説明

1−フェニルトリアゾールの誘導体

式(I)
【化7】


〔式中、
Xはクロロまたはブロモであり;
Yはクロロまたはトリフルオロメチルであり;そして
AおよびBは水素またはメチルであるが、AまたはBの一方はメチルでなければならない〕
の化合物またはそのエナンチオマーもしくは塩、昆虫またはダニを駆除するためおよび寄生虫の蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護するための式Iの化合物の使用、ならびに式Iの化合物を含む組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昆虫またはダニ(acarids)を駆除するための、式(I)
【化1】

【0002】
〔式中、
Xはクロロまたはブロモであり;
Yはクロロまたはトリフルオロメチルであり;そして
AおよびBは水素またはメチルであるが、AまたはBの一方はメチルでなければならない〕
の化合物、またはそのエナンチオマーもしくは塩に関する。
【0003】
また本発明は、昆虫もしくはダニ、またはその食物供給源、生息環境もしくは繁殖地を、殺虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物と接触させることによる、昆虫およびダニを防除するための方法も提供する。
【0004】
さらに本発明は、植物の葉に、または昆虫もしくはダニが成長する土壌もしくは水に、殺虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物を施用することによる、昆虫またはダニによる攻撃またはそれらの蔓延から成長する植物を保護する方法にも関する。
【0005】
また本発明は、動物に、殺寄生虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物を経口的、局所的または非経口的に投与または施用することを含む、寄生虫の蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護する方法も提供する。
【0006】
また本発明は、殺虫効果を有する量の式Iの化合物を含む、昆虫およびダニの蔓延または感染に対して温血動物または魚を治療、防除、予防または保護するための組成物を調製するための方法も提供する。
【背景技術】
【0007】
現在は市販の殺虫剤および殺ダニ剤を入手することができるが、作物、家畜、ペットおよびヒトへの被害は依然として発生している。このため、新規でより有効な殺虫剤および殺ダニ剤を創出するための研究が続けられている。
【発明の開示】
【0008】
従って、本発明の目的は、新規の殺虫性および殺ダニ性化合物、昆虫またはダニを防除するための新規組成物および新規方法を提供することである。
【0009】
本発明者らは、これらの目的が式Iの化合物および組成物により達成されることを見出した。
【0010】
1-フェニルトリアゾールは、とりわけEP-A 957 094およびEP-A 285 893に記載されている。しかしながら、これらの化合物の殺虫性および殺ダニ性はあまり満足のいくものではない。
【0011】
従って、本発明の目的は、昆虫およびダニを駆除する特性が強化された新規1-フェニルトリアゾールを提供することである。
【0012】
その結果、シクロプロピル環の1位および/またはトリアゾール環の5位にメチル基を持つ式Iの1-フェニル-1,2,4-トリアゾールが見出された。
【0013】
EP-A 957 094には、そのアリール基が置換フェニルであってもよく、かつそのアゾールが置換されていてもよいシクロプロピル環を担持しうる1,2,4-トリアゾールであってもよい1-(2-ハロゲンアリール)アゾールが開示されている。しかしながら、そのシクロプロピル環またはトリアゾール環にメチル基を付けることの好ましい効果については何も言及されていない。
【0014】
EP-A 285 893には、トリアゾールがその3位に多様な置換基群の中の1つとしてメチル置換シクロプロピル基(ただし、好ましくはアルキルまたはハロアルキル基)を担持していてもよく、さらにその5位が好ましくはアミノ誘導基により置換されていてもよい1-フェニル-(1,2,4-トリアゾール)が記載されている。EP-A 285 893には、本発明の1-フェニル-トリアゾールは開示されておらず、そのシクロプロピル環および/またはトリアゾール環にメチル基を付けることの好ましい効果についても示唆されていない。
【0015】
置換パターンによっては式Iの化合物がキラル中心を含む場合もあるが、その場合、それらはエナンチオマー混合物として存在する。本発明の主題は、これらの混合物を含有する組成物であるだけでなく、純粋なエナンチオマーを含有する組成物でもある。
【0016】
式Iの化合物は、式II
【化2】

【0017】
〔式中、Rは、メチル、エチルまたはトリメチルシリルである〕
の化合物を酸化剤と反応させることにより合成してもよい。
【0018】
適切な酸化剤は、例えば、酸化鉛(IV)(PbO2)、次亜塩素酸塩(例えば、NaOCl)およびジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)である。
【0019】
ジクロロジシアノベンゾキノン(DDQ)が特に好ましい。
【0020】
前記反応は、通常、-20℃〜50℃、好ましくは-5℃〜25℃(室温)の温度で、塩基の存在下、不活性有機溶媒中で行う。
【0021】
適切な溶媒は、芳香族炭化水素(例えば、トルエン、o-、m-およびp-キシレン)、脂肪族炭化水素(例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンおよび石油エーテル)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルムおよびクロロベンゼン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライムまたはアニソール)、ニトリル(例えば、アセトニトリルおよびプロピオニトリル)、ならびにジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドである。芳香族炭化水素が特に好ましい。前記溶媒の混合物を使用することもできる。
【0022】
適切な塩基は、有機塩基、例えば、第3級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチル-ピペリジン、およびピリジン)である。置換ピリジンは、例えば、コリジン、ルチジンおよび4-ジメチルアミノピリジンならびに二環式アミン、例えば、キノリンまたはイソキノリンである。さらに適切な塩基は、無機化合物、例えば、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化カルシウム)、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物(例えば、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、および酸化マグネシウム)、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸カリウム、および炭酸カルシウム)、アルカリ金属炭酸水素塩(例えば、炭酸水素ナトリウム)、アルカリ金属アルコラートおよびアルカリ土類金属アルコラート(例えば、ナトリウムメタノラート、ナトリウムエタノラート、カリウムエタノラート、カリウムtert-ブタノラートおよびジメトキシマグネシウム)である。ピリジンおよび置換ピリジンが特に好ましい。前記塩基の混合物を使用することもできる。
【0023】
一般に、塩基は等モル量で、過剰に、または溶媒として用いる。
【0024】
式IIの化合物は、EP-A 604 798に記載されている手順に従って取得することができる。
【0025】
式Iの化合物の意図される使用法について言えば、各場合に応じて単独で、または組み合わせて、以下の意味を持つ置換基が特に好ましい:
Xがクロロである式Iの化合物が好ましい。
さらに、Yがトリフルオロメチルである式Iの化合物が好ましい。
同様に、Aがメチルである式Iの化合物も好ましい。
さらに、Bがメチルである式Iの化合物が好ましい。
Aがメチルであり、かつXがクロロである式Iの化合物が特に好ましい。
同様に、Bがメチルであり、かつXがクロロである式Iの化合物も特に好ましい。
同様に、AおよびBが各々メチルである式Iの化合物も特に好ましい。
【0026】
以下の化合物:
1) 1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(1-メチル-2,2-ジクロロシクロプロピル)-5-メチル-1,2,4-トリアゾール;および
2) 1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(2,2-ジクロロシクロプロピル)-5-メチル-1,2,4-トリアゾール
が特に好ましい。
【0027】
本発明の最も好適な化合物は、1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(1-メチル-2,2-ジクロロシクロプロピル)-5-メチル-1,2,4-トリアゾールである。
【0028】
式Iの化合物は、作物保護時および非作物害虫(noncrop pests)の駆除時に昆虫およびダニを効率的に防除するのに適している。
【0029】
式Iの化合物は、以下の害虫を効率的に駆除するのに特に適している:
鱗翅類(鱗翅目)に属する昆虫、例えば、タマナヤガ(Agrotis ypsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、リンゴヒメシンクイ(Argyresthia conjugella)、ガマキンウワバ(Autographa gamma)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ムリナナ(Cacoecia murinana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、コリストネウラ・オキシデンタリス(Choristoneura occidentalis)、シルフィス・ウニプンクタ(Cirphis unipuncta)、コドリンガ(Cydia pomonella)、デンドロリムス・ピニ(Dendrolimus pini)、ジアファニア・ニチダリス(Diaphania nitidalis)、ジアトラエア・グランジオセラ(Diatraea grandiosella)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エラスモパルプス・リグノセルス(Elasmopalpus lignosellus)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、エベトリア・ボウリアナ(Evetria bouliana)、フェルチア・スブテラネア(Feltia subterranea)、ハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)、グラホリタ・フネブラナ(Grapholitha funebrana)、ナシヒメシンクイ(Grapholitha molesta)、ヘリオチス・アルミゲラ(Heliothis armigera)、ヘリオチス・ビレセンス(Heliothis virescens)、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヒベルニア・デホリアリア(Hibernia defoliaria)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、ヒポノメウタ・マリネルス(Hyponomeuta malinellus)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ランブジナ・フィセラリア(Lambdina fiscellaria)、ラフィグマ・エキシグア(Laphygma exigua)、ロイコプテラ・コフェエラ(Leucoptera coffeella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、ロキソステージ・スチクチカリス(Loxostege sticticalis)、マイマイガ(Lymantria dispar)、ノンネマイマイ(Lymantria monacha)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、オビカレハ(Malacosoma neustria)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、オルギイア・プソイドツガタ(Orgyia pseudotsugata)、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、マツキリガ(Panolis flammea)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)、ニセタマヤナガ(Peridroma saucia)、ファレラ・ブセファラ(Phalera bucephala)、ジャガイモキバガ(Phthorimaea operculella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)、プラチペナ・スカブラ(Plathypena scabra)、コナガ(Plutella xylostella)、プソイドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、リアシオニア・フルストラナ(Rhyacionia frustrana)、スクロビパルプラ・アブソルタ(Scrobipalpula absoluta)、バクガ(Sitotroga cerealella)、テングハマキ(Sparganothis pilleriana)、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、スポドプテラ・リットラリス(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、タウマトポエア・ピチオカンパ(Thaumatopoea pityocampa)、トルトリキス・ビリダナ(Tortrix viridana)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)およびゼイラフェラ・カナデンシス(Zeiraphera canadensis)、
【0030】
甲虫(鞘翅目)、例えば、アカバナガタマムシ(Agrilus sinuatus)、アグリオテス・リネアツス(Agriotes lineatus)、アグリオテス・オブスクルス(Agriotes obscurus)、アンフィマルス・ソルスチチアリス(Amphimallus solstitialis)、アニサンドルス・ジスパル(Anisandrus dispar)、ワタミハナゾウムシ(Anthonomus grandis)、ナシハナゾウムシ(Anthonomus pomorum)、アフトーナ・ユーホリダエ(Aphthona euphoridae)、アザウス・ヘモロイダリス(Athous haemorrhoidalis)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、ブラストファグス・ピニペルダ(Blastophagus piniperda)、ブリトファガ・ウンダタ(Blitophaga undata)、ソラマメゾウムシ(Bruchus rufimanus)、エンドウゾウムシ(Bruchus pisorum)、ブルクス・レンチス(Bruchus lentis)、ドロハマチョッキリ(Byctiscus betulae)、カメノコハムシ(Cassida nebulosa)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、キンイロハナムグリ(Cetonia aurata)、コイトリンクス・アッシミリス(Ceuthorrhynchus assimilis)、コイトリンクス・ナピ(Ceuthorrhynchus napi)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コノデルス・ベスペルチヌス(Conoderus vespertinus)、クリオセリス・アスパラギ(Crioceris asparagi)、クテニセラssp.(Ctenicera ssp.)、ジアブロチカ・ロンギコルニス(Diabrotica longicornis)、ジアブロチカ・セミプンクタタ(Diabrotica semipunctata)、ジアブロチカ・12-プンクタタ(Diabrotica 12-punctata)、ジアブロチカ・スペシオーサ(Diabrotica speciosa)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、エピトリキス・ヒルチペンニス(Epitrix hirtipennis)、ユーチノボトルス・ブラシリエンシス(Eutinobothrus brasiliensis)、ヒルオビウス・アビエチス(Hylobius abietis)、ヒペラ・ブルンネイペンニス(Hypera brunneipennis)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、ヤツバキクイムシ(Ips typographus)、レマ・ビリネアタ(Lema bilineata)、レマ・メラノプス(Lema melanopus)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、リモニウス・カリホルニクス(Limonius californicus)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、メラノツス・コンムニス(Melanotus communis)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・ヒッポカスタニ(Melolontha hippocastani)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、イネクビボソハムシ(Oulema oryzae)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オチオリンクス・オバツス(Otiorrhynchus ovatus)、ファエドン・コクレアリエ(Phaedon cochleariae)、フィロビウス・ピリ(Phyllobius pyri)、フィロトレタ・クリソセファラ(Phyllotreta chrysocephala)、フィロファガsp.(Phyllophaga sp.)、フィロペルタ・ホルチコラ(Phyllopertha horticola)、フィロトレタ・ネモルム(Phyllotreta nemorum)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、マメコガネ(Popillia japonica)、シトナ・リネアツス(Sitona lineatus)およびシトフィルス・グラナリア(Sitophilus granaria)、
