説明

食材の塊を低温殺菌する装置

食材の塊を低温殺菌する装置(1)は、供給装置と、供給装置に接続し、食料との接触に適した電磁気的に不活性な材料の、少なくとも1つの第1の管(5)と、第1の管の両側に配置され、且つ、RF発電機(8)に接続される、2つの板状の電極(6,7)と(これにより、第1の管内にある塊は、第1の管において誘電的に加熱される。)、加熱可能な第1の液体で満たされ、且つ、第1の管の周りに延在する、第1の被覆物(10)と、第1の管に接続し、実質的に一定の温度で高温の塊を保持する、加熱手段と、を有し、加熱手段の端で、高温の塊が冷却、分割、包装などのさらなる処理のために排出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食材の塊を低温殺菌することに関する。食材の塊は、例えば、大豆、果物、ジャガイモ、及び/又は肉を含む。また、食材の塊は、砂糖、塩、及び香辛料などの他の材料を含むことができる。
【背景技術】
【0002】
肉を含む塊を調理し且つ保蔵処理するための装置が、WO−A−88/02222により知られている。装置により加圧下で運搬される塊を加熱するために、塊が効率的に加熱されるように、10〜41MHzの周波数の電磁場が利用される。
【0003】
媒体は、管により装置の中に運ばれ、高温状態で装置を通り過ぎ、この状態で、断片(pieces)又は薄片(slices)に切断され、必要に応じて、その後すぐに包装される。
【0004】
WO−A−2004/039164は、外被なしでソーセージ製品を製造する方法及びシステムに関する。この公知の技術によれば、塊は、第1の加熱要素により熱伝導に基づいて加熱され、それから第2の加熱要素によりさらに高い温度にまで加熱される。これにより、外被なしのソーセージが得られる。最後に、産物は、冷却器の活動により強制的な方法で冷却される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この明細書は、マイクロ波エネルギー、又は無線周波数(RF)エネルギーの可能な適用を説明する。問題になっている周波数の範囲は、この刊行においてはさらなる定義をしない。マイクロ波は、定義により300MHzより大きな周波数を持っているため、関連する波長により、加熱される塊に発生する高温及び冷温のゾーンを防ぐことはできない。十分に均一な加熱の要望に対して、これは非常に望ましくなく、食品について指定される要求においては許されない。到達される温度は、低温殺菌処理を目的として、全て選択された後であり、加熱された塊のいずれの場所においても最低温度の72℃を要求し、少なくとも2分ほどの期間、その温度が維持されなければならない。この点に関し、300MHzを越える周波数は、本発明によれば確実に適していない。これは、本発明によれば、約10〜50MHzの範囲のRF周波数が選択されるからである。
【0006】
2つの記述された従来技術文献と比較すると、本発明によれば、液体が満たされた被覆物を利用すること、これにより電極間の高いRF電圧の絶縁破壊を効果的に防ぐことは、必須のことと考えられる。上記引用文献によれば、このような絶縁破壊を防ぐことはできない。実際には、この絶縁破壊の結果、局所的な燃焼又は通過する塊の他の変性が発生することが分かる。これは、ほとんどの場合に制御の欠如を引き起こす極めて望ましくない現象であり、食品に全く受け入れられない変性である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、大豆原料を含む塊、卵を含む塊、ジャムなどの、果物を含む塊、ジャガイモを含む塊、又は肉を含む塊などの食材の塊を低温殺菌する装置であって、
塊を加圧下で所定の流速で装置に供給する供給装置と、
第1の加熱手段と、
第1の加熱手段は、供給装置に接続する、食料との接触に適した電磁気的に不活性な材料の第1の管と、
第1の管の両側に配置され、且つ、第1の管にある塊が第1の管内における第1の滞留時間中に誘電的に加熱されるように約10〜50MHzの範囲の周波数のエネルギーを電極に対して発生するRF発電機に接続される、2つの板状の電極と、
を備え、
加熱可能な第1の液体で満たされ、且つ、第1の管の周りに延在する第1の被覆物と、
第1の管に接続し、第2の管における第2の滞留時間中に、実質的に一定の温度で高温の塊を保持する第2の加熱手段と、
を有し、
第2の加熱手段の端で、高温の塊が冷却、分割、包装などのさらなる処理のために排出される、装置である。
【0008】
