高い演色評価数を有するコンバージョンLED
高い演色評価数を有するコンバージョンLEDは、LuAGaG型の第1の蛍光体と、カルシン型の第2の蛍光体とを有する蛍光体混合物を有している。これによって、温白色の色温度のための非常に高い演色評価数が達成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載されているコンバージョンLEDに関する。その種のコンバージョンLEDは特に一般照明に適している。
【背景技術】
【0002】
EP 1 696 016からは、赤色蛍光体としてカルシン(Calsin)が使用されるコンバージョンLEDが公知である。これと共に、白色LEDは青色LEDと、α−サイアロン(Sialon)として選択された黄色蛍光体又は緑色蛍光体Y2Al5O12:Ce又は(Y,Gd)2(Al,Ga)5O12:Ceを使用して実現される。
【0003】
EP−A 1 669 429からは、白色LEDを実現するために(Sr,Ba)2Si5N8:Eu型の特別な蛍光体を備えている青色のチップを使用するコンバージョンLEDが公知であり、このコンバージョンLEDでは演色評価数を改善するために、付加的な蛍光体として、LuAG:Ce、並びに、Ce及びPrと共添加されている同様の蛍光体も使用されている。
【0004】
発明の概要
本発明の課題は、特に、長い有効寿命を達成する、高い演色評価数を有するコンバージョンLEDを提供することである。
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分に記載されている構成によって解決される。
【0006】
特に有利な実施の形態は従属請求項に記載されている。
【0007】
本発明によれば、高効率のコンバージョンLEDが提供される。大きい電流、ここでは特に少なくとも250mA、有利には少なくとも300mA、特に有利には少なくとも350mAの電流で動作するLED、いわゆる高出力LEDにおいては全ての蛍光体が安定しているわけではない。特に、この問題点は、ニトリドシリケートM2Si5N8:Euのような、窒化物蛍光体又は酸窒化物蛍光体に当てはまる。多くのこの種の蛍光体、特にM2Si5N8:D型(但しDは付活剤)の窒化物は、LEDの動作時に著しい変換損失を被る。この種のLEDでは短時間(典型的には1000時間)の内に変換効率が50%にまで低下する。これによって色度座標の不安定性が顕著になる。
【0008】
白色LEDは一般照明において重要性が一層増してきている。低い色温度、有利には2900Kから3500K、特に2900Kから3100Kの範囲にある色温度を有しており、且つ、良好な演色評価数を有しており、特にRaが少なくとも93、有利には少なくとも96であり、それと同時に高効率である温白色LEDの需要が特に高まってきている。エネルギ効率の低い汎用白熱電球が将来的に禁止されることをバックグラウンドとして、可能な限り良好な演色評価数(CRI)を有する代替的な光源の重要性が一層増してきている。多くの消費者は、白熱電球と同様の光スペクトルを有している蛍光体を重視している。
【0009】
現在市販されている温白色LEDでは通常の場合、青色LEDが黄色蛍光体及び赤色蛍光体と組み合わされている。演色評価数は典型的に大抵の場合は80付近にある。著しく改善された演色評価数は、通常の場合、別の蛍光体を添加することによって達成される。もっとも蛍光体を添加することによって、加工、色度座標の安定性及び効率に悪影響が及ぼされる。更には、スペクトルにおける青と緑の間のギャップを補償するために、大抵の場合は、非常に長波長(約460nm)の青色LEDが使用される。しかしながらチップ技術からすれば、効率的な理由から、遙かに効率なチップ波長がより短いLEDを使用することが有利である。430nmから455nm、特に435nmから445nmの(ピーク)波長が所望される。
【0010】
蛍光体は幾つかの要求を満たしていなければならない。即ち、化学的な影響、例えば酸素、湿度、注型材料との相互作用、並びに放射に対する非常に高い安定性が必要とされる。更には、システム温度が上昇した際の安定した色度座標を保証するために、非常に低い熱消光特性を有している蛍光体が必要となる。
【0011】
CRIが非常に高い従来の温白色LEDは、通常の場合、比較的長波長のLEDと青緑色蛍光体、黄緑色蛍光体及び赤色蛍光体とを組み合わせることによって達成される。長波長のLEDを使用することも、三つの蛍光体を使用することも、用途の観点並びに効率の見地から好ましいものではない。
【0012】
新規の解決手段は、新種の緑色ガーネット蛍光体と、狭帯域に発光する赤色ニトリドアルミノシリケート蛍光体とを組み合わせたものから成る。新規の緑色ガーネット蛍光体は、一般的な黄色ガーネット(YAG)又は黄緑色ガーネット(YAGaG)に比べて、大きく緑色側にシフトされた発光を示し、それと同時に、最大励起が大きく短波長側にシフトされている。
【0013】
上述の蛍光体の組み合わせのスペクトル特性は、96から98の極めて高いCRIを有する2900Kから3100Kまで範囲の温白色LEDを実現することができ、それと同時に、440nmから445nmのピーク波長を有する青色LEDチップと組み合わせて非常に良好な赤色演色性(R9=90から99)を達成することができる。非常に短波長のチップ(ピーク波長435nm)を使用する場合であっても、依然として非常に良好である95のCRI点が達成される。変換蛍光体をただ二つに限定することによってLEDにおける処理が大幅に簡略され、またこの限定は色度座標の安定性に非常に好適に作用する。新規の解決手段による二つの蛍光体はLEDエージングテストにおいて非常に高い安定性を示した。更には、二つの蛍光体は熱消光特性が非常に低いという点で優れている。
【0014】
用途の観点からすると非常に重要である多数の特性、即ち、経年劣化の安定性、効率、使用されるチップ波長領域及び蛍光体の熱安定性を同時に改善することが達成されたということは非常に目覚ましい進歩である。この新規の解決手段は、従来から公知の温白色LEDにおける解決手段とは以下の点で異なっている:
−LED波長を用いて「知的に」シフトされる、非常に大幅に緑色側にシフトされているガーネット蛍光体。これはCRI、視覚的評価、熱安定性に関して利点をもたらす。
−短いチップ波長。これは、高い効率に関して大きな利点をもたらす。
−長波長で安定しているが、しかしながらそれと同時に狭帯域である、正確に緑色蛍光体に合わせて調整されている赤色蛍光体。これは、LEDの寿命(効率、色座標安定性)、赤色演色性が極めて良好な場合の比較的高い視覚的評価に関して利点をもたらす。狭帯域の赤色発光蛍光体の完全な半値幅は有利には90nmFWHMよりも短いことが望ましい。この場合、狭帯域緑色発光蛍光体の完全な半値幅は有利には115nmFWHMよりも短いことが望ましい。
【0015】
本発明の本質的な特徴を以下において順番に列記する。
【0016】
1. 一次放射を放出するチップと、一次放射の放出方向においてチップの後方に配置されている、チップの一次放射の少なくとも一部を二次放射に変換する蛍光体を含有している層とを備えており、ガーネットA3B5O12:Ce型の第1の黄−緑色発光蛍光体と、カルシンMAlSiN3:Eu型の第2の橙−赤色発光蛍光体が使用される、コンバージョンLEDにおいて、
一次放射のピーク波長は435nmから455nmの範囲にあり、第1の蛍光体は、カチオンA=Lu又はYと組み合わされたLuを主として有しているガーネットであり、Bはそれと同時に、Al及びGaの含分を有しており、第2の蛍光体は、少なくとも80%、特に少なくとも90%、有利には少なくとも95%の割合を有するMとしてのCを含有しているMAlSiN3:Eu基本型であり、但し、MはCa単独であるか、又は主としてCaであり、Mの残部はそれぞれSr,Ba,Mg,Li又はCu単独であるか、又はそれらが組み合わされたものであることが考えられ、また、Alの一部を20%まで、有利には最大で5%まで単独のB,O,F,Clに置換することができるか、又は、それらが組み合わされたものに置換することができる。
