説明

高純度のレバウジオシドDとその適用

【解決課題】高純度のレバウジオシドDとその適用
【解決手段】本発明は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物の抽出物から、レバウジオシドAと共に、レバウジオシドDを精製する方法を提供する。この方法は、高純度のレバウジオシドAとレバウジオシドDを生産するのに有用である。本発明は、更に、精製されたレバウジオシドDを含有している生成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明はステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物の抽出物からの個々の甘味配糖体の単離と精製のための方法に関する。特に、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物の抽出物からのレバウジオシドDの単離と精製と、更に高甘味度甘味料に関する。
【背景技術】
【0002】
甘味料は、食物供給において重要な成分である。健康的な低カロリーの飲料や食品の需要は、甘味料の消費の増加につながる。従って、甘味料によって提供されるカロリーを減らす必要がある。この目的は、高甘味度甘味料を用いて達成され得る。
【0003】
高甘味度甘味料は、スクロースの何倍もの甘さレベルを有している。それらは、本質的にカロリーゼロであり、ダイエット食やカロリーを減らした食品を製造する際に広く用いられている。スクロース、フラクトースやブドウ糖のような天然のカロリー甘味料は消費者に最も望ましい味覚を提供するが、それらは高カロリーである。高甘味度甘味料は、血糖値に影響を及ぼさなくて、ほとんど栄養価を提供しない。
【0004】
しかし、スクロース代用品として一般に用いられる高甘味度甘味料は、異なる、経時特性、最大応答、風味特性、口あたりや砂糖以上の適合ふるまいを有する、甘味味覚のような、砂糖と異なる味覚特徴を備えている。例えば、一部の高い効能を有する甘味料の甘みは、砂糖よりも、初期において緩慢であり、長期間にわたる。従って、食品組成の味覚バランスを変える。これらの違いのため、食品や飲料における砂糖のようなバルク甘味料を取り替えることによる、高い効能を有する甘味料の利用は、片寄った経時特性や風味特性を引き起こす。高い効能を有する甘味料の味覚特性が、望まれる味覚特徴を与えるために修正され得るならば、それは消費者にとってより望ましい味覚特徴を有する低カロリーの飲料と食品を提供することができる。
【0005】
一方、高い効能を有する甘味料は、砂糖と比較して、いくらかの費用と機能面での利点を有し得る。砂糖と非砂糖の高い効能を有する甘味料間の競争は、それらの使用と生産が許される国と砂糖価格が過大評価されている国での清涼飲料産業において、激烈である。
【0006】
現在、高甘味度甘味料が、世界中で用いられている。それらは、合成物と天然物の両方であり得る。
【0007】
合成甘味料の限定されない例は、スクラロース、カリウム・アセスルファム、アスパルテーム、アリターム、サッカリン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン合成物誘導体類、シクラマート、ネオテーム、ズルシトール、スオサン、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン・1−メチルエステル、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3−メチルブチル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン・1−メチルエステル、N−[N−[3−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン・1−メチルエステル、及びそれらの塩類などを含み、更に、それらの組合せを含む。
【0008】
天然の高甘味度甘味料の限定されない例は、ステビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドF、ステビオールビオシド、ズルコシドA、ルブソシド、モグロサイド類、ブラゼイン、ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン(NHDC)、グリチルリジン酸とその塩類、タウマチン、ペリラルチン、ペルナンヅルシン(pernandulcin)、ムクロジオシド類、バイユノシド、フロミソシド‐I、ジメチル−ヘキサヒドロフルオレン−ジカルボン酸、アブルソシド類、ペリアンドリン、カルノシフロシド類、シクロカリオシド、プテロカリオシド類、ポリポドシドA、ブラジリン、ヘルナンズルシン、フィロズルシン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、ジヒドロフラボノール、ジヒドロクエルセチン−3−アセテート、ネオアスティリビン(neoastilibin)、トランス‐桂皮アルデヒド、モナチンとその塩類、セリゲアインA、ヘマトキシリン、モネリン、オスラジン、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、マビンリン、ペンタジン、ミラキュリン、クルクリン、ネオクリン、クロロゲン酸、シナリン、シアメノシド、及びその他である。
【0009】
高甘味度甘味料は、天然の高甘味度甘味料の修飾で誘導され得る。たとえば、発酵や酵素の処理や誘導体化によってである。
【0010】
現在、およそ11の高甘味度甘味料が、世界中で使われている。これらは、アセスルファム‐K、アリターム、アスパルテーム、チクロ、グリチルリジン、NHDC、サッカリン、ステビオシド、スクラロース、タウマチン、ネオテーム、及びレバウジオシドAである。
【0011】
高甘味度甘味料は、三世代に分類され得る。チクロやグリチルリジンやサッカリンによって代表される第一世代は、食品において長い利用の歴史を有する。第二世代は、アセスルファム‐K、アスパルテーム、NHDCやタウマチンを含む。アリターム、ネオテーム、スクラロース、ステビオシドやレバウジオシドAは、第三世代に属する。
【0012】
各々の高甘味度甘味料に関する標準甘味力は、表1に与えられる。しかし、それらが混合物で使われるとき、甘味力はかなり変わり得る。
【0013】
【表1】

【0014】
一方、『天然』と『有機』の食品と飲料は、食品産業の「最もホットな分野」になってきている。消費者の欲求、食品工学の進歩、ダイエットと病気や病気予防に関連する新しい研究の組合せは、食習慣と生活様式を通じて、公衆衛生に取り組む先例のない機会を創出してきている。
【0015】
ますます多くの消費者は、現在の健康を増進することや将来の病気に対して予防線を張ることによる、健康をコントロールする能力を認識している。このことは、増進された特徴を有する、健康効果に関連する食品、特に「総体的健康解決策(ホール・ヘルス・ソリューション)」生活様式への食品と消費者市場動向に対する需要を創出している。用語「天然」は、甘味料の分野で非常に感情に訴えるものであり、「全粒穀物」、「心臓にやさしい」、「低塩分」とともに、信頼の鍵となるものの1つと見なされてきている。用語『天然』は、『より健康的』と密接に関係している。
【0016】
この点で、天然の高甘味度甘味料は、より良い商業ベースの可能性を有している。
【0017】
スクロース、フルクトースやブドウ糖のような天然の高カロリーの糖は、それらの心地よい味覚により、飲料や食品の産業、歯や口の衛生と化粧の産業で、かなり利用されている。特に、スクロースは、消費者に望ましい味覚を与えている。スクロースは優れた甘さ特徴を与えるが、それは高カロリーである。カロリーが適当な身体機能のために必要である一方で、体を動かさない生活様式をもつ消費者や、カロリーを気にかける消費者に対して、砂糖様の味覚を有する、代用品としての、カロリーゼロ又は低カロリー甘味料を提供する需要が、市場にある。零又は低い糖の含有量での飲料や食品やドレッシング製品の新しい調合が望まれる。しかし、一般に、カロリーゼロあるいは低カロリー甘味料は、甘み開始の遅れ、長期に残る甘い後味、苦い味覚、金属的味覚、渋い味覚、冷たい味覚、甘草のような味覚等のような、消費者に好ましくない味に関係している。天然及び合成の高い効能を有する甘味料の味覚特性が、特に望まれる、砂糖様の味覚特徴を与えるために修正されるならば、その甘味料で調合されてよい組成物の型と多様性はかなり拡大されるであろう。従って、天然及び合成の高い効能を有する甘味料の味覚特徴を選択的に修正することが望まれる。糖尿病用の(砂糖なしでの)又はカロリーを減じた製品が、従来の品目と極力少ない違いを有することが、非常に重要でもある。
【0018】
新しい配合組成の開発、例えば、甘味料、フレーバー剤、味を増進する作用物質、膨らませる作用物質などを利用することは、関連する苦さや他の異味や質感に取り組むことにおいて、挑戦すべき課題である。加えて、そのような挑戦は、同じ質感特徴を保っている改善された特徴や風味特性のために開発される配合組成において、典型的に、与えられている。また、栄養作用や味や貯蔵寿命等の目的を含む対象の組合せを満足に満たすことができる新しい配合組成の必要性もある。
【0019】
本発明の目的は、素晴らしい味覚と物理的特性を有している生産物を提供することである。生産物は、認識できる甘味を提供するのに十分な量で、少なくとも1つの非栄養の天然の甘味料を含む。その組成は、レバウジオシドDのような新しい天然の高甘味度甘味料を使うことにより砂糖様の甘さ特性を与える。
【0020】
ステビア・レバウディアナ・ベルトーニは、南アメリカの特定の地域原産のキク科(学名:Asteraceae、保留名:Compositae)の多年生の潅木である。その植物の葉は10から20%のジテルペン配糖体を含んでおり、それは砂糖よりおよそ150〜450倍甘い。その葉は、現地の茶や薬を甘くするために、パラグアイとブラジルで何百年もの間、伝統的に使われてきている。
【0021】
現在、強い甘味の性質を有する230以上のステビア種がある。その植物は、原産の亜熱帯地方から冷い北の緯度まで広範囲にわたる条件の下で成功裡に育ってきている。
【0022】
ステビオール配糖体は零カロリーであり、砂糖が使われるところで利用され得る。それらは、糖尿病用や低カロリー食に理想的である。その上、甘いステビオール配糖体は、多くの高い効能を有する甘味料よりもすぐれた機能と感覚特性を備えている。
【0023】
ステビア・レバウディアナ植物の抽出物は、1塩基を持っているステビオールであり、位置C13とC19での炭水化物残基の存在によって異なる甘味ジテルペン配糖体の混合物を含んでいる。これらの配糖体はステビアの葉に蓄積し、全乾燥重量のおよそ10%から20%を構成する。一般的に、ステビアの葉に見出される、4つの主要な配糖体は、乾燥重量基準で、ズルコシドA(0.3%)、レバウジオシドC(0.6%)、レバウジオシドA(3.8%)とステビオシド(9.1%)である。ステビア抽出物で特定される他の配糖体は、レバウジオシドB、C、D、E、Fとステビオールビオシドとルブソシドを含む(図1)。ステビオール配糖体の中で、ステビオシドとレバウジオシドAだけは、商業上の規模で利用できる。
【0024】
ステビア・レバウディアナ・ベルトーニのジテルペン配糖体の化学構造は、図2に示される。
【0025】
物理的及び知覚上の特性は、ステビオシドとレバウジオシドAについてのみよく研究されている。ステビオシドの甘さ能力は、スクロースよりおよそ210倍高く、レバウジオシドAは、200倍から400倍高く、レバウジオシドCとズルコシドAはおよそ30倍高い。レバウジオシドAは、4つの主要なステビオール配糖体の内、最も好ましい知覚上の特質を持つと考えられる(表2)。
【0026】
葉からの配糖体は、水もしくは有機溶媒の抽出法を使って抽出され得る。超臨界流体抽出法と蒸気蒸留は、同様に記述された。膜技術と、水又はメタノールやエタノールのような有機溶媒を用いた、ステビア・レバウディアナからのジテルペンの甘味配糖体の回収のための方法も記述される。
【0027】
【表2】