第1の被覆物が第1の液体で満たされることが重要である。加熱により、第1の液体は通過する塊に所定の温度上昇をすでに与える。しかし、この液体は、食材の塊を介して、電極間の電圧の電気的破壊が、この液体により効果的に防止されるような種類でなければならないということが、より重要なことである。後述に向けて、非常に適した液体は脱塩水であることをここに書き留める。
【0009】
1以上の第1の管は、例えば、2、3、又は4つ用いられうる。低温殺菌するための塊は、これらのサブ管のそれぞれを通過する。各サブ管は、自身の電極、自身のRF発電機、及び任意の自身のインピーダンスマッチング回路を備えている。複数の管と関連する複数の発電機を使用することにより、単位時間当たり、より多くの量の塊が所望の温度にまで加熱されうる。この種の発電機は、商業的に制限された電力以下、すなわち、約70〜90kWでしか利用できない。一つの発電機のみの使用では、処理の流速、及びそれによる装置の生産能力が、それとともに対応する値に制限される。複数の発電機を使用することにより、最大達成可能能力を2、3、又は4倍、又はより高い値にまで増加させることが可能となる。
【0010】
共に第1の管を形成する複数のサブ管は、原則として、設計者又はユーザにより望まれるように、直列又は並列に互いに接続されうる。増加能力の必要とされる効果は、全ての場合において実現される。並列の管の場合、塊は、各サブ管内で開始温度から所望の終了温度にまで加熱される。一方、直列に互いに接続された管の場合、温度上昇はより多くの又はより少ない段階的なやり方で起こる。例えば、相互に直列に接続された2つの管の場合、第1のサブ管内で約10〜40℃、第2のサブ管内で約40〜70℃である。
【0011】
並列の管は、流れ抵抗がより小さいという利点を有する。これにより、供給装置が生成しなければならない送り込み圧力は、より小さくてすむ。欠点は、管が、長手方向の比較的小さい区間を占有し、横断方向のより大きな寸法を必ず必要とすることである。
【0012】
また、本発明の装置により実行される低温殺菌処理は、加熱発生により、しばらくの間、処理される塊を保存処理することを可能にするのに役立つ。肉原料、塩、香辛料、及び結合材の混合は、本発明の装置を用いた一つの連続処理において、途切れのないソーセージの形になる。それから、途切れのないソーセージは、無菌状態で分割され、包装され、必要に応じてさらに調製される。その後、顧客への運送が行われうる。
【0013】
本発明は、第1の液体がかなりの部分を水から成るように、具体化されうる。
【0014】
実施形態では、第1の液体が、水、好ましくは脱塩水であることが推奨される。
【0015】
第2の加熱手段は、原則として、所望の方法で実施されうる。これらの電気的手段により第1の管内で加熱された塊が、第2の加熱手段内で滞留中にある乾燥又は他の変性を被ることを防がなければならないことは、明らかである。空気中により長く留まると、一般的に、乾燥し及び場合により酸化するなどの望ましくない結果となる。これらの望ましくない現象を効果的に排除するために、改良型は、第2の加熱手段が第2の管を有するという特別な特徴を有する。
【0016】
適当な種類の加熱要素が、この第2の管に追加されなければならない。
【0017】
非常に適当な実施形態は、加熱可能な第2の液体で満たされ且つ第2の管の周りに延在する第2の被覆物を備える。
【0018】
装置内で低温殺菌される塊のさらなる処理のため、多くの場合、分割及び包装される前に冷却する機会が与えられなければならない。必要に応じて、この冷却は、分割及び包装の後に行われうる。
【0019】
第2の加熱手段に接続している冷却手段を有する実施形態が、しばしば推奨される。高温の塊は、これらの冷却手段内で第3の滞留時間中に冷却の機会を与えられる。それから、冷却された塊がさらなる処理のために冷却手段の端で排出される。
【0020】
上述したように、好ましくは、第2の加熱手段は第2の管を含む。上述と同じ理由で、上述した実施形態は、好ましくは、冷却手段が第2の管に接続している第3の管を有するという特徴を備える。
【0021】
第3の管は、らせん形状に曲げられうる。これにより、比較的小さな空間において、より長い長さを得られる。よって、空気による流れなどの外部冷却媒体と任意に共同して、急速な冷却が得られる。第1の管の誘電体加熱以外は、この冷却部内で、単に伝導により、熱が低温殺菌された塊から取り除かれる。このために必要なものは時間と、比較的長い長さである。
【0022】