【0031】
ハエ、カ(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルーシャンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマナス(Anopheles albimanus)、ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・フリーボルニ(Anopheles freeborni)、アノフェレス・ロイコスフィラス(Anopheles leucosphyrus)、コガタハマダラカ(Anopheles minimus)、アノフェレス・クアドリマキュラータス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、チュチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、クリソプス・ディスカリス(Chrysops discalis)、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランティクス(Chrysops atlanticus)、コクリオミイア・ホミニボラックス(Cochliomyia hominivorax)、ソルガムタマバエ(Contarinia sorghicola)、コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、クレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレックス・ニゲリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、クレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、オリーブミバエ(Dacus oleae)、ダシネウラ・ブラッシカ(Dasineura brassicae)、デリア・アンチクエ(Delia antique)、デリア・コアルクタタ(Delia coarctata)、タネバエ(Delia platura)、デリア・ラジクム(Delia radicum)、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ゲオミザ・トリパンクタタ(Geomyza Tripunctata)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、グロシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロシナ・ファスシペス(Glossina fuscipes)、グロシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテスspp.(Hippelates spp.)、ヒルエミイア・プラツラ(Hylemyia platura)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニア・ティティラヌス(Mansonia titillanus)、ヘシアンバエ(Mayetiola destructor)、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、オポミザ・フロラム(Opomyza florum)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒソシアミ(Pegomya hysocyami)、ホルビア・アンチクア(Phorbia antiqua)、ホルビア・ブラッシカ(Phorbia brassicae)、ホルビア・コアルクタタ(Phorbia coarctata)、フレボトームス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes)、ソロフォラ・コロンビアエ(Psorophora columbiae)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ソロフォラ・ディスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、ラゴレチス・セラシ(Rhagoletis cerasi)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、サルコファガsp.(Sarcophaga sp.)、シムリウム・ウィッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、チプラ・オレラセア(Tipula oleracea)、およびチプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、
【0032】
アザミウマ(総翅目)、例えば、ジクロモスリップス・コルベッチ(Dichromothrips corbetti)、ジクロモスリップスssp(Dichromothrips ssp)、フランクリニエラ・フスカ(Frankliniella fusca)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、フランクリニエラ・トリチシ(Frankliniella tritici)、シルトスリップス・シトリ(Scirtothrips citri)、スリップス・オリザエ(Thrips oryzae)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)およびネギアザミウマ(Thrips tabaci)、
【0033】
シロアリ(等翅目)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Calotermes flavicollis)、ロイコテルメス・フラビペス(Leucotermes flavipes)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・バージニカス(Reticulitermes virginicus)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、テルメス・ナタレンシス(Termes natalensis)、およびイエシロアリ(Coptotermes formosanus)、
【0034】
ゴキブリ(網翅目-ゴキブリ目)、例えば、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、オキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinae)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa)、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)、およびトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、
【0035】
カメムシ(半翅目)、例えば、アクロステルヌム・ヒラレ(Acrosternum hilare)、ブリスス・ロイコプテルス(Blissus leucopterus)、シルトペルチス・ノタツス(Cyrtopeltis notatus)、アカホシカメムシ(Dysdercus cingulatus)、ジスデルクス・インテルムジウス(Dysdercus intermedius)、ユリガステル・インテグリセプス(Eurygaster integriceps)、ユスキスツス・インピクチベントリス(Euschistus impictiventris)、レプトグロッスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス・リネオラリス(Lygus lineolaris)、リグス・プラテンシス(Lygus pratensis)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、ピエスマ・クアドラタ(Piesma quadrata)、ソルベア・インスラリス(Solubea insularis)、チアンタ・ペルジトル(Thyanta perditor)、アシルトシホン・オノブリキス(Acyrthosiphon onobrychis)、アデルゲス・ラリシス(Adelges laricis)、アフィズラ・ナスツルチイ(Aphidula nasturtii)、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)、イチゴネアブラムシ(Aphis forbesi)、リンゴアブラムシ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、アフィス・グロスラリア(Aphis grossulariae)、アフィス・スクネイデリ(Aphis schneideri)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、アフィス・サンブシ(Aphis sambuci)、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、ブラキカウズス・カルズイ(Brachycaudus cardui)、ムギワラギクオマルアブラムシ(Brachycaudus helichrysi)、ブラキカウズス・ペルシカエ(Brachycaudus persicae)、ブラキカウズス・プルニコラ(Brachycaudus prunicola)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、カピトホルス・ホルニ(Capitophorus horni)、セロシファ・ゴシピイ(Cerosipha gossypii)、イチゴケナガアブラムシ(Chaetosiphon fragaefolii)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ドレイフシア・ノルドマンニアナエ(Dreyfusia nordmannianae)、ドレイフシア・ピセアエ(Dreyfusia piceae)、ジサフィス・ラジコラ(Dysaphis radicola)、ジサウラコルツム・プソイドソラニ(Dysaulacorthum pseudosolani)、ジサフィス・プランタギネア(Dysaphis plantaginea)、ジサフィス・ピリ(Dysaphis pyri)、エンポアスカ・ファバエ(Empoasca fabae)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、ヒペロミズス・ラクツカエ(Hyperomyzus lactucae)、マクロシフム・アベナエ(Macrosiphum avenae)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、マクロシホン・ロサエ(Macrosiphon rosae)、メゴウラ・ビシアエ(Megoura viciae)、メラナフィス・ピラリウス(Melanaphis pyrarius)、ムギウスイロアブラムシ(Metopolophium dirhodum)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ミズス・アスカロニクス(Myzus ascalonicus)、ミズス・セラシ(Myzus cerasi)、ミズス・バリアンス(Myzus varians)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribis-nigri)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、ペンフィグス・ブルサリウス(Pemphigus bursarius)、クロツノウンカ(Perkinsiella saccharicida)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、シラ・マリ(Psylla mali)、シラ・ピリ(Psylla piri)、ロパロミズス・アスカロニクス(Rhopalomyzus ascalonicus)、トウモロコシアブラムシ(Rhopalosiphum maidis)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ロパロシフム・インセルツム(Rhopalosiphum insertum)、サッパフィス・マラ(Sappaphis mala)、サッパフィス・マリ(Sappaphis mali)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphis graminum)、スキゾノイラ・ラヌギノサ(Schizoneura lanuginosa)、シトビオン・アベナエ(Sitobion avenae)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、および、ビトイス・ビチホリイ(Viteus vitifolii)、トコジラミ(Cimex lectularius)、ネッタイトコジラミ(Cimex hemipterus)、レジュヴァイアス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメspp.(Triatoma spp.)、およびアリラス・クリタツス(Arilus critatus)、
【0036】
アリ、ミツバチ、カリバチ、ハバチ(膜翅目)、例えば、カブラハバチ(Athalia rosae)、ハキリアリ(Atta cephalotes)、アッタ・カピグアラ(Atta capiguara)、ハキリアリ(Atta cephalotes)、アッタ・ラエウィガタ(Atta laevigata)、アッタ・ロブスタ(Atta robusta)、チャイロハキリアリ(Atta sexdens)、テキサスハキリアリ(Atta texana)、シリアゲアリspp.(Crematogaster spp.)、ホプロカンパ・ミヌタ(Hoplocampa minuta)、ホプロカンパ・テスツジネア(Hoplocampa testudinea)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、アカカミアリ(Solenopsis geminata)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、ソレノプシス・リクテリ(Solenopsis richteri)、ソレノプシス・キシロニ(Solenopsis xyloni)、アカシュウカクアリ(Pogonomyrmex barbatus)、ポゴノミルメックス・カリホルニクス(Pogonomyrmex californicus)、ツヤオオヅアリ(Pheidole megacephala)、デシムチラ・オキシデンタリス(Dasymutilla occidentalis)、マルハナバチspp.(Bombus spp.)、ヴェスプラ・スクアモサ(Vespula squamosa)、パラベスプラ・ブルガリス(Paravespula vulgaris)、パラベスプラ・ペンシルバニカ(Paravespula pennsylvanica)、パラベスプラ・ゲルマニカ(Paravespula germanica)、ドリコベスプラ・マクラータ(Dolichovespula maculata)、モンスズメバチ(Vespa crabro)、ポリステス・ルビギノサ(Polistes rubiginosa)、カンポノトゥス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)、およびアルゼンチンアリ(Linepithema humile)、
【0037】
コオロギ、バッタ、イナゴ(直翅目)、例えば、ヨーロッパイエコオロギ(Acheta domestica)、グリルロタルパ・グリルロタルパ(Gryllotalpa gryllotalpa)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、メラノプルス・ビビッタツス(Melanoplus bivittatus)、メラノプルス・フェムルルブルム(Melanoplus femurrubrum)、メラノプルス・メキシカヌス(Melanoplus mexicanus)、メラノプルス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)、メラノプルス・スプレツス(Melanoplus spretus)、ノマダクリス・セプテンファシアタ(Nomadacris septemfasciata)、アメリカイナゴ(Schistocerca americana)、サバクトビバッタ(Schistocerca gregaria)、ドキオスタウルス・マロカナス(Dociostaurus maroccanus)、クラズミウマ(Tachycines asynamorus)、オエダレウス・セネガレンシス(Oedaleus senegalensis)、ゾノゼルス・バリエガツス(Zonozerus variegatus)、ヒエログリフス・ダガネンシス(Hieroglyphus daganensis)、クラウサリア・アングリフェラ(Kraussaria angulifera)、カリプタムス・イタリクス(Calliptamus italicus)、コルトイケテス・テルミニフェラ(Chortoicetes terminifera)、およびロクスタナ・パルダリナ(Locustana pardalina)、
