説明

飲料容器及び飲料容器用キャップ

【課題】 簡単な構成でキャップ内の粉末飲料材以外の部材が飲料水中に落下することなく、飲料水の漏洩や外部からの汚染を防止する。
【解決手段】 飲料容器の開口ねじ部に螺合する如く形成され、内部に粉末飲料材を収納する飲料容器用キャップにおいて、ねじ部が形成された蓋部と、この蓋部に一体に形成され下部開口面に封止フィルムが固着されおり上部には環状の嵌合溝が形成されている支持筒体とからなる下部キャップと、押圧天板と、この押圧天板に一体に形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、押圧天板の裏面に形成され支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口面に形成されている収納筒とから構成されていることを特徴とする飲用容器用キャップ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は飲用直前まで粉末飲料材の状態を保持する如く構成した飲料容器及び飲料容器用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるペットボトルを利用した各種飲料が普及しているが、緑茶をより風味豊かに飲用するためにいろいろな工夫が知られている。ペットボトルのキャップ内に粉末状の緑茶を封入し、この封入状態を飲用直前まで保持しておき、飲用時にこの封入状態を解除してペットボトル中の水に粉末茶を混合させる構造には、次のように各種の形態がある。
【0003】
ペットボトルのキャップを中間キャップと上部キャップにて構成し、中間キャップ内部に粉末茶を封入した包装容器を装着する。そして、上部キャップの頂壁には下方へ突出した棒が取り付けられている。ペットボトルに中間キャップが螺着され、この中間キャップに上部キャップが同じく螺着されている。飲用時に上部キャップを回転することによって、棒の下降により粉末茶が封入されている包装容器を突き破り、粉末茶を水の中に落下混入して溶解させる(特許文献1参照)。
【0004】
また、この特許文献1には、上部キャップの棒で中間キャップの包装容器を突き破る構成として、前述したねじの回転ではなく上部キャップを下方へ押圧することにより突き破る構成も開示されている。
【0005】
この特許文献1の構成により、飲用直前に新鮮な粉末茶を水に混合することが可能であって、風味豊かな緑茶を飲用することができる。しかしながら、突き破るための棒を下降させる構成の一つでは、上部キャップ内側のねじを回転させて上部キャップを下降させる必要がある。この構成によると、ねじの回転を所定位置まで完全に行うことで包装容器を完全に突き破ることが可能であるが、ねじを手で回転させることから、十分に回転したと勘違いをして途中で回転を中止してしまうと、包装容器を突き破ることができないか、不十分な開放となってしまうおそれがある。
【0006】
また、特許文献1の他の構成では、上部キャップを押圧すると包装容器が破れることになり、飲用時にのみ押圧することが前提となっている。しかしながら、飲用時ではないときに不用意に外力が上部キャップに印加されると、棒によって包装容器が突き破れてしまい、意図しないときに粉末茶が出てしまう事態が起きる。このような心配は、利用者が飲料を購入後に起こしてしまうこともあるが、商品製造工程中あるいは輸送中にも起こりうることであって、予防処置が必要となる。
【0007】
キャップ内部に粉末茶を収納しておき、飲用時にこの粉末茶をペットボトル本体の飲料水と混合する方法として、特許文献2では、キャップを取り外す際に粉末茶が収納されている筒体を飲料水中に落下させる構成が開示されている。しかしながら、この構成によると粉末茶のみならず筒体をも飲用水中に落下させることになり、飲料水中に粉末茶以外のものが混入することは誤飲のおそれなどの危険や衛生上の問題がある。
【0008】
また、キャップ内の収納部に粉末茶を収納し、収納部下部を封止しておきキャップをねじ込むことによって突出部が封止部の弱点部を破断させて収納しておいた粉末茶を飲料水中に混合する構成が知られている(特許文献3参照)。
【0009】
しかしながら、この特許文献3に開示されている構成では、封止部の破断をキャップのねじ込み動作によって行うため、利用者が所定の位置まで十分にねじ込む必要があり、途中でねじ込み完了と誤認してしまうと封止部が完全に破断されないこととなって、全ての粉末茶を飲料水中に混入させることができなくなるおそれがある。
【0010】
特許文献3と同様な構成として特許文献4には、びん口に粉末茶を収納しておき、螺着してあるキャップを下方へねじ込むことでキャップに設けてある突起が封止部を破断して粉末茶を飲料水中に落下混入させる構成が開示されている。しかしながら、この構成においては、利用者がキャップのねじ込み動作を完全に行わず途中で止めてしまうこともあり得る。この結果、封止部の破断が不完全となり全ての粉末茶が飲料水中に落下しないおそれがある。
