説明

駆動機構を具えた定量ポンプ

定量ポンプが、円筒状のハウジング(2)の中の少なくとも1のピストン(1)と、円筒状のハウジング(2)とピストン(2)との間の相対的な往復直線運動を引き起こして定量ポンプのストロークを発生する手段とを具えている。ポンプは、さらに、少なくとも1の入口ポート及び少なくとも1の出口ポート(5,5’)をハウジング(2)の中に設けられた少なくとも1のポンプチャンバ(6,6’)に交互に連通させるバルブとして機能する双方向に角回転可能なディスク(4)と、ハウジング(2)の往復直線運動と回転可能なディスク(4)の双方向の角運動とを少なくとも部分的に分離するよう構成された駆動機構とを具えている。駆動機構は、円筒状のハウジング(2)とピストン(1)との間の相対的な往復直線運動が生じていない場合に、回転ディスク(4)が入口及び/又は出口ポート(5,5’)を開放及び/又は閉止する角度位置に達するよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正確な量の流体を確実に送出する駆動機構を具える定量ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術のパーツのピストンポンプは、一般に、ピストンの双方向の直線及び角運動にロータの角運動を変換するように、ロータによって動作する駆動機構を有している。WO2006/056828の実施例が、第1の中空の円筒状のパーツの中の第1のピストンを具える定量ポンプを開示している。このようなポンプは、ピストンのインストロークの際にポンプのチャンバの中に液体を吸引可能な入口ポートと、ピストンのアウトストロークの際に液体を排出可能な出口ポートとを具えている。第2の中空の円筒状のパーツの中の第2のピストンが第1のピストンの反対側に配置されており、2つの円筒状のパーツが端部と端部とが互いに向かい合うよう組み立てられてハウジングを形成する。入口及び出口ポートを具える回転部材がハウジングの中程に取り付けられている。当該部材は、双方向の直線運動及び角運動の組み合わせによって動作するよう構成され、入口及び出口ポートを同時に閉止する際のピストンの軸に沿った円筒状のハウジング及びピストンの間の相対的な往復摺動により、連続的な流れ送出を確実にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなポンプの主要な問題点は、ロータが回転部材に双方向の直線運動及び角運動の組み合わせを伝達するという事実に由来する。この結果、入口及び出口ポートを開放及び閉止する際にピストンがハウジングに対して依然として相対的に運動するため、実際には精度の良くないポンプストロークを引き起こす。
【0004】
本発明の目的は、好適には1つのロータによって動作して入口及び/又は出口ポートの開放及び/又は閉止の際に確実にポンピング運動を生じないようにする改良型の駆動機構を具える定量ポンプを提案することである。このようなポンプにより、より小さなポンプ機構及び使い捨ての構成を容認する、角度を調整するより大きなバルブが可能となる。また、それは、より正確なポンプストロークを形成し、より緻密な量の流体が送出される。
【0005】
このような目的は、請求項1に記載された定量ポンプによって達成される。このような定量ポンプは、円筒状のハウジングの中の少なくとも1のピストンと、円筒状のハウジングとピストンとの間を相対的に往復直線運動させて、定量ポンプのストロークを発生させる手段とを具えている。さらに、このようなポンプは、少なくとも1の入口ポート及び少なくとも1の出口ポートをハウジングの中の少なくとも1のポンプチャンバに交互に連通させるバルブとして機能する双方向の角度回転ディスクを具えており、駆動機構が回転ディスクの双方向の角運動とハウジングの往復直線運動とを少なくとも部分的に分離するよう構成されている。このような駆動機構は、回転ディスクが、円筒状のハウジングとピストンとの間に相対的な直線運動が無い場合に入口及び/又は出口ポートを開放及び/又は閉止する角度位置に達するように構成されている。
【0006】
