説明

高活性小結晶ZSM−12

ZSM−12の骨格構造を有し、X:(n)YOの分子式で表される組成を有する多孔質結晶性物質を記載する。ここで、Xは3価の元素、Yは4価の元素、nは60未満である。上記物質は、平均結晶サイズが0.1ミクロン未満、温度100℃およびメシチレン圧力2トールで測定時、メシチレンの拡散パラメータが少なくとも1000x10−6sec−1である。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
技術分野
この発明は、高活性で、小結晶のZSM−12に関し、その合成および触媒反応方法での用途に関し、特にキシレンへのC9芳香族炭化水素の転化方法での用途に関する。
【0002】
背景技術
ZSM−12、およびテトラメチルアンモニウム鋳型指向剤またはテトラエチルアンモニウム鋳型指向剤存下での従来の調製は、米国特許第3832449号公報により教唆される。その公報の全開示はそれを参照することにより本明細書に組み入れられる。ZSM−12は、他の既知の結晶性物質から区別される特殊なX線回折パターンを有する。
【0003】
米国特許第4391785号は、鋳型指向剤として、ジメチル・ピリジニウム・ハロゲン化物およびジメチル・ピロリジニウム・ハロゲン化物から成るグループから選択される化合物を含む反応混合物からZSM−12を合成する方法を示す。
【0004】
米国特許第4452769号及び米国特許第4537758号は、鋳型指向剤としてメチルトリエチルアンモニウムイオンを含む反応混合物からのZSM−12の合成方法を示す。しかしながら、これらの特許は、ZSM−12を高いSiO/Al比形で生産することを主として目的としたものであり、上記4452769特許ではSiO/Al比が80を越え、および上記4537758特許ではSiO/Al比が200を越える。さらに、鋳型指向剤としてメチルトリエチルアンモニウムイオンを使用する上記4452769特許に記載の利点の1つは、大きな結晶サイズ物質が生産されるということである。
【0005】
ZSM−12を合成するために使用されている他の有機鋳型指向剤は、ビス(ジメチル・ピペリジニウム)トリメチレン・イオン(米国特許第4539193号参照)、ベンジルトリエチルアンモニウムイオン(米国特許第4552738号参照)、ジベンジルジエチルアンモニウムイオン(欧州特許公開公報第167232号参照)、ジメチルジエチルアンモニウムイオン(米国特許第4552739号参照)、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン(米国特許4585637号参照)、ビス(N−メチルピリジル)エチリニウムイオン(米国特許第45852746号参照)、ヘキサメチレンイミン(米国特許第5021141号)、及びビス(メチル・ピロリジニウム)−ジクワット−n、ここで、n=4、5または6(米国特許5192521号参照)が挙げられる。
【0006】
ZSM−12のような合成ゼオライトの結晶の形態は、反応混合物のシリカ/アルミナ・モル比、温度および攪拌などの変数によっても影響されるが、主として結晶化に使用される鋳型指向剤の選択により左右される。例えばZSM−12の場合、針状結晶はベンジルトリメチルアンモニウム鋳型指向剤を使用して製造でき、米形結晶はテトラエチルアンモニウム塩の存在下で作ることができ、また、六角形の小板束はヘキサメチレンイミン鋳型指向剤を用いて調製できる。
【0007】
ゼオライト結晶形態のコントロールは、活性および安定性増強の見地から非常に重要である。触媒用途において、小さい結晶サイズを選択することは、より表面積が大きくなり、従って小さい結晶物質の拡散経路がより短くなるので、高い活性および安定のために常に望ましい。さらにゼオライト活性はゼオライト骨格中のアルミニウム原子に関係しているので、ゼオライトのSiO/Al比が低ければ低いほど、その酸性度は高くなる。現在まで、ZSM−12の合成手段のほとんどが、小さい結晶物質または低SiO/Al比の物質のいずれかを生成していた。一般には、しかしながら、小さな結晶サイズ特性および低SiO/Al比の両方を有する高純度ZSM−12を合成するのは難しかった。
【0008】
本発明の目的は、キシレンへのC9芳香族炭化水素の転化において増強された活性を示す、ZSM−12の小結晶・高活性形を提供することである。
【0009】
ZSM−12はアルミノケイ酸塩として通常合成されるが、骨格アルミニウムは、部分的にまたは完全に、ホウ素、鉄及び/又はガリウムのような、他の3価の元素と置換でき、また、骨格シリコンは、部分的にまたは完全にゲルマニウムのような他の4価の元素と置換できることがわかる。
【0010】
概要
1の態様では、本発明は、ZSM−12の骨格構造を有し、
: (n)YO
(ここで、Xは3価の元素、Yは4価の元素、及びnは60未満である。)の分子式で表される組成物を有する多孔質結晶性物質であり、当該物質の平均結晶サイズが0.1ミクロン未満であり、当該物質は温度100℃およびメシチレン圧力2トールで測定して、メシチレンの拡散パラメータが少なくとも1000x10−6sec−1である、多孔質結晶性物質である。
【0011】
好ましくは、nは20以上60未満である。