【0011】
また、キャップ内に収納してある粉末茶を飲料水中に混入する他の構成が特許文献5に開示されている。特許文献5の図4には、キャップ内部に粉末茶を収納してあるが、このキャップ下部の開口部は弁体で封止してある。弁体には上方に突出した押圧部が設けられていて、この押圧部はキャップ上端を貫通して外部へ露出している。そしてこの押圧部が不用意に押されないように保護カバーが設けられている。利用者が飲用しようとすると、先ず保護カバーを外して押圧部を押し、弁体をシーリングリングに抗して下方へ移動させることにより粉末茶を飲料水中に落下混入させることになる。
【0012】
しかしながら、この構成においてはいくつかの難点が認められる。すなわち、常時キャップ内の粉末茶はシール用リングと弁体とで封止してあるが、弁体とリング間から水が粉末中に浸入するおそれがある。さらに、キャップ上端には押圧部を外部へ取り出すために孔が形成されていてこの孔から内部に湿気や汚染物が混入するおそれがある。キャップには保護カバーが設けられているが、これは押圧部が露出していると誤動作や不用意に押圧部が押されてしまうことを防止するためのもので、衛生上の気密を保持できるものではない。
【特許文献1】特開2004−238022号公報
【特許文献2】特開2004−352302号公報
【特許文献3】特開2004−276942号公報
【特許文献4】特開2003−310158号公報
【特許文献5】特開2003−12015号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述した全ての課題を解決するためになされたもので、キャップ内に収納した全ての粉末飲料材を簡単な構成で必要時にのみ飲料水中に落下混入することを可能とし、更に、飲用時に粉末飲料材以外の部材が飲料水中に落下することもなく、また、外部への飲料水の漏洩や外部からの汚染のない飲料容器並びに飲料容器用キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る飲料容器は、開口ねじ部を有する飲料容器と、前記開口ねじ部に装着され内部に粉末飲料材を収納するキャップとからなる飲料容器であって、
前記キャップは前記飲料容器の開口ねじ部に螺合可能な下部キャップとこの下部キャップに嵌合可能な上部キャップから構成されており、
前記下部キャップは前記飲料容器の開口ねじ部に螺合する蓋部と、この蓋部に一体に形成され前記飲料容器の開口ねじ部の内側に挿入される支持筒体とから構成されており、前記支持筒体の下部開口面には封止フィルムが固着されており、前記支持筒体の上部には環状の嵌合溝が形成されており、
前記上部キャップは、押圧天板と、この押圧天板に一体形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、前記押圧天板の裏面に一体に形成され前記支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口部に形成されている収納筒とから構成されていることを要旨とする。
【0015】
本発明に係る飲料容器は、前記下部キャップの前記支持筒体の上端にはねじ部が形成されており、前記上部キャップの前記環状側縁部上部内側にはねじ部が形成されていることを要旨とする。
【0016】
本発明に係る飲料容器は、前記上部キャップの前記押圧天板の裏面において前記収納筒を囲む位置に断面三角形状の環状突起が形成されていることを要旨とする。
【0017】
本発明に係る飲料容器は、前記支持筒体の前記傾斜開口部にはメッシュシートが固着されていることを要旨とする。
【0018】
本発明に係る飲料容器は、前記メッシュシートのメッシュ単位寸法が前記収納筒に収納される粉末飲料材の平均粒径に略等しい寸法に設定されていることを要旨とする。
【0019】
本発明に係る飲料容器用キャップは、飲料容器の開口ねじ部に螺合する如く形成され、内部に粉末飲料材を収納する飲料容器用キャップであって、
ねじ部が形成された蓋部と、この蓋部に一体に形成され下部開口面に封止フィルムが固着されおり上部には環状の嵌合溝が形成されている支持筒体とからなる下部キャップと、
押圧天板と、この押圧天板に一体に形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、前記押圧天板の裏面に形成され前記支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口面に形成されている収納筒と、
から構成されていることを要旨とする。
【0020】
本発明に係る飲料容器用キャップは、前記下部キャップの前記支持筒体の上端にはねじ部が形成されており、前記上部キャップの前記環状側縁部上部内側にはねじ部が形成されていることを要旨とする。
【0021】