【0038】
蛛形類、例えば、クモ型類(ダニ目)、例えば、ヒメダニ科、マダニ科およびヒゼンダニ科のもの、例えば、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・バリエガツム(Amblyomma variegatum)、アンブリオンマ・マクラタム(Ambryomma maculatum)、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、ボオフィルス・アンヌラツス(Boophilus annulatus)、ボオフィルス・デコロラツス(Boophilus decoloratus)、ボオフィルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)、デルマセントル・シルバルム(Dermacentor silvarum)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(Dermacentor variabilis)、ヒアロンマ・トルンカツム(Hyalomma truncatum)、イキソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イキソデス・ルビクンズス(Ixodes rubicundus)、イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、イキソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、西部クロアシマダニ(Ixodes pacificus)、オルニトドルス・モウバタ(Ornithodorus moubata)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)、ヒツジキュウセンダニ(Psoroptes ovis)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファルス・アッペンジクラツス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファルス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ならびにフシダニspp.(Eriophyidae spp.)、例えば、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)、フィロコプトラタ・オレイボラ(Phyllocoptrata oleivora)およびエリオフィエス・シェルドニ(Eriophyes sheldoni);ホコリダニspp.(Tarsonemidae spp.)、例えば、シクラメンホコリダニ(Phytonemus pallidus)およびチャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus);ヒメハダニspp.(Tenuipalpidae spp.)、例えば、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis);ハダニspp.(Tetranychidae spp.)、例えば、テトラニカス・シンナバリナス(Tetranychus cinnabarinus)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、オウトウハダニ(Tetranychus pacificus)、テトラニカス・テラリウス(Tetranychus telarius)およびナミハダニ(Tetranychus urticae)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、およびオリゴニクス・プラテンシス(Oligonychus pratensis);真正クモ目、例えば、クロゴケグモ(Latrodectus mactans)、およびハイイロゴケグモ(Loxosceles reclusa)、
【0039】
ノミ(隠翅目)、例えば、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)、およびヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、
セイヨウシミ、マダラシミ(総尾目)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)およびサーモビア・ドメスティカ(Thermobia domestica)、
ムカデ(唇脚綱)、例えば、スカチゲラ・コリオプトラタ(Scutigera coleoptrata)、
ヤスデ(倍脚綱)、例えば、ナルセウスspp.(Narceus spp.)、
ハサミムシ(ハサミムシ目)、例えば、ヨーロッパクギヌキハサミムシ(forficula auricularia)、
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Pthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、ウシハジラミ(Bovicola bovis)、ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)、ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)およびケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)。
【0040】
さらに、式Iの化合物および該化合物を含有する組成物は、等翅目、双翅目、網翅目(ゴキブリ目)、膜翅目、隠翅目、およびダニ目を防除するのに特に有用である。
【0041】
本発明に従って使用するために、化合物Iを、通常の製剤、例えば、溶液、エマルション、懸濁液、ダスト、粉末、ペーストおよび顆粒に変換することができる。使用形態はその特定の目的に応じて決まるが、いずれの場合も、本発明による化合物の微細かつ均一な分散が確実になされるものとする。
【0042】
製剤は公知の方法により、例えば、活性成分を、所望により乳化剤および分散剤を用いて、溶媒および/または担体と混合することにより調製する。好適な溶媒/補助剤の例は、本質的に以下のとおりである:
- 水、芳香族溶媒(例えば、ソルベッソ(Solvesso)製品、キシレン)、パラフィン(例えば、鉱油留分)、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン、ガンマ-ブチロラクトン)、ピロリドン(NMP、NOP)、酢酸エステル(グリコールジアセテート)、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステル。原則として、溶媒の混合物を使用してもよい。
【0043】
- 粉砕した天然の鉱物(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜)および粉砕した合成の鉱物(例えば、高分散シリカ、ケイ酸塩)などの担体;非イオンおよびアニオン乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホネートおよびアリールスルホネート)などの乳化剤、ならびにリグニン亜硫酸廃液およびメチルセルロースなどの分散剤。
【0044】
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールサルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、さらに、スルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールとの縮合物、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、リグニン亜硫酸廃液およびメチルセルロースおよびエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーである。
【0045】
直接噴霧可能な溶液、エマルション、ペーストまたは油分散物の調製に適した物質は、灯油またはジーゼル油などの中程度から高い沸点を有する鉱油留分、ならびにコールタール油および植物または動物由来の油、脂肪族、環式および芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンまたはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンおよび水である。
【0046】
粉末、散布用材料およびダストは、活性物質を固体の担体と混合または同時に粉砕することにより調製することができる。
【0047】
顆粒、例えば、被覆顆粒、含浸顆粒および均一な顆粒は、活性成分を固体の担体に結合することにより調製することができる。固体の担体の例は、シリカゲル、ケイ酸塩、タルク、カオリン、活性白土、石灰石、石灰、白亜、赤土、黄土、粘土、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどの鉱物、粉砕した合成材料、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素などの肥料、および穀物の粗挽き粉、樹皮の粗挽き粉、木材の粗挽き粉および木の実の殻の粗挽き粉などの植物由来の製品、セルロース粉末および他の固体の担体である。
【0048】
一般的に、製剤は0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%の活性成分を含む。活性成分は、90〜100%、好ましくは95〜100%の純度(NMRスペクトルによる)のものを使用する。
【0049】
下記に製剤の例を記載する。
【0050】
1. 水により希釈する製品
A) 可溶性濃縮物(SL, LS)
10重量部の本発明の化合物を水または水溶性溶媒に溶解する。あるいは、湿潤剤または他の添加剤を加える。活性成分は水により希釈すると溶解する。
【0051】
B) 分散性濃縮物(DC)
20重量部の本発明の化合物を、分散剤、例えば、ポリビニルピロリドンを加えてシクロヘキサノンに溶解する。水により希釈すると分散物が得られる。
【0052】
C) 乳化性濃縮物(EC)
15重量部の本発明の化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ひまし油(それぞれ5%濃度)を加えてキシレンに溶解する。水により希釈するとエマルションが得られる。
【0053】
D) エマルション(EW、EO, ES)
40重量部の本発明の化合物をドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ひまし油(それぞれ5%濃度)を加えてキシレンに溶解する。この混合物を乳化器(Ultraturrax)を用いて水に導入し、均一なエマルションを作る。水により希釈するとエマルションが得られる。
【0054】
E) 懸濁液(SC、OD、FS)
撹拌したボールミル中で、20重量部の本発明の化合物を、分散剤、湿潤剤および水または有機溶媒を加えて粉砕すると、微細な活性成分の懸濁液が得られる。水により希釈すると、活性成分の安定な懸濁液が得られる。
【0055】
F) 水分散性顆粒および水溶性顆粒(WG、SG)
50重量部の本発明の化合物を、分散剤および湿潤剤を加えて微細に粉砕し、技術機器(例えば、射出機、噴霧塔、流動床)を用いて水分散性または水溶性顆粒を調製する。水により希釈すると活性成分の安定な分散物または溶液が得られる。
【0056】
G) 水分散性粉末および水溶性粉末(WP、SP、WS)
75重量部の本発明の化合物を、分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを加えてローターステーターミル(rotor-stator mill)中で粉砕する。水により希釈すると活性成分を含む安定な分散物または溶液が得られる。
【0057】
2. 希釈せずに施用する製品
H) 散粉用粉末(DP、DS)
5重量部の本発明の化合物を微細に粉砕し、95%の微細に粉砕したカオリンと緊密に混合する。これにより散粉用製品が得られる。
【0058】
I) 顆粒(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本発明の化合物を微細に粉砕し、95.5%の担体と結合させる。最新の方法は射出、噴霧乾燥または流動床である。これにより希釈せずに施用する顆粒が得られる。
【0059】
J) ULV溶液(UL)
10重量部の本発明の化合物を有機溶媒、例えば、キシレンに溶解する。これにより希釈せずに施用する製品が得られる。
【0060】
活性成分は、そのままで、それらの製剤の形で、またはその製剤から調製された使用形態で、例えば、直接噴霧できる溶液、粉末、ゲル、懸濁液もしくは分散液、エマルション、油分散物、ペースト、散粉用製品、散布用材料、または顆粒、マイクロカプセル(CS)、ペレットまたは錠剤の形で、スプレー、噴霧、散粉、散布または注入により使用することができる。使用形態は意図される目的に完全に依存するが、いずれの場合にも、それらは本発明の活性成分の可能な限り微細な分布を保証することを目的とするものである。
【0061】
水性の使用形態は、濃縮エマルション、ペーストまたは湿潤性粉末(噴霧可能な粉末、油分散物)に水を加えることにより調製することができる。エマルション、ペーストまたは油分散物を調製するために、物質を、そのままで、または油または溶媒に溶解して、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中に均一化することができる。あるいは、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤、および適切な場合には溶媒または油を含む濃縮物を調製することができ、このような濃縮物は水による希釈に適している。
【0062】
そのまま使える製品における活性成分濃度は比較的広い範囲内で変化し得る。一般的に、上記濃度は0.0001〜10%、好ましくは0.01〜1%である。
【0063】
活性成分は、95重量%以上の活性成分を含む製剤を施用することが可能な、または添加剤を含まない活性成分を施用することさえも可能な微量散布法(ULV)にも効果的に使用することができる。
【0064】
各種の油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺菌剤、他の農薬、または殺細菌剤を前記活性成分に(適切であれば使用直前に)加えてもよい(タンク混合)。これらの薬剤は、通常、本発明の薬剤と1:10〜10:1の重量比で混合する。
【0065】
式Iの化合物は、接触(土壌、ガラス、壁、蚊帳、カーペット、植物の一部または動物の一部への接触)および摂取(餌または植物の一部の摂取)の両方、ならびに栄養交換および移動(transfer)を通して効果を発揮する。
【0066】
好適な施用方法は、水溶液中、土壌、亀裂および割れ目、牧草、肥料の山(manure piles)、下水、水中、床面、壁面への施用、または周辺への噴霧施用および餌による施用である。
【0067】
本発明の好適な実施形態によれば、式Iの化合物は土壌施用に用いられる。土壌施用は、アリ、シロアリ、ハエ、コオロギ、またはゴキブリに対して使用する場合に特に好ましい。
【0068】
本発明の別の好適な実施形態によれば、非作物害虫、例えば、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギ、イナゴ、またはゴキブリに対して使用する場合には、式Iの化合物を餌調製物として調製する。
【0069】
餌は液体、固体または半固体製剤(例えば、ゲル)であってよい。固体の餌は、個々の施用に適した種々の形状および形態、例えば、顆粒、ブロック状、棒状、円盤状に形成することができる。液体の餌は適切な施用を確実にするための種々の装置、例えば、開放容器、噴霧装置、液滴発生装置、または蒸発装置に入れることができる。ゲルは水性または油性マトリックスをベースとするものであってよく、粘着性、水分保持または熟成特性に関して特定の要件に応じて製剤することができる。
【0070】
本発明の組成物に使用する餌は、アリ、シロアリ、カリバチ、ハエ、カ、コオロギ等またはゴキブリなどの昆虫にそれを食べさせるのに十分な誘引力を有する製品である。誘引物質は、摂食刺激物質またはパラおよび/または性フェロモンから選択できる。好適な摂食刺激物質は、例えば、動物および/または植物タンパク質(肉、魚または血液食品、昆虫の一部、コオロギ粉末、卵黄)、動物および/または植物由来の脂肪および油、または有機単糖、オリゴ糖または多糖類、特にスクロース、ラクトース、フルクトース、デキストロース、グルコース、デンプン、ペクチンまたはさらに糖蜜または蜂蜜、または硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウムもしくは酢酸アンモニウムなどの塩から選択することができる。新鮮なまたは腐敗した果物、作物、植物、動物、昆虫の部分またはそれらの特定の部分も摂食刺激物質として使用することができる。フェロモンはより昆虫特異的であることが知られている。具体的フェロモンは文献に記載されており、当業者に公知である。
【0071】
エアロゾル(例えば、スプレー缶)、オイルスプレーまたはポンプスプレーとしての式Iの化合物の製剤は、一般の使用者がハエ、ノミ、カ、イナゴまたはゴキブリなどの害虫を防除するのに非常に適している。エアロゾルの処方は、好ましくは活性化合物、低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、およそ50〜250℃の範囲の沸点を有するパラフィン炭化水素(例えば、灯油)、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、水などの溶媒、さらに、ソルビトールモノオレエート、3〜7 molのエチレンオキシドを有するオレイルエトキシレート、脂肪アルコールエトキシレートなどの乳化剤、エーテル油、中程度の鎖長の脂肪酸と低級アルコールのエステル、芳香族カルボニル化合物などの香油、適切な場合には安息香酸ナトリウム両性界面活性剤、低級エポキシド、トリエチルオルトギ酸などの安定剤、および必要に応じてプロパン、ブタン、窒素、圧縮空気、ジメチルエーテル、二酸化炭素、亜酸化窒素、またはこれらの気体の混合物などの噴射剤などの補助剤から構成される。
