説明

高能率磁力面垂直磁力直接回転モーター

【課題】磁力面に対して垂直に働く、反発エネルギー、吸着エネルギーを効率良く、直接に、軸の回転運動とするモーターを得る。
【解決手段】円筒形永久磁石2,3を、軸1に対して平行に、軸上に設置して、S極、N極を左右に分け、この円筒形永久磁石2,3に対して平行に設置した円筒形電磁石4を持って、円筒形永久磁石2,3のそれぞれの磁極に対して同極の磁場を当て発生する反発のエネルギーにより、軸1を回転させ、磁力面に対して垂直に働く吸着エネルギー、反発エネルギーを使って軸の回転運動を取り出す族。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
モーター・ブラシレスモーター
【背景技術】
【0002】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
磁力面に対して垂直に働く、同極による反発力、異極による吸着力を、効率良く、直接に、軸の回転運動に変えるには、どのように行えばよいか。
【0004】
課題を明確にする為の3つの実験を行います。
【0005】
実験1、磁力面に対して垂直に働く磁力を把握する為の実験です。常に身近に磁石を置き、反発面を握り、吸着面を剥がす。
【0006】
実験1の実験結果。このエネルギーは使えるです。
【0007】
実験2、磁力面に対して垂直に働く磁力を効率良く取り出す実験です。実験2実行図として図面1に示します。机上で、A,B2つの正方形磁石の反発面を合わせ、A磁石を放すと、A磁石は、B磁石の前方へ勢い良く飛び出します。A磁石を真直ぐに、遠くへ飛ばす事が出来れば、磁力面に対して垂直に働く磁力を効率良く取り出していると云えます。実験2により、以下の3つの結果が出ます。
【0008】
実験2の結果1。A磁石とB磁石は、密着していなければいけない。
理由、A磁石とB磁石が少しでも離れると、磁力は極端に弱くなり、A磁石は遠くへ飛びません。これでは、磁力面に対して垂直に働く磁力を効率良く取り出しているとは云えません。僕、個人の実験結果ですが、磁石と磁石の間が2ミリ離れると、磁力は真価を失います。意味がありません。
【0009】
実験2の結果2。A磁石とB磁石は、正対していなければいけない。
理由、A磁石又はB磁石が少しでも傾いていると、A磁石は真直ぐに飛びません。湾曲して飛び、距離が出ません。又、A磁石、B磁石双方側面上下部、裏面の異極との反応を否定できません。
これでは、磁力面に対して垂直に働く磁力を効率良く取り出しているとは云えません。
【0010】
実験2の結果3。A磁石とB磁石は、同型同極でなければいかない。
理由、磁石には、N極、S極の間、磁力面の中央部に磁力の弱い部分が在り、先ず、この部分の面積が合致し、次に、その周辺の磁力の強い部分面積が合致して初めて、磁力面に対して垂直に働く磁力を効率良く取り出す事が出来ます。
【0011】
実験3。磁力面に対して垂直に働く磁力を直接に軸の回転運動に変える実験です。
直接とは、クランク等を使わず、又、磁石、軸等に移動や振動を与えないで、軸の回転運動へ変えるという意味で表現しています。実験3実行図として図面2に示します。
【0012】
ターンテーブルの上に、A磁石をテープで貼り付け、B磁石を水平に接近させると、ターンテーブルは動きます。
【0013】
実験3の結果1。
磁力面に対して垂直に働く反発力・吸着力持って、軸の回転運動を取り出す事は可能である事を証明しています。
【0014】
実験3の結果2。
図面2、実験3実行図イ.に示す様に、円周を対角線状に挟む形でA磁石、B磁石を設置します。
この様に設置しないと、回転してきたA磁石と固定してあるB磁石が接触してしまうからです。
A磁石とB磁石の間隔が開いてしまいます。これは、実験2結果1に反します。これでは、磁力を効率良く使用しているとは云えません。このようなモーターは創っても意味がありません。
【0015】
実験3の結果3。
図面2、実験3実行図ロ.に示す様に、円周をA磁石、B磁石の間に平行に挟む様に設置してみると、A磁石は、円周に沿ってB磁石より移動しますが、A磁石はB磁石に対して傾いてしまいます。
これでは、両磁石の側面、裏面の異極との反応を否定出来ません。これは、実験2結果2に反します。このようなモーターは創る気がしません。
