説明

飲料容器用のプッシュ・プル式閉鎖具

飲料容器用のプッシュ・プル式閉鎖具であって、貫通開口部18および固定具12を備える本体要素10であって、固定具12によって、密閉式に、かつ取り外し可能に飲料容器110の開口部に連結できる、本体要素と10、本体要素10の貫通開口部18に軸方向に移動可能に挿入でき、少なくとも1つのロック部44を備えるマウスピース40であって、ロック部44が本体要素10の貫通開口部18の裏側で係合できるマウスピース40と、飲料容器110に対向する本体要素10の内面に取り外し可能に取り付けることができるロック要素80とを備え、マウスピース40が貫通開口部18中に挿入され、ロック要素80が本体要素10の内面に取り付けられているときに、マウスピース40のロック部44が本体要素10の貫通開口部18の裏側で係合しない位置を採用できないようにロック要素80が配置される、プッシュ・プル式閉鎖具。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器用のプッシュ・プル式閉鎖に関し、詳細には、飲料用ボトルまたは飲料用カップ用のプッシュ・プル式閉鎖具に関する。プッシュ・プル式閉鎖具は、外側からアクセス可能なマウスピースを有し、そのマウスピースは、飲料用ボトルまたは飲料用カップに連結された本体要素上に軸方向に移動可能に配置され、具体的には歯によって、開位置と閉位置の間を往復移動させることができる。一般に、閉鎖具は、マウスピースを押すこと(プッシュ)によって閉じられ、マウスピースを引き出すこと(プル)によって開けられる。こうしたプッシュ・プル式閉鎖具は、閉鎖具を開閉するのに通常手を必要としないことを特徴とする。したがって、プッシュ・プル式閉鎖具は、幅広く利用可能であり、具体的にはスポーツ分野、例えばサイクリング用の飲料用ボトルに利用可能である。しかし、扱いが簡単なので、プッシュ・プル式閉鎖具は、他の多くのレジャー活動にも適しており、特に子供に適している。
【背景技術】
【0002】
飲料用ボトル上に配置できる本体要素を備えるプッシュ・プル式閉鎖具が独国出願公開第19937754号公報に開示されている。その本体要素の貫通開口部には、貫通開口部を有する軸方向に移動可能なマウスピースが配置され、そのマウスピースは、直立のボトルに対して第1の下側位置でピンによって閉じられる。ピンは、本体要素に固定して連結されている。マウスピースの第2の上側位置では、ピンはマウスピースの貫通開口部を開放し、そのため飲み物が流れ出すことができる。マウスピースは、径方向に突出するフランジを有し、そのフランジ上に2つの突起が形成されている。前記突起は、マウスピースが閉位置に係合し、かつ閉鎖具を開くために2つの弾性ウェブを歯で圧縮することによってのみマウスピースを引き出すことができるように、本体要素上に形成されたそれらの2つの弾性ウェブと協働する。
【0003】
飲料用ボトル用のさらなるプッシュ・プル式閉鎖具が米国特許第5,651,471号公報に開示されている。この公知の閉鎖具は、本体要素に一体に連結されたピンを有し、そのピンは、軸方向に移動可能なマウスピース中に下から突出し、マウスピースが下側位置に配置されているときにマウスピースの上端に配置された飲み口を閉じる。マウスピースは、本体要素の貫通開口部を通って延び、マウスピースの下端に、外側に向いた突起を有する。それらの突起は、貫通開口部の裏側で係合し、マウスピースが本体要素から滑り出すのを防止する。
【0004】
飲料用ボトル用のさらなるプッシュ・プル式閉鎖具が、米国特許第6,874,664号公報に掲示されている。その飲料用ボトルでは、上方向に突出するチューブ状部分が本体要素上に形成され、マウスピースが、チューブ状部分を囲むようにチューブ状部分の上に軸方向に移動可能に配置される。したがって、チューブ状部分の外側には、枢動可能なタブが形成され、それらのタブは、マウスピースの内面に形成されたさらなる枢動可能なタブと協働する。閉鎖具の取付け中にマウスピースをチューブ状部分の上に配置するときに、それらのタブは、いずれの場合も折り畳まれ互いを越えて滑り込む。次いで、それらのタブは、マウスピースがチューブ状部分から引き抜かれるのを防止するストップを形成する。
【0005】
プッシュ・プル式閉鎖具が米国特許第6,286,733号公報に開示されており、その閉鎖具も、チューブ状の本体要素部分と、前記本体要素部分を囲む、軸方向に移動可能なマウスピースを有する。保護キャップが、閉鎖具上に配置されるときに、マウスピースを閉位置に保持する。マウスピースの開口部は、上端でピンによって閉じられており、そのピンは、本体要素に固定して連結されている。
【0006】
飲料用ボトルが米国特許出願公開第2006/0255036号公報に開示されており、その飲料用ボトルは、ねじ込み可能なプッシュ・プル式閉鎖具を有する本体要素を備える。そのプッシュ・プル式閉鎖具によって2部品式の枢動可能な保護キャップを閉じることができる。軸方向に移動可能なマウスピースが、本体要素のチューブ状部分に挿入される。マウスピースの下端の近傍には、マウスピースが完全に引き出されてしまうのを防止する外周フランジが配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国出願公開第19937754号公報