【0017】
2. 成分Bにおいて、第1の蛍光体は10モル%から40モル%、特に20モル%から30モル%のGaを含有しており、残部はAlである、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0018】
3. 成分Aに分類されるドーパントとして、第1の蛍光体は1.5モル%から2.9モル%、特に1.8モル%から2.6モル%のCeを含有しており、残部はAである、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0019】
4. 第2の蛍光体は成分MとしてCaのみを含有している、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0020】
5. 成分Mに分類されているドーパントとして、第2の蛍光体は0.2モル%から1.3モル%、特に0.3モル%から0.9モル%のEuを含有している、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0021】
6. 第2の蛍光体はCaAlSiN3:Euである、但し、Euの割合はMの0.3モル%から0.8モル%である、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0022】
7. 第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=75モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%までのCe含有率、且つ、B=10モル%から40モル%のGa、残部はAlである、上記6に記載されているコンバージョンLED。
【0023】
8. 第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=80モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%までのCe含有率、且つ、B=15モル%から25モル%までのGa、残部はAlである、上記7に記載されているコンバージョンLED。
【0024】
図面の簡単な説明
以下では、複数の実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】コンバージョンLEDを示す。
【図2】種々の赤色発光蛍光体と温度との関係の比較を示す。
【図3】種々の緑色発光蛍光体と温度との関係の比較を示す。
【図4】種々の蛍光体に関する変換損失と時間との関係の比較を示す。
【図5】一次励起の波長をシフトした際の種々の蛍光体混合物に関するCRIの比較を示す。
【図6】一次励起の波長をシフトした際の種々の蛍光体混合物に関するR9の比較を示す。
【図7】種々の一次発光におけるコンバージョンLEDの総発光の比較を示す。
【図8】一次発光(Ex)の種々のピーク波長におけるLuAGaGの発光の比較を示す。
【図9】一次発光(Ex)の種々のピーク波長におけるYAGaGの発光の比較を示す。
【図10】一次発光(Ex)の種々のピーク波長における混合Sionの発光の比較を示す。
【図11】距離をおいて蛍光体混合物が設けられているLEDモジュールを示す。
【図12】Oを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図13】Clを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図14】Fを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図15】Cuを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図16】種々の含有率のEuを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図17】種々の含有率のYを含有するLuガーネットにおける発光の比較を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、公知のようなRGBを基礎とする白色光のためのコンバージョンLEDの構造を示す。光源は、435nmから470nm、例えば445nmのピーク発光波長を有しているInGaN型の青色発光チップ1を備えている半導体素子である。青色発光チップ1は光不透過性のベースハウジング8における凹部9の領域に埋め込まれている。チップ1はボンディングワイヤ14を介して第1の端子3と接続されており、且つ、第2の電気的な端子2と直接的に接続されている。凹部9は注型材料5によって充填されており、この注型材料は主成分としてシリコーン(60質量%から90質量%)及び蛍光体顔料6(40質量%以下)を含有している。第1の蛍光体は緑色発光ガーネット蛍光体LuAGaG:Ce、並びに、赤色発光アルモニトリドシリケートCaAlSiN3:Euである。凹部はまた、チップ1に由来する一次放射及び蛍光体顔料6に由来する二次放射のための反射器として使用される壁17を有している。
【0027】
図2は、原理的には図1のチップを用いて良好に励起することができる、種々の赤色発光蛍光体の熱消光特性を示す。新規の深い赤色の蛍光体CaAlSiN3:Eu又は(Ca1−xEux)AlSiN3は、熱消光特性が非常に低いという点で優れている。0.3%(x=0.003)から0.8%(x=0.008)のEuの割合が特に良く適している。一般的に、x=0.002から0.012、特に有利にはx=0.003から0.009である、M=CaにおけるEuの割合が有利である。この蛍光体は熱消光特性が非常に低いという点で優れている(曲線1を参照されたい)。グラフは他の橙色蛍光体/赤色蛍光体との比較を示す。Ba又はCaを含むニトリドシリケートは余り適していない(曲線2及び曲線3を参照されたい)。オルトシリケートに至っては全く適していない(曲線4を参照されたい)。通常の場合、蛍光体CaAlSiN3:Eu(色度座標CIE x/y=0.657/0.341)を、発光が決定的に変化することなく、種々のやり方で特定の要求に合わせて変性することができる。Caの20%まで、特に10%までの僅かな割合を、単独のBa,Sr,Mg,Li又はCuによって置換することができるか、又は、それらを組み合わせたものによって置換することができる。同様のことがAlの割合についても当てはまる。僅かな量、特に10%までの量のAlをB又はOのいずれかによって、またはそれらを組み合わせたものによって置換することができる。
【0028】
基本的な構造型「CaAlSiN3:Eu」の変性された蛍光体(Ca0.892Mg0.1Eu0.008)(Al0.99B0.01)Si1N3(CIE−x/y 0,657/0340)の例が表3に示されている。カチオン比が僅かに変性されている、更に変性された蛍光体、又は、CaSrが部分的に置換されており、また、必要に応じて部分的にO/Nが置換されている、更に変性された蛍光体、例えば(Ca0.945Sr0.045Eu0.01)AlSi(N2.9O0.1)も同様に可能である。
【0029】
図3は、原理的には図1のチップを用いて良好に励起することができる、種々の黄−緑色発光蛍光体の熱消光特性を示す。有利な組成LuAGaGを有する実施の形態における蛍光体A3B5O12:Ce、即ち、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce、但し成分BについてはGaが約25%の割合であり(10%から40%のGaの割合が有利であり、15%から30%のGaの割合が特に有利である)且つCeが約2.2%の割合である(1.5%から2.9%のCeの割合が有利であり、1.8%から2.6%のCeの割合が特に有利であり、これはそれぞれAの割合を基準としている)は熱消光特性が非常に低いという点で優れている。有利な蛍光体は(Lu0.978Ce0.022)3Al3.75Ga1.25O12である(曲線1を参照されたい)。グラフは、実質的に劣っている熱消光特性を示す他の黄色蛍光体及び緑色蛍光体との比較を示す。オルトシリケート(曲線3,4を参照されたい)全く適したものではなく、またYAGaG、即ちY3(Al,Ga)5O12:Ce(曲線2を参照されたい)も明らかに劣っている。
