説明

食生活改善用食品組成物

【課題】米糠を圧搾処理した脱脂米糠、及び精製米糠油を特定比率で配合したことを特徴とする食生活改善用食品組成物を提供する。
【解決手段】米糠を圧搾処理した脱脂米糠、及び精製米糠油を、それぞれの含量が重量比で85:15〜60:40となるように配合した食生活改善用食品組成物を提供する。好ましくは、脱脂米糠及び精製米糠油の重量比が85:15〜60:40となるように含有した米糠様組成物を食生活改善用食品組成物に配合する。本発明により、内臓脂肪の増加抑制作用・低減作用、血中のトリグリセリドの増加抑制・低減作用、血糖値の増加抑制・低減作用、生体の酸化障害の低減効果、マグネシウム体内保留効果などの優れた効果が得られることから、肥満、糖尿病,脂質異常症,高血圧、動脈硬化、肝疾患、呼吸器疾患の予防や改善、インスリン抵抗性の改善、老化防止、アジポネクチン分泌量の低減防止の目的で食生活改善用食品として使用できる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米糠を圧搾処理した脱脂米糠、及び精製米糠油を特定の重量比率で含有することを特徴とする食生活改善用食品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
生活習慣病である肥満、糖尿病,脂質異常症,高血圧、動脈硬化などを予防や治療するために、個々の疾患に対して個別に対処されている。しかし、これらの疾患を有する患者は、複数の生活習慣病を罹患している場合が殆どであり、またそれらの疾患は相互に複雑な関係を有していることが知られつつある。そのため、個々の疾患に対する個別の対処では十分な治療効果が得ることができていない。
【0003】
近年、「内臓脂肪(以下、「腸間膜脂肪」ということがある。)」の増加と様々な生活習慣病と関係が明らかになりつつある。そこで、「内臓脂肪」に着眼し、様々な生活習慣病を包含したメタボリックシンドロームという新しい概念が提唱されている。
【0004】
メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪の蓄積」に加えて、内臓脂肪蓄積をリスク要因に有する「血糖」、「脂質代謝」や「血圧」の状態を把握し、動脈硬化のリスクが高い病態として定義するものである。この概念によれば「内臓脂肪」を低減することで様々な生活習慣病の予防や治療が可能となることから、日本において、2008年4月からメタボリックシンドロームの診断を目的とした特定検診が実施され、メタボリックシンドロームに罹患する可能性のある人や罹患している人を見出す試みがなされている。
【0005】
上記特定検診で見出された人に対する対処としては、食事指導や運動指導などを行い、投薬治療をできる限り避けることとされている。しかし、従前の食事指導や運動指導を実生活において遵守することは困難なことが多い。そこで、日常生活で無理なく摂取でき、上記効果を有する食生活改善用食品の開発が進められているが、未だ十分な効果を有する食品は得られておらず、早期の開発が望まれている。
【0006】
一方、米糠は、米の果皮、種皮、外胚乳、糊粉層等であり、玄米に約10重量%含まれている。油分、タンパク質、無機質、ビタミンB群(特にB1)が豊富であることが知られており、飼料や農業分野での利用のほか、米糠油やフィチン酸やイノシトールなどの製造原料として活用されているが、機能性食品への応用としては、米糠の搾油後の残渣である脱脂米糠を粉末状に加工して栄養強化用の食品添加剤として利用する提案がなされているだけである。(例えば特許文献1参照)
【特許文献1】特開2007−104962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、脱脂米糠及び精製米糠油を、特定比率で配合したことを特徴とする食生活改善用食品組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、米糠を圧搾法で搾油処理した脱脂米糠と、精製した米糠油とを重量比で85:15〜60:40を含有する食生活改善用食品組成物が、「体内の抗酸化効果」、「内臓脂肪の増加を抑制する効果」、「血清トリグリセリド値の低下効果」および「空腹時の血糖値の増加を抑制する効果」に優れることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は下記の食生活改善用食品組成物を提供するものである。
