説明

骨芽細胞−基材複合体の作製方法

【課題】生体との親和性がより優れた骨芽細胞−基材複合体の作製方法を提供すること。
【解決手段】骨芽細胞を金属製不織布状ファイバーからなる基材に播種し、骨芽細胞が播種された該基材を旋回培養する工程と、金属製不織布状ファイバーからなる細胞培養基材を用いて骨芽細胞を培養する方法とする。また、本方法によって、簡便に骨芽細胞−基材複合体を製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨芽細胞−基材複合体の作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、骨の欠損部を補填したり、再生させたりするためには、体の別の部位から自己の骨を移植するだけでなく、様々な人工インプラントが開発されてきた。特に、ヒドロキシアパタイトや、生体吸収性セラミックであるβ−TCPなどの人工材料を細胞培養の基材(足場材)とし、その基材に幹細胞を加えた複合体が代表的なものとされる。
【0003】
しかし、これらの材料も治療期間、耐久性に問題があり、長期使用には不適当である。そこで、生体骨以上の強度を有し、治癒期間を短くできる基材として、チタン又はチタン合金が開発された(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0004】
【特許文献1】特表2003−533276
【特許文献2】特開2004−16398
【特許文献3】特表2004−531461
【特許文献4】特開2005−329060
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、細胞の基材としてチタン不織布を用いた場合、細胞が不織布に不均一に定着したり、細胞が不織布の外部にとどまり内部に侵入しなかったりするため、そうして作られた骨芽細胞−基材複合体が移植された時、生体との親和性に乏しかった。
【0006】
そこで、本発明は、生体との親和性がより優れた骨芽細胞−基材複合体の作製方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、骨芽細胞の足場として金属製不織布状ファイバーからなる基材を用い、骨芽細胞を播種した基材を旋回攪拌することにより、骨芽細胞が基材内に均一に侵入して効率よく増殖することを見出した。
【0008】
即ち、本発明は下記の通りである。
(1)骨芽細胞−細胞培養基材複合体の作製方法であって、骨芽細胞を金属製不織布状ファイバーからなる細胞培養基材に播種する工程と、骨芽細胞が播種された該基材を旋回培養する工程と、を含むことを特徴とする方法。
【0009】
(2)間葉系幹細胞を骨芽細胞に誘導する工程をさらに含むことを特徴とする、(1)に記載の方法。
【0010】
(3)前記骨芽細胞はヒト由来であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の方法。
【0011】
(4)前記金属はチタンまたはチタン合金であるか、またはチタンコートされていることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
【0012】
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の方法によって製造されることを特徴とする、骨芽細胞−基材複合体。
【0013】
(6)ヒトやヒト以外の脊椎動物の骨欠損を治療または補填する方法であって、脊椎動物の骨芽細胞を金属製不織布状ファイバーからなる細胞培養基材に播種する工程と、前記細胞播種された基材を旋回培養する工程と、前記旋回培養された基材を脊椎動物に移植する工程とを含むことを特徴とする、方法。
【0014】
(7)ヒトやヒト以外の脊椎動物から骨芽細胞を採取する工程を含むことを特徴とする(6)に記載の方法。
【0015】
(8)ヒトやヒト以外の脊椎動物から間葉系幹細胞を採取する工程と、前記間葉系幹細胞を骨芽細胞に誘導する工程をさらに含むことを特徴とする(6)に記載の方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によって、生体との親和性がより優れた骨芽細胞−基材複合体の作製方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、上記知見に基づき完成した本発明の実施の形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。なお、本発明の目的、特徴、利点、および、そのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