【0012】
好ましくは、Xはアルミニウム、Yはシリコンである。
【0013】
好ましくは、前記物質は300より大きいアルファ値を有する。
【0014】
さらなる態様では、本発明は、本発明の前記1の態様の多孔質結晶性のZSM−12物質を合成する方法であって、
(a)前記物質を形成できる混合物を調製する工程であり、前記混合物はアルカリまたはアルカリ土類金属(M)、3価の元素(X)の酸化物、4価の元素(Y)の酸化物、水酸基(OH)イオン、水およびメチルトリエチルアンモニウム・カチオン(R)の供給源を含み、ここで、前記混合物はモル比が、
YO/X = 100未満
O/YO = 10〜100
OH/YO = 0.1〜0.6
M/YO = 0.1〜0.6
R/YO = 0.1〜0.6
の範囲内である組成を有するもので、
(b)前記物質の結晶が形成されるまで十分な条件下で前記混合物を維持する工程、及び
(c)ステップ(ii)から得られた前記結晶性物質を回収する工程、
を含む方法である。
【0015】
好ましくは、前記反応混合物は、モル比で、
YO/X = 40〜80
O/YO = 15〜40
OH/YO = 0.15〜0.4
M/YO = 0.15〜0.4
R/YO = 0.15〜0.4
の範囲内の組成を有する。
【0016】
好ましくは、前記条件は、温度140℃〜170℃を含む。
【0017】
好ましくは、Mはナトリウムである。
【0018】
実施形態の詳細な説明
本発明によるZSM−12は、下記表1中のX線回折線を特徴とするX線回折パターンを有する。
【0019】
格子面間隔(Å) 相対強度[100xI/Io]
11.9±0.2 m
10.1±0.2 m
4.76±0.1 w
4.29±0.08 vs
3.98±0.08 m
3.87±0.07 vs
3.49±0.07 w
3.38±0.07 m
3.20±0.06 w
3.05±0.05 w
2.54±0.03 w
【0020】
これらのX線回折データは銅のK−アルファ線を使用して、シンタグ(Scintag)回折計で集めた。上記回折データは2シータ0.02度でステップ走査することにより記録し、ここで、シータは各ステップについてブラッグ角および1秒計数時間である。オングストローム(Å)で計算された上記面間隔(d’s)、また上記線相対強度I/I(ここで、Iは、バックグラウンド上、最も強い線の強度の100分の1)は、プロフィールフィッティングルーチン(あるいは二次導関数アルゴリズム)で導いた。強度はローレンツと分裂効果に対し未修正である。上記相対強度はシンボルvs=とても強い(75−100)、s=強い(50−74)、m=ミディアム(25−49)およびw=弱い(0−24)の表現で与えられる。単一のラインとしてこのサンプルに対してリストされた回折データは多数のオーバーラップするラインから成ると理解される。ここで、上記ラインは、結晶サイズ、非常に高い実験的分解能または結晶変化の違いといった、一定の条件下で、分解ラインまたは部分的分解ラインとして現われうる。典型的には、結晶変化は単位格子パラメータ内で、構造の位相変化なく、マイナー変化及び/又は結晶対称の変化を含む。これらの小さな効果(相対強度の変化を含む)は、カチオン含量率、骨格組成物、細孔フィリングの性質および角度の差および熱及び/又は熱水の履歴の結果の差でも生じる場合がある。
【0021】
本発明の多孔質結晶性物質ZSM−12は、
:(n)YO
の分子式で表される組成を有する。ここで、Xは3価の元素で、例えば、アルミニウム、ホウ素、鉄、インジウム、及び/又は、ガリウム、好ましくはアルミニウムであり、Yは4価の元素で、例えば、シリコ、スズ、及び/又はゲルマニウム、好ましくはシリコン)であり、また、nは60未満で、好ましくは、20以上60未満である。その合成された形では、本発明の結晶性物質は、無水物およびYOnモルに対する酸化物のモル数の表現で、
(0.01〜2)MO:(0.01〜2)RO:X:(n)YO
の式を有し、ここで、Mはアルカリまたはアルカリ土類金属で、好ましくは、Mはナトリウムで、Rはメチルトリエチルアンモニウムカチオンである。MおよびR成分は結晶化中に存在した結果物によるものであり、また、以下に、詳述されるポスト結晶化方法で容易に除去される。
【0022】
本発明の上記ZSM−12は、平均結晶サイズが0.1ミクロン未満で、好ましくは、約0.05ミクロンで、温度100℃およびメシチレン圧力2トールで測定時、メシチレン用拡散パラメータD/r2が少なくとも1000x10−6sec−1であり、好ましくは2000x10−6sec−1である。
【0023】
ここで使用されるように、特に多孔質結晶性物質の拡散係数はD/rxl0として定義される。そこではDは拡散係数(cm/sec)である。また、rは結晶半径(cm)である。必要な拡散パラメータは、拡散過程について記述する平面シート・モデルを作る仮定を提供する収着測定法により導くことができる。したがって与えられたソルビン酸塩添加Qに対して、値Q/Q∞(ここで、Q∞は平衡添加ソルビン酸塩)は、数学上(Dt/r)1/2(ここで、tはソルビン酸塩添加Qに達するのに必要な時間(秒))に関する。上記平面シート・モデル用図解は、“The Mathematics of Diffusion(拡散の数学)”、オックスフォード大学出版局、エリー・ハウス(Ely House)、ロンドン(1967年)のJ.クランク(J.Crank)により提供される。