【0028】
いくつかの個々のステビオール配糖体の精製に関して、いくつかの発表がある。
【0029】
一般に、抽出物の生産は、水又は水−有機溶媒混合液を用いた植物材料の抽出、高い分子量の物質の沈殿、脱イオン化、脱色、特定の多孔質高分子吸着剤での精製、濃縮、乾燥から構成される。
【0030】
米国特許第3,723,410号は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニからステビオシドの抽出法を公開している。この方法は、沸騰温度で150時間以上クロロホルムで処理し、沸騰温度で2時間炭酸カルシウム存在下ジオキサンで3回処理することによって、ステビアの葉を脱脂することを含むものであった。濾過の後、ジオキサン濾過液はまとめられ、50℃で減圧下でシロップ状態にまで濃縮された。それから、等量のメタノールがそのシロップに加えられ、その溶液は、結晶化させるために一晩放置された。結晶は濾過によって集められて、氷のように冷たいメタノールで完全に洗われた。残留溶液は濃縮され、等量のメタノールが加えられ、そして、混合物は結晶させるために一晩放置された。結晶は濾過によって除去され、100℃で真空中で乾燥された。空気乾燥された葉からのステビオシドの収率は6.5%であった。この方法は、有毒な有機溶媒の使用で、非常に難しい。ステビオシドの精製に関する情報がないが、記述されている条件では、レバウジオシドがステビオシドとともに沈殿するであろう。この方法は、商業上の規模で利用するのが難しい。
【0031】
レバウジオシドAの更なる単離を含むステビア抽出物の生産のための方法は、米国特許第4,082,858号で開発されている。空気乾燥されたステビアの葉は熱水で抽出され、抽出物は真空中で乾燥された。その結果である混合物はメタノールで抽出され、そして、集められた抽出物から、メタノールが減圧下での蒸留によって除去された。得られたシロップは、移動相としてn−プロパノールと水と酢酸エチルの混合物を使っているシリカゲル・カラム上で、クロマトグラフィ分離にかけられた。この方法は、研究室規模だけにおいて有用であって、商業上の規模の上ではいろいろな不都合を有する。
【0032】
米国特許第4,171,430号は、ステビア抽出物からステビオシドの精製を公開している。その方法は、水でステビアの葉を抽出し、溶液を濃縮し、メタノールで抽出すつことを含んでいた。ステビオシドはメタノール溶液から結晶化されて、移動相としてテトラヒドロフランを用い、スチレン型ゲル上で精製された。この方法は、研究室規模だけにおいて有用である。この過程は、商業上の規模の上で利用するのが難しい。
【0033】
米国特許第4,361,697号は、ステビア・レバウディアナからジテルペン配糖体の抽出と分離と回収を公開している。その過程は、中程度の極性を有する溶媒(例えばクロロホルム)で最初に植物原料を抽出し、そして、それから引き続く、高い極性を有する第2の溶媒(例えばメタノール)での抽出を含むものであった。結果として生じる抽出物は、液体クロマトグラフィー分離にかけられた。ステビオール配糖体は、メタノール分留に置かれた。その主な欠点は、甘い配糖体を抽出して加工するためにいろいろな有害な溶媒を利用することであった。配糖体の最終的な精製は、定常相としてシリカゲルのような吸着剤を使って、カラムを通して2つの溶媒を引き続いて流してカラムから溶離させるカラムクロマトグラフィーによって成し遂げられた。過程は、環境にやさしくなく、大規模に実行するのが難しい。
【0034】
イオン交換やクロマトグラフィ・カラムのような特別な分離装置の利用を必要としない、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物からのステビオール配糖体の回収のための改善された方法が、米国特許第4,599,403号に記載された。その抽出は、水を用いて行われた。結果として生じる水溶性の抽出物は、金属や他の不純物を除去すると共に、およそ3.0までpHを下げるために、クエン酸で処理された。混合物はセライトを通して濾過され、そして、濾過液のpHは酸化カルシウムによって10.5にまで調節された。形成された沈殿物は、濾過にて除去された。濾過液は濃縮されて、n−ブタノールを用いて抽出された。それから、精製されたステビオシドの結晶が、溶媒の抽出段階から得られる水層を冷却することによって回収された。この方法の主な欠点は、n−ブタノールによる抽出の間の配糖体の損失と、更には、水溶液からのステビオシドの結晶の低収率である。最終生成物の塩含有量は、高くなり得る。ステビオシドの最終的な純度については、データがない。この方法は、商業上の規模で利用するのが難しい。
【0035】
米国特許第4,892,938号と日本特許出願公開第01−131191号は、植物の抽出物が、撹拌しながら室温からおよそ65oCまでの温度で水での処理とその後の濾過と遠心分離を通して得られた、精製方法を公開している。この抽出物は水酸化カルシウムで処理され、そして、その沈殿物は濾過又は遠心分離によって除去された。この濾過液は、強酸性イオン交換樹脂で処理され、そして、引き続き、弱アルカリ性イオン交換樹脂で処理された。甘味配糖体は水中に残留し、水の蒸発によって回収された。この不都合は、最終生成物が全く低い純度を有することである。最終生成物の甘味配糖体含有量は、わずかおよそ70%であった。
【0036】
米国特許第5,112,610号は、ステビア・レバウディアナに基づく天然の甘味料調製方法を公開している。この方法は有機溶媒でステビア・レバウディアナの植物原料を抽出して、望ましくなく、味覚を損なっている成分を含まない残渣を得るために溶液を超臨界ガス(CO2)にさらすことを含んでいた。一般的に言えば、この方法は、ステビア葉又は抽出物からの、外皮ワックス、葉緑素、他の色素と特に味覚を損なわせる構成物の除去に、関係していた。しかし、葉の直接的処理は、大量の原料を必要とし、抽出の前にペレットの中へ押し進むことによって、あるいは、乾燥された、又は、粉砕された葉のバルクの密度を増加させるときでさえも葉の利用は非経済的であった。従来の方法によって葉から得られた、粉末状の抽出物の処理は、味覚を損なっている構成要素の除去を、ほんのわずかな程度だけ、もたらし、そして、添加溶媒(低分子量のアルコール類、適当な炭化水素又はそれら溶媒の混合物)を使用することなしに、まったく満足な結果を成し遂げるというわけではない。その上、抽出物の実際の純度に関する定量化されたデータがない。この方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0037】
米国特許第5,962,678号は、ステビア・レバウディアナ植物からレバウジオシドAの多段階抽出法と精製過程を公開している。その植物の抽出物は、撹拌下、室温からおよそ65℃までの温度での水中での処理と、その後の濾過と、遠心分離によって、得られた。この抽出物は、水酸化カルシウムで処理され、その沈殿物は濾過又は遠心分離によって除去された。この濾過液は、強酸性イオン交換樹脂で処理され、その後、弱アルカリ性イオン交換樹脂で処理された。甘味配糖体は水の中に残留し、水の蒸発によって回収された。この段階での抽出物におけるステビオール配糖体の含有量は、わずか70%であった。更なる精製のために、その生産物は、ステビオール配糖体を吸着することができるアンバーライトXAD−7を有するカラムに通された。水で洗浄した後に、その配糖体はメタノールで脱着された。抽出物の純度は、かなりの量のいわゆる黄色油の含有によりおよそ95%であった。個々のステビオシドとレバウジオシドAを単離するために、乾燥固体は無水メタノール溶液で還流されて、純度の91.6%でステビオシドを沈殿させるために冷却された。しかし、ステビオシドの収率は、60%のステビオシドを含んでいるステビア抽出物からわずか15%であった。ステビオシドは、メタノール−水溶液でそれを還流することによって、更に精製されることができる。その生成物の純度は、およそ99%であった。
【0038】
より精製された生成物は、米国特許第5,972,120で記述されているように、微量濾過、限外濾過、及びナノ濾過の組み合わせた利用によって生産され得る。その抽出は、連続フローカラムで間断なく行われた。葉の最適平均粒子径は、およそ20mmでなければならなかった。より小さな粒子では、カラムが詰まるにつれ、濾過率がかなり低下した。初期の水は、乾いた葉の1つの部分につき、(重さで)0.05の部分の量、加えられた。カラムの温度は4℃までにセットされ、抽出は、(リン酸で調節した)2.0−4.0のpHの範囲での水で行われた。低温と低pHで、より選択的な抽出が行われ、ほとんど無色の溶液が得られた。そして、抽出物は管状セラミック膜を通して濾過され、それから、限外濾過膜を通して濾過された。生成された濾過液は、高い温度でナノ膜上で低分子不純物から分離された。
【0039】
ステビア抽出物の調製方法は、米国特許第6,031,157号と6,080,561号に記載されている。乾いた葉は、数回、10〜20倍の水で抽出された。結果として生じる抽出物は統合され、陽イオン交換樹脂で満たされたカラムにゆっくり通され、そして、陰イオン交換樹脂で満たされたカラムに通された。それから、処理された溶液は、甘味成分を吸着するために、樹脂(アンバーライトXAD−2)で詰められたカラムに通され、その後、水で洗浄された。水がカラムから排出された後、甘味成分を単離するために3容量のメタノールで溶出された。その溶出物は濃縮され、減圧中で更に乾燥され、淡黄色の粉末を得た。この方法の主な欠点は、抽出物の低い品質である。イオン交換体と特定の吸着剤との処理だけでは、白色及びステビオール配糖体の高い含有量を有する高品質ステビア抽出物にはならない。
【0040】
米国特許出願公開第2006/0142555号は、ステビア・レバウディアナ植物からステビオシドの生産のための方法を公開している。この方法は、抽出器への直接の蒸気注入とその後の水溶性の抽出物を得るための濾過と沈殿物の形で不純物を除去させるための水酸化カルシウム処理による、植物粉末の抽出法を含んでいた。濾過液は、強陽イオン交換樹脂で処理され、その後、弱塩基陰イオン交換樹脂で処理された。ステビオシドを含んでいる水溶性の溶出液は濃縮され、最終生成物において45.47−65.5%のステビオシド含有量を有する精製されたステビオシドを得た。提供された方法はステビオシドのいろいろな含有量を有するステビア抽出物の生産のために適しているが、高く精製されたステビオール配糖体のためには適していない
【0041】
米国特許出願公開第2006/0083838号は、市販のステビア・レバウディアナ出発原料からレバウジオシドAを単離して精製する方法を報告している。この方法は、(1)選択されたエタノール溶媒を調製するエタノール調製段階、(2)ステビア出発原料を用いる最初の還流段階と還流された混合物又は撹拌された洗浄混合物から単離される残留物を用いる任意選択的な追加還流段階、(3)任意選択的に、1回又は数回撹拌される洗浄段階、(4)エタノールの排出と乾燥段階、を含む。低品質ステビア出発原料を使った実施形態において、第2の還流段階は、レバウジオシドAの最終生成物の純度を最大にするために撹拌洗浄段階の前に、通常、加えられた。報告された方法では、エタノール調製段階は、還流段階での利用のため、望まれる還流溶媒と調製するために、実行された。一般的に、還流溶媒は、エタノールと容積でおよそ5%〜15%の水を混ぜた混合液であった。この方法は、更に、約1時間、およそ89℃〜90℃の温度で一般に実行される、一つ以上のエネルギー集約型の還流段階を含んでいた。報告によると、この方法は100%の純粋な水溶性のレバウジオシドAを生産した。
【0042】
米国特許出願第2006/0134292号は、ステビア・レバウディアナ植物物質から甘味配糖体を回収するための方法を報告している。乾燥されて粉末にされた葉は、ペクチナーゼ、セルラーゼ、及びα−アミラーゼの存在下で水で処理された。そのような酵素の利用は、かなり抽出率を増加させ、精製の次の段階を容易にすることが報告された。結果として生じる抽出物は、水酸化カルシウムとの処理と限外濾過で洗浄された。濾過液はベントナイトを詰めたカラムに通されて、真空中でシロップ状態にまで濃縮された。エタノールによる処理は、実質的に純粋なレバウジオシドAを混合物から分離するのを可能にした。高純度のレバウジオシドAは、エタノールの88−95%で結晶を洗った後に得られた。
【0043】
米国特許出願第2007/0082103号は、ステビア抽出物と高い純度のステビオシドとレバウジオシドAを調製する方法を報告している。乾燥され粉末にされた葉は水抽出にさらされ、そして、結果としての抽出物は水酸化カルシウムのような塩基との処理、その後の塩化鉄との処理を利用して精製された。濾過液はイオン交換樹脂を用いて脱イオン化されて、真空中で濃縮されて、噴霧乾燥された。高純度のレバウジオシドAとステビオシドは、メタノールで抽出物を溶かし、ステビオシドを沈殿させることによって、得られた。ステビオシドの単離後、残留溶液は乾燥され、そして、レバウジオシドAはエタノールとの処理によって単離された。レバウジオシドAの最終的な精製は、エタノール水溶液での処理によって行われた。純度は、少なくとも98%であった。
【0044】
米国特許出願公開第2007/0292582号は、レバウジオシドAの精製法を公開している。この方法は、粗製のレバウジオシドAと水溶性の有機溶媒を統合させて、レバウジオシドA溶液、即ち、およそ10重量%からおよそ25重量%までの量の水を含んでいる水溶性の有機溶液を作り、そして、粗製のレバウジオシドA溶液から、一回のステップで、結晶化させて、95%より純度の高い、かなり純粋なレバウジオシドAを形成させる複数のステップを含んでいた。エタノール−メタノール−水混合物の場合において、97%より高い純度を有するレバウジオシドAの収率は、77.4%のレバウジオシドAを含む出発原料からでは、32.5%であった。80.37%のレバウジオシドAを含む出発原料からの収率は、54.6−72.0%の範囲であった。酢酸エチル、1−ブタノール、2‐ブタノール、tert−ブタノール、sec−ブタノール、アセトニトリル、イソプロパノール、1−プロパノールのような、エタノールと共に使われる他の共存溶媒は、97%を超える純度を有するレバウジオシドAの生産のために適していなかった。結晶化溶媒のとしてのいろいろな量の水とのエタノールの利用の場合において、レバウジオシドAの収率は、80.37%のレバウジオシドAを含有する出発原料から、39.6%−76.4%の範囲であった。この方法は、2つの有機溶媒の混合物を使っており、その大規模スケールでの回収と精製は非常に複雑であった。更に、商用の規模において、遠心分離に比較的長い時間がかかるかもしれないため、ステビオシドとレバウジオシドCとレバウジオシドDの共同沈殿が、起こってしまうかもしれない。
【0045】
米国特許出願第2008/0300402号と中国特許第101200480号は、移動相として酢酸エチル、エタノール、及び水の混合物を用いた、シリカゲルを詰めたクロマトグラフィカラムでレバウジオシドAの分離のステップを含む、精製されたレバウジオシドAを生産するための方法を報告している。レバウジオシドAの分留は統合されて、乾燥された。その固体は2〜10%の含水エタノールで処理され、レバウジオシドAは−20℃で混合物を冷やすことによって結晶化された。レバウジオシドAの純度は、99%より高くに到達し得る。レバウジオシドAの精製のために、ステビオシドの分離後の濾過液は、濃縮されて、およそ16時間一晩中0℃まで冷やされた。結果として生じるレバウジオシドAの沈殿物は濾過されて、少量の冷えたメタノールで洗われて、乾燥されて、最初の抽出物から3.3%の収率で79.0%の純度のレバウジオシドAを得た。この粗製のレバウジオシドAは、更に、無水メタノール又はメタノール−水混合物で還流することによって、清浄された。レバウジオシドAの90.2%を含有する出発原料から、生成物の産出は、純度98.6%でおよそ67%であった。しかし、79%から90.2%までのレバウジオシドAの純度を改善する方法は、利用可能でない。この方法の主な欠点は、最終的な高純度生成物の低い収率であり。そして、それはこの方法を、高い純度のステビオシドとレバウジオシドAの商用の生産のために適したものにしていない。
【0046】
種々の日本の特許も、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニからの抽出物の調製に関する。
【0047】
日本特許出願公開第52−100500号は、高い脱色能力を有する特定のイオン交換樹脂を用いた抽出物の処理と、その後のアンバーライトXAD型の特定の吸着剤で処理による、水溶性のステビオシド抽出物の精製と濃縮を記載している。イオン交換体を用いた処理と吸着/脱着だけでは、高品質の抽出物を導くことはできない。
【0048】
日本特許出願公開第52−136200号は、熱水又は含水アルコールでの抽出とそれに続く膜分離によるステビオシド溶液の調製を公開している。甘味配糖体とステレビンの分子量は、非常に近く、膜系は、これらの混合物の満足のいく分離を結果として起こさせることができず、そのことは、抽出物の純度に影響を及ぼすであろう。最終生成物中の塩類の含有量は高いであろう。
【0049】
日本特許出願公開第52−005800号は、抽出と陽イオン交換樹脂での処理による、ステビア・レバウディアナの葉から、精製されたステビオシドの調製の方法を公開している。そのような処理は、甘味配糖体の明らかに低い含有量を有する黄色粉末に帰着するであろう。
【0050】
日本特許出願公開第54−030199号は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの葉を水で抽出して、抽出物を非極性合成吸着樹脂で処理し、その後の脱離と、更にイオン交換樹脂と処理することによって、特徴的なにおいや苦味がないステビア甘味代用品の調製のための方法を公開している。この方法は、従来の中国の技術と非常に類似しており、わずか85−86%のステビオール配糖体含有量を有するステビア抽出物を生産するのを可能にする。
【0051】
日本特許出願公開第第54−132599号は、熱水でステビア葉を抽出して、抽出物を非極性合成吸着剤で処理して、水酸化カルシウム水溶液で樹脂を洗浄して、そして親水性有機溶媒又は含水親水性有機溶媒で樹脂からステビオシドを溶出することによる、ステビオシドの分離と精製を公開している。無極性合成吸着剤だけによる処理では、高品質抽出物をもたらすことはできず、生成物の残余の塩と色に対する対策がない。
【0052】
日本特許出願公開第55−159770号は、水又は含水アルコールでステビア葉を抽出することによる、ステビオシドの抽出と精製に関する。抽出物は、10から50%の固形物に濃縮され、塩化カルシウム0.1−5.0%を加えられて、抽出物中に存在しているコロイド状不純物を沈殿させて凝固させた。塩化カルシウムを用いている濃縮液から、不純物の大部分は除去されることができない。脱塩や脱色の段階がない。
【0053】
日本特許出願公開第55−162953号は、60−80℃で10−15容積の水でステビア葉を抽出することによる、ステビオシドの調製に関する。抽出物は、通気で水酸化カルシウムを用いて処理され、そして、懸濁液のpHは硫黄又はクエン酸を加えることによっておよそ8.0に調整された。結果として生じるわずかに可溶性である塩は濾過して取り除かれ、そして、それから、濾過液はポリアミド樹脂で処理され、不純物が除去された。濾過液は更にn−ブタノールで抽出され、そして、その有機相は真空中で蒸留され、白い結晶としてのステビオシドを回収した。そのような生成物での塩の含有量は高いであろう。n−ブタノール抽出法を用いる精製方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0054】
日本特許出願公開第55−081567号は、ステビオシドの抽出法と精製を記載している。水、あるいは、含水アルコールの抽出によって調製されたステビア葉の抽出物は濃縮され、そして、CaやFeやAlとエタノール又はアセトンのような水溶性有機溶媒の水溶性塩の一つ以上は型が濃縮物に加えられ、コロイド状不純物を沈殿させて除去された。pH3−7を有する、結果として生じる液体は、強陽イオン交換樹脂と弱陰イオン交換樹脂に通された。得られた溶液は、特定の吸着剤に通された。ステビオシドの分留は、統合された。この方法は従来の中国の技術と類似しており、それは、わずか85−86%のステビオール配糖体含有量を有する黄色の粉末をもたらすことができる。
【0055】
日本特許出願公開第55−120770号は、ステビオシド溶液の精製に関する。ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの葉と茎は、水又はアルコール溶液で抽出され、そして、それに対して、塩化スズ、硫酸第一スズ、スズ硫酸塩等のような、水溶性のスズの塩が加えられ、溶かされた。水酸化ナトリウムかライムのようなアルカリ物質は、およそpH5−10の値に調節するために、結果として生じる溶液に加えられた。形成された沈殿物は分離された。この方法は、塩と他の低分子量の不純物を含まない抽出物をもたらすことができない。
【0056】
日本特許出願公開第55−138372号は、ステビオシド溶液の精製を記載している。ステビオシドは、水、熱水又は含水アルコールでステビア・レバウディアナの葉と茎から抽出され、そして、その抽出物又はその濃縮物は水酸化カルシウム又は石灰乳を混ぜ合わせられた。それから、その混合物は濾過されて、等モルの量の水溶性の鉄化合物、例えば硫酸鉄(II)、を混ぜ合わせられ、やや溶けにくい水酸化物として鉄イオンを沈殿させるために撹拌され、そして、それはそれの上に吸着した着色物質で取り除かれた。この方法は、塩と他の低分子量の不純物を含まない抽出物をもたらすことができない。
【0057】
日本特許出願公開第55−039731号は、ステビオシドの抽出法に関する。ステビア・レバウディアナの1kgの乾燥葉が、3−10容量の水又は含水アルコールで抽出された。抽出物は10−50%の固形状の含有量にまで濃縮され、そして、金属塩化物、例えば塩化カルシウム、塩化アルミニウム又は塩化鉄、の0.1−5%が加えられた。不純物の沈殿物は、濾過によって除去された。イオン交換樹脂や吸着剤や限外濾過膜によるその後の精製工程が、更に実施され得る。不純物のほとんどは、塩を用いている濃縮溶液から取り除かれることができない。低分子量の不純物の含有量は、高くなり得る。
【0058】
日本特許出願公開第56−160962号は、ステビア葉を水で抽出して、得られた抽出物を25−50%の固体含有量にまで濃縮して、その濃縮物に低分子量の脂肪族アルコールを混ぜて、そしてその混合物から沈殿した不純物を除去することによる、ステビオシド含有溶液の精製法を公開している。アルコールの量は、水溶性の抽出物の少なくとも5倍容量又は濃縮物の3−6倍容量であった。その処理は、低分子量の不純物を除去するのに適していない。脱色する段階がない。方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0059】
日本特許出願公開第56−109568号は、水又は親水性有機溶媒でステビア葉を抽出することによる、ステビア甘味物質の精製法を公開している。抽出物は、4−8Cエーテル、4−7Cエステル、及び1−4C有機塩素化合物からなる群から選択される有機溶媒で処理され、そして、その溶媒に可溶性の成分が分離された。ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、塩化メチル、四塩化炭素等が、精製溶媒として挙げられてよい。苦味は、同時に脱色することで、効果的に取り除かれ得る。しかし、用いられた危険な溶媒は、最終生成物の中に残り得る。方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0060】
日本特許出願公開第56−099768号は、ステビオール配糖体の調製に関する。ステビオール配糖体含有溶液、例えばステビア・レバウディアナ・ベルトーニの水溶性抽出物、は、不純物、例えば色素又はタンパク質を吸着するために、ケイ酸アルミニウムマグネシウムで処理された。しかし、最終生成物における塩含有量は、高くなり得る。脱色や更なる精製段階がない。最終生成物におけるステビオール配糖体含有量は、低くなり得る。
【0061】
日本特許出願公開第57−002656号は、ステビア抽出物の脱色と精製に関する。ステビア抽出物は、水に容易に溶けるバリウム化合物の水溶液で処理され、それから硫酸で中和された。水酸化バリウムは、pHが7−9になるまで加えられ、そして、その懸濁液は、再び、pH3−4になるまで硫酸で処理された。その沈殿物は分離された。その主な欠点は、最終生成物の塩含有量が高くなり得、脱色や更なる精製段階がないことであり、その結果として、最終生成物のステビオール配糖体含有量が低くなり得る。
【0062】
日本特許出願公開第57−005663号は、抽出による、ステビオシドの精製に関する。水又は含水アルコールにより抽出されたステビア葉の溶液は、固体含有量10−50%まで濃縮された。カルシウム、鉄、又はアルミニウムの塩又は塩基が加えられ、そして、その沈殿物は濾過によって除去された。その濾過液のpHは5−7の間で調製され、そして、形成された沈殿物は除去された。その濾過液は、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂で処理され、乾燥されるまで蒸発された。この方法の主な欠点は、抽出物の低い品質である。アルカリとイオン交換体による処理だけでは、ステビオール配糖体の高い含有量を有する白色のステビア抽出物を生産するのに十分でない。
【0063】
日本特許出願公開第57−046998号は、ステビオシドの調製に関する。ステビア・レバウディアナの生葉は10−20倍容量の水で抽出され、そして、その濾過液は生葉の重量の10−30%の量の水酸化カルシウムで処理された。その後、その懸濁液のpHは、硫酸又はクエン酸を用いて4−6に調整された。濾過後、その抽出物は、配糖体を吸着して、不純物を除去するために、ポリアミドカラムに通された。その後、精製された抽出物は減圧中で濃縮され、pHはアンモニア水を用いて8−9に調節され、粗製のステビオシドを産出するためにn−ブタノールで抽出され、そして、それはメタノールから再結晶された。しかし、残渣の塩の含有量は、高くなり得り、脱色段階がなく、n−ブタノールでの抽出とメタノールからの再結晶は、商業的に育ち得るものでない。
【0064】
日本特許出願公開第57−075992号は、ステビオシドの精製に関する。ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの水抽出物は、コロイド状不純物を凝集して除去するために、凝集剤(例えばアルミニウム又はポリ塩化アルミニウム)と混合させられて、そして、その後、甘味物質を吸着するために、非極性樹脂(例えばデュオライトES−861)で処理された。吸着された物質は有機溶媒(例えば、メタノール、アセトン等)で溶出され、そして、その溶液は、脱色されて、活性炭や活性粘土で精製された。活性炭は水溶液からしっかりとステビオシドを吸収することができ、活性炭の脱色と精製効果は活性粘土との組み合わせた利用によって促進させられ得る。しかし、危険な溶媒が使われており、それは最終生成物において存在し得る。方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0065】
日本特許出願公開第57−086264号は、ステビアの主要な甘味成分の単離に関する。ステビアの乾燥茎と葉は、冷水、熱水、含水アルコール等で抽出された。その抽出物は吸着剤で凝固され又は沈殿され、そして、その沈殿物は、甘味成分を含有している透明な液体を得るために、濾過又は遠心分離によって除去された。その構成成分は合成ポリマー吸着剤に吸着され、80−90%の純度にまで精製され、濃縮され、乾燥され、そして、3−8倍容量の高温のメタノール又は高温のエタノールに溶かされた。ステビオシドとレバウジオシドAは、同時に溶液から結晶化された。溶媒を完全に除去した後に、その混晶は3−6倍容量のアルコールと共に熱され、そして、高温濾過によって溶液部と固形部に分離された。ステビオシドはその溶液から得られることができ、そして、レバウジオシドAは固形状の部分を洗浄して乾燥することによって調製されることができる。方法は、精製されたステビオシドとレバウジオシドAをもたらし得るが、抽出物の品質は、脱イオン化と脱色段階の欠如のため、低くなり得る。低分子量の不純物の含有量は、高くなり得る。
【0066】
日本特許出願公開第58−212759号と日本特許出願公開第58−212760号は、ステビア甘味物質の精製法を記載した。ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの葉は、pH4で水又はアルコールで抽出された。その抽出物は水酸化カルシウムで処理され、そして、形成された沈殿物は濾過して取り除かれた。メタノールのような水溶解性の有機溶媒がその濾過液に加えられ、そして、沈殿物が除去された。その水溶性有機溶媒の量は、その濾過液を基準として5%から50%まであった。得られた濾過液は、イオン交換樹脂又は吸着樹脂によって精製された。その主な欠点は危険な溶媒が用いられることであり、それが最終生成物で存在し得る。方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0067】
日本特許出願公開第58−028246号は、ステビオシドの調製を記載した。ステビアの生葉は、水、熱水又は水−アルコール混合物で抽出され、そして、必要に応じて、その抽出物はその後濃縮された。その抽出物における固形状の含有量の0.5−2.0倍の量の塩化カルシウムと水酸化カルシウムの混合物が、望ましくはガス状の二酸化炭素を吹きつけている間に、抽出物又は濃縮された抽出物に加えられた。その不純物は、コロイド物質の形状で沈殿され、それは濾過によって分離された。しかし、抽出物の品質は、塩と低分子量化合物の高い含有量のため、低くなり得る。
【0068】
日本特許出願公開第58−028247号は、ステビオシド溶液の精製方法に関する。ステビアの生葉は、水、熱水又は水−アルコール混合物で抽出され、そして、その抽出物は濃縮された。水酸化カルシウムと抽出物における固形状の含有量の1−2.5倍の量の水溶性高分子凝集剤、例えばポリアクリルアミド高重合体が抽出物又は濃縮された抽出物に加えられ、不純物を沈殿させ、それは濾過して除去された。透明でほとんど無色のステビオシド溶液が得られた。しかし、抽出物の品質は、塩と低分子量化合物の高い含有量のため、低くなり得る。
【0069】
日本特許出願公開第59−045848号は、レバウジオシドAの高い含有量を有するステビア甘味料の調製に関する。ステビオシドより1.57倍多くのレバウジオシドAを含有しているステビア種の乾燥葉が、水又は含水溶媒で抽出された。調製された抽出溶液は、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂で処理された。その溶液は吸着樹脂上で吸着され、親水性溶媒で溶出され、そして、その溶液は天然の甘味料を産するために濃縮された。この方法は、伝統的な中国の技術と類似しており、それは、わずか85−86%のステビオール配糖体含有量を有する黄色粉末をもたらし得る。
【0070】
日本特許出願公開第62−166861号は、ステビアの乾燥葉からの甘味料成分の抽出と精製に関する。ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの乾燥葉は、撹拌下、3−6時間50−70℃で水の7−14倍容量で抽出され、2−3%の全固形物と0.7−0.8%のステビオシドを含有する茶色の液体抽出物が得られた。その抽出物は、減圧中で約60℃で7−8倍濃縮された。その濃縮された液体は、綿状沈殿物としての不純物を分離するために、0.5−2%の塩化カルシウムで処理された。その溶液は、活発な撹拌のもと、40−55℃で15−20%の固形状の含有量に相当する量の酸化アルミニウムと酸化マグネシウムで処理された。その後、その沈殿物は濾過によって除去された。ステビオシドは、更に、特定の吸着剤上で精製され得る。しかし、この方法は商業化するのが難しい。なぜなら、抽出物の精製のために使われる塩の量が高く、そして、脱イオン化と脱色の段階がないからである。低分子量化合物の含有量は、高くなり得る。
【0071】
日本特許出願公開第06−007108号は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの甘味物質を抽出して分離する方法に関する。ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの葉は、メタノールのような水溶性アルコールで抽出された。抽出された溶液は水と混合されて、20−150kDa(キロダルトン)の透過能力を有する限外濾過膜に通され、そして、その後、1−10kDa(キロダルトン)の透過能力を有する限外濾過膜に通された。しかし、危険な溶媒が用いられており、それが最終生成物に存在し得る。方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0072】
日本特許出願公開第52−083731号は、シリカゲル上でのカラム・クロマトグラフィーによるレバウジオシドAとレバウジオシドBの単離と精製を取り扱っている。更なる精製は、メタノール又はエタノールのような有機溶媒から結晶化によって行われる。
【0073】