項1.米糠を圧搾処理した脱脂米糠及び精製米糠油を、それぞれの含量が重量比で85:15〜60:40となるように含有することを特徴とする食生活改善用食品組成物。
項2. メタボリックシンドロームの予防または改善のために使用するものであることを特徴とする項1に記載の食生活改善用食品組成物。
項3.脱脂米糠及び精製米糠油の重量比が85:15〜60:40となるように予め含有させた米糠様組成物を製造し、該米糠様組成物を配合することを特徴とする項1もしくは項2に記載の食生活改善用食品組成物。
【0010】
本発明に使用する脱脂米糠は、搗精後に得られた米糠(生米糠)をリパーゼ失活処理し、圧搾処理した後の、脂質含量が5〜12重量%の残渣である。有機溶媒を用いて脱脂された脱脂米糠は、有用成分が除去される可能性が高いため好ましくない。リパーゼ失活処理は、通常18〜20重量%程度の脂質を含有する米糠(生米糠)の酸化劣化を防ぐ目的で行われ、通常、生米糠を70〜130℃程度で加熱焙煎することにより行われる。圧搾処理は、公知の圧搾法、例えば加熱焙煎処理され100〜115℃程度になった米糠を低温連続圧搾機(例えば(株)テクノシグマ社より販売されているミラクルチャンバー)により圧搾することで行う。圧搾は、圧搾後の脱脂米糠中の脂質が5〜15重量%程度となるまで行う。また、リパーゼ失活処理前の米糠や搾油後の脱脂米糠の水分含量を低減させる乾燥処理を行っても良い。更に、脱脂米糠は、公知の方法により粉砕、分級し粉末状とすることが好ましい。この際、粉末の平均粒子径は、5〜200μmが好ましく、10〜150μmがより好ましく、40〜100μmが最も好ましい。なお、脱脂米糠中の脂質は、5〜20重量%が好ましく、7〜15重量%がより好ましい。
【0011】
本発明に使用する精製米糠油は、米糠原油は圧搾法により得られた米糠原油を公知の方法で精製した後の、ロウ分が0.5重量%以下、遊離脂肪酸が5重量%以下の米糠油であり、好ましくは、ロウ分が0.1重量%以下、遊離脂肪酸が1重量%以下の精製米糠油である。圧搾により得られた米糠原油には、通常、ロウ分が約3重量%、遊離脂肪酸が約30重量%含まれるため、公知の方法を用いて精製を行う。精製法としてはスチームリファイニング工程を含むものが好ましい。
【0012】
本発明の食生活改善用食品組成物は、前記の脱脂米糠と精製米糠油を特定の重量比率で配合し、公知の方法を用いて製造する。脱脂米糠と精製米糠油の含有重量比率は、85:15〜60:40(脱脂米糠:精製米糠油)であり、好ましくは80:20〜70:30である。好ましい食生活改善用食品組成物としては、水分2〜8重量%、脂質30〜40重量%、ロウ分0.6重量%以下、遊離脂肪酸0.5〜3.5重量%の成分含量を示す。また、該食品組成物への脱脂米糠および精製米糠油の含有量は、それぞれ4〜85重量%および1〜40重量%である。
【0013】
さらに、脱脂米糠と精製米糠油は、予め混合物(以下、「米糠様組成物」という。)とした後に、食生活改善用食品組成物へ配合することが好ましい。米糠様組成物中の脱脂米糠及び精製米糠油の含有比率は、それぞれ85:15〜60:40、好ましくは80:20〜70:30である。さらに、米糠様組成物には、脱脂米糠や精製米糠油以外の成分も混合しても良い。また、食生活改善用食品組成物への米糠様組成物の含有量は、5〜100重量%である。
【0014】
本発明の食生活改善用食品組成物は、特に限定はされないが、一般食品、栄養補助食品、機能性食品、特定保健用食品、病者用食品などとして使用される。具体的には、使用目的等に応じて、錠剤、顆粒、細粒、粉体、タブレット、カプセル、液体、ペースト、ゲルなどの剤型とできる。具体的には、サプリメント、トローチ、飲料、飴、グミ、クッキー、米菓、ケーキ、パン、麺類、シリアル、シリアルバー、スープ、レトルト食品、ドレッシング、米飯用添加剤、料理用原料などが挙げられる。
【発明の効果】
【0015】