【0018】
==骨芽細胞−基材複合体及びその使用方法==
本発明にかかる骨芽細胞−基材複合体は、金属製不織布状ファイバーからなる細胞培養基材と骨芽細胞を用いて、骨芽細胞を基材に播種し、細胞が播種された基材を旋回培養することによって製造することができる。
【0019】
基材に用いる金属製不織布状ファイバーの金属材料としては、特に限定されないが、特にチタン(酸化チタンを含む)またはチタン合金が好ましい。あるいは、ステンレスなどの金属がチタンコートされていてもよく、その場合、コーティング方法は特に限定されない。ファイバーの直径は限定されないが、10〜200μmが好ましい。また、細胞培養基材におけるファイバーの密度は、細胞を培養するに必要とされる通気性が確保される範囲で限定されないが、基材の耐久性を考慮すれば、気孔率40〜95%が好ましく、60〜80%がより好ましく、85〜90%が特に好ましい。さらに、完全連通孔構造であることが好ましい。なお、金属製不織布状ファイバーからなる細胞培養基材の形状は、ディスク状(円盤状)、直方体状など、特に限定されない。
【0020】
培養に用いる骨芽細胞は、マウスやヒト等の顎骨及び大腿骨等の骨髄から、骨髄穿刺により採取することができる。また、骨髄から間葉系幹細胞を採取し、これを培養して骨芽細胞に分化誘導してもよい。骨芽細胞への分化誘導は、分化誘導培地を用いるなど、公知の方法を用いることができる。
【0021】
旋回培養に用いる培地は、特に限定されないが、旋回培養中も間葉系幹細胞から骨芽細胞へ、骨芽細胞から骨細胞へという分化方向への圧力をかけるため、骨芽細胞分化誘導培地で行うことが好ましい。また、培養条件も特に限定されないが、培養温度は、37℃が好ましく、培養時間は、1日〜8週間が好ましく、1週間〜6週間が特に好ましい。旋回速度は、特に限定されないが、40〜100 rpmが好ましく、60〜80 rpmであることがさらに好ましい。なお、旋回培養時に、細胞播種された基材を網などの上に置き底面の接触を少なくすることで、基材底面にも細胞を接着させてもよい。
【0022】
このように製造した骨芽細胞−基材複合体は、骨欠損、例えば、関節、歯根、頭蓋骨、または、長骨等の欠損、を治療または補填するのに使用することができる。
【0023】
この際、骨芽細胞を基材に播種するより前に、骨欠損部の形状に合わせて基材を成形しておくことが好ましい。骨欠損部の形状は、レントゲン、または、CT等の常法によって測定することができる。基材を成形するには、例えば、この測定された欠損部の形状を持つセラミック型を作成し、その型に基材を詰め焼成することで、骨欠損部の形状を有する基材が得られる。
【0024】
また、基材と他の担体とを組み合わることによって、目的とする骨欠損部を治療または補填してもよい。ここで併用する担体は特に限定されず、例えば、セラミックやヒドロキシアパタイトなどでできた既知のインプラント体等の周りに細胞培養基材を固定した後に、骨芽細胞を播種し、旋回培養することで、本発明に係る骨芽細胞−基材複合体を備えるインプラント体を得ることができる。
【0025】
==ヒトやヒト以外の脊椎動物の骨欠損を治療または補填する方法==
上述の方法によって製造される骨芽細胞−基材複合体をヒトやヒト以外の脊椎動物の骨欠損部に移植することによって、骨欠損を治療または補填することができる。実施例に示すように、上述の方法によって骨芽細胞−基材複合体を製造することにより、骨芽細胞が基材内に均一に侵入して効率よく増殖する。
【0026】
この場合、細胞培養基材に播種する骨芽細胞としては、脊椎動物から採取した骨芽細胞か、望ましくは、脊椎動物から採取した間葉系幹細胞を骨芽細胞に誘導したものを用いる。また、骨芽細胞−基材複合体を移植する個体と同一個体から、骨芽細胞または間葉系幹細胞を採取することが、免疫学上好ましい。
【実施例】
【0027】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
【0028】
[実施例1] 培養方法の骨形成能への影響
