説明

食品容器

【課題】食品容器を小さくすることができ、また、カレー等を簡単にライス等の上に載せることができる食品容器を提供する。
【解決手段】容器本体10に蓋部材20で蓋をする。ライス等Rの上に、袋本体31にカレーGを入れた分離袋30を載せ、分離袋30の把持部33をスリット44から外側に突出させる。購買者が把持部33を矢印K2方向に引くと、袋本体31内のカレーGが、第1上絞り部41a、第2上絞り部42a、第1下絞り部41b、第2下絞り部42b、上唇部43a、下唇部43b、スリット44によって、徐々に間隙が狭まる絞りによって絞られて、開口部32aから押し出され、ライスの上に載せられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで販売される弁当に使用される食品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアやスーパーマーケット(以下「コンビニ等」という。)では、種々の弁当が販売されている。これらの弁当は、一般に、容器本体と、その開口部を閉蓋する開閉自在の蓋部材とを有するプラスチック製の食品容器に入れられて販売されている。容器本体は、一般に、仕切によって複数の区画に分けられていて、ライスと複数種の惣菜がそれぞれの区画に分離された状態で収納されている(例えば、特許文献1参照)。弁当は、製造されてから購買者の手に渡り、購買者が実際に食するまでには、比較的長い時間(例えば、数時間)が経過する。したがって、カレーや牛丼の具等の流動性のあるルーやタレを含む食品(以下適宜「要分離食品」という。)を、製造時にライスの上にかけておくと、購買者が食するまでに、カレーのルーや牛丼のタレがライスにしみこんでしまって食感や味覚が落ちてしまう。
【0003】
そこで、カレーや牛丼の具においても、上述と同様に、複数に区画された容器本体に、ライスとカレー等を分けて収納し、購買者が食する際に、ライスの上にカレー等をかけるようにしている。
【0004】
また、液汁を含むような特定食品を、他の食品との間に1枚のフィルム状のシートを差し入れたり、別途容器を用いて二段重ねにしたりして分離するような技術が知られている。
【特許文献1】特開2001−355199号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述では、カレー等の要分離食品をライスと分けて収納するため、容器本体に仕切を増やして区画数を多くする必要があり、その分、容器の占有面積が大きくなり(大きさが大きくなり)、コンビニ等で陳列する際にスペースをとるという問題があった。
【0006】
また、購買者が食する際に、カレー等の要分離食品をライスの上にかけるという動作は煩雑となる。
【0007】
なお、カレー等の要分離食品に対して、1枚のフィルム状のシートで他の食品と区画する技術を適用することも可能ではあるが、この場合、購買者が食する際に、シートを引き抜くと、シートの一方の面は、カレーのルーが付着した状態で露出されるため、ルーが購買者の手や衣服に付着して汚染するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、容器本体の仕切を減らして占有面積を少なくし、また、購買者が食する際に、要分離食品をライスの上にかける等の煩雑な動作が不要となり、さらに、シートを利用した場合に引き抜かれたシートに付着した要分離食品の一部が露出しないようにして、手や衣服の汚染を防止するようにした食品容器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、食品を収納する食品容器に関する。この発明に係る食品容器は、上部に開口部を有し、前記開口部を介して内側に前記食品が収納される容器本体と、前記開口部を閉蓋する開閉自在な蓋部材と、前記容器本体に収納された前記食品のうち、要分離食品を内側に貯留して他の食品から分離する分離袋と、前記容器本体と前記蓋部材とに形成されて前記分離袋から前記要分離食品を絞り出す絞り構造と、を備え、前記絞り構造は、前記容器本体の端部近傍に設けられて外側に行くほど徐々に高さを増す傾斜面状の下絞り部と、前記蓋部材における前記下絞り部の上方に対向するように設けられて外側に行くほど前記下絞り部との間隙が狭まる傾斜面状の上絞り部と、前記下絞り部及び前記上絞り部の外側端部において、前記容器本体又は前記蓋部材に横方向に形成されたスリットと、を有し、前記分離袋は、前記スリットから外方に突出された把持部と、前記把持部に連続するとともに前記容器本体内に配置されて前記特定食品を貯留するとともに、前記把持部から遠い側の端部に絞り出し口が設けられた袋本体と、を有し、前記把持部が前記スリットから引き出されることにより、前記袋本体が前記下絞り部と前記上絞り部との間、前記スリットを通過する際に、前記袋本体内の要分離食品が前記絞り出し口から前記容器本体内に押し出される、ことを特徴としている。