食品を蒸すことを可能にする。この後、ガスは可変出力の蒸気生成ユニットにて生成された蒸気又は別の水蒸気などの蒸気と混ぜ合わせられることができ、これによって、100℃以下の温度をもつ蒸気又は別の水蒸気を作り出すことを可能にする。
【0030】
比較的低い温度で蒸すことによる調理は、複数の異なるタイプの食品にとって好都合である。魚を蒸すことが、包括的ではない例として用いられる。大部分の魚が熱を加えることにより調製される。熱の影響を受けて、魚の味わい及び魚の表面を変化させる化学反応が生じる。魚を調製するときの最適温度は、表面及び味わいに対する種々異なる個人の好みによって変わる(しかし概して55℃乃至65℃の間にある)。「通常の」(100℃の)蒸気は、あまりに急速に魚を調理してしまい、魚の外側が過剰調理された状態になる。概して、魚の外側の温度と魚の内部の温度との間には比較的大きな差がある。この場合、魚は容易に乾燥状態になり、及び/又は容易にバラバラになる。100℃以下の温度をもつ蒸気を利用することによって、魚の外側の過剰調理が緩和されることができ、又は回避されることさえできる。この結果、調理された魚の表面状態が改善される。
【0031】
一例によれば、予め定められた温度は100℃以下である。予め定められた温度は約55℃から約100℃までの範囲内にある。肉及び魚を調製する場合、調理された肉又は魚の所望する表面を得るために、筋タンパクの変性を制御することが重要である。肉の場合、表面状態は結合組織のコラーゲンで主に決定される。魚の場合、表面状態はファイバ性のタンパク質ミオシンで主に決定される。ファイバ性のタンパク質に結合された水が解放され始めるときの約50℃で、魚は縮み始める。約60℃で魚は乾燥してしまった。約70℃でファイバ性のタンパク質が凝固し、魚は乾燥し且つ固くなった。約90℃でファイバ性のタンパク質はバラバラになり始める。この時点で魚の表面は破壊され、魚は過剰調理となる。このように、魚の調理時に比較的低い温度を有する蒸気の使用は、上で説明したように、約70℃よりも上の温度で生じる望ましくない反応を減じることができ、又は回避することさえできる。
【0032】
デバイスは、少なくとも一つの加熱チャンバから可変出力の蒸気生成ユニットへの、少なくとも一つの流体帰還用の接続部を有する。言い換えれば、デバイスは少なくとも一つの加熱チャンバから可変出力の蒸気生成ユニットへと戻る流体帰還用の接続部を有する。
【0033】
既にこれまでに言及したように蒸気レンジでは、水は通常、蒸気レンジの基部に通常位置している加熱エレメントを用いて蒸発される。概して、結果として生じた蒸気は蒸気レンジ内の複数のバスケット中を進行し、最上部にあるバスケットから蒸気レンジの蓋にある穴を通じて放出する。一番上のバスケットから放出する蒸気は蒸気レンジがある場所、通常台所に放出される。斯様な蒸気レンジを壁、収納棚、その他の近くに置くと、有意な量の水が壁、収納棚、その他の表面に凝縮することになる。上で説明した流体帰還用の接続部を用いることによって、この問題が緩和されることができ、又は回避されることさえできる。
【0034】
上で説明したような流体帰還用の接続部は、少なくとも一つの加熱チャンバ内にある食品に結果としてより多くの熱を伝達することになり、これによって、少なくとも一つの加熱チャンバを通過するときに熱を食品へと伝達した比較的暖かい蒸気が、可変出力の蒸気生成ユニットへと戻されることができ、同ユニットで生成された蒸気と混合できるので、食品の所望する加熱を達成するための時間をより短くできる。斯様な構成によって、可変出力の蒸気生成ユニットへと供給される出力はより少ない量しか必要とされず、一方で、食品の所望する加熱が実質的に今まで通り実現され、又は完全にさえ実現される。これまでに説明したように、可変出力の蒸気生成ユニットへと供給される出力は、温度センサにより検出された温度に基づいて制御ユニットにより制御される。温度センサが、例えば流体帰還用の接続部に配置されることができる。
【0035】
代替的に又はオプションで、流体帰還用の接続部が、少なくとも一つの加熱チャンバからガス輸送用の流体接続部まで延在してもよい。
【0036】
少なくとも一つの加熱チャンバの少なくとも一部が流体帰還用の接続部を形成できるよう、少なくとも一つの加熱チャンバが構成される。言い換えれば(例えば少なくとも一つの加熱チャンバがデバイスに取り付けられている場合)、少なくとも一つの加熱チャンバの特定の形態及び/又は特定の形状によって、少なくとも一つの加熱チャンバの少なくとも一部が流体帰還用の接続部を構成する流路を形成する。流体帰還用の接続部が少なくとも一つの加熱チャンバに組み込まれ、追加された別個のコンポーネントが必要とされることはないので、斯様な構成は使い易さを改善できる。デバイスが、これに対して又は追加でより大きくなることはない。
