1または複数の医薬組成物を放出するためのマルチパート剤形用リンカー、およびその得られた剤形
多成分剤形のためのリンカーは予め形成された薬物物質錠剤、および該予め形成された薬物物質を分注するために開いた1つのまたは双方の軸方向ジャケット端部を含む射出成型ジャケットを有する。該ジャケットはカプセル−タイプおよびキャップ−タイプの剤形ユニット上の相補的スナップフィットエレメントの係合のための、各端部に隣接した外方表面にスナップフィット連結エレメントを有する。もう1つの多成分薬物形態リンカーは、突起した周方向バンド、および該バンド、および剤形ユニット上の相補的スナップフィットエレメントと係合可能な各端部の間のスナップフィットエレメントと共に射出成型して、該ユニットおよび該バンドの端部の間に圧縮性当接接触を供する。該バンドは、異なる直径の剤形ユニットを収容するための軸方向にテーパーが付された外方表面を有することができる。なおもう1つの多成分剤形リンカーは、各々が、リンクさせるべき各剤形ユニットと係合可能であって、それを別々にシールする分離可能な雄および雌部分を有する。前記したリンカーを用いる剤形のように、周方向相補的溝、溝セグメント、隆起および隆起セグメントタイプのスナップフィットエレメントが開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、2007年10月15日に出願された米国仮特許出願第60/960,786号に対する優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、医薬剤形、更に詳しくは、リンカーユニット、および経口投与用の1または複数の連結されたサブユニットを含むマルチパートカプセル剤に関する。
【背景技術】
【0003】
種々のタイプの医薬剤形が経口投与で知られている。カプセル壁のための他の材料、例えば、澱粉およびセルロース系ポリマーも知られているが、そのようなカプセル剤は、一般には、ゼラチンのような、医薬上許容される、例えば、経口的に摂取可能なポリマー材料の外被壁を含む。そのようなカプセル剤は、一般には、さらに乾燥が可能な、カプセル形成材上にフィルムを形成することによって作成される柔軟な壁を有する。射出成型によって製造される硬質な壁のカプセル剤も知られている;例えば、(全てがWarner Lambertに対する)米国特許第4,576,284号、米国特許第4,591,475号、米国特許第4,655,840号、米国特許第4,738,724号、米国特許第4,738,817号および米国特許第4,790,881号参照。これらは、ゼラチン、澱粉および他のポリマーから作成されたカプセル剤の特異的構築、および親水性ポリマー、例えば、水混合物の射出成型によってそれらを製造する方法を開示する。米国特許第4,576,284号は、具体的には、カプセル剤を閉鎖し、かつ成型によって充填されたカプセル上にイン・サイチュにて形成されるキャップが設けられたそのようなカプセル剤を開示する。米国特許第4,738,724号は、広い範囲の硬質なカプセル形状およびパーツを開示する。
【0004】
各コンパートメントが異なる薬物放出特性を有するか、あるいは例えば、異なる薬物物質または処方を含有するタイプのものを含めたマルチコンパートメントカプセル剤も知られている;例えば、とりわけ、米国特許第4,738,724号(Warner−Lambert)、米国特許第5,672,359号(ケンタッキー大学)、米国特許第5,443,461号(Alza Corp.)、WO 9516438(Cortecs Ltd.)、WO 9012567(Helminthology Inst.)、DE−A−3727894、BE 900950(Warner Lambert)、FR 2524311、NL 7610038(Tapanhony NV)、FR 28646(Pluripharm)、米国特許第3,228,789号(Glassman)、米国特許第3,186,910号(Glassman)参照。米国特許第4,738,817号、米国特許第3,228,789号、および米国特許第3,186,910号は、各々、水−可塑化ゼラチンから作成されたマルチコンパートメントカプセル剤を開示する。
【0005】
薬剤物質が分散し、包埋され、あるいは固溶体として溶解した、固体ポリマーマトリックスを含む医薬剤形も知られている。そのようなマトリックスは、射出成型プロセスによって形成することができる。この技術はCuff G.およびRaouf F.,Pharmaceutical Technology,1998年6月,96〜106頁に議論されている。そのような剤形用のいくつかの具体的処方は、例えば、とりわけ、米国特許第4,678,516号;米国特許第4,806,337号;米国特許第4,764,378号;米国特許第5,004,601号;米国特許第5,135,752号;米国特許第5,244,668号;米国特許第5,139,790号;米国特許第5,082,655号に開示されており、そこでは、ポリエチレングリコール(「PEG」)マトリックスが用いられ、固体剤形が射出成型によって作成される。
【0006】
前記した背景技術の特許出願の内容は、ここに引用して援用する。
【0007】
また、例えば、その開示の各々をここに引用して援用する、WO 01/08666、WO 02/060385、US 2004/0115256、WO 2006/0049311、WO 02/060384、US 2003/0068369、US 2004/0166153、WO 04/010978、US 2006/0057201、WO 05/009380、US 2005/0175687、WO 05/089726、US 2005/0249807、米国特許第60/968,383号および米国特許第61/061,275号参照。
【0008】
また、本出願の譲受人に対して譲渡された「多成分医薬剤形」なる発明の名称のPCT/EP00/07295の内容をここに引用して援用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,576,284号
【特許文献2】米国特許第4,591,475号
【特許文献3】米国特許第4,655,840号
【特許文献4】米国特許第4,738,724号
【特許文献5】米国特許第4,738,817号
【特許文献6】米国特許第4,790,881号
【特許文献7】米国特許第5,672,359号
【特許文献8】米国特許第5,443,461号
【特許文献9】WO 9516438
【特許文献10】WO 9012567
【特許文献11】DE−A−3727894
【特許文献12】BE 900950
【特許文献13】FR 2524311
【特許文献14】NL 7610038
【特許文献15】FR 28646
【特許文献16】米国特許第3,228,789号
【特許文献17】米国特許第3,186,910号
【特許文献18】米国特許第4,678,516号
【特許文献19】米国特許第4,806,337号
【特許文献20】米国特許第4,764,378号
【特許文献21】米国特許第5,004,601号
【特許文献22】米国特許第5,135,752号
【特許文献23】米国特許第5,244,668号
【特許文献24】米国特許第5,139,790号
【特許文献25】米国特許第5,082,655号
【特許文献26】WO 01/08666
【特許文献27】WO 02/060385
【特許文献28】US 2004/0115256
【特許文献29】WO 2006/0049311
【特許文献30】WO 02/060384
【特許文献31】US 2003/0068369
【特許文献32】US 2004/0166153
【特許文献33】WO 04/010978
【特許文献34】US 2006/0057201
【特許文献35】WO 05/009380
【特許文献36】US 2005/0175687
【特許文献37】WO 05/089726
【特許文献38】US 2005/0249807
【特許文献39】米国特許第60/968,383号
【特許文献40】米国特許第61/061,275号
【特許文献41】PCT/EP00/07295
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Cuff G.およびRaouf F.,Pharmaceutical Technology,1998年6月,96〜106頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1つの態様において、カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの1または複数の剤形ユニットを連結するためのリンカーは錠剤形態の固体薬物物質を含み、該錠剤は長手方向軸を有し、対向する軸方向端面に対して実質的に円筒形である。該リンカーは錠剤の周りに形成され、かつ錠剤を径方向に拘束するジャケットも含む。該ジャケットは長手方向端部に対して外方壁を有し、該ジャケット端部の一方または双方は、各端面から薬物物質を分注するために開いている。該ジャケットの外方壁は、さらに、一方または双方の長手方向端部に隣接して位置するスナップフィットエレメントを有する。好ましくは、該スナップフィットエレメントは周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。
【0012】
本発明のもう1つの態様において、多成分剤形は、ジャケット内に配置された錠剤形態の固体薬物物質を有するリンカーユニットを含み、該錠剤は長手方向軸を有し、かつ対向する長手方向端面に対して実質的に円筒形である。該ジャケットは、錠剤を径方向に拘束し、長手方向端部に対して外方壁、およびジャケット端部の間の突起した周方向バンドを有する。該ジャケットの外方壁は、1つの長手方向端部に隣接して位置したスナップフィットエレメントも有する。該多成分剤形は、カプセルコンパートメントおよび閉鎖スナップを含む群から選択される少なくとも1つの剤形ユニットも含み、該剤形ユニットは該リンカーユニットの1つのジャケットの長手方向端部に連結された開放端部を有する。該剤形ユニットは、1つのジャケットの長手方向端部のスナップフィットエレメントを係合させるように補い合い、かつそのような形状のスナップフィットエレメントを有する。
【0013】
本発明のさらなる態様において、カプセルコンパートメント、および各々が開放端部を有する閉鎖キャップを含む群からの2つの剤形ユニットを連結させるためのリンカーは、内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブを含み、該チューブは外方表面および対向する軸方向端部も有する。該リンカーはチューブ外方表面に位置した突起バンドを有し、該バンドは対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、チューブ外方表面の周りに周方向に延びる。該突起バンドは、剤形ユニットの開放端部との圧縮性当接接触のための形状をした対向する側表面を有する。スナップフィットエレメントは、突起バンド、およびチューブ軸方向端部の各1つの間のチューブ外方表面に位置する。好ましくは、スナップフィットエレメントは周方向溝、溝セグメント、隆起および隆起セグメントから選択される。該リンカーは、なおさらに、チューブ内部を閉鎖する形状の壁を有し、該壁は軸方向チューブ端部の間の、および該軸方向チューブ端部を含めた位置において軸に沿って位置する。
【0014】
本発明のなおさらなる態様において、剤形は、内部および長手方向軸に対して実質的に円筒形のチューブを有するリンカーを含み、チューブは外方表面および対向する軸方向端部も有する。該リンカーは外方表面に位置した突起バンドも有し、該突起バンドは対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、チューブ外方表面の周りに周方向に延び、かつ軸に対して実質的に垂直方向に向いた対向する側表面を有する。該リンカーは、突起バンドおよびチューブ軸方向端部の各々の間のチューブ外方表面に位置するスナップフィットエレメント、およびチューブを閉鎖する形状の、かつチューブを閉鎖する寸法の壁を有し、該壁は軸方向チューブ端部の間の、かつ該軸方向チューブ端部を含めた位置において軸に沿って位置する。該剤形は、さらに、カプセルコンパートメント、およびリンカーの軸方向端部に連結された閉鎖キャップから選択される剤形ユニットの対を含み、ユニットの各々は、剤形ユニットの開放端部に隣接する各内方ユニット表面に形成され、かつリンカー上の各スナップフィットエレメントに係合している相補的スナップフィットエレメントを有する。スナップフィットエレメントの形状およびリンカー上の突起バンドからの間隔、ならびに相補的スナップフィットエレメントの形状、および各剤形ユニット上の開放端部からの間隔は、該ユニットの開放端部、および突起バンドの各側面の間の圧縮的当接接触を供する。
【0015】
本発明のなおもう1つの態様において、第1および第2のカプセルコンパートメントを連結させ、かつそれらを別々にシールするためのリンカーは、軸および対向する長手方向端部を有する第1の略円筒形リンカー部分を含む。該第1のパートは、一定の直径を有する外方表面、一定の直径を有する内方表面および閉じた壁も有し、該外方表面は、相補的スナップフィットエレメントを第1のカプセルコンパートメントに係合させるための形状の第1のスナップフィットエレメントを含み、および該内方表面はもう1つのスナップフィットエレメントを含む。該リンカーは、軸、対向する長手方向端部、および閉じた壁を有する第2の略円筒形リンカー部分も含む。該第2の部分は、1つの第2の部分端部に隣接する大きな直径部分、および他の第2の部分に隣接し、かつ他の第2の部分から軸方向に延びる小さな直径部分も有し、該大きなおよび小さな直径部分は各外方表面を有する。該大きな直径部分の外方表面は、相補的スナップフィットエレメントを第2のカプセルコンパートメントに係合させるための形状の第2のスナップフィットエレメントを有する。好ましくは、該第1および第2のスナップフィットエレメントおよびもう1つのスナップフィットエレメントは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。また、第2の部分の小さな直径部分の外方表面は、さらに、好ましくは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および第1のリンカー部分の内方表面のもう1つのスナップフィットエレメントに対して相補的な隆起セグメントを含有する。該もう1つのスナップフィットエレメントおよびさらなるスナップフィットエレメントは、係合可能であって、第1および第2のリンカー部分を開放可能に連結し、第1および第2の閉鎖端部壁は、リンカー部分が各カプセルコンパートメントと係合する場合に、2つのカプセルコンパートメントの各1つをシールするような形状である。
【0016】
なお、本発明のなおさらなるもう1つの態様において、剤形は、軸、閉鎖された端部、および開放端部を有する第1の略円筒形のカプセルコンパートメントを含み、該開放端部は、開放端部から軸方向外側に延びる一体化された環状リンカー部材を含み、かつカプセルコンパートメントの開放端部から距離L1に位置した第1のスナップフィットエレメントに対して外方表面を有する。該剤形は、軸、閉鎖端部、および内方表面付きの開放端部を有する第2の略円筒形のカプセルコンパートメントを含み、第2のカプセルコンパートメントは第1のスナップフィットエレメントに対して相補的な第2のスナップフィットエレメントを有し、第2のスナップフィットエレメントは内方表面に位置し、かつ第2のカプセルの開放端部からL2の距離で間隔が設けられている。L2はL1よりも大きく、第1および第2のスナップフィットエレメントは係合可能であって、相互に対して圧縮的当接接触した各開放端部に対して第1および第2のカプセルコンパートメントを連結させる。
【0017】
これまでの一般的な記載および以下の詳細な記載は例示的であって説明的なものにすぎず、特許請求される発明を制限しない。
【0018】
本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を説明し、記載と一緒になって、発明の原理を説明するように働く。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、本発明を以下の図面を参照しながら実施例により説明する。
【図1】図1は、本発明の1つの態様に従って作成されたリンカーの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すリンカーの予め形成された錠剤構成要素の断面である。
【図3】図3は、図2に示された予め形成された錠剤構成要素の種々の斜視図を示す。
【図4】図4は、図1に示され、かつ1つの端部において閉鎖壁を有するリンカーの断面図である。
【図5】図5は、図4に示すリンカーの種々の斜視図を示す。
【図6】図6は、図1および図2に示すリンカーを用いるマルチパート剤形の分解図である。
【図7】図7は、図1に示すリンカーを含む組み立てられた剤形の断面図である。
【図8】図8は、図7における詳細Aの拡大図である。
【図9】図9は、図8に示された溝タイプのスナップフィットエレメントの代替構成を示す。
【図10】図10は、本発明のもう1つの実施形態の分解図である。
【図11】図11は、組み立てられた状態の図10の剤形の種々の斜視図および端部図を示す。
【図12】図12は、図10に示された剤形の分解断面図を示す。
【図13】図13は、本発明のなおもう1つの態様に従ったリンカー形態を示す断面図である。
【図14】図14は、図13に示されたリンカーを用いる、組み立てられたおよび解体された剤形を示す。
【図15】図15は、カプセルコンパートメント−タイプの剤形ユニットに連結された図13に示すリンカーユニットの変形の断面図である。
【図16】図16は、図13に示すリンカーのさらなる変形を利用する剤形の分解断面図である。
【図17】図17は、本発明のなおさらなる態様に従って作成された剤形、剤形パート、およびリンカー部分を説明する。
【図18】図18は、図17に示す2−パートリンカーの分解断面図である。
【図18A】図18Aは、図18に示す2−パートリンカーの雌部分の端面図である。
【図19】図19は、図18および図18Aに示すリンカーを用いる剤形のAA方向分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
さて、その実施例が添付の図面に示される、本発明の本実施形態に詳細に言及する。
【0021】
本発明の1つの態様に従い、カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの1または複数の剤形ユニットで連結させるためのリンカーが開示され、該リンカーは薬物物質を保持する。具体的には、該リンカーは錠剤形態の固体薬物物質を含み、該錠剤は長手方向軸を有し、かつ対向する軸方向端面に対して実質的に円筒形である。該リンカーは、さらに、錠剤の周りに形成され、かつ錠剤を径方向に拘束するジャケットを含み、該ジャケットは長手方向端部を有する外方壁を有し、該ジャケット端部の一方または双方は、各端面から薬物物質を分注するために開かれている。該リンカーは、なおさらに、少なくとも1つのジャケットの長手方向端部に隣接するスナップフィットエレメントを有するジャケット外方壁を含み、該スナップフィットエレメントは、好ましくは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。
【0022】
本明細書中において具体化されたように、図1〜4に最初に参照し、リンカー10は、軸14および閉じた軸方向端面16および18を有する、実質的に円筒形であってよい錠剤12を含む。端面16および18は略平面状であって、軸14に対して垂直であり得るか、あるいは図2中で点線によって描かれる丸い端面18a、18bまたは18cのように、後に議論する理由で、軸方向に延びるような形状とすることができる。錠剤12は、好ましくは、乾燥突き固め、注型、または当該分野で知られたようなプロセスによってリンカー10の外側で予め形成される。錠剤12は単一の薬物物質から構成されることができるか、あるいは図2に示されるように、薬物物質パート20,22を有する二層構成を用いることができる、パート20および22中の薬物物質は組成および/または放出特性が異なってもよく、後に議論するように、剤形への正しい組み立てを確実とする着色によるなどして適切に示すことができる。また、錠剤12は、後に議論するように、リンカー10のジャケット30を締め付けるために、錠剤端面16,18の各周囲の周りに形成された窪んだランド24,26を含むのが好ましい。