【0024】
上記本発明のZSM−12は、150より多いアルファ値を有することが好ましく、300より多いアルファ値を有することがより好ましい。アルファ値試験は触媒のクラッキング活性の測定法で、米国特許3354078号、そしてザ・ジャーナル・オブ・カタリシス(the Journal of Catalysis)4巻、p.527(1965);6巻、p.278(1966);及び61巻、p.395(1980)に記載されており、その開示はそれを参照することにより本明細書に組み入れられる。ここで使用される試験の実験条件は、538℃の恒温および、ザ・ジャーナル・オブ・カタリシス1巻、p.395に詳細に記述されるような変動流量を含んでいる。
【0025】
本発明の上記ZSM−12は、アルカリまたはアルカリ土類金属(M)のカチオン(通常ナトリウム)、3価の元素(X)の酸化物(通常アルミナ)、4価の元素(Y)の酸化物(通常シリカ)、メチルトリエチルアンモニウム・イオン(R)(通常ヨウ化物塩として表示)、水酸基イオンおよび水の供給源を含んでいる合成混合物から生産することができる。上記合成混合物は酸化物のモル比で以下のように表現される組成を有する:
【0026】
【表1】

【0027】
本発明の合成方法は追加の核を形成する種と、または種なしで機能する。
【0028】
好ましい実施形態では、反応混合物は、ZSM−12の種から核を形成する0.05〜5重量%を含んでいる。
【0029】
結晶化は攪拌または静止の状態で行われ、好ましくは攪拌状態で、170以下の比較的低温で、好ましくは140℃〜160℃で行われる。好ましくは、結晶化は、結果として生じたZSM−12結晶が母液から分離されて戻った後に、48〜500時間行われる。
【0030】
合成形では、本発明のZSM−12は、鋳型指向剤として使用される有機物質を含んでいる。また、触媒又は吸着剤として用いられる前に、上記合成された物質は、通常上記有機成分の一部またはすべてを取り除くように扱われる。これは、約250℃〜約550℃の温度で1時間〜約48時間、上記合成された物質を熱することにより都合よく達成される。
【0031】
合成物質の最初のナトリウム及び/又はカリウムのカチオンは、その技術分野において公知技術に従って、少なくとも一部分は、他のカチオンに、所望の程度までイオン交換によって交換することができる。交換するカチオンは、金属イオン、水素イオン、水素先駆物質、例えばアンモニウムイオン、およびその混合物を含むことが好ましい。カチオンは一定の炭化水素転換反応用触媒活性を調整するものであることがより好ましい。これらは水素、希土類金属、そして元素周期表のIIA、IIIA、IVA、VA、IB、IIB、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIBおよびVIIIグループの金属を含んでいる。
【0032】
本発明の結晶性物質は、有機化合物転化処理で吸着剤、または触媒として使用した時、少なくとも部分的には、脱水されるべきである。200℃から約370℃の範囲の温度で、空気または窒素のような雰囲気で、そして大気圧、大気圧より低圧または大気圧より高圧で、30分から48時間の間で温めることにより行うことができる。脱水も、単に真空内に上記ZSM−12を置くことにより室温で行なうことができる。しかし、十分な量の脱水を得るためにはより長い時間を要する。
【0033】
これに従って調製された合成ZSM−12結晶は、合成形、水素形または別の1価あるいは多価のカチオン形のいずれかで使用することができる。さらに、それは、タングステン、バナジウム、モリブデン、レニウム、ニッケル、コバルト、クロム、マンガンまたは、プラチナやパラジウムのような水素添加脱水素作用が行なわれることになっている貴金属、といった、水素と化合させる成分との密接な化合に使用することができる。そのような成分は組成物に交換するか、またはしみこませるか、物理的に混ぜることができる。そのような成分は、ZSM−12の中あるいは上にしみこませることができる。例えば、プラチナの場合には、プラチナ含有イオンと上記物質を処理することによってする、というように行う。この目的のために適切な白金化合物は、塩化白金酸と、二塩化白金と、プラチナ・アミン複合体を含む様々な化合物とを含んでいる。金属の化合、そしてそれらの導入のための方法も使用することができる。
【0034】
