説明

高分子増粘毛髪染色及び脱色組成物

本発明は、少なくとも1つの酸化剤及び特定の架橋された両性ポリマー増粘剤及び好ましくは炭酸イオン供給源を含む毛髪染色及び毛髪脱色組成物に関する。驚くべきことに、この組成物は、傷みを最小化しつつ、改善された色落ち、明るさ及び色送達を送達し、製造し易く、また長い貯蔵寿命における安定性を有する、改善された毛髪染色及び脱色組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪染色及び脱色組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ケラチン性繊維、特にヒトの毛髪の色を毛髪染料の適用により永続的に変えることは周知である。消費者に所望の毛髪の色及び色の強度を提供するために、非常に複雑な化学プロセスが利用される。永続的な毛髪染色製剤は、典型的には酸化毛髪染料前駆体を含み、これは角皮を通じて毛髪中及び毛皮質中に拡散することができ、そこで続いて互いに、及び好適な酸化剤と反応して、最終的な染料分子を形成することができる。これらの得られる分子のサイズがより大きいため、それらは水及び/又は洗剤によるその後の洗浄の間に毛髪から容易に拡散できず、そのため消費者の所望する色の永続性を送達する。この反応は典型的には、アルカリ化剤の存在下及び酸化剤の存在下における、pH約10の過激な環境において起こる。更に、消費者は、所望の毛髪の色、色合い及び色の強度を維持するため、並びに新しい発毛の被覆を含む毛髪の連続的で均一な被覆を確実にするために、このプロセスを定期的に繰り返す。
【0003】
また、このような製品の製造者は、多数の制約内で作業することも求められる。これらの製品は、消費者の皮膚と直接接触するように配置されるため、染色プロセス中、偶発的に(例えば)目に入ったり、又は口に入ったりする可能性が起こり得る。そのため、製剤は厳格な安全基準を満たさなければならず、いかなるアレルギー反応も生じてはならない。また製品は、これらの必要条件を満たすことに加えて、視覚的及び嗅覚的にも消費者を満足させなければならない。特に、製品はまた、消費者の衣類、皮膚、又は他の物体を不用意に汚すことなく、その製品を消費者が容易に毛髪に適用して所望の効果を提供できることを確実にするために、特定の物理的パラメーターを満たす必要もある。
【0004】
製造業者はまた、毛髪染色の消費者に、広範囲の種々の色を提供するよう求められる。消費者には、単に毛髪の天然の色を際立たせることを望む者もいるが、他に灰色を覆うこと又は毛髪色を完全に変えて、異なる自然に見える毛髪色又は「人工のもの」に見える毛髪色にすることを望む者もいる。従って、製造業者は、色や色合いが異なる20種類以上の異なる製剤を提供して、消費者の特定の要望の範囲に対応してよい。これらの製剤は、個々に処方することが必要であり、典型的には異なる染料化合物の混合物を含有する複雑な処方である。結果として、このような製品範囲の製造は、費用がかかり、複雑になる可能性がある。
【0005】
しかしながら、商業的毛髪染色製品は長年の間利用されてきたという事実にも関わらず、その製品はなお消費者に関連する多くの欠陥を示している。
【0006】
典型的には、永続的毛髪染料製品は、アルカリ、典型的にはアンモニア供給源を含有する。これが毛髪を膨潤させるという目的を果たし、これによって染料前駆体分子が毛髪内に入ることを可能にし、また、酸化剤(典型的には過酸化水素)の明るくする効果も向上させる。しかしながら、アンモニアはまた揮発性であり、特に、このような毛髪染料製品が鼻部に近いところで使用される場合、それに伴う臭気はこのような製品の消費者にとって非常に不快である。それ故、消費者が要求する明るさの程度及び色を提供するが、感知可能なアンモニア臭を低減又は除去した酸化毛髪染色組成物及び/又は酸化脱色組成物を送達することが極めて望ましい。
【0007】
実際、現在の毛髪染色製品の別の問題は、必要とされる毛髪を明るくする効果を送達する毛髪染色製品の提供である。必要な程度の明るさの程度を送達することは、消費者が要求するあらゆる種類の色合い、特に、ブロンドの色合い及び白髪の被覆(grey coverage)を提供するために、特に重要である。このような製品は、通常、要望される明るくする効果を送達するために、高濃度の酸化剤及びアンモニアの使用を必要とするため、製造業者に特定の困難を課す。しかしながら、これらの製品内における高濃度のアンモニアの存在に伴う問題に加えて、本明細書中にて上で議論したように、これら高濃度のアンモニア及び/又は酸化剤の存在はまた、毛髪の状態に影響を与え、場合によっては頭皮に軽い皮膚刺激を引き起こす場合がある。特に、毛髪表面の親水性が染色プロセス中に増加し、これが染色中及び直後、その後の洗浄中及び次の染色適用までの整髪サイクル中の毛髪の感覚認知及びその全体的な扱いやすさを変化させる。それ故、必要とされる明るさ及び/又は色を、不必要に毛髪を損傷することなく送達する酸化毛髪染色組成物及び/又は酸化脱色組成物を提供することも極めて望ましい。
【0008】
少なくとも上述の確認された改善領域のいくつかに対処するために、多数の試みが文献に記載されてきた。例えば、炭酸塩の使用が、次の毛髪染色技術に記載されている。欧州特許第435 012号には、必要とする染色時間が短く、毛髪への損傷がほとんどなく、炭酸塩供給源を含む染色後の刺激臭がなく、臭いを発生しないアルカリ過酸化水素、及び緩衝液を含む毛髪染色組成物について記載されている。同様に、欧州特許第1 106 166号は、アンモニア、炭酸塩(アンモニア塩以外)、遷移金属塩及びキレート剤を含み、刺激臭を発せず、皮膚への刺激が少なく、毛髪色を短時間でより明るい色調に変えることができる毛髪染料組成物について記載されている。PCT国際公開特許WO01/28508号には、緩衝剤、pH調整剤、又は毛髪膨潤剤を必要とせずに、臭いと毛髪損傷を低減させ、脱色及び染色が改善された酸化剤及び炭酸アンモニウム、又はカルバミン酸アンモニウムを含む毛髪染色製剤ついて記載されている。特開2001−206825公報には、アンモニア、アンモニウム塩、及び炭酸塩を含む低刺激性毛髪染色組成物について記載されている。米国特許第2004/0083557号には、良好な色落ち及び低臭気性を提供するための、酸化毛髪染料前駆体、金属シアネート、アルカリ化剤、及び酸化剤、好ましくは金属重炭酸塩を含む毛髪染色組成物について記載されている。
【0009】
PCT国際公開特許WO04/014328号には、過酸化物酸化剤、特定の酸化剤、及び塩を放出する少なくとも1つの水溶性炭酸塩を含み、より効果的に色を送達し、この組成物の適用時間が2〜60分であるワンステップ毛髪染色組成物が記載されている。米国特許第2004/0098814号には、毛髪を多数の連続した短い処理に付する毛髪の永続的な染色方法が記載されており、この処理は、シャンプー又はコンディショナー基材中の染料中間体、塩を放出する水溶性炭酸塩、及び水溶性アンモニウム塩を含む。また米国特許第2004/0098816号には、毛髪に規定の時間間隔がある多数の処理を施し、処理組成物がキレート剤と組み合わせた炭酸アンモニウムを含む段階的な永続的毛髪染色方法についても記載されている。
【0010】
しかし、過酸化水素及び炭酸塩毛髪染色系の使用は、製造が困難であることが現在判明している。この問題は、高い色落ちを提供するために望ましい、高濃度の過酸化物及び炭酸塩を有する組成物において特に顕著である。更に、消費者が皮膚、衣類又は浴室回りの表面上に液だれさせることなく容易に毛髪に適用できる製品を提供するために、毛髪染色製品は、組成物が一定の必要な粘度を有するように設計される。これは、混合時に濃縮されるいわゆる薄−薄型液体製剤として、又は少なくとも1つの成分(染料組成物若しくは酸化組成物のいずれか、好ましくは染料組成物)が濃縮製剤(混合時に、組成物全体を増粘する)として提供されるいわゆる薄−薄型液体製剤として、染料組成物及び酸化組成物を提供することによって実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許第435 012号
【特許文献2】欧州特許第1 106 166号
【特許文献3】PCT国際公開特許WO01/28508号
【特許文献4】特開2001−206825公報
【特許文献5】米国特許第2004/0083557号
【特許文献6】PCT国際公開特許WO04/014328号
【特許文献7】米国特許第2004/0098814号
【特許文献8】米国特許第2004/0098816号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本明細書の当該技術分野における上記炭酸塩系は、増粘に適した多数の物質について記載する。しかし、これらの物質は、高濃度の炭酸塩を含む組成物を十分に増粘せず、その結果として製品が不安定性であるか、不十分な粘度であることが明らかになっている。また、炭酸塩系で開示される多くのポリマーはアニオン性であり、それ故に通常使用されるカチオン性コンディショニング剤に適合性を有さない。それ故、製品の安定性、製造の容易性、又は、組成物のコンディショニング特性を損なわずに、高濃度の炭酸塩を組み込む毛髪染色剤組成物を提供することが望ましいであろう。
【0013】
消費者にとって特に重要な別の性能領域は、所望の色が得られること、及び、効果的な白髪の被覆も得られることである。実際、染色される白髪の量は各消費者によってかなり異なるが、最初の被覆が染色後の洗浄及び乾燥周期の間に維持されるという追加要件と併せて、消費者に要求される染色された毛髪の、結果として得られる全体的な外見が、頭上の天然色素の毛髪と白髪とでほとんど同一であるべきである。
【0014】