本質的に公知の方法の分割処理とそれに続く任意の包装処理が行われる。分割は、台車(trolleys)により、冷却空間を通って導かれる。これに関し、本質的に公知のリフトタワー(lift-tower)が適している。
【0023】
管の内径は、円くなくてもいいという事実に注目される。所望の及び技術的に実現可能な形状が選択されうる。
【0024】
各管は、好ましくは、いずれの場所においても同一の断面形状を有する。
【0025】
上記周波数で完全に透明な材料は、プラスチック、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)である。この材料は、食料との接触に非常に適合するというさらなる利点を有する。それは、食品が付着しない又はほとんど付着しない滑らかな材料である。材料は、さらに、滑らかな仕上げを非常に容易に与えられうる。材料は、設定された要件に従って、定期的に取り除かれる。
【0026】
電極は、任意の適当な材料でありうる。例えば、アルミニウムの極板を利用できる。
【0027】
装置は、直列配列を有し、連続的な非常に均一な加熱を実行することができる。加熱された塊の最も熱いゾーンと最も冷たいゾーンの間の温度差は、5℃未満であることが保証されうる。
【0028】
システムは、例えば、約1℃/sの大きさの速度での、塊の中心への急速な加熱を可能とする。
【0029】
供給される塊の温度は、約0℃〜10℃であることが想定されうる。目標温度は、電極の端で達成される。
【0030】
本発明の決定された態様によると、装置は、第2の管の材料がステンレス鋼であるという特別な特徴を有する。
【0031】
また、装置は、第3の管の材料がステンレス鋼であるという特別な特徴を有しうる。
【0032】
第2の管と第3の管が、共に一体の管として具体化される実施形態が、非常に実用的である。
【0033】
本発明の次の態様によれば、装置は、第1の滞留時間と電極に対するRMS RF電圧とが、第1の管の端で塊の温度が約70℃〜100℃の範囲の値を持つように調整されうるという特別な特徴を有する。
【0034】
前記温度に達するためのパラメータの設定は、とりわけ、塊の塩分含有量に依存する。それ故、パラメータの選択はそれを考慮して、行われなければならない。
【0035】
本発明の次の態様によれば、装置は、第1の管の平均有効内径が約20〜150mmの範囲内であるという特別な特徴を有する。具体的には、50〜115mmの値がここで考えられる。
【0036】
装置を必要な大きさにする他の態様では、電極の長さが約0.3〜3mの範囲内にある。好ましくは、電極は、ほぼ0.5〜1.5m程度の長さを持つ。
【0037】
RF加熱の最も大きな効果は、電極がそれぞれ、管の外径に合う形状を有する実施形態により、実現される。
【0038】
所定の塊の流速(flow rate)での一定速度と、不連続性が完全にないことは、相互に接続する管の内部の断面形状が互いに同一であり、最終生産物の所望の断面形状に一致する実施形態により、実現される。
【0039】
種々の液体が、被覆物を満たすために考えられうる。実施形態では、第2の液体が水、好ましくは脱塩水、又は油、好ましくは保温性の良い油であることが推奨される。
【0040】
操作員や他の人の安全性のために、全てのRF電圧運搬要素は、筐体、特にファラデーケージに収容される実施形態が推奨される。ファラデーケージの網目は、本発明で利用される周波数に関連するマイクロ波放射と比較して、比較的に大きな波長の点で比較的粗くすることができる。
【0041】
調理及び低温殺菌のための塊の加熱効果を最大化するため、実施形態では、第1の被覆物内の液体が、約20℃〜100℃の範囲の温度で保持されることが推奨される。
【0042】
塊が暖かい状態を維持されるセクション(例えば、第2の管)における最低2分の滞留時間中、低温殺菌用の塊のいずれの場所においても、温度が決定された所定温度(通常、ほぼ72℃〜75℃の大きさ)を下回らないようにしてもよい。
【0043】
特定の実施形態において、この目的のために、装置は、第2の被覆物内の液体が、約70℃〜100℃の範囲内の温度で保持されるという特別な特徴を有する。
【0044】
本発明の好ましい態様は、電極が、調整可能なインピーダンスマッチング回路を介して、関連するRF発電機に接続されるという事実にある。
【0045】
装置は、例えば、供給装置が、肉ポンプなどの生産前の装置に接続するのに適合しているという特徴を有する。このため、第1の管の入口側は、相応じて形成された公知の肉ポンプの出口のフランジに密封接続するのに適合したフランジを備えることができる。