【0037】
蒸気が発生する元となる液体は、水、湯垢、又はミネラルのうちの少なくとも一つを除去する薬品を含む水、及び消費目的の食品との接触に適する例えば調理油などの何らかの液体、を有するグループから選択されることができる。
【0038】
このように、既にこれまでに示されたように、可変出力の蒸気生成ユニットにより生成された蒸気は水蒸気を含む。湯垢を取り除く(石灰を除去するための)薬品など、複数の添加物が液体中(例えば水)に含まれていてもよい。このように、液体が水を含む例証的な事例において、当該液体は浄水であることを必ずしも意味しない。水が液体に対する例証的な選択である点に留意されたい。概して、食品と接触するのに適するあらゆる液体を本デバイスにおいて使うことができる。
【0039】
少なくとも一つの加熱チャンバの各々が、少なくとも一つの加熱チャンバと流体接続している。斯様な構成は、複数の加熱チャンバが相互接続したネットワークを形成するよう、且つあらゆる二つの加熱チャンバの間の流路が見つかるよう、複数の加熱チャンバを配置することを可能にする。
【0040】
例えばデバイスは、積層構造で配置された少なくとも二つの加熱チャンバを有してもよい。斯様な構成は、デバイスが必要とする空間の最小化に関して効果がある(即ち、デバイスをより大きくすることはない)。
【0041】
可変出力の蒸気生成ユニットは、出力の増大に応答して蒸気産出量を増すための予め定められた基準に準拠するよう構成される。言い換えれば、出力の変化、例えば可変出力の蒸気生成ユニットへと入力される出力の変化に応答して比較的速い応答で蒸気産出量を変化させることを可能にするよう、可変出力の蒸気生成ユニットが構成される。例えば、可変出力の蒸気生成ユニットが可変出力の加熱エレメントと、当該可変出力の加熱エレメントにより生成された熱によって蒸発した液体を保持するための液体貯蔵部と、を有する場合には、当該液体貯蔵部は限定された水の量又は出来るだけ少量の水のみを保持するよう適応されることができるが、一方依然として所望する加熱プロセスを実質的に又は一層完全に達成することが可能である。斯様な構成は、蒸気を生成するための熱に対して比較的少量の水があるのみなので、出力の変化に応答して比較的速い応答で蒸気(この場合水蒸気を含む)の産出量を変化させることを可能にする。
【0042】
本発明は、請求項に羅列されている特徴の全ての考えられる組合せに関する。
【0043】
本発明の様々な実施例の更なる目的及び更なる長所が、例証的な実施例を用いて以下で説明されることであろう。
【0044】
米国特許公報US 5640946 Aは、各々のオーブンが自身の蒸気発生ボイラを備えている二重オーブンの蒸気発生装置を開示している点に留意されたい。米国特許公報US 5640946 Aは、第1に、装置の初期の加熱フェーズの間は高い出力レベルで、第2に、更なる動作の間は出力レベルを低下させるよう蒸気発生ボイラを作動させることを教示している。しかしながら米国特許公報US 5640946 Aのオーブンの蒸気発生器は、更なる動作の間に蒸気発生ボイラの出力レベルを適応させるような何らかの教示を開示してはいない。
【0045】
英国特許公報GB 2448366は、複数の出力設定を有する蒸気発生器を開示している点に更に留意されたい。英国特許公報GB 2448366 Aは、どちらか一方がオン/オフのボイラ・サイクルか、又は1台のボイラが始動期間の終わりにスイッチを切られる2台のボイラをもつことを教示している。しかしながら英国特許公報GB 2448366Aは、調理フェーズの間に様々な態様にて蒸気発生ボイラを適応させるような何らかの教示を開示してはいない。
【0046】
本発明の例証的な実施例が、以下で添付の図面を参照して説明されることであろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の例証的な実施例による、食品を蒸すためのデバイスの概観的な側面断面図である。
【図2a】本発明の別の例証的な実施例による、食品を蒸すためのデバイスの概観的な側面断面図である。
【図2b】本発明の更に別の例証的な実施例による、食品を蒸すためのデバイスの概観的な側面断面図である。
【図3】本発明の例証的な実施例による、食品を蒸すためのデバイスの概観的なブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
添付の図において、同一の参照番号は全体を通して同じエレメント又は類似のエレメントを意味する。
【0049】