【特許文献2】米国特許第5,651,471号
【特許文献3】米国特許第6,874,664号
【特許文献4】米国特許第6,286,733号
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0255036号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、改良型のプッシュ・プル式閉鎖具、具体的には、洗浄が簡単であり、マウスピース全体が不用意に引き出されることを防止し、費用対効果が高く生産できる、プッシュ・プル式閉鎖具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1の特性を有する、飲料容器用のプッシュ・プル式閉鎖具によって実現される。付随する下位クレームではいくつかの有利な実施形態が提供される。
【0010】
本発明によるプッシュ・プル式閉鎖具は、
貫通開口部および固定具を備えた本体要素であって、前記固定具によって、密閉式、かつ、取り外し可能に前記飲料容器の開口部に連結できる、本体要素と、
前記本体要素の前記貫通開口部中に軸方向に移動可能に挿入でき、かつ、少なくとも1つのロック部を備えるマウスピースであって、前記ロック部が、前記本体要素の前記貫通開口部の裏側で係合できる、マウスピースと、
前記飲料容器に対向する前記本体要素の内面に取り外し可能に取り付けることができるロック要素とを備え、
前記マウスピースが前記貫通開口部中に挿入され、前記ロック要素が前記本体要素の内面に取り付けられていれるときに、前記マウスピースの前記ロック部が前記本体要素の前記貫通開口部の裏側で係合しない位置を採用できないように前記ロック要素が配置される。
【0011】
本体要素は、例えば、飲料容器を閉じるキャップでもよく、蓋でもよい。その本体要素は、例えば、固定具として、飲料容器の雄ねじにねじ留めできる雌ねじ、飲料容器の開口部の縁部に保持リングによって押しつけられるフランジ、または、スナップ式閉鎖具のように、クランプ式に飲料容器の開口部の縁部を囲む弾性的な環状部分を有することができる。本体要素または飲料容器の開口部の縁部は、別個のシールを備えることができる。本体要素は、飲料容器に連結された状態で、飲料容器を向く内面と、飲料容器から離れた位置にある外面とを有する。具体的には、飲料容器は、特に子供の要件に適合された実施形態では飲料用ボトルまたは飲料用カップである。
【0012】
マウスピースは、実質的にチューブ状でよく、上端の周縁にビードを備えることができる。それらのビードは、歯を使ったマウスピースの把持を容易にする。好ましくは、マウスピースは、比較的軟らかい材料、具体的には比較的軟らかい熱可塑性エラストマーから作られる。「比較的軟らかい」とは、特に、本体要素および/またはロック要素の材料と比較して軟らかいことを意味する。これは、効果的な封かん(シール)を容易にし、さらに快適な飲み心地を与えることができる。
【0013】
プッシュ・プル式閉鎖具を組み立てるには、第1のステップで、マウスピースは、本体要素中に、好ましくは外側から挿入される。同時に、マウスピースの少なくとも1つのロック部が本体要素の貫通開口部を貫通する。少なくとも1つのロック部は、マウスピースが本体要素の外面の方へ向かって押されるときに本体要素の内面と協働するストップを形成する。ロック部は弾性でよく、本体要素の貫通開口部を貫通した後で、貫通開口部の裏側で係合する位置に自動的に到達することができる。その結果、ロック要素とは関係なく本体要素のマウスピースの機械的な係合が実現され、それにより、閉鎖具の組立てが容易になる。特に、ロック要素を挿入する際に、マウスピースが押し出されるのを防ぐ。
【0014】
第2の取付けステップでは、ロック要素が本体要素の内面に取り付けられる。ロック要素が本体要素に取り付けられると、少なくとも1つのロック部が本体要素の貫通開口部の裏側で係合しない位置へは向かわないようになる。したがって、ロック要素が、取り付けられているときにマウスピースを完全に本体要素から引き出すことは不可能である。マウスピースは押し込み式に留められる。その結果、マウスピースを使用中に紛失すること、および意図せず液体をこぼすことが確実に防止され、場合によっては飲んでいるときにマウスピースを飲み込んでしまい、ケガをすることも防止される。
【0015】
プッシュ・プル式閉鎖具を組み立てた状態では、少なくとも1つのロック部は、ロック要素と接触し、それにより貫通開口部の裏側で係合する特定の位置に保持することができる。しかしながら、ロック要素から距離を置いて配置することもでき、その結果として、単に、貫通開口部の裏側で係合するその位置から少なくとも1つのロック部の特定の位置への移動が防止される。特に、ロック部を有するマウスピースとロック要素との間に間隔を設けることができ、閉鎖具が開いているときに、その間隔内を通して、液体が流れることができる。
【0016】
