説明

高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物及び高圧蒸気滅菌用インジケータ

【課題】高圧蒸気滅菌の完了を確認するために有用な、改良された高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物及び高圧蒸気滅菌用インジケータを提供する。
【解決手段】少なくとも電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物を内包した熱可逆変色性マイクロカプセル顔料を含む高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物、並びに当該高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物を用いて得られる高圧蒸気滅菌用インジケータ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧蒸気滅菌の完了を確認するために有用な、高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物及び高圧蒸気滅菌用インジケータに関する。
【背景技術】
【0002】
高圧蒸気滅菌は、医療分野、食品加工分野等のさまざまな分野で利用されている。医療分野では、例えば、医療機器、医療器具等の滅菌、殺菌等に使用されている。また、食品加工分野では、例えば、レトルト食品の製造における滅菌等に使用されている。
【0003】
高圧蒸気滅菌において滅菌が完了したか否かを確認する方法として、生物学的な方法と化学的な方法に大別されるが、簡便性、取扱性等の点で後者の方法が優れている。化学的な方法としては、変色性のインキ組成物で変色層を形成したインジケータを用いる方法が主流となっている。このようなインキ組成物としては、例えば、塩基性炭酸銅、硫黄及び塩基性炭酸マグネシウムを主成分とし、塩化ゴム等の結着剤を含む高圧蒸気滅菌用インジケータインキ(特許文献1)、水に不溶又は難溶のビスマス化合物とチオ尿素化合物及び合成ゴム系樹脂を含有する湿熱検知用インジケータ組成物(特許文献2)、特定のモノアゾ染料と有機酸又は無機酸の金属塩の少なくとも1種を含有する湿熱検知用インジケータ組成物(特許文献3)等が知られている。その他、発色剤と顕色剤を含む熱可逆変色性のインキ組成物を用いたインジケータ(特許文献4、5)も知られている。
【0004】
しかしながら、上記の各従来法には、次のような問題がある。例えば、インキ組成物に重金属が含まれる場合が多いことや、変色態様が「黒色から無色」以外の態様である場合が多いことである。変色態様が「黒色から無色」の場合には、変色が正確に確認し易い。また、インキ組成物の溶媒が有機溶媒である場合が多く、インキ組成物や変色層の種類が限定的であることも指摘されている。
【0005】
従って、従来法の高圧蒸気滅菌用インジケータには更なる改良の余地がある。
【特許文献1】特開昭61−287972号公報
【特許文献2】特開平2−211162号公報
【特許文献3】特開平4−89565号公報
【特許文献4】特開昭60−193691号公報
【特許文献5】特開2002−80756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、高圧蒸気滅菌の完了を確認するために有用な、改良された高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物及び高圧蒸気滅菌用インジケータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の熱可逆変色性マイクロカプセル顔料を用いることによって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、下記の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物及び高圧蒸気滅菌用インジケータに関する。
1.少なくとも電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物を内包した熱可逆変色性マイクロカプセル顔料を含む高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
2.前記熱可逆変色性マイクロカプセル顔料が更に減感剤を内包する、上記項1に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
3.水性エマルションを更に含む、上記項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
4.アミン硬化可能なエポキシ樹脂を更に含む、上記項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
5.紫外線硬化メジウムを更に含む、上記項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
6.熱可塑性樹脂を更に含む、上記項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
7.基材上に、上記項1〜5のいずれかに記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物から形成される変色層を有する高圧蒸気滅菌用インジケータ。
8.上記項6に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物をフィルム状に成形することにより得られる高圧蒸気滅菌用インジケータ。
【発明の効果】
【0009】