本実施例では、金属製不織布状ファイバーからなる細胞培養基材を用い、間葉系幹細胞を骨芽細胞に分化させながら旋回培養し、この結果を静置培養時と比較した。
【0029】
1.間葉系幹細胞及び細胞培養基材
まず、Fisher344系ラット(7週齢、雄)の大腿骨から骨髄穿刺により採取した間葉系幹細胞を、T-225フラスコを用いて、15%ウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum, FBS)含有基本培地(Minimum Essential Medium, MEM)で初代培養した。
細胞培養基材として用いる、ディスク状に成形された純チタン製不織布状ファイバー(Titanium-Web(T-W)、ファイバー直径50μm、ディスク直径5 mm x厚さ2 mm、完全連通孔構造、気孔率87%、株式会社ハイレックスコーポレーション製)は、予め脱脂処理しておき、さらに播種細胞直前に190℃で6時間乾熱滅菌した。
【0030】
2.培養条件
2−1.静置培養
骨芽細胞分化誘導培地(10 nMデキサメサゾン、0.28 mMアスコルビン酸及び10 mMβ-グリセロリン酸含有MEM)に、2.5 x 106 cells/mLの濃度で間葉系幹細胞溶液を懸濁させた。脱脂・滅菌したT-Wを、96 well plateに1 disk/wellで入れ、細胞懸濁液を200μL/well(5 x 105 cells/well)入れ、細胞を播種した。ピペッティングを3回行った後、37℃にて静置培養した。
【0031】
2−2.旋回培養
上記方法で一晩静置培養した後、T-Wの下に純チタン製金網を敷いた。引続き、37℃にて、70 rpm(THE BELLY BUTTON, Stoval Life Science, Inc., USA)にて水平旋回培養した。培地交換時を除き、培養中は旋回を継続させた。
【0032】
3.旋回培養群と静置培養群との比較
培養開始後14日目に、静置培養及び旋回培養の各々について、Live/dead Viability Assay Kit(Molecular Probe社)を用いて生細胞を染色し、蛍光顕微鏡で観察した。結果を図1に示す。
【0033】
また、培養開始後7日目及び14日目に、培養を終了した基材を、2.0 mLのマイクロチューブに規定量の10 mM Tris-HCl及び1 mM EDTA (pH 7.4)とともに入れて細胞と基材を破砕した。得られた検体に対し、以下のように、DNA量、骨芽細胞のマーカーであるアルカリホスホターゼ(Alkaline Phosphatase, ALPase)活性、及びカルシウム量を測定した。測定結果を、それぞれ図2〜4に示す
【0034】
DNA量の測定方法は、次の通りである。まず、検体中の20μLの上清に対し、Hoechst 33258 (molecular probe社) (5μg/mL)含有バッファーを200μL添加し、5分後の蛍光をプレートリーダーにて測定した(Wallac 1420 ARVOsx; PerkinElmaer Life and Analytical Sciences, Boston, MA)。DNA標準液には、salmon sperm DNA (Invitrogen)を使用した。
【0035】
ALPase活性の測定にあたっては、検体中の20μLの上清とpNPP (p-nitrophenyl phosphate)溶液(Zymed Laboratories, South San Francisco, CA) 180μLとを透明プレートに添加し、37℃で30分間インキュベートした。pNPPはALPase活性存在下でpNPに還元され、黄色を呈するため、この呈色による吸光度の変化を、プレートリーダーを用いて測定した。コントロールには、pNP溶液を使用した。
【0036】
カルシウム量の測定にあたっては、残りの検体に20%蟻酸を500μL添加して10%蟻酸溶液とし、4℃にて3日以上脱灰処理したものをカルシウム測定検体とした。この検体を、純水を用いて希釈し、ICP法(SPS7800 plasma spectrometer; Seiko Instruments Inc., Chiba, Japan)によって測定した。
【0037】
4.結果
図1に観察されるように、旋回培養では、チタンファイバーに沿って、基材の内部にまで細胞が侵入して増殖しており、旋回培養のほうが、チタンと細胞の親和性が高まることが示された。また、旋回培養時に純チタン金網上で培養を行い容器底面との接触を点接触にすることで、基材底面での細胞増殖が可能になった。
