説明

食品素材、及びその製造方法、及びこの食品素材を添加した食品

【課題】 キノコの遊離アミノ酸を多量に含む食品素材、及びその製造方法、及びこの食品素材を添加した食品を提供することを目的とする。
【解決手段】
(1)キノコエキス、又はその乾燥物を含むことを特徴とする食品素材。
(2)下記の(A)〜(C)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物を乾燥する工程
(3)下記の(A)〜(D)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物からエキス(液状物質)分離する工程
(D)前記エキス(液状物質)を濃縮又は乾燥してペースト状にする工程
(4)前記(1)〜(3)に記載する食品素材を添加して栄養を強化し、かつ呈味性を改善したことを特徴とする食品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、食品素材、及びその製造方法、及びこの食品素材を添加した食品に関し、更に詳しくは、キノコの遊離アミノ酸を多量に含む食品素材、及びその製造方法、及びこの食品素材を添加した食品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キノコ類を野菜や果物と同様の食材として捕らえ、温風乾燥や凍結乾燥などにより乾燥し、これを粉末化したものはすでに存在している。
【0003】
【特許文献1】特開2004−189710
【特許文献2】特開昭50−46872
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、キノコの旨味成分は漠然と考えられているため、旨味成分、特に遊離アミノ酸を最大限に生かすような食品素材(乾燥粉末や濃縮エキス等)、又はその製造方法は検討されていない。
又、栽培キノコ類のいくつかが高濃度の遊離アミノ酸を含むこと、また機能性アミノ酸であるγ−アミノ酪酸(GABA)及びオルニチンを豊富に含むことは知られておらず、従ってこれらの機能性アミノ酸を生かしたキノコの食品素材は、未だ市場に存在しない。
本発明は、キノコ類に豊富に含まれている遊離アミノ酸、及びγ−アミノ酪酸(GABA)、オルニチン等の機能性アミノ酸に注目し、これらの物質の含有量の高い新しい食品素材、及びその製造方法、及びこの食品素材を添加して、栄養及び旨味を強化した食品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は下記の請求項1〜請求項12により構成されている。
請求項1: キノコエキス、又はその乾燥物を含むことを特徴とする食品素材。
請求項2: 下記の(A)〜(C)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物を乾燥する工程
請求項3: 下記の(A)〜(D)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物からエキス(液状物質)を分離する工程
(D)前記エキス(液状物質)を濃縮又は乾燥してペースト状にする工程
請求項4: 下記の(A)〜(C)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材の製造方法。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物を乾燥する工程
請求項5: 下記の(A)〜(D)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材の製造方法。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物からエキス(液状物質)を分離する工程
(D)前記エキス(液状物質)を濃縮又は乾燥してペースト状にする工程
請求項6: 乾燥温度が、60℃以下である請求項1〜請求項5に記載する食品素材の製造方法。