本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物は、電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物をマイクロカプセルに内包して用いることにより重金属を含まない組成物によって高圧蒸気滅菌の完了を確認することができる。また、電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物の組み合わせにより黒色から無色の変色態様が得られるため、高圧蒸気滅菌の完了を一層明確に確認することができる。更に有効成分をマイクロカプセルに内包して用いるため組成物を水性エマルションと混合して使用でき、また、熱可塑性樹脂と混合してフィルム状に成形したものをインジケータとして使用することもできる。
【0010】
本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータは、高圧蒸気滅菌の完了の確認に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
・高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物
本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物は、少なくとも電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物を内包した熱可逆変色性マイクロカプセル顔料を含むことを特徴とする。マイクロカプセルに含まれる内包物は、電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物を必須とする他、減感剤を併用してもよい。以下、内包物を説明する。
【0012】
電子供与性呈色性有機化合物
電子供与性呈色性有機化合物(発色剤)としては、電子受容性化合物(顕色剤)と反応して呈色するものであれば限定されず、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、下記の化合物を好適に用いることができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
【0013】
(a)フルオラン類…2’−[(2−クロロフェニル)アミノ]−6’−(ジブチルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−(9H)キサンテン]−3−オン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノベンゾ(a)−フルオラン、3−アミノ−5−メチルフルオラン、2−メチル−3−アミノ−6,7−ジメチルフルオラン、2−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、6’−(エチル(4−メチルフェニル)アミノ−2’−(N−メチルフェニルアミノ)−スピロ(イソベンゾフラン1(3H),9’−(9H)キサンテン)−3−オン、3,6−ジフェニルアミノフルオラン等;
(b)フルオレン類…3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオレンスピロ(9.3’)−4’−アザフタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオレンスピロ(9.3’)−4’,7‘−ジアザフタリド等;
(c)ジフェニルメタンフタリド類…3,3−ビス−(p−エトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)フタリド等;
(d)ジフェニルメタンアザフタリド類…3,3−ビス−(1−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等;
(e)インドリルフタリド類…3,3−ビス(n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等;
(f)フェニルインドリルフタリド類…3−(1−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等;
(g)フェニルインドリルアザフタリド類…3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−[2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル]−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド等;
(h)スチリルキノリン類…2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン等;
(i)ジアザローダミンラクトン類…2−(ジメチルアミノ)−8−(ジメチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1’(3’H)−イソベンゾフラン]等;
(j)ピリジン類…2,6−ジフェニル−4−(6−ジメチルアミノフェニル)ビリジン、2,6−ジエトキシ−4−(4−ジエチルアミノフェニル)ピリジン等;
(k)キナゾリン類…2−(4−N−メチルアニリノフェニル)−1−フェノキシキナゾリン、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−4−(1−メトキシフェニルオキシ)キナゾリン等;
(l)ビスキナゾリン類…4,4’−(エチレンジオキシ)−ビス[2−(1−ジエチルアミノフェニル)キナゾリン]、4,4’−(エチレンジオキシ)−ビス[2−(1−ジ−n−ブチルアミノフェニル)キナゾリン]等;
(m)エチレノフタリド類…3,3−ビス[1,1−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)エチレノ−3]フタリド等;