【0023】
患者に経口投与されるのに適した剤形で用いられる薬物物質をリンカー10に含めることができ、特に、それはパート20および22で用いることができ、例えば、粉末、顆粒、コンパクト、マイクロカプセル、ゲル、シロップまたは液体のようないずれかの適当なまたは慣用的形態を含むことができ、但し、カプセル部分壁材料は後者の3つの形態の液状内容物に対して十分に不活性なものとする。
【0024】
本明細書中にて具体化されるように、図1、4および5を継続して参照し、リンカー10は、略円筒形外方壁32および各長手方向端部34,36を有するジャケット30を含む。ジャケット30は、錠剤12の周りの射出成型によって構築して、一方または双方のジャケット端部34,36を開いたままとし、および例えば、胃腸環境内で形状、形態または構造を変化させるなどして、一旦連結されたカプセルおよび/またはキャップ剤形ユニットが破壊されたならば、含有された薬物物質の分散および溶解のために錠剤端面16および/または18を露出させることができ、例えば、分散、溶解、崩壊、膨潤は部分的にまたは完全に可溶性であるか、あるいはそうでなければ、胃pHに暴露された場合におよび/または腸pHにおいて変化可能である。ジャケット30は錠剤12の周りに射出成型することができ、および錠剤12は、例えば、金型壁から外方に金型の内部へ延び、錠剤12の一部に係合し、例えば、錠剤12の径方向外方壁に係合する1または複数のフィンガーまたはグリッパーエレメントによって金型内に支持することができると考えられる。
【0025】
例えば、図6中の断面に示されるリンカー10において、双方のジャケット端部34,36は開いていて、キャップユニット70および/またはカプセルユニット80が破壊された場合に、薬物物質の溶解および/または分散のために錠剤端面16,18を露出させる。比較において、図4および5は、錠剤12中の薬物物質がそれを通っての溶解/分散するのを実質的に妨げるための、ジャケット端部36を閉じる固体壁38を有するジャケット30における変形を示す。壁38は、射出成型を介してジャケット30の残りと共に一体的に形成することができる。双方の変形において、射出成型したジャケット材料は錠剤12を径方向に拘束し(径方向は矢印Rによって示されるように図6に示す)、また、錠剤12を、錠剤12の窪みランド24,26へ流入するジャケット材料の結果として少なくともある程度軸方向に拘束し、周方向ジャケット端部エッジ35,37を形成する。径方向に拘束する射出成型されたジャケットは、錠剤の周囲の少なくとも一部を囲い、かつ該少なくとも一部と接触するジャケットを含み、例えば、錠剤の周りに射出成型されたジャケットを含むことができると考えられ、あるいは他の方法は錠剤を径方向に拘束するジャケットを提供する。また、射出成型の間に(上記に議論した)フィンガーまたはグリッパーによって金型内に支持された錠剤12のため、スロット90は、ジャケット端部34,36の一方または双方においてジャケット30中に形成することができ、これは錠剤の溶解/分散を助けることができると考えられる。図1および5参照。4つのスロットがジャケット端部34に示されるが(図1参照)、いずれの数のスロットを形成してもよいと考えられる。
【0026】
本明細書中でさらに具体化されるように、かつ図1を再度参照し、ジャケット30は、好ましくは長手方向端部34および36の間の途中で、外方ジャケット壁32の周囲に周方向に形成された突起バンド40を含む。バンド40は、リンカー10で相互連結された、剤形ユニット、例えば、キャップユニット70および/またはカプセルユニット80の壁端部と接触して当接させるための形状の対向する側表面42,44を含む。図1および4〜6に描かれるように、側表面42,44は本質的には軸14に対して垂直であってよく、突起バンド40は、射出成型フィードゲートを収容するための1または複数の凹窪み46を有することもできる。また、図4に示すように、突起バンド40は、1または複数の径方向に向いた開口47を有して、図4中の端面16のような、露出された錠剤端面を被覆するいずれかのキャップまたはカプセルの破壊または溶解に先立って、錠剤12中の薬物物質の制御された比較的初期の分散のための直接的経路を供することができる。開口47は、迅速に溶解する薄いフィルムまたはコーティング(図示せず)でシールして、錠剤12の薬物物質の汚染を妨げることができる。そのようなフィルムまたはコーティングは、フィルムコーティングに適したいずれかのPhama−許容性ポリマーから作成することができる。
【0027】
本明細書中でさらに具体化するように、ジャケット30は、突起バンド40および各ジャケット長手方向端部34,36の間のジャケット壁32の外方表面52に形成されたスナップフィットエレメント48,50を含む。図1および4に示すように、双方のスナップフィットエレメント48,50は周方向溝の形状・寸法であって、各キャップユニットまたはカプセルユニットの内方表面に相補的周方向隆起または「ビーズ」エレメントを係合させる。例えば、図6に示されたキャップユニット70は、壁端部78に隣接した外側壁76の内側表面74に形成された連続的周方向隆起またはビーズ72を有する。隆起72は、「スナップフィット相互連結」によって溝50をリンカー10に係合させる形状である。スナップフィット相互連結とは、キャップユニット70のレジリエンスが、隆起72がジャケット表面52上を通過できるように膨張し、隆起72が溝50に係合し、あるいは「パチッと入る」ように引き続いて収縮することを意味する。
【0028】
同様に、図6に示すように、カプセルユニット80は、リンカー10の溝48に相補的であって、スナップフィット相互連結を供するような形状かつ寸法の壁端部88に隣接するカプセルユニット壁86の内方表面84に周方向隆起82を有する。
【0029】
図6および7を参照し、リンカー10は、リンカー10によって接合された2つのカプセルユニット(図7参照);リンカー10によって接合された2つのキャップユニット70(破線として示された図7参照);あるいはリンカー10によってカプセルユニット80に接合されたキャップユニット70(図6参照)を含めた、スナップフィット連結で相互連結された多数の剤形構成を可能とすることができるのが理解できる。しかしながら、リンカー10は、図4の実施形態における端部壁38のような、もしリンカー30が固体端部壁を有する形状であれば、キャップ70無し以外は図6に示す実施形態におけるカプセル80のような、単一の接合されたカプセルのみで用いることができる。さらに、もしリンカー30中の増大した量の固体薬物の溶解/分散が望まれるならば、図6中の剤形は、リンカー端部を過ぎて軸方向に延びた端面18薬物材料と共に端部キャップ70無くして用いてもよい。そのような変形においては、錠剤端面18は、図6中で破線で示す18aのような丸い延長面を有するようなより容易な嚥下を供する形状とすることもできる。望ましいであろう延長錠剤端面の他の形状は18bおよび18cとして図6に示すものを含む。延長端面18bは、錠剤12(図2参照)およびジャケット端部エッジ37(図4参照)において窪み26を省略し、ジャケットおよびエッジ36にテーパーを付して、より平滑な剤形端部を供することによって達成することができる。18cにおける「きのこ」形状の延長端面形状は、平滑な剤形端部を達成するための代替方法である。また、「露出された」錠剤端面18a、18b、または18cは、薄い迅速に溶解するフィルムまたはコーティング(図示せず)で被覆して、錠剤12の薬物物質の汚染を妨げることができる。そのようなフィルムまたはコーティングは、フィルムコーティングに適したいずれかのPhama−許容性ポリマーから作成することもできる。
【0030】
さらに、リンカー端部36がキャップが外されたままである上記に議論した変形の各々において、溝50のようなスナップフィット連結隣接リンカー端部36は必要ではなく、かつバンド40軸方向テーパーに付さなくてもよく、それにより、恐らくは、リンカーの構築および製造を単純化する。しかしながら、もしリンカー30が、延長錠剤端面18bおよび18cのためのように、ジャケット端部エッジなくして構築されるならば、延長錠剤面および隣接リンカー端部36上を少なくとも被覆するフィルム(図示せず)を用いて、錠剤18を軸方向に拘束するのを助けるのが望ましいであろう。
【0031】
図6は、可能な非対称剤形を可能とする、種々の長さのカプセル、例えば、破線として示されたより長い長さのカプセル80’の使用を示す。さらに、図1および4〜7は、実質的に等しく、かつ本質的に同一の直径のカプセルおよび/またはキャップユニットを付着させるための形状の長手方向端部34および36において外方壁直径を有する実質的に対称なリンカーを示し、他方、端部34および36において異なるジャケット壁直径を有するリンカー10における変形は、異なる直径のカプセルユニットおよび/またはキャップユニットを相互連結すると考えられ、それにより、幅が非対称の剤形を可能とする。また、以下に記載した図16に示されたリンカー212”の議論も参照。
【0032】
さらに、各スナップフィットエレメントと共にカプセル、端部キャップ、およびリンカー、例えば、図6中の各隆起72および溝50を含めた、キャップユニット70およびリンカー30の寸法を調整して、いずれの程度のスナップフィットも達成することができ、およびスナップフィットは、好ましくは、その間の比較的永久的なロッキング相互連結であると考えられる。すなわち、該部分は十分な力で分離することができるが、そのような分離は、消費者による剤形の利用の通常の間では意図されない。また、溝および隆起エレメントの位置を逆にし、相補的な隆起セグメントおよび溝セグメントを、周方向に連続的な部材の代わりに用いることができると考えられる。また、隆起セグメントは連続的溝で用いることができるが、含有された薬物物質の漏出が恐らくは起こるであろう。さらに、図1および4〜7に示された相補的溝および隆起/「ビーズ」は軸断面において略円く、または円形であるが、例えば、鎖、台形、三角形のような他の形状を用いることができる。
【0033】
リンカー、カプセルユニット、およびキャップユニットは、スナップフィットエレメントに沿った形状および寸法として、各々、リンカーバンド40、特にバンド側表面42、44、およびカプセルユニット70およびキャップユニット80の壁端部78および88の間の圧縮的に当接する接触を供するのが好ましい。図7の詳細Aの拡大図である図8に最良に見られるように、隆起82およびカプセル壁端部88の間の距離L1は、溝50およびリンカー10のバンド側44の間の距離L2よりもわずかに大きくすることができる。それ自体、カプセル壁端部88およびバンド側44の間の係合に際して、隆起82は溝50に「十分に嵌められて」いない。しかしながら、キャップ端部86のレジリアンスの結果として、十分に隆起82を嵌める傾向がある軸方向力の結果、リンカーバンド側44に対してカプセル壁端部88によって発揮された力FC、およびこの力に対抗する同様な力FLがもたらされる。この圧縮的に当接するキャップ接触は増大した剤形の一体性を供することができる。なぜならば、それは、溝、エッジ、あるいはカプセルユニットをリンカーから係合解除する傾向を増加させるであろう溝、エッジ、または他の表面の不一致をそうでなければ確立するかもしれない突起バンド40およびカプセル端部壁88の間のいずれのギャップも排除することもできるからである。また、圧縮的当接接触は、カプセルユニットおよびリンカーの間の径方向の移動のチャンスを最少化し、その間の接触を横切って確立されるべき比較的平滑表面を供することができ、潜在的に、より容易な嚥下を促進する。
【0034】
なおさらに、バンド40によって供される圧縮性当接接触は、カプセルコンパートメントまたはリンカーからの望まない薬物物質漏出に対する機械的シールとしてのさらなるバリアーを供するであろう。これは、リンカー上のスナップフィットエレメント、およびカプセルコンパートメントおよび/または閉鎖キャップの間の接触によって供されたシールに加えてのものであろう。また、マルチコンパートメント剤形の構成要素は、リンカー構成要素の外方表面およびカプセルおよび/またはキャップユニットの内方表面の間に僅かな干渉嵌合を有して、組立の容易性を依然として提供しつつ、なおもう1つの漏出に対するバリアーを供する形状とすることができる。
【0035】
リンカーバンドに対するカプセルおよびキャップユニットの間の圧縮性当接接触を供するための他の手段が考えられ、先に述べたような、溝および/または隆起の異なる断面幾何学の使用を含む。そのような変形は図9に示され、そこでは、鎖形状の溝50’が円形断面の代わりに用いられる。再度、当業者であれば、この形状および寸法が与えられれば、リンカー、カプセルおよび/またはキャップユニットおよび関連するスナップフィットエレメントを調整して、所望の圧縮性当接接触機能を達成することができると考える。
【0036】
本発明のもう1つの態様によると、リンカー構成要素を一体化させる剤形は、軸、閉端部、および開放端部を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメントを含む。開放端部は、開放端部から軸方向に外側に延びる一体的環状リンカー部材を含む。リンカー部材は、カプセルコンパートメントの開放端部から距離L1に位置した第1のスナップフィットエレメントと共に外方表面を有する。該剤形は、さらに、軸、閉端部、および内側表面を有する開放端部を有する第2の略円筒形カプセルコンパートメントを含む。第1のスナップフィットエレメントに対して相補的な第2のスナップフィットエレメントが内側表面に設けられ、第2のカプセルの開放端部からL2の距離の間隔とされる。L2はL1よりも大きい形状とされ、第1および第2のスナップフィットエレメントは係合して、各開放端部が相互に圧縮性当接接触しつつ、第1および第2のカプセルコンパートメントを連結することができる。
【0037】
本明細書中に具体化されたように、図10〜12は、軸104を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメント102を含む、一般に100として命名される剤形を示す。第1のカプセルコンパートメント102は閉端部106および開放端部108を含む。第1のカプセルコンパートメント102は、さらに、カプセルコンパートメント壁112の内方パート114に固定され、かつ閉端部106から離れる方向に、外側壁116を超えて軸方向に延びる環状リンカー部材110を含む。リンカー部材110は、例えば、リンカー部材110および第1のカプセルコンパートメント102を一体的に形成するためのいずれかの他の適当な方法を介して、同類であることによって、一緒に射出成型されることによって、融合または溶接され、および/または連結されることによってなどして、第1のカプセルコンパートメント102と一体化されている。一体化されているは、本明細書中で用いるように、2つのエレメントの間に実質的に永久的な連結、例えば、溶接を含むことを意図し、2つのエレメントの間に開放可能な連結、例えば、スナップフィット連結を含むことを意図しない。
【0038】
リンカー部材110は、さらに、図10に示すように、外方壁112の半径「R」未満の半径「R」を有する外方表面120を含む。周方向溝112は、外方壁116からの端部から距離L1において表面120に形成され、スナップフィットエレメントとして作用する。
【0039】
剤形100は、さらに、閉端部123、開放端部124、および外方壁126と共に軸104の周りにやはり略円筒形である第2のカプセルコンパートメント120を含む。3つの隆起セグメント128(ただ1つを図10に示す)は、軸104の周りに周方向に間隔が設けられた壁126の内方表面130に形成され、第1のカプセルコンパートメント102の溝122を係合させるための相補的スナップフィットエレメントとして機能する。
【0040】
図11に示された剤形100は、錠剤としての形状とされ、1.0未満またはそれと等しい高さ/直径の比率を有する。連続的な全体としての剤形外方表面を確実とするために、各スナップフィットエレメント(溝122および隆起セグメント128)を含めた、カプセルコンパートメントおよびリンカー部材は、コンパートメント102の外方壁パート116、およびコンパートメント120の開放端部124における外方壁126の間の圧縮性当接接触を達成する形状・寸法とされる。圧縮性当接接触は、図7および8中の実施形態に関連して上記に議論したように、L1<L2を特定することによって達成することができる。また、上記に議論した実施形態におけるように、相補的溝および隆起セグメントスナップフィットエレメントの位置を相互交換することができる。さらに、(図12に示したような)隆起128’のような連続的隆起を、連続的溝122と共に用いるための隆起セグメント128に代えて置き換えることができる。あるいは、溝セグメント(図示せず)は、上記に議論したように、隆起セグメント128と共に用いるために置き換えることができよう。
【0041】
それらの各スナップフィットエレメントと共に、リンカーエレメント110を含めた第1のカプセルコンパートメント102、および第2のカプセルコンパートメント120は、射出成型によって形成することができる。また。コンパートメント102および120の壁中に窪みを設けて、射出材料のオーバーフローを収容し、閉鎖したコンパートメント端部における窪み134のような平滑な全体としての剤形表面を保持することができる(図11参照)。
【0042】
本発明のなおもう1つの態様によると、本明細書中に開示され、かつ特許請求されるようにカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの2つの剤形ユニットを連結するためのリンカーが提供され、該ユニットは各開放端部を有する。さらに詳しくは、該リンカーは内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブを含み、外方表面および対向する軸方向端部も有する。突起バンドは対向する現実のチューブ端部の間の外方チューブ表面に位置し、チューブ外方表面の周りに周方向に延びる。突起バンドは剤形ユニットの開放端部との圧縮性当接接触のための形状をした対向側表面を有する。また、スナップフィットエレメントは、突起した端部およびチューブおよび軸方向端部の各々の間のチューブ外方表面に位置する。好ましくは、スナップフィットエレメントは周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。リンカーは、さらに、チューブ内部を閉鎖するような形状・寸法の壁を含み、該壁は軸方向端部の間の、および外端部を含めた位置において軸に沿って位置する。
【0043】
本明細書中で具体化されたように、かつ図13を最初に参照し、リンカーに200は、外方壁202および軸204を有する略円筒形チューブ外方表面201および規定内部206を含む。リンカー200は、対向する軸方向チューブ端部208,210、およびチューブ端部208,210の間の壁202の外方表面214上の突起した周方向バンド212を有する。溝タイプのスナップフィットエレメント216,218は、図1および4〜8の実施形態に関連して議論したように連結すべきカプセルコンパートメントまたはキャップタイプのユニット(図13には示さず)に相補的スナップフィットエレメントを係合させるための、各々、バンド212およびチューブ端部208,210の間にて外方表面214に形成される。リンカー200は、チューブ201を通っての流動から内部206を閉鎖する壁部材220も含む。壁220は図13に示すように、ほぼその間の中央を含めた、2つの端部208,210の間の、かつそれらを含めたいずれかの位置に位置することができる。チューブ端部210における壁220の位置を図131において破線で示す。壁220の位置は必要に応じて、例えば、射出成型によるなどして便宜を形成するため、あるいは内部206を用いて、1つのまたは他の(あるいは双方の)付着されたカプセルコンパートメントの薬物保持用量を増加させるためのものであり得る。リンカー200は、図1の実施形態におけるリンカー10と比較して図14に示された剤形のもう1つの付着されたカプセルコンパートメントにおける薬物物質から離れた1つの付着されたカプセルコンパートメントに薬物物質を保持するためのより好ましくないリンカーであり得ると考えられる。
