説明

駐車場の車輪止め機能付き植生器

【課題】駐車場内を緑化し目障りな車輪止めを無くす駐車場の車輪止め機能付き植生器を得るにある。
【解決手段】車輪止めの後方に植生器を設置し、該植生器の立ち上り面が車輪止めの機能を有するもので、その構成として、路面下部の埋設枠と路面上部の植生器から成り、舗装する前に埋設枠を設置し舗装後に植生器を埋設枠と結合固定するものとした駐車場の車輪止め機能付き植生器を構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は駐車場の車輪止め機能付き植生器に関する。
【背景技術】
【0002】
意匠登録第1069206号意匠に係る物品:自動車用車輪止め
現在駐車場に設置されている車輪止めの多くはこのように路面上に左右に並べた突起型が用いられている。
【0003】
特許公開平8−86発明の名称:舗装面への植生工法と緑化部を備えた舗装面構造と緑化標識部を有する駐車場
この発明は駐車場内を緑化するために白線のライン部を植生するものだが、難点として舗装面の強度が低下することであり、又、軽自動車のようにタイヤ幅の小さい場合溝内にはまってしまう恐れがある。
【0004】
駐車場内を緑化しようとしてコンクリート縁石等で囲んで駐車場外周部を植生しているものは見受けられ、又、その縁石で車輪止めとしているものを多く見受けられる。よって、従来の駐車場の緑化スペースは駐車場の外周部に制約されやすいのが実状であり、中には緑化スペースを無くし全面を舗装したものも多く無味乾燥とした外観となっている。又、車輪止めに関しては舗装面上に突起部を設置したものが多く外観上繁雑な光景となっているのが実状でありスッキリとしたスマートな車輪止めが要望される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、駐車場の機能を低下せず緑化スペースを設け、又、車輪止めの突起は目障りとなっているので目立なくして整然とした駐車場を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の記述的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、駐車場に緑化スペースを設けるために車輪止めの後方に植生器を設置し、該植生器の立ち上り面が車輪止めの機能を有するもので、その構成として、路面下部の埋設枠と路面上部の植生器から成り、舗装する前に埋設枠を設置し、該埋設枠内は舗装せず舗装工事後植生器を埋設枠と結合固定し、該埋設枠と植生器内に土壌を入れて植生するものとした駐車場の車輪止め機能付き植生器を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)駐車場内の車輪止め後方面に植生器を設置することで駐車機能は低下することなく緑化スペースを増すことができる。
【0009】
(2)植生器の立ち上り面を車輪止めと兼用することで目障りだった車輪止めが不要となるので整然とした駐車場となる。
【0010】
(3)植生器と埋設枠に分割し強度を要する埋設枠のみを設置して舗装工事をすることで施工が確実にできるので舗装強度は低下しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面に示す発明を実施するための最良の形態により本発明を詳細に説明する。1は駐車場の車輪止め機能付き植生器である。2は植生器で材質としては合成樹脂材や鋼製等があり、その形状には方形や台形や三角形がある。3は埋設枠で材質としてはコンクリート製や合成樹脂材や鋼製等があり、土圧に対して湾曲しないように補強板9を内側に入れてもよい。4は車輪止め面で傾斜を付け強度を増すためにコンクリートを詰めるとよい。5は植生保護板で格子状等の隙間を有するものとし靴による踏みつけから植生を守る。
【0012】
植生器は車底に接触しない高さとし約15cm程度とし一般的な車輪止めの高さとする。植生器内の植物は背丈の低いものとし芝生等が好ましい。既設の駐車場に設置する場合は舗装面をカッターで切断し除去し埋設枠を設置しその外周をコンクリートで固定することで車輪止め機能付き植生器を設置することができる。植生器は埋設枠より多少大きくし植生器の底面が埋設枠を被うものとするのが強度や意匠の面がらも好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明は駐車場の車輪止め機能付き植生器を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の方形タイプの駐車場の車輪止め機能付き植生器の平面図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の変形タイプの駐車場の車輪止め機能付き植生器の平面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態の駐車場の車輪止め機能付き植生器の断面図。
【符号の説明】
【0015】
1:駐車場の車輪止め機能付き植生器、 2:植生器、 3:埋設枠、 4:車輪止め面、 5:植生保護板、 6:土壌、 7:自動車の車輪、 8:コンクリート、 9:補強板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場に緑化スペースを設けるために車輪止めの後方に植生器を設置し、該植生器の立ち上り面が車輪止めの機能を有するもので、その構成として、路面下部の埋設枠と路面上部の植生器から成り、舗装する前に埋設枠を設置し、該埋設枠内は舗装せず舗装工事後植生器を埋設枠と結合固定し、該埋設枠と植生器内に土壌を入れて植生するものとした駐車場の車輪止め機能付き植生器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−333856(P2006−333856A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−190569(P2005−190569)
【出願日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(597107157)
【Fターム(参考)】