(n)エチレノアザフタリド類…3,3−ビス[1,1−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)エチレノ−2]−4−アザフタリド、3,3−ビス[1,1−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)エチレノ−2]−4,7−ジアザフタリド等;
本発明では、電子供与性呈色性有機化合物のうちフルオラン類の少なくとも1種を好適に用いることができる。特に、2’−[(2−クロロフェニル)アミノ]−6’−(ジブチルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−(9H)キサンテン]−3−オン及び3,6−ジフェニルアミノフルオランの少なくとも1種がより好ましい。
【0014】
電子供与性呈色性有機化合物の含有量は、その化合物の種類等に応じて適宜設定できるが、一般的にはマイクロカプセル内包物中0.1〜50重量%程度、特に0.8〜15重量%とすることが望ましい。前記含有量が0.1重量%未満の場合は発色濃度が低くなるおそれがある。また、上記含有量が50重量%を超える場合は完全に消色しないおそれがある。
【0015】
電子受容性化合物
電子受容性化合物(顕色剤)としては、限定的でなく、公知又は市販のものを適宜使用することができる。このような顕色剤は、活性プロトンを有する化合物、偽酸性化合物、電子空孔を有する化合物である。例えば、下記の化合物を好適に用いることができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
【0016】
(a)フェノール性水酸基を有する化合物…2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン等;
(b)カルボン酸類及びその金属塩…フタル酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸ナトリウム、サリチル酸亜鉛、安息香酸ニッケル等;
(c)酸性リン酸エステル類及びその金属塩…ブチルアシッドフォスフェート、2−エチルヘキシル−アシッドフォスフェート、ドデシルアシッドフォスファイト、酸性リン酸エステル類のNa、K、Li、Ca、Zn、Al、Mg、Ni、Co、Sn、Fe、Ti、Pb、Mo等の金属塩等;
(d)尿素・チオ尿素系化合物…ジフェニルチオ尿素、ジ−o−トルイル尿素等;
(e)1,2,3−トリアゾール及びその誘導体…5−メチルベンゾトリアゾール、5−ブチルベンゾトリアゾール、5−クロロベンゾトリアゾール、5−ヒドロキシベンゾトリアゾール等;
本発明では、電子受容性化合物のうち、フェノール性水酸基を有する化合物を好適に用いることができる。特に、1)ビスフェノールA及びその誘導体並びに2)ビスフェノールS及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、最も好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンの少なくとも1種が挙げられる。
【0017】
電子受容性化合物の含有量は、その化合物の種類等に応じて適宜設定できるが、一般的にはマイクロカプセル内包物中0.05〜98重量%程度、特に0.5〜77重量%とすることが望ましい。前記含有量が0.05重量%未満の場合は発色濃度が低くなるおそれがある。また、上記含有量が98重量%を超える場合は完全に消色しないおそれがある。
【0018】
また、本発明では、電子供与性呈色性有機化合物との関係では、電子供与性呈色性有機化合物1重量部に対して電子受容性化合物0.1〜100重量部、特に0.5〜20重量部とすることが好ましい。
【0019】
減感剤(難揮発性疎水性有機媒体)
本発明では、発色剤及び顕色剤に加えて減感剤を併用(マイクロカプセルに内包)することができる。減感剤としては、公知又は市販のものを使用できる。減感剤は、凝固・融解特性により発色剤・顕色剤の呈色反応を制御でき、カプセル化の際に水と相溶せず、揮発しない化合物である。具体的には、下記に示す減感剤を例示することができる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
【0020】
(a)炭素数10以上の脂肪族1価アルコール…デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール等;
(b)炭素数10以上の脂肪酸…カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸等;
(c)炭素数6以上の脂肪酸モノアミド…カプロン酸アミド、ヘプタン酸アミド、カプリル酸アミド、イナン酸アミド、カプリン酸アミド、ウンデカン酸アミド、ラウリン酸アミド、トリデカン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ペンタデカン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヘプタデカン酸アミド、ステアリン酸アミド、ノナデカン酸アミド、アラキン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等;