本発明に係る飲料容器用キャップは、前記上部キャップの前記押圧天板の裏面において前記収納筒を囲む位置に断面三角形状の環状突起が形成されていることを要旨とする。
【0022】
本発明に係る飲料容器用キャップは、前記支持筒体の前記傾斜開口部にはメッシュシートが固着されていることを要旨とする。
【0023】
本発明に係る飲料容器用キャップは、前記メッシュシートのメッシュ単位寸法が前記収納筒に収納される粉末飲料材の平均粒径に略等しい寸法に設定されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0024】
粉末飲料材を収納したキャップを飲料水が入ったペットボトルなどの飲料容器に装着して、飲用直前に粉末飲料材を飲料水に混合させるにあたり、利用時に粉末飲料材以外の部材が飲料水中に落下することを回避できるようにした。 また、キャップを押圧することで収納してある粉末飲料材の全てを完全に飲料水中に混合させることを可能にした。更に、飲用前の状態においても、意図せずにキャップが押圧により下降してしまうこともなく、押圧した後にあっても内部から飲料水が漏洩することなく外部から汚染されることも防止できるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に本発明に係る実施形態を図を参照して説明する。図1は本発明の実施形態の要部断面を示す図、図2並びに図3は本発明の実施形態の動作を説明するための要部断面図である。
【0026】
さて、以下の実施形態においては、いわゆるペットボトルにあらかじめ清水などの飲料水が充填された状態としておき、このペットボトルに本発明に係るキャップを装着して利用するものである。すなわち、図1において、上部に開口ねじ部11を有しこの開口ねじ部11に飲料水収納部12が一体に形成されたプラスチック製のいわゆるペットボトル13を示してある。ペットボトル13内には、ミネラルウォータなどの飲料水14が充填されている。
【0027】
コンビニエンスストアなどの販売店では、上述した飲料水が充填されたペットボトルを広く販売しており、利用者はこれを購入して飲用する。さて、本発明においては、このような飲料水14充填されているペットボトルの開口ねじ部11に、以下に説明する改良されたキャップ15を装着して利用するものである。すなわち、販売されているペットボトル13に当初装着されているキャップ(図示せず)を外して、本発明に係る改良されたキャップ15を装着する。
【0028】
キャップ15はプラスチック製の下部キャップ16並びに上部キャップ17によって構成されている。下部キャップ16は、円環状の蓋部18と、この蓋部18の上端を同芯的に貫通して蓋部18と一体に形成されている支持筒体19から構成されている。蓋体18の内側には、ペットボトル13の開口ねじ部11に螺合するねじが形成されており、当初のペットボトル13に装着されていたキャップに代えてこの蓋部18がペットボトルを封止するように形成されている。
【0029】
下部キャップ16の支持筒体19は、円筒状に形成されており、その外側面がペットボトル13の開口ねじ部11内面に近接するように形成されている下部筒体20と、蓋部18の上端から上方へ形成されている上部筒体21とから構成されている。下部筒体20と上部筒体21は、説明の便宜上別々に示したが、図1に示すように一体に形成されていて、その円筒状内面22は平滑に形成されている。また、下部筒体20の下端はペットボトル13の開口面と平行な開口面23をなしている。下部筒体20の下端開口面23は封止フィルム24によって封止されている。この封止フィルム24は下部筒体20の下端面に熱溶着法を利用して強固に取着される。なお、封止フィルム24は、湿気を通さない合成樹脂製の薄膜から形成されている。
【0030】
下部キャップ16の上部筒体21の上部は下方からの傾斜面25を経由して径大に厚く形成されており、そこに環状に嵌合溝26を形成する。嵌合溝26の上縁にはねじ部27が形成されている。
【0031】
次にキャップ15を形成する他の部材である、上部キャップ17の構成を図1を参照して説明する。上部キャップ17は、環状側縁部28とこの上部を覆う押圧天板29並びに押圧天板29裏面に下方へ伸びる収納筒30から構成されている。環状側縁部28の下端には内側に屈曲した係止部31が形成されており、この係止部31は支持筒体19上端に形成されている嵌合溝26内に嵌合している。また、係止部31の先端下部は傾斜面32に形成されており、先端上部は平面33となっている。なお、係止部31は環状側縁部28の下端全周にわたって形成してもよいが、例えば各々が90°ずれた4箇所に形成してもよい。
【0032】