日本特許出願公開第55−092400号は、ステビオシドの調製に関する。ステビオシドを含有している水溶液が、1H、1H、5H−オクタフルオロ−1−ペンタノールを用いて抽出された。分離後に、溶媒は蒸留され、そして、その残渣は乾燥された。その沈殿物は、メタノールから再結晶された。ステビオシドの純度は、95%より高かった。
【0074】
日本特許出願公開第56−121453号、日本特許出願公開第56−121454号、及び日本特許出願公開第56−121455号は、ステビオシドとレバウジオシドAの分離に関する。ステビア・レバウディアナ・ベルトーニの葉から抽出されるステビオシドとレバウジオシドAの混合物は、75%のメタノール水溶液と混ぜられて、およそ3時間室温で保たれた。65%のステビオシドと25.2%のレバウジオシドAを含有する、その結果としての結晶は、濾過によって分離され、乾燥された。90%のエタノール水溶液の適用の場合において、最終混合物は、57.4%のステビオシドと31.9%のレバウジオシドAを含有する。90%のエタノール水溶液からの更なる再結晶化は、レバウジオシドAのより高い含有量を有する生成物をもたらした。その生成物の純度はおよそ80%であった。ステビオシドは、更に、追加で水で洗浄されて、86.1%まで精製され得る。ステビオシドのβ型結晶とレバウジオシドAのα型結晶が得られた。
【0075】
日本特許出願公開第57−046998号は、ステビオシドの調製に関する。ステビア・レバウディアナの生葉は、10−20倍容量の水で抽出され、そして、その濾過液は生葉の重量の10−30%の量の水酸化カルシウムで処理された。それから、懸濁液のpHは、硫酸又はクエン酸で4−6に調整された。濾過後、その抽出物は、ポリアミドカラムに通され、配糖体を吸着させ、不純物が除去された。その後、精製された抽出物は、減圧中で濃縮され、pHはアンモニア水で8−9に調整され、n−ブタノールで抽出され、粗製のステビオシドが与えられ、それはメタノールから再結晶された。
【0076】
日本特許出願公開第57−086264号は、ステビアの主要な甘味成分の単離に関する。ステビアの乾燥茎と葉は、冷水、熱水、含水アルコール等を用いて抽出された。その抽出物は吸着剤で固められ又は沈殿させられ、そして、その沈殿物は、濾過又は遠心分離によって除去され、甘味成分を含有している純粋の液体が得られた。その成分は合成ポリマー吸着剤上で吸着され、80−90%の純度にまで精製され、濃縮され、乾燥され、そして、高温のメタノール又は高温のエタノールの3−8倍容量で溶解された。ステビオシドとレバウジオシドAは、同時に溶液から結晶化された。溶媒の完全な除去後、その混晶はアルコールの3−6倍容量と共に熱され、そして、その固体が熱濾過によって溶液から分離された。ステビオシドはその溶液から得られ、そして、レバウジオシドAは固形状の部分を洗浄して、乾燥することによって調製され得る。
【0077】
日本特許出願公開第06−192283号及び日本特許出願公開第08−000214号は、Toyo Pearl HW−40上でのゲル濾過によるレバウジオシドAの精製を公開している。レバウジオシドCとズルコシドは、HPLCによって得られた。方法は、研究室規模においてのみ有用である。
【0078】
日本特許出願公開第S63−173531号は、ステビア・レバウディアナ植物から甘味配糖体を抽出する方法を記載している。この方法の第一段階は、ステビア・レバウディアナ植物から甘味配糖体の液体溶液を抽出することであった。第2段階で、甘味配糖体の液体溶液は、非極性多孔質樹脂に通され、水溶性有機溶媒、望ましくはメタノールで溶出された。第3段階で、溶出された溶液は濃縮され、そして、粉末状の物質を与えるために乾燥された。この手順は甘味配糖体の混合物を単離するが、レバウジオシドAのような単一の純粋な甘味配糖体を単離するものではない。
【0079】
日本特許出願公開第07−143860号は、メタノール水溶液10−20%からの結晶化と再結晶化を通じてのレバウジオシドAの精製を公開している。レバウジオシドAの純度は、およそ90%であった。
【0080】
日本特許出願公開第07−177862号は、レバウジオシドAとステビオシドの精製を公開している。精製されたステビア抽出物は、アルコールの低い濃度で処理され、ステビオシドとレバウジオシドAのおよそ75%の含有量を有する結晶が得られた。その結晶は水から更に再結晶され、ステビオシドとレバウジオシドAの1:2(質量/質量)の比率を有する、わずかに水溶性の甘味料を与えた。
【0081】
日本特許出願公開第2002−262822号は、ステビア植物の乾燥葉から抽出される甘味料とその抽出方法を公開している。この方法は、乾燥葉からステビア配糖体を抽出するために、水又は水溶性溶媒を用いた。得られた生成物において、レバウジオシドAの含有量は、ステビオシドの量の2.56倍である。
【0082】
ステビオールビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドBの単離は、1976年にKohda等によって実行された。乾燥葉は高温のメタノールで抽出され、そして、濾過液は乾燥するまで濃縮された。残渣はn−ブタノールで抽出され、そして、乾燥後に、残渣はメタノールから再結晶された。母液は、移動相としてクロロホルム−メタノール−水混合液を用いて、シリカゲル上でのクロマトグラフィ分離にさらされた。更なる精製は、薄層クロマトグラフィによって実行された。この方法は、上述の甘味配糖体の少量の生産のために、研究室規模においてのみ利用され得る。
【0083】
ズルコシドAとBは、単離されて、メタノール・エタノール混合液から結晶化を用いて同定されて、シリカゲル上で、クロマトグラフィーによって更に精製された(Kobayashi等、1977年)。
【0084】
限外濾過、透析濾過、逆浸透とイオン交換処理の組合せが、ステビア抽出物の精製のために用いられた(FuhとChiang、1990年)。限外濾過膜の分離能力は、25,000ダルトンと100,000ダルトンであった。強及び弱の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混合物が、イオン交換体として用いられた。全ステビオール配糖体の回収は、およそ90%であったが、最終版生成物の純度は、わずか46%であった。
【0085】
膜技術によるステビオール配糖体の精製方法は、Liu等(1991)とZhang等(2000)によって記載されている。乾燥葉は標準的なガラスカラムに置かれ、そして、抽出は逆浸透水で実行された。その抽出物は、セラミックの管状膜、そして、透析濾過方式の限外濾過膜で前処理された。濾過液は、高温度で透析濾過方式でのナノ濾過膜によって低分子量不純物を除外して洗浄された。石灰や他の綿状代用物の限外濾過供給への追加は、かなり流れを改善した。この方法は、比較的高純度の甘味料の濃縮をもたらすことができた。しかし、抽出物の純度とステビオール配糖体の回収についてのデータがない。抽出法のために用いられる低いpH値は、特別な酸耐性反応装置を必要とした。抽出の間の低温は、生産の操作上のコストを増加させた。これら両方(低温と低pH)は、大量の、希釈初期抽出物をもたらした。また、抽出物の希釈は、微量濾過と限外濾過の間に起こった。最終精製のために、イオン交換処理が必要である。これらの要因は、かなり生産コストを増加させ、時間あたりの、最終生成物の収率を減少させている。初期投資は、同様に高い。
【0086】
カルボニル基を有するポリスチレンをベースとする一連の極性樹脂が、ステビオール配糖体の吸着とステビオシドとレバウジオシドAの部分的な分離のため用いられた(Chen等、1998年及び1999年)。レバウジオシドAとステビオシドの比は、0.72から2.24まで増加し得る。
【0087】
ステビオール配糖体へのピリジル基を有する新規吸着剤の吸着力と選択性が、1999年にChen等によって研究された。選択性に関する吸着剤の極性と物理構造の効果が、詳細に研究された。2つの分離方法は、レバウジオシドAの増加において利用された。それらは、溶媒としてメタノール又はエタノール溶液を用いる選択的な溶出であり、高い選択性でピリジル樹脂を使ったダイナミックなクロマトグラフィ分離であった。結果は、クロマトグラフィ分離方法がステビオシドの高い含有量でステビア抽出物からレバウジオシドAを効果的に豊富にすることができることを示している。レバウジオシドとステビオシドの比は、0.75から3.94まで増加し得る。レバウジオシドAの更なる精製は、メタノールから結晶化によって可能であった。
【0088】
修飾ゼオライトを用いるステビア抽出物の浄化方法が、Moraes等(2001)とMontovaneli等(2004)によって記載されている。合成又は天然のゼオライトはカルシウムやバリウムイオンとの処理によって修飾され、前処理なしのステビア抽出物が修飾ゼオライトと接触された。それは、バッチで70−80%の純度、連続条件で55−60%の純度をもたらした。浄化方法は、甘みをもたらす配糖体ではなく、抽出物を褐色がかったようにする色素を吸着することを意味した。明らかに、この処理法だけが、特に、浄化された抽出物に残る、多糖類、重金属とステレビンのため、高い純度の抽出物をもたらすわけではない。更に、方法が連続状況で実行されるとき、非常に重要であるキャリヤーの半減期と吸着力についてのデータがない。
【0089】
−N(CH基を有する高分子吸着剤が、ステビオール配糖体の精製とレバウジオシドAの増加のために設計され、適用された(Shi等、2002年)。一連の5つのカラムにおいて、レバウジオシドAの含有量は、最初のカラム生成物から第五番目のカラム生成物まで増加した。同時に、吸着剤は脱色能力を示した。
【0090】
レバウジオシドFは、Starratt等によって、2002年に、3−アミノプロピルで官能化されたシリカゲル上での液体クロマトグラフィーによって単離された。レバウジオシドCとレバウジオシドFが豊富だった留分は、合わせられて、アセトニトリルと水の線形勾配で、水溶性炭水化物カラム上でのHPLCによって分離された。
【0091】
超臨界流体によるステビア抽出物の調製が、2003年にYoda等によって記載されている。(i)200バールと30℃でのCO抽出法と(ii)COと水での抽出法の二段階方法である。CO2に溶ける化合物のおよそ72%が回収され、そして、主要な化合物はアウストロイヌリンであった。ステビア‐CO−水系は、初期のステビオシドのおよそ50%とレバウジオシドAのおよそ72%を取り除くことができた。この方法の主な欠点は、高圧の必要性と甘味化合物の低い抽出率である。その上、マイナーな化合物の含有量と最終抽出物における全ステビオール配糖体の含有量に関する情報がない。この方法は、商用の規模で利用するのが難しい。
【0092】
水又はメタノールを用いる加圧流体抽出法は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニからのステビオシドの抽出に使用された(Pol等、2007年)。110℃の温度が、水かメタノールを用いる、ステビア・レバウディアナ葉からのステビオシドの抽出に、最適であると決定された。増加させた温度は、両方の溶媒の媒質中でのステビオシドのかなりの分解、又は、水での抽出率の低下をもたらした。両方の溶媒は非常に類似した再現性を有するステビオシド抽出を示し、そして、提案された抽出パラメータは両方の方法で同じである。水は、より環境を気づかったものであり、メタノールにより安い代用品である。
【0093】
ステビア抽出物の調製と精製の方法は、Kovylyaeva等によって2007年に記載されている。この方法は、沸騰温度で1時間14倍容量の蒸留水での乾燥葉の抽出と濾過と濾過液のシロップ状態までの濃縮を含んでいた。シロップは薄められ、AlCl・6HOが加えられ、それが溶けるまで撹拌された。混合物は撹拌されて、NaOHの水溶液で処理された。沈殿物は濾過され、そして、濾過液はAlが詰められたカラムに通された。そのカラムは、蒸留水で溶出され、薄茶色の溶液が得られた。ステビオシドとレバウジオシドAとレバウジオシドCの更なる精製は、n−ブタノールを用いた抽出とAlとシリカゲル上でのカラム・クロマトグラフィーによって行われた。この方法では、高純度ステビア抽出物をもたらすことができない。多量の塩が、前処理のために使われる。精製法は、商用の規模の上で利用するのが難しい。
【0094】
ステビオシドとレバウジオシドAの効果的なマイクロ波支援抽出方法が、Bandna等によって記載されている(2009年)。S.レバウディアナの乾燥した粉末の葉は従来の超音波とマイクロ波支援抽出技術によって、単一溶媒としてのエタノールと水、及び、バイナリの混合物でのエタノールと水を用いて、抽出された。従来の冷却抽出は、12時間25℃で実行され、一方で、超音波抽出は30分間35℃±5の温度で実行された。マイクロ波支援抽出は、50℃で1分間80Wの電力レベルで実行された。結果として、マイクロ波支援抽出は、ステビオシドとレバウジオシドAをそれぞれ、8.64%と2.34%を与えた。その一方で、従来技術及び超音波技術は、ステビオシドとレバウジオシドAをそれぞれ、6.54と1.20%及び4.20と1.98%を与えていた。
【0095】
ステビオール配糖体の効率的な単離は、加圧した熱水抽出法を使用することによっても達成された(Teo等、2009年)。
【0096】
すべての既存の方法は、初期の抽出物からの1つ又はその他のステビオール配糖体の単理と精製に関しており、残渣溶液の更なる処理方法やマイナーな化合物の精製方法を示していない。従って、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物から作り出される抽出物の包括的な再処理のための効率的で経済的な方法が必要である。
【0097】
しかし、素晴らしい知覚上の性質を備えているレバウジオシドDの商用の単離と精製に関する公知のデータはない。
【0098】
抽出物におけるレバウジオシドDの含有量は非常に低く、そして、そのため、その精製は非常に難しい。
【0099】
従って、食物、飲料、医薬、化粧品と他の産業の甘味料として使われることができる、高純度レバウジオシドDの調製のための効率的で経済的な方法が必要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0100】
【非特許文献1】Kovylyaeva, G.I., Bakaleinik, G.A., Strobykina, I.Y., Gubskaya, V.I., Sharipova, R.R., Alfonsov, V.A., Kataev, V.E., and Tolstikov, A.G. 2007. ステビア・レバウディアナからの配糖体(Glycosides from Stevia rebaudiana.) Chemistry of Natural Compounds. V.43, No.1, 81−85.
【非特許文献2】Kohda, H., Kasai, R., Yamazaki, K., Murakami, K., and Tanaka, O. 1976. ステビア・レバウディアナからの新しい甘味ジテルペングルコシド(New sweet diterpene glucosides from Stevia rebaudiana.) Phytochemistry. V.15, 981−983.
【非特許文献3】Starratt, A.N., Kirbi, C.W., Pocs, R., and Brandle J.E. 2002. レバウディオサイドF、ステビア・レバウディアナからのジテルペン配糖体(Rebaudioside F, a diterpene glycoside from Stevia rebaudiana.) Phytochemistry. V.59, 367−370.
【非特許文献4】Kobayashi, M., Horikawa, S., Dergandi, I.H., Ueno, J., and Mitsuhashi, H. 1977. ズルコシドAとB、ステビア・レバウディアナからの新規ジテルペン配糖体(Dulcoside A and B, New diterpene glycosides from Stevia rebaudiana.) Phytochemistry. V/16. 1405−1408.
【非特許文献5】Shi, R., Xu, M., Shi, Z., Fan, Y., Guo, X., Liu, Y., Wang, C., and He, B. 2002. 二官能基重合吸着剤の合成とステビア配糖体の精製におけるその適用(Synthesis of bifunctional polymeric adsorbent and its application in purification of Stevia glycosides.) Reactive & Functional Polymers. V.50. 107−116
【非特許文献6】Chen, T., Zhang, Y., Liu, X., Shi, Z., Sun, J. and He, B. 1998. Science in China. V.41. No.4. 436−441.
【非特許文献7】Chen, T., Zhang, Y., Liu, X., Shi, Z., Sun, J. and He, B. 1999. Science in China. V.42. No.3. 277−282.
【非特許文献8】Fuh, W−S., Chiang, B−H. 1990. 膜とイオン交換方法によるステビオシドの精製(Purification of steviosides by membrane and ion exchange process.) Journal of Food Science. V.55. No.5. 1454−1457.
【非特許文献9】Zhang, S.Q., Kumar, A., Kutowy, O. 2000. ステビア葉から甘味料を加工処理するための膜に基づく分離スキーム(Membrane−based separation scheme for processing sweetener from Stevia leaves.) Food Research International. V.33. 617−620.[参考文献10] Liu, Y., Yiming, C., Lining, W., and J.Jianhua. 1991. 膜分離方法によるステビオシド調製の研究(Study of stevioside preparation by membrane separation process.) Desalination. V.83. 375−382.
【非特許文献11】Chen, T., Zhang, Y., Liu, X., and He, B. 1999. レバウジオシドA上のカルボニル基での極性樹脂の吸着選択性に関する研究(Studies on the adsorptive selectivity of the polar resin with carbonyl group on rebaudioside A.) Acta Polymeric Scnica. No.4. 398−403.
【非特許文献12】Moraes, E., Machado., N.R. 2001. ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ抽出物の修飾されたゼオライトにおける吸着による精製法(Clarification of Stevia rebaudiana (Bert.) Bertoni extract by adsorption in modified zeolites.) Acta Scientiarum. V.23. No.6. 1375−1380.
【非特許文献13】Montovaneli, I.C.C., Ferretti, E.C., Simxes, M.R., and C. Silva. 2004. ゼオライトを有する固定床式カラムでの水溶性のステビア-抽出物の精製に対する温度と流量の効果(The effect of temperature and flow rate on the clarification of the aqueous Stevia−extract in fixed−bed column with zeolites.) Brazilian Journal of Chemical Engineering. V.21. No.3. 449−458.
【非特許文献14】Pol, J., Ostra, E.V., Karasek, P., Roth, M., Benesova, K., Kotlarikova, P., and J.Caslavsky. 2007. V.388. 1847−1857.
【非特許文献15】Bandna, V.J., Singh, B., and V.K.Kaul. 2009. ステビア・レバウディアナ(ベルトーニ)からのステビオシドとレバウジオシドAの効果的なマイクロ波利用抽出方法(An efficient microwave−assisted extraction process of stevioside and rebaudioside A from Stevia rebaudiana (Bertoni).) Phytochemical Analysis. V.20. 240−245.
【非特許文献16】Teo, C.C., Tan, S.N., Yong, J.W.H., Hew, C.S., and E.S.Ong. 2009. グリーン溶媒抽出と クロマトグラフィック化学フィンガープリントの組み合わせによるステビア・レバウディアナ・ベルトーニの品質評価の検証(Validation of green−solvent extraction combined with chromatographic chemical fingerprint to evaluate quality of Stevia rebaudiana Bertoni.) J.Sep.Sci. V.32. 613−622.
【非特許文献17】Yoda, S.K., Marques, M.O.M., Ademir J. Petenate, A.J., and M. A. Meireles. 2003. CO2とCO2+水を使うステビア・レバウディアナ・ベルトーニからの超臨界流体抽出法:抽出キネティクスと抽出成分の同定(Supercritical fluid extraction from Stevia rebaudiana Bertoni using CO2 and CO2+ water: extraction kinetics and identification of extracted components.) Journal of Food Engineering. V.57. 125−134.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0101】
本発明は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物からの個々の甘味配糖体の単離と精製のための方法、及び、特にレバウジオシドD単離と精製のための方法及びその甘味料としての適用に関する。
【0102】
解決される主な技術的問題及び本発明の主な目的は、ステビア抽出物からの異なるステビオール配糖体、特にレバウジオシドDを単離する及び精製する、高効率な方法を提供することである。
【0103】
本発明は、個々の高純度の甘味配糖体、特にレバウジオシドDの単離と精製を用いた、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物の抽出物の再処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0104】
高純度のレバウジオシドDのみ、又は他の甘味料やほかの成分との組み合わせは、飲料類、菓子類、パン類、クッキー類、チューイングガム類等のような、食用で噛むことのできる組成物においてカロリーゼロの甘味料として有用である。
【0105】
本発明によれば、レバウジオシドDの単離と精製は、ステビア抽出物から開発された。一実施形態において、レバウジオシドDの単離と精製のための方法は、ステビア抽出物を第一のアルコール又はアルコール水溶液で処理して第一の混合物をつくり、その第一の混合物からレバウジオシドAとレバウジオシドDを含有している第一の沈殿物を得て、その第一の沈殿物を第二のアルコール又はアルコール水溶液で処理して第二の混合物から得て、その第二の混合物から、高純度のレバウジオシドAを含有する第二の沈殿物と高いレバウジオシドD含有量を有する濾過液を得ることを含む。ここで、第二の沈殿物は高純度レバウジオシドAを生産するために乾燥され、そして、濾過液は高純度レバウジオシドDを生産するために濃縮されている。任意選択的に、この方法は、更に、高純度のレバウジオシドDを第三のアルコール又はアルコール水溶液で処理して高純度のレバウジオシドDを精製することを含む。
【0106】
本発明の目的は、優れた味覚と物理的特性を有する生成物を提供することである。その生成物は、知覚できる甘味を提供するのに十分な量での少なくとも1つの非栄養の天然甘味料を含む。その組成物は、知覚できる甘味を提供するのに十分な量の非栄養の天然甘味料としてのレバウジオシドDの利用のための、より砂糖類似の味覚特性を提供する。
【0107】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方が、模範的及び解説的であり、請求される発明の更なる説明を提供することを目的とすることが理解されるべきである。
【0108】
添付の図面は、発明の更なる理解を提供するために含められている。図面は発明の実施形態を例示して、記述と共に、発明の実施形態の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】図1は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ葉に存在するステビオール及びステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図2A】図2は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニに存在するステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図2B】図2は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニに存在するステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図2C】図2は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニに存在するステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図2D】図2は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニに存在するステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図2E】図2は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニに存在するステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図2F】図2は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニに存在するステビオール配糖体の化学構造を示している。
【図3】図3は、本発明の1つの実施形態に従う、エタノール水系を用いるレバウジオシドAの1段階精製スキームを示す。
【図4】図4は、精製のいろいろな段階でレバウジオシドDのHPLCのチャートを示している。
【図5】図5は、本発明の1つの実施形態に従う、レバウジオシドDの精製スキームを示している。
【図6】図6は、レバウジオシドDのFTIRスペクトルを示している。
【発明を実施するための形態】
【0110】
本発明は、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物抽出物からの個々の甘味配糖体の単離と精製のための、そして、特にステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物抽出物からのレバウジオシドDの単離と精製のための方法と、いろいろな生成物におけるその応用を提供する。
【0111】
本発明の長所は、後述の詳しい説明からより明らかになる。しかし、詳しい説明と特定の例は、発明の好ましい実施形態を示す一方で、実例として挙げられるだけである、なぜなら、発明の精神及び分野中のいろいろな変更及び改変がこの詳しい記述から当業者にとって明らかになるからであることを理解すべきである。
【0112】
ステビアの中に存在している甘味配糖体の中で、ステビオシドとレバウジオシドAだけは、80%より少ない純度では低価で利用可能であり、そして、80%より高い純度では、高い費用を必要とする。商用の生成物の最も高い純度は、通常97%より大きい。市場では、レバウジオシドB、レバウジオシドDとレバウジオシドCの商用の量がない。マイナーな量でのレバウジオシドEとFの分析標準は、まだ利用できていない。
【0113】
レバウジオシドDは、図2に示される化学構造を有する、高い能力を持つジテルペノイド配糖体甘味料である。
【0114】
レバウジオシドDは、日本、台湾、マレーシア、韓国、中国、イスラエル、インド、ブラジル、オーストラリアとパラグアイで現在商業的に栽培されている、ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物(「ステビア」)から、他のステビオール配糖体と一緒に、単離されて、抽出される。それは、多くの高い能力を有する甘味料よりも機能的にも知覚的にも優れた性質を有する、理想的なカロリーゼロの甘味料である。ステビアの処理された形式は、砂糖より30〜400倍の能力があり得る。ステビアの甘味ジテルペノイド配糖体中で、レバウジオシドDはあまり苦くなく、最も持続性すくない後味を有する。
【0115】
現在、レバウジオシドDの単離と精製に関係する公表された商用技術はなく、そして、確かに、ステビア抽出物からの、個々の甘味配糖体の包括的な単離と精製のための効率的で経済的な方法の必要性がある。
【0116】
本発明は、ステビア抽出物からの高純度のレバウジオシドDの生産の方法とその後の利用の方法を提供する。
【0117】
以下、用語「高純度」は、乾燥重量ベースで、少なくともおよそ91%〜100%のレバウジオシドDの量を含む、レバウジオシドDの組成を表す。
【0118】
この発明の例示的な実施形態は、以下に詳細に記述され、図3−6で図示される。
【0119】
しかし、詳細な説明において、本発明の特定の例示的な実施形態だけが示されて、実例として記述される。当業者が認めるように、発明は多くの異なる形態で実施されることができて、ここで述べられる実施形態に限られているものとして解釈されるべきでない。
【0120】
甘味物質を含むジテルペン配糖体は、S.レバウディアナ・ベルトーニ植物の茎、種と葉で見つけられ、葉において最も高い濃度で存在している。葉は、それゆえに、甘味配糖体の回収のための好ましい出発原料である。
【0121】
レバウジオシドDの精製は、商用のステビア抽出物から始まって開発されている。抽出物のレバウジオシドDの含有量は、抽出物調製のステビア植物多様性又は技術的スキームに応じて変化し得る。
【0122】
ステビオシド25.40%、レバウジオシドA−59.14%、レバウジオシドC−9.71%、レバウジオシドD−2.03%、レバウジオシドB−0.56%、レバウジオシドE−0.68%、レバウジオシドF−1.02%、ステビオールビオシド−0.11%、ズルコシドA−1.35%を含有しているステビア抽出物は高純度レバウジオシドBの精製を例示して、例示的な出発原料として用いられた。
【0123】
図3では、本発明の1つの実施形態に従った、比較的高い純度のレバウジオシドDを有するレバウジオシドAの一段階の精製法が与えられている。を例示して、が例示的な始まっている物質として使われた。ステビア抽出物は、50−70℃、望ましくは55−60℃で、およそ10−30分、望ましくは15−20分、第一のエタノール水溶液に溶かされ、そして、それから、15−40℃、望ましくは20−22℃、およそ18−48時間、望ましくは20−24時間、撹拌されて溶かされた。温度が22℃に達したとき、高純度のレバウジオシドAの1−2%(質量/体積)が、結晶化を始める種結晶として、その反応混合物に加えられた。抽出物と第一のエタノール水溶液の割合は、マイナーな配糖体の含有量に依存して、1.0:2.5−1.0:10.0質量/体積の間、望ましくは1.0:3.0−5.0質量/体積の間であった。
【0124】
この時間の間に、第一の沈殿物が形成され、そして、それは濾過又は遠心分離によって分離された。
【0125】
第一のエタノール水溶液中のエタノール濃度は、75−99%の間、望ましくは82−88%の間である。第一の沈殿物におけるレバウジオシドAとレバウジオシドDは、それぞれ、79−99%の間と0.8−4.0%の間の範囲である。
【0126】
レバウジオシドAの純度と収率は、エタノールとエタノール水溶液の割合と、エタノールの濃度に依存した。エタノールのいろいろな濃度でのデータが、表3にまとめられている。抽出物:メタノールの比率は、1:3.0(質量/体積)であった。
【0127】
88%のエタノール溶液のいろいろな容量のレバウジオシドAの精製レベルと産出が、表4にまとめられている。
【0128】
【表3】