【0044】
突起バンド212は、カプセルコンパートメント端部と当接接触するための平行対向側212aおよび212bを有するものとして図13に示されているが、図14および15は、突起バンド212’が、外方表面214に対して斜めの角度を形成する側面212a’および212b’を有する、楔形である変形を示す。このリンカーの変形200’は、突起バンド212’のみならず相互に当接するためのテーパーを付した端部232を有する壁230を有するカプセルコンパートメント230の使用を可能とする。この構築は単一の接合部または継目、すなわち、図14および15に示す周方向継目234を供するであろう。単一の継目の特徴は、図13中のバンド212の2−継目構築に関して、継目分離の可能性を低下させることによって形成された投与の一体性を増加させることができ、かくして、いくつかの適用において好ましいであろう。また、図15において破線で示されたキャップ250のようなキャップタイプのユニットを図13〜15に示すリンカーを備えたカプセルコンパートメントの一方または双方の代わりに用いることができる。
【0045】
しかしながら、例えば、0.4mmカプセルおよび0.5mmカプセルのような異なる外径を有する2つのカプセルコンパートメントを連結させるような、他の適用において2つの継目を供するリンカーが有利であろう。例えば、図16に示すようにリンカー200”は、開放端部240に隣接する直径D1を有するカプセルコンパートメント238の外方表面、および開放端部244に隣接するより小さな直径D2を有するカプセルコンパートメント242の間に平滑な転移を供するための、軸方向にテーパーが付された頂部表面236を有する突起バンド212”を含む。突起バンド側面246,248およびカプセル端部208および244の間の当接接触は、各々、傾いた転移表面を供するバンド頂部表面236に関する以外は2つの周方向継目を供することができる。また、リンカー200”はより小さな直径のカプセル242に隣接する端部壁220に対して示されるが、リンカー200”は、大きな直径のカプセル238に隣接して、あるいは間のいずれかの他の便宜な位置において設けることができよう。
【0046】
本発明のなおもう1つの態様によると、本明細書中で具体化され、かつ記載されるように2つのカプセルコンパートメントを連結し、かつ別々にシールするためのリンカーが開示される。該リンカーは、軸および対向する長手方向端部を有する第1の略円筒形のリンカー部分を含む。「雌」パートと標識することができる第1のリンカー部分は、一定の直径を有する外方表面、一定の直径を有する内方表面、および閉鎖壁を有する。該外方表面は、カプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを係合させるための形状の第1のスナップフィットエレメントを含み、内方表面はもう1つのスナップフィットエレメントを含む。該リンカーは、さらに、軸、対向する長手方向端部を有し、かつ閉鎖した壁を含む、「雄」リンカー部分と標識することができる第2の略円筒形のリンカー部分含む。第2のリンカー部分は、第2の部分の1つの端部に隣接する大きな直径部分、および第2の部分の他の端部に隣接し、かつ該他の端部から軸方向に延びる小さな直径部分を有する。該大きなおよび小さな直径部分は各外方表面を有し、大きな直径部分の外方表面は、カプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを係合させるための形状のスナップフィットエレメントを含み、小さな直径部分の外方表面は、第1のリンカー部分の内方表面のもう1つのスナップフィットエレメントに対して相補的なスナップフィットエレメントを含む。もう1つのスナップフィットエレメントおよび小さな直径部分のスナップフィットエレメントは係合可能であって、該第1および第2のリンカー部分を開放可能に連結させる。また、第1および第2の閉鎖壁は、リンカー部分が各カプセルコンパートメントに係合する場合に、第1および第2のカプセルコンパートメントを実質的にシールする形状である。
【0047】
本明細書中に具体化されたように、図17を最初に参照し、リンカー300は「雄」リンカー部分302および「雌」リンカー部分304を含む。パート302,304の各々は、(図17においては雄パート302に連結して示される)カプセルコンパートメント302および(雌部分304に連結して示される)カプセルコンパートメント308のような、剤形ユニットに別々に係合可能である形状である。後に議論するようにリンカー部分302,304および各カプセルコンパートメント306および308の間の連結は好ましくは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される相補的スナップフィットエレメントを用いるスナップフィット連結である。また、図17に描かれる剤形310のような、完成された剤形を供するために後により詳細に議論するリンカー部分302および304の間の相互連結は、適当な相補的スナップフィットエレメントを用いるスナップフィットエレメント連結である。
【0048】
また、別々のリンカー部分302,304および各カプセルコンパートメント306,308の間の連結は、予め充填された剤形モジュールの「組」を調製し、別々に輸送し、異なる組成および/または放出特性を有する、または持たない薬物物質を保持する他のモジュールとで選択的に組み立てることができるようなシーリング連結であるのは好ましいであろう。係合したリンカー部分302または304を有するカプセルコンパートメントを含むシールされたモジュールは、異なる放出特性を有するカプセルコンパートメントを用いてモジュールとで組み立てることもできよう。当業者によって理解されるように、組立ての間のリンカー部分302および304の相互連結はシーリング連結である必要はないが、他の実施形態に関連して上記に議論したように剤形の一体性および連続的全体表面を促進するための当接接触を供する連結であるのはかなり好ましい。
【0049】
図18および18aは、2−パートリンカー300のリンカー部分302および304の詳細を示す。示されるように、双方のリンカー部分302,304は略円筒形であって、軸312の周りに実質的に対称である。雌リンカー部分304は、直径D0を有する外方表面、直径diを有する内方表面324および対向する長手方向端部326,328を有する。雌リンカー部分304は、内部を閉鎖し、かつ雌リンカー部分304を通っての流動を妨げる壁330も含む。連続的周方向溝332の形態のスナップフィットエレメントは、内方カプセル表面340上に連続的隆起338を有するカプセルコンパートメント336(図19)のような連結すべき剤形ユニットとの係合のための外方表面322に形成される。雌リンカー部分304は、内方表面324にスナップフィットエレメント、すなわち、以下にその詳細を示す、雄リンカー部分302上の相補的スナップフィットエレメントとの係合のための、軸310の周りに角度を持って間隔が設けられた3つの隆起セグメント342(図18A)を有する。
【0050】
雄リンカー部分302は、対向長手方向端部344,346を含め、端部344は直径DL0の外方表面350を有する「大きな」直径部分348を含む。雄リンカー部分302は、雄リンカー端部346に隣接し、かつそこから軸方向に延びる「小さな」直径部分352を有する。「小さな」リンカー部分352は、直径DS0を有する外方表面354を含む。閉鎖壁356を設けて、雄リンカー部分302を通っての流動を妨げ、該壁は射出成型の便宜のために部分352の端部に位置させる。しかしながら、閉鎖壁356は雄リンカー端部344にてあるいは間のいずれかの個所に位置させることができよう。
【0051】
雌リンカー部分304に関しては、雄リンカー部分302は、カプセルコンパートメント、または連結すべき他の剤形ユニットに相補的スナップフィットエレメントを係合させるためのスナップフィットエレメントを有する。特に、図18および19に示すように、溝356が雄リンカー302の外方表面350に設けられ、カプセルコンパートメント362の内方表面360に配置された周方向隆起358に係合させる意図である(図19参照)。
【0052】
好ましくは、雌リンカー部分304および雄リンカー部分302の各々は雄リンカー部分302の外方表面350上の突起バンド364、および雌リンカー部分304の外方表面322上の突起バンド366のような、(単一のバンドの軸方向にセグメント化されたパートとして構築することができる)突起バンドを含む。突起バンド364および366は、それに対してカプセルコンパートメント(または他の剤形ユニット)の開放端部を当接して接触させることができる構造を供する意図である。他の実施形態に関連して先に述べたように突起バンドト共にスナップフィットエレメントとして周方向隆起および溝を用いると、シーリング接触の2つの周方向線を供して、漏出を低下させることができ、1つは接触するスナップフィットエレメントの間、およびもう1つはカプセル端部および突起バンドの間である。しかしながら、パート302,304と同様なリンカー部分を有するが、雄または雌いずれかのリンカー部分上に単一の突起バンドを含むに過ぎないか、あるいは突起バンドを全く持たない2−パートリンカー構築が考えられる。各そのような場合において、カプセルおよびスナップフィットエレメントは、雄および雌リンカー部分を連結するスナップフィットエレメントによって供される係合力が、最初の場合には単一の突起バンドとの当接接触あるいは後者の場合には、カプセルコンパートメントの対向する開放端部の間の当接接触を供することができるような形状・寸法とすることができよう。しかしながら、その様な構築は現在好ましくない。
【0053】
雄リンカー部分302は、さらに、雌部分304上の隆起セグメント342との係合のための溝タイプのスナップフィットエレメント368を含む。3つの隆起セグメント342が示されるが(図18A)、より少数、およびより多数ならびに連続的周方向隆起を用いることができる。溝368および隆起セグメント342の配置、ならびに、各々、端部346および端部326からの溝368および隆起セグメント342の間隔は、好ましくは、突起バンド364および366の当接側面を含めた端部の間に圧縮性当接接触を供するように配置すべきである。この圧縮性当接接触は剤形の一体性、およびカプセルユニットのシーリングを増加させることができる。また、もし図15に示すような突起バンド形状を(雌リンカー部分304および雄リンカー部分302の間の「スプリット」構築におけるは除いて)を用いれば、単一の「外部」継目が得られ、剤形のための全体としての外部表面における不連続を低下させる。しかしながら、図16に示すような「転移」剤形表面を供する突起バンド構築が、異なる寸法のカプセルを必要とする剤形、すなわち直径寸法が非対称の剤形で望まれるだろう。そのような場合において、雄パート302の外方表面350の直径DL0および/または雌部分304の外方表面322の直径D0は、会合したスナップフィット溝と共に、用いるべき具体的カプセルコンパートメントの内方表面の異なる直径を反映するサイズとしなければならないであろう。また、突起バンド364および366の寸法を変化させ、バンド364および366が当接した場合に、それらが図16に示されたテーパー付きの突起バンドの単一バンドバージョンと同様な軸方向テーパーを供するように、変化させ、頂部表面でもって配置することができる。勿論、長さ方向に非対称な剤形は、図17および19に示された構築であって容易に達成することができる。例えば、図19中の336’として破線で示されるカプセル336の短縮されたバージョン。別法として、カプセル362のより短い(より長い)バージョンも考えられる。
【0054】
カプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、およびリンカー部分の各々は転移性ポリマーから作成することができ、同一または異なるポリマーを含むことができる。転移性ポリマーは、胃腸環境内で形状、形態または構造を変化させる、例えば、胃pHに暴露された場合に、および/または腸pHにおいて分散可能な、溶解可能な、崩壊可能な、破壊可能な、膨潤可能な、部分的にまたは完全に可溶性の破砕可能な、あるいはそうでなければ変化可能なポリマーである。適当なポリマーは:ポリビニルアルコール(PVA)、(多糖様プルラン、カラギーナン、キサンタン、キトサンまたは寒天ガムのような)天然ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)ポリエチレンオキサイド(PEO)、PEGSおよびPEOSの混合物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC),メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、(オイドラギット(Eudragid)ETM、オイドラギットLTMおよび/またはオイドラギットSTMのような)メタクリル酸コポリマー、(オイドラギットRLTMおよび/またはオイドラギットRSTMのような)メタクリル酸アンモニウムコポリマー、カルロキシメチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、(Gelucocire44/14TM、Gelucocire50/02TM、Gelucocire50/13TMおよびGelucocire53/10TMのような)ポリグリコシル化グリセリド、(カルボポルズ(Carbopols)TMのような)カルボキシビニルポリマー、(ポロキサマー(Poloxaemer)181TMのような)ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびアクリルおよび/またはメタクリル酸系ポリマーを含む。上記に議論したオイドラギットTMポリマーは、例えば、押出可能であり、例えば、クエン酸ポリエチルまたはモノステアリン酸グリセリルで可塑化することができる。
【0055】
好ましいポリマーは経口摂取可能なポリマーであり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネ―ト(HPMS−AS)、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび他のセルロース系ポリマーである。好ましいポリマーは、消化管中の異なる地点で優先的に溶解し、または崩壊するポリマー材料も含む。そのようなポリマーは、胃腸液中で転移可能な公知のアクリルおよび/またはメタクリル酸系ポリマー、例えば、商業的に入手可能なポリマーのオイドラギットシリーズを含む。これらの例は、胃のより酸性のpHで溶解するオイドラギットE 100TMのようなオイドラギットETMまたはオイドラギット4135FTM、あるいは腸のよりアルカリ性のpHにおいて優先的に溶解するオイドラギットLTMおよび/またはオイドラギットSTMのような腸溶ポリマーを含み、好ましいポリマーは、オイドラギットRMTM、例えば、オイドラギットRL 100TMおよび/またはオイドラギットRSTM、例えば、オイドラギット100TMおよび/またはそのようなオイドラギットTMポリマーのブレンドのような、消化管中で例えば、所定の速度でゆっくり溶解するポリマーも含む。
【0056】
該ポリマーは、例えば、以下の一般的クラスの物質:ポリソルベート(Polysorbete)80TM、ラウリル硫酸ナトリウム、およびポリオキシル(Polyoxyl)40TM水素化ヒマシ油のような界面活性剤;ラブラゾール(Labrasol)TM、トランスクトール(Transcutol)TMのような吸収促進剤;ステアリルアルコール、タルク、ステアリン酸マグネシウム、二酸化ケイ素、アモルファスケイ酸、ヒュームドシリカ、シメチコン(Simeticone)TMのような流動促進剤;クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、モノステアリン酸グリセリル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、プロピレングリコール、トリアセチルおよびヒマシ油のような可塑剤;エチルセルロースおよびセルロールアセテートフタレートのような放出修飾様の物質;ナトリウム、澱粉、グリコレート、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(架橋されたポリビニルピロリドン)、着色剤、フレーバー剤および甘味剤のような崩壊剤を含めた、それらの特性を修飾し、およびそれらを種々の適用に適合させるための他の物質を含むことができる。
【0057】
十分なまたは部分的周方向ビーズおよび溝に加えて、および/または代替法として、リンカーまたはリンカー部分をネジスクリュータイプの連結を介して、カプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、および/またはもう1つのリンカー部分に連結することができると考えられる。また、もしそのようなネジスクリュータイプの連結を利用するならばカプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、またはリンカー部分の最初のものは外部ネジエレメントを含み、およびカプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、またはリンカー部分の第2のものは、外部ネジエレメントに相補的であって、それと係合可能な形状の内部ネジエレメントを含むことができると考えられる。もしそのようなネジスクリュータイプの連結を利用するならば、カプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、またはリンカー部分が材料を介して強化することができる材料は、当該分野で知られているようにポリマーに対する添加剤、および/または型または射出プロセスに関する増大した耐性を再加工するとさらに考えられる。
【0058】
本発明の他の実施形態は、明細書の考慮、および本明細書中で開示された発明の実施から当業者に明らかであろう。明細書および実施例は例示的に過ぎないと考えられることを意図し、発明の真の範囲および精神は特許請求の範囲によって示される。
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、2007年10月15日に出願された米国仮特許出願第60/960,786号に対する優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、医薬剤形、更に詳しくは、リンカーユニット、および経口投与用の1または複数の連結されたサブユニットを含むマルチパートカプセル剤に関する。
【背景技術】
【0003】
種々のタイプの医薬剤形が経口投与で知られている。カプセル壁のための他の材料、例えば、澱粉およびセルロース系ポリマーも知られているが、そのようなカプセル剤は、一般には、ゼラチンのような、医薬上許容される、例えば、経口的に摂取可能なポリマー材料の外被壁を含む。そのようなカプセル剤は、一般には、さらに乾燥が可能な、カプセル形成材上にフィルムを形成することによって作成される柔軟な壁を有する。射出成型によって製造される硬質な壁のカプセル剤も知られている;例えば、(全てがWarner Lambertに対する)米国特許第4,576,284号、米国特許第4,591,475号、米国特許第4,655,840号、米国特許第4,738,724号、米国特許第4,738,817号および米国特許第4,790,881号参照。これらは、ゼラチン、澱粉および他のポリマーから作成されたカプセル剤の特異的構築、および親水性ポリマー、例えば、水混合物の射出成型によってそれらを製造する方法を開示する。米国特許第4,576,284号は、具体的には、カプセル剤を閉鎖し、かつ成型によって充填されたカプセル上にイン・サイチュにて形成されるキャップが設けられたそのようなカプセル剤を開示する。米国特許第4,738,724号は、広い範囲の硬質なカプセル形状およびパーツを開示する。