【0016】
上の実験結果に寄り、課題に対して3つの条件が付加されます。これを総合課題として示します。
【0017】
総合課題
磁力面に対して垂直に働く、同極による反発力、異極による吸着力を、効率良く、直接に軸の回転運動に変えるには、どのように行えばよいか。付加される3つの条件。
【0018】
付加条件1.A磁石とB磁石は、密着していなければいけない。
【0019】
付加条件2.A磁石とB磁石は、正対していなければいけない。
【0020】
付加条件3.A磁石とB磁石は、同型同極でなければいけない。
【課題を解決するための手段】
【0021】
円筒形永久磁石を、軸に対して平行に、軸上に設置し、円筒形永久磁石の磁極、N極とS極を左右に分け、円筒形電磁石を、この円筒形永久磁石へ平行に設置し、円筒形永久磁石のN極、S極それぞれの磁極へ対し、円筒形電磁石を持って同極の磁場を当て、発生する反発のエネルギーを使って、軸の回転運動を起動し、円筒形電磁石と円筒形永久磁石の間に発生する磁力面に対して垂直な吸着エネルギーと反発エネルギーを使って軸の回転運動を形成するモーターを創る。
【発明の効果】
【0022】
永久磁石と電磁石を円筒形にする事により、磁力面に対して垂直な磁力を、無限大に接近させる事が出来、永久磁石と電磁石を平行に設置する事により、磁力の傾きを得る事も無い。更に、N極、S極を左右に分ける事により、異極による回転運動への干渉を取り除く事が出来た。
【0023】
磁力面に対して垂直に働く反発のエネルギー、吸着のエネルギーを直接に、効率良く、軸の回転運動へ変える事が出来た。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
現在、この国に於いて市販されている円筒形永久磁石は、その円形の面を机上に接する様に置き、これを縦と認識した場合、この上方下方にN極又は、S極が配置されています。
この円筒形永久磁石を、机面に対して水平に設置した軸に対し、平行に、この軸上へ設置して、円筒形永久磁石のN極、S極を左右に分け、この円筒形永久磁石に対して、円筒形電磁石を平行に接近させて設置し、円筒形永久磁石のN極、S極、それぞれの極に対し、円筒形電磁石を持って同極の磁場を当て、発生する反発のエネルギーにより、軸の回転運動を起動し、同極の円筒形永久磁石と軸を挟む形で対象側に設置してある異極の円筒形永久磁石に発生する吸着エネルギーを使って、軸の回転運動を形成します。
【実施例】
【0025】
電源は、単1電池を2本直列で使用しました。
【0026】
軸は、直径5ミリ、長さ100ミリの真鍮。
【0027】
主柱は、20ミリ×20ミリ×100ミリの透明アクリルを削りだして作りました。
【0028】
円筒形永久磁石は、直径8ミリ、長さ8ミリのネオジム磁石を4個。2個組にして、軸を挟む形で左右対称に磁力配置を逆にして、軸上に設置しました。
【0029】
円筒形電磁石は、直径5ミリ×45ミリのボルトナットにエナメル線0.55を巻き厚10ミリで巻きます。これは、永久磁石と電磁石中心の鉄部を接近させ過ぎると、永久磁石と鉄の吸着エネルギーが優先され、電磁石へ電気信号を送っても反応しなくなってしまうからです。永久磁石と電磁石中央の鉄部の吸着力が軸の回転運動のブレーキに成らず、僅かな吸着エネルギーとバランスにより、固定してある電磁石に軸上の永久磁石を固定できる、この空間距離が約10ミリでしたので、この10ミリの空間距離をエネメル線の巻き厚で埋めました。この様にする事により、円筒形電磁石を軸上の円筒形永久磁石へ無限大に接近させる事が出来、磁力を効率良く使用する事が出来ます。然し、無限大に接近させる事が出来ると云っても、やはり、限界が在ります。それは、接触してしまってはいけないからです。電磁石と永久磁石が接触しない限りであれば、無限大に接近させる事が出来るのです。
【0030】
ドラム部は、直径20ミリ×20ミリのアクリル円柱に、中心より円周に対して約165度で銅箔を貼り、円筒形電磁石、円筒形永久磁石、軸の中心を結ぶ水平線より約45度の角度を取り、フィラメントを当てます。
【0031】