図2に示したDNA量の測定において、旋回培養群は、静置培養群と比較して非常に良好な細胞増殖を示した。また、図3に示したALPase活性の測定より、旋回培養群は、静置培養群と比較して非常に良好な骨芽細胞分化誘導を示した。さらに、図4に示したカルシウム量の測定でも、旋回培養群においては、静置培養群と比較して、骨芽細胞が顕著に骨化していることが示された。
【0038】
このように、T-Wを基材とした骨芽細胞の旋回培養は、臨床応用を視野に入れた場合においても、非常に簡便でハイパフォーマンスな培養方法である。
【0039】
[実施例2] 旋回培養の骨形成能への影響
間葉系幹細胞の培養時に、予め骨芽細胞に分化誘導したうえで基材に播種し、水平旋回培養した(Osteoblast Like Cells、OBSc。以下、OBSc群と省略する)。この結果を、あらかじめ骨芽細胞に誘導していない間葉系幹細胞を、基材を用いて培養した時と比較した(Mesenchymal Stem Cells, MSCs。以下、MSCs群と省略する)。
【0040】
1.培養
1−1.MSCs群
実施例1に記載した方法により、Fisher344系ラット由来大腿骨から得た間葉系幹細胞を15%FBS含有MEMで初代培養した。
1−2.OBSc群
上記MSCs群で用いたFisher344系ラット由来大腿骨から得た間葉系幹細胞を、骨芽細胞分化誘導培地にて7日間培養し、間葉系幹細胞を骨芽細胞に分化誘導した。
【0041】
2.本培養
骨芽細胞分化誘導培地に、2.5 x 106 cells/mLの濃度でMSCs群またはOBSc群をそれぞれ懸濁させた。24 well plateに、脱脂・滅菌したT-Wを1 disk/wellで入れ、各細胞懸濁液を200μL/well(5 x 105 cells/well)で播種した。ピペッティングを3回行った後、37℃にて一晩静置培養した。T-Wの下に純チタン製金網を敷き、引続き、70 rpm(THE BELLY BUTTON, Stoval Life Science, Inc., USA)にて水平旋回培養した。
【0042】
3.培養結果の比較
旋回培養後1日、7日及び14日の時点で、実施例1と同様に、生細胞染色、DNA量、ALPase活性、及びカルシウム量、の測定を行った。
なお、オステオカルシン量の測定にあたっては、カルシウム量測定後の溶液を遠心し、上清500μLをNAP-5カラム(Sephadex G-25 DNA grade, Amersham Bioscience, Uppsala, Sweden)を通し、さらに10%蟻酸1.0 mLをカラムに通して、1.5 mL溶液を回収した。この溶液を遠心し、沈殿物を500μLのバッファーに再懸濁したものをオステオカルシン測定検体とした。オステオカルシン合成量の定量は、ラットオステオカルシンEIAキット(No. BT-490; Biomedical Technologies Inc., MA, USA)を用いて行った。
【0043】
生細胞染色の結果を図5に示す。また、DNA量、ALPase活性、カルシウム量、そして、オステオカルシン量の測定結果を、それぞれ図6〜9に示す。
【0044】
4.結果
図5より、MSCs群では、細胞が基材の外側に張り付くように不均一に増殖しているのに対し、OBCs群では、細胞は基材の中に入り込み、各ファイバーに沿って付着しながら均一に増殖していた。このことから、MSCs群よりOBCs群のほうが、細胞−基質複合体と生体との親和性が優れていると考えられる。
図6及び図7より、MSCs群のほうが細胞増殖が盛んであるものの、初期(1日目、7日目)では、骨芽細胞の分化マーカーのレベルはOBCs群のほうが高く、14日目では、OBCs群のほうでは、骨芽細胞の分化マーカーのレベルが低下している。これは、OBCs群において、7日目以降、骨芽細胞が骨に分化(骨形成)したため、骨芽細胞の分化マーカーのレベルが低下したと考えられる。
図8及び図9より、カルシウム量及びオステオカルシン量のいずれも、MSCs群よりOBCs群のほうが多く、細胞の骨形成がより進んでいると考えられる。
このように、MSCs群よりOBCs群のほうが、細胞と基材との親和性がよく、細胞は均一に増殖し、骨形成の度合いが高くなるため、より骨再生を促進させる能力が高いと考えられた。