【0004】
各コンパートメントが異なる薬物放出特性を有するか、あるいは例えば、異なる薬物物質または処方を含有するタイプのものを含めたマルチコンパートメントカプセル剤も知られている;例えば、とりわけ、米国特許第4,738,724号(Warner−Lambert)、米国特許第5,672,359号(ケンタッキー大学)、米国特許第5,443,461号(Alza Corp.)、WO 9516438(Cortecs Ltd.)、WO 9012567(Helminthology Inst.)、DE−A−3727894、BE 900950(Warner Lambert)、FR 2524311、NL 7610038(Tapanhony NV)、FR 28646(Pluripharm)、米国特許第3,228,789号(Glassman)、米国特許第3,186,910号(Glassman)参照。米国特許第4,738,817号、米国特許第3,228,789号、および米国特許第3,186,910号は、各々、水−可塑化ゼラチンから作成されたマルチコンパートメントカプセル剤を開示する。
【0005】
薬剤物質が分散し、包埋され、あるいは固溶体として溶解した、固体ポリマーマトリックスを含む医薬剤形も知られている。そのようなマトリックスは、射出成型プロセスによって形成することができる。この技術はCuff G.およびRaouf F.,Pharmaceutical Technology,1998年6月,96〜106頁に議論されている。そのような剤形用のいくつかの具体的処方は、例えば、とりわけ、米国特許第4,678,516号;米国特許第4,806,337号;米国特許第4,764,378号;米国特許第5,004,601号;米国特許第5,135,752号;米国特許第5,244,668号;米国特許第5,139,790号;米国特許第5,082,655号に開示されており、そこでは、ポリエチレングリコール(「PEG」)マトリックスが用いられ、固体剤形が射出成型によって作成される。
【0006】
前記した背景技術の特許出願の内容は、ここに引用して援用する。
【0007】
また、例えば、その開示の各々をここに引用して援用する、WO 01/08666、WO 02/060385、US 2004/0115256、WO 2006/0049311、WO 02/060384、US 2003/0068369、US 2004/0166153、WO 04/010978、US 2006/0057201、WO 05/009380、US 2005/0175687、WO 05/089726、US 2005/0249807、米国特許第60/968,383号および米国特許第61/061,275号参照。
【0008】
また、本出願の譲受人に対して譲渡された「多成分医薬剤形」なる発明の名称のPCT/EP00/07295の内容をここに引用して援用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4,576,284号
【特許文献2】米国特許第4,591,475号
【特許文献3】米国特許第4,655,840号
【特許文献4】米国特許第4,738,724号
【特許文献5】米国特許第4,738,817号
【特許文献6】米国特許第4,790,881号
【特許文献7】米国特許第5,672,359号
【特許文献8】米国特許第5,443,461号
【特許文献9】WO 9516438
【特許文献10】WO 9012567
【特許文献11】DE−A−3727894
【特許文献12】BE 900950
【特許文献13】FR 2524311
【特許文献14】NL 7610038
【特許文献15】FR 28646
【特許文献16】米国特許第3,228,789号
【特許文献17】米国特許第3,186,910号
【特許文献18】米国特許第4,678,516号
【特許文献19】米国特許第4,806,337号
【特許文献20】米国特許第4,764,378号
【特許文献21】米国特許第5,004,601号
【特許文献22】米国特許第5,135,752号
【特許文献23】米国特許第5,244,668号
【特許文献24】米国特許第5,139,790号
【特許文献25】米国特許第5,082,655号
【特許文献26】WO 01/08666
【特許文献27】WO 02/060385
【特許文献28】US 2004/0115256
【特許文献29】WO 2006/0049311
【特許文献30】WO 02/060384
【特許文献31】US 2003/0068369
【特許文献32】US 2004/0166153
【特許文献33】WO 04/010978
【特許文献34】US 2006/0057201
【特許文献35】WO 05/009380
【特許文献36】US 2005/0175687
【特許文献37】WO 05/089726
【特許文献38】US 2005/0249807
【特許文献39】米国特許第60/968,383号
【特許文献40】米国特許第61/061,275号
【特許文献41】PCT/EP00/07295
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Cuff G.およびRaouf F.,Pharmaceutical Technology,1998年6月,96〜106頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1つの態様において、カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの1または複数の剤形ユニットを連結するためのリンカーは錠剤形態の固体薬物物質を含み、該錠剤は長手方向軸を有し、対向する軸方向端面に対して実質的に円筒形である。該リンカーは錠剤の周りに形成され、かつ錠剤を径方向に拘束するジャケットも含む。該ジャケットは長手方向端部に対して外方壁を有し、該ジャケット端部の一方または双方は、各端面から薬物物質を分注するために開いている。該ジャケットの外方壁は、さらに、一方または双方の長手方向端部に隣接して位置するスナップフィットエレメントを有する。好ましくは、該スナップフィットエレメントは周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。
【0012】
本発明のもう1つの態様において、多成分剤形は、ジャケット内に配置された錠剤形態の固体薬物物質を有するリンカーユニットを含み、該錠剤は長手方向軸を有し、かつ対向する長手方向端面に対して実質的に円筒形である。該ジャケットは、錠剤を径方向に拘束し、長手方向端部に対して外方壁、およびジャケット端部の間の突起した周方向バンドを有する。該ジャケットの外方壁は、1つの長手方向端部に隣接して位置したスナップフィットエレメントも有する。該多成分剤形は、カプセルコンパートメントおよび閉鎖スナップを含む群から選択される少なくとも1つの剤形ユニットも含み、該剤形ユニットは該リンカーユニットの1つのジャケットの長手方向端部に連結された開放端部を有する。該剤形ユニットは、1つのジャケットの長手方向端部のスナップフィットエレメントを係合させるように補い合い、かつそのような形状のスナップフィットエレメントを有する。
【0013】
本発明のさらなる態様において、カプセルコンパートメント、および各々が開放端部を有する閉鎖キャップを含む群からの2つの剤形ユニットを連結させるためのリンカーは、内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブを含み、該チューブは外方表面および対向する軸方向端部も有する。該リンカーはチューブ外方表面に位置した突起バンドを有し、該バンドは対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、チューブ外方表面の周りに周方向に延びる。該突起バンドは、剤形ユニットの開放端部との圧縮性当接接触のための形状をした対向する側表面を有する。スナップフィットエレメントは、突起バンド、およびチューブ軸方向端部の各1つの間のチューブ外方表面に位置する。好ましくは、スナップフィットエレメントは周方向溝、溝セグメント、隆起および隆起セグメントから選択される。該リンカーは、なおさらに、チューブ内部を閉鎖する形状の壁を有し、該壁は軸方向チューブ端部の間の、および該軸方向チューブ端部を含めた位置において軸に沿って位置する。
【0014】
本発明のなおさらなる態様において、剤形は、内部および長手方向軸に対して実質的に円筒形のチューブを有するリンカーを含み、チューブは外方表面および対向する軸方向端部も有する。該リンカーは外方表面に位置した突起バンドも有し、該突起バンドは対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、チューブ外方表面の周りに周方向に延び、かつ軸に対して実質的に垂直方向に向いた対向する側表面を有する。該リンカーは、突起バンドおよびチューブ軸方向端部の各々の間のチューブ外方表面に位置するスナップフィットエレメント、およびチューブを閉鎖する形状の、かつチューブを閉鎖する寸法の壁を有し、該壁は軸方向チューブ端部の間の、かつ該軸方向チューブ端部を含めた位置において軸に沿って位置する。該剤形は、さらに、カプセルコンパートメント、およびリンカーの軸方向端部に連結された閉鎖キャップから選択される剤形ユニットの対を含み、ユニットの各々は、剤形ユニットの開放端部に隣接する各内方ユニット表面に形成され、かつリンカー上の各スナップフィットエレメントに係合している相補的スナップフィットエレメントを有する。スナップフィットエレメントの形状およびリンカー上の突起バンドからの間隔、ならびに相補的スナップフィットエレメントの形状、および各剤形ユニット上の開放端部からの間隔は、該ユニットの開放端部、および突起バンドの各側面の間の圧縮的当接接触を供する。
【0015】
本発明のなおもう1つの態様において、第1および第2のカプセルコンパートメントを連結させ、かつそれらを別々にシールするためのリンカーは、軸および対向する長手方向端部を有する第1の略円筒形リンカー部分を含む。該第1のパートは、一定の直径を有する外方表面、一定の直径を有する内方表面および閉じた壁も有し、該外方表面は、相補的スナップフィットエレメントを第1のカプセルコンパートメントに係合させるための形状の第1のスナップフィットエレメントを含み、および該内方表面はもう1つのスナップフィットエレメントを含む。該リンカーは、軸、対向する長手方向端部、および閉じた壁を有する第2の略円筒形リンカー部分も含む。該第2の部分は、1つの第2の部分端部に隣接する大きな直径部分、および他の第2の部分に隣接し、かつ他の第2の部分から軸方向に延びる小さな直径部分も有し、該大きなおよび小さな直径部分は各外方表面を有する。該大きな直径部分の外方表面は、相補的スナップフィットエレメントを第2のカプセルコンパートメントに係合させるための形状の第2のスナップフィットエレメントを有する。好ましくは、該第1および第2のスナップフィットエレメントおよびもう1つのスナップフィットエレメントは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。また、第2の部分の小さな直径部分の外方表面は、さらに、好ましくは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および第1のリンカー部分の内方表面のもう1つのスナップフィットエレメントに対して相補的な隆起セグメントを含有する。該もう1つのスナップフィットエレメントおよびさらなるスナップフィットエレメントは、係合可能であって、第1および第2のリンカー部分を開放可能に連結し、第1および第2の閉鎖端部壁は、リンカー部分が各カプセルコンパートメントと係合する場合に、2つのカプセルコンパートメントの各1つをシールするような形状である。
【0016】
なお、本発明のなおさらなるもう1つの態様において、剤形は、軸、閉鎖された端部、および開放端部を有する第1の略円筒形のカプセルコンパートメントを含み、該開放端部は、開放端部から軸方向外側に延びる一体化された環状リンカー部材を含み、かつカプセルコンパートメントの開放端部から距離L1に位置した第1のスナップフィットエレメントに対して外方表面を有する。該剤形は、軸、閉鎖端部、および内方表面付きの開放端部を有する第2の略円筒形のカプセルコンパートメントを含み、第2のカプセルコンパートメントは第1のスナップフィットエレメントに対して相補的な第2のスナップフィットエレメントを有し、第2のスナップフィットエレメントは内方表面に位置し、かつ第2のカプセルの開放端部からL2の距離で間隔が設けられている。L2はL1よりも大きく、第1および第2のスナップフィットエレメントは係合可能であって、相互に対して圧縮的当接接触した各開放端部に対して第1および第2のカプセルコンパートメントを連結させる。
【0017】
これまでの一般的な記載および以下の詳細な記載は例示的であって説明的なものにすぎず、特許請求される発明を制限しない。
【0018】
本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を説明し、記載と一緒になって、発明の原理を説明するように働く。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、本発明を以下の図面を参照しながら実施例により説明する。
【図1】図1は、本発明の1つの態様に従って作成されたリンカーの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すリンカーの予め形成された錠剤構成要素の断面である。
【図3】図3は、図2に示された予め形成された錠剤構成要素の種々の斜視図を示す。
【図4】図4は、図1に示され、かつ1つの端部において閉鎖壁を有するリンカーの断面図である。
【図5】図5は、図4に示すリンカーの種々の斜視図を示す。
【図6】図6は、図1および図2に示すリンカーを用いるマルチパート剤形の分解図である。
【図7】図7は、図1に示すリンカーを含む組み立てられた剤形の断面図である。
【図8】図8は、図7における詳細Aの拡大図である。
【図9】図9は、図8に示された溝タイプのスナップフィットエレメントの代替構成を示す。
【図10】図10は、本発明のもう1つの実施形態の分解図である。
【図11】図11は、組み立てられた状態の図10の剤形の種々の斜視図および端部図を示す。
【図12】図12は、図10に示された剤形の分解断面図を示す。
【図13】図13は、本発明のなおもう1つの態様に従ったリンカー形態を示す断面図である。
【図14】図14は、図13に示されたリンカーを用いる、組み立てられたおよび解体された剤形を示す。
【図15】図15は、カプセルコンパートメント−タイプの剤形ユニットに連結された図13に示すリンカーユニットの変形の断面図である。
【図16】図16は、図13に示すリンカーのさらなる変形を利用する剤形の分解断面図である。
【図17】図17は、本発明のなおさらなる態様に従って作成された剤形、剤形パート、およびリンカー部分を説明する。
【図18】図18は、図17に示す2−パートリンカーの分解断面図である。
【図18A】図18Aは、図18に示す2−パートリンカーの雌部分の端面図である。
【図19】図19は、図18および図18Aに示すリンカーを用いる剤形のAA方向分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
さて、その実施例が添付の図面に示される、本発明の本実施形態に詳細に言及する。
【0021】
本発明の1つの態様に従い、カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの1または複数の剤形ユニットで連結させるためのリンカーが開示され、該リンカーは薬物物質を保持する。具体的には、該リンカーは錠剤形態の固体薬物物質を含み、該錠剤は長手方向軸を有し、かつ対向する軸方向端面に対して実質的に円筒形である。該リンカーは、さらに、錠剤の周りに形成され、かつ錠剤を径方向に拘束するジャケットを含み、該ジャケットは長手方向端部を有する外方壁を有し、該ジャケット端部の一方または双方は、各端面から薬物物質を分注するために開かれている。該リンカーは、なおさらに、少なくとも1つのジャケットの長手方向端部に隣接するスナップフィットエレメントを有するジャケット外方壁を含み、該スナップフィットエレメントは、好ましくは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。
【0022】
本明細書中において具体化されたように、図1〜4に最初に参照し、リンカー10は、軸14および閉じた軸方向端面16および18を有する、実質的に円筒形であってよい錠剤12を含む。端面16および18は略平面状であって、軸14に対して垂直であり得るか、あるいは図2中で点線によって描かれる丸い端面18a、18bまたは18cのように、後に議論する理由で、軸方向に延びるような形状とすることができる。錠剤12は、好ましくは、乾燥突き固め、注型、または当該分野で知られたようなプロセスによってリンカー10の外側で予め形成される。錠剤12は単一の薬物物質から構成されることができるか、あるいは図2に示されるように、薬物物質パート20,22を有する二層構成を用いることができる、パート20および22中の薬物物質は組成および/または放出特性が異なってもよく、後に議論するように、剤形への正しい組み立てを確実とする着色によるなどして適切に示すことができる。また、錠剤12は、後に議論するように、リンカー10のジャケット30を締め付けるために、錠剤端面16,18の各周囲の周りに形成された窪んだランド24,26を含むのが好ましい。
【0023】
患者に経口投与されるのに適した剤形で用いられる薬物物質をリンカー10に含めることができ、特に、それはパート20および22で用いることができ、例えば、粉末、顆粒、コンパクト、マイクロカプセル、ゲル、シロップまたは液体のようないずれかの適当なまたは慣用的形態を含むことができ、但し、カプセル部分壁材料は後者の3つの形態の液状内容物に対して十分に不活性なものとする。
【0024】
本明細書中にて具体化されるように、図1、4および5を継続して参照し、リンカー10は、略円筒形外方壁32および各長手方向端部34,36を有するジャケット30を含む。ジャケット30は、錠剤12の周りの射出成型によって構築して、一方または双方のジャケット端部34,36を開いたままとし、および例えば、胃腸環境内で形状、形態または構造を変化させるなどして、一旦連結されたカプセルおよび/またはキャップ剤形ユニットが破壊されたならば、含有された薬物物質の分散および溶解のために錠剤端面16および/または18を露出させることができ、例えば、分散、溶解、崩壊、膨潤は部分的にまたは完全に可溶性であるか、あるいはそうでなければ、胃pHに暴露された場合におよび/または腸pHにおいて変化可能である。ジャケット30は錠剤12の周りに射出成型することができ、および錠剤12は、例えば、金型壁から外方に金型の内部へ延び、錠剤12の一部に係合し、例えば、錠剤12の径方向外方壁に係合する1または複数のフィンガーまたはグリッパーエレメントによって金型内に支持することができると考えられる。
【0025】
例えば、図6中の断面に示されるリンカー10において、双方のジャケット端部34,36は開いていて、キャップユニット70および/またはカプセルユニット80が破壊された場合に、薬物物質の溶解および/または分散のために錠剤端面16,18を露出させる。比較において、図4および5は、錠剤12中の薬物物質がそれを通っての溶解/分散するのを実質的に妨げるための、ジャケット端部36を閉じる固体壁38を有するジャケット30における変形を示す。壁38は、射出成型を介してジャケット30の残りと共に一体的に形成することができる。双方の変形において、射出成型したジャケット材料は錠剤12を径方向に拘束し(径方向は矢印Rによって示されるように図6に示す)、また、錠剤12を、錠剤12の窪みランド24,26へ流入するジャケット材料の結果として少なくともある程度軸方向に拘束し、周方向ジャケット端部エッジ35,37を形成する。径方向に拘束する射出成型されたジャケットは、錠剤の周囲の少なくとも一部を囲い、かつ該少なくとも一部と接触するジャケットを含み、例えば、錠剤の周りに射出成型されたジャケットを含むことができると考えられ、あるいは他の方法は錠剤を径方向に拘束するジャケットを提供する。また、射出成型の間に(上記に議論した)フィンガーまたはグリッパーによって金型内に支持された錠剤12のため、スロット90は、ジャケット端部34,36の一方または双方においてジャケット30中に形成することができ、これは錠剤の溶解/分散を助けることができると考えられる。図1および5参照。4つのスロットがジャケット端部34に示されるが(図1参照)、いずれの数のスロットを形成してもよいと考えられる。