押圧天板29の裏面に形成されている収納筒30は、下部キャップ16の内面に近接して配置される円筒状であって、下端は傾斜開口面34となっている。従ってこの傾斜開口面34は楕円形状であって、上方長円端35と下方長円端36が形成されている。そして、上方長円端35並びに下方長円端36の先端は傾斜開口面34の傾斜角である鋭角に形成されている。また、下方長円端36の先端は、環状側縁部28の係止部31が嵌合溝26に嵌合されている状態で、開口面23を封止している封止フィルム24上方の所定間隔の位置になるように設定されている。
【0033】
環状側縁部28の上部内面であって押圧天板29との境界角部には、環状ねじ部37が形成されている。この環状ねじ部37は、後述するが、上部キャップ17を下方へ押圧した際に上部筒体21のねじ部27と螺合するように形成されている。
【0034】
押圧天板29の裏面であって、収納筒30を囲む位置には環状突起38が形成されている。この環状突起38は断面が三角形状であって、その頂部が下方へ向いていて支持筒体19の上面に対向する位置に形成されている。
【0035】
このようにして形成されたキャップ15の収納筒30内部には、図1に模式的にモザイク表記したが粉末飲料材39が収納される。粉末飲料材39としては代表的なものとして粉末茶があるが、他に飲料水中に落下混入させて溶解する飲料材であればこれに限定されない。粉末茶としては茶葉を極めて微細な粒子状に加工したものであるが、インスタントコーヒーのようなフリーズドライ製法による顆粒材を収納してもよい。
【0036】
次に本発明の実施形態の作用について図2、図3をも参照して説明する。ペットボトル13の飲料水収納部12にはミネラルウォータなどの飲料水14がすでに収納されている。このペットボトル13の開口ねじ部11に図1に示すような内部に粉末飲料材39が収納されたキャップ15が螺着される。
【0037】
この状態では、上部キャップ17の係止部31が上部筒体21に形成されている嵌合溝26に嵌合されているため、押圧天板29に少々の力が加えられても上部キャップ17が下方へ降下することはない。従って、内部に粉末飲料材39が収納されたキャップ15をペットボトル13に装着したままで、手に所持したり、バックなどの内部に格納したり、あるいは販売のために箱詰めして運搬しても上部キャップ17が動くことはない。
【0038】
また、ペットボトル13の動きによっても内部の飲料水14が外部に漏洩することもなく、キャップ15の内部に侵入することもない。これは、ペットボトル13の開口ねじ部11にキャップ15の蓋部18が強固に螺合しており、更に下部筒体20の開口面23を水分を透過させない封止フィルム24が強固に熱溶着されていることによる。
【0039】
いま利用者が粉末飲料材39をペットボトル13内の飲料水14中に溶解して飲用を希望した場合には、図2に上部矢印で示すように上部キャップ17の押圧天板29を手で下方へ押す。
【0040】
先に示したように上部キャップ17は、係止部31が嵌合溝26の内部に嵌合しているため、意図しない力を加えない限り下方へ移動しなかったが、この係止している状態に更に力を加えることにより、上部キャップ17は図2のように下方へ移動を始める。
【0041】
すなわち、上部キャップ17の押圧天板29に上部矢印40のような押圧力が印加されると、係止部31は傾斜面32に沿って嵌合溝26から下方へ移動する。この際、上部キャップ17がプラスチック製であることから、環状側縁部28が若干たわむことによって係止部31が嵌合溝26から下方へ離脱する。
【0042】
このようにして上部キャップ17が下方へ移動を開始すると、これに伴って収納筒30も下方へ移動を開始する。収納筒30の先端、すなわち下方長円端36は封止フィルム24面に達し、収納筒30の更なる下降により図2に示すように封止フィルム24は収納筒30の下方長円端36に押された箇所から剥離を開始する。封止フィルム24が剥離し始めたことから、収納筒30内部の粉末飲料材39も下部キャップ16の開口面23から飲料水収納部12中へ落下を開始するが、未だ十分な落下には至っていない。
【0043】
利用者による上部矢印40に示した押圧天板29への押圧を継続することにより、上部キャップ17は図3に示すように更に下降する。押圧天板29への押圧により、押圧天板29裏面の環状突起38と上部筒体21上面が接触する直前まで上部キャップ17は下降する。この状態で上部キャップ17内側の環状ねじ部37と上部筒体21の上端に形成されているねじ部27が接触する。利用者は上部キャップ17の降下停止とともに上部キャップ17を回転させて環状ねじ部37とねじ部27の螺合を行う。この結果、上部キャップ17と下部キャップ16が結合される。
【0044】
上部キャップ17の降下により収納筒30も更に下降することになり、下方長円端36による封止フィルム24の開放は更に進む。封止フィルム24は図3に示すように収納筒30の上方長円端35によっても押され、開放は更に促進される。そして、収納筒30内の粉末飲料材39の全てが落下して、下部矢印41に示すように、ペットボトル13の飲料水収納部12に収納されている飲料水14の中へ混入する。
【0045】