わが国においては、「過剰な内臓脂肪の蓄積」に加えて、「空腹時血糖値」、「血清中のトリグセリド値またはHDLコレステロール値」、「血圧値」の3項目のうち2項目以上が規定値を外れた場合、メタボリックシンドロームと診断している。本発明の食品組成物は、「内臓脂肪の増加を抑制する効果」に加え、「空腹時の血糖値の増加を抑制する効果」、「血清トリグリセリド値の低下効果」および「体内の抗酸化効果」に優れていることから、肥満、糖尿病,脂質異常症,高血圧、動脈硬化、肝疾患、呼吸器疾患の予防や改善、インスリン抵抗性の改善、老化防止、アディポネクチン分泌量の低減防止の目的で食生活改善用食品として使用できる。特に、体内の抗酸化効果に優れていることから、メタボリックシンドロームや動脈硬化の予防または改善用としての使用が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の食生活改善用食品組成物は、血中の中性脂肪が気になる人、血中コレステロールが気になる人、血糖値が気になる人、動脈硬化が気になる人、肝機能が気になる人、心疾患が気になる人、腹部肥満が気になる人、喫煙する人、脂肪の多い食事をとりがちな人、外食の多い人、肉類及び乳製品を多く食べる人、加工食品を多く食べる人などを対象とした食品や、糖尿病、高血圧、動脈硬化、脂質異常症、肥満を有する人やそれらの境界域に属する人のための食生活改善用食品などとすることができる。
【実施例】
【0017】
以下、試験例、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】
<試験例1;高脂肪食を摂食させたラットの体内脂肪量、血中のトリグリセリド量>
高脂肪食の摂取が及ぼす影響とその影響に対する本発明の食生活改善用食品組成物の作用をラットにより試験した。
4週齢のSD系雄ラットを、1試験群6匹に群分けし、試験に供した。
飼育環境は、ステンレス製6連ゲージを使用し、気温24±1℃、湿度55±5%、8時から20時までの12時間の照明点灯条件とした。
飼料は下記表1に示された組成の標準食(Cont.)、高脂肪精白米食(WR)(以下、「精白米食」ともいう。)、高脂肪玄米食(BR)(以下、「玄米食」ともいう。)、高脂肪試験食(高脂肪精白米及び図1のプロセスにより製造した米糠様組成物(脱脂米糠及び精製米糠油の重量比75:25))(以下、「試験食」とも言う。)(WR+RP)とした。
なお、標準食以外の飼料は、標準食の大豆油の代わりにラード(豚背脂)を配合し、αコーンスターチの代わりに、α精白米粉末、α玄米粉末、α精白米粉末及び米糠様組成物(精白米及び米糠様組成物の重量比9:1)に代えた高脂肪食である。
【0019】
【表1】

【0020】
また、これらの栄養成分の分析値(水分含量、粗たんぱく質含量、粗脂肪含量、炭水化物含量、粗灰分含量)を下記表2に示す。
【0021】
【表2】

【0022】
測定結果を図2〜5に示す。初体重(図2左上)、終体重(図2右上)、飼料摂取量(図2左下)、総脂肪率(図2右下)体内脂肪量(腸間膜(図3左)、後腹壁(図3右))血中のトリグリセリド量(図4)CM(カイロミクロン)分画におけるトリグリセリド量(図5左上)、VLDL分画におけるトリグリセリド量(図5右上)、LDL分画におけるトリグリセリド量(図5左下)、HDL分画におけるトリグリセリド量(図5右下)。
【0023】
<体内脂肪量>
試験食群(WR+RP)は、精白米食群(WR)と比較して腸間膜脂肪量が著しく少なかった。その程度は、玄米食群(BR)より明らかに大きく、標準食群(Cont.)と同程度であった。
【0024】
<血中トリグリセリド量>
高脂肪試験食群(WR+RP)は、標準食群(Cont.)や高脂肪精白米食群(WR)と比較して約2分の1であり、高脂肪玄米食群(BR)と比較しても大幅に低くかった。
【0025】
<各分画における中性脂肪量>
CM分画とVLDL分画において血中のトリグリセリド量と同じ傾向であり、試験食群(WR+RP)はいずれの画分においても玄米食(BR)よりも低かった。
【0026】
<試験例2;高脂肪食を摂食させたラットのマグネシウムの吸収・排泄動態>
試験例1における高脂肪精白米食(WR)、高脂肪玄米食(BR)、高脂肪試験食(WR+RP)の各群におけるマグネシウムの吸収・排泄動態を試験した。マグネシウムの定量方法は公知の方法を使用した。ラットの個体ごとに、摂食した餌の量を精確に計量することでマグネシウム摂取総量(M1)を求め、排泄物を全て回収し、尿と糞に含まれるマグネシウムを定量することでマグネシウム排泄総量(M2)を求め、これらの結果より下記の数式1に従って体内保留率(M3)を算出し、各群を比較した。結果を表3に示す。