【0072】
オイルスプレー製剤は、噴射剤を使用しない点でエアロゾルの処方と異なる。
【0073】
式Iの化合物およびその個々の組成物は、蚊取り線香および燻蒸用巻線、発煙カートリッジ、蒸発皿または持続型蒸発器として、ならびに防虫紙、防虫パッドまたは他の熱によらない蒸発システムにも使用することができる。
【0074】
また、昆虫により媒介される伝染病(例えば、マラリア、デング熱および黄熱病、リンパ系フィラリア症、およびリーシュマニア症)を式Iの化合物およびその各組成物を用いて予防する方法には、小屋および家の表面の処理、空中噴霧、ならびにカーテン、テント、衣料品、蚊帳、ツェツェバエ用ハエ取り器などへの含浸も含まれる。繊維、布地、ニット製品、不織布、網状の材料または金属箔および防水シートに施用する殺虫組成物は、好ましくは、殺虫剤と、場合により防虫剤および少なくとも1種の結合剤とを含む混合物を含む。
【0075】
カーテンおよび蚊帳への含浸は、大抵、その繊維材料を殺虫剤のエマルションまたは分散物に浸すか、または網織物上にそれらを噴霧することにより行う。
【0076】
また、式Iの化合物は、種子ならびに苗の根および芽、好ましくは種子を土壌害虫から保護するのにも適している。
【0077】
穀物(例えば、小麦、大麦、ライ麦)、カノーラ、テンサイ、トウモロコシ、モロコシ、ヒマワリ、ワタ、米、エンドウ、セイヨウアブラナ、ジャガイモなどの類から得られる種子、および米、小麦、大麦、またはライ麦などの商品用-園芸用作物を保護することが特に好ましい。
【0078】
従来の種子処理用の製剤としては、例えば、流動性濃縮物FS、溶液LS、乾式処理用粉末DS、スラリー処理用の水分散性粉末WSまたは顆粒、水溶性粉末SSおよびエマルションESが挙げられる。種子への施用は、播種前に種子に直接、または種子を予備発芽させた後に行う。
【0079】
FS製剤が好ましい。
【0080】
種子処理用の式Iの化合物の好適なFS製剤は、0.5〜80%の活性成分、0.05〜5%の湿潤剤、0.5〜15%の分散剤、0.1〜5%の増粘剤、5〜20%の凍結防止剤、0.1〜2%の消泡剤、1〜20%の顔料および/または染料、0〜15%の接着剤/粘着剤、0〜75%の充填剤/溶剤、ならびに0.01〜1%の保存剤を含む。
【0081】
種子の処理においては、式Iの化合物または該化合物を含む組成物の施量は、一般に、種子100 kg当たり0.1g〜10 kg、好ましくは種子100 kg当たり1 g〜5 kg、特に種子100 kg当たり1 g〜2.5 kgである。レタスなどの特定の作物に関しては、その施量は多くなる可能性がある。
【0082】
害虫の防除においては、式Iの化合物のまたは該化合物を含む組成物の施用は、種子、植物または土壌(ひいては種子)に、該植物の播種前後または該植物の発芽前後に噴霧または散粉することにより行う。
【0083】
本発明のさらなる目的は、種まき機中の種子を、活性成分または該活性成分を含む組成物を場合により1種以上の固体または液体の農業上許容される担体および/または場合により1種以上の農業上許容される界面活性剤と共に含有する粒状製剤で処理する方法である。この方法は、穀物、トウモロコシ、ワタおよびヒマワリの苗床で用いると有利である。穀物およびトウモロコシに関しては、式Iの化合物の施量は50〜500 g/haである。
【0084】
また、本発明は、植物の繁殖用製品(propagation product)、特に、式Iの化合物またはそれを含む組成物を含む、すなわち、それらにより被覆されたおよび/またはそれらを含有する、処理された種子に関する。「被覆されたおよび/または含有する」という用語は、一般的に、活性成分が施用の時点で大部分が繁殖用製品の表面に存在するが、施用の方法に応じて、成分のより多いまたは少ない部分が繁殖用製品の中に浸透していてもよいことを示す。前記の繁殖用製品を(再度)植えると、その製品が活性成分を吸収し得る。
【0085】
種子は、本発明の化合物またはそれらを含む組成物を、種子100 kgあたり0.1 g〜10 kgの量で含む。
【0086】
本発明の組成物は、他の活性成分、例えば、他の農薬、殺虫剤、除草剤、硝酸アンモニウム、尿素、炭酸カリウム、および過リン酸塩などの肥料、植物毒性物質および植物成長調節物質、薬害軽減剤および殺線虫剤を含有してもよい。これらの付加的な成分は、連続的に使用しても、上記の組成物と組み合わせて使用してもよく、適切な場合には使用の直前に加えてもよい(タンクミックス)。例えば、他の活性成分により処理する前または後のいずれかに本発明の組成物を植物に噴霧することができる。
【0087】
下記の本発明の化合物と共に使用することができる農薬のリストは可能な組合せを例示することを目的とするものであって、限定を目的とするものではない。
【0088】
A.1. 有機(チオ)ホスフェート:アセフェート(acephate)、アザメチホス(azamethiphos)、アジンホスメチル(azinphos-methyl)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、ジアジノン(diazinon)、ジクロルボス(dichlorvos)、ジクロトホス(dicrotophos)、ジメトエート(dimethoate)、ジスルホトン(disulfoton)、エチオン(ethion)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェンチオン(fenthion)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メチルパラチオン(methyl-parathion)、メビンホス(mevinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、オキシデメトンメチル(oxydemeton-methyl)、パラオキソン(paraoxon)、パラチオン(parathion)、フェントエート(phenthoate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ホレート(phorate)、ホキシム(phoxim)、ピリミホスメチル(pirimiphos-methyl)、プロフェノホス(profenofos)、プロチオホス(prothiofos)、スルプロホス(sulprophos)、テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos)、テルブホス(terbufos)、トリアゾホス(triazophos)、トリクロルホン(trichlorfon);
【0089】
A.2. カルバメート:アラニカルブ(alanycarb)、アルジカルブ(aldicarb)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、メチオカルブ(methiocarb)、メトミル(methomyl)、オキサミル(oxamyl)、ピリミカルブ(pirimicarb)、プロポキスル(propoxur)、チオジカルブ(thiodicarb)、トリアザメート(triazamate);
【0090】
A.3. ピレトロイド:アレトリン(allethrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、アルファシペルメトリン(alpha-cypermethrin)、ベータシペルメトリン(beta-cypermethrin)、ゼータシペルメトリン(zeta-cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(etofenprox)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、イミプロトリン(imiprothrin)、ラムダシハロトリン(lambda-cyhalothrin)、ペルメトリン(permethrin)、プラレトリン(prallethrin)、ピレトリン(pyrethrin)IおよびII、レスメトリン(resmethrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、タウフルバリネート(tau-fluvalinate)、テフルトリン(tefluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、プロフルトリン(profluthrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin);
【0091】
A.4. 成長調節物質:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron);ブプロフェジン(buprofezin)、ジオフェノラン(diofenolan)、ヘキシチアゾックス(hexythiazox)、エトキサゾール(etoxazole)、クロフェンタジン(clofentazine);b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、テブフェノジド(tebufenozide)、アザジラクチン(azadirachtin);c)幼若ホルモン様物質: ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、メトプレン(methoprene)、フェノキシカルブ(fenoxycarb);d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマト(spirotetramat);
【0092】
A.5. ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物:クロチアニジン(clothianidin)、ジノテフラン(dinotefuran)、イミダクロプリド(imidacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアクロプリド(thiacloprid);
式(Γ1)
【化3】

【0093】
のチアゾール化合物;
【0094】
A.6. GABAアンタゴニスト化合物:アセトプロール(acetoprole)、エンドスルファン(endosulfan)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fipronil)、バニリプロール(vaniliprole)、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、式Γ2
【化4】

【0095】
のフェニルピラゾール化合物;
【0096】
A.7. 大環状ラクトン殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)、ミルベメクチン(milbemectin)、レピメクチン(lepimectin)、スピノサド(spinosad);
A.8. METI I化合物:フェナザキン(fenazaquin)、ピリダベン(pyridaben)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、フルフェネリム(flufenerim);
A.9. METI IIおよびIII化合物:アセキノシル(acequinocyl)、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon);
A.10. 脱共役剤化合物:クロルフェナピル(chlorfenapyr);
A.11. 酸化的リン酸化阻害剤化合物:シヘキサチン(cyhexatin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、プロパルガイト(propargite);
A.12. 脱皮かく乱化合物:シロマジン(cyromazine);
A.13. 混合機能オキシダーゼ阻害剤化合物:ピペロニルブトキシド(piperonyl butoxide);
A.14. ナトリウムチャネルブロッカー化合物:インドキサカルブ(indoxacarb)、メタフルミゾン(metaflumizone)、
【0097】
A.15. その他のもの:ベンクロチアズ(benclothiaz)、ビフェナゼート(bifenazate)、カルタップ(cartap)、フロニカミド(flonicamid)、ピリダリル(pyridalyl)、ピメトロジン(pymetrozine)、硫黄、チオシクラム(thiocyclam)、フルベンジアミド(flubendiamide)、シエノピラフェン(cyenopyrafen)、フルピラゾホス(flupyrazofos)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、アミドフルメット(amidoflumet)、式Γ3
【化5】

【0098】
〔式中、Riは-CH2OCH2CH3またはHであり、かつRiiはCF2CF2CF3またはCH2CH(CH3)3である〕
のアミノイソチアゾール化合物、式Γ4
【化6】

【0099】
〔式中、A1はCH3、Cl、Br、Iであり、XはC-H、C-Cl、C-FまたはNであり、Y’はF、Cl、またはBrであり、Y’’は水素、F、Cl、CF3であり、B1は水素、Cl、Br、I、CNであり、B2はCl、Br、CF3、OCH2CF3、OCF2Hであり、かつRBは水素、CH3またはCH(CH3)2である〕
のアントラニルアミド化合物、ならびにJP 2002 284608、WO 02/89579、WO 02/90320、WO 02/90321、WO 04/06677、WO 04/20399、JP 2004 99597、WO 05/68423、WO 05/68432、またはWO 05/63694に記載されているマロノニトリル化合物、特にマロノニトリル化合物CF2HCF2CF2CF2CH2C(CN)2CH2CH2CF3(2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル)-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)5CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロ-ヘプチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2C(CF3)2F(2-(3,4,4,4-テトラフルオロ-3-トリフルオロメチル-ブチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2(CF2)3CF3(2-(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロ-ヘキシル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF2H(CF2)3CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2,2-ビス-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF3(2-(2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロ-ペンチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CF2)2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-ブチル)-2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-マロノニトリル)およびCF3CF2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)。
【0100】
市販されているグループAの化合物は、幾つかの刊行物の中でも、特にThe Pesticide Manual, 13th Edition, British Crop Protection Council (2003)中に見出すことができる。式Γ2のチアミドおよびその調製物は、WO 98/28279に記載されている。式Γ3のアミノイソチアゾール化合物およびその調製物は、WO 00/06566に記載されている。レピメクチンは、Agro Project, PJB Publications Ltd, November 2004で知られている。ベンクロチアズおよびその調製物は、EP-A1 454621に記載されている。メチダチオンおよびパラオキソンおよびそれらの調製物は、Farm Chemicals Handbook, Volume 88, Meister Publishing Company, 2001に記載されている。アセトプロールおよびその調製物は、WO 98/28277に記載されている。メタフルミゾンおよびその調製物は、EP-A1 462 456に記載されている。フルピラゾホスは、Pesticide Science 54, 1988, p.237-243およびUS 4822779に記載されている。ピラフルプロールおよびその調製物は、JP 2002193709およびWO 01/00614に記載されている。ピリプロールおよびその調製物は、WO 98/45274およびUS 6335357に記載されている。アミドフルメットおよびその調製物は、US 6221890およびJP 21010907に記載されている。フルフェネリムおよびその調製物は、WO 03/007717およびWO 03/007718に記載されている。シフルメトフェンおよびその調製物は、WO 04/080180に記載されている。式Γ4のアントラニルアミドおよびその調製物は、WO 01/70671;WO 02/48137;WO 03/24222、WO 03/15518、WO 04/67528;WO 04/33468;およびWO 05/118552に記載されている。マロノニトリル化合物CF2HCF2CF2CF2CH2C(CN)2CH2CH2CF3(2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル)-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)5CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロ-ヘプチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2C(CF3)2F(2-(3,4,4,4-テトラフルオロ-3-トリフルオロメチル-ブチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2(CF2)3CF3(2-(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロ-ヘキシル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF2H(CF2)3CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2,2-ビス-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF3(2-(2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロ-ペンチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CF2)2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-ブチル)-2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-マロノニトリル)およびCF3CF2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)は、WO 05/63694に記載されている。