(d)脂肪族・芳香族・脂環式のカルボン酸と、脂肪族・芳香族・脂環式のアルコールとの任意の組み合わせから構成される総炭素数13以上のエステル化合物(以下、「エステル系減感剤」とも言う)のうち、カルボン酸が1塩基酸で、アルコールが1価のもの…カプリル酸エチル、カプリル酸オクチル、カプリル酸ステアリル、カプリン酸ミリスチル、カプリン酸ドコシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸n−デシル、ラウリン酸ラウリル、ラウリン酸ステアリル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸3−メチルブチル、ミリスチン酸ラウリル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸ネオペンチル、パルミチン酸ノニル、パルミチン酸シクロヘキシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸ラウリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸n−プチル、ステアリン酸2−メチルブチル、ステアリン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸ペンタデシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸シクロヘキシルメチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ベヘン酸メチル、ベヘン酸イソプロピル、ベヘン酸ヘキシル、ベヘン酸ラウリル、ベヘン酸ベヘニル、安息香酸セチル、p−tert−プチル安息香酸ステアリル等;
(e)エステル系減感剤のうち、カルボン酸が多塩基酸で、アルコールが1価のもの…フタル酸ジミリスチル、フタル酸ジステアリル、シュウ酸ジミリスチル、シュウ酸ジセチル、マロン酸ジセチル、コハク酸ジラウリル、グルタル酸ジラウリル、アジピン酸ジウンデシル、アゼライン酸ジラウリル、セバシン酸ジ−(n−ノニル)、1,18−オクタデシルメチレンジカルボン酸ジネオペンチル等;
(f)エステル系減感剤のうち、カルボン酸が1塩基酸で、アルコールが多価のもの…エチレングリコールジミリステート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールジステアレート、へキシレングリコールジパルミテート、1,5−ペンタンジオールジステアレート、1,2,6−ヘキサントリオールトリミリステート、1,4−シクロヘキサンジオールジデシル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジミリステート、キシレングリコールジカプリネート、キシレングリコールジステアレート等;
(g)総炭素数10以上の脂肪族ケトン化合物…2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、2−ウンデカノン、3−ウンデカノン、4−ウンデカノン、5−ウンデカノン、2−ドデカノン、3−ドデカノン、4−ドデカノン、5−ドデカノン、2−トリデカノン、3−トリデカノン、2−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、8−ペンタデカノン、2−ヘキサデカノン、3−ヘキサデカノン、9−ヘプタデカノン、2−ペンタデカノン、2−オクタデカノン、2−ノナデカノン、10−ノナデカノン、2−エイコサノン、11−エイコサノン、2−ヘンエイコサノン、2−ドコサノン、ラウロン、ステアロン等;
(h)総炭素数10以上の脂肪族エーテル化合物…ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジデシルエーテル、ジウンデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ジトリデシルエーテル、ジテトラデシルエーテル、ジペンタデシルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテル、デカンジオールジメチルエーテル、ウンデカンジオールジメチルエーテル、ドデカンジオールジメチルエーテル、トリデカンジオールジメチルエーテル、デカンジオールジエチルエーテル、ウンデカンジオールジエチルエーテル等;
本発明では、減感剤のうち、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ラウリン酸ラウリル、パルミチン酸ラウリル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ラウリルアミド、ステアリルアミドの少なくとも1種が好ましい。
【0021】
減感剤の含有量(合計量)は、その化合物の種類等に応じて適宜設定できるが、一般的にはマイクロカプセル内包物中1〜99重量%程度、特に19〜99重量%とすることが望ましい。前記含有量が1重量%未満の場合は完全に消色しないおそれがある。また、上記含有量が99重量%を超える場合は発色濃度が低くなるおそれがある。
【0022】
その他の成分
本発明では、必要に応じて、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、光安定剤、酸化防止剤、赤外線吸収剤、非熱変色性顔料、非熱変色性染料、蛍光増白剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、溶剤、増粘剤等の公知の添加剤を組成物中に配合しても良い。
【0023】
特に紫外線吸収剤としては、太陽光等に含まれる紫外線を効果的に吸収して、発色材の光反応による励起状態によって生ずる光劣化を防止する化合物であればよい。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系、サリチル酸系、シュウ酸アリニド系、マロン酸エステル系、安息香酸系、ケイ皮酸系、ジベンゾイルメタン系等の化合物が挙げられる。この中でも、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましく、市販品としてはチバスペシャリティケミカルズ製「Tinuvin326」が好ましい。
【0024】
特に紫外線散乱剤としては、酸化亜鉛、酸化チタン、α−酸化鉄、酸化セリウム等の金属酸化物微粒子が好ましい。
【0025】
特に光安定剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等が好ましい。
【0026】