【0026】
本明細書中でさらに具体化されるように、かつ図1を再度参照し、ジャケット30は、好ましくは長手方向端部34および36の間の途中で、外方ジャケット壁32の周囲に周方向に形成された突起バンド40を含む。バンド40は、リンカー10で相互連結された、剤形ユニット、例えば、キャップユニット70および/またはカプセルユニット80の壁端部と接触して当接させるための形状の対向する側表面42,44を含む。図1および4〜6に描かれるように、側表面42,44は本質的には軸14に対して垂直であってよく、突起バンド40は、射出成型フィードゲートを収容するための1または複数の凹窪み46を有することもできる。また、図4に示すように、突起バンド40は、1または複数の径方向に向いた開口47を有して、図4中の端面16のような、露出された錠剤端面を被覆するいずれかのキャップまたはカプセルの破壊または溶解に先立って、錠剤12中の薬物物質の制御された比較的初期の分散のための直接的経路を供することができる。開口47は、迅速に溶解する薄いフィルムまたはコーティング(図示せず)でシールして、錠剤12の薬物物質の汚染を妨げることができる。そのようなフィルムまたはコーティングは、フィルムコーティングに適したいずれかのPhama−許容性ポリマーから作成することができる。
【0027】
本明細書中でさらに具体化するように、ジャケット30は、突起バンド40および各ジャケット長手方向端部34,36の間のジャケット壁32の外方表面52に形成されたスナップフィットエレメント48,50を含む。図1および4に示すように、双方のスナップフィットエレメント48,50は周方向溝の形状・寸法であって、各キャップユニットまたはカプセルユニットの内方表面に相補的周方向隆起または「ビーズ」エレメントを係合させる。例えば、図6に示されたキャップユニット70は、壁端部78に隣接した外側壁76の内側表面74に形成された連続的周方向隆起またはビーズ72を有する。隆起72は、「スナップフィット相互連結」によって溝50をリンカー10に係合させる形状である。スナップフィット相互連結とは、キャップユニット70のレジリエンスが、隆起72がジャケット表面52上を通過できるように膨張し、隆起72が溝50に係合し、あるいは「パチッと入る」ように引き続いて収縮することを意味する。
【0028】
同様に、図6に示すように、カプセルユニット80は、リンカー10の溝48に相補的であって、スナップフィット相互連結を供するような形状かつ寸法の壁端部88に隣接するカプセルユニット壁86の内方表面84に周方向隆起82を有する。
【0029】
図6および7を参照し、リンカー10は、リンカー10によって接合された2つのカプセルユニット(図7参照);リンカー10によって接合された2つのキャップユニット70(破線として示された図7参照);あるいはリンカー10によってカプセルユニット80に接合されたキャップユニット70(図6参照)を含めた、スナップフィット連結で相互連結された多数の剤形構成を可能とすることができるのが理解できる。しかしながら、リンカー10は、図4の実施形態における端部壁38のような、もしリンカー30が固体端部壁を有する形状であれば、キャップ70無し以外は図6に示す実施形態におけるカプセル80のような、単一の接合されたカプセルのみで用いることができる。さらに、もしリンカー30中の増大した量の固体薬物の溶解/分散が望まれるならば、図6中の剤形は、リンカー端部を過ぎて軸方向に延びた端面18薬物材料と共に端部キャップ70無くして用いてもよい。そのような変形においては、錠剤端面18は、図6中で破線で示す18aのような丸い延長面を有するようなより容易な嚥下を供する形状とすることもできる。望ましいであろう延長錠剤端面の他の形状は18bおよび18cとして図6に示すものを含む。延長端面18bは、錠剤12(図2参照)およびジャケット端部エッジ37(図4参照)において窪み26を省略し、ジャケットおよびエッジ36にテーパーを付して、より平滑な剤形端部を供することによって達成することができる。18cにおける「きのこ」形状の延長端面形状は、平滑な剤形端部を達成するための代替方法である。また、「露出された」錠剤端面18a、18b、または18cは、薄い迅速に溶解するフィルムまたはコーティング(図示せず)で被覆して、錠剤12の薬物物質の汚染を妨げることができる。そのようなフィルムまたはコーティングは、フィルムコーティングに適したいずれかのPhama−許容性ポリマーから作成することもできる。
【0030】
さらに、リンカー端部36がキャップが外されたままである上記に議論した変形の各々において、溝50のようなスナップフィット連結隣接リンカー端部36は必要ではなく、かつバンド40軸方向テーパーに付さなくてもよく、それにより、恐らくは、リンカーの構築および製造を単純化する。しかしながら、もしリンカー30が、延長錠剤端面18bおよび18cのためのように、ジャケット端部エッジなくして構築されるならば、延長錠剤面および隣接リンカー端部36上を少なくとも被覆するフィルム(図示せず)を用いて、錠剤18を軸方向に拘束するのを助けるのが望ましいであろう。
【0031】
図6は、可能な非対称剤形を可能とする、種々の長さのカプセル、例えば、破線として示されたより長い長さのカプセル80’の使用を示す。さらに、図1および4〜7は、実質的に等しく、かつ本質的に同一の直径のカプセルおよび/またはキャップユニットを付着させるための形状の長手方向端部34および36において外方壁直径を有する実質的に対称なリンカーを示し、他方、端部34および36において異なるジャケット壁直径を有するリンカー10における変形は、異なる直径のカプセルユニットおよび/またはキャップユニットを相互連結すると考えられ、それにより、幅が非対称の剤形を可能とする。また、以下に記載した図16に示されたリンカー212”の議論も参照。
【0032】
さらに、各スナップフィットエレメントと共にカプセル、端部キャップ、およびリンカー、例えば、図6中の各隆起72および溝50を含めた、キャップユニット70およびリンカー30の寸法を調整して、いずれの程度のスナップフィットも達成することができ、およびスナップフィットは、好ましくは、その間の比較的永久的なロッキング相互連結であると考えられる。すなわち、該部分は十分な力で分離することができるが、そのような分離は、消費者による剤形の利用の通常の間では意図されない。また、溝および隆起エレメントの位置を逆にし、相補的な隆起セグメントおよび溝セグメントを、周方向に連続的な部材の代わりに用いることができると考えられる。また、隆起セグメントは連続的溝で用いることができるが、含有された薬物物質の漏出が恐らくは起こるであろう。さらに、図1および4〜7に示された相補的溝および隆起/「ビーズ」は軸断面において略円く、または円形であるが、例えば、鎖、台形、三角形のような他の形状を用いることができる。
【0033】
リンカー、カプセルユニット、およびキャップユニットは、スナップフィットエレメントに沿った形状および寸法として、各々、リンカーバンド40、特にバンド側表面42、44、およびカプセルユニット70およびキャップユニット80の壁端部78および88の間の圧縮的に当接する接触を供するのが好ましい。図7の詳細Aの拡大図である図8に最良に見られるように、隆起82およびカプセル壁端部88の間の距離L1は、溝50およびリンカー10のバンド側44の間の距離L2よりもわずかに大きくすることができる。それ自体、カプセル壁端部88およびバンド側44の間の係合に際して、隆起82は溝50に「十分に嵌められて」いない。しかしながら、キャップ端部86のレジリアンスの結果として、十分に隆起82を嵌める傾向がある軸方向力の結果、リンカーバンド側44に対してカプセル壁端部88によって発揮された力FC、およびこの力に対抗する同様な力FLがもたらされる。この圧縮的に当接するキャップ接触は増大した剤形の一体性を供することができる。なぜならば、それは、溝、エッジ、あるいはカプセルユニットをリンカーから係合解除する傾向を増加させるであろう溝、エッジ、または他の表面の不一致をそうでなければ確立するかもしれない突起バンド40およびカプセル端部壁88の間のいずれのギャップも排除することもできるからである。また、圧縮的当接接触は、カプセルユニットおよびリンカーの間の径方向の移動のチャンスを最少化し、その間の接触を横切って確立されるべき比較的平滑表面を供することができ、潜在的に、より容易な嚥下を促進する。
【0034】
なおさらに、バンド40によって供される圧縮性当接接触は、カプセルコンパートメントまたはリンカーからの望まない薬物物質漏出に対する機械的シールとしてのさらなるバリアーを供するであろう。これは、リンカー上のスナップフィットエレメント、およびカプセルコンパートメントおよび/または閉鎖キャップの間の接触によって供されたシールに加えてのものであろう。また、マルチコンパートメント剤形の構成要素は、リンカー構成要素の外方表面およびカプセルおよび/またはキャップユニットの内方表面の間に僅かな干渉嵌合を有して、組立の容易性を依然として提供しつつ、なおもう1つの漏出に対するバリアーを供する形状とすることができる。
【0035】
リンカーバンドに対するカプセルおよびキャップユニットの間の圧縮性当接接触を供するための他の手段が考えられ、先に述べたような、溝および/または隆起の異なる断面幾何学の使用を含む。そのような変形は図9に示され、そこでは、鎖形状の溝50’が円形断面の代わりに用いられる。再度、当業者であれば、この形状および寸法が与えられれば、リンカー、カプセルおよび/またはキャップユニットおよび関連するスナップフィットエレメントを調整して、所望の圧縮性当接接触機能を達成することができると考える。
【0036】
本発明のもう1つの態様によると、リンカー構成要素を一体化させる剤形は、軸、閉端部、および開放端部を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメントを含む。開放端部は、開放端部から軸方向に外側に延びる一体的環状リンカー部材を含む。リンカー部材は、カプセルコンパートメントの開放端部から距離L1に位置した第1のスナップフィットエレメントと共に外方表面を有する。該剤形は、さらに、軸、閉端部、および内側表面を有する開放端部を有する第2の略円筒形カプセルコンパートメントを含む。第1のスナップフィットエレメントに対して相補的な第2のスナップフィットエレメントが内側表面に設けられ、第2のカプセルの開放端部からL2の距離の間隔とされる。L2はL1よりも大きい形状とされ、第1および第2のスナップフィットエレメントは係合して、各開放端部が相互に圧縮性当接接触しつつ、第1および第2のカプセルコンパートメントを連結することができる。
【0037】
本明細書中に具体化されたように、図10〜12は、軸104を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメント102を含む、一般に100として命名される剤形を示す。第1のカプセルコンパートメント102は閉端部106および開放端部108を含む。第1のカプセルコンパートメント102は、さらに、カプセルコンパートメント壁112の内方パート114に固定され、かつ閉端部106から離れる方向に、外側壁116を超えて軸方向に延びる環状リンカー部材110を含む。リンカー部材110は、例えば、リンカー部材110および第1のカプセルコンパートメント102を一体的に形成するためのいずれかの他の適当な方法を介して、同類であることによって、一緒に射出成型されることによって、融合または溶接され、および/または連結されることによってなどして、第1のカプセルコンパートメント102と一体化されている。一体化されているは、本明細書中で用いるように、2つのエレメントの間に実質的に永久的な連結、例えば、溶接を含むことを意図し、2つのエレメントの間に開放可能な連結、例えば、スナップフィット連結を含むことを意図しない。
【0038】
リンカー部材110は、さらに、図10に示すように、外方壁112の半径「R」未満の半径「R」を有する外方表面120を含む。周方向溝112は、外方壁116からの端部から距離L1において表面120に形成され、スナップフィットエレメントとして作用する。
【0039】
剤形100は、さらに、閉端部123、開放端部124、および外方壁126と共に軸104の周りにやはり略円筒形である第2のカプセルコンパートメント120を含む。3つの隆起セグメント128(ただ1つを図10に示す)は、軸104の周りに周方向に間隔が設けられた壁126の内方表面130に形成され、第1のカプセルコンパートメント102の溝122を係合させるための相補的スナップフィットエレメントとして機能する。
【0040】
図11に示された剤形100は、錠剤としての形状とされ、1.0未満またはそれと等しい高さ/直径の比率を有する。連続的な全体としての剤形外方表面を確実とするために、各スナップフィットエレメント(溝122および隆起セグメント128)を含めた、カプセルコンパートメントおよびリンカー部材は、コンパートメント102の外方壁パート116、およびコンパートメント120の開放端部124における外方壁126の間の圧縮性当接接触を達成する形状・寸法とされる。圧縮性当接接触は、図7および8中の実施形態に関連して上記に議論したように、L1<L2を特定することによって達成することができる。また、上記に議論した実施形態におけるように、相補的溝および隆起セグメントスナップフィットエレメントの位置を相互交換することができる。さらに、(図12に示したような)隆起128’のような連続的隆起を、連続的溝122と共に用いるための隆起セグメント128に代えて置き換えることができる。あるいは、溝セグメント(図示せず)は、上記に議論したように、隆起セグメント128と共に用いるために置き換えることができよう。
【0041】
それらの各スナップフィットエレメントと共に、リンカーエレメント110を含めた第1のカプセルコンパートメント102、および第2のカプセルコンパートメント120は、射出成型によって形成することができる。また。コンパートメント102および120の壁中に窪みを設けて、射出材料のオーバーフローを収容し、閉鎖したコンパートメント端部における窪み134のような平滑な全体としての剤形表面を保持することができる(図11参照)。
【0042】
本発明のなおもう1つの態様によると、本明細書中に開示され、かつ特許請求されるようにカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの2つの剤形ユニットを連結するためのリンカーが提供され、該ユニットは各開放端部を有する。さらに詳しくは、該リンカーは内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブを含み、外方表面および対向する軸方向端部も有する。突起バンドは対向する現実のチューブ端部の間の外方チューブ表面に位置し、チューブ外方表面の周りに周方向に延びる。突起バンドは剤形ユニットの開放端部との圧縮性当接接触のための形状をした対向側表面を有する。また、スナップフィットエレメントは、突起した端部およびチューブおよび軸方向端部の各々の間のチューブ外方表面に位置する。好ましくは、スナップフィットエレメントは周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される。リンカーは、さらに、チューブ内部を閉鎖するような形状・寸法の壁を含み、該壁は軸方向端部の間の、および外端部を含めた位置において軸に沿って位置する。
【0043】
本明細書中で具体化されたように、かつ図13を最初に参照し、リンカーに200は、外方壁202および軸204を有する略円筒形チューブ外方表面201および規定内部206を含む。リンカー200は、対向する軸方向チューブ端部208,210、およびチューブ端部208,210の間の壁202の外方表面214上の突起した周方向バンド212を有する。溝タイプのスナップフィットエレメント216,218は、図1および4〜8の実施形態に関連して議論したように連結すべきカプセルコンパートメントまたはキャップタイプのユニット(図13には示さず)に相補的スナップフィットエレメントを係合させるための、各々、バンド212およびチューブ端部208,210の間にて外方表面214に形成される。リンカー200は、チューブ201を通っての流動から内部206を閉鎖する壁部材220も含む。壁220は図13に示すように、ほぼその間の中央を含めた、2つの端部208,210の間の、かつそれらを含めたいずれかの位置に位置することができる。チューブ端部210における壁220の位置を図131において破線で示す。壁220の位置は必要に応じて、例えば、射出成型によるなどして便宜を形成するため、あるいは内部206を用いて、1つのまたは他の(あるいは双方の)付着されたカプセルコンパートメントの薬物保持用量を増加させるためのものであり得る。リンカー200は、図1の実施形態におけるリンカー10と比較して図14に示された剤形のもう1つの付着されたカプセルコンパートメントにおける薬物物質から離れた1つの付着されたカプセルコンパートメントに薬物物質を保持するためのより好ましくないリンカーであり得ると考えられる。
【0044】
突起バンド212は、カプセルコンパートメント端部と当接接触するための平行対向側212aおよび212bを有するものとして図13に示されているが、図14および15は、突起バンド212’が、外方表面214に対して斜めの角度を形成する側面212a’および212b’を有する、楔形である変形を示す。このリンカーの変形200’は、突起バンド212’のみならず相互に当接するためのテーパーを付した端部232を有する壁230を有するカプセルコンパートメント230の使用を可能とする。この構築は単一の接合部または継目、すなわち、図14および15に示す周方向継目234を供するであろう。単一の継目の特徴は、図13中のバンド212の2−継目構築に関して、継目分離の可能性を低下させることによって形成された投与の一体性を増加させることができ、かくして、いくつかの適用において好ましいであろう。また、図15において破線で示されたキャップ250のようなキャップタイプのユニットを図13〜15に示すリンカーを備えたカプセルコンパートメントの一方または双方の代わりに用いることができる。
【0045】
しかしながら、例えば、0.4mmカプセルおよび0.5mmカプセルのような異なる外径を有する2つのカプセルコンパートメントを連結させるような、他の適用において2つの継目を供するリンカーが有利であろう。例えば、図16に示すようにリンカー200”は、開放端部240に隣接する直径D1を有するカプセルコンパートメント238の外方表面、および開放端部244に隣接するより小さな直径D2を有するカプセルコンパートメント242の間に平滑な転移を供するための、軸方向にテーパーが付された頂部表面236を有する突起バンド212”を含む。突起バンド側面246,248およびカプセル端部208および244の間の当接接触は、各々、傾いた転移表面を供するバンド頂部表面236に関する以外は2つの周方向継目を供することができる。また、リンカー200”はより小さな直径のカプセル242に隣接する端部壁220に対して示されるが、リンカー200”は、大きな直径のカプセル238に隣接して、あるいは間のいずれかの他の便宜な位置において設けることができよう。
【0046】