本発明は、添付図面を参照して以下のいくつかの実施例の詳細な説明により、さらに良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、駆動機構が無い定量ポンプを透視した上部の斜視図を示す。
【図2】図2は、中空の円筒状のハウジングを構成する2つの円筒状のパーツのうちの一方の上部の斜視図を示す。
【図3】図3は、回転ディスクの正面図及び側面図を示す。
【図4】図4は、図3のラインC−Cに沿った回転ディスクの断面図を示す。
【図5】図5aは、図1の端部を示し、図5bは、サイクルの開始の図5aのラインA−Aに沿った断面図を示す。
【図6】図6aは、図1の端部を示し、図6bは、駆動機構のパーツである回転部材の90°回転後の図6aのラインA−Aに沿った断面図を示す。
【図7】図7aは、図1の端部を示し、図7bは、回転部材の180°回転後の図7aのラインA−Aに沿った断面図を示す。
【図8】図8aは、図1の端部を示し、図8bは、回転部材の270°回転後の図8aのラインA−Aに沿った断面図を示す。
【図9】図9は、本発明の第1の実施例に係る定量ポンプの駆動機構の斜視図を示す。
【図10】図10は、図9の駆動機構の部分斜視図を示す。
【図11】図11は、定量ポンプが無い状態の図10と同じような駆動機構の部分斜視図を示す。
【図12】図12は、図11の底部斜視図を示す。
【図13】図13は、図10の長手方向の断面図を示す。
【図14】図14は、図13のラインC−Cに沿った断面図を示す。
【図15】図15は、ロータによって伝導ベルトを介して角運動が伝達される回転部材の斜視図を示す。
【図16】図16は、ポンプのストロークの大きさに対する標準的な機構を改良した機構の回転部材の角運動によって発生するバルブシーケンスの変化を表すグラフを示す。
【図17】図17は、回転部材が反時計方向に回転しようとする場合の改良型機構の部分的な底面図を示す。
【図18】図18は、回転部材が時計方向に回転しようとする場合の改良型機構の部分的な底面図を示す。
【図19】図19は、本発明の第2の実施例に係る定量ポンプの駆動機構の斜視図を示す。
【図20】図20は、図19の長手方向の断面図を示す。
【図21】図21は、定量ポンプが無い状態の図19と同じような駆動機構の斜視図を示す。
【図22】図22は、図21の平面図を示す。
【図23】図23は、図21の底面図を示す。
【図24】図24は、初めの2つの実施例の変形例に係るロータから回転部材への移動の伝達を示す。
【図25】図25は、本発明の他の実施例に係る駆動機構の斜視図を示す。
【図26】図26は、図25の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の第1の実施例によれば、ポンプが、WO2006/056828の実施例に記載されたポンプと同じように、以下で説明するような駆動機構を具えている。
【0009】
このようなポンプは、図1に示すように、中空の円筒状の可動ハウジング(2)の中に互いに逆方向に固定配置された第1及び第2のピストン(1,1’)を具えている。当該ハウジング(2)は、端部と端部とが互いに向かい合うよう組み立てられた2つの同一の円筒状のパーツ(3,3’)で出来ている。好適には互いに180°の角度を成して設けられた入口及び出口ポート(5,5’)を具えたディスク(4)(図3及び4)が、2つの円筒状のパーツ(3,3’)の間の前記ハウジング(2)の内側の中程に取り付けられている。このようなアッセンブリは、第1及び第2のチャンバ(6,6’)を形成する。ディスク(4)は、ハウジング(2)に対して角運動可能であり、以下に記載するようにシャフトを介して駆動機構によって動作する。
【0010】
WO2006/056828に記載されている、シャフト(8)の球状先端(7)が