プッシュ・プル式閉鎖具は、洗浄するために、非常に簡単に取り外すことができる。そのためには、最初に本体要素を飲料容器から分離し、その結果ロック要素が本体要素の内面上において簡単にアクセス可能になる。次いで、ロック要素を本体要素から外す。その後、マウスピースを本体要素から引き出すことができる。なお、これに関しては、任意で、少なくとも1つのロック部を本体要素の内面付近で把持することができ、貫通開口部の裏側で係合しない位置に移動することができる。したがって、何度も手を動かすことなくこのように互いに分離できる閉鎖具の3つの構成要素を、非常に簡単に洗浄することができる。具体的には、支持面および摺動面、ならびに任意で、個々の構成要素を互いに取り付けた状態に支持するシールに、簡単にアクセス可能である。残った飲み物および他の汚染物質は、好ましくは、これらに付着している。さらに、形状が比較的単純なので、個々の構成要素は、容易に費用対効果を高く作ることができる。
【0017】
基本的には、本体要素へのロック要素の取付けは、どのようにしても行うことができ、例えば、ねじ込み係合、またはクランプ式かつ非押し込み式の固定で行うことができる。本発明の一実施形態では、ロック要素上の少なくとも2つの固定部によって取付けが行われる。前記固定部は、ロック要素の長手方向軸に対して垂直に配置される平面上へ延び、本体要素に対してロック要素を回転させることによって本体要素の対応するレシーバに留めることができる。その結果、ロック要素は、差込み閉鎖具のように片手のみを動かすことで、本体要素に特に簡単に取り付けることができる。ロック要素の、固定部は、長手方向軸に関して互いに対向した、対称的な形状を有することができる。ロック要素は把持部を有することができ、その把持部によってロック要素の把持および回転が容易になる。把持部は、例えば、固定部から離れた位置にあるロック要素の下端において、長手方向軸の平面上に配置される円盤形部分でよい。なお、本明細書において、「上方(above)」、「下方(below)」などの相対方向または相対位置情報は常に、直立した飲料容器上に配置された閉鎖具を基準とする。
【0018】
一実施形態では、少なくとも1つのロック部はラッチ式ラグであり、そのラッチ式ラグは、マウスピースの外面で、その下端に形成される。その結果、マウスピースは、本体要素の貫通開口部中に簡単に挿入でき、機械的に係合することができる。
【0019】
一実施形態では、マウスピースは、飲み物用の貫通開口部を有しており、マウスピースが本体要素の貫通開口部中に挿入され、ロック要素が本体要素の内面に取り付けられるときに、ロック要素が、マウスピースの貫通開口部中に少なくとも部分的に突出する。その結果、マウスピースの貫通開口部中に突出するロック要素の部分によって、少なくとも1つのロック部の可動性に関し、所望の制限を簡単に行うことができる。
【0020】
一実施形態では、マウスピースは、実質的に円筒形であり、本体要素またはマウスピース上にシールが配置され、そのシールは、本体要素に挿入されたマウスピースの位置に関係なく、本体要素とマウスピースの間をシールする。そのシールは、例えば、Oリングでよい。このシールは、飲み口の開閉には関与しないが、マウスピースの位置に関係なく、マウスピースを移動したときでも本体要素とマウスピースの間で液体が確実に逃げないようにする。
【0021】
一実施形態では、ロック要素は閉鎖部を有しており、その閉鎖部は、本体要素の貫通開口部中に挿入されたマウスピースの第1の位置において、マウスピースの貫通開口部を開き、かつ、本体要素の貫通開口部中に挿入されたマウスピースの第2の位置において、マウスピースの貫通開口部を閉じる。その結果、特に単純な設計が実現される。具体的には、本体要素に固定して連結したさらなる閉鎖部を設ける必要がない。好ましくは、マウスピースは、特定の長手方向部分の上を移動可能であり、長手方向部分の上端で第1の位置に、長手方向部分の下端で第2の位置に配置される。閉鎖部またはマウスピースのうち閉鎖部と協働する部分の上には、シール、例えばOリングを配置することができる。
【0022】
一実施形態では、閉鎖部は、ロック要素のピン上に形成されており、マウスピースが本体要素の貫通開口部中に挿入され、ロック要素が本体要素の内面に取り付けられるときに、そのピンは下からマウスピースの貫通開口部に突出する。こうしたピン、具体的には円形のピンで、マウスピースの貫通開口部、具体的には円形の開口部の単純な閉鎖が、単純な方法で可能である。好ましくは、ピン上に閉鎖具閉鎖部を配置することができ、ピンは、閉鎖部の領域に厚い部分を有することができる。ピンは、マウスピースを自動的に心合わせするために閉鎖部に向かって円錐形に幅が広くすることができる。閉鎖部は円筒形でよく、シールを周縁面に設けることができる。閉鎖部からマウスピースに径方向に作用する力によって、マウスピースの自己ロックを実現することができる。同時に、ピンは、少なくとも1つのロック部の可動性に関し、単純な方法で所望の制限を可能にすることができる。
【0023】
一実施形態では、閉鎖部は、ピンの上端において形成され、閉鎖部は、マウスピースが第2の位置にあるときにマウスピースの上端とほぼ同一面上で終端する。その結果、開口部の確実な閉鎖が実現され、同時に、閉じた状態では貫通開口部の汚染が防止される。
【0024】