それ故、消費者に、改善された色落ち及び明るくすること及び改善された色の送達、持ち上げ及び耐久性及び製造し易さ、必要な粘度の送達及び貯蔵寿命における安定性を提供する毛髪染色を提供することが更に望ましい。
【0015】
意外にも、酸化剤と本明細書中で定義するような特定の架橋された両性ポリマー増粘剤と、好ましくは炭酸イオン供給源と、を含む酸化毛髪染色組成物を、安定増粘系として処方可能であることが判明している。更に、この組成物は少ない臭いを示し、現在利用されているアンモニア/過酸化物系に匹敵する高い色落ち及び明るさを送達し、一方で、過酸化物濃度を低減し、毛髪繊維損傷を低減する。更に、本発明の組成物は、現在の染料及び染料前駆体系と適合性があり、ブロンドの色合いについて色落ち及び明るさを改善し、優れた染料付着及び色及び改良された白髪の被覆が得られる。加えて、本発明の組成物は、特に望ましいカチオン性ポリマー及びアミノシリコーンを含む様々なコンディショニング剤と適合性がある。
【0016】
ポリマーは、当該技術分野において様々な用途について記載されてきている。例えば、米国特許第5171808号は、凝集剤として架橋されたアニオン性及び両性ポリマー微小粒子を記載している。欧州特許第217274号は、毛髪の感触を低減することなく改善された毛髪のスタイル保持を提供する両性ポリマー及び水溶性塩を含む毛髪用化粧品組成物を記載している。欧州特許第1396508号は、毛髪用及び皮膚用化粧品などの様々な用途に使用される水性分散液である、カチオン性ホモポリマー及びコポリマーの水性分散液を両性コロイドを用いて製造する方法を開示している。欧州特許第1064924号は、N−ビニルイミダゾール又はアリルアミンモノマーを含有する混合物をラジカル開始共重合により作成されるコポリマーであって、皮膚用化粧品調剤又皮膚用調剤のための添加物として使用されるコポリマーを記載している。米国特許第2003/0175233号は、フリーラジカル開始共重合により得られるポリマー及びリラクサーを含む毛髪用化粧剤を開示している。しかしながら、どの先行技術文献も、本明細書で請求されている架橋された両性ポリマーを酸化毛髪染色適用に使用することを記載又は教示していない。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、
少なくとも1つの酸化剤と、
少なくとも1つの架橋された両性ポリマーと、を含む毛髪染色又は脱色組成物に関し、このポリマーが、
1)式(I)を有する少なくとも1つの第一のモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中、R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は、水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、並びにY1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つの第二のモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され;R5、R6及びR7は、同一であるか又は異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され;Y2は、NH基及び酸素原子から選択され;nは、2〜5の整数であり;A-は、有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤を含む。
【0018】
本発明の更なる実施形態は、
i)少なくとも1つの過酸化水素供給源を含む、個別包装された酸化成分及び、
ii)少なくとも1つの架橋された両性ポリマーを含む個別包装された第二の成分を含む毛髪染色又は脱色用キットに関し、このポリマーが、
1)式(I)を有する少なくとも1つのモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は、水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、並びにY1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から独立して選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される第二の少なくとも1つのモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され;R5、R6及びR7は、同一であるか異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され;Y2は、NH基及び酸素原子から選択され;nは、2〜5の整数であり;A-は、有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤を含む。
【0019】
代替的な実施形態は、
i)個別包装された酸化成分であって
a)少なくとも1つの過酸化水素供給源、及び
b)少なくとも1つの架橋された両性ポリマーを含み、このポリマーが、
1)式(I)を有する少なくとも1つの第一のモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中、R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は、水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、Y1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つの第二のモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され;R5、R6及びR7は、同一であるか又は異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され;Y2は、NH基及び酸素原子から選択され;nは、2〜5の整数であり;A-は、有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤を含む個別包装された酸化成分、並びに、
(ii)好ましくは炭酸イオン又はカルバミン酸イオン又は炭酸水素イオン及びこれらの混合物の供給源を含む個別包装された第二の成分を含む、毛髪染色又は脱色用キットに関する。
【0020】
本発明の好ましい実施形態では、この組成物は、成分の混合時に炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオン又はペルオキソ一炭酸イオン及びこれらの混合物の供給源を少なくとも0.1モル/L含む。
【0021】
更なる実施形態は、この組成物を毛髪に適用する工程を含む毛髪染色又は脱色方法に関し、更なる態様において本発明は、本発明の組成物を毛髪に適用する工程及びこの組成物を毛髪上に約60分以内放置する工程及び引き続いてこの組成物を毛髪からすすぎ落とす工程からなる方法に関する。
【0022】
本発明の別の態様は、少なくとも2つの連続的な酸化毛髪染色又は酸化毛髪脱色処理の工程を含む連続的な酸化毛髪染色又は酸化毛髪脱色の方法に関し、各処理間の時間は約1日〜約60日であり、各処理は、本発明の組成物を提供する工程、この組成物を毛髪に適用する工程、この組成物を毛髪上に約20分未満保持する工程、及び引き続いてこの組成物を毛髪からすすぎ落とす工程を含む。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書は、本発明を詳しく指摘し明確に請求する特許請求の範囲でまとめられるが、本発明は、以下の説明からより良く理解されるものと考えられる。
本明細書で使用する時、用語処理される「毛髪」とは、「生体」、即ち、生物の体の上にあるか、或いは「非生体」、即ち、かつら、ヘアピース、又は非生体性ケラチン性繊維のその他の集合体である。哺乳類、好ましくはヒトの毛髪が好ましい。しかしながら、羊毛、毛皮、及び他のケラチン含有繊維が、本発明による組成物に適した基質である。
【0024】
特に別段の記述のない限り、すべての百分率は、組成物全体の重量によるものである。処理時に1つを超える組成物が用いられる場合、考慮すべき総重量は、特に指示がない限り、毛髪に同時に適用する全組成物の総重量(即ち「頭部に」ある重量)である。特に記載のない限り、すべての比率は重量比である。すべてのモル濃度は、総組成物の容量によるものであり、この組成物1リットル中の成分のモル数、又は「モル/L」として表現される。処理時に1つを超える組成物を用いられる場合、考慮されるべき総容量は、特に指示がない限り、毛髪に同時に適用される総組成物の総容量(即ち「頭上に」ある容量)である。
【0025】
架橋された両性ポリマー
本発明によると、毛髪染色及び脱色組成物は、少なくとも1つの架橋された両性ポリマー増粘剤を含む。
【0026】
当業者は、ポリマー増粘系が通常、鎖のもつれ、網状組織の形成又はマイクロゲルの膨潤によって増粘を提供することを理解するであろう。これらの系は通常、ゲル状の外観と手触りを有し、それ故に非常に好ましい。しかしながら、ポリマー増粘剤は、炭酸塩などの、組成物中の高濃度の他の成分により塩析され、粘性の喪失を導く可能性がある。更に、例えば架橋ポリマーからできているマイクロゲル粒子の浸透圧膨張は、炭酸塩を追加することで抑制され、結果として粘性の喪失も生じる。
【0027】
更にまた、溶媒及び酸化の又は予備形成された染料のような典型的染色組成物の他の成分は、ポリマー特性に影響を与え、炭酸塩系の好適なポリマーの選択を特に困難にする。更に、本発明の実施形態の1つでは、ポリマーは液体組成物、即ち少なくとも10重量%の溶媒、例えば水を、炭酸塩と共に含む組成物中に配合されなければならず、このような液体組成物の貯蔵寿命における安定性を提供しなければならない。代替的な実施形態の1つでは、ポリマーは酸化剤を含有する液体組成物中に組み込まれなければならず、このような液体組成物の貯蔵寿命安定性を提供しなければならない。