ディスク(4)の下方に設けられた穴の中に挿入されて当該ディスク(4)に双方向の角運動及び直線運動の組み合わせを伝える定量ポンプとは異なり、本発明の定量ポンプは、本発明の駆動機構に適合できるように修正されたディスク(4)を具えている。このようなディスク(4)は、開口部(10)をその下部に一面に具えており、当該開口部(10)は、前記駆動機構が動作する際に駆動機構のパーツであるシャフト(8)の球状先端(7)が摺動可能な半円筒状の凹部(11)を有しており、これにより、ハウジング(2)がピストン(1,1’)の軸に沿って摺動する双方向の往復直線運動を、シャフト(8)がディスク(4)に伝えないようにする。ピストン(1,1’)の軸に沿ったハウジング(2)の双方向の直線運動は、以下に詳説するように駆動機構によって伝えられる。
【0011】
円筒状のハウジング(2)の直線運動及びディスク(4)の角運動の組み合わせにより、一方では入口ポート(5)から第1及び第2のチャンバ(6,6’)にそれぞれ流体を交互に確実に吸引し、他方では第1及び第2のチャンバ(6,6’)から出口ポート(5’)にそれぞれ流体(12)を交互に確実に排出するように、入口及び出口ポート(5,5’)を閉止させつつ、円筒状のハウジング(2)が2つのピストン(1,1’)の軸に従って前後に摺動する。
【0012】
2つのチャンバ(6,6’)の間での吸引及び推進段階の同期が、図4に示すようにディスク(4)の中に形成された第1及び第2のT形の通路(13,13’)によって実現する。通路(13,13’)は、通路(13,13’)がパーツ(3)として図2に示す円筒状のパーツ(3,3’)双方の端部に設けられた第1及び第2の開口部(14,14’)と交互に重なると、第1及び第2のチャンバ(6,6’)に入口ポート(5)を、出口ポート(5’)に第1及び第2のチャンバ(6,6’)を交互に連結する。
【0013】
入口及び/又は出口ポート(5,5’)が開閉する際のポンピング運動を防止するために、駆動機構が2つのボールベアリング(9’)に収容される回転部材(9)を具えている(図13及び14)。この回転部材(9)は、伝達ベルト(20)を介して当該回転部材(9)のパーツである円形のプーリ(21)に角運動を伝えるロータ(19)によって動作する。回転部材(9)は、同心に配置されたシャフト(8)が高さ方向に沿って横断している。リニア及び回転ベアリング(8’’)が、シャフト(8)がその軸(8’)の周りを自由に回転できるように、シャフト(8)の周りに取り付けられている。シャフト(8)の一方の先端が、定量ポンプの入口及び出口ポート(5,5’)を適切に開閉するように、上記のように定量ポンプのディスク(4)に双方向の角運動を伝えるよう構成されている。
【0014】
さらに、駆動機構は、一端がリング(15’)の周りに結合された結合部品(15)を具えており、リング(15’)の軸(15’’)がシャフト(8)の軸(8’)の前方に角度を成して配置されており、結合部品(15)の他端が回転部材(9)の回転運動を、ブロックで構成されたケージ(16)の双方向の直線運動に変換し、ケージ(16)の両側が第1及び第2の中間部材(22,22’)に結合されている。各中間部材(22,22’)の両側は、2つの平行ロッド(23)に摺動可能に取り付けられている。
【0015】
ケージ(16)は、可動の支持体(17)に双方向の直線運動を伝え、可動の支持体(17)が、ポンプケージ(16)の内側に摺動可能に取り付けられている。定量ポンプのハウジングは、シャフト(24,24’’)が各ピストン(1,1’)を通過して非可動部材(25,25’)にピストン(1,1’)を固定結合しつつ、支持体(17)の中で調整されるよう固定されている。横方向の遊び(17’)が、ポンプのケージ(16)と支持体(17)との間に設けられており、支持体(17)の摺動運動を遅らせることで、定量ポンプのハウジング(2)の直線運動を遅らせる。
【0016】
ピストン(1,1’)に沿ったハウジング(2)の直線運動を回転部材(4)の角運動と同期させて、ケージ(16)の開始位置及び回転部材(9)の回転方向にかかわらず、入口及び/又は出口ポート(5,5’)の開放及び/又は閉止の際に確実にポンピング運動が無いようにしなければならない。図16は、ポンプのストロークの大きさに対する標準的な機構を改良した機構の回転部材(4)の角運動によって与えられるバルブシーケンスの変化を表している。改良した機構で作動する場合のバルブの切換シーケンスが、横軸の周辺に位置する影付き領域によって表されている。