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る食品容器において、前記絞り構造は、前記蓋部材側に前記スリットを有し、前記スリットの上端縁に前記スリットに沿って蓋補強用の上唇部を有し、前記スリットの下端縁に前記スリットに沿って配置されるとともに外側に延びる下唇部を有する、ことを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は2に係る食品容器において、前記分離袋は、前記袋本体における前記絞り出し口側に、上方に折り返される折り返し部を有し、前記袋本体における前記把持部側から前記折り返し部までに前記要分離食品を貯留して、前記折返し部を仮の蓋として使用する、ことを特徴としている。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る食品容器において、前記容器本体及び前記蓋部材は、前記絞り構造とは反対側に、手で握るための把手部を有する、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によると、分離袋の把持部を人出によって引っ張ると、要分離食品を収納している袋本体が、上絞り部と下絞り部との間、及びスリットによって絞られるので、要分離食品が袋本体から容器本体内に絞り出される。ここで、他の食品から分離すべき要分離食品としては、カレー、牛丼の具、中華丼の具、麻婆豆腐等の流動性具材や汁を伴うものがこれに相当する。そして、例えば、他の食品としては、ライスや麺類等がこれに相当する。この場合、分離袋の把持部を握って、分離袋を完全に食品容器から引き出すといった簡単な動作で、それまで分離されていたライスの上に、カレー等を載せることができる。
【0014】
請求項2の発明によると、分離袋を上唇部で屈曲させて折り目を付けた状態で、引き抜くことにより、袋本体に貯留されている要分離食品を確実に絞り出すことができる。
【0015】
請求項3の発明によると、分離袋を引き抜く以前は、折返し部が蓋となって、袋本体から要分離食品が漏れ出ることを有効に防止することができる。そして、この折返し部は、袋本体の要分離食品が絞り構造によって絞られることにより、要分離食品に押されて折返し部が解消される。これにより、絞り出し口から要分離初期有品が絞り出される。
【0016】
請求項4の発明によると、透明又は半透明の蓋部材を介して、食品容器の内部の状態を見ることができるので、分離袋を引き抜く際に、特定食品が分離袋から絞り出される状態を確認しながら、分離袋を引き抜くことができる。
【0017】
請求項4の発明によると、一方の手で分離袋を引き抜く際に、他方の手で把手部を掴むことができるので、分離袋の引き抜き動作を円滑に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0019】
図1〜図4を参照して、本発明に係る食品容器1について説明する。このうち、図1は、実施形態1の食品容器1を示す斜視図である。図2は、図1中のA−A線で切断して正面側から見た食品容器1の断面図である。図3(a)はカレー(要分離食品)Gが貯留された状態の分離袋30を説明する斜視図である。図3(b)は、図3(a)中のB−B線で切断して正面側から見た分離袋30の断面図である。図4(a)〜(d)は、食品容器1から分離袋30を引き抜く動作を説明する図である。
【0020】
図1に示すように、食品容器1は、容器本体10と、蓋部材20と、分離袋30とを備えており、上述の容器本体10と蓋部材20とには、絞り構造が形成されている。
容器本体1は、薄手のプラスチックによって形成されており、ほぼ長方形状の底部11と、その4辺から斜めに立ち上がる4つの側部、すなわち前側部12、左側部13、右側部14、後側部(不図示)とを有している。容器本体1の上部には、開口部15が形成されていて、この開口部15を介して内側に食品、例えばライスや麺類(以下「ライス等R」という。図2参照。)が収納される。開口部15の4つの周縁部(上述の4つの側部の上端に連続する周縁部)には、外側にフランジ状に張り出されて周縁部が下方に屈曲された係合部16(図2参照、図1では図示を省略)が形成されている。この係合部16は、後述する蓋部材20の係合部26がスナップフィットで着脱されて、蓋部材20の開閉を可能にしている。なお、係合部16のうち、図1に示すように、後述の絞り構造40とは反対側に位置する部分(図1中の左側に位置する部分)は、後述する蓋部材20側の係合部26とともに、把手部27を構成する。
【0021】