このようにして上部キャップ17を押圧したことによって粉末飲料材39を飲料水14中に落下混入することができ、利用者は下部キャップ16の蓋部18をねじってペットボトル13の開口ねじ部11からキャップ15を外し、粉末飲料材39が溶解した飲料水14を飲用することができる。飲用終了後は、再び下部キャップ16の蓋部18をペットボトル13のねじ部11に螺合させて閉めておけばよい。
【0046】
なお、この状態でもペットボトル13を激しく動かしたり、ゆすったりしなければ、少々の動きではペットボトル13の飲料水14が外部へ漏洩することはない。しかしながら、ペットボトル13を激しく動かしたり、バック内などへ収納して横倒しにしたりすると飲料水14は収納筒30と下部キャップ16内面との間を通り、上部筒体1上方から外部へ漏洩してしまう。
【0047】
このような漏洩を防止するために、上部キャップ15の押圧完了後、上部キャップ17を回転させて上部筒体21のねじ部27と上部キャップ内側の環状ねじ部37を螺合させる。この螺合により押圧天板29裏面の環状突起38の先端が上部筒体21の上面に強く食い込むように接触しこの状態が保持される。この結果、飲料水14は環状突起38の内側で流出が阻止され、外部への漏洩が防止される。合わせてペットボトル13内への外部汚染の侵入の防止ともなる。
【0048】
以上説明したように、本発明に係る実施形態によって、一般に販売されているミネラルウォータなどの飲料水のペットボトルを購入し、購入時に装着されていたねじ蓋を外して上述した本発明に係る粉末飲料材が収納されているキャップを装着することにより、飲用時にはじめて粉末飲料材を飲料水中に混入させることが可能となった。
【0049】
これによりいつでも風味豊かな飲料を利用することができる。また、販売時から上述した本発明に係る粉末飲料材を収納したキャップを、飲料水が入っているペットボトルのキャップを装着しておき、これを購入した利用者は飲用時まで粉末飲料材を混入させずに所持しておき、飲用する際にはじめて両者を混合させるようにしてもよい。
【0050】
本発明に係る実施形態により、ペットボトルに粉末飲料材が収納されたキャップを装着した状態で日常活動にて所持していても、特別の保護部材を装着することなく、上部キャップが押されて下降し封止フィルムを剥離してしまうこともなくなった。さらに、一度封止フィルムを剥離して粉末飲料材を混合した飲料水を利用後であっても上部キャップと下部キャップ間を強固かつ水密状態に保持することを可能としたことで、飲料水の漏洩、外部からの汚染の防止を図れるようになった。
【0051】
次に本発明の他の実施形態を図4を参照して説明する。上述した図1〜図3までの共通する構成並びに動作についてはその説明は省略する。
【0052】
図1の例では上部キャップ17の下端、すなわち傾斜開口面34には何ら取り付けられておらず、上部キャップ17を押圧して封止フィルム24を剥離したと同時に収納されている粉末飲料材39が飲料水14中に落下して混合される。
【0053】
このような本発明に係る構成によって十分に風味を含め良好な飲料水ができるが、粉末飲料材の種類によっては、収納されている粉末飲料材をそのまま飲料水中に落下させると、一部がダマ状態となって容器底部に溜まってしまう現象が発生することがある。
【0054】
そこで、図4の例では、上部キャップ17の収納筒30下端の傾斜開口面34にメッシュシート42を固着した。このメッシュシート42のメッシュ寸法は概略収納する粉末飲料材の粒径に等しい寸法にする。例えば、微細な粉末茶の平均粒径が3μmであるとするとメッシュシート42のメッシュ単位開口長を同じく3μmに設定する。この寸法によると、輸送途中の振動や利用者がキャップを動かした位では粉末はメッシュを通過しない。しかし、水中で振ったり水面上方で強く振ったりすることでメッシュ径と略同一の粉末はメッシュを通過して水中に落下もしくは混合する。もし粉末中にダマ状態の大きな粒径の粉末塊が存在すると振ってもメッシュを通過することはできず、収納筒中に残存させることができる。
【0055】
次に本発明の他の実施形態について、図5、図6を参照して説明する。
【0056】
図5に示すように、キャップ15はプラスチック製の下部キャップ16並びに上部キャップ17によって構成されている。
【0057】
下部キャップ16は、円環状の蓋部18と、この蓋部18の上端を同芯的に貫通して蓋部18と一体に形成されている支持筒体19から構成されている。蓋体18の内側には、ペットボトル13の開口ねじ部11に螺合するねじが形成されており、当初のペットボトル13に装着されていたキャップに代えてこの蓋部18がペットボトルを封止するように形成されている。
【0058】
下部キャップ16の支持筒体19は、円筒状に形成されており、その外側面がペットボトル13の開口ねじ部11内面に近接するように形成されている下部筒体20と、蓋部18の上端から上方へ形成されている上部筒体21とから構成されている。下部筒体20と上部筒体21は、説明の便宜上別々に示したが、図5に示すように一体に形成されていて、その円筒状内面22は平滑に形成されている。