【0045】
5.骨芽細胞−基材複合体の生体内への移植
さらに、これら培養した骨芽細胞−基材複合体を、同系ラット背部へ皮下移植した。移植から3週間及び6週間後に、生体内での骨形成能を、ALPase活性、カルシウム量、オステオカルシン量、及び、μCTによる画像解析にて評価した。
これら生体内におけるALPase活性測定、カルシウム量の測定結果、及び、オステオカルシン量の測定結果を図10に、そして、μCTによる画像解析結果を図11に示す。
【0046】
6.結果
図10より、MSCs群のほうが、骨芽細胞の量が多く、OBCs群のほうが、より骨形成が進んでいることが示された。
また、図11より、OBCs群では、基材内部に、均一にしかも多量の骨組織が生じていることが示された。
このように、初期培養時に間葉系幹細胞を骨芽細胞に予備誘導した後に、T-Wに播種し旋回培養した骨芽細胞−基材複合体は、移植後の生体内において非常に優れた骨形成を行い、かつ基材内部への均一な骨組織形成を示した。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】一実施例における静置培養群及び旋回培養群のLive/Dead染色の結果を示す。
【図2】一実施例における静置培養群及び旋回培養群のDNA量測定の結果を示す。
【図3】一実施例における静置培養群及び旋回培養群のALPase活性測定の結果を示す。
【図4】一実施例における静置培養群及び旋回培養群のカルシウム量測定の結果を示す。
【図5】一実施例におけるMSCs群及びOBCs群の生細胞染色の結果を示す。
【図6】一実施例におけるMSCs群及びOBCs群のDNA量測定の結果を示す。
【図7】一実施例におけるMSCs群及びOBCs群のALPase活性測定の結果を示す。
【図8】一実施例におけるMSCs群及びOBCs群のカルシウム量測定の結果を示す。
【図9】一実施例におけるMSCs群及びOBCs群のオステオカルシン量測定の結果を示す。
【図10】一実施例における骨芽細胞−基材複合体の生体内ALPase活性、カルシウム量、及び、オステオカルシン量測定の結果を示す。
【図11】一実施例における骨芽細胞−基材複合体の生体内画像解析の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨芽細胞−基材複合体の作製方法であって、
骨芽細胞を金属製不織布状ファイバーからなる基材に播種する工程と、
骨芽細胞が播種された該基材を旋回培養する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
間葉系幹細胞を骨芽細胞に誘導する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記骨芽細胞はヒト由来であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記金属はチタンまたはチタン合金であるか、またはチタンコートされていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の方法によって製造されることを特徴とする、骨芽細胞−基材複合体。
【請求項6】
請求項5に記載の骨芽細胞−基材複合体を含有する骨形成促進材。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図5】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−289734(P2008−289734A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−139639(P2007−139639)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 発行者名:岡野光夫、刊行物名:第28回日本バイオマテリアル学会大会 予稿集、発行年月日:平成18年11月27日 発行者名:日本再生医療学会、 刊行物名:日本再生医療学会雑誌 再生医療、巻数:第6巻、号数:増刊号(通巻23号)、発行年月日:平成19年2月19日
【出願人】(000141598)株式会社吉田製作所 (117)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】