【0129】
【表4】

【0130】
レバウジオシドDの含有量は、88−90%まで、エタノールの濃度の増加と共に増加し、エタノール水溶液の抽出物に対する割合の減少と共に増加する。同時に、レバウジオシドAの純度は、より希釈されたエタノール溶液で増加し、抽出するエタノール水溶液の抽出物に対するより高い比率で、増加した。
【0131】
レバウジオシドのいろいろな含有量を有するステビア抽出物についての、88%のエタノールの1:3(質量/体積)による処理後の段階の生成物の収率が、表5にまとめられている。予想され得るとおり、生成物の収率は、最初の抽出物においてレバウジオシドAの含有量の増加と共に増加する。
【0132】
【表5】

【0133】
沈殿物は、濾過又は遠心分離によって分離されて、およそ2倍容量の無水エタノールで洗浄され、乾燥された。さまざまな遠心分離機又は濾過系のような、液体からの沈殿物の分離を可能にする、どんな型の装置でも、この段階で使われてよい。回転真空型乾燥機、流動床乾燥機、ロータリートンネル型乾燥機又はプレート型乾燥機のような、異なる型の乾燥機が、粉末の形状で精製されたステビオール配糖体を生産するために適している。
【0134】
最初の抽出物がレバウジオシドBとレバウジオシドDの高い量を含有する場合において、レバウジオシドAの精製と後のレバウジオシドD精製のために、エタノールのより低い濃度とエタノール−水溶液の抽出物に対するより高い比率の利用が、より望ましい(表6、表7)。この一連の実験において、最初の抽出物におけるレバウジオシドAの含有量は、48.7%であった。
【0135】
レバウジオシドAとレバウジオシドDの高い含有量を有する生成物の収率は、沈殿後のエタノール利用によって増加され得る。その目的のために、結晶化の最後に、初期の固体に対して、無水エタノールの0.5−1.0体積/質量、望ましくは0.5−0.8体積/質量が、混合物に加えられ、そして、その過程はもう2−3時間続けられた。48.7%のレバウジオシドA含有量を有する抽出物からの生成物の収率と純度は、表8にまとめられている。
【0136】
【表6】

【0137】
【表7】

【0138】
【表8】

【0139】
高純度のレバウジオシドAを生産するために、この方法は、冷却段階なしで30−50℃で実行されてよい。レバウジオシドAの純度がより高かったが、それは生成物の低い収率をもたらした。生成物の品質は、より高い浄化温度で、向上した。24時間後1部の抽出物に対して3.5倍容量の85%のエタノールを用いて得られた、沈殿後段階及び沈殿後段階なしでの結果は、表9にまとめられている。
【0140】
【表9】