【0030】
図4は、黄−緑色成分の安定性を示す。LEDエージングテストにおいて、有利な組成LuAGaG(但し、Ga約25%及びCe約2.2%)を有する緑色蛍光体(Lu0.978Ce0.022)3Al3.75Ga1.25O12)の安定性が求められ、他の公知の黄色発光蛍光体及び緑色発光蛍光体と比較された。青色高出力LED(λpeak=435nm)はシリコーン中のそれぞれの蛍光体の分散体でもって注型成形され、この青色高出力LEDが350mAで1000hにわたり駆動された。青色LEDのピーク波長の相対輝度並びに蛍光体のピーク波長の相対輝度が最初と最後に測定され、そこから変換効率の損失が検出された。このLuAGaG蛍光体は測定誤差の範囲内で完全に安定しており(四角形の測定点)、これに対しオルトシリケートは同等の条件下では著しい経年劣化現象を示した(丸の測定点)。
【0031】
本発明による新規の蛍光体混合物(LuAGaG+深い赤色のCaAlSiN3)を有する温白色LEDの演色評価数は、使用されている、励起を行なう青色LEDの波長に対して僅かな依存性しか示さない。9nm程ピーク波長がシフトしても、演色評価数においては3点のCRI損失(Ra8)しか生じない。他の典型的な混合物では、青色のピーク波長が7nm異なるだけで既に5点のCRI損失が生じている(表1を参照されたい)。この混合物においてCRI損失を1点に低減するためには、第3の蛍光体の添加が必要になるが、これは効率及び色の操作に対して悪影響を及ぼす。特に、R9に関する値からも明らかなように、演色評価数の飽和赤色への依存性も非常に大きく低下する。
【0032】
表1は、最後の二つのサンプルについては、3000Kから3100Kの色温度において、励起を行なうLEDの435nmから445nmのピーク波長の範囲では、CRIの傑出した値が実現されること、即ち、Ra8は少なくとも94であり、赤色指数R9の値は少なくとも90であることが示されている。
【0033】
【表1】
【0034】
図5及び図6は、種々の系についての演色評価数(CRI)Ra8並びに赤色指数R9を示す。本発明による新規の蛍光体混合物(LuAGaG+深い赤色のCaAlSiN3)を有する温白色LEDの演色評価数は、使用されるLED波長に対して僅かな依存性しか示さない。青色の波長が9nm程シフトしても、3点のCRI損失しか生じない。他の典型的な混合物では、青色の波長が7nm異なるだけで既に5点失われている(表1を参照されたい)。この混合物においてCRI損失を1点に低減するためには、第3の蛍光体の添加が必要になるが、これは効率及び色の操作に悪影響を及ぼす。
【0035】
特に、R9に関する値からも明らかなように、演色評価数の飽和赤色への依存性も非常に大きく低下する(図6を参照されたい)。
【0036】
図7に基づき、青色波長が演色評価数CRIに対して僅かな依存性しか示さない原因を説明する。蛍光体の発光は、本発明による系では驚くべきことに、短波長側の励起波長が大きくなるにつれ、著しく短波長側にシフトする(約530nmの範囲を参照されたい)。これによって、全体のスペクトルにおいてある程度の補償が得られる。短波長の発光LEDを使用する際に欠如する青−緑色の割合は、シフトされた蛍光体発光の青−緑色の割合が増加することによって補償される。
【0037】
図8は、YAGaG:Ce(図9を参照されたい)及び黄色(Sr,Ba)Si2O2N2:Eu(図10を参照されたい)と比較した、430nmから470nm(Ex430から470)の可変の励起波長でもって緑−黄色蛍光体の蛍光体スペクトルをシフトした際の相対的な輝度を示す。
【0038】
驚くべきことに、新規の緑色LuAGaGガーネットは、比較した蛍光体とは全く異なる特性を示す。この新規の緑色LuAGaGガーネットは、励起波長が低下するにつれて緑色側への大きなシフトを示す。比較した蛍光体はほぼ一定に留まる。LED用途に関して重要である430nmから470nmのピーク波長を有するLEDによる励起の領域において、三つの蛍光体の発光スペクトルが比較されて示されている。図10においては、実際のところ、ただ一つの曲線しか識別できないほどに曲線が相互に密に位置している。
【0039】
ルテチウムガーネットの使用は総じて演色評価数に非常に好適に作用する。同様の蛍光体発光波長を有するイットリウムガーネットに比べて、LuAGaGでは著しく高い演色評価数Ra8及びR9の値が生じる(表2を参照されたい)。これによって、また短波長での良好な励起性によって、2900Kから3150Kの色温度のための温白色LEDに対して高効率の短波長の青色LEDをようやく使用することができる。
【0040】
【表2】
【0041】
ただ二つの蛍光体を用いるだけで、435nmから455nmの範囲の短波長の青色LEDが使用されるにもかかわらず、非常に高い演色評価数が達成される。但し、選択された二つの蛍光体相互の別個の調整が重要である。例えば、ニトリドシリケート型の更に長波長側で発光する赤色蛍光体を使用すると、CRI値又は赤色演色評価数R9の値は高くならずに低い値がもたらされる。Yガーネットを使用しても、Luガーネットを用いて実現することができるような高い値は生じない。種々の混合物の詳細は表3に示されている。Gdは主要な成分としては全く適したものではなく、Tb又はLaと同様に、せいぜい微調整のために、5モル%までの僅かな量で成分Aに添加されるに過ぎない。これに対して、約30%までの割合のY、有利には10%から25%の割合のYはLuに良好に添加される。これはLuとYのイオン半径が比較的類似していることに起因する。もっともYの値が比較的高くなってしまうと、系全体の所望の性能に影響を及ぼしかねない領域へと蛍光体の発光がシフトする虞がある。
【0042】
【表3】
表3:約3000Kでの種々の蛍光体混合物の比較(有利な解決手段は太字で表されている)、ピークは青色LEDのピーク波長(単位nm)を表しており、またR9は飽和赤色を表している。
【0043】
基本的には、蛍光体混合物を分散体、薄膜等として、LED上に直接的に使用することができるか、又は、それ自体は公知であるように、LEDが接続されている別個の支持体上に使用することができる。図11は、一つのベースプレート21上に複数のLED24が設けられているその種のモジュール20を示す。更には、ケーシングに側壁22及びカバープレート12が取り付けられている。ここでは蛍光体混合物が層25として側壁に被着されており、また特に、透明なカバープレート23に被着されている。
【0044】
基本的には、本発明によるガーネットが重要な成分としての主たるLuの他に、カチオンAとしてのYの含分を有していることは排除されない。これは最大で32%までの範囲である。Tb,La等のような他のカチオンも添加物として必ずしも排除されていないが、それらのカチオンは系(Lu,Y)には適していないので、蛍光体の特性を必要に応じて別個に適合させるために、僅かな量、有利には最大でAの5%の量しか使用されない。
【0045】
変性された適切なカルシンは表4に示されている。これは、基本系CaAlSiN3:Euに由来する系である。Nの含分を元素O,F,Clに置換することができる。Caの含分を元素Cuに置換することができる。
【0046】
図12は、Nが部分的に僅かな量のOに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。半値幅が過度に大きく広がらないようにするために、Oの割合は有利には0.2モル%を上回らないことが望ましい。
【0047】
図13は、Nが部分的に僅かな量のClに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。半値幅が過度に大きく広がらないようにするために、Clの割合は有利には0.05モル%を上回らないことが望ましい。
【0048】