【0028】
更にまた、染色又は脱色組成物の2つの部分が消費者によって混合されるまではポリマーは低い粘性を提供し、混合された時点でポリマーは「誘発」されて、高粘性のいわゆる薄−薄型液体製剤を形成することが多くの場合望ましい。
【0029】
意外にも、ポリマー増粘剤に要求される特定のものを選択することで、増粘効率が達成されることが現在判明している。理論に束縛されるものではないが、本明細書に記載される架橋された両性ポリマー増粘剤は、部分的又は完全に内部で中和されたマイクロゲルを形成し、例えば炭酸塩といった電解質を加えると追加的な膨潤を示し、それ故に所望の「誘発された」増粘を提供すると考えられている。
【0030】
本発明によると、毛髪染色又は脱色組成物及びこれらのキットは、少なくとも1つの架橋された両性ポリマーを含み、この両性ポリマーは、
1)式(I)を有する少なくとも1つの第一のモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中、R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、並びにY1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つの第二のモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され、R5、R6及びR7は、同一であるか異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され、Y2は、NH基及び酸素原子から選択され、nは2〜5の整数であり、A-は有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤を含む。
【0031】
本明細書に用いるのに好ましい式(I)を有する第一のモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸又はこれらの混合物を含む。本明細書に用いるのに好ましい式(II)を有する第二のモノマーは、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムクロリド、3−メチルアクリロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物を含む。好ましい架橋剤は、1,3−ジアリル尿素、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、及びメチルトリアリルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物である。特に好ましい架橋剤は1,3−ジアリル尿素で、これは高濃度の酸化剤に対するポリマーの追加的な耐性を与える。
【0032】
ポリマーは、40〜80モル%の、好ましくは70〜80モル%の、第一モノマーと、20〜60モル%の、好ましくは20〜30モル%の、第二のモノマーと、0.01〜5モル%の、好ましくは0.1〜1モル%の、架橋剤と、を含む。
【0033】
本発明によると、組成物は、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%、最も好ましくは約2重量%〜約5重量%の、架橋された両性ポリマーを含む。
【0034】
酸化剤
本発明による組成物は、少なくとも1つの酸化剤供給源を含む組成物を含むか、又はそれとの組み合わせで使用される。本明細書に用いるのに好ましい酸化剤は、水溶性過酸素酸化剤である。本明細書で定義する時、「水溶性」とは、標準状態で少なくとも0.1g、好ましくは1g、より好ましくは10gのこの酸化剤を1リットルの脱イオン水に溶解できることを意味する。酸化剤は、初期可溶化及びメラニンの脱色(漂白)にとって有益であり、並びに毛幹中での酸化染料前駆体の酸化(酸化染色)を促進する。
【0035】
本発明では、当該技術分野において既知のいずれの酸化剤も使用してもよい。好ましい水溶性酸化剤は、水溶液中に過酸化水素を生じさせることができる無機過酸素物質である。水溶性過酸素酸化剤は当該技術分野において周知であり、過酸化水素、無機アルカリ金属過酸化物、例えば過ヨウ素酸ナトリウム及び過酸化ナトリウム、並びに有機過酸化物、例えば過酸化尿素、過酸化メラミン、及び無機過水和物塩の脱色化合物、例えば過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過硫酸塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。これらの無機過水和物塩は、一水和物、四水和物などとして組み込まれてもよい。アルキル及びアリール過酸化物、並びに/又はペルオキシダーゼを用いてもよい。所望に応じて、2つ以上のそのような酸化剤の混合物を用いることができる。酸化剤は、水溶液で、又は使用前に溶解される粉末として提供されてもよい。本発明による組成物内で使用するのに好ましいのは、過酸化水素、過炭酸塩(酸化剤及び炭酸イオンの両方の供給源を提供するために使用する)、過硫酸塩及びこれらの組み合わせである。
【0036】
本発明によると、組成物は、酸化剤が約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%、最も好ましくは約2重量%〜約5重量%を含む。
【0037】
炭酸イオン供給源
本発明の好ましい実施形態では、この組成物は、炭酸イオン又はカルバミン酸イオン又は炭酸水素イオン又はペルオキソ一炭酸イオン(peroxymoncarbonate ions)の供給源を更に含む。これらのイオンは典型的には、過酸化水素の供給源と炭酸イオンとの間の反応からその場で形成される。それ故に本発明によると、この組成物は好ましくは、炭酸イオン、カルバミン酸イオン又は炭酸水素イオン又はペルオキソ一炭酸イオン又はこれらの任意の混合物の供給源を少なくとも約0.1モル/L含む。この量は、例えば少なくとも約0.97%(容積百分率)の炭酸アンモニウム(分子量は、96.09g/モルに相当する)を本発明の組成物に追加することにより、又は、例えば約0.50%(容積百分率)の炭酸アンモニウム及び少なくとも約0.50%(容積百分率)の炭酸水素カリウム(分子量は、100.12g/モルに相当する)を追加することによって達成することができる。本発明の組成物は、好ましくは約0.2モル/L〜約2.0モル/L、より好ましくは約0.4モル/L〜約1.5モル/Lの上述のイオン供給源を含む。
【0038】
本発明の組成物を、個別包装された酸化成分及び個別包装された第二の成分(例えば、脱色又は染色用成分)を含む毛髪染色又は脱色用キットとして使用する場合、上述イオン供給源の濃度が、脱色又は染色用成分中で、成分の混合比に比例して増加し、毛髪に適用する組成物を提供するために、成分の混合時に少なくとも0.1モル/Lの濃度に到達することもまた理解されるべきである。
【0039】
これらのイオンのあらゆる供給源を利用してもよい。本発明で用いるのに適切な供給源としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンのアンモニウム塩並びにこれらの混合物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。炭酸イオン供給源と酸化剤の双方を与えるために、過炭酸塩もまた使用されてもよい。炭酸イオン、カルバミン酸イオン及び炭酸水素イオンの好ましい供給源は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、カルバミン酸アンモニウム及びこれらの混合物である。
【0040】
本発明の組成物は、好ましくは約9.3以下のpHを有する。好ましくは、本発明の組成物は、約9.3〜約7.5、より好ましくは約9.3〜約8.4、最も好ましくは約9.2〜約8.5、更に一層好ましくは約9.0のpHを有する。好ましくは、本発明の組成物は、毛髪繊維への適用に先立って、この組成物のpHが約9.3以下になるように調製される。しかし、本発明の別の実施形態では、この組成物が毛髪繊維に適用されてからそこから除去されるまでの時間に、組成物のpHが9.3以下になるように配合されてもよい。好ましくは、この組成物の毛髪への適用時間の少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約70%、最も好ましくは少なくとも約80%で、pHが約9.3以下である。より好ましくは、この組成物のpHは、毛髪繊維への適用の約10分以内にて、好ましくは約5分以内にて約9.3以下である。
【0041】
組成物のpHは、実験室用標準pH電極を装着するメトラートレド(Mettler Toledo)MP220又はMP225pH装置を使用して測定することができる。装置は、毎回使用前に、標準較正緩衝溶液及び標準較正手順を使用して較正される。
【0042】
追加の成分
本発明の組成物としては、毛髪染色剤、例えば、酸化染料前駆体等、非酸化染料、溶剤、酵素、界面活性剤、コンディショニング剤、担体類、酸化防止剤、安定剤、キレート剤、パーマ用活性物質、香料、還元剤(チオ乳酸)、毛髪膨潤剤及び/又はポリマーを更に含む追加成分が挙げられるが、これらに限定するものではない。これらの追加成分の一部について、後で詳細に述べる。
【0043】
ラジカルスカベンジャー