フィラメントによる回転運動の信号は、スィツチON,固定円筒形電磁石が軸上A円筒形永久磁石を弾き挙げる。軸上B円筒形永久磁石が固定円筒形電磁石へ引き寄せられる。通過直前、スィツチOFF。慣性により、軸上A円筒形永久磁石が固定電磁石を通過。通過直後、スィツチONこの順に成ります。
【0032】
回転速度の制御は、固定円筒形電磁石を軸上円筒形永久磁石へ近づけると早く回転し、遠ざけると遅く回転します。この方法により行うことが出来ます。
【産業上の利用の可能性】
【0033】
M−003 YSで、車を走らせます。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】 図1は、実験2実行図です。磁力面に対して垂直に働く反発力、吸着力を効率良く取り出すための実験です。固定してあるB磁石に対して、A磁石を真直ぐにより遠くへ飛ばす事が出来れば、磁力面に対して垂直な磁力を効率よく取り出していると云えます。
【0035】
【図2】 図2は、ターンテーブルえを使った実験3実行図です。磁力面に対して垂直に働く磁力を直接に軸の回転運動へ変える実験です。直接とは、クランク等を使わず、又、軸、磁石に移動や振動等を与えないでと云う意味で表現しています。この実験で解る事は、磁力面に対して垂直な磁力で軸の回転運動を取り出す事は可能である事です。然し、図2イ.は、磁石の間隔が空いてしまうため磁力の使用効率が低く、ロ.は、磁力面が傾き、又、異極の影響を排除出来ません。
【0036】
【図3】 図3は、水平に正対している2つの円を升に落として観ると、升の対角線上45度上方下方に於いても円が正対する事が判ります。この事を図に示したものです。
【0037】
【図4】 図4は、図3を固定電磁石、軸上永久磁石、円周へ置き変えたものです。正対している固定円筒形電磁石と軸上円筒形永久磁石は、軸、円筒形永久磁石、固定円筒形電磁石を結ぶ水平線上45度上方下方の円周上でも正対する事が判ります。これだけの角度が有れば、軸の回転運動を取り出す事が出来ます。益して、磁力は線ではなくエリアなのですから。正対する固定円筒形電磁石と軸上円筒形永久磁石の間に発生した反発エネルギーは、軸の可動により、反発エネルギーの少ない方へ円筒形永久磁石を移動させます。永久磁石の磁力が一定であるのに対し、電磁石の磁力は、云わば、細かい振動ですので、この反動と慣性により、軸上円筒形永久磁石は45度圏内へ侵入し、軸の回転運動へ変化します。
【0038】
【図5】 図5は、M−003 YSの駆動部、円筒形電磁石、円筒形永久磁石起動側、軸、円筒形永久磁石の在り様と磁力配置をイメージ図として示します。
【0039】
【図6】 図6は、M−003 YSの全体、固定円筒形電磁石、円筒形永久磁石、軸、ドラム部、フィラメント、配線、台、電池、スイッチの在り様をイメージ図として示します。
【0040】
【図7】 図7は、固定円筒形電磁石、軸上円筒形永久磁石、フィラメント、ドラム部、軸を正面で示し、ドラム部、フィラメントを拡大して表しています。銅箔の円周に対する角度は約165度、円筒形電磁石、円筒形永久磁石、軸の中心を結ぶ水平線から銅箔の始まる点の角度は約45度である事を示します。
【0041】
【図8】 図8は、M−003 YSから、ドラム部、フィラメントを取り外し、回転速度制御装置を取り付け、ブラシレス化したM−003 YSの在り様をイメージ図として示します。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形永久磁石を、軸に対して平行に、軸上に設置して、円筒形永久磁石のN極、S極を左右に分け、この円筒形永久磁石に対して平行に設置した円筒形電磁石を持って、円筒形永久磁石のN極、S極それぞれの極に対して、同極の磁場を当て、発生する反発のエネルギーを持って、軸の回転運動を起動し、磁力面に対して垂直な吸着エネルギー、反発エネルギーで軸の回転運動を形成するモーター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−186997(P2012−186997A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2012−104924(P2012−104924)
【出願日】平成24年4月11日(2012.4.11)
【出願人】(506187429)
【Fターム(参考)】