本発明のなおもう1つの態様によると、本明細書中で具体化され、かつ記載されるように2つのカプセルコンパートメントを連結し、かつ別々にシールするためのリンカーが開示される。該リンカーは、軸および対向する長手方向端部を有する第1の略円筒形のリンカー部分を含む。「雌」パートと標識することができる第1のリンカー部分は、一定の直径を有する外方表面、一定の直径を有する内方表面、および閉鎖壁を有する。該外方表面は、カプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを係合させるための形状の第1のスナップフィットエレメントを含み、内方表面はもう1つのスナップフィットエレメントを含む。該リンカーは、さらに、軸、対向する長手方向端部を有し、かつ閉鎖した壁を含む、「雄」リンカー部分と標識することができる第2の略円筒形のリンカー部分含む。第2のリンカー部分は、第2の部分の1つの端部に隣接する大きな直径部分、および第2の部分の他の端部に隣接し、かつ該他の端部から軸方向に延びる小さな直径部分を有する。該大きなおよび小さな直径部分は各外方表面を有し、大きな直径部分の外方表面は、カプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを係合させるための形状のスナップフィットエレメントを含み、小さな直径部分の外方表面は、第1のリンカー部分の内方表面のもう1つのスナップフィットエレメントに対して相補的なスナップフィットエレメントを含む。もう1つのスナップフィットエレメントおよび小さな直径部分のスナップフィットエレメントは係合可能であって、該第1および第2のリンカー部分を開放可能に連結させる。また、第1および第2の閉鎖壁は、リンカー部分が各カプセルコンパートメントに係合する場合に、第1および第2のカプセルコンパートメントを実質的にシールする形状である。
【0047】
本明細書中に具体化されたように、図17を最初に参照し、リンカー300は「雄」リンカー部分302および「雌」リンカー部分304を含む。パート302,304の各々は、(図17においては雄パート302に連結して示される)カプセルコンパートメント302および(雌部分304に連結して示される)カプセルコンパートメント308のような、剤形ユニットに別々に係合可能である形状である。後に議論するようにリンカー部分302,304および各カプセルコンパートメント306および308の間の連結は好ましくは、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される相補的スナップフィットエレメントを用いるスナップフィット連結である。また、図17に描かれる剤形310のような、完成された剤形を供するために後により詳細に議論するリンカー部分302および304の間の相互連結は、適当な相補的スナップフィットエレメントを用いるスナップフィットエレメント連結である。
【0048】
また、別々のリンカー部分302,304および各カプセルコンパートメント306,308の間の連結は、予め充填された剤形モジュールの「組」を調製し、別々に輸送し、異なる組成および/または放出特性を有する、または持たない薬物物質を保持する他のモジュールとで選択的に組み立てることができるようなシーリング連結であるのは好ましいであろう。係合したリンカー部分302または304を有するカプセルコンパートメントを含むシールされたモジュールは、異なる放出特性を有するカプセルコンパートメントを用いてモジュールとで組み立てることもできよう。当業者によって理解されるように、組立ての間のリンカー部分302および304の相互連結はシーリング連結である必要はないが、他の実施形態に関連して上記に議論したように剤形の一体性および連続的全体表面を促進するための当接接触を供する連結であるのはかなり好ましい。
【0049】
図18および18aは、2−パートリンカー300のリンカー部分302および304の詳細を示す。示されるように、双方のリンカー部分302,304は略円筒形であって、軸312の周りに実質的に対称である。雌リンカー部分304は、直径D0を有する外方表面、直径diを有する内方表面324および対向する長手方向端部326,328を有する。雌リンカー部分304は、内部を閉鎖し、かつ雌リンカー部分304を通っての流動を妨げる壁330も含む。連続的周方向溝332の形態のスナップフィットエレメントは、内方カプセル表面340上に連続的隆起338を有するカプセルコンパートメント336(図19)のような連結すべき剤形ユニットとの係合のための外方表面322に形成される。雌リンカー部分304は、内方表面324にスナップフィットエレメント、すなわち、以下にその詳細を示す、雄リンカー部分302上の相補的スナップフィットエレメントとの係合のための、軸310の周りに角度を持って間隔が設けられた3つの隆起セグメント342(図18A)を有する。
【0050】
雄リンカー部分302は、対向長手方向端部344,346を含め、端部344は直径DL0の外方表面350を有する「大きな」直径部分348を含む。雄リンカー部分302は、雄リンカー端部346に隣接し、かつそこから軸方向に延びる「小さな」直径部分352を有する。「小さな」リンカー部分352は、直径DS0を有する外方表面354を含む。閉鎖壁356を設けて、雄リンカー部分302を通っての流動を妨げ、該壁は射出成型の便宜のために部分352の端部に位置させる。しかしながら、閉鎖壁356は雄リンカー端部344にてあるいは間のいずれかの個所に位置させることができよう。
【0051】
雌リンカー部分304に関しては、雄リンカー部分302は、カプセルコンパートメント、または連結すべき他の剤形ユニットに相補的スナップフィットエレメントを係合させるためのスナップフィットエレメントを有する。特に、図18および19に示すように、溝356が雄リンカー302の外方表面350に設けられ、カプセルコンパートメント362の内方表面360に配置された周方向隆起358に係合させる意図である(図19参照)。
【0052】
好ましくは、雌リンカー部分304および雄リンカー部分302の各々は雄リンカー部分302の外方表面350上の突起バンド364、および雌リンカー部分304の外方表面322上の突起バンド366のような、(単一のバンドの軸方向にセグメント化されたパートとして構築することができる)突起バンドを含む。突起バンド364および366は、それに対してカプセルコンパートメント(または他の剤形ユニット)の開放端部を当接して接触させることができる構造を供する意図である。他の実施形態に関連して先に述べたように突起バンドト共にスナップフィットエレメントとして周方向隆起および溝を用いると、シーリング接触の2つの周方向線を供して、漏出を低下させることができ、1つは接触するスナップフィットエレメントの間、およびもう1つはカプセル端部および突起バンドの間である。しかしながら、パート302,304と同様なリンカー部分を有するが、雄または雌いずれかのリンカー部分上に単一の突起バンドを含むに過ぎないか、あるいは突起バンドを全く持たない2−パートリンカー構築が考えられる。各そのような場合において、カプセルおよびスナップフィットエレメントは、雄および雌リンカー部分を連結するスナップフィットエレメントによって供される係合力が、最初の場合には単一の突起バンドとの当接接触あるいは後者の場合には、カプセルコンパートメントの対向する開放端部の間の当接接触を供することができるような形状・寸法とすることができよう。しかしながら、その様な構築は現在好ましくない。
【0053】
雄リンカー部分302は、さらに、雌部分304上の隆起セグメント342との係合のための溝タイプのスナップフィットエレメント368を含む。3つの隆起セグメント342が示されるが(図18A)、より少数、およびより多数ならびに連続的周方向隆起を用いることができる。溝368および隆起セグメント342の配置、ならびに、各々、端部346および端部326からの溝368および隆起セグメント342の間隔は、好ましくは、突起バンド364および366の当接側面を含めた端部の間に圧縮性当接接触を供するように配置すべきである。この圧縮性当接接触は剤形の一体性、およびカプセルユニットのシーリングを増加させることができる。また、もし図15に示すような突起バンド形状を(雌リンカー部分304および雄リンカー部分302の間の「スプリット」構築におけるは除いて)を用いれば、単一の「外部」継目が得られ、剤形のための全体としての外部表面における不連続を低下させる。しかしながら、図16に示すような「転移」剤形表面を供する突起バンド構築が、異なる寸法のカプセルを必要とする剤形、すなわち直径寸法が非対称の剤形で望まれるだろう。そのような場合において、雄パート302の外方表面350の直径DL0および/または雌部分304の外方表面322の直径D0は、会合したスナップフィット溝と共に、用いるべき具体的カプセルコンパートメントの内方表面の異なる直径を反映するサイズとしなければならないであろう。また、突起バンド364および366の寸法を変化させ、バンド364および366が当接した場合に、それらが図16に示されたテーパー付きの突起バンドの単一バンドバージョンと同様な軸方向テーパーを供するように、変化させ、頂部表面でもって配置することができる。勿論、長さ方向に非対称な剤形は、図17および19に示された構築であって容易に達成することができる。例えば、図19中の336’として破線で示されるカプセル336の短縮されたバージョン。別法として、カプセル362のより短い(より長い)バージョンも考えられる。
【0054】
カプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、およびリンカー部分の各々は転移性ポリマーから作成することができ、同一または異なるポリマーを含むことができる。転移性ポリマーは、胃腸環境内で形状、形態または構造を変化させる、例えば、胃pHに暴露された場合に、および/または腸pHにおいて分散可能な、溶解可能な、崩壊可能な、破壊可能な、膨潤可能な、部分的にまたは完全に可溶性の破砕可能な、あるいはそうでなければ変化可能なポリマーである。適当なポリマーは:ポリビニルアルコール(PVA)、(多糖様プルラン、カラギーナン、キサンタン、キトサンまたは寒天ガムのような)天然ポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)ポリエチレンオキサイド(PEO)、PEGSおよびPEOSの混合物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC),メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、(オイドラギット(Eudragid)ETM、オイドラギットLTMおよび/またはオイドラギットSTMのような)メタクリル酸コポリマー、(オイドラギットRLTMおよび/またはオイドラギットRSTMのような)メタクリル酸アンモニウムコポリマー、カルロキシメチルセルロース、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、(Gelucocire44/14TM、Gelucocire50/02TM、Gelucocire50/13TMおよびGelucocire53/10TMのような)ポリグリコシル化グリセリド、(カルボポルズ(Carbopols)TMのような)カルボキシビニルポリマー、(ポロキサマー(Poloxaemer)181TMのような)ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーおよびアクリルおよび/またはメタクリル酸系ポリマーを含む。上記に議論したオイドラギットTMポリマーは、例えば、押出可能であり、例えば、クエン酸ポリエチルまたはモノステアリン酸グリセリルで可塑化することができる。
【0055】
好ましいポリマーは経口摂取可能なポリマーであり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネ―ト(HPMS−AS)、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび他のセルロース系ポリマーである。好ましいポリマーは、消化管中の異なる地点で優先的に溶解し、または崩壊するポリマー材料も含む。そのようなポリマーは、胃腸液中で転移可能な公知のアクリルおよび/またはメタクリル酸系ポリマー、例えば、商業的に入手可能なポリマーのオイドラギットシリーズを含む。これらの例は、胃のより酸性のpHで溶解するオイドラギットE 100TMのようなオイドラギットETMまたはオイドラギット4135FTM、あるいは腸のよりアルカリ性のpHにおいて優先的に溶解するオイドラギットLTMおよび/またはオイドラギットSTMのような腸溶ポリマーを含み、好ましいポリマーは、オイドラギットRMTM、例えば、オイドラギットRL 100TMおよび/またはオイドラギットRSTM、例えば、オイドラギット100TMおよび/またはそのようなオイドラギットTMポリマーのブレンドのような、消化管中で例えば、所定の速度でゆっくり溶解するポリマーも含む。
【0056】
該ポリマーは、例えば、以下の一般的クラスの物質:ポリソルベート(Polysorbete)80TM、ラウリル硫酸ナトリウム、およびポリオキシル(Polyoxyl)40TM水素化ヒマシ油のような界面活性剤;ラブラゾール(Labrasol)TM、トランスクトール(Transcutol)TMのような吸収促進剤;ステアリルアルコール、タルク、ステアリン酸マグネシウム、二酸化ケイ素、アモルファスケイ酸、ヒュームドシリカ、シメチコン(Simeticone)TMのような流動促進剤;クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、モノステアリン酸グリセリル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、プロピレングリコール、トリアセチルおよびヒマシ油のような可塑剤;エチルセルロースおよびセルロールアセテートフタレートのような放出修飾様の物質;ナトリウム、澱粉、グリコレート、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(架橋されたポリビニルピロリドン)、着色剤、フレーバー剤および甘味剤のような崩壊剤を含めた、それらの特性を修飾し、およびそれらを種々の適用に適合させるための他の物質を含むことができる。
【0057】
十分なまたは部分的周方向ビーズおよび溝に加えて、および/または代替法として、リンカーまたはリンカー部分をネジスクリュータイプの連結を介して、カプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、および/またはもう1つのリンカー部分に連結することができると考えられる。また、もしそのようなネジスクリュータイプの連結を利用するならばカプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、またはリンカー部分の最初のものは外部ネジエレメントを含み、およびカプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、またはリンカー部分の第2のものは、外部ネジエレメントに相補的であって、それと係合可能な形状の内部ネジエレメントを含むことができると考えられる。もしそのようなネジスクリュータイプの連結を利用するならば、カプセルコンパートメント、閉鎖キャップ、リンカー、またはリンカー部分が材料を介して強化することができる材料は、当該分野で知られているようにポリマーに対する添加剤、および/または型または射出プロセスに関する増大した耐性を再加工するとさらに考えられる。
【0058】
本発明の他の実施形態は、明細書の考慮、および本明細書中で開示された発明の実施から当業者に明らかであろう。明細書および実施例は例示的に過ぎないと考えられることを意図し、発明の真の範囲および精神は特許請求の範囲によって示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの1または複数の剤形ユニットと連結させるための、薬物物質を含むような形状のリンカーであって、
錠剤形態の固体薬物物質であって、該錠剤が長手方向軸を有し、かつ対向する軸方向端面に対して実質的に円筒形である固体薬物物質と;
該錠剤を径方向に拘束するジャケットであって、長手方向端部を備えた外方壁を有し、ジャケットの長手方向端部の少なくとも1つは、各端面から薬物物質を分注するために開いているジャケットと;
を含み、
該外方壁が、さらに、少なくとも1つのジャケット長手方向端部に隣接して位置したスナップフィットエレメントを含む、リンカー。
【請求項2】
さらに、錠剤薬物物質が各錠剤軸方向端面から分注されるのを実質的にブロックするための外ジャケット長手方向端部の一方または他方に隣接した閉鎖された端部壁を有するジャケットを含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項3】
該スナップフィットエレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される、請求項1記載のリンカー。
【請求項4】
さらに、ジャケット長手方向端部の間にジャケット外方壁上に突起した周方向バンドを含み、該バンドが剤形ユニットとの軸方向当接接触のための形態の側表面を含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項5】
該錠剤端面の少なくとも1つが露出され、かつ各ジャケット長手方向端部を超えて軸方向に延びるように配置された、請求項1記載のリンカー。
【請求項6】
該錠剤が少なくとも1つの錠剤軸方向端面の周囲の周りに窪んだランドを有し、該ジャケットが窪んだランドに係合する内方向に向いた外方壁端部エッジを含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項7】
該錠剤が軸方向に当接接触した2以上の円筒形部分を有し、該部分が異なる組成および/または異なる放出特性を有する異なる薬物物資を含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項8】
該リンカーが2つの剤形ユニットと連結し、突起バンドが2つのユニットを当接接触させるための2つの対向した側表面を有し、該突起バンドが2つの剤形ユニットの該表表面の間で転移するような形状・寸法の頂部表面を有する、請求項4記載のリンカー。
【請求項9】
該ジャケットがヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネ―ト、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびアクリルまたはメタクリル酸系ポリマーからなる群から選択される材料を含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項10】
錠剤形態中の固体薬物物質であって、該錠剤が長手方向軸を有し、かつ対向する長手方向端面に対して実質的に円筒形である固体薬物物質と、
該錠剤を径方向に拘束するジャケットであって、長手方向端部を有する外方壁、および該ジャケット長手方向端部の間の突起した周方向バンドを有するジャケットと、
を含むリンカーユニットであって、
該外方壁が、さらに、少なくとも1つの長手方向端部に隣接して位置するスナップフィットエレメントを含み、該エレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起および隆起セグメントから選択されるリンカーユニットと;
カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群から選択される少なくとも1つの剤形ユニットであって、該1つのジャケット長手方向端部に連結された開放端部を有し、該ユニットが該1つのジャケット長手方向端部に隣接するスナップフィットエレメントに相補的であって、かつ、該エレメントに係合するような形状のスナップフィットエレメントを有する剤形ユニットと;
を含む、多成分剤形。
【請求項11】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメントが周方向溝であって、該剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが剤形ユニットの内方壁上に位置する周方向隆起である、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項12】