請求項7: キノコがエノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、マイタケ、マッシュルーム、ハタケシメジ、ヤマブシタケ、雪嶺茸である請求項1〜請求項6に記載する食品素材の製造方法。
請求項8: キノコに、エノキタケ、マッシュルーム、ハタケシメジ、又はヤマブシタケを用いて、γ−アミノ酪酸を豊富に含有させる請求項1〜請求項6に記載する食品素材の製造方法。
請求項9: キノコに、エノキタケ、ブナシメジ、マッシュルーム、ハタケシメジ、又は雪嶺茸を用いて、オルニチンを豊富に含有させる請求項1〜請求項6に記載する食品素材の製造方法。
請求項10: キノコに、菌床栽培キノコを使用する請求項1〜請求項9に記載する食品素材の製造方法。
請求項11: 請求項1〜請求項10に記載する食品素材を添加して栄養を強化し、かつ呈味性を改善したことを特徴とする食品。
請求項12: 請求項1〜請求項10に記載する食品素材を添加して、γ−アミノ酪酸を強化したことを特徴とする食品。
【0006】
本願発明を以上のように構成する理由は、下記の通りである。
(a)生のキノコの子実体(特に、エノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、マイタケ、マッシュルーム、ハタケシメジ、ヤマブシタケ、又は雪嶺茸等の菌床栽培品)には、多量の遊離アミノ酸が含有されていることが判明したこと。
(b)これらのキノコ中の成分を、遊離アミノ酸を的(ターゲット)にして濃縮すれば、天然物であるキノコ由来の遊離アミノ酸を高濃度に含有する食品素材が得られる。この食品素材の遊離アミノ酸含有量は、市販されている酵母エキスに充分匹敵するので、栄養的に優れ、旨味を付与することができる、従来存在しなかった食品素材が得られること(請求項1、請求項7、請求項11)。
(c)キノコの子実体を凍結した後、そのまま粉砕すると、キノコの細胞膜を効率よく破壊すことができる。そのため、前記粉砕物を乾燥し、又は搾汁して乾燥するだけで、キノコの細胞質中の遊離アミノ酸を高濃度に含有する食品素材が容易に得られること(請求項2〜請求項5)。
(d)栽培キノコの中には、機能性アミノ酸として注目されているγ−アミノ酪酸(GABA)が多量に含まれているもの(特にエノキタケ、マッシュルーム、ヤマブシタケ)があることが判明した。従って、これを高濃度に含む本願発明に係る食品素材の提供は、ヒトが必要とする量(例えば、精神安定作用、血圧低下作用に効果があるとされる10mg程度)を容易に摂取することが可能になること(請求項8、請求項12)。
(e)栽培キノコの中には、筋肉合成の促進、肥満予防、肝臓障害の改善等に効果があるオルニチンが多量に含まれているもの(ブナシメジ、ハタケシメジ、マッシュルーム、エノキタケ、雪嶺茸)があることが判明した。よって、これらを濃縮して製造した本願発明に係る食品素材のオルニチン含有量は、他の食品素材でオルニチン含有量が一番多いとされる冷凍シジミエキスのオルニチン含有量を超えること(請求項9)。
(f)キノコは、天然品よりも菌床栽培品の方が、遊離アミノ酸を豊富に含むことが判明したこと(請求項10)。
【0007】
本願発明に使用するキノコは、食用のキノコであればその種類を問わないが、主として下記のキノコの菌床栽培品が適している。
(イ)エノキタケ(Flammulina velutipes)
(ロ)ブナシメジ(Hypsizigus marmoreus)
(ハ)エリンギ(Pleurotus eryngii)
(ニ)マイタケ(Grifola frondosa)
(ホ)マッシュルーム(Agaricus bisporus)
(ヘ)ハタケシメジ(Lyophyllum decastes)
(ト)ヤマブシタケ(Hericium erinaceum)
(チ)雪嶺茸(パイリング:Pleurotus nebrodensis)
【発明の効果】
【0008】