特に酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系等が好ましい。
【0027】
これらのマイクロカプセル内包物は、各成分を攪拌機、ミキサー、ホモジナイザー等の公知の混合機に投入し、均一に混合することによって調製することができる。この場合、加熱しながら混合することが好ましい。加熱温度は限定的ではないが、通常は120〜180℃程度とすれば良い。
【0028】
本発明の熱可逆変色性マイクロカプセル顔料は、上記内包物を用いるほかは、公知のマイクロカプセルと同様の構造を採用することができる。例えば、内包物を壁膜により内包してなるマイクロカプセルが挙げられる。
【0029】
マイクロカプセル中の内包物の含有量は限定的ではないが、一般的にはマイクロカプセルを100重量%とすると6〜98重量%程度、特に50〜95重量%とすることが望ましい。
【0030】
マイクロカプセルの製造方法としては、公知のマイクロカプセル化に従って実施することができる。マイクロカプセル化の方法として、例えば界面重合法(重縮合、付加重合)、インサイチュー重合法、コアセルベーション法、液中乾燥法、噴霧乾燥法等を挙げることができる。以下、インサイチュー重合法、界面重合法を例に挙げて、製造方法を説明する。
【0031】
≪インサイチュー重合法≫
(1)発色剤、顕色剤、減感剤(減感剤は必要に応じて配合する)を120〜180℃で加熱溶解した後、70〜100℃に冷却する。
(2)50〜80℃に加温した乳化剤水溶液中に、中せん断攪拌しながら溶液(1)を添加する。
(3)高せん断攪拌を行い、平均粒径数μmのO/Wエマルションとする。
(4)低せん断攪拌に切り替え、プレポリマー水溶液を徐々に滴下する。
(5)60〜90℃で1〜4時間反応を行った後、室温まで冷却することでマイクロカプセルが分散したスラリーを得る。
(6)スラリーを30〜60℃の温水で10倍に希釈する。
(7)無機塩でカプセルと水を分離した後、水洗を2回以上繰り返す。
(8)ノニオン活性剤を加えて30分攪拌する。
(9)スラリーを吸引ろ過し、乾燥することでパウダー状のマイクロカプセルを得る。
【0032】
≪界面重合法≫
(1)発色剤、顕色剤、減感剤(減感剤は必要に応じて配合する)、カプセル壁原料を溶解助剤を用いて均一に溶解させる。
(2)30〜60℃に加温した乳化剤水溶液中に、中せん断攪拌しながら溶液(1)を添加する。
(3)高せん断攪拌を行い、平均粒径数μmのO/Wエマルションとする。
(4)低せん断攪拌に切り替え、架橋剤水溶液を徐々に滴下する。
(5)60〜90℃で3〜12時間反応を行った後、室温まで冷却することでマイクロカプセルが分散したスラリーを得る。
(6)スラリーを30〜60℃の温水で5倍に希釈する。
(7)酵素製剤を加えて2時間攪拌する。
(8)ノニオン活性剤を加えて30分攪拌する。
(9)スラリーを吸引ろ過し、乾燥することでパウダー状のマイクロカプセルを得る。
【0033】
本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物は、上記熱可逆性マイクロカプセル顔料を含むものであり、インキとして使用する場合に有機溶媒だけでなく水性溶媒を用いて水性エマルションと混合して使用できる。また、アミン硬化可能なエポキシ樹脂、紫外線硬化メジウム等を含有してインキ(組成物)としてのバリエーションを広げることもできる。
【0034】
また、本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物は、上記熱可逆性マイクロカプセル顔料を熱可塑性樹脂と混合(混練)したものでもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、6−ナイロン、6,6ナイロン、12−ナイロン、6,9ナイロン、6,12ナイロン、6−6,6共重合ナイロン、6−12共重合ナイロン、6−6,6−12共重合ナイロン、6,9−12共重合ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、高密度ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体樹脂、アクリロニトリル共重合樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド−ポリエーテルブロック共重合樹脂等のポリアミド系熱可塑性エラストマー、スチレン−ブタジエンブロック共重合樹脂等のスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリプロピレン−エチレンプロビレンラバーブロック共重合樹脂等のポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル系共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。この場合には、混合物を所望の形態(例えばフィルム状)に成形することによって高圧蒸気滅菌用インジケータとして使用することができる。
【0035】
・高圧蒸気滅菌用インジケータ
本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータとしては、例えば、基材上に、高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物(インキ)から形成される変色層を有するものが使用できる。
【0036】
基材の種類は特に制限されず、公知の材料を適用できる。例えば、金属・合金材料(アルミニウム箔、ステンレス鋼箔、ブリキ箔、錫箔等)、プラスチックス(ポリエステル、セロファン、アセチルセルロース、エチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩酸ゴム、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニル、ポリアミド、ポリフッ化エチレン等のフィルム又は成形体)、繊維類(紙、木質材料、不織布、織布、その他の繊維シート)、無機材料(セラミックス、ガラス、コンクリート、石膏類)のほか、これらの複合材料等を用いることができる。また、ポリプロピレン合成紙、ポリエチレン合成紙等の合成樹脂繊維紙(合成紙)も好適に用いることができる。