【0141】
最終生成物におけるレバウジオシドAの含有量が、主にレバウジオシドBやレバウジオシドDの高い含有量のために、97%未満だったとき、生成物はエタノールの水溶液で更に洗浄された。そのために、沈殿後に得られたレバウジオシドAは、30−40分間、室温でエタノール水混合液に懸濁された。均一な懸濁液が得られた後、温度は35−50℃にまで、望ましくは38−42℃にまで上げられ、そして、10−20時間、望ましくは、12−15時間、撹拌され、そして、その後、およそ3−20時間、望ましくは5−10時間、10−25℃で、望ましくは、20−22℃で、撹拌された。レバウジオシドAとエタノールの割合は、1.0:2.0から1.0:5.0(質量/体積)、望ましくは1.0:2.5から1.0:4.0(質量/体積)であった。エタノールの濃度は、85−93%、望ましくは88−90%であった。
【0142】
レバウジオシドAの純度が、ステビオシドの高い含有量のために、97%未満であった場合においては、その生成物は、レバウジオシドBとレバウジオシドDの汚染された生成物について上で記述されたのと同じ方法によって、無水エタノールで洗浄された。レバウジオシドAとエタノールの割合は、1.0:2.0から1.0:5.0(質量/体積)、望ましくは1.0:2.5−4.0(質量/体積)であった。
【0143】
図5において、本発明の1つの実施形態に従って、レバウジオシドAとレバウジオシドDの精製のための機能的なフローチャートが提供されている。
【0144】
それぞれ、およそ75−80%と2.0−3.5%のレバウジオシドAとレバウジオシドDの含有量を有する結晶や沈殿物からのレバウジオシドDの精製は、以下のように実行された。注意されるべき点は、レバウジオシドAとレバウジオシドDを有する結晶が、図3に関連して記述されたような方法から得られ得ることである。
【0145】
レバウジオシドAとレバウジオシドDの高い含有量を有する沈殿物は、第2のエタノール水溶液と混合させられて、2−6時間、望ましくは3−4時間、45−65℃で、望ましくは50−55℃で、撹拌下、保温された。それから、その混合物は、1−3時間、望ましくは0.5−1.0時間、室温まで冷却された。その沈殿物は、濾過によって分離された。
【0146】
固体とエタノール水溶液の好ましい比は、1〜5(質量/体積)であり、そして、エタノールの最適濃度は78%であった。しかし、エタノール濃度は、70−80%の限定値と比率1:2.5−1.7(質量/体積)でもよい。
【0147】
高いレバウジオシドDの沈殿物の濾過を容易にするために、0.5−3.0体積%、望ましくは1.0−1.5体積%の活性化されたカーボンが、濾過前に混合物に加えられた。その後、その沈殿物は3−5倍容量の30−50%のメタノールで混ぜ合わせられた。その懸濁液は、1−5時間、望ましくは2−3時間、45−65℃で、望ましくは57−62℃で、撹拌下、保持されて、濾過にかけられた。活性化されたカーボンに吸着された配糖体の溶出は、メタノールを用いて実行された。
【0148】
カーボン適用あり及びカーボン適用なしで得られた両沈殿物は、最適条件で、レバウジオシドDの19−22.1%を含有している(表10)。
【0149】
【表10】