ここで本発明が、本発明の例証的な実施例が示されている添付の図を参照してこれ以降、より完全に説明されることであろう。しかしながら、本発明は多くの異なる形態で実施されることができ、本願明細書に記載されている実施例に限定されるものとして解釈されてはならない。それよりむしろ、本発明の開示が当業者に本発明の範囲を伝えるよう、これらの実施例は例の態様にて提供されている。更にまた、同じ数字は全体を通して同じエレメント又は類似のエレメントを指す。
【0050】
ここで図1を参照すると、食品(図1に示されず)を加熱するための、本発明の例証的な実施例によるデバイス100の概観的な側面断面図が示されている。この例ではデバイス100は、積層構造で配置された三つの加熱チャンバ110を有する。図1の破線の矢印は、蒸気の流路の流れの主方向を示す。図1に示すように、破線の矢印によって各々の加熱チャンバ110が少なくとも一つの他の加熱チャンバ110と流体的に接続可能なよう、加熱チャンバ110が相互接続されている。図1に描かれた複数の加熱チャンバ110の積層構造の一番上の加熱チャンバ110が、デバイス100の蓋112に連結されている。蓋112は、デバイス100の加熱チャンバ110の取り外し、交換、及び/又は挿入のために、デバイス100を開放するために用いられる。したがって、図1に描かれた例証的な実施例によれば、複数の加熱チャンバ110がデバイス100に着脱自在に取り付けられている。複数の加熱チャンバ110の各々が、加熱される食品の少なくとも一部を受け入れることができる。蓋112はハンドル114を具備している。
【0051】
デバイス100は、液体から蒸気を発生させるよう構成された可変出力の蒸気生成ユニット120を有する。可変出力の蒸気生成ユニット120は、この例では図1に描かれた複数の加熱チャンバ110の積層構造の一番下に位置している加熱チャンバ110と流体接続している。図1に例証的に描かれているように、蒸気を生成するために、可変出力の蒸気生成ユニット120は例えば可変出力の加熱エレメント125と、当該可変出力の加熱エレメント125によって発生した熱によって蒸発する液体を保持するための液体貯蔵部128と、を有する。
【0052】
デバイス100は温度センサ130を有する。この例では温度センサ130は、可変出力の蒸気生成ユニット120と、図1に描かれた複数の加熱チャンバ110の積層構造の一番下に位置する加熱チャンバ110との間の流体接続部135に配置されている。温度センサ130により検出された温度と予め定められた温度との間の差に基づいて、制御ユニット140が可変出力の蒸気生成ユニット120の出力を調整するよう適応される。図1に例証的に描かれているように、制御ユニット140がデバイス100の基部145に配置される。
【0053】
デバイス100は電源(図1に示されず)を有する。電源は(例えばバッテリを含んで)デバイスの内部に配置されてもよいし、(例えば主電源に接続可能な電気接続部を含んで)デバイスの外部に配置されてもよい。本発明の幾つかの実施例において「主電源」とは、例えば家庭用及び商業用の電気器具及び照明器具を動作させるための交番電流(AC)の電源のことを指す。
【0054】
図1に描かれた実施例によれば、ガス輸送用の流体接続部150がデバイス100に提供されている。ガス輸送用の流体接続部は入口152と、可変出力の蒸気生成ユニット120に接続された出口154とを有する。ガス輸送用の流体接続部は、入口152から出口154を経て可変出力の蒸気生成ユニット120へのガスの輸送を目的とする。ガス輸送用の流体接続部150はオプションである。
【0055】
デバイス100は、ガス輸送用の流体接続部150に配置されたブロワ160を有する。当該ブロワ160は入口152からガスを引き込み、ガスを可変出力の蒸気生成ユニット120へと出口154から放出するよう構成される。ブロワ160はオプションである。代替的に又はオプションで、コンプレッサ・ユニット又は同等のもの(図1には示されず)が、ブロワ160を置き換える又は補足できる。斯様なブロワ160、コンプレッサ・ユニット、又は同等のものは、デバイス100の外部に代替又はオプションで配置されることができる。この場合、ブロワ160、コンプレッサ・ユニット、又は同等のものは、パイプ、導管、又は同等のもの(図1に示されず)などの適切な結合手段を用いて、入口152と流体接続されることができる。
【0056】
デバイス100は三つの加熱チャンバ110を有するものの、本発明によるデバイスが容量的な要件、ユーザのニーズ、及び/又は意匠の要件に応じて如何なる数の加熱チャンバを有してもよい。例えば、本発明によるデバイスは一つ、二つ、四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ、又は10よりも多くの要求される/必要とされる加熱チャンバを有することができる。
【0057】