図14は、Nが部分的に僅かな量のFに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。半値幅が過度に大きく広がらないようにするために、Fの割合は有利には0.05モル%を上回らないことが望ましい。
【0049】
図15は、Caが部分的に僅かな量のCuに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。これによって、より短い波長へのシフトを達成することができる。格子歪みに起因する効率損失が過度に高くならないようにするために、Cuの割合は有利には0.05モル%を上回らないことが望ましい。ここでは以下のようにして製造が行なわれる:
【表4】
【0050】
全ての出発材料をグローブボックス中で秤量し、ボールミル中で6時間均質化する。混合物を、モリブデンから成る密閉された坩堝中にルーズに充填し、高温管状炉へと運ぶ。
【0051】
高温による熱処理を流動的な窒素雰囲気で実施する(2L/min)。250K/hの速度で、試料を1600℃に加熱し、その温度で4時間保持し、同様に250K/hの速度で室温に冷却する。
【0052】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕し、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材を再び坩堝中に充填し、最初の高温熱処理と同様に再び熱処理する。
【0053】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕し、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材は蛍光体S236である。
【0054】
サンプルS176としてのカルシンの製造は表6に示されている。
【表5】
【0055】
全ての出発材料をグローブボックス中で秤量し、ボールミル中で6時間均質化する。混合物を、モリブデンから成る密閉された坩堝中にルーズに充填し、高温管状炉へと運ぶ。
【0056】
高温による熱処理を流動的な窒素雰囲気で実施する。250K/hの速度で、試料を1600℃に加熱し、その温度で4時間保持し、同様に250K/hの速度で室温に冷却する。
【0057】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕し、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材を再び坩堝中に充填し、最初の高温熱処理と同様に再び熱処理する。
【0058】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕され、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材は蛍光体S176である。
【0059】
図16は、付活剤Euの割合が変更された、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す。付活剤の濃度が低く選定されるほど、発光はより短い波長にシフトすることが見て取れる。ここでは濃度が0.3モル%から0.5モル%である。
【0060】
表7は、Aが(Lu,Y)から選択されている系A3B5O12:Ceから成る種々のガーネットを示す。A=LuからA=70%のLuまで(残部はY)に関して、良好な値を達成できることが明らかになっている。それと同時に、成分Bに関しては、AlとGaの比率が綿密に選択されなければならない。Gaの割合は10モル%から40モル%、特に10モル%から25モル%であることが望ましい。表7には種々の(Lu,Y)ガーネットA3B5O12:Ceが示されており、付活剤Ceの濃度はそれぞれAの2%であり、また、A=Lu,Y(Luの割合が記載されており、残部はYである)並びにB=Al,Ga(Gaの割合が記載されており、残部はAlである)が選択されている。
【0061】
図17は、Yの割合が変更された、種々のガーネットに関する発光スペクトルを示す。発光は低いYの割合に対してほぼ一定に維持されることが明らかになっている。
【0062】
表4は、Gaの割合が段階的に高められている、純粋なLuAGaG蛍光体を示す。この表に記載されている値、また他の表に記載されている値も、基本的には常に460nmの基準励起に関連付けられている。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載されているコンバージョンLEDに関する。その種のコンバージョンLEDは特に一般照明に適している。
【背景技術】
【0002】
EP 1 696 016からは、赤色蛍光体としてカルシン(Calsin)が使用されるコンバージョンLEDが公知である。これと共に、白色LEDは青色LEDと、α−サイアロン(Sialon)として選択された黄色蛍光体又は緑色蛍光体Y2Al5O12:Ce又は(Y,Gd)2(Al,Ga)5O12:Ceを使用して実現される。
【0003】
EP−A 1 669 429からは、白色LEDを実現するために(Sr,Ba)2Si5N8:Eu型の特別な蛍光体を備えている青色のチップを使用するコンバージョンLEDが公知であり、このコンバージョンLEDでは演色評価数を改善するために、付加的な蛍光体として、LuAG:Ce、並びに、Ce及びPrと共添加されている同様の蛍光体も使用されている。
【0004】
発明の概要
本発明の課題は、特に、長い有効寿命を達成する、高い演色評価数を有するコンバージョンLEDを提供することである。
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分に記載されている構成によって解決される。
【0006】
特に有利な実施の形態は従属請求項に記載されている。
【0007】
本発明によれば、高効率のコンバージョンLEDが提供される。大きい電流、ここでは特に少なくとも250mA、有利には少なくとも300mA、特に有利には少なくとも350mAの電流で動作するLED、いわゆる高出力LEDにおいては全ての蛍光体が安定しているわけではない。特に、この問題点は、ニトリドシリケートM2Si5N8:Euのような、窒化物蛍光体又は酸窒化物蛍光体に当てはまる。多くのこの種の蛍光体、特にM2Si5N8:D型(但しDは付活剤)の窒化物は、LEDの動作時に著しい変換損失を被る。この種のLEDでは短時間(典型的には1000時間)の内に変換効率が50%にまで低下する。これによって色度座標の不安定性が顕著になる。
【0008】
白色LEDは一般照明において重要性が一層増してきている。低い色温度、有利には2900Kから3500K、特に2900Kから3100Kの範囲にある色温度を有しており、且つ、良好な演色評価数を有しており、特にRaが少なくとも93、有利には少なくとも96であり、それと同時に高効率である温白色LEDの需要が特に高まってきている。エネルギ効率の低い汎用白熱電球が将来的に禁止されることをバックグラウンドとして、可能な限り良好な演色評価数(CRI)を有する代替的な光源の重要性が一層増してきている。多くの消費者は、白熱電球と同様の光スペクトルを有している蛍光体を重視している。
【0009】
現在市販されている温白色LEDでは通常の場合、青色LEDが黄色蛍光体及び赤色蛍光体と組み合わされている。演色評価数は典型的に大抵の場合は80付近にある。著しく改善された演色評価数は、通常の場合、別の蛍光体を添加することによって達成される。もっとも蛍光体を添加することによって、加工、色度座標の安定性及び効率に悪影響が及ぼされる。更には、スペクトルにおける青と緑の間のギャップを補償するために、大抵の場合は、非常に長波長(約460nm)の青色LEDが使用される。しかしながらチップ技術からすれば、効率的な理由から、遙かに効率なチップ波長がより短いLEDを使用することが有利である。430nmから455nm、特に435nmから445nmの(ピーク)波長が所望される。
【0010】