【0027】
【数1】

【0028】
【表3】

【0029】
表3に示したとおり、同じマグネシウムを含有する高脂肪試験食と高脂肪玄米食を比較すると、高脂肪試験食のほうが優れたマグネシウムの体内保留率を示した。
【0030】
<試験例3;自然発症糖尿病マウスにおける血糖値、血中の抗酸化指標値>
自然発症糖尿病マウスに対する本発明の食生活改善用食品組成物の抗糖尿病
作用を試験した。
試験は、標準食にて自然発症糖尿病マウス(KKAt/TA)を1週間予備飼育した後、各飼料により4週間の本飼育を行った。なお、飼料は自由摂取とし、給水も蒸留水を自由摂取とした。空腹時の血糖値については、試験開始時、2週間飼育時、飼育終了時(4週間飼育時)の3回測定し、血中の抗酸化指標としての8―OHdGとイソプロスタンについては、試験開始時と飼育終了時(4週間飼育時)の2回測定し、その他の項目については、本飼育終了時(4週間飼育時)のみ測定した。
飼料は下記表4に示された組成の標準食(Cont.)、通常精白米食(WR2)、通常玄米食(BR2)、通常試験食(精白米及び図1のプロセスにより製造した米糠様組成物(脱脂米糠及び精製米糠油の重量比75:25))(WR2+RP)とした。
【0031】
【表4】

【0032】
<空腹時の血糖値>
飼育期間の終了時(4週間飼育時)において、通常試験食群(WR2+RP)は、標準食群(Cont.)および通常精白米食群(WR2)と比較して大幅に低く、試験開始時とほぼ同水準であった。
【0033】
<血中の抗酸化指標値>
脂質過酸化状態の指標であるイソプロスタン、DNAの酸化障害の指標である8―OHdGともに、通常試験食群(WR2+RB)は、標準食群(Cont.)、通常精白米食群(WR2)、通常玄米食群(BR2)の何れと比較しても大幅に低く、試験開始時と同水準であった。
【0034】
測定結果を図6〜8に示す。初体重(図6左上)、終体重(図6右上)、飼料摂取量(図6左下)、空腹時の血糖値(図7)血中の8−OHdG量(図8右)血中のイソプロプタン量(図8左)
【0035】
以上の試験により、試験食は他の群と比較して優れた「内臓脂肪の増加を抑制する効果」、「血中のトリグリセリド値の低下効果」及び「マグネシウム体内保留率」が確認できた。また、通常試験食は通常食、精白米食および玄米食と比較して、優れた「体内の抗酸化効果」および「空腹時の血糖値の増加を抑制する効果」があることが確認できた。玄米は、精白米と米糠から構成されていることから、試験食に用いた本発明の食生活改善用食品組成物は、米糠と比較して優れた上記の効果を有すると考えられる。従って、肥満、糖尿病,脂質異常症,高血圧、動脈硬化、肝疾患、呼吸器疾患の予防や改善、インスリン抵抗性の改善、老化防止、アジポネクチン分泌量の低減防止を目的とする食生活改善用食品としての使用が期待できる。
【0036】
下記原料を使用して常法により食生活改善用食品組成物を製造した。なお、「%」は「重量%」を意味する。
【0037】
実施例1
顆粒状食品を下記にしたがって製造した。
1.脱脂米糠
米糠(生米糠)を70〜130℃程度で加熱してリパーゼ失活処理を行った。その後、ミラクルチャンバーを用いて、脱脂米糠の脂質含量が約10重量%程度になるまで低温圧搾処理を行ない、得られた脱脂米糠を、粉砕・分級し、平均粒径が約100μmの粉末状脱脂米糠とした。
2.精製米糠油
上記で得られた米糠原油をろ過した後に、脱ガム、脱ロウ、脱酸、脱色、脱臭の処理を加えて精製し、ロウ含量0.1重量%及び遊離脂肪酸含量0.9重量%の精製米糠油とした。
3. 食生活改善用食品組成物の製造
上記の粉末状脱脂米糠45重量%、精製米糠油15重量%、粉末マルチトール20重量%、難消化性デキストリン10重量%、ココアパウダー9重量%、粉末香料1重量%を混合し、常法により造粒加工することで顆粒状の生活改善用用食品組成物を製造した。
【0038】
実施例2
常法に従い、下記の玄米ふりかけを製造した。
成分 (重量%)
米糠様組成物(顆粒) 60%
(脱脂米糠 48%)
(精製米糠油 12%)
赤紫蘇 25%