一実施形態では、マウスピースの貫通開口部の直径は、マウスピースの上端でピンの上端の直径と一致し、かつ、下方へ向って幅が広がる。マウスピースの貫通開口部の直径は、連続して幅広くすることができるが、好ましくは階段状の通路である。対照的に、ピンの直径は均一にすることができ、特に、上部で均一にすることができる。その結果、閉鎖具が開いているときには、マウスピースの第1の位置で、ピンとマウスピースの間を通って液体が流れることが可能であり、両方の構成要素の形状が単純である。
【0025】
一実施形態では、閉鎖部は、マウスピースが第2の位置にあるときにはマウスピースの上端から距離を置いて配置される。こうした配置は、閉鎖部およびマウスピースのうち閉鎖部と協働する部分が、具体的には、マウスピースを噛むことによる変形が生じにくいという利点を有する。その結果、封かん(シーリング)の効果は、通常の磨耗の発生による影響を受けにくい。一実施形態では、閉鎖部はピンの下端に配置される。
【0026】
一実施形態では、閉鎖部は、本体要素の貫通開口部の下方に配置される。したがって、マウスピースが第2の位置にある場合に、マウスピースのうち閉鎖部と協働する部分は、飲料容器の内部に配置される。その点で、マウスピースの外面は飲料容器の内圧を受ける。その結果、炭酸飲料および内圧の増大に対する向上した封かん効果が実現される。これは、具体的には、比較的簡単に変形可能なマウスピースの場合に適用される。
【0027】
一実施形態では、2つの閉鎖部が互いに間隔をあけて設けられる。その結果、閉鎖具の特に安全な封かん効果が実現される。2つの閉鎖部の一方および/またはマウスピースのうち前記閉鎖部と協働する部分が損傷している場合でも、封かん効果は維持される。さらに、上側閉鎖部をマウスピースの上端の領域に配置することが可能である。その結果、マウスピースの第2の位置において、ピンおよび/またはマウスピースの上端から距離を置いて単一の閉鎖部を有する場合とは対照的に、マウスピースの貫通開口部のうち、下方に配置された閉鎖部より上方の貫通開口部の領域から液体が逃げることが防止される。
【0028】
一実施形態では、第1の閉鎖部はピンの上端に形成され、第2の閉鎖部はピン上の前記第1の閉鎖部の下方に形成され、マウスピースが第2の位置にあるときに、第2の閉鎖部の領域のピンの直径は、その領域のマウスピースの直径とほぼ一致する。ピンは閉鎖部と共に階段状でよい。その結果、2つの閉鎖機構が互いの上に配置された単純な形状が可能である。
【0029】
一実施形態では、マウスピースが、本体要素の貫通開口部中に挿入された状態では、マウスピースは、本体要素および飲料容器の長手方向軸に対して傾斜して配置される。その結果、特に人間工学的な形状が実現され、こうした形状により、具体的には飲料容器内を完全に空にすることを容易にすることができる。閉鎖具は、水平な開口部を有する従来の飲料容器と組み合わせることもできる。好ましくは、マウスピースの傾斜角は約45度である。
【0030】
一実施形態では、枢動可能なフラップが設けられ、そのフラップは、閉じた状態でマウスピースをカバーする。フラップは、具体的には輸送中に、汚染および損傷からマウスピースを保護することができる。フラップは、本体要素上に枢動式に保持され、したがって、開いた状態では本体要素から分離することができない。従来の取付け可能なキャップのように使用中に紛失することがない。
【0031】
一実施形態では、枢動可能なフラップは、閉じた状態ではマウスピースが第2の位置から移動するのを防止するように配置される。その結果、フラップは、例えば輸送中の振動の結果、閉鎖具が不意に開くことから保護される。具体的には、閉じた状態のフラップがマウスピースのすぐ上方を覆うようになる。その結果、先に閉鎖具が完全に閉じているときにのみフラップを閉じることができることがさらに確実になる。また、これにより、開いているかまたは部分的に開いている飲料容器の輸送を避けることができる。
【0032】
一実施形態では、枢動可能なフラップは、概して球状のシェルの一部の形状であり、枢動軸は、ほぼ球状シェルの中心点を通って延びる。この場合は、フラップは、ヘルメットの庇と同じ様に、ほぼ球状のシェルによって画定された領域へ枢動することができ、常に本体要素の近傍に留まる。その結果、飲んでいる間に妨害されず、容易に損傷することはない。
【0033】
一実施形態では、固定具の上方の本体要素は、概して半球シェルの形状であり、マウスピースのための貫通開口部領域に凹部を有する。その結果、マウスピースは、損傷から保護されると共に、やはり簡単にアクセス可能である。具体的には、マウスピースの傾斜した配置、および庇のような枢動可能なフラップとの組合せで、閉鎖具は、この実施形態では、フラップが開いているときも閉じているときも特に人間工学的かつ調和した形状を有する。
【0034】
一実施形態では飲料容器が存在する。飲料容器は、寸法および他の特性に関してプッシュ・プル式閉鎖具に適合することができる。
【0035】