【0059】
下部筒体20の下端はペットボトル13の開口面に対して傾きをもった傾斜開口面49を成している。下部筒体20の傾斜開口面49は封止フィルム24によって封止されている。この封止フィルム24は下部筒体20の下端面に熱溶着法を利用して強固に取着される。なお、封止フィルム24は、湿気を通さない合成樹脂製の薄膜から形成されている。
【0060】
下部キャップ16の上部筒体21の上部には、つば部50が形成されている。する。つば部50の外周にはねじ部27が形成されている。
【0061】
上部キャップ17は、環状側縁部28とこの上部を覆う押圧天板29並びに押圧天板29裏面に下方へ伸びる収納筒30から構成されている。環状側縁部28の下端には内側に屈曲した係止部31が形成されている。この係止部31は、支持筒体19上端に形成されているつば部50の下側に位置し、上部キャップ17と下部キャップ16が分離しないようにしている。係止部31の先端下部は傾斜面32に形成されており、先端上部は平面33となっている。なお、係止部31は環状側縁部28の下端全周にわたって形成してもよいが、例えば各々が90°ずれた4箇所に形成してもよい。
【0062】
押圧天板29の裏面に形成されている収納筒30は、下部キャップ16の内面に近接して配置される円筒状であって、下端は傾斜開口面34となっている。従ってこの傾斜開口面34は楕円形状であって、上方長円端35と下方長円端36が形成されている。そして、上方長円端35並びに下方長円端36の先端は、傾斜開口面34の傾斜角である鋭角に形成されている。また、下方長円端36の先端は、環状側縁部28の係止部31がつば部50の下側に位置している状態で、傾斜開口面49を封止している封止フィルム24より、わずかに上方の所定間隔の位置になるように設定されている。この状態で、封止フィルム24が突き破られないようにするためである。
【0063】
収納筒30の外周であって、係止部31の傾斜面32の近傍には、溝51が形成されている。この溝51には、例えば、ネオプレン製のOリング52を嵌挿する。したがって、収納筒30の外周と上部筒体21とで形成される空間の気密性が確保される。
【0064】
環状側縁部28の上部内面であって押圧天板29との境界角部には、環状ねじ部37が形成されている。この環状ねじ部37は、上部キャップ17を下方へ押圧した際に上部筒体21のねじ部27と螺合するように形成されている。
【0065】
押圧天板29の裏面であって、収納筒30を囲む位置には環状突起38が形成されている。この環状突起38は断面が三角形状であって、その頂部が下方へ向いていて支持筒体19の上面に対向する位置に形成されている。
【0066】
上部キャップ17の係止部31の下方と蓋部18の上面とで形づくられる領域であって、下部キャップ16の支持筒体19の周囲には、ストッパー53が嵌挿されている。図6に示すように、ストッパー53は、例えば1/4周程度の切り欠き部を有した略リング状あるいはC字状のもので、切り欠き部に対向する側に、一体的に摘み部54が形成されている。ストッパー53は、可撓性を有した樹脂製のもので製作される。したがって、ストッパー53は、摘み部54を引っ張ることにより、支持筒体19に沿って欠損部が開くように変形し、支持筒体19から引き抜くことができる。
【0067】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0068】
利用者が粉末飲料材39をペットボトル13内の飲料水14中に溶解して飲用を希望した場合には、まず、ストッパー53の摘み部54を指で摘み、支持筒体19から引き抜く。
【0069】
次いで、上部キャップ17の押圧天板29を手で下方へ押す。上部キャップ17は、係止部31がつば部50の下側に位置しているため、意図しない力を加えない限り下方へ移動しない、この係止している状態に更に力を加えることにより、上部キャップ17は下方へ移動を始める。
【0070】
上部キャップ17が下方へ移動を開始すると、これに伴って収納筒30も下方へ移動を開始する。収納筒30の先端、すなわち下方長円端36は封止フィルム24面に達し、収納筒30の更なる下降により、封止フィルム24は収納筒30の下方長円端36に押された箇所から剥離を開始する。封止フィルム24が剥離し始めたことから、収納筒30内部の粉末飲料材39も下部キャップ16の傾斜開口面49から飲料水収納部12中へ落下を開始するが、未だ十分な落下には至っていない。
【0071】
利用者による上部矢印40に示した押圧天板29への押圧を継続することにより、上部キャップ17は更に下降する。押圧天板29への押圧により、押圧天板29裏面の環状突起38と上部筒体21上面が接触する直前まで上部キャップ17は下降する。この状態で上部キャップ17内側の環状ねじ部37と上部筒体21の上端に形成されているねじ部27が接触する。利用者は上部キャップ17の降下停止とともに上部キャップ17を回転させて環状ねじ部37とねじ部27の螺合を行う。この結果、上部キャップ17と下部キャップ16が結合される。