触媒として使用された時、一定の有機的な転化処理で使用された温度および他の状態に強い別の物質に本発明のZSM−12を組み入れることは望ましい。そのようなマトリックス材は、クレーやシリカ及び/又は、例えばアルミナ、チタニア及び/又はジルコニアといった金属酸化物のような無機物質と同様に、活発な物質と不活発な物質、合成ゼオライトまたは天然に生じるゼオライトを含んでいる。後者は自然に生じるかあるいは、シリカと金属酸化物の混合物を含むゾルまたはゲルといったゼラチン状の沈殿物の形のいずれかの可能性がある。ZSM−12と協力する物質の使用、つまり活発である上記物質への組み合わせは、一定の有機的な転化処理中における触媒の転化及び/又は選択性を増強する。与えられた方法における転化量をコントロールするために、不活発な物質は、割合または反応をコントロールするための他の手段を使わずに、生成物を経済的に順序正しく得ることができるように、希釈剤として適切に役立つ。たびたび、結晶性の触媒反応の物質は、天然に生じるクレー(例えばベントナイトやカオリン)に組み入れられてきた。これらの物質、つまりクレー、酸化物などは、一部、触媒用バインダーとして機能する。製油所では、触媒がしばしば、処理中に問題を引き起こすようなパウダー状の物質に粉砕されやすい荒い取り扱いにさらされるので、よい圧搾強度を有する触媒を提供することが望ましい。
【0035】
天然に生じるクレーは、この方法で合成することができ、モンモリロナイトおよびカオリン・ファミリーを含む結晶性物質を合成したものであって、それらはサブベントナイトおよびカオリンを含んでおり、それらは、主な鉱物の成分がハロイサイト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライトまたはアナウキサイトである物の中で、一般にディクシー、マクナミー、ジョージアおよびフロリダのクレー、あるいは、他の物質として知られていたものである。そのようなクレーはもともと採掘された生の状態で使用でき、あるいは、最初に、焼成、酸処理または化学的改質にさらして使用できる。
【0036】
前述の物質に加えて、存在する結晶は多孔性のマトリックス材、例えばシリカ・アルミナ・トリア、シリカ・アルミナ・ジルコニア、シリカ・アルミナ・マグネシアおよびシリカ・マグネシア・ジルコニアのような三成分の組成に加えて、例えばシリカ・アルミナ、シリカ・マグネシア、シリカ・ジルコニア、シリカ・トリア、シリカ・酸化ベリリウム、シリカ・チタニアなどと合成することができる。上記マトリックスは、共同のゲルの形をすることができる。これらの成分の混合物をも使用することができる。
【0037】
細かく分割された結晶性物質およびマトリックスの上記相対的な大きさは、重量で約1パーセントから約90パーセントまでの範囲、そしてより一般的には、合成物の重量で約2パーセントから約50パーセントまでの範囲の結晶性物質の含量率に応じて大きく変わる。
【0038】
本発明によるアルミノケイ酸塩ZSM−12は、有機化合物の触媒として有用で、特に炭化水素では、高い活性が重要であるような転換反応中の触媒として有用である。プラチナ、パラジウムまたはレニウムのような水素添加成分と結合した時、ZSM−12は、単独でまたはトルエン及び/又はベンゼンの存在下のいずれかにおいて、キシレンの生産を行う、C9アルキル芳香族炭化水素の触媒反応の転化に特に有用である。そのような転化は、概して、約650°Fから約950°Fまで(340℃から510℃まで)の温度で、そして好ましくは約750°Fから約850°Fまで(400℃から450℃まで)の温度で、約100psig(1標準平方インチ当たりポンド)から約600psigまで(790kPaから4240kPaまで)の圧力で、そして好ましくは約200psigから約500psigまで(1480kPaから3550kPaまで)で、単位重量及び単位時間ごとの空間速度(WHSV)が、約0.1hr−1から約200hr−1の間で、そして好ましくは約0.5hr−1から約20hr−1の間で、そして水素(H)から、モル比が約1から約5までの間の炭化水素(HC)で、そして好ましくは約1から約3までの炭化水素(HC)で、達成される。
【0039】
本発明のZSM−12がC9アルキル芳香族炭化水素の触媒反応転化で使用される場合、ZSM−12は、3〜12の制限指数(constraint index)を有するZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57およびZSM−58など、第2のモレキュラーシーブと結合して使用してもよい。ZSM−12および第2のモレキュラーシーブは別々の触媒床に配置して、ZSM−12を含んでいる触媒床から第2のモレキュラーシーブを含んでいる触媒床へ供給原料を滝のように落としてもよい。あるいは、ZSM−12および第2のモレキュラーシーブは単一の触媒床で組み合わせることができる。
【0040】
より十分に本発明の性質及び本発明を実行する方法を例証するため、以下に実施例を示す。
【0041】
<例1(比較例)>
混合物は、306gの水、83gの50%テトラエチルアンモニウム臭化物(TEABr)、64.3gのウルトラシルピーエム(Ultrasil PM)、1.55gの水酸化アルミニウムおよび15.8gの50%水酸化ナトリウム溶液から調整された。上記混合物は以下のモル組成を有した:
SiO/Al =100
O/SiO =20
OH/SiO =0.2
Na/SiO =0.2
TEABr/SiO =0.2
【0042】
168時間150RPMで攪拌しながら600mlの圧力釜で285°F(140℃)、上記混合物を反応させた。生成物はろ過され、脱イオン化(DI)された水で洗われ、250°F(120℃)で乾かした。合成物質のXRDパターンは、ZSM−12位相の典型的な純粋な相を示した。合成物質のSEMを図1で示す。図1は小さな結晶(約0.05ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができていたことを示す。