【0046】
装置は、周波数が12〜29MHzの範囲内にあるという特別な特徴を有しうる。
【0047】
本発明のさらなる態様によれば、装置は、周波数が27±2MHzの値を持つという特徴を有する。例えば、周波数27.12MHzは本発明のような産業上利用のために与えられた周波数である。
【0048】
本発明のさらなる態様によれば、装置は、周波数が13.5±1MHzの値を持つという特別な特徴を有する。同様に、周波数13.56MHzが本発明のような産業上利用のために与えられる。
【0049】
第3の管が、調理され及び低温殺菌された塊を、内部の伝導と外部の対流により、徐冷却にさらすことが注目される。それ故、第3の管は、一般的に、第1及び第2の管と比較して、比較的に長い長さを持たなければならない。
【0050】
特定の実施形態において、装置は、第1及び第2の被覆物が、一つの一体の(integral)被覆物として共に具体化されるという特別な特徴を有する。この場合、加熱された脱塩水で被覆物を満たすことが推奨される。
【0051】
また、被覆物(加熱された液体は被覆物を通って流れる。)は、熱交換の一次回路の機能を有し、関連する1又は複数の管が二次回路を形成することが、一般に示される。熱交換は、加熱された液体と、管を通って運ばれる処理用の塊との間で、行われる。一般的に知られているように、この同軸タイプの熱交換器は、逆流の場合に最高効率を有する。これを視野に入れて、加熱された液体の供給装置は、この点に関し、好ましくは、運送される塊の下流側に位置付けされる。加熱された液体(熱交換機内ですでにわずかに冷却されている。)の排出は、その上流側に位置付けされる。
【0052】
本発明の最後の観点によると、装置は、第2の管の下流に、高温の塊が、燻る、調味料を追加する、焼くなどの後処理を受ける、処理部が存在する、という特別な特徴を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
本発明について、添付の図面を参照して、説明する。
【0054】
図は、肉を含む塊4を調理し及び低温殺菌する装置1を示している。塊4は、公知の種類の肉ポンプ2により、装置1に供給される。装置は、塊4を加圧下で所定の流速で装置1に供給する供給装置3と、供給装置3に接続する、食料との接触に適した電磁気的に不活性な材料(特にPTFE)の第1の管5と、第1の管5の両側に配置され、且つ、第1の管5の外形に一致する形状を有する、2つの板状の電極6、7(電極は、第1の管5内にある塊4が第1の管5における第1の滞留時間中に誘電的に加熱されるように、約27.12MHzの範囲の周波数のエネルギーを電極6、7に対して発生するRF発電機8に接続される。)と、第1の管5の周りに広がり且つ脱塩水9で満たされた第1の被覆物10と、第1の管5に接続し、第1の管5内で加熱された塊を、第2の管において最低2分の第2の滞留時間中、実質的に一定の温度で保持する、第2の管11と、第2の管11の周りに広がり且つ保温性の良い油12で満たされた第2の被覆物13と、第2の管11に接続する比較的に長い第3の管14(高温の塊が、この第3の管における第3の滞留時間中に冷却する機会を与えられ、第3の管14の端15で、冷却された塊が、分割及び/又は包装などのさらなる処理のために排出される。)と、を有する。
【0055】
第2の管11と第3の管14は、一つの一体のステンレス鋼のモノリシック構造の管として、共に形成される。
【0056】
第1の滞留時間と電極に対するRMS RF電圧は、第1の管5の端16で塊4の温度が、約70℃〜90℃の範囲内の値を持つように、調整されうる。エネルギー移動と塊4の加熱のため、最高可能効率で、電極6、7は、インピーダンスマッチング回路17を介して、RF発電機8に接続される。回路17は、直列に接続された可変コンデンサ8と、電極6、7に並列に接続された第2の可変コンデンサ19と、を含む。
【0057】
RF発電機8は、例えば27.12MHz又は13.56MHzの周波数のエネルギーを発生するのに適している。これらは両方とも、この種の産業上利用のために法律的に許される周波数である。
【0058】
第1の液体は、ポンプを備えた熱交換器を有する加熱装置20により、所望の温度(例えば40℃)で保持される。この実施形態において、脱塩部22は、給水管21内に組み込まれる。この場合、水が使用される。なお、保温性の良い油などの他の液体も適している。
【0059】
第2の液体12は、同様の方法で、所望の温度にされ、保持されうる。