1つおよび/または複数の閉鎖部の配置および設計に関する全ての実施形態、ならびに傾斜して配置された、枢動可能なフラップおよび/またはマウスピースに関する実施形態は、特に有利なものであり、本発明によるプッシュ・プル式閉鎖具の3部品の構成との組合せだけでなく、代替として従来のプッシュ・プル式閉鎖具と好都合に組み合わせることができる。この場合は、(1つまたは複数の)閉鎖要素は、特定のロック要素上に配置されないが、通常本体要素に固定して連結される。こうしたプッシュ・プル式閉鎖具は、固定具を備えた本体要素を有し、その固定具によって、飲料容器の開口部、および本体要素上に軸方向に移動可能に配置されたマウスピースに、密閉式に、かつ取り外し可能に連結することができる。従来技術から知られているように、本体要素は、マウスピースが導入される貫通開口部、またはマウスピースによってその外面が囲まれるチューブ状部分を有することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】傾斜したマウスピースおよび枢動可能なフラップを有する、本発明のプッシュ・プル式閉鎖具の第1の例示的な実施形態を断面図に示す。
【図2】図1のA−Aで示す平面に沿った断面図を示す。
【図3】図2にBで示す平面に沿った、ロック要素の断面図を示す。
【図4】組み立てた状態の、本発明によるプッシュ・プル式閉鎖具のさらなる例示的な実施形態の断面図に示す。
【図5】組立て中の図4の閉鎖具のさらなる断面図を示す。
【図6】プッシュ・プル式閉鎖具を有する、本発明による飲料用ボトルの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明を、図に示した例示的な実施形態を参照して本明細書で以下により詳細に説明する。
【0038】
組み立てられかつ閉じられた状態のプッシュ・プル式閉鎖具を図1から図3に示す。プッシュ・プル式閉鎖具は、本体要素10、マウスピース40、およびロック要素80からなる。さらに、枢動可能なフラップ100を有する。
【0039】
本体要素10は、その下端に雌ねじ12の形態の固定具を有し、その雌ねじ12は、飲料用ボトル110の開口部において雄ねじ112に連結される。封かんを実現するために本体要素10を飲料用ボトル110上にねじ留めするときに、本体要素10の内側をへ向かう周縁フランジ14が飲料用ボトル110の上側縁部に押し付けられる。雌ねじ12の上方では、本体要素10は、実質的に半球のシェルの形状を有し、その内面は飲料用ボトル110を向いている。マウスピース40の周りでは、本体要素は凹部16を有し、その凹部16の形状も、直径がより大きい球状のシェルの一部を呈する。凹部16の中央では、本体要素10は貫通開口部18を有し、その貫通開口部18中にマウスピース40が挿入される。貫通開口部18およびマウスピース40は、飲料用ボトル110および/または本体要素10の図示の長手方向軸114に対して約45度の角度で傾斜するように配置される。貫通開口部18の周りでは、本体要素10のチューブ状部分20が、凹部16の外側へ向かって隣接して配置される。チューブ状部分20の上端の近傍では内径上にシール22が配置され、そのシールは、マウスピース40と貫通開口部18の間の隙間を封かんする。
【0040】
マウスピースは、実質的に円柱形であり、上端にビード42を有する。そのビード42は、歯を使ったマウスピース40の把持を容易にする。マウスピースの下端の外周上には、ラッチ式ラグ44の形態の2つの対向するロック部が形成される。それらのラッチ式ラグ44は、貫通開口部18の裏側で係合し、ストップを形成する。そのストップは、閉鎖具が閉じた状態の図示の第2の位置から閉鎖具が開いた状態の第1の位置までマウスピース40を引き出すときに本体要素10の内面と協働する。ラッチ式ラグ44は、どの場合でも、マウスピース40が本体要素10の貫通開口部18中に挿入されるときに、前記ラッチ式ラグが内側に押し込まれるように下端にベベル(斜面)46を有し、マウスピース40の単純な挿入が可能である。
【0041】
マウスピース40は貫通開口部48を有し、その貫通開口部48の直径は、マウスピースの下部では一様であり、マウスピースの上端で狭くなっている。マウスピースの上端では、円錐形ステップ50が形成されてより小さい直径になる。
【0042】
ロック要素80が図2で最も明確に見ることができ、これは、マウスピース40に下から係合するピンを有する。そのピンは直径が一様の上部82を有し、その上端は、マウスピース40が図示のように第2の位置にあるときにマウスピース40の上側縁部と同一面上で終端する。ピンは、上部82の下端で円錐形に幅が広がってより大きい直径になり、その直径は、ピンのより短い下部84上ではほぼ一様のままである。ピンは、マウスピース40が第2の位置にあるときには、マウスピース40の下端とほぼ同じ程度下方に延びる。ピンの上部82の直径は、その上端でマウスピース40の貫通開口部48の内径に一致する。ここで、ピンの上部82の上端は第1の閉鎖部をなす。ピンの下部84の直径は、その下端でマウスピース40の貫通開口部48の内径に一致する。ここで、ピンの下部84は第2の閉鎖部をなし、その第2の閉鎖部は、マウスピース40の上端から距離を置いて配置される。ピンの下部84は、マウスピース40の内面に対する最適なシーリング効果を実現するために、わずかに円錐形でもよく、四半球形の表面部分を備えてもよい。
【0043】