【0043】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が116で、アルファ値が120、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが7900x10−6であった。
【0044】
<例2(比較例)>
鋳型指向剤としてメチルトリエチルアンモニウム(MTEA)臭化物が使用されたこと以外、例1と同じ反応物および手順を使用した。
【0045】
合成物質のSEMは図2で示す。図2は、米形の結晶(1−5ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができていたことを示す。
【0046】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が116で、アルファ値が92、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが19x10−6であった。
【0047】
<例3(比較例)>
混合物は、348gの水、30gのメチルトリエチルアンモニウム塩化物(MTEACI)、64.3gのウルトラシルピーエム(Ultrasil PM)、2.33gの水酸化アルミニウムおよび17.4gの50%水酸化ナトリウム溶液から調整された。上記混合物は以下のモル組成を有した:
SiO/Al =67
O/SiO =20
OH/SiO =0.22
Na/SiO =0.22
MTEACI/SiO =0.2
【0048】
168時間150RPMで攪拌しながら600mlの圧力釜で285°F(140℃)、上記混合物を反応させた。生成物はろ過され、脱イオン化(DI)された水で洗われ、250°F(120℃)で乾かした。合成物質のXRDパターンは、ZSM−12位相の典型的な純粋な相を示した。合成物質のSEMを図3で示す。図3は小さな結晶(約0.05ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができていたことを示す。
【0049】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が68.6で、アルファ値が190、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが600x10−6であった。
【0050】
<実施例4>
混合物は、1158gの水、85gのメチルトリエチルアンモニウム塩化物(MTEACI)、178gのウルトラシルピーエム(Ultrasil PM)、17gのアルミン酸ナトリウム溶液(45%)および35gの50の水酸化ナトリウム溶液から調整された。混合物は以下のモル組成を有した:
SiO/Al =60
O/SiO =24.5
OH/SiO =0.2
Na/SiO =0.2
MTEACI/SiO =0.21
【0051】
168時間150RPMで攪拌しながら600mlの圧力釜で320°F(160℃)、上記混合物を反応させた。生成物はろ過され、脱イオン化(DI)された水で洗われ、250°F(120℃)で乾かした。合成物質のXRDパターンは、ZSM−12位相の典型的な純粋な相を示した。合成物質のSEMは図3に示すものと類似しており、小さな結晶(約0.05ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができたことを示した。
【0052】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が58.1で、アルファ値が340、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが1150x10−6であった。
【0053】
<実施例5>
混合物は、硫酸(98%溶液)の1204gの水、105gのメチルトリエチルアンモニウム臭化物(MTEABr)、283gのケイ酸ナトリウム溶液、16.8gの硝酸アルミニウムおよび16.45から調整された。混合物は以下のモル組成を有した:
SiO/Al =60
O/SiO =57
OH/ SiO =0.3
Na/SiO =0.6
MTEABr/SiO=0.4
【0054】
168時間150 RPMで攪拌しながら600mlの圧力釜で320°F(160℃)、上記混合物を反応させた。生成物はろ過され、脱イオン化(DI)された水で洗われ、250°F(120℃)で乾かした。合成物質のXRDパターンは、ZSM−12位相の典型的な純粋な相を示した。合成物質のSEMは図3で示されるものに類似しており、小さな結晶(約0.05ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができていたことを示す。
【0055】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が51.8で、アルファ値が330、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが1400x10−6であった。