【0101】
N-R’-2,2-ジハロ-1-R’’シクロ-プロパンカルボキサミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリ-フルオロ-p-トリル)ヒドラゾンまたはN-R’-2,2-ジ(R’’’)プロピオンアミド-2-(2,6-ジクロロ-α,α,α-トリフルオロ-p-トリル)-ヒドラゾン(これらの式中、R’はメチルまたはエチルであり、ハロはクロロまたはブロモであり、R’’は水素またはメチルであり、かつR’’’はメチルまたはエチルである)との混合物が好ましい。
【0102】
式Iの化合物と上記農薬との混合物の中には相乗的なものがある。つまり、それらは活性な混合パートナーを相乗効果を有する量で含有している。式Iの化合物と以下の農薬との相乗混合物が好ましい:
さらに、本発明によるそれらの使用に関して特に好ましいのは、式IIの化合物がグループA.3.(ピレトロイド)、A.4.(成長調節物質)、A.5.(ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物)、A.6.(GABAアンタゴニスト化合物)、A.7.(大環状ラクトン殺虫剤)、A.10.(脱共役剤化合物)、A.14.(ナトリウムチャネルブロッカー化合物)、またはA.15.(その他の農薬化合物)から選択される混合物である。
【0103】
最も好ましいのは、式IIの化合物が、ビフェントリン、シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、デルタメトリン、ラムダ-シハロトリン、ペルメトリン;フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、テフルベンズロン、ノバルロン;クロチアニジン、アセタミプリド、イミダクロプリド、チアメトキサム;フィプロニル、エチプロール;アバメクチン、エマメクチン、スピノサド;クロルフェナピル;インドキサカルブ、メタフルミゾン;式Γ4のアントラニルアミド化合物、JP 2002 284608、WO 02/89579、WO 02/90320、WO 02/90321、WO 04/06677、WO 04/20399、JP 2004 99597、WO 05/68423、WO 05/68432、またはWO 05/63694に記載されているマロノニトリル化合物、特にマロノニトリル化合物CF2HCF2CF2CF2CH2C(CN)2CH2CH2CF3(2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル)-2-(3,3,3-トリフルオロプロピル)マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)5CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7-ドデカフルオロ-ヘプチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2C(CF3)2F(2-(3,4,4,4-テトラフルオロ-3-トリフルオロメチル-ブチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2(CH2)2(CF2)3CF3(2-(3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロ-ヘキシル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF2H(CF2)3CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2,2-ビス-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-マロノニトリル)、CF3(CH2)2C(CN)2CH2(CF2)3CF3(2-(2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロ-ペンチル)-2-(3,3,3-トリフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、CF3(CF2)2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロ-ブチル)-2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-マロノニトリル)およびCF3CF2CH2C(CN)2CH2(CF2)3CF2H(2-(2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-ペンチル)-2-(2,2,3,3,3-ペンタフルオロ-プロピル)-マロノニトリル)、ピメトラジン、ピリダリルからなるグループA-1より選択される混合物である。
【0104】
式Iの化合物:1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(1-メチル-2,2-ジクロロシクロプロピル)-5-メチル-1,2,4-トリアゾールと、上記グループA-1の農薬のうちの1種との相乗混合物が特に好ましい。
【0105】
また、式Iの化合物:1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(2,2-ジクロロシクロプロピル)-5-メチル-1,2,4-トリアゾールと上記グループA-1の農薬のうちの1種との相乗混合物が特に好ましい。
【0106】
相乗混合物は、投与量を減らす、ならびに/または活性スペクトルを高める、ならびに/または長期にわたる防除および/もしくは耐性管理に伴って低下することが知られている活性を合わせるのに有利である。それらにより、個々の化合物を用いて達成しうる防除率と比較して害虫の防除を強化することが可能となる。
【0107】
化合物IとIIの混合物、あるいは同時に、すなわち一緒にもしくは別々に、または連続して使用する(別々に施用する場合、その順番は一般に、防除手段の結果に何の影響も与えない)化合物IおよびIIは、上記目に属する害虫に対して際立った作用を示す。
【0108】
化合物Iおよび化合物IIは、通常、100:1〜1:100、好ましくは20:1〜1:50、特に5:1〜1:20の重量比で施用される。
【0109】
本発明の相乗混合物は、式Iの化合物に関して後述した通りにして、通常の製剤に変換することができる。施量の範囲もまた、式Iの化合物に関して記載した通りである。
【0110】
昆虫は、標的の寄生虫/害虫、その食物供給源、生息環境、繁殖地またはその場所に、殺虫効果を有する量の式Iの化合物または組成物を接触させることにより防除しうる。
【0111】
「場所」とは、害虫または寄生虫が成長している、または成長する可能性がある生育環境、繁殖地、植物、種子、土壌、領域、材料または環境を意味する。
【0112】
一般的に、「殺虫効果を有する量」とは、標的の生物体の、壊死、死、遅滞、予防、および除去、破壊、あるいは発生および活動の減少を含む、成長への観察可能な効果を達成するために必要な活性化合物の量を意味する。殺虫効果を有する量は、本発明に使用する種々の化合物/組成物により変化し得る。殺虫効果を有する組成物の量は、望まれる殺虫効果および期間、気候、標的の種、場所、施用の方式等などの一般的な条件によっても変化する。
【0113】
式Iの化合物およびその組成物は、木製の材料、例えば、木、板塀、枕木等など、および家、納屋、工場などの建物、ならびに建築材料、家具、皮革、繊維、ビニル製品、電線およびケーブル等を、アリおよび/またはシロアリから保護するために、および作物または人間に害を与える(例えば、害虫が家および公共施設に侵入する)アリおよびシロアリを防除するために使用することができる。式Iの化合物は、木製の材料を保護するために周りの土壌表面または床下の土壌の中に施用するのみでなく、床下のコンクリート、床柱、梁、合板、家具等の表面などの製材製品、パーティクルボード、ハーフボード(half boards)等の木材製品、および被覆された電線、ビニルシートなどのビニル製品、発泡スチロールなどの断熱材料等にも施用することができる。作物または人間に害を与えるアリに施用する場合には、本発明のアリ防除組成物をアリの巣またはその周辺に直接施用するか、餌を介して施用する。
【0114】
本発明の化合物または組成物は、害虫の発生が予想される場所に予防的に施用することも可能である。
【0115】
式Iの化合物は、植物を殺虫効果を有する量の式Iの化合物と接触させることにより、成長する植物を害虫の攻撃または蔓延から保護するために使用してもよい。それ自体で、「接触する」は、直接の接触(化合物/組成物を害虫および/または植物、典型的には植物の葉、茎または根に直接施用する)、および間接的な接触(化合物/組成物を害虫および/または植物の場所に施用する)の両方を含む。
【0116】
土壌の処理または害虫が生息する場所もしくは巣への施用の場合には、活性成分の量は、100 m2あたり0.0001〜500 g、好ましくは100 m2あたり0.001〜20 gの範囲である。シロアリ(Isoptera)に対する土壌処理は、本発明の特に好ましい態様である。
【0117】
材料の保護における通常の施量は、例えば、処理される材料m2あたり0.01 g〜1000 gの活性化合物、望ましくは0.1 g〜50 g/m2である。
【0118】
材料に含浸させて使用する殺虫組成物は、典型的には、0.001〜95重量%、好ましくは0.1〜45重量%、より好ましくは1〜25重量%の少なくとも1種の防虫剤および/または殺虫剤を含有する。
【0119】
餌組成物に使用する場合、活性成分の典型的な含有量は、0.0001重量%〜15重量%、望ましくは0.001重量%〜5重量%の活性化合物である。また、使用する組成物には、活性物質の溶媒、香味剤、保存剤、染料または苦味剤などの他の添加剤が含まれていてもよい。また、その誘引性を、特殊な色、形または質感により高めてもよい。
【0120】
噴霧組成物として使用する場合、活性成分の含有量は、0.001〜80重量%、好ましくは0.01〜50重量%、最も好ましくは0.01〜15重量%である。
【0121】
作物を処理するために使用する場合、本発明の活性成分の施量を、1ヘクタール当たり0.1 g〜4000 g、望ましくは1ヘクタール当たり25 g〜600 g、より望ましくは1ヘクタール当たり50 g〜500 gの範囲としてもよい。
【0122】
また、式Iの化合物および該化合物を含む組成物は、温血動物(例えば、ヒト)および魚を含む動物における蔓延および感染を防除および予防するために使用することもできる。それらは、例えば、ウシ、ヒツジ、イノシシ、ラクダ、シカ、ウマ、ブタ、家禽、ウサギ、ヤギ、イヌおよびネコ、水牛、ロバ、ダマジカおよびトナカイなどの哺乳動物、さらにはミンク、チンチラおよびアライグマなどの毛皮動物、ニワトリ、ガチョウ、七面鳥およびアヒルなどの鳥、ならびにマス、コイおよびウナギなどの淡水魚および海水魚といった魚における蔓延および感染を防除および予防するのに適している。
【0123】
式Iの化合物および該化合物を含む組成物は、イヌまたはネコなどのペットにおける蔓延および感染を防除および予防するために使用することが好ましい。
【0124】
温血動物および魚において蔓延するものとしては、限定するものではないが、シラミ、ハジラミ、マダニ、ヒツジバエ(nasal bots)、ヒツジシラミバエ、サシバエ、ムスコイド・フライ(muscoid flies)、ハエ、ハエウジ症の原因となるハエ(myiasitic fly)の幼虫、ツツガムシ、ブヨ、カおよびノミによるものが挙げられる。
【0125】
式Iの化合物および該化合物を含む組成物は、外部および/または内部寄生虫の全身性および/または非全身性防除に適している。それらは、全てまたは一部の発生段階に対して有効である。
【0126】
式Iの化合物は、特に外部寄生虫を駆除する際に有用である。
【0127】
式Iの化合物は、以下の各々の目および種に属する寄生虫を駆除する際に特に有用である:
ノミ(隠翅目)、例えば、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、スナノミ(Tunga penetrans)、およびヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)、
ゴキブリ(網翅目-ゴキブリ目)、例えば、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、オキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinae)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuligginosa)、コワモンゴキブリ(Periplaneta australasiae)、およびトウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)、
【0128】
ハエ、カ(双翅目)、例えば、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)、アナストレファ・ルデンス(Anastrepha ludens)、アノフェレス・マクリペンニス(Anopheles maculipennis)、アノフェレス・クルーシャンス(Anopheles crucians)、アノフェレス・アルビマナス(Anopheles albimanus)、ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・フリーボルニ(Anopheles freeborni)、アノフェレス・ロイコスフィラス(Anopheles leucosphyrus)、コガタハマダラカ(Anopheles minimus)、アノフェレス・クアドリマキュラータス(Anopheles quadrimaculatus)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、クリソミア・ベッジアナ(Chrysomya bezziana)、クリソミア・ホミニボラキス(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・マセラリア(Chrysomya macellaria)、クリソプス・ディスカリス(Chrysops discalis)、クリソプス・シラセア(Chrysops silacea)、クリソプス・アトランティクス(Chrysops atlanticus)、コクリオミイア・ホミニボラックス(Cochliomyia hominivorax)、コルジルオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クリコイデス・フレンス(Culicoides furens)、クレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレックス・ニゲリパルプス(Culex nigripalpus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、クレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、クリセタ・イノルナタ(Culiseta inornata)、クリセタ・メラヌラ(Culiseta melanura)、ヒトヒフバエ(Dermatobia hominis)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、ガステロフィルス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、グロッシナ・モルシタンス(Glossina morsitans)、グロシナ・パルパリス(Glossina palpalis)、グロシナ・ファスシペス(Glossina fuscipes)、グロシナ・タキノイデス(Glossina tachinoides)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、ハプロジプロシス・エクエストリス(Haplodiplosis equestris)、ヒッペラテスspp.(Hippelates spp.)、ヒポデルマ・リネアタ(Hypoderma lineata)、レプトコノプス・トレンス(Leptoconops torrens)、ルシリア・カプリナ(Lucilia caprina)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、リコリア・ペクトラリス(Lycoria pectoralis)、マンソニアspp.(Mansonia spp.)、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、フレボトームス・アルゲンチペス(Phlebotomus argentipes)、ソロフォラ・コロンビアエ(Psorophora columbiae)、ソロフォラ・ディスコロール(Psorophora discolor)、プロシムリウム・ミクスタム(Prosimulium mixtum)、サルコファガ・ヘモロイダリス(Sarcophaga haemorrhoidalis)、サルコファガsp.(Sarcophaga sp.)、シムリウム・ウィッタツム(Simulium vittatum)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、タバヌス・ボビヌス(Tabanus bovinus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・リネオラ(Tabanus lineola)、およびタバヌス・シミリス(Tabanus similis)、