マウスピース40の貫通開口部48とピンの上部82との間に、冠状の隙間である環状間隙52が存在し、マウスピースが軸方向に上向きに移動して第1の位置に配置されるときに、その隙間52を通って液体が飲料用ボトル110から流出することができる。これは図示していない。ロック要素80が本体要素10に取り付けられ、マウスピースが貫通開口部18中に挿入されている限り、環状間隙52の寸法は、マウスピース40のラッチ式ラグ44が、本体要素10の貫通開口部18の裏側で係合しない位置に到達できないように設定される。その結果、閉鎖具が組み立てられた状態でマウスピース40を本体要素10から完全に抜き出すことは不可能である。
【0044】
ピンの下部84の下方には、外に向いた円盤形のフランジ88が配置され、そのフランジ88は、マウスピース40の下端のためのストップをなし、マウスピース40の下方への可動性を制限する。円盤形の把持部86は、底部でフランジ88に隣接して配置され、そのフランジ88上で、ロック要素80を簡単に把持し本体要素10に対して回転させることができる。把持部86は、ピンの長手方向軸の方向に、したがってフランジ88に垂直に延びる。
【0045】
ピンに対して平行に、かつ、ピンから距離を置いて、ロック要素80は、対向する2つのウェブ90を有する。それらのウェブ90は、互いに間隔をあけて配置され、フランジ88および把持部86を介してピンに連結される。ウェブ90は、円筒形のマウスピース40に沿って湾曲し、それらの上端で開いて2つの平坦な固定部92になり、それらの固定部92はピンの長手方向軸に垂直な平面に配置される。固定部92は、ロック要素80を単純な回転移動で本体要素10に取り付けることができるように、本体要素10上の2つの対応するレシーバ54と協働する。
【0046】
図3の断面図に、ロック要素80を通る図2の平面Bに沿った断面のみを示す。その図では、湾曲したウェブ90およびピンの上部82を明確に見ることができる。
【0047】
枢動可能なフラップ100は、実質的に、球状のシェルの一部の形状を有する。球状シェルの直径は、本体要素10を描写する同心に配置された球状シェルの直径に概して一致する。フラップ100の枢動軸は、枢動するときにフラップ100が本体要素10の輪郭を追従するように、2つの球状シェルのほぼ中心を通って延びる。図1の断面図では、フラップ100は、図示の閉じた状態では凹部16を全体的にカバーするように約90度の角度にわたって延びる。凹部16の縁部上では、フラップ100は本体要素10の外面に載る。フラップ100は、マウスピース40がその第2の下側閉位置にあるときに、マウスピース40の上端のすぐ上、またはそこから短い距離の位置において広がっている。その結果、フラップ100は、マウスピースがその閉位置にあるときにのみ閉じることができる。さらに、閉じたフラップ100は、マウスピースが滑ること、したがって閉鎖具が不意に開くことを防止する。フラップ100は、完全に開位置にあるとき(図示せず)は、本体要素10の外面にしっかりと接して載り、完全に凹部16を開く。
【0048】
さらなる例示的な実施形態を説明するために、表示する部品がそれらの形状または機能に関して一致する場合は、第1の例示的な実施形態と同一の参照番号を用いる。
【0049】
プッシュ・プル式閉鎖具の第2の例示的な実施形態を図4および図5に示す。本体要素10は、固定具として周縁固定フランジ30を有し、飲料容器の開いている縁部上で保持リングによってそのフランジ30をクランプ式に保持することができる。固定フランジ30に続いて、本体要素10は、曲線でチューブ状部分20と一体になり、チューブ状部分20は内側に、マウスピース40を受けるための貫通開口部18を有する。マウスピース40は、第1の例示的な実施形態のマウスピースと同様に、比較的軟らかいプラスチック、具体的には熱可塑性エラストマーから構成される。マウスピース40は上側縁部の周りにビード42を有する。マウスピース40は貫通開口部48を有し、その貫通開口部48の直径は、上から下に連続して大きくなる。マウスピース48は、その下端において、その外側に対向する2つのラッチ式ラグ44を有し、それらのラッチ式ラグ44は、図4に示すようにマウスピース40が変形していない状態で本体要素10の貫通開口部18の裏側で係合する。
【0050】
本体要素10は、内面上に、対向する2つのレシーバ54を有し、そのレシーバ54では、ロック要素80の2つの固定部92が保持される。固定部92はそれぞれ、ウェブ90を介して、ロック要素80の長手方向軸に沿って配置された把持部88およびピン94に連結される。ピン94は内側が中空であり、下端は開き、上端は閉じ、上端では円盤形状部96がマウスピース40と同一面上で終端する。ピン94は、前記マウスピースがその下側の閉位置にあるときに、外周面全体でマウスピース40と接触するように、マウスピース40の貫通開口部48に一致する円錐形である。
【0051】
図5にプッシュ・プル式閉鎖具の組立てを示す。第1のステップでは、ラッチ式ラグ44を互いに押し付けて、マウスピース40を本体要素10の貫通開口部18中に上から挿入する。この状態のマウスピースを図5に示す。次いで、マウスピース40を本体要素10中にできるだけ奥に押し込むことにより、ラッチ式ラグ44が変形していない状態へ再度湾曲し、本体要素の貫通開口部18の裏側で係合する。この状態を図5に詳細に破線で示す。その次に、第2のステップでは、図5に示すようにマウスピースの貫通開口部48中にピン94を入れて、ロック要素80を下から挿入する。その後、ロック要素80をさらに上向きに押して、その固定部92を、回転移動によって本体要素に向かって対応するレシーバ54に留める。図4に示す組み立てた状態の閉鎖具が作られる。