本願発明に係る食品素材、及びその製造方法、及びこの食品素材を添加した食品によれば、下記の優れた効果を得ることが可能となる。
(a)酵母エキスに匹敵する総遊離アミノ酸(天然物)を含有する食品素材を提供することが可能となる。従って、栄養的に優れ、旨味を付与することができる食品素材を提供することが可能となる。
(b)酵母エキスには少ない天然のγ−アミノ酪酸(GABA)やオルニチン等を高濃度に含有する食品素材を提供することが可能となる。
(c)本願発明に係る食品素材を、例えば、味噌、醤油等に添加することにより、天然のγ−アミノ酪酸(GABA)やオルニチン等の生理活性物質の必要量を容易に摂取することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
生キノコを下記のように処理し、全自動アミノ酸分析機により、遊離アミノ酸を測定した。
(1)生キノコの絞り汁:
生キノコの子実体(生)を庖丁で5mm角程度の大きさに切り刻み、使い捨て注射器のシリンダーに詰めて圧縮し、絞り汁を得た。
(2)子実体の乾燥粉末及び凍結粉砕抽出エキスペーストの調製
(イ)凍結乾燥品粉末:
生キノコの子実体を凍結乾燥機(FRD−50、M岩城ガラス株式会社)で凍結乾燥した後、ミル(TM807、株式会社テスコム)で粉末化した。
(ロ)熱乾燥品:
生キノコの子実体を乾熱滅菌器(SH42、ヤマト科学株式会社)を用いて60℃
と120℃で24時間熱乾燥を行い、それぞれの乾燥子実体をミルで粉末化した。
(ハ)凍結粉砕粉末乾燥品:
生キノコの子実体を0.5〜1cmの程度の長さに切り刻み、冷凍庫(チェストフリーザーHF−10CG,三洋電機株式会社)で凍結させた。凍結したままミル(TM807、株式会社テスコム)で粉砕し、粉砕物を乾熱滅菌器(SH42、ヤマト科学株式会社)を用いて60℃、80℃、100℃、120℃で24時間熱乾燥させた。凍結粉砕物の乾燥では、80℃以上になると全体が急速に白濁し、120℃では炭化した。凍結粉砕物の乾燥は、60℃以下の温度で行うことが望ましい。
【0010】
(3)凍結粉砕抽出エキス、及び凍結粉砕抽出エキスペースト
(イ)凍結粉砕抽出エキス:
生キノコの子実体を0.5〜1cmの程度の長さに切り刻み、冷凍庫(チェストフリーザーHF−10CG,三洋電機株式会社)で凍結させた。この粉砕物を使い捨て注射器のシリンダーに詰めて圧縮あるいは50mlの遠心チューブに入れて遠心機(CN−1050、アズワン株式会社)を用い、約3000×gで遠心して液体部分を回収した(凍結粉砕抽出エキス)。
(ロ)凍結粉砕抽出エキスペースト:
前記(イ)の凍結粉砕抽出エキスを60℃で24時間熱乾燥した(水分約5%)。
凍結粉砕抽出エキス乾燥では、80℃以上になると全体が急速に白濁し、120℃では炭化した。凍結粉砕抽出エキスの乾燥は、60℃以下の温度で行うことが望ましい。
【0011】
(4)アミノ酸分析用サンプルの調製
(a)生キノコの絞り汁
前記(1)の絞り汁をポアサイズ0.2μmのフィルターで濾過し、ロ液をサンプル希釈液(クエン酸リチウム緩衝液:6.9g/Lクエン酸リチウム(4HO)、1.3g/L塩化リチウム、8.8g/Lクエン酸、4.0ml/L塩酸、40.0ml/Lエタノール、3.1ml/L BRIJ−35(20%)、2.5ml/Lチオジグリコール、0.1ml/L n−カプリル酸(日本電子株式会社で販売))で適宜希釈して調製した。
(b)凍結乾燥品、熱乾燥品、及び凍結粉砕粉末乾燥品
前記(2)の(イ)〜(ハ)の乾燥品粉末を、80℃、40分間熱水抽出を行い、抽出液をポアサイズ0.2μmのフィルターでロ過した。ロ液を前記(a)と同じサンプル希釈液で適宜希釈して調製した。
(c)凍結粉砕抽出エキス
前記(3)の(イ)の凍結粉砕抽出エキスをポアサイズ0.2μmのフィルターでロ過した。ロ液を前記(a)と同じサンプル希釈液で適宜希釈して調製した。
(d)凍結粉砕抽出エキスペースト
前記(3)の(ロ)の凍結粉砕抽出エキスペーストを、80℃、40分間熱水抽出を行い、抽出液をポアサイズ0.2μmのフィルターでロ過した。ロ液を前記(a)と同じサンプル希釈液で適宜希釈して調製した。