【0150】
原則として、メタノールの適用量がより高い程、より速い溶出過程であり得る。この過程は、メタノール水溶液が用いられたとき、より短い時間で完了され得る。
【0151】
メタノール分留は、乾燥するまで蒸発された。
【0152】
95.6%のレバウジオシドAと3.5%のレバウジオシドD(図4a)を含有している最初の原料が、78.0%エタノールの3.5容量を混ぜ合わせられたとき、混合物は10−15分の間沸騰され、そして、溶解していない原料は、熱濾過によって分離され、沈殿物の収率は、レバウジオシドAとレバウジオシドD(図4b)含有量、それぞれ、52−53.0%と43−45.0%を有する、6−7.0%の範囲にあった。
【0153】
更なる精製のために、沈殿物は、1:2(質量/体積)の比率の50%のエタノールで、30−40℃で、望ましくは33−37℃で懸濁され、2−15時間、望ましくは10−12時間、撹拌下で、維持された。懸濁液は濾過されて、乾燥された。およそ15−17.0%のレバウジオシドAと80−82%のレバウジオシドDの含有量を有する沈殿物の収率は、42−46.0%の範囲であった。原則として、最高5容量のエタノール水溶液は、この段階で利用され得る。エタノールの濃度は、10−80%の範囲、望ましくは45−52%の範囲になり得る。
【0154】
その沈殿物は、類似した処理にさらされた。その沈殿物は濾過によって分離されて、およそ2容量の無水メタノールで洗浄されて、乾燥された。種々の型の遠心分離機又は濾過系のような、液体から沈殿物を分離することを可能にする、いずれの型の装置が、この段階で用いられてよい。回転真空型乾燥機、流動床乾燥機、ロータリートンネル型乾燥機又はプレート型乾燥機のような、異なる型の乾燥機が、粉末の形状で精製されたレバウジオシドDを生産するために適している。
【0155】
レバウジオシドDの純度は、およそ95−99%の含有量であった(図4c)。生成物の収率は、およそ58−60%であった。
【0156】
レバウジオシドDの単離後に残留する、統合された溶液は、結晶化のための結晶種としての少量のレバウジオシドAと混ぜ合わせられ、20−24時間、20−22℃で結晶化のため放置された。結晶におけるレバウジオシドAの含有量は、97.7−99.4%の範囲であった。
【0157】
第一の沈殿物からの残留溶液は、レバウジオシドAの単離又はステビオール配糖体の高純度混合物のために用いられ得る。
【0158】
本発明において得られる高純度レバウジオシドDは、分子量1129.15、分子式C508028、図2に示される構造を有し、白色で無臭の粉末形状である。この化合物は、10%のスクロース溶液と比較されるとき、砂糖よりおよそ180−200倍甘い。赤外吸収スペクトルは、図6に示されている。レバウジオシドDは、1730cm−1周辺で特徴的な吸収極大を示す。純粋なレバウジオシドDの他の性質は、以下の通りである。
【0159】
融点:248−249℃
【0160】
比旋光度:50%エタノール(C=1.0)中で[a]25=29.5°
【0161】
水中での溶解性は、およそ0.2%であり、それは温度の増加と共に増加する。それは、溶液を冷却すると再び沈殿する。クロマトグラフィ分離段階の間、及び、結晶する前は、非常に溶解性は高い。
【0162】
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールの希釈溶液に可溶である。
【0163】
アセトン、ベンゼン、クロロホルム、エーテルに不溶である。
【0164】
本発明において得られるレバウジオシドDは、熱とpHに対して安定である。
【0165】
本発明によれば、得られるレバウジオシドDは、食品、飲料、医薬品組成物、化粧品、チューイングガム、食卓用製品、穀物、酪農製品、歯みがき粉、その他の口腔組成物等における、高甘味度天然甘味料として取り入れられてよい。後に示す例は、使用され得る代表的な部分を示す。
【0166】
加えて、レバウジオシドDは、人間の消費のために貢献する飲物や食品や他の製品のためのだけでなく、改善された特徴を有する動物用の食物や飼料においての甘味料として、用いられ得る。
【0167】
食品、飲物、医薬、化粧品、食卓用製品、チューインガムの製造の間、混合、練合、溶解、酸洗浄、浸透、透水、灌水、微粒化、浸出等の方法が、使われ得る。
【0168】
本発明において得られる甘味料は、乾燥又は液体の形状で使われ得る。それは、食品の熱処理の前後に加えられてよい。甘味料の量は、使用の目的に依る。それは、単独で又は他の化合物との組合せで加えられてよい。
【0169】
本発明の1つの特定の実施形態において、一甘味化合物としてのレバウジオシドDは、唯一の甘味料として使用されてよい、又は他の天然に存在する高甘味度甘味料と共に用いられてよい。
【0170】
ここで用いられているように、「天然の高甘味度甘味料」というフレーズは、天然で見つけられる、及び、スクロース、フルクトース、又はブドウ糖より高い甘さ能力を有する、あらゆる組成物を表す。
【0171】
天然の高甘味度甘味料の非限定的な例は、ステビオシド、レバウジオシドA、レバウジオシドB、レバウジオシドC、レバウジオシドE、レバウジオシドF、ステビオールビオシド、ズルコシドA、ルブソシド、モグロサイド、ブラゼイン、グリチルリジン酸とその塩分(タウマチン、ペリラルチン、ペルナンヅルシン(pernandulcin)、ムクロジオシド、バイユノシド、フロミソシドI、ジメチル−ヘキサヒドロフルオレン−ジカルボン酸、アブルソシド、ペリアンドリン、カルノシフロシド、シクロカリオシド、プテロカリオシド、ポリポドシドA、ブラジリン、ヘルナンズルシン、フィロズルシン、グリシフィリン、フロリジン、トリロバチン、ジヒドロフラボノール、ジヒドロクエルセチン−3−アセテート、ネオアスチリビン(neoastilibin)、トランス桂皮アルデヒド、モナチンとその塩分)を含む。そして、セリゲアインがA、ヘマトキシリン、モネリン、オスラジン、プテロカリオシドA、プテロカリオシドB、マビンリン、ペンタジン、ミラキュリン、クルクリン、ネオクリン、クロロゲン酸、シナリン、ルオハングオ甘味料、シアメノシド等と、それらの組合せである。
【0172】
別の特定の実施形態において、甘味化合物としてのレバウジオシドDは、合成又は人工の高甘味度甘味料と共に使われてよい。
【0173】
ここで用いられているように、「合成」あるいは「人工高甘味度甘味料」というフレーズは、天然で見つけられない、又は、スクロース、フルクトース、ブドウ糖より高い甘さ能力を有する、あらゆる組成物を参照している。
【0174】
合成あるいは人工の高甘味度甘味料の非限定的な例は、スクラロース、カリウム・アセスルファム、アスパルテーム、アリターム、サッカリン、ネオヘスペリジン・ジヒドロカルコン、チクロ、ネオテーム、ズルシトール、スオサン、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)プロピル]−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチル・エステル、N−[N−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−3−メチルブチル]−L−α−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチル・エステル、N−[N−[3−(3メトキシ4−ヒドロキシフェニル)プロピル]−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン1−メチル・エステル、それらの塩、などを含み、そして、それらの組合せも含む。
【0175】
1つの実施形態において、レバウジオシドDは、ギムネム酸、ホズルチン、ジジフィン、ラクチソール等のような天然の甘味料抑圧因子との組合せで使われ得る。
【0176】
別の実施形態において、レバウジオシドDは、いろいろなうま味味覚促進剤と組み合わされることができる。
【0177】
特定の実施形態において、レバウジオシドDは、アスパラギン酸、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、プロリン、スレオニン、テアニン、システイン、シスチン、アラニン、バリン、チロシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、セリン、リシン、ヒスチジン、オルニチン、メチオニン、カミチン、アミノ酪酸(α−、β−、γ−)、グルタミン、ヒドロキシプロリン、タウリン、ノルバリン、サルコシンや、ナトリウム又はカリウム塩又は酸性塩のような、それらの塩の形態と、処方され得る。アミノ酸付加体も、L−体又はD−体であってよく、同じ又は異なるアミノ酸の、モノ‐、ジ−、トリ‐体であってもよい。その上、適切であるならば、アミノ酸は、α−、β−、γ−、δ−、ε−異性体であってよい。前述のアミノ酸やそれらの対応する塩(例えば、それらの、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩類、又は、他のアルカリ又はアルカリ土類金属塩、又は酸性塩)の組合せも、適した添加物である。アミノ酸は天然でも合成でもよい。アミノ酸も修飾されてもよい。修飾されたアミノ酸は、少なくともある一つの原子が加えられたり、取り除かれたり、置換されたりした、どんなアミノ酸でも、又はそれらの組合せ(例えば、N−アルキル・アミノ酸、N−アシル・アミノ酸又はN−メチル・アミノ酸)を参照している。修飾されたアミノ酸の非限定的な例は、トリメチル・グリシン、Nメチル−グリシンとNメチル−アラニンのようなアミノ酸誘導体を含む。ここで用いられているように、アミノ酸は、修飾されたアミノ酸と修飾されていないアミノ酸の両方を含む。ここで用いられているように、修飾されたアミノ酸は、グルタチオンとL−アラニル−L−グルタミンのようなペプチドとポリペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチドとペンタペプチド)を含んでいてもよい。
【0178】
1つの特定の実施形態において、レバウジオシドDは、ポリ−L−アスパラギン酸、ポリ‐L‐リジン(例えば、ポリ−L−α−リシン又はポリ−L−ε−リシン)、ポリ−L−オルニチン(例えば、ポリ−L−α−オルニチン又はポリ−L−ε−オルニチン)、ポリ−L−アルギニン、他のアミノ酸の重合体、そして、それらの塩(例えば、L−グルタミン酸一ナトリウム塩のような、マグネシウム、カルシウム、カリウム又はソーダ塩)を含むポリアミノ酸添加剤と処方されてよい。ポリアミノ酸添加物は、D−体又はL−体であってもよい。更に、適切であるならば、ポリアミノ酸は、α−、β−、γ−、δ−、ε−異性体であってもよい。前述のポリアミノ酸とそれらの対応する塩(例えば、それらの、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩、又は他のアルカリ又はアルカリ土類金属塩、又は酸性塩)の組合せは、本発明の実施形態では、添加物を改善する適した甘味味覚でもある。また、ここで記述されるポリアミノ酸は、異なるアミノ酸の共重合体含んでいてもよい。ポリアミノ酸は天然物あるいは合成物であってよい。ポリアミノ酸は修飾されてもよく、それらは、少なくとも1つの原子が加えられたり、取り除かれたり、置換されたり、又はそれらの組合せである(例えば、N−アルキルポリアミノ酸又はN−アシルポリアミノ酸)。ここで用いられているように、ポリアミノ酸は修飾されたポリアミノ酸と修飾されていないポリアミノ酸の両方を含む。特定の実施形態によれば、修飾されたポリアミノ酸が含まれ、1,500分子量、6,000分子量、25,200分子量、63,000分子量、83,000分子量、又は300,000分子量を有するポリ−L−α−リジンのような、いろいろな分子量(MW)のポリアミノ酸に限定されていない。
【0179】
別の特定の実施形態において、レバウジオシドDは、多価アルコール又は糖アルコール類と組み合わされてよい。用語「多価アルコール」は、1つ以上の水酸基を含有する分子を指す。多価アルコールは、ジオール、トリオール又はテトラオールであってよく、それらは、それぞれ、2つ、3つ、あるいは4つの水酸基を含有する。ポリオールも、ペンタオール、ヘキサオール、ヘプタオール等のように、4つより多くの水酸基を含有してよい。そして、それは、それぞれ、5つの、6つの又は、7つのヒドロキシル基を含有する。その上、ポリオールは、糖アルコール、多価アルコール又はポリアルコールであってもよく、それは、カルボニル基(アルデヒド又はケトン、還元糖)が第一又は第二ヒドロキシル基に還元された、炭水化物の還元型である。
【0180】
ポリオールの非限定的な例は,エリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビット、ラクチトール、キシリトール、イノシトール、イソマルト、プロピレングリコール、グリセリン、トレイトール、ガラクチトール、水素化されたイソマルツロース、還元されたイソマルト−オリゴ糖、還元されたキシロ−オリゴ糖、還元されたゲンチオ−オリゴ糖、還元されたマルトースシロップ、還元されたグルコースシロップ、水素化された澱粉加水分解物、ポリグリチトール、糖アルコール、あるいは、甘味料組成物の味覚に悪影響を与えない、還元され得る、他の炭水化物、を含む。
【0181】
1つの特定の実施形態において、レバウジオシドDは、D−タガトース、L−糖類、L−ソルボース、L−アラビノース等とそれらの組合せのような、減じられたカロリー甘味料と組み合わされてよい。
【0182】
別の特定の実施形態において、レバウジオシドDは、いろいろな炭水化物と組み合わされ得る。用語「炭水化物」は、一般的な化学式(CHO)の(ここで、「n」は3−30である)、複数の水酸基で置換したアルデヒド又はケトン化合物及びそれらのオリゴマーやポリマーを一般に指す。本発明の炭水化物は、そのうえ、一つ以上の位置で置換又は脱酸素化されてよい。ここで用いられているように、炭水化物は、修飾されていない炭水化物、炭水化物誘導体、置換された炭水化物、修飾された炭水化物を含む。ここで用いられているように、フレーズ「炭水化物誘導体」、「置換された炭水化物」、「修飾された炭水化物」は同義である。修飾された炭水化物は、少なくとも1つの原子が、加えられ、取り除かれたいずれの炭水化物又はそれらの組合せを意味する。従って、炭水化物誘導体又は置換された炭水化物は、置換された又は置換されていない、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類を含む。炭水化物誘導体、あるいは、置換された炭水化物は、任意選択的に、いずれかの炭素位置で、炭水化物誘導体又は置換された炭水化物が甘味組成物の甘味を改善する機能を示すことを条件として、脱酸素化されたり、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシル、アシル、アシロキシ、アミノ、アミド、カルボキシル誘導体、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホ、メルカプト、イミノ、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルファモイル、カルボアルコキシ、カルボキシアミド、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィノ、チオエステル、チオエーテル、オキシイミノ、ヒドラジノ、カルバミル、ホスホ、ホスホナトやその他の官能基のような一つ以上の部位で置換されてよい。
【0183】
本発明の実施形態において、炭水化物の非限定的な例は、タガトース、トレハロース、ガラクトース、ラムノース、いろいろなシクロデクストリン、環状オリゴ糖類、さまざまなマルトデキストリン、デキストラン、スクロース、ブドウ糖、リブロース、フルクトース、トレオース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、マンノース、イドース、ラクトース、マルトース、転化糖、イソトレハロース、ネオトレハロース、イソマルツロース、エリスロース、デオキシリボース、グロース、イドース、タロース、エリトルロース、キシルロース、プシコース、ツラノース、セロビオース、アミロペクチン、グルコサミン、マンノサミン、フコース、グルクロン酸、グルコン酸、グルコノラクトン、アベクオース、ガラクトサミン、ビート・オリゴ糖類、イソマルト−オリゴ糖類(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノースなど)、キシロ・オリゴ糖類(キシロトリオース、キシロビオースなど)、キシロ末端オリゴ糖類、ゲンチオ−オリゴ糖類(などゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース)、ソルボース、ニゲロ−オリゴ糖類、パラチノース・オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖(ケストース、ニストースなど)含む、マルトテトラオール、マルトトリオール、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオースなど)、澱粉、イヌリン、イヌロ−オリゴ糖、ラクツロース、メリビオース、ラフィノース、リボース、異性化された液糖(例えば高いフラクトース・コーンシロップ)、カップリングシュガーと大豆オリゴ糖である。その上、ここで使われる炭水化物は、D−体又はL−体でもあってよい。配合組成において、化合物のどんな組合せも、用いられてよい。
【0184】
特定の実施形態において、レバウジオシドDは、糖酸と調合されてよく、そしてそれはアルドン酸、ウロン酸、アルダル酸、アルギン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸とそれらの塩類(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩類又は他の生理的に許容できる塩類)、そしてそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。
【0185】
特定の実施形態において、レバウジオシドDは、いろいろな生理活性物質又は機能性成分との組合せで用いられてよい。機能性成分は、カロテノイド、食物繊維、脂肪酸、サポニン、抗酸化剤、機能性食品、フラボノイド、イソチオシアネート、フェノール、フィトステロール、スタノール(フィトステロールとフィトステロール)、多価アルコール、プレバイオティクス、プロバイオティックス、フィトエストロゲン、大豆タンパク質、硫化物やチオール、アミノ酸、タンパク質、ビタミン、そして、鉱物のような、カテゴリに一般に分類される。機能性成分は、心血管、コレステロール減少、消炎のような、それらの健康効果に基づいて、分類されてもよい。
【0186】
レバウジオシドDを有する組成物は、天然又は人工の起源の香料を含んでいてよい。ここで用いられているように、特に明記しない限り、用語「香味料」は、食品に望まれた味を提供するために本組成物に加えられてよい、どんな食品グレード物質を意味する。本発明において有用な香味料は、たとえば、植物又は果物から誘導される油のような精油、薄荷油、スペアミント油、他のミント油、丁字油、ケイ皮油、ウィンターグリーン油、月桂樹、タイム、スギの葉、ナツメグ、オールスパイス、セージ、メース、アーモンドを含む。香料は、リンゴ、バナナ、スイカ、西洋ナシ、桃、ブドウ、イチゴ、キイチゴ、サクランボ、深紫、パイナップル、アプリコットやそれらの混合物のような植物エキス又は果物エッセンスであってよい。香味料は、レモン、ライム、オレンジ、タンジェリン、グレープフルーツ、シトロン、又はキンカンの抽出物、エッセンス又は油のような、柑橘類の味であってよい。本発明において有用な味は、クリーム、ヘイゼルナッツ、バニラ、チョコレート、シナモン、ペカン、レモン、ライム、キイチゴ、桃、マンゴー、バニリン、バター、バタースカッチ、お茶、オレンジ、タンジェリン、キャラメル、イチゴ、バナナ、ブドウ、深紫、サクランボ、ブルーベリー、パイナップル、エルダベリー
、スイカ、バブルガム、カンタロープ、グァバ、キーウィ、パパイア、ココナッツ、ミント、スペアミント、派生物とそれらの組合せを含んでよい。
【0187】
レバウジオシドDを有する組成物は、香り成分を含んでもよい。ここで用いられているように、特に明記しない限り、用語「香り成分」は、例えば、食品と混ぜ合わせられるとき、望まれる香りを生じさせるために使用されてよい、どんな食物グレードの揮発性物質を意味する。本発明において有用な香りは、たとえば、精油(柑橘類の油)、エクスプレスドオイル(オレンジ油)、蒸留油(ばら油)、抽出物(果物)、アネトール(カンゾウ、アニス種子、ウゾー、ウイキョウ)、アニソール(アニス種子)、ベンズアルデヒド(マジパン、アーモンド)、ベンジルアルコール(マジパン、アーモンド)、樟脳(クスノキ)、ケイ皮アルデヒド(シナモン)、シトラール(シトロネラ油、レモン油)、d−リモネン(オレンジ)エチル・ブタノエート(パイナップル)を含む、オイゲノール(丁字油)、フラネオール(イチゴ)、フルフラール(キャラメル)、リナロール(コリアンダー、バラの木)、メントール(ハッカ)、メチル・ブタノエート(リンゴ、パイナップル)、サリチル酸メチル(ウィンターグリーン油)、ネラール(オレンジ花)、ネロリン(オレンジ花)、ペンチル・ブタノエート(西洋ナシ、アプリコット)、ペンチル・ペンタノアート(リンゴ、パイナップル)、ソトロン(メープルシロップ、カレー、フェヌグリーク)、ストロベリーケトン(イチゴ)、2−エトキシ−3−イソプロピルピラジンや2−メトキシ−3−sec−ブチルピラジンや2−メトキシ−3−メチルピラジンのような置換されたピラジン(コロハ、クミン、コリアンダーの炙り種)、ツジョン(ビャクシン、コモンセージ、アラスカヒノキ、ニガヨモギ)、チモール(樟脳に類似)、トリメチルアミン(魚)、バニリン(バニラ)とそれらの組合せを含む。本発明によれば、望まれる香り成分は、精油(柑橘類の油)、エクスプレスドオイル(オレンジ油)、蒸留油(バラ油)、抽出物(果物)、ベンズアルデヒド、d−リモネン、フルフラール、メントール、メチルブタノエート、ペンチルブタノエート、塩、は生物とそれらの組合せを含む。
【0188】
レバウジオシドDを有する組成物は、この発明の実施形態で利用するために、ヌクレオチド付加物を含んでいてよい。それらは、イノシン・モノリン酸塩、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、シトシン・モノリン酸塩、ウラシル・モノリン酸塩、イノシン二リン酸塩、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、シトシン二リン酸塩、ウラシル二リン酸塩、イノシン三リン酸塩、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、シトシン三リン酸塩、ウラシル三リン酸塩とそれらのアルカリ塩、アルカリ土類金属塩とそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。また、ここで記載されているヌクレオチドは、ヌクレオシド又は核酸塩基(例えば、グアニン、シトシン、アデニン、チミン、ウラシル)のような、ヌクレオチド関連の付加物も含んでいてよい。
【0189】
レバウジオシドDを有する組成物は、有機酸付加物を含んでいてよい。有機酸は、−COOH部分を含む化合物である。本発明の実施形態に用いられるのに適した有機酸付加物は、C2−C30のカルボン酸、置換されたヒドロキシ基を含むC1−C30カルボン酸、安息香酸、置換された安息香酸(例えば2,4−ジヒドロキシ安息香酸)、置換された桂皮酸、ヒドロキシ酸、置換されたヒドロキシ安息香酸、置換されたシクロヘキシルカルボン酸、タンニン酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アジピン酸、ヒドロキシクエン酸、リンゴ酸、フルータリック酸(リンゴ酸、フマル酸、酒石酸の混合物)、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クロロゲン酸、サリチル酸、クレアチン、塩酸グルコサミン、グルコノデルタラクトン、コーヒー酸、胆汁酸、酢酸、アスコルビン酸、アルギン酸、クリソルビック(crythorbic)酸、ポリグルタミン酸とそれらのアルカリ塩又はアルカリ土類金属塩の派生物を含むが、これに限定されない。加えて、有機酸付加物は、D−体又はL−体であってもよい。
【0190】
レバウジオシドDを有する組成物は、有機酸性塩添加物を含んでいてよい。それらは、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、乳酸(例えば、乳酸ナトリウム)、アルギン酸(例えば、アルギン酸ナトリウム)、アスコルビン酸(例えば、アスコルビン酸ナトリウム)、安息香酸(例えば、安息香酸ナトリウム又は安息香酸カリウム)とアジピン酸の塩のような、すべての有機酸のナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム塩を含むが、これに限定されない。記載されている有機酸塩添加物を改善している甘味の例は、任意選択的に、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシル、アシル、アシロキシ、アミノ、アミド、カルボキシル誘導体、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホ、チオール、イミン、スルホニル、スルフェニル、スルフィニル、スルファミル、カルボキシアルコキシ、カルボキシアミド、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィノ、チオエステル、チオエーテル、無水物、オキシイミノ、ヒドラジノ、カルバミル、ホスホ、ホスホナト、及び他のあらゆる存在可能な官能基からなる群から選択される以下の部分の一つ以上で、置換された有機酸塩が甘味組成物の甘味を改善するのに機能することを条件として、置換されてよい。
【0191】
レバウジオシドDを有する組成物は、本発明の実施形態で使用するために、無機酸性添加物を含んでいてよい。それらは、リン酸、亜リン酸、ポリリン酸、塩酸、硫酸、炭酸、リン酸二水素ナトリウムとそれらに対応するアルカリ塩又はアルカリ土類金属塩(例えば、イノシトール六リン酸マグネシウムやイノシトール六リン酸カルシウム)を含むが、これらに限定されない。
【0192】
レバウジオシドDを有する組成物は、本発明の実施形態で使用するために、苦い化合物添加物を含んでいてよく、カフェイン、キニーネ、尿素、橙皮油、ナリンギン、苦木とそれらの塩に限定されない。
【0193】
レバウジオシドDを有する組成物は、人工又は天然の甘味促進剤及びそれらの組合せを含んでいてよい。
【0194】
レバウジオシドDの製剤は、本発明の実施形態において用いられるポリマー添加剤を含んでよく、キトサン、ペクチン、ペクチン酸、ペクチニン酸、ポリウロン酸、ポリガラクツロ酸、澱粉、食物親水コロイド、又はそれらの粗製の抽出物(例えば、アカシアセネガルゴム(商標Fibergum)、アカシアセヤルゴム、カラギーナン)、ポリ‐L‐リジン(例えば、ポリ−L−α−リシン又はポリ−L−ε−リシン)、ポリ−L−オルニチン(例えば、ポリ−L−α−オルニチン又はポリ−L−ε−オルニチン)、ポリアルギニン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール・メチルエーテル)、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリエチレンイミン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)とその塩類、及びポリエチレングリコールアルギン酸ナトリウム塩と他のカチオン性及びアニオン性のポリマー類に限定されない。
【0195】
レバウジオシドDの製剤は、本発明の実施形態で使用するために、タンパク質又はタンパク質加水分解物の添加剤を含んでよく、ウシ血清アルブミン、ホエータンパク質(90%の瞬時のホエータンパク質分離物、34%のホエータンパク質、50%の加水分解されたホエータンパク質、80%のホエータンパク質濃縮物のような、留分又は濃縮物を含む)、可溶性米タンパク質、大豆タンパク質、タンパク質分離物、タンパク質加水分解物、タンパク質加水分解物の反応生成物、糖蛋白質やアミノ酸を含むプロテオグリーンズ(proteoglyeans)(例えば、グリシン、アラニン、センルネ(senrne)、スレオニン、アスパラギン、グルタミン、アルギニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、ノルバリン、メチオニン、プロリン、チロシン、ヒドロキシプロリン等)、コラーゲン(例えば、ゼラチン)、部分的に加水分解されたコラーゲン(例えば、加水分解された魚のコラーゲン)とコラーゲン加水分解物(例えば、豚のコラーゲンの加水分解物)に限定されない。
【0196】
レバウジオシドDの製剤は、本発明の実施形態に用いられるために、界面活性剤の(添加剤を含んでよく、ポリソルベート(例えば、ポリオキシエチレン・ソルビタン・モノオレアート(ポリソルベート80)、ポリソルベート20、ポリソルベート60)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホサクシネート、又はジオクチル・スルホサクシネート・ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、セチルピリジニウム塩化物(ヘキサデシルピリジニウムクロリド)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、コール酸ナトリウム、カルバモイル、塩化コリン、グリココール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム、ラウリン酸アルギネート、ステアロイルラクチル酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、レシチン、スクロースオレアートエステル、スクロースステアラートエステル、スクロースパルミタートエステル、スクロースラウリン酸エステル、と他の乳化剤等に限定されない。
【0197】
レバウジオシドDの配合組成は、本発明の実施形態に用いられるために、フラボノイドの添加物を含んでよく、それは、一般に、フラボノール、フラボン、フラバノン、フラバン−3−オール、イソフラボン又はアントシアニジンに分類される。フラボノイド添加物の非限定的な例は、カテキン(例えば、緑茶抽出物)、ポリフェノール、ルチン、ネオヘスペリジン、ナリンギン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、などを含む。
【0198】
この配合組成は、本発明の実施形態に用いられるために、アルコール添加物を含んでよく、エタノールに限定されない。
【0199】
この配合組成は、収斂剤化合物の添加物が含んでよく、タンニン酸、塩化ユウロピウム(EuCl)、塩化ガドリニウム(GdCl)、塩化テルビウム(TbCl)、ミョウバン、タンニン酸、ポリフェノール(例えば、お茶ポリフェノール)に限定されない。
【0200】
この配合組成は、ビタミンを含んでもよい。ビタミンは、人体が普通に機能するために少量必要とする有機化合物である。体は、炭水化物とタンパク質のような他の栄養分とは異なり、ビタミンを、壊すことなく利用する。実施形態に用いられるビタミンは、ビタミンA(レチノール、レチナールアルデヒド、レチノイン酸、レチノイド、レチナール、レチノイン酸)、ビタミンD(ビタミンD1−D5;コレカルシフェロール、ルミステロール、エルゴカルシフェロール、ジヒドロタキステロール、7−デヒドロコレステロール)、ビタミンE(エコフェロール(eocopherol)、トコトリエノール)、ビタミンK(フィロキノン、ナフトキノン)、ビタミンB1(サイアミン)、ビタミンB2(リボフラビン、ビタミンG)、ビタミンB3(ナイアシン、ニコチン酸、ビタミンPP)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン)、ビタミンB7(ビオチン、ビタミンH)、ビタミンB9(葉酸、葉酸塩、ホラシン、ビタミンM、プテロイル−L−グルタミン酸)、ビタミンB12(コバラミン、シアノコバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)に限定されない。
【0201】
いろいろな他の化合物は、一部の関係機関によってビタミンと分類されてきた。これらの化合物は、シュードビタミンと呼ばれており、ユビキノン(コエンザイムQ10)、パンガミン酸、ジメチルグリシン、タエストリル、アミグダリン、フラバノイド、パラアミノ安息香酸、アデニン、アデニル酸、s−メチルメチオニンのような化合物を含んでよく、これらに限定されない。
【0202】
レバウジオシドDを有する配合組成は、食物繊維を含んでよい。バルク又は粗飼料とも呼ばれる食物繊維は、人間の消化酵素による加水分解に抵抗する食物の部分であり、一般に、消化系を通じて動いていき、蠕動に対して腸を刺激する植物物質の、消化しにくい部分を含む。
【0203】
組成と結合の両方においてかなりの構造の違いを有する多数の高分子炭水化物が、食物繊維の定義に入る。そのような化合物は当業者にはよく知られており、それの非限定的な例は、非でんぷん多糖類、リグニン、セルロース、メチルセルロース、ヘミセルロース、b−グルカン、ペクチン、ゴム、粘質物、ワックス、イヌリン、オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖、シクロデクストリン、キチン質とそれらの組合せを含む。
【0204】
食物繊維の食料源は、穀物、豆類、果物、野菜を含むが、これらに限定されない。食物繊維を提供している穀物は、オート麦、ライ麦、大麦、小麦を含むが、これらに限定されない。繊維を提供している豆類は、エンドウと大豆のような豆を含むが、これらに限定されない。繊維の源を提供している果物と野菜は、リンゴ、オレンジ、西洋ナシ、バナナ、ベリー、トマト、緑莢インゲン、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジン、ジャガイモ、セロリを含むが、これらに限定されない。ぬか、ナッツ、種(例えば亜麻の種)のような肥料は、食物繊維の源でもある。食物繊維を提供している植物の部分は、茎、根、葉、種、パルプ、皮を含むが、これらに限定されない。
【0205】
食物繊維は、一般に、植物源に由来するが、キチン質のような消化しにくい動物性生成物も食物繊維と分類される。キチン質はβ(1−4)結合によってつなげられるアセチルグルコサミンの単位から成る多糖類であり、セルロースの結合と類似している。
【0206】
レバウジオシドDを含有している配合組成は、酸化防止剤を含んでいてもよい。本発明の実施形態のために適した酸化防止剤の例は、ビタミン、ビタミン子ファクター、鉱物、ホルモン類、カロチノイド、カロチノイドテルペノイド、非カロチノイドテルペノイド、フラボノイド、フラボノイドポリフェノール(例えば、ビオフラボノイド)、フラボノール、フラボン、フェノール類、ポリフェノール類、フェノール類のエステル類、ポリフェノール類のエステル類、非フラボノイドフェノール樹脂、イソチオシアン酸塩とそれらの組合せを含むが、これらに限定されない。一部の実施形態において、抗酸化剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ユビキノン、セレニウム鉱物、マンガン、メラトニン、α−カロチン、β−カロチン、リコペン、ゼアニシン(zeanthin)、クリポキサンチン(crypoxanthin)、レザーバトル、オイゲノール、ケルセチン、カテキン、ゴシポール、ヘスペレチン、クルクミン、フェルラ酸、チモール、ヒドロキシチロソール、ウコン、タイム、オリーブ油、リポ酸、グルタチオン、グルタミン、シュウ酸、トコフェロール派生化合物、ブチルヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、エチレンジアミン四酢酸、tert−ブチルヒドロキノン、酢酸、ペクチン、トコトリエノール、トコフェロール、コエンザイムQ10、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン、サポニン、リモノイド、カエムプデフォドロール(kaempfedrol)、ミリセチン、イソラムネチン、プロアントシアニジン、ケルセチン、ルチン、ルテオリン、アピゲニン、タンゲレチン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エロディクチオール(erodictyol)、フラバン−3−オール(例えば、アントシアニジン)、ガロカテキン、エピカテキンとその没食子酸エステル体、エピガロカテキンとその没食子酸エステル体テアフラビンとその没食子酸エステル体、テアルビジン、イソトラボノン(isotlavone)フィトエストロゲン、ゲニステイン、ダイドゼイン、グリシタイン、アントシアニン、青化処理、デルフィニジン、マルビジン、ペラルゴニジン、ペオニジン、ペツニジン、エラグ酸、没食子酸、サリチル酸、ロスマリン酸、ケイ皮酸とその誘導体(例えば、フェルラ酸)、クロロゲン酸、チコリ酸、タンニン酸、エラジタンニン類、アントキサンチン類、ベタシアニン類と他の植物色素、シリマリン、クエン酸、リグナン、アンチニュートリエント類、ビリルビン、尿酸、R−α−リポ酸、N−アセチルシステイン、エンブリカニン、リンゴ抽出物、リンゴ皮抽出物(アップルフェノン)、ルイボス抽出物、赤ルイボス抽出物、緑サンザシベリー抽出物、アメリカアカミキイチゴ抽出物、緑ぼコーヒー抗酸化剤、海棠抽出物20%のブドウ種抽出物、ココア抽出物、ホップ抽出物、マンゴスチン抽出物、マンゴスチン外皮抽出物、クランベリー抽出物、ザクロ抽出物、ザクロ外皮抽出物、ザクロの種の抽出物、サンザシベリー抽出物、ポメラザクロ抽出物、桂皮抽出物、ブドウ皮抽出物、コケモモ抽出物、マツ樹皮抽出物、ピクノジェノール、ニワトコの実抽出物、クワ根抽出物、スイカズラ(ゴジベリー)抽出物、ブラックベリー抽出物、ブルーベリー抽出物、ブルーベリーの葉抽出物、キイチゴ抽出物、ターメリック抽出物、柑橘類のビオフラボノイド、クロフサスグリ、ショウガ、アサイパウダー、緑のコーヒー豆抽出物、緑茶抽出物とフィチン酸、又はそれらの組合せを含んでよく、これらに限定されない。別の実施形態において、酸化防止剤は、たとえば、ブチルヒドロキシトルエン又はブチルヒドロキシアニソールのような、合成酸化防止剤を含んでいてよい。本発明の実施形態のための適した酸化防止剤の他の源としては、果物、野菜、茶、ココア、チョコレート、スパイス、ハーブ、米、家畜からの臓物、イースト、全粒穀物、又はシリアル穀物を含むが、これらに限定されない。
【0207】
一部の酸化防止剤は、フィトニュートリエント呼ばれるポリフェノール(別名「ポリフェノリクス」)の種類に属し、それは植物で見つけられる一群の化学物質であり、1分子につき1つ以上のフェノール基の存在によって特徴づけられる。ガン、心臓病、慢性炎症性病気の予防を含むいろいろな健康効果が、ポリフェノールから導かれ、精神的な強度と体力が改善される。本発明の実施形態のために適したポリフェノールは、カテキン、プロアントシアニジン、プロシアニジン、アントシアニン、ケルセチン、ルチン、リザーバトロル、イソフラボン、クルクミン、パニカラギン、エラジタンニン、ヘスペリジン、ナリンギン、柑橘類のフラボノイド、クロロゲン酸、他の類似した物質とそれらの組合せを含む。
【0208】
本発明の実施形態のためにカテキンの適した源は、緑茶、白茶、紅茶、ウーロン茶、チョコレート、ココア、赤ワイン、ブドウの種、赤いブドウ皮、紫のブドウ皮、赤いグレープジュース、紫のグレープジュース、ベリー類、ピクノジェノール、赤いリンゴの皮を含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、プロアントシアニジンやプロシアニジンのような酸化防止剤の適した源は、赤いブドウ、紫のブドウ、ココア、チョコレート、ブドウの種、赤ワイン、カカオ豆、クランベリー、リンゴの皮、深紫、ブルーベリー、クロフサスグリ、チョークベリー、緑茶、モロコシ、シナモン、大麦、赤いインゲンマメ、マダラインゲンマメ、ホップ、アーモンド、ヘイゼルナッツ、ペカン、ピスタチオ、ピクノジェノール、カラフルなベリーを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、アントシアニンの適した源は、赤いベリー、ブルーベリー、コケモモ、クランベリー、キイチゴ、サクランボ、ザクロ、イチゴ、ニワトコの実、チョークベリー、赤いブドウ皮、紫のブドウ皮、ブドウの種、赤ワイン、クロフサスグリ、アカフサスグリ、ココア、深紫、リンゴの皮、桃、赤い西洋ナシ、赤キャベツ、赤いタマネギ、赤いオレンジ、ブラックベリーを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、ケルセチンとルチンの適した源は、赤いリンゴ、タマネギ、ケール、沼コケモモ、リンゴンベリー、ザイフリボク、クランベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、イチゴ、キイチゴ、クロフサスグリ、緑茶、紅茶、深紫、アプリコット、パセリ、ニラネギ、ブロッコリー、チリペッパー、ベリー酒、イチョウを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、レスベラトロルの適した源は、赤いブドウ、ピーナッツ、クランベリー、ブルーベリー、コケモモ、クワ、日本のイタドリ茶、赤ワインを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、イソフラボンの適した源は、大豆、大豆生成物、豆類、アルファルファ芽、ヒヨコマメ、ピーナッツ、アカツメクサを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、クルクミンの適した源は、ターメリックとマスタードを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、パニカラギンとエラジタンニンの適した源は、ザクロ、キイチゴ、イチゴ、クルミ、オーク熟成した赤ワインを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、ヘスペリジン又はナリンギンのような柑橘類のフラボノイドの適した源は、オレンジ、グレープフルーツ、柑橘類のジュースを含むが、これらに限定されない。本発明の実施形態のために、クロロゲン酸の適した源は、緑のコーヒー、マテ茶、赤ワイン、ブドウの種、赤いブドウ皮、紫のブドウ皮、赤いグレープジュース、紫のグレープジュース、リンゴジュース、クランベリー、ザクロ、ブルーベリー、イチゴ、ヒマワリ、エキナセア、ピクノジェノール、リンゴの皮を含むが、これらに限定されない。
【0209】
レバウジオシドDの組成物は、脂肪酸を含んでよい。ここで用いられている、「脂肪酸」は、いずれの直鎖モノカルボン酸をも意味しており、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸、脂肪酸前駆体(オメガ−9の脂肪酸前駆体を含む)とエステル化された脂肪酸を含む。ここで用いられている、「長鎖高度不飽和脂肪酸」は、長い脂肪族の末尾を有する、いずれの不飽和高分子のカルボン酸又は有機酸を意味する。ここで用いられている、「オメガ−3脂肪酸」はその炭素鎖の末端のメチルから3番目の炭素ー炭素結合としての最初の二重結合を有する、いずれの不飽和高分子脂肪酸を意味する。特定の実施形態において、オメガ−3脂肪酸は長鎖オメガ−3脂肪酸を含んでいてよい。ここで用いられている、「オメガ−6脂肪酸」は、その炭素鎖の末端のメチルから6番目のの炭素−炭素結合としての最初の二重結合を有する、いずれの不飽和高分子脂肪酸を意味する。
【0210】
レバウジオシドDを有する組成物は、塩を含んでもよい。用語「塩」は、本発明の組成物を改善する、甘味味覚の望ましい化学活性を保持しており、一般に許容できる範囲で人間や動物の消費にとって安全である複合体をも意味している。アルカリ金属(たとえば、ナトリウム又はカリウム)又はアルカリ土類金属(たとえば、カルシウム又はマグネシウム)塩が、作られてもよい。塩は、アルカリとアルカリ土類金属の組合せを含んでいてもよい。そのような塩の非限定的な例は、(a)無機酸でつくられる酸添加塩と有機酸でつくられる塩、(b)カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウム、ナトリウム、カリウムなどのような金属陽イオン、又は、アンモニア、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、D−グルコサミン、テトラエチルアンモニウム又はエチレンジアミンから作られる陽イオンで作られる塩基付加塩、又は(c)(a)と(b)の組合せ、である。従って、甘味味覚を改善する添加物の塩が、少なくとも一つの天然や合成の高い甘味能力を有する甘味料を含む甘味組成物の味覚に悪影響を及ぼさない限り、甘味味覚を改善する組成物から由来するいずれの塩体も、本発明の実施形態で用いられてよい。添加物の塩の態様は、それらの酸や塩基の態様と同じ量で、天然や合成の甘味組成物に加えられてよい。
【0211】
特定の実施形態において、実施形態に有用で適した無機塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、枸櫞酸カリウム、塩化ユーロピウム(EuCl)、塩化ガドリニウム(GdCl)、塩化テルビウム(TbCl)、硫酸マグネシウム、ミョウバン、塩化マグネシウム
、リン酸のモノ‐、ジ‐、トリ‐塩基のナトリウム又はカリウム塩(例えば、無機リン酸塩)、塩酸の塩(例えば、無機の塩化物)、炭酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムを含むが、これらに限定されない。更に、特定の実施形態において、甘味味覚を改善する添加物として有効で適した有機塩は、)塩化コリン、アルギン酸ナトリウム塩(アルギン酸ナトリウム)、グルコヘプトン酸性ナトリウム塩、グルコン酸ナトリウム塩(ナトリウムグルコネート)、グルコン酸カリウム塩(カリウムグルコン酸塩)、グアニジンHCl、グルコサミンHCl、アミロライドHCl、グルタミン酸ソーダ、アデノシン一リン酸塩、マグネシウムグルコン酸塩、カリウム酒石酸塩(一水和物)とナトリウム酒石酸塩(二水和物)を含むが、これらに限定されない。
【0212】
本発明によって得られるレバウジオシドDの組成物は、改善された味覚特徴を有する零カロリー又は低カロリー又は糖尿病用の飲料と食物を作る高甘味度甘味料として、適用され得る。また、それは、糖を用いることができない、飲物、食品、医薬品、その他の生成物で、用いられ得る。
【0213】
その上、レバウジオシドDの組成物は、人間の消費に貢献する飲物、食品、その他の生成物のためだけでなく、改善された特徴を有する動物用の食事と飼料においても、甘味料として、用いられ得る。
【0214】
レバウジオシドDの組成物が、甘味化合物として使われる得る生成物の例は、ウォッカ、ワイン、ビール、酒等のアルコール飲料、天然のジュース、清涼飲料、炭酸入り清涼飲料、ダイエット飲物、零カロリー飲物、低カロリーの飲物や食品、ヨーグルト飲物、即席ジュース、インスタントコーヒー、粉末状の即席飲料、缶詰の生成物、シロップ、発酵大豆ペースト、醤油、酢、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、カレー、スープ、即席ブイヨン、粉末醤油、粉末酢、各種ビスケット、米ビスケット、クラッカー、パン、チョコレート、キャラメル、キャンディ、チューインガム、ゼリー、プリン、保存された果物と野菜、新鮮なクリーム、ジャム、マーマレード、花のペースト、粉乳、アイスクリーム、シャーベット、ボトルにパック詰めされた野菜と果物、缶詰で煮られた豆、甘みソースで煮られた肉と食材は、農業野菜の食品、シーフード、ハム、ソーセージ、魚ハム、魚ソーセージ、蒲鉾、揚げだし魚生成物、乾燥シーフード生成物、冷凍食品生成物、保存された海草、保存された肉、タバコ、薬の生成物、他多数、あり得る。原理的には、それには無制限の応用があり得る。
【0215】
甘味を付与された組成物は、飲料を構成し、その非限定的な例は、無炭酸飲料と、コーラ、ジンジャーエール、ルートビア、サイダー、フルーツ味の清涼飲料(例えば、レモンライム又はオレンジのような柑橘類味の清涼飲料)、粉末清涼飲料などのような炭酸入り飲料、果物や野菜に由来するフルーツジュース、しぼられたジュース等を含む果物ジュース、果物の粒子を含有している果物ジュース、果物飲料、果物ジュース飲料、果物ジュースを含有している飲料、果物香味料を有する飲料、野菜ジュース、野菜を含有しているジュース、果物と野菜を含有している混合ジュース、スポーツ飲料類、栄養ドリンク類、ニアウオーター
とその類似飲料(例えば、天然又は合成の香味料を有する水)、コーヒー、ココア、紅茶、緑茶、ウーロン茶などのような茶種類型人気飲料、ミルク飲料、ミルク成分を含むコーヒー、カフェオレ、ミルク茶、フルーツミルク飲料、飲めるヨーグルト、乳酸菌飲料等のようなミルク成分を含有している飲料、乳製品を含む。
【0216】
一般に、甘味を付与された組成物の存在下の甘味料の量は、甘味を付与された組成物の特定の型とその望まれる甘さに依存する。当業者であれば、甘味料の適切な量を容易に見極めて、甘味を付与された組成物を入れることができる。
【0217】
詳細な説明では、本発明の特定の例示的な実施形態だけが示されて、例証として記述される。当業者が認めているように、発明は多くの異なる形に表現されることができ、ここで述べられる実施形態に限られているものとして解釈されてはならない。
【0218】
本発明で得られる甘味料は、乾燥もしくは液体の態様で使われ得る。それは、食品の熱処理の前後に加えられてよい。甘味料の量は、使用の目的に依存する。それは、単独で、又は、組合せで、他の化合物に加えられてよい。
【0219】
食品、飲物、医薬、化粧品、食卓生成物、チューインガムの製造の間、混合、練合、溶解、酸洗浄、浸透、透水、灌水、微粒化、浸出等の方法が、使われ得る。
【0220】
従って、本発明の組成物は、成分の同種の均一であるか均一な混合物を提供する、当業者に知られているどんな方法によってでも、なされることができる。これらの方法は、乾式混合、噴霧乾燥、凝集、湿式造粒法
、圧縮、共結晶化などを含む。
【0221】
固形形状において、本発明の甘味をつける組成物は、甘くされる食物に配送のために適した、小さい袋、箱、バルクバッグ又は箱、立方体、錠剤、霧、又は溶解性細片を含む、どんな形ででも消費者に提供されることができる。その組成物は、単位服用で、又は、バルクの形で、届けられ得る。
【0222】
液体の甘味料系と、流体、半流体、ペースト、クリーム形態の種類にわたる都合のよい組成物のために、どのような形や形態においても適当な梱包材料を用いる適当な梱包が開発され、それは、上記の甘味生成物又は上記で生成された生成物の混合物のいずれかを含む混合物を運び、又は分配し、又は保管し、又は移送することに都合がよい。
【0223】
実施された研究は、レバウジオシドDと他のステビオール配糖体、天然の高甘味度甘味料、合成の高甘味度甘味料との混合物が、改善された味覚特性を有する甘味組成物を生み出すことを示した。
【0224】
レバウジオシドDと他の高甘味度甘味料は、組成物の甘さにおけるレバウジオシドDの寄与が10%から90%までのいろいろな混合で、混ぜ合わせられた。
【0225】
混合物におけるレバウジオシドDの含有量がより高くなると、改善効果はかなり増した。
【0226】
この組成物は、いろいろな増量剤、機能性成分、着色剤、香味料を含んでもよい。
【0227】
以下の例は、食品と医薬での、レバウジオシドDの単離と精製と関連した化合物とそれらの利用のための本発明の好ましい実施形態を例示する。本発明は、例で述べられる物質、規模、条件、手順に限定されず、例示にすぎないことが理解されるであろう。
【0228】
例1 レバウジオシドDの精製
ステビオシド−25.40%、レバウジオシドA−59.14%、レバウジオシドC−9.71%、レバウジオシドD−2.03%、レバウジオシドB−0.56%、レバウジオシドE−0.68%、レバウジオシドF−1.02%、ステビオールビオシド−0.11%、及びズルコシドA−1.35%を含有しているステビア抽出物の1kgが、95%のエチルアルコール3000mlで溶かされて、35分間80℃で保持され、その後、12時間15℃で撹拌された。温度が22℃に達したとき、高純度のレバウジオシドAの1.0%が結晶化を始めるための結晶種として反応混合物に加えられた。
【0229】
沈殿物は濾過によって分離されて、およそ2容量の99.5%エタノールで洗浄された。
【0230】
結晶物質の収率は、ステビオシド(8.8%)、レバウジオシドA(81.7%)、レバウジオシドC(5.1%)、レバウジオシドD(3.3%)、レバウジオシドB(0.1%)、レバウジオシドE(0.3%)、レバウジオシドF(0.4%)、及びズルコシドA(0.3%)の含有量を有する47.1%であった
【0231】
残留溶液は、ステビオシド(40.2%)、レバウジオシドA(39.1%)、レバウジオシドC(13.8%)、レバウジオシドD(0.9%)、レバウジオシドB(1.0%)、レバウジオシドE(1.0%)、レバウジオシドF(1.6%)、ステビオールビオシド(0.2%)、及びズルコシドA(2.3%)を含み、レバウジオシドA又はステビオール配糖体の高純度混合物の単離のために用いられ得る。
【0232】
その沈澱物は、3.5容量の77.7%エタノールで混ぜ合わせられて、3時間50℃で撹拌下保温された。それから、混合物は室温まで冷却され、そして、その沈澱物は濾過によって分離された。結晶の収量はおよそ14%であり、そして、65.9gの生成物が、ステビオシド(1.4%)、レバウジオシドA(72.8%)、レバウジオシドC(1.5%)、レバウジオシドD(21.4%)、レバウジオシドB(0.1%)、レバウジオシドE(2.1%)、及びレバウジオシドF(0.7%)の含有量で得られた。
【0233】
濾過液におけるいろいろな配糖体の含有量は、ステビオシド(10.0%)、レバウジオシドA(83.15%)、レバウジオシドC(5.69%)、レバウジオシドD(0.35%)、レバウジオシドB(0.1%)、レバウジオシドE(0.01%)、レバウジオシドF(0.35%)、及びズルコシドA(0.35%)であった。
【0234】
レバウジオシドDの更なる精製のために、沈澱物は1:2(質量/体積)比率で50%エタノールで懸濁されて、12時間35℃で撹拌下で保持された。懸濁液は濾過され、そして、沈澱物は乾燥された。沈澱物の収率はおよそ23%であり、そして、それはステビオシド(0.8%)、レバウジオシドA(16.2%)、レバウジオシドC(0.7%)、レバウジオシドD(81.6%)、レバウジオシドE(0.5%)とレバウジオシドF(0.2%)を含有する。およそ15.2gの乾燥物質が、この段階で得られた。
【0235】
結果として得られた濾過液におけるいろいろな配糖体の含有量は、ステビオシド(1.6%)、レバウジオシドA(89.7%)、レバウジオシドC(1.7%)、レバウジオシドD(3.4%)、レバウジオシドB(0.1%)、レバウジオシドE(2.6%)、及びレバウジオシドF(0.8%)であった。それは、前の段階からの濾過液と結合された。
【0236】
沈澱物は、50%のエタノール溶液で類似の処理にさらされ、3.8%のレバウジオシドAと95.7%のレバウジオシドDの含有量を有する生成物が得られた。その生成物は、おのおの0.1%のステビオシド、レバウジオシドC、及びレバウジオシドFと0.2%のレバウジオシドEも含有する。この生成物の収率はおよそ75%であり、およそ11.4gの結晶が得られた。
【0237】
この段階で、濾過液の量は、それぞれ39.3%と53.4%のレバウジオシドDとレバウジオシドAをそれぞれ含む、およそ3.8gであった。
【0238】
得られたレバウジオシドDは2容量の30%メタノールに溶かされ、30分間60℃で活性化されたカーボン0.3%で処理され、それから、熱濾過にさらされた。レバウジオシドDは、濾過後、自発的に沈殿した。
【0239】
結晶は濾過によって分離され、12時間80℃で乾燥された。沈澱物の収率はおよそ8.8gであり、そして、それは乾燥基準で98.4%のレバウジオシドDを含有する。
【0240】
沈殿の2段階目及び3段階目から統合した濾過液は、455.8gで、ステビオシド(9.1%)、レバウジオシドA(83.9%)、レバウジオシドC(5.2%)、レバウジオシドD(0.7%)、レバウジオシドB(0.1%)、レバウジオシドE(0.3%)、レバウジオシドF(0.4%)、及びズルコシドA(0.3%)を含有する。それは、結晶種として1%のレバウジオシドAと混ぜ合わせられ、結晶化のため12時間22℃で放置された。結晶は濾過によって分離されて、およそ2容量のエタノールで洗浄された。結晶におけるレバウジオシドAの含有量は、乾燥基準で98.8%であった。この量は、乾燥後、273.5gであった。
【0241】
レバウジオシドDの純度は、30℃の温度でZORBAX NHカラム(150×4.6mm、5μm)を用いてを実行され、HPLCを用いて測定された。移動相は、1.0mL/分の流量で、20%の緩衝液(0.0125%の酢酸と0.0125%のアンモニウムアセテート)と80%のアセトニトリルの溶液を含んだものであった。12μLの各々のサンプルは、複製されて注入され、そして、そのサンプルは260nm(100nmの帯域幅)の参照を用いて210nm(4nmの帯域幅)でUV検出器を使って分析された。その分析は、40分から60分の範囲の実行時間を必要とした。
【0242】
0.0125%の酢酸と0.0125%のアンモニウムアセテートの緩衝液は、1リットルの水に0.125gのアンモニウムアセテートと125μLの氷酢酸を溶かすことによって調製された。レバウジオシドBの滞留時間は、両方の合計0.025%を維持しつつ、アンモニウムアセテートと酢酸の比を変えることによって、調節された。酢酸の量の増加は、レバウジオシドBの滞留時間の減少をもたらした。
【0243】
希釈溶液は、エチルアルコール500mLと緩衝液500mLを混ぜることによって、調製された。レバウジオシドDの標準液は、およそ2500mg/Lの標準液を作るため、レバウジオシドD標準(0.1mg単位で記録された)10.0±0.5mgを希釈溶液の4mLで薄めることによって調製された。レバウジオシドD標準液は、10.8、11.4、12.6及び13.2μLで注入された。含水量は、標準が調製されるたびに、カール・フィッシャー分析で測定され、そして、分析証明書に従い、溶媒の純度に基づき、修正がなされた。
【0244】
ステビオシド標準液は、およそ(湿気と純度に対して補正している)2500mg/Lの標準液(調製液A)を作るため、ステビオシド標準(0.1mg単位で記録された)12.5±0.5mgを希釈溶液5mLによって薄めることによって調製された。それから、ステビオシド標準液は、250mg/Lの標準液(調製液B)を作るために、1mLの調製液Aを10mLの希釈液に対して使って薄められ、そして、標準調製液は2.5から50mg/Lの範囲の最終的な濃度に薄められた。
【0245】
レバウジオシドDの組成物のサンプルは、レバウジオシドDの組成物の(0.1mg単位で記録された)125±2mgを希釈溶液50mLで薄めることによって調製され、およそ(湿気に対して補正している)2500mg/Lの試料溶液が作られた。個々に調製された複製サンプルは、12μLで注入された。サンプルがすぐに分析されないならば、それらは、窒素中で、上部空間なしで保存されて、乾燥された。
【0246】
表11は、レバウジオシドDと他のステビオール配糖体の滞留時間のガイドラインを提供している。しかし、当業者であれば、滞留時間が必要に応じて修正され得ることを理解すべきである。
【0247】
【表11】