蛍光体は幾つかの要求を満たしていなければならない。即ち、化学的な影響、例えば酸素、湿度、注型材料との相互作用、並びに放射に対する非常に高い安定性が必要とされる。更には、システム温度が上昇した際の安定した色度座標を保証するために、非常に低い熱消光特性を有している蛍光体が必要となる。
【0011】
CRIが非常に高い従来の温白色LEDは、通常の場合、比較的長波長のLEDと青緑色蛍光体、黄緑色蛍光体及び赤色蛍光体とを組み合わせることによって達成される。長波長のLEDを使用することも、三つの蛍光体を使用することも、用途の観点並びに効率の見地から好ましいものではない。
【0012】
新規の解決手段は、新種の緑色ガーネット蛍光体と、狭帯域に発光する赤色ニトリドアルミノシリケート蛍光体とを組み合わせたものから成る。新規の緑色ガーネット蛍光体は、一般的な黄色ガーネット(YAG)又は黄緑色ガーネット(YAGaG)に比べて、大きく緑色側にシフトされた発光を示し、それと同時に、最大励起が大きく短波長側にシフトされている。
【0013】
上述の蛍光体の組み合わせのスペクトル特性は、96から98の極めて高いCRIを有する2900Kから3100Kまで範囲の温白色LEDを実現することができ、それと同時に、440nmから445nmのピーク波長を有する青色LEDチップと組み合わせて非常に良好な赤色演色性(R9=90から99)を達成することができる。非常に短波長のチップ(ピーク波長435nm)を使用する場合であっても、依然として非常に良好である95のCRI点が達成される。変換蛍光体をただ二つに限定することによってLEDにおける処理が大幅に簡略され、またこの限定は色度座標の安定性に非常に好適に作用する。新規の解決手段による二つの蛍光体はLEDエージングテストにおいて非常に高い安定性を示した。更には、二つの蛍光体は熱消光特性が非常に低いという点で優れている。
【0014】
用途の観点からすると非常に重要である多数の特性、即ち、経年劣化の安定性、効率、使用されるチップ波長領域及び蛍光体の熱安定性を同時に改善することが達成されたということは非常に目覚ましい進歩である。この新規の解決手段は、従来から公知の温白色LEDにおける解決手段とは以下の点で異なっている:
−LED波長を用いて「知的に」シフトされる、非常に大幅に緑色側にシフトされているガーネット蛍光体。これはCRI、視覚的評価、熱安定性に関して利点をもたらす。
−短いチップ波長。これは、高い効率に関して大きな利点をもたらす。
−長波長で安定しているが、しかしながらそれと同時に狭帯域である、正確に緑色蛍光体に合わせて調整されている赤色蛍光体。これは、LEDの寿命(効率、色座標安定性)、赤色演色性が極めて良好な場合の比較的高い視覚的評価に関して利点をもたらす。狭帯域の赤色発光蛍光体の完全な半値幅は有利には90nmFWHMよりも短いことが望ましい。この場合、狭帯域緑色発光蛍光体の完全な半値幅は有利には115nmFWHMよりも短いことが望ましい。
【0015】
本発明の本質的な特徴を以下において順番に列記する。
【0016】
1. 一次放射を放出するチップと、一次放射の放出方向においてチップの後方に配置されている、チップの一次放射の少なくとも一部を二次放射に変換する蛍光体を含有している層とを備えており、ガーネットA3B5O12:Ce型の第1の黄−緑色発光蛍光体と、カルシンMAlSiN3:Eu型の第2の橙−赤色発光蛍光体が使用される、コンバージョンLEDにおいて、
一次放射のピーク波長は435nmから455nmの範囲にあり、第1の蛍光体は、カチオンA=Lu又はYと組み合わされたLuを主として有しているガーネットであり、Bはそれと同時に、Al及びGaの含分を有しており、第2の蛍光体は、少なくとも80%、特に少なくとも90%、有利には少なくとも95%の割合を有するMとしてのCを含有しているMAlSiN3:Eu基本型であり、但し、MはCa単独であるか、又は主としてCaであり、Mの残部はそれぞれSr,Ba,Mg,Li又はCu単独であるか、又はそれらが組み合わされたものであることが考えられ、また、Alの一部を20%まで、有利には最大で5%まで単独のB,O,F,Clに置換することができるか、又は、それらが組み合わされたものに置換することができる。
【0017】
2. 成分Bにおいて、第1の蛍光体は10モル%から40モル%、特に20モル%から30モル%のGaを含有しており、残部はAlである、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0018】
3. 成分Aに分類されるドーパントとして、第1の蛍光体は1.5モル%から2.9モル%、特に1.8モル%から2.6モル%のCeを含有しており、残部はAである、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0019】
4. 第2の蛍光体は成分MとしてCaのみを含有している、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0020】
5. 成分Mに分類されているドーパントとして、第2の蛍光体は0.2モル%から1.3モル%、特に0.3モル%から0.9モル%のEuを含有している、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0021】
6. 第2の蛍光体はCaAlSiN3:Euである、但し、Euの割合はMの0.3モル%から0.8モル%である、上記1に記載されているコンバージョンLED。
【0022】
7. 第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=75モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%までのCe含有率、且つ、B=10モル%から40モル%のGa、残部はAlである、上記6に記載されているコンバージョンLED。
【0023】
8. 第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=80モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%までのCe含有率、且つ、B=15モル%から25モル%までのGa、残部はAlである、上記7に記載されているコンバージョンLED。
【0024】
図面の簡単な説明
以下では、複数の実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】コンバージョンLEDを示す。
【図2】種々の赤色発光蛍光体と温度との関係の比較を示す。
【図3】種々の緑色発光蛍光体と温度との関係の比較を示す。
【図4】種々の蛍光体に関する変換損失と時間との関係の比較を示す。
【図5】一次励起の波長をシフトした際の種々の蛍光体混合物に関するCRIの比較を示す。
【図6】一次励起の波長をシフトした際の種々の蛍光体混合物に関するR9の比較を示す。
【図7】種々の一次発光におけるコンバージョンLEDの総発光の比較を示す。
【図8】一次発光(Ex)の種々のピーク波長におけるLuAGaGの発光の比較を示す。
【図9】一次発光(Ex)の種々のピーク波長におけるYAGaGの発光の比較を示す。
【図10】一次発光(Ex)の種々のピーク波長における混合Sionの発光の比較を示す。
【図11】距離をおいて蛍光体混合物が設けられているLEDモジュールを示す。
【図12】Oを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図13】Clを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図14】Fを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図15】Cuを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図16】種々の含有率のEuを含有するカルシンにおける発光の比較を示す。