【0072】
上部キャップ17の降下により収納筒30も更に下降することになり、下方長円端36による封止フィルム24の開放は更に進む。封止フィルム24は、収納筒30の上方長円端35によっても押され、開放は更に促進される。そして、収納筒30内の粉末飲料材39の全てが落下して、ペットボトル13の飲料水収納部12に収納されている飲料水14の中へ混入する。
【0073】
キャップの押圧天板29の単純な下方への押圧動作により、押し回しの動きとなり、上部キャップ17と下部キャップ16を係着させることができる。
【0074】
ペットボトル13を激しく動かしたり、バック内などへ収納して横倒しにしたりすると飲料水14は収納筒30と下部キャップ16内面との間を通り、上部筒体1上方から外部へ漏洩する虞がある。
【0075】
本実施形態では、収納筒30の外周にOリング52を嵌挿しているので、このような漏洩を防止することができる。
【0076】
なお、本発明は上記の実施形態のそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態を示す要部断面図。
【図2】本発明の実施形態の動作を説明するための要部断面図。
【図3】本発明の実施形態の動作を説明するための要部断面図。
【図4】本発明の他の実施形態を示す要部断面図。
【図5】本発明の他の実施形態を示す要部断面図。
【図6】図5に示す実施形態で使用されるストッパーの外観図。
【符号の説明】
【0078】
11…開口ねじ部、12…飲料水収納部、13…ペットボトル、14…飲料水、15…キャップ、16…下部キャップ、17…上部キャップ、18…蓋部、19…支持筒体、20…下部筒体、21…上部筒体、22…円筒状内面、23…下端開口面、24…封止フィルム、25、32…傾斜面、26…嵌合溝、27…ねじ部、28…環状側縁部、29…押圧天板、30…収納筒、31…係止部、33…平面、34…傾斜開口面、35…上方長円端、36…下方長円端、37…環状ねじ部、38…環状突起、39…粉末飲料材、40…上部矢印、41…下部矢印、メッシュシート…42、49…傾斜開口面、50…つば部、51…溝、52…Oリング、53…ストッパー、54…摘み部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口ねじ部を有する飲料容器本体と、前記開口ねじ部に装着され内部に粉末飲料材を収納するキャップとからなる飲料容器であって、
前記キャップは前記飲料容器本体の開口ねじ部に螺合可能な下部キャップとこの下部キャップに嵌合可能な上部キャップから構成されており、
前記下部キャップは前記飲料容器本体の開口ねじ部に螺合する蓋部と、この蓋部に一体に形成され前記飲料容器本体の開口ねじ部の内側に挿入される支持筒体とから構成されており、前記支持筒体の下部開口面には封止フィルムが固着されており、前記支持筒体の上部には環状の嵌合溝が形成されており、
前記上部キャップは、押圧天板と、この押圧天板に一体形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、前記押圧天板の裏面に一体に形成され前記支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口部に形成されている収納筒とから構成されていることを特徴とする飲料容器。
【請求項2】
開口ねじ部を有する飲料容器本体と、前記開口ねじ部に装着され内部に粉末飲料材を収納するキャップとからなる飲料容器であって、
前記キャップは前記飲料容器本体の開口ねじ部に螺合可能な下部キャップとこの下部キャップに嵌合可能な上部キャップと、前記下部キャップと前記上部キャップ間に嵌挿され引き抜き可能なストッパーから構成されており、
前記下部キャップは前記飲料容器本体の開口ねじ部に螺合する蓋部と、この蓋部に一体に形成され前記飲料容器本体の開口ねじ部の内側に挿入される支持筒体とから構成されており、前記支持筒体の下部の傾斜開口面には封止フィルムが固着されており、前記支持筒体の上部にはつば部が形成されており、
前記上部キャップは、押圧天板と、この押圧天板に一体形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、前記押圧天板の裏面に一体に形成され前記支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口部に形成されるとともに、外周に気密部材が嵌挿されている収納筒とから構成されていることを特徴とする飲料容器。
【請求項3】