【0060】
低温殺菌のために規定された要求を視野にいれると、第2の管11内での高温の塊の滞留時間は、2分以上でなくてはならない。
【0061】
RF電圧運搬要素は、全て、ファラデーケージ23に収容される。このファラデーケージは、アース線23を介して、接地される。電極6もまたアース線25を介して接地される。電極はRF発電機に接続されているため、RF発電機も接地される。ファラデーケージと上記接地の両方は、操作員の安全性のために必須のものである。
【0062】
法規定に照らし合わせて、装置が、装置が開けられ又はファラデーケージの接地が遮られたときに、例えば、すぐに1又は複数のRF発電機をオフすることにより、電極のRF電圧をすぐにオフに切り替えることを確実にするという、さらなる安全性の規定を含むことは、明らかである。
【0063】
本発明が、記述した例示的な実施形態に限定されないことは明らかである。上述したように、第1の管は、要望通り、並列又は直列に接続された部分、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、2つの並列のサブ管(それぞれは、直列に接続された2つのサブセグメントからなる。)を含むことができる。
【0064】
管の利用は、コンベヤーベルトなどのむき出しの運送と比較して、流れ抵抗が比較的に大きいという欠点を含むが、例えば、処理される塊の中に含まれる水又は脂が、加熱される管の内側の表面に対して、潤滑及び滑動の効果を持っていることに、注目されなければならない。冷却の場合、高湿度の空気又は保護雰囲気、例えば、窒素が使用される。これにより、原理上、塊が常圧で運ばれる。
【0065】
一般には、塊の圧力を約4bar以下にすることが推奨される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の装置の例示的な実施形態の非常に簡易な表現を、一部分をブロック図の形式で且つ一部分を横断面図の形式で示す図
【図2】図1の装置の縦断面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大豆原料を含む塊、卵を含む塊、ジャムなどの、果物を含む塊、ジャガイモを含む塊、又は肉を含む塊などの食材の塊を低温殺菌する装置であって、
塊を加圧下で所定の流速で前記装置に供給する供給装置と、
第1の加熱手段と、
前記第1の加熱手段は、
前記供給装置に接続する、食料との接触に適した電磁気的に不活性な材料の第1の管と、
前記第1の管の両側に配置され、且つ、前記第1の管内にある塊が前記第1の管内における第1の滞留時間中に誘電的に加熱されるように約10〜50MHzの範囲の周波数のエネルギーを前記電極に対して発生するRF発電機に接続される、2つの板状の電極と、
を備え、
加熱可能な第1の液体で満たされ、且つ、前記第1の管の周りに延在する第1の被覆物と、
前記第1の管に接続し、前記第2の管における第2の滞留時間中に、実質的に一定の温度で高温の塊を保持する第2の加熱手段と、
を有し、
前記第2の加熱手段の端で、前記高温の塊が冷却、分割、包装などのさらなる処理のために排出される装置。
【請求項2】
前記第1の液体は、かなりの部分を水から成る、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の液体は、水、好ましくは、脱塩水である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2の加熱手段は、第2の管を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
加熱可能な第2の液体で満たされ、且つ、前記第2の管の周りに延在する第2の被覆物を有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第2の加熱手段に接続する冷却手段を有し、
前記冷却手段内で、前記高温の塊が前記冷却手段内における第3の滞留時間中に冷却する機会を与えられ、