【0037】
例えば、上記基材上に高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物(インキ)からなる変色層を印刷等によって形成すればよい。変色層の厚さは基材の種類に応じて適宜設定できるが、通常は0.1〜30μm程度(好ましくは1〜20μm)である。
【0038】
変色層は、例えば、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷等の公知の印刷方法に従って行うことができる。その他にも、ローラー、刷毛塗り、スプレー等によっても形成できる。また、基材をインキ中に浸漬することによって各層を形成することもできる。紙、不織布等のようにインキが浸透する材料には特に好適である。本発明では、特に印刷による方法が適している。
【0039】
その他、高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物として、上記熱可逆性マイクロカプセル顔料を熱可塑性樹脂と混合(混練)したものを用いる場合(例えば、ポリプロピレンとの混合物)には、混合物を所望の形態(例えばフィルム状)に成形することによって高圧蒸気滅菌用インジケータとして使用することができる。
【0040】
本発明の高圧蒸気滅菌用インジケータ(組成物)は、例えば、0〜50℃の範囲内において熱可逆変色を示す。具体的には、変色温度を境にして低温では呈色し高温では消色する。このような変色は可逆的であるが、インジケータを高圧蒸気に供した場合には、その後にインジケータを冷却した場合でも消色状態が維持されて呈色しない。即ち、高圧蒸気と触れることにより可逆的な発色性が失われる。これにより、高圧蒸気滅菌の完了を確実に確認することができる。
【実施例】
【0041】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明する。但し本発明は実施例に限定されない。
【0042】
以下の実施例では、サンプルの測色はミノルタ株式会社製色彩色差計「CR−300」で行い、高圧蒸気滅菌前を基準として変色色差ΔE*で表示した。発色状態の測色は、熱可逆変色温度よりも5℃低い温度にサンプルを冷却して行った。
【0043】
高圧蒸気滅菌は、サクラ精機株式会社製高圧蒸気滅菌装置「FLC−H06SEZ」を用いて121℃で行った。
【0044】
実施例1〜6(熱可逆変色性マイクロカプセル顔料の調製)
表1に示す発色剤、顕色剤及び有機媒体を120〜180℃で加熱しながら攪拌機にて均一に混合することによって、各熱可逆変色性組成物を調製した。
【0045】
各熱可逆変色性組成物を、表1に示す樹脂主剤、溶解助剤、架橋剤及び乳化剤水溶液を用いてマイクロカプセル化した。
【0046】
実施例1、2、5、6については、インサイチュー重合法を利用した。即ち、熱可逆変色性組成物を160℃で加熱溶解した後、100℃に冷却することにより溶液を得た。次いで、65℃に加温した乳化剤水溶液中に、中せん断撹拌しながら前記溶液を添加した。次に、高せん断撹拌を行うことにより前記溶液からO/Wエマルション(液滴の粒径:5μm程度)を得た。その後、低せん断撹拌に切り換え、樹脂主剤(主原料)水溶液を前記O/Wエマルションに滴下した。75℃の温度下で3時間反応を行った後、室温まで冷却することにより、熱可逆変色性マイクロカプセルが分散したスラリーを得た。
【0047】
実施例3、4については、界面重合法を利用した。即ち、溶解助剤(溶剤)を用いてカプセル壁膜となる樹脂主剤(主原料)と熱可逆変色性組成物とを均一に混合し、溶解し、溶液を得た。次いで、60℃に加温した乳化剤水溶液中に、中せん断攪拌しながら前記溶液を添加した。次に、高せん断攪拌を行うことにより前記溶液からO/Wエマルション(液滴の粒径:5μm程度)を得た。その後、低せん断攪拌に切り換え、架橋剤水溶液を前記O/Wエマルションに滴下した。60℃で1時間反応を行った後、更に90℃で2時間反応を行った後、室温まで冷却することにより、熱可逆変色性マイクロカプセル顔料が分散したスラリーを得た。
【0048】
最後にそれぞれのスラリーを固液分離後、固形分を乾燥させることにより、パウダー状の熱可逆変色性マイクロカプセル顔料を得た。
【0049】
【表1】

【0050】
実施例7〜10(水性インキ組成物A)
表2に示す各成分を均一に混合することによって、各水性インキ組成物Aを調製した。
【0051】
【表2】

【0052】
表2中、ニカゾールFX−355はアクリル系水性エマルションである。
【0053】
FSアンチフォーム1277はシリコン系消泡剤である。
【0054】
DC57アディティブはシリコン系レベリング剤である。
【0055】
ビスサーフ1400はポリアクリル酸系増粘剤である。
【0056】
実施例7〜10の水性インキ組成物Aをアート紙に印刷して作製したインジケータを、121℃で高圧蒸気滅菌したときの滅菌時間と変色色差の関係を図1に示す。
【0057】
図1の結果から、いずれのインジケータも滅菌時間が長くなるにつれて黒色から無色に大きく変色が進み、変色色差が大きくなっていることから、高圧蒸気滅菌用インジケータとして機能することが確認できた。
【0058】
実施例11〜14(水性インキ組成物B)
表3に示す各成分を均一に混合することによって、各水性インキ組成物Bを調製した。
【0059】
【表3】

【0060】
表3中、FDバインダーMはアクリル系水性エマルションである。
【0061】
FDエマルションSANはエクステンダーである。
【0062】