ここで図2aを参照すると、食品(図2aに示されず)を加熱するための、本発明の例証的な実施例によるデバイス200の概観的な側面断面図が示されている。デバイス200は、複数の加熱チャンバ210と、ハンドル214を有する蓋212と、可変出力の蒸気生成ユニット220と、図2aに描かれた蒸気生成ユニット220及び複数の加熱チャンバ210の積層構成の一番下に位置している可変出力の加熱チャンバ210の間の流体接続部235に配置された温度センサ230と、制御ユニット240と、基部245と、入口252及び出口254を有するガス輸送用の流体接続部250と、ブロワ260と、を有する。描かれた実施例によれば、温度センサ230が可変出力の蒸気生成ユニット220と加熱チャンバ210との間にある流体接続部235に配置される。これらのコンポーネントの機能及び使用法は、図1を参照して説明されたデバイス100が有するコンポーネントの機能及び使用法と類似している又は同じである。これ故、図2aに関するこれらのコンポーネントの詳細な説明は省略する。
【0058】
図2aを更に参照すると、デバイス200は、図2aに描かれた加熱チャンバ210の積層構造の一番上にある加熱チャンバ210から可変出力の蒸気生成ユニット220へと向かっている流体帰還用の接続部270を有する。
【0059】
一例によれば、流体帰還用の接続部270は、複数の接続可能な流体帰還用の接続部の一部(図2aに示されず)を有することができる。例えば、デバイス内にある複数の加熱チャンバが積層構造で配置されるか、又は別の相互に接続した構成で配置された場合、少なくとも加熱チャンバの一部がそれぞれの流体帰還用の接続部の一部を形成できるよう各々の加熱チャンバが構成されることができ、加熱チャンバが取り付けられた(例えば積層された)状態にある場合、流体帰還用の接続部は、少なくとも一つの他の流体帰還用の接続部の一部へと接続された各々の流体帰還用の接続部の一部により形成される。
【0060】
ここで図2bを参照すると、食品(図2bに示されず)を加熱するための、図2aに描かれたデバイス200と同様の、本発明の例証的な実施例によるデバイス200の概観的な側面断面図が示されている。しかしながら図2aとは対照的に、流体帰還路270は、図2bに描かれた複数の加熱チャンバ210の積層構造の一番上にある加熱チャンバ210からガス輸送用の流体接続部250へと向かっている。
【0061】
図2a及び図2bの破線の矢印は、蒸気の流路の流れの主方向を示す。
【0062】
ここで図3を参照すると、食品(図3に示されず)を加熱するための、本発明の例証的な実施例によるデバイス300の概観的なブロック線図が示されている。デバイス300は、複数の加熱チャンバ310と、可変出力の蒸気生成ユニット320と、温度センサ330と、制御ユニット340と、入口352及び出口354を有するガス輸送用の流体接続部350と、ブロワ360と、を有する。描かれた実施例によると、温度センサ330が可変出力の蒸気生成ユニット320と加熱チャンバ310との間の流体接続部335に配置されている。これらのコンポーネントの機能及び使用法は、図1、図2a、及び図2bを参照して説明されたデバイス100及びデバイス200が有するコンポーネントの機能及び使用法と類似しているか又は同じである。これ故、図3に関するこれらのコンポーネントの詳細説明は省略する。
【0063】
以上の図は、温度センサが可変出力の蒸気生成ユニットと加熱チャンバとの間の流体接続部に配置されている例証的な事例を描いている。しかしながら温度センサはデバイスの上記流体接続部とは別の場所に、例えば可変出力の蒸気生成ユニット内に、加熱チャンバ内に、流体帰還路内に、デバイスの蓋の下に、等々に配置されてもよい。
【0064】
添付の図面と共に説明された本発明の実施例は、様々なタイプの食品を調理するための(例えば蒸気レンジを形成している)台所用機器としてのみ適用されることができるのではなく、それよりもむしろ、熱を食品へと伝達するために利用できる比較的高い温度を有する蒸気を発生させることによって食品を加熱するための様々なアプリケーションにおいて適用されることができると考えられる。
【0065】
結論として、食品を蒸すためのデバイスが開示されている。当該デバイスは少なくとも一つの加熱チャンバと、蒸気を発生するよう構成された可変出力の蒸気生成ユニットとを具備している。可変出力の蒸気生成ユニットは、少なくとも一つの加熱チャンバと流体接続している。デバイスで検出された温度と予め定められた温度との間の差に基づいて、可変出力の蒸気生成ユニットの出力が、デバイスの加熱プロセスにおいて所望する加熱温度を実現することを可能にするよう調節されることができる。
【0066】