蓋部材20は、薄手で透明なプラスチックによって形成されていて、ほぼ長方形状の天部21と、その四辺から斜めに垂下された4つの側部、すなわち前側部22、左側部23、右側部24、後側部(不図示)とを有している。蓋部材の下部には、上述の容器本体10に開口部15に合う開口部25が形成されている。この開口部25の4つの周縁部(上述の4つの側部の下端に連続する周縁部)には、係合部26(図2参照、図1では図示を省略)が形成されている。この係合部26は、外側にフランジ状に張り出されて周縁部が下方に屈曲され、さらに内側に折り返されて上述の容器本体10の係合部16の下端に引っ掛かる折返し部26aを有している。係合部26は、上述の容器本体10側の係合部26に対して、スナップフィットで着脱される。蓋部材20は、その係合部26を容器本体10側の係合部16に対して、係合させた状態においては、容易に容器本体10から外れることはないが、積極的な開放動作に対しては、比較的容易に係合が解除されて開放できるようになっている。
【0022】
分離袋30は、図3に示すように、透明な袋によって形成されている。分離袋30は、左右方向の中央(図3(a),(b)においても左右方向の中央)に、袋本体31を有していて、その右端側には把持部33が設けられ、左端側には折返し部32が設けられている。袋本体31は、2枚のシート、すなわち上シート31aと下シート31bとを重ねて袋状に形成したものであり、前端側及び後端側が閉鎖され、また、右端側の閉鎖された接続部31cを介して把持部33が連結されている。袋本体31の左端側には、折り目31dを介して、折り返し部32が連結されている。折り返し部は、筒状に形成されていて、折り目31dを延ばした状態においては、袋本体31の左端側にそのまま連続していて、最左端側に開口された絞り出し口32aが位置するようになっている。言い換えると、折返し部32は、袋状の袋本体31の開口部側を、折り目31dで上側に折り返えすようにして形成したものであると言える。したがって、折返し部32は、折り目31dが延ばされた状態おいては、袋本体31の左端側に一体となって連続する。袋本体31には、要分離食品G(カレーや牛丼の具等の、流動性のあるルーやタレを含んだ食品)が収納される。そして、袋本体31に要分離食品Gを収納した状態で、折り目31dで折り返して折返し部32を形成したときには、この折り目31dによってほぼ密閉状態となり、要分離食品Gが漏れ出すことがない。分離袋30は、図3に示すように、袋本体31に要分離食品Gが収納され、折り目31dで折り返して折返し部32が形成された状態で、これら袋本体31及び折返し部32が、図2,図4に示すように、蓋部材20によって閉鎖された状態の容器本体10の内側に収納されて、ライス等Rの上に載せられている。このとき、袋本体31の右端側の接続部31cを介して連続する把持部33は、後述するスリット44から外側に引き出された状態となっている。なお、要分離食品Gが、流動性を有していないものの場合は、袋本体31は、必ずしも一方のみが開口された袋状に限らず、例えば、この一方の開口に加えて、さらに前端側及び後端側も開口させ、3方が開口された上シート31aと下シート31bとの間に要分離食品Gを挟み込むようにしてもよい。
【0023】
絞り構造40は、図1,図2に示すように、容器本体10及び蓋部材20の右側部14,24に設けられている。絞り構造40は、蓋部材20の右側部24に形成された第1上絞り部(上絞り部)41a、第2上絞り部(上絞り部)42a、上唇部43a、スリット44、下唇部43bと、容器本体10の右側部14に形成された第1下絞り部(下絞り部)41b、第2下絞り部(下絞り部)42bとによって構成されており、これらはいずれも容器本体10及び蓋部材20の右側部14,24のほぼ全長にわたって設けられている。
【0024】
蓋部材20側の第1上絞り部41aは、天部21の右端縁に連続して設けられており、外側ほど下方に位置する傾斜面に形成されていて、この右端側には、第2上絞り部42aが緩やかな傾斜面として連続している。上唇部43aは、第2上絞り部42aの右端縁に、他の部分よりも厚く形成されていて、この右端縁を補強している。この上唇部43aの右側少し下方には、曲面状の下唇部43bが斜め下方に延びるように他の部分よりも厚く段状に形成されており、上唇部43aと下唇部43bとの間には、前後方向に長いスリット44が形成されている。このスリット44から、上述の分離袋30の把持部33が外側に突出されている。容器本体10側の第1下絞り部41bは、上述の蓋部材20側の第1上絞り部41aの下方に対向して配置されていて、底部11の右端縁に連続して設けられており、外側ほど上方に位置する傾斜面に形成されている。この第1上絞り部41bの右端側には、上述の蓋部材20側の第2上絞り部42aの下方に対向するように第2下絞り部42bが連続するように配置されている。