【0129】
シラミ(シラミ目)、例えば、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Pthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、ウシハジラミ(Bovicola bovis)、ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)、ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)およびケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、
【0130】
マダニおよび寄生ダニ(寄生虫目(Parasitiformes)):マダニ(マダニ科)、例えば、イキソデス・スカプラリス(Ixodes scapularis)、イキソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、西部クロアシマダニ(Ixodes pacificus)、リピセファルス・サングイネウス(Rhiphicephalus sanguineus)、デルマセントル・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、アメリカイヌカクダニ(Dermacentor variabilis)、アンブリオンマ・アメリカヌム(Amblyomma americanum)、アンブリオンマ・マクラタム(Ambryomma maculatum)、オルニトドルス・ヘルムシ(Ornithodorus hermsi)、オルニトドルス・ツリカタ(Ornithodorus turicata)、ならびに寄生ダニ(中気門亜目)、例えば、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)およびワクモ(Dermanyssus gallinae)、
【0131】
ケダニ亜目(Actinedida)(前気門亜目)およびコナダニ亜目(Acaridida)(無気門亜目)、例えば、アカラピスspp.(Acarapis spp.)、チェイレティエラspp.(Cheyletiella spp.)、オルニトチェイレティラspp.(Ornithocheyletia spp.)、ミオビアspp.(Myobia spp.)、ソレルガテスspp.(Psorergates spp.)、ニキビダニspp.(Demodex spp.)、ツツガムシspp.(Trombicula spp.)、リストロホラスspp.(Listrophorus spp.)、コナダニspp.(Acarus spp.)、ケナガコナダニspp.(Tyrophagus spp.)、ゴミコナダニspp.(Caloglyphus spp.)、ハイポデクテスspp.(Hypodectes spp.)、プテロリクスspp.(Pterolichus spp.)、キュウセンヒゼンダニspp.(Psoroptes spp.)、ショクヒヒゼンダニspp.(Chorioptes spp.)、ミミヒゼンダニspp.(Otodectes spp.)、ヒゼンダニspp.(Sarcoptes spp.)、ショウセンコウヒゼンダニspp.(Notoedres spp.)、トリヒゼンダニspp.(Knemidocoptes spp.)、サイトジテスspp.(Cytodites spp.)、およびラミノシオプテスspp.(Laminosioptes spp)、
【0132】
虫(異翅目(Heteropterida)):トコジラミ(Cimex lectularius)、ネッタイトコジラミ(Cimex hemipterus)、レジュヴァイアス・セニリス(Reduvius senilis)、サシガメspp.(Triatoma spp.)、ロドニウスspp.(Rhodnius ssp.)、パンストロンギルスspp.(Panstrongylus ssp.)およびアリラス・クリタツス(Arilus critatus)、
【0133】
シラミ亜目(Anoplurida)、例えば、ケモノジラミspp.(Haematopinus spp.)、ケモノホソジラミspp.(Linognathus spp.)、ヒトジラミspp.(Pediculus spp.)、ケジラミspp.(Phtirus spp.)、およびソレノポテスspp.(Solenopotes spp)、
【0134】
食毛目(Mallophagida)(アルンブリセリナ(Arnblycerina)亜目およびイスクノセリナ(Ischnocerina)亜目)、例えば、トリメノポンspp.(Trimenopon spp.)、メノポンspp.(Menopon spp.)、トリノトンspp.(Trinoton spp.)、ボビコラspp.(Bovicola spp.)、ウェルニッキエラspp.(Werneckiella spp.)、レピケントロンspp.(Lepikentron spp.)、ハジラミspp.(Trichodectes spp.)、およびフェリコラspp.(Felicola spp)、
回虫線虫:
【0135】
ワイプワーム(Wipeworms)および旋毛虫(毛管目(Trichosyringida))、例えば、旋毛虫科(トリキネラspp.(Trichinella spp.))、(鞭虫科)トリキュリスspp.(Trichuris spp.)、キャピラリアspp.(Capillaria spp)、
桿線虫目、例えば、桿線虫spp.(Rhabditis spp)、糞線虫spp.(Strongyloides spp.)、ヘリスファロバスspp.(Helicephalobus spp)、
【0136】
円虫目、例えば、ストロンギルスspp.(Strongylus spp.)、アンキロストーマspp.(Ancylostoma spp.)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、ブノストマムspp.(Bunostomum spp.)(鉤虫)、トリコストロンギルスspp.(Trichostrongylus spp.)、ヘモンクス・コントルタス(Haemonchus contortus)、オステルタギアspp.(Ostertagia spp.)、クーペリアspp.(Cooperia spp.)、ネマトジルスspp.(Nematodirus spp.)、ディクティオカウルスspp.(Dictyocaulus spp.)、シアトストーマspp.(Cyathostoma spp.)、エソファゴストーマムspp.(Oesophagostomum spp.)、ステファヌラス・デンタータス(Stephanurus dentatus)、オルラヌスspp.(Ollulanus spp.)、シャベルティアspp.(Chabertia spp.)、ステファヌラス・デンタータス(Stephanurus dentatus)、シンガムス・トレイキア(Syngamus trachea)、アンキロストーマspp.(Ancylostoma spp.)、ウンシナリアspp.(Uncinaria spp.)、グルボセファルスspp.(Globocephalus spp.)、ネカトールspp.(Necator spp.)、メタストロンギルスspp.(Metastrongylus spp.)、毛細肺虫(Muellerius capillaris)、プロトストロンギルスspp.(Protostrongylus spp.)、アンギオストロンギルスspp.(Angiostrongylus spp.)、パレラホストロンギルスspp.(Parelaphostrongylus spp.)、アレウロストロンギルス・アブストラサス(Aleurostrongylus abstrusus)、およびディオクトフィーマ・レナーレ(Dioctophyma renale)、
【0137】
腸内回虫(回虫目)、例えば、ヒト回虫(Ascaris lumbricoides)、ブタ回虫(Ascaris suum)、ニワトリ回虫(Ascaridia galli)、ウマ回虫(Parascaris equorum)、ヒト蟯虫(Enterobius vermicularis)(蟯虫)、イヌ回虫(Toxocara canis)、ライオン回虫(Toxascaris leonine)、スクリャビネマspp.(Skrjabinema spp.)、およびウマ蟯虫(Oxyuris equi)、
カマラヌス目、例えば、メジナ虫(Dracunculus medinensis)(ギニア虫)、
【0138】
旋尾旋虫目、例えば、テラジアspp.(Thelazia spp.)、ブケレリアspp.(Wuchereria spp.)、ブルギアspp.(Brugia spp.)、オンコセルカspp.(Onchocerca spp.)、ディロフィラリアspp.(Dirofilaria spp.)、ディペタロネーマspp.(Dipetalonema spp.)、セタリアspp.(Setaria spp.)、エレオフォラspp.(Elaeophora spp.)、スピロセルカ・ルピ(Spirocerca lupi)、およびハブロネーマspp.(Habronema spp.)、
鉤頭虫(鉤頭虫類)、例えば、アカントセファルスspp.(Acanthocephalus spp.)、マクラカントリンカス・ヒルジナセウス(Macracanthorhynchus hirudinaceus)およびオンシコラspp.(Oncicola spp)、
【0139】
プラナリア(扁形動物門):
吸虫類(吸虫綱)、例えば、ファスキオラspp.(Faciola spp.)、ファスキオロイデス・マグナ(Fascioloides magna)、パラゴニムスspp.(Paragonimus spp.)、ディクロコエリウムspp.(Dicrocoelium spp.)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、シストソーマspp.(Schistosoma spp.)、トリコビルハージアspp.(Trichobilharzia spp.)、アラリア・アラタ(Alaria alata)、パラゴニムスspp.(Paragonimus spp.)、およびナノシエテスspp.(Nanocyetes spp)、
【0140】
セルコメロモルファ(Cercomeromorpha)、特に条虫類(サナダムシ)、例えば、ジフィロボトリウムspp.(Diphyllobothrium spp.)、テニアspp.(Tenia spp.)、エキノコックスspp.(Echinococcus spp.)、イヌ条虫(Dipylidium caninum)、ムルチセプスspp.(Multiceps spp.)、ヒメノレピスspp.(Hymenolepis spp.)、メソセストイデスspp.(Mesocestoides spp.)、バンピロレピスspp.(Vampirolepis spp.)、モニティアspp.(Moniezia spp.)、アノプロセファーラspp.(Anoplocephala spp.)、シロメトラspp.(Sirometra spp.)、アノプロセファーラspp.(Anoplocephala spp.)、およびヒメノレピスspp.(Hymenolepis spp.)。
【0141】
式Iの化合物および該化合物を含有する組成物は、双翅目、隠翅目およびマダニ目に属する害虫を防除する際に、とりわけカを防除する際に特に有用である。
【0142】
ハエを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含有する組成物の使用は、本発明のさらに好適な実施形態である。
【0143】
さらに、ノミを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含有する組成物の使用は特に好ましい。
【0144】
マダニを駆除するための式Iの化合物および該化合物を含有する組成物の使用は、本発明のさらに好適な実施形態である。
【0145】
また、式Iの化合物は、内部寄生虫(回虫線虫、鉤頭虫およびプラナリア)を駆除する際に特に有用である。
【0146】
投与は予防的および治療的の両方で実施することができる。
【0147】
活性化合物の投与は直接または好適な製剤の形で、経口、局所/皮膚または非経口投与により実施する。
【0148】
温血動物への経口投与には、式Iの化合物を動物飼料、動物飼料プレミックス、動物飼料濃縮物、丸剤、溶液、ペースト、懸濁液、ドレンチ、ゲル、錠剤、ボーラスおよびカプセルとして製剤することができる。さらに、式Iの化合物は動物の飲用水に入れて動物に投与してもよい。経口投与には、選択された剤形は、1日あたり0.01 mg〜100 mg/動物の体重kg、好ましくは1日あたり0.5 mg〜100 mg/動物の体重kgの式Iの化合物を動物に提供すべきである。
【0149】
あるいは、式Iの化合物は、動物に非経口的に、例えば、反芻胃内、筋内、静脈内または皮下注射により投与してもよい。皮下注射のために、式Iの化合物を生理的に許容される担体に分散または溶解することができる。あるいは、式Iの化合物を皮下投与用のインプラントとして製剤してもよい。さらに、式Iの化合物は動物に経皮投与してもよい。非経口投与には、選択された剤形は、1日あたり0.01〜100 mg/動物の体重kgの式Iの化合物を動物に提供すべきである。
【0150】
また、式Iの化合物は、浸液、ダスト、粉末、首輪、大メダル、噴霧剤、シャンプー、スポットオンおよびプアオン(pour-on)製剤の形で、および軟膏または水中油型もしくは油中水型エマルションとして動物に局所的に施用してもよい。局所施用のためには、浸液および噴霧剤は通常0.5 ppm〜5,000 ppm、好ましくは1 ppm〜3,000 ppmの式Iの化合物を含有する。さらに、式Iの化合物は、動物、特にウシおよびヒツジなどの四肢動物の耳標として製剤してもよい。
【0151】
好適な製剤は、
- 経口用溶液などの溶液、希釈後に経口投与するための濃縮物、皮膚上または体腔内に使用するための溶液、プアオン製剤、ゲル;
- 経口または皮膚投与用のエマルションおよび懸濁液;半固体製剤;
- 活性化合物が軟膏基剤中または水中油型もしくは油中水型エマルション基剤中に加工されている製剤;
- 粉末、プレミックスまたは濃縮物、顆粒、ペレット、錠剤、ボーラス、カプセルなどの固体製剤;エアロゾルおよび吸入剤、および活性化合物を含有する成形品
である。
【0152】
注射に適した組成物は、活性成分を適切な溶媒に溶かし、さらに場合により酸、塩基、緩衝塩、保存剤、および可溶化剤などの追加の成分を加えることにより調製する。この溶液を無菌状態で濾過および充填する。
【0153】
適切な溶媒は、生理的に許容される溶媒、例えば、水、アルカノール、例えば、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、N-メチル-ピロリドン、2-ピロリドン、およびそれらの混合物である。
【0154】
活性化合物は、場合により、注射に適した生理的に許容される植物油または合成油に溶かすことができる。
【0155】
適切な可溶化剤は、活性化合物の主溶媒への溶解を促進するか、またはその沈殿を防ぐ溶媒である。具体例は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチル化ヒマシ油、およびポリオキシエチル化ソルビタンエステルである。
【0156】
適切な保存剤は、ベンジルアルコール、トリクロロブタノール、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、およびn-ブタノールである。
【0157】
経口用溶液は直接投与する。濃縮物は、予め使用濃度まで希釈してから経口投与する。経口用の溶液および濃縮物は、最新技術に従い、注射用溶液について先に記載した通りに調製するが、滅菌手順は必要ない。
【0158】
皮膚上に使用するための溶液は、滴らせるか、塗り広げるか、擦り込むか、振りかけるか、または吹きつける。
【0159】
皮膚上に使用するための溶液は、最新技術に従い、注射用溶液について先に記載した事項に従って調製するが、滅菌手順は必要ない。
【0160】
さらに適切な溶媒は、ポリプロピレングリコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール、エステル(例えば、酢酸エチルまたは酢酸ブチル、安息香酸ベンジル)、エーテル(例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル、例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、芳香族炭化水素、植物油および合成油、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トランスクトール(transcutol)、ソルケタール(solketal)、炭酸プロピレン、およびそれらの混合物である。
【0161】
調製中に増粘剤を加えると有利な場合がある。適切な増粘剤は、無機増粘剤、例えば、ベントナイト、コロイド状ケイ酸、モノステアリン酸アルミニウム、無機増粘剤、例えば、セルロース誘導体、ポリビニルアルコールおよびそれらのコポリマー、アクリレートおよびメタクリレートである。
【0162】
ゲルは、皮膚に施用するか、または皮膚上に塗り広げるか、または体腔内に導入する。ゲルは、注射用溶液の所で記載した通りに調製しておいた溶液を、軟膏程度の堅さの透明物質を得るのに十分な量の増粘剤で処理することにより調製する。用いる増粘剤は、上記増粘剤である。