本発明によると、組成物はラジカルスカベンジャー供給源を含んでもよい。本明細書で使用する時、用語「ラジカルスカベンジャー」とは、ラジカル、好ましくは炭酸ラジカルと反応して、ラジカル種を一連の高速反応によって、より反応性の低い種に変換させることのできる種を指す。ラジカルスカベンジャーはまた、好ましくは、アルカリ化剤と同じ種にならないように選択され、染色/脱色プロセスの間の毛髪に対するダメージを軽減するのに十分な量で存在する。本発明の組成物は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%のラジカルスカベンジャーを含む。
【0044】
好ましいラジカルスカベンジャーは、アルカノールアミン、アミノ糖、アミノ酸、アミノ酸のエステル及びこれらの混合物の部から選択される。特に好ましい化合物は、モノエタノールアミン(monoethanolamine)、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペントール、1−アミノ−4−ペンタノール、3−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール、1−アミノ−2−メチルプロパン−2−オール、3−アミノプロパン−1,2−ジオール(1-amino-2methylpropan-2-ol3-aminopropane-1-2-diol)、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グリシン、アルギニン、リジン、プロリン(praline)、グルタミン、ヒスチジン、サルコシン、セリン、グルタミン酸、トリプトファン、及びこれらの混合物、及びカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩のような塩類、及びこれらの混合物である。特に好ましい化合物は、グリシン、サルコシン、リジン(tysine)、セリン、2−メトキシエチルアミン、グルコサミン、グルタミン酸、モルホリン、ピペリジン、エチルアミン、3−アミノ−1−プロパノール及びこれらの混合物である。
【0045】
アンモニウムイオン供給源
本発明によると、この組成物は任意で、アンモニウムイオン及び/又はアンモニアの供給源を少なくとも1つ含む。いずれのアンモニウムイオン供給源も本明細書で用いるのに好適である。好ましい供給源としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、過炭酸塩、アンモニア、及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニア、及びこれらの混合物である。本発明の特に好ましい実施形態では、アンモニウムイオン供給源及び炭酸イオン供給源は、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、又はこれらの混合物の単一供給源によって提供される。好ましくは、存在する場合は、アンモニウムイオン及び炭酸イオンは、組成物中に3:1〜1:10、好ましくは2:1〜1:5の重量比で存在する。
【0046】
本発明の組成物は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、最も好ましくは約1重量%〜約3重量%のアンモニウムイオンを含んでもよい。
【0047】
毛髪染料
本発明の毛髪染色組成物は、好ましくは、酸化染色組成物を含む毛髪染色組成物である。こうした組成物は、毛髪に多様な毛髪の色を送達する酸化毛髪染料前駆体(一次中間体としても知られている)を含む。これらの小さい分子は酸化剤により活性化され、更なる分子と反応してより大きい染色錯体を毛幹中に形成する。
【0048】
前駆体は、単独で又は他の前駆体と組み合わせて用いることができ、1つ以上の前駆体を1つ以上のカップラーと組み合わせて用いることもできる。カップラー(色変性剤又は二次中間体としても知られている)は、一般に、活性化させた前駆体の存在下で色を形成できる無色の分子であり、特定の色の効果を生成するため又は色を安定化するために、他の前駆体又はカップラーと共に用いられる。前駆体及びカップラーの選択は、所望される染色の色、色合い、及び強度によって決められる。前駆体及びカップラーを、本明細書において、単一で又は組み合わせにより用いて、灰色がかったブロンド色から黒までの範囲の多様な色合いを有する染料を提供することができる。
【0049】
これらの化合物は、当該技術分野において周知であり、芳香族ジアミン、アミノフェノール、芳香族ジオール、及びこれらの誘導体が挙げられる[酸化染料前駆体の代表的ではあるが非包括的なリストは、「化粧品の科学及び技術(Cosmetic Science and Technology)」{サガリン(Sagarin)「インターサイエンス(Interscience)」特別版、第2巻、308〜310ページ}に見ることができる」。本明細書で用いるのに好適な染料としては、
1,7−ジヒドロキシナフタレン(別名:1,7−ナフタレンジオール)、1,3−ジアミノベンゼン(別名:m−フェニレンジアミン)、1−メチル−2,5−ジアミノベンゼン(別名:トルエン−2,5−ジアミン)、1,4−ジアミノベンゼン(別名:p−フェニレンジアミン)、1,3−ジヒドロキシベンゼン(別名:レゾルシノール)、1,3−ジヒドロキシ−4−クロロベンゼン(別名:4‐クロロレゾルシノール)、1−ヒドロキシ−2−アミノベンゼン(別名:o−アミノフェノール)、
1−ヒドロキシ−3−アミノベンゼン(別名:m−アミノフェノール)、1−ヒドロキシ−4−アミノ−ベンゼン(別名:p−アミノフェノール)、1−ヒドロキシナフタレン(別名:1−ナフトール)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(別名:1,5−ナフタレンジオール)、2,7−ジヒドロキシ−ナフタレン(別名:2,7−ナフタレンジオール)、1−ヒドロキシ−2,4−ジアミノベンゼン(別名:4−ジアミノフェノール)、1,4−ジヒドロキシベンゼン(別名:ヒドロキノン)、1−ヒドロキシ−4−メチルアミノベンゼン(別名:p−メチルアミノフェノール)、6−ヒドロキシベンゾ−モルホリン(別名:ヒドロキシベンゾモルホリン)、1−メチル−2−ヒドロキシ−4−アミノベンゼン(別名:4−アミノ−2−ヒドロキシ−トルエン)、3,4−ジアミノ安息香酸、1−メチル−2−ヒドロキシ−4−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(別名:2−メチル−5−ヒドロキシ−エチルアミノ−フェノール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、1−フェニル−3−メチルピラゾール−5−オン(別名:フェニルメチルピラゾロン)、1−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)−2,4−ジアミノベンゼン(別名:2,4−ジアミノフェノキシエタノール塩酸塩)、1−ヒドロキシ−3−アミノ−2,4−ジクロロベンゼン(別名:3−アミノ−2,4−ジクロロ−フェノール)、1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン(別名:2−メチルレゾルシノール)、1−アミノ−4−ビス−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(別名:N,N−ビス(2−ヒドロキシ−エチル)−p−フェニレン−ジアミン)、2,4,5,6−テトラアミノピリミジン(別名:HC赤16)、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−アミノベンゼン(別名:4−アミノ−m−クレゾール)、1−ヒドロキシ−2−アミノ−5−メチルベンゼン(別名:6−アミノ−m−クレゾール)、1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン(別名:1,3−ビス−(2,4−ジアミノ−フェノキシ)−プロパン)、1−(2’−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン(別名:ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン硫酸塩)、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2’−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン(別名:2−アミノ−4−ヒドロキシ−エチルアミノアニソール)、1−ヒドロキシ−2−メチル−5−アミノ−6−クロロベンゼン(別名:5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール)、1−ヒドロキシ−2−アミノ−6−メチルベンゼン(別名:6−アミノ−o−クレゾール)、1−(2’−ヒドロキシエチル)−アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン(別名:ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシ−アニリン塩酸塩)、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン、3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン(別名:2,6−ジメトキシ−3,5−ピリジンジアミン)、5,6−ジヒドロキシインドール(別名:ジヒドロキシ−インドール)、4−アミノ−2−アミノメチルフェノール(別名:2−アミノエチル−p−アミノ−フェノール塩酸塩)、2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール(別名:2,4−ジアミノ−5−メチル−フェネトール塩酸塩)、2,4−ジアミノ−5−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)トルエン(別名:2,4−ジアミノ−5−メチルフェノキシエタノール塩酸塩)、5−アミノ−4−クロロ−2−メチルフェノール(別名:5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール)、4−アミノ−1−ヒドロキシ−2−(2’−ヒドロキシエチルアミノメチル)ベンゼン(別名:ヒドロキシエチルアミノメチル−p−アミノフェノール塩酸塩)、4−アミノ−1−ヒドロキシ−2−メトキシメチルベンゼン(別名:2−メトキシメチル−p−アミノフェノール塩酸塩)、1,3−ビス(N(2−ヒドロキシエチル)N(4−アミノ−フェニル)アミノ)−2−プロパノール(別名:ヒドロキシプロピル−ビス−(N−ヒドロキシ−エチル−p−フェニレンジアミン)塩酸塩)、6−ヒドロキシインドール(別名:6−ヒドロキシ−インドール)、2,3−インドリンジオン(別名:イサチン)、3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジン(別名:HC青7)、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン−2,4−ジヒドロ−5,2−フェニル−3H−ピラゾール−3−オン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、5−アミノ−サリチル酸、1−メチル−2,6−ビス(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)ベンゼン(別名:2,6−ヒドロキシエチルアミノトルエン)、4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン(別名:2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノール硫酸塩)、2,2’−[1,2−エタンジイル−ビス−(オキシ−2,1−エタンジイルオキシ)]−ビス−ベンゼン−1,4−ジアミン(別名:PEG−3,2’,2'−ジ−p−フェニレンジアミン)、5,6−ジヒドロキシインドリン(別名:ジヒドロキシインドリン)、N,N−ジメチル−3−ウレイドアニリン(別名:m−ジメチル−アミノ−フェニル尿素)、2,4−ジアミノ−5−フルオロ(fluor)トルエン硫酸塩水和物(別名:4−フルオロ−6−メチル−m−フェニレンジアミン硫酸塩)及び1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(別名:1−ヒドロキシエチル(HYDROXYYETHYL)−4,5−ジアミンピラゾール硫酸塩)が挙げられる。これらは、分子形態又は過酸化物適合性塩の形態で使用することができる。
【0050】
本発明の毛髪染色組成物としては、非酸化毛髪染料即ち、単独で又は上述した酸化染料と組み合わせて使用してもよい直接染料も挙げられる。適した直接染料としては、アゾ又はアントラキノン染料及びベンゼン系のニトロ誘導体及びこれらの混合物が挙げられる。このような直接染料は、色合いの改質又はハイライトを送達するのに特に有用である。特に好ましいものは、塩基性赤色51、塩基性橙色31、塩基性黄色87、及びこれらの混合物である。
【0051】
本発明の毛髪染料組成物は、一般的に、約0.001%〜約10%の染料を含む。例えば、低強度の染色、例えば自然な金髪から薄茶色の毛髪の色合いを提供する組成物は、一般に染色組成物の約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約1重量%の前駆体及びカップラーを含む。より暗い色合い、例えば茶色及び黒色は、典型的には、0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.05重量%〜約7重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の前駆体及びカップラーを含む。
【0052】
界面活性剤
本発明の組成物は、1つ以上の界面活性剤を更に含んでよい。本明細書に用いるのに適した界面活性剤は、一般に、約8〜約30個の炭素原子の親油性の鎖長を有し、アニオン性、非イオン性、両性及びカチオン性界面活性剤、並びにそれらの混合物から選択されることができる。好ましい界面活性剤としては、1つ以上のポリエチレンオキシド鎖、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリエチレングリコール脂肪酸エステルを含む非イオン性界面活性剤が挙げられる。別の好ましい界面活性剤は、アルキルエーテル硫酸塩又はアルキルエーテルリン酸塩であり、ここで特に好ましいものは、1〜20個、好ましくは1〜10個、最も好ましくは1〜5個のエチレンオキシド単位を有するアルキルエーテルリン酸塩である。別の好ましい界面活性剤は、両性界面活性剤であり、好ましくは例えばココアミドプロピルベタインといったベタイン誘導体である。
【0053】
任意の組み合わせの界面活性剤を使用することが可能である。更に、界面活性剤は、各種ミセル及び液晶相を組成物中に形成し得る。好ましくは、界面活性剤は、いわゆるラメラゲル(lamellar gel)網状組織相を形成する。この界面活性剤は、一般に組成物の、約0.05重量%〜約30重量%、好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.2重要%〜約10重量%の濃度で用いられる。
【0054】
コンディショニング剤
本発明の組成物は、コンディショニング剤を含む組成物を含んでもよく、又はそれとの組み合わせにおいて用いられてもよい。本明細書で用いるのに好適なコンディショニング剤は、シリコーン物質、アミノシリコーン、脂肪族アルコール、ポリマー樹脂、ポリオールカルボン酸エステル、カチオン性ポリマー、カチオン性界面活性剤、不溶性の油、及び油に由来する物質、並びにそれらの混合物から選択される。追加の物質としては、鉱油及びその他の油、例えばグリセリン及びソルビトールが挙げられる。
【0055】
コンディショニング剤は、一般に組成物の約0.05重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約10重量%、更により好ましくは約0.2重量%〜約2重量の濃度で用いられる。
【0056】
特に有用なコンディショニング物質は、カチオン性ポリマー及びシリコーンである。カチオン性ポリマー型のコンディショナーは、化粧品組成物で処理されるケラチン繊維の化粧品特性の少なくとも1つを改善するものとして当業者に既知のものから選択されてもよい。カチオン性ポリマーは、ポリマー主鎖の一部を形成するか又はポリマー主鎖に直接結合する側鎖置換基によって生じる場合のある一級、二級、三級及び四級アミン基から選択される少なくとも1つのアミン基の単位を含むものから選択されることができる。
【0057】
シリコーンは、ポリアルキルシロキサン油、トリメチルシリル又はヒドロキシジメチルシロキサン末端基を含有する直鎖ポリジメチルシロキサン(polydiemthylsiloxane)油、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルフェニルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサン油、シリコーン樹脂、その一般的構造中に1つ又は多数の有機官能基(同一又は異なり、このシロキサン鎖に直接結合している)を有する有機官能シロキサンから選択されることができる。上述の有機官能基は、ポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ基、(ペル)フルオロ基、チオール基、置換又は非置換のアミノ基、カルボキシレート基、ヒドロキシル化された基、アルコキシル化された基、クオタニウムアンモニウム基、両性及びベタイン(betain)基、から選択される。このシリコーンは、ニート流体又は予備形成されたエマルションの形態のどちらか一方にて使用されることができる。
【0058】
キレート剤
本発明によると、組成物はキレート剤を含んでもよい。キレート剤は、当該技術分野において周知であり、各々が金属イオンとキレートを形成できる分子又は異なる分子の混合物を指す。キレート剤は、当該技術分野において周知であり、それらの非包括的なリストは、AEマーテル(AE Martell)及びRMスミス(RM Smith)著、「臨界安定度定数(Critical Stability Constants)」{第1巻、プレナム出版社(Plenum Press)(ニューヨーク&ロンドン、1974年}、並びにAEマーテル及びRDハンコック(RD Hancock)著、「水溶液中の金属錯体(Metal Complexes in Aqueous Solution)」{プレナム出版社(ニューヨーク&ロンドン、1996年}に見出すことができ、両者共、本明細書に参考として組み込まれる。
【0059】
本明細書において用いるのに適したキレート剤の例としては、EDDS(エチレンジアミン二コハク酸)、カルボン酸(特に、アミノカルボン酸)、ホスホン酸(特に、アミノホスホン酸)及びポリリン酸(特に、直鎖ポリリン酸)、それらの塩及び誘導体が挙げられる。
【0060】