【0012】
(5)アミノ酸分析
適宜希釈して調製したサンプル50μlを、全自動アミノ酸分析機(JLC−500/V、日本電子株式会社)に注入して分析を行った。装置の操作は付属の操作マニュアルに従った。
【0013】
<アミノ酸の分析結果>
下記の表1に、エノキタケとハタケシメジについて、生キノコの絞り汁と凍結粉砕抽出エキスの遊離アミノ酸含有量を示す。
表1の結果によれば、「凍結粉砕抽出エキス」は、両者とも、「生キノコの絞り汁」に比較して高濃度に遊離アミノ酸を含有していることがわかる。
【0014】
【表1】

【0015】
下記の表2に、各種栽培キノコ(エノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、マイタケ、マッシュルーム、ハタケシメジ、ヤマブシタケ、雪嶺茸)の凍結粉砕抽出エキスの遊離アミノ酸含有量を示す。いずれのキノコも、遊離アミノ酸を多量に含んでいることがわかる。
【0016】
【表2】

【0017】
下記の表3に、栽培エノキタケ乾燥加工品の遊離アミノ酸含有量の分析結果を示す。
表3の結果によれば、本願発明に係る生子実体の凍結粉砕粉末乾燥品、及び生子実体の凍結粉砕抽出エキスペーストには、遊離アミノ酸を特に高濃度に含有していることがわかる。
【0018】
【表3】

【0019】
下記の表4に、各種栽培キノコ(エノキタケ、ブナシメジ、マッシュルーム、ハタケシメジ、ヤマブシタケ)の凍結粉砕抽出エキスペースト(60℃乾燥)の遊離アミノ酸含有量と市販の酵母エキスの遊離アミノ酸含有量の分析結果を示す。
表4の結果によれば、各種キノコから総遊離アミノ酸量として非常に高い値を有するペーストが得られることがわかる。すなわち、市販の酵母エキスの遊離アミノ酸量に勝るとも劣らない。
なお、表4の第1列の「エノキタケ」は、表3の第6列の「凍結粉砕抽出エキスペースト」と同一の試料である。
【0020】
【表4】

【0021】
下記の表5に、天然及び栽培エノキタケ凍結粉砕抽出エキスの遊離アミノ酸含有量の分析結果を示す。理由は、必ずしも明確ではないが、天然品に比較して、栽培品は総遊離アミノ酸量が高い値を示し、中でも機能性アミノ酸として注目されているγ−アミノ酪酸(GABA)及びオルニチンが極めて多量に含まれていることがわかる。
【0022】
【表5】

【0023】
次に、本願発明に係る食品素材の用途例を示す。
エノキタケには、作用物質は同定されていないが、抗高血圧症効果作用があることがラットの実験で証明されている(例えば、特開2004−89128:発明の名称:エノキタケ株及びそれを用いた高血圧症治療剤)。
又、特定保健用食品として認可されているヤクルト本社販売のプレティオ1本(10mg/100ml/本のGABAを含む。)を毎日飲み続けると、軽度高血圧や正常高値の人の血圧が上で10mmHg、下で5mmHg程度低下するとされている。
以上のことは、計算上、本願発明に係る食品素材であるエノキタケ凍結粉砕抽出エキスを8ml/日、凍結粉砕粉末乾燥品を1.6g/日、凍結粉砕抽出エキスペーストを0.8g/日摂取するだけでGABAを10mg以上/日摂取することができることを示している。
【0024】
具体的には以下のような食品を製造すれば、1食分に対し、10mg以上のGABAを含有させることができる。
(1)味噌汁用調味味噌
味噌汁は塩分0.8%、150ml/杯として、塩分12%の味噌を使用するとすれば、
(a)味噌10gを8ml以上の凍結粉砕抽出エキスで溶いた半液状味噌
(b)味噌10gに凍結粉砕粉末乾燥品1.6g以上を混ぜ込んだもの
(c)味噌10gに凍結粉砕抽出エキスペーストを0.8g以上混ぜ込んだもの
は、10mg以上のGABAを含有することになる。
又、味噌の総遊離アミノ酸量は約3000mg/100gなので、前記(a)〜(c)の
ような調味味噌を作れば、総遊離アミノ酸量を1.25倍以上増量させることができるので、