【0025】
上述のように、絞り機構40において、第1上絞り部41aと第1下絞り部41bとは上下に対向するように配置されており、両者の間隔は外側ほど狭くなるように設定されている。また、第1上絞り部41aに連続する第2上絞り部42aと、第1下絞り部41bに連続する第2下絞り部42bとは上下に対向するように配置されていて、両者間の間隙は外側ほど狭くなるように設定されている。そして、上唇部43aと下唇部43bとの間のスリット44の間隙は、さらに狭くなるように設定されている。つまり、上唇部43aと下唇部43bとは、最終絞り機能を有している。なお、図2の部分拡大図に示すように、上唇部43aと下唇部43bとを段状に形成して、その境界部分にスリット44を設けることにより、例えば、蓋部材20を射出成形によって製造する際に使用する金型(不図示)の形状を簡素化することができるとともに、金型のスリット44に対応する部分の強度を高めることができる。また、図2に示すように、絞り構造40の一部が、容器本体10の係合部16の一部と蓋部材20の係合部26の一部とに形成されるため、この部分においては、容器本体10と蓋部材20との結合力が低下するおそれがあるが、上述のように、下唇部43bを曲面状に形成することで、強度のアップを図り、結合力の低下を防止するようにしている。なお、上唇部43a及び下唇部43bは、段状に形成することによって必要な強度を確保できる場合には、蓋部材20を構成する他の部分に対して特に厚くする必要はない。
【0026】
図4(a)〜(d)を参照して、食品容器1における分離袋30の動作について説明する。
【0027】
(a)に示すように、購買者は、スリット44から突出されている、分離袋30の把持部33を手で握って、矢印K1方向に持ち上げて、二点鎖線で示す位置に保持する。これにより、分離袋30を上唇部43aの先端で屈曲させて、より強力な絞りができるようにする。購買者が把持部33を矢印K2方向に引っ張ると、(b)に示すように、分離袋30の袋本体31内に収納されていた要分離食品Gが第1上絞り部41aと第1下絞り部41bとに間、及び第2上絞り部42aと第2下絞り部42bとの間、さらにスリット44により、間隙が徐々に狭くなって有効に絞られる。これにより、分離袋30の折返し部32が左方に引き延ばされ、その開口部32aから要分離食品Gが絞り出されてライス等Rの上に載せられる。さらに(c),(d)に示すように、把持部33を引っ張ると、袋本体31から要分離食品Gが完全に絞り出されて、ライス等Rの上面の全体にわたって載せられる。
【0028】
このように、本実施形態によると、分離袋30の把持部33を人出によって引っ張ることにより、カレー等の要分離食品Gを収納している袋本体31が、上絞り部(第1上絞り部41a,第2上絞り部42a)と下絞り部(第1下絞り部41b,第2下絞り部42b)との間、及びスリット44によって絞られるので、要分離食品Gが袋本体31から容器本体10内のライス等Rの上に絞り出される。つまり、分離袋30の把持部33を握って、分離袋30を完全に食品容器から引き出すといった簡単な動作で、それまで分離されていたライス等Rの上に、カレー等の要分離食品Gを載せることができる。このため、要分離食品Gを別個に設けるためのスペースが不要で、食品容器1の占有面積を小さくすることができる。また、カレー等の要分離食品Gが従来のように別の区画に分離されていた場合には、要分離食品Gを別作業で、ライス等Rの上に載せることが必要であり煩雑であったが、このような煩雑な作業を省略することが可能となる。さらに、引き抜き後の分離袋30は、要分離食品Gの一部(例えば、カレーのルー)が付着した部分が露出することがないので、手や衣服を汚染するおそれはない。さらに、補強された上唇部43aと、下唇部43bとの間にスリット44を設けているので、分離袋30を引き抜く際に、この上唇部43aの先端で分離袋30を屈曲させた状態で引き引くことができるので、一層、強力に絞りを行うことが可能となる。
<実施形態2>
【0029】
図5を参照して、実施形態2の食品容器2について説明する。図5は、本実施形態の食品容器2を示す斜視図である。同図に示すように、本発明は、直方体状の食品容器1に限らず、円柱状の食品容器2に対しても同様に適用することができる。この場合、絞り構造80は、円形の底部51及び円柱状の側部52を有する容器本体50と、円形の天部61及び円柱状の側部62を有する蓋部材60との一部に設けるようになる。絞り構造80は、蓋部材50側に設けられた第1上絞り部81a、第2上絞り部82a、上唇部83a、スリット84、下唇部83bと、第1下絞り部81b、第2下絞り部82bとによって構成することになる。そして、スリット84から突出された分離袋70の把持部73を引き抜くことにより、上述の実施形態1と同様に、ライス等(不図示)の上にカレー等の要分離食品(不図示)を載せることができる。本実施形態2によると、上述の実施形態1とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0030】