【図17】種々の含有率のYを含有するLuガーネットにおける発光の比較を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、公知のようなRGBを基礎とする白色光のためのコンバージョンLEDの構造を示す。光源は、435nmから470nm、例えば445nmのピーク発光波長を有しているInGaN型の青色発光チップ1を備えている半導体素子である。青色発光チップ1は光不透過性のベースハウジング8における凹部9の領域に埋め込まれている。チップ1はボンディングワイヤ14を介して第1の端子3と接続されており、且つ、第2の電気的な端子2と直接的に接続されている。凹部9は注型材料5によって充填されており、この注型材料は主成分としてシリコーン(60質量%から90質量%)及び蛍光体顔料6(40質量%以下)を含有している。第1の蛍光体は緑色発光ガーネット蛍光体LuAGaG:Ce、並びに、赤色発光アルモニトリドシリケートCaAlSiN3:Euである。凹部はまた、チップ1に由来する一次放射及び蛍光体顔料6に由来する二次放射のための反射器として使用される壁17を有している。
【0027】
図2は、原理的には図1のチップを用いて良好に励起することができる、種々の赤色発光蛍光体の熱消光特性を示す。新規の深い赤色の蛍光体CaAlSiN3:Eu又は(Ca1−xEux)AlSiN3は、熱消光特性が非常に低いという点で優れている。0.3%(x=0.003)から0.8%(x=0.008)のEuの割合が特に良く適している。一般的に、x=0.002から0.012、特に有利にはx=0.003から0.009である、M=CaにおけるEuの割合が有利である。この蛍光体は熱消光特性が非常に低いという点で優れている(曲線1を参照されたい)。グラフは他の橙色蛍光体/赤色蛍光体との比較を示す。Ba又はCaを含むニトリドシリケートは余り適していない(曲線2及び曲線3を参照されたい)。オルトシリケートに至っては全く適していない(曲線4を参照されたい)。通常の場合、蛍光体CaAlSiN3:Eu(色度座標CIE x/y=0.657/0.341)を、発光が決定的に変化することなく、種々のやり方で特定の要求に合わせて変性することができる。Caの20%まで、特に10%までの僅かな割合を、単独のBa,Sr,Mg,Li又はCuによって置換することができるか、又は、それらを組み合わせたものによって置換することができる。同様のことがAlの割合についても当てはまる。僅かな量、特に10%までの量のAlをB又はOのいずれかによって、またはそれらを組み合わせたものによって置換することができる。
【0028】
基本的な構造型「CaAlSiN3:Eu」の変性された蛍光体(Ca0.892Mg0.1Eu0.008)(Al0.99B0.01)Si1N3(CIE−x/y 0,657/0340)の例が表3に示されている。カチオン比が僅かに変性されている、更に変性された蛍光体、又は、CaSrが部分的に置換されており、また、必要に応じて部分的にO/Nが置換されている、更に変性された蛍光体、例えば(Ca0.945Sr0.045Eu0.01)AlSi(N2.9O0.1)も同様に可能である。
【0029】
図3は、原理的には図1のチップを用いて良好に励起することができる、種々の黄−緑色発光蛍光体の熱消光特性を示す。有利な組成LuAGaGを有する実施の形態における蛍光体A3B5O12:Ce、即ち、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce、但し成分BについてはGaが約25%の割合であり(10%から40%のGaの割合が有利であり、15%から30%のGaの割合が特に有利である)且つCeが約2.2%の割合である(1.5%から2.9%のCeの割合が有利であり、1.8%から2.6%のCeの割合が特に有利であり、これはそれぞれAの割合を基準としている)は熱消光特性が非常に低いという点で優れている。有利な蛍光体は(Lu0.978Ce0.022)3Al3.75Ga1.25O12である(曲線1を参照されたい)。グラフは、実質的に劣っている熱消光特性を示す他の黄色蛍光体及び緑色蛍光体との比較を示す。オルトシリケート(曲線3,4を参照されたい)全く適したものではなく、またYAGaG、即ちY3(Al,Ga)5O12:Ce(曲線2を参照されたい)も明らかに劣っている。
【0030】
図4は、黄−緑色成分の安定性を示す。LEDエージングテストにおいて、有利な組成LuAGaG(但し、Ga約25%及びCe約2.2%)を有する緑色蛍光体(Lu0.978Ce0.022)3Al3.75Ga1.25O12)の安定性が求められ、他の公知の黄色発光蛍光体及び緑色発光蛍光体と比較された。青色高出力LED(λpeak=435nm)はシリコーン中のそれぞれの蛍光体の分散体でもって注型成形され、この青色高出力LEDが350mAで1000hにわたり駆動された。青色LEDのピーク波長の相対輝度並びに蛍光体のピーク波長の相対輝度が最初と最後に測定され、そこから変換効率の損失が検出された。このLuAGaG蛍光体は測定誤差の範囲内で完全に安定しており(四角形の測定点)、これに対しオルトシリケートは同等の条件下では著しい経年劣化現象を示した(丸の測定点)。
【0031】
本発明による新規の蛍光体混合物(LuAGaG+深い赤色のCaAlSiN3)を有する温白色LEDの演色評価数は、使用されている、励起を行なう青色LEDの波長に対して僅かな依存性しか示さない。9nm程ピーク波長がシフトしても、演色評価数においては3点のCRI損失(Ra8)しか生じない。他の典型的な混合物では、青色のピーク波長が7nm異なるだけで既に5点のCRI損失が生じている(表1を参照されたい)。この混合物においてCRI損失を1点に低減するためには、第3の蛍光体の添加が必要になるが、これは効率及び色の操作に対して悪影響を及ぼす。特に、R9に関する値からも明らかなように、演色評価数の飽和赤色への依存性も非常に大きく低下する。
【0032】
表1は、最後の二つのサンプルについては、3000Kから3100Kの色温度において、励起を行なうLEDの435nmから445nmのピーク波長の範囲では、CRIの傑出した値が実現されること、即ち、Ra8は少なくとも94であり、赤色指数R9の値は少なくとも90であることが示されている。
【0033】
【表1】
【0034】
図5及び図6は、種々の系についての演色評価数(CRI)Ra8並びに赤色指数R9を示す。本発明による新規の蛍光体混合物(LuAGaG+深い赤色のCaAlSiN3)を有する温白色LEDの演色評価数は、使用されるLED波長に対して僅かな依存性しか示さない。青色の波長が9nm程シフトしても、3点のCRI損失しか生じない。他の典型的な混合物では、青色の波長が7nm異なるだけで既に5点失われている(表1を参照されたい)。この混合物においてCRI損失を1点に低減するためには、第3の蛍光体の添加が必要になるが、これは効率及び色の操作に悪影響を及ぼす。
【0035】
特に、R9に関する値からも明らかなように、演色評価数の飽和赤色への依存性も非常に大きく低下する(図6を参照されたい)。
【0036】
図7に基づき、青色波長が演色評価数CRIに対して僅かな依存性しか示さない原因を説明する。蛍光体の発光は、本発明による系では驚くべきことに、短波長側の励起波長が大きくなるにつれ、著しく短波長側にシフトする(約530nmの範囲を参照されたい)。これによって、全体のスペクトルにおいてある程度の補償が得られる。短波長の発光LEDを使用する際に欠如する青−緑色の割合は、シフトされた蛍光体発光の青−緑色の割合が増加することによって補償される。
【0037】
図8は、YAGaG:Ce(図9を参照されたい)及び黄色(Sr,Ba)Si2O2N2:Eu(図10を参照されたい)と比較した、430nmから470nm(Ex430から470)の可変の励起波長でもって緑−黄色蛍光体の蛍光体スペクトルをシフトした際の相対的な輝度を示す。
【0038】
驚くべきことに、新規の緑色LuAGaGガーネットは、比較した蛍光体とは全く異なる特性を示す。この新規の緑色LuAGaGガーネットは、励起波長が低下するにつれて緑色側への大きなシフトを示す。比較した蛍光体はほぼ一定に留まる。LED用途に関して重要である430nmから470nmのピーク波長を有するLEDによる励起の領域において、三つの蛍光体の発光スペクトルが比較されて示されている。図10においては、実際のところ、ただ一つの曲線しか識別できないほどに曲線が相互に密に位置している。