前記冷却手段の端で、冷却された塊がさらなる処理のために排出される、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記冷却手段は、前記第2の管に接続する第3の管を含む、請求項4及び請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の管の材質はプラスチックである、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の管の材質はPTFEである、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の管及び/又は前記第3の管の材質は、ステンレス鋼である、請求項4又は請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の管及び前記第3の管は、一つの一体管として共に形成される、請求項4に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の滞留時間と前記電極に対するRMS RF電圧は、前記第1の管の端で前記塊の温度が約70℃〜100℃の範囲内の値を持つように調整されうる、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の管の平均有効内径は、約20〜150mmの範囲内である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記電極の長さは、約0.3〜3mの範囲内である、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記電極は、それぞれ、前記管の外形に一致する形状を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
相互に接続する管の内部断面形状は、互いに同一であり、最終生産物の所望の断面形状に一致する、請求項1から請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第2の液体は、水、好ましくは脱塩水、又は、油、好ましくは保温性の良い油である、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
全てのRF電圧運搬要素は、筐体、特にファラデーケージに収容される、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の被覆物内の液体は、約20℃〜100℃の範囲の温度で保持される、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記第2の被覆物内の液体は、約70℃〜100℃の範囲の温度で保持される、請求項5に記載の装置。
【請求項21】
前記電極は、調整可能なインピーダンスマッチング回路を介して、関連する前記RF発電機に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記供給装置は、肉ポンプなどの生産前の装置に接続するのに適している、請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記周波数は12〜29MHzの範囲内である、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記周波数は27±2MHzの値である、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記周波数は13.5±1MHzの値である、請求項1に記載の装置。
【請求項26】
前記第1及び第2の被覆物は、一つの一体被覆物として共に形成される、請求項5に記載の装置。
【請求項27】
前記第2の管の下流に、高温の塊が、燻る、調味料を追加する、焼くなどの後処理を受ける、処理部が存在する、請求項4に記載の装置。
【請求項28】
前記第1の管は少なくとも2つのサブ管を有し、
2つの板状の電極とRF発電機と任意でインピーダンスマッチング回路とが、各サブ管に追加される、請求項1に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−529912(P2009−529912A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501367(P2009−501367)
【出願日】平成19年3月17日(2007.3.17)
【国際出願番号】PCT/NL2007/050109
【国際公開番号】WO2007/108680
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(508285307)ソンデル・フード・システムズ・ベスローテン・フェンノートシャップ (1)
【氏名又は名称原語表記】SONDER FOOD SYSTEMS B.V.
【Fターム(参考)】