旨味を付与し、風味の改善にも役立つ。
(2)液体ス−プ類
缶入りスープのような液状スープの場合、缶1本分に凍結粉砕抽出エキスを8ml以上もしくは凍結粉砕粉末乾燥品を1.6g以上又は凍結粉砕抽出エキスペーストを0.8g以上加える。
(3)粉末スープ類
従来の粉末状のスープの素1杯分に凍結粉砕粉末乾燥品を1.6以上、凍結粉砕抽出エキスペーストを0.8g以上加える。
(4)インスタントカレー、シチュー
固形のルー1皿分(約20g)の原料に凍結粉砕抽出エキスを8ml以上、もしくは凍結粉砕粉末乾燥品を1.6g以上、又は凍結粉砕抽出エキスペーストを0.8g以上加えて固める。
(5)なめ茸
1食で30g食べると仮定すると、内容量150gの製品に対して凍結粉砕抽出エキス40ml以上もしくは凍結粉砕粉末乾燥品を8g以上又は凍結粉砕抽出エキスペーストを4g以上加える。なめ茸のきのこはエノキタケなので、醤油を凍結粉砕抽出エキスで薄めたものもしくは醤油に凍結粉砕粉末乾燥品又は凍結粉砕抽出エキスペーストを数グラム〜数十グラム溶かしたものをベース調味液として用いれば、エノキタケの旨味、風味の強いなめ茸ができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
キノコエキス、又はその乾燥物を含むことを特徴とする食品素材。
【請求項2】
下記の(A)〜(C)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物を乾燥する工程
【請求項3】
下記の(A)〜(D)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物からエキス(液状物質)を分離する工程
(D)前記エキス(液状物質)を濃縮又は乾燥してペースト状にする工程
【請求項4】
下記の(A)〜(C)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材の製造方法。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物を乾燥する工程
【請求項5】
下記の(A)〜(D)の工程を順次経ることを特徴とする食品素材の製造方法。
(A)生のキノコを凍結する工程
(B)凍結したキノコをそのまま粉砕する工程
(C)前記粉砕物からエキス(液状物質)を分離する工程
(D)前記エキス(液状物質)を濃縮又は乾燥してペースト状にする工程
【請求項6】
乾燥温度が、60℃以下である請求項1〜請求項5に記載する食品素材の製造方法。
【請求項7】
キノコがエノキタケ、ブナシメジ、エリンギ、マイタケ、マッシュルーム、ハタケシメジ、ヤマブシタケ、又は雪嶺茸である請求項1〜請求項6に記載する食品素材の製造方法。
【請求項8】
キノコに、エノキタケ、マッシュルーム、又はヤマブシタケを用いて、γ−アミノ酪酸を豊富に含有させる請求項1〜請求項6に記載する食品素材の製造方法。
【請求項9】
キノコに、エノキタケ、ブナシメジ、マッシュルーム、ハタケシメジ、又は雪嶺茸を用いて、オルニチンを豊富に含有させる請求項1〜請求項6に記載する食品素材の製造方法。
【請求項10】
キノコに、菌床栽培キノコを使用する請求項1〜請求項9に記載する食品素材の製造方法。
【請求項11】
請求項1〜請求項10に記載する食品素材を添加して栄養を強化し、かつ呈味性を改善したことを特徴とする食品。
【請求項12】
請求項1〜請求項10に記載する食品素材を添加して、γ−アミノ酪酸を強化したことを特徴とする食品。


【公開番号】特開2007−53924(P2007−53924A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−240561(P2005−240561)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(503353025)株式会社アセラ (10)
【Fターム(参考)】