【0017】
ポンピング運動が発生せず上記のようにポンプケージ(16)と支持体(17)との間に設けられる横方向の遊び(17’)に対応するいわゆる「アイドリングポンピング段階」とバルブの切換シーケンスを調整するために、溝部(40)(図17及び18)によって遊びが設けられ、入口又は出口ポート(5,5’)の閉止シーケンスの開始が、定量ポンプがストロークの終わりに達した直後に生じるように、正弦曲線の角度をシフトさせる。このような角度は、閉止及び開放シーケンスがアイドルポンピング段階の間だけに生じるように、閉止及び開放シーケンスを遅らせる。これにより、入口又は出口ポート(5,5’)の開放シーケンスの完了が、他のピストン(1,1’)に沿ったハウジング(2)の摺動による次のストロークの直前に確実に生じる。標準型の機構では、バルブがポンピング運動がまだ生じている間に切り換わるため、精度の良くないポンプストロークを与える。
【0018】
溝部(40)は、ポンプケージ(16)の位置及び回転部材(9)の回転方向からいずれも独立した可逆機構を形成する(図17及び18)。このような遊びは、入口又は出口ポート(5,5’)の開放又は閉止シーケンスを完了するのに要する2倍の角度である。
【0019】
シャフト(8)は、回転部材(9)に同心に取り付けられており、定量ポンプのハウジング(2)に伝えられる双方向の直線運動は、この直線運動が正弦波に従うため一定ではない。確実に一定の流れを送出するために、駆動機構をサーボ機構の下に設置して確実に一定の直線運動をさせる。
【0020】
本発明の第2の実施例(図19,20,21,22及び23)では、往復直線運動が、結合部品(15)、第1及び第2の中間部材(22,22’)及びポンプケージ(16)の必要無しに、円筒状のハウジング(2)の支持体(17)の一部に回転部材(9)によって直接伝えられる。第1の実施例とは異なり、ボールベアリング(42)が、使い捨て可能な支持体(17)の2つの接触面(43)の部分間でシャフト(8)の上部の周りに組み立てられている。これらの2つの接触面(43)間の距離は、ボールベアリング(42)の外径よりも大きく、横方向の遊び(17’)を形成して入口及び/又は出口ポート(5,5’)が開放又は閉止する際にポンピング運動が確実に発生しないようにする。
【0021】
本発明の第1及び第2の実施例の改良では、回転部材(9)のパーツである円形のプーリ(21)が楕円形のプーリ(図示せず)に置き換わっている。このようなプーリの周囲は、ハウジング(2)の不定の直線運動を一定の直線運動に変換するように計算されて、一定な流れを確実に送出する。楕円形のプーリの使用により、サーボ機構の下に駆動機構を設置する必要が無くなる。
【0022】
これら2つの実施例の別の改良では、回転部材(9)が、ロータ(19)によって直接駆動されるウオームねじ(44)と噛合する歯付の外径(45)を有している。
【0023】
本発明の第4の実施例(図25及び26)では、駆動機構が各々の隅に特定の径を有する方型の溝部(27)を含むステータ(26)を具えている。第1のニードルベアリング(28)が溝部(26)の底部の上に載っている一方、使い捨て可能なシャフト(30)が挿入される第2のニードルベアリング(29)が第1のニードルベアリングの上に載っている。ディスク(31)がステータ(26)の中央部に回転可能に結合されており、伝動ベルト(32)を介してロータ(図示せず)によって駆動する。当該ディスク(31)は、第2のニードルベアリング(29)が設置される開口部(33)を有している。第2のニードルベアリング(29)と開口部(33)の端部との間の横方向の遊びにより、ディスク(31)が溝部(27)に沿ってシャフト(30)を引っ張ることが可能となる。シャフト(30)のコースは、ディスク(31)がシャフト(29)を保持する第2のニードルベアリング(29)を引っ張る際に溝部(27)に沿って回転する第1のニードルベアリング(28)によって設定される。
【0024】