該ジャケットが閉鎖端部壁も有する、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項13】
該リンカージャケットおよび閉鎖壁が、各々、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびアクリルまたはメタクリル酸系ポリマーからなる群から選択される材料を含む、請求項12記載の多成分剤形。
【請求項14】
該剤形ユニットが該開放端部に対して基部側に内方表面を有し、該剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが投与ユニット内方表面に位置し、および
該ジャケットのスナップフィットエレメント、および剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが、該各スナップフィットおよび相補的スナップフィットエレメントが係合する場合に、該ジャケットの突起周方向バンド、および該剤形ユニットの開放端部の間に圧縮性当接接触を供するような形状であって、かつ長手方向に間隔が設けられた、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項15】
該突起周方向バンドが、剤形ユニットの開放端部に接触するための形状の側面を有し、かつ該突起バンド側面および該長手方向ジャケット端部上のスナップフィットエレメントの間の長手方向間隔が、該剤形ユニットの開放端部および連結された剤形ユニットの内方壁上の相補的スナップフィットエレメントの間の長手方向間隔未満である、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項16】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメントが周方向溝であって、該剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが周方向隆起である、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項17】
該周方向溝が略曲面の、または楔形−形状の軸方向断面を有する、請求項16記載の多成分剤形。
【請求項18】
錠剤形態の固体薬物物質であって、長手方向軸を有し、かつ対向する長手方向端面に対して実質的に円筒形である固体薬物物質と、
該錠剤を径方向に拘束するジャケットであって、対向する長手方向端部を有する外方壁、およびジャケット端部の間の突起周方向バンドを有するジャケットと、
を含むリンカーユニットであって、
該外方壁が、さらに、突起周方向バンドおよび長手方向端部の1つの間に位置するスナップフィットエレメントを含み、該スナップフィットエレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択されるリンカーユニットと;
該1つのジャケット長手方向端部においてリンカーユニットに連結された開放端部を有する第1のカプセルコンパートメントであって、該1つのジャケット長手方向端部のスナップフィットエレメントに対して相補的であり、かつ該エレメントに係合するスナップフィットエレメントを有し、
錠剤薬物物質とは組成および/または放出特性が異なる第1の薬物物質を含有する第1のカプセルコンパートメントと;
を含む、多成分投与製品。
【請求項19】
閉鎖キャップが他のジャケット長手方向端部においてリンカーユニットに連結されており、該閉鎖キャップが開放端部、および該他のジャケット長手方向端部に隣接したもう1つのリンカーユニットスナップフィットエレメントに相補的であって、かつ該エレメントに係合するスナップフィットエレメントを有する、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項20】
さらに、少なくとも1つのジャケット長手方向端部に隣接する閉端部壁を有するジャケットを含む、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項21】
該ジャケットがヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびアクリルまたはメタクリル酸系ポリマーからなる群から選択される材料から形成される、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項22】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメントが周方向溝であって、該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの相補的スナップフィットエレメントが、該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの各内方壁に位置した周方向隆起である、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項23】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメント、および該閉鎖キャップおよび第1のカプセルコンパートメントの相補的スナップフィットエレメントが、突起周方向バンド、および該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの開放端部の間に圧縮性当接接触を供するように配置され、かつ間隔が設けられた、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項24】
該スナップフィットエレメント、および該リンカーユニット上の突起バンドの間の軸方向長さが、各々、該スナップフィットエレメント、および該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの開放端部の間の軸方向長さ未満である、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項25】
該突起外方バンドが、該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの外方表面の間に転移を供するような形状・寸法の頂部表面を有する、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項26】
該突起バンドが、ジャケットを通って径方向に通過した錠剤薬物物質の分散を可能とする形状の1または複数の開口を含む、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項27】
さらに、該他のジャケット長手方向端部においてリンカーユニットに連結された開放端部を有する第2のカプセルコンパートメントを含み、該第2のカプセルコンパートメントは該他のジャケット長手方向端部に隣接するスナップフィットエレメントに対して相補的であって、該エレメントに係合するスナップフィットエレメントを有し、該第2のカプセルコンパートメントは、該第1の薬物物質とは、または該錠剤薬物物質とは組成および/または放出特性が異なる第2の薬物物質を含有する、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項28】
該第2のカプセルコンパートメントの長手方向長さが該第1のカプセルコンパートメントの長手方向長さよりも大きい、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項29】
該第2のカプセルコンパートメントの直径が該第1のカプセルコンパートメントの直径よりも大きい、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項30】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメント、および該第1および第2のカプセルコンパートメントの相補的スナップフィットエレメントが、突起した周方向バンド、および該第1および第2のカプセルコンパートメントの開放端部の間に圧縮性当接接触を供するような形状であって、かつ間隔が設けられた、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項31】
該スナップフィットエレメントおよび該リンカーユニット上の突起バンドの間の軸方向長さが、各々、該相補的スナップフィットエレメントおよび該第1および第2のカプセルコンパートメントの開放端部の間の軸方向長さ未満である、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項32】
該第1のカプセルコンパートメントおよび第2のカプセルコンパートメントのスナップフィットエレメントが、略丸い軸断面形状を有する周方向隆起であって、ここに、該リンカーのスナップフィットエレメントが略円または楔形−形状の断面を有する周方向溝である、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項33】
該第1および第2のカプセルコンパートメントの外方表面が異なる直径を有し、かつ突起周方向バンドの頂部表面が、より小さな直径を有するカプセルコンパートメントの向きに軸に向けてテーパーを付す、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項34】
突起した周方向バンドが、第1および第2のカプセルコンパートメントの端部の間に当接接触を供するような形状・寸法である、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項35】
該突起バンドが楔形形状である、請求項34記載の多成分剤形。
【請求項36】
カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの2つの剤形ユニットを連結させるための、該剤形ユニットが、各々、開放端部を有するリンカーであって、
内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブであって、外方表面および対向する軸方向端部も有するチューブと;
該チューブ外方表面に配置された突起バンドであって、対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、かつ該チューブ外方表面の周りに周方向に延び、該突起バンドが投与単位ユニットの開放端部との圧縮性当接接触のための形状の対向する側表面を有する突起バンドと;
該突起バンドおよび各チューブ軸方向端部の間のチューブ外方表面に位置するスナップフィットエレメントであって、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択されるナップフィットエレメントと;
該チューブ内部を閉鎖する形状の壁であって、該チューブ軸方向端部の1つにおける、またはそれらの間の位置において軸に沿って位置する壁と;
を含む、リンカー。
【請求項37】
内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブを含むリンカーであって、該チューブが外方表面および対向する軸方向端部も有するリンカーと;
該外方表面に位置する突起バンドであって、対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、かつチューブ外方表面の周りに周方向に延び、軸に対して実質的に垂直な向きの対向する側表面を有する突起バンドと;
該突起バンドおよび各チューブ軸方向端部の間のチューブ該方表面に位置したスナップフィットエレメントであって、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択されるスナップフィットエレメントと;
該チューブを閉じる形状・寸法の壁であって、チューブ軸方向端部の1つ、またはその間の軸に沿って位置する壁と;
リンカー軸方向端部に連結されたカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップから選択される剤形ユニットの対であって、該ユニットの各々が開放端部に隣接する各内方ユニット表面に形成された相補的スナップフィットエレメントを有し、かつリンカー上の各スナップフィットエレメントに係合する剤形ユニットの対と;
を含み、
該スナップフィットエレメントの配置、およびリンカー上の突起バンドからの間隔、ならびに相補的スナップフィットエレメントの配置、および剤形ユニット上の開放端部からの間隔は、投与単位ユニットの開放端部、および突起バンドの各側の間に圧縮性当接接触を供する、剤形。
【請求項38】
第1および第2のカプセルコンパートメントを連結し、および別々にシールするためのリンカーであって、
軸および対向する長手方向端部を有する第1の略円筒形のリンカー部分であって、一定の直径を有する外方表面、一定の直径を有する内方表面、および閉鎖した壁も有し、該外方表面は該第1のカプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを係合させる形状の第1のスナップフィットエレメントを含み、および該内方表面がもう1つのスナップフィットエレメントを含み、該第1のスナップフィットエレメントおよび該もう1つのスナップフィットエレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される第1の略円筒形のリンカー部分と;
軸および対向する長手方向端部を有する第2の略円筒形リンカー部分であって、該第2の部分の第1の端部に隣接する大きな直径部分、および該第2の部分の第2の端部に隣接し、かつそこから軸方向に延びる小さな直径部分を有し、該大きなおよび小さな直径部分が各外方表面を有し、該第2の部分が閉じた壁も有する第2の略円筒形リンカー部分と;
を含み、
該大きな直径部分の外方表面が第2のカプセルコンパートメントに相補的にスナップフィットエレメントを係合させるための形状の第2のスナップフィットエレメントを含み、該第2のスナップフィットエレメントが、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択され、
該小さな直径部分の外方表面が周方向溝、周方向セグメント、隆起、および該第1のリンカー部分の内方表面上のもう1つのスナップフィットエレメントに相補的な隆起セグメントから選択されるスナップフィットエレメントを含有する、リンカー。
【請求項39】
第1の軸方向端部および第2の軸方向端部を含み、かつその該第1および第2の軸方向端部の各1つに隣接して配置された第1および第2のスナップフィットエレメントを含む第1のリンカー部分と;
第1の軸方向端部および第2の軸方向端部を含み、かつその該第1および第2の軸方向端部の各1つに隣接して配置された第3および第4のスナップフィットエレメントを含む第2のリンカー部分と;
を含み、
該第1のスナップフィットエレメントが第1のカプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを選択的に係合させる形状であり、該第4のスナップフィットエレメントが第2のカプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントに選択的に係合させる形状であり、および該第2のスナップフィットエレメントが第3のスナップフィットエレメントに対して相補的であって、およびそれに係合可能である形状である、第1および第2のカプセルを連結させ、およびそれらを実質的に、別々にシールするためのリンカー。
【請求項40】
略円筒形外方壁、その外方表面に配置された第1のスナップフィットエレメントおよび少なくとも1つの閉じた軸方向端部壁を有するリンカーエレメントと;
略円筒形の外方壁、その内方表面に配置された第1の相補的スナップフィットエレメント、閉じた軸方向端部および開いた軸方向端部を有するカプセルコンパートメントと;
を含み、
該第1のスナップフィットエレメントおよび第1の相補的スナップフィットエレメントが選択的に係合可能であり;
該リンカーエレメントが、該第1のスナップフィットエレメントおよび該第1の相補的スナップフィットエレメントが係合する場合に、少なくとも該リンカーの外方壁、および該カプセルコンパートメントの閉じた軸方向端部、および該リンカーエレメントの閉じた軸方向端部壁によって規定される領域内に薬物物質を実質的にシールするような形状である、薬物物質を含有するための装置。
【請求項41】
軸、閉端部、および開放端部を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメントであって、該開放端部は該開放端部の外方に軸方向に延びる一体的環状リンカー部材を含み、かつ該カプセルコンパートメントの開放端部から距離L1に位置した第1のスナップフィットエレメントを有する外方表面を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメントと;
軸、閉端部、および内方表面を有する開放端部を有する第2の略円筒形カプセルであって、該第2のカプセルコンパートメントが第1のスナップフィットエレメントに対して相補的な第2のスナップフィットエレメントを有し、該第2のスナップフィットエレメントが内方表面に位置し、かつ第2のカプセルの開放端部からL2の距離だけ間隔が設けられた第2の略円筒形カプセルと;
を含み、
L2>L1であって、該第1および第2のスナップフィットエレメントが係合可能であって、第1および第2のカプセルコンパートメントを連結させ、各開放端部が相互に対して圧縮性当接接触している、剤形。
【請求項1】
カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの1または複数の剤形ユニットと連結させるための、薬物物質を含むような形状のリンカーであって、
錠剤形態の固体薬物物質であって、該錠剤が長手方向軸を有し、かつ対向する軸方向端面に対して実質的に円筒形である固体薬物物質と;
該錠剤を径方向に拘束するジャケットであって、長手方向端部を備えた外方壁を有し、ジャケットの長手方向端部の少なくとも1つは、各端面から薬物物質を分注するために開いているジャケットと;
を含み、
該外方壁が、さらに、少なくとも1つのジャケット長手方向端部に隣接して位置したスナップフィットエレメントを含む、リンカー。
【請求項2】
さらに、錠剤薬物物質が各錠剤軸方向端面から分注されるのを実質的にブロックするための外ジャケット長手方向端部の一方または他方に隣接した閉鎖された端部壁を有するジャケットを含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項3】
該スナップフィットエレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される、請求項1記載のリンカー。
【請求項4】
さらに、ジャケット長手方向端部の間にジャケット外方壁上に突起した周方向バンドを含み、該バンドが剤形ユニットとの軸方向当接接触のための形態の側表面を含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項5】
該錠剤端面の少なくとも1つが露出され、かつ各ジャケット長手方向端部を超えて軸方向に延びるように配置された、請求項1記載のリンカー。
【請求項6】
該錠剤が少なくとも1つの錠剤軸方向端面の周囲の周りに窪んだランドを有し、該ジャケットが窪んだランドに係合する内方向に向いた外方壁端部エッジを含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項7】
該錠剤が軸方向に当接接触した2以上の円筒形部分を有し、該部分が異なる組成および/または異なる放出特性を有する異なる薬物物資を含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項8】