黒ごまペースト(脂質60%) 10%
グルタミン酸ソーダ 5%
合計 100%
【0039】
実施例3
常法に従い、下記の粉末玄米飲料を製造した。
成分 (重量%)
米糠様組成物(顆粒) 30%
(脱脂米糠 21%)
(精製米糠油 9%)
黒ごまペースト(脂質60%) 15%
大豆パウダー 47%
粉末黒糖 8%
合計 100%
【0040】
実施例4
常法に従い、下記のタブレットを製造した。
成分 (重量%)
米糠様組成物(粉体) 20%
(脱脂米糠 17%)
(精製米糠油 3%)
マルチトール 38%
乳糖 30%
ショ糖脂肪酸エステル 5%
ステアリン酸カルシウム 4%
二酸化ケイ素 2%
粉末香料 1%
合計 100%
【0041】
実施例5
常法に従い、下記の玄米麺を製造した。
成分 (重量%)
脱脂米糠 10%
精製米糠油 3%
小麦粉 60%
米粉 20%
食塩 7%
合計 100%
【0042】
実施例6
常法に従い、下記のシリアルを製造した。
成分 (重量%)
米糠様組成物(フレーク) 60%
(脱脂米糠 36%)
(精製米糠油 24%)
乾燥フルーツ 30%
ミックスナッツ 10%
合計 100%
【0043】
実施例7
常法に従い、下記の米飯用添加剤を製造した。
成分 (重量%)
米糠様組成物(顆粒) 80%
(脱脂米糠 60%)
(精製米糠油 20%)
アップルファイバー 20%
合計 100%
【0044】
実施例8
常法に従い、下記のクッキーを製造した。
成分 (重量%)
脱脂米糠 15%
精製米糠油 5%
薄力粉 20%
有塩バター 25%
砂糖 15%
鶏卵(全卵) 15%
紅茶リーフ 5%
合計 100%
【0045】
実施例9
常法に従い、下記の顆粒状食品を製造した。
成分 (重量%)
米糠様組成物(顆粒) 50%
(脱脂米糠 38%)
(精製米糠油 12%)
粉末トレハロース 20%
難消化性デキストリン 10%
粉末茶 9%
粉末香料 1%
合計 100%
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の米糠様組成物における脱脂米糠及び精製米糠油の製造プロセスの一態様を示すフローチャートを示す。
【図2】試験例1にて測定されたラット初体重(左上)、ラット終体重(右上)、飼料摂取量(左下)及び総脂肪率(右下)を示す図である。
【図3】試験例1にて測定された腸間膜脂肪量(左)、後腹壁脂肪量(右)を示す図である。
【図4】試験例1にて測定された血中のトリグリセリド量を示す図である。
【図5】試験例1にて測定された各分画におけるトリグリセリド量を示す図である。各分画は次のとおりである。CM(カイロミクロン)分画(左上)、VLDL分画(右上)、LDL分画(左下)、HDL分画(右下)。
【図6】試験例3にて測定されたマウス初体重(左上)、マウス終体重(右上)及び飼料摂取量(左下)を示す図である。
【図7】試験例1にて測定された空腹時の血糖値を示す図である。
【図8】試験例1にて測定された血中の8−OHdG量(右)血中のイソプロプタン量(左)を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米糠を圧搾処理した脱脂米糠及び精製米糠油を、それぞれの含量が重量比で85:15〜60:40となるように含有することを特徴とする食生活改善用食品組成物。
【請求項2】
メタボリックシンドロームの予防または改善のために使用するものであることを特徴とする請求項1に記載の食生活改善用食品組成物。
【請求項3】
脱脂米糠及び精製米糠油の重量比が85:15〜60:40となるように予め含有させた米糠様組成物を製造し、該米糠様組成物を配合することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の食生活改善用食品組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−291187(P2009−291187A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272707(P2008−272707)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】