【0056】
<実施例6>
混合物は、1185gの水、98gのメチルトリエチルアンモニウム塩化物(MTEACI)、204.5gのウルトラシルピーエム(Ultrasil PM)、24gのアルミン酸ナトリウム溶液(45%)および43.2gの50%水酸化ナトリウム溶液から調整された。混合物は以下のモル組成を有した:
SiO/Al =50
O/SiO =22
OH/SiO =0.22
Na/SiO =0.22
MTEACI/SiO =0.2
【0057】
336時間150RPMで攪拌しながら600mlの圧力釜で285°F(140℃)、上記混合物を反応させた。生成物はろ過され、脱イオン化(DI)された水で洗われ、250°F(120℃)で乾かした。合成物質のXRDパターンは、ZSM−12位相の典型的な純粋な相を示した。合成物質のSEMは図3で示されるものに類似しており、小さな結晶(約0.05ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができていたことを示す。
【0058】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が46.3で、アルファ値が472、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが3600x10−6であった。
【0059】
<実施例7>
実施例3と同じ組成を有する反応混合物は、実施例3において生産されたZSM−12の種を0.5重量%で混合し、120時間150RPMで攪拌し5ガロンの圧力釜で320°F(160℃)、反応させた。生成物はろ過され、脱イオン化(DI)された水で洗われ、120℃で乾かした。合成物質のXRDパターンは、ZSM−12位相の典型的な純粋な相を示した。合成物質のSEMを図4で示す。図4は小さな結晶(約0.05ミクロンの平均結晶サイズを有する)の固まりから上記物質ができていたことを示す。
【0060】
合成された結晶は250°F(120℃)で乾燥して6時間1000°F(540℃)で焼成後、室温で硝酸アンモニウム溶液で2つのイオン交換により水素形に転化した。生じたZSM−12結晶は、SiO/Alモル比が48.2で、アルファ値が560、そして1、3、5−トリメチルベンゼン(メシチレン)の100℃におけるD/rパラメータが8450x10−6であった。
【0061】
実施例1〜7のZSM−12結晶の相対活量およびSiO/Al組成を、図5にプロットされる。図5から、SiO/Alが60未満で、小さな結晶の固まりの形をしている適切な形態を有するZSM−12結晶は、攪拌された状態で260−320°F(140−160℃)においてMTEA水酸化物またはそれらの塩類を使用することにより生産することができることがわかる。
【0062】
<実施例8>
AZSM−12/アルミナ触媒は、実施例5で生産され、それは、乾燥基体上の35部のラロッシュ・バーサル(LaRoche Versal)300アルミナと混合した、65部のH−形ZSM−12結晶から調整された。混合物は十分混ぜ合わせられ、1/16インチの円筒状の押出成型品に成型される。調整した押出成型品は、250°F(120℃)で乾かし、6時間1000°F(540℃)で石灰にした。完成した押出成型品は、アルファ値が316であった。
【0063】
その後、押出成型品上に0.5重量%Reを与えるために、完成した押出成型品を、初期の湿式含浸によってアンモニウム過レニウム酸(APR)溶液をしみ込ませた。
【0064】
押出成型品は2時間250°F(120℃)で乾かし、次に、975°F(524℃)で1時間空気で石灰にした。含浸し石灰にした押出成型品は、5.5時間900°F(482℃)で100%のスチームで蒸した。最終触媒は0.44重量%Reを含んでおり、アルファ値60を有した。
【0065】
<実施例9>
実施例8において調整した触媒は、約60重量%トルエンを含み、下記の表2に示された正確な組成を有するC9芳香族化合物原料の触媒反応転化でテストした。触媒反応の評価は、充填材料として砂と混合した触媒を充填した、3/8インチ(9.5mm)の外径反応器チューブのマイクロユニット中で行われた。反応器内に充填した後に、触媒を2時間200℃で乾かし、427℃で340psig(2445kPa)の水素圧力で1時間水素で還元した。その後、反応器を、427℃の反応温度に窒素雰囲気で熱した。また、反応によって、340psig(2445kPa)の圧力、炭化水素に対する水素のモル比が1.2でWHSVが3−6となった。結果は、下記の表2に要約される。
【0066】
【表2】

【0067】
<実施例10>
実施例10の方法は繰り返され、触媒は実施例10で使用されたのと同じ原料に接触させる前に5.5時間900°F(482℃)で蒸した。プロセス条件は実施例10に従い、結果を下記の表3に示す。
【0068】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、実施例1で合成された生成物の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。