【0248】
例2 低カロリーのオレンジジュース飲料
60gの濃縮したオレンジ・ジュースは1.1gのクエン酸、0.24gのビタミンC、1.0gのオレンジエッセンス、0.76gのレバウジオシドD、及び水と混ぜ合わせられ、全量で1000mLの均一に溶かされた混合物が作られた。それから、その混合物は、従来方法によって作られたものと類似したオレンジジュースを調製するために、約95℃で20秒間低温殺菌された。その生成物には、優れた味覚特性があった。
【0249】
リンゴ、レモン、アプリコット、サクランボ、パイナップル等のような他の果物からのジュースは、同じやり方を使って調製され得る。
【0250】
例3 アイスクリーム
1.50kgの全乳が45℃で熱せられ、300グラムのミルククリーム、100グラムのタガトース、90グラムのソルビトール、スタビライザーとしての6グラムのカラゲーニン、乳化剤としての3グラムのポリソルベート−80、及び1.0グラムのレバウジオシドDが、例10で示されるように、ミルクに加えられて、その成分が完全に溶けるまで、撹拌された。それから、その混合物は25秒間80℃の温度で低温殺菌された。均質化後、そのサンプルは、劣化プロセスを完了するために、24時間4℃の温度に保たれた。バニラ香味料(混合物重量の1.0%)と着色剤(混合物重量の0.025%)は、劣化プロセス後に混合物に加えられる。その混合物は、それから、自動的にアイスクリームを生産するために、アイスクリーム製造機に移された。生産されたアイスクリームのサンプルは、密封容器に移されて、−18℃の温度でフリーザーに保たれた。
【0251】
甘味料の適用は、アイスクリームの物理化学特性、ならびに、色、なめらかさ、表面の質感、空気隙間、バニラ香りの強さ、バニラ味覚、粉っぽさ、冷たさ、及び溶解速度の全体的な特性に悪影響を及ぼさない。
【0252】
例4 ヨーグルト
1kgの脱脂乳中で、本発明によって調製された高純度レバウジオシドD0.8グラムが、溶かされた。20分間82℃で低温殺菌された後に、そのミルクは40℃に冷却された。30グラムの量のスターターが加えられ、そして、その混合物は6時間37℃で保温された。それから、その発酵マスは、12時間10−15℃で保持された。
【0253】
生成物は、異物の味覚や匂いのない、低カロリーで低齲蝕原性ヨーグルトである。
【0254】
例5 アイスレモン茶
飲料のための配合率 は、以下に示された。
【0255】
【表12】