【0052】
図6の斜視図に、図1から図3の第1の例示的な実施形態と実質的に一致するさらなる例示的な実施形態を示す。凹部16と、凹部16の中心に配置されたマウスピース40とを有する半球形の本体要素10を明確に見ることができる。本体要素10は飲料用ボトル110上に配置されている。本体要素10の両側の本体要素10の半球形部分の下側縁部の近傍に、短い枢動ピン24が形成され、その枢動ピン24上では、フラップ100が、対応する開口部を有して枢動可能に配置される。図示のフラップ100の開いた状態では、前記フラップは、本体要素10の上面にしっかりと接して載る状態に配置され、本体要素10の反対側に配置された凹部16は完全に自由にアクセス可能である。しかし、フラップ100が、凹部16上を枢動し、その凹部16の縁部の近傍へはめこまれた、または、その凹部16に接触して位置した閉じた状態においては、凹部16、特にマウスピース40が汚染から保護される。さらに、次いでフラップ100はマウスピース40の上端のすぐ上方を覆うため、閉鎖具が、例えば振動の結果として不意に開くことを確実に防止する。枢動ピン24の下方の外周リング26が、本体要素10の半球形の表面からわずかに突出し、枢動可能なフラップ100用の両側にストップを形成する。
【0053】
全ての例示的な実施形態では、本体要素10、マウスピース40、およびロック要素80は、いずれの場合も、プラスチックから一体的に作られ、特に、射出成形プロセスにより作られる。
【符号の説明】
【0054】
10 本体要素
12 固定具
14 周縁フランジ
16 凹部
18 本体要素の貫通開口部
20 チューブ状部分
22 シール
24 枢動ピン
26 外周リング
30 フランジ
40 マウスピース
42 ビード
44 ロック部
46 べベル
48 マウスピースの貫通開口部
50 円錐型ステップ
52 環状間隙
54 レシーバ
80 ロック要素
82 ピン(上部)
84 ピン(下部)
86 把持部
88 フランジ
90 ウェブ
92 固定部
94 ピン
96 円盤形状部
100 フラップ
110 飲料容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器用のプッシュ・プル式閉鎖具であって、
貫通開口部および固定具を備えた本体要素であって、前記固定具によって、密閉式、かつ、取り外し可能に前記飲料容器の開口部に連結できる、本体要素と、
前記本体要素の前記貫通開口部中に軸方向に移動可能に挿入でき、かつ、少なくとも1つのロック部を備えるマウスピースであって、前記ロック部が、前記本体要素の前記貫通開口部の裏側で係合できる、マウスピースと、
前記飲料容器に対向する前記本体要素の内面に取り外し可能に取り付けることができるロック要素とを備え、
前記マウスピースが前記貫通開口部中に挿入され、前記ロック要素が前記本体要素の内面に取り付けられていれるときに、前記マウスピースの前記ロック部が前記本体要素の前記貫通開口部の裏側で係合しない位置を採用できないように前記ロック要素が配置される、プッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項2】
前記ロック要素が、前記ロック要素の長手方向軸に対して垂直に配置される平面上に延びる、少なくとも2つの固定部を有し、前記ロック要素を前記本体要素に対して回転させることによって、前記固定部を前記本体要素上の対応するレシーバに留めることができることを特徴とする、請求項1に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項3】
前記少なくとも1つのロック部がラッチ式ラグであり、前記ラッチ式ラグが、前記マウスピースの外面で前記マウスピースの下端に形成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項4】
前記マウスピースが前記本体要素の前記貫通開口部中に挿入され、かつ、前記ロック要素が前記本体要素の内面に取り付けられているときに、前記マウスピースが飲料用の貫通開口部を有しており、前記ロック要素が、前記マウスピースの前記貫通開口部中に少なくとも部分的に突出することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項5】
前記マウスピースが実質的に円筒形であり、前記本体要素または前記マウスピース上にシールが配置され、前記シールが、前記本体要素に挿入されたマウスピースの配置に関係なく、前記本体要素と前記マウスピースの間を封かんすることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項6】