特定の実施例を参照して本発明を記載したが、本明細書は限定的な意味で解釈することを意味するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のハウジング(2)の中の少なくとも1のピストン(1)と、前記円筒状ハウジング(2)と前記ピストン(1)との間の相対的な往復直線運動を引き起こして定量ポンプのストロークを発生させるための手段と、を具える一方、さらに、前記ハウジング(2)の中に設けられた少なくとも1のポンプチャンバ(6)に、少なくとも1の入口ポート(5)及び少なくとも1の出口ポート(5’)を交互に連通させるバルブとして機能する好適には双方向に角回転可能な部材(4)と、前記ハウジング及び前記ピストン(1)間の相対的な往復直線運動と前記部材(4)の双方向の角運動とを少なくとも部分的に分離するよう構成された駆動機構と、を具えており、
前記回転部材(4)が前記円筒状ハウジング(2)及び前記ピストン(1)間の相対的な往復直線運動が生じない又は実質的に生じない角度位置に達する場合に、前記回転部材(4)が入口及び/又は出口ポート(5,5’)を開放及び/又は閉止するように、前記駆動機構が構成されていることを特徴とする定量ポンプ。
【請求項2】
前記入口及び/又は出口ポート(5,5’)の開放及び/又は閉止が、ポンプのストロークの開始点又は終了点で発生することにより、緻密な流れの送出を確保することを特徴とする請求項1に記載の定量ポンプ。
【請求項3】
第1の中空の円筒状パーツ(3)中の第1の固定されたピストン(1)及び第2の中空の円筒状パーツ(3’)の中で前記第1のピストン(1)の反対側に位置する第2の固定されたピストン(1’)を具えており、
双方の円筒状パーツが(3,3’)が、端部と端部とが互いに向かい合うよう組み立てられてハウジング(2)を形成しており、
前記回転部材(4)が、前記ハウジング(2)の内側の中程に取り付けられており、
前記回転部材(4)が、ポンプのインストロークの際に第1の流路(13)を通して流体(12)を中に吸引可能な第1及び第2のチャンバ(6,6’)に前記入口ポート(5)を交互に連通させる一方で、さらに、ポンプのアウトストロークの際に第2の流路(13’)を通して前記流体(12)を排出可能な前記第1及び第2のチャンバ(6,6’)に前記出口ポート(5’)を交互に連通させるバルブとして機能するように、双方向の角運動で可動であり、
前記ポンプのインストローク及びアウトストロークが、前記ピストン(1,1’)に沿った前記ハウジング(2)の直線的な摺動によって発生することを特徴とする請求項1又は2に記載の定量ポンプ。
【請求項4】
前記駆動機構が、前記定量ポンプの前記入口及び出口ポート(5,5’)を適切に開閉するように、前記定量ポンプの前記回転部材(4)に前記双方向の角運動を伝達するよう一方の端部が構成されている偏心シャフト(8)を有する回転部材(9)を具えており、
前記駆動機構が、さらに、前記シャフト(8)の他方の端部又はその近くに結合された少なくとも1の結合部品(15)を具えており、
前記部品(15)が、前記回転部材(9)の回転運動を前記ピストン(1,1’)の軸に沿った前記定量ポンプの前記ハウジング(2)の双方向の直線運動に間接的に変換することを特徴とする請求項3に記載の定量ポンプ。
【請求項5】
前記駆動機構の前記結合部品(15)によって伝達される前記ハウジング(2)の双方向の直線運動が、支持体(16)にポンプケージ(16)を介して伝達され、
前記支持体(17)が前記ポンプケージ(16)の内側に摺動可能に取り付けられており、
前記支持体(17)が前記定量ポンプを受容するよう構成されていることを特徴とする請求項4に記載の定量ポンプ。
【請求項6】
前記駆動機構の前記ポンプケージ(16)及び前記支持体(17)が、前記ケージ(16)と前記支持体(17)との間に横方向の遊びを有するよう構成されており、前記ハウジング(2)の摺動を遅らせて前記入口及び出口ポートの開放及び/又は閉止の際に前記定量ポンプのポンピング運動を確実に起こさないようにすることを特徴とする請求項5に記載の定量ポンプ。
【請求項7】