【0039】
ルテチウムガーネットの使用は総じて演色評価数に非常に好適に作用する。同様の蛍光体発光波長を有するイットリウムガーネットに比べて、LuAGaGでは著しく高い演色評価数Ra8及びR9の値が生じる(表2を参照されたい)。これによって、また短波長での良好な励起性によって、2900Kから3150Kの色温度のための温白色LEDに対して高効率の短波長の青色LEDをようやく使用することができる。
【0040】
【表2】
【0041】
ただ二つの蛍光体を用いるだけで、435nmから455nmの範囲の短波長の青色LEDが使用されるにもかかわらず、非常に高い演色評価数が達成される。但し、選択された二つの蛍光体相互の別個の調整が重要である。例えば、ニトリドシリケート型の更に長波長側で発光する赤色蛍光体を使用すると、CRI値又は赤色演色評価数R9の値は高くならずに低い値がもたらされる。Yガーネットを使用しても、Luガーネットを用いて実現することができるような高い値は生じない。種々の混合物の詳細は表3に示されている。Gdは主要な成分としては全く適したものではなく、Tb又はLaと同様に、せいぜい微調整のために、5モル%までの僅かな量で成分Aに添加されるに過ぎない。これに対して、約30%までの割合のY、有利には10%から25%の割合のYはLuに良好に添加される。これはLuとYのイオン半径が比較的類似していることに起因する。もっともYの値が比較的高くなってしまうと、系全体の所望の性能に影響を及ぼしかねない領域へと蛍光体の発光がシフトする虞がある。
【0042】
【表3】
表3:約3000Kでの種々の蛍光体混合物の比較(有利な解決手段は太字で表されている)、ピークは青色LEDのピーク波長(単位nm)を表しており、またR9は飽和赤色を表している。
【0043】
基本的には、蛍光体混合物を分散体、薄膜等として、LED上に直接的に使用することができるか、又は、それ自体は公知であるように、LEDが接続されている別個の支持体上に使用することができる。図11は、一つのベースプレート21上に複数のLED24が設けられているその種のモジュール20を示す。更には、ケーシングに側壁22及びカバープレート12が取り付けられている。ここでは蛍光体混合物が層25として側壁に被着されており、また特に、透明なカバープレート23に被着されている。
【0044】
基本的には、本発明によるガーネットが重要な成分としての主たるLuの他に、カチオンAとしてのYの含分を有していることは排除されない。これは最大で32%までの範囲である。Tb,La等のような他のカチオンも添加物として必ずしも排除されていないが、それらのカチオンは系(Lu,Y)には適していないので、蛍光体の特性を必要に応じて別個に適合させるために、僅かな量、有利には最大でAの5%の量しか使用されない。
【0045】
変性された適切なカルシンは表4に示されている。これは、基本系CaAlSiN3:Euに由来する系である。Nの含分を元素O,F,Clに置換することができる。Caの含分を元素Cuに置換することができる。
【0046】
図12は、Nが部分的に僅かな量のOに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。半値幅が過度に大きく広がらないようにするために、Oの割合は有利には0.2モル%を上回らないことが望ましい。
【0047】
図13は、Nが部分的に僅かな量のClに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。半値幅が過度に大きく広がらないようにするために、Clの割合は有利には0.05モル%を上回らないことが望ましい。
【0048】
図14は、Nが部分的に僅かな量のFに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。半値幅が過度に大きく広がらないようにするために、Fの割合は有利には0.05モル%を上回らないことが望ましい。
【0049】
図15は、Caが部分的に僅かな量のCuに置換されている、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す(表4を参照されたい)。これによって、より短い波長へのシフトを達成することができる。格子歪みに起因する効率損失が過度に高くならないようにするために、Cuの割合は有利には0.05モル%を上回らないことが望ましい。ここでは以下のようにして製造が行なわれる:
【表4】
【0050】
全ての出発材料をグローブボックス中で秤量し、ボールミル中で6時間均質化する。混合物を、モリブデンから成る密閉された坩堝中にルーズに充填し、高温管状炉へと運ぶ。
【0051】
高温による熱処理を流動的な窒素雰囲気で実施する(2L/min)。250K/hの速度で、試料を1600℃に加熱し、その温度で4時間保持し、同様に250K/hの速度で室温に冷却する。
【0052】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕し、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材を再び坩堝中に充填し、最初の高温熱処理と同様に再び熱処理する。
【0053】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕し、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材は蛍光体S236である。
【0054】
サンプルS176としてのカルシンの製造は表6に示されている。
【表5】
【0055】
全ての出発材料をグローブボックス中で秤量し、ボールミル中で6時間均質化する。混合物を、モリブデンから成る密閉された坩堝中にルーズに充填し、高温管状炉へと運ぶ。
【0056】
高温による熱処理を流動的な窒素雰囲気で実施する。250K/hの速度で、試料を1600℃に加熱し、その温度で4時間保持し、同様に250K/hの速度で室温に冷却する。
【0057】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕し、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材を再び坩堝中に充填し、最初の高温熱処理と同様に再び熱処理する。
【0058】
生じた高熱処理ケークを乳鉢中で粉砕され、30μmガーゼを介して篩い分けする。篩い分けされた素材は蛍光体S176である。
【0059】
図16は、付活剤Euの割合が変更された、種々のカルシンに関する発光スペクトルを示す。付活剤の濃度が低く選定されるほど、発光はより短い波長にシフトすることが見て取れる。ここでは濃度が0.3モル%から0.5モル%である。
【0060】
表7は、Aが(Lu,Y)から選択されている系A3B5O12:Ceから成る種々のガーネットを示す。A=LuからA=70%のLuまで(残部はY)に関して、良好な値を達成できることが明らかになっている。それと同時に、成分Bに関しては、AlとGaの比率が綿密に選択されなければならない。Gaの割合は10モル%から40モル%、特に10モル%から25モル%であることが望ましい。表7には種々の(Lu,Y)ガーネットA3B5O12:Ceが示されており、付活剤Ceの濃度はそれぞれAの2%であり、また、A=Lu,Y(Luの割合が記載されており、残部はYである)並びにB=Al,Ga(Gaの割合が記載されており、残部はAlである)が選択されている。
【0061】
図17は、Yの割合が変更された、種々のガーネットに関する発光スペクトルを示す。発光は低いYの割合に対してほぼ一定に維持されることが明らかになっている。
【0062】