【0256】
すべての成分は混合されて、水に溶かされて、低温殺菌された。生成物は、優れた味覚と風味を備えている。
【0257】
例6 パン
1kgの小麦粉、37.38グラムのフルクトオリゴ糖シロップ、80グラムのマーガリン、20グラムの塩、20グラムのイースト、及び0.25グラムの発明によって得られた高純度レバウジオシドDが、ブレンダーに入れられて、十分に混ぜられた。600mlの水がその混合物に注がれて、十分に練られた。練合過程の完了で、その生地は30〜45分間、成形されて、ふくらませられた。準備の整った生地はオーブンに置かれて、45分間焼かれた。パンのサンプルは、クリームがかった白色と滑らかな質感をもつに至った。
【0258】
例7 ダイエットクッキー
小麦50.0%、マーガリン30.0%、フルクトース10.0%、マルチトール8.0%、全乳1.0%、塩0.2%、ベーキングパウダー0.15%、バニリン0.1%、本発明によって得られたレバウジオシドD0.55%が、生地混合機械で十分にこねられた。その生地を成形した後に、クッキーは15分間200℃で焼かれた。
【0259】
その生成物は、優れた味覚と適切な甘さを有する低カロリーダイエットクッキーである。
【0260】
例8 醤油
レバウジオシドD0.8gが、1000mlの醤油に加えられて、均一に混ぜられた。その生成物は、優れた味覚と質感をもつに至った。
【0261】
例9 練り歯磨き
練り歯磨きは、リン酸カルシウム45.0%、カルボキシメチルセルロース1.5%、カラゲーニン0.5%、グリセロール18.0%、ポリオキシエチレンソルビタンモノエステル2.0%、β−シクロデクストリン1.5%、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム0.2%、調味料1.0%、防腐剤0.1%、本発明によって得られたレバウジオシドD0.2%、100%までの水を含む組成物を、通常の方法によって、こねることによって調製された。その生成物は、適切な甘さで良い発泡と洗浄能力を備えている。
【0262】
例10 ケーキ
123gの雌鶏卵、45gの砂糖、345gのソルビトール液体、2.0gのスクロース脂肪酸エステル、95%の純度を有する0.35gのレバウジオシドDが、従来の方法に従ってケーキを調製するために、100gの小麦粉と200gの水と混ぜ合わせられた。その生成物は、最適甘味風味を有する優れた味覚をもつに至った。
【0263】
例11 低カロリー炭酸飲物
飲料のための調合比率は、以下に示された。
【0264】
【表13】

【0265】
異なる甘味料で調製された飲料は、比較のために10人の判断が与えられた。
以下の表は、その結果を示す。
【0266】
【表14】

【0267】
上記の結果は、飲料が、良い感覚刺激特徴を備えている高純度レバウジオシドDを使って調製したことを示している。
【0268】
例12 チョコレート
30kgのカカオ酒、11.5kgのココア脂、14kgの粉ミルク、44kgのソルビトール、0.1kgの塩、0.1kgの高純度レバウジオシドDを含有している組成物がは十分にこねられて、そして、それから、混合物は24時間その粒子サイズを減らすために精製機に置かれた。その後、含有量はコンチェに移され、300グラムのレシチンは加えられ、そして、その組成物は48時間50℃でこねられた。それから、その含有物は、成形装置に置かれて、固められた。
【0269】
生成物は、優れた質感を有する低齲蝕原性で低カロリーチョコレートである。また、20人の官能試験員で実施した感覚刺激テストは、残らないあと味を明らかにした。最も望ましいものは、純度の少なくとも95%を有するレバウジオシドDを有する生成物であった。
【0270】
例13 食卓タブレット
58.5%のラクトース、10%のケイ酸カルシウム、5%のクロスカルメロース、5%のL−ロイシン、1%のエアゾール200、0.5%のステアリン酸マグネシウム、20%レバウジオシドDからなる混合物は、十分に練られた。それから、その混合物は、6.2mmの直径のパンチャーを備えている、錠剤にする機械を使って成形され、それぞれ70mg、厚さ3.0mm、硬度10±1kgの錠剤ができた。
【0271】
この錠剤は、それらの適切な甘さのために、容易に投与され得る。しかし、レバウジオシドDの低い等級を使用している配合組成は、25℃で水中で約3−4分の可溶性で、いくぶんねばねばしたものであった。高純度レバウジオシドDで調合された錠剤は、約20−30秒の可溶性で最高の特徴を示した。
【0272】
前述の説明とここで示される特定の実施形態は、単に本発明とその原理の最高方式の例証となるだけであり、そして、その変更・付加は、発明の精神及び範囲から逸脱せずに、当業者によって簡単になされ得ることを理解すべきである。そして、それゆえ、それは添付の特許請求の範囲によってのみ制限されると理解される。
【0273】
参考文献
Kovylyaeva, G.I., Bakaleinik, G.A.,
Strobykina, I.Y., Gubskaya, V.I., Sharipova, R.R., Alfonsov, V.A., Kataev,
V.E., and Tolstikov, A.G. 2007. Glycosides from Stevia rebaudiana.
Chemistry of Natural Compounds. V.43, No.1, 81-85.
【0274】
Kohda, H., Kasai, R., Yamazaki, K.,
Murakami, K., and Tanaka, O. 1976. New sweet diterpene glucosides from Stevia
rebaudiana. Phytochemistry. V.15, 981-983.
【0275】
Starratt, A.N., Kirbi, C.W., Pocs, R.,
and Brandle J.E. 2002. Rebaudioside F, a diterpene glycoside from Stevia
rebaudiana. Phytochemistry. V.59, 367-370.
【0276】
Kobayashi, M., Horikawa, S., Dergandi,
I.H., Ueno, J., and Mitsuhashi, H. 1977. Dulcoside A and B, New diterpene
glycosides from Stevia rebaudiana. Phytochemistry. V/16. 1405-1408.
【0277】
Shi, R., Xu, M., Shi, Z., Fan, Y., Guo,
X., Liu, Y., Wang, C., and He, B. 2002. Synthesis of bifunctional polymeric
adsorbent and its application in purification of Stevia glycosides. Reactive
& Functional Polymers. V.50. 107-116
【0278】
Chen, T., Zhang, Y., Liu, X., Shi, Z.,
Sun, J. and He, B. 1998. Science in China. V.41. No.4. 436-441.
【0279】
Chen, T., Zhang, Y., Liu, X., Shi, Z.,
Sun, J. and He, B. 1999. Science in China. V.42. No.3. 277-282.
【0280】
Fuh, W-S., Chiang, B-H. 1990.
Purification of steviosides by membrane and ion exchange process. Journal of
Food Science. V.55. No.5. 1454-1457.
【0281】
Zhang, S.Q., Kumar, A., Kutowy, O.
2000. Membrane-based separation scheme for processing sweetener from Stevia leaves.
Food Research International. V.33. 617-620.
【0282】
Liu, Y., Yiming, C., Lining, W., and
J.Jianhua. 1991. Study of stevioside preparation by membrane separation
process. Desalination. V.83. 375-382.
【0283】
Chen, T., Zhang, Y., Liu, X., and He,
B. 1999. Studies on the adsorptive selectivity of the polar resin with carbonyl
group on rebaudioside A. Acta Polymeric Scnica. No.4. 398-403.
【0284】
Moraes, E., Machado., N.R. 2001.
Clarification of Stevia rebaudiana (Bert.) Bertoni extract by adsorption
in modified zeolites. Acta Scientiarum. V.23. No.6. 1375-1380.
【0285】
Montovaneli, I.C.C., Ferretti, E.C.,
Simxes, M.R., and C. Silva. 2004. The effect of temperature and flow rate on
the clarification of the aqueous Stevia-extract in fixed-bed column with
zeolites. Brazilian Journal of Chemical Engineering. V.21. No.3. 449-458.
【0286】
Pol, J., Ostra, E.V., Karasek, P.,
Roth, M., Benesova, K., Kotlarikova, P., and J.Caslavsky. 2007. V.388.
1847-1857.
【0287】
Bandna, V.J., Singh, B., and V.K.Kaul.
2009. An efficient microwave-assisted extraction process of stevioside and
rebaudioside A from Stevia rebaudiana (Bertoni). Phytochemical Analysis.
V.20. 240-245.
【0288】
Teo, C.C., Tan, S.N., Yong, J.W.H.,
Hew, C.S., and E.S.Ong. 2009. Validation of green-solvent extraction combined
with chromatographic chemical fingerprint to evaluate quality of Stevia
rebaudiana Bertoni. J.Sep.Sci. V.32. 613-622.
【0289】
Yoda, S.K., Marques, M.O.M., Ademir J.
Petenate, A.J., and M. A. Meireles. 2003. Supercritical fluid extraction from Stevia
rebaudiana Bertoni using CO2 and CO2+ water:
extraction kinetics and identification of extracted components. Journal of Food
Engineering. V.57. 125-134.




【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステビア抽出物からレバウジオシドDを精製する方法であって,
a. ステビア・レバウディアナ・ベルトーニ植物の抽出物を提供する工程と,
b. 前記抽出物を第1の有機溶媒の水溶液に溶かしステビオール配糖体の第一の混合物をつくる工程と,
c. 前記第1の混合物で結晶化を誘起する工程と,
d. 第1の沈澱物と第1の濾過液を得るために前記第1の混合物を濾過する工程と,
e. 前記第1の沈澱物を第2の有機溶媒の水溶液に溶かし第2の混合物をつくる工程と,
f. 前記第2の混合物で結晶化を誘起する工程と,
g. 第2の沈澱物と第2の濾過液を得るために前記第2の混合物を濾過する工程と,
h. 前記第2の沈澱物を第3の有機溶媒の水溶液に溶かし第3の混合物をつくる工程と,
i. 前記第3の混合物で結晶化を誘起する工程と,
j. 第3の沈澱物と第3の濾過液を得るために前記第3の混合物を濾過する工程と,
を含み,
それにより,前記第3の沈澱物を乾燥することで,精製されたレバウジオシドDを生成する,方法。
【請求項2】
前記第1の有機溶媒の水溶液が75−99%のエタノールを有するエタノール水溶液である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の有機溶媒の水溶液が70−80%のエタノールを有するエタノール水溶液である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第3の有機溶媒の水溶液が10−80%のエタノールを有するエタノール水溶液である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記工程c.の結晶化において,結晶化を促進するために前記第1の混合物に,高純度のレバウジオシドAを加えることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記有機溶媒がメタノール,エタノール,1−プロパノール,イソプロパノール,又はそれらの混合物からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の濾過液がステビオール配糖体混合物へ濃縮される請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の濾過液は,レバウジオシドAの結晶化を促進するために高純度のレバウジオシドAが加えられたものであり,乾燥基準で97−99重量%の純度を有するレバウジオシドAを生成するために,結晶化されたレバウジオシドAが回収される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記工程i.の結晶化において,結晶化を促進するために,前記第3の混合物に高純度レバウジオシドDを加えることを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第3の沈澱物を第4の有機溶媒の水溶液に溶かし,第4の混合物をつくる工程と,
前記第4の混合物で結晶化を誘起する工程と,
第4の沈殿物を得るために前記第4の混合物を濾過する工程と,
をさらに含み,
それにより,前記第4の沈澱物を乾燥させることで,95%より大きい純度を有するレバウジオシドDを生成する,請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第4の有機溶媒の水溶液がメタノール−水溶液である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記メタノールが10−80%である請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第4の混合物で結晶化を誘起する工程において,結晶化を促進するために前記第4の混合物に高純度レバウジオシドDを加えることを含む,請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記精製されたレバウジオシドDの組成物が,乾燥基準でおよそ80重量%より大きい純度のレバウジオシドDを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記精製されたレバウジオシドDの組成物が,乾燥基準でおよそ90重量%より大きい純度のレバウジオシドDを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記精製されたレバウジオシドDの組成物が,乾燥基準でおよそ95重量%より大きい純度のレバウジオシドDを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記精製されたレバウジオシドDの組成物が,乾燥基準でおよそ97重量%より大きい純度のレバウジオシドDを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記精製されたレバウジオシドDの組成物が,乾燥基準でおよそ98重量%より大きい純度のレバウジオシドDを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記精製されたレバウジオシドDの組成物が,乾燥基準でおよそ99重量%より大きい純度のレバウジオシドDを含む,請求項1に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも10%の純度のレバウジオシドDを含む甘味組成物を含む製品であって,
前記製品は,食物,飲料,医薬品組成物,タバコ,機能性食品,口腔衛生組成物又は化粧品からなる群から選択される,
製品。
【請求項21】
前記甘味組成物が
天然高甘味度甘味料,合成又は人工の高甘味度甘味料,天然甘味サプレッサー,うま味味覚エンハンサー,アミノ酸,ポリアミノ酸添加物,ポリオール又は糖アルコール,低カロリー甘味料,炭水化物,糖酸,香味料,香り成分,ヌクレオチド添加物,有機の酸性添加物,有機の酸性塩添加物,無機の酸性塩添加物,苦み成分添加物,人工又は天然の甘さエンハンサー,ポリマー添加物,タンパク質又はタンパク質加水分解物添加物,界面活性剤添加物,フラボノイド添加物,アルコール添加物,渋み化合物添加物,ビタミン,食物繊維,抗酸化剤,脂肪酸又は塩,からなる群から選択される成分を更に含む,請求項20に記載の製品。



【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図2E】
image rotate

【図2F】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2013−507914(P2013−507914A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534133(P2012−534133)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【国際出願番号】PCT/MY2010/000207
【国際公開番号】WO2011/046423
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(511096765)
【Fターム(参考)】