前記下部キャップの前記支持筒体の上端にはねじ部が形成されており、前記上部キャップの前記環状側縁部上部内側にはねじ部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の飲料容器。
【請求項4】
前記上部キャップの前記押圧天板の裏面において前記収納筒を囲む位置に断面三角形状の環状突起が形成されていることを特徴とする請求項3記載の飲料容器。
【請求項5】
前記支持筒体の前記傾斜開口部にはメッシュシートが固着されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の飲料容器。
【請求項6】
前記メッシュシートのメッシュ単位寸法は前記収納筒に収納される粉末飲料材の平均粒径に略等しい寸法に設定されていることを特徴とする請求項5記載の飲料容器。
【請求項7】
前記気密部材は、Oリングであることを特徴とする請求項2記載の飲料容器。
【請求項8】
前記ストッパーは、一部に切り欠き部を有した略リング状あるいはC字状のものであることを特徴とする請求項2記載の飲料容器。
【請求項9】
前記ストッパーは、前記切り欠き部の対向する側に引き抜き用の摘み部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の飲料容器。
【請求項10】
飲料容器の開口ねじ部に螺合する如く形成され、内部に粉末飲料材を収納する飲料容器用キャップであって、
ねじ部が形成された蓋部と、この蓋部に一体に形成され下部開口面に封止フィルムが固着されおり上部には環状の嵌合溝が形成されている支持筒体とからなる下部キャップと、
押圧天板と、この押圧天板に一体に形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、前記押圧天板の裏面に形成され前記支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口面に形成されている収納筒とからなる上部キャップと、
から構成されていることを特徴とする飲料容器用キャップ。
【請求項11】
飲料容器の開口ねじ部に螺合する如く形成され、内部に粉末飲料材を収納する飲料容器用キャップであって、
前記飲料容器本体の開口ねじ部に螺合する蓋部と、この蓋部に一体に形成され前記飲料容器本体の開口ねじ部の内側に挿入される支持筒体とから構成されており、前記支持筒体の下部の傾斜開口面には封止フィルムが固着されており、前記支持筒体の上部にはつば部が形成されてなる下部キャップと、
前記下部キャップに嵌合可能であって、押圧天板と、この押圧天板に一体形成された環状側縁部と、この環状側縁部の下端には内側に屈曲し先端下部が傾斜面に形成されている係止部と、前記押圧天板の裏面に一体に形成され前記支持筒体の内側に近接して挿入され下端が傾斜開口部に形成されるとともに、外周に気密部材が嵌挿されている収納筒が形成されてなる上部キャップと、
前記下部キャップと前記上部キャップ間に嵌挿され引き抜き可能なストッパーと、
から構成されていることを特徴とする飲料容器用キャップ。
【請求項12】
前記下部キャップの前記支持筒体の上端にはねじ部が形成されており、前記上部キャップの前記環状側縁部上部内側にはねじ部が形成されていることを特徴とする請求項7または8記載の飲料容器用キャップ。
【請求項13】
前記上部キャップの前記押圧天板の裏面において前記収納筒を囲む位置に断面三角形状の環状突起が形成されていることを特徴とする請求項7または8記載の飲料容器用キャップ。
【請求項14】
前記支持筒体の前記傾斜開口部にはメッシュシートが固着されていることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項記載の飲料容器用キャップ。
【請求項15】
前記メッシュシートのメッシュ単位寸法は前記収納筒に収納される粉末飲料材の平均粒径に略等しい寸法に設定されていることを特徴とする請求項11記載の飲料容器用キャップ。
【請求項16】
前記気密部材は、Oリングであることを特徴とする請求項11記載の飲料容器用キャップ。
【請求項17】
前記ストッパーは、一部に切り欠き部を有した略リング状あるいはC字状のものであることを特徴とする請求項11記載の飲料容器用キャップ。
【請求項18】
前記ストッパーは、前記切り欠き部の対向する側に引き抜き用の摘み部が形成されていることを特徴とする請求項11記載の飲料容器用キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−269403(P2007−269403A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−58407(P2007−58407)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(000203623)多摩岡産業株式会社 (5)
【出願人】(399033533)株式会社 成香園 (2)
【Fターム(参考)】