【0163】
プアオン製剤を皮膚の限られた領域にかけるかまたは吹きつけると、活性化合物が皮膚に浸透して全身に作用する。
【0164】
プアオン製剤は、活性化合物を適切な皮膚適合性溶媒または溶媒混合物に溶かすか、懸濁するかまたは乳化させることにより調製する。適当であれば、他の補助剤、例えば、着色剤、生体吸収促進物質、酸化防止剤、光安定剤、粘着剤を加える。
【0165】
適切な溶媒は、水、アルカノール、グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール、芳香族アルコール(例えば、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、フェノキシエタノール)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ベンジル)、エーテル(例えば、アルキレングリコールアルキルエーテル、例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、環状炭酸エステル(例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート)、芳香族および/または脂肪族炭化水素、植物油または合成油、DMF、ジメチルアセトアミド、n-アルキルピロリドン(例えば、メチルピロリドン、n-ブチルピロリドンまたはn-オクチルピロリドン、N-メチルピロリドン、2-ピロリドン)、2,2-ジメチル-4-オキシ-メチレン-1,3-ジオキソランおよびグリセロールホルマール、である。
【0166】
適切な着色剤は、動物への使用が許可されており、かつ溶かすかまたは懸濁することができる全ての着色剤である。
【0167】
適切な吸収促進物質は、例えば、DMSO、延展性の油、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ペラルゴン酸ジプロピレングリコール、シリコーンオイル、およびそれらのポリエーテル、脂肪酸エステル、トリグリセリド、脂肪アルコールとのコポリマーである。
【0168】
適切な酸化防止剤は、亜硫酸塩またはメタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウム)、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロールである。
【0169】
適切な光安定剤は、例えば、ノバンチゾール酸(novantisolic acid)である。
【0170】
適切な粘着剤は、例えば、セルロース誘導体、デンプン誘導体、ポリアクリレート、天然ポリマー、例えば、アルギネート、ゼラチンである。
【0171】
エマルションは、経口的に、経皮的にまたは注射により投与することができる。
【0172】
エマルションは、油中水型または水中油型のいずれかである。
【0173】
それらは、活性化合物を疎水性相または親水性相のいずれかに溶かし、これを適切な乳化剤、および適当であれば他の補助剤(例えば、着色剤、吸収促進物質、保存剤、酸化防止剤、光安定剤、粘度増強物質)を用いてもう一方の相の溶媒で均一化することにより調製する。
【0174】
適切な疎水性相(油)は、以下:
- 流動パラフィン、シリコーンオイル、天然植物油、例えば、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油、合成トリグリセリド、例えば、カプリル酸/カプリン酸ビグリセリド、鎖長C8-C12の植物脂肪酸または他の特別に選択された天然脂肪酸とのトリグリセリド混合物、飽和または不飽和脂肪酸(ヒドロキシル基を含有している場合もある)の部分グリセリド混合物、C8-C10脂肪酸のモノ-およびジグリセリド、
- 脂肪酸エステル、例えば、ステアリン酸エチル、アジピン酸ジ-n-ブチリル、ラウリン酸ヘキシル、ペラルゴン酸ジプロピレングリコール、分枝鎖脂肪酸(中鎖長)の飽和脂肪アルコール(鎖長C16-C18)とのエステル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鎖長C12-C18の飽和脂肪アルコールのカプリル酸/カプリン酸エステル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、オレイン酸エチル、乳酸エチル、ろう状脂肪酸エステル、例えば、合成アヒル尾骨腺脂肪(synthetic duck coccygeal gland fat)、フタル酸ジブチル、アジピン酸ジイソプロピルおよび後半のものに関するエステル混合物、
- 脂肪アルコール、例えば、イソトリデシルアルコール、2-オクチルドデカノール、セチルステアリルアルコール、オレイルアルコール、ならびに
- 脂肪酸、例えば、オレイン酸、ならびに
- それらの混合物
である。
【0175】
適切な親水性相は、以下:水、アルコール、例えば、プロピレングリコール、グリセロール、ソルビトールおよびそれらの混合物、である。
【0176】
適切な乳化剤は、以下:
- 非イオン界面活性剤、例えば、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリエトキシル化ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチルステアレート、アルキルフェノールポリグリコールエーテル;
- 両性界面活性剤、例えば、ジ-ナトリウムN-ラウリル-p-イミノジプロピオネートまたはレシチン;
- アニオン界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪アルコールエーテル硫酸塩、モノ/ジアルキルポリグリコールエーテルオルトリン酸エステルモノエタノールアミン塩;
- カチオン-活性界面活性剤、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム
である。
【0177】
適切なさらなる補助剤は、以下:粘度を高めてエマルションを安定させる物質、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースおよび他のセルロース、ならびにデンプン誘導体、ポリアクリレート、アルギネート、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、ポリエチレングリコール、ろう状物質、コロイド状ケイ酸、または前記物質の混合物、である。
【0178】
懸濁液は、経口的または局所的/経皮的に投与することができる。それらは、活性化合物を、適当であれば他の補助剤(例えば、湿潤剤、着色剤、生体吸収促進物質、保存剤、酸化防止剤、光安定剤)を加えて懸濁化剤に懸濁することにより調製する。
【0179】
液体懸濁化剤は、全ての均一溶媒および溶媒混合物である。
【0180】
適切な湿潤剤(分散剤)は、上記乳化剤である。
【0181】
言及しうる他の補助剤は、上記のものである。
【0182】
半固形調製物は、経口的または局所的/経皮的に投与することができる。それらは粘度がより高いという点でのみ上記の懸濁液およびエマルションと異なる。
【0183】
固形調製物を製造する場合、活性化合物を、適当であれば補助剤を加えて適切な賦形剤と混合し、所望の形態とする。
【0184】
適切な賦形剤は、生理的に許容される全ての固体不活性物質である。使用するのは無機および有機物質である。無機物質は、例えば、塩化ナトリウム、炭酸塩、例えば、炭酸カルシウム、炭酸水素塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸、陶土、沈降もしくはコロイダルシリカ、またはリン酸塩である。有機物質は、例えば、糖、セルロース、食材および飼料、例えば、粉乳、動物性ミール、穀物性ミールおよびシュレッド、デンプンである。
【0185】
適切な補助剤は、上記の保存剤、酸化防止剤、および/または着色剤である。
【0186】
他の適切な補助剤は、滑沢剤および流動促進剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ベントナイト)、崩壊促進物質(例えば、デンプンまたは架橋ポリビニルピロリドン)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチンまたは直鎖状ポリビニルピロリドン)、および乾式結合剤(例えば、結晶セルロース)である。
【0187】
本発明に使用しうる組成物には、一般に、約0.001〜95%の式Iの化合物を含めることができる。
【0188】
一般に、総量にして1日当たり0.5 mg/kg〜100 mg/kg、好ましくは1日当たり1 mg/kg〜50 mg/kgの式Iの化合物を施用することが好ましい。
【0189】
そのまま使える調製物は、寄生虫、好ましくは外部寄生虫に作用する化合物を、10 ppm〜80重量パーセント、好ましくは0.1〜65重量パーセント、より好ましくは1〜50重量パーセント、最も好ましくは5〜40重量パーセントの濃度で含有する。
【0190】
使用前に希釈する調製物は、外部寄生虫に作用する化合物を、0.5〜90重量パーセント、好ましくは1〜50重量パーセントの濃度で含有する。
【0191】
さらに、前記調製物は、内部寄生虫に対する式Iの化合物を、10 ppm〜2重量パーセント、好ましくは0.05〜0.9重量パーセント、特に非常に好ましくは0.005〜0.25重量パーセントの量で含む。
【0192】
本発明の好適な実施形態では、式Iの化合物を含む組成物を経皮的/局所的に施用する。
【0193】
さらに好適な実施形態では、局所施用は、化合物を含有する成形品、例えば、首輪、大メダル、耳標、体の一部に取り付けるためのバンド、ならびに粘着ストリップおよびホイルの形で行う。
【0194】
一般に、3週間以内に式Iの化合物を総量にして10 mg/kg〜300 mg/kg、好ましくは20 mg/kg〜200 mg/kg、最も好ましくは25 mg/kg〜160 mg/kg(処理動物の体重1 kg当たり)放出する固形製剤を施用することが好ましい。
【0195】
成形品を調製する場合、熱可塑性物質および軟質プラスチックならびにエラストマーおよび熱可塑性エラストマーを使用する。適切なプラスチックおよびエラストマーは、式Iの化合物に十分適合するポリビニル樹脂、ポリウレタン、ポリアクリレート、エポキシ樹脂、セルロース、セルロース誘導体、ポリアミドおよびポリエステルである。プラスチックおよびエラストマーの詳細なリストならびに成形品の調製手順は、例えば、WO 03/086075に記載されている。
【0196】
活性化合物は、共力剤または病原性の内部および外部寄生虫に作用する他の活性化合物との混合物として使用することもできる。下記の、温血動物および魚における蔓延および感染を防除および予防するために本発明の化合物と共に使用しうる農薬のリストは、実施可能な組み合わせを例示するためのものであって、何ら制限を課すものではない:
有機ホスフェート:アセフェート(Acephate)、クロルフェンビンホス(Chlorfenvinphos)、ジアジノン(Diazinon)、ジクロルボス(Dichlorvos)、ジクロトホス(Dicrotophos)、ジメトエート(Dimethoate)、エチオン(Ethion)、フェニトロチオン(Fenitrothion)、フェンチオン(Fenthion)、イソキサチオン(Isoxathion)、マラチオン(Malathion)、フェントエート(Phenthoate)、ホサロン(Phosalone)、ホスメット(Phosmet)、ホキシム(Phoxim)、ピリミホスメチル(Pirimiphos-methyl)、プロフェノホス(Profenofos)、プロチオホス(Prothiofos)、スルプロホス(Sulprophos)、トリアゾホス(Triazophos)、トリクロルホン(Trichlorfon)、キンチオホス(Quintiofos)、クマホス(Coumaphos)、クロルホキシム(Chlorphoxim)、ブロモホスエチル(Bromophos-ethyl)、2,3-p-ジオキサンジチオール-S,S-ビス(O,O-ジエチルホスホロジチオナト);
【0197】
カルバメート:アラニカルブ(Alanycarb)、ベンフラカルブ(Benfuracarb)、カルバリル(Carbaryl)、カルボスルファン(Carbosulfan)、フェノキシカルブ(Fenoxycarb)、フラチオカルブ(Furathiocarb)、インドキサカルブ(Indoxacarb)、トリアザメート(Triazamate);
【0198】
ピレトロイド:アルファシペルメトリン(alpha-Cypermethrin)、デルタメトリン(Deltamethrin)、エトフェンプロックス(Ethofenprox)、フェンバレレート(Fenvalerate)、シハロトリン(Cyhalothrin)、ラムダシハロトリン(Lambda-Cyhalothrin)、ペルメトリン(Permethrin)、シラフルオフェン(Silafluofen)、タウフルバリネート(Tau-Fluvalinate)、トラロメトリン(Tralomethrin)、ゼータシペルメトリン(Zeta-Cypermethrin)、フルメトリン(Flumethrin)、シフルトリン(Cyfluthrin)ならびにそのエナンチオマーおよびステレオマー、シペルメトリン(Cypermethrin);
【0199】
節足動物の成長調節物質:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン(Chlorfluazuron)、シロマジン(Cyromazine)、ジフルベンズロン(Diflubenzuron)、フルシクロクスロン(Flucycloxuron)、フルフェノクスロン(Flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(Hexaflumuron)、ルフェヌロン(Lufenuron)、ノバルロン(Novaluron)、テフルベンズロン(Teflubenzuron)、トリフルムロン(Triflumuron);ブプロフェジン(Buprofezin)、ジオフェノラン(Diofenolan)、ヘキシチアゾックス(Hexythiazox)、エトキサゾール(Etoxazole)、クロフェンタジン(Clofentazine);b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド(Halofenozide)、メトキシフェノジド(Methoxyfenozide)、テブフェノジド(Tebufenozide);c)幼若ホルモン様物質:ピリプロキシフェン(Pyriproxyfen)、メトプレン(Methoprene)、フェノキシカルブ(Fenoxycarb);d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン(Spirodiclofen);
【0200】
(ネオ)ニコチノイド:アセタミプリド(Acetamiprid)、クロチアニジン(Clothianidin)、フロニカミド(Flonicamid)、イミダクロプリド(Imidacloprid)、ニテンピラム(Nitenpyram)、チアクロプリド(Thiacloprid)、チアメトキサム(Thiamethoxam);
【0201】
合成抗コクシジウム化合物、ポリエーテル系抗生物質:アンプロリウム(Amprolium)、ロベニジン(Robenidin)、トルトラズリル(Toltrazuril)、モネンシン(Monensin)、サリノマイシン(Salinomycin)、マデュラマイシン(Maduramicin)、ラサロシド(Lasalocid)、ナラシン(Narasin)、センデュラマイシン(Semduramicin);
【0202】
その他のもの:アバメクチン(Abamectin)(アベルメクチン(Avermectins))、アセキノシル(Acequinocyl)、アミトラズ(Amitraz)、アザジラクチン(Azadirachtin)、ビフェナゼート(Bifenazate)、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、枯草菌(Bacillus subtilis)、カルタップ(Cartap)、クロルフェナピル(Chlorfenapyr)、クロルジメホルム(Chlordimeform)、シロマジン(Cyromazine)、ジアフェンチウロン(Diafenthiuron)、ジネトフラン(Dinetofuran)、ジオフェノラン(Diofenolan)、エマメクチン(Emamectin)、エンドスルファン(Endosulfan)、エプシプランテル(Epsiprantel)、エチプロール(Ethiprole)、フェナザキン(Fenazaquin)、フィプロニル(Fipronil)、ホルメタネート(Formetanate)、塩酸ホルメタネート(Formetanate hydrochloride)、ヒドラメチルノン(Hydramethylnon)、インドキサカルブ(Indoxacarb)、メタフルミゾン(Metaflumizone)、L-2,3,5,6-テトラヒドロ-6-フェニル-イミダゾチアゾール、レバミゾール(Levamisole)、ミルベメクチン(Milbemectin)(ミルベマイシン(Milbemycins))、モキシデクチン(Moxidectin)、プラジクアンテル(Praziquantel)、ピランテル(Pyrantel)、ピリダベン(Pyridaben)、ピメトロジン(Pymetrozine)、セラメクチン(Selamectin)、スピノサド(Spinosad)、硫黄、テブフェンピラド(Tebufenpyrad)、およびチオシクラム(Thiocyclam)。
【0203】
一般に、「殺寄生虫効果を有する量」は、標的の生物体の、壊死、死、遅滞、予防、および除去、破壊、あるいは発生および活動の減少の効果を含む、成長に対する観察可能な効果を達成するのに必要な活性成分の量を意味する。殺寄生虫効果を有する量は、本発明に使用する種々の化合物/組成物に応じて変化しうる。殺寄生虫効果を有する組成物の量は、所望の殺寄生虫効果および期間、標的の種、施用の方法などといった一般的な条件によっても変化する。
【実施例】
【0204】
合成例
下記合成例に示す手順に従って取得した化合物Iを、その物理的データと共に以下の表Iに記載する。
【0205】
例1
3-(2,2-ジクロロ-1-メチル-シクロプロピル)-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチル-フェニル)-5-メチル-1H-[1,2,4]トリアゾールの調製
50 gのN-[1-(2,2,-ジクロロ-1-メチル-シクロプロピル)-エチリデン]-N’-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロ-メチルフェニル)-ヒドラジンおよび17.9 mLのピリジンを、1 Lのトルエンに溶かした。0〜5℃で51 gのDDQを滴加した。25℃で12時間攪拌した後、1Lの5%NaOH溶液を加え、この混合物をエーテルで抽出してから、MgSO4で乾かした。溶媒を除去することで、48.6 gの上記化合物(mp. 107〜116℃)を得た。
【表1】

【0206】
害虫に対する作用の例
試験法
害虫および寄生虫に対する作用の例
1. ガラス接触による、アルゼンチンアリ(Linepithema humile)、シュウカクアリ(ポゴノミルメックス・カリホルニクス(Pogonomyrmex californicus))、アクロバット・アント(acrobat ant)(シリアゲアリspp.(Crematogaster spp.))、オオアリ(Camponotus floridanus)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、イエバエ(Musca domestica)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ニクバエ(Sarcophaga sp.)、ネッタイシマカ(Aedes aegyptii)、イエカ(ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus))、マラリアカ(Anopheles albimanus)、チャバネゴキブリ(Blattella Germanica)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、およびクリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)に対する活性
ガラス製のバイアル瓶をアセトン中の活性成分の溶液0.5 mLで処理し、乾かした。昆虫またはマダニを、幾らかの食物および水分の供給源と共に各バイアル瓶に入れた。該バイアル瓶を22℃に維持し、種々の時間間隔で処理効果を観察した。
【0207】
これらの試験において、化合物I-3は、0.1 ppmの量で、処理の24時間後にネッタイシマカ(Aedes aegypti)について100%の死亡率を示した。
【0208】
さらに化合物I-3は、5 ppmの量で、処理の24時間後にイエバエ(Musca domestica)およびチャバネゴキブリ(Blattella Germanica)について100%の死亡率を示した。
【0209】
さらに化合物I-3は、10 ppmの量で、処理の24時間後にシリアゲアリspp.(Crematogaster spp.)について100%の死亡率を示した。
【0210】
2. 土壌接触による、アルゼンチンアリ(Linepithema humile)、アクロバット・アント(シリアゲアリspp.(Crematogaster spp.))、オオアリ(Camponotus floridanus)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、および東部地下シロアリ(eastern subterranean termite)(Reticulitermes flavipes)に対する活性
アリについては、ペトリ皿中で試験を行った。水中1 %の寒天の薄層を皿に施与し、Florida砂質土(Florida sandy soil)を該寒天上に広げた。活性成分をアセトンに溶かし、砂の上に施与した。皿を通気することによりアセトンを蒸発させて、アリを入れてから蓋をした。20%のハチミツ入りの水溶液を各皿に入れた。該皿を22℃に維持し、種々の時間間隔で死亡率を観察した。
【0211】
シロアリについては、1 %の寒天の薄層をペトリ皿に施与した。前処理しておいた土壌の薄層を該寒天上に広げた。土壌処理については、活性成分を重量対重量ベースでアセトン中に希釈してから土壌に混ぜ込んだ。シロアリの働きアリを各皿に入れた。濾紙を食物源として与えた。試験皿を約25℃に維持した。シロアリをその死亡率(死んだもの、または直立不能のもの、および弱々しい動きしか示さないもの)について毎日観察した。
【0212】
これらの試験において、化合物I-3は、1重量%の量で、処理の3日後にレチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)について100%の死亡率を示した。
【0213】
さらに化合物I-3は、10 ppmの量で、処理の24時間後にカンポノトゥス・フロリダヌス(Camponotus floridanus)について100%の死亡率を示した。
【0214】
3. 餌による、アルゼンチンアリ(Linepithema humile)、アクロバット・アント(シリアゲアリspp.(Crematogaster spp.))、オオアリ(Camponotus floridanus)、ヒアリ(Solenopsis invicta)、イエバエ(Musca domestica)、東部地下シロアリ(Reticulitermes flavipes)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、およびチャバネゴキブリ(Blattella Germanica)に対する活性
アルゼンチンアリ、アクロバット・アント、およびオオアリについては、ペトリ皿中で試験を行った。餌はハチミツ入りの水溶液またはすり潰したcat chowのいずれかを用いて調製した。アセトン中の活性成分を餌に加えた。処理したハチミツ入り水溶液0.2 mLまたは処理したcat chow 150 mgをキャップに入れ、各皿に加えた。該皿に蓋をし、22℃の温度に維持した。アリをその死亡率について毎日観察した。
【0215】
ヒアリについては、コーングリットを餌基質(0.1%の活性成分入り)として使用した。ヒアリの成虫をこの餌と共にペトリ皿に入れた。アリをその死亡率について毎日観察した。
【0216】
イエバエについては、羽化後2〜5日齢の成虫を使って餌試験を行った。アセトン中の活性成分を、粉乳と砂糖の混合物からなる餌基質に施用した。イエバエを、約22℃に維持しておいた餌入りの瓶に入れ、処理の4時間後にそのノックダウン(死んだものおよび病的状態(直立不能)のもの)について観察した。
【0217】
シロアリについては、アセトン中の活性成分を濾紙に施用した。濾紙の重量を基に%a.i.を算出した。バイオアッセイは、試験用ペトリ皿1枚当たり1枚の処理した濾紙および約30匹のシロアリの働きアリを用いて行った。試験皿を25℃に維持し、死亡率(死んでいるかもしくは瀕死の昆虫)または中毒を毎日観察した。
【0218】
ゴキブリについては、通風蓋付きの箱を試験容器として使用した。すり潰したcat chowを使用して餌を調製し、アセトン中の活性成分を重量対重量比(1箱当たり0.03グラムの餌)で混ぜ込んだ。該箱を22℃に維持し、ゴキブリの死亡率を毎日観察した。
【0219】
これらの試験において、化合物I-3は、0.005重量%の量で、処理の3日後にレチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)について100%の死亡率を示した。
【0220】
4. 水処理による、ネッタイシマカ(Aedes aegyptii)、イエカ(ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus))、およびマラリアカ(Anopheles albimanus)の幼虫に対する活性
ウェルプレートを試験容器として使用した。活性成分をアセトンに溶かし、水で希釈して必要な濃度とした。約1%のアセトンを含有する最終溶液を各ウェルに入れた。1 mLの水に入れた約10匹のカの幼虫(第4齢)を各ウェルに加えた。幼虫に、毎日1滴のレバーパウダーを与えた。皿に蓋をし、22℃に維持した。死亡率を毎日記録し、死んだ幼虫、および生きた蛹または死んだ蛹を毎日取り除いた。試験の最後に生き残った幼虫を記録し、死亡率のパーセンテージを算出した。
【0221】
5. ワタアブラムシ(aphis gossypii)に対する活性
活性化合物を、50:50アセトン:水および100 ppmのKinetic(商標)界面活性剤中に製剤した。
【0222】
子葉期のワタ植物(植木鉢1つ当たり1つの植物)に、主コロニーから取った顕著に被害を受けている葉を各子葉の上に置くことによりアブラムシを移した。アブラムシを一晩宿主植物に移動させてから、アブラムシを移動させるために使用した葉を取り除いた。該子葉を試験溶液に浸してから乾かした。5日後、死亡率の計数を行った。
【0223】
この試験において、化合物I-3は、300 ppmで、100%の死亡率を示した。
【0224】
6. モモアカアブラムシ(Myzus persicae)に対する活性
活性化合物を、50:50アセトン:水および100 ppmのKinetic(商標)界面活性剤中に製剤した。
【0225】
第2対葉期(2nd leaf-pair stage)のピーマン植物(品種「California Wonder」)に、この試験植物の上に被害を受けている葉の切片を置くことにより、研究室で育てた約40匹のアブラムシを移した。24時間後に葉の切片を取り除いた。損なわれていない植物の葉を試験化合物の勾配溶液に浸してから乾かした。試験植物を、蛍光灯(24時間の光周期)の下、約25℃および20〜40%の相対湿度で維持した。5日後、処理した植物におけるアブラムシの死亡率を、照査用植物における死亡率と比較して測定した。
【0226】
この試験において、化合物I-3は300 ppmで100%の死亡率を示したが、化合物Aは300 ppmでは何の効果も示さなかった。
【0227】
7. マメクロアブラムシ(aphis fabae)に対する活性
活性化合物を、50:50アセトン:水および100 ppmのKinetic(商標)界面活性剤中に製剤した。
【0228】
Metro mixで成長させた第1対葉期(1st leaf-pair stage)のナスタチウム植物(品種「Mixed Jewle」)に、この試験植物の上に被害を受けている植物の切片を置くことにより、研究室で育てた約2〜30匹のアブラムシを移した。24時間後に植物の切片を取り除いた。各植物を試験溶液に浸して葉、茎、突出している種子の表面および周囲のキューベの表面を完全に被覆し、ドラフト内で乾かした。処理した植物を蛍光灯で照らしながら約25℃に維持した。3日後にアブラムシの死亡率を測定した。
【0229】
この試験において、化合物I-1およびI-3は300 ppmで100%の死亡率を示したが、化合物Aは何の効果も示さなかった。
【0230】
8. シルバーリーフコナジラミ(bemisia argentifolii)に対する活性
活性化合物を、50:50アセトン:水および100 ppmのKinetic(商標)界面活性剤中に製剤した。
【0231】
選択したワタ植物を子葉期まで成長させた(植木鉢1つ当たり1つの植物)。子葉を試験溶液に浸して葉を完全に被覆し、風通しのよい場所に置いて乾かした。処理した苗を植えた各植木鉢をプラスチックカップに入れ、10〜12匹のコナジラミの成虫(約3〜5日齢)を入れた。昆虫を、吸引装置およびバリアピペットチップに連結した0.6 cmの無毒のTygon(登録商標)チューブ(R-3603)を使用して回収した。その後、回収された昆虫が入っているチップを、処理した植物を植えた土壌に静かに挿入することで、昆虫が採餌のためにチップから這い出て葉に到達できるようにした。カップを再使用可能な網目の蓋(Tetko Inc製の150ミクロンメッシュのポリエステルスクリーンPeCap)で覆った。試験植物を、維持室で約25℃および20〜40%の相対湿度にて3日間、カップ内に熱が籠るのを防ぐために蛍光灯(24時間の光周期)が直接当たらないようにしながら維持した。植物を処理してから3日後に死亡率を評価した。
【0232】
この試験において、化合物I-1およびI-3は、300 ppmで、100%の死亡率を示した。
【0233】
9. トビイロウンカ(nilaparvata lugens)に対する活性
活性化合物を50:50アセトン:水中に製剤した。鉢植えのイネの苗に10 mLの試験溶液を噴霧し、風乾させて、ケージに入れてから、10匹の成虫を接種した。24、72および120時間後に死亡率のパーセンテージを記録した。
【0234】
この試験において、化合物I-1、I-2およびI-3は、300 ppmで、100%の死亡率を示した。
【0235】
10. マメアブラムシ(aphis craccivora)に対する活性
活性化合物を50:50アセトン:水中に製剤した。100〜150匹のアブラムシがコロニーを形成した様々な期の鉢植えのササゲ植物に、害虫の個体数を記録した後に噴霧した。24、72、および120時間後に個体数の減少を記録した。
【0236】
この試験において、化合物I-1、I-2およびI-3は300 ppmで100%の死亡率を示したが、化合物Aは何の効果も示さなかった。
【0237】
11. コナガ(plutella xylostella)に対する活性
活性化合物を、50:50アセトン:水および0.1 %(vol/vol)のAlkamuls EL 620 界面活性剤中に製剤した。キャベツ葉の6 cmのリーフディスクを試験溶液に3秒間浸し、湿った濾紙を敷いたペトリプレート中で風乾させた。該リーフディスクに10匹の第3齢幼虫を接種し、25〜27℃および50〜60%の湿度で3日間維持した。処理の72時間後に死亡率を評価した。
【0238】
この試験において、化合物I-1およびI-3は300 ppmで100%の死亡率を示したが、化合物Aは何の効果も示さなかった。
【0239】
12. 式Iの化合物の相乗混合物の殺虫作用
コロラドハムシについてはジャガイモ植物を、またタバコガについては2枚の葉が付いた(two-leaf)ワタ植物をバイオアッセイに使用した。切り取った植物の葉を、活性化合物の1:1アセトン/水希釈液に浸した。葉を乾かしてから、それらをペトリ皿の底の水で湿らせた濾紙の上に別々に置いた。各皿に5〜7匹の幼虫を入れて蓋をした。各希釈処理を4回繰り返した。試験皿を約27℃および60%の湿度に維持した。施用処理の5日後に各皿について元気な幼虫および病気の幼虫の数を評価し、死亡率のパーセンテージを算出した。
【0240】
殺虫混合物が相乗的であるかどうかを判定するために、Limpelの式:
E = X+Y−XY/100
E = 混合物の期待死亡率%
X = 単独で測定した場合の化合物Xの死亡率%
Y = 単独で測定した場合の化合物Yの死亡率%
を使用した。
【0241】
混合物について観察された死亡率%が期待死亡率%よりも高い場合、その相乗作用は明らかである。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、
Xはクロロまたはブロモであり;
Yはクロロまたはトリフルオロメチルであり;そして
AおよびBは水素またはメチルであるが、AまたはBの一方はメチルでなければならない〕
の化合物、またはそのエナンチオマーもしくは塩。
【請求項2】
Bがメチルであり、かつXがクロロである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項3】
Aがメチルであり、かつXがクロロである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項4】
1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-3-(1-メチル-2,2-ジクロロシクロプロピル)-5-メチル-1,2,4-トリアゾール。
【請求項5】
昆虫またはダニを駆除するための、請求項1〜4に定義した式Iの化合物の使用。
【請求項6】
昆虫またはダニを防除するための方法であって、昆虫もしくはダニ、またはその食物供給源、生息環境もしくは繁殖地を、殺虫効果を有する量の請求項1〜4に定義した式Iの化合物または組成物と接触させることによる前記方法。
【請求項7】
昆虫またはダニによる攻撃またはそれらの蔓延から成長する植物を保護する方法であって、植物の葉に、または昆虫もしくはダニが成長する土壌もしくは水に、殺虫効果を有する量の請求項1〜4に定義した式Iの化合物または組成物を施用することによる前記方法。
【請求項8】
前記の昆虫またはダニが、等翅目、双翅目、網翅目(ゴキブリ目)、膜翅目、隠翅目およびダニ目から選択される、請求項6または7記載の方法。
【請求項9】
寄生虫の蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護する方法であって、動物に、殺寄生虫効果を有する量の請求項1〜4に定義した式Iの化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学上許容される塩、またはその組成物を経口的、局所的または非経口的に投与または施用することを含む前記方法。
【請求項10】
寄生虫の蔓延または感染に対して動物を治療、防除、予防または保護するための組成物を調製するための方法であって、殺寄生虫効果を有する量の請求項1〜4に定義した式Iの化合物またはそのエナンチオマーもしくは獣医学上許容される塩、またはその組成物を含む、前記方法。
【請求項11】
前記寄生虫が、双翅目、隠翅目、およびマダニ目から選択される、請求項10記載の方法。
【請求項12】
殺虫活性または殺寄生虫活性を示す量の請求項1〜4に定義した式Iの化合物と、農学上または獣医学上許容される担体とを含む組成物。
【請求項13】
式Iの化合物と別の農薬とを相乗効果を有する量で含む、相乗混合物。

【公表番号】特表2008−545733(P2008−545733A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514093(P2008−514093)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【国際出願番号】PCT/EP2006/062719
【国際公開番号】WO2006/128867
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】