キレート剤は、本発明の組成物中に安定剤及び/又は防腐剤として組み込まれてもよい。加えて、キレート剤は、毛髪繊維の損傷について効果を提供し、それ故にそれらは本発明の毛髪損傷の様相を更に改善するために使用されてもよいことが見出されてきてもいる。本発明のキレート剤の濃度は、ジアミン−N,N’−ジポリ酸及びモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸キレート化剤(例えばEDDS)のような最も有効なキレート剤を例として、約0.1%、好ましくは少なくとも約0.25%、より好ましくは約0.5%の低さであってもよい。有効性が低いキレート剤は、キレート剤の有効性によって、より好ましくは、組成物の少なくとも約1重量%、更により好ましくは約2重量%を超える濃度で用いられる。
【0061】
乳白剤
好適な乳白剤は、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミド誘導体、エチレングリコールの脂肪酸エステル及びグリセロールの脂肪酸から選択され得る。
【0062】
溶媒
本発明の組成物にて使用するのに適した溶剤としては、水、ブトキシジグリコール、プロピレングリコール、アルコール(変性)、エトキシジグリコール、イソプロピルアルコール、ヘキシレングリコール、ベンジルアルコール及びジプロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定するものではない。最後に、本発明による組成物は、それ故に、典型的には、水性組成物として提供される。本発明の組成物は、10重量%、好ましくは20重量%、より好ましくは30重量%、最も好ましくは50重量%の溶媒を含む。
【0063】
使用方法
本明細書に記載される使用方法の実施例及び実施形態は、単に例示することが目的であり、本発明の範囲から逸脱することなくそれらの種々の修正又は変更が当業者に提示されることは理解される。
【0064】
酸化毛髪染料組成物は、別個の容器として個別包装された成分において、酸化染料、前駆体、及び典型的には好適なキャリア中のアンモニアであるアルカリ化剤を含む染料成分(エマルション又はゲルについては「染料クリーム」又は溶液については「染料液」とも呼ばれる)、並びに、酸化剤(通常は、過酸化水素)を含む過酸化水素成分(同様にエマルション若しくはゲルについては「過酸化水素クリーム」又は溶液若しくは顕色剤については「過酸化水素液」とも呼ばれる)を含むキットにおいて通常販売される。消費者は、染料成分及び過酸化水素成分を、使用直前に混合し、それを毛髪上へ適用する。本発明によると、架橋された両性ポリマーは、染料成分又は過酸化水素成分又は両方の成分の中に含まれてもよい。炭酸塩供給源は、存在する場合は、典型的には染料成分の中に存在する。
【0065】
同様に、脱色組成物もまた、典型的に2個又は3個の別個の容器の中に個別包装された2つ又は3つの成分を含むキットとして通常販売される。第一の成分はアルカリ化剤又はアンモニウムイオン供給源(例えば、アンモニア)を含み、第二の成分は酸化剤を含み、第三(任意)の成分は第二の酸化剤を含む。脱色組成物は、上記の組成物を使用直前に混合することにより得られる。毛髪脱色組成物のために、架橋された両性ポリマーが3つの成分のいずれかの中に又は別個の第四の成分として含まれてもよい。炭酸塩供給源は、存在する場合、典型的には脱色組成物のためのアルカリ化成分の中に存在する。
【0066】
数分間混合物を作用させた後(確実にすべての毛髪に均等に適用するために)、染色又は脱色が起こるのに十分な量で酸化染料又は脱色組成物を(通常、約2〜60分、典型的には約30〜45分)毛髪上に残留させる。その後、消費者は彼/彼女の毛髪を水道水で完全にすすいで、乾燥させる。次に、毛髪が元の色から所望する色に変化したことが確認される。
【0067】
酸化染料組成物及び脱色組成物中に存在する時、任意のコンディショニング剤は、第三の容器内に提供されることができる。後者の場合、すべての3つの組成物は、使用直前に混合され、共に適用されることができるか、又は第三の容器中の内容物は、他の容器の混合の結果として得られる酸化染料組成物又は脱色組成物の直後に後処置として、(任意のすすぎ工程の後に)適用されることができる。架橋された両性(amphoteroic)ポリマーは、この第三の容器の中に存在してもよい。
【0068】
本発明の別の実施形態では、酸化毛髪染毛料又は脱色組成物は、任意の第四成分として、カラーリフレッシャー(colour referesher)組成物を含んでもよい。そのようなカラーリフレッシャー組成物は、前もって形成された染料を少なくとも1つ含み、酸化染色直後、即ち、酸化毛髪染料又は脱色剤の適用後約1分〜適用後60日に毛髪に適用されてよい。これらのカラーリフレッシャー組成物は、次に酸化染色又は脱色する時まで、得られた初期の色を高めるため及び/又は洗浄及び整髪周期の間に色を増強するために使用されることができる。
【0069】
それ故に、結果として得られる混合された本発明による毛髪染色又は脱色組成物は、1Pa.s〜60Pa.s(1000〜60000cPs)、好ましくは2Pa.s〜30Pa.s(2000〜30000cPs)、最も好ましくは3Pa.s〜25Pa.s(3000〜25000cPs)の粘度を結果として有する。更に、混合に先だって、毛髪染料成分は、1Pa.s(1000cPs)未満の粘度を有してもよく、このような組成物はしばしば「薄−薄」又は「液体」染色剤と言われる。結果として得られる酸化成分及び染料/脱色成分の混合物、即ち、結果として混合された毛髪染色又は脱色組成物の粘度は、1〜60Pa.s(1000〜60000cPs)、好ましくは2〜30Pa.s(2000〜30000)、より好ましくは2〜25Pa.s(3000〜25000cPs)である。粘度は、円錐及びプレートを装備したブルックフィールド(Brookfield)粘度計を使用して測定される。0〜12Pa.s(0〜12000cPs)の範囲内の粘度においては、S42プレート付きのブルックフィールドDV−11粘度計が使用される。組成物の試料2mLは、26.7℃で3分間平衡に保ってから、1rpm単位で値が読み取られる。12〜50Pa.s(12,000〜50,000cPs)の範囲内の粘度においては、S52プレート付きのブルックフィールド)DV−1粘度計を使用する。組成物の試料0.5mLを、26.7℃で1分間平衡に保ってから、1rpm単位で値が読み取られる。
【0070】
本発明によれば、毛髪を染色又は脱色する方法はまた、組成物を毛髪に適用し、好ましくは該混合物を2〜3分間作用させる(毛髪全体に満遍なく適用するため)実施形態も含む。次に、色を発現させるために、約20分未満、好ましくは約15分未満、より好ましくは約5分〜約10分、最も好ましくは約10分の時間、この組成物を毛髪上に残留させる。次に、消費者は、彼/彼女の毛髪を水道水で完全にすすいで、乾燥させ、毛髪を通常通り整髪する。この方法は、より速い染色又は脱色適用を可能にすることで、消費者に更なる利便性を提供する。
【0071】
本発明の代替的実施形態によれば、毛髪の染色及び/又は脱色方法は、連続的な酸化毛髪染色又は酸化毛髪脱色を行う方法であって、少なくとも2つの連続的な酸化毛髪染色又は酸化的毛髪脱色処理工程を含み、ここで各処理間の時間が1〜60日、好ましくは1〜40日、より好ましくは1〜28日、更により好ましくは1〜14日、最も好ましくは1〜7日である工程を含む。そのような実施形態においては、頭上に組成物を保持する時間は約20分未満であってもよく、好ましくは約10分未満、最も好ましくは約2分〜約5分である。この方法により、消費者は、従来の毛髪洗浄又はコンディショニングプロセスに類似した方法で、染色又は脱色プロセスを実施することができる。
【0072】
上記のキットは、当該技術分野において周知であり、各容器内の組成物は、標準的手法のいずれか1つを使用して製造されることができる。例えば、ポリマーを冷水へ激しく攪拌しながら添加し(ポリマーがエマルション又は懸濁液として供給される場合は、激しい攪拌は不要である)、次に約1時間、ややゆっくりと攪拌しながら混合し、任意で加熱してポリマーを完全に溶解、分散、又は膨潤させる。次にポリマー溶液を任意で完全に又は部分的に中和し、所望の用途に応じてマイクロゲルの崩壊又は最大膨潤を達成してもよい。次に、このポリマープレミックスを残りの水、他の任意成分及び酸化剤又は炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオン、若しくはペルオキソ一炭酸イオン(peroxomoncarbonate ion)の供給源と混合して冷却し、それによって上述した脱色又は染色用キットの第一又は第二部分を形成する。
【0073】
本発明は、各種の包装及び分与器具で実施されてもよい。これら分与器具は、独立して又は互いに組み合わせて使用されてもよい別個の器具の形態で実現することができる。典型的には、この毛髪染色又は脱色組成物は、使用前に互いに別個に貯蔵されることができるように、別々の単一又は複数の区画の容器の中に収容される。この組成物は、次に、混合手段によって一緒に混合され、次に適用手段によって消費者の毛髪に適用される。
【0074】
本発明で使用することが可能である最も一般的な包装器具は、顕色剤を、ボトル、チューブ、エアゾール、又は袋のような容器内に保存すること、及び染料ローションを顕色剤容器内の追加の区画内に、又は同一であり得る別個の容器(例えば、2つの部分からなる小袋又はエアゾールシステム)又はボトル及びチューブシステムのような異なる別個の容器内に個別に保存することに関わる。
【0075】