前記駆動機構が、伝動ベルト(20)を介して角運動を前記回転部材(9)の周囲に結合されたプーリ(21)に伝達する1つのロータ(19)を具えていることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の定量ポンプ。
【請求項8】
前記駆動機構の前記プーリ(21)が円形を有していることを特徴とする請求項7に記載の定量ポンプ。
【請求項9】
前記駆動機構の前記プーリ(21)が楕円形を有していることを特徴とする請求項7に記載の定量ポンプ。
【請求項10】
前記駆動機構が、方形の溝部(27)を含むステータ(26)と、前記溝部(26)の底部の上に置かれた第1のニードルベアリング(28)と、シャフト(30)を具えて前記第1のニードルベアリング(28)の上に置かれた第2のニードルベアリング(29)と、前記ステータ(25)の中央部に回転可能に結合され、伝導ベルト(31)を介してロータによって駆動されるディスク(31)と、を具えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の定量ポンプ。
【請求項11】
前記ディスク(31)が、前記第2のニードルベアリング(29)が通される開口部(33)を有しており、
前記ディスク(31)が回転する際に前記第2のニードルベアリング(29)を引っ張りながら、前記溝部(27)に沿って回転する前記第1のニードルベアリング(28)によって前記シャフト(30)が変位するように、前記第2のニードルベアリング(29)と前記開口部(33)の縁との間に、前記ディスク(31)が前記溝部(27)に沿って前記シャフト(30)を引っ張り得る横方向の遊びが設けられていることを特徴とする請求項10に記載の定量ポンプ。
【請求項12】
請求項1から9のいずれか1項に記載の定量ポンプのための駆動機構であって、
前記回転部材(4)に前記双方向の角運動を伝達するよう一方の端部が構成されている偏心シャフト(8)を有する回転部材(9)と、
前記シャフト(8)の他方の端部又はその近くに結合された結合部品(15)と、を具えており、
前記結合部品(15)が、前記回転部材(9)の回転運動を前記ピストン(1,1’)の軸に沿った前記定量ポンプの前記ハウジング(2)の双方向の直線運動に間接的に変換することを特徴とする駆動機構。
【請求項13】
方形の溝部(26)を含むステータ(26)と、
前記溝部(26)の底部の上に置かれた第1のニードルベアリング(28)と、
シャフト(30)を具えて前記第1のニードルベアリング(28)の上に置かれた第2のニードルベアリング(29)と、
前記ステータ(25)の中央部に回転可能に結合され、伝導ベルト(31)を介してロータによって駆動されるディスク(31)と、
を具えていることを特徴とする請求項10又は11に記載の定量ポンプのための駆動機構。
【請求項14】
前記ディスク(31)が、前記第2のニードルベアリング(29)が通される開口部(31)を有しており、
前記ディスク(31)が回転する際に前記第2のニードルベアリング(29)を引っ張りながら、前記溝部(27)に沿って回転する前記第1のニードルベアリング(28)によって前記シャフト(30)が変位するように、前記第2のニードルベアリング(29)と前記開口部(33)の縁との間に、前記ディスク(31)が前記溝部(27)に沿って前記シャフト(30)を引っ張り得る横方向の遊びが設けられていることを特徴とする請求項13に記載の定量ポンプのための駆動機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2009−539021(P2009−539021A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512719(P2009−512719)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051812
【国際公開番号】WO2007/141681
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(508349399)
【Fターム(参考)】