【図2】図2は、実施例2で合成された生成物の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。
【図3】図3は、実施例3で合成された生成物の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。
【図4】図4は、実施例7で合成された生成物の走査型電子顕微鏡写真(SEM)である。
【図5】図5は、実施例1〜7のZSM−12生成物の水素形のアルファ活性に対するSiO/Alをプロットするグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ZSM−12の骨格構造を有し、
:(n)YO
の分子式で表される組成を有し、
ここで、Xは3価の元素、Yは4価の元素、及びnは60未満で、平均結晶サイズが0.1ミクロン未満で、温度100℃およびメシチレン圧力2トールで測定時、メシチレン用拡散パラメータが少なくとも1000x10−6sec−1であることを特徴とする多孔質結晶性物質。
【請求項2】
nが20以上60未満であることを特徴とする請求項1記載の多孔質結晶性物質。
【請求項3】
Xがアルミニウム、Yがシリコンであることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質結晶性物質。
【請求項4】
前記物質が150より多いアルファ値を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質結晶性物質。
【請求項5】
前記物質が300より多いアルファ値を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質結晶性物質。
【請求項6】
請求項1記載の多孔質結晶性物質を合成する方法であって、
(a)前記物質を形成できる混合物を調製する工程であり、前記混合物はアルカリまたはアルカリ土類金属(M)、3価の元素(X)の酸化物、4価の元素(Y)の酸化物、水酸基(OH)イオン、水およびメチルトリエチルアンモニウム・カチオン(R)の供給源を含み、ここで、前記混合物はモル比が、
YO/X=100未満
O/YO=10〜100
OH/YO=0.1〜0.6
M/YO=0.1〜0.6
R/YO=0.1〜0.6
の範囲内である組成を有するもので、
(b)前記物質の結晶が形成されるまで十分な条件下で前記混合物を維持する工程、
そして
(c)工程(ii)から得られた前記結晶性物質を回収する工程、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記反応混合物が、モル比で、
YO/X=40〜80
O/YO=15〜40
OH/YO=0.15〜0.4
M/YO=0.15〜0.4
R/YO=0.15〜0.4
の範囲内の組成を有する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記条件が、温度170℃未満を含むことを特徴とする請求項6又は7記載の方法。
【請求項9】
前記条件が、温度140℃〜160℃を含むことを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項10】
Mが、ナトリウムであることを特徴とする、請求項6、7、8、又は9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜5のうちのいずれかに従った多孔質結晶性物質との転化条件下で、あるいは請求項6〜10のうちのいずれかの方法で調製された多孔質結晶性物質との転化条件下で、トルエン及び/又はベンゼンと一緒にC9のアルキル芳香族炭化水素を含む原料とを接触する工程を含むことを特徴とする、C9アルキル芳香族炭化水素をキシレン含有製品に転化する方法。
【請求項12】
前記転化条件が、温度約650°Fから約950°F(340℃から510℃)、圧力約100psigから約600psig(790kPaから4240kPa)、単位重量及び単位時間ごとの空間速度約0.1hr−1から約200hr−1、炭化水素に対する水素のモル比約1から約5を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記転化条件が、温度約750°Fから約850°F(400℃から450℃)、圧力約200psigから約500psig(1480kPaから3550kPa)、単位重量及び単位時間ごとの空間速度約0.5hr−1から約20hr−1、炭化水素に対する水素のモル比約1から約3を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記供給原料を、制限指数(constraint index)が3〜12である第2のモレキュラーシーブと接触させることを特徴とする請求項11、12、又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のモレキュラーシーブが、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57およびZSM−58から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ZSM−12の骨格構造を有し、
:(n)YO