該リンカーが2つの剤形ユニットと連結し、突起バンドが2つのユニットを当接接触させるための2つの対向した側表面を有し、該突起バンドが2つの剤形ユニットの該表表面の間で転移するような形状・寸法の頂部表面を有する、請求項4記載のリンカー。
【請求項9】
該ジャケットがヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネ―ト、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびアクリルまたはメタクリル酸系ポリマーからなる群から選択される材料を含む、請求項1記載のリンカー。
【請求項10】
錠剤形態中の固体薬物物質であって、該錠剤が長手方向軸を有し、かつ対向する長手方向端面に対して実質的に円筒形である固体薬物物質と、
該錠剤を径方向に拘束するジャケットであって、長手方向端部を有する外方壁、および該ジャケット長手方向端部の間の突起した周方向バンドを有するジャケットと、
を含むリンカーユニットであって、
該外方壁が、さらに、少なくとも1つの長手方向端部に隣接して位置するスナップフィットエレメントを含み、該エレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起および隆起セグメントから選択されるリンカーユニットと;
カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群から選択される少なくとも1つの剤形ユニットであって、該1つのジャケット長手方向端部に連結された開放端部を有し、該ユニットが該1つのジャケット長手方向端部に隣接するスナップフィットエレメントに相補的であって、かつ、該エレメントに係合するような形状のスナップフィットエレメントを有する剤形ユニットと;
を含む、多成分剤形。
【請求項11】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメントが周方向溝であって、該剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが剤形ユニットの内方壁上に位置する周方向隆起である、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項12】
該ジャケットが閉鎖端部壁も有する、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項13】
該リンカージャケットおよび閉鎖壁が、各々、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびアクリルまたはメタクリル酸系ポリマーからなる群から選択される材料を含む、請求項12記載の多成分剤形。
【請求項14】
該剤形ユニットが該開放端部に対して基部側に内方表面を有し、該剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが投与ユニット内方表面に位置し、および
該ジャケットのスナップフィットエレメント、および剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが、該各スナップフィットおよび相補的スナップフィットエレメントが係合する場合に、該ジャケットの突起周方向バンド、および該剤形ユニットの開放端部の間に圧縮性当接接触を供するような形状であって、かつ長手方向に間隔が設けられた、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項15】
該突起周方向バンドが、剤形ユニットの開放端部に接触するための形状の側面を有し、かつ該突起バンド側面および該長手方向ジャケット端部上のスナップフィットエレメントの間の長手方向間隔が、該剤形ユニットの開放端部および連結された剤形ユニットの内方壁上の相補的スナップフィットエレメントの間の長手方向間隔未満である、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項16】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメントが周方向溝であって、該剤形ユニットの相補的スナップフィットエレメントが周方向隆起である、請求項10記載の多成分剤形。
【請求項17】
該周方向溝が略曲面の、または楔形−形状の軸方向断面を有する、請求項16記載の多成分剤形。
【請求項18】
錠剤形態の固体薬物物質であって、長手方向軸を有し、かつ対向する長手方向端面に対して実質的に円筒形である固体薬物物質と、
該錠剤を径方向に拘束するジャケットであって、対向する長手方向端部を有する外方壁、およびジャケット端部の間の突起周方向バンドを有するジャケットと、
を含むリンカーユニットであって、
該外方壁が、さらに、突起周方向バンドおよび長手方向端部の1つの間に位置するスナップフィットエレメントを含み、該スナップフィットエレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択されるリンカーユニットと;
該1つのジャケット長手方向端部においてリンカーユニットに連結された開放端部を有する第1のカプセルコンパートメントであって、該1つのジャケット長手方向端部のスナップフィットエレメントに対して相補的であり、かつ該エレメントに係合するスナップフィットエレメントを有し、
錠剤薬物物質とは組成および/または放出特性が異なる第1の薬物物質を含有する第1のカプセルコンパートメントと;
を含む、多成分投与製品。
【請求項19】
閉鎖キャップが他のジャケット長手方向端部においてリンカーユニットに連結されており、該閉鎖キャップが開放端部、および該他のジャケット長手方向端部に隣接したもう1つのリンカーユニットスナップフィットエレメントに相補的であって、かつ該エレメントに係合するスナップフィットエレメントを有する、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項20】
さらに、少なくとも1つのジャケット長手方向端部に隣接する閉端部壁を有するジャケットを含む、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項21】
該ジャケットがヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびアクリルまたはメタクリル酸系ポリマーからなる群から選択される材料から形成される、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項22】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメントが周方向溝であって、該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの相補的スナップフィットエレメントが、該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの各内方壁に位置した周方向隆起である、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項23】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメント、および該閉鎖キャップおよび第1のカプセルコンパートメントの相補的スナップフィットエレメントが、突起周方向バンド、および該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの開放端部の間に圧縮性当接接触を供するように配置され、かつ間隔が設けられた、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項24】
該スナップフィットエレメント、および該リンカーユニット上の突起バンドの間の軸方向長さが、各々、該スナップフィットエレメント、および該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの開放端部の間の軸方向長さ未満である、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項25】
該突起外方バンドが、該第1のカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップの外方表面の間に転移を供するような形状・寸法の頂部表面を有する、請求項19記載の多成分剤形。
【請求項26】
該突起バンドが、ジャケットを通って径方向に通過した錠剤薬物物質の分散を可能とする形状の1または複数の開口を含む、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項27】
さらに、該他のジャケット長手方向端部においてリンカーユニットに連結された開放端部を有する第2のカプセルコンパートメントを含み、該第2のカプセルコンパートメントは該他のジャケット長手方向端部に隣接するスナップフィットエレメントに対して相補的であって、該エレメントに係合するスナップフィットエレメントを有し、該第2のカプセルコンパートメントは、該第1の薬物物質とは、または該錠剤薬物物質とは組成および/または放出特性が異なる第2の薬物物質を含有する、請求項18記載の多成分剤形。
【請求項28】
該第2のカプセルコンパートメントの長手方向長さが該第1のカプセルコンパートメントの長手方向長さよりも大きい、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項29】
該第2のカプセルコンパートメントの直径が該第1のカプセルコンパートメントの直径よりも大きい、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項30】
該リンカーユニットのスナップフィットエレメント、および該第1および第2のカプセルコンパートメントの相補的スナップフィットエレメントが、突起した周方向バンド、および該第1および第2のカプセルコンパートメントの開放端部の間に圧縮性当接接触を供するような形状であって、かつ間隔が設けられた、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項31】
該スナップフィットエレメントおよび該リンカーユニット上の突起バンドの間の軸方向長さが、各々、該相補的スナップフィットエレメントおよび該第1および第2のカプセルコンパートメントの開放端部の間の軸方向長さ未満である、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項32】
該第1のカプセルコンパートメントおよび第2のカプセルコンパートメントのスナップフィットエレメントが、略丸い軸断面形状を有する周方向隆起であって、ここに、該リンカーのスナップフィットエレメントが略円または楔形−形状の断面を有する周方向溝である、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項33】
該第1および第2のカプセルコンパートメントの外方表面が異なる直径を有し、かつ突起周方向バンドの頂部表面が、より小さな直径を有するカプセルコンパートメントの向きに軸に向けてテーパーを付す、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項34】
突起した周方向バンドが、第1および第2のカプセルコンパートメントの端部の間に当接接触を供するような形状・寸法である、請求項27記載の多成分剤形。
【請求項35】
該突起バンドが楔形形状である、請求項34記載の多成分剤形。
【請求項36】
カプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップを含む群からの2つの剤形ユニットを連結させるための、該剤形ユニットが、各々、開放端部を有するリンカーであって、
内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブであって、外方表面および対向する軸方向端部も有するチューブと;
該チューブ外方表面に配置された突起バンドであって、対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、かつ該チューブ外方表面の周りに周方向に延び、該突起バンドが投与単位ユニットの開放端部との圧縮性当接接触のための形状の対向する側表面を有する突起バンドと;
該突起バンドおよび各チューブ軸方向端部の間のチューブ外方表面に位置するスナップフィットエレメントであって、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択されるナップフィットエレメントと;
該チューブ内部を閉鎖する形状の壁であって、該チューブ軸方向端部の1つにおける、またはそれらの間の位置において軸に沿って位置する壁と;
を含む、リンカー。
【請求項37】
内部および長手方向軸を有する実質的に円筒形のチューブを含むリンカーであって、該チューブが外方表面および対向する軸方向端部も有するリンカーと;
該外方表面に位置する突起バンドであって、対向する軸方向チューブ端部の間に位置し、かつチューブ外方表面の周りに周方向に延び、軸に対して実質的に垂直な向きの対向する側表面を有する突起バンドと;
該突起バンドおよび各チューブ軸方向端部の間のチューブ該方表面に位置したスナップフィットエレメントであって、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択されるスナップフィットエレメントと;
該チューブを閉じる形状・寸法の壁であって、チューブ軸方向端部の1つ、またはその間の軸に沿って位置する壁と;
リンカー軸方向端部に連結されたカプセルコンパートメントおよび閉鎖キャップから選択される剤形ユニットの対であって、該ユニットの各々が開放端部に隣接する各内方ユニット表面に形成された相補的スナップフィットエレメントを有し、かつリンカー上の各スナップフィットエレメントに係合する剤形ユニットの対と;
を含み、
該スナップフィットエレメントの配置、およびリンカー上の突起バンドからの間隔、ならびに相補的スナップフィットエレメントの配置、および剤形ユニット上の開放端部からの間隔は、投与単位ユニットの開放端部、および突起バンドの各側の間に圧縮性当接接触を供する、剤形。
【請求項38】
第1および第2のカプセルコンパートメントを連結し、および別々にシールするためのリンカーであって、
軸および対向する長手方向端部を有する第1の略円筒形のリンカー部分であって、一定の直径を有する外方表面、一定の直径を有する内方表面、および閉鎖した壁も有し、該外方表面は該第1のカプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを係合させる形状の第1のスナップフィットエレメントを含み、および該内方表面がもう1つのスナップフィットエレメントを含み、該第1のスナップフィットエレメントおよび該もう1つのスナップフィットエレメントが周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択される第1の略円筒形のリンカー部分と;
軸および対向する長手方向端部を有する第2の略円筒形リンカー部分であって、該第2の部分の第1の端部に隣接する大きな直径部分、および該第2の部分の第2の端部に隣接し、かつそこから軸方向に延びる小さな直径部分を有し、該大きなおよび小さな直径部分が各外方表面を有し、該第2の部分が閉じた壁も有する第2の略円筒形リンカー部分と;
を含み、
該大きな直径部分の外方表面が第2のカプセルコンパートメントに相補的にスナップフィットエレメントを係合させるための形状の第2のスナップフィットエレメントを含み、該第2のスナップフィットエレメントが、周方向溝、溝セグメント、隆起、および隆起セグメントから選択され、
該小さな直径部分の外方表面が周方向溝、周方向セグメント、隆起、および該第1のリンカー部分の内方表面上のもう1つのスナップフィットエレメントに相補的な隆起セグメントから選択されるスナップフィットエレメントを含有する、リンカー。
【請求項39】
第1の軸方向端部および第2の軸方向端部を含み、かつその該第1および第2の軸方向端部の各1つに隣接して配置された第1および第2のスナップフィットエレメントを含む第1のリンカー部分と;
第1の軸方向端部および第2の軸方向端部を含み、かつその該第1および第2の軸方向端部の各1つに隣接して配置された第3および第4のスナップフィットエレメントを含む第2のリンカー部分と;
を含み、
該第1のスナップフィットエレメントが第1のカプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントを選択的に係合させる形状であり、該第4のスナップフィットエレメントが第2のカプセルコンパートメントに相補的スナップフィットエレメントに選択的に係合させる形状であり、および該第2のスナップフィットエレメントが第3のスナップフィットエレメントに対して相補的であって、およびそれに係合可能である形状である、第1および第2のカプセルを連結させ、およびそれらを実質的に、別々にシールするためのリンカー。
【請求項40】
略円筒形外方壁、その外方表面に配置された第1のスナップフィットエレメントおよび少なくとも1つの閉じた軸方向端部壁を有するリンカーエレメントと;
略円筒形の外方壁、その内方表面に配置された第1の相補的スナップフィットエレメント、閉じた軸方向端部および開いた軸方向端部を有するカプセルコンパートメントと;
を含み、
該第1のスナップフィットエレメントおよび第1の相補的スナップフィットエレメントが選択的に係合可能であり;
該リンカーエレメントが、該第1のスナップフィットエレメントおよび該第1の相補的スナップフィットエレメントが係合する場合に、少なくとも該リンカーの外方壁、および該カプセルコンパートメントの閉じた軸方向端部、および該リンカーエレメントの閉じた軸方向端部壁によって規定される領域内に薬物物質を実質的にシールするような形状である、薬物物質を含有するための装置。
【請求項41】
軸、閉端部、および開放端部を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメントであって、該開放端部は該開放端部の外方に軸方向に延びる一体的環状リンカー部材を含み、かつ該カプセルコンパートメントの開放端部から距離L1に位置した第1のスナップフィットエレメントを有する外方表面を有する第1の略円筒形カプセルコンパートメントと;
軸、閉端部、および内方表面を有する開放端部を有する第2の略円筒形カプセルであって、該第2のカプセルコンパートメントが第1のスナップフィットエレメントに対して相補的な第2のスナップフィットエレメントを有し、該第2のスナップフィットエレメントが内方表面に位置し、かつ第2のカプセルの開放端部からL2の距離だけ間隔が設けられた第2の略円筒形カプセルと;
を含み、
L2>L1であって、該第1および第2のスナップフィットエレメントが係合可能であって、第1および第2のカプセルコンパートメントを連結させ、各開放端部が相互に対して圧縮性当接接触している、剤形。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図18A】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図18A】
【図19】
【公表番号】特表2011−500185(P2011−500185A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529363(P2010−529363)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063853
【国際公開番号】WO2009/050190
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/063853
【国際公開番号】WO2009/050190
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】
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