消費者は、顕色剤ローション及び染料ローションを任意の手段で混合してもよい。これには、単純に混合用ボウルを使用して、その中へローションを分配し、次に好ましくは器具などの混合手段を用いて混合することが含まれる。或いは、他のローションの容器内へローションの1つを追加して(典型的には、染料ローションは顕色剤ローションへ追加される)、次に手で振って混合するか、又は器具を使って混合してもよい。別のシステムは、単独の容器又は袋内の染料及び顕色剤ローションの分離区画間にあるシールの穿孔又は変位と、続いて容器内又は別個及び/又は追加の容器内にて手動で混合することにも関わる。
【0076】
このような器具の一例は、いわゆる「ツイストアンドゴー(twist and go)」器具である。これらの器具によって、消費者は、染料を含む容器の底をひねって、連結部分を開き、染料を含むボトルの底と顕色剤を含むボトルの最上部を接触させることができる。2つの成分は混合され、消費者は分配用のボトルの可撓性最上部を絞って、製品を分配する。
【0077】
或いは、ローションが分配の動きによって混合され、それによってより複雑な器具が利用されてもよい。このような複雑なシステムの例は、二重エアゾールシステム、例えば、バッグ−イン−カン(bag-in-can)又はピストンである。染料と顕色剤は、1つの器具内の2つのエアゾール缶の中に別個に貯蔵され、噴射剤を用いて缶又はバッグ−イン−カン又はピストンの内容物を加圧し、弁が分与の制御を提供する。消費者がバルブを動かすと、染料及び顕色剤が同時に缶から分配され、製品を毛髪上に分配する直前に静的ミキサーによって共に混合される。染料対顕色剤の比は、製品の粘度、缶圧力、又はバルブを通る流路寸法の変更によって操作されることができる。更に、製品は泡立てられ、ムース状で送達されることができる。
【0078】
このような複雑なシステムの別の実施例は、デュアルピストンスクリューシステム(dual piston screw system)を利用する。染料及び顕色剤は、システム内の別個のピストンシリンダーシステムに保持され、消費者がボタンを作動させると、2個のスクリューが回転し、内部のデュアルピストンがシリンダー内の液体に圧力を加え、従って製品が混合ステーション(mixing station)に移動させられて、分配用ノズルから出される。染料対顕色剤の比は、包装容器の円筒直径によって操作されることができる。更に、混合を手助けするため、直列型静的ミキサーを使用することができ、そのようなシステムは完全に使い捨て又は完全に詰め替え可能であり得る。
【0079】
更に別のシステムは、1つ以上の手動ポンプを利用する。製品を、折り畳み可能な袋の中で予め混合してもよい。消費者がポンプを作動させると、ポンプ内の液体が分配される。手動で作動させたポンプが直立位置に戻ると、それは製品を折り畳み可能な袋から押し出す。或いは、染料及び顕色剤ローションを毛髪に送達するために2個の袋及び2個のポンプを使用することによって、デュアルシステム(dual system)を取り付けることができる。或いは、2個の袋に接続された単一ポンプは、ポンプ内に混合箇所を組み込むことによって、製品を送達することができる。別の実施形態は、製品をポンプシステムに接続するために、剛性ボトル及びディップチューブを使用する。最終的に、層状に剥離するボトルが手動ポンプと組み合わせて使用されることができ、ボトル内層をボトル外層から分離してボトル内容物を空にする。
【0080】
典型的には、これらの複雑なシステムは、製品の配置とは独立して、製品を適用できるという利点がある。
【0081】
本明細書中にて上述した器具はまた、毛髪上への製品適用を手助けするための、製品送達及び/又は適用用具と組み合わせて使用されることもできる。また、これらの器具は、容器又は櫛やブラシのような別個のアプリケーター器具の1つにノズルが取り付けられているという非常に単純な性質のものであってもよい。このような櫛及びブラシが、素早く、むらのない被覆、又は根元/生え際のタッチアップ(touch up)又はハイライト(highlight)又はストリーク(streak)にするかどうかという特定の効果を達成するために、用いられることができる。或いは、容器又は容器の1つに、櫛を取り付けてもよく、又は分配用ノズルの代わりに櫛を取り付けてもよく、それによって製品は中空の櫛の歯及び櫛の歯に設けられた分配用開口部を通って分配される。櫛の歯は、製品適用及び特に根元から先端への均一性を向上させるため、櫛の歯に沿った単一又は複数の開口部と共に提供されてもよい。製品の分配は、例えば、層状剥離ボトル又は上述した任意のメカニズムによって容器に加えられた機械的圧力によって行われることができる。この櫛は、例えば、適用を更に容易にするために容器上に取り付けられてもよく、垂直に取り付けられてもよく{いわゆるバーティコーム(verticomb)}又はあらゆる領域に届くことを消費者に可能にするような角度で取り付けられてもよい。すべての器具は、消費者に毛髪への適用のための一連の異なった用具を提供できるように、互いに交換可能になるように設計されてもよい。
【0082】
適用器具はまた、ハイライトなどの特別な効果の達成を支援する器具、例えば、ハイライト用の櫛、ブラシ及び用具、箔、並びにハイライト用のキャップを包含してもよい。
【0083】
更なる器具の技術が、製品が毛髪内に浸透するのを手助けするために使用されることができる。このような技術の例としては、加熱器具、紫外線器具及び超音波器具が挙げられる。
【実施例】
【0084】
次の実施例は、本発明による酸化染料組成物を示す。本明細書に記載されている実施例及び実施形態は、単に例示することが目的であり、本発明の範囲から逸脱することなくその種々の修正又は変更が当業者に提示されることは理解される。
【0085】
本発明のポリマーは、従来の重合技術により調製されてもよい。例えば、実施例のポリマー1を調製するのに以下のプロセスが使用される。使用可能な例:
500mLの三口丸底フラスコにスパン(Span)80(1.5g)及びシクロヘキサン(200g)を入れ、機械的パドル攪拌器、サーモウォッチ(Thermowatch)プローブを備えたガラス製温度計、及び隔膜を取り付ける。フラスコの内容物を、インラインバブラー(inline bubbler)を通してアルゴンを30分間散布し、その後アルゴンの頭圧(head pressure)は維持する。別個のフラスコに、水(36.53g)、蒸留したアクリル酸(9.88g、0.137モル)、濾過したMAPTAC溶液{アルドリッチ(Aldrich)50重量%、20.17g、0.0457モル}、1,3−ジアリル尿素(0.0384g、0.27ミリモル、モノマーの0.15モル%)、及びV−50(0.0496g、0.18ミリモル、モノマーに基づいて0.1モル%)を入れる。これを氷浴により冷却し、内径20のテフロン(登録商標)(Teflon)チューブを通してアルゴンを30分間散布する。攪拌を600rpmで設定し、内径20のテフロン(登録商標)チューブを使用してモノマー溶液を丸底フラスコに4分間加える。フラスコを加熱用マントルで4時間にわたり65℃に加熱した。反応物を40℃に冷却し、水性アンモニア(29%、1.44g、0.0246モル)を加える。反応物をアンモニアの添加後少なくとも15分間攪拌させ、続いて500mLの分液漏斗に移す。下層は、主に水性層であり、それを15分後に取り出し、一晩風乾させる。次に、ポリマー固体を、真空オーブン内で50℃で2時間乾燥する。
【0086】
(実施例1〜10)(混合組成物)
【0087】
【表1】

【0088】
これらの組成物の粘度は、1〜60Pa.s(1000〜60000cPs)の範囲内である。
【0089】
(実施例11〜12)(染色及び顕色剤組成物)
【0090】
【表2】

【0091】
実施例11の部分1及び部分2の粘度は、1Pa.s(1000cps)未満であり、それ故にいわゆる薄−薄組成物として使用することができる。部分1)及び部分2)を、毛髪上へ適用する前に混合し、混合製剤の粘度は、1〜60Pa.s(1000〜60000cPs)の範囲内である。
【0092】
上記実施例のポリマー1は、75モル%のアクリル酸、24.85モル%の3−メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及び0.15モル%の1,3−ジアリル尿素を含有する。
【0093】
上記実施例のポリマー2は、70モル%のアクリル酸、29.3モル%のジアリルジメチルアンモニウムクロリド、及び0.70モル%の1,3−ジアリル尿素を含有する。
【0094】
上記実施例のポリマー3は、70モル%のアクリル酸、29.36モル%の3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム(vinylimidazolim)クロリド、及び0.64モル%の1,3−ジアリル尿素を含有する。
【0095】
組成物の部分2に使用される時、これらのポリマーを、いわゆる薄−薄系での使用に向けて最小の粘度を得るために、所望により部分的に中和してもよい。好ましい中和剤は、水性アンモニアである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの酸化剤及び少なくとも1つの架橋された両性ポリマーを含む毛髪染色又は脱色組成物であって、前記ポリマーが、
1)式(I)を有する少なくとも1つの第一のモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中、R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、並びにY1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から独立して選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つの第二のモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され;R5、R6及びR7は、同一であるか異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され;Y2は、NH基及び酸素原子から選択され;nは、2〜5の整数であり;A-は、有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤
を含む毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項2】
前記組成物が、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオン、ペルオキソ一炭酸イオン又はこれらの混合物の供給源を少なくとも0.1モル/L更に含む、請求項1に記載の毛髪染色組成物。
【請求項3】
前記組成物が、アンモニウムイオンの供給源を少なくとも1つ更に含む、請求項1又は2に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項4】
前記組成物が7.5〜9.3のpHを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項5】
前記組成物が、ラジカルスカベンジャーの供給源を少なくとも1つ更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第一のモノマーが、アクリル酸又はメタクリル酸又はこれらの混合物から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第二のモノマーが、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムクロリド及び3−メチルアクリロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド又はこれらの混合物から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つの架橋剤が、1,3−ジアリル尿素、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド及びメチルトリアリルアンモニウムクロリド又はこれらの混合物から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第一のモノマーが、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び3−メチルアクリロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムから選択され、前記少なくとも1つの第二のモノマーがアクリル酸又はメタクリル酸から選択され、並びに前記架橋剤が1,3−ジアリル尿素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項10】
前記組成物が、0.1〜20重量%の前記少なくとも1つの架橋された両性ポリマーを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの架橋された両性ポリマーが、40〜80モル/%の前記第一のモノマー、20〜60モル/%の前記第二のモノマー及び0.01〜5モル/%の前記架橋剤を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項12】
i)少なくとも1つの過酸化水素供給源を含む、個別包装された酸化成分、及び
ii)少なくとも1つの架橋された両性ポリマーを含む個別包装された第二の成分
を含む毛髪染色又は脱色用キットであって、前記ポリマーが
1)式(I)を有する少なくとも1つのモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中、R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は、水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、並びにY1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から独立して選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つのモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され;R5、R6及びR7は、同一であるか又は異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され;Y2は、NH基及び酸素原子から選択され;nは2〜5の整数であり;A-は、有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤
を含む毛髪染色又は脱色用キット。
【請求項13】
i)個別包装された酸化成分であって、
a)少なくとも1つの過酸化水素供給源、及び
b)少なくとも1つの架橋された両性ポリマー
を含み、前記ポリマーが、
1)式(I)を有する少なくとも1つのモノマー
1−CH=CR2−CO−Y1 (I)
(式中、R1は、水素原子、メチルラジカル及びCOOH基から独立して選択され、R2は、水素原子、メチルラジカル及びCH2COOH基から独立して選択され、Y1は、OH基及びNHC(CH32CH2SO3H基から選択される)、
2)ジアリルジメチルアンモニウム塩、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウム塩、又は式(II)のモノマーから選択される少なくとも1つのモノマー
3−CH=CR4−CO−Y2−(Cn2n)−N+(R567)A- (II)
(式中、R3及びR4は、同一であるか又は異なっており、それぞれ水素原子及びメチルラジカルから選択され;R5、R6及びR7は、同一であるか又は異なっており、それぞれ1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルから選択され;Y2は、NH基及び酸素原子から選択され;nは、2〜5の整数であり;A-は、有機酸及び無機酸由来のアニオンから選択されるアニオンである)、及び
3)少なくとも1つの架橋剤
を含む個別包装された酸化成分、並びに、
ii)好ましくは炭酸イオン又はカルバミン酸イオン又は炭酸水素イオン及びこれらの混合物の供給源を含む個別包装された第二の成分
を含み、組成物が、前記成分の混合時に好ましくは、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオン又はペルオキソ一炭酸イオン及びこれらの混合物の供給源を少なくとも0.1モル/l含む、毛髪染色又は脱色用キット。
【請求項14】
前記組成物が、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミド誘導体、エチレングリコールの脂肪酸エステル、グリセロールの脂肪酸及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの乳白剤を更に含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項15】
前記組成物が、1〜60Pa.s(1000〜60000cPs)、好ましくは2〜30Pa.s(2000〜30000cPs)、最も好ましくは3〜25Pa.s(3000〜25000cPs)の粘度を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項16】
前記組成物が、コンディショニング活性剤、好ましくはカチオン性ポリマーを更に含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項17】
前記組成物が、少なくとも1つの酸化染料前駆体及び/又は少なくとも1つの予備形成された染料を更に含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の毛髪染色又は脱色組成物。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物を毛髪上に適用する工程、前記組成物を毛髪上に60分間以内放置する工程、及び引き続いて前記組成物を毛髪からすすぎ落とす工程を含む、毛髪染色及び/又は脱色方法。
【請求項19】
前記組成物が、20分未満の時間毛髪上に保持される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも2つの連続的な酸化毛髪染色又は酸化毛髪脱色処理の工程を含む連続的な酸化毛髪染色又は酸化毛髪脱色の方法であって、各処理間の時間が1日〜60日であり、各処理が、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物を提供する工程、前記組成物を毛髪に適用する工程、前記組成物を毛髪上に20分未満の時間保持する工程、及び引き続いて前記組成物を毛髪からすすぎ落とす工程を含む方法。

【公表番号】特表2009−544689(P2009−544689A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521409(P2009−521409)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【国際出願番号】PCT/IB2007/053032
【国際公開番号】WO2008/015646
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】