の分子式で表される組成を有し、
ここで、Xは3価の元素、Yは4価の元素、及びnは60未満で、平均結晶サイズが0.05ミクロン未満で、温度100℃およびメシチレン圧力2トールで測定時、メシチレン用拡散パラメータが少なくとも1000x10−6sec−1であることを特徴とする多孔質結晶性物質。
【請求項2】
nが20以上60未満であることを特徴とする請求項1記載の多孔質結晶性物質。
【請求項3】
Xがアルミニウム、Yがシリコンであることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質結晶性物質。
【請求項4】
前記物質が150より多いアルファ値を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質結晶性物質。
【請求項5】
前記物質が300より多いアルファ値を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質結晶性物質。
【請求項6】
請求項1記載の多孔質結晶性物質を合成する方法であって、
(a)前記物質を形成できる混合物を調製する工程であり、前記混合物はアルカリまたはアルカリ土類金属(M)、3価の元素(X)の酸化物、4価の元素(Y)の酸化物、水酸基(OH)イオン、水およびメチルトリエチルアンモニウム・カチオン(R)の供給源を含み、ここで、前記混合物はモル比が、
YO/X=100未満
O/YO=10〜100
OH/YO=0.1〜0.6
M/YO=0.1〜0.6
R/YO=0.1〜0.6
の範囲内である組成を有するもので、
(b)前記物質の結晶が形成されるまで十分な条件下で前記混合物を維持する工程、
そして
(c)工程(ii)から得られた前記結晶性物質を回収する工程、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記反応混合物が、モル比で、
YO/X=40〜80
O/YO=15〜40
OH/YO=0.15〜0.4
M/YO=0.15〜0.4
R/YO=0.15〜0.4
の範囲内の組成を有する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記条件が、温度170℃未満を含むことを特徴とする請求項6又は7記載の方法。
【請求項9】
前記条件が、温度140℃〜160℃を含むことを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項10】
Mが、ナトリウムであることを特徴とする、請求項6、7、8、又は9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜5のうちのいずれかに従った多孔質結晶性物質との転化条件下で、あるいは請求項6〜10のうちのいずれかの方法で調製された多孔質結晶性物質との転化条件下で、トルエン及び/又はベンゼンと一緒にC9のアルキル芳香族炭化水素を含む原料とを接触する工程を含むことを特徴とする、C9アルキル芳香族炭化水素をキシレン含有製品に転化する方法。
【請求項12】
前記転化条件が、温度約650°Fから約950°F(340℃から510℃)、圧力約100psigから約600psig(790kPaから4240kPa)、単位重量及び単位時間ごとの空間速度約0.1hr−1から約200hr−1、炭化水素に対する水素のモル比約1から約5を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記転化条件が、温度約750°Fから約850°F(400℃から450℃)、圧力約200psigから約500psig(1480kPaから3550kPa)、単位重量及び単位時間ごとの空間速度約0.5hr−1から約20hr−1、炭化水素に対する水素のモル比約1から約3を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記供給原料を、制限指数(constraint index)が3〜12である第2のモレキュラーシーブと接触させることを特徴とする請求項11、12、又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のモレキュラーシーブが、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57およびZSM−58から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−506311(P2006−506311A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553449(P2004−553449)
【出願日】平成15年10月17日(2003.10.17)
【国際出願番号】PCT/US2003/032853
【国際公開番号】WO2004/046034
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(599134676)エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク (301)
【Fターム(参考)】