上述の実施形態1及び実施形態2においては、スリット44,84をいずれも蓋部材20,60側に設けたが、これに代えて、スリット44,84を容器本体10,50側に設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施形態1の食品容器1を示す斜視図である。
【図2】図1中のA−A線で切断して正面側から見た食品容器1の断面図である。
【図3】(a)はカレー(要分離食品)Gが貯留された状態の分離袋30を説明する斜視図である。(b)は、(a)中のB−B線で切断して正面側から見た分離袋30の断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、食品容器1から分離袋30を引き抜く動作を説明する図である。
【図5】実施形態2の食品容器2を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1,2 食品容器
10,50 容器本体
11,51 底部
15 開口部
20 蓋部材
27 把手部
30 分離袋
31 袋本体
32 折り返し部
32a 絞り出し口
33 把持部
40 絞り出し構造
41a,81a
第1上絞り部(上絞り部)
41b,81b
第1下絞り部(下絞り部)
42a,82a
第2上絞り部(上絞り部)
42b,82b
第2下絞り部(下絞り部)
43a,83a
上唇部
43b,83b
下唇部
44,84 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を収納する食品容器において、
上部に開口部を有し、前記開口部を介して内側に前記食品が収納される容器本体と、
前記開口部を閉蓋する開閉自在な蓋部材と、
前記容器本体に収納された前記食品のうち、要分離食品を内側に貯留して他の食品から分離する分離袋と、
前記容器本体と前記蓋部材とに形成されて前記分離袋から前記要分離食品を絞り出す絞り構造と、を備え、
前記絞り構造は、前記容器本体の端部近傍に設けられて外側に行くほど徐々に高さを増す傾斜面状の下絞り部と、前記蓋部材における前記下絞り部の上方に対向するように設けられて外側に行くほど前記下絞り部との間隙が狭まる傾斜面状の上絞り部と、前記下絞り部及び前記上絞り部の外側端部において、前記容器本体又は前記蓋部材に横方向に形成されたスリットと、を有し、
前記分離袋は、前記スリットから外方に突出された把持部と、前記把持部に連続するとともに前記容器本体内に配置されて前記特定食品を貯留するとともに、前記把持部から遠い側の端部に絞り出し口が設けられた袋本体と、を有し、前記把持部が前記スリットから引き出されることにより、前記袋本体が前記下絞り部と前記上絞り部との間、前記スリットを通過する際に、前記袋本体内の要分離食品が前記絞り出し口から前記容器本体内に押し出される、
ことを特徴とする食品容器。
【請求項2】
前記絞り構造は、前記蓋部材側に前記スリットを有し、前記スリットの上端縁に前記スリットに沿って蓋補強用の上唇部を有し、前記スリットの下端縁に前記スリットに沿って配置されるとともに外側に延びる下唇部を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の食品容器。
【請求項3】
前記分離袋は、前記袋本体における前記絞り出し口側に、上方に折り返される折り返し部を有し、前記袋本体における前記把持部側から前記折り返し部までに前記要分離食品を貯留して、前記折返し部を仮の蓋として使用する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の食品容器。
【請求項4】
前記容器本体及び前記蓋部材は、前記絞り構造とは反対側に、手で握るための把手部を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の食品容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−202917(P2009−202917A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−48541(P2008−48541)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(500538106)有限会社クレーバリュー (4)
【Fターム(参考)】