本発明の例示的な実施例が本願明細書にて説明されたにもかかわらず、本願明細書において説明された本発明に対する複数の変更、改変、又は代替がなされることができることが当業者にとって明らかでなければならない。したがって、本発明の様々な実施例及び添付の図面によるこれまでの説明は、本発明を限定することのない例として考慮されねばならず、本発明の保護の範囲は添付の請求項によって規定される。請求項のいかなる参照符号も、本発明の範囲を限定するものとして解釈されてはならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が少なくとも食品の一部を受け入れることができる少なくとも一つの加熱チャンバと、
前記少なくとも一つの加熱チャンバと流体接続された可変出力の蒸気生成ユニットと、
少なくとも蒸気の温度を検出するよう適応された温度センサと、
前記温度センサにより検出された温度と予め定められた温度との差に基づいて前記可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整するよう適応された制御ユニットと、
を有する、食品を蒸すためのデバイス。
【請求項2】
前記可変出力の蒸気生成ユニットへ接続された出口と、入口と、を有し、ガスを前記入口から前記出口を経て前記可変出力の蒸気生成ユニットへと輸送するためのガス輸送流体接続部を更に有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ガス輸送流体接続部に配置され、前記入口からガスを引き込み、前記出口から前記可変出力の蒸気生成ユニットへと当該ガスを放出するよう構成されているブロワを更に有する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記入口が前記デバイスの外側の空気と通じるよう前記ガス輸送流体接続部が構成されており、前記ガスは空気を含む、請求項2又は3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記予め定められた温度が約55℃から約100℃まで範囲内にある、請求項1乃至3の何れか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記少なくとも一つの加熱チャンバから前記可変出力の蒸気生成ユニットへの少なくとも一つの流体帰還接続部を更に有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記少なくとも一つの加熱チャンバから前記ガス輸送流体接続部への前記少なくとも一つの流体帰還接続部を更に有する、請求項2又は3に記載のデバイス。
【請求項8】
前記少なくとも一つの加熱チャンバの少なくとも一部が前記流体帰還接続部を形成し得るよう、前記少なくとも一つの加熱チャンバが構成される、請求項6又は7に記載のデバイス。
【請求項9】
蒸気が発生される前記液体が、
− 水、
− 少なくとも一つのスケール除去物質を含む水、及び
− 消費を意図された食品との接触に適する何らかの液体を含む水、
の中から選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記少なくとも一つの加熱チャンバの各々が、少なくとも一つの他の加熱チャンバと流体接続が可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
積層構造にて配置された少なくとも二つの加熱チャンバを有する、請求項1又は10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記少なくとも一つの加熱チャンバが前記デバイスに着脱自在に取り付けられるよう構成された、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記制御ユニットが、前記温度センサによって検出された温度の時間平均と、前記予め定められた温度との差に基づいて、前記可変出力の蒸気生成ユニットの出力を調整するよう更に適応されている、請求項1に記載のデバイス。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−515942(P2013−515942A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545518(P2012−545518)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/IB2010/056020
【国際公開番号】WO2011/080673
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】