前記ロック要素が閉鎖部を有し、前記本体要素の前記貫通開口部中に挿入された前記マウスピースが第1の位置にあるときに、前記閉鎖部が、前記マウスピースの貫通開口部を開き、かつ、前記本体要素の前記貫通開口部中に挿入された前記マウスピースが第2の位置にあるときに、前記閉鎖部が、前記マウスピースの貫通開口部を閉じることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項7】
前記マウスピースが前記本体要素の前記貫通開口部中に挿入され、前記ロック要素が前記本体要素の内面に取り付けられているときに、前記閉鎖部が、前記ロック要素のピン上に形成され、前記ピンが前記マウスピースの前記貫通開口部中に下から突出することを特徴とする、請求項6に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項8】
前記閉鎖部が、前記ピンの上端に形成されており、かつ、前記マウスピースが第2の位置にあるときに前記マウスピースの上端とほぼ同一面上で終端することを特徴とする、請求項7に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項9】
前記マウスピースの前記貫通開口部の直径が、前記マウスピースの上端において前記ピンの上端の直径に一致しており、かつ、下方に向かって幅が広がることを特徴とする、請求項6または7に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項10】
前記マウスピースが第2の位置にあるときに、前記閉鎖部が、前記マウスピースの上端から距離を置いて配置されることを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項11】
前記閉鎖部が、前記本体要素の前記貫通開口部の下方に配置されることを特徴とする、請求項10に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項12】
前記閉鎖部が、前記ピンの下端に配置されることを特徴とする、請求項6から11のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項13】
2つの閉鎖部が互いに間隔をあけて設けられることを特徴とする、請求項6から12のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項14】
前記第1の閉鎖部が前記ピンの上端に形成され、前記第2の閉鎖部が前記ピン上の前記第1の閉鎖部の下方に形成され、前記マウスピースが第2の位置にあるときに、前記第2の閉鎖部の領域における前記ピンの直径と、この領域の前記マウスピースの直径とがほぼ一致することを特徴とする、請求項13に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項15】
前記マウスピースが前記本体要素の前記貫通開口部中に挿入された状態において、前記マウスピースが、前記本体要素および前記飲料容器の長手方向軸に対して傾斜した状態に配置されることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項16】
閉じた状態で前記マウスピースをカバーする枢動可能なフラップが設けられることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項17】
前記枢動可能なフラップが、前記閉じた状態において前記マウスピースが第2の位置から移動するのを防止するように配置されることを特徴とする、請求項16に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項18】
前記枢動可能なフラップが、概して球状シェルの一部の形状を有し、前記枢動軸が、前記球状シェルのほぼ中心の点を通って延びることを特徴とする、請求項16または17に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項19】
前記本体要素のうち前記固定具より上方の部分が、概して半球のシェルの形状であり、前記マウスピース用の前記貫通開口部の領域において凹部を有することを特徴とする、請求項15から18のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。
【請求項20】
飲料容器が存在することを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載のプッシュ・プル式閉鎖具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−520709(P2011−520709A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508822(P2011−508822)
【出願日】平成21年5月6日(2009.5.6)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003222
【国際公開番号】WO2009/138183
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(508336377)マーパ ゲーエムベーハー (8)
【Fターム(参考)】