実施例11〜14の水性インキ組成物Bを綿ブロードに印刷して作製したインジケータを、121℃で高圧蒸気滅菌したときの滅菌時間と変色色差の関係を図2に示す。
【0063】
図2の結果から、いずれのインジケータも滅菌時間が長くなるにつれて黒色から無色に大きく変色が進み、変色色差が大きくなっていることから、高圧蒸気滅菌用インジケータとして機能することが確認できた。
【0064】
実施例15〜18(2液硬化インキ組成物)
表4に示す各成分を均一に混合することによって、2液硬化インキ組成物を調製した。
【0065】
【表4】

【0066】
表4中、エピコート828、カージュラE10はエポキシ樹脂である。
【0067】
BYK−070はシリコン系消泡剤である。
【0068】
アエロジルR−972はシリカ系充填剤である。
【0069】
サンマイドX2000はアミド化合物である。
【0070】
ジェファーミンT−403はポリアミン化合物である。
【0071】
実施例15〜18の2液硬化インキ組成物を白色PETに印刷して作製したインジケータを、121℃で高圧蒸気滅菌したときの滅菌時間と変色色差の関係を図3に示す。
【0072】
図3の結果から、実施例15、16のインジケータは滅菌時間が長くなるにつれて黒色から無色に大きく変色が進み、実施例17、18のインジケータはゆっくりと変色が進んでいることから、高圧蒸気滅菌用インジケータとして機能することが確認できた。
【0073】
実施例19〜22(紫外線硬化インキ組成物)
表5に示す各成分を均一に混合することによって、紫外線硬化インキ組成物を調製した。
【0074】
【表5】

【0075】
表5中、カラヤッドUX4101はウレタンアクリレートである。
【0076】
アロニックスM7100はポリエステルアクリレートである。
【0077】
エピコート828はエポキシ樹脂である。
【0078】
カヤキュアDETX−Sは水素引き抜き系重合開始剤である。
【0079】
イルガキュア907はラジカル系重合開始剤である。
【0080】
KS−TPGDAはアクリル系反応性希釈剤である。
【0081】
実施例19〜22の紫外線硬化インキ組成物を白色PETに印刷して作製したインジケータを、121℃で高圧蒸気滅菌したときの滅菌時間と変色色差の関係を図4に示す。
【0082】
図4の結果から、いずれのインジケータも滅菌時間が長くなるにつれて黒色から無色に大きく変色が進み、変色色差が大きくなっていることから、高圧蒸気滅菌用インジケータとして機能することが確認できた。
【0083】
実施例23〜24(ポリプロピレン組成物)
表6に示す各成分を均一に混合することによって、ポリプロピレン組成物を調製した。
【0084】
【表6】

【0085】
表6中、ノバテックMG03Bはポリプロピレンである。
【0086】
実施例23、24のポリプロピレン組成物を1mm厚のシート状に成形して作製したインジケータを、121℃で高圧蒸気滅菌したときの滅菌時間と変色色差の関係を図5に示す。
【0087】
図5の結果から、実施例23のインジケータは滅菌時間が長くなるにつれて青色から無色に変色が進み、実施例24のインジケータは赤色から無色に徐々に変色が進んでいることから、高圧蒸気滅菌用インジケータとして機能することが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】実施例7〜10における滅菌時間と変色色差の関係を示す図である。
【図2】実施例11〜14における滅菌時間と変色色差の関係を示す図である。
【図3】実施例15〜18における滅菌時間と変色色差の関係を示す図である。
【図4】実施例19〜22における滅菌時間と変色色差の関係を示す図である。
【図5】実施例23〜24における滅菌時間と変色色差の関係を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも電子供与性呈色性有機化合物及び電子受容性化合物を内包した熱可逆変色性マイクロカプセル顔料を含む高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
【請求項2】
前記熱可逆変色性マイクロカプセル顔料が更に減感剤を内包する、請求項1に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
【請求項3】
水性エマルションを更に含む、請求項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
【請求項4】
アミン硬化可能なエポキシ樹脂を更に含む、請求項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
【請求項5】
紫外線硬化メジウムを更に含む、請求項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
【請求項6】
熱可塑性樹脂を更に含む、請求項1又は2に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物。
【請求項7】
基材上に、請求項1〜5のいずれかに記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物から形成される変色層を有する高圧蒸気滅菌用インジケータ。
【請求項8】
請求項6に記載の高圧蒸気滅菌用インジケータ組成物をフィルム状に成形することにより得られる高圧蒸気滅菌用インジケータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−71883(P2010−71883A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−241426(P2008−241426)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(390039734)株式会社サクラクレパス (211)
【Fターム(参考)】