表4は、Gaの割合が段階的に高められている、純粋なLuAGaG蛍光体を示す。この表に記載されている値、また他の表に記載されている値も、基本的には常に460nmの基準励起に関連付けられている。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次放射を放出するチップと、前記チップに後置されている、前記チップの前記一次放射の少なくとも一部を二次放射に変換する蛍光体を含有している層とを備えており、ガーネットA3B5O12:Ce型の第1の黄−緑色発光蛍光体と、カルシンMAlSiN3:Eu型の第2の橙−赤発光蛍光体とが使用される、コンバージョンLEDにおいて、
前記一次放射のピーク波長は435nmから455nmの範囲にあり、前記第1の蛍光体は、カチオンA=Lu又はYと組み合わされたLuを主として有しているガーネットであり、Bはそれと同時に、Al及びGaの含分を有しており、
前記第2の蛍光体は、少なくとも80%、特に少なくとも90%、有利には少なくとも95%の割合を有するMとしてのCを含有しているMAlSiN3:Eu基本型であり、但し、MはCa単独であるか、又は主としてCaであり、且つMの残部はそれぞれ単独のSr,Ba,Mg,Li又はCuであるか、又はそれらが組み合わされたものであり、
Alの一部が20%まで、有利には最大で5%まで単独のB,O,F,Clに置換されるか、又は、それらが組み合わされたものに置換されることを特徴とする、コンバージョンLED。
【請求項2】
前記成分Bにおいて、前記第1の蛍光体は10モル%から40モル%、特に20モル%から30モル%のGaを含有しており、残部はAlである、請求項1記載のコンバージョンLED。
【請求項3】
前記成分Aに分類されるドーパントとして、前記第1の蛍光体は1.5モル%から2.9モル%、特に1.8モル%から2.6モル%のCeを含有しており、残部はAである、請求項1記載のコンバージョンLED。
【請求項4】
前記第2の蛍光体は成分MとしてCaのみを含有している、請求項1に記載のコンバージョンLED。
【請求項5】
前記成分Mに分類されているドーパントとして、前記第2の蛍光体は0.2モル%から1.3モル%、特に0.3モル%から0.9モル%のEuを含有している、請求項1に記載のコンバージョンLED。
【請求項6】
前記第2の蛍光体はCaAlSiN3:Euである、但し、Euの割合はMの0.3モル%から0.8モル%である、請求項1に記載のコンバージョンLED。
【請求項7】
前記第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=75モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%のCe含有率、且つ、B=10モル%から40モル%のGa、残部はAlである、請求項6に記載のコンバージョンLED。
【請求項8】
前記第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=80モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%までのCe含有率、且つ、B=15モル%から25モル%までのGa、残部はAlである、請求項7に記載のコンバージョンLED。
【請求項1】
一次放射を放出するチップと、前記チップに後置されている、前記チップの前記一次放射の少なくとも一部を二次放射に変換する蛍光体を含有している層とを備えており、ガーネットA3B5O12:Ce型の第1の黄−緑色発光蛍光体と、カルシンMAlSiN3:Eu型の第2の橙−赤発光蛍光体とが使用される、コンバージョンLEDにおいて、
前記一次放射のピーク波長は435nmから455nmの範囲にあり、前記第1の蛍光体は、カチオンA=Lu又はYと組み合わされたLuを主として有しているガーネットであり、Bはそれと同時に、Al及びGaの含分を有しており、
前記第2の蛍光体は、少なくとも80%、特に少なくとも90%、有利には少なくとも95%の割合を有するMとしてのCを含有しているMAlSiN3:Eu基本型であり、但し、MはCa単独であるか、又は主としてCaであり、且つMの残部はそれぞれ単独のSr,Ba,Mg,Li又はCuであるか、又はそれらが組み合わされたものであり、
Alの一部が20%まで、有利には最大で5%まで単独のB,O,F,Clに置換されるか、又は、それらが組み合わされたものに置換されることを特徴とする、コンバージョンLED。
【請求項2】
前記成分Bにおいて、前記第1の蛍光体は10モル%から40モル%、特に20モル%から30モル%のGaを含有しており、残部はAlである、請求項1記載のコンバージョンLED。
【請求項3】
前記成分Aに分類されるドーパントとして、前記第1の蛍光体は1.5モル%から2.9モル%、特に1.8モル%から2.6モル%のCeを含有しており、残部はAである、請求項1記載のコンバージョンLED。
【請求項4】
前記第2の蛍光体は成分MとしてCaのみを含有している、請求項1に記載のコンバージョンLED。
【請求項5】
前記成分Mに分類されているドーパントとして、前記第2の蛍光体は0.2モル%から1.3モル%、特に0.3モル%から0.9モル%のEuを含有している、請求項1に記載のコンバージョンLED。
【請求項6】
前記第2の蛍光体はCaAlSiN3:Euである、但し、Euの割合はMの0.3モル%から0.8モル%である、請求項1に記載のコンバージョンLED。
【請求項7】
前記第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=75モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%のCe含有率、且つ、B=10モル%から40モル%のGa、残部はAlである、請求項6に記載のコンバージョンLED。
【請求項8】
前記第1の蛍光体はA3B5O12である、但し、A=80モル%から100モル%のLu、残部はY、1.5%から2.5%までのCe含有率、且つ、B=15モル%から25モル%までのGa、残部はAlである、請求項7に記載のコンバージョンLED。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2013−502711(P2013−502711A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525135(P2012−525135)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061694
【国際公開番号】WO2011/020756
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(508096703)オスラム アクチエンゲゼルシャフト (92)
【氏名又は名称原語表記】OSRAM AG
【住所又は居所原語表記】Hellabrunner Str. 1, 81543 Muenchen Germany
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D−93055 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061694
【国際公開番号】WO2011/020756
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(508096703)オスラム アクチエンゲゼルシャフト (92)
【氏名又は名称原語表記】OSRAM AG
【住所又は居所原語表記】Hellabrunner Str. 1, 81543 Muenchen Germany
【出願人】(599133716)オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (586)
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D−93055 Regensburg